まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、以下において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレール2bによって囲まれた正面視略円形状の遊技領域10が形成されている。この遊技領域10には、遊技媒体としての遊技球が打球発射装置(図示略)から発射されて打込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓50aを有するガラス扉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠50により遊技領域10を開閉できるようになっており、ガラス扉枠50を閉鎖したときにガラス窓50aを通して遊技領域10を透視できるようになっている。
図1に示すように、遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材にて正面から見て略四角形状に形成され、前面である遊技盤面に多数の障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板200A(図10参照)と、該盤面板200Aの背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材200B(図10参照)と、から主に構成されている。尚、遊技盤2はベニヤ板にて構成されていてもよい。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域10の右側下部位置)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域10の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)を導出表示する。
演出表示装置5は、遊技盤2よりも背面側に配設され、該遊技盤2に形成された開口2cを通して視認できるようになっている。尚、遊技盤2における開口2cには枠状のセンター飾り枠51が設けられている。遊技盤2の背面と演出表示装置5との間には、動作可能な可動体を有する演出装置(図示略)等が設けられている。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。
第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの右方位置には、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示し、第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aが設けられ、演出表示装置5の右側下方には、普通可変入賞球装置6Bが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口扉(後述する開閉扉602)を有する普通電動役物を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。また、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。
図1に示すように、普通入賞球装置6Aの右方位置には、特別可変入賞球装置7Aが設けられている。特別可変入賞球装置7Aは、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できない(または通過(進入)しにくい)遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。
大入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1カウントスイッチ23によって検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7Aにおいて大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第2状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7Aにおいて大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第1状態となる。
また、図7に示すように、第1カウントスイッチ23を通過(進入)した遊技球は、遊技盤2の背面側に誘導された後、ソレノイド83のオンオフにより駆動する振分装置754によって第2カウントスイッチ24Aまたは第3カウントスイッチ24Bのいずれかに誘導され、第2カウントスイッチ24Aまたは第3カウントスイッチ24Bのいずれかによって検出される。詳しくは後述するが、この振分装置754は、ソレノイド83がオフ状態であるときに第3カウントスイッチ24Bへの遊技球の通過を困難とする規制状態となり、ソレノイド83がオン状態であるときに第3カウントスイッチ24Bへの遊技球の通過を可能とする許容状態となる。尚、本実施例では、第3カウントスイッチ24Bによって遊技球が検出されたことに基づき、大当り遊技状態の終了後の遊技状態を後述する確率変動遊技状態(確変状態)とするようになっている。
第2保留表示器25Bの右方位置には、普通図柄表示器20が設けられている。普通図柄表示器20の右方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技領域10においては、遊技球が流下する流下経路のうちの第1経路が、正面から見て演出表示装置5(センター飾り枠5c)よりも左側の領域に主に設けられ、遊技球が流下する流下経路のうち第1経路とは異なる第2経路が、正面から見て演出表示装置5(センター飾り枠5c)よりも右側の領域に主に設けられている。
第1経路に遊技球を流下させるために演出表示装置5の左側領域(左側遊技領域)に遊技球を打込むことが左打ちと呼ばれる。第2経路に遊技球を流下させるために演出表示装置5の右側領域(右側遊技領域)に遊技球を打込むことが右打ちと呼ばれる。第1経路は、遊技領域10の左側に遊技球を打込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、左打ち経路と呼ばれてもよい。また、第2経路は、遊技領域10の右側に遊技球を打込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、右打ち経路と呼ばれてもよい。尚、第1経路と第2経路とは、別の経路により構成されてもよく、一部が共有化された経路であってもよい。左遊技領域と右遊技領域とは、例えば、遊技領域10内における演出表示装置5の端面や障害釘の配列等により区分けされていればよい。
また、第1経路を流下した遊技球は、普通入賞球装置6Aに入賞可能となり、第2経路を流下した遊技球は、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7Aに入賞可能、かつ、通過ゲート41を通過可能となるように多数の障害釘が配設されている。つまり、左打ちの場合は普通可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球装置7Aに入賞不能、かつ、通過ゲート41を通過不能である。
遊技盤2における遊技領域10には、上記以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車や複数の障害釘、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口装置500A〜500D等が設けられている。具体的には、図1に示すように、特別可変入賞球装置7Aの上方に位置する一般入賞口装置500Aと、通過ゲート41の下方に位置する一般入賞口装置500Bと、普通入賞球装置6Aの左方に位置する一般入賞口装置500C,500Dと、が設けられており、一般入賞口装置500A〜500D内のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞スイッチ30によって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。また、遊技領域10の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域10の周辺部には、演出用LED9が設けられている。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域10に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、発射装置(図示略)へと供給可能に保持(貯留)する上皿90(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿90から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿91が設けられている。下皿91を形成する部材に取付けられたスティックコントローラ31Aの傾倒操作はコントローラセンサユニット35Aにて検出され、上皿90を形成する部材に設けられたプッシュボタン31Bに対してなされた押下動作はプッシュセンサ35Bにて検出される。
次に、パチンコ遊技機1の回路構成について説明する。パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
また、主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81〜83に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、通過ゲート41を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24Bからの検出信号を伝送する配線が接続されている。また、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば、演出図柄の変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(ReadOnlyMemory101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(RandomAccessMemory102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(CentralProcessingUnit103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport105)と、を備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。
図2に示すように、演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R、演出用LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路や、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31Bといった電気部品の動作を検出するための各種回路が搭載されている。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。また、ROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域10に設けられた通過ゲート41を遊技球が通過したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過し、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となり、普通可変入賞球装置6Bの可動板が遊技領域10から退避する開放制御が行われ、所定時間が経過すると遊技領域10に突出する閉鎖位置に戻る通常開放制御が行われる。
遊技球が第1始動入賞口に入賞したことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。また、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始される。
特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、変動表示時間が経過すると確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「はずれ」となる。特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7Aの大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.5秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7Aを遊技者にとって有利な第2状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7Aを遊技者にとって不利な第1状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。
