JP6847746B2 - 切削装置 - Google Patents

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Description

本発明は、切削装置に関する。
半導体ウエーハに代表される板状の被加工物は、例えば、円環状の切削ブレードを備える切削装置で切削されて、複数のチップへと分割される。この被加工物の切削中に、切削ブレードの欠けや、切削性能の低下、異物との接触、加工負荷の変化といった異常が発生すると、切削ブレードは振動してしまう。そこで、このような異常を検出するために、切削ブレードの振動を切削ブレードを固定しているフランジに圧電素子を設置し、検出する切削装置が考案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−170743号公報
特許文献1に示された切削装置は、切削ブレードの振動を正確に検出できるかが重要なので、振動する切削ブレードに直接圧電素子を接着するのがもっとも振動を圧電素子に伝えられる構成である。また、特許文献1に示された切削装置は、切削水がかかって破損してしまったり、圧電素子と繋ぐ配線以外から電気が漏れないよう圧電素子を絶縁材で覆う必要もあり、どのような構成で圧電素子を設置するのが、もっとも効率的に振動を伝えられるか、鋭意研究がされている。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、圧電素子に切削水が付着することなく、効率的に圧電素子に振動を伝えることができる切削装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の切削装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、ハウジングに回転可能に支持されたスピンドルの先端に装着され第1のフランジ部材及び第2のフランジ部材で挟持された切削ブレードで該被加工物を加工する切削ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットと、を備え、該切削ユニットは、該第1のフランジ部材に形成され該切削ブレードの振動に対応した振動信号を発信する振動信号発信部と、該振動信号を該制御ユニットに伝送するコイルを含む伝送部と、を有する切削装置であって、該振動信号発信部は、振動を電気信号に変換する電極端子で挟まれたセラミックスからなる圧電素子と、該圧電素子の該電極端子を該伝送部の該コイルに接続する配線と、該圧電素子と該配線を周囲から絶縁する絶縁部と、を備え、該圧電素子の該電極端子は、該切削ブレードを支持する金属製の第1のフランジ部材に、該絶縁部である絶縁性セラミックスを介して密着し、該切削ブレードの振動を、該絶縁性セラミックスが該セラミックスからなる圧電素子に伝えることを特徴とする。
前記切削装置において、該圧電素子は、2つの底面と側面とからなる柱状で、2つの該底面を結ぶ方向の振動を検出し、該底面が該電極端子を介して該絶縁性セラミックスと密着しても良い。
本願発明の切削装置は、圧電素子に切削水が付着することなく、効率的に圧電素子に振動を伝えることができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る切削装置の構成例を示す斜視図である。 図2は、図1に示された切削装置の加工対象の被加工物を示す斜視図である。 図3は、図1に示された切削装置の切削ユニットを分解して示す斜視図である。 図4は、図3に示された切削装置の切削ユニットの要部の断面図である。 図5は、図3に示された切削装置の切削ユニットの振動信号発信部を分解して示す斜視図である。 図6は、実施形態1に係る切削装置の圧電素子が出力した振動信号の一例を示す図である。 図7は、比較例1の切削装置の圧電素子が出力した振動信号の一例を示す図である。 図8は、実施形態1に係る切削装置の圧電素子が出力した振動信号の他の例を示す図である。 図9は、比較例2の切削装置の圧電素子が出力した振動信号の一例を示す図である。
本発明を実施するための形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
実施形態1に係る切削装置を図面に基いて説明する。図1は、実施形態1に係る切削装置の構成例を示す斜視図である。図2は、図1に示された切削装置の加工対象の被加工物を示す斜視図である。図3は、図1に示された切削装置の切削ユニットを分解して示す斜視図である。図4は、図3に示された切削装置の切削ユニットの要部の断面図である。図5は、図3に示された切削装置の切削ユニットの振動信号発信部を分解して示す斜視図である。
実施形態1に係る切削装置1は、図2に示す被加工物201を切削する装置である。実施形態1において、切削装置1が切削する被加工物201は、例えば、シリコン、サファイア、ガリウムなどを母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハである。被加工物201は、平坦な表面202の格子状に形成される複数の分割予定ライン203によって区画された領域にデバイス204が形成されている。また、図1に示す切削装置1は、被加工物201として、樹脂により封止されたデバイスを複数有した矩形状のパッケージ基板、セラミックス板、又はガラス板等を切削しても良い。
