JP6849325B2 - 制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、自動焦点検出を行う撮像装置に関する。
従来、撮像装置の焦点検出方法として、焦点検出素子を用いた位相差検出方式や、撮像素子の画像のコントラスト成分を用いたコントラスト検出方式などの様々な方法が提案されている。また、撮像素子中の画素が撮像レンズの異なる瞳面の光を受光する構成を採用することにより、撮像と同時に位相差検出方式の焦点検出を行う技術が知られている。
特許文献1には、1つの画素における1つのマイクロレンズで集光される光束を、分割されたフォトダイオード(PD)で光電変換することにより、各々のPDが撮像レンズの異なる瞳面の光を受光する構成が開示されている。このような構成において、2つのPDの出力を比較することにより、焦点検出を行うことができる。
特許文献2には、撮像された互いに異なる均一な輝度を有する2つの画像をメモリに保存し、補正値算出の際に2つの画像を読み出して、ゲイン補正値およびオフセット補正値を算出する撮像装置が開示されている。このようなゲイン補正値およびオフセット補正値を用いることにより、画素ごとの固定パターンノイズを取り除くことができる。
特開2001−083407号公報 特開2011−44813号公報
しかしながら、特許文献1には、画素ごとの固定パターンノイズを考慮した焦点検出について開示されていない。焦点検出の際の相関演算結果は、画素ごとの固定パターンノイズが同相ノイズであることに起因してばらつくため、高精度な焦点検出を行うことができない。特許文献2には、撮像素子全面に関する補正値を記録するため、撮像素子全面分のメモリ容量が必要である。また、撮像素子全面に対して補正を行うため、処理に時間がかかる。
そこで本発明は、高速かつ高精度な焦点検出が可能な制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体を提供する。
本発明の一側面としての制御装置は、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過する光束を受光する第1光電変換部および第2光電変換部の出力信号に対応する第1信号および第2信号をそれぞれ取得する取得手段と、前記第1光電変換部または前記第2光電変換部の少なくとも一方の受光量に基づいて、前記第1信号と前記第2信号とに生じる固定パターンノイズに起因する相関値に対応する補正値を取得し、前記補正値を用いて、前記第1信号と前記第2信号との相関値を補正し、補正された前記相関値に基づいてデフォーカス量を算出する算出手段と、を有する。
本発明の他の側面としての撮像装置は、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過する光束を受光する第1光電変換部および第2光電変換部を有する撮像素子と、前記制御装置とを有する。
本発明の他の側面としての制御方法は、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過する光束を受光する第1光電変換部および第2光電変換部の出力信号に対応する第1信号および第2信号をそれぞれ取得するステップと、
前記第1光電変換部または前記第2光電変換部の少なくとも一方の受光量に基づいて、前記第1信号と前記第2信号とに生じる固定パターンノイズに起因する相関値に対応する補正値を取得し、前記補正値を用いて、前記第1信号と前記第2信号との相関値を補正し、補正された前記相関値に基づいてデフォーカス量を算出するステップと、を有する
本発明の他の側面としてのプログラムは、前記制御方法をコンピュータに実行させる。
本発明の他の側面としての記憶媒体は、前記プログラムを記憶している。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、高速かつ高精度な焦点検出が可能な制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体を提供することができる。
各実施例における撮像装置のブロック図である。 各実施例における撮像素子の画素配列図および読み出し回路の構成図である。 各実施例における位相差検出方式の焦点検出の説明図である。 各実施例における位相差検出方式の焦点検出の説明図である。 各実施例における相関演算の説明図である。 各実施例における焦点調節のフローチャートである。 A像とB像のノイズの説明図である。 ノイズを含むA像とB像とから算出される相関値の説明図である。 実施例1における相関値補正のフローチャートである。 実施例1における相関値補正の説明図である。 実施例2における相関値補正のフローチャートである。 実施例3における相関値補正のフローチャートである。 実施例3における相関値補正の説明図である。 実施例3における相関値補正の説明図である。 実施例3におけるノイズおよび相関値の説明図である。 実施例4における相関値補正のフローチャートである。 実施例4における相関値補正の説明図である。 実施例4における焦点検出領域の設定長さの説明図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(撮像装置の構成)
まず、図1を参照して、本発明の実施例1における撮像装置の構成について説明する。図1は、本実施例における撮像装置10(レンズ交換可能な一眼レフタイプのデジタルカメラ)のブロック図である。撮像装置10は、レンズユニット100(交換レンズ)とカメラ本体120とを有するカメラシステムである。レンズユニット100は、図2中の点線で示されるマウントMを介して、カメラ本体120と着脱可能に取り付けられる。ただし本実施例は、これに限定されるものではなく、レンズユニット(撮像光学系)とカメラ本体とが一体的に構成された撮像装置(デジタルカメラ)にも適用可能である。また本実施例は、デジタルカメラに限定されるものではなく、ビデオカメラなど他の撮像装置にも適用可能である。
レンズユニット100は、光学系としての第1レンズ群101、絞り102、第2レンズ群103、および、フォーカスレンズ群(以下、単に「フォーカスレンズ」という)104と、駆動/制御系とを有する。このようにレンズユニット100は、フォーカスレンズ104を含み、被写体像を形成する撮影レンズ(撮像光学系)である。
第1レンズ群101は、レンズユニット100の先端に配置され、光軸方向OAに進退可能に保持される。絞り102は、その開口径を調節することで撮影時の光量調節を行い、また静止画撮影時においては露光秒時調節用シャッタとして機能する。絞り102および第2レンズ群103は、一体的に光軸方向OAに移動可能であり、第1レンズ群101の進退動作との連動によりズーム機能を実現する。フォーカスレンズ104は、光軸方向OAに移動可能であり、その位置に応じてレンズユニット100が合焦する被写体距離(合焦距離)が変化する。フォーカスレンズ104の光軸方向OAにおける位置を制御することにより、レンズユニット100の合焦距離を調節する焦点調節(フォーカス制御)が可能である。
駆動/制御系は、ズームアクチュエータ111、絞りアクチュエータ112、フォーカスアクチュエータ113、ズーム駆動回路114、絞り駆動回路115、フォーカス駆動回路116、レンズMPU117、及び、レンズメモリ118を有する。ズーム駆動回路114は、ズームアクチュエータ111を用いて第1レンズ群101や第3レンズ群103を光軸方向OAに駆動し、レンズユニット100の光学系の画角を制御する(ズーム操作を行う)。絞り駆動回路115は、絞りアクチュエータ112を用いて絞り102を駆動し、絞り102の開口径や開閉動作を制御する。フォーカス駆動回路116は、フォーカスアクチュエータ113を用いてフォーカスレンズ104を光軸方向OAに駆動し、レンズユニット100の光学系の合焦距離を制御する(フォーカス制御を行う)。また、フォーカス駆動回路116は、フォーカスアクチュエータ113を用いてフォーカスレンズ104の現在位置(レンズ位置)を検出する位置検出部としての機能を有する。
