JP6849519B2 - 触媒製造用ハニカム構造体、フィルター型ハニカム触媒および製造方法 - Google Patents

触媒製造用ハニカム構造体、フィルター型ハニカム触媒および製造方法 Download PDF

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本発明は、触媒製造用ハニカム構造体、フィルター型ハニカム触媒および製造方法に関し、さらに詳しくは、多孔質の外皮部分を持つハニカム構造体外表面に個別情報を表示させることができ、ハニカム構造体に個別情報の識別表示をしたことにより、触媒製造時や触媒としての使用時の熱履歴で破損することの無い触媒製造用ハニカム構造体、フィルター型ハニカム触媒および製造方法に関する。
自動車など内燃機関の排ガスには、窒素酸化物(NOx)、燃料由来の未燃焼の炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)など様々な有害成分が含まれ、その浄化には従来から様々なハニカム構造型触媒が使用されてきた。
ハニカム構造型触媒は、触媒組成物スラリーをウォッシュコートして製造されるが、その製造管理のために、セラミック製ハニカム構造体に個別情報を表示させる手段が実施されている。このハニカム構造体に触媒成分を担持する際、この担持量を制御するために、担持工程にてハニカム構造体の重量が表示される。ハニカム構造体の外壁には、重量のほかに寸法、特性、ロット番号、製造条件等の有用な情報をマーキングすることが行われ、このような個別情報は以降の製造工程で目視又は機械で読み取られ、生産ラインにおいては正確且つ効率的に触媒の製造がおこなわれている。
自動車排ガス浄化用の触媒コンバータとして用いる場合には、ハニカム触媒を、セラミックマット等を介して金属容器(缶体)内に収納把持して排気系に搭載される。搭載にあたっては適切なハニカム触媒が選択されていることが管理されている。
また表示された個別情報は、自動車に搭載され市場に出た後のハニカム触媒のロット番号を調べる事にも利用され、触媒担持、キャニングなどの工程を遡って把握する事が行われている。
このような個別情報の表示手段としては、インキによる印刷や、レーザー照射(レーザーマーキング)などがある。印刷方法としてはスタンプによる押印、インクジェット、熱転写が例示され、現在はハニカム構造体の外周面にレーザー光を照射する方法(レーザーマーキング)が広く用いられている。また、マーキングの表示形式は、文字、バーコード、2次元コードが用いられている。
インキやレーザー照射などの手法によりハニカムの個別情報を記録する際は、その情報を見やすくするためにチタニアなどの無機粒子による下地処理を施す事が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような下地処理は、一般に微細な粒子を用いてハニカムの外皮部分の細孔に浸み込ませるように施されていた。
なお、微細な無機粒子による処理では、予めシリコーンオイルなどの撥水性オイルにより塗布処理することも提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、チタニアの他、ジルコニアを併用することや、有機樹脂を含有させて処理する提案もなされている(例えば、特許文献3参照)。これらの場合はレーザーで焦がしてバーコードを印刷しており、チタニア等の無機粒子に、レーザーによる発色を促す為に有機物や金属成分を添加し、それらがレーザーの熱による酸化で変色することも利用されている。
ところで排ガス処理が必要とされる自動車には、ガソリン車の他、軽油を燃料として使用したディーゼルエンジンを搭載したディーゼル車がある。ディーゼル自動車から排出される排ガスについては、前記のNOx、HC、COの他に、微粒子成分としてのPM(Particulate matter)も知られており、そのようなPMの浄化に使用する装置として、ハニカム構造のセルを構成する通気性の隔壁を利用して排ガス中からPMを濾し取るDPF(Diesel Particulate Filter)が広く使われてきた。
DPFによって排ガス中から濾し取られたPMは、DPFに堆積し続けて目詰まりを起こさないように、排ガスの熱や、エンジンの燃焼室や排ガス中への燃料の噴射によってPMを燃焼させてPMの堆積したDPFを再生促進する目的で、DPFのセルの隔壁に触媒成分を被覆することがあり、触媒成分を被覆したDPFをCSF(Catalyzed Soot Filter)ということがある。本出願人も、これらの触媒を組み込んだシステムを提案している(例えば、特許文献4参照)。
市場における環境問題への関心が高まる中、排ガス中の有害成分への規制も厳しさを増し、ガソリン自動車から排出されるPMについてもその排出量を規制する動きが有る。特に近年は燃費についても市場の関心が高く、ガソリンエンジンにおいては緻密な制御のもと燃焼室内にガソリンを直接噴霧供給する直噴型ガソリンエンジン(GDI:Gasoline Direct Injection)においては、多くのPMが発生することがあり、排出規制の必要性もより現実味を増す様になってきた。
ガソリンエンジンは、点火プラグによって混合気に着火するため、一般的なディーゼルエンジンに比べて圧縮比が小さい。そのため、エンジンを高回転で稼働させ、高出力を得ることができる。更に、近年の燃費向上に関する市場からの要求により、車両の軽量化を目的に高出力エンジンについても小型化する傾向がある。小型エンジンで高出力を得るためにはエンジンを高回転で稼働させたり、過給器により多量の空気をシリンダー内に供給したりする必要があるが、高回転や過給状態で稼働させたエンジンから排出される排ガスの流速は更に速くなる。このような流速の早い排ガスに従来のようなDPFを使用したのでは背圧が上がり、エンジン出力の向上への障害になってしまう。
また、DPFのようにハニカム構造体の外皮部分(以下、外皮部分ともいう)に別材料の壁をつくると、走行中の温度がディーゼルエンジンよりも高温となるガソリンエンジン用触媒では、熱膨張率の差等によりクラックが生じるなどの問題も懸念される。このため、一体成型のものが好ましい場合がある。
従って、ガソリンエンジンの排ガス中からPMを除去するフィルターでは、DPFのように強度を求めて通気性の無い緻密な外皮部分を設けずに、外皮部分にも通気性を持たせたハニカムフィルターが検討されている。このようなガソリンエンジン用のPMフィルターをGPF(Gasoline Particulate Filter)ということがある(例えば、特許文献5参照)。