切削装置1は、図1に示すように、被加工物201を保持面11で吸引保持する回転可能なチャックテーブル10と、チャックテーブル10に保持された被加工物201を切削ブレード21で切削(加工)する切削ユニット20と、加工送りユニットである図示しないX軸移動ユニットと、割り出し送りユニットであるY軸移動ユニット40と、切り込み送りユニットであるZ軸移動ユニット50と、制御ユニット100とを備える。
チャックテーブル10は、加工前の被加工物201が保持面11上に載置されて、被加工物201を保持するものである。チャックテーブル10は、保持面11を構成する部分がポーラスセラミック等から形成された円盤形状であり、図示しない真空吸引経路を介して図示しない真空吸引源と接続され、保持面11に載置された被加工物201を吸引することで保持する。また、チャックテーブル10は、X軸移動ユニットにより移動自在であるとともに、図示しない回転駆動源により鉛直方向であるZ軸方向と平行な軸心回りに回転される。回転駆動源は、X軸移動ユニットにより水平方向と平行なX軸方向に移動される。
X軸移動ユニットは、チャックテーブル10を保持面11と平行な加工送り方向であるX軸方向に移動させることで、チャックテーブル10と切削ユニット20とを相対的にX軸方向に沿って加工送りするものである。Y軸移動ユニット40は、切削ユニット20を保持面11と平行でかつX軸方向と直交する割り出し送り方向であるY軸方向に移動させることで、チャックテーブル10と切削ユニット20とを相対的にY軸方向に沿って割り出し送りするものである。Z軸移動ユニット50は、切削ユニット20を保持面11と直交する切り込み送り方向であるZ軸方向に移動させることで、チャックテーブル10と切削ユニット20とを相対的にZ軸方向に沿って切り込み送りするものである。
X軸移動ユニット、Y軸移動ユニット40及びZ軸移動ユニット50は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ41,51と、ボールねじ41,51を軸心回りに回転させる周知のパルスモータ52と、チャックテーブル10又は切削ユニット20をX軸方向、Y軸方向又はZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレール43,53とを備える。
切削ユニット20は、被加工物201に切削水を供給しながら被加工物201を切削するユニットである。切削ユニット20は、図3及び図4に示すように、ハウジング23と、スピンドル22と、第1のフランジ部材24と、切削ブレード21と、円環状の第2のフランジ部材25とを備える。
ハウジング23は、Z軸移動ユニット50によりZ方向に移動自在に設けられた略四角筒状のハウジング本体231と、ハウジング本体231の一端側に固定された円環状のハウジングカバー232とを備える。ハウジング本体231は、スピンドル22を軸心回りに回転自在に収容する。
ハウジングカバー232の中央には、内側にスピンドル22の一端側を通す円形の開口233が形成されている。ハウジングカバー232は、ハウジング本体231の一端側にネジ234(図4に示す)により固定される。
スピンドル22は、ハウジング23に回転可能に支持されている。スピンドル22の一端側は、ハウジング本体231の一端部から外部に突出している。スピンドル22の他端側には、スピンドル22を回転させるためのモータ(不図示)が連結されている。また、スピンドル22の一端部の外周に、第1のフランジ部材24が装着される。
第1のフランジ部材24は、切削ブレード21を支持するものであり、金属製である。スピンドル22の一端部の外周に取り付けられる円筒状の円筒部241と、円筒部241の外周面から径方向外向きに延出したフランジ部242とを備える。フランジ部242のハウジングカバー232に対向する面243には、凹み244が設けられている。第1のフランジ部材24は、円筒部241内にスピンドル22の一端部が嵌め込まれ、ワッシャ261内を通ったボルト262がスピンドル22の一端部にねじ込まれることにより、スピンドル22に固定される。
切削ブレード21は、いわゆるハブブレードであり、円盤状の支持基台211の外周に固定されて、被加工物201を切削する円環状の切り刃212を備える。切り刃212は、ダイヤモンドやCBN(Cubic Boron Nitride)等の砥粒と、金属や樹脂等のボンド材(結合材)とからなり所定厚みに形成されている。なお、切削ブレード21として、切り刃212のみで構成されたワッシャーブレードを用いてもよい。
切削ブレード21は、第1のフランジ部材24の円筒部241を内側に通して、フランジ部242の表面上に重ねられ、第2のフランジ部材25が円筒部241の外周にねじ込まれて、第1のフランジ部材24及び第2のフランジ部材25で挟持されて、スピンドル22の先端に装着される。第1のフランジ部材24と第2のフランジ部材25とは、互いの間に切削ブレード21を挟んで把持し、第1のフランジ部材24がスピンドル22の一端部に固定され、第2のフランジ部材25が第1のフランジ部材24に固定されることで、切削ブレード21をスピンドル22に固定するマウント28を構成する。
