JP6846005B2 - 現像装置、現像剤担持体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、現像剤担持体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、現像装置、現像剤担持体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
従来、次のような現像装置が知られている。内部に磁界発生手段を有する現像剤担持体と、現像剤担持体上に担持される現像剤を収容する現像剤収容部と、現像剤担持体上に担持された現像剤の層厚を規制する現像剤規制部材とを有する。そして、現像剤担持体の表面に、円形状または楕円形状の多数の凹部が、現像剤担持体の表面移動方向に直交する方向で隣り合う端部同士が重なるように形成されている。
特許文献1には、係る現像装置であって、現像剤規制部材として板状のものを用いたものが記載されている。
特許文献1の現像装置では、経時において現像領域への現像剤の搬送量が低下することがあった。
上述した課題を解決するために、本発明は、内部に磁界発生手段を有し、前記磁界発生手段の磁力により外周面上に現像剤を担持して搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体上に担持される現像剤を収容する現像剤収容部と、前記現像剤担持体上に担持された現像剤の層厚を規制する現像剤規制部材とを備え、現像剤担持体の表面に、円形状または楕円形状の多数の凹部が、現像剤担持体の表面移動方向に直交する方向で隣り合う端部同士が重なるように形成された現像装置において、前記現像剤規制部材が丸棒状の磁性体であり、前記凹部の内壁面の表面粗さは、前記現像剤規制部材の表面粗さよりも大きいことを特徴とするものである。
本発明によれば、経時において現像領域への現像剤の搬送量が低下することを抑制することができる、という優れた効果がある。
実施形態に係るプリンタの概略構成図。 作像装置の概略構成図。 現像装置及び感光体の概略構成とともに、現像スリーブの表面上における法線方向磁束密度の分布を二点鎖線で示した説明図。 現像スリーブの説明図、(a)は斜視説明図、(b)は外周面を平面的に見た状態の説明図、(c)は(b)中のD−D断面における断面説明図。 丸棒ドクタの磁力による磁力線を示す丸棒ドクタ近傍の拡大説明図。 現像剤担持体の表面の凹部の構成と、現像剤規制部材の構成とをそれぞれ異ならせた場合の汲み上げ量の経時変化を比較したグラフ。 楕円形状の凹部の端部同士が重なるスリーブを用い、現像剤規制部材として非磁性ドクタに磁性体ドクタを貼り付けた板状のものを用いた構成のドクタ部近傍の拡大説明図。 長手方向で隣り合う楕円形状の凹部の端部同士が離れた構成における一つの凹部の拡大説明図、(a)は長手方向に直交する方向から見た断面説明図、(b)は、凹部の長手方向中央部の断面説明図、(c)は、凹部の長手方向端部近傍で凹みが浅い部分となる位置の断面説明図。 現像剤の脱落が生じた状態を示す説明図。 上流側の傾斜面と、下流側の傾斜面とで、傾斜角度と表面粗さとを異ならせた構成の凹部の拡大説明図。
以下、本発明を、画像形成装置である電子写真方式のプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)に適用した一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタ100の概略構成図である。図中の符号「Y」、「C」、「M」、「K」は、それぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、黒の色用の部材であることを示すものである。
プリンタ100は、プロセスカートリッジとしての四つの作像装置10(Y,C,M,K)が、装置本体1に着脱自在になっている。装置本体1を、作像装置10を収容する画像形成ステーションを備え、作像装置10は寿命到達時に交換される。四つの作像装置10(Y,C,M,K)は、画像形成物質として、互いに異なる色のY、C、M、Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっているので、以下、使用するトナーの色を示す符号(Y,C,M,K)は適宜省略して説明する。
プリンタ100は、レーザー光を照射可能な潜像形成手段としての光学ユニット20、中間転写ユニット30、給紙ユニット40、定着ユニット50等を備えている。
作像装置10は、潜像担持体としてのドラム状の感光体12を備える。また、これに作用するプロセス手段として、感光体12を帯電する帯電装置13、感光体12に残留したトナー等を除去するクリーニング装置15が一体的に構成されている。さらに、感光体12に形成された潜像を現像する現像装置14も一体的に構成されている。
中間転写ユニット30は、中間転写体としての中間転写ベルト31、複数(ここでは三つ)の張架ローラ(32,33,34)、四つの一次転写ローラ35及び二次転写ローラ36を備えている。三つの張架ローラ(32,33,34)は、中間転写ベルト31を回転可能に支持する。一次転写ローラ35は、四つの一次転写ローラ35は、四つの感光体12に形成されたトナー像を中間転写ベルト31にそれぞれ転写する。二次転写ローラ36は、中間転写ベルト31上に転写されたトナー像を記録媒体である記録紙Pに転写する。
張架ローラの一つである二次転写対向ローラ32と二次転写ローラ36とが中間転写ベルト31を挟んで当接し、二次転写ニップを形成する。装置本体1の二次転写ローラ36の下方には、レジストローラ対44を備える。給紙ユニット40は、給紙カセット41及び手差し給紙トレイ42と、これらから記録紙Pを二次転写ニップに搬送する給紙ローラ43を備えている。定着ユニット50は、定着ローラ51及び加圧ローラ52を備え、記録紙P上のトナー像に熱と圧を加えることで定着を行う周知の構成が採られている。
装置本体1の上部には、四つの現像装置14に供給する補給トナーがそれぞれ収納された四つのトナーボトル60がそれぞれの作像装置10と個別に装置本体1から着脱可能に装着されている。
次に、プリンタ100での画像形成動作の一例について説明する。
