JP6843682B2 - 撮像素子および撮像装置 - Google Patents
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Description
本発明は、偏光情報を取得できる撮像素子およびこれを用いた撮像装置に関する。
被写体からの反射光の偏光状態を観察することによって、被写体の特定の特徴を強調して検出することが可能である。例えば、撮像装置において、レンズの前面に偏光フィルタを装着して被写体を撮像することで、該被写体の色やコントラスト等の質感を際立たせたり、水面等での反射光の写り込みを強調または軽減したりすることができる。また、被写体からの互いに異なる偏光方向の偏光成分を取得することで、被写体のエッジや欠陥部を検出することも可能である。
特許文献1には、複数の画素のそれぞれにカラーフィルタと偏光フィルタを設けて、カラー情報と偏光情報の両方を取得できる撮像素子が開示されている。このような撮像素子を用いれば、一度の撮像により複数の偏光方向の偏光成分を取得することができる。
しかしながら、特許文献1にて開示された撮像素子では、カラーフィルタが設けられた全カラー画素を複数の偏光方向に振り分ける。このため、偏光フィルタが設けられていない一般的な撮像素子の全画素に対する色ごとの画素の割合(例えば1/3)に比べて、同色かつ同偏光方向の偏光成分を取得する画素の割合が小さくなる。したがって、特許文献1にて開示された撮像素子を用いて撮像する場合には、レンズの前面に偏光フィルタを装着して全画素数が同じ一般的な撮像素子を用いて撮像する場合に比べて、取得する偏光情報の解像度が低くなる。
本発明は、高解像度での偏光情報の取得とカラー情報の取得が可能な撮像素子およびこれを用いた撮像装置を提供する。
本発明の一側面としての撮像素子は、画素が2次元配列された撮像素子であって、複数の波長帯域の光のそれぞれに対して主感度を有する複数のカラー画素群と、複数の波長帯域を含む波長帯域に対して主感度を有する非カラー画素群とを有する。複数のカラー画素群および非カラー画素群がそれぞれ、3つ以上の複数の偏光方位の偏光成分のそれぞれに対して主感度を有する複数の偏光画素群を含む。そして、撮像素子の全画素数に対する非カラー画素群における複数の偏光画素群の画素数の割合が、全画素数に対する複数のカラー画素群のそれぞれにおける複数の偏光画素群の画素数の割合よりも大きいことを特徴とする。
なお、上記撮像素子を用いて撮像を行う撮像装置も、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、高解像度での偏光情報の取得とカラー情報の取得が可能な撮像素子および撮像装置を実現することができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の代表的な実施例である偏光カラー撮像素子12の構成を示す。また、図2には、偏光カラー撮像素子12を搭載した撮像装置1の構成を示す。撮像装置1は、撮影光学系11、偏光カラー撮像素子12、情報処理部(生成手段)13、記録部14および偏光情報算出部15を備えている。撮影光学系11は、光学像としての被写体像を偏光カラー撮像素子12の撮像面上に形成する。
偏光カラー撮像素子12は、その撮像面に2次元配列された複数の画素を含む画素配列121を有する。偏光カラー撮像素子12としては、CCD型素子やCMOS型素子等を用いることができる。また、偏光カラー撮像素子12は、画素配列121の受光面側に、2次元配列された複数のカラーフィルタを含むカラーフィルタ配列122と、2次元配列された複数の偏光フィルタを含む偏光フィルタ配列123とを備えている。これにより、偏光カラー撮像素子12は、偏光フィルタ機能とカラーフィルタ機能とを含む偏光カラー画素配列を有する。
図1に示す構成では、偏光カラー撮像素子12における光の入射側から順に偏光フィルタ配列123、カラーフィルタ配列122および画素配列121の順で配置されている。ただし、光の入射する側から順にカラーフィルタ配列122、偏光フィルタ配列123および画素配列121を配置してもよい。
