JP6845956B2 - キレート剤定量システム - Google Patents

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Description

本発明は、キレート剤定量システムに関する。
産業廃棄物等を焼却する際に生じる残留物及び排気ガスの焼却灰(特に排気ガス中の飛灰)には、重金属が含まれることがある。このような焼却灰に含有される重金属は、環境保護のために無害化処理を行う必要がある。無害化処理としては、例えばセメント等によって固化する方法(固化処理)、及び有機高分子系のキレート剤を用いて重金属を不溶化する方法(不溶化処理)等が挙げられる。不溶化処理を行う場合、環境省告示13号法試験によって重金属が不溶化されていると確実に判断されるために、過剰のキレート剤を焼却灰に対して加えるのが一般的である。しかしながら、上述のキレート剤は自然に分解し難く、且つ高価であることから、上記不溶化処理において焼却灰に加えるキレート剤の適正量を容易に求める手法が提案されている。
例えば下記特許文献1には、重金属の不溶化処理において必要な量のキレート剤を求めるために、焼却灰を混入した水を溶出した溶出液に対して、硝酸銅溶液等の金属イオンにより着色している溶液を試薬として添加する手法が記載されている。この手法では、溶出液に当該試薬を添加した場合における混合液の着色の有無によって、当該溶出液中の過剰なキレート剤(すなわち、重金属と未反応のキレート剤)の有無を判別している。
特開2004−216209号公報
上記特許文献1に記載されている手法の場合、混合液の着色の有無のみで判断しているので、過剰なキレート剤の有無は容易に判別できるが、過剰なキレート剤の量を求めることはできない。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、容易に溶液中のキレート剤の有無を測定でき、且つ溶液中のキレート剤を定量できるキレート剤定量システムを提供することを目的とする。
本発明に係るキレート剤の定量方法は、キレート処理が行われた測定対象物を水に混入した後、該測定対象物を除去することによって溶液を形成する工程と、溶液に所定量の金属イオンを加える工程と、金属イオンが加えられた溶液の濁度の測定に基づいて、溶液中のキレート剤を定量する工程と、を備える。
本発明に係るキレート剤の定量方法によれば、所定量の金属イオンが加えられた溶液の濁度を測定している。測定対象物をキレート処理した際に用いたキレート剤が溶液内に残留している場合、残留しているキレート剤と金属イオンとの反応により溶液が懸濁するので、容易に溶液中のキレート剤の有無を測定できる。また、残留しているキレート剤の濃度が大きいほど、金属イオンが加えられた溶液の濁度が大きくなることから、上記定量方法を行うことにより、容易に溶液中のキレート剤の有無を測定でき、且つ当該キレート剤を定量できる。
本発明に係るキレート剤の定量方法は、キレート処理が行われた焼却灰を水に混入した後、該焼却灰を除去することによって溶液を形成する工程と、溶液に所定量の金属イオンを加える工程と、金属イオンが加えられた溶液の濁度の測定に基づいて、溶液中のキレート剤を定量する工程と、を備える。
本発明に係るキレート剤の定量方法によれば、所定量の金属イオンが加えられた溶液の濁度を測定している。焼却灰をキレート処理した際に用いたキレート剤が溶液内に残留している場合、残留しているキレート剤と金属イオンとの反応により溶液が懸濁するので、容易に溶液中のキレート剤の有無を測定できる。また、残留しているキレート剤の濃度が大きいほど、金属イオンが加えられた溶液の濁度が大きくなることから、上記定量方法を行うことにより、容易に溶液中のキレート剤の有無を測定でき、且つ当該キレート剤を定量できる。
本発明に係るキレート剤の定量方法において、金属イオンは銅イオンであって、キレート剤がジチオカルバミン酸系キレート剤であってもよい。ジチオカルバミン酸系キレート剤と銅イオンとは、容易に結合して水に対して不溶な銅錯体を形成し、且つ、溶液中に残留しているキレート剤の量に対する溶液の濁度の上昇率が低いので、測定可能な最大濁度におけるキレート剤の濃度が高くなる。したがって、銅イオンを用いた場合、溶液中のキレート剤の定量可能範囲が広くなる。