まず、一色目のイエロー用作像装置10Yにおいて、イエロー用感光体12Yの表面がイエロー用帯電装置13Yによって一様に帯電される。その後、光学ユニット20から照射されたレーザー光によってイエロー用感光体12Yの表面上にイエロー画像に対応した潜像が形成され、この潜像がイエロー用現像装置14Yによって現像されてYトナー像が形成される。
イエロー用感光体12Y上に形成されたYトナー像は、イエロー用一次転写ローラ35Yの作用によって中間転写ベルト31上に転写される。一次転写が終了したイエロー用感光体12Yはイエロー用クリーニング装置15Yによってクリーニングされ、次の画像形成に備える。イエロー用クリーニング装置15Yによって回収された残留トナーは、イエロー用作像装置10Yの取出方向(感光体12の回転軸方向)の一方の端部に設置された廃トナー回収ボトルに貯蔵される。
廃トナー回収ボトルは、貯蔵量が満杯になると交換できるように装置本体1に対して着脱自在とされている。
同様の画像形成工程がC、M、K用のそれぞれの作像装置10(C,M,K)においても行われ、各色のトナー像がそれぞれの感光体12(C,M,K)に形成され、先に形成されたトナー像から中間転写ベルト31に順次重ねて転写される。一方、給紙カセット41または手差し給紙トレイ42から二次転写ニップに搬送された記録紙Pには、二次転写ローラ36の作用によって中間転写ベルト31上に形成されたトナー像が転写される。トナー像を転写された記録紙Pは定着ユニット50に搬送され、この定着ユニット50の定着ローラ51と加圧ローラ52とのニップ部にてトナー像が定着され、排紙ローラ55によって装置上部の排紙トレイ56に排紙される。
次に作像装置10の具体的な構成について説明する。
図2は、四つの作像装置10のうちの一つの作像装置10を示す概略構成図である。
作像装置10に設けられた帯電装置13は、帯電ローラ131と、帯電ローラ131の表面を清掃するクリーニングローラ132とを備えている。クリーニング装置15は、感光体12の表面に接触するクリーニングブラシ151及びクリーニングブレード152と、トナー回収コイル153とを備えている。トナー回収コイル153は、クリーニングブラシ151及びクリーニングブレード152で掻き取ったトナーを廃トナー回収ボトルへ向けて搬送する。
現像装置14は、磁性キャリアおよびトナーからなる二成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)を用いる。現像装置14は、現像剤を担持して図2中の反時計回り方向(矢印「A」方向)に回転移動することで、現像剤を感光体12と対向する現像領域に搬送する中空状の現像剤担持体を構成する非磁性の現像スリーブ141を備えている。現像スリーブ141の内部には、周方向に複数の磁極を備えた磁界発生手段としてのマグネットローラ147が固定配置されている。現像スリーブ141及びマグネットローラ147によって現像ローラ140が構成されている。現像ローラ140では、マグネットローラ147の磁力により、その外周面上に現像剤を担持し、現像スリーブ141が回転することにより現像剤を搬送する。
現像装置14は、現像スリーブ141の回転軸と平行な方向に現像スリーブ141と対向配置され、現像スリーブ141の表面に担持された現像剤の層厚を規制する丸棒ドクタ146を備えている。丸棒ドクタ146は、磁性体からなり、丸棒ドクタ146と現像スリーブ141の表面とのドクタギャップ(隙間)を形成する現像剤規制部材である。さらに、現像装置14は、第一搬送スクリュ142及び第二搬送スクリュ143を備える。これらは、現像装置14内に収納されている磁性キャリアと、トナー補給口145から供給される補給トナーとを撹拌しながら感光体12の軸線方向に循環搬送させるための攪拌搬送部材である。これらの部材は、現像ケーシング144に収納支持されている。
特に、丸棒ドクタ146は現像ケーシング144に挟まれるように支持されている。
次に、プリンタ100が備える現像装置14の構成について更に説明する。
図3は、本実施形態の現像装置14及び感光体12の概略構成とともに、現像スリーブ141の表面上における法線方向磁束密度(絶対値)の分布を二点鎖線で示した説明図である。
現像ケーシング144によって、現像装置14の内部には、現像スリーブ141上に担持される現像剤を収容する現像剤収容部149が形成される。現像剤収容部149は、現像スリーブ141の下方に位置し、現像スリーブ141の回転軸に平行な方向(以下、「軸方向」と呼ぶ)に延在する供給室149Aと、この供給室149Aに隣接して上記軸方向に延在する攪拌室149Bとに仕切られている。
供給室149A及び攪拌室149Bには、現像スリーブ141の回転軸と平行な方向に現像剤を搬送する第一搬送スクリュ142及び第二搬送スクリュ143がそれぞれ設けられている。第二搬送スクリュ143により供給室149Aの下流端(図3中の奥側端)まで搬送された現像剤は攪拌室149Bへと移送され、攪拌室149B内の第一搬送スクリュ142により攪拌室149Bの下流端(図3中の手前側端)に向けて搬送される。そして、攪拌室149Bの下流端まで搬送された現像剤は供給室149Aへと移送され、供給室149A内の第二搬送スクリュ143により供給室149Aの下流端に向けて搬送される。このように現像剤は現像剤収容部149内を循環搬送される。
供給室149A内の現像剤の一部は、反時計回りに回転する第二搬送スクリュ143による搬送中にマグネットローラ147のN3極の磁力(N3極による法線方向磁束密度の分布を二点鎖線で示す)により現像スリーブ141上に汲み上げられる。その後、現像スリーブ141上に汲み上げられた現像剤は、現像スリーブ141の回転に伴って搬送され、丸棒ドクタ146により規制された後、感光体12と対向する現像領域を通過する。現像領域では、現像剤中に含まれるトナーの一部が現像に用いられて消費される。現像領域を通過した現像剤は、再び現像剤収容部149内に戻る。
現像により消費された分のトナーを補充するための補給用トナーは、図2に示すトナー補給口145から攪拌室149B内の現像剤に対して供給される。
