JP6846911B2 - 磁極、磁極を配置した固定子、固定子を備えた回転電機および固定子の製造方法 - Google Patents

磁極、磁極を配置した固定子、固定子を備えた回転電機および固定子の製造方法 Download PDF

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この発明は、磁極および磁極を配置した固定子および固定子を備えた回転電機および固定子の製造方法に関するもので、特に磁極におけるコイルと鉄心間の沿面絶縁性能をより確実に確保可能とした構成に係るものである。
近年、回転電機の小型化、高出力化を実現するため、固定子を分割もしくは薄肉部で連結した鉄心を用いてティース部に集中巻線し、前記鉄心を嵌合させた固定子を備えたものが多く用いられている。ここで積層された鉄心と巻線との間は、絶縁シートをスロット部に挿入することで絶縁処理がなされている。
例えば、特許文献1に示された固定子においては、絶縁シートは、積層鉄心のスロット部のコイル巻装部内側を絶縁する部位、巻線体の側部を覆う部位、さらにこの部位に積層鉄心の積層厚より突出させたタブを一体で備えており、巻装した巻線体を絶縁シートの部位を折り曲げて覆い、その後に左右および上下両端部に設けた他部を折り曲げてコイルエンド部(積層方向の端部にあるコイル)を絶縁することが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−61286号公報
しかしながら、上記特許文献1に示されたものは、積層鉄心のスロット部のコイル巻装部内側の絶縁シートと、積層鉄心の端部に設けられている絶縁端板との間に隙間が存在しており、沿面絶縁距離が短く、従ってコイルの沿面絶縁を規格や法令で定められた値を確保しようとするには、鉄心積層方向の絶縁シート長を延伸する構成とする必要があり、その構成では固定子の軸長が大きくなるという問題点がある。また、湿気等の影響で絶縁特性が劣化しやすいという問題点もある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、鉄心とコイル間との沿面絶縁が確保された磁極および磁極を配置した固定子、および固定子を備えた回転電機ならびに固定子の製造方法を提供することを目的とする。
第1の発明の磁極は、鉄心に取り付けられた巻枠と絶縁シートとコイルとで形成された磁極において、前記鉄心は、ヨーク部とティース部と前記ティース部の先端で円弧状に延伸する先端部とで構成され、前記巻枠は、前記鉄心の軸方向端面において、前記ヨーク部上に配置される第一フランジと、前記第一フランジに対向して前記先端部上に配置される第二フランジと、長手方向を前記第一フランジと前記第二フランジ間とをつなぎ前記ティース部上に配置される胴部とで構成されているとともに、前記ティース部に接する前記胴部には、短手方向両端であって前記長手方向全長にわたり第一切り欠きが設けられており、前記第一フランジの前記第二フランジに対向する側であって、前記ヨーク部に接する部位に、前記第一切り欠きと連通して、前記第一フランジの幅方向外側に向かう第二切り欠きが設けられており、前記第二フランジの前記先端部に接する部位に、前記第一切り欠きと連通して、前記第二フランジの幅方向外側に向かう第三切り欠きが設けられ、前記第一切り欠き、前記第二切り欠き、前記第三切り欠きによって、前記鉄心の軸方向端面との間に形成された樹脂導入路に、絶縁樹脂が充填されているものである。
第2の発明は、鉄心に取り付けられた巻き枠と絶縁シートとコイルとで形成された磁極において、前記鉄心は、ヨーク部とティース部と前記ティース部の先端で円弧状に延伸する先端部とで構成され、前記巻き枠は、前記鉄心の軸方向端面において、前記ヨーク部の軸方向端面に配置される第一フランジと、前記第一フランジに対向して前記先端部の軸方向端面に配置される第二フランジと、長手方向を前記第一フランジと前記第二フランジとをつなぎ前記ティース部の軸方向端面に配置される胴部とで構成されているとともに、前記胴部と前記ティース部の軸方向端面との間には、前記胴部が前記ティース部の軸方向端面に接する部位における短手方向両端に、前記長手方向全長にわたり前記胴部が軸方向に窪んで樹脂導入路となる第一切り欠きが設けられており、前記第一フランジと前記ヨーク部の軸方向端面との間には、前記第一フランジの前記ヨーク部に軸方向端面に接する部位の前記第二フランジに対向する側に、前記第一切り欠きと連通して、前記第一フランジの幅方向外側に向かい前記第一フランジが軸方向に窪んで樹脂導入路となる第二切り欠きが設けられており、前記第二フランジと前記先端部の軸方向端面との間には、前記第二フランジの前記先端部の軸方向端面に接する部位の幅方向両端に、前記第一切り欠きと連通して、前記第二フランジの幅方向外側に向かい前記第二フランジが軸方向に窪んで樹脂導入路となる第三切り欠きが設けられているものである。
