JP6844628B2 - 有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス装置および電子機器 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス装置および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス装置および電子機器に関する。
OLED(有機発光ダイオード)を備える有機EL(エレクトロルミネッセンス)装置が知られている。有機EL装置は、例えば画像を表示する有機ELディスプレイとして用いられる。
特許文献1に記載の有機ELディスプレイは、OLED(有機発光ダイオード)と、OLEDを湿気および酸素から保護するカバー部とを備える。当該カバー部は、CVD(化学気相堆積)法により成膜された窒化ケイ素で構成される第1層と、ALD(原子層堆積)法により成膜された酸化アルミニウムで構成された第2層とを備える。
特表2011−517302号公報
CVD法により形成された第1層とALD法で形成された第2層とを備えることで、封止性能に優れ、かつ厚さが薄いカバー部を形成できる。しかし、酸化アルミニウムで構成された第2層は、窒化ケイ素で構成された第1層に比べて水に対する耐性が低い。そのため、有機EL装置の製造において、例えば水洗処理またはウェットエッチングによる処理を行うと、かかる処理の際に第2層が溶解してしまうおそれがある。その結果、カバー部の封止性能が損なわれるおそれがあり、よって、有機EL装置の品質信頼性が低下するという問題がある。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法の一態様では、基板上に有機エレクトロルミネッセンス素子を形成する工程と、前記有機エレクトロルミネッセンス素子上に、プラズマを用いた化学気相堆積法により窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第1層を形成する工程と、前記第1層上に、プラズマを用いた原子層堆積法により酸化ケイ素を主体とする第2層を形成する工程と、前記第2層上に、プラズマを用いた化学気相堆積法により窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第3層を形成する工程と、を有し、前記第1層の厚さをD1とし、前記第2層の厚さをD2とし、前記第3層の厚さをD3とするとき、D2<(D1/2)<(D3/1.5)の関係を満たす。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス装置の一態様では、基板上に配置される有機エレクトロルミネッセンス素子と、前記有機エレクトロルミネッセンス素子からみて前記基板とは反対側に配置され、窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第1層と、前記第1層からみて前記有機エレクトロルミネッセンス素子とは反対側に配置され、酸化ケイ素を主体とする第2層と、前記第2層からみて前記有機エレクトロルミネッセンス素子とは反対側に配置され、窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第3層と、を備え、前記第1層の厚さをD1、前記第2層の厚さをD2、前記第3層の厚さをD3とするとき、D2<(D1/2)<(D3/1.5)の関係を満たす。
第1実施形態における有機EL装置を示す斜視図である。 第1実施形態における表示パネルを示す概略平面図である。 第1実施形態における表示パネルの電気的な構成を示すブロック図である。 第1実施形態におけるサブ画素の等価回路図である。 第1実施形態における表示パネルの部分断面図である。 第1実施形態における表示パネルの部分断面図である。 第1実施形態における表示パネルの製造方法を示すフローチャートである。 第1実施形態における基板形成工程および発光部形成工程を説明するための断面図である。 第1実施形態における保護部形成工程を説明するための断面図である。 第1実施形態における保護部形成工程を説明するための断面図である。 第1実施形態における保護部形成工程を説明するための断面図である。 第1実施形態における保護部形成工程を説明するための断面図である。 第1実施形態におけるカラーフィルター層形成工程を説明するための図である。 第1実施形態におけるカラーフィルター層形成工程を説明するための図である。 第1実施形態におけるカラーフィルター層形成工程を説明するための図である。 第1実施形態におけるカラーフィルター層形成工程を説明するための図である。 第1実施形態におけるエッチング工程を説明するための図である。 第2実施形態における表示パネルの部分断面図である。 第3実施形態における表示パネルの部分断面図である。 本発明の電子機器の一例である虚像表示装置の一部を模式的に示す平面図である。 本発明の電子機器の一例であるパーソナルコンピューターを示す斜視図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法や縮尺は実際のものと適宜異なり、理解を容易にするために模式的に示す部分もある。また、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
1.有機EL(エレクトロルミネッセンス)装置および有機EL装置の製造方法
1−1.第1実施形態
図1は、第1実施形態における有機EL装置100を示す斜視図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1に示す互いに直交するx軸、y軸およびz軸を適宜用いて説明する。後述の表示パネル1が有する透光性基板7の表面がx−y平面に平行であり、後述の表示パネル1が有する複数層の積層方向がz方向である。
1−1A.有機EL装置の全体構成
図1に示す有機EL装置100は、「有機エレクトロルミネッセンス装置」の一例であって、フルカラーの画像を表示する有機EL表示装置である。有機EL装置100は、例えば、ヘッドマウントディスプレイにおいて画像を表示するマイクロディスプレイとして用いられる。なお、ヘッドマウントディスプレイについては後で詳述する。
有機EL装置100は、開口91を有するケース90と、ケース90内に設けられる表示パネル1と、表示パネル1に電気的に接続されるFPC(Flexible printed circuits)基板95とを有する。なお、図示はしないが、FPC基板95は、外部に設けられる上位回路に接続される。また、有機EL装置100は、画像を表示する発光領域A10と、発光領域A10を囲む非発光領域A20とを有する。なお、図示では、発光領域A10は、平面視で矩形状をなすが、発光領域A10の平面形状はこれに限定されず例えば円形等であってもよい。平面視とは、−z方向から見ることをいう。
図2は、第1実施形態における表示パネル1を示す概略平面図である。図2に示すように、表示パネル1の発光領域A10には、複数のサブ画素P0がM行N列の行列状で設けられる。具体的には、表示パネル1の発光領域A10には、青色の波長域に対応する複数のサブ画素PBと、緑色の波長域に対応する複数のサブ画素PGと、赤色の波長域に対応する複数のサブ画素PRとが設けられる。なお、本明細書において、サブ画素PB、サブ画素PGおよびサブ画素PRを区別しない場合には、サブ画素P0と表記する。サブ画素PB、サブ画素PGおよびサブ画素PRは、y方向に沿って同色が並び、かつx方向に沿って赤色、緑色および青色の順に繰り返して並ぶ。なお、サブ画素PB、サブ画素PGおよびサブ画素PRの配置は、これに限定されず任意である。また、1つのサブ画素PB、1つのサブ画素PGおよび1つのサブ画素PRにより、1つの画素Pが構成される。