本実施形態において、N3極による磁力で供給室149A内から汲み上げられて現像スリーブ141上に吸着した現像剤は、現像スリーブ141の回転に伴って図3中の反時計回り方向に搬送される。搬送されながら丸棒ドクタ146により所定の量に規制された現像剤は、現像領域でS1極による磁力で穂立ちし、穂立ちした現像剤から感光体12の表面上の静電潜像に現像電界によってトナーを供給して、現像処理を行う。現像後の現像剤は、N1極、S2極及びN2極の順に、各磁極の磁力によって現像スリーブ141上に保持されながら現像スリーブ141の回転に伴って搬送される。その後、N2極とN3極との間に生じる反発磁力(剥離力)、遠心力及び磁石148の磁力の作用を受けて、現像スリーブ141上から離脱(剤離れ)し、現像剤収容部149の供給室149A内に落下する。
図3に示す例では、丸棒ドクタ146は汲み上げ対抗極であるN3極の磁束密度ピーク位置に対して、現像スリーブ141の表面移動方向のやや下流に設置されている。丸棒ドクタ146の配置としては、N3極の磁束密度ピーク位置に対して、現像スリーブ141の表面移動方向のやや上流に設置しても担持した現像剤を規制する同様の効果がある。
次に現像剤の汲み上げ量について説明する。
現像装置では、現像剤担持体(現像スリーブ)と現像剤規制部材(ドクタ)とは所定の間隔(ドクタギャップ)をもって配置され、現像剤担持体に搬送される現像剤量を規制し、現像領域へ所定の現像剤量(汲み上げ量)を搬送する。しかし、経時において、汲み上げ量が低下してしまい、画像濃度が安定しない場合がある。
この経時における汲み上げ量の低下の要因として次の二点が挙げられる。
一点目として、トナーに添加されていた微細な添加剤が二成分現像におけるキャリアに付着してしまい、キャリアの帯電能力が低下して現像剤の帯電量が低下し、現像剤が凝集し易くなって搬送され難くなることが挙げられる。
二点目として、現像剤担持体の現像スリーブ表面に形成された凹部のエッジが経時において摩耗することや摩擦係数が低下してしまうことで現像スリーブの現像剤搬送能力が低下することが挙げられる。
現像スリーブの搬送力低下を抑制する目的で、スリーブ表面長手方向に一様な断面形状を有するV字型やU字型の溝(凹部)を設けた構成がある。しかし、この現像スリーブは製造時、軸方向に型を引き抜くとスリーブの振れ精度が悪くなり、結果的に現像スリーブの周方向における汲み上げ量が不安定となってしまうという製法上の課題がある。そして、現像スリーブの製法による周方向及びエッジ磨耗による経時に至るまでの汲み上げ量が不安定になるという問題が生じる。
本実施形態では、現像スリーブ141の表面上に多数の楕円形状の凹部を形成し、長手方向で隣り合う凹部の端部同士が重ねる構成を備え、現像スリーブ141の経年変化に起因する汲み上げ量の低下を抑制している。
図4は、本実施形態の現像装置14が備える現像スリーブ141の説明図であり、図4中の矢印「B」は、現像スリーブ141の表面における表面移動方向に直交する方向である現像スリーブ141の長手方向(軸方向)を示す。図4(a)は現像スリーブ141の斜視説明図であり、図4(b)は、円筒状の現像スリーブ141の外周面を平面的に見た状態の説明図であり、図4(c)は、図4(b)中のD−D断面における現像スリーブ141の断面説明図である。
この現像スリーブ141の表面は凹部139を切削加工で形成する前に、現像スリーブ141の外表面全体を切削加工することで振れ精度を高めることができる。振れ精度を高めた状態で凹部139を切削加工で形成するため、凹部139の凹みの深さの個体差も生じ難くなる。このような製法を用いることで振れ精度向上による現像スリーブ141の周方向における汲み上げ量を安定させる。
さらに、長手方向で隣り合う端部同士が連結した凹部139の長手方向における列は、現像スリーブ141の長手方向と平行に配置されている。隣り合う凹部139の端部同士を連結し、長手方向端部の凹み浅部分(図4(c)中の破線で示す部分)を深くしている。
本実施形態の現像スリーブ141では、経時の磨耗によって凹部139の凹みが浅くなっても現像剤を担持する深さを維持することが可能となる。これにより、現像スリーブ141の経年変化に起因する現像剤の搬送量の低下を抑制できる。
上述した凹部139における凹み浅部分を深くすことで、長手方向における凹みの深さの偏差を小さくすることができる。
本実施形態の現像スリーブ141の凹部139は楕円形状であるが、長手方向の端部同士が重なる構成であれば円形状であってもよい。
しかしながら、本実施形態の現像スリーブ141のようなスリーブ構成を備える構成であっても、現像剤規制部材が磁性平板ドクタのようなドクタ近傍の磁気力が弱いドクタ構成と組み合わせた場合、現像剤の劣化に起因する汲み上げ量低下が生じる。
本実施形態の現像装置14では、現像剤規制部材として、丸棒状の磁性体からなる丸棒ドクタ146を用いることで、現像剤の経年変化に起因する汲み上げ量の低下を抑制している。
図5は、現像装置14における丸棒ドクタ146の磁力による磁力線(図中の矢印)を示す丸棒ドクタ146近傍の拡大説明図である。図5中の「G」は、現像スリーブ141に担持された現像剤を示している。
磁性体である丸棒ドクタ146は、マグネットローラ147のN3極による磁力によって分極して、図5に磁力線を示すような磁界が丸棒ドクタ146の周りに生じる。この磁界によって、丸棒ドクタ146と現像スリーブ141とが最も近接する位置(ドクタ部)に対して現像スリーブ141の表面移動方向上流側の領域に表面移動方向にある程度の長さを有する磁界集中領域(図5中の「ε」で示す領域)が形成される。磁界集中領域εの長さは、磁性体からなる丸棒ドクタ146の直径、丸棒ドクタ146の磁性体としての透磁率、N3極の法線方向磁束密度、及びマグネットローラ147の直径、の値が大きくなると、長くなる傾向とある。
磁界集中領域εでは、強い磁力によって現像スリーブ141への現像剤の吸着力が大きくなり、現像スリーブ141の表面移動によって現像剤Gを搬送しようとする力が大きくなる。現像剤規制部材として丸棒ドクタ146を用いることで、現像剤を搬送しようとする力が大きくなる領域を広く確保することが出来る。これにより、詳細は後述するように、経時で現像剤が劣化したときであっても、現像スリーブ141で現像剤を保持する力を維持でき、現像剤の搬送量の低下を抑制できる。