第3の発明は、鉄心に取り付けられた巻き枠と絶縁シートとコイルとで形成された磁極において、前記鉄心は、ヨーク部とティース部と前記ティース部の先端で円弧状に延伸する先端部とで構成され、前記巻き枠は、前記鉄心の軸方向端面において、前記ヨーク部上に配置される第一フランジと、前記第一フランジに対向して前記先端部上に配置される第二フランジと、前記ティース部上に配置される胴部とで構成されており、前記胴部は、長手方向を前記第一フランジと前記第二フランジとをつなぐとともに、前記第二フランジの厚さ方向中間部分まで延伸しており、前記ティース部に接する前記胴部には、短手方向両端であって前記長手方向全長にわたり前記第二フランジの厚さ方向中間部分まで延伸する第一切り欠きが設けられており、前記第二フランジは、前記第一フランジと対向する反対面に溝が設けられ、前記第一フランジの前記第二フランジに対向する側であって前記ヨーク部に接する部位に、前記第一切り欠きと連通して、前記第一フランジの幅方向外側に向かう第二切り欠きが設けられており、前記第二フランジの前記先端部に接する部位に、前記第一切り欠きと連通して、前記第二フランジの幅方向外側に向かう第三切り欠きが設けられ、前記第一切り欠き、前記第二切り欠き、前記第三切り欠きおよび前記溝によって、前記鉄心の軸方向端面との間に、樹脂導入路が形成されているものである。
の発明は、第1の発明による磁極を複数個円環状に配置した固定子である。
の発明は、第2の発明による固定子を備えた回転電機である。
の発明の固定子を備えた固定子の製造方法は、次のステップを備えたものである。
ステップ1.鉄心に巻枠、絶縁シートを装着するステップ。
ステップ2.前記鉄心の前記巻枠、前記絶縁シート上に導体を巻きつけ、コイルを形成して磁極とするステップ。
ステップ3.フレームに前記磁極を複数個円環状に配置、固定するステップ。
ステップ4.専用の治具を用い、前記フレーム内に絶縁樹脂を注入するとともに、前記鉄心と前記巻枠との間に第一切り欠き、第二切り欠き、第三切り欠きによって形成され樹脂導入路を前記絶縁樹脂で充填するステップ。
ステップ5.一定の温度で保持して前記絶縁樹脂を硬化させ、固定子を形成させるステップ。
第1の発明に係る磁極は、上記のような構成を採用しているので、鉄心とコイルとの沿面絶縁性をより確実に確保でき、また湿気等による沿面絶縁低下を防止することができる。
また、第2の発明に係る固定子は、上記第1の発明と同様の効果を有するとともに、固定子の軸方向長を短くし、小型化された固定子となり、かつ第3の発明に係る回転電機も絶縁性能の向上した回転電機を提供できるという効果を有し、また第4の発明に係る固定子の製造方法も絶縁性能が向上した小型化された固定子となり、放熱性、対振動特性も向上するという効果がある。
実施の形態1による固定子の平面図である。 実施の形態1による鉄心の平面図である。 実施の形態1による鉄心に巻枠、絶縁シートの装着状態を示す斜視図である。 実施の形態1による磁極の斜視図である。 実施の形態1による磁極の正面図である。 実施の形態1による鉄心、巻枠、絶縁シートの分解状態を示す斜視図である。 実施の形態1による磁極の断面図である。 実施の形態1による磁極の拡大概念断面図である。 実施の形態1による磁極の概念断面図である。 実施の形態1による固定子の製造方法を示す図である。 実施の形態1による固定子へ絶縁樹脂を注入する図である。 実施の形態1による固定子が絶縁樹脂で充填された状態を示す図である。 実施の形態2による鉄心に巻枠、絶縁シートの装着状態を示す斜視図である。 実施の形態2による磁極の正面図である。 実施の形態2による巻枠の斜視図である。 実施の形態2による磁極の断面図である。 実施の形態2による巻枠の斜視図である。 実施の形態3による巻枠の斜視図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。