以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明するが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。なお、以下で説明する図面で、同機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略することもある。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る投票システム1の模式図である。ここでは競技の一例として競艇を用いて説明を行うが、本実施形態はマークカードのような投票用紙を用いる競馬、競輪等のその他の競技にも適用される。投票システム1は、競技の情報(競技情報)を表示するとともに利用者による投票を受け付ける持ち運び可能な携帯端末100(投票端末)と、競技の情報を提供するサーバ10と、投票用紙を印刷するプリンタ20と、投票用紙を読み取って投票を実行する発券機30とを備える。携帯端末100、サーバ10、プリンタ20および発券機30は、インターネット等のネットワーク40を介して、有線接続又は無線接続によって接続される。投票システム1は、その他のサーバ、端末等の機器を含んでよい。
携帯端末100は、サーバ10から競技情報を受け取り、受信された競技情報をディスプレイ上に表示する。また、携帯端末100は、競技情報を参照した利用者によってディスプレイ上で選択された投票内容を受け付け、投票用紙を印刷するための制御を行う。
サーバ10は、競技情報を記録し、携帯端末100からの要求に応じて携帯端末100に競技情報を渡す。サーバ10は、競技情報を記録する記憶部を備えるコンピュータである。サーバ10は、有線通信又は無線通信によってネットワーク40を介して携帯端末100と通信可能に構成される。
プリンタ20は、携帯端末100から印刷指示を受け取り、投票用紙を印刷する。プリンタ20として、インクジェットプリンタ、レーザプリンタ等、投票用紙を印刷可能な任意の印刷装置を用いてよい。プリンタ20は、有線通信又は無線通信によってネットワーク40を介して携帯端末100と通信可能に構成される。
発券機30は、投票用紙の内容を読み取り、投票用紙に記載された内容に従って所定の金額を受け付け、投票を実行する。さらに発券機30は、投票内容を表す投票券を発券する。発券機30として、投票用紙の読み取り、入出金、および投票券の発券が可能な周知の構成を用いてよい。
図2は、本実施形態に係る携帯端末100(投票端末)のブロック図である。図2において、矢印は主なデータの流れを示しており、図2に示したもの以外のデータの流れがあってよい。図2において、各ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、図2に示すブロックは単一の装置内に実装されてよく、あるいは複数の装置内に別れて実装されてよい。ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてよい。
携帯端末100は、ディスプレイ101、入力装置102およびカメラ103を備える。また、携帯端末100は、処理部として、画像取得部110、競技情報取得部120、表示制御部130、投票内容取得部140および印刷制御部150を備え、記憶部として、投票内容記憶部141を備える。
ディスプレイ101は、利用者に対して情報を表示する表示装置である。ディスプレイ101として、液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence、OLEDともいう)ディスプレイ等の任意の表示装置を用いてよい。ディスプレイ101は、所定の画面を表示する。
入力装置102は、ディスプレイ101上における利用者による操作を検出するタッチパネルである。そのため、ディスプレイ101および入力装置102は一体化している。入力装置102は、ディスプレイ101上で利用者が触れた位置(座標)を信号として携帯端末100に入力する。携帯端末100は、利用者が触れた位置の時系列の情報に基づき、一回押し(タップ)、二回押し(ダブルタップ)、長押し(ロングタップ)、移動(ドラッグ)等の所定の動作を検出することができる。入力装置102として、タッチパネルのほか、利用者によるディスプレイ101上の指示を入力することが可能なキーボード、タッチパッド、マウス等の任意の入力装置を用いてもよい。入力装置102は、携帯端末100上に設けられてもよく、携帯端末100に接続されてもよい。
カメラ103は、携帯端末100から所定の方向を撮像する撮像装置である。カメラ103は、例えばCCD(Charge Coupled Device)センサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等のイメージセンサを含む。カメラ103は、撮像した内容を信号として携帯端末100に入力する。
画像取得部110は、カメラ103によって撮像された画像を示す信号を受け取り、画像データとして取得する。画像取得部110は、画像に対して色彩および明るさの変更のような所定の画像処理を行ってもよい。画像データは、カメラ103から直接取得されてよく、あるいはカメラ103から記憶装置に一旦記録されたものを読み出すことにより取得されてよい。
図3は、出走表Aの撮像を行っている携帯端末100の模式図である。なお、カメラ103は携帯端末100の背面(すなわちディスプレイ101とは反対側の面)に設けられているため、図3には示されていない。出走表Aは、紙、ディスプレイ等の媒体に表示され、競技の名称A2、競技の番号A3、その他競技に係る情報を含む。出走表Aには、競技の識別情報を示すコードA1が表されている。競技の識別情報は、出走表Aに記載された競技を一意に識別することが可能な任意の文字列又は数値である。コードA1は、競技の識別情報を符号化することによって生成される。コードA1の符号化方法として、1次元コード、2次元コード等の周知の技術が用いられてよい。コードA1は、競技情報取得部120によって復号され、競技情報を取得するために用いられる。