一般的にガソリンエンジンの排ガスの浄化には白金、パラジウム、ロジウム等の貴金属を含有した三元触媒(TWC:Three Way Catalyst)という、NOx、HC、COを一つの触媒で浄化する組成物で触媒化したハニカム構造体が使用されている。従来のTWCは、DPFのようにセルの両端面で互いに目封止をしたハニカム構造体ではなく、フロースルーハニカムと言われるセルの両端面が解放されたハニカムのセルの隔壁に触媒成分を被覆して使用されてきた。このようなフロースルーハニカムであれば、背圧の上昇も少なく、ガソリンエンジンのように高流速の排ガス処理に適している。
ハニカムをTWCのような触媒組成物で触媒化するにあたっては、一般にウォッシュコート法と言われる製法が適用される(例えば、特許文献6参照)。
ウォッシュコートには多様な手法が提案・実施されているが、その基本原理は「ハニカムセル内部にスラリー化した触媒成分を供給する工程」、「供給されたセル内の触媒スラリーを空気圧で払い出す工程」からなる。「供給されたセル内の触媒スラリーを空気圧で払い出す工程」において、フロースルーハニカムであれば特段の支障なく余剰なスラリーの除去が可能である。また、従来のDPFにおいても緻密な外皮部分を有することから、この場合も余剰スラリーは支障なく除去可能である。
しかしながら、GPFでは背圧の上昇抑制や後述する熱履歴への対策という課題があり、その外皮部分はセルの隔壁と同様に通気性のある多孔質から構成され、30%以上の気孔率、さらには50%以上の気孔率を有するハニカム構造体を用いて、排ガスは外皮部分からも通気可能となる。
GPFのような多孔質からなるハニカムにウォッシュコートする際、触媒スラリーが外皮に浸入すると、スラリー中の成分とハニカムの材質の間で熱膨張率の差が生じ、触媒製造工程の焼成時や、この焼成からの冷却時、また自動車としての走行時の熱履歴によってクラックが生じる事があった。
このようなクラックの発生については、ハニカム外皮部分に存在するマイクロクラックを触媒成分によって埋めてしまうことで、熱膨張率の差によってできる応力に対応する余裕がなくなり、クラックが発生する(例えば、特許文献7)ものと考えられている。ハニカムの外皮部分に触媒成分があると、熱伝導率の差で外周部と内部の温度差ができたときに、温度分布にムラができる等の理由でクラックが生じることも考えられる。いずれにしても、GPF用のウォールフローハニカムは、圧力損失を少なくするために空隙率が大きく、外皮部分もセルの壁と同様に通気性の多孔質であることから、触媒スラリーの浸入による亀裂(クラック)の発生は避けにくかった。
このような無機酸化物微粒子によるクラックの発生は、前記の個別情報を記録する際に施されるチタニアなどの無機粒子による下地処理においても同様であった。特に個別情報を記録する際に施される下地処理は、ハニカム外皮部分の一部に施されることから、従来の下地処理を施した外皮部分では、無機粒子が浸み込んだ部分と無機粒子が浸み込んでいない部分が存在し、このような部分が混在した外皮部分では熱膨張率の差がより顕著になることがあり、クラック発生の懸念がより大きくなっていた。
このように、GPFのような多孔質の外皮部分をもつハニカム構造体について、個別情報を記録する際に施されるチタニアなどの無機粒子による下地処理においても外皮部分への無機粒子の浸入を防止できるとともに、安定的に安価に適用でき、大量生産が可能な手段が望まれていた。そして、ハニカム構造体の触媒化にあたっては、外皮部分へのスラリーの浸入や外皮部分からのスラリー浸出を防止しうる手段との組合せにおいても有効であることが望まれていた。
特表2003−078064号公報 特開2014−161754号公報 特開2015−83288号公報 再公表2013−172128号公報 特表2015−528868号公報 特表2003−506211号公報 特開平7−10650号公報
本発明の目的は、このような事情に鑑み、ハニカム構造体の外皮部分の表面に個別情報を表示させることができ、セル内に触媒スラリーをコートする触媒化方法にあたっても、個別情報の識別性を維持できる触媒製造用ハニカム構造体、フィルター型ハニカム触媒および製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、複数のセルを形成する隔壁と多孔質の気孔率が大きい外皮部分とを有するハニカム構造体の外表面に、バーコード等の個別情報を表示するのに必要な下地処理材として、多孔質の外皮部分の細孔直径よりも大きな粒子径の無機粒子を使用することで、外皮部分への下地処理材の浸入を防ぎ、触媒製造時、並びに自動車に搭載して使用する際の熱により、下地処理材に由来した応力の発生を無くし、外皮部分におけるクラックの発生を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記目的を達成するため、本発明によれば、以下の触媒製造用ハニカム構造体、フィルター型ハニカム触媒、その製造方法が提供される。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、多孔質であるハニカム構造体の外皮部分と、流体の入口側となる入口端面から流体の出口側となる出口端面まで延びる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁とで形成されているハニカム構造体を用いた触媒製造用のハニカム構造体であって、
外皮部分の表面にはバーコード印刷用の無機酸化物粒子を含む下地処理材が存在し、該無機酸化物粒子の粒子径が、外皮部分の細孔径よりも大きいことを特徴とする触媒製造用のハニカム構造体が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、ハニカム構造体の外皮部分の細孔が水銀ポロシメータによって測定された気孔率が30%以上、平均細孔径が10〜30μmであり、外皮部分の表面にはバーコード印刷用の無機酸化物粒子を含む下地処理材が存在し、
該無機酸化物粒子の粒子径(D90)が、下記(1)の条件を満たすものであることを特徴とする請求項1記載の触媒製造用ハニカム構造体が提供される。
[外皮部分の細孔径のD90]<[無機酸化物粒子のD90]」・・・(1)
また、本発明の第3の発明によれば、第1または2の発明において、前記ハニカム構造体の外皮と隔壁が同質材料で形成されているハニカム構造体を用いた触媒製造用ハニカム構造体が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、前記下地処理材に含まれる無機酸化物粒子が、一次粒子の凝集により形成された二次粒子であることを特徴とする触媒製造用ハニカム構造体が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、前記下地処理材に含まれる無機酸化物粒子が、チタニア、アルミナ、シリカ、ジルコニアから選ばれるいずれかであることを特徴とする触媒製造用ハニカム構造体が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、前記セルは、入口端面側の開口端部及び出口端面側の開口端部に目封止部を有し、該目封止部が互い違いに配置されていることを特徴とする触媒製造用ハニカム構造体が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1〜6のいずれかの発明において、前記バーコードは、下地処理材に対するレーザー光照射あるいはインクジェットによって形成される事を特徴とする触媒製造用ハニカム構造体が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第1〜7のいずれかの発明において、前記バーコード印刷用の下地処理材は、その外側から樹脂被覆されていることを特徴とする触媒製造用ハニカム構造体が提供される。