図1は回転電機の固定子100を示す平面図である。図1において、固定子100は複数の磁極50を円周上に連結、配列し、円環状に組み立てられている。尚、図1に示すD−D矢視は後述する図9にて説明する。磁極50は鉄心40と、この鉄心40に巻枠10と図示省略した絶縁シート20を取り付け後、導体を複数回巻き付けたコイル30とによって構成される。巻枠10は鉄心40とコイル30との間の電気的絶縁と、コイル30を所定の位置に巻き付ける機能、およびコイル30の図示省略した端子部を支持するとともに、前記絶縁シート20を所定位置に保持する機能を備えている。
図2に、鉄心40の平面図を示す。鉄心40は隣り合う鉄心40と接合するヨーク部45と、このヨーク部45につながるティース部46と、図示省略した回転電機の電機子に対向し、前記ティース部46の先端で円弧状の先端部42を有しており、ヨーク部45には先端部42に対向するヨーク部側スロット辺43が、先端部42にはヨーク部45に対向する先端部側スロット辺47が、またティース部46にはティース部スロット辺44が形成され、前記ヨーク部側スロット辺43、ティース部スロット辺44、先端部側スロット辺47で囲まれる領域でもってスロット41を形成している。尚、鉄心40は打ち抜かれた薄板の積層構造である。
図3は、コイル30が未装着状態における鉄心40の軸方向両端に巻枠10を、また鉄心40のスロット41に凹型状に成型された絶縁シート20によって、ヨーク部側スロット辺43、先端部側スロット辺47、ティース部スロット辺44の3辺を覆って装着した状態を示す。尚、この状態、すなわち巻枠10を鉄心40の軸方向両端に装着した状態で、巻枠10に設けられた後述する第一切り欠き13A、第二切り欠き11A、第三切り欠き12Aと鉄心40との間に、樹脂導入路15が形成されている。
図4は、1極分の磁極50を示す斜視図である。図4において破線で示す部分は、後述するフレーム60に磁極50を固定後、絶縁樹脂51が充填、硬化された状態を示す模式図である。図5は、図4に示した磁極50を回転電機の内径側(反ヨーク側)から見た正面図である。図6は、図3に示した鉄心40、絶縁シート20、巻枠10を分解した状態を示す斜視図である。
図6に示すように、巻枠10は、鉄心40の軸方向両端面であって、ヨーク部45上に配置され所定の厚さを有する第一フランジ11と、先端部42に配置され所定の厚さを有する第二フランジ12と、この第一フランジ11と第二フランジ12間を接続し、ティース部46上に配置される胴部13とが、樹脂材で一体化成形されている。
前述した図5のE−E断面である図7および図6を参照して、巻枠10の胴部13の幅方向両端で鉄心40に接する部位であって第一フランジ11から第二フランジ12に到る長手方向全長には、第一切り欠き13Aが設けられている。また、第一切り欠き13Aに連通して第一フランジ11の第二フランジ12に対向する鉄心40に接する部位には、第一フランジ11の幅方向外側に向かって第二切り欠き11Aが、さらに前記第一切り欠き13Aに連通して第二フランジ12の鉄心40の先端部42に接する部位には、第二フランジ12の幅方向外側に向かって第三切り欠き12Aが設けられている。
ここで、第一切り欠き13Aの幅は例えばW≧0.1mmであり、また、高さHは例えば0.2〜0.5mmである。しかしこの値は固定子100の体格によって選定されるものであり、何ら限定されるものではない。このような構成の巻枠10を鉄心40に装着すると、鉄心40の端面と前記第一切り欠き13A、第二切り欠き11A、第三切り欠き12Aとによって、前述した図3、図4に示すように樹脂導入路15が形成される。
図8は、図5のF−F断面を示す。また図9は、鉄心40のスロット41に絶縁シート20を装着後、導体を巻きつけてコイル30を形成し磁極50とした状態での鉄心40、巻枠10、絶縁シート20、コイル30の相対的位置を示す拡大概念断面図であり、特に、コイル30の巻き終わり部分を示す。この図9から判るように、後述する絶縁樹脂51が樹脂導入路15に充填されていることを示す。このように、鉄心40の端面に装着される巻枠10の樹脂導入路15に絶縁樹脂51が充填されるので、鉄心40とコイル30間の沿面絶縁が確保可能となり、絶縁シート20は沿面絶縁を確保する機能は不要となり、対地絶縁の機能のみを有するものであってもよい。つまり、図9に示す絶縁シート20が鉄心40より延伸する長さLは、例えば0〜2mm程度でよい。