レンズMPU(プロセッサ)117は、レンズユニット100に係る全ての演算、制御を行い、ズーム駆動回路114、絞り駆動回路115、および、フォーカス駆動回路116を制御する。また、レンズMPU117は、マウントMを通じてカメラMPU125と接続され、コマンドやデータを通信する。例えば、レンズMPU117はフォーカスレンズ104の位置を検出し、カメラMPU125からの要求に対してレンズ位置情報を通知する。このレンズ位置情報は、フォーカスレンズ104の光軸方向OAにおける位置、光学系が移動していない状態の射出瞳の光軸方向OAにおける位置および直径、および、射出瞳の光束を制限するレンズ枠の光軸方向OAにおける位置および直径などの情報を含む。またレンズMPU117は、カメラMPU125からの要求に応じて、ズーム駆動回路114、絞り駆動回路115、および、フォーカス駆動回路116を制御する。レンズメモリ118は、自動焦点調節(AF制御)に必要な光学情報を記憶している。カメラMPU125は、例えば内蔵の不揮発性メモリやレンズメモリ118に記憶されているプログラムを実行することにより、レンズユニット100の動作を制御する。
カメラ本体120は、光学的ローパスフィルタ121、撮像素子122、および、駆動/制御系を有する。光学的ローパスフィルタ121および撮像素子122は、レンズユニット100を介して形成された被写体像(光学像)を光電変換し、画像データを出力する撮像部(撮像手段)として機能する。本実施例において、撮像素子122は、撮影光学系を介して形成された被写体像を光電変換し、画像データとして、撮像信号および焦点検出信号をそれぞれ出力する。また本実施例において、第1レンズ群101、絞り102、第2レンズ群103、フォーカスレンズ104、および、光学的ローパスフィルタ121は、撮像光学系を構成する。
光学的ローパスフィルタ121は、撮影画像の偽色やモアレを軽減する。撮像素子122は、CMOSイメージセンサおよびその周辺回路で構成され、横方向m画素、縦方向n画素(m、nは2以上の整数)が配置されている。本実施例の撮像素子122は、瞳分割機能を有し、画像データ(画像信号)を用いた位相差検出方式の焦点検出(位相差AF)が可能な瞳分割画素を有する。画像処理回路124は、撮像素子122から出力される画像データに基づいて、位相差AF用のデータと、表示、記録、およびコントラストAF(TVAF)用の画像データとを生成する。
駆動/制御系は、撮像素子駆動回路123、画像処理回路124、カメラMPU125、表示器126、操作スイッチ群(操作SW)127、メモリ128、位相差AF部129(撮像面位相差焦点検出部)およびTVAF部130(TVAF焦点検出部)を有する。撮像素子駆動回路123は、撮像素子122の動作を制御するとともに、撮像素子122から出力された画像信号(画像データ)をA/D変換し、カメラMPU125に送信する。画像処理回路124は、撮像素子122から出力された画像信号に対して、γ変換、ホワイトバランス調整処理、色補間処理、圧縮符号化処理など、デジタルカメラで行われる一般的な画像処理を行う。また画像処理回路124は、位相差AF用の信号を生成する。
カメラMPU125(プロセッサ、制御装置)は、カメラ本体120に係る全ての演算および制御を行う。すなわちカメラMPU125は、撮像素子駆動回路123、画像処理回路124、表示器126、操作スイッチ群127、メモリ128、位相差AF部129、および、TVAF部130を制御する。カメラMPU125は、マウントMの信号線を介してレンズMPU117と接続され、レンズMPU117とコマンドやデータを通信する。カメラMPU125は、レンズMPU117に対して、レンズ位置の取得や所定の駆動量でのレンズ駆動要求を発行し、また、レンズMPU117からレンズユニット100に固有の光学情報の取得要求などを発行する。
カメラMPU125には、カメラ本体120の動作を制御するプログラムを格納したROM125a、変数を記憶するRAM125b(カメラメモリ)、および、各種のパラメータを記憶するEEPROM125cが内蔵されている。またカメラMPU125は、ROM125aに格納されているプログラムに基づいて、焦点検出処理を実行する。焦点検出処理においては、撮像光学系の互いに異なる瞳領域(瞳部分領域)を通過した光束により形成される光学像を光電変換した対の像信号を用いて、公知の相関演算処理が実行される。
表示器126はLCDなどから構成され、撮像装置10の撮影モードに関する情報、撮影前のプレビュー画像と撮影後の確認用画像、焦点検出時の合焦状態表示画像などを表示する。操作スイッチ群127は、電源スイッチ、レリーズ(撮影トリガ)スイッチ、ズーム操作スイッチ、撮影モード選択スイッチなどで構成される。メモリ128(記録手段)は、着脱可能なフラッシュメモリであり、撮影済み画像を記録する。
位相差AF部129は、撮像素子122および画像処理回路124から得られる焦点検出用画像データの像信号に基づいて、位相差検出方式による焦点検出処理を行う。より具体的には、画像処理回路124は、撮像光学系の一対の瞳領域を通過する光束で形成される一対の像データを焦点検出用データとして生成し、位相差AF部129は、一対の像データのずれ量に基づいて焦点ずれ量を検出する。このように、本実施例の位相差AF部129は、専用のAFセンサを用いず、撮像素子122の出力に基づく位相差AF(撮像面位相差AF)を行う。本実施例において、位相差AF部129は、取得手段129aおよび算出手段129bを有する。これらの各手段の動作については後述する。なお、位相差AF部129の少なくとも一部の手段(取得手段129aまたは算出手段129bの一部)を、カメラMPU125に設けてもよい。なお、位相差AF部129の動作の詳細については後述する。
TVAF部130は、画像処理回路124により生成されるTVAF用評価値(画像データのコントラスト情報)に基づいて、コントラスト検出方式の焦点検出処理を行う。コントラスト検出方式の焦点検出処理の際には、フォーカスレンズ104を移動して評価値(焦点評価値)がピークとなるフォーカスレンズ位置が合焦位置として検出される。
このように、本実施例の撮像装置10は、撮像面位相差AFとTVAFとを組み合わせて実行可能であり、状況に応じて、これらを選択的に使用し、または、組み合わせて使用することができる。位相差AF部129およびTVAF部130は、各々の焦点検出結果を用いてフォーカスレンズ104の位置を制御するフォーカス制御手段として機能する。
このように、本実施例の撮像装置10は、撮像面位相差AFとTVAFとを組み合わせて実行可能であり、状況に応じて、これらを選択的に使用し、または、組み合わせて使用することができる。位相差AF部129およびTVAF部130は、各々の焦点検出結果を用いてフォーカスレンズ104の位置を制御するフォーカス制御手段として機能する。
次に、図2(a)、(b)を参照して、位相差AF部129の動作について説明する。図2(a)は、本実施例における撮像素子122の画素配列図であり、2次元CMOSエリアセンサの縦(Y方向)6行および横(X方向)8列の範囲を、レンズユニット100側から観察した状態を示している。撮像素子122には、ベイヤー配列のカラーフィルタが設けられている。奇数行の画素には、左から順に緑(G)と赤(R)のカラーフィルタが交互に配置され、偶数行の画素には、左から順に青(B)と緑(G)のカラーフィルタが交互に配置されている。画素211において、円211iはオンチップマイクロレンズであり、オンチップマイクロレンズ211iの内側に配置された複数の矩形は、光電変換部211a、211b(第1光電変換部、第2光電変換部)である。
本実施例の撮像素子122において、全ての画素211は、光電変換部211a、211bとしてX方向に2分割されている。そして、分割された一方の光電変換部(光電変換部211a、211bの一方)の光電変換信号、および、2つの光電変換信号の和は、独立して読み出し可能である。カメラMPU125は、2つの光電変換信号の和から、分割された一方の光電変換部(例えば、光電変換部211a)の光電変換信号を減じる。これにより、他方の光電変換部(例えば、光電変換部211b)で得られる光電変換信号に相当する信号を得ることができる。上記一連の動作を行い、第1光電変換部の信号と第2光電変換部の信号とを取得する信号取得手段は、光電変換部およびカメラMPU125により構成される。分割された光電変換部の光電変換信号は、位相差AF用のデータとして用いられ、また、3D(3−Dimensional)画像を構成するための視差画像の生成に用いることができる。また、2つの光電変換信号の和は、通常の撮影画像データとして用いることが可能である。