また、本発明の第9の発明によれば、多孔質であるハニカム構造体の外皮部分と、流体の入口側となる入口端面から流体の出口側となる出口端面まで延びる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁とで形成されているハニカム構造体の該隔壁に触媒組成物が担持されているフィルター型ハニカム触媒であって、
前記外皮部分の表面にはバーコード印刷用の無機酸化物粒子を含む下地処理材が存在し、該無機酸化物粒子の粒子径が、外皮部分の細孔径よりも大きいことを特徴とするフィルター型ハニカム触媒が提供される。
また、本発明の第10の発明によれば、第9の発明において、前記触媒組成物は、Pt、Pd、Rhから選ばれる1種以上の貴金属元素を含有することを特徴とするフィルター型ハニカム触媒が提供される。
また、本発明の第11の発明によれば、第9又は10の発明において、触媒製造用のハニカム構造体の外皮部分に無機酸化物粒子を含む下地処理材を形成した後、下地処理材を有するハニカム構造体を触媒組成物スラリーと接触させ、セル隔壁に触媒組成物スラリーを塗布し、乾燥させた後に、焼成することを特徴とする請求項9又は10に記載のフィルター型ハニカム触媒の製造方法が提供される。
また、本発明の第12の発明によれば、第11の発明において、前記触媒組成物スラリーは、粒度分布における小粒径側からの累積分布が90%となるときの粒子径D90が5μm以下であり、ハニカム構造体の単位体積あたりの含浸被覆量が10〜200[g/L]であることを特徴とするフィルター型ハニカム触媒の製造方法が提供される。
本発明の触媒製造用ハニカム構造体は、外皮部分の表面にバーコード印刷用の無機酸化物粒子を含む下地処理材が存在し、該無機酸化物粒子の粒子径が外皮部分の細孔よりも大きいため、気孔率が例えば30%以上であるような高気孔率のハニカム構造体に下地処理を施しても、外皮部分の内部には下地処理材の無機酸化物粒子が浸入する事が無く様々な熱履歴によるクラックの発生が抑制できる。
また、GPFのようなフィルター型ハニカム触媒は、多孔質ハニカムの外皮に下地処理材の無機酸化物粒子が浸み込んだ部分とそうでない部分とで、熱膨張率に差が生じず、触媒製造工程の焼成時や、この焼成からの冷却時、また自動車走行時の熱履歴によって主に外皮部分からのクラックが生じなくなる。
本発明の触媒製造用ハニカム構造体の外観を模式的に示す斜視図である。 本発明の触媒製造用ハニカム構造体の(A)A'−A'部での縦断面(B)を示す模式図である。 図2(B)の下地処理材でコートした外皮部分の外皮部分2を拡大し、外皮を構成する無機物質粒子と下地処理材を構成する無機酸化物粒子との相対的関係を示した説明図である。 (A)下地処理材の無機酸化物粒子を外皮部分の表面に被覆した状態、(B)その後の焼成の際、下地処理材の無機酸化物粒子が熱膨張したときの外皮部分の状態、(C)外皮部分を構成する無機酸化物粒子と大きな細孔のサイズの関係 ハニカム構造体において、外皮部分の表面に本発明とは異なる下地処理材の被覆をした際、外皮部分2を拡大し、外皮部分を構成する無機物質粒子と下地処理材を構成する無機酸化物粒子との相対的関係を示した説明図である。 (A)下地処理材の無機酸化物粒子が外皮部分の表面から浸入した状態、(B)その後の焼成の際、無機酸化物粒子が熱膨張して外皮部分を破壊した状態、(C)外皮部分を構成する無機酸化物粒子と大きな細孔のサイズの関係
以下、本発明を具体的な実施形態に基づき説明するが、本発明は、それらの実施形態に限定されて解釈されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等を加え得るものである。
1.触媒製造用ハニカム構造体
本発明の触媒製造用ハニカム構造体は、ハニカム構造体が複数のセルを形成する隔壁と外部側面からなり、外皮部分には個別情報表示用の下地処理材が被覆されている。
ハニカム構造体は、隔壁によって、一方の端面から他方の端面へ向かって伸びる多数の通孔(セル)が形成されており、これらが集まってハニカム形状を形成している。
ハニカム構造体は、その構造の特徴から、フロースルー型(フロースルーハニカム)とウォールフロー型(ウォールフローハニカム)に大別されている。フロースルー型は、一方の開放端面から他方の開口端面に向けて開口する多数の通孔端部が封止されておらず、酸化触媒、還元触媒、三元触媒に広く用いられている。これに対し、ウォールフロー型は、通孔の一端が、互い違いに封止されているもので、排ガス中の煤やSOF(Soluble Organic Fraction:可溶性有機成分)等、固形成分を濾し取ることができるため、DPFとして用いられている。本発明はそのどちらにも使用できるが、GPFでは、特にウォールフローハニカムに好適に使用できる。
また、ハニカム構造体を構成する隔壁から排ガスを外部に逃がす必要から、隔壁は、多孔質体により形成される。多孔質体として通常用いられている無機酸化物からなるもの、炭化珪素、珪素−炭化珪素系複合材料、コージェライト、ムライト、アルミナ、シリカ−アルミナ、スピネル、炭化珪素−コージェライト系複合材料、リチウムアルミニウムシリケート、アルミニウムチタネート等のセラミック材料が好ましい。これらの中でも、コージェライトが特に好ましい。ハニカム構造体の材料がコージェライトであると、熱膨張係数が小さく、耐熱衝撃性に優れたハニカム構造体を得ることができるためである
また、隔壁と外皮部分とは、同質材料により形成されることが好ましい。同質材料とはサーマルショックによるクラック発生が防げる程度の熱膨張率や気孔率の差の範囲である材料のことを示す。さらに、同一材料による一体成型で製造されることが好ましい。効率的な製造が可能であり、材料の違いによる問題を回避できるためである。また、高温となるガソリンエンジン用触媒では熱膨張率の差によりクラックが生じるなどの問題も懸念される。このため、隔壁と外皮部分とは、熱膨張率の同じものであるか、一体成型のものが好ましい。