利用者は、カメラ103の撮像範囲に投票対象の出走表AのコードA1が入るように携帯端末100を向ける。携帯端末100はコードA1がカメラ103の撮像範囲に入った場合に自動的に撮像を行ってもよく、あるいは入力装置102において利用者による所定の操作が行われた場合に撮像を行ってもよい。画像取得部110は、撮像されたコードA1を含む画像データを取得する。
競技情報取得部120は、画像取得部110によって取得された画像データに含まれるコードA1を用いて、サーバ10の競技情報記憶部11から投票対象の競技の情報を取得する。競技情報記憶部11には、競技の名称、番号、倍率(オッズ)および締切時間、競技者の氏名および写真等、競技に係る情報が競技の識別情報に関連付けられて予め記録される。具体的には、競技情報取得部120は、コードA1を復号することによって、競技の識別情報を取得する。競技情報取得部120は、サーバ10に問い合わせを行い、取得された競技の識別情報に関連付けられた競技情報を競技情報記憶部11から取得する。競技情報は、表示制御部130による競技情報の表示、および印刷制御部150による投票用紙の印刷に用いられる。
本実施形態では、競技情報取得部120は、出走表Aに表されたコードA1に基づいて競技の識別情報を取得するが、コードA1を用いず、出走表Aに表された文字列に基づいて競技の識別情報を取得してもよい。この場合には、競技情報取得部120は、カメラ103によって取得された出走表Aの画像に対してOCR(Optical Character Recognition)処理を行うことによって、競技の名称A2、競技の番号A3等の競技の識別情報を読み取る。このような構成によれば、出走表AにコードA1を表す必要がないという利点がある。具体的なOCR処理としては周知の技術を用いてよい。
表示制御部130は、競技情報取得部120によって取得された競技情報を示す画面を、ディスプレイ101に表示する制御を行う。具体的には、表示制御部130は、競技情報取得部120によって取得された競技情報に基づいて所定の画面を表示するための信号を生成してディスプレイ101に送信する。ディスプレイ101は、表示制御部130から受信した信号に従って画面を表示する。
投票内容取得部140は、利用者が行う投票の内容を入力装置102から取得する。具体的には、利用者は、ディスプレイ101に表示される競技情報を参照し、入力装置102(すなわちタッチパネルであるディスプレイ101)から投票内容(購入方式、順位、金額等)を選択する。投票内容取得部140は、入力装置102からの信号を受信し、該信号からディスプレイ101上で選択された投票内容を取得する。投票内容取得部140は、取得された投票内容を投票内容記憶部141に記録する。
図4(a)、4(b)は、本実施形態に係る競技情報表示画面Bを表示している携帯端末100の前面図である。ここで説明する競技情報表示画面Bは一例であり、表示する情報やレイアウトは変更されてよい。図4(a)には、投票内容を入力する前の競技情報表示画面Bが示されている。図4(b)には、投票内容を入力した後の競技情報表示画面Bが示されている。競技情報表示画面Bに表示される内容は、競技情報取得部120によって取得される競技情報に基づいて、表示制御部130によって生成される。競技情報表示画面Bは、競技の名称B1、番号B2、締切時間B3を含む。表示中の競技とは異なる競技の投票を行う場合には、利用者が競技の番号B2に触れることによって、図3のように競技の識別情報を撮影する画面に遷移してもよい。
また、競技情報表示画面Bは、購入方式を選択するボタンB4および組み合わせ方式を選択するボタンB5を含む。ボタンB4、B5は仮想的なボタンであり、タップすることによって選択される。選択されているボタンB4、B5は、線の形状、模様、色等を変更することによって強調表示される。購入方式としては、例えば単勝、複勝のように1着又は2着以内の競技者(艇)を予想する方式、2連単、3連単のように1〜2着又は1〜3着の順列を予想する方式、および2連複、3連復のように1〜2着又は1〜3着の組み合わせを予想する方式がある。組み合わせ方式としては、例えば選択された競技者の順序通りに購入する「通常」、選択された競技者の順序を固定した全ての組み合わせを購入する「ながし」、および選択された競技者の順序を問わず全ての組み合わせを購入する「ボックス」がある。図4(a)では、「3連単」のボタンB4および「通常」のボタンB5が選択され、二重線によって強調表示されている。
競技情報表示画面Bは、選択された競技者を示す競技者選択欄B6、選択肢である競技者の情報を表示する競技者枠B7、ならびに空枠B8を含む。競技情報表示画面Bには、選択された購入方式および組み合わせ方式に応じた数の競技者選択欄B6が設けられる。競技者が未選択である競技者選択欄B6の上には、空枠B8が表示される。例えば単勝又は複勝の場合には1個、2連単又は2連複の場合には2個、3連単又は3連複の場合には3個である。順列を予想する購入方式および組み合わせ方式の場合には、例えば図4(a)、図4(b)のように競技者選択欄B6の間に順序を示す矢印を表してもよく、あるいは競技者選択欄B6上に順位を示す番号を表してもよい。
競技者枠B7の中には、競技者の氏名、写真、および使用する艇の番号等の競技者情報が表示される。競技者枠B7は、競技情報表示画面B上で移動可能である。例えば利用者がいずれかの競技者枠B7をドラッグしていずれかの競技者選択欄B6まで動かすことによって、携帯端末100は該競技者枠B7を該競技者選択欄B6の上に移動させる。あるいは、利用者がいずれかの競技者枠B7に触れた後にいずれかの競技者選択欄B6に触れることによって、携帯端末100は該競技者枠B7を該競技者選択欄B6の上に移動させる。携帯端末100は、このように競技者選択欄B6上に移動された後の競技者枠B7(競技者)の順列又は組み合わせを、利用者によって選択された競技者として用いる。既に選択された競技者枠B7の位置には、代わりに空枠B8が表示される。
