JP6846542B2 - 鞍乗り型車両 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンを搭載した鞍乗り型車両に関する。
本願は、2017年12月14日に出願された日本国特許出願2017−239963号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
エンジンを搭載した鞍乗り型車両においては、吸気配管がエンジンに接続されるとともに、エンジンに燃料を供給するための燃料ポンプが設けられている。近年、燃料ポンプが吸気配管に近接した位置に搭載された鞍乗り型車両が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された鞍乗り型車両では、吸気配管がエンジンのシリンダ部から車体後方側に向かって延設され、その吸気配管中に設けられるスロットルボディに燃料ポンプが一体に取り付けられている。燃料ポンプは、スロットルボディの下方側に取り付けられ、吸気配管に近接した領域に配置されている。
日本国特開2013−71697号公報
しかしながら、上記従来の鞍乗り型車両では、燃料ポンプがスロットルボディに一体に取り付けられているため、燃料ポンプの配置がスロットルボディの位置によって規制を受け易い。このため、車体上における燃料ポンプの配置の自由度が低いのが現状であった。
本発明の態様は、燃料ポンプを、吸気通路に近接した位置において、高い自由度をもって車体に配置することができる鞍乗り型車両を提供する。
本発明の一態様に係る鞍乗り型車両は、車体フレームと;車体フレームに取り付けられたエンジンと;前記エンジンに空気を供給する吸気配管と;前記エンジンに燃料を供給する燃料ポンプと;を備え、前記燃料ポンプは、前記車体フレームから延びるステー部材に支持されるとともに、車両側面視で前記エンジンと前記吸気配管に囲まれた領域に配置されている。
上記の構成により、燃料ポンプは、車体フレームから延びるステー部材に支持されることにより、車両側面視でエンジンと吸気配管に囲まれた広い領域に高い自由度をもって配置することができる。
前記燃料ポンプは、前記燃料ポンプの長手方向が前記車両の車幅方向に実質的に沿い、かつ前記吸気配管の下方に位置されるように配置され、前記燃料ポンプの燃料通路の接続部は、車幅方向の一方側に偏って配置されても良い。
この場合、燃料ポンプが吸気配管の下方に車幅方向に実質的に沿って配置されるとともに、その燃料ポンプの燃料通路の接続部が車幅方向の一方側に偏って配置されるため、燃料通路を、吸気配管の下方の車幅方向の一側に集約して配置することが可能になる。したがって、この構成を採用した場合には、燃料通路の配管作業が容易になるとともに、見栄えも向上する。
前記燃料ポンプは、断熱性のカバー部材によって覆われても良い。
この場合、エンジンの熱が燃料ポンプに直接作用するのを断熱性のカバー部材によって遮ることができる。
前記燃料ポンプは、弾性部材を介して前記ステー部材に支持されても良い。
この場合、燃料ポンプが弾性部材によってフローティング支持されることになるため、車体フレームからステー部材に入力された振動が燃料ポンプに伝達されるのを抑制することができる。
前記ステー部材は、複数の部材が結合されて構成されても良い。
この場合、ステー部材を構成する複数の部材の組み合わせを変えることにより、多様な仕様の燃料ポンプに容易に対応することができる。
前記エンジンは、クランクシャフトを収容するクランクケースと;前記クランクケースの前部側から上方に起立するシリンダ部と;を備え、前記吸気配管は、前記クランクケースの上方で前記シリンダ部から車体後方側に向かって延出し、前記車体フレームは、前記エンジンの後方側でスイングアームを支持するピボットフレームを備え、前記燃料ポンプは、車両側面視で、前記クランクケースと、前記シリンダ部と、前記吸気配管と、前記ピボットフレームと、に囲まれた領域に配置されても良い。
この場合、燃料ポンプの周域が、エンジンのクランクケースと、エンジンのシリンダ部と、吸気配管と、ピボットフレームと、に囲まれるため、これらの部材によって燃料ポンプを周囲から保護することができる。