また、目封止部の材質は、ハニカム構造体の材質と同様な材質が好ましい。目封止部の材質とハニカム構造体の材質とは、同じ材質でも、異なる材質であってもよい。
また、セル壁である隔壁の厚みは、1〜18mil(0.025〜0.47mm)が好ましく、6〜12mil(0.16〜0.32mm)がより好ましい。隔壁が薄すぎると構造的に脆くなり、厚すぎるとセルの幾何学的表面積が小さくなるため、触媒の有効使用率が低下してしまうおそれがある。また、隔壁が厚すぎると圧損が高くなり、GPFとして用いた場合に、エンジンの出力低下を招くおそれがある。
ハニカム構造体の外皮部分の厚さは、300〜1000μmであることが好ましく、500〜800μmであることが特に好ましい。外皮部分の厚さが300μm未満であると、十分な強度が得られないことがある。また、外皮部分の厚さが1000μmを超えると、ハニカム構造体の圧力損失が高くなりすぎて、GPFとして用いた場合に、エンジンの出力低下を招くことがある。
隔壁によって形成されるセルは、通常、直径あるいは一辺が凡そ0.8〜2.5mmであり、その密度は、単位断面積あたりの孔の数で表され、これはセル密度とも言われる。ハニカム構造体のセル密度は、特に制限されないが、100〜1200セル/inch(15.5〜186セル/cm)が好ましく、150〜600セル/inch(23〜93セル/cm)がより好ましく、200〜400セル/inch(31〜62セル/cm)である事が特に好ましい。セル密度が1200セル/inch(186セル/cm)を超えると、触媒成分や、排ガス中の固形分で目詰まりが発生しやすく、圧力損失が高くなりすぎて、GPFとして用いた場合に、エンジンの出力低下を招くことがある。
100セル/inch(15.5セル/cm)未満では幾何学的表面積が小さくなるため、触媒の有効使用率が低下してしまい排ガス浄化触媒としての有用性がなくなるおそれがある。また、GPFとして用いた場合に、フィルターとしての有効面積が不足して、PM堆積後の圧力損失が高くなり、エンジンの出力低下を招くことがある。
本発明のハニカム構造体が適用されるガソリン車用のTWCでは、ハニカム構造体は、少なくとも外皮部分が多孔質体により形成されていることが必要である。
隔壁および外皮部分には多数の細孔が存在していることが好ましい。このような細孔の特性は細孔容積、細孔径としてもあらわされ、ガス吸着法、アルキメデス法、水銀圧入法 など様々な手法によって測定できるが、本発明においては特にことわりの無い限り、水銀圧入法により圧入圧力400MPaで測定し得られた値のことをいう。
本発明におけるハニカム構造体は、セルの隔壁、外皮部分の細孔容積が0.3〜1.6 ml/gである場合に有効であり、0.8〜1.6 ml/gであることが好ましく、1.0〜1.6 ml/gであるとより好ましい。また、ハニカム基材(隔壁及び外皮部分)の平均細孔径は10〜25μmである場合に有効であり、15〜25μmであることが好ましく、20〜25μmであるとより好ましい。
また、このような細孔の特性は、気孔率(細孔容積率)として表すこともできる。本発明におけるハニカム構造体の気孔率とは、セルの隔壁と外皮部分の厚みと長さ、セルの密度から求められる多孔質体の幾何学的な体積における細孔容積の占める割合を意味するものであり、本発明においては50〜80%であり、60〜80%が好ましく、60〜70%がより好ましい。
細孔容積、細孔径、気孔率が小さすぎるとハニカム担体の圧力損失が高くなりすぎて、GPFとして用いた場合に、エンジンの出力低下を招くことがある。また、細孔容積、細孔径、気孔率が大きすぎると十分な強度が得られないことがある。
ハニカム構造体の形状は、特に限定されるものではなく、一般的に知られている円柱形、円柱状に類する楕円柱状のほか、多角柱なども含まれる。好ましいのは、円柱形あるいは楕円柱状のものである。また、あらかじめハニカム構造体の外皮部分表面を粗雑化しておくか、表面を化学的処理して、被膜を形成しやすくしておくこともできる。
また、セルのハニカム構造体の長さ方向に対して垂直な断面における形状(以下、「セル形状」という。)も特に限定されないが、四角形、六角形、八角形等の多角形あるいはそれらを組み合わせたもの、例えば四角形と八角形を組み合わせたもの等が好ましい。
ここで、本発明に係るハニカム構造体の外観を図1、図2(A)、その縦断面を図2(B)に示す模式図で説明する。ハニカム構造体1は、ハニカム構造体の外表面に下地処理材2を有している。
図1、図2では、流体の入口側となる入口端面から流体の出口側となる出口端面まで延びる複数のセル5を区画形成する多孔質の隔壁4と、隔壁4と一体的に形成された多孔質の外皮(外皮部分)6とを有するハニカム構造体の場合を表している。
ここで、「一体的に形成された」とは、ハニカム構造体の製造工程において、隔壁4と外皮部分6とが同時に押出成形されると、得られた成形体において、隔壁4と外皮部分6とが押出直後から一体的になる。本発明では、一体的に成形されたものが好ましいが、一体的でない場合も外皮部分6は隔壁4と同様に多孔質体であり、隔壁4同様に通気性を有すれば好ましく使用できる。このような成形体を焼成して得られたハニカム構造体においては、その全体の気孔率、即ち、隔壁4の気孔率と外皮部分6の気孔率とが同一となる。
(下地処理材)
本発明において、下地処理材とは、ハニカム外皮部分に形成されており、インクジェット印刷やレーザーマーキングなどによる個別情報用のバーコード処理を施すとき、外皮部分の表面で印刷やレーザー照射を受けるコート材であり、チタニアなど無機酸化物粒子を含む材料の層で形成されている。個別情報とは、ハニカム構造体や触媒の重量や寸法、特性、ロット番号、製造条件等の製品管理等の目的で外周面に付与されるものである。
無機酸化物粒子の材質は、特に限定されるものではないが、チタニア、シリカ、コージェライト、アルミナ、ムライト、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素等の無機粒子が好ましく、チタニア、シリカ、アルミナ等の酸化物粒子が特に好ましい。
これまで、従来技術では、図4(A)(C)に示すように、下地処理材として、外皮部分6に対する密着性向上を図るため、ハニカム外皮部分6を構成する無機物質粒子21よりも微細な粒子22が採用され、外皮部分の細孔7に無機物質粒子21を浸入させていた。従来の外皮部分6は、機械的な強度向上を目的に緻密な材が一般的であったため、下地処理材をコートする際に、無機酸化物粒子22が外皮部分6の内部に多少入り込んだとしても、緻密で高強度であるがゆえにクラックを生じるような事はなかった。また、触媒を担持する際、ハニカム外壁には触媒成分が担持されないので、マーキングされた表示情報が触媒成分で埋没することもなかった。