ここで、位相差AFを行う場合の画素信号について説明する。後述のように、本実施例では、図2のマイクロレンズ211iと、分割された光電変換部211a、211bとにより、撮像光学系の射出光束を瞳分割する。光電変換部211a、211bは、本実施例の瞳分割画素を構成する。そして、同一画素行に配置された所定範囲内の複数の画素211において、光電変換部211aの出力をつなぎ合わせて編成したものをAF用A像とする。同様に、光電変換部211bの出力をつなぎ合わせて編成したものをAF用B像とする。光電変換部211a、211bの出力としては、カラーフィルタの単位配列に含まれる(ベイヤー配列の)緑、赤、青、緑の出力を加算して算出された疑似的な輝度(Y)信号が用いられる。ただし、赤、青、緑の色ごとに、AF用A像、B像を編成してもよい。このように生成したAF用A像とB像の相対的な像ずれ量を相関演算により検出することにより、所定領域の焦点ずれ量、すなわちデフォーカス量を検出(算出)することができる。
本実施例では、AF用A像またはB像の一方は、撮像素子122から出力されないが、前述のように、A像出力とB像出力の和は出力されるため、その出力と一方の出力の差分から、他方の信号を得て焦点検出を行うことができる。なお、本実施例の撮像素子122は、例えば特開2004−134867号公報に開示された技術を用いて製造することができるため、詳細な構造に関する説明は省略する。
本実施例では、一方の光電変換部の出力、および、全ての光電変換部の出力の和を撮像素子122から読み出す。例えば、光電変換部211aの出力と、光電変換部211a、211bの出力の和とが読み出される場合、光電変換部211bの出力は、光電変換部211a、211bの出力の和から光電変換部211aの出力を減じることで取得される。これにより、AF用A像とB像との両方を得ることができ、位相差AFが実現可能となる。なお、本実施例の撮像素子122の基本構造は、例えば特開2004−134867号公報に開示されているため、その詳細な説明は省略する。
図2(b)は、本実施例における撮像素子122の読み出し回路の構成図である。図2(b)において、151は水平走査回路、153は垂直走査回路である。各画素の境界部には、水平走査ライン152a、152b、および、垂直走査ライン154a、154bが配線されており、各光電変換部211a、211bからの信号は、これらの走査ラインを介して外部に読み出される。
本実施例の撮像素子122は、前述の画素内の読み出し方法に加えて、以下の2種類の読み出しモード(第1の読み出しモード、第2の読み出しモード)を有する。第1の読み出しモードは、全画素読み出しモードと称するものであり、高精細静止画を撮像するためのモードである。第1の読み出しモードでは、全画素の信号が読み出される。一方、第2の読み出しモードは、間引き読み出しモードと称するものであり、動画記録またはプレビュー画像の表示のみを行うためのモードである。第2の読み出しモードでは、必要な画素数は全画素数よりも少ないため、全画素のうちX方向及びY方向ともに所定比率に間引いた画素のみが読み出される。また、高速に読み出す必要がある場合にも、同様に間引き読み出しモードが用いられる。X方向に間引く際には、信号の加算を行ってS/Nの改善を図る。また、Y方向に間引く際には、間引かれる行の信号出力を無視する。通常、第2の読み出しモードで位相差AFまたはTVAFが行われる。
(焦点調節)
次に、図3および図4を参照して、位相差検出方式の焦点検出について説明する。図3および図4は、位相差検出方式の焦点検出の説明図である。
まず、図3(a)、(b)を参照して、撮像素子122におけるピントと位相差との関係について説明する。図3(a)は、ピント(焦点位置)が合っている場合(合焦状態)におけるレンズユニット100、被写体300、光軸301、および、撮像素子122の位置関係と、光束とを示している。図3(b)は、ピントが合っていない場合(非合焦状態)における位置関係と光束とを示している。図3(a)、(b)の撮像素子122は、図2(a)に示される撮像素子122を断面方向から見た状態である。
撮像素子122の各画素には、1つのマイクロレンズ211iが設けられている。前述のように、フォトダイオード211a、211bは、同一のマイクロレンズ211iを通過した光束を受光するように構成されている。フォトダイオード211a、211bには、後述する構成により、位相差を有する互いに異なる像が入射される。本実施例では、フォトダイオード211aを第1光電変換部、フォトダイオード211bを第2光電変換部という。図3(a)、(b)において、第1光電変換部をA、第2光電変換部をBと表記している。
このように撮像素子122は、1つのマイクロレンズ211iに対して第1光電変換部および第2光電変換部を有し、マイクロレンズ211iが2次元状に配列されている。なお本実施例では、1つのマイクロレンズ211iに対して2つのフォトダイオード211a、211bが配置されているが、これに限定されるものではない。例えば、1つのマイクロレンズに対して、4つのフォトダイオード(上下方向および左右方向のそれぞれに2つのフォトダイオード)を配置してもよい。すなわち、複数のフォトダイオードが、1つのマイクロレンズ211iに対して、上下方向または左右方向の少なくとも一方に複数配置される構成であればよい。
レンズユニット100は、図1に示されるように、第1レンズ群101、第2レンズ群103、および、フォーカスレンズ104を合わせて1つのレンズと考えた場合の等価的な撮像レンズである。被写体300から発せられた光は、光軸301を中心として、レンズユニット100の各領域を通過し、撮像素子122に結像する。なお、ここでは射出瞳の位置と撮像レンズの中心位置は同一としている。
このような構成によれば、撮像光学系を第1光電変換部から見た場合と第2光電変換部から見た場合とで、撮像光学系の瞳が対称に分割されたことと等価となる。換言すると、撮像光学系からの光束が2つの光束に分割された、いわゆる瞳分割の構成となっている。それぞれの分割光束が第1光電変換部および第2光電変換部に入射する。このように、第1光電変換部および第2光電変換部のそれぞれは、撮像光学系の射出瞳のうち互いに異なる瞳領域を通過する光束を受光して光電変換するため、焦点検出画素として機能する。また、第1光電変換部および第2光電変換部は、互いの信号を加算(合算または合成)することにより、撮像画素としても機能する。
被写体300上の特定点からの光束は、第1光電変換部に対応する分割瞳を通過して第1光電変換部に入射する光束ΦLaと、第2光電変換部に対応する分割瞳を通過して第2光電変換部に入射する光束ΦLbとに分割される。これら2つの光束は、被写体300上の同一点から入射しているため、撮像光学系のピントが合った状態(合焦状態)では、図3(a)に示されるように、同一のマイクロレンズを通過して撮像素子122上の1点に到達する。したがって、第1光電変換部および第2光電変換部のそれぞれから得られる像信号は、互いに一致する。
一方、図3(b)に示されるように、光軸方向にYだけピントがずれている状態(非合焦状態)では、光束ΦLa、ΦLbのマイクロレンズへの入射角の変化分だけ光束ΦLa、ΦLbの到達位置は、光軸301と垂直方向に互いにずれる。したがって、第1光電変換部および第2光電変換部のそれぞれから得られる像信号には、位相差が生じる。第1光電変換部および第2光電変換部のそれぞれは、位相差を有する2つの被写体像(A像およびB像)を光電変換して第1光電変換部の信号(第1信号)および第2光電変換部の信号(第2信号)を生成する。これらの信号は、撮像素子122の外部へ出力され、焦点検出に用いられる。
撮像素子122は、前述のように、第1光電変換部の信号(第1信号、焦点検出信号)を独立して読み出す第1の読み出しと、第1光電変換部と第2光電変換部との信号を加算(合算または合成)した信号(撮像信号)を読み出す第2の読み出しとを行う。以降、撮像素子122から出力される、第1光電変換部の信号をA像、第2光電変換部の信号をB像、第1光電変換部と第2光電変換部の信号を加算した信号をAB像とする。
なお本実施例では、1つのマイクロレンズに対して複数の光電変換部が配置され、瞳分割された光束が各光電変換部に入射される構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば焦点検出画素の構成は、マイクロレンズ下に1つのPDを有し、遮光層により左右または上下を遮光することで瞳分割を行う構成でもよい。また、複数の撮像画素の配列の中に一対の焦点検出画素を離散的に配置し、その一対の焦点検出画素からA像信号およびB像信号を取得する構成でもよい。
