JP6844922B2 - 荷役車両のインターロック装置 - Google Patents
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Description
前記操縦席への操縦者の着座状態を検出する複数の安全装置と、走行速度を検出する車両速度センサとを具備し、前記複数の安全装置の少なくとも1個が非着座状態を検出した場合に、エンジンコントローラにアイドリング指令を出力し、エンジンの回転数をアイドリング状態に制御するコントローラを設け、前記コントローラは、前記アイドリング指令の出力後に、前記車両速度センサの検出信号に基づいて、走行速度が微低速となると、パーキングブレーキを作動させる作動信号を出力するものである。
図6および図7に示すように、小型の荷役車両であるスキッドステアローダは、車体10に左右一対の前輪12FL,12FRと、左右一対の後輪12RL,12RRとを有する走行装置11を具備し、バケット13を有する荷役装置14が設けられている。この荷役装置14は、車体10の後部両側にそれぞれ上下方向に回動自在に支持されて前方に伸びる左右一対のブーム15と、これらブーム15の前端部に上下方向に回動自在に支持されたバケット13と、車体10の後部とブーム15の先端側との間に連結された左右一対のブームシリンダ16と、ブーム15の先端側とバケット13との間に連結された左右一対のバケットシリンダ17を具備している。そしてブームシリンダ16により、ブーム15を上下方向に起伏しバケット13を昇降させ、バケットシリンダ17によりバケット13を上下方向に回動して荷役作業を行う。この荷役装置14は、図3、図5に示すように、ブームシリンダ16を操作するブーム操作バルブ18Aおよびバケットシリンダ17を操作するバケット操作バルブ18Bならびにアタッチメントシリンダ19を操作するアタッチメント操作バルブ18Cを具備する荷役コントロールバルブ18が具備されている。
図3、図5に示すように、この車体10には、1基のエンジン21が搭載され、このエンジン21により左右ドライブポンプ(油圧ポンプ)22L,22Rおよび荷役ポンプ(油圧ポンプ)22Dをそれぞれ駆動し、左右ドライブポンプ22L,22Rの圧油により走行装置11を駆動し、荷役ポンプ22Dの圧油により荷役装置14を駆動する。
車体10上の中央部で左右のブーム15間に、操縦席30を有するキャビン31が配置される。キャビン31は、左右側面板と背面板と天井面板とで囲まれ、前面が開放されて操縦者がバケット13を乗り越えて乗降可能な乗降口31aが形成されている。なお、この乗降口31aには、仮想線で示すように、寒冷地仕様や安全対策用などのオプションとして、片開き式の開閉ドア(安全装置)37が取付けられ、この開閉ドア37の開閉状態を検出するドアスイッチ(安全装置の検出器)36が設けられる。また操縦席30には、操縦席30の前部で左右両側に、水平な閉鎖姿勢で操縦席30から操縦者の飛び出しを防止するとともに、起立する開放姿勢で操縦者の乗り降りを許す開閉自在な左右一対のシートバー(安全装置)32と、操縦席30に着座して操縦者を保持するシートベルト(安全装置)33と、操縦席30への操縦者の着座を検出するシートスイッチ(安全装置、安全装置の検出器兼用)34と、を具備している。さらに、図3に示すように、操縦席30に、シートバー32の開閉姿勢を検出するシートバースイッチ(安全装置の検出器)35が設けられている。
本発明に係るインターロック装置40を説明する図3に示すように、エンジン21は、操縦席30に設けられた図4に示す調速装置42によりエンジンコントローラ43を介して操作され、回転速度が制御される。インターロック装置40を構成するコントローラ41は、シートスイッチ34、シートバースイッチ35、シートベルトスイッチ36、パーキングスイッチ44、荷役ロックスイッチ45、アイドリング位置スイッチ(アイドリング位置検出器)46および車両速度センサ47からそれぞれ信号が入出力される。パーキングスイッチ44および荷役ロックスイッチ45は、操縦席30から操作可能に設置されている。アイドリング位置スイッチ46は調速装置42に設けられており、調速装置42は、図4に示すように、支持板42dにピン42aを中心に回動自在に設けられたスロットルレバー42bがアイドリング位置Aと全開位置Bの間で回動され、ポテンショメータ42cによりスロットルレバー42bの操作位置が検出される。スロットルレバー42bの基端側に、アイドリング位置Aを検出するアイドリング位置スイッチ46が設置されている。
図1は、インターロックの作動手順を示すフロー図、図2はインターロックの解除手順を示すフロー図である。
(3)エンジン21がアイドリング回転数以上の場合、エンジンコントローラ43を操作してエンジン21をアイドリング回転数に変更し、エンジン21の回転数をロックする(STEP3)。これにより、走行装置11および荷役装置14への供給油量が減少され、たとえば0.8〜1.2秒(タイムラグ)で走行速度が微低速となり、荷役装置14の動作が停止される。
[インターロック装置の解除手順]
インターロック装置40の解除手順は、図2に示すようになる。
(13)アイドリング位置スイッチ46がオフの場合、操縦者がスロットルレバー42bをアイドリング位置Aに操作して、アイドリング位置スイッチ46をオンとする(STEP13)。