ところが、GPFではハニカム構造体の気孔率、細孔径共に大きく、そのために微細なチタニア等の無機酸化物粒子を使用すると、図4(B)に示したように、外皮部分6内部にまで浸入した無機酸化物粒子22が熱膨張して、外皮部分6を構成する粒子21相互の間隙を押し広げてクラックを生じさせる(サーマルショック:30)。
このような熱膨張は、触媒製造時の加熱は勿論、自動車に搭載されたハニカム触媒に加えられる走行時の熱履歴によっても生じる。
そのため、本発明では、外皮部分の表面をコートする下地処理材は、構成粒子の粒子径を外皮部分6の細孔7よりも大きくする。チタニア等の無機酸化物粒子が細孔7の口径よりも大きいことで、外皮部分6への無機酸化物粒子の含浸が無くなり、様々な熱履歴によるクラックの発生を抑制できる。
これによる密着性であるが、一般に外皮を構成する無機物質粒子とチタニア等の無機酸化物粒子との密着面積が大きいことから、大きな粒子径の無機酸化物粒子を使ったからといって密着性を低下させることはないが、必要に応じて更に密着強度を増す目的で、後述するようなバインダー成分と併せて使用しても良い。
また、チタニアなどの無機酸化物粒子については、単結晶のような一次粒子でも良いが、外皮部分の細孔サイズよりも大きい二次粒子も有効である。二次粒子であれば、微細な一次粒子の作用で外皮部分表面への定着性も向上する。この他に、大きな粒径を有する比較的柔軟な粒子を核として、その表面に微細な無機酸化物粒子を付着させ複合化した無機酸化物粒子であってもよい。
チタニアなどの無機酸化物粒子を外皮部分に定着しやすくするために、下地処理材組成物中に適宜バインダー成分を含ませる事もできる。バインダー成分としては、シリカゾルやアルミナゾル等のコロイダルゾルや膨潤して結合性を示す層状化合物、シリコーン等の無機成分を含有する有機化合物等を使用する事ができる。しかし、このようなバインダーを使用する場合にも無機成分を多量に含有する場合には、無機成分に由来した造粒が生じるとクラックの発生が懸念される。
このようなバインダー成分の他、下地処理材組成物中には後述する樹脂被覆に使用する樹脂組成物(シーラー)を含有させても良い。これにより、下地処理されることで外皮部分に樹脂組成物が含浸し難くなった場合にも外皮部分における樹脂組成物処理が確実なものとなり定着性も増す。
このような事情から、バインダー成分を使用する場合、バインダー成分は下地処理材の無機酸化物粒子表面に事前に定着させるなど、外皮部分の内部に多量に浸入してしまうような状態は避けることが望ましく、触媒の製造時や自動車の走行時の熱で著しい造粒が生じない成分を使用することが望ましい。下地処理材のコート層に含まれるチタニアの量は、コート層全体の30〜100質量%であると、バーコード等の識別手段を表示させたときに鮮明な識別ができる。
図3は本発明の実施形態を表す外皮部分の模式図であり、(C)の部分拡大図で示すとおり、下地処理に使用されるチタニア等の無機酸化物粒子20は、外皮部分6の中に浸入しない様に外皮部分の細孔7よりも大きな粒子径としている。
下地処理に使用されるチタニア等の無機酸化物粒子は、外皮部分との密着性向上を図るため、微細粒子からなっているものの、粒子径がハニカム細孔径より大きいので、下地処理を施す外皮部分の小さな細孔から内部に浸入できない。そのため、図3(B)のように触媒担持の加熱時にチタニア等の無機酸化物粒子20が熱膨張しても、外皮部分6を構成する粒子21間を押し広げるような作用が生じず、サーマルショックによるクラックの発生を抑制できる。
図3(C)から分かるように、チタニア等の無機酸化物粒子20が細孔7から外皮部分6の中に入りこむ事は困難で、内部奥にまで浸入することが出来ない。無機酸化物粒子が外皮部分深くにまで浸入できないことで、図3(B)のように加熱時に熱膨張しても外皮部分を構成する粒子間を押し広げるような作用が生じない。
ハニカム構造体の外表面に形成された下地処理材を含む領域には、樹脂による被覆を外皮層(図示せず)として形成してもよい。すなわち外皮層は、外皮部分6の細孔内に含浸できるような樹脂組成物(シーラー)を含むことができ、樹脂組成物が外皮部分内に入り、外皮部分の細孔全体を閉塞させた状態であると好ましい。
このようなシーラーとしての樹脂組成物、及び樹脂組成物溶液には分散性や粘度の調整のため多少の無機粒子が含まれていても良いが、このような無機粒子は含まれない事が好ましい。無機粒子が含まれてしまうと、後述する触媒製造時の加熱や自動車に搭載して使用した際に、隔壁と外皮部分6の間の熱膨張率の違いが大きくなり、クラックの発生を助長するか、外皮部分における通気性を阻害し、排ガスの圧力損失を招き出力の低下を招く事がある。そのため、このような無機粒子が含まれる場合であっても、樹脂組成物溶液中10wt%以下であることが好ましい。
更に、後述する触媒を担持させる際には、樹脂被覆により触媒組成物スラリーが外皮部分6に浸入することなく、触媒製造時の加熱によって樹脂組成物8が焼失し、外皮部分6の孔を塞ぐことなく、自動車に搭載した際の圧力損失の上昇を抑制することができる。また、触媒組成物スラリーが外皮部分6に浸入することが無いため、外皮部分6の熱膨張率に変化が生じず、触媒製造時の加熱や自動車の走行時の熱履歴によるクラックの発生を抑制できる。
なお、図1、図2では、ハニカム構造体1をGPF等のPM捕集フィルターに用いる場合を例示したため、所定のセル5の入口端面側の開口端部及び残余のセル5の出口端面側の開口端部を目封止する目封止部9を形成している。
このように、ハニカム構造体の各セル5の一方の開口端部を目封止部9にて目封止することにより、ハニカム構造体1は、高いPM捕集効率を持ったウォールフロー型フィルターとなる。このウォールフロー型フィルターにおいては、入口端面からセル5内に流入した排ガスが、隔壁4を透過した後、出口端面からセル5外に流出する。そして、排ガスが隔壁4を透過する際に、隔壁4が濾過層として機能し、排ガス中に含まれるPMが捕集される。
尚、目封止部9は、入口端面と出口端面とが、それぞれ、目封止部9によって開口端部が目封止されたセル5と、目封止部9によって開口端部が目封止されていないセル5とにより、互い違いの市松模様を呈する配置となるように形成されることが好ましい。しかし、本発明の実施形態は、このようなウォールフロー型フィルターに限られるものでは無い。
外皮部分の強度不足の問題は、気孔率が50%以上であるような高気孔率のハニカム構造体において特に顕著となる。よって、本発明は、気孔率が50〜80%のハニカム構造体を用いた場合に有用性が高く、気孔率が60〜70%のハニカム構造体を用いた場合に特に有用である。
また、このような高気孔率のハニカム構造体の代表的な用途として、触媒を担持して使用するタイプのGPFが挙げられる。ただし、本発明のハニカム構造体は、このようなGPFに限定されるものではなく、各種フィルターや触媒担体等に広く使用することができる。