図4(a)の状態では、競技者は未選択であり、3個の競技者選択欄B6の上にそれぞれ空枠B8が表示されている。図4(b)の状態では、競技者は選択済であり、選択された競技者を表す3個の競技者枠B7が競技者選択欄B6に移動しており、それらの競技者枠B7のあった位置には空枠B8が表示されている。このように、本実施形態に係る競技情報表示画面Bによれば、利用者は競技者情報と投票内容とを一覧することができ、また投票を完了するために必要な選択がわかるため、容易に投票を行うことができる。
また、競技情報表示画面Bは、金額を指定するボタンB9、投票内容を買い物かごに入れるボタンB10および投票内容を確認するボタンB11を含む。ボタンB9、B10、B11は仮想的なボタンであり、利用者が触れることによって押下される。利用者によって金額を指定するボタンB9が押下されると、携帯端末100はディスプレイ101上に仮想的なキーボード又はボタンを表示し、利用者による金額の入力を受け付ける。図4(a)の状態では、金額が未入力であり、金額を指定するボタンB9の上に、金額の入力を促す文字列が示されている。図4(b)の状態では、金額が入力済であり、金額を指定するボタンB9の上に、入力された金額B12が示されている。ここでは入力された金額B12を示すために貨幣の画像が用いられているが、金額B12を表す文字列が用いられてもよい。
競技情報表示画面Bにおいて利用者によって投票内容をカートに入れるボタンB10が押下されると、競技情報表示画面Bで選択されている投票内容(選択された競技者、購入方式、組み合わせ方式および金額)を、投票内容記憶部141に一時的に保存する。この時、投票に必要な欄の少なくとも一部が未入力である場合に、携帯端末100は競技情報表示画面B上にその旨のメッセージを表示してもよい。
競技情報表示画面Bにおいて利用者によって投票内容を確認するボタンB11が押下されると、携帯端末100は投票内容記憶部141に保存された投票内容を確認するための図5の投票内容確認画面Cに遷移する。この時、投票内容記憶部141に保存された投票内容が存在しない場合に、携帯端末100は競技情報表示画面B上にその旨のメッセージを表示してもよい。
図5は、本実施形態に係る投票内容確認画面Cを表示している携帯端末100の前面図である。ここで説明する投票内容確認画面Cは一例であり、表示する情報やレイアウトは変更されてよい。投票内容確認画面Cは、投票内容記憶部141に保存された投票内容に対応する投票券の画像C1を含む。すなわち、画像C1は、本画面から印刷される投票用紙を用いて投票(購入)することによって購入される投票券を表す。投票内容の量が多いために投票券が複数に渡る場合には、携帯端末100は複数の投票券の画像C1を切り替え可能に表示してもよい。この場合には、利用者が投票内容確認画面C上で所定の操作(画像C1上でのタップ等)を行うことによって、投票内容確認画面Cは表示中の画像C1を切り替える。投票内容確認画面C上に投票券の画像C1が表示されるため、利用者は自身の投票内容を、投票用紙を読むよりも容易に確認することができる。画像C1として、投票券ではなく、印刷される投票用紙(マークカード)そのものの画像を表示してもよい。
また、投票内容確認画面Cは、投票用紙の印刷を指示するボタンC2、および競技情報表示画面Bに戻るボタンC3を含む。ボタンC2、C3は仮想的なボタンであり、利用者が触れることによって押下される。利用者によって戻るボタンC3が押下されると、携帯端末100は図4(a)又は4(b)の競技情報表示画面Bに遷移する。利用者によって印刷を指示するC2が押下されると、印刷制御部150は利用者による投票確認が行われたことを判定し、投票用紙を印刷する。
印刷制御部150は、投票内容記憶部141に保存された投票内容を示す投票用紙を、プリンタ20を用いて印刷する制御を行う。具体的には、印刷制御部150は、投票内容記憶部141から投票内容を読み出す。印刷制御部150は、読み出された投票内容が反映された所定の投票用紙を印刷するためのデータを生成してプリンタ20にネットワーク40を介して送信する。プリンタ20は、印刷制御部150から受信したデータに従って投票用紙を印刷する。印刷制御部150は、印刷の完了後に、印刷済の投票内容を投票内容記憶部141から削除する。
図6は、本実施形態に係る携帯端末100によって印刷される投票用紙Dの前面図である。ここで説明する投票用紙Dは一例であり、印刷する情報やレイアウトは変更されてよい。投票用紙Dはマークカード(マークシート)であり、所定の数および位置に印刷されたマーク欄D1を含む。競技情報表示画面Bにおいて利用者によって指定された投票内容に対応するマーク欄D1の上には、塗り潰されていることを示す黒いマークD2が印刷される。すなわち、携帯端末100は、既に利用者の投票内容が反映された状態の投票用紙Dを印刷する。このような投票用紙Dを発券機30に読み取らせることによって、手作業で投票用紙を記入する場合と同様に投票が実行される。
プリンタ20は、複数の携帯端末100から投票用紙の印刷指示を同時に受け得る。いずれの利用者からの印刷指示なのかを区別するために、携帯端末100とプリンタ20との間で所定の手続を行うことを契機として印刷を開始することが望ましい。例えば、携帯端末100とプリンタ20との間で近距離無線通信によるビーコン信号を送受信することによって印刷を開始してもよい。近距離無線通信としては、例えばBluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)等の周知の技術を用いることができる。この場合には、ビーコン信号には印刷を開始するための指示のみが含まれるようにし、投票用紙のデータは携帯端末100からプリンタ20にネットワーク40を介して送信されてもよい。あるいは、ビーコン信号に投票用紙のデータそのものが含まれるようにしてもよい。