また、表示パネル1の非発光領域A20には、制御回路35、走査線駆動回路361およびデータ線駆動回路362が設けられる。また、表示パネル1の非発光領域A20には、FPC基板95に接続される複数の端子37が設けられる。また、表示パネル1は、図示しない電源回路に接続される。
なお、有機EL装置100は、ケース90およびFPC基板95が省略された構成であってもよい。
1−1B.表示パネル1の電気的な構成
図3は、第1実施形態における表示パネル1の電気的な構成を示すブロック図である。図3に示すように、表示パネル1は、x方向に沿って延在するM本の走査線13と、走査線13と交差し、y方向に沿って延在するN本のデータ線14とを有する。なお、M、Nは、自然数である。また、M本の走査線13とN本のデータ線14との各交差に対応して複数のサブ画素P0が構成される。
制御回路35は、画像の表示を制御する。制御回路35には、図示しない上位回路からデジタルの画像データVideoが同期信号Sに同期して供給される。制御回路35は、同期信号Sに基づいて制御信号Ctrを生成し、これを走査線駆動回路361およびデータ線駆動回路362に対して供給する。また、制御回路35は、画像データVideoに基づいてアナログの画像信号Vidを生成し、これをデータ線駆動回路362に対して供給する。なお、前述の画像データVideoとは、サブ画素P0の階調レベルを例えば8ビットで規定するデータである。同期信号Sとは、垂直同期信号、水平同期信号、およびドットクロック信号を含む信号である。
走査線駆動回路361は、M本の走査線13に接続される。走査線駆動回路361は、制御信号Ctrに基づいて1フレーム期間内にM本の走査線13を1本毎に順次選択するための走査信号を生成し、M本の走査線13に対して出力する。また、データ線駆動回路362は、N本のデータ線14に接続される。データ線駆動回路362は、表示すべき階調に応じたデータ信号を画像信号Vidおよび制御信号Ctrに基づいて生成し、N本のデータ線14に対して出力する。
なお、走査線駆動回路361とデータ線駆動回路362とは、1つの駆動回路として一体化されてもよい。また、制御回路35、走査線駆動回路361およびデータ線駆動回路362は、それぞれ、複数に分割されてもよい。また、図示では、制御回路35は表示パネル1に設けられているが、制御回路35は、例えば図1に示すFPC基板95に設けられてもよい。
図4は、第1実施形態におけるサブ画素P0の等価回路図である。図4に示すように、サブ画素P0には、発光素子20と、発光素子20の駆動を制御する画素回路30とが設けられる。
発光素子20は、「有機エレクトロルミネッセンス素子」の一例であって、OLED(有機発光ダイオード)で構成される。発光素子20は、陽極23と、有機層24と、陰極25とを備える。陽極23は、有機層24に正孔を供給する。陰極25は、有機層24に電子を供給する。かかる発光素子20では、陽極23から供給される正孔と、陰極25から供給される電子とが有機層24で再結合し、有機層24が白色光を発生させる。なお、陰極25には、給電線16が電気的に接続される。給電線16には、図示しない電源回路から低位側の電源電位Vctが供給される。
画素回路30は、スイッチング用トランジスター31と、駆動用トランジスター32と、保持容量33とを有する。スイッチング用トランジスター31のゲートは、走査線13に電気的に接続される。また、スイッチング用トランジスター31のソースまたはドレインの一方が、データ線14に電気的に接続され、他方が、駆動用トランジスター32のゲートに電気的に接続される。また、駆動用トランジスター32のソースまたはドレインの一方が、給電線15に電気的に接続され、他方が、陽極23に電気的に接続されている。なお、給電線15には、図示しない電源回路から高位側の電源電位Velが供給される。また、保持容量33の一方の電極は、駆動用トランジスター32のゲートに接続され、他方の電極は、給電線15に接続される。
かかる電気的な構成の表示パネル1において、走査線駆動回路361が走査信号をアクティブにすることで走査線13が選択されると、選択されるサブ画素P0に設けられるスイッチング用トランジスター31がオンする。すると、データ線14からデータ信号が、選択される走査線13に対応する駆動用トランジスター32に供給される。駆動用トランジスター32は、供給されるデータ信号の電位、すなわちゲートおよびソース間の電位差に応じた電流を発光素子20に対して供給する。そして、発光素子20は、駆動用トランジスター32から供給される電流の大きさに応じた輝度で発光する。また、走査線駆動回路361が走査線13の選択を解除してスイッチング用トランジスター31がオフした場合、駆動用トランジスター32のゲートの電位は、保持容量33により保持される。そのため、発光素子20は、スイッチング用トランジスター31がオフした後も発光が可能である。
以上が表示パネル1の電気的な構成である。なお、前述の画素回路30の構成は、図示の構成に限定されない。例えば、陽極23と駆動用トランジスター32との間の導通を制御するトランジスターをさらに備えてもよい。
1−1C.表示パネル1の構成
図5は、第1実施形態における表示パネル1の部分断面図であって、図2中の表示パネル1のA−A線断面図である。以下の説明において、透光性とは、可視光に対する透過性を意味し、好ましくは可視光の透過率が50%以上であることをいう。また、光反射性とは、可視光に対する反射性を意味し、好ましくは可視光の反射率が50%以上であることをいう。
図5に示す表示パネル1は、基板10と、複数の発光素子20を有する発光部2と、保護部4と、カラーフィルター層6と、透光性基板7と、を有する。発光部2、保護部4およびカラーフィルター層6は、基板10から透光性基板7に向かってにこの順で積層される。表示パネル1はトップエミッション型であって、発光素子20で発生する光は透光性基板7を透過して出射される。
〈基板10〉
基板10は、例えばシリコンで構成される基板本体11と、配線層12とを有する。基板本体11は、例えばシリコン、ガラス、樹脂またはセラミック等で構成される。また、表示パネル1はトップエミッション型であるため、基板本体11は透光性を有していてもいなくてもよい。
配線層12は、各種配線等と、複数の絶縁膜121、122および123とを有する。各種配線等には、前述したスイッチング用トランジスター31、駆動用トランジスター32および保持容量33を備える画素回路30と、走査線13と、データ線14と、給電線15と、給電線16とが含まれる。なお、図5では全ての各種配線の図示はしていない。
配線層12が有する絶縁膜121は、基板本体11上に配置される。絶縁膜121上には、駆動用トランジスター32が有する半導体層320が配置される。半導体層320は、チャネル32c、ドレイン32dおよびソース32sを有する。なお、基板本体11がシリコンである場合、基板本体11にイオンを注入して半導体層320を形成してもよい。また、絶縁膜121上には、半導体層320を覆って絶縁膜122が配置される。絶縁膜122上には、駆動用トランジスター32のゲート電極32gが配置される。ゲート電極32gは、平面視でチャネル32cと重なる。絶縁膜122上には、ゲート電極32gを覆って絶縁膜123が配置される。絶縁膜123上には、中継電極321および322が配置される。中継電極321は、絶縁膜122を貫通するコンタクトホール内に配置された貫通電極3211を介してドレイン32dと電気的に接続される。一方、中継電極322は、絶縁膜122を貫通するコンタクトホール内に配置された貫通電極3221を介してソース32sと電気的に接続される。なお、中継電極322は、図5では図示はしないが、給電線15に接続される。