前記の通り、本発明のハニカム構造体では、ハニカム構造体の外皮部分が、隔壁と一体的に形成されたものが好ましいが、隔壁と別個に形成されたものであってもよい。ここで、「隔壁と別個に形成された」とは、ハニカム構造体の製造工程において、ハニカム構造体の外皮部分となる部分の形成が、隔壁となる部分の形成よりも後に行われたことを意味する。
ハニカム構造体の外皮部分が、隔壁と別個に形成されたものである場合、外皮部分の気孔率と隔壁の気孔率とは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、この場合、外皮部分の平均細孔径と隔壁の平均細孔径とは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。更に、この場合、外皮部分の材質と隔壁の材質とは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。しかし、いずれの場合も熱膨張率がほぼ同一で、外皮部分の気孔率は50%以上である事が好ましい。
(ハニカム構造体の製造)
本発明に係るハニカム構造体は、公知の方法により製造でき、市場からも入手可能であるが、その一例について公知の例を以下に説明する。
ハニカム構造体を作製するために、まずセラミック原料を含有する成形原料を作製する。セラミック原料は、炭化珪素、珪素−炭化珪素系複合材料、コージェライト化原料、ムライト、アルミナ、シリカアルミナ、スピネル、炭化珪素−コージェライト系複合材料、リチウムアルミニウムシリケート及びアルミニウムチタネートからなる群から選択される。これらの中でも、熱膨張係数が小さく、耐熱衝撃性に優れたコージェライト化原料、すなわち、シリカ:42〜56質量%、アルミナ:30〜45質量%、マグネシア:12〜16質量%の範囲に入る化学組成となるように配合されたセラミック原料が好ましい。コージェライト化原料は、焼成されることにより、コージェライトとなる。
成形原料は、前記のようなセラミック原料に、分散媒、有機バインダー、無機バインダー、造孔材、界面活性剤等を混合して調製される。各原料の組成比は、作製しようとするハニカム構造体の構造、材質等に合わせた組成比とされる。
次に、成形原料を混練して坏土を形成する。成形原料を混練して坏土を形成する好適な方法としては、例えば、ニーダー、真空土練機等を用いる方法を挙げることができる。
その後、格子状のスリットが形成された口金を用いて、坏土から、隔壁と外皮部分が一体となったハニカム成形体を押出成形し、このハニカム成形体を乾燥する。好適な乾燥方法としては、例えば、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等を挙げることができ、誘電乾燥、マイクロ波乾燥、熱風乾燥を単独で又は組合せて行うことが好ましい。
続いて、乾燥後のハニカム成形体(乾燥体)を焼成して、ハニカム構造体を作製する。この焼成(本焼成)の前に、ハニカム成形体中に含まれているバインダー等を除去するため、仮焼(脱脂)を行うことが好ましい。仮焼の条件は、ハニカム成形体中に含まれている有機物(有機バインダー、界面活性剤、造孔材等)を除去することができる条件であればよい。一般に、有機バインダーの燃焼温度は100〜300℃程度、造孔材の燃焼温度は200〜800℃程度であるため、仮焼の条件としては、酸化雰囲気において、200〜1000℃程度で、3〜100時間程度加熱することが好ましい。
ハニカム成形体を焼成(本焼成)する条件(温度、時間、雰囲気等)は、成形原料の種類により異なるため、その種類に応じて適当な条件を選択すればよい。例えば、コージェライト化原料を使用している場合には、焼成温度は、1410〜1440℃が好ましい。また、焼成時間は、最高温度でのキープ時間として、4〜8時間程度とすることが好ましい。仮焼、本焼成を行う好適な装置としては、電気炉、ガス炉等を挙げることができる。
以上の条件、材料の無機物質の粒度、有機物の種類や量を吟味することで、気孔率が30%以上、平均粒径が10〜30μmの範囲にある外皮部分を形成することが可能である。
本発明のハニカム構造体は、自動車用排ガス浄化触媒の担体として使用され、外皮部分の表面には所定の無機酸化物粒子を含む下地処理材からなるバーコード等の印刷部位が存在することで、外皮部分の内部に無機酸化物粒子が入り込まず、サーマルショックを起す事が無い。
本発明のハニカム構造体には、下地処理材の部位に、重量やサイズ、製造日などといった文字や数字をバーコード、インクによる描画、またレーザマーカによって描画することができる。インクによる描画の場合、転写する手法も適用できる。
2.フィルター型ハニカム触媒
本発明のフィルター型ハニカム触媒は、多孔質であるハニカム構造体の外皮部分と、流体の入口側となる入口端面から流体の出口側となる出口端面まで延びる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁とで形成されているハニカム構造体の該隔壁に触媒組成物が担持されているフィルター型ハニカム触媒であって、前記外皮部分の表面にはバーコード印刷用の無機酸化物粒子を含む下地処理材が存在し、該無機酸化物粒子の粒子径が、外皮部分の細孔径よりも大きいことを特徴とする。
また、触媒組成物は、Pt、Pd、Rhから選ばれる1種以上の貴金属元素を含有することが好ましい。
また、本発明では、ハニカム構造体の外皮部分の細孔が水銀ポロシメータによって測定された気孔率が30%以上、平均細孔径が10〜30μmであり、外皮部分の表面にはバーコード印刷用の無機酸化物粒子を含む下地処理材が存在し、該無機酸化物粒子の粒子径(D90)が、下記(1)の条件を満たすものであることが好ましい。
[外皮部分の細孔径のD90]<[無機酸化物粒子のD90]」・・・(1)
本発明のハニカム構造型触媒は、セルの入口端面側の開口端部及び出口端面側の開口端部に目封止部を有し、該目封止部が互い違いに配置されていると、PMを含むガソリン車排ガスを浄化する触媒のGPFとして有効に使用できる。ガソリン車排ガス浄化触媒のGPFでは、ハニカム構造体を担体とし、そのセル内に、NOx、CO、炭化水素を浄化する三元触媒(TWC)の触媒成分が担持されている。三元触媒(TWC)は、プラチナ(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等の貴金属を主とする活性成分を無機物粒子に担持させた排ガス浄化触媒であって、排ガス中に含まれる有害物質である炭化水素を水と二酸化炭素に酸化し、一酸化炭素を二酸化炭素に酸化し、窒素酸化物を窒素に還元して一度に浄化する。
本発明のフィルター型ハニカム触媒には、ハニカム表面に下地処理材が存在するので、この下地処理部位に文字、バーコード、インクによる描画、またレーザマーカによる描画を施すことができる。触媒がガスの流入側と、ガス流出側とで異なる担持をされている場合には、ガスの流入側とガス流出側とを区別する目的で矢印なども付与される。