また、携帯端末100の印刷を開始するためのコード(図3のコードA1と同様)をディスプレイ101上に表示し、該コードをプリンタ20に読み取らせることによって印刷を開始してもよい。この場合には、コードには印刷を開始するための指示のみが含まれるようにし、投票用紙のデータは携帯端末100からプリンタ20にネットワーク40を介して送信されてもよい。あるいは、コードに投票用紙のデータそのものが含まれるようにしてもよい。
図7は、本実施形態に係る携帯端末100(投票端末)の概略構成図である。携帯端末100は、上述のディスプレイ101、入力装置102およびカメラ103に加え、CPU104と、メモリ105と、記憶装置106と、移動体通信部107とを備える。携帯端末100は、本実施形態に係る機能を実現できれば図7に示す構成に限定されない。
移動体通信部107は、データの送受信を行う通信部であり、移動体通信を実行可能に構成される。移動体通信部107は、移動体通信に必要なプロセッサ、電気回路、アンテナ等を含む。移動体通信部107は、CPU104からの信号に従って、移動体通信を用いて通信を行う。携帯端末100は、移動体通信の代わりに又は加えて、無線LAN等の無線通信によって通信を行ってもよい。
記憶装置106は、携帯端末100が実行するプログラムや、プログラムによる処理結果のデータ等を記憶する。記憶装置106は、読み取り専用のROM(Read Only Memory)や、読み書き可能のハードディスクドライブ又はフラッシュメモリ等を含む。また、記憶装置106は、メモリカード等のコンピュータ読取可能な可搬記憶媒体を含んでもよい。メモリ105は、CPU104が処理中のデータや記憶装置106から読み出されたデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等を含む。
CPU104は、処理に用いる一時的なデータをメモリ105に一時的に記録し、記憶装置106に記録されたプログラムを読み出し、該プログラムに従って該一時的なデータに対して種々の演算、制御、判別などの処理動作を実行するプロセッサである。また、CPU104は、記憶装置106に処理結果のデータを記録し、また移動体通信部107を介して処理結果のデータを外部に送信する。
本実施形態においてCPU104は、記憶装置106に記録されたプログラムを実行することによって、図2の画像取得部110、競技情報取得部120、表示制御部130、投票内容取得部140および印刷制御部150として機能する。また、本実施形態においてメモリ105又は記憶装置106は、図2の投票内容記憶部141として機能する。
携帯端末100は、図7に示す具体的な構成に限定されない。携帯端末100は、1つの装置に限られず、2つ以上の物理的に分離した装置が有線又は無線で接続されることにより構成されていてもよい。携帯端末100に含まれる各部は、それぞれ電気回路構成により実現されていてもよい。ここで、電気回路構成とは、単一のデバイス、複数のデバイス、チップセット又はクラウドを概念的に含む文言である。
また、携帯端末100の少なくとも一部がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてよい。すなわち、携帯端末100を実現するための機能の少なくとも一部が、ネットワーク経由で実行されるソフトウェアによって実行されてよい。
図8は、本実施形態に係る投票方法のフローチャートを示す図である。投票方法は、携帯端末100により行われる。投票方法は、例えば利用者が携帯端末100上で所定の操作(例えば投票方法を実行するプログラムの起動)を行うことによって開始される。
まず、画像取得部110は、カメラ103によって撮像された画像を示す信号を受け取り、画像データとして取得する(ステップS101)。次に、競技情報取得部120は、ステップS101で取得された画像データに含まれる競技の識別情報(例えば図3のコードA1)を用いて、サーバ10の競技情報記憶部11から投票対象の競技の情報を取得する(ステップS102)。
表示制御部130は、ステップS102で取得された競技情報を示す画面を、ディスプレイ101に表示する制御を行う(ステップS103)。次に、投票内容取得部140は、ステップS103で表示された画面上で利用者によって選択された投票の内容を入力装置102から取得し、取得された投票内容を投票内容記憶部141に記録する(ステップS104)。
利用者による投票確認が行われていない場合に(ステップS105のNO)、ステップS103〜S104を繰り返す。
利用者による投票確認が行われた場合に(ステップS105のYES)、印刷制御部150は、ステップS104において投票内容記憶部141に保存された投票内容を示す投票用紙を、プリンタ20を用いて印刷する制御を行う(ステップS106)。
携帯端末100のCPU104は、図8に示す投票方法に含まれる各ステップ(工程)の主体となる。すなわち、CPU104は、図8に示す投票方法を実行するためのプログラムをメモリ105又は記憶装置106から読み出し、該プログラムを実行して携帯端末100の各部を制御することによって図8に示す投票方法を実行する。また、図8に示す処理の少なくとも一部が、CPU104ではなく、専用の装置又は電気回路によって行われてもよい。
本実施形態に係る投票システム1によれば、携帯端末100上で競技情報と選択中の投票内容とを一覧できるため、利用者にとってわかりやすい。また、投票内容をマークカードのような投票用紙に印刷するため、複雑な投票用紙を記入する必要がなく、記入ミスを低減することができる。また、印刷された投票用紙は従来の券売機に読み込ませて投票を実行できるため、従来の券売機を入れ替える必要がなく、導入コストが低い。また、投票用紙の印刷をするにあたって利用者が個人情報や支払方法を登録する必要がないため、幅広い利用者が利用しやすい。
(第2の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態に係る競技情報表示画面Bに追加の情報を表示する。競技情報表示画面B以外の投票システム1の構成は第1の実施形態と同様である。