位相差AF部129は、入力されたA像とB像とを用いて焦点検出を行う。図4(a)は、ピントが合っている図3(a)の状態(合焦状態)におけるA像とB像の強度分布を示すグラフである。図4(a)において、横軸は画素位置、縦軸は出力信号の強度を表す。ピントが合っている場合、A像とB像とは互いに一致する。図4(b)は、ピントが合っていない図3(b)の状態(非合焦状態)におけるA像とB像の強度分布を示すグラフである。この場合、A像とB像は前述した理由により位相差を有し、強度のピーク位置がずれ量Xだけ互いにずれている。位相差AF部129は、フレームごとにずれ量Xを算出し、算出したずれ量Xを用いて所定の演算処理を行うことにより、ピントのずれ量、すなわち図3(b)におけるY値を算出する。位相差AF部129は、算出したY値をフォーカス駆動回路116に転送する。
フォーカス駆動回路116は、位相差AF部129から取得したY値に基づいて、フォーカスレンズ104の移動量を算出し、フォーカスアクチュエータ113に駆動信号を出力する。フォーカスレンズ104は、フォーカスアクチュエータ113の駆動によりピントが合う位置(合焦位置)まで移動し、ピントが合った状態(合焦状態)が実現される。
次に、図5を参照して、相関演算について説明する。図5は、相関演算の説明図である。図5(a)は、画素の水平方向の位置(水平画素位置)に対するA像およびB像のレベル(強度)を示す複数のグラフである。図5(a)には、A像の位置がシフト量−S〜Sの範囲で移動(シフト移動)した場合の複数のグラフを示している。ここでは、A像データを左にシフトする場合のシフト量をマイナス、A像データを右にシフトする場合のシフト量をプラスとしている。各位置に対応するA像とB像との差の絶対値を算出し、各画素位置の絶対値(絶対値データ)を加算した値を1行分の相関値(相関量または相関データ)として算出する。各行で算出された相関値を、各シフト量で、複数行に渡って加算してもよい。
図5(b)は、図5(a)の例において、各シフト量に対して算出される相関値(相関データ)を示すグラフである。図5(b)において、横軸はシフト量、縦軸は相関データをそれぞれ示す。図5(a)に示される例では、A像とB像はシフト量=Xで互いに重なるような焦点位置となっている。この場合、図5(b)に示されるように、シフト量=Xの場合に相関値(相関データ)が最小となる。なお、本実施例に適用可能な相関値の算出方法はこれに限定されるものではない。A像とB像との相関を示す算出方法であれば、いずれの方法でも適用可能である。
次に、図6を参照して、本実施例における焦点調節(フォーカス制御)について説明する。図6は、本実施例における焦点調節のフローチャート(メインフロー)である。図6の各ステップは、カメラMPU125の指令に基づいて、主に、位相差AF部129、フォーカスアクチュエータ113、フォーカス駆動回路116、または、レンズMPU117により実行される。
まずステップS601において、位相差AF部129は、撮像素子122の有効画素領域の中から焦点調節を行う対象となる焦点検出領域を設定する。続いてステップS602において、カメラMPU125(位相差AF部129)は、撮像素子122から、第1光電変換部の信号(第1信号、A像)と第2光電変換部(第2信号、B像)を取得する。続いてステップS603において、カメラMPU125(位相差AF部129)は、A像とB像とのそれぞれに対してシェーディング補正処理(光学補正処理)を行う。位相差検出方式の焦点検出では、A像とB像との相関(信号の一致度)に基づいて、ピント(焦点状態)を検出する。シェーディングが生じると、A像とB像との相関が低下する場合がある。本実施例では、A像とB像との相関を改善して焦点検出を良好に行うため、シェーディング補正処理を行うことが好ましい。
続いてステップS604において、カメラMPU125(位相差AF部129)は、A像とB像とのそれぞれに対してフィルタ処理を行う。一般的に、位相差検出方式の焦点検出では、大デフォーカス状態での焦点検出を行うため、フィルタ処理の通過帯域は低周波帯域を含むように構成される。ただし、必要に応じて、大デフォーカス状態から小デフォーカス状態まで焦点調節を行う際に、デフォーカス状態に応じて、焦点検出の際のフィルタ処理の通過帯域を高周波帯域側に調整してもよい。
続いてステップS605において、位相差AF部129は、フィルタ処理後のA像とB像とに対して、前述の相関演算を行い、信号の一致度を表す相関値(A像とB像との相関演算結果)を算出する。続いてステップS606において、位相差AF部129(カメラMPU125)は、ステップS605にて算出された相関値(相関演算結果)を補正する(相関値補正)。なお、相関値補正の詳細については、図8を参照して後述する。
続いてステップS607において、位相差AF部129は、ステップS606にて補正された相関値(補正相関値)に基づいて、デフォーカス量を算出する。具体的には、位相差AF部129は、サブピクセル演算により、相関値(補正相関値)が最小値となるシフト量に基づいて像ずれ量Xを算出する。そして位相差AF部129は、像ずれ量Xに対して、焦点検出領域の像高と、絞り102のF値(絞り値)と、レンズユニット100の射出瞳距離とに応じた変換係数を掛けて、デフォーカス量を算出する。続いてステップS608において、カメラMPU125、レンズMPU117、フォーカス駆動回路116、フォーカスアクチュエータ113は、ステップS607にて算出されたデフォーカス量に基づいて、フォーカスレンズ104を駆動する(レンズ駆動)。以上で、焦点調節に関する本フローは終了する。
(相関値補正)
次に、図7(a)および図7(b)を参照して、本実施例における相関値補正(相関量補正)の概念を説明する。図7(a)は、A像とB像のノイズの説明図であり、A像およびB像のそれぞれに含まれる画素ごとのノイズを示している。図7(a)において、横軸は画素位置、縦軸は出力信号の強度をそれぞれ示している。なお、A像およびB像のそれぞれを分かりやすく示すため、便宜上、A像とB像の基準位置を上下方向に互いにずらして表示している。図7(a)に示される複数のグラフは、第1光電変換部と第2光電変換部との受光量の和がL0〜Ln−1の範囲で変化した状態にそれぞれ対応している。ここでは、第1光電変換部と第2光電変換部との受光量の和を例にして説明するが、第1光電変換部または第2光電変換部の一方の受光量でもよい。なお、受光量の大きさは、L0>Lk>Ln−1の関係となっている。
図7(a)に示される画素ごとのノイズは、A像およびB像に共通で生じる固定パターンノイズであり、同一の画素に関して、A像およびB像の出力信号強度は互いに同じである。A像およびB像に共通で生じるノイズは、A像およびB像でフォトダイオード、カラーフィルタ、コンデンサ、読み出し回路、および、アンプ回路などを共有していることに起因する。これらの感度、特性、容量、および、抵抗が画素ごとにばらつくことにより、出力信号強度は画素位置方向にばらつき、ノイズとなる。一方、これらの成分に関するノイズのA像およびB像の出力信号強度は互いに同じであるため、A像とB像は同相のノイズとなる。前述した画素ごとのばらつきは、受光量に比例して変化するため、図7(a)に示されるように、受光量がL0〜Ln−1に減少するにつれてノイズの振幅が小さくなる。
図7(b)に示される複数のグラフは、図7(a)のA像およびB像のそれぞれの受光量に対して算出される相関値を示している。図7(b)において、横軸はシフト量、縦軸は相関値(相関データ)を表している。図7(b)に示されるように、シフト量=0の場合、他のシフト量と比較して相関値が小さく算出され、シフト量=0で極小値が生じる。これは、A像およびB像に共通で生じる固定パターンノイズの出力強度が同じであるため、シフト量=0との場合に像が一致することによる。また、受光量が大きいほどノイズの振幅が大きくなる。このため、光量が大きいほどシフト量=0以外でのA像、B像の一致度は低くなる。したがって、光量が大きいほど、シフト量=0で生じる極小値(他のシフト量での相関データとシフト量=0での相関データとの差)は大きくなる。