演出表示装置5の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「大当りA組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示され、変動表示結果が「大当りA」となった場合は大当り遊技状態に制御され、該大当り遊技状態において遊技球が第3カウントスイッチ24Bにて検出されなかった場合は、該大当り遊技状態の終了後に時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せ(「大当りB組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示され、変動表示結果が「大当りB」となった場合は大当り遊技状態に制御され、該大当り遊技状態において遊技球が第3カウントスイッチ24Bにて検出された場合は、該大当り遊技状態の終了後に時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。この確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したとき、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回)の特図ゲームが実行されたとき、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたとき、などに終了すればよい。
時短制御が行われるときには、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動板の移動制御を行う移動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その移動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御、高開放制御)が行われる。これにより、第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。
本実施例では、特図ゲームにおける変動表示結果が「大当りA」となった場合、第1ラウンド(例えば第1〜第9、第11〜第14ラウンドなど)において、特別可変入賞球装置7Aを第1期間(例えば約29秒など)第2状態(開放状態)とするとともに、振分装置754を規制状態に制御する通常開放制御が実行され、第2ラウンド(例えば第10、第15ラウンド)において、特別可変入賞球装置7Aを第2期間(例えば約0.5秒など)第2状態(開放状態)としたのち、所定の待機期間である約0.5秒が経過してから振分装置754を許容状態に制御する第2制御が実行される。
所定の待機期間(例えば約0.5秒)とは、ほぼ遊技球の進入はあり得ないが、仮に第2期間が経過する間際に特別可変入賞球装置7Aに進入した遊技球が、規制状態にある振分装置754により第2カウントスイッチ24Aに誘導され、許容状態に切り替わった振分装置754により遊技球が第3カウントスイッチ24Bにて検出される可能性がほぼなくなるまで待機するための期間である。これにより、遊技球が特別可変入賞球装置7A内に進入する確率及び第3カウントスイッチ24Bにて検出される可能性は極めて低いため、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される確率が低い。つまり、「大当りA」は実質的に大当り遊技状態の終了後に確変制御が行われない「非確変大当り」である。尚、所定の待機期間(例えば約0.5秒)は、第3カウントスイッチ24Bまでの遊技球の誘導距離、誘導面の傾斜角度、通路構造等によって変わるため、第3カウントスイッチ24Bに到達するのに要する期間よりも長い期間を設定することが好ましい。
一方、特図ゲームにおける変動表示結果が「大当りB」となった場合、第1ラウンド(例えば第1〜第9、第11〜第14ラウンドなど)において、特別可変入賞球装置7Aを第1期間(例えば約29秒など)第2状態(開放状態)とするとともに、振分装置754を規制状態に制御する通常開放制御が実行され、第2ラウンド(例えば第10、第15ラウンド)において、特別可変入賞球装置7Aを第1期間(例えば約29秒など)第2状態(開放状態)とするとともに、振分装置754を許容状態に長期間(例えば、28秒)制御される第1制御が実行される。これにより、遊技球が特別可変入賞球装置7A内に進入する確率及び遊技球が特別可変入賞球装置7A内に進入した場合に第3カウントスイッチ24Bにて検出される可能性は高く、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される確率が高い。つまり、「大当りB」は実質的に大当り遊技状態の終了後に時短制御とともに確変制御が行われる「確変大当り」である。
尚、「大当りB」であっても、大当り遊技状態における第2ラウンド(例えば第10、第15ラウンド)において、第3カウントスイッチ24Bにて遊技球を検出しなかった場合、つまり、第3カウントスイッチ24Bを遊技球が通過しなかった場合、その大当り遊技状態の終了後には確変制御が行われない。一方、「大当りA」であっても、第2ラウンド(例えば第10、第15ラウンド)において、第3カウントスイッチ24Bにて遊技球を検出した場合、つまり、第3カウントスイッチ24Bを遊技球が通過した場合、その大当り遊技状態の終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。
尚、本実施例において、大当り種別として大当りA及び大当りBを備える形態を例示するが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第10ラウンドにおいて第2制御を実行し、第15ラウンドにおいて第1制御を実行する大当りC等の他の大当り種別を備えていてもよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理を実行する。
特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7Aにおける大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用、大当り種別判定用、変動パターン判定用などの乱数値をそれぞれ抽出して、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納(記憶)する始動入賞処理を実行する。
また、CPU103は、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定や、特図表示結果判定用の乱数値を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する特別図柄通常処理を実行する。つまり、CPU103は、特図ゲームの変動表示を開始するときに、始動入賞が発生したときに記憶した乱数値に基づいて、当該変動表示の表示結果として大当り表示結果を導出表示するか否かを決定(抽選)する処理を実行する。
次いで、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する変動パターン設定処理、特別図柄を変動させるための設定や特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を行う特別図柄変動処理、特別図柄の変動を停止させて確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う特別図柄停止処理を行う。また、変動表示結果が「大当り」となった場合は、大当り遊技状態において大入賞口を開閉させる処理を行う大当り開放前処理、大当り開放中処理、大当り開放後処理、大当り終了処理を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理においてタイマ割込が発生すると、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理を実行する。
演出制御プロセス処理では、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uでの保留記憶表示を、保留記憶バッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する。次いで、演出制御プロセスフラグの値に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する変動パターン指定コマンド受信待ち処理、演出図柄の変動が開始されるように制御する演出図柄変動開始処理、演出図柄変動開始処理にてセットされたプロセスデータに応じて変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等の制御や変動時間の終了を監視するとともに、演出表示装置5の表示制御、スピーカ8L,8Rからの音出力、演出用LED9、演出図柄変動中処理、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う演出図柄変動停止処理を行う。
大当り表示処理においては、変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。大当り遊技中処理においては、大当り遊技中の制御を行う。特に本実施例では、大当り遊技状態において遊技球が第3カウントスイッチ24Bに検出された場合、該遊技球が第3カウントスイッチ24Bに検出されたこと、つまり、該大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されることを遊技者に報知する処理(例えば、「V入賞発生」の表示)等を行う。大当り終了演出処理においては、演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。
このように演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンド(制御情報)に基づいて、演出図柄の変動表示制御や予告演出といった遊技に関連する各種演出を実行可能とされている。
尚、演出制御用CPU120が演出図柄の変動表示中において実行する予告演出としては、例えば、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、変動表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。
また、本実施例では、上記予告を含む各種演出として、可動体を有する演出装置(図示略)による可動体演出や、導光板装置(図示略)を用いた発光演出や、スピーカ8L,8R、及び演出用LED9による複合演出を実行可能とされている。尚、これら各種演出は、例えば、変動表示中における所定タイミングや、遊技者がスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bを操作したタイミングで実行可能としてもよい。
次に、特別可変入賞球ユニット7について図3〜図12に基づいて説明する。図3は、(A)は特別可変入賞球ユニットを正面から見た斜視図、(B)は特別可変入賞球ユニットの正面図である。図4は、特別可変入賞球ユニットを正面から見た分解斜視図である。図5は、特別可変入賞球ユニットを背面から見た分解斜視図である。図6は、(A)は特別可変入賞球装置の閉鎖状態を示す正面断面図、(B)は開放状態を示す正面断面図である。図7は、(A)は規制部が第1位置にある状態を示す図6のA−A断面図、(B)は規制部が第2位置にある状態を示す図6のA−A断面図である。図8は、(A)は振分装置を正面から見た分解斜視図、(B)は振分装置を背面から見た分解斜視図である。図9は、(A)は第1LED及び第3LEDを示す説明図、(B)は第2LEDを示す説明図である。図10は、図6のB−B断面図である。図11は、図10のC−C断面図である。図12は、図10のD−D断面図である。
図3〜図6に示すように、特別可変入賞球ユニット7は、遊技盤2に前方から取付けられるベース部材750と、ベース部材750の前面に固定される演出用LED基板751と、演出用LED基板751を前面側から被覆するようにベース部材750の前面に取付けられる前カバー部材752と、遊技盤2の後方からベース部材750の背面に取付けられる後カバー部材753と、後カバー部材753の背面側に配設される振分装置754と、を備えており、ベース部材750には、特別可変入賞球装置7Aと、普通可変入賞球装置6Bと、一般入賞口装置500Aと、が組付けられている。これらベース部材750、前カバー部材752、後カバー部材753、後述する振分装置754の前ケース部材731及び後ケース部材732は、透光性を有する部材により構成されている。
先ず、普通可変入賞球装置6Bの構造について説明する。普通可変入賞球装置6Bは、ベース部材750の中央部よりも若干右側に設けられた前後に貫通する貫通孔601(第2始動入賞口)と、ソレノイド81(図2参照)によって開閉駆動される開閉扉602と、貫通孔601を介してベース部材750の前面側から背面側に進入する遊技球Pが流下する通路部603と、から主に構成されている。