図9(a)、9(b)は、本実施形態に係る競技情報表示画面Bを表示している携帯端末100の前面図である。ここで説明する競技情報表示画面Bは一例であり、表示する情報やレイアウトは変更されてよい。
図9(a)には、競技者の詳細情報B13を含む競技情報表示画面Bが示されている。図4(a)、4(b)の競技情報表示画面Bにおいていずれかの競技者枠B7が指定(例えばタップ)された場合に、指定された競技者枠B7に対応する競技者の詳細情報B13が競技情報表示画面B上に表示される。競技者の詳細情報B13の内容は、競技情報取得部120によって取得される競技情報に基づいて、表示制御部130によって生成される。競技者の詳細情報B13は、例えば競技者の出身地、年齢、体重等の個人情報、および当日の展示(試走)におけるスタートタイミング(ST)、周回タイム等の走行情報を含む。競技者の詳細情報B13は、図9(a)に示した具体的な情報に限られず、競技者の過去の成績情報や、競技者が使用する艇の情報を含んでもよい。このように競技情報表示画面Bに様々な情報を表示することによって、利用者が投票を行う際に競技に係る情報を容易に参照することができる。
図9(b)には、競技番号選択欄B14を含む競技情報表示画面Bが示されている。図4(a)、4(b)の競技情報表示画面Bにおいて競技の番号B2が指定(例えばタップ)された場合に、競技番号選択欄B14が競技情報表示画面B上に表示される。競技番号選択欄B14は、当日に行われる複数の競技の番号B2を含み、利用者の操作によっていずれか1つの番号B2が選択可能である。競技番号選択欄B14においていずれかの番号B2が選択されると、競技情報取得部120は、選択された番号B2に関連付けられた当日の競技の情報をサーバ10の競技情報記憶部11から取得し、表示制御部130は、取得された競技情報を示す競技情報表示画面Bを表示する。このように競技情報表示画面Bにおいて競技の番号B2を選択可能にすることによって、図3のように出走表AのコードA1を改めて撮影しなくとも、当日の別の競技の投票を行うことができる。
(第3の実施形態)
競技への投票には締切時間が定められている。第1の実施形態では、競技情報表示画面Bに締切時間B3が表示され、利用者が携帯端末100等に表示される時計の時間と見比べて締切時間B3の前に投票を行う。しかしながら、時計の時間と、投票の基準時間とがずれている場合があるため、利用者は意図せず投票の締切時間を超過してしまうおそれがある。本実施形態は、投票の基準時間に基づいて生成された現在時間を画面上に表示することによって、投票の締切時間をわかりやすくする。
図10は、本実施形態に係る携帯端末100(投票端末)のブロック図である。図10において、矢印は主なデータの流れを示しており、図10に示したもの以外のデータの流れがあってよい。図10において、各ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、図10に示すブロックは単一の装置内に実装されてよく、あるいは複数の装置内に別れて実装されてよい。ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてよい。
本実施形態に係る携帯端末100は、図2の構成に加えて、さらに現在時間生成部160を備える。また、サーバ10には、基準時間を記録する基準時間記憶部12が設けられる。基準時間は、投票の締切時間を超過しているか否かを判定するために用いる時間であり、通常はサーバ10の現在時間である。換言すると、基準時間が締切時間以前であれば投票可能であり、基準時間が締切時間を過ぎていれば投票不可能である。基準時間記憶部12には、常に最新の基準時間が保存される。
現在時間生成部160は、サーバ10の競技情報記憶部11から、基準時間を受信する。基準時間の受信は、競技情報取得部120が競技情報を取得する時に一度だけ行われてもよく、定期的に繰り返して行われてもよい。現在時間生成部160は、サーバ10から受信した基準時間に、受信した時からの経過時間を加えることによって、投票の基準とする現在時間を生成する。表示制御部130は、競技情報取得部120によって取得された競技情報に加えて、現在時間生成部160によって生成された現在時間をディスプレイ101上に表示する制御を行う。
図11(a)は、本実施形態に係る競技情報表示画面Bを表示している携帯端末100の前面図である。ここで説明する競技情報表示画面Bは一例であり、表示する情報やレイアウトは変更されてよい。
競技情報表示画面Bは、締切時間B3に加えて、締切時間B3を超過しているか否かを判定するために用いる現在時間B15を含む。現在時間B15は、携帯端末100に設定された時間とは無関係であり、現在時間生成部160によって生成された時間である。これにより、携帯端末100の時間が締切時間B3と比較すべき現在時間B15とは異なる場合であっても、利用者は正確な現在時間B15を知ることができる。
現在時間B15が締切時間B3に対して所定の関係を満たす場合に、携帯端末100(表示制御部130)は現在時間B15の背景B16の色や模様を変えることによって現在時間B15を強調する。これによって締切時間が近いことを利用者に通知する。具体的には、現在時間B15が締切時間B3の所定の時間(例えば10分)前以降である場合に、現在時間B15を強調する。図11(a)の例では、背景B16の色を変えることによって現在時間B15の強調が行われている。また、現在時間B15自体の色を変えたり、点滅させたりすることによって、現在時間B15を強調してもよい。このような構成により、携帯端末100は投票の締切時間が迫っていることを利用者に通知することができる。
図11(b)は、本実施形態に係る投票内容確認画面Cを表示している携帯端末100の前面図である。ここで説明する投票内容確認画面Cは一例であり、表示する情報やレイアウトは変更されてよい。