絶縁膜121、122および123の各構成材料としては、酸化ケイ素、窒化ケイ素および酸窒化ケイ素等のケイ素系の無機材料が挙げられる。また、各種配線等の構成材料は、例えば、金属、金属シリサイドおよび金属化合物等が挙げられる。
〈発光部2〉
基板10の+z側の表面には、所定の波長域の光を共振させる発光部2が配置される。発光部2は、反射層21と、共振調整層22と、複数の発光素子20とを有する。複数の発光素子20は、前述のように、複数の陽極23と、有機層24と、陰極25とを有する。
反射層21は、基板10の絶縁膜123上に配置される。反射層21は、光反射性を有しており、有機層24から発生する光を有機層24側に反射させる。反射層21は、例えば、チタン(Ti)を含む層とAl−Cu系合金を含む層とがこの順で絶縁膜123上に積層された積層体である。また、図示では、反射層21は、行列状に配列された複数の反射部210を有する。反射部210は、サブ画素P0ごとに設けられる。なお、反射層21は、光反射性を有すれば図示の構成に限定されない。
絶縁膜123上には、反射層21を覆って共振調整層22が配置される。共振調整層22は、反射層21と陰極25との間の光学的な距離である光学距離L0を調整する層である。
図示では、共振調整層22の厚さは、サブ画素PB、PGおよびPRで等しいが、実際には、発光色ごとに異なる。また、サブ画素P0の光学距離L0は、発光色ごとに異なる。サブ画素PBにおける光学距離L0は、青色の波長域の光に対応して設定される。サブ画素PGにおける光学距離L0は、緑色の波長域の光に対応して設定される。サブ画素PRにおける光学距離L0は、赤色の波長域の光に対応して設定される。したがって、実際には、サブ画素PBにおける共振調整層22の膜厚が最も薄く、サブ画素PRにおける共振調整層22の膜厚が最も厚い。なお、共振調整層22の膜厚に代えて陽極23の膜厚を調整することで光学距離L0を調整してもよい。また、共振調整層22の膜厚および陽極23の膜厚の両方を調整することで、光学距離L0を調整してもよい。
また、共振調整層22の構成材料としては、透光性および絶縁性を有する無機材料が挙げられ、具体的には例えば、酸化ケイ素および窒化ケイ素等が挙げられる。
共振調整層22の+z側の表面には、複数の陽極23と、平面視で各陽極23を囲む隔壁26とが配置される。陽極23は、サブ画素P0ごとに設けられており、陽極23同士は、隔壁26によって絶縁される。なお、隔壁26は、例えば平面視で格子状をなす。また、陽極23は、共振調整層22を貫通するコンタクトホール内に配置された貫通電極3212を介して中継電極321と電気的に接続される。
また、陽極23の構成材料は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)およびIZO(Indium Xinc Oxide)等の透明な導電材料である。また、隔壁26の構成材料は、絶縁性材料であり、具体的には例えばアクリル系の感光性樹脂または酸化シリコン等の無機材料である。
陽極23の+z側の表面には、有機層24が配置される。有機層24は、少なくとも、電流の供給により発光する発光材料を含む発光層240を有する。本実施形態では、発光層240は、青色発光材料を含む層と、緑色発光材料を含む層と、赤色発光材料を含む層とが積層されている。青色発光材料を含む層からは青色の光が発生し、緑色発光材料を含む層からは緑色の光が発生し、赤色発光材料を含む層からは赤色の光が発生する。したがって、発光層240からは白色光が発生すると言ってもよい。また、本実施形態では、発光層240以外に、正孔注入層(HIL)、正孔輸送層(HTL)、電子注入層(EIL)および電子輸送層と(ETL)を有する。有機層24では、正孔注入層から注入される正孔と電子輸送層から輸送される電子とが発光層240で再結合する。なお、有機層24の構成は任意であり、有機層24は前述のいずれかの層を省略してもよいし、さらに任意の層を追加してもよい。
有機層24の+z側の表面には、陰極25が配置される。陰極25は、透光性と光反射性とを有する。陰極25は、複数のサブ画素P0に亘って連続して形成される共通電極である。陰極25は、例えば、マグネシウムおよび銀、またはこれらの材料を主成分とする合金等で構成される。
かかる発光部2では、有機層24で発生する光のうち所定の波長域の光を反射層21と陰極25との間で共振させる。所定の波長域の光のスペクトルのピーク波長をλ0とすると、次のような関係式[1]が成り立つ。Φ(ラジアン)は、発光部2内で透過・反射する際に生じる位相シフトの総和を表す。
{(2×L0)/λ0+Φ}/(2π)=m0(m0は整数)・・・・・[1]
取り出したい波長域の光のピーク波長がλ0となるよう光学距離L0を設定する。そして、光学距離L0に応じて共振調整層22および陽極23の各膜厚を設定することで、取り出したい所定の波長域の光が共振されて増強される。取り出したい波長域の光に応じて光学距離L0を調整することで、所定の波長域の光が増強され、当該光の高強度化および当該光のスペクトルの狭幅化を図ることができる。
〈保護部4〉
保護部4は、陰極25上に配置され、発光部2を封止する。保護部4を備えることで、有機層24を大気中の水分または酸素等から保護できる。つまり、保護部4は、ガスバリア性を有する。そのため、保護部4を備えていない場合に比べ、表示パネル1の信頼性を高めることができる。また、保護部4は、透光性を有する。
保護部4は、陰極25上に配置される第1層41と、第1層41上に配置される第2層42と、第2層上に配置される第3層43とを有する。
第1層41は、窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする。当該「主体とする」とは、第1層41の構成材料の70%以上が窒素を含むケイ素系の無機材料であることを言う。窒素を含むケイ素系の無機材料としては、酸窒化ケイ素または窒化ケイ素が挙げられる。特に、第1層41が窒化ケイ素を主体とすることで、酸化ケイ素を主体とする場合に比べ、第1層41におけるガスバリア性を高くすることができる。
また、第1層41は、プラズマを用いたCVD(化学気相堆積)法を用いて形成される。CVD法を用いることで、厚さが充分に薄い第1層41を容易に形成できる。また、CVD法を用いることで、ALD(原子層堆積)法を用いる場合に比べ、成膜速度を速くすることができる。また、CVD法においてプラズマを用いることで、用いない場合に比べて低温で成膜でき、ガス量を調節することで第1層41の応力を低減できる。
第1層41の厚さD1は、50nm以上500nm以下であることが好ましく、70nm以上400nm以下であることがより好ましく、100nm以上300nm以下であることがさらに好ましい。かかる範囲内であると、第1層41によるガスバリア性を特に高くでき、かつ、第1層41の厚さD1が過度に厚くなることによりクラックが生じるおそれを低減できる。なお、当該厚さD1は、第1層41の平均厚さである。