また、本実施形態では、丸棒ドクタ146は、マグネットローラ147の磁極のうち、現像スリーブ141を挟んで丸棒ドクタ146に対向するN3極における現像スリーブ141の表面での法線方向磁束密度が最大となる位置の付近に設置されている。このような配置とすることで、ドクタ部付近の磁気力が大きくなり、現像スリーブ141と現像剤との摩擦力も増大するため、現像剤が劣化して搬送され難い状態になっても汲み上げ量低下を抑制できる。さらに、より汲み上げ量を増やすためには、現像スリーブ141中のN3磁極等の接線方向の磁気力(磁束密度)により、現像剤Gがドクタギャップを通過する汲み上げ量を増やせるので、丸棒ドクタ146をN3極の法線方向の磁束密度内で汲み上げ極であるN3極の磁束密度ピーク位置に対して、現像スリーブ141の表面移動方向のやや下流に設置する。
本実施形態では、丸棒状の磁性体として、内部に空間を備えない中実丸棒を用いているが、内部に空間を備える円筒状の磁性体を用いてもよい。
現像剤規制部材として丸棒状の磁性体を用いる構成であっても、現像剤担持体の表面上の円形状または楕円形状の凹部同士が離れている構成と組み合わせた場合、現像剤担持体の表面劣化に起因する経時の汲み上げ量低下が生じることがある。
本実施形態では、現像スリーブ141の表面上の楕円形状の凹部が長手方向で隣り合うもの同士で端部が重なるように配置し、現像剤規制部材として丸棒状の磁性体からなる丸棒ドクタ146を用いている。このような構成により、現像剤担持体の経年変化による現像剤の現像領域への搬送量の低下を抑制しつつ、現像剤の経年変化による現像剤の現像領域への搬送量の低下を抑制することができる。
このため、現像領域の現像剤の搬送量が安定し、感光体12上に形成されるトナー像の画像濃度の安定化を図ることができる。さらに、感光体12から中間転写ベルト31を介して記録紙Pに転写されるトナー像の画像濃度の安定化を図ることができ、出力画像の画像濃度の安定化を図ることができる。
図6は、現像装置において、現像剤担持体の表面の凹部の構成と、現像剤規制部材の構成とをそれぞれ異ならせた場合の汲み上げ量の経時変化を比較したグラフである。
図6中の「E1」は、長手方向で隣り合う楕円形状の凹部の端部同士が離れた構成で、現像剤規制部材として平板状の磁性体を用いた構成のグラフである。
図6中の「E2」は、長手方向で隣り合う楕円形状の凹部の端部同士が重なる構成で、現像剤規制部材として平板状の磁性体を用いた構成のグラフである。
図6中の「E3」は、長手方向で隣り合う楕円形状の凹部の端部同士が離れた構成で、現像剤規制部材として丸棒状の磁性体を用いた構成のグラフである。
図6中の「E4」は、長手方向で隣り合う楕円形状の凹部の端部同士が重なる構成で、現像剤規制部材として丸棒状の磁性体を用いた構成のグラフであり、実施形態に係る現像装置14と同様の構成のグラフである。
現像剤汲み上げ量は、初期において最も高く、経時になると現像剤の劣化及び現像スリーブの劣化によって低下していく。
「E1」の構成のように、単純な楕円形状の凹部(端部重ね無し)の現像スリーブと磁性平板状の現像剤規制部材の組合せでは、現像剤の劣化と現像スリーブの劣化との両因子の汲み上げ量低下に対する影響が大きく現れる。「E2」の構成では、現像スリーブの劣化の影響は抑制できるが、現像剤の劣化の影響が現れる。「E3」の構成では、現像剤の劣化の影響は抑制できるが、現像スリーブの劣化の影響が現れる。
これに対して、「E4」の構成では、上述した二つの因子による汲み上げ量の低下を抑制するため、「E2」の構成のほか、二つの因子の一方を単独で抑制した構成(「E2」、「E3」)よりも更に汲み上げ量の低下を抑制できる。
図6では、現像装置の特性上必要な汲み上げ量を「L」としている。図6では、「E1」、「E2」、「E3」及び「E4」の各構成における汲み上げ量が「L」となった通紙枚数をそれぞれ「T1」、「T2」、「T3」及び「T4」としている。図6中の「T2’」は、「T3」の通紙枚数から「T2」の通紙枚数分を足したものを示しており、「T2’」の右端の値が「T2+T3」となる。
汲み上げ量「L」を下回った時点で現像装置の寿命となる場合、図6に示す「E4」の構成では、汲み上げ量「L」を下回ることがないため、画像形成装置内据え置きとすることも可能である。
「E2」の構成の寿命「T2」と、「E3」の構成の寿命「T3」とは、「E1」の寿命「T1」よりも長い。しかし、本実施形態と同様の構成である「E4」の構成の寿命「T4」よりも短い。さらに、「E4」の構成の寿命「T4」は、「E2」の構成の寿命「T2」と、「E3」の構成の寿命「T3」とを単純に足した寿命の値「T2+T3」との関係で、「T2+T3<T4」という関係式が成り立っている。
このように、「E4」の構成は、「E2」の構成の寿命と、「E3」の構成の寿命「T3」とを単純に足した寿命よりも長寿命を実現できる。このため、寿命の観点でいうと、「E4」の構成では、凹部の端部同士が重なる構成と、現像剤規制部材として丸棒状の磁性体を用いる構成とによって、相乗効果が生じていることとなる。
汲み上げ量の低下の二つの因子と、スリーブ表面上の凹部の構成と、ドクタ構成との関係を表1に示す。
Figure 0006846005
次に、「E2」の構成のように、凹みの浅い部分を解消した現像剤担持体における経時での汲み上げ量の低下について説明する。
図7は、現像スリーブ141として長手方向で隣り合う楕円形状の凹部の端部同士が重なるスリーブを用い、現像剤規制部材として非磁性ドクタ301に磁性体ドクタ300を貼り付けた板状のものを用いた構成のドクタ部近傍を現像スリーブ141表面の凹部139が通過した拡大説明図である。
現像剤の汲み上げの際には、まずはマグネットローラの磁気力によって現像剤Gが現像スリーブ141の表面に堆積し、現像スリーブ141表面の凹部139の内部には現像剤Gが格納されていく。現像剤とスリーブ表面との接触点には摩擦力が生じており、現像スリーブが表面移動しなければその摩擦力によって現像剤は静止することとなる。ここでの摩擦力は、磁気力の法線方向成分を垂直抗力として、現像剤Gと現像スリーブ141の表面との摩擦係数をこの垂直抗力に積算した値である。