競技情報表示画面Bと同様に、投票内容確認画面Cは、締切時間C4に加えて、締切時間C4を超過しているか否かを判定するために用いる現在時間C5を含む。さらに表示制御部130は、投票内容確認画面C上に締切時間を過ぎたことを通知するメッセージC6を表示する制御を行う。これにより、利用者は印刷しようとしている対象の競技に対する投票が締め切られていることを知ることができる。本実施形態ではメッセージC6を表示してから印刷を続行するが、メッセージC6において印刷を続行するか否かの利用者の入力を受け付けてもよい。また、メッセージC6を表示するとともに強制的に印刷を中止してもよい。
図12は、本実施形態に係る投票方法のフローチャートを示す図である。投票方法は、携帯端末100により行われる。投票方法は、例えば利用者が携帯端末100上で所定の操作(例えば投票方法を実行するプログラムの起動)を行うことによって開始される。
ステップS201〜S202は、図8のステップS101〜S102と同様である。次に、現在時間生成部160は、サーバ10の競技情報記憶部11から受信した基準時間に基づいて現在時間を生成する。表示制御部130は、ステップS202で取得された競技情報に加えて、ステップS203で生成された現在時間をディスプレイ101上に表示する制御を行う(ステップS204)。
現在時間が締切時間に近い、すなわち現在時間が締切時間の所定の時間(例えば10分)前以降である場合に(ステップS205のYES)、表示制御部130は、現在時間を強調することによって締切時間が近いことを通知する(ステップS206)。締切時間が近くない場合(ステップS205のNO)には、現在時間の強調を行わない。
ステップS207〜S208は、図8のステップS104〜S105と同様である。現在時間が締切時間を過ぎている場合に(ステップS209のYES)、表示制御部130は、所定のメッセージを表示することによって締切時間を過ぎていることを通知する(ステップS210)。現在時間が締切時間を過ぎていない場合(ステップS209のNO)には、所定のメッセージの表示を行わない。
最後に、印刷制御部150は、ステップS207において投票内容記憶部141に保存された投票内容を示す投票用紙を、プリンタ20を用いて印刷する制御を行う(ステップS211)。
携帯端末100のCPU104は、図12に示す投票方法に含まれる各ステップ(工程)の主体となる。すなわち、CPU104は、図12に示す投票方法を実行するためのプログラムをメモリ105又は記憶装置106から読み出し、該プログラムを実行して携帯端末100の各部を制御することによって図12に示す投票方法を実行する。また、図12に示す処理の少なくとも一部が、CPU104ではなく、専用の装置又は電気回路によって行われてもよい。
本実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を奏するとともに、投票の締め切りの基準となる正確な時間を表示し、締切時間が近付いていることおよび過ぎていることの少なくとも一方を利用者に知らせることができる。
(第4の実施形態)
投票のために設けられる設備は競技場によって異なっている。そのため、競技場によっては第1〜第3の実施形態のように携帯端末100から投票用紙の印刷を行うための設備が設けられず、その代わりにネットワーク投票等のその他の投票方法(投票手段)を行うための設備が設けられている場合がある。本実施形態は、投票対象の競技が行われる競技場によって異なる投票方法を実行可能にする。
図13は、本実施形態に係る携帯端末100(投票端末)のブロック図である。図13において、矢印は主なデータの流れを示しており、図13に示したもの以外のデータの流れがあってよい。図13において、各ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、図13に示すブロックは単一の装置内に実装されてよく、あるいは複数の装置内に別れて実装されてよい。ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてよい。
本実施形態に係る携帯端末100は、図2の構成に加えて、さらに投票方法判定部170、投票コード生成部180およびネットワーク投票実行部190を備える。また、サーバ10には、ネットワーク投票を受け付けるネットワーク投票受付部13が設けられる。
本実施形態では、競技場で利用可能な投票方法(投票手段)は、競技情報記憶部11に記録された競技情報に含まれている。投票方法判定部170は、競技情報記憶部11に記録された競技情報に基づいて、投票対象の競技が行われる競技場で利用可能な投票方法を判定する。本実施形態では投票方法として投票用紙印刷、投票コード表示およびネットワーク投票を用いるが、その他の投票方法が用意されてもよい。
また、利用可能な投票方法は、携帯端末100と競技場に設けられた設備との間で近距離無線通信によるビーコン信号を送受信することによって判定されてもよい。近距離無線通信としては、例えばBluetooth、NFC等の周知の技術を用いることができる。この場合には、ビーコン信号に競技場で利用可能な投票方法を示す情報を含める。そして投票方法判定部170は、受信されたビーコン信号に基づいて、投票対象の競技が行われる競技場で利用可能な投票方法を判定する。
競技場で利用可能な投票方法が複数ある場合には、投票方法判定部170は利用者からいずれの投票方法を選択するかの入力を受け付け、該選択に従っていずれかの投票方法を判定してもよい。
図4(a)の投票内容を確認するボタンB11が押下されると、投票方法判定部170は投票方法を判定し、判定された投票方法に応じて所定の画面を表示する。本実施形態では、図5の投票内容確認画面C、図14の投票コード表示画面E、および図15のネットワーク投票確認画面Fのいずれかが表示される。
利用可能な投票方法が投票用紙印刷である場合には、その競技場にはプリンタ20が設けられる。投票方法判定部170は、携帯端末100を図5の投票内容確認画面Cに遷移させる。投票内容確認画面Cの内容および動作は、第1の実施形態と同様である。投票内容確認画面Cにおいて利用者による投票確認が行われると、印刷制御部150は、投票内容記憶部141に保存された投票内容を示す投票用紙を、プリンタ20を用いて印刷する制御を行う。