また、切削ユニット20は、図4に示すように、第1のフランジ部材24に形成され切削ブレード21の振動に対応した振動信号を発振する振動信号発信部70と、振動信号を制御ユニット100に伝送するコイル81,82を含む伝送部80とを有する。振動信号発信部70は、第1のフランジ部材24のフランジ部242の凹み244の底に開口した穴27内に配置されている。振動信号発信部70を内側に配置する穴27は、第2のフランジ部材25側が第1のフランジ部材24を構成する母材で塞がれて、底271を有する。穴27の平面形状は、丸形に形成されている。
振動信号発信部70は、図5に示すように、振動を電気信号に変換する一対の電極端子71,72で挟まれた圧電素子73と、伝送部80のコイル81,82に接続する配線74と、圧電素子73と配線74とを周囲から電気的に絶縁する絶縁部75と、を備える。圧電素子73は、図5に示すように、二つの底面731,732、底面731,732に連なる側面733とからなる柱状に形成されている。実施形態1において、圧電素子73は、底面731,732が円形の円柱状に形成されているが、圧電素子73の形状は、円柱状に限定されない。圧電素子73の外径は、穴27の内径よりも小さい。
圧電素子73は、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zi,Ti)O)、リチウムナイオベート(LiNbO)、リチウムタンタレート(LiTaO)等のセラミックスからなる。圧電素子73は、予め一対の電極部材71,72に直流電界(例えば、数kv/mm)が加えられて、分極されている。また、圧電素子73の分極軸方向300は、2つの底面731,732を結ぶ方向である。圧電素子73は、切削ユニット20の軸方向が分極軸方向300と平行な状態で穴27内に収容される。圧電素子73は、切削ブレード21の振動により底面731,732同士が近付く方向の圧力が作用する。圧電素子73は、底面731,732同士が近付く方向の圧力が作用すると、圧力に応じた表面電荷を底面731,732に生じさせる。圧電素子73は、底面731,732同士が近付く方向の圧力が作用すると、圧力に応じた表面電荷を底面731,732に生じさせることにより、2つの底面731,732を結ぶ方向の振動を検出する。こうして、圧電素子73は、2つの底面731,732を結ぶ方向の切削ブレード21の振動を検出し、電圧(振動信号又は電気信号ともいう)に変換する。
電極端子71,72は、金属で構成されている。一方の電極端子71は、底面731上に設けられ、円形に形成されている。他方の電極端子72は、底面732上に設けられ、一部に切欠き721が形成された円形に形成されている。
配線74は、図5に示すように、一方の電極端子71に接続した第1配線741と、他方の電極端子72に接続した第2配線742とを備える。第1配線741と第2配線742は、導電性の金属により構成され、互いに電気的に絶縁されている。第1配線741は、一方の電極端子71に接続し、側面733上と底面732の他方の電極端子72の切欠き721内とに配置された箔部743と、箔部743からハウジングカバー232に向かって延びた端子部744とを備える。第2配線742は、他方の電極端子72からハウジングカバー232に向かって延びた端子部745を備える。
絶縁部75は、図5に示すように、樹脂リング751と、絶縁性セラミックス752とを備える。樹脂リング751は、電気的に絶縁性を有する合成樹脂で構成されている。樹脂リング751は、円筒状に形成されている。樹脂リング751は、圧電素子73の外周に取り付けられ、穴27の内側に挿入されて、圧電素子73を主に第1のフランジ部材24から電気的に絶縁する。
絶縁性セラミックス752は、厚み一定の円板状に形成されている。絶縁性セラミックス752の外径は、圧電素子73の外径と等しい。絶縁性セラミックス752は、合成樹脂よりも高い剛性の材料により構成され、実施形態1において、圧電素子73と同じ材料により構成されている。絶縁性セラミックス752は、予め直流電界が加えられることなく、分極されていない。絶縁性セラミックス752は、穴27の底271と圧電素子73に設けられた一方の電極端子71との間に配置され、これらに密着している。このために、圧電素子73の一方の電極端子71は、第1のフランジ部材24に設けられた穴27の底271に絶縁性セラミックス752を介して密着しているとともに、圧電素子73の底面731が一方の電極端子71を介して絶縁性セラミックス752と密着している。絶縁性セラミックス752は、穴27の底271と圧電素子73に設けられた一方の電極端子71との間に配置され、圧電素子73を主に第1のフランジ部材24から電気的に絶縁する。