尚、巻枠10の材質はPBT(ポリブチレンテレフタレート)、LPC(液晶ポリエステル)、PPS(ポリフェニンサルファイド)POM(ポリアセタール)などの熱可塑性樹脂が用いられ、絶縁シート20はPET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)等の熱可塑性樹脂からなるフィルム材であり、厚さは0.03〜0.3mm程度のものが用いられる。また、絶縁樹脂51はコイル30の導体間隙間に流入しやすいエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が用いられる。
以上のように、この実施の形態1による磁極50は、樹脂導入路15が設けられており、コイル30と鉄心40間の沿面絶縁距離を確保するため、絶縁シート20および巻枠10を上方に延伸させた構造とする必要がなく、鉄心40の端面の樹脂導入路15に絶縁樹脂51が充填されて沿面絶縁が確保され、絶縁シート20や巻枠10の延伸させる必要なく小型化され、絶縁性能の向上した磁極50を備えた固定子100を得ることができる。
次に、この実施の形態1による固定子100の製造方法を説明する。固定子100は次の各ステップ(以下、STと記す)を経て製造される。
ST1.鉄心40に巻枠10、絶縁シート20を装着するST。
ST2.導体を巻き付けコイル30とし、磁極50を形成するST。
ST3.複数個の磁極50をフレーム60に固定するST。
ST4.絶縁樹脂51をフレーム60内に充填するST。
ST5.絶縁樹脂51を硬化するST。
以下に、上記ST1〜ST5の詳細を説明する。
ST1.鉄心40の積層方向両端部分に巻枠10を接着剤を用いて装着する。別の装着法として鉄心40に設けた溝に巻枠10の爪を挿入する方法や、鉄心40の穴に巻枠10の下面に設けた突起を挿入して装着する方法などがある。次に、凹型状に成型された絶縁シート20を鉄心40に接着剤を用いて装着する。この絶縁シート20は鉄心40のヨーク部側スロット辺43、ティース部スロット辺44、先端部側スロット辺47を覆っている。
ST2.鉄心40に装着された巻枠10、絶縁シート20上に、導体を複数回巻きつけコイル30とし、磁極50を形成する。ここで、コイル30の図示省略した端子部は、巻枠10に固定される。
ST3.磁極50を所定個数並べて環状とし、治具で保持した状態で加熱した回転電機の構成部材のフレーム60を焼嵌めする。あるいはフレーム60を圧入してもよい。尚、ここでは分割された1極分の磁極50をフレーム60で焼嵌めて固定する方法を示しているが、分割された磁極50が溶接等で連結されたものをフレーム60に挿入するようにしてもよく、また磁極50同士がヨーク部45で連結された磁極50であってもよい。引き続き、複数のコイル30間の結線、外部へのリード線等の結線を行う。
ST4.絶縁樹脂51をポッティングを用いた方式で充填する。
このポッティング方式による充填順序を図を用いて説明する。図10に示すように、固定子100のフレーム60の上下に回転電機の構成部材であるブラケット61を設ける。この際、下治具62で注入する絶縁樹脂51が流出しないよう封止する。引き続き、図10の状態で全体を予熱する。予熱は注入する絶縁樹脂51の流動性を高めて末充填箇所の発生を防止するためである。
次に、図示省略した絶縁樹脂を注入し、図11に示すように専用治具の心棒63を押し込むことで図12に示す如く絶縁樹脂51がフレーム60内全体に満たされる。この際、巻枠10に設けられた第二切り欠き11A、第三切り欠き12A、第一切り欠き13Aと鉄心40の端面に形成される樹脂導入路15にも絶縁樹脂51が流入し、図9に示したように鉄心40および絶縁シート20の間にも絶縁樹脂51が充填される。
ST5.その後、恒温槽で一定の温度(例えば、130℃で2時間加熱)で保持し、絶縁樹脂51を硬化させ、専用治具である下治具62、心棒63を取りはずすことで、固定子100が形成される。
このように、この実施の形態1によるST1〜ST5の工程によって製造される固定子100は内部に絶縁樹脂51が充填されるので、沿面絶縁性の向上、固定子100の小型化に加え、放熱性の向上、振動の抑制等の効果がある。尚、ポッティングの例を示したが、射出成形など他の工法でもよい。
実施の形態2.