開閉扉602は、その下端に設けられた左右に延びる回動軸(図示略)を中心として開閉扉602が立設して貫通孔601を閉塞する閉鎖位置と、開閉扉602が前方に回動して貫通孔601を開放する開放位置(図示略)と、の間で動作可能となっている。また、通路部603は、後カバー部材753における貫通孔601と対応する位置に設けられており、貫通孔601を通過する遊技球Pを遊技盤2の背面側に案内するようになっている。尚、通路部603には、第2始動口スイッチ22B(図2参照)が配設されており、通路部603を通過する遊技球Pを検出できる。
次に、一般入賞口装置500Aの構造について説明する。一般入賞口装置500Aは、ベース部材750の上端縁の前面側に固定される上方に開口する案内部材501と、案内部材501に流入する遊技球をベース部材750の背面側に沿って流下させる通路部502と、から主に構成されており、通路部502は、後カバー部材753における案内部材501と対応する位置に設けられており、案内部材501に流入する遊技球を遊技盤2の背面側に案内するようになっている。尚、通路部502には、一般入賞スイッチ30が配設されており、通路部502を通過する遊技球を検出できる。
また、ベース部材750における普通可変入賞球装置6B及び一般入賞口装置500Aの左右側方には、後述する傾斜通路700に向けて遊技球Pを流下させる流路を構成する流路構成部材510A,510Bが設けられており、流路構成部材510A,510B上に流下した遊技球Pは傾斜通路700に向けて案内される。
次いで、特別可変入賞球装置7Aの構成について説明する。特別可変入賞球装置7Aは、ソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉701を備え、その大入賞口扉701によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口702を形成する。大入賞口702は、右側から左側に向けて下方に傾斜するように延設された傾斜通路700に上向きに開放するように形成されている。
傾斜通路700の側壁を構成するベース部材750の前面と、前カバー部材752における前壁部759の背面と、には、遊技球Pの流下速度を低下させる複数の規制片760が通路側に突出するように形成されており、複数の規制片760は、前方から見て傾斜通路700上を左側へ流下する遊技球Pに干渉することで、遊技球Pが前後方向成分の動きをもって蛇行する(所謂ジグザグ動作する)ように遊技球Pを流下させて、大入賞口702を通過する時間、つまり、閉鎖状態にある大入賞口扉701の上面における上流側端部から下流側端部まで流下するのに要する時間を、規制片760がない場合よりも遅延させる。これら複数の規制片760は、上下方向に延設され、傾斜通路700における遊技球Pの流下方向で、所定間隔を空けて並ぶように形成され、かつ、ベース部材750及び前カバー部材752に交互に形成されている。
大入賞口扉701は、大入賞口702を閉塞可能な板部材であり、前方に突出して大入賞口702を閉鎖するとともに傾斜通路700の一部を構成する閉鎖位置(図6(A)参照)と、後方に退避して大入賞口702を開放する開放位置(図6(B)参照)と、の間で動作可能に設けられている。具体的には、図6に示すように、特別可変入賞球装置7Aは、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉701が大入賞口702を閉鎖状態として、遊技球Pが大入賞口702を通過(進入)できなくする。その一方で、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉701が大入賞口702を開放状態として、遊技球Pが大入賞口702を通過(進入)しやすくする。このように大入賞口702は、遊技球Pが通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球Pが通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球Pが大入賞口702を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球Pが大入賞口702を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口702を通過(進入)した遊技球Pは、図6及び図7に示す第1カウントスイッチ23によって検出される。第1カウントスイッチ23によって遊技球Pが検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球Pが賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7Aにおいて開放状態となった大入賞口702を遊技球Pが通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球Pが通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7Aにおいて大入賞口702が開放状態となれば、その大入賞口702に遊技球Pが進入可能となり、遊技者にとって有利な第2状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7Aにおいて大入賞口702が閉鎖状態となれば、大入賞口702に遊技球Pを通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第1状態となる。尚、大入賞口702に進入することなく傾斜通路700を流下した遊技球Pは、アウト口を介して遊技領域10外へ排出されるようになっている。
図7及び図10に示すように、ベース部材750には、大入賞口扉701の左側下方位置に前後に貫通する貫通孔750aが形成されており、後カバー部材753には、貫通孔750aと対応する位置に貫通孔753aが形成されており、振分装置754の前ケース部材731には、貫通孔753aと対応する位置に貫通孔754aが連通して形成されている。貫通孔750aの背面側には、第1カウントスイッチ23が設けられ、第1カウントスイッチ23の背面側には、遊技球Pを後方に向けて誘導する下流側誘導通路721が後方に向けて下方に傾斜するように延設されており、下流側誘導通路721は、貫通孔754aを介して振分装置754の内部空間と連通している。すなわち、下流側誘導通路721は、第1カウントスイッチ23よりも下流側に配設され、後述する第2カウントスイッチ24Aまたは第3カウントスイッチ24Bに向けて遊技球Pを誘導するように機能する。尚、第1カウントスイッチ23は、遊技球Pが通過する通過孔の軸心が略前後方向を向くように立設しており、第2カウントスイッチ24A及び第3カウントスイッチ24Bは、遊技球Pが通過する通過孔の軸心が上下方向を向くように設けられている。
図3〜図5に示すように、前カバー部材752には、貫通孔750aに遊技球Pを案内する第1案内部752Aと、第1案内部752Aに遊技球Pを案内する第2案内部752Bと、が設けられている。第1案内部752A及び第2案内部752Bは、前カバー部材752の前壁部759からベース部材750に向けて延設されている。
具体的には、図6及び図9(A)に示すように、第1案内部752Aは、貫通孔750aの左側に沿って立設する左壁部755と、左壁部755の下端から貫通孔750aの下側に沿って延びる底壁部756と、左壁部755の右端から立設する右壁部757と、を備え、第2案内部752Bは、右壁部757の上端から右側に向けて上方に傾斜するように延設されている。左壁部755は、右壁部757よりも高さが高く形成されているため、第2案内部752Bにより誘導された遊技球Pは、右壁部757の上端から第1案内部752A内に進入し、左壁部755により受け止められ貫通孔750aを介して下流側誘導通路721に誘導されるようになっている。すなわち、第1案内部752A及び第2案内部752Bは、第1カウントスイッチ23に向けて遊技球Pを誘導する上流側誘導通路722として機能している。
また、前カバー部材752の前壁部759と底壁部756との間には、前壁部759から底壁部756に向けて下方に傾斜するリブ761が形成されており、第1案内部752Aと第2案内部752Bとの外面(案内面の反対側の面)は、リブ状の複数の凹凸から構成される凹凸面758となっている。
図8に示すように、振分装置754は、前ケース部材731と、後ケース部材732と、ソレノイド83及びプランジャ520により動作する規制部521と、から主に構成される。前ケース部材731と後ケース部材732とは、図示しないネジにより接続され、前ケース部材731と後ケース部材732との間には、第2カウントスイッチ24A及び第3カウントスイッチ24Bが左右に並設される。
前ケース部材731は、貫通孔754aと、第2カウントスイッチ24A及び第3カウントスイッチ24Bの左右端を嵌合する嵌合部731a,731bと、第2カウントスイッチ24Aと第3カウントスイッチ24Bとの間を区画するリブ731cと、を備えている。
後ケース部材732は、第2カウントスイッチ24A及び第3カウントスイッチ24Bの後端側を嵌合する嵌合部732a,732bと、嵌合部732a,732bの上方位置において左右方向に延び前後に貫通する溝部732cと、背面側に設けられる溝状のガイド部732dと、を備えている。ガイド部732dは、左右方向に延びている(図8(B)参照)。
また、後ケース部材732の前面側における溝部732cの上方には、下流側誘導通路721を介して正面側から覗き込み可能な表示部733が形成されている(図15参照)。この表示部733には「V」や第3カウントスイッチ24Bの位置を知らせる「矢印」が表示されており、第3カウントスイッチ24Bに入賞することで、確率変動状態に制御されることを示唆している。尚、本実施例における表示部733は、貼着可能なシール部材により構成されているが、後ケース部材732に直接表示されていてもよい。
ソレノイド83は、プランジャ520を左右方向に動作させるように後ケース部材732の背面に固定される。プランジャ520は、前方側に突出する突出部520aを備え、突出部520aは、ガイド部732dに挿入して配置される。つまり、プランジャ520は、ガイド部732dにより左右方向の動作がガイドされる。規制部521は、プランジャ520の先端部に取付けられ、後ケース部材732の背面側から溝部732cを介して該後ケース部材732よりも前方側に突出するように配置される。
尚、前ケース部材731と後ケース部材732との間における第2カウントスイッチ24A及び第3カウントスイッチ24Bの上方には、前ケース部材731の貫通孔754aを通過した遊技球P(遊技球P2)が流下可能な空間が形成される(図7、図10参照)。つまり、下流側誘導通路721の下流側は、遊技球Pが第2カウントスイッチ24Aに進入する経路と、第3カウントスイッチ24Bに進入する経路と、に二股状に分かれている。
具体的には、図7(A)に示すように、ソレノイド83がオフ状態であるときには、規制部521が左側(第3カウントスイッチ24B側)に配置され、下流側誘導通路721を流下する遊技球Pは、第2カウントスイッチ24Aに進入するようになる。換言すれば、ソレノイド83がオフ状態であるときには、下流側誘導通路721を流下する遊技球Pが規制部521により第3カウントスイッチ24Bに進入できなくする規制状態となる。
一方、図7(B)に示すように、ソレノイド83がオン状態であるときには、規制部521が右側(第2カウントスイッチ24A)に配置され、下流側誘導通路721を流下する遊技球Pは、第3カウントスイッチ24Bに進入するようになる。すなわち、ソレノイド83がオン状態であるときには、下流側誘導通路721を流下する遊技球Pが第3カウントスイッチ24Bに進入可能な許容状態となる。
図9(A)に示すように、演出用LED基板751の前面側には、第1案内部752A(底壁部756)の下方から上方に向けて光を照射可能な第1LED741と、第2案内部752Bの下方から上方に向けて光を照射可能な第3LED743A,743Bと、が設けられている。また、図9(B)に示すように、演出用LED基板751の背面側には、背面側に向けて光を照射可能な第2LED742が設けられており、ベース部材750における第2LED742に対応する位置には、前後に貫通する貫通孔750bが形成されている。これら第1LED741、第2LED742、第3LED743A,743Bは、赤(R)・緑(G)・青(B)の発光素子を有し、7色にて発光可能なフルカラーLEDからなる。
図10〜図12に示すように、第1LED741が光を照射すると、該光が第1案内部752Aに入射し、第1案内部752Aが発光する。すなわち、第1カウントスイッチ23の前方、つまり、第1カウントスイッチ23に向けて遊技球Pを誘導する上流側誘導通路722に第1発光部Z1が形成される。詳しくは、上流側誘導通路722を構成する壁部に第1LED741の光が反射して第1発光部Z1が形成される。第1案内部752Aは、凹凸面758やリブ761が設けられているため、凹凸面758やリブ761により光が多方向に拡散され、第1発光部Z1が略均一に発光される。特に、第1LED741の直上近傍に配設される底壁部756及びリブ761が高い輝度で発光する。このように、第1LED741により第1発光部Z1が発光することで、上流側誘導通路722の空間が明るくなる。また、リブ761は、下側から入射する光を前方側に向けて出射することができるため、遊技者側を好適に発光演出することができる。