本発明の態様によれば、燃料ポンプが、車体フレームから延びるステー部材に支持されて、側面視でエンジンと吸気配管に囲まれた領域に配置されるため、燃料ポンプを、吸気通路に近接した位置において、高い自由度をもって車体に配置することができる。
本発明の一実施形態の鞍乗り型車両の側面図である。 本発明の一実施形態の燃料ポンプの設置部を示す側面図である。 本発明の一実施形態の燃料ポンプの設置部を示す一部部品を取り去った斜視図である。 本発明の一実施形態の燃料ポンプの設置部を示す一部部品を取り去った斜視図である。 本発明の一実施形態のステー部材の設置部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態の図5のVI−VI線に沿う断面図である。 本発明の一実施形態の図4のVII−VII線に沿う断面図である。 本発明の他の実施形態のステー部材の設置部を示す斜視図である。 実施形態の変形例に係る燃料ポンププレートを示す左側面図である。 実施形態の変形例に係る燃料ポンププレートを示す右側面図である。 実施形態の変形例に係る燃料ポンププレートを示す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特別に断らない限り車両における向きと同一とする。また、図中の矢印FRは車両の前方を指し、矢印UPは車両の上方を指し、矢印LHは車両の左側方を指す。
図1は、実施形態に係る鞍乗り型車両の左側面を示す図である。本実施形態に係る鞍乗り型車両は自動二輪車1である。
自動二輪車1の車体フレームFは、前端部に配置されるヘッドパイプ11と、ヘッドパイプ11から後斜め下方へ延出するメインフレームパイプ12と、ヘッドパイプ11上のメインフレームパイプ12との連結部の下方位置から下方に延出するダウンパイプ13と、メインフレームパイプ12の後部領域から下方に湾曲して延出するピボットフレーム14と、を備えている。左右のピボットフレーム14の下端部同士は車幅方向に延出する図示しないクロスパイプによって結合されている。
車体フレームFは、メインフレームパイプ12の後部から車体後方側に向かって延出する左右一対のシートレール16と、サポートパイプ17と、をさらに備えている。右のサポートパイプ17は、右のピボットフレーム14と、右の対応するシートレール16の後部領域とを連結する。左のサポートパイプ17は、左のピボットフレーム14と、左の対応するシートレール16の後部領域とを連結する。
ヘッドパイプ11には、図示しないステアリングステムが回動自在に軸支されている。
ステアリングステムの上部にはトップブリッジ18が取り付けられ、ステアリングステムの下部にはボトムブリッジ19が取り付けられている。トップブリッジ18とボトムブリッジ19には、左右一対のフロントフォーク22が保持されている。左右のフロントフォーク22の下端部には、前輪WFが回転自在に軸支されている。また、トップブリッジ18には、操向ハンドル21が取り付けられている。
メインフレームパイプ12の上方には、燃料タンク50が取り付けられている。燃料タンク50の後部のシートレール16上には乗員が着座するためのシート51が取り付けられている。シートレール16、ピボットフレーム14、サポートパイプ17によって囲まれた領域のほぼ内側には、エンジン2で吸入する空気を濾過するためのエアクリーナ52が配置されている。
メインフレームパイプ12の下方でダウンパイプ13とピボットフレーム14に挟まれた領域には、エンジン2及び変速機3を主要素とするパワーユニット24が配置されている。エンジン2ではクランク軸を収容するクランクケース26の上部にシリンダ部27が一体に結合されている。シリンダ部27は、クランクケース26の前部から上方側に起立している。変速機3は、エンジン2のクランクケース26の後部に設けられている。変速機3は、エンジン2の動力を外部に取り出すための図示しない出力軸を有している。
パワーユニット24の前部側下端は、ブラケット30を介してダウンパイプ13の下縁部に支持される。パワーユニット24の後縁部は、ピボットプレート31を介して左右のピボットフレーム14に支持されている。左右のピボットプレート31には、スイングアーム34の前端部が揺動可能に軸支されている。スイングアーム34の後部には、後輪WRの車軸が支持されている。変速機3の出力軸と後輪WRの車軸は、図示しないドライブチェーン等を介して動力伝達可能に互いに連結されている。