伝送部80は、振動信号発信部70の配線74の各端子部744,745に接続された第1のコイル81と、第1のコイル81に対して所定の間隔で対向する第2のコイル82とを備える。第1のコイル81及び第2のコイル82は、実施形態1において、導線が巻回された円環状のコイルである。第1のコイル81は、第1のフランジ部材24の凹み244内に固定され、第2のコイル82は、ハウジングカバー232に固定されている。
第1のコイル81と第2のコイル82とは対向しており、磁気的に結合されている。そのため、振動信号発信部70が発生した電圧は、第1のコイル81と第2のコイル82との相互誘導によって、第2のコイル82側に伝送される。第2のコイル82は、制御ユニット100に接続している。
また、絶縁部75は、モールド樹脂753を備える。モールド樹脂753は、絶縁性の合成樹脂により構成され、端子部744,745及び第1のコイル81を覆って、凹み244内に埋設されている。モールド樹脂753は、凹み244内に埋設されて、配線74の端子部744,745及び第1のコイル81を主に第1のフランジ部材24から電気的に絶縁している。
また、切削ユニット20は、被加工物201の表面202を撮像する撮像ユニット90が一体的に移動するように固定されている。撮像ユニット90は、チャックテーブル10に保持された切削前の被加工物201の表面202を撮像するCCD(Charge Coupled Device)カメラである。撮像ユニット90は、チャックテーブル10に保持された被加工物201の表面202を撮像して、被加工物201と切削ブレード21との位置合わせを行なうアライメントを遂行するための画像を得、得た画像を制御ユニット100に出力する。
また、切削装置1は、切削前後の被加工物201を収容するカセット111が載置されかつカセット111をZ軸方向に移動させるカセットエレベータ110と、切削後の被加工物201を洗浄する洗浄ユニット120と、カセット111に被加工物201を出し入れするとともに被加工物201を搬送する図示しない搬送ユニットとを備える。
制御ユニット100は、切削装置1の上述した構成要素をそれぞれ制御して、被加工物201に対する加工動作を切削装置1に実施させるものである。制御ユニット100は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インタフェース装置とを有し、コンピュータプログラムを実行可能なコンピュータである。制御ユニット100の演算処理装置は、ROMに記憶されているコンピュータプログラムをRAM上で実行して、切削装置1を制御するための制御信号を生成する。制御ユニット100の演算処理装置は、生成した制御信号を入出力インタフェース装置を介して切削装置1の各構成要素に出力する。
また、制御ユニット100は、第2のコイル82から入力する電圧に基づいて、切削ブレード21の欠け、切削性能の低下、異物との接触、又は加工負荷の変化を原因とする切削ブレード21の振動が生じているか否かを判定する。制御ユニット100は、前述した切削ブレード21の振動が生じていると判定すると、切削装置1を停止する。また、制御ユニット100は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される図示しない表示ユニットや、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる入力ユニットと接続されている。入力ユニットは、表示手段に設けられたタッチパネルと、キーボード等とのうち少なくとも一つにより構成される。
前述した構成の切削装置1は、オペレータにより被加工物201の表面202の裏側の裏面205がチャックテーブル10の保持面11に載置され、入力ユニットを介して制御ユニット100に切削装置1の加工内容情報が入力され、入力ユニットに加工開始指示が入力されることで、被加工物201を切削する。切削装置1は、切削ユニット20から被加工物201に切削水を供給しながら、X軸移動ユニット及び回転駆動源にチャックテーブル10を移動又は回転させ、Y軸移動ユニット40及びZ軸移動ユニット50に切削ユニット20を移動させて、被加工物201の分割予定ライン203を切削する。切削装置1は、全ての分割予定ライン203を切削すると、切削を終了する。なお、切削装置1は、切削中の切削ブレード21の振動を絶縁性セラミックス752が圧電素子73に伝え、圧電素子73が出力しかつ第2のコイル82から入力する電圧に基づいて、制御ユニット100が切削ブレード21の欠け、切削性能の低下、異物との接触、又は加工負荷の変化を原因とする切削ブレード21の振動が生じているか否かを判定する。
実施形態1に係る切削装置1は、振動信号発信部70の圧電素子73を、合成樹脂よりも高剛性の絶縁部75の絶縁性セラミックス752を介して第1のフランジ部材24の穴27の底271に接触させるので、切削ブレード21の振動を絶縁部75で減衰させることなく、圧電素子73に伝えることができる。このために、振動信号発信部70は、切削ブレード21の振動を効率的に圧電素子73に伝えることができる。