第2LED742が光を照射すると、該光が貫通孔750bを介して後方側へ出射され、後カバー部材753と振分装置754の前ケース部材731とに入射して発光する。すなわち、第1カウントスイッチ23の後方、つまり、第2カウントスイッチ24Aまたは第3カウントスイッチ24Bに向けて遊技球Pを誘導する下流側誘導通路721に第2発光部Z2が形成される。詳しくは、第2LED742の光の一部は、後カバー部材753に拡散されながら貫通孔754aを構成する下壁部731dを発光させ、第2LED742の光の一部は、後カバー部材753を透過して前ケース部材731に入射し、該前ケース部材731により拡散されながらリブ731cを発光させる。つまり、下流側誘導通路721を構成する壁部に第2LED742の光が反射して第2発光部Z2が形成される。このように、第2LED742により第2発光部Z2が発光することで、下流側誘導通路721の空間が明るくなる。
第3LED743A,743Bが光を照射すると、該光が第2案内部752Bに入射し、第2案内部752Bが発光する。すなわち、第1発光部Z1及び第2発光部Z2の周囲には、第1発光部Z1及び第2発光部Z2とは異なる第3発光部Z3が形成される。詳しくは、第2案内部752Bの下面には、凹凸面758が設けられているため、凹凸面758により光が多方向に拡散され、第3発光部Z3が略均一に発光される。このように、第3LED743A,743Bにより第3発光部Z3が発光することで、上流側誘導通路722の空間が明るくなる。
尚、図10〜図12では、説明の便宜上、第1発光部Z1、第2発光部Z2、第3発光部Z3において主に発光する部分のみを一点鎖線により囲うように図示しているが、その周囲の部分も発光している。
次に、第1LED741、第2LED742、第3LED743A,743B及びガラス扉枠50に設けられる演出用LED9(第3発光部)と、を用いた発光演出の形態について、図13〜図15に基づいて説明する。図13は、遊技状態別の各LEDの発光態様の一例を示す図である。図14は、(A)は非大当り遊技状態の発光演出を示す概略図、(B)は大当り遊技状態の発光演出を示す概略図である。図15は、(A)は各LEDが消灯時に第1カウントスイッチを介して正面側から奥側を覗き込んだ斜視図、(B)は各LEDが点灯時に第1カウントスイッチを介して正面側から奥側を覗き込んだ斜視図、(C)は(B)の状態のときに遊技球が通過する様子を示す斜視図である。
図13に示すように、パチンコ遊技機1が通常遊技状態のときの発光演出にあっては、第1LED741、第2LED742、第3LED743A,743B、及び演出用LED9が、青、緑、赤のいずれかで単色発光する第1発光態様となる。また、パチンコ遊技機1が確変状態のときの発光演出にあっては、第1LED741、第2LED742、第3LED743A,743B、及び演出用LED9が、赤、橙、黄、青、藍、紫の順で所定時間ごとに単色発光が繰り返される第2発光態様(所謂、レインボー)となる。すなわち、パチンコ遊技機1が非大当り遊技状態(通常遊技状態や確変状態などの第2状態)の発光演出において、第1LED741及び第2LED742(第1発光部Z1及び第2発光部Z2)は、第1LED741及び第2LED742の周辺に設けられる第3LED743A,743B(第3発光部Z3)及び演出用LED9(第3発光部)と発光色が共通する態様で発光する。また、本実施例では、パチンコ遊技機1が通常遊技状態のときの発光演出において、第1LED741及び第2LED742(第1発光部Z1及び第2発光部Z2)は、第1LED741及び第2LED742の周辺に設けられる第3LED743A,743B(第3発光部Z3)及び演出用LED9(第3発光部)と発光動作(点灯タイミング)も共通する態様で発光する。つまり、パチンコ遊技機1が非大当り遊技状態の発光演出にあっては、発光演出期間のいずれのタイミングにおいて、第1LED741、第2LED742、第3LED743A,743B、及び演出用LED9が同一色で単色発光され、図14(A)に示すように、各LEDが同じ輝度で発光されることとなる。
また、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態(第2状態)のときの発光演出にあっては、第1LED741及び第2LED742が赤(R)・緑(G)・青(B)を混色して白色発光する第3発光態様となり、第3LED743A,743B、及び演出用LED9は第2発光態様となる。すなわち、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態の発光演出において、第1LED741及び第2LED742(第1発光部Z1及び第2発光部Z2)は、第1LED741及び第2LED742の周辺に設けられる第3LED743A,743B(第3発光部Z3)及び演出用LED9(第3発光部)と異なる(共通しない)態様で発光するため、第1発光部Z1及び第2発光部Z2が目立ちやすくなる。また、本実施例では、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態のときの発光演出において、第1LED741及び第2LED742(第1発光部Z1及び第2発光部Z2)は、第1LED741及び第2LED742の周辺に設けられる第3LED743A,743B(第3発光部Z3)及び演出用LED9(第3発光部)と発光動作も共通しない態様で発光する。したがって、第1発光部Z1及び第2発光部Z2がより目立ちやすくなる。
尚、本実施例では、第1発光部Z1及び第2発光部Z2が、パチンコ遊技機1が通常遊技状態のときに第3発光部Z3(演出用LED9を含む)と発光色及び発光動作が共通し、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態のときに第3発光部Z3(演出用LED9を含む)と発光色及び発光動作が共通しない形態を例示したが、パチンコ遊技機1が通常遊技状態と大当り遊技状態とで発光態様が変化すればよく、例えば、パチンコ遊技機1が通常遊技状態のときに第1発光部Z1及び第2発光部Z2の発光色または発光動作のうち一方が第3発光部Z3(演出用LED9を含む)と共通しなくてもよいし、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態のときに、第1発光部Z1及び第2発光部Z2が発光色または発光動作のうち一方が第3発光部Z3(演出用LED9を含む)と共通してもよい。
図14(B)に示すように、第1LED741及び第2LED742の第3発光態様は、各LEDの第1発光態様及び第2発光態様に比べて高い輝度となっている。したがって、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態のときの発光演出にあっては、第1発光部Z1と第2発光部Z2とが、第3発光部Z3や演出用LED9に比べて強調されるため、第1カウントスイッチ23の上流側の通路(上流側誘導通路722)や第1カウントスイッチ23の下流側の通路(下流側誘導通路721)を流下する遊技球Pに注目させることができる。
本実施例のパチンコ遊技機1にあっては、第1カウントスイッチ23の前方に上流側誘導通路722が設けられ、第1カウントスイッチ23の後方に下流側誘導通路721が設けられ、下流側誘導通路721の下流側において、遊技球P(遊技球P2)が第2カウントスイッチ24Aまたは第3カウントスイッチ24Bのいずれかに進入する構造となっているため、図15(A)に示すように、第1LED741及び第2LED742が消灯すると、第1カウントスイッチ23よりも奥側の部分(下流側誘導通路721及び下流側誘導通路721にある第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B、表示部733等)が正面側に比べて暗くなり、遊技者側から視認し難くなっている。詳しくは、第1カウントスイッチ23は、遊技盤2の背面近傍に配設されており、第1カウントスイッチ23の前方側が外光(遊技店内の照明等)により明るくなっているが、第2カウントスイッチ24Aまたは第3カウントスイッチ24Bは、遊技盤2から背面側に離間した位置に配置されているため、外光が入光し難く、暗くなっており、遊技者側から視認し難い。
図15(B)に示すように、第1LED741及び第2LED742が第3発光態様で発光すると、下流側誘導通路721及び上流側誘導通路722が明るくなり、第1LED741及び第2LED742の消灯時に比べて下流側誘導通路721や表示部733等が遊技者側から視認し易くなり、遊技者が第3カウントスイッチ24Bの位置を把握し易くなる。また、図15(C)に示すように、第1LED741及び第2LED742が第3発光態様で発光した状態において、遊技球Pが第1LED741及び第2LED742の光に照らされることで、第1カウントスイッチ23を通過した遊技球Pの行方を把握し易くなる(例えば、遊技球Pが第3カウントスイッチ24Bに進入するか否かを把握し易くなる)。
また、第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24Bは、第1カウントスイッチ23の背面側下方(真後ろでない位置)に左右に並んで配置されている。また、第1発光部Z1は遊技盤2の前側に配置され、第2発光部Z2は遊技盤2の後側に配置されている。つまり、第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B、及び第2発光部Z2は、第1カウントスイッチ23の孔を介してまたは透光性を有するベース部材750や前カバー部材752を通して遊技者から視認可能であるものの、第1カウントスイッチ23、上流側誘導通路722、第1発光部Z1に比べて視認し難くなっている。
以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、遊技球の通過を検出可能な検出手段としての第1カウントスイッチ23と、発光可能な第1発光部Z1と第2発光部Z2とを含む複数の発光部と、を備え、第1カウントスイッチ23は、第1発光部Z1と第2発光部Z2との間に位置するように設けられる。
このようにすることで、第1発光部Z1と第2発光部Z2との間に挟まれて第1カウントスイッチ23が設けられるので、第1カウントスイッチ23の周辺を流下する遊技球を第1発光部Z1と第2発光部Z2との光により演出できるため、演出効果を高めることができる。
また、第1発光部Z1は第1カウントスイッチ23の上流側に設けられ、第2発光部Z2は第1カウントスイッチ23の下流側に設けられているため、第1カウントスイッチ23の上流側や下流側を流下する遊技球に注目させることができ、演出効果を高めることができる。
また、図10に示すように、第1カウントスイッチ23に遊技球P1を誘導する上流側誘導通路722を流下する遊技球を照射可能に第1発光部Z1が設けられ、第1カウントスイッチ23を通過後の遊技球P2を第2カウントスイッチ24Aまたは第3カウントスイッチ24Bに誘導する下流側誘導通路721を流下する遊技球を照射可能に第2発光部Z2が設けられている。すなわち、第1カウントスイッチ23を挟んで配置される上流側誘導通路722と下流側誘導通路721とにより構成される一の経路を流下する遊技球を照射可能に第1発光部Z1及び第2発光部Z2が設けられる構造であるため、第1発光部Z1は、第1カウントスイッチ23を通過する前の遊技球P1を光により演出可能であり、第2発光部Z2は、第1カウントスイッチ23を通過した後の遊技球P2を光により演出可能であり、第1カウントスイッチ23を通過する遊技球の一連の流れに注目させることができる。
また、第1カウントスイッチ23により遊技球が検出されにくい第1状態と第1カウントスイッチ23により遊技球が検出されやすい第2状態とに制御可能であって、前記複数の発光部は、第1発光部Z1及び第2発光部Z2の周辺に設けられる第3発光部(第3発光部Z3、演出用LED9)を含み、第1発光部Z1及び第2発光部Z2は、第1状態において前記第3発光部と共通の態様により発光可能であり、第2状態において前記第3発光部とは異なる態様により発光可能である。このようにすることにより、第2状態において第1カウントスイッチ23の上流側や下流側を流下する遊技球に好適に注目させることができる。
具体的には、パチンコ遊技機1が非大当り遊技状態(通常遊技状態や確変状態等の第1状態)である場合、第1LED741及び第2LED742(第1発光部Z1及び第2発光部Z2)が第3LED743A,743B(第3発光部Z3)及び演出用LED9(第3発光部)と共通の態様で発光する演出が可能である一方で、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態(第2状態)である場合においては、第1LED741及び第2LED742(第1発光部Z1及び第2発光部Z2)は、第3LED743A,743B(第3発光部Z3)及び演出用LED9(第3発光部)と異なる態様で発光するため、パチンコ遊技機1が非大当り遊技状態である場合に比べ、第1発光部Z1及び第2発光部Z2が目立ちやすくなる。