ここで現像スリーブ141が表面移動することで、凹部139内部に格納されていた現像剤Gは前述の摩擦力によってドクタ部へと搬送される。そして、ドクタ部を通過する直前までは非磁性ドクタ301に付随する磁性体ドクタ300によって、現像剤Gは現像スリーブ141の表面移動方向(図7中の矢印A方向)と同方向に作用する。このとき現像スリーブ141中のN3磁極等の接線方向の磁気力も現像剤Gがドクタギャップを通過して汲み上げ量を増す方向に大きく作用している。このように汲み上げ量を増やすためには、N3極の磁束密度内で、磁性体ドクタ300先端は汲み上げ対抗極であるN3極の磁束密度ピーク位置に対して、現像スリーブ141の表面移動方向のやや下流に設置することが望ましい。
しかし、図7のようにドクタ部を通過した直後からは、現像スリーブ141の表面移動方向とは逆向きの磁気力(磁性体ドクタ300側に引き戻そうとする力)が現像剤Gに作用する。なお、このとき現像スリーブ141中のN3磁極等の接線方向の磁気力も現像剤Gがドクタギャップを逆通過し汲み上げ量を減らす方向に作用している。
このように、現像剤Gの汲み上げ量は、これらの磁性体ドクタ300と現像スリーブ141中のN3磁極間の磁気力と現像スリーブ141中のN3磁極の接線方向の磁気力とのバランス(表面移動方向に対して同方向の力と逆方向の力)と、現像剤Gと現像スリーブ141表面との摩擦力、及びドクタギャップの大きさ等に応じて変化する。
ここで現像剤と現像スリーブ表面との摩擦力について補足する。
前述の通り、この摩擦力は、磁気力の法線方向成分を垂直抗力として、現像剤Gと現像スリーブ141表面との摩擦係数をこの垂直抗力に積算した値として求められる。そして凹部139の内部に格納された現像剤Gについてこの摩擦力を考える。この摩擦力は言い換えると、摩擦力等によって凹部139が現像剤Gを保持しようとする力を表す。
現像スリーブ141の表面移動方向を正として、凹部139内部における表面移動方向上流側の傾斜面に接触する現像剤Gを凹部139内に留める力は、傾斜方向に作用する力も考慮すると、下記(1)式の「F」のようになる。
F=N・sinθ+μ・N・cosθ ・・・・(1)
上記(1)式において、「N」は磁気力の法線方向成分、「θ」は凹部の周方向における傾斜角度、「μ」は現像剤と現像スリーブ表面との摩擦係数とする。
図8は、「E1」及び「E3」のように、長手方向で隣り合う楕円形状の凹部139の端部同士が離れた構成における一つの凹部139の拡大説明図である。図8(a)は、図中の左右方向が長手方向「B」となる断面の凹部139近傍の現像スリーブ141の断面説明図である。図8(b)は、図8(a)中のI−I断面で、凹部139の長手方向中央部の現像スリーブ141の断面説明図である。図8(c)は、図8(a)中のJ−J断面で、凹部139の長手方向端部近傍で凹みが浅い部分となる位置の現像スリーブ141の断面説明図である。図8(b)及び図8(c)の「θ」は、それぞれの断面図における凹部139の上流側の縁部での現像スリーブ141の外周面の接線と、上記縁部での凹部139の内壁面の接線とが成す角の角度である。
「E1」及び「E3」のように、凹みが浅い部分を備える構成では、楕円形状の凹部139における凹みが浅い部分は、図8(c)に示すように、上記(1)式中の傾斜角度「θ」が小さくなる。「θ」が小さいほど上記(1)式の「N・sinθ」の項は小さくなる。ここで、摩擦係数「μ」が「1.0」未満である場合、上記(1)式の「μ・N・cosθ」の項が小さくなる。このため、凹部139における凹みが浅い部分では、現像剤Gを凹部139内に留める力「F」は小さくなる。
そして、前述した磁性体ドクタ300に引き戻そうとする力が発生した際には、凹部139内部に格納された現像剤Gが凹部139の外側へと漏れてしまうこととなる。このような凹部139の外部への漏れを以下、「脱落」と表現する。現像剤Gの脱落は、磁性体ドクタ300に引き戻そうとする力に起因するものに限らず、現像スリーブ141による現像剤Gの搬送に抗する力が現像剤Gに作用した場合に生じ得る。例えば、凹部139がドクタ部で規制された現像剤Gとの摩擦力によって滞留し、現像スリーブ141の凹部139とともにドクタ部を通過できなかった現像剤Gも凹部139から脱落した状態となる。
図9は、凹部139内に位置していた現像剤Gが凹部139の外の現像スリーブ141の外周面上の「G’」に移動した脱落が生じた状態を示す説明図である。
現像剤規制部材の規制等によって、凹部139内の現像剤Gに対して現像スリーブ141の搬送に抗する方向(図9中の左方向)の力が作用したときに、現像剤Gを凹部139内に留める力が小さいと、図9に示すように現像剤Gの脱落が生じる。現像剤Gの脱落が生じると、現像剤Gは現像スリーブ141の表面を摺擦しながら移動する。図9に示す例では、凹部139に格納された現像剤Gが脱落して「G’」の位置まで移動した際に通過した領域「H」において、凹部139のエッジ摩耗や摩擦係数低下等の現像スリーブ141の劣化が生じることとなる。
「E2」や「E4」の構成のように、凹みの浅い部分を解消した現像スリーブ141では、初期状態から現像剤Gを凹部139内に留める力「F」が小さくなることを抑制できる。これにより、脱落する現像剤Gも少なくなり、脱落した現像剤Gと現像スリーブ141の表面との摺擦も少ないため、経時においてスリーブ劣化し難くなる。
しかし、凹みの浅い部分を解消した現像スリーブ141の構成だけでは(磁性平板ドクタとの組合せ)、経時において現像剤Gが劣化したときには、上記(1)式の「μ」が低下し、現像剤Gを凹部139内に留める力「F」も小さくなる。これにより、現像剤Gが劣化した分の汲み上げ量の低下が生じてしまう。この際の脱落した現像剤Gと現像スリーブ141との摺擦で多少のスリーブ劣化が生じてしまう。
「E4」の構成のように、凹みの浅い部分を解消した現像スリーブ141を備え、磁性の丸棒ドクタ146を備える構成では、まず丸棒ドクタ146によってドクタ部近傍の磁気力が大きくなる。このため、上記(1)式中の磁気力「N」の値が大きくなり、現像剤Gを凹部139内に留める力「F」も大きくなる。このため、脱落する現像剤Gも少なくなるが、これは経時にかけて現像剤Gが劣化して搬送され難い状態になっても、現像剤Gを凹部139内に留める力「F」は大きいままである。これは、現像剤Gが劣化して上記(1)式の「μ」が低下しても、「μ」の低下量は「N」の値に比べて小さいためである。「F」が大きいままとなることで、脱落する現像剤も少ないままとなる。