また、切削装置1は、絶縁部75の樹脂リング751が圧電素子73の外周に取り付けられ、絶縁性セラミックス752が穴27の底271と圧電素子73の一方の電極端子71との間に配置されているので、絶縁部75が圧電素子73を電気的に絶縁していることに加え、圧電素子73を覆って、切削水が圧電素子73、一方の電極端子71及び第1配線741に付着することを抑制できる。さらに、切削装置1は、絶縁部75が端子部744,745及び第1のコイル81を覆うモールド樹脂753を備えるので、端子部744,745及び第1のコイル81に切削水が付着することを抑制できる。
また、切削装置1は、穴27の底271と圧電素子73の一方の電極端子71との間に配置された絶縁性セラミックス752が圧電素子73と同じ材料で構成されているので、あたかも、圧電素子73を第1のフランジ部材24の穴27の底271に接触させた状態で振動を検出でき、効率的に切削ブレード21の振動を圧電素子73に伝えることができる。
その結果、切削装置1は、圧電素子73に切削水が付着することなく、効率的に圧電素子73に振動を伝えることができる、という効果を奏する。
次に、本発明の発明者は、実施形態1に係る切削装置の効果を確認した。図6は、実施形態1に係る切削装置の圧電素子が出力した振動信号の一例を示す図である。図7は、比較例1の切削装置の圧電素子が出力した振動信号の一例を示す図である。図8は、実施形態1に係る切削装置の圧電素子が出力した振動信号の他の例を示す図である。図9は、比較例2の切削装置の圧電素子が出力した振動信号の一例を示す図である。なお、図7から図9の横軸は、時間であり、図7から図9の縦軸は、振動信号の電圧値である。
図7に示す比較例1では、絶縁性セラミックス752の代わりに合成樹脂で構成された円板状の部材を第1のフランジ部材24の穴27の底271と圧電素子73との間に配置している。比較例1の構成は、絶縁性セラミックス752の代わりに円板状の部材を設けていること以外、実施形態1と同じ構成である。円盤状の部材は、実施形態1に係る絶縁性セラミックス752と同形状である。図6及び図7の場合、同じ振幅の振動を圧接ブレード21に発生させている。図7に示す比較例1よりも図6に示す実施形態1のほうが圧電素子73が出力する振動信号の振幅が大きいので、穴27の底271と圧電素子73の一方の電極端子71との間に配置された絶縁性セラミックス752が圧電素子73と同じ材料で構成されることによって、効率的に切削ブレード21の振動を圧電素子73に伝えることができることが明らかとなった。
図9に示す比較例2では、絶縁性セラミックス752を設けずに第1のフランジ部材24の穴27の底271と圧電素子73とを間隔をあけて配置している。比較例2の構成は、絶縁性セラミックス752を設けていないこと以外、実施形態1と同じ構成である。図8及び図9の場合、切削ブレード21の振動を発生させていない。図8に示す実施形態1よりも図9に示す比較例2のほうが圧電素子73が出力する振動信号の振幅が大きいので、絶縁性セラミックス752を設けることよって、圧電素子73に作用する外部からのノイズを抑制できることが明らかとなった。
なお、本発明は上記実施形態1に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 切削装置
10 チャックテーブル
20 切削ユニット
21 切削ブレード
22 スピンドル
23 ハウジング
24 第1のフランジ部材
70 振動信号発信部
71,72 電極端子
73 圧電素子
731,732 底面
733 側面
74 配線
75 絶縁部
752 絶縁性セラミックス
80 伝送部
81 第1のコイル
82 第2のコイル
100 制御ユニット
201 被加工物

Claims (2)

  1. 被加工物を保持するチャックテーブルと、ハウジングに回転可能に支持されたスピンドルの先端に装着され第1のフランジ部材及び第2のフランジ部材で挟持された切削ブレードで該被加工物を加工する切削ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットと、を備え、該切削ユニットは、該第1のフランジ部材に形成され該切削ブレードの振動に対応した振動信号を発信する振動信号発信部と、該振動信号を該制御ユニットに伝送するコイルを含む伝送部と、を有する切削装置であって、
    該振動信号発信部は、
    振動を電気信号に変換する電極端子で挟まれたセラミックスからなる圧電素子と、
    該圧電素子の該電極端子を該伝送部の該コイルに接続する配線と、
    該圧電素子と該配線を周囲から絶縁する絶縁部と、を備え、
    該圧電素子の該電極端子は、該切削ブレードを支持する金属製の第1のフランジ部材に、該絶縁部である絶縁性セラミックスを介して密着し、
    該切削ブレードの振動を、該絶縁性セラミックスが該セラミックスからなる圧電素子に伝えることを特徴とする切削装置。
  2. 該圧電素子は、2つの底面と側面とからなる柱状で、2つの該底面を結ぶ方向の振動を検出し、該底面が該電極端子を介して該絶縁性セラミックスと密着していることを特徴とする請求項1に記載の切削装置。
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