このように、A像およびB像に共通して生じる固定パターンノイズは、シフト量=0でのA像とB像との一致度を高めてしまう。そこで本実施例では、相関演算結果(第1信号と第2信号とに基づいて算出された相関値)からA像およびB像に共通して生じる固定パターンノイズの相関値を減算する。これにより、A像およびB像に共通して生じる固定パターンノイズの影響を除去または低減して相関値補正を行うことができる。
次に、図8および図9を参照して、本実施例における相関値補正(図6のステップS606)について説明する。図8は、本実施例における相関値補正のフローチャートである。図8の各ステップは、主にカメラMPU125および位相差AF部129により実行される。図9は本実施例における相関量補正の説明図であり、図9(a)〜(d)はA像とB像とが互いにずれ量Xだけずれている場合の相関演算結果を示している。図9において、横軸はシフト量、縦軸は相関値(相関データ)をそれぞれ示している。
まず、図8のステップS801において、カメラMPU125は、図6のステップS605にて算出された相関値(相関演算結果)を取得する。取得した相関値は、図9(a)に示されるように、A像とB像との間のずれ量Xによりシフト量=Xの位置で、A像とB像との一致度が高くなり極小値となる。また、それに加えて、前述のようにA像およびB像に共通で生じる固定パターンノイズに起因して、シフト量=0の位置でも極小値が生じている。これは、前述のように図5(b)の状態と、A像およびB像に共通で生じる固定パターンノイズに起因する受光量に応じた図7(b)の状態が重畳された状態にあるためである。このように、A像およびB像に共通で生じる固定パターンノイズを含む場合、相関演算結果に複数の極小値(極小点)が生じ、高精度な焦点検出を行うことができない。
続いて、図8のステップS802において、カメラMPU125は、メモリ128(記憶手段)に記憶されている第1補正値を取得する。第1補正値は、図9(b)に示されるように、図7(b)の受光量L0に対応する相関値(代表値)である。本実施例では、一例として受光量L0における補正値を第1補正値として記憶しているが、これに限定されるものではなく、他の受光量に対応する補正値を第1補正値として記憶してもよい。続いてステップS803において、カメラMPU125は、メモリ128に記憶されている第1受光量を取得する。第1受光量は、ステップS802にて取得された第1補正値に対応するA像およびB像の受光量の和であり、本実施例では受光量L0と対応する。なお、第1補正値は、カメラMPU125の外部に設けられたメモリ128ではなく、EEPROM125cなどのカメラMPU125の内部メモリに記憶してもよい。
続いてステップS804において、カメラMPU125は、撮像素子122のA像およびB像の出力信号強度から第2受光量を取得する。本実施例では、カメラMPU125によりA像およびB像の出力信号強度から第2受光量を取得するが、AEセンサなどの情報から第2受光量を取得してもよい。第2受光量は、図6のステップS605の相関演算に用いられるA像とB像の受光量の和である。本実施例では、第2受光量が受光量Lkである場合を例として説明する。本実施例では、第1受光量および第2受光量ともに、A像とB像の受光量の和であるが、これに限定されるものではない。第1受光量および第2受光量のそれぞれがA像の受光量、または、第1受光量および第2受光量のそれぞれがB像の受光量(すなわち、A像またはB像のうち一方の受光量を第1受光量および第2受光量)としてもよい。これは、他の実施例でも同様である。
続いてステップS805において、カメラMPU125は、ステップS803にて取得した第1受光量と、ステップS804にて取得した第2受光量との比(α=Lk/L0)を算出する。続いてステップS806において、カメラMPU125は、ステップS802にて取得した第1補正値と、ステップS805にて算出した第1受光量と第2受光量との比(α)との積(第1補正値×α)に基づいて、第2補正値を算出する。図9(c)に示されるように、第2補正値は、図7(b)の受光量Lkにおける相関値を、受光量L0における補正値である第1補正値から換算した値である。このように、補正値の代表値と受光量の比とに基づいて、第1補正値(所定の補正値)を受光量(本実施例では、第1受光量と第2受光量との比)に基づいて換算して第2補正値(受光量に応じた補正値)を算出する。これにより、メモリ128の記憶容量の削減が可能である。
続いてステップS807において、カメラMPU125は、ステップS801にて取得した相関値(相関演算結果)から、ステップS806にて算出した第2補正値を減算する。図9(a)のように相関演算結果(相関値、相関データ)に複数の極小値が生じる場合でも、相関値から第2補正値を減算すると、図9(d)のようにシフト量=0でA像およびB像に共通で生じる固定パターンノイズに起因する極小値がキャンセルされる。このように相関値から第2補正値を減算することにより、ノイズが補正された相関演算結果(補正相関値、補正相関データ)を得ることができる。
このように本実施例において、制御装置(カメラMPU125、位相差AF部129)は、取得手段129aおよび算出手段129bを有する。取得手段129aは、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過する光束を受光する第1光電変換部および第2光電変換部の出力信号に対応する第1信号および第2信号をそれぞれ取得する。算出手段129bは、第1信号と第2信号との相関値を算出し、相関値に基づいてデフォーカス量を算出する。また算出手段129bは、第1光電変換部または第2光電変換部の少なくとも一方の受光量に基づいて相関値を補正する。なお、算出手段129bに代えてカメラMPU125が相関値を補正し、カメラMPU125が補正した相関値を位相差AF部129(算出手段129b)に送信してもよい。
好ましくは、算出手段129bは、第1光電変換部または第2光電変換部の少なくとも一方の受光量(第2受光量)と所定の受光量(第1受光量)とに基づいて補正値(第2補正値)を算出し、算出した補正値を用いて相関値を補正する。より好ましくは、算出手段129bは、受光量と所定の受光量との比に基づいて補正値を算出する。より好ましくは、算出手段129bは、所定の受光量に対応する第1補正値と、受光量と所定の受光量との比αと、を用いて、第2補正値としての補正値を算出する。より好ましくは、第1補正値は、第1光電変換部と第2光電変換部とのノイズの相関値である。また好ましくは、第1光電変換部または第2光電変換部の少なくとも一方の所定の受光量と、所定の受光量に対応する第1補正値とを記憶する記憶手段(EEPROM125c、メモリ128)を有する。また好ましくは、算出手段129bは、相関値から補正値を減算することにより、相関値を補正する。
本実施例によれば、被写体像から得られる相関値とは関係のない、A像およびB像に共通に生じる固定パターンノイズに起因する相関値が相関演算結果に重畳されている場合でも、被写体像の相関値を算出して適切なピント位置(焦点状態)を検出することができる。その結果、画素ごとのノイズの影響を低減して高精度な焦点検出が可能となる。
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例は、相関値補正の方法に関して実施例1とは異なる。本実施例における他の構成および動作は、実施例1と同様であるため、それらの説明は省略する。
図10を参照して、本実施例における相関値補正(図6のステップS606)について説明する。図10は、本実施例における相関値補正のフローチャートである。図10の各ステップは、主にカメラMPU125および位相差AF部129により実行される。
まず、ステップS1001において、カメラMPU125は、図6のステップS605にて算出された相関値(相関演算結果)を取得する。取得した相関値は、図9(a)に示されるように、A像とB像との間のずれ量Xによりシフト量=Xの位置で、A像とB像との一致度が高くなり極小値となる。また、それに加えて、前述のようにA像およびB像に共通で生じる固定パターンノイズに起因して、シフト量=0の位置でも極小値が生じている。
続いて、図10のステップS1002において、カメラMPU125は、メモリ128(記憶手段)に記憶されている第1補正値を取得する。第1補正値は、図7(b)に示されるように、複数の受光量(L0〜Ln−1)のそれぞれに対応する複数の相関値である。このように本実施例は、複数の受光量のそれぞれに対応する複数の相関値が第1補正値として記憶されている点で、所定の補正値(代表値)のみが記憶されている実施例1とは異なる。