このため、「E4」の構成では、経時でスリーブ劣化し難い現像スリーブ141で、且つ、経時で現像剤劣化によって脱落する現像剤Gも少ないままなので、脱落する現像剤Gと現像スリーブ141とのスリップによる摺擦がほとんど生じなくなる。よって、汲み上げ量低下による寿命という観点では、「E2」の構成と「E3」の構成とのそれぞれ単独の寿命を足し合わせたものよりも長寿命を実現できるという相乗効果が生じることとなる。
凹部139の長手方向深さ偏差は、限りなく「0」にできれば長手方向に凹み深さが一様なV溝形状と同等の寿命が達成できるが、現像スリーブ141を作成する際の加工速度が低下し現像スリーブ141のコストアップとなってしまう。そのため、スリーブ寿命における延命効果と加工速度との観点から凹み深さ偏差を決定する。本実施形態では、例として、最大深さ「70[μm]」に対して偏差「10[μm]」程度とする。
また、図4に示すように、本実施形態の現像スリーブ141は、長手方向の端部同士が重なった凹部139の列が、周方向に複数列設けられている。
そして、周方向において隣り合う凹部139は離れており、端部同士が重ならない配置としている。周方向で隣り合う凹部139まで端部同士を重ねてしまうと、凹部139内に格納される現像剤Gの量が増え過ぎてしまい、所定の汲み上げ量を実現するのに極端にドクタギャップを狭くしなければならない。ドクタギャップが狭いとトナーの凝集体等がドクタ部の上流側から来た場合に、その凝集体をドクタ部でせき止めてしまい、凝集体をせき止めた部分では現像剤Gがドクタギャップを通過できなくなり、その部分だけ汲み上げ量が低下することがある。このように凝集体によって汲み上げ量が低下した部分では、白スジ画像が発生する。
本実施形態の現像スリーブ141は、周方向において隣り合う凹部139が離れるように配置することで、ドクタギャップが極端に狭くなることを防止する。これにより、ドクタギャップで凝集体を堰き止めることに起因する汲み上げ量の低下を防止している。
現像スリーブ141では、凹部139の傾斜面の表面粗さを大きくすることで、上記(1)式における摩擦係数「μ」が大きくなり、現像剤Gを凹部139内に留める力「F」も大きくなる。つまり、摩擦係数「μ」を大きくすることで、ドクタ部の通過時において凹部139内で現像剤Gを大きな摩擦力で保持できるため、凹部139に格納された現像剤のうち脱落するものが少なくなる。脱落する現像剤が少なくなれば、現像スリーブ141と現像剤Gとのスリップによる摺擦に起因するスリーブ劣化も少なくなるため、スリーブ劣化による汲み上げ量低下の要因を抑制することができる。
本実施形態の現像装置14では、丸棒ドクタ146の表面の現像剤Gに対する初期摩擦係数を「0.2〜0.4」の範囲に設定するのに対して、現像スリーブ141の凹部139の内壁面の現像剤Gに対する初期摩擦係数は「0.7〜0.9」の範囲に設定する。このように、丸棒ドクタ146の表面よりも現像スリーブ141の内壁面の方が現像剤Gに対する摩擦係数が高く表面粗さが大きくなり、現像剤Gとの摩擦力が大きくなる。
現像スリーブ141の凹部139内の傾斜面の傾斜角度と、表面粗さとについては、一つの凹部139における表面移動方向の上流側と、下流側とで異ならせても良い。
図10は、上流側の傾斜面と、下流側の傾斜面とで、傾斜角度と表面粗さとを異ならせた構成の凹部139の拡大説明図である。
図10に示す凹部139は、表面移動方向の上流側の傾斜面である凹部上流側傾斜面139aの現像スリーブ141の外周面に対する傾斜角度「θ1」が、下流側の傾斜面である凹部下流側傾斜面139bの傾斜角度「θ2」よりも大きい形状となっている。
凹部139の傾斜面の傾斜角度が大きいと、現像剤Gを凹部139内に留める力「F」を算出する上記(1)式における「θ」の値が大きくなる。
通常、凹部139の傾斜面の現像剤Gに対する摩擦係数「μ」は「1.0」未満であることが多い。この場合、「θ」が大きくなると、上記(1)式における「N・sinθ」の項の増加量の方が、「μ・N・cosθ」の項の減少量よりも大きいため、現像剤Gを凹部139内に留める力「F」は大きくなる。力「F」が大きくなれば、上述したように、経時汲み上げ量低下を小さく抑えることができる。
凹部139内の表面粗さは、凹部上流側傾斜面139aの表面粗さを大きくすることで、現像剤Gとの摩擦係数「μ1」の値が大きくなり、上記(1)式における摩擦係数「μ」の値が大きくなる。上記(1)式における磁気力「N」が同じ値で傾斜角度「θ」も同じ値であれば、摩擦係数「μ」だけが大きくなれば力「F」の値も大きくなる。このため、凹部上流側傾斜面139aの表面粗さを大きくすることで力「F」大きくすることができ、経時における汲み上げ量の低下を小さく抑えることができる。
図10に示す構成では、凹部上流側傾斜面139aの傾斜角度「θ1」及び現像剤Gとの摩擦係数「μ1」を、凹部下流側傾斜面139bの傾斜角度「θ2」及び現像剤Gとの摩擦係数「μ2」よりも大きくしている。実施例としては、それぞれ、「θ2=30[°]〜40[°]」、「θ1=40[°]〜50[°]」、「μ2=0.5〜0.6」、「μ1=0.8〜0.9」、となるように設定している。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
内部にマグネットローラ147等の磁界発生手段を有し、磁界発生手段の磁力により外周面上に現像剤を担持して搬送する現像スリーブ141等の現像剤担持体と、現像剤担持体上に担持される現像剤を収容する現像剤収容部149等の現像剤収容部と、現像剤担持体上に担持された現像剤の層厚を規制する現像剤規制部材とを備え、現像剤担持体の表面に、円形状または楕円形状の多数の凹部139等の凹部が、現像剤担持体の表面移動方向に直交する方向(長手方向等)で隣り合う端部同士が重なるように形成された現像装置14等の現像装置において、現像剤規制部材が丸棒ドクタ146等の丸棒状の磁性体である。
本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、上記実施形態について説明したように、態様Aの構成を備えることにより、経時において現像領域への現像剤の搬送量が低下することを抑制できる、ことを見出した。これは以下の理由によるものと考える。