図3には、具体的なカラーフィルタ配列122の例を示す。カラーフィルタ配列122は、R(赤)、G(緑)およびB(青)の3原色のカラーフィルタと、W(白)のカラーフィルタとを含む。これらR、G、BおよびWのカラーフィルタは、画素配列121のうちいずれかの画素に対して設けられる。
R、GおよびBのカラーフィルタ(以下それぞれ、Rフィルタ、GフィルタおよびBフィルタという)は、Wのカラーフィルタ(以下、Wフィルタという)が透過する波長帯域である偏光カラー撮像素子12の使用波長帯域のうち互いに異なる一部の波長帯域の光を透過する。使用波長帯域は、偏光カラー撮像素子12への入射光のうち、偏光カラー撮像素子12において読み出し可能な電気信号に変換される光の波長帯域である。本実施例では、使用波長帯域は可視光全域であるが、赤外光領域、紫外領域およびこれらの組み合わせであってもよい。
図4にR、GおよびBフィルタの透過率の例を示す。R、GおよびBフィルタはそれぞれ、R、GおよびBの色光に対して他の色光に対してよりも高い透過率を有する。Rフィルタは、その透過率が最大透過率の1/2以上となるのがおよそ560nmから650nmの赤の波長帯域であり、赤光を選択的に透過する。Gフィルタは、その透過率が最大透過率の1/2以上となるのがおよそ490nmから580nmの緑の波長帯域であり、緑光を選択的に透過する。Bフィルタは、その透過率が最大透過率の1/2以上となるのがおよそ430nmから510nmの青の波長帯域であり、青光を選択的に透過する。Wフィルタは、赤、緑および青の波長帯域の全てを含む使用波長帯域の光を透過する。これにより、Rフィルタ、GフィルタおよびBフィルタが設けられた画素は、Wフィルタが設けられた画素が主感度を有する使用波長帯域に含まれる互いに異なる波長帯域(560〜650nm、490〜580nmおよび430〜510nm)に主感度を有する。すなわち、互いに異なる分光感度特性を有する。
なお、図4に示した各カラーフィルタの透過率特性は例に過ぎず、これらの異なる透過率特性を有していてもよい。
以下の説明において、画素配列121内の全画素のうちRフィルタが設けられた画素を「R画素」といい、Gフィルタが設けられた画素を「G画素」という。また、Bフィルタが設けられた画素を「B画素」といい、R,GおよびB画素をまとめて「カラー画素」ともいう。また、Wフィルタが設けられた画素を非カラー画素としての「W画素」という。なお、カラーフィルタ配列122は、その一部にカラーフィルタが設けられていない領域を有してもよい。このカラーフィルタが設けられていない領域も、「W画素」として扱う。
図3に示すカラーフィルタ配列122を有する偏光カラー撮像素子12において、カラー画素で取得できる色の種類の数ncは3であり、カラー画素で取得できる色C(i)(iは1以上nc以下の整数)はC(1)=R、C(2)=G、C(3)=Bである。カラー画素により取得できる色に対して割り振られる番号iは例に過ぎず、例えばC(1)=B、C(2)=R、C(3)=Gとしてもよい。また、なお、カラー画素で取得できる色C(i)はRGBに限らず、他の色でもよい。例えば、3原色のRGBに代えて、補色のシアン(C)マゼンタ(M)イエロー(Y)でもよいし、赤外(IR)や紫外(UV)でもよい。また、カラー画素で取得できる色の種類の数ncは3に限定されず、例えばRとBのnc=2やCMY+IRのnc=4であってもよい。
図5には、具体的な偏光フィルタ配列123の例を示す。図5に示したx軸とy軸は、画素配列121に平行で互いに直交する2軸である。x軸とy軸はこの条件を満たせば図5に示した方向と異なる方向であってもよい。
偏光フィルタ配列123中の各偏光フィルタは、特定の偏光方位の偏光成分に対して他の偏光方位の偏光成分に対して高い透過率を有する。透過率が最大となる偏光成分の偏光方位とx軸とのなす角θ(0度≦θ<180度)をその偏光フィルタの偏光方位とする。