第2層42は、第1層41上に配置される。第2層42は、二酸化ケイ素等の酸化ケイ素を主体とする。当該「主体とする」とは、第2層42の構成材料の70%以上が酸化ケイ素であることを言う。かかる第2層42を有することで、製造時において第1層41にピンホール等の欠陥が生じても、その欠陥を補完できる。よって、第1層41に発生し得るピンホール等の欠陥をパスとして大気中の水分等が有機層24に伝達されることを特に効果的に抑制できる。よって、第2層42を備えることで、保護部4の封止機能を高めることができる。また、第2層42が酸化ケイ素を主体とすることで、アルミナを主体とする場合に比べ、第2層42の水に対する耐性を高くすることができる。そのため、表示パネル1の製造時に水洗処理およびウェットエッチング等を行っても、第2層42が水で溶解すること抑制または防止できる。そのため、第2層42が水に溶解して、保護部4の封止機能が低下することを抑制または防止できる。また、第2層42は酸化ケイ素を主体とすることは、窒化ケイ素を主体とすることに比べて透光性が高い点で好ましい。
また、第2層42は、プラズマを用いたALD法を用いて形成される。ALD法を用いて第2層42を形成することで、第1層41における欠陥を補完する機能を特に好適に発揮できる。また、ALD法においてプラズマを用いることで、用いない場合に比べて低温で成膜できる。
第2層42の厚さD2は、10nm以上100nm以下であることが好ましく、15nm以上90nm以下であることがより好ましく、20nm以上80nm以下であることがさらに好ましい。かかる範囲内であると、第1層41の欠陥を補完する機能を顕著に発揮できるとともに、第2層42の形成時間が過度に長くなることを抑制できる。なお、当該厚さD2は、第2層42の平均厚さである。
第3層43は、第2層42上に配置される。第3層43は、窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする。当該「主体とする」とは、第3層43の構成材料の70%以上が窒素を含むケイ素系の無機材料であることを言う。第1層41および第2層42に加えて第3層43を備えることで、第3層43を備えていない場合に比べ、保護部4のガスバリア性をさらに高くすることができる。また、カラーフィルター層6と発光素子20との距離の最適化することが容易である。また、第3層43は、第1層41と同様に、プラズマを用いたCVD法を用いて形成される。CVD法を用いることで、厚さが充分に薄い第3層43を容易に形成できる。特に、第3層43は第1層41と同様に窒素を含むケイ素系の無機材料のみで構成されることが好ましい。
第3層43の厚さD3は、200nm以上1000nm以下であることが好ましく、250nm以上800nm以下であることがより好ましく、200nm以上600nm以下であることがさらに好ましい。かかる範囲内であると、第3層43によるガスバリア性を特に高くでき、かつ、第3層43の厚さD3が過度に厚くなることによりクラックが生じるおそれを低減できる。なお、当該厚さD3は、第3層43の平均厚さである。
第1層41の厚さD1、第2層42の厚さD2および第3層43の厚さD3は、D2<D1<D3の関係を満足することが好ましく、D2<(D1/2)<(D3/1.5)関係を満足することがより好ましい。かかる関係を満足することで、封止性能に優れ、かつ厚さが充分に薄い保護部4を実現できる。
また、保護部4は、窒素を含むケイ素系の無機材料または酸化ケイ素を主体とする層で構成されており、有機材料を主体とする層を備えていない。そのため、保護部4が有機材料を主体として構成される層を備える場合に比べ、厚さが充分に薄い保護部4を実現できる。また、外部から発光部2に加えられる機械的衝撃等を緩和できる。さらには、有機材料を主体として構成される層を備える場合、保護部4の成分が有機層24に侵入するおそれがあるが、保護部4を、窒素を含むケイ素系の無機材料または酸化ケイ素を主体として構成することで、そのようなおそれを防止できる。
また、第1層41および第3層43は窒化ケイ素のみで構成され、第2層42は酸化ケイ素のみで構成されていることが好ましい。ただし、各層の機能を低下させない程度に他の材料を含んでもよい。
〈カラーフィルター層6〉
保護部4上には、カラーフィルター層6が配置される。カラーフィルター層6は、所定の波長域の光に対応しており、所定の波長域の光を選択的に透過させる。カラーフィルター層6は、サブ画素PBに対応した着色層61B、サブ画素PGに対応した着色層61G、およびサブ画素PRに対応した着色層61R、を有する。発光領域A10において、着色層61B、着色層61Gおよび着色層61Rは、x−y平面に沿って並ぶ。
カラーフィルター層6は、カラーフィルター層6は、各色の色材を含む樹脂材料で構成される。具体的には例えば、アクリル系の感光性樹脂材料で構成されることが好ましい。なお、表示パネル1は、カラーフィルター層6を省略した構成でもよい。ただし、表示パネル1は、カラーフィルター層6を備えることで、カラーフィルター層6を備えていない場合に比べ、表示パネル1から出射される光の色純度を高めることができる。
〈透光性基板7〉
カラーフィルター層6上には、透光性を有する接着層70を介して透光性基板7が配置される。透光性基板7は、カラーフィルター層6および発光素子20等を保護するカバーである。透光性基板7は、透光性を有しており、例えばガラス基板または石英基板で構成される。接着層70は、カラーフィルター層6に透光性基板7を接着でき、かつ透光性を有していれば如何なる材料で構成されてもよく、例えばエポキシ樹脂およびアクリル樹脂等の透明な樹脂材料で構成される。なお、カラーフィルター層6を省略する場合には、保護部4に透光性基板7が接着される。
次に、図6を参照して、表示パネル1の端子37およびその周辺の構造について説明する。図6は、第1実施形態における表示パネル1の部分断面図であって、図2中の表示パネル1のB−B線断面図である。
共振調整層22の+z側の表面には、端子37が配置される。端子37は、共振調整層22を貫通するコンタクトホール内に配置された貫通電極3231を介して中継電極323と電気的に接続される。中継電極323は、詳細な図示はしないが、配線層12に設けられた各種配線等に電気的に接続される。
保護部4には、平面視で複数の端子37と重なる開口部49が設けられる。開口部49は、保護部4を貫通する空間である。また、カラーフィルター層6の非発光領域A20に位置する部分は、着色層61G、着色層61Bおよび着色層61Rが保護部4側からこの順に積層された積層体である。カラーフィルター層6のうち当該部分は、反射光を防止し、迷光の影響を防ぐために設けられる。一方、カラーフィルター層6のうち発光領域A10に位置する部分は、前述のように所定の波長の光を透過させるカラーフィルターとして機能する。また、カラーフィルター層6には、平面視で複数の端子37と重なる第2開口部69が設けられる。第2開口部69は、カラーフィルター層6を貫通する空間であって、開口部49と連通する。なお、複数の端子37周辺のカラーフィルター層6を省略してもよい。
透光性基板7は、平面視で複数の端子37と重ならないよう配置される。透光性基板7の平面積は、基板10の平面積よりも小さい。透光性基板7は、平面視で、発光領域A10に対応する領域に配置される。
以上の構成の表示パネル1は、前述したように、基板10と、基板10上に配置される「有機EL素子」としての発光素子20と、発光素子20からみて基板10とは反対側に配置され、窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第1層41と、第1層41からみて発光素子20とは反対側に配置され、酸化ケイ素を主体とする第2層42とを含む。
第1層41が窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とすることで、優れたガスバリア性を有する表示パネル1を実現できる。さらに、第2層42が酸化ケイ素を主体とすることで、アルミナを主体とする場合に比べ、第2層42の水に対する耐性を高くすることができる。そのため、第2層42が水で溶解すること抑制または防止できる。それゆえ、保護部4の封止性能が損なわれることを抑制または防止できる。このようなことから、第1層41および第2層42を備えることで、品質の信頼性に優れる表示パネル1を提供できる。