現像剤担持体の表面に円形状または楕円形状の多数の凹部を形成する構成では、凹部を形成する加工方法(例えば、特許文献1に記載の粗面処理)によっては、凹部の中央部では凹みが深くなり、端部では凹みが浅くなる場合がある。現像剤規制部材の規制等によって、凹部内の現像剤に対して現像剤担持体の搬送に抗する方向の力が作用すると、凹みが浅い部分では現像剤を凹部内に留める力が弱いため、凹部内の現像剤は、凹部の外部に漏れ出る。漏れ出る現像剤は、凹部における現像剤担持体の表面移動方向の上流側の縁部周辺を摺擦しながら凹部の外側へ移動する。この摺擦によって凹部の上流側の縁部が磨耗し、凹部による現像剤の搬送力が低下し、現像剤の現像領域への搬送量の低下が生じる。これに対して、隣り合う凹部の端部同士が重なる構成とすることで、凹みが浅い部分を解消でき、凹部における凹みが浅い部分が磨耗する現像剤担持体の経年変化に起因して現像剤の搬送力が低下することを抑制できる。
しかし、現像剤が経時で劣化して、現像剤担持体の表面との摩擦係数が低下した状態となると、現像剤が凹部内に留まる力が減少し、凹部における使用初期では現像剤が漏れ出ていなかった部分であっても現像剤が漏れ出て、凹部の上流側の縁部が磨耗する。そして、凹部による現像剤の搬送力が低下し、現像剤の現像領域への搬送量の低下が生じる。
態様Aでは、丸棒状の現像剤規制部材を備えることで、板状の現像剤規制部材を備える構成よりも、現像剤規制部材の表面と現像剤担持体の表面とが対向し、磁力の強い磁界が形成される磁界集中領域を、現像剤担持体の表面移動方向に長く設定し易い。磁界集中領域では磁力によって現像剤を現像剤担持体に吸着する力が強く、現像剤が劣化して現像剤担持体の表面との摩擦係数が低下した状態となっても、現像剤を現像剤担持体の凹部内に留める力を維持することが出来る。この磁界集中領域を現像剤担持体の表面移動方向に長く設定することで、劣化した現像剤が凹部から漏れ出ることを抑制でき、凹部の上流側の縁部が磨耗することを抑制できる。このため、現像剤が劣化した状態であっても、凹部による現像剤の搬送力が低下することを抑制し、経時において現像領域への現像剤の搬送量が低下することを抑制できる。
(態様B)
態様Aにおいて、丸棒ドクタ146等の現像剤規制部材は、マグネットローラ147等の磁界発生手段の現像剤規制部材に対向する磁極(N3極)における現像スリーブ141等の現像剤担持体の表面での法線方向磁束密度が最大となる位置の付近に設置されている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像剤規制部材と現像剤担持体との最近接位置(ドクタ部等)付近の磁気力が大きくなり、現像剤担持体と現像剤との摩擦力も増大する。これにより、現像剤が劣化して搬送され難い状態になっても汲み上げ量低下を抑制できる。
(態様C)
態様AまたはBにおいて、現像スリーブ141等の現像剤担持体の表面移動方向で隣り合う凹部139等の凹部の端部同士が重ならないように配置されている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像剤規制部材と現像剤担持体との最近接位置(ドクタ部等)で、凝集体を堰き止めることに起因する汲み上げ量の低下を防止できる。
(態様D)
態様A乃至Cの何れかの態様において、凹部139等の凹部の内壁面の表面粗さは、丸棒ドクタ146等の現像剤規制部材の表面粗さよりも大きい。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像スリーブ141等の現像剤担持体の表面の現像剤に対する摩擦力が大きくなる。このため、現像剤規制部材と現像剤担持体との最近接位置(ドクタ部等)を凹部が通過する際に、凹部に格納された現像剤のうち凹部の外部に漏れ出すものを少なくすることができ、凹部の外部に漏れ出る際の摺擦に起因する現像剤担持体の劣化を抑制できる。また、凹部の内壁面が現像剤規制部材の表面よりも表面粗さが大きいことにより、現像剤担持体による現像剤の搬送性の向上を図ることができる。
(態様E)
態様A乃至Dの何れかの態様において、凹部139等の凹部の傾斜面は、中央部等の底部に対して現像スリーブ141等の現像剤担持体の表面移動方向の上流側となる凹部上流側傾斜面139a等の上流側傾斜面と、下流側となる凹部下流側傾斜面139b等の下流側傾斜面とで隣接する現像剤担持体の外周面に対する傾斜角度(「θ1」と「θ2」等)が異なり、下流側傾斜面よりも上流側傾斜面の方が、傾斜角度が大きい。
これによれば、上記実施形態について説明したように、上流側傾斜面の傾斜角度を大きくすることで、凹部が現像剤規制部材と現像剤担持体との最近接位置(ドクタ部等)を通過する際に、凹部内に格納された現像剤を保持する力が大きくなる。これにより、凹部内に格納された現像剤が外部に漏れ出ることに起因する汲み上げ量の低下を抑制することができる。
(態様F)
態様A乃至Eの何れかの態様において凹部139等の凹部の傾斜面は、中央部等の底部に対して現像スリーブ141等の現像剤担持体の表面移動方向の上流側となる凹部上流側傾斜面139a等の上流側傾斜面と、下流側となる凹部下流側傾斜面139b等の下流側傾斜面とで表面粗さが異なり、下流側傾斜面よりも上流側傾斜面の方が、表面粗さが大きい。
これによれば、上記実施形態について説明したように、上流側傾斜面の表面粗さを大きくすることで、上流側傾斜面と現像剤との間の摩擦力を大きくすることができる。そして、凹部が現像剤規制部材と現像剤担持体との最近接位置(ドクタ部等)を通過する際に、凹部内に格納された現像剤を保持する力が大きくなる。これにより、凹部内に格納された現像剤が外部に漏れ出ることに起因する汲み上げ量の低下を抑制することができる。
(態様G)
感光体12等の潜像担持体と、潜像担持体に形成された潜像に現像剤を供給して現像する現像手段とを備えるプリンタ100等の画像形成装置において、現像手段として、態様A乃至Fの何れかに係る現像装置14等の現像装置を用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、出力画像の画像濃度の安定化を図ることができる。
(態様H)