したがって、大当り遊技状態において大入賞口702が開放した場合に、第1カウントスイッチ23の周辺を流下する遊技球Pに好適に注目させる、つまり、大入賞口702に多数の遊技球Pが入賞していることを好適に演出することができる。また、大当り遊技状態における特に第10ラウンドや第15ラウンドにおいて、第1カウントスイッチ23を通過した遊技球Pが第3カウントスイッチ24Bを通過するか否かを好適に演出することができるため、確変状態への遊技者の期待感を高めることができる。さらに、例えば、遊技者に対して第1カウントスイッチ23を狙うように報知、すなわち、遊技者にとって有利な第2状態(大入賞口702が開放状態)であることを報知することも可能となる。
また、第1発光部Z1及び第2発光部Z2は、それぞれの光源(第1LED741、第2LED742)が異なるため、第1発光部Z1と第2発光部Z2とを異なる態様で発光可能となっている。このようにすることで、例えば、第1カウントスイッチ23の手前側の第1発光部Z1と奥側の第2発光部Z2とを異なる発光態様で発光演出できるため、第1カウントスイッチ23の周辺を流下する遊技球Pへの演出効果が向上する。尚、発光態様とは、上記のような発光色や、輝度、点灯態様(点灯、点滅、消灯、点灯パターンなど)等を含む。
また、前述のように、第1カウントスイッチ23を挟んで配置される上流側誘導通路722と下流側誘導通路721とにより構成される一の経路を流下する遊技球Pを照射可能に第1発光部Z1及び第2発光部Z2が設けられる構造であることから、一の経路上を流れる遊技球Pの動きに合わせた演出を行うことが可能となる。例えば、大当り(第2状態)であるときの大当り中演出において、遊技球Pが第1カウントスイッチ23を通過する前は、第1発光部Z1と第2発光部Z2とを所定の色(例えば、白色)で発光させておき、遊技球Pが第1カウントスイッチ23を通過したときに第1発光部Z1を第1特定色(例えば、青色)に発光させ、遊技球Pが第3カウントスイッチ24Bを通過したときに第2発光部Z2を第2特定色(例えば、赤色など)に発光させることで、一の経路上を流れる遊技球Pの動きに合わせた演出を行うことができる。
また、第1カウントスイッチ23は、遊技者側(正面側)から視認可能に設けられている。具体的には、第1カウントスイッチ23は、透光性を有する前カバー部材752の前壁部759とベース部材750の貫通孔750aを介して正面側から視認可能に設けられている。このようにすることで、第1カウントスイッチ23に遊技球Pが入る状況を遊技者が確認できるため、第1カウントスイッチ23の周辺を流下する遊技球Pに注目させることができる。
また、第1カウントスイッチ23と第2カウントスイッチ24A及び第3カウントスイッチ24Bとの間に配設される下流側誘導通路721は、透光性を有する前カバー部材752の前壁部759とベース部材750の貫通孔750aを介して正面側から視認可能となっているため、第1カウントスイッチ23を通過した後の遊技球Pも遊技者から確認でき、第3カウントスイッチ24Bを通過するか否か(遊技者にとって有利な確変状態に制御されるか否か)に注目させることができる。
また、第1発光部Z1及び第2発光部Z2は、第2状態において第1状態よりも高い輝度で発光可能であるため、第2状態において第1カウントスイッチ23の上流側や下流側の遊技球に好適に注目させることができる。具体的には、第1LED741及び第2LED742の第3発光態様(白色発光)は、周辺に設けられる第3LED743A,743B(第3発光部Z3)及び演出用LED9(第3発光部)の第1発光態様や第2発光態様(単色発光)に比べ輝度が高いため、下流側誘導通路721及び上流側誘導通路722を明るくして目立たせることができる。
また、第1発光部Z1は、第1カウントスイッチ23の前方に設けられ、第2発光部Z2は、第1カウントスイッチ23の後方に設けられている。下流側誘導通路721は、第1カウントスイッチ23の後方に延びて形成されているため、正面側に比べて暗くなり遊技者から視認しにくくなっているが、第2発光部Z2が発光することにより下流側誘導通路721や表示部733等が遊技者から視認しやすくなる。したがって、下流側誘導通路721を流下する遊技球Pに注目させることができる。
また、第2発光部Z2が発光することで下流側誘導通路721の奥側の表示部733も遊技者から視認しやすくなることから、第3カウントスイッチ24Bの位置を把握し易くなるため、遊技球Pが第3カウントスイッチ24Bを通過するか否か(遊技者にとって有利な確変状態に制御されるか否か)に注目させることができる。
また、第1発光部Z1及び第2発光部Z2は、少なくとも一部が遊技者(前方側)側から見て前後に重畳するように設けられている。これによれば、第1発光部Z1及び第2発光部Z2を同じタイミングにおいて異なる発光色で発光させることで、第1発光部Z1と第2発光部Z2とが重畳する領域の色を変化させる演出を行うことができる。例えば、第1発光部Z1を青色で発光させ、第2発光部Z2を赤色で発光させることにより第1発光部Z1と第2発光部Z2とが重畳する領域を遊技者から見て紫色に発光させることができる。これによれば、2つの第1発光部Z1と第2発光部Z2とを用いて第1カウントスイッチ23の周辺を3色以上で演出することができる。
また、第1カウントスイッチ23は、大入賞口702に流入した遊技球Pを検出する検出手段であり、該第1カウントスイッチ23に遊技球Pが検出されると、他の入賞口を遊技球Pが通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるため、第1カウントスイッチ23の周辺を流下する遊技球Pに注目させることができ、且つその遊技球Pを第1発光部Z1と第2発光部Z2との光により演出できるため、演出効果が高まる。
また、遊技球Pが通過可能な所定領域としての第1カウントスイッチ23と、発光手段としての第1LED741と、第1カウントスイッチ23に遊技球Pを案内する案内部としての第1案内部752Aと、第1案内部752Aを補強するためのリブ761と、を備え、リブ761は、透光性を有し、第1LED741から発せられた光がリブ761により拡散するように設けられるため、効果的に発光を行うことができる。また、第1案内部752Aと第2案内部752Bとの外面(案内面の反対側の面)にかけてリブ状の複数の凹凸から構成される凹凸面758が形成されているため、凹凸面758により光が多方向に拡散され、第1発光部Z1及び第3発光部Z3が効果的に発光される。
また、第1発光部Z1は、第1カウントスイッチ23を通過可能に誘導される遊技球P1を発光可能に設けられ、第2発光部Z2は、第1カウントスイッチ23を通過した後の遊技球P2を発光可能に設けられるため、遊技球Pが第1カウントスイッチ23を通過する状況を好適に演出することができる。具体的には、第1カウントスイッチ23に検出される前の遊技球P1(上流側誘導通路722を流下する遊技球P1)を第1発光部Z1により照らして目立たせることができるとともに、第1カウントスイッチ23に検出された後、第2カウントスイッチ24A及び第3カウントスイッチ24Bのいずれかに流入する遊技球P2(下流側誘導通路721を流下する遊技球P2)を第2発光部Z2により照らして目立たせることができる。
また、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、遊技球Pの通過を検出可能な第1検出手段としての第1カウントスイッチ23と第2検出手段としての第3カウントスイッチ24Bとを含む複数の検出手段と、発光可能な発光部としての第2発光部Z2と、を備え、第2発光部Z2は、第1カウントスイッチ23と第3カウントスイッチ24Bとの間に位置するように設けられる。
このようにすることで、第1カウントスイッチ23と、第3カウントスイッチ24Bと、の間に挟まれて第2発光部Z2が設けられるので、第1カウントスイッチ23と第3カウントスイッチ24Bとの間を流下する遊技球Pを光により演出できるため、演出効果を高めることができる。また、1つの第2発光部Z2で第1カウントスイッチ23と第3カウントスイッチ24Bとの間を流下する遊技球Pを目立たせることができるので、コストを抑えつつ効果的に演出効果を高めることができる。
また、第1カウントスイッチ23を通過した遊技球Pは、第3カウントスイッチ24Bを通過可能に設けられている。具体的には、第1カウントスイッチ23と第3カウントスイッチ24Bとの間には、第1カウントスイッチ23を通過後の遊技球P1を第2カウントスイッチ24Aまたは第3カウントスイッチ24Bに誘導する下流側誘導通路721が設けられており、該下流側誘導通路721に第2発光部Z2が設けられている。これによれば、下流側誘導通路721を流下する遊技球P2を第2発光部Z2の光により演出できるため、第1カウントスイッチ23から第3カウントスイッチ24B(または第2カウントスイッチ24A)まで流下する遊技球Pの動きに注目させることができる。
また、第1カウントスイッチ23及び第3カウントスイッチ24Bにより遊技球Pが検出されにくい第1状態(例えば、非大当り遊技状態)と第1カウントスイッチ23及び第3カウントスイッチ24Bにより遊技球Pが検出されやすい第2状態(例えば、大当り遊技状態)とに制御可能であって、第2発光部Z2の周辺に設けられる所定発光部(第3発光部Z3、演出用LED9)を含み、第2発光部Z2は、第1状態において前記所定発光部と共通の態様により発光可能であり、第2状態において所定発光部とは異なる態様により発光可能である。このようにすることで、第2状態において第1カウントスイッチ23と第3カウントスイッチ24Bとの間を流下する遊技球Pに好適に注目させることができる。
具体的には、パチンコ遊技機1が非大当り遊技状態(通常遊技状態や確変状態等の第1状態)である場合、第2LED742(発光部)が該第2LED742の周辺に設けられる第3LED743A,743B及び演出用LED9(所定発光部)と共通の態様で発光する一方で、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態(第2状態)である場合においては、第2LED742は、第2LED742の周辺に設けられる第3LED743A,743B及び演出用LED9と異なる態様で発光するため、パチンコ遊技機1が非大当り遊技状態である場合に比べ、第2発光部Z2が目立ちやすくなる。
したがって、大当り遊技状態において大入賞口702が開放した場合に、第1カウントスイッチ23と第3カウントスイッチ24Bの間を流下する遊技球Pに好適に注目させる、つまり、大入賞口702に多数の遊技球Pが入賞していることを好適に演出することができる。また、大当り遊技状態における特に第10ラウンドや第15ラウンドにおいて、第1カウントスイッチ23を通過した遊技球Pが第3カウントスイッチ24Bを通過するか否かを好適に演出することができるため、確変状態への遊技者の期待感を高めることができる。さらに、例えば、遊技者に対して第1カウントスイッチ23を狙うように報知、すなわち、遊技者にとって有利な第2状態(大入賞口702が開放状態)であることを報知することも可能となる。
また、第1カウントスイッチ23及び第3カウントスイッチ24B(第2カウントスイッチ24A)は、遊技者(正面側)側から視認可能に設けられている。具体的には、第1カウントスイッチ23は、透光性を有する前カバー部材752の前壁部759とベース部材750の貫通孔750aを介して正面側から視認可能に設けられている。第3カウントスイッチ24B(第2カウントスイッチ24A)は、ベース部材750の貫通孔750a及び第1カウントスイッチ23を覗きこむことで正面側から視認可能に設けられている。このようにすることで、第1カウントスイッチ23を通過した遊技球Pが第3カウントスイッチ24Bを通過するか否か(遊技者にとって有利な確変状態に制御されるか否か)に注目させることができる。
また、第2発光部Z2は、第2状態において第1状態よりも高い輝度で発光可能であるため、第2状態において第1カウントスイッチ23と第3カウントスイッチ24Bとの間を流下する遊技球Pに好適に注目させることができる。具体的には、第2LED742の第3発光態様(白色発光)は、周辺に設けられる第3LED743A,743B及び演出用LED9の第1発光態様や第2発光態様(単色発光)に比べ輝度が高いため、下流側誘導通路721を明るくして目立たせることができる。
また、本実施例のパチンコ遊技機1にあっては、複数の検出手段のうちいずれの検出手段を遊技球Pが通過したかに応じて、異なる発光態様で第2発光部Z2を発光させることができるため、演出効果を高めることができる。例えば、第2発光部Z2は、遊技球Pが第1カウントスイッチ23を通過したときに白色に発光し、第2カウントスイッチ24Aを通過したときに青色に発光し、第3カウントスイッチ24Bを通過したときに赤色に発光する演出などを行うことができる。このようにすることで、遊技球Pがいずれの検出手段を通過したかをわかりやすくすることができる。尚、発光態様とは、上記のような発光色や、輝度、点灯態様(点灯、点滅、消灯、点灯パターンなど)等を含む。