次に、実施の形態2について説明する。図13は、コイル30が未装着状態における鉄心40の軸方向両端に巻枠10を、また鉄心40に絶縁シート20を装着した状態を示す斜視図である。図14は、図13に示す第二フランジ12側から見た平面図であり、図15は、巻枠10を鉄心40側から見た斜視図である。
図16は、図14のG−G断面図である。この実施の形態2による巻枠10は、図15、図16に示すように、胴部13の第一切り欠き13Aが第一フランジ11の厚さ方向に延伸している。この延伸した切り欠き13Aによって鉄心40の端面にも樹脂導入路15が形成されている。このような構成を採用することで、絶縁樹脂51が第一フランジ11の外径側からも流入するためヨーク部45とティース部46との境界部16において、絶縁樹脂51の充填を十分に行うことが可能となり、より安定した絶縁性を確保できるという効果がある。
また、図17に示す巻枠10のように、前述した第一フランジ11の第二切り欠き11Aに連通して周方向の端面まで延伸した切り欠き11Aとしてもよい。このような構成は、絶縁樹脂51が充填されやすいものとなり、固定子100の絶縁性能がさらに向上する。
実施の形態3.
次に、実施の形態3について説明する。図18は実施の形態3の巻枠10の斜視図である。第二フランジ12の鉄心40に接する側は、周方向全面にわたり第三切り欠き12Aが設けられている。また、第一フランジ11と対向する第二フランジ12の反対面(裏側)で、第二フランジ12の高さ方向全体にわたり周方向中央部に所定の幅Pで深さSの樹脂導入路としての溝12Cが設けられている。
ここで、幅Pは鉄心40のティース部46の幅と同等とし、深さSは切り欠きWと同じ値とするが、固定子100の体格に合わせて任意の値としてもよい。このような構成を採用することで、鉄心40の積層方向に沿って絶縁樹脂51がより流入し易くなり、絶縁樹脂51の充填性が向上して、沿面絶縁性や放熱性が向上した磁極50を得て、この磁極50を有する固定子100は小型で振動が抑制されたものとなるという効果がある。
尚、この発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
10 巻枠、11 第一フランジ、11A 第二切り欠き、12 第二フランジ、
12A 第三切り欠き、13 胴部、13A 第一切り欠き、15 樹脂導入路、
40 鉄心、50 磁極、51 絶縁樹脂、60 フレーム、100 固定子。

Claims (8)

  1. 鉄心に取り付けられた巻枠と絶縁シートとコイルとで形成された磁極において、前記鉄心は、ヨーク部とティース部と前記ティース部の先端で円弧状に延伸する先端部とで構成され、前記巻枠は、前記鉄心の軸方向端面において、前記ヨーク部上に配置される第一フランジと、前記第一フランジに対向して前記先端部上に配置される第二フランジと、長手方向を前記第一フランジと前記第二フランジ間とをつなぎ前記ティース部上に配置される胴部とで構成されているとともに、前記ティース部に接する前記胴部には、短手方向両端であって前記長手方向全長にわたり第一切り欠きが設けられており、前記第一フランジの前記第二フランジに対向する側であって、前記ヨーク部に接する部位に、前記第一切り欠きと連通して、前記第一フランジの幅方向外側に向かう第二切り欠きが設けられており、前記第二フランジの前記先端部に接する部位に、前記第一切り欠きと連通して、前記第二フランジの幅方向外側に向かう第三切り欠きが設けられ、前記第一切り欠き、前記第二切り欠き、前記第三切り欠きによって、前記鉄心の軸方向端面との間に形成された樹脂導入路に、絶縁樹脂が充填されている磁極。