続いてステップS1003において、カメラMPU125は、メモリ128に記憶されている第1受光量を取得する。第1受光量は、ステップS1002にて取得された第1補正値(複数の相関値)のそれぞれに対応するA像およびB像の受光量の和である。続いてステップS1004において、カメラMPU125は、撮像素子122のA像およびB像の出力信号強度から第2受光量を取得する。
続いてステップS1005において、カメラMPU125は、ステップS1003にて取得した第1受光量(複数の受光量)の中から、ステップS1004にて取得した第2受光量に最も近い第1受光量(1つの受光量)を検索する。続いてステップS1006において、カメラMPU125は、ステップS1002にて取得した第1補正値の中から、第2補正値を選択して取得する。すなわちカメラMPU125は、第1補正値の中から、ステップS1005にて検索した第1受光量(すなわち、第2受光量に最も近い第1受光量)に対応する第1補正値(複数の第1補正値から選択された1つの第1補正値)を第2補正値として選択する。
続いてステップS1007において、カメラMPU125は、ステップS1001にて取得した相関値(相関演算結果)から、ステップS1006にて取得した第2補正値を減算する。図9(a)のように相関演算結果(相関値、相関データ)に複数の極小値が生じる場合でも、相関値から第2補正値を減算すると、図9(d)のようにシフト量=0でA像およびB像に共通で生じる固定パターンノイズに起因する極小値がキャンセルされる。このように相関値から第2補正値を減算することにより、ノイズが補正された相関演算結果(補正相関値、補正相関データ)を得ることができる。
このように本実施例において、制御装置(撮像装置10)は、複数の受光量と、複数の受光量のそれぞれに対応する複数の補正値とを記憶する記憶手段(EEPROM125c、メモリ128)を有する。算出手段129bは、複数の受光量から、第1光電変換部または第2光電変換部の少なくとも一方の受光量に最も近い1つの受光量を検索する。そして算出手段129bは、複数の補正値(第1補正値)から、1つの受光量に対応する補正値(第2補正値)を選択する。
本実施例によれば、被写体像から得られる相関値とは関係のないA像およびB像に共通に生じる固定パターンノイズに起因する相関値が相関演算結果に重畳されている場合でも、被写体像の相関値を算出して適切なピント位置(焦点状態)を検出することができる。その結果、画素ごとのノイズの影響を低減して高精度な焦点検出が可能となる。
次に、本発明の実施例3について説明する。本実施例は、相関値補正の方法に関して実施例1とは異なる。本実施例における他の構成および動作は、実施例1と同様であるため、それらの説明は省略する。
次に、図11、図12、および、図13を参照して、本実施例における相関値補正(図6のステップS606)について説明する。図11は、本実施例における相関値補正のフローチャートである。図11の各ステップは、主にカメラMPU125および位相差AF部129により実行される。図12(a)〜(f)は、本実施例における相関量補正の説明図であり、受光量が大きく、A像とB像とが互いにずれ量Xだけずれている場合の相関値(相関データ)を示している。図13(a)〜(f)は、受光量が小さく、A像とB像とのずれ量X=0である場合の相関演算結果を示している。図12および図13において、横軸はシフト量、縦軸は相関値(相関データ)をそれぞれ示している。
まず、図11のステップS1201において、カメラMPU125は、図6のステップS605にて算出された相関値(相関演算結果)を取得する。取得した相関値は、図12(a)に示されるように、A像とB像との間のずれ量Xによりシフト量=Xの位置で、A像とB像との一致度が高くなり極小値となる。また、それに加えて、前述のようにA像およびB像に共通で生じる固定パターンノイズに起因して、シフト量=0の位置でも極小値が生じている。一方、図13(a)の場合、A像とB像とのずれ量X=0であるため、シフト量=0付近のA像とB像の一致度が高くなり極小値となる。加えて、第1光電変換部と第2光電変換部との加算信号(合算信号、AB像)から第1光電変換部の信号(A像)を減算して第2光電変換部の信号(B像)に相当する信号を求めたことに起因するノイズにより、シフト量=0の位置に極大値が生じる。
ここで、図14を参照して、AB像からA像を減算してB像に相当する信号を求めたことに起因するノイズに関して説明する。図14は本実施例におけるノイズおよび相関値の説明図である。図14(a)は、AB像からA像を減算してB像に相当する信号を求めたことに起因するノイズを示し、横軸は画素位置、縦軸は出力信号強度をそれぞれ示している。A像とB像をそれぞれ示すため、便宜上、A像とB像の基準位置を上下方向にずらして表示している。AB像とA像からB像を生成し相関演算を行う場合、A像に重畳されるランダムノイズ量の符号が反転したランダムノイズ量がB像に重畳される。A像が極大値となる位置でB像は極小値をとり、A像とB像とは逆相のノイズとなる。このため、シフト量=0でのA像とB像との一致度は低くなり、シフト量=0の位置で極大値が生じる。図14(b)は、このときの相関値のグラフを示す。横軸はシフト量、縦軸は相関値(相関データ)をそれぞれ表している。図14(b)に示されるようにシフト量=0の場合、他のシフト量と比較して相関量が大きく算出され、シフト量=0の位置で極大値が生じる。
前述のように、A像およびB像のそれぞれは、A像およびB像に共通で生じる固定パターンノイズと、AB像からA像を減算してB像に相当する信号を求めたことに起因するノイズの2種類のノイズを含む。A像およびB像に共通で生じる固定パターンノイズは受光量が大きいほど大きくなり、A像とB像のシフト量=0での一致度が高くなり極小値が大きくなる。一方、受光量が小さいほどシフト量=0での一致度は低くなり、極小値が小さくなる。
それに対し、AB像からA像を減算してB像に相当する信号を求めたことに起因するノイズは、受光量に依存せず常に一定量存在し、常にシフト量=0で一定の極大値を有する。このため、前述したノイズが共に存在する場合、受光量が大きいほど、A像およびB像に共通で生じる固定パターンノイズが支配的でシフト量=0で極小値となる。一方、受光量が小さい場合、B像からA像を減算してB像に相当する信号を求めたことに起因するノイズが支配的となり、シフト量=0で極大値となる。
このため、受光量が大きい場合を示す図12(a)では、シフト量=0で極小値となり、受光量が小さい場合を示している図13(a)では、シフト量=0で極大値となる。図12(a)に関しては、実施例1で説明したように、相関値(相関演算結果)に複数の極小点が生じ、高精度の焦点検出を行うことが難しい。図13(a)に関しては、A像とB像とのずれ量=0によりシフト量=0で極小値となるはずが、ノイズにより極大値が生じ、高精度の焦点検出を行うことが難しい。
続いて、図11のステップS1202において、カメラMPU125は、メモリ128に記憶されている第1補正値を取得する。第1補正値は、例えば、図12(b)および図13(b)に示されるように、図7(b)の受光量L0における相関値(代表値)である。続いてステップS1203において、カメラMPU125は、メモリ128に記憶されている第1受光量を取得する。続いてステップS1204において、カメラMPU125は、A像およびB像の出力信号強度から第2受光量を取得する。続いてステップS1205において、カメラMPU125は、ステップS1203にて取得した第1受光量と、ステップS1204にて取得した第2受光量との比(α=Lk/L0)を算出する。
続いてステップS1206において、カメラMPU125は、メモリ128に記憶されている第3補正値を取得する。第3補正値は、図12(c)および図13(c)に示されるように、AB像からA像を減算してB像に相当する信号を求めたことに起因するノイズの相関値(図14(b))に相当する。本実施例は、第3補正値を取得して相関値を補正する点で、実施例1とは異なる。