上記実施の形態の効果によれば、インターロック装置40の動作を、コントローラ41からエンジンコントローラ43にアイドリング指令を出力するだけの簡単な構造で、所定のタイムラグをもって走行装置11と荷役装置14の減速・停止を穏やかに行うことができる。すなわち、アイドリング指令により供給燃料を絞ってエンジン21をアイドリング回転数まで低下させる。これにより左右ドライブポンプ22L,22Rおよび荷役ポンプ22Dから圧油供給量を減少させ、走行装置11を、所定のタイムラグ後に減速させるとともに荷役装置14の動作を、所定のタイムラグ後に停止させることができるので、急激な減速、停止を回避することができる。したがって、エンジンコントローラ43にアイドリング指令を出力するだけの簡単な構造で、インターロックによる走行装置11と荷役装置14の減速、停止を安全に行うことができる。
オプションである開閉ドア37とドアスイッチ36を取付けた場合の変形例を、図8を参照して説明する。
(2)A)〜C)の条件のうち、少なくとも1つがYESの場合、エンジンコントローラ43の信号に基づいて、エンジン21がアイドリング回転数以上かどうかを確認する。(STEP2)
以下、(STEP3)〜(STEP5)は、上記実施の形態と同一である。
(12)上記a)〜c)の条件がいずれもYESの場合、アイドリング位置スイッチ46の検出信号により、調速装置42のスロットルレバー42bがアイドリング位置A以外にあるか(アイドリング位置スイッチ46がオフ)、どうかを確認する。(STEP12)
以下、(STEP13)〜(STEP15)は、上記実施の形態と同一である。
なお、インターロック装置40の作動手順において、(STEP5)で、パーキングスイッチ44をオンしてパーキングブレーキをかける前に、(STEP4)で、エンジン21の回転数を確認する手順を示した。これに替えて、下記I〜IVの手順を採用することができる。
11 走行装置
12FL 左前輪
12FR 右前輪
12RL 左後輪
12RR 右後輪
13 バケット
14 荷役装置
15 ブーム
16 ブームシリンダ
17 バケットシリンダ
18 荷役コントロールバルブ
19 アタッチメントシリンダ
21 エンジン
22R 右ドライブポンプ
22L 左ドライブポンプ
22D 荷役ポンプ
23L 左ドライブモータ
23R 右ドライブモータ
30 操縦席
31 キャビン
31a 乗降口
32 シートバー
33 シートベルト
34 シートスイッチ
35 シートバースイッチ
36 ドアスイッチ
37 開閉ドア
40 インターロック装置
41 コントローラ
42 調速装置
42b スロットルレバー
43 エンジンコントローラ
44 パーキングスイッチ
45 荷役ロックスイッチ
46 アイドリング位置スイッチ(アイドリング位置検出器)
47 車両速度センサ
Claims (5)
- 走行自在な車体の中央部に設けられて操縦席を有するキャビンと、車体に搭載された1基のエンジンにより複数の油圧ポンプを駆動し、前記油圧ポンプから供給される圧油により、走行車輪を介して車体を走行させる走行装置と、荷役装置とを駆動する荷役車両のインターロック装置であって、
前記操縦席への操縦者の着座状態を検出する複数の安全装置と、
走行速度を検出する車両速度センサとを具備し、
前記複数の安全装置の少なくとも1個が非着座状態を検出した場合に、エンジンコントローラにアイドリング指令を出力し、エンジンの回転数をアイドリング状態に制御するコントローラを設け、
前記コントローラは、前記アイドリング指令の出力後に、前記車両速度センサの検出信号に基づいて、走行速度が微低速となると、パーキングブレーキを作動させる作動信号を出力する
ことを特徴とする荷役車両のインターロック装置。 - 請求項1に記載の荷役車両のインターロック装置であって、
エンジンの調速装置は、スロットルレバーがアイドリング位置にあることを検出するアイドリング位置検出器を具備し、
インターロックの解除時に、コントローラは、複数の安全装置の検出器がすべて操縦者が着座状態であることを検出し、さらに前記アイドリング位置検出器が、スロットルレバーのアイドリング位置にあることを検出すると、前記調速装置によるエンジンの回転数を変更可能とする
ことを特徴とする荷役車両のインターロック装置。 - 請求項1に記載の荷役車両のインターロック装置であって、
複数の安全装置は、前記操縦席の前部に開閉自在に設けられたシートバーと、前記操縦席の座席への操縦者の着座の有無を検出するシートスイッチとであり、
コントローラは、前記シートスイッチにより操縦者の離席状態を検出するか、または前記シートバースイッチが前記シートバーの開放状態であること検出した時に、エンジンコントローラにアイドリング指令を出力する
ことを特徴とする荷役車両のインターロック装置。 - 請求項1に記載の荷役車両のインターロック装置であって、
複数の安全装置は、前記操縦席の前部に開閉自在に設けられたシートバーと、前記操縦席の座席への操縦者の着座の有無を検出するシートスイッチと、前記操縦席の乗降口に設けられた開閉ドアであり、
コントローラは、前記シートスイッチにより操縦者の離席状態を検出するか、前記シートバースイッチが前記シートバーの開放状態を検出するか、ドアスイッチにより前記開閉ドアが開いているかのうち、少なくとも1個を検出した時に、エンジンコントローラにアイドリング指令を出力する
ことを特徴とする荷役車両のインターロック装置。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の荷役車両のインターロック装置であって、
荷役装置は、車体後部からキャビンの側方に沿って前方に伸びるブームと、前記ブームの前端部間に上下方向に回動自在に設けられたバケットを有する
ことを特徴とする荷役車両のインターロック装置。
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