本発明に係るキレート剤の定量方法において、金属イオンはニッケルイオンであって、キレート剤がジチオカルバミン酸系キレート剤であってもよい。ジチオカルバミン酸系キレート剤とニッケルイオンとが結合して形成されるニッケル錯体は水に対して不溶であり、且つ溶液中で安定に存在する。これにより、溶液にニッケルイオンを加えた場合、溶液中に残留しているキレート剤の有無を精度よく測定できる。また、溶液にニッケルイオンを加えた場合、溶液中に残留しているキレート剤の量に対する溶液の濁度の上昇率が高いので、キレート剤が残留しているか否かを精度よく確認できると共に、残留しているキレート剤の濃度が微小であっても精度よく定量できる。
本発明に係るキレート剤の定量方法において、溶液の濁度の測定は、透過光測定法によって行われてもよい。透過光測定法によって溶液の濁度を測定する場合、該測定に用いられる測定機器は、例えば散乱光測定用の測定機器等と比較して安価に製造できると共に小型化が可能となる。これにより、上記測定機器の持ち運びが容易となり、特定の施設以外でも溶液の濁度を容易に測定できる。
本発明に係るキレート剤定量システムは、キレート剤によって不溶化された重金属を含んだ測定対象物を含有するスラリーをろ過するろ過部と、ろ過部で溶出された溶出液に所定量の金属イオンを混合する混合部と、溶出液と金属イオンとを混合して得られる混合液の濁度を測定する測定部と、測定部で得られた混合液の濁度から、混合液中のキレート剤を定量する定量部と、を備える。
また、本発明に係るキレート剤定量システムは、キレート剤によって不溶化された重金属を含んだ焼却灰を含有するスラリーをろ過するろ過部と、ろ過部で溶出された溶出液に所定量の金属イオンを混合する混合部と、溶出液と金属イオンとを混合して得られる混合液の濁度を測定する測定部と、測定部で得られた混合液の濁度から、混合液中のキレート剤を定量する定量部と、を備える。
これらの本発明に係るキレート剤の定量システムによれば、スラリー内に未反応のキレート剤が含まれていた場合、当該キレート剤はろ過部で溶出された溶出液に含まれる。この溶出液に所定量の金属イオンを混合して得られる混合液は、キレート剤と金属イオンとの反応により懸濁するので、容易にキレート剤の有無の測定ができる。また、混合液内のキレート剤の濃度が大きいほど混合液の濁度が大きくなることから、上記定量システムを用いることによって、容易に溶液中のキレート剤の有無を測定でき、且つ当該キレート剤を定量できる。
本発明に係るキレート剤の定量方法は、溶液に所定量の金属イオンを加えた後に溶液の濁度を測定することにより、溶液中のキレート剤を定量する。
本発明に係るキレート剤の定量方法によれば、金属イオンが加えられた溶液の濁度を測定している。溶液中のキレート剤と金属イオンとの反応により溶液が懸濁するので、容易に溶液中のキレート剤の有無を測定できる。また、溶液中のキレート剤の濃度が大きいほど、金属イオンが加えられた溶液の濁度が大きくなることから、上記定量方法を行うことにより、容易にキレート剤を定量できる。
本発明によれば、容易に溶液中のキレート剤の有無を測定でき、且つ溶液中のキレート剤を定量できるキレート剤定量システムを提供できる。
本発明の第1実施形態に係るキレート剤定量システムを示す概略構成図である。 第1実施形態に係るキレート剤の定量方法を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態に係るキレート剤定量システムを示す概略構成図である。 表1の結果を示すグラフである。 表2の結果を示すグラフである。
以下、本発明によるキレート剤の定量方法、及びキレート剤定量システムの好適な実施形態について添付図面を参照しながら説明する。以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明は以下の内容に限定されない。また、添付図面は実施形態の一例を示したものであり、キレート剤定量システムの形態、及び構成の比率は図面に限定して解釈されるものではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。なお、以下の説明において同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るキレート剤定量システムを示す概略構成図である。図1に示されるキレート剤定量システム1は、溶液中のキレート剤を定量するシステムであって、例えば該キレート剤の濃度を算出するシステムである。