また、第1カウントスイッチ23は、第2発光部Z2の前方に設けられ、第3カウントスイッチ24Bは、第2発光部Z2の後方に設けられている。下流側誘導通路721は、第1カウントスイッチ23の後方に延びて形成されているため、正面側に比べて暗くなり遊技者から視認しにくくなっているが、第2発光部Z2が発光することにより下流側誘導通路721や表示部733等が遊技者から視認しやすくなる。したがって、下流側誘導通路721を流下する遊技球Pに注目させることができる。
また、第2発光部Z2が発光することで下流側誘導通路721の奥側の表示部733も遊技者から視認しやすくなることから、第3カウントスイッチ24Bの位置を把握し易くなるため、遊技球Pが第3カウントスイッチ24Bを通過するか否か(遊技者にとって有利な確変状態に制御されるか否か)に注目させることができる。
また、第2発光部Z2との間に第1カウントスイッチ23が位置するように設けられる特定発光部としての第1発光部Z1を備える。これによれば、第1発光部Z1と第2発光部Z2との間に挟まれて第1カウントスイッチ23が設けられるので、第1カウントスイッチ23の周辺を流下する遊技球Pに注目させることができ、演出効果を高めることができる。
また、図10に示すように、第1カウントスイッチ23に遊技球P1を誘導する上流側誘導通路722に第1発光部Z1が設けられ、第1カウントスイッチ23を通過後の遊技球P2を第2カウントスイッチ24Aまたは第3カウントスイッチ24Bに誘導する下流側誘導通路721に第2発光部Z2が設けられている。すなわち、第1カウントスイッチ23を挟んで配置される上流側誘導通路722と下流側誘導通路721とにより構成される一の経路を流下する遊技球Pを照射可能に第1発光部Z1及び第2発光部Z2が設けられる構造であるため、第1発光部Z1は、第1カウントスイッチ23を通過する前の遊技球P1を光により演出可能であり、第2発光部Z2は、第1カウントスイッチ23を通過した後の遊技球P2を光により演出可能であり、第1カウントスイッチ23を通過する遊技球Pの一連の流れに注目させることができる。
また、第1発光部Z1及び第2発光部Z2は、少なくとも一部が遊技者(前方側)から見て前後に重畳するように設けられている。これによれば、第1発光部Z1及び第2発光部Z2を同じタイミングにおいて異なる発光色で発光させることで、第1発光部Z1と第2発光部Z2とが重畳する領域の色を変化させる演出を行うことができる。例えば、第1発光部Z1を青色で発光させ、第2発光部Z2を赤色で発光させることにより第1発光部Z1と第2発光部Z2とが重畳する領域を紫色に発光させることができる。これによれば、2つの第1発光部Z1と第2発光部Z2とを用いて第1カウントスイッチ23の周辺を3色以上で演出することができる。
また、第1カウントスイッチ23は、大入賞口702に流入した遊技球Pを検出する検出手段であり、該第1カウントスイッチ23に遊技球Pが検出されると、他の入賞口を遊技球Pが通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるため、第1カウントスイッチ23の周辺を流下する遊技球Pに注目させることができ、且つその遊技球Pを第1発光部Z1と第2発光部Z2との光により演出できるため、演出効果が高まる。
また、遊技球Pが通過可能な所定領域としての第1カウントスイッチ23と、発光手段としての第1LED741と、第1カウントスイッチ23に遊技球Pを案内する案内部としての第1案内部752Aと、第1案内部752Aを補強するためのリブ761と、を備え、リブ761は、透光性を有し、第1LED741から発せられた光がリブ761により拡散するように設けられるため、効果的に発光を行うことができる。また、第1案内部752Aと第2案内部752Bとの外面(案内面の反対側の面)にかけてリブ状の複数の凹凸から構成される凹凸面758が形成されているため、凹凸面758により光が多方向に拡散され、第1発光部Z1及び第3発光部Z3が効果的に発光される。
また、本実施例では、大入賞口702に進入した遊技球Pが通過可能な第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24A及び第3カウントスイッチ24Bは、第1カウントスイッチ23の後方に第2カウントスイッチ24A及び第3カウントスイッチ24Bが配置され、また、第1発光部Z1は第1カウントスイッチ23を通過可能に誘導される遊技球P1を発光可能に設けられ、第2発光部Z2は第2カウントスイッチ24Aまたは第3カウントスイッチ24Bを通過可能に誘導される遊技球P2を発光可能に設けられている。
つまり、第2カウントスイッチ24A及び第3カウントスイッチ24Bは、遊技者側から視て第1カウントスイッチ23が設けられる遊技盤2の奥側の暗い場所にあるため、第1カウントスイッチ23を通過した遊技球Pが第2カウントスイッチ24Aまたは第3カウントスイッチ24Bのいずれを通過するかを遊技者が視認し難い構成であるが故に、第2発光部Z2からの光により第2カウントスイッチ24Aまたは第3カウントスイッチ24Bに誘導される遊技球Pを好適に目立たせることができ、これにより遊技者は遊技球Pが第2カウントスイッチ24Aまたは第3カウントスイッチ24Bのいずれを通過したかを認識しやすくなるので、不信感を与えることを回避できる。
加えて、第1カウントスイッチ23の上流側に第1発光部Z1が設けられることで、遊技球Pが第1カウントスイッチ23を通過する前から通過した後まで光により好適に目立たせることができる。
さらに、第1発光部Z1及び第2発光部Z2は、その周辺に位置する第3発光部とは光源が異なり、これにより演出制御用CPU120は第1発光部Z1及び第2発光部Z2と第3発光部とを異なる態様にて発光させることができるため、第2カウントスイッチ24Aや第3カウントスイッチ24Bを遊技球Pが通過されやすい大当り遊技状態などにおいて、第1カウントスイッチ23付近をその周囲よりも目立つような態様で発光させることが可能となるため、遊技球Pが第2カウントスイッチ24Aまたは第3カウントスイッチ24Bのいずれを通過するかにより注目させることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、第1発光部としての第1発光部Z1と第2発光部としての第2発光部Z2とが前後方向に配置された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1発光部と第2発光部とは、例えば、上下方向や左右方向あるいは斜め前後方向、斜め左右方向、斜め上下方向など任意の関係で配置されていてもよい。
また、前記実施例では、第1検出手段としての第1カウントスイッチ23と第2検出手段としての第2カウントスイッチ24A及び第3カウントスイッチ24Bとを前後方向に配置した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1検出手段と第2検出手段とは、例えば、上下方向や左右方向あるいは斜め前後方向、斜め左右方向、斜め上下方向など任意の関係で配置してもよい。
また、前記実施例では、検出手段としての第1カウントスイッチ23を挟む第1発光部としての第1発光部Z1及び第2発光部としての第2発光部Z2と、第1検出手段としての第1カウントスイッチ23と第2検出手段としての第2カウントスイッチ24A及び第3カウントスイッチ24Bとの間に位置するように設けられる発光部としての第2発光部Z2とについて、各々の発光部を一ずつ設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各々の発光部が複数の発光部から構成されていてもよい。
ここで、第1検出手段と第2検出手段及び第1発光部と第2発光部の配置位置関係の他の一例を図16に基づいて説明する。図16は、本発明の変形例1としての第1検出手段と第2検出手段及び第1発光部と第2発光部の配置位置関係を示す正面から見た概略図である。
図16に示すように、本変形例1において、第1検出手段としての第1カウントスイッチ23と第2検出手段としての第3カウントスイッチ24Bとは上下に離間して配置されている。詳しくは、第1カウントスイッチ23は、大入賞口に進入した遊技球Pが通過可能な位置に設けられ、第3カウントスイッチ24Bは、第1カウントスイッチ23の下方位置であって該第1カウントスイッチ23を通過した遊技球Pが通過可能な位置に設けられている。つまり、第1カウントスイッチ23と第3カウントスイッチ24Bとは、鉛直下方向に流下する遊技球Pが通過可能に設けられている。
また、第1カウントスイッチ23の上方には、上下方向に設けられる複数(例えば、3つ)の発光部1741A,1741B,1741Cからなる第1発光部Z11が設けられ、第1カウントスイッチ23と第3カウントスイッチ24Bとの間には、上下方向に設けられる複数(例えば、3つ)の発光部1742A,1742B,1742Cからなる第2発光部Z12が設けられ、第3カウントスイッチ24Bの下方には、上下方向に設けられる複数(例えば、3つ)の発光部1743A,1743B,1743Cからなる第3発光部Z13が設けられている。
詳しくは、発光部1741A,1741B,1741Cは、第1カウントスイッチ23を通過可能に誘導される遊技球Pを演出可能に設けられ、発光部1742A,1742B,1742Cは、第1カウントスイッチ23を通過し、かつ、第3カウントスイッチ24Bを通過可能に誘導される遊技球Pを演出可能に設けられ、発光部1743A,1743B,1743Cは、第3カウントスイッチ24Bを通過した遊技球Pを演出可能に設けられている。
このように、第1カウントスイッチ23の上流側に第1発光部Z11が設けられ、第1カウントスイッチ23の下流側に第2発光部Z12が設けられることで、第1カウントスイッチ23を通過可能に誘導される遊技球Pを第1発光部Z11の各発光部からの光により演出することができ、また、第1カウントスイッチ23を通過した遊技球Pを第2発光部Z12の各発光部からの光により演出することができる。また、第3カウントスイッチ24Bの上流側に第2発光部Z12が設けられ、第3カウントスイッチ24Bの下流側に第3発光部Z13が設けられることで、第3カウントスイッチ24Bを通過可能に誘導される遊技球Pを第2発光部Z12の各発光部からの光により演出することができ、また、第3カウントスイッチ24Bを通過した遊技球Pを第3発光部Z13の各発光部からの光により照らすことができる。
また、第1カウントスイッチ23と第3カウントスイッチ24Bとの間に第2発光部Z12が設けられることで、第1カウントスイッチ23を通過し、かつ、第3カウントスイッチ24Bを通過可能に誘導される遊技球Pを第2発光部Z12の各発光部からの光により照らすことができる。
尚、第1カウントスイッチ23を基準とした場合、該第1カウントスイッチ23の上下に設けられる第1発光部Z11と第2発光部Z12とは本発明の第1発光部と第2発光部となり、第3カウントスイッチ24Bを基準とした場合、該第3カウントスイッチ24Bの上下に設けられる第2発光部Z12と第3発光部Z13とは本発明の第1発光部と第2発光部となる。つまり、本発明の発光部は、第1発光部Z11、第2発光部Z12及び第3発光部Z13のように複数の発光部から構成されていてもよい。
また、本変形例1のように、上方から下方に向けて第1発光部Z11、第1カウントスイッチ23、第2発光部Z12、第3カウントスイッチ24B、第3発光部Z13のように発光部と検出手段とを交互に配置することで、例えば、演出制御用CPU120は、第1発光部Z11の発光部1741Aから第3発光部Z13の発光部1743Cにかけて発光部1741A,1741B,1741C、1742A,1742B,1742C、1743A,1743B,1743Cを上から下に向けて順に点灯させる制御を行うことにより、遊技者に対し、遊技球Pが第1カウントスイッチ23及び第3カウントスイッチ24Bを通過(進入)するように狙って右打ち操作することを促す報知演出等を行うことができる。
また、上記第1カウントスイッチ23をゲートスイッチ21、第3カウントスイッチ24Bを第2始動口スイッチ22Bとし、右側遊技領域に上方から下方に向けて第1発光部、第1検出手段、第2発光部、第2検出手段、第3発光部の順に発光部と検出手段とを交互に配置した場合、例えば、大当り遊技状態が終了して確変制御や時短制御が開始されるときに、第1発光部、第2発光部、第3発光部を上方から下方に向けて順に発光させる制御を行うことにより、遊技者に対し、遊技球Pがゲートスイッチ21及び第2始動口スイッチ22Bを通過(進入)するように狙って右打ち操作することを促す報知演出等を行うことも可能となる。
また、各発光部を複数の発光部にて構成することで、遊技球の流下経路に沿うように複数の発光部を並べて配置することが可能となるため、第1カウントスイッチ23及び第3カウントスイッチ24Bを通過(進入)する遊技球Pに好適に注目させることができる。
また、発光部1741A,1741B,1741C、1742A,1742B,1742C、1743A,1743B,1743Cの発光制御として、例えば、第1カウントスイッチ23や第3カウントスイッチ24Bによって遊技球Pが検出されたことに応じて、各々の上流側にある第1発光部Z11や第2発光部Z12の各発光部を順に点灯させることで、遊技球Pの軌跡を追って光が移動するような演出を可能としたり、第1カウントスイッチ23や第3カウントスイッチ24Bによって遊技球Pが検出されたことに応じて、各々の下流側にある第2発光部Z12や第3発光部Z13の各発光部を点灯させることで、検出手段を通過した遊技球Pを目立たせる演出を可能としたり、第1カウントスイッチ23や第3カウントスイッチ24Bによって遊技球Pが検出されたことに応じて、各々の上流側及び下流側にある第1発光部Z11や第2発光部Z12や第3発光部Z13の各発光部を点灯させることで、検出手段を通過した遊技球Pを目立たせる演出を可能としたり、あるいは、第1カウントスイッチ23や第3カウントスイッチ24Bによる遊技球Pの検出によらず、第1発光部Z11、第2発光部Z12及び第3発光部Z13の各発光部を点灯させることで、検出手段に誘導される遊技球Pや検出手段を通過した遊技球Pを目立たせる演出を可能とすることができる。