なお、基板10と発光素子20との間には、反射層21および共振調整層22が配置されるが、こられは基板10の一部として捉えてもよい。また、基板10と発光素子20との間、発光素子20と第1層41との間、および第1層41と第2層42との間には、それぞれ各部の機能を阻害しない程度に任意の層が配置されてもよい。また、表示パネル1が有する他の要素同士の間についても同様である。
1−1D.有機EL装置100の製造方法
次に、有機EL装置100が有する表示パネル1の製造方法について説明する。図7は、第1実施形態における表示パネル1の製造方法を示すフローチャートである。図7に示すように、表示パネル1の製造方法は、基板形成工程S11、発光部形成工程S12、保護部形成工程S13、カラーフィルター層形成工程S14、エッチング工程S15、および透光性基板接着工程S16を有する。これら各工程を順に行うことにより表示パネル1が製造される。
〈基板形成工程S11〉
図8は、第1実施形態における基板形成工程S11および発光部形成工程S12を説明するための断面図である。基板形成工程S11では、シリコン板等で構成される基板本体11を用意し、基板本体11上に配線層12を形成する。具体的には、駆動用トランジスター32等の各種配線等は、例えば、スパッタリング法または蒸着法により金属膜を形成し、フォトリソグラフィー法により当該金属膜をパターニングすることにより形成される。また、絶縁膜121、122および123は、それぞれ、CVD法等により絶縁膜を形成し、当該絶縁膜に対してCMP(chemical mechanical polishing)法等の研磨法等による平坦化処理を施すことにより形成される。
〈発光部形成工程S12〉
発光部形成工程S12は、反射層形成工程と、共振調整層形成工程と、「有機EL素子を形成する工程」としての発光素子形成工程とを有する。
まず、反射層形成工程では、絶縁膜123上に反射層21を形成する。反射層21は、例えば、スパッタリング法または蒸着法により金属膜を形成し、フォトリソグラフィー法により当該金属膜をパターニングすることにより形成される。また、この際、中継電極321および322も形成する。また、図示はしないが、非発光領域A20に位置する中継電極323も形成する。
次いで、共振調整層形成工程では、絶縁膜123上に、反射層21を覆うようにして共振調整層22を形成する。共振調整層22は、例えば、酸化ケイ素等の無機材料を含む絶縁膜をCVD法等の気相堆積法等により形成し、その後、平坦化処理を施すことにより形成される。
次いで、発光素子形成工程では、共振調整層22上に、複数の発光素子20を形成する。具体的にはまず、共振調整層22上に複数の陽極23を形成する。陽極23の形成方法は、反射層21の形成方法と同様である。次いで、陽極23を平面視で囲むように隔壁26を形成する。具体的には、CVD法等により絶縁膜を形成し、フォトリソグラフィー法により当該絶縁膜をパターニングすることにより隔壁26が形成される。次いで、陽極23および隔壁26上に有機層24を形成する。有機層24が有する各層は、例えば蒸着法等により成膜される。次いで、有機層24上に陰極25を形成する。陰極25の形成方法は、有機層24の形成方法と同様である。以上のようにして、発光素子20が形成される。
〈保護部形成工程S13〉
図9〜図12は、第1実施形態における保護部形成工程S13を説明するための断面図である。保護部形成工程S13は、図9および図10に示す第1層形成工程、図11に示す第2層形成工程、および図13に示す第3層形成工程を有する。第1層形成工程は、「第1層を形成する工程」に相当し、第2層形成工程は、「第2層を形成する工程」に相当し、第3層形成工程は、「第3層を形成する工程」に相当する。
まず、図9に示すように、第1層形成工程では、プラズマを用いたCVD法により陰極25上にシリコン窒化膜41aを形成する。この処理により、図10に示すように、第1層41が形成される。CVD法を用いることで、ALD法を用いる場合に比べ、成膜速度を速くすることができるので、第1層41の成膜時間を短くすることができる。また、CVD法においてプラズマを用いることで、用いない場合に比べ、より低温で成膜できる。また、第1層41の応力を低減することによって、第1層41にクラック等が生じるおそれを低減できる。また、本工程では、第1層41の厚さは前述の範囲内の厚さとなるよう成膜する。
次いで、図11に示すように、第2層形成工程では、プラズマを用いたALD法により第1層41上に第2層42を形成する。第2層42を構成するための原料は、アミノシラン系材料であることが好ましい。具体的には、例えば、原料としては、トリスジメチルアミノシラン(SiH[N(CH)、およびSAM24:HSi[N(C等が挙げられる。なお、SAM24は、登録商標である。また、当該ALD法では、プラズマを用いることが好ましく、特に、Oプラズマを用いることが好ましい。Oプラズマを用いることで、より低温で成膜できる。そのため、第2層42の応力を低減できる。ALD法を用いることで、CVD法で形成された第1層41に欠陥が生じても、当該欠陥を埋めるようにして第2層42で当該欠陥を補完できる。また、本工程では、第2層42の厚さは前述の範囲内の厚さとなるよう成膜する。
次いで、図12に示すように、プラズマを用いたCVD法により第2層42上に第3層43を形成する。第3層43の形成方法は、第1層41の形成方法と同様である。
〈カラーフィルター層形成工程S14〉
図13〜図16は、それぞれ、第1実施形態におけるカラーフィルター層形成工程S14を説明するための図である。カラーフィルター層形成工程S14では、保護部4上にカラーフィルター層6を成膜する。
具体的には、まず、図13および図14に示す着色層61Gを形成する。例えば、第3層43上に、緑色の色材を含む感光性樹脂をスピンコート法で塗布して乾燥させることにより、緑色の樹脂層を形成する。その後、緑色の樹脂層のうち着色層61Gを形成する部分を露光してアルカリ現像液等により当該樹脂層の未露光の部分を除去する。その後、緑色の樹脂層を硬化させることにより、着色層61Gが形成される。
着色層61Gの形成と同様にして、図15および図16に示す着色層61Bおよび着色層61Rを形成する。具体的には、例えば、着色層61G上に、青色の色材を含む感光性樹脂をスピンコート法で塗布して乾燥させることにより、青色の樹脂層を形成する。次に、青色の樹脂層のうち着色層61Rを形成する部分を露光してアルカリ現像液等により当該樹脂層の未露光の部分を除去する。その後、青色の樹脂層を硬化させることにより、着色層61Bが形成される。次いで、例えば、赤色の色材を含む感光性樹脂をスピンコート法で塗布して乾燥させることにより、赤色の樹脂層を形成する。その後、赤色の樹脂層のうち着色層61Rを形成する部分を露光してに対してアルカリ現像液等により当該樹脂層の未露光の部分を除去する。その後、赤色の樹脂層を硬化させることにより、着色層61Rが形成される。
以上のようにして、図16に示すように、第2開口部69を有するカラーフィルター層6が形成される。なお、発光領域A10における着色層61G、着色層61Bおよび着色層61Rは、互いに保護部4の+z軸側の面上において互いに異なる箇所に配置するよう形成される。ただし、発光領域A10において、各着色層61G、着色層61Bおよび着色層61Rは、互いに一部重なる部分を有してもよい。
〈エッチング工程S15〉