第1実施形態におけるキレート剤定量システム1は、廃棄物の焼却時に生じる残留物及び排気ガス(特に排気ガス中の飛灰)の煤塵からなる焼却灰をキレート剤によりキレート処理し、キレート処理された焼却灰を溶液に混入した際に当該溶液に溶出するキレート剤(残留キレート剤)の有無を容易に判断すると共に、残留キレート剤を定量する(例えば、残留キレート剤の濃度を算出する)ために用いられる。ここで、キレート処理とは、キレート剤と上記焼却灰中の重金属(例えば鉛等)とを反応させることにより、酸等に不溶又は溶解し難い重金属錯体を形成する処理であり、重金属固定化処理ともいう。キレート処理に用いられるキレート剤は、例えばジチオカルバミン酸系キレート剤等である。
キレート剤定量システム1は、図1に示されるように、キレート処理後の焼却灰が分散された液体から当該焼却灰を除去するろ過部2と、ろ過部2によってろ過された溶出液を収容する溶出液収容部3と、金属イオンを収容する金属イオン収容部4と、溶出液収容部3内の溶出液に金属イオンを混合させる混合部5と、混合部5内の混合液の濁度を測定する測定部6とを備える。キレート剤定量システム1を用いた残留キレート剤の有無の判断及び定量は、例えば産業廃棄物の焼却施設におけるキレート処理後の焼却灰を回収する場所にて簡易的に行うことができるように、当該キレート処理後の焼却灰を回収する作業者が携帯可能な大きさ(例えば、手持ち鞄内に収容可能な大きさ)であることが好ましい。また、少なくともろ過部2、溶出液収容部3、及び混合部5は、作業者の手で容易に扱える大きさであることが好ましい。
ろ過部2は、キレート処理後の焼却灰が分散された液体(スラリー)をろ過する装置であり、例えば漏斗等の筒体の内部を上下に仕切るようにろ過用の膜が取り付けられて構成される。ろ過部2における筒体は、例えば円筒体、角筒体、又は錘状筒体等であり、ガラス、プラスチック又は樹脂製である。ろ過部2におけるろ過用の膜は、例えば筒体の内部を区画するように設けられたろ紙又はMF(メンブレンフィルター)等である。第1実施形態では、ろ過部2によってろ過されるスラリーを構成する液体は水である。なお、焼却灰が分散されたスラリーにおいて焼却灰を除去する方法はろ過以外でもよい。例えば、スラリーを静置又は遠心分離によって焼却灰を沈降させた後に上澄み液を回収することによって、上記スラリーから焼却灰を除去してもよい。この場合、ろ過部2は、除去部と呼称してもよい。
溶出液収容部3は、ろ過部2によって溶出された溶出液を収容する装置であり、例えば光を透過するガラス又はプラスチック製のカップ状の容器である。この溶出液収容部3の開口部は、ろ過部2の側壁又は底面と嵌合して当該ろ過部2を固定する形状であってもよい。溶出液収容部3は、溶出液の漏出を防ぐために上記開口部を密閉する蓋部を有してもよい。
金属イオン収容部4は、金属イオンが含まれる溶液を収容する装置であり、例えばピペット又は注射器等である。金属イオン収容部4内の溶液に含まれる金属イオンは、例えば銅イオン、ニッケルイオン、コバルトイオン、銀イオン、又は鉄イオンであり、当該溶液は、例えば硫酸銅溶液、塩化ニッケル溶液、塩化コバルト溶液、硫酸銀溶液、又は塩化鉄溶液である。金属イオン収容部4の溶液中の金属イオンを残留キレート剤と反応させて水に不溶な物質(不溶物)を形成する観点から、銅イオン又はニッケルイオンが用いられることが好ましい。なお、金属イオン収容部4内の金属イオンは、所定量になるように調整されている。
混合部5は、溶出液収容部3内の溶出液と金属イオン収容部4に収容される溶液とが供給され、これらを混合して混合液を形成する装置であり、例えば光を透過するガラス又はプラスチック製のカップ状の容器である。混合部5には、攪拌機が備えられてもよい。
測定部6は、混合部5内の混合液の濁度を測定する装置であって、例えば携帯可能な光源及び光強度測定器を備える。測定部6は、混合液内の不溶物形成による濁度の上昇を測定するために用いられる。測定部6による濁度の測定は、例えば透過光測定又は散乱光測定によって行われる。透過光測定は、光源から出射する光を混合液に照射して通過した透過光の強度を光強度測定器によって測定し、標準液を用いて作成した検量線から求める手法である。散乱光測定は、光源から出射する光を混合液に照射し、混合液中の粒子によって散乱した光の強度を光強度測定器によって測定し、標準液を用いて作成した検量線から求める手法である。これらの測定法によって用いられる標準液は、例えばカオリン標準液又はホルマジン標準液である。なお、金属イオン収容部4内の溶液が着色溶液である場合、この着色溶液の濁度を予め測定しておき、測定した濁度をバックグラウンドとしてもよい(すなわち、着色溶液の濁度を予め測定し、混合液の濁度から着色溶液の濁度を差し引いてもよい)。ちなみに、透過光測定法の濁度の測定幅が例えば20度〜500度の場合、散乱光測定法の測定幅は例えば0.01〜1100NTU(20度〜約1000度)である。