また、本変形例1では、第1発光部Z11、第2発光部Z12及び第3発光部Z13の各発光部を、遊技球Pの流下方向に沿って上下方向に直線状に配置した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各発光部を、遊技球Pの流下方向が左右に蛇行する場合等であれば、該流路に沿うように左右に蛇行して配置することも可能となる。
また、前記実施例及び前記変形例1では、検出手段は、パチンコ遊技機1を正面から見た場合に、第1発光部と第2発光部との間に位置するように設けられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、正面以外(例えば、左右側面、平面、底面、背面)から見た場合に検出手段が第1発光部と第2発光部との間に位置するように設けられていてもよい。
また、前記実施例及び前記変形例1では、発光部は、パチンコ遊技機1を正面から見た場合に、第1検出手段と第2検出手段との間に位置するように設けられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、正面以外(例えば、左右側面、平面、底面、背面)から見た場合に、発光部が第1検出手段と第2検出手段との間に位置するように設けられていてもよい。
ここで、第1検出手段と第2検出手段、第1発光部と第2発光部の配置位置関係の他の一例を図17(A)〜(C)に基づいて説明する。図17は、(A)〜(C)は本発明の変形例2としての第1検出手段と第2検出手段、第1発光部と第2発光部の配置位置関係を示す正面・平面・側面から見た概略図である。
図17(A)〜(C)に示すように、本変形例2において、第1検出手段としての第1検出手段223と第2検出手段としての第2検出手段224とは、パチンコ遊技機1を正面から見た場合に、上下方向に離間し、平面から見た場合に、前後方向に離間し、左右方向においては同一直線上に位置している。詳しくは、第1検出手段223は、大入賞口に進入した遊技球が通過可能な位置に設けられ、第2検出手段224は、特に側面から見た場合に、第1検出手段223の後下方位置であって、該第1検出手段223を通過した遊技球が流下経路R1に沿って移動することにより、第2検出手段224に進入可能な位置に設けられている。
次に、第2検出手段224を基準とした場合に第1発光部としての第1発光部Z21と第2発光部としての第2発光部Z22の第1検出手段223と第2検出手段224に対する配置位置関係について、図17(A)〜(C)を個別に示して説明する。尚、図17(A)〜(C)において、第1発光部Z21及び第2発光部Z22から延びる矢印については、流下経路R1を照射する光の照射方向を示している。
図17(A)に示すように、第1発光部Z21及び第2発光部Z22は、正面から見た場合に、流下経路R1に沿って、第1検出手段223と第2検出手段224との間に第1発光部Z21が位置し、第2検出手段224の下方に第2発光部Z22が位置している。また、正面から見た場合に、流下経路R1に沿って、第1発光部Z1と第2発光部Z2との間に第2検出手段224が位置している。また、第1発光部Z21及び第2発光部Z22は、平面及び側面から見た場合に、第1検出手段223と第2検出手段224との後方に位置し、流下経路R1から離れている。
また、正面から見た場合に、流下経路R1に沿って、第1検出手段223と第2検出手段224との間には、第1発光部Z21が位置していることから、第1検出手段223を通過し、かつ、第2検出手段224を通過可能に誘導される遊技球を第1発光部Z21からの光により照らすことができる。また、正面から見た場合に、流下経路R1に沿って、第1発光部Z1と第2発光部Z2との間に第2検出手段224が位置していることから、第1検出手段223を通過し、かつ、第2検出手段224を通過可能に誘導される遊技球を第1発光部Z21からの光により照らすことができ、また、第2検出手段224を通過した遊技球を第2発光部Z22からの光により照らすことができる。このことから、遊技者が遊技盤2を見た場合に、流下経路R1に沿って移動する遊技球が照らされて見えるため、演出効果を高めることができる。
図17(B)に示すように、第1発光部Z21及び第2発光部Z22は、平面から見た場合に、流下経路R1に沿って、第1検出手段223と第2検出手段224との間に第1発光部Z21が位置し、第2検出手段224の後方に第2発光部Z22が位置している。また、平面から見た場合に、流下経路R1に沿って、第1発光部Z1と第2発光部Z2との間に第2検出手段224が位置している。また、第1発光部Z21及び第2発光部Z22は、正面及び側面から見た場合に、第1発光部Z1は、第1検出手段223の上方に位置し、第2発光部Z2は、第2検出手段224の下方に位置し、流下経路R1から離れている。
また、平面から見た場合に、流下経路R1に沿って、第1検出手段223と第2検出手段224との間には、第1発光部Z21が位置していることから、第1検出手段223を通過し、かつ、第2検出手段224を通過可能に誘導される遊技球を第1発光部Z21からの光により照らすことができる。同様に、平面から見た場合に、流下経路R1に沿って、第1発光部Z1と第2発光部Z2との間に第2検出手段224が位置していることから、第1検出手段223を通過し、かつ、第2検出手段224を通過可能に誘導される遊技球を第1発光部Z21からの光により照らすことができ、また、第2検出手段224を通過した遊技球を第2発光部Z22からの光により照らすことができる。このことから、遊技者が遊技盤2を見た場合に、流下経路R1に沿って移動する遊技球が照らされて見えるため、演出効果を高めることができる。
図17(C)に示すように、第1発光部Z21及び第2発光部Z22は、側面から見た場合に、流下経路R1に沿って、第1検出手段223と第2検出手段224との間に第1発光部Z21が位置し、第2検出手段224の下方に第2発光部Z22が位置している。また、側面から見た場合に、流下経路R1に沿って、第1発光部Z1と第2発光部Z2との間に第2検出手段224が位置している。また、第1発光部Z21及び第2発光部Z22は、正面及び平面から見た場合に、第1発光部Z1は、第1検出手段223及び第2検出手段224の右方に位置し、第2発光部Z2は、第1検出手段223及び第2検出手段224の左方に位置し、流下経路R1からも離れている。
また、側面から見た場合に、流下経路R1に沿って、第1検出手段223と第2検出手段224との間には、第1発光部Z21が位置していることから、第1検出手段223を通過し、かつ、第2検出手段224を通過可能に誘導される遊技球を第1発光部Z21からの光により照らすことができる。また、側面から見た場合に、流下経路R1に沿って、第1発光部Z1と第2発光部Z2との間に第2検出手段224が位置していることから、第1検出手段223を通過し、かつ、第2検出手段224を通過可能に誘導される遊技球を第1発光部Z21からの光により照らすことができ、また、第2検出手段224を通過した遊技球を第2発光部Z22からの光により照らすことができる。このことから、遊技者が遊技盤2を見た場合に、流下経路R1に沿って移動する遊技球が照らされて見えるため、演出効果を高めることができる。
すなわち、本発明の発光部は、少なくとも一の方向(例えば、正面、左右側面、平面、底面、背面。3次元のXYZ軸方向における一の方向)から見た場合に、第1検出手段と第2検出手段との間に配置されていればよい。また、本発明の検出手段は、少なくとも一の方向(例えば、正面、左右側面、平面、底面、背面。3次元のXYZ軸方向における一の方向)から見た場合に、第1発光部と第2発光部との間に配置されていればよい。
さらには、本発明の発光部は、遊技者側から視認可能な範囲のうちの一の方向(視点)から見た場合に第1検出手段と第2検出手段との間に配置されていればよい。また、本発明の検出手段は、遊技者側から視認可能な範囲のうちの一の方向(視点)から見た場合に、第1発光部と第2発光部との間に配置されていればよい。
ここで、発光部が配置される第1検出手段と第2検出手段との「間」とは、一の視点から見て第1検出手段と第2検出手段との対応する一対の辺同士(前後一対の辺同士等)を直線的に繋ぐ一対の仮想線間の領域であり、任意の一の視点から見て形成される一対の仮想線間の領域内に発光部の少なくとも一部が配置されていればよい。尚、第1検出手段と第2検出手段との間を流下する遊技球を確実に演出するという観点から発光部は、第1検出手段と第2検出手段との間を繋ぐ遊技球の流下通路を構成する壁部に設けられることが好ましい。同様に、検出手段が配置される第1発光部と第2発光部との「間」とは、任意の一の視点から見て第1発光部と第2発光部とを直線的に繋ぐ仮想線上の領域であり、任意の一の視点から見て形成される前記仮想線上の領域に検出手段の少なくとも一部が配置されていればよい。
また、前記実施例では、検出手段として、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B(確変スイッチ)を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球の検出に基づいて大当り遊技状態に制御するための大当りスイッチ、第2カウントスイッチ24A等の入賞確認スイッチ、ゲートスイッチ21、遊技球の検出に基づいて大当り遊技状態を開始させるための作動スイッチ、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、一般入賞スイッチ30等の主基板11に接続される検出スイッチや、演出制御基板12に接続され演出に用いられる演出用スイッチ等も適用可能であり、実施例の第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24Bを含む上記複数のスイッチのうちいずれのスイッチを適用してもよい。次いで、これら各検出手段を組合せに応じた使用例について説明する。
例えば、第1検出手段をゲートスイッチ21とし、第2検出手段を第2始動入賞口スイッチとした場合、例えば、時短状態において、ゲートスイッチを通過(進入)する前後の遊技球に注目させることができるとともに、ゲートスイッチ21を通過した後に第2始動入賞口を通過可能に誘導される遊技球を目立たせることができるため、演出効果を高めることができる。
また、第1検出手段を作動スイッチとし、第2検出手段をカウントスイッチとした場合、作動スイッチを通過した後に開放された大入賞口を通過可能に誘導される遊技球を目立たせることができるため、演出効果を高めることができる。
また、第1検出手段を演出用スイッチとし、第2検出手段を第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B、大当りスイッチ、第2カウントスイッチ24A、ゲートスイッチ21、作動スイッチ、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、一般入賞スイッチ30のいずれかとした場合、第2検出手段を通過する前に演出用スイッチを遊技球が通過したことに基づいて、第2検出手段を遊技球が通過する可能性を示唆する演出等を実行可能となる。
また、前記実施例では、発光部は、LEDなどの光源からの光が直接出射される部分(孔など)であったり、前記実施例に記載したように、光源からの光が導光部材を介して間接的に出射される部分(透明な通路壁など)であったりしてもよい。また、発光部は、光源であるLED等の光が照射される進路上に光を反射する部材(ミラー等)を配置し、光を反射する部分であってもよい。
また、前記実施例では、第1検出手段としての第1カウントスイッチ23を通過した遊技球が第2検出手段としての第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24Bを通過可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1検出手段を通過した遊技球は必ずしも第2検出手段を通過可能でなくてもよいし、また、第2検出手段を通過可能な遊技球は必ずしも第1検出手段を通過した遊技球でなくてもよい。
つまり、第1検出手段と第2検出手段とは、必ずしも遊技領域10における遊技球の流下方向の異なる位置(上流側と下流側)に設けられるものではなく、例えば、流下方向の同位置に左右に並んで配置されていてもよい。
また、第1発光部Z1は、検出手段としての第1カウントスイッチ23を通過可能に誘導される遊技球を照射可能に設けられ、第2発光部Z2は、検出手段としての第1カウントスイッチ23を通過した遊技球を照射可能に設けられた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1発光部Z1は、検出手段としての第1カウントスイッチ23を通過可能に誘導される遊技球以外の遊技球を照射可能に設けられていてもよい。また、第2発光部Z2は、検出手段としての第1カウントスイッチ23を通過した遊技球以外の遊技球を照射可能に設けられていてもよい。