  2. 鉄心に取り付けられた巻枠と絶縁シートとコイルとで形成された磁極において、前記鉄心は、ヨーク部とティース部と前記ティース部の先端で円弧状に延伸する先端部とで構成され、前記巻枠は、前記鉄心の軸方向端面において、前記ヨーク部の軸方向端面に配置される第一フランジと、前記第一フランジに対向して前記先端部の軸方向端面に配置される第二フランジと、長手方向を前記第一フランジと前記第二フランジとをつなぎ前記ティース部の軸方向端面に配置される胴部とで構成されているとともに、前記胴部と前記ティース部の軸方向端面との間には、前記胴部が前記ティース部の軸方向端面に接する部位における短手方向両端に、前記長手方向全長にわたり前記胴部が軸方向に窪んで樹脂導入路となる第一切り欠きが設けられており、前記第一フランジと前記ヨーク部の軸方向端面との間には、前記第一フランジの前記ヨーク部に軸方向端面に接する部位の前記第二フランジに対向する側に、前記第一切り欠きと連通して、前記第一フランジの幅方向外側に向かい前記第一フランジが軸方向に窪んで樹脂導入路となる第二切り欠きが設けられており、前記第二フランジと前記先端部の軸方向端面との間には、前記第二フランジの前記先端部の軸方向端面に接する部位の幅方向両端に、前記第一切り欠きと連通して、前記第二フランジの幅方向外側に向かい前記第二フランジが軸方向に窪んで樹脂導入路となる第三切り欠きが設けられている磁極。
  3. 前記胴部に設けられた前記第一切り欠きが、前記第一フランジの厚さ方向を貫通して設けられている請求項1または請求項2に記載の磁極。
  4. 前記第一フランジに設けられた前記第二切り欠きが、周方向の端面まで延伸して前記第一フランジの厚さ方向全面にわたって設けられている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の磁極。
  5. 鉄心に取り付けられた巻き枠と絶縁シートとコイルとで形成された磁極において、前記鉄心は、ヨーク部とティース部と前記ティース部の先端で円弧状に延伸する先端部とで構成され、前記巻き枠は、前記鉄心の軸方向端面において、前記ヨーク部上に配置される第一フランジと、前記第一フランジに対向して前記先端部上に配置される第二フランジと、前記ティース部上に配置される胴部とで構成されており、前記胴部は、長手方向を前記第一フランジと前記第二フランジとをつなぐとともに、前記第二フランジの厚さ方向中間部分まで延伸しており、前記ティース部に接する前記胴部には、短手方向両端であって前記長手方向全長にわたり前記第二フランジの厚さ方向中間部分まで延伸する第一切り欠きが設けられており、前記第二フランジは、前記第一フランジと対向する反対面に溝が設けられ、前記第一フランジの前記第二フランジに対向する側であって前記ヨーク部に接する部位に、前記第一切り欠きと連通して、前記第一フランジの幅方向外側に向かう第二切り欠きが設けられており、前記第二フランジの前記先端部に接する部位に、前記第一切り欠きと連通して、前記第二フランジの幅方向外側に向かう第三切り欠きが設けられ、前記第一切り欠き、前記第二切り欠き、前記第三切り欠きおよび前記溝によって、前記鉄心の軸方向端面との間に、樹脂導入路が形成されている磁極。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の磁極を、複数個円環状に配置した固定子。
  7. 請求項に記載の固定子を備えた回転電機。
  8. 次のステップを備えた固定子の製造方法。
    ステップ1.鉄心に巻枠、絶縁シートを装着するステップ。
    ステップ2.前記鉄心の前記巻枠、前記絶縁シート上に導体を巻きつけ、コイルを形成して磁極とするステップ。
    ステップ3.フレームに前記磁極を複数個円環状に配置、固定するステップ。
    ステップ4.専用の治具を用い、前記フレーム内に絶縁樹脂を注入するとともに、前記鉄心と前記巻枠との間に第一切り欠き、第二切り欠き、第三切り欠きによって形成され樹脂導入路を前記絶縁樹脂で充填するステップ。
    ステップ5.一定の温度で保持して前記絶縁樹脂を硬化させ、固定子を形成させるステップ。
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