図5において、偏光フィルタ配列123は、互いに異なる3つの偏光方位θ1,θ2およびθ3(図中にはそれぞれ1,2,3で示す)の偏光フィルタにより構成されている。偏光方位θ1,θ2およびθ3の偏光フィルタ(以下それぞれ、θ1フィルタ、θ2フィルタおよびθ3フィルタという)は、画素配列121のうちいずれかの画素に対して設けられる。これにより、θ1フィルタ、θ2フィルタおよびθ3フィルタが設けられた画素は互いに異なる偏光方位の偏光成分に主感度を有する。つまりは、互いに異なる偏光感度特性を有する。
以下の説明において、画素配列121内の全画素のうちθ1フィルタが配置された画素を「θ1画素」といい、θ2フィルタが配置された画素を「θ2画素」という。また、θ3フィルタが配置された画素を「θ3画素」という。また、θ1画素、θ2画素およびθ3画素をまとめて「偏光画素」ともいう。
偏光画素で取得できる偏光成分の種類の数npは3であり、該偏光画素で取得できる偏光方位P(j)(jは1以上np以下の整数)はP(1)=θ1、P(2)=θ2、P(3)=θ3である。偏光画素により取得できる偏光方位に対して割り振られる番号jは例に過ぎず、例えばP(1)=θ2、P(2)=θ3、P(3)=θ1としてもよい。偏光画素により取得できる偏光方位P(j)は、例えばP(1)=0度、P(2)=45度、P(3)=90度である。ただし、他の偏光方位であってもよく、P(1)=0度、P(2)=60度、P(3)=120度であってもよい。
また、偏光の種類の数npは後述する偏光情報(α,a,b)を算出するために少なくとも3である必要があるが、4以上であってよい。例えば、P(1)=0度、P(2)=45度、P(3)=90度、P(4)=135度のnp=4であってもよい。
なお、偏光フィルタ配列123は、その一部に偏光フィルタが設けられていない領域またはいずれの偏光方向の偏光成分も透過させるフィルタが設けられた領域を含んでいてもよく、これらの領域に対応する画素を「非偏光画素」という。
以上説明したように、偏光カラー撮像素子12は、取得できる波長帯域光と偏光成分の組み合わせが互いに異なる複数の種類の画素群(各画素群は複数の画素を含む)を有する。具体的には、例えばR画素群かつθ1画素群をR1画素群というとき、図8に示すように、R1画素群、R2画素群、R3画素群、G1画素群、G2画素群、G3画素群、B1画素群、B2画素群、B3画素群、W1画素群、W2画素群およびW3画素群を有する。
R画素群、G画素群およびB画素群が複数のカラー画素群に相当し、W画素群が非カラー画素群に相当する。R1画素群、R2画素群およびR3画素群がR画素群における複数の偏光画素群に相当する。G1画素群、G2画素群およびG3画素群がG画素群における複数の偏光画素群に相当する。B1画素群、B2画素群およびB3画素群がB画素群における複数の偏光画素群に相当する。W1画素群、W2画素群およびW3画素群が、W画素群における複数の偏光画素群に相当する。
なお、ここまで画素配列121に対してカラーフィルタ配列122と偏光フィルタ配列123とが別々に設けられている場合について説明した。しかし、これは例に過ぎず、偏光カラー撮像素子が全体としてカラーフィルタ機能と偏光フィルタ機能を含む偏光カラー画素配列を有していればよい。例えば、カラーフィルタ機能と偏光フィルタ機能とを併せ持つ偏光カラーフィルタ配列が画素配列121に対して設けられていてもよい。また、カラーフィルタを設ける代わりに特定の波長帯域の光にのみ感度を有する画素が配列された偏光カラー撮像素子を用いてもよい。これらの場合でも、各画素をそれが感度を有する色や偏光成分に応じたカラー画素や偏光画素という。
また、後述する実施例における画素配列では、6×6画素や8×8画素等の基本配列バターンとしての正方配列パターンが縦方向および横方向に繰り返し配置されている。基本配列パターンは、正方配列パターンに限らず、N1×N2画素(N1,N2は互いに異なる自然数)の四角形配列パターンであってもよいし、他の多角形配列パターンであってもよい。また、画素配列121が基本配列パターンを持たないランダムな画素配列であってもよい。