スイングアーム34は、クッションユニット53を介して車体フレームFに支持されている。
図2は、車体側部のカバー類を取り去り、エンジン2のシリンダ部27の後方側領域を車体左側方から見た図である。
図2に示すように、エンジン2のシリンダ部27の上部には、エンジン2の吸気部にエアクリーナ52を通して空気(外気)を供給するための吸気配管36が接続されている。
吸気配管36は、エンジン2のクランクケース26の上方側において、シリンダ部27から車体後方側に向かって延出している。吸気配管36の中途部には、スロットルバルブを内装するスロットルボディ37が介装されている。
吸気配管36の下方で、かつスロットルボディ37よりも後方側位置には、燃料タンク50内の燃料を、図示しないインジェクタに供給するための燃料ポンプ38が配置されている。燃料ポンプ38は、車両側面視で、エンジン2のクランクケース26と、エンジン2のシリンダ部27と、吸気配管36と、ピボットフレーム14と、に囲まれた領域に配置されている。
図3は、燃料ポンプ38の設置部を、一部の部品を取り去って車両の前部上方側から見た図である。図4は、燃料ポンプ38の設置部を、一部の部品を取り去って車両の左斜め上方側から見た図である。
本実施形態の燃料ポンプ38は、詳細な図示は省略されているが、燃料の吸入と吐出を行うポンプ本体と、ポンプ本体を駆動する電動モータと、吸入する燃料を濾過する燃料フィルタと、を備え、ポンプ本体、電動モータ、及び燃料フィルタが実質的円筒状のケーシング内に収容されている。
燃料ポンプ38は、半割筒状の一対のカバー部材40L,40Uにより、外周面のほぼ全域を覆われている。カバー部材40L,40Uは断熱性の高い樹脂材料によって形成されている。これにより、燃料ポンプ38はエンジン2の熱から保護されている。
燃料ポンプ38と、その燃料ポンプ38を覆うカバー部材40L,40Uとは、一方向に長いブロック形状とされている。燃料ポンプ38とカバー部材40L,40Uは、長手方向が車両の車幅方向に実質的に沿うように、吸気配管36の下方に配置されている。
燃料ポンプ38には、燃料タンク50から燃料を吸入する吸入配管43と、ポンプ本体で加圧した燃料をインジェクタに供給する供給配管42と、インジェクタに供給されなかった余剰の燃料を燃料タンク50に戻すリターン配管41と、が接続されている。本実施形態においては、これらの吸入配管43、供給配管42、及び、リターン配管41が燃料通路を構成している。
燃料ポンプ38の長手方向の一側(車幅方向左側)には、上部側のカバー部材40Uを貫通して前部斜め上方に向かって突出する吸入ノズル45とリターンノズル44が突設されている。吸入ノズル45には、吸入配管43が接続されている。リターンノズル44には、リターン配管41が接続されている。燃料ポンプ38の長手方向の一側(車幅方向左側)には、下部側のカバー部材40Lを貫通して前方側に向かって突出する吐出ノズル46が突設されている。吐出ノズル46には供給配管42が接続されている。本実施形態においては、吸入ノズル45、リターンノズル44、及び、吐出ノズル46が燃料通路の接続部を構成している。
カバー部材40L,40Uによって燃料ポンプ38の周域を覆われた状態で、カバー部材40L,40Uが金属製のステー部材47に保持されている。ステー部材47は、車体フレームFの左側のピボットフレーム14に支持されている。
図5は、ステー部材47が取り付けられたピボットフレーム14を前側左上方側から見た図である。図6は、図5のVI−VI線に沿う断面を示す図である。図7は、図4のVII−VII線に沿う断面を示す図である。
左側のピボットフレーム14の左側の側面には、断面コ字状のブラケット48が溶接固定されている。ブラケット48は、ピボットフレーム14の側面に溶接固定される一対の脚部48aと、一対の脚部48aに支持される支持壁48bとを有している。支持壁48bには、図6に示すように、ボルト挿通孔55と係止孔56が形成されている。ボルト挿通孔55は、ステー部材47の基部をブラケット48に固定するためのボルト57の軸部が挿入される孔である。支持壁48bの裏面側には、ボルト挿通孔55に挿入されたボルト57が螺合するウェルドナット58が設けられている。係止孔56には、ステー部材47の基部に形成された鉤状の係止爪59が挿入される。