混合液内において、残留キレート剤の濃度が大きいほど混合液の濁度が大きくなるという相関関係があることから、測定部6によって得られた混合液の濁度に基づいて、当該混合液中のキレート剤が定量される。混合液中の残留キレート剤の定量は、定量部(図示しない)によって行われる。この定量部は、キレート剤定量システム1の測定部6に含まれてもよいし、該測定部6とは別の装置でもよい。また、混合液中の残留キレート剤の定量は、作業者によって行われてもよい。上記キレート剤の定量は、例えば混合液の濁度とキレート剤の濃度との対応表(マップ)を用いて行われてもよいし、他の様々な手段によって行われてもよい。このマップは、例えば定量部内に電子データとして含まれてもよく、作業者が利用可能に印刷されたものでもよい。
次に、第1実施形態に係るキレート剤定量システム1を用いたキレート剤の定量方法の詳細について、図2を用いながら説明する。図2は、第1実施形態に係るキレート剤の定量方法を説明するためのフローチャートである。
まず、産業廃棄物の焼却時に生じる焼却灰をキレート剤によりキレート処理する。このキレート処理では、焼却灰にキレート剤を添加することにより、当該焼却灰中の重金属をキレート剤と反応させ、当該重金属を不溶化(固定化)させる。上記キレート処理におけるキレート剤の添加量は、環境省告示13号法試験によって重金属が不溶化されていると確実に判断されるために、焼却灰中の重金属と十分に反応する量である。
次に、第1ステップとして、キレート処理後の焼却灰を水に混入する(ステップS1)。ステップS1では、焼却灰を水に混入した後に例えば攪拌機によって撹拌する(又は振盪機によって振盪する)ことにより、キレート処理後の焼却灰が水中に分散されたスラリーを形成する。なお、ステップS1は、上記キレート剤定量システム1を用いるための前処理としてもよく、必ずしも当該キレート剤定量システム1を用いるわけではない。
次に、第2ステップとして、ステップS1にて形成したスラリーから焼却灰を除去した溶出液を抽出する(ステップS2)。ステップS2では、ろ過部2におけるろ過用の膜上にスラリーを流入させることによって、スラリーを構成する液体が当該膜を通過し、溶出液として溶出液収容部3内に抽出される。一方で、スラリーを構成する焼却灰は、当該膜上に残存することによって溶出液から除去される。ろ過部2によるスラリーのろ過は自然ろ過であるが、加圧ろ過または吸引ろ過でもよい。
次に、溶出液収容部3内の溶出液に所定量の金属イオンを添加する(ステップS3)。ステップS3では、溶出液収容部3内の溶出液と、金属イオン収容部4に収容されている所定量の金属イオンが含まれた溶液とのそれぞれを混合部5に添加し、混合液を形成する。この混合液内にキレート処理にて重金属に未反応のキレート剤は金属イオンと反応し、水に不溶である金属錯体を形成する。ステップS3にて、混合液が当該金属錯体に起因して懸濁したと目視できた場合、混合液に未反応のキレート剤が含まれていると判断してもよい。なお、ステップS3にて金属イオンが加えられた溶出液を撹拌することによって混合液を形成してもよい。混合部5に蓋部が設けられている場合、撹拌時に混合液が外部に飛散することを防ぐことができるため好ましい。
次に、混合部5内の混合液の濁度を測定する(ステップS4)。ステップS4では、当該混合液の濁度を測定部6によって測定し、この測定結果に基づいて混合液中の残留キレート剤を定量する。混合液内の残留キレート剤は、残留キレート剤の濃度が大きいほど混合液の濁度が大きくなるという相関関係を利用して定量される。