続いてステップS1207において、カメラMPU125は、ステップS1202にて取得した第1補正値と、ステップS1205にて算出した第1受光量と第2受光量の比αと、ステップS1206にて取得した第3補正値とに基づいて、第2補正値を算出する。より具体的には、第1補正値と比αとの積と、第2補正値との和(第1補正値×α+第3補正値)により、第2補正値を算出する。図12(d)および図13(d)は、第1補正値と第1受光量と第2受光量との比(α)の積(第1補正値×α)を示している。図12(e)および図13(e)は、第1補正値×αである図12(d)および図13(d)と、第3補正値である図12(c)および図13(c)との和(第1補正値×α+第3補正値)をそれぞれ示している。図12(d)および図13(d)に示されるように、光量が大きい場合の図12(d)では、極小値の大きさが、第3補正値である図12(c)よりも大きい。一方、光量が小さい場合の図13(d)では、極小値の大きさが、第3補正値である図12(c)よりも小さい。このため、第1補正値×αと第3補正値との和である図12(e)では、A像とB像に共通で生じる固定パターンノイズが支配的となり極小値となる。その結果、図13(e)では、AB像からA像を減算してB像に相当する信号を求めたことに起因するノイズが支配的となり極大値となる。
続いてステップS1208において、カメラMPU125は、ステップS1201にて取得した相関値(相関演算結果)から、ステップS1207にて算出した第2補正値を減算する。図12(a)に示されるように相関演算結果に複数の極小値が生じる場合でも、第2補正値の減算を行うと、図12(f)に示されるように、シフト量=0にあるA像およびB像に共通で生じる固定パターンノイズに起因する極小値がキャンセルされる。また、図13(a)のように相関値のシフト量=0に極大値が生じる場合でも、第2補正値の減算を行うと、図13(f)のようにシフト量=0にあるAB像からA像を減算してB像に相当する信号を求めたことに起因するノイズによる極小値がキャンセルされる。このように、相関値から第2補正値を減算することにより、ノイズが補正された相関演算結果(補正相関値)を得ることができる。
このように本実施例において、位相差AF部129(算出手段129b)は、第1補正値と、受光量(第2受光量)と所定の受光量(第1受光量)との比αと、第3補正値と、を用いて、第2補正値としての補正値を算出する。より好ましくは、位相差AF部129(取得手段129a)は、第1光電変換部から第1信号を取得し、第1光電変換部と第2光電変換部との合算信号から第1信号を減算して第2信号を取得する。第3補正値は、第2信号の取得に起因して生じるノイズの相関値に対応する。また好ましくは、撮像装置10は、第1光電変換部または第2光電変換部の少なくとも一方の所定の受光量と、所定の受光量に対応する第1補正値と、第3補正値とを記憶する記憶手段(EEPROM125c、メモリ128)を有する。
本実施例によれば、被写体像から得られる相関値とは関係のないA像およびB像に共通に生じる固定パターンノイズに起因する相関値が相関演算結果に重畳されている場合でも、被写体像の相関値を算出して適切なピント位置(焦点状態)を検出することができる。また本実施例によれば、AB像からA像を減算してB像に相当する信号を求めたことに起因するノイズによる相関値が相関演算結果に重畳されている場合でも、被写体像の相関値を算出して適切なピント位置(合焦位置)を検出することができる。その結果、画素ごとのノイズの影響を低減して高精度な焦点検出が可能となる。
次に、本発明の実施例4について説明する。本実施例は、相関値補正の方法に関して実施例1とは異なる。本実施例における他の構成および動作は、実施例1と同様であるため、それらの説明は省略する。
図15および図16を参照して、本実施例における相関値補正(図6のステップS606)について説明する。図15は、本実施例における相関値補正のフローチャートである。図15の各ステップは、主にカメラMPU125および位相差AF部129により実行される。図16は本実施例における相関量補正の説明図であり、図16(a)〜(e)はA像とB像とが互いにずれ量Xだけずれている場合の相関演算結果を示している。図16において、横軸はシフト量、縦軸は相関値(相関データ)をそれぞれ示している。
まず、図15のステップS1501において、カメラMPU125は、図6のステップS605にて算出された相関値(相関演算結果)を取得する。取得した相関値は、図16(a)に示されるように、A像とB像との間のずれ量Xによりシフト量=Xの位置で、A像とB像との一致度が高くなり極小値となる。また、それに加えて、前述のようにA像およびB像に共通で生じる固定パターンノイズに起因して、シフト量=0の位置でも極小値が生じている。
続いてステップS1502において、カメラMPU125は、メモリ128(記憶手段)に記憶されている第1補正値を取得する。第1補正値は、例えば、図16(b)に示されるように、図7(b)の受光量L0に対応する相関値(代表値)である。続いてステップS1503において、カメラMPU125は、メモリ128に記憶されている第1受光量を取得する。第1受光量は、ステップS1502にて取得された第1補正値に対応するA像およびB像の受光量の和であり、本実施例では受光量L0と対応する。
続いてステップS1504において、カメラMPU125は、撮像素子122のA像およびB像の出力信号強度から第2受光量を取得する。続いてステップS1505において、カメラMPU125は、ステップS1503にて取得した第1受光量と、ステップS1504にて取得した第2受光量との比(α=Lk/L0)を算出する。
続いてステップS1506において、カメラMPU125は、図6のS601にて設定した焦点検出領域の設定長さを取得する。焦点検出領域の設定長さはモードに応じて異なる。図17は、焦点検出領域の設定長さの説明図である。一般的には、図17に示されるように、通常モードの際には、長さ(R0)の焦点検出領域1701が設定される。一方、例えば顔検出モードの際には、顔の大きさに合わせて長さ(R1)の焦点検出領域1702が設定される。本実施例では、長さ(R1)の焦点検出領域1702が設定された場合を例にして説明する。このため、図15のステップS1506では、図17に示されるように焦点検出領域1702の長さ(R1)を取得する。
続いてステップS1507において、カメラMPU125は、第1焦点検出領域の設定長さを取得する。第1焦点検出領域の設定長さは、第1補正値に対応する焦点検出領域の設定長さである。本実施例において、通常モード時の設定長さでの相関値を第1補正値として記憶している場合を例にして説明する。このため、ステップS1507では、図17の焦点検出領域1701の長さ(R0)を取得する。
続いてステップS1508おいて、ステップS1506にて取得した焦点検出領域の設定長さと、ステップS1507にて取得した第1焦点検出領域の設定長さとの比(β=R1/R0)を算出する。
続いてステップS1509にて、カメラMPU125は、ステップS1502にて取得した第1補正値と、ステップS1505にて算出した受光量の比(α)と、ステップS1508にて算出した焦点検出領域の設定長さの比(β)とを用いて第2補正値を算出する。具体的には、カメラMPU125は、第1補正値と、第1受光量と第2受光量との比(α)と、焦点検出領域の設定長さと第1焦点検出領域の設定長さとの比(β)との積(第1補正値×α×β)に基づいて、第2補正値を算出する。図16(c)は、図7(b)の受光量Lkにおける相関値を、受光量L0における補正値である第1補正値から換算した相関値(第1補正値×α)である。図16(d)は、図16(c)の相関値を焦点検出領域の設定長さに応じて換算した値である(第1補正値×α×β)。
続いて、図15のステップS1510において、カメラMPU125は、ステップS1501にて取得した相関値(相関演算結果)から、ステップS1509にて算出した第2補正値を減算する。図16(a)のように相関演算結果(相関値、相関データ)に複数の極小値が生じる場合でも、相関値から第2補正値を減算すると、図16(e)のようにシフト量=0でA像およびB像に共通で生じる固定パターンノイズに起因する極小値がキャンセルされる。このように相関値から第2補正値を減算することにより、ノイズが補正された相関演算結果(補正相関値、補正相関データ)を得ることができる。