ステー部材47は、肉厚の厚い金属プレートが所定形状に折り曲げられて構成されている。ステー部材47は、ブラケット48の支持壁48bの前面に固定される基部側固定壁47Aと、基部側固定壁47Aの下端に連設されたポンプ保持部47Bと、を有している。
基部側固定壁47Aには、ボルト57の軸部が挿入されるボルト挿通孔61(図6参照)と、ブラケット48の係止孔56に挿入される上記の係止爪59が形成されている。ステー部材47では、基部側固定壁47Aの係止爪59がブラケット48の係止孔56に挿入された状態において、基部側固定壁47Aがボルト57によってブラケット48に締結固定されている。したがって、ステー部材47は、係止爪59と係止孔56によって回り止めされた状態において、ブラケット48を介してピボットフレーム14に固定されている。
ポンプ保持部47Bは、基部側固定壁47Aの下端に実質的直角に屈曲して設けられたポンプ固定壁47Baと、ポンプ固定壁47Baの前縁部から下方に段差状に下がって前方に延出する延出壁47Bbと、延出壁47Bbの前端部から実質的直角に上方に起立する係止壁47Bcと、を有している。
図7に示すように、ポンプ固定壁47Baには、ボルト挿通孔61が設けられている。
ボルト挿通孔61には、カバー部材40Lの後縁フランジ40Lfをポンプ固定壁47Baに締結固定するためのボルト62が挿通されている。カバー部材40Lの後縁フランジ40Lfの上下には一対のゴムブッシュ63U,63L(弾性部材)が配置されている。
ボルト62は、上下のゴムブッシュ63U,63Lと後縁フランジ40Lfを貫通した状態において、ポンプ固定壁47Baの下面側に配置されたナット64に締め込まれている。これにより、カバー部材40Lの後縁フランジ40Lfはステー部材47のポンプ固定壁47Baに挟持固定されている。
燃料ポンプ38は、上下のカバー部材40U,40Lによって周囲を囲まれた状態で、上下のカバー部材40U,40Lに保持されている。上下のカバー部材40U,40Lは、凹凸係合やビス止め等によって相互に固定されている。したがって、燃料ポンプ38の後部側は、カバー部材40Lの後縁フランジ40Lfとゴムブッシュ63U,63Lを介してステー部材47のポンプ固定壁47Baに固定されている。
ステー部材47の延出壁47Bbは、図7に示すように、カバー部材40Lの下方を前方側に跨ぎ、カバー部材40Lの前端部まで延出している。ステー部材47の係止壁47Bcには貫通孔65が設けられる。貫通孔65にゴムブッシュ66(弾性部材)が取り付けられている。
ステー部材47の係止壁47Bcは、カバー部材40Lの前端部から上方に起立する前壁40Laの前面に対峙している。ゴムブッシュ66の一端は、その状態でカバー部材40Lの前壁40Laに当接している。これにより、カバー部材40Lの前壁40Laは、ステー部材47の係止壁47Bcに弾性的に係止されている。したがって、燃料ポンプ38の前部側は、カバー部材40Lの前壁40Laとゴムブッシュ66を介してステー部材47の係止壁47Bcに係止されている。
以上のように、本実施形態の自動二輪車1は、燃料ポンプ38が、ピボットフレーム14(車体フレームF)から前方に延びるステー部材47に支持され、車両側面視でエンジン2と吸気配管36に囲まれた広い領域に配置されている。したがって、本実施形態の自動二輪車1では、燃料ポンプ38を、吸気配管36に近接した位置において、高い自由度をもって車体に配置することができる。
また、本実施形態の自動二輪車1は、燃料ポンプ38が、燃料ポンプ38の長手方向を車幅方向に沿わせるようにして吸気配管の下方に配置され、燃料ポンプ38の燃料通路の接続部である吸入ノズル45、リターンノズル44、及び、吐出ノズル46が、車幅方向の一方側(左側)に偏って配置されている。このため、燃料ポンプ38の燃料通路の接続部を、吸気配管36の下方の車幅方向の一側に集約して配置することができる。したがって、この構成を採用した場合には、吸入配管43、リターン配管41、供給配管42の各配管作業を容易に行うことができるうえ、外部からの配管の見栄えも良好になる。