以上に説明した第1実施形態に係るキレート剤定量システム1によれば、スラリー内に未反応のキレート剤が含まれていた場合、当該キレート剤はろ過部2で溶出された溶出液に含まれる。この溶出液に所定量の金属イオンを混合して得られる混合液の濁度は、未反応のキレート剤と金属イオンとの反応により得られる不溶性の金属錯体の形成により急激に上昇する。ここで、混合液には所定量の金属イオンが加えられるため、金属イオンが全て反応するまでは混合液内のキレート剤の濃度が大きいほど混合液の濁度が大きくなる。すなわち、混合液において、キレート剤の濃度と濁度とは相関関係がある。この相関関係を利用して、混合液の濁度を測定部6によって測定した後に、容易にキレート剤の定量ができる。また、混合液が当該金属錯体に起因して懸濁した場合、混合液に未反応のキレート剤が含まれていると判断することによって、混合液中のキレート剤の有無が容易に判断できる。
ここで、混合液における濁度が急激に上昇し始める点は、スラリー内に未反応のキレート剤が含まれ始める点だと解釈できる。したがって、この濁度変化の変曲点を測定することにより、キレート処理時における適正なキレート剤の添加量を容易に得ることができる(濁度変化の変曲点を測定する方法は、後述の実施例にて説明する)。
加えて、本実施形態では、金属イオンは銅イオンであって、キレート剤がジチオカルバミン酸系キレート剤であることにより、ジチオカルバミン酸系キレート剤と銅イオンとは、容易に結合して水に対して不溶な銅錯体を形成し、且つ、溶液中に残留しているキレート剤の量に対する溶液の濁度の上昇率が低いので、測定可能な最大濁度におけるキレート剤の濃度が高くなる。したがって、銅イオンを用いた場合、溶液中のキレート剤の定量可能範囲が広くなる。
また、本実施形態では、金属イオンはニッケルイオンであって、キレート剤がジチオカルバミン酸系キレート剤であることにより、ジチオカルバミン酸系キレート剤は、ニッケルイオンと容易に結合して水に対して不溶なニッケル錯体を形成する。ジチオカルバミン酸系キレート剤とニッケルイオンとが結合して形成されるニッケル錯体は、水に対して不溶であり、且つ溶液中で安定に存在する。これにより、溶液にニッケルイオンを加えた場合、溶液中に残留しているキレート剤の有無を精度よく測定できる。また、溶液にニッケルイオンを加えた場合、溶液中に残留しているキレート剤の量に対する溶液の濁度の上昇率が高いので、キレート剤が残留しているか否かを精度よく確認できると共に、残留しているキレート剤の濃度が微小であっても精度よく定量できる。
また、溶液の濁度の測定が透過光測定法によって行われることによって、該測定に用いられる測定機器は、例えば散乱光測定用の測定機器等と比較して安価に製造できると共に小型化が可能となる。これにより、上記測定機器の持ち運びが容易となり、特定の施設以外でも溶液の濁度を容易に測定できる。
(第2実施形態)
以下では、第2実施形態に係るキレート剤定量システム、及び当該システムを用いたキレート剤の定量方法について説明する。第2実施形態の説明において第1実施形態と重複する記載は省略し、第1実施形態と異なる部分を記載する。つまり、技術的に可能な範囲において、第2実施形態に第1実施形態の記載を適宜用いてもよい。
図3は、第2実施形態に係るキレート剤定量システムを示す概略構成図である。図3に示されるように、第2実施形態のキレート剤定量システム1Aは、第1実施形態のキレート剤定量システム1と比較して、金属イオン収容部4及び混合部5を備えない代わりに、混合部5A及びスラリー収容部7を備えている。
混合部5Aは、予め所定量の金属イオンが含まれる溶液を収容しており、溶出液収容部3から溶出液が供給されることによって混合液を形成する。よって、混合部5Aは、第1実施形態の混合部5と同様に、溶出液に溶液中の金属イオンを混合する装置である。また、混合部5A内の混合液の濁度が測定部6によって測定されるので、混合部5Aは、上記混合部5と同様に光を透過するガラス又はプラスチック製のカップ状の容器である。
スラリー収容部7は、スラリーを収容する装置(収容部)であり、例えばプラスチック製の容器である。液体中の焼却灰の分散度を高めてスラリーを形成するため、スラリー収容部7には、例えば焼却灰粉砕用の複数のボールが収容されてもよい。この場合、スラリー収容部7は、ボールを用いて焼却灰を粉砕してその分散度を高める時に、液体の流出を防ぐための蓋を備える。また、ボールの代わりに、かきまぜ棒等を用いることによって液体中の焼却灰の分散度を高めてもよい。
次に、第2実施形態に係るキレート剤定量システム1Aを用いたキレート剤の定量方法の詳細について説明する。第2実施形態のキレート剤の定量方法は、第1実施形態の定量方法におけるステップS1〜S4と同一のステップを有している。このため、以下では第2実施形態のキレート剤の定量方法を、図2を用いながら説明する。