感光体12等の潜像担持体と、潜像担持体に形成された潜像に現像剤を供給して現像する現像手段とを備える作像装置10等のプロセスカートリッジにおいて、現像手段として、態様A乃至Fの何れかに係る現像装置14等の現像装置を用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、潜像担持体上に形成される画像の画像濃度の安定化を図ることができる。
1 装置本体
10 作像装置
10Y イエロー用作像装置
12 感光体
12Y イエロー用感光体
13 帯電装置
13Y イエロー用帯電装置
14 現像装置
14Y イエロー用現像装置
15 クリーニング装置
15Y イエロー用クリーニング装置
20 光学ユニット
30 中間転写ユニット
31 中間転写ベルト
32 二次転写対向ローラ
35 一次転写ローラ
35Y イエロー用一次転写ローラ
36 二次転写ローラ
40 給紙ユニット
41 給紙カセット
42 給紙トレイ
43 給紙ローラ
44 レジストローラ対
50 定着ユニット
51 定着ローラ
52 加圧ローラ
55 排紙ローラ
56 排紙トレイ
60 トナーボトル
100 プリンタ
131 帯電ローラ
132 クリーニングローラ
139 凹部
139a 凹部上流側傾斜面
139b 凹部下流側傾斜面
140 現像ローラ
141 現像スリーブ
142 第一搬送スクリュ
143 第二搬送スクリュ
144 現像ケーシング
145 トナー補給口
146 丸棒ドクタ
147 マグネットローラ
148 磁石
149 現像剤収容部
149A 供給室
149B 攪拌室
151 クリーニングブラシ
152 クリーニングブレード
153 トナー回収コイル
300 磁性体ドクタ
301 非磁性ドクタ
G 現像剤
P 記録紙
ε 磁界集中領域
特開2010-151881号

Claims (9)

  1. 内部に磁界発生手段を有し、前記磁界発生手段の磁力により外周面上に現像剤を担持して搬送する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体上に担持される現像剤を収容する現像剤収容部と、
    前記現像剤担持体上に担持された現像剤の層厚を規制する現像剤規制部材とを備え、
    現像剤担持体の表面に、円形状または楕円形状の多数の凹部が、現像剤担持体の表面移動方向に直交する方向で隣り合う端部同士が重なるように形成された現像装置において、
    前記現像剤規制部材が丸棒状の磁性体であり、
    前記凹部の内壁面の表面粗さは、前記現像剤規制部材の表面粗さよりも大きいことを特徴とする現像装置。
  2. 内部に磁界発生手段を有し、前記磁界発生手段の磁力により外周面上に現像剤を担持して搬送する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体上に担持される現像剤を収容する現像剤収容部と、
    前記現像剤担持体上に担持された現像剤の層厚を規制する現像剤規制部材とを備え、
    現像剤担持体の表面に、円形状または楕円形状の多数の凹部が、現像剤担持体の表面移動方向に直交する方向で隣り合う端部同士が重なるように形成された現像装置において、
    前記凹部の傾斜面は、底部に対して前記現像剤担持体の表面移動方向の上流側となる上流側傾斜面と、下流側となる下流側傾斜面とで表面粗さが異なり、
    前記下流側傾斜面よりも前記上流側傾斜面の方が、表面粗さが大きいことを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1又は2に記載の現像装置において、
    前記現像剤規制部材は、前記磁界発生手段の前記現像剤規制部材に対向する磁極における前記現像剤担持体の表面での法線方向磁束密度が最大となる位置の付近に設置されていることを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の現像装置において、
    前記現像剤担持体の表面移動方向で隣り合う前記凹部の端部同士が重ならないように配置されていることを特徴とする現像装置
  5. 求項1乃至4の何れかに記載の現像装置において、
    前記凹部の傾斜面は、底部に対して前記現像剤担持体の表面移動方向の上流側となる上流側傾斜面と、下流側となる下流側傾斜面とで隣接する前記現像剤担持体の外周面に対する傾斜角度が異なり、
    前記下流側傾斜面よりも前記上流側傾斜面の方が、傾斜角度が大きいことを特徴とする現像装置。
  6. 内部に磁界発生手段を有し、前記磁界発生手段の磁力により外周面上に現像剤を担持して搬送する現像剤担持体であって
    現像剤担持体の表面に、円形状または楕円形状の多数の凹部が、現像剤担持体の表面移動方向に直交する方向で隣り合う端部同士が重なるように形成されており、
    前記凹部の傾斜面は、底部に対して前記現像剤担持体の表面移動方向の上流側となる上流側傾斜面と、下流側となる下流側傾斜面とで表面粗さが異なり、
    前記下流側傾斜面よりも前記上流側傾斜面の方が、表面粗さが大きいことを特徴とする現像剤担持体
  7. 潜像担持体と、
    前記潜像担持体に形成された潜像に現像剤を供給して現像する現像手段とを備える画像形成装置において、
    前記現像手段として、請求項1乃至の何れかに記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  8. 潜像担持体と、
    前記潜像担持体に形成された潜像に現像剤を供給して現像する現像手段とを備えるプロセスカートリッジにおいて、
    前記現像手段として、請求項1乃至の何れかに記載の現像装置を用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. 潜像担持体と、前記潜像担持体の表面上に形成された潜像に現像剤を供給して現像する現像装置とを備え、装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジを備える画像形成装置において、
    前記プロセスカートリッジとして請求項8に記載のプロセスカートリッジを備えることを特徴とする画像形成装置。
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