さらに、本実施形態の自動二輪車1においては、燃料ポンプ38の周域が断熱性のカバー部材40L,40Uによって覆われているため、エンジン2の熱が燃料ポンプ38に直接作用するのを断熱性のカバー部材40L,40Uによって遮ることができる。したがって、この構成を採用した場合には、燃料ポンプ38をエンジン2の熱から保護することができる。
また、本実施形態の自動二輪車1は、燃料ポンプ38が複数のゴムブッシュ63U,63L,66(弾性部材)を介してステー部材47にフローティング状態で支持されている。このため、車両走行時等に車体フレームFからステー部材47に入力された振動が燃料ポンプ38に伝達されるのを抑制することができる。したがって、この構成を採用した場合には、車両振動によって燃料ポンプ38が悪影響を受けるのを未然に防止することができる。
また、本実施形態の自動二輪車1においては、燃料ポンプ38が、車両側面視で、エンジン2のクランクケース26と、エンジン2のシリンダ部27と、吸気配管36と、ピボットフレーム14とに囲まれた領域に配置されている。このため、クランクケース26とシリンダ部27と吸気配管36とピボットフレーム14とによって、燃料ポンプ38を周囲から保護することができる。
図8は、他の実施形態を示す図であり、ステー部材147が取り付けられたピボットフレーム14を前側左上方側から見た図である。
本実施形態の自動二輪車の基本的な構成は上記の実施形態の構成とほぼ同様であるが、ステー部材147自体の構造と、車体フレームFに対するステー部材147の取付構造が上記の実施形態と異なっている。なお、図8においては、上記の実施形態と同一部分に同一符号を付してある。
ステー部材147は、ピボットフレーム14に固定される第1ステー147Aと、燃料ポンプの前部側を係止する第2ステー147Bと、を有する。第1ステー147Aと第2ステー147Bが締結部材70によって相互に固定されている。第1ステー147Aと第2ステー147Bの締結固定部に、燃料ポンプやカバー部材の後縁部を挟持固定するためのゴムブッシュ63U,63Lが保持されている。本実施形態の場合、第1ステー147Aは、ブラケットを介さずにピボットフレーム14に直接固定されている。
本実施形態の自動二輪車は、上記の実施形態と同様の基本構成とされているため、上記の実施形態とほぼ同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態では、互いに別部材である第1ステー147Aと第2ステー147Bが結合されてステー部材147が構成されている。このため、第1ステー147Aや第2ステー147Bの形状やサイズを変えて組み合わせることにより、多様な仕様の燃料ポンプに容易に対応することができる。
本実施形態においては、ステー部材147が第1ステー147Aと第2ステー147Bの二部材によって構成されているが、ステー部材は、三つ以上の部材によって構成されていても良い。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
実施形態の一変形例では、自動二輪車1は、燃料ポンプ38を左右方向から支持する燃料ポンププレート70を備える。燃料ポンププレート70は、左の燃料ポンププレート70Lと右の燃料ポンププレート70Rとを含む。
図9は、実施形態の変形例に係る燃料ポンププレート70Lを示す左側面図である。図11は、実施形態の変形例に係る燃料ポンププレート70Lを示す斜視図である。図11は、図3に示す燃料ポンプ38の設置部に燃料ポンププレート70Lを適用した一例を示す。図9及び図11に示すように、燃料ポンププレート70Lは、燃料ポンプ38の車幅方向左側に設けられる。燃料ポンププレート70Lは、ボルト71等により車体フレームFのピボットフレーム14に取り付けられる。燃料ポンププレート70Lは、車幅方向左側から燃料ポンプ38の左側面の一部を覆い、燃料ポンプ38を支持する。
燃料ポンププレート70Lは、燃料ポンプ38の左側端部(燃料ポンプ38における筒状部材38Aの左端部)の外径に比べて大きい形状を有する。一例において、燃料ポンププレート70Lは、燃料ポンプ支持部70Laを含む。燃料ポンプ支持部70Laは、環形状を有する。燃料ポンプ支持部70Laの中央部には、開口70Lbが設けられる。燃料ポンププレート70Lは、燃料ポンプ支持部70Laが燃料ポンプ38の左側端部を周方向全体にわたって囲むように配置される。