インクジェットによる描画を行う場合、にじみ防止のために、例えばプリント印刷した印刷紙を1〜5mm離して印刷したい部分(外周部端面)に印刷紙と外周部(ハニカム構造体)を乾燥機に入れ、100〜120℃で1〜2時間かけて、インクを飛ばすという転写方法を行えば、チタニアのように高屈折の無機物質粒子のものでも鮮明な印刷が出来、シリカのように低屈折の無機物質粒子のものではより鮮明な印刷が出来る。
上記インクの塗布による場合には、高温の排ガス処理により消えることがないように、酸化鉄、酸化銅、CoO・nAl若しくはCo(PO等のコバルト化合物、TiO、SiO等の無機酸化物を含有する顔料を使用することが望ましい。
レーザーによるバーコードの焼き付け作業は、ハニカム構造体の材質、形状、あるいは印刷装置の配置などを考慮して適宜条件を設定すればよい。ハニカムを寝かした状態、ハニカムを立てた状態、また、斜めにした状態も有りうる。
3.フィルター型ハニカム触媒の製造方法
本発明のフィルター型ハニカム触媒を製造するには、触媒製造用のハニカム構造体のハニカム構造体外周部に無機酸化物粒子を含む下地処理材を形成する。
(下地処理材によるコート)
本発明では、まずハニカムの外皮表面部分に、以下の要領で無機酸化物粒子を含む下地処理を行う。
無機酸化物粒子としては、チタニア、シリカ、コージェライト、アルミナ、ムライト、ジルコニア等が例示されるが、炭化珪素、窒化珪素などの無機粒子であってもよい。チタニアなどの無機酸化物粒子については、単結晶のような一次粒子でも良いが、微細な一次粒子が多数凝集した二次粒子であってもよい。いずれも場合も粒径が10〜30μmの範囲である外皮部分の細孔よりも大きければ使用可能である。二次粒子であれば、微細な一次粒子の作用で外皮部分表面への定着性が向上しうる。ただし、大きすぎると定着性が損なわれやすいので、例えば50μm以下、特に40μm以下であることが好ましい。
このようなチタニアなどの無機酸化物粒子の粒径は、[外皮部分の細孔径のD90]<[無機酸化物粒子のD90]であることが好ましい。ここで、無機物質粒子が構成する外皮部分の細孔径のD90とは、外皮部分の粒度分布における小粒径側からの累積分布が90%の粒子径を示し、また、無機酸化物粒子のD90とは、下地処理に用いる無機酸化物粒子の粒度分布における小粒径側からの累積分布が90%の粒子径を示す。
無機酸化物粒子のD90が外皮部分の細孔径のD90より大きければ、外皮部分6内部にまで浸入出来ないため、無機酸化物粒子が熱膨張しても影響が無い。しかし、無機酸化物粒子のD90が外皮部分の細孔径のD90より小さいと、外皮部分6内部にまで浸入出来るため、無機酸化物粒子が熱膨張した場合、クラックが発生しやすい。
無機酸化物粒子は、用意した原料無機酸化物粒子が小さすぎれば、必要によりバインダー成分を加えて凝集させて所定の範囲で大きくする。また、大きな粒径を有する比較的柔軟な粒子を核として、その表面に微細な無機酸化物粒子を付着させ複合化した無機酸化物粒子を製造しても良い。
このような方法にハイブリダイゼーションシステムやメカノフュージョン法が知られている。例えば、ナイロン(ポリアミド)の粒子を用意して、これにnmオーダーのチタニア超微細粒子とともに装置に入れ、高速気流と剪断力を作用させ、表面にチタニア粒子の薄い層を形成させることができる。その際、より強い機械力を作用させれば表面の粒子層がより緻密かつ滑らかで強固なものになる(「粉体<その機能と応用>」、編著者:神保 元二他、1991年11月20日、(財)日本規格協会発行 参照)。
一方、用意した原料無機酸化物粒子が大きすぎれば、ボールミルなどを使用して粉砕を行い、その後、篩による分級で粒度を整えることができる。
次に、無機酸化物粒子に溶媒などを混合して下地処理層形成用スラリーを調製する。下地処理層形成用スラリーは、無機酸化物粒子、該粒子を外皮部分の表面に結合させることが可能なバインダー(結合材)を含み、それらを水やアセトン、アルコール等の溶媒に希釈したものであることが好ましく、更に分散剤、消泡剤を適宜、含ませてもよい。水などの溶媒はスラリー総重量の30〜70重量%程度が含まれてよい。
これらを十分に撹拌して、下地処理層形成用スラリーとし、ハニカム構造体の外皮部分の外側表面の内、個別情報の付与が必要な部位、例えば両端面の近傍部分などに、帯状に塗布する。その後、ハニカム構造体を乾燥させ、所定厚みとなるようなコート層を配設する。厚みは無機酸化物粒子の層にして、1層以上であればよく、2〜5層分であると好ましい。
下地処理層形成用スラリーの塗布手段は、特に制限されず、ローラーなどを用いて行うことができる。塗布の厚みは、ローラーをハニカム構造体の外皮部分に押し付ける圧力や、ローラーの回転数等によって制御できる。形成された層は、必要に応じて100〜200℃程度の温度で乾燥させることにより、水分を蒸発させて下地処理層とすることができる。
下地処理材は、図1,2のようにハニカム構造体の外皮部分表面の所定の一部に形成される。ハニカムの端部の一方、あるいは両端部に形成することができ、個別情報を印刷できる面積があればよいため、その幅は例えば10〜30mmでよく、その長さは例えば20〜50mmでよい。
下地処理は、ハニカムを寝かした状態や立てた状態で行うこともでき、また、GPFでは無機酸化物粒子が外皮内に浸入するのを更に抑制するためには、横向きでかつ下向きのような態様を採ることもできる。
本発明では、ハニカム構造体の外皮部分に下地処理材によるコートを行った後、触媒化にあたっては樹脂組成物を含む塗布液を付着させて、細孔内に樹脂組成物を十分に含浸し、乾燥・硬化して樹脂被覆してもよい。なお、樹脂組成物溶液による被覆は、触媒化を目的とする事の他、下地処理材の剥離を防ぐ目的で、下地処理材の塗工面に相当する面のみを被覆するものであっても良い。このような樹脂組成物としては、前述のとおり、樹脂被覆のタイプによって異なり、ハニカム表面に樹脂が残るようにするには撥水性シリコーンが、またハニカム表面にあまり樹脂が残らないで外皮内壁からセル隔壁まで含浸させるには、有機系材料のポリビニルアルコール(PVA)を溶媒の水に分散させたエマルジョン、アクリル樹脂をアルコールに分散させたエマルジョンなどの使用が好ましい。
本発明において、下地処理材はその無機酸化物粒子の粒径が大きいことから、粒子間の空隙も大きく、このような樹脂組成物溶液の塗工においても外皮部分の内部に樹脂組成物溶液が浸入し易い。
有機系材料は、上記の樹脂を主成分とし、無機フィラーを含んでもよい。無機フィラーとして、チタニア、アルミナ、シリカなどを含有してもよいが、その量は10質量%以下とするのが好ましく、5質量%以下がより好ましい。無機フィラーが10質量%を超えるほどの多量であると、セル内の大きな細孔に浸入したものが、触媒担持後にも残存して細孔を小さくすることがあり圧損やクラックを招く要因ともなるため含有しない方が望ましい