まず、第2実施形態のステップS1では、スラリー収容部7内の水に焼却灰を混入した後に、スラリー収容部7内に複数のボールを収容する。次に、蓋を用いて当該スラリー収容部7を密閉した後、スラリー収容部7を数十秒間〜数分間振動させる。これにより、キレート処理後の焼却灰が水中に分散されたスラリーを形成する。
次に、第2実施形態のステップS2では、第1実施形態のステップS2と同様に、ステップS1にて形成したスラリーから焼却灰を除去した溶出液を抽出する。
次に、第2実施形態のステップS3では、溶出液収容部3内の溶出液を混合部5Aに添加することによって、当該溶出液に所定量の金属イオンを加えて混合液を生成する。当該ステップS3では、混合部5Aを密閉した上で振動させることにより、混合液を撹拌することが好ましい。
次に、第2実施形態のステップS4では、第1実施形態のステップS4と同様に、混合液の濁度を測定部6によって測定し、この測定結果に基づいて混合液中の残留キレート剤を定量する。
以上に説明した第2実施形態に係るキレート剤定量システム1Aによっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、第1実施形態においては、キレート剤定量システム1におけるろ過部2、溶出液収容部3、金属イオン収容部4、混合部5、及び測定部6は、それぞれ別個の装置であるが、例えばろ過部2及び溶出液収容部3は一体の装置となっていてもよく、溶出液収容部3及び混合部5は一体の装置となっていてもよく、溶出液収容部3、混合部5、及び測定部6は一体の装置となっていてもよく、混合部5及び測定部6は一体の装置となっていてもよい。また、キレート剤定量システム1は、水にキレート処理済みの焼却灰を混入してスラリーを形成するための混入部(第2実施形態のスラリー収容部7に相当)をさらに備えてもよい。また、焼却灰には、キレート処理の前に固化処理が実施されてもよい。この場合、残留キレート剤の有無を測定することにより、固化処理が十分になされているか否かを容易に判断できる。加えて、残留キレート剤を定量することにより、固化処理に必要な材料の量を推定できる。
第2実施形態において、スラリー収容部7内の焼却灰は、撹拌器又は振盪機を用いて分散させてもよい。また、ろ過部2及び溶出液収容部3は一体の装置となっていてもよく、溶出液収容部3及び混合部5Aは一体の装置となっていてもよく、混合部5A及び測定部6は一体の装置となっていてもよい。
また、第1及び第2実施形態において、溶出液収容部3は、ろ過部2を介してスラリーから溶出液を抽出するピペット又は注射器等であってもよい。この場合、ろ過部2は、溶出液収容部3に着脱可能に取りつけられるフィルターであってもよい。これにより、溶出液収容部3がスラリーから溶出液を抽出する際、ろ過部2が溶出液収容部3に取り付けられる。また、溶出液収容部3から混合部5,5Aへ溶出液を添加する際、ろ過部2が溶出液収容部3から取り外される。
また、第1及び第2実施形態において、キレート剤定量システムを用いたキレート剤の定量方法は、全て自動で行われてもよいし、一部自動で行われてもよいし、全て手動で行われてもよい。すなわち、上述したキレート剤の定量方法の一部又は全てを、作業者が行ってもよいし、演算器等が自動的に行ってもよい。
また、第1及び第2実施形態では、キレート剤定量システムを用いて焼却灰(特に飛灰)の残留キレート剤の有無を測定すると共に及び定量を行ったが、本発明はこれに限定しなくてもよい。例えば、焼却灰以外の測定対象物として、汚染された土壌に対して本発明に係るキレート剤定量システムを用いたキレート定量方法を実施してもよい。土壌が例えば重金属によって汚染されている場合、当該土壌に対しては、重金属封じ込め処理(焼却灰の無害化処理に相当)が実施される必要がある。この重金属封じ込め処理が実施された土壌に対して本発明に係るキレート剤定量システムを用いたキレート定量方法を行うことにより、封じ込め処理が十分に施されているか否かを容易に確認できる。加えて、封じ込め処理が十分でない場合、追加で添加すべき薬剤量等を推定できる。なお、重金属封じ込め処理としてキレート剤が用いられた場合、当該重金属封じ込め処理をキレート処理とみなす。