利用可能な投票方法が投票コード表示である場合には、その競技場の発券機30には投票コードを読み取る読取装置が設けられる。読取装置は、例えばCCDセンサ、CMOSセンサ等のイメージセンサによって携帯端末100のディスプレイ101上に表示される投票コードを取得するカメラ又はスキャナ等の撮像装置を備える。
投票方法判定部170は、携帯端末100を図14の投票コード表示画面Eに遷移させる。図14は、本実施形態に係る投票コード表示画面Eを表示している携帯端末100の前面図である。ここで説明する投票コード表示画面Eは一例であり、表示する情報やレイアウトは変更されてよい。
投票コード表示画面Eは、図5と同様の投票券の画像E1とともに、投票内容記憶部141に保存された投票内容を示す投票コードE2を含む。投票コード生成部180は、投票内容記憶部141に保存された投票内容を符号化することによって投票コードE2を生成する。投票コードE2の符号化方法として、1次元コード、2次元コード等の周知の技術が用いられてよい。投票コードE2は、発券機30に設けられた読取装置に読み取られて復号され、投票を実行するために用いられる。すなわち、利用者は投票コードE2を発券機30に設けられた読取装置に読み取らせ、所定の金額を支払うことによって、携帯端末100のディスプレイ101上で選択された投票内容で投票を行うことができる。
投票コード生成部180は、投票内容記憶部141に保存された投票内容そのものではなく、投票内容の識別情報を符号化することによって投票コードE2を生成してもよい。この場合には、投票内容記憶部141に保存された投票内容は、投票コードE2が示す識別情報と関連付けられ、ネットワーク40を介して携帯端末100から発券機30へ送信される。発券機30は、読取装置を用いて読み取った投票コードE2が示す識別情報に関連付けられた投票内容を携帯端末100から受信し、該投票内容に従って投票を実行する。
また、投票コード表示画面Eは、競技情報表示画面Bに戻るボタンE3を含む。ボタンE3は仮想的なボタンであり、利用者が触れることによって押下される。利用者によって戻るボタンE3が押下されると、携帯端末100は図4(a)又は4(b)の競技情報表示画面Bに遷移する。
利用可能な投票方法がネットワーク投票である場合には、その競技場のサーバ10には携帯端末100から受信する投票内容に従って投票を実行するネットワーク投票受付部13が設けられる。
投票方法判定部170は、携帯端末100を図15のネットワーク投票確認画面Fに遷移させる。図15は、本実施形態に係るネットワーク投票確認画面Fを表示している携帯端末100の前面図である。ここで説明するネットワーク投票確認画面Fは一例であり、表示する情報やレイアウトは変更されてよい。
ネットワーク投票確認画面Fは、図5と同様の投票券の画像F1とともに、ネットワーク投票を指示するボタンF2、および競技情報表示画面Bに戻るボタンF3を含む。ボタンF2、F3は仮想的なボタンであり、利用者が触れることによって押下される。利用者によって戻るボタンF3が押下されると、携帯端末100は図4(a)又は4(b)の競技情報表示画面Bに遷移する。利用者によってネットワーク投票を指示するF2が押下されると、ネットワーク投票実行部190はサーバ10にネットワークを介して投票内容を示す情報を送信する。サーバ10のネットワーク投票受付部13は、携帯端末100のネットワーク投票実行部190から投票内容を示す情報を受信し、該投票内容に従って投票を実行する。
図16は、本実施形態に係る投票方法のフローチャートを示す図である。投票方法は、携帯端末100により行われる。投票方法は、例えば利用者が携帯端末100上で所定の操作(例えば投票方法を実行するプログラムの起動)を行うことによって開始される。
ステップS301〜S305は、図8のステップS101〜S105と同様である。次に、投票方法判定部170は、ステップS302で取得した競技情報に基づいて、投票対象の競技が行われる競技場で利用可能な投票方法(投票手段)を判定する(ステップS306)。本実施形態では利用可能な投票方法は投票用紙印刷、投票コード表示およびネットワーク投票のいずれかである。
ステップS306で判定された投票方法が投票用紙印刷の場合には(ステップS307のYES)、印刷制御部150は、ステップS304において投票内容記憶部141に保存された投票内容を示す投票用紙を、プリンタ20を用いて印刷する制御を行う(ステップS308)。
ステップS306で判定された投票方法がネットワーク投票の場合には(ステップS307のNO、ステップS309のYES)、ネットワーク投票実行部190は、サーバ10にネットワークを介してステップS304において投票内容記憶部141に保存された投票内容を示す情報を送信し、サーバ10のネットワーク投票受付部13は、受信した投票内容に従って投票を実行する(ステップS310)。
ステップS306で判定された投票方法が投票コード表示の場合には(ステップS309のNO)、投票コード生成部180は、ステップS304において投票内容記憶部141に保存された投票内容を符号化することによって投票コードを生成し、表示制御部130は、ステップS302で取得された競技情報とともに、生成された投票コードを、ディスプレイ101に表示する制御を行う(ステップS311)。
携帯端末100のCPU104は、図16に示す投票方法に含まれる各ステップ(工程)の主体となる。すなわち、CPU104は、図16に示す投票方法を実行するためのプログラムをメモリ105又は記憶装置106から読み出し、該プログラムを実行して携帯端末100の各部を制御することによって図16に示す投票方法を実行する。また、図16に示す処理の少なくとも一部が、CPU104ではなく、専用の装置又は電気回路によって行われてもよい。