(触媒組成物スラリーの塗布)
本発明のハニカム構造体は、触媒組成物スラリーを塗布し、触媒を担持させることでフィルター型ハニカム触媒となる。
GPF用のウォールフロー型ハニカムに触媒組成物スラリーをウォッシュコートする場合、触媒組成物スラリーは、粒度分布における小粒径側からの累積分布が90%となるときの粒子径D90が5μm以下であり、その被覆量はハニカム構造体の単位体積当たり10〜200[g/L]であることが好ましく、30〜100[g/L]がより好ましい。触媒量が10[g/L]であると排ガス中の微粒子成分と共にCO,HC,NOxについて優れた浄化性能が期待でき、200[g/L]以下であればウォールフロー型ハニカムのフィルターとしての機能を阻害する事が無い。
貴金属等の触媒を含む触媒スラリーを、吸引法等の従来公知のウォッシュコート法を用いて、ハニカムセル隔壁の表面や細孔に付着させる。ハニカム構造体の外皮部分の細孔が樹脂組成物によって、その全域にわたり閉孔されていると、前記のようなウォッシュコート法に伴う圧力操作によっても触媒組成物のスラリーが外皮部分から外に浸み出す事が無い。その後、400〜600℃で焼成処理を施して、触媒スラリーに含まれる触媒を隔壁に焼き付ける。
外皮の細孔とセル隔壁の少なくとも一部に樹脂組成物が樹脂被覆として存在していても、触媒組成物スラリーが焼成することで焼失し、同時に下地処理材が外皮に定着する。
また、ハニカムに樹脂組成物が焼失すると外皮部分の細孔は開口し、触媒担持による圧力損失を抑制したハニカム構造型触媒となる。また、外皮部分6に無機物粒子を含む触媒組成物が浸入していないことで、自動車に搭載して走行した際の熱履歴の変動によるクラックの発生が極めて少なくなる。
本発明は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンの排ガス中に含まれる粒子状物質を捕集するためのフィルター等、特に、ガソリンエンジンの排ガス中の粒子状物質を補足する為の触媒化フィルター(GPF)に好適に使用することができる。
1:ハニカム構造体、
2:下地処理材、
4:隔壁、
5:セル、
6:外皮部分、
7:細孔、
9:目封止部、
11:個別情報(バーコード)
20:無機酸化物粒子(大粒径)
21:無機物質粒子
22:無機酸化物粒子(小粒径)

Claims (13)

  1. 多孔質であるハニカム構造体の外皮部分と、流体の入口側となる入口端面から流体の出口側となる出口端面まで延びる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁とで形成されているハニカム構造体を用いた触媒製造用のハニカム構造体であって、
    外皮部分の表面にはバーコード印刷用の無機酸化物粒子を含む下地処理材が存在し、
    該無機酸化物粒子の粒子径が、外皮部分の細孔径よりも大きいことを特徴とする触媒製造用ハニカム構造体。
  2. ハニカム構造体の外皮部分の細孔が水銀ポロシメータによって測定された気孔率が30%以上、平均細孔径が10〜30μmであり、
    外皮部分の表面にはバーコード印刷用の無機酸化物粒子を含む下地処理材が存在し、該無機酸化物粒子の粒子径(D90)が下記(1)の条件を満たすものであることを特徴とする請求項1記載の触媒製造用ハニカム構造体。
    [外皮部分の細孔径のD90]<[無機酸化物粒子のD90]」・・・(1)
  3. 前記ハニカム構造体の外皮と隔壁が同質材料で形成されているハニカム構造体を用いた請求項1又は2記載の触媒製造用ハニカム構造体
  4. 前記下地処理材に含まれる無機酸化物粒子が、一次粒子の凝集により形成された二次粒子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の触媒製造用ハニカム構造体。
  5. 前記下地処理材に含まれる無機酸化物粒子が、チタニア、アルミナ、シリカ、ジルコニアから選ばれるいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の触媒製造用ハニカム構造体。
  6. 前記セルは、入口端面側の開口端部及び出口端面側の開口端部に目封止部を有し、該目封止部が互い違いに配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の触媒製造用ハニカム構造体。
  7. 前記バーコードは、下地処理材に対するレーザー光照射あるいはインクジェットによって形成される事を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の触媒製造用ハニカム構造体。
  8. 前記バーコード印刷用の下地処理材は、その外側から樹脂被覆されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の触媒製造用ハニカム構造体。
  9. 多孔質であるハニカム構造体の外皮部分と、流体の入口側となる入口端面から流体の出口側となる出口端面まで延びる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁とで形成されているハニカム構造体の該隔壁に触媒組成物が担持されているフィルター型ハニカム触媒であって、
    前記外皮部分の表面にはバーコード印刷用の無機酸化物粒子を含む下地処理材が存在し、該無機酸化物粒子の粒子径が、外皮部分の細孔径よりも大きいことを特徴とするフィルター型ハニカム触媒。
  10. 前記触媒組成物は、Pt、Pd、Rhから選ばれる1種以上の貴金属元素を含有することを特徴とする請求項9に記載のフィルター型ハニカム触媒。
  11. 触媒製造用のハニカム構造体の外皮部分に無機酸化物粒子を含む下地処理材を形成した
    後、下地処理材を有するハニカム構造体を触媒組成物スラリーと接触させ、セル隔壁に触媒組成物スラリーを塗布し、乾燥させた後に、焼成することを特徴とする請求項9又は10に記載のフィルター型ハニカム触媒の製造方法。
  12. 前記触媒組成物スラリーは、粒度分布における小粒径側からの累積分布が90%となるときの粒子径D90が5μm以下であり、ハニカム構造体の単位体積あたりの含浸被覆量が10〜200[g/L]であることを特徴とする請求項11に記載のフィルター型ハニカム触媒の製造方法。
  13. 下地処理材を形成した後、セル隔壁に触媒組成物を塗布する前に、外皮部分の外側から樹脂組成物溶液を塗布することで樹脂被覆を形成し、得られた樹脂被覆を有するハニカム構造体を触媒組成物スラリーと接触させ、乾燥後の焼成で前記樹脂被覆を焼失させることを特徴とする請求項11又は12に記載のフィルター型ハニカム触媒の製造方法。
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