図17は、第1実施形態におけるエッチング工程S15を説明するための図である。エッチング工程S15では、図17に示すように、保護部4の端子37に対応する領域、具体的には、保護部4のうち平面視で端子37と重なる領域を除去して開口部49を形成する。開口部49は、例えば、フォトリソグラフィー法により図示しないレジストパターンを形成し、当該レジストパターンをエッチングマスクとして用いてドライエッチングにより保護部4をパターニングすることにより形成される。第2層42が、酸化ケイ素で形成されているため、第1層41、第2層42および第3層43を同一のエッチングガスを用いて一括でエッチングでき、製造プロセスが容易である。また、当該ドライエッチングで用いるエッチングガスとしては、CF(四フッ化炭素)、CHF(三フッ化炭素)などのフッ素系ガスが挙げられる。
なお、前述のレジストパターンの形成は省略してもよく、その場合には、第2開口部69を有するカラーフィルター層6をエッチングマスクとして用いてドライエッチングを行ってもよい。また、開口部49の形成では、ドライエッチングに代えて、ウェットエッチングを行ってもよい。また、エッチング工程S15は、カラーフィルター層形成工程S14の前に行ってもよいし、透光性基板接着工程S16の後に行ってもよい。
〈透光性基板接着工程S16〉
透光性基板接着工程S16では、詳細な図示はしないが、カラーフィルター層6上に透明な樹脂材料を塗布して、塗布された樹脂材料上にガラス基板等で構成された透光性基板7を配置し、押圧する。この際、例えば、樹脂材料が感光性樹脂である場合、透光性基板7を介して光を照射して当該感光性樹脂を硬化させる。この硬化によって、樹脂材料の硬化物で構成される接着層70が得られる。また、接着層70によって透光性基板7がカラーフィルター層6に接着される。
以上により、有機EL装置100の表示パネル1が製造される。なお、表示パネル1をケース90内に収容してFPC基板95と接続することで、有機EL装置100が得られる。
以上説明のように、表示パネル1の製造方法では、発光素子形成工程を含む発光部形成工程S12と、第1層形成工程および第2層形成工程を含む保護部形成工程S13と、を有する。発光素子形成工程では、「有機EL素子」としての発光素子20を形成する。第1層形成工程では、プラズマを用いたCVD法により、発光素子20上に窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第1層41を形成する。第2層形成工程では、プラズマを用いたALD法により、発光素子20上に酸化ケイ素を主体とする第2層42を形成する。
窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第1層41を形成する工程を含むことで、優れたガスバリア性を有する表示パネル1を形成できる。さらに、酸化ケイ素を主体とする第2層42を形成する工程を含むことで、アルミナを主体とする場合に比べ、水に対する耐性を高めることができるので、第2層42のアルカリ現像液に対する耐性を高くすることができる。そのため、カラーフィルター層6の形成において、アルカリ現像液を用いたウェットエッチングによりカラーフィルター層6を形成しても、第2層42が溶解することを回避できる。また、第2層42の水に対する耐性を高めることができるので、各工程で水洗処理等を行っても、第2層42が溶解することを回避できる。また、前述のように、第1層41上に第2層42を形成することで、第1層41にピンホール等の欠陥が生じても、その欠陥を補完できる。例えば、第1層41では、数μm間隔でピンホールが生じるおそれがあるが、第2層42を設けることで、当該ピンホールを埋めることができる。そのため、ピンホールをパスとして大気中の水分等が有機層24に伝達されることを抑制できる。このようなことから、第1層41および第2層42を備えることで、品質信頼性に優れる表示パネル1を提供できる。
また、前述のように、保護部形成工程S13は、第3層形成工程を含む。第3層形成工程では、第2層42からみて第1層41とは反対側に、プラズマを用いたCVD法により窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第3層43を形成する。
第3層43を有することで、第3層43を有さない場合に比べ、保護部4のガスバリア性を高めることができる。よって、窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第3層43を形成する工程を含むことで、これを含まない場合に比べ、より優れたガスバリア性を有する表示パネル1を得ることができる。
以上、第1実施形態における有機EL装置100について説明した。なお、有機EL装置100は、青色の波長光、緑色波長域の光、または赤色の波長域の光のいずれかを出射する構成でもよい。つまり、有機EL装置100は、単色のみを出射する構成でもよい。
1−2.第2実施形態
図18は、第2実施形態における表示パネル1aの部分断面図である。本実施形態は、保護部4aの構成が第1実施形態と異なる。なお、第2実施形態において第1実施形態と同様の事項については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜省略する。
図18に示す表示パネル1aが有する保護部4aは、第1層41、第2層42および第3層43に加え、第4層44および第5層45を有する。
第4層44は、第3層43上に配置される。第4層44は、二酸化ケイ素等の酸化ケイ素を主体とする。当該「主体とする」とは、第4層44の構成材料の70%以上が酸化ケイ素であることを言う。第4層44を有することで、製造時において第3層43にピンホール等の欠陥が生じても、その欠陥を補完できる。また、第4層44は、第2層42と同様に、プラズマを用いたALD法を用いて形成される。第4層44の厚さD4の好ましい範囲は、第2層42の厚さD2の好ましい範囲と同様である。また、第4層44の厚さD4は、設計が容易であるという観点から、第2層42の厚さD2とほぼ等しいことが好ましい。
第5層45は、第4層44上に配置される。第5層45は、窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする。当該「主体とする」とは、第5層45の構成材料の70%以上が窒素を含むケイ素系の無機材料であることを言う。第5層45を有することで、これを有さない場合に比べ、保護部4のガスバリア性を高くできる。また、第5層45は、第3層43と同様に、プラズマを用いたCVD法を用いて形成される。第5層45の厚さD5の好ましい範囲は、第3層43の厚さD3の好ましい範囲と同様である。また、第5層45の厚さD5は、設計が容易であるという観点から、第3層43の厚さD3とほぼ等しいことが好ましい。特に、第5層45は第3層43と同様に窒化ケイ素を主体とすることが好ましい。
また、表示パネル1aの製造方法では、図7に示す保護部形成工程S13は、第1層形成工程、第2層形成工程および第3層形成工程に加え、第4層形成工程および第5層形成工程をさらに含む。第4層形成工程では、第3層43からみて第2層42とは反対側に、プラズマを用いたALD法により酸化ケイ素を主体とする第4層44を形成する。また、第5層形成工程では、第4層44からみて第3層43とは反対側に、プラズマを用いたCVD法により窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第5層45を形成する。