本実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を奏するとともに、競技場ごとに利用可能な投票方法を判定し、投票方法を切り替えて実行することができる。
(その他の実施形態)
図17は、上述の各実施形態に係る携帯端末100(投票端末)の概略構成図である。図17には、携帯端末100が利用者に対して競技の情報を表示するとともに、利用者によって選択された投票内容の印刷を行う装置として機能するための構成例が示されている。携帯端末100は、撮像装置によって撮像された画像に基づいて競技の情報を取得する競技情報取得部120と、取得された前記競技の情報を表示装置に表示する制御を行う表示制御部130と、前記表示装置の上で選択された前記競技に対する投票の内容を取得する投票内容取得部140と、取得された前記内容を投票用紙として印刷する制御を行う印刷制御部150と、を備える。
本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
上述の各実施形態の機能を実現するように該実施形態の構成を動作させるプログラム(例えば、図8、12および16に示す処理を携帯端末100に実行させる投票プログラム)を記録媒体に記録させ、該記録媒体に記録されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータである携帯端末100(投票端末)において実行する処理方法も各実施形態の範疇に含まれる。すなわち、コンピュータ読取可能な記録媒体も各実施形態の範囲に含まれる。また、上述のコンピュータプログラムが記録された記録媒体はもちろん、そのコンピュータプログラム自体も各実施形態に含まれる。
該記録媒体としては例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROMを用いることができる。また該記録媒体に記録されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウェア、拡張ボードの機能と共同して、OS上で動作して処理を実行するものも各実施形態の範疇に含まれる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
撮像装置によって撮像された画像に基づいて競技の情報を取得する競技情報取得部と、
取得された前記競技の情報を表示装置に表示する制御を行う表示制御部と、
前記表示装置の上で選択された前記競技に対する投票の内容を取得する投票内容取得部と、
取得された前記内容を投票用紙として印刷する制御を行う印刷制御部と、
を備える投票端末。
(付記2)
前記投票用紙は複数のマーク欄を含み、
前記印刷制御部は、取得された前記内容に対応する前記マーク欄が塗り潰された前記投票用紙を印刷する制御を行うことを特徴とする、付記1に記載の投票端末。
(付記3)
前記競技情報取得部は、前記競技を識別する情報を符号化することによって生成されたコードを前記画像から取得し、取得された前記コードを復号することによって前記識別する情報を取得し、取得された前記識別する情報を用いて前記競技の情報を取得することを特徴とする、付記1又は2に記載の投票端末。
(付記4)
前記競技情報取得部は、前記投票の締切時間を取得するように構成され、
前記締切時間を過ぎているか否かを判定するために用いられる基準時間を前記投票端末の外部から受信し、前記基準時間に基づいて現在時間を生成する現在時間生成部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記競技の情報とともに前記現在時間を表示する制御を行うように構成されることを特徴とする、付記1〜3のいずれか一項に記載の投票端末。
(付記5)
前記表示制御部は、前記現在時間が前記締切時間に近付いていること、および前記現在時間が前記締切時間を過ぎていることの少なくとも一方を表示する制御を行うことを特徴とする、付記4に記載の投票端末。
(付記6)
前記競技が行われる競技場で利用可能な投票手段を判定する判定部をさらに備え、
前記判定部によって前記投票用紙の印刷が利用可能であると判定された場合に、前記印刷制御部は前記投票用紙を印刷する制御を行うことを特徴とする、付記1〜5のいずれか一項に記載の投票端末。
(付記7)
端末と、
前記端末と通信可能な印刷装置と、
を備え、
前記端末は、
撮像装置によって撮像された画像に基づいて競技の情報を取得する競技情報取得部と、
取得された前記競技の情報を表示装置に表示する制御を行う表示制御部と、
前記表示装置の上で選択された前記競技に対する投票の内容を取得する投票内容取得部と、
取得された前記内容を投票用紙として前記印刷装置から印刷する制御を行う印刷制御部と、
を有することを特徴とする、投票システム。
(付記8)
前記投票用紙を読み取る読取装置を有しており、読み取られた前記投票用紙に記載された前記内容で前記投票を実行する発券機をさらに備える、付記7に記載の投票システム。
(付記9)
撮像装置によって撮像された画像に基づいて競技の情報を取得する工程と、
取得された前記競技の情報を表示装置に表示する制御を行う工程と、
前記表示装置の上で選択された前記競技に対する投票の内容を取得する工程と、
取得された前記内容を投票用紙として印刷する制御を行う工程と、
を有する投票方法。
(付記10)
コンピュータに、
撮像装置によって撮像された画像に基づいて競技の情報を取得する工程と、
取得された前記競技の情報を表示装置に表示する制御を行う工程と、
前記表示装置の上で選択された前記競技に対する投票の内容を取得する工程と、
取得された前記内容を投票用紙として印刷する制御を行う工程と、
を実行させる投票プログラム。
(付記11)
前記競技情報取得部は、前記画像から前記競技を識別する情報を取得し、取得された前記識別する情報を用いて前記競技の情報を取得することを特徴とする、付記1又は2に記載の投票端末。
(付記12)
前記投票端末は、無線通信によって通信可能であるとともに持ち運び可能な携帯端末であることを特徴とする、付記1〜6のいずれか一項に記載の投票端末。