また、土壌が重金属に汚染されているか否かを調査するために、本発明に係るキレート剤定量システムを用いたキレート定量方法を実施してもよい。すなわち、測定対象物は、重金属封じ込め処理等が実施されていない土壌であってもよい。この場合、測定対象物である土壌に適量のキレート剤を添加するキレート処理を実施した後、残留キレート剤を定量する。これにより、重金属による土壌の汚染の程度を推定でき、重金属封じ込め処理が必要か否かを容易に判断できる。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
(実施例1)
産業廃棄物を焼却した際に生じた飛灰を回収し、当該飛灰に所定の濃度のキレート剤を加えてキレート処理を行った。キレート剤は、東ソー株式会社製、TS−300 ピペラジン系キレート剤を用いた。キレート処理後の飛灰10gを水(精製水)100ml中に混合してスターラーにて5分間撹拌した後、漏斗及びろ紙を用いて飛灰が分散した水をろ過した。ろ紙は、アドバンテック東洋株式会社製、定性分析用 No.101を用いた。ろ過によって抽出したろ液に、0.02mol/Lの硫酸銅水溶液を0.12ml添加して混合することによって、測定試料を作成した。
作成した測定試料の濁度を、ホルマジン標準液を用いた透過光測定法により測定した。この透過光測定では、光源としてLED、濁度計として株式会社共立理化学研究所製、デジタル濁度計 500Gを用いて行った。濁度計の測定波長は660nmとし、濁度の測定範囲は20〜500度とした。濁度は、標準物質であるホルマジン1mgを精製水1Lに含ませ、均一に分散させた懸濁液の濁りを1度とした。実施例1の測定試料の測定結果は、表1に示される。なお、濁度が20以下の場合、キレート剤の濃度を0とし、濁度が500以上の場合、キレート剤の濃度を測定不能とした。
Figure 0006845956
図4は表1の結果を示すグラフである。図4において、横軸はキレート剤の添加量を示し、左側の縦軸は濁度を示し、右側の縦軸は測定試料中のキレート剤の濃度を示している。図4内の三角形11a〜11eはキレート剤の濃度であり、図4内のひし形12a〜12eは測定試料の濁度である。表1に示されるように、キレート剤の添加量が0wt%〜6wt%においては、濁度はほとんど変化していない。よって、図4のひし形12b,12cを結ぶ直線13の傾きは非常に小さくなっている。これは、キレート処理時に添加されたキレート剤が飛灰中の重金属と十分に反応しており、測定試料中にキレート剤が全くあるいはほぼ含まれていないことから、測定試料中の金属イオン(銅イオン)とキレート剤とが反応せず、水に不溶な物質が形成されていないためだと考えられる。
これに対して、表1に示されるように、キレート剤の添加量が7wt%〜8wt%においては、濁度が急激に上昇している。よって、図4のひし形12d,12eを結ぶ直線14の傾きは、直線13の傾きに比べて非常に大きくなっている。これは、キレート処理時に過剰なキレート剤が加えられており、測定試料中に残留したキレート剤が含まれることから、測定試料中の銅イオンが残留キレート剤と反応し、水に不溶な物質(銅錯体)が形成され、測定試料の濁度が急激に上昇するためだと考えられる。測定試料には所定量に調整された銅イオンが含まれていることから、残留キレート剤の濃度によって銅錯体の形成量が変化する。すなわち、残留キレート剤の濃度によって、測定試料の濁度の変化量が定まる。これにより、測定試料の濁度と残留キレート剤の濃度との間には相関関係があることがわかる。
直線13,14の交点15は、混合液中に銅錯体が形成され始める点に相当する。すなわち、交点15は、キレート処理において飛灰中の重金属とキレート剤とが丁度反応する点に相当する。換言すれば、交点15は、測定試料中のキレート剤の有無を判断するための閾値を示す点であり、直線13,14の変曲点である。したがって、実施例1においては、上記直線13,14を求めることによって、キレート処理における適正なキレート剤の添加量である交点15を容易に求めることができる。
(実施例2)
キレート剤としてミヨシ油脂株式会社製、M−1 ジチオカルバミン酸系キレート剤を用いたこと、ろ過によって抽出したろ液を5倍希釈したこと、及び希釈したろ液に0.04mol/Lの塩化ニッケル水溶液を0.6ml添加して混合することによって、測定試料を作成したこと以外は、実施例1と同様にして測定試料を作成した。そして、この測定試料の濁度を実施例1と同様に測定した。実施例2の測定試料の測定結果は、表2に示される。
Figure 0006845956
図5は表2の結果を示すグラフである。図5において、横軸はキレート剤の添加量を示し、左側の縦軸は濁度を示し、右側の縦軸は測定試料中のキレート剤の濃度を示している。図5内の三角形21a〜21fはキレート剤の濃度であり、図5内のひし形22a〜22fは測定試料の濁度である。表2に示されるように、キレート剤の添加量が0wt%〜6wt%においては、濁度はほとんど変化していない。よって、図5のひし形22b,22cを結ぶ直線23の傾きは非常に小さくなっている。これは、実施例1にて説明したように、キレート処理時に添加されたキレート剤が飛灰中の重金属と十分に反応しており、測定試料中にキレート剤が全くあるいはほぼ含まれていないからだと考えられる。
これに対して、表2に示されるように、キレート剤の添加量が7wt%〜9wt%においては、濁度が大幅に上昇している。よって、図5のひし形22d〜22fを結ぶ直線24の傾きは、直線23の傾きに比べて大きくなっている。これは、実施例1にて説明したように、測定試料中のニッケルイオンが残留キレート剤と反応し、水に不溶な物質(ニッケル錯体)が形成されたからだと考えられる。測定試料には所定量に調整されたニッケルイオンが含まれていることから、残留キレート剤の濃度によってニッケル錯体の形成量が変化する。よって、実施例2においても、測定試料の濁度と残留キレート剤の濃度との間には相関関係があることがわかる。なお、実施例2における残留キレート剤の量に対する溶液の濁度の上昇率は、実施例1よりも大きい。
直線23,24の交点25は、混合液中にニッケル錯体が形成され始める点に相当する。すなわち、交点25は、キレート処理において飛灰中の重金属とキレート剤とが丁度反応する点に相当する。したがって、実施例2においても、上記直線23,24を求めることによって、キレート処理における適正なキレート剤の添加量である交点25を容易に求めることができる。
1…キレート剤定量システム、2…ろ過部、3…溶出液収容部、4…金属イオン収容部、5…混合部、6…測定部。

Claims (7)

  1. キレート剤によって不溶化された重金属を含む測定対象物が分散されたスラリーをろ過するろ過部と、
    前記ろ過部で溶出された溶出液を収容する収容部と、
    前記収容部から供給される前記溶出液に所定量の金属イオンを混合する混合部と、
    前記溶出液と前記金属イオンとを混合して得られる混合液の濁度を測定する測定部と、
    前記測定部で得られた前記混合液の濁度から、前記混合液中の前記キレート剤を定量する定量部と、
    を備え
    前記収容部は、前記ろ過部の側壁及び底面の少なくとも一つと嵌合する開口部を有する、キレート剤定量システム。
  2. キレート剤によって不溶化された重金属を含む測定対象物が分散されたスラリーから前記測定対象物を除去する除去部と、
    前記除去部で得られた溶出液に所定量の金属イオンを混合する混合部と、
    前記溶出液と前記金属イオンとを混合して得られる混合液の濁度を測定する測定部と、
    前記測定部で得られた前記混合液の濁度から、前記混合液中の前記キレート剤を定量する定量部と、
    を備え
    前記除去部は、前記スラリーをろ過するための膜が取り付けられる筒体と、前記溶出液が収容される収容部とを有し、
    前記収容部は、前記筒体の側壁及び底面の少なくとも一つと嵌合する開口部を有する、キレート剤定量システム。
  3. 前記収容部は、前記開口部を密閉する蓋部を有する、請求項1又は2に記載のキレート剤定量システム。
  4. 前記金属イオンが含まれる溶液を収容する金属イオン収容部をさらに備え、
    前記金属イオン収容部は、ピペット及び注射器の少なくとも一つを有する、請求項1〜のいずれか一項に記載のキレート剤定量システム。
  5. 前記スラリーを形成する携帯可能なスラリー収容部をさらに備える、請求項1〜のいずれか一項に記載のキレート剤定量システム。
  6. 携帯可能な請求項1〜のいずれか一項に記載のキレート剤定量システム。
  7. 前記測定対象物は、焼却灰である、請求項1〜のいずれか一項に記載のキレート剤定量システム。
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