次に、偏光カラー撮像素子12を用いた撮像処理および偏光情報取得処理について説明する。上述したように偏光カラー撮像素子12の撮像面上に形成された被写体像は、該偏光カラー撮像素子12の各画素によって入射光の強度に応じた電荷に変換され、該電荷は電気信号(画素信号)として偏光カラー撮像素子12から読み出される。偏光カラー撮像素子12から読み出された画素信号は、情報処理部13に入力され、各画素の輝度情報に変換される。各画素の輝度情報は、画素の種類に応じたカラー情報と偏光情報とを含む。
複数種類の画素のうち特定種類の画素からカラー情報や偏光情報を抜き出すと、そのカラー情報や偏光情報のみからなるモザイク画像が得られる。情報処理部13は、このモザイク画像にデモザイク処理を施すことにより他の画素で得られていないカラー情報や偏光情報を算出する。情報処理部13は、算出したカラー情報や偏光情報を含む画像情報を生成する。
情報処理部13が行うデモザイク処理において、元のモザイク画像の情報量が多いほどより空間周波数が高い被写体像が再現される。つまり、偏光カラー撮像素子12の全画素数(以下、センサ全画素数という)に対する同種類の複数の画素からなる画素群の画素数の割合(以下、画素数割合という)が大きいほどより空間周波数が高い被写体像が再現される。空間周波数が高いことは、被写体像の解像度が高いことを意味する。したがって、偏光カラー撮像素子12に含まれる複数種類の画素群において画素数割合が最も大きい種類の画素群から得られるカラー情報や偏光情報から再現される被写体像の解像度が最も高くなる。
以下の説明では、W画素でありかつ偏光画素である画素を偏光W画素といい、複数の偏光W画素をまとめて偏光W画素群という。前述したように、撮像素子12は、互いに異なる偏光方位の偏光成分に主感度を有する複数の偏光W画素群(W1画素群、W2画素群およびW3画素群)を有する。また、同色のカラー画素でありかつ偏光画素である画素を偏光カラー画素(偏光C(i)画素)といい、複数の偏光C(i)画素をまとめて偏光カラー画素群または偏光C(i)画素群という。撮像素子12は、各色の偏光カラー画素群として、互いに異なる偏光方位の偏光成分に主感度を有する複数の偏光カラー画素群(例えば、R1画素群、R2画素群およびR3画素群)を有する。
そして実施例では、センサ全画素数に対する複数の偏光W画素群の(合計の)画素数割合Npwを、各色における複数の偏光カラー画素群の(合計の)画素数割合Npc(i)よりも大きくしている。すなわち、各色の複数の偏光カラー画素群に対して、
Npw>Npc(i) …(1)
なる条件を満足するようにしている。
Npw>Npc(i) …(1)
なる条件を満足するようにしている。
画素数割合が高い偏光W画素群から得られる解像度が高い偏光情報(以下、W偏光情報という)を利用することで、画素数割合が低い偏光カラー画素群から得られる偏光情報(以下、カラー偏光情報という)の解像度を見かけ上、向上させることができる。
前述したようにW画素が主感度を有する波長帯域には、各カラー画素が主感度を有する波長帯域が含まれている。このため、解像度が高いW偏光情報の高周波成分から解像度が低い各カラー偏光情報の高周波成分を推定してデモザイク処理に利用することで、各カラー偏光情報の解像度を見かけ上、向上させることができる。つまり、本来、偏光カラー画素からの低い空間周波数領域のカラー偏光情報からだけでは取得できない高い空間周波数領域のカラー偏光情報を、W偏光情報を利用して取得することができる。
なお、W偏光情報によるカラー偏光情報の解像度向上のためには、NpwがNpc(i)の5%以上大きいことが好ましい。また、NpwがNpc(i)の10%以上大きいことがより好ましい。さらには、NpwがNpc(i)の2倍以上であることがより好ましい。