図10は、実施形態の変形例に係る燃料ポンププレート70Rを示す右側面図である。図10に示すように、燃料ポンププレート70Rは、燃料ポンプ38の車幅方向右側に設けられる。燃料ポンププレート70Rは、ボルト72等により車体フレームFのピボットフレーム14に取り付けられる。燃料ポンププレート70Rは、燃料ポンプ38の一部に差込まれ、燃料ポンプ38を支持する。
実施形態の変形例によれば、自動二輪車1は、車体フレームFに取り付けられた、燃料ポンプ38を左右方向から支持する燃料ポンププレート70を備える。この構成では、燃料ポンプ38のケーシングは、車体フレームFに取り付けられた燃料ポンププレート70によって左右方向で強固に支持される。したがって、燃料ポンプ38を左右方向で強固に支持することができる。
また、本発明に係る鞍乗り型車両は、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)に限らず、三輪(前一輪かつ後二輪の小型車両の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪の小型車両も含まれる。
1…自動二輪車(鞍乗り型車両)
2…エンジン
14…ピボットフレーム
26…クランクケース
27…シリンダ部
34…スイングアーム
36…吸気配管
38…燃料ポンプ
40L,40U…カバー部材
41…リターン配管(燃料通路)
42…供給配管(燃料通路)
43…吸入配管(燃料通路)
44…リターンノズル(接続部)
45…吸入ノズル(接続部)
46…吐出ノズル(接続部)
47,147…ステー部材
63U,63L,66…ゴムブッシュ(弾性部材)
70…燃料ポンププレート
F…車体フレーム

Claims (6)

  1. 車体フレームと;
    車体フレームに取り付けられたエンジンと;
    前記エンジンに空気を供給する吸気配管と;
    前記エンジンに燃料を供給する燃料ポンプと;を備え、
    前記燃料ポンプは、前記車体フレームから延びるステー部材に支持されるとともに、車両側面視で前記エンジンと前記吸気配管に囲まれた領域に配置され、
    前記燃料ポンプは、前記燃料ポンプの長手方向が前記車両の車幅方向に沿い、かつ前記吸気配管の下方に位置されるように配置され、
    前記車体フレームは、ヘッドパイプより後斜め下方に延出するメインパイプを備え、
    前記燃料ポンプは、前記メインパイプの中心より左側面から延びる支持ステーと、前記メインパイプの前記中心より右側面から延びる支持ステーと、によって支持される
    鞍乗り型車両。
  2. 前記支持ステーは、開口部を有する支持ステーであり、
    前記燃料ポンプは、前記開口部に保持される
    請求項1に記載の鞍乗り型車両。
  3. 前記燃料ポンプの燃料通路の接続部は、車幅方向の一方方向側に偏って配置され、
    前記支持ステーは、前記接続部と隣接して配置されるとともに、前記接続部と側面視で重なるように配置される
    請求項2に記載の鞍乗り型車両。
  4. 前記燃料ポンプは、カバー部材によって覆われ、
    前記カバー部材の一部は、前記開口部に挿通される
    請求項2に記載の鞍乗り型車両。
  5. 前記燃料ポンプを覆いブロック形状を有するカバー部材のブロック形状部の左右部分は、前記支持ステーによって挟持される、
    請求項1に記載の鞍乗り型車両。
  6. 前記エンジンは、
    クランクシャフトを収容するクランクケースと;
    前記クランクケースの前部側から上方に起立するシリンダ部と;を備え、
    前記吸気配管は、前記クランクケースの上方で前記シリンダ部から車体後方側に向かって延出し、
    前記車体フレームは、前記エンジンの後方側でスイングアームを支持するピボットフレームを備え、
    前記燃料ポンプは、車両側面視で、前記クランクケースと、前記シリンダ部と、前記吸気配管と、前記ピボットフレームと、に囲まれた領域に配置されている
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の鞍乗り型車両。
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