ここで、第2層42には、第1層41に比べて極めて少ないものの欠陥が生じるおそれがある。例えば、第1層41には数μm間隔で欠陥が生じ、第2層42には数cm間隔で欠陥が生じるおそれがある。また、第3層43においても、第2層42の+z軸側の面が平坦であることで第1層41に比べて欠陥を少なくできるものの、製造時にCVD法を用いるのでALD法を用いる場合に比べて欠陥等が生じるおそれがある。例えば、第3層43でも数cm間隔で欠陥が生じるおそれがある。そのため、第4層44を備えることで、第3層43にピンホール等の欠陥が生じても、その欠陥を補完できる。よって、第4層44を設けることで、第3層43での欠陥、第2層42での欠陥、および第1層41での欠陥をパスとして大気中の水分等が有機層24に伝達されることを抑制できる。また、窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第5層45を形成する工程を含むことで、保護部4aのガスバリア性をさらに高めることができる。
また、プラズマを用いたCVD法により形成された窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする層と、プラズマを用いたALD法により形成された酸化ケイ素を主体とする層との組を複数備えることで、各層における欠陥が平面視で重なることを低減できる。そのため、保護部4aにおける迷路効果を効果的に発揮できる。よって、長期にわたって品質信頼性に優れる表示パネル1aを提供できる。
保護部4aの総膜厚は、特に限定されないが、500nm以上2000nm以下であることが好ましく、600nm以上1800nm以下であることがより好ましく、700nm以上1500nm以下であることがさらに好ましい。かかる範囲内であると、封止性能に優れ、かつ厚さが充分に薄い保護部4aを実現できる。
1−3.第3実施形態
図19は、第3実施形態における表示パネル1bの部分断面図である。本実施形態は、保護部4bの構成が第2実施形態と異なる。なお、第3実施形態において第2実施形態と同様の事項については、第3実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜省略する。
図19に示す表示パネル1bが有する保護部4bは、さらに、第6層46および第7層47を有する。
第6層46は、第5層45上に配置される。第6層46は、二酸化ケイ素等の酸化ケイ素を主体とする。当該「主体とする」とは、第6層46の構成材料の70%以上が酸化ケイ素であることを言う。第5層45を有することで、製造時において第5層45にピンホール等の欠陥が生じても、その欠陥を補完できる。また、第6層46は、第2層42と同様に、プラズマを用いたALD法を用いて形成される。第6層46の厚さD6の好ましい範囲は、第2層42の厚さD2の好ましい範囲と同様である。また、第6層46の厚さD6は、設計が容易であるという観点から、第2層42の厚さD2とほぼ等しいことが好ましい。
第7層47は、第6層46上に配置される。第7層47は、窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする。当該「主体とする」とは、第7層47の構成材料の70%以上が窒素を含むケイ素系の無機材料であることを言う。第7層47を有することで、これを有さない場合に比べ、保護部4のガスバリア性を高くできる。また、第7層47は、第3層43と同様に、プラズマを用いたCVD法を用いて形成される。第7層47の厚さD7の好ましい範囲は、第3層43の厚さD3の好ましい範囲と同様である。また、第7層47の厚さD7は、設計が容易であるという観点から、第3層43の厚さD3とほぼ等しいことが好ましい。特に、第7層47は第3層43と同様に窒化ケイ素を主体とすることが好ましい。
また、表示パネル1bの製造方法では、図7に示す保護部形成工程S13は、さらに、第6層形成工程および第7層形成工程をさらに含む。第6層形成工程では、第5層45からみて第4層44とは反対側に、プラズマを用いたALD法により酸化ケイ素を主体とする第6層46を形成する。また、第7層形成工程では、第6層46からみて第5層45とは反対側に、プラズマを用いたCVD法により窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第7層47を形成する。
酸化ケイ素を主体とする第7層47を形成する工程を含むことで、第6層46にピンホール等の欠陥が生じても、その欠陥を補完できる。また、窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第7層47を形成する工程を含むことで、保護部4bのガスバリア性をより高めることができる。第6層46および第7層47を有することで、保護部4bにおける迷路効果をより効果的に発揮できる。
プラズマを用いたCVD法により形成された窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする層と、プラズマを用いたALD法により形成された酸化ケイ素を主体とする層との組を複数が増えるほど、より長期にわたって封止性能に優れる保護部4bが得られる。そのため、長期にわたって品質信頼性に優れる表示パネル1bを提供できる。また、表示パネル1bの薄膜化と封止性能との両立の観点から、第1層41上に配置される酸化ケイ素を主体とする層および窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする層の組は、1組以上3組以下であることが好ましく、2組であることが特に好ましい。
2.電子機器
前述の実施形態の有機EL装置100は、各種の電子機器に適用することができる。
2−1.ヘッドマウントディスプレイ
図20は、本発明の電子機器の一例である虚像表示装置700の一部を模式的に示す平面図である。図20に示す虚像表示装置700は、観察者の頭部に装着されて画像の表示を行うヘッドマウントディスプレイ(HMD)である。虚像表示装置700は、前述した有機EL装置100と、コリメーター71と、導光体72と、第1反射型体積ホログラム73と、第2反射型体積ホログラム74とを備える。なお、有機EL装置100から出射される光は、映像光LLとして出射される。
コリメーター71は、有機EL装置100と導光体72との間に配置される。コリメーター71は、有機EL装置100から出射された光を平行光にする。コリメーター71は、コリメーターレンズ等で構成される。コリメーター71で平行光に変換された光は、導光体72に入射する。
導光体72は、平板状をなし、コリメーター71を介して入射する光の方向と交差する方向に延在して配置される。導光体72は、その内部で光を反射して導光する。導光体72のコリメーター71と対向する面721には、光が入射する光入射口と、光を出射する光出射口が設けられる。導光体72の面721とは反対側の面722には、回折光学素子としての第1反射型体積ホログラム73および回折光学素子としての第2反射型体積ホログラム74が配置される。第1反射型体積ホログラム73は、第2反射型体積ホログラム74よりも光出射口側に設けられる。第1反射型体積ホログラム73および第2反射型体積ホログラム74は、所定の波長域に対応する干渉縞を有し、所定の波長域の光を回折反射させる。
かかる構成の虚像表示装置700では、光入射口から導光体72内に入射した映像光LLが、反射を繰り返して進み光出射口から観察者の瞳EYに導かれることで、映像光LLにより形成された虚像で構成される画像を観察者が観察することができる。
ここで、虚像表示装置700は、前述の有機EL装置100を備える。前述の有機EL装置100は封止性能に優れており、品質が良好である。そのため、有機EL装置100を備えることで、品質の高い虚像表示装置700を提供できる。