以下、W偏光情報の高周波成分からカラー偏光情報の高周波成分を推定する方法の例を説明する。ここでは、偏光W画素が感度を有する使用波長帯域が全可視光帯域であり、カラー偏光情報としてR、GおよびBの偏光情報(以下それぞれ、R偏光情報、G偏光情報およびB偏光情報という)が取得される場合について説明する。この場合、W偏光情報は、R、GおよびB偏光情報を含む。R、GおよびB偏光情報の高周波成分の割合が互いに等しいとすると、W偏光情報に含まれるR、GおよびB偏光情報の高周波成分はそれぞれW偏光情報の高周波成分の1/3の割合と推定できる。したがって、R、GおよびB偏光情報の低周波成分にW情報の高周波成分を1/3倍したものを足し合わせることで、R、GおよびB偏光情報の低周波成分および高周波成分を得ることができる。
また、R、GおよびB偏光情報の高周波成分の割合がkR:kG:kB(ただしkR+kG+kB=1)であるとして、R、GおよびB偏光情報の高周波成分をそれぞれ、W偏光情報の高周波成分のkR倍、kG倍およびkB倍と推定してもよい。
また、センサ全画素数に対するW画素群の画素数割合Nwが各カラー画素群(C(i)画素群)の画素数割合Nc(i)より大きいことが望ましい。すなわち、各色のカラー画素群に対して、
Nw>Nc(i) …(2)
なる条件を満足することが望ましい。式(2)の条件を満足することで、非偏光画素で取得できる非偏光情報を含めて解像度を高めることができる。
Nw>Nc(i) …(2)
なる条件を満足することが望ましい。式(2)の条件を満足することで、非偏光画素で取得できる非偏光情報を含めて解像度を高めることができる。
また、センサ全画素数に対する偏光W画素群の画素数割合Npwが複数のカラー画素群の種類数ncの逆数より大きいこと、すなわち、
Npw>1/nc …(3)
なる条件を満足することが望ましい。nc=3である本実施例では、式(3)はNpw>1/3となる。これにより、W画素群を持たずnc種類のカラー画素群の画素数割合が互いに等しい撮像素子を用いる場合に比べて解像度を向上させることができる。
Npw>1/nc …(3)
なる条件を満足することが望ましい。nc=3である本実施例では、式(3)はNpw>1/3となる。これにより、W画素群を持たずnc種類のカラー画素群の画素数割合が互いに等しい撮像素子を用いる場合に比べて解像度を向上させることができる。
さらに、各カラー画素群の画素数割合が小さくなると、偽色が発生し易くなる等、カラー情報の取得精度が低下する。このため、センサ全画素数に対する偏光カラー画素の画素数割合Npcが1/10以上であること、すなわち
Npc≧1/10 …(4)
なる条件を満足することが望ましい。
Npc≧1/10 …(4)
なる条件を満足することが望ましい。
情報処理部13で生成された画像情報は、記録部14に記録される。記録部14に記録された画像情報は、必要に応じて偏光情報算出部15により読み出される。偏光情報算出部15は、入射光の偏光状態を表す偏光情報(α,a,b)を算出する。αは光強度が最大となる偏光方位であり、aは光強度の最大値、bは光強度の最小値である。
算出した偏光情報(α,a,b)を用いることで、偏光を取得しない場合の撮像画像とは質感、すなわち被写体からの反射光が異なる撮像画像(以下、偏光画像という)を作成することができる。以下、偏光画像を作成する際の偏光情報と反射光との関係について説明する。
物体からの反射光は、該物体の表面で直接反射する鏡面反射成分と、物体の内部や表面で散乱しながら反射する散乱成分とに分けられる。鏡面反射成分は、被写体の表面で反射した光であり、フレネル反射の条件を満たして反射する。フレネル反射では、一部の条件を除いてs偏光の強度がp偏光の強度より高くなる。このため、鏡面反射成分は、偏光強度が方位によって変化する、つまり方位依存性を持つ傾向がある。一方、拡散成分は、物体に入射した光がさまざまな方向に反射するため、方位依存性はない。そこで、取得した偏光強度のうち、方位θに