このように本実施例において、位相差AF部129(算出手段129b)は、第1補正値と、受光量(第2受光量)と所定の受光量(第1受光量)との比αと、焦点検出領域の設定長さに関する情報と、を用いて、第2補正値としての補正値を算出する。より好ましくは、撮像装置10は、第1補正値に対応する第1焦点検出領域の設定長さを記憶する記憶手段(EEPROM125c、メモリ128)を有する。算出手段129bは、焦点検出の際における焦点検出領域の設定長さと、第1焦点検出領域の設定長さとの比βに基づいて、第2補正値を算出する。
本実施例によれば、被写体像から得られる相関値とは関係のないA像およびB像に共通に生じる固定パターンノイズに起因する相関値が相関演算結果に重畳されている場合でも、被写体像の相関値を算出して適切なピント位置(焦点状態)を検出することができる。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
各実施例によれば、画素ごとの固定パターンノイズが同相ノイズであることに起因する相関演算結果のばらつきを低減することができる。このため各実施例によれば、高速かつ高精度な焦点検出が可能な制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
各実施例は、例えば、位相差検出方式の焦点検出(位相差AF)とコントラスト検出方式の焦点検出(コントラストAF)とを組み合わせたハイブリッドAFを行う撮像装置にも適用可能である。このような撮像装置は、状況に応じて、位相差AFまたはコントラストAFを選択的に使用し、または、これらを組み合わせて使用することができる。
125 カメラMPU(制御装置)
129a 取得手段
129b 算出手段

Claims (17)

  1. 撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過する光束を受光する第1光電変換部および第2光電変換部の出力信号に対応する第1信号および第2信号をそれぞれ取得する取得手段と、
    前記第1光電変換部または前記第2光電変換部の少なくとも一方の受光量に基づいて、前記第1信号と前記第2信号とに生じる固定パターンノイズに起因する相関値に対応する補正値を取得し、前記補正値を用いて、前記第1信号と前記第2信号との相関値を補正し、補正された前記相関値に基づいてデフォーカス量を算出する算出手段と、を有することを特徴とする制御装置。
  2. 前記算出手段は、
    前記第1光電変換部または前記第2光電変換部の少なくとも一方の前記受光量と所定の受光量とに基づいて補正値を算出し、
    前記補正値を用いて前記第1信号と前記第2信号との相関値を補正する、ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記算出手段は、前記受光量と前記所定の受光量との比に基づいて前記補正値を算出することを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記算出手段は、前記所定の受光量に対応する第1補正値と、前記受光量と前記所定の受光量との前記比と、を用いて、第2補正値としての前記補正値を算出することを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記第1光電変換部または前記第2光電変換部の少なくとも一方の前記所定の受光量と、該所定の受光量に対応する前記第1補正値とを記憶する記憶手段を更に有することを特徴とする請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記算出手段は、前記第1信号と前記第2信号との相関値から前記補正値を減算することにより、該相関値を補正することを特徴とする請求項に記載の制御装置。
  7. 複数の受光量と、該複数の受光量のそれぞれに対応する複数の補正値とを記憶する記憶手段を更に有し、
    前記算出手段は、
    前記複数の受光量から、前記第1光電変換部または前記第2光電変換部の少なくとも一方の前記受光量に最も近い1つの受光量を検索し、
    前記複数の補正値から、前記1つの受光量に対応する補正値を選択する、ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  8. 前記算出手段は、前記第1信号と前記第2信号とに生じる固定パターンノイズに起因する相関値に対応する補正値と、前記第1信号と前記第2信号とに生じるランダムノイズに起因する相関値に対応する補正値とに基づいて、前記第1信号と前記第2信号との相関値を補正することを特徴とする請求項に記載の制御装置。
  9. 前記取得手段は、
    前記第1光電変換部から前記第1信号を取得し、
    前記第1光電変換部と前記第2光電変換部との合算信号から前記第1信号を減算して前記第2信号を取得し、
    前記第1信号と前記第2信号とに生じるランダムノイズに起因する相関値に対応する補正値は、前記第2信号の取得に起因して生じるノイズの相関値に対応する、ことを特徴とする請求項に記載の制御装置。
  10. 前記第1信号と前記第2信号とに生じる固定パターンノイズに起因する相関値に対応する補正値を記憶する記憶手段を更に有することを特徴とする請求項8または9に記載の制御装置。
  11. 前記算出手段は、前記第1光電変換部または前記第2光電変換部の少なくとも一方の前記受光量と所定の受光量との比と、焦点検出領域の設定長さに関する情報とに基づいて前記補正値を取得することを特徴とする請求項に記載の制御装置。
  12. 前記第1光電変換部または前記第2光電変換部の少なくとも一方の所定の受光量に対応する補正値に対応する第1焦点検出領域の設定長さを記憶する記憶手段を更に有し、
    前記算出手段は、焦点検出の際における焦点検出領域の設定長さと、前記第1焦点検出領域の設定長さとの比に基づいて、前記補正値を算出することを特徴とする請求項11に記載の制御装置。
  13. 撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過する光束を受光する第1光電変換部および第2光電変換部を有する撮像素子と、
    前記第1光電変換部および前記第2光電変換部の出力信号に対応する第1信号および第2信号をそれぞれ取得する取得手段と、
    前記第1光電変換部または前記第2光電変換部の少なくとも一方の受光量に基づいて、前記第1信号と前記第2信号とに生じる固定パターンノイズに起因する相関値に対応する補正値を取得し、前記補正値を用いて、前記第1信号と前記第2信号との相関値を補正し、補正された前記相関値に基づいてデフォーカス量を算出する算出手段と、を有することを特徴とする撮像装置。
  14. 前記撮像素子は、1つのマイクロレンズに対して前記第1光電変換部および前記第2光電変換部を有し、該マイクロレンズが2次元状に配列されていることを特徴とする請求項13に記載の撮像装置。
  15. 撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過する光束を受光する第1光電変換部および第2光電変換部の出力信号に対応する第1信号および第2信号をそれぞれ取得するステップと、
    前記第1光電変換部または前記第2光電変換部の少なくとも一方の受光量に基づいて、前記第1信号と前記第2信号とに生じる固定パターンノイズに起因する相関値に対応する補正値を取得し、前記補正値を用いて、前記第1信号と前記第2信号との相関値を補正し、補正された前記相関値に基づいてデフォーカス量を算出するステップと、を有することを特徴とする制御方法。
  16. 撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過する光束を受光する第1光電変換部および第2光電変換部の出力信号に対応する第1信号および第2信号をそれぞれ取得するステップと、
    前記第1光電変換部または前記第2光電変換部の少なくとも一方の受光量に基づいて、前記第1信号と前記第2信号とに生じる固定パターンノイズに起因する相関値に対応する補正値を取得し、前記補正値を用いて、前記第1信号と前記第2信号との相関値を補正し、補正された前記相関値に基づいてデフォーカス量を算出するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  17. 請求項16に記載のプログラムを記憶していることを特徴とする記憶媒体。
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