なお、虚像表示装置700は、有機EL装置100から出射される光を合成するダイクロイックプリズム等の合成素子を備えてもよい。その場合、虚像表示装置700は、例えば、青色の波長域の光を出射する有機EL装置100、緑色の波長域の光を出射する有機EL装置100および赤色の波長域の光を出射する有機EL装置100を備えることができる。
2−2.パーソナルコンピューター
図21は、本発明の電子機器の一例であるパーソナルコンピューター400を示す斜視図である。パーソナルコンピューター400は、有機EL装置100と、電源スイッチ401およびキーボード402が設けられた本体部403と、を備える。パーソナルコンピューター400は、前述の有機EL装置100を備えるため、品質に優れる。
なお、有機EL装置100を備える「電子機器」としては、図20に例示した虚像表示装置700および図21に例示したパーソナルコンピューター400の他、デジタルスコープ、デジタル双眼鏡、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラなど眼に近接して配置する機器が挙げられる。また、有機EL装置100を備える「電子機器」は、携帯電話機、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistants)、カーナビゲーション装置、および車載用の表示部として適用される。さらに、有機EL装置100を備える「電子機器」は、光を照らす照明として適用される。
以上、本発明について図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。また、本発明の各部の構成は、前述した実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。また、本発明は、前述した各実施形態の任意の構成同士を組み合わせるようにしてもよい。
1…表示パネル、2…発光部、4…保護部、6…カラーフィルター層、7…透光性基板、10…基板、11…基板本体、12…配線層、20…発光素子、21…反射層、22…共振調整層、23…陽極、24…有機層、25…陰極、26…隔壁、32…駆動用トランジスター、32c…チャネル、32d…ドレイン、32g…ゲート電極、32s…ソース、33…保持容量、37…端子、41…第1層、41a…シリコン窒化膜、42…第2層、43…第3層、49…開口部、61B…着色層、61G…着色層、61R…着色層、69…第2開口部、70…接着層、90…ケース、91…開口、95…FPC基板、100…有機EL装置、210…反射部、240…発光層、320…半導体層、321…中継電極、322…中継電極、323…中継電極、3211…貫通電極、3212…貫通電極、3221…貫通電極、3231…貫通電極、A10…発光領域、A20…非発光領域、L0…光学距離、P…画素、PB…サブ画素、PG…サブ画素、PR…サブ画素。

Claims (10)

  1. 基板上に有機エレクトロルミネッセンス素子を形成する工程と、
    前記有機エレクトロルミネッセンス素子上に、プラズマを用いた化学気相堆積法により窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第1層を形成する工程と、
    前記第1層上に、プラズマを用いた原子層堆積法により酸化ケイ素を主体とする第2層を形成する工程と、
    前記第2層上に、プラズマを用いた化学気相堆積法により窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第3層を形成する工程と、
    を有し、
    前記第1層の厚さをD1とし、前記第2層の厚さをD2とし、前記第3層の厚さをD3とするとき、D2<(D1/2)<(D3/1.5)の関係を満たす、
    ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
  2. 前記第3層上に、樹脂層を塗布および露光し、しかる後に、当該樹脂層を現像液を用いて現像することで着色層を形成する工程を有する請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
  3. 前記第3層上に、プラズマを用いた原子層堆積法により酸化ケイ素を主体とする第4層を形成する工程と、
    前記第4層上に、プラズマを用いた化学気相堆積法により窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第5層を形成する工程と、
    を有し、
    前記第4層の厚さをD4とするとき、D4<(D1/2)<(D3/1.5)の関係を満たす、
    ことを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
  4. 前記第層上に、樹脂層を塗布および露光し、しかる後に、当該樹脂層を現像液を用いて現像することで着色層を形成する工程を有する請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
  5. 前記第5層上に、プラズマを用いた原子層堆積法により酸化ケイ素を主体とする第6層を形成する工程と、
    前記第6層上に、プラズマを用いた化学気相堆積法により窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第7層を形成する工程と、
    を有する請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
  6. 前記第層上に、樹脂層を塗布および露光し、しかる後に、当該樹脂層を現像液を用いて現像することで着色層を形成する工程を有する請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
  7. 基板上に配置される有機エレクトロルミネッセンス素子と、
    前記有機エレクトロルミネッセンス素子からみて前記基板とは反対側に配置され、窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第1層と、
    前記第1層からみて前記有機エレクトロルミネッセンス素子とは反対側に配置され、酸化ケイ素を主体とする第2層と、
    前記第2層からみて前記有機エレクトロルミネッセンス素子とは反対側に配置され、窒素を含むケイ素系の無機材料を主体とする第3層と、
    を備え、
    前記第1層の厚さをD1、前記第2層の厚さをD2、前記第3層の厚さをD3とするとき、D2<(D1/2)<(D3/1.5)の関係を満たす、
    ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス装置。
  8. 前記第3層からみて前記有機エレクトロルミネッセンス素子とは反対側に配置され、感光性樹脂を含む着色層を備える、
    請求項7に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置。
  9. 前記着色層は、前記第3層と接していることを特徴とする請求項8に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置。
  10. 請求項7乃至9のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置を備えることを特徴とする電子機器。
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