また、前記実施例では、第1検出手段としての第1カウントスイッチ23と第2検出手段としての第2カウントスイッチ24A及び第3カウントスイッチ24Bとは、遊技球の直径(例えば、11mm)よりも長い寸法分離間して配置した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1検出手段と第2検出手段とは、遊技球の直径以下の寸法分離間して配置してもよい。また、第1検出手段と第2検出手段とは、少なくとも双方が遊技領域10に配置されていれば離間寸法は任意である。また、検出手段としての第1カウントスイッチ23と第1発光部Z1及び第2発光部Z2とは、少なくとも双方が遊技領域10に配置されていれば離間寸法は任意である。
また、前記実施例では、第1検出手段としての第1カウントスイッチ23は遊技盤2に設けられ、第2検出手段としての第2カウントスイッチ24A及び第3カウントスイッチ24Bは遊技盤2の前面側に設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1検出手段や第2検出手段は遊技盤2の遊技盤2の前面側や背面側など任意の位置に設けてもよい。
また、前記実施例では、第1発光部Z1と第2発光部Z2とは、異なる光源(第1LED741と第2LED742)によりそれぞれ個別に発光可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1発光部Z1と第2発光部Z2とは共通の光源により発光するものであってもよい。また、発光手段はLED以外の発光手段(例えば、ELやランプなど)であってもよい。
また、前記実施例では、第1発光部Z1と第2発光部Z2とを下流側誘導通路721の底壁の一部に設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球が流下する経路を構成する壁部であれば、上壁、左右側壁など任意の位置に設けてもよい。
また、前記実施例では、第3発光部の一例として、遊技盤2の前面側に設けられる第3LED743A,743Bやガラス扉枠50に設けられる演出用LED9を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技盤2の背面側や遊技機用枠3等に設けられる発光部を含む。
次に、一般入賞口装置500B等の他の構成例について、図18(A),(B)に基づいて説明する。図18は、(A)は本発明の変形例3としての一般入賞口に遊技球Pが進入し流路を移動する態様を示す上面から見た部分断面図、(B)は本発明の変形例3としての一般入賞口に遊技球Pが進入し流路を移動する態様を示す側面から見た部分断面図である。
図18(A),(B)に示すように、遊技盤2は、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b(図1)等が設けられた透明な材料からなる盤面板1200と、盤面板1200の背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材1210と、から主に構成されており、盤面板1200及びスペーサ部材1210には、遊技球Pを通すための挿通孔である通過孔1201,1211が形成され、通過孔1201,1211を介して一般入賞口装置500B及び装飾体1240が設けられている。
一般入賞口装置500Bは、右方遊技領域を流下する遊技球Pが進入可能な一般入賞口1500と、一般入賞口1500を介して進入した遊技球Pが流下する第1流路D1と、が形成されている。また、一般入賞口装置500Bは、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透明な合成樹脂材にて形成されている。
また、一般入賞口装置500Bは、一般入賞口1500に進入した遊技球Pが接触することで遊技球Pを後方に向けて付勢するリブ1501を備えており、流下する遊技球Pが一般入賞口1500に進入後、一般入賞口装置500Bの第1流路D1内で移動が停止することを防いでいる。
一般入賞口装置500Bは、盤面板1200の通過孔1201に盤面板1200の前方から挿嵌された状態でボルトナットにより盤面板1200に固定されている。このとき、一般入賞口装置500Bは、盤面板1200から前方に突出しており、ガラス窓50aに非接触かつ流下する遊技球Pが一般入賞口1500に進入可能となっている。尚、一般入賞口装置500Bの取付けに関しては、釘や接着剤等で固定されていてもよく、ボルトナットに限定するものではない。
装飾体1240は、ベース部材1250と、LED1261を搭載したLED基板1260と、LED1261から発せられた光を取り込み導光しながら前方へと出射するレンズ部材1270と、を備えている。
ベース部材1250は、例えば、非透光性の合成樹脂から上面視コ字型に形成されており、装飾体1240を構成する種々の部材が取付けられる。LED基板1260は、ベース部材1250の前後方向略中央部に取付けられている。また、LED基板1260には、LED1261が取付けられている。LED1261は、演出制御基板12(図2)からの制御データに基づいて演出制御用CPU120(図2)により点灯/消灯駆動がされる。なお、LED1261は、後述するレンズ部材1270を照射するため、パチンコ遊技機1の電源が入れられている間(デモンストレーションの期間も含め)は常に点灯状態にある。
レンズ部材1270は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透明な合成樹脂材にて形成されている。レンズ部材1270は、ベース部材1250の左側面に取付けられる。レンズ部材1270は、進入口1240aを備え、進入口1240aから進入した遊技球Pが流下する第2流路D2が形成されている筒状部1271と、筒状部1271の右側面からLED1261に向けて突出する導光部1272と、を有している。導光部1272は、近傍に配置されたLED1261からの光が入射する光入射面1272aを右側面に有している。これにより、LED1261からの光が導光部1272に入射すると、入射した光は全反射を繰り返しながら導光され、前方へと出射される。
装飾体1240は、スペーサ部材1210の通過孔1211にスペーサ部材1210の後方から筒状部1271が挿嵌された状態で、ボルトナットによりスペーサ部材1210にベース部材1250及び筒状部1271固定されている。このとき、一般入賞口装置500B及び装飾体1240の遊技球Pが流下する第1流路D1及び第2流路D2は、遊技球Pが移動可能に連通している。尚、装飾体1240の取付けに関しては、釘や接着剤等で固定されていてもよく、ボルトナットに限定するものではない。
遊技球経路1400は、筒状部1271の第2流路D2内を後方に移動した遊技球Pが進入する進入口1400aを有している。遊技球経路1400の内部には、進入した遊技球Pが流下する第3流路D3が形成されているとともに、一般入賞口1500から進入して流下する遊技球Pを検出する一般入賞球スイッチ(図示略)が設けられている。
続いて、一般入賞口1500に進入した遊技球Pの流れについて説明する。図18(A),(B)に示すように、ガラス窓50aと遊技盤2との間には、遊技球Pが移動可能な隙間が形成されている。ガラス窓50aと遊技盤2との間を流下する遊技球P1が、一般入賞口1500から第1流路D1に進入し、リブ1501に接触することにより(遊技球P2)後方へと流下方向を変える。そして遊技球Pは、筒状部1271の進入口1240aに進入する(遊技球P3)。さらに、遊技球P3は、筒状部1271内の第2流路D2を後方へと移動し、遊技球経路1400の進入口1400aに進入する。遊技球経路1400は、進入口1400aの直後からおおよそ90度下方へと第3流路D3を変更させた屈曲部1400bを有している。これにより、遊技球P4は、遊技球経路1400の第3流路D3に進入後直ぐに、後方から下方へと流下方向を変更する。そして、遊技球P4は、そのまま下方へと移動し(遊技球P5)、やがて一般入賞球スイッチ(図示略)により検出される。このようにして、一般入賞口1500から進入した遊技球Pは、盤面板1200及びスペーサ部材1210の通過孔1201,1211を通り、遊技盤2の後方へと移動していく。
次に、装飾体1240に設けられたLED1261から出射された光の進み方について説明する。図18(B)の部分拡大図に示すように、LED1261から出射された光は、近傍の光入射面1272aに入射する。光入射面1272aに入射した光は、導光部1272内部を左方へと進み(矢印L1)、あるいはレンズ部材1270の表面で全反射しながら左方へと進む(矢印L2)。やがて、導光された光は、筒状部1271の第2流路D2に出射され広がりながら左方へと進み(L3)、再びレンズ部材1270の内部に入射する。再びレンズ部材1270の内部に進入した光は、導光部1272の内部を左方へと進んだり、導光部1272の表面で全反射しながら前方へと進んだり、といった光路を進む。このように、導光部1272の内部で導光されながら前方へと光が出射されることにより、導光部1272の全面から光を出射することができる。
このように、LED1261から出射され光入射面1272aから入射した光は、導光部1272から前方に出射させる前に筒状部1271の第2流路D2を通過する。これにより、遊技球Pの流下路を構成する第2流路D2に光が照射される。なお、LED1261は、パチンコ遊技機1の電源が投入されている間(デモンストレーションの期間も含め)は常に点灯状態にある。そのため、第2流路D2も、パチンコ遊技機1の電源が投入されている間は常に明るく照射されている。そのため、筒状部1271の第2流路D2を通過する遊技球Pには、LED1261から出射された光が当たり反射される。これにより、遊技球Pは光輝いたように視認される。以下、一般入賞口1500に進入した遊技球Pに光を反射させ光輝いたように見せる演出を「入賞演出」と記載する。
なお、遊技球Pに光が照射される範囲は、概ね遊技球P3から遊技球P4の範囲(図18(A),(B)中の実線の矢印Yで示す範囲)に設定される。この矢印Yで示す流路の範囲は、第1所定領域と記載することがあるものとし、遊技球Pの後方へ移動する区間(筒状部1271の第2流路D2)と、遊技球経路1400に進入後に下方へ移動する区間(屈曲部1400b)とを含んでいる。図18(A),(B)に示すように、遊技球P3には、照射範囲P3’において照射された光を反射する。この照射範囲P3’は、遊技球P3の後部右側に位置している。また、遊技球P4には、照射範囲P4’において照射された光を反射する。この照射範囲P4’は、遊技球P4の前部上側に位置している。このように、遊技球Pに光が照射され該光を反射する矢印Yで示す第1所定領域の範囲では、遊技球Pの移動に伴って遊技球Pにおける照射範囲の大きさと位置が刻々と変化する。これにより、遊技球Pが反射する光の態様を変化させることが可能となる。一方、図18(A),(B)中の破線の矢印で示す範囲にある遊技球Pには、光が照射されず、遊技球PはLED1261からの光を反射しない。これにより、LED1261を常時発光させていたとしても、一般入賞口1500に進入し流下する遊技球Pが突然光り輝く入賞演出を実行できる。
また、第1所定領域を流下する遊技球Pには光が照射されるが、その際、遊技球Pは、第2流路D2への光と導光部1272に入射する光とを遮る。そのため、遊技球Pが第1所定領域を通る際、第2流路D2及び導光部1272は暗くなる。尚、第2流路D2と導光部1272とを照らすLED1261は、パチンコ遊技機1の電源が投入されている間、常に発光されている。これにより、第2流路D2及び導光部1272に光が照射されていることに慣れている遊技者は、第2流路D2及び導光部1272が暗くなったことに気づきやすい。これと同時に、あるいはこの後すぐに、遊技球Pが光輝く入賞演出を実行することができる。これにより、周囲を暗くしたなかで、遊技球Pを光輝かせることができるため、演出効果を向上させることができる。
尚、導光部1272は、遊技者に視認可能に導光部が延出(例えば、筒状部よりも右方向に延出)されていてもよく、該導光部の延出された前面に模様や文字等を表現する凹凸が形成されている態様であってもよい。この態様であれば、前方に出射される光に導光部の延出された前面に形成された模様や文字等が付加することができる。
また、装飾体1240は、LED1261を搭載したLED基板1260と、LED1261から発せられた光を取り込み導光しながら前方へと出射するレンズ部材1270と、を備える態様として説明したが、これに限らず、LED基盤が複数のLEDを備えていてもよく、該複数のLEDに対応する複数のレンズ部材を備えていてもよく、一つのレンズ部材に対して複数のLEDが対応していてもよい。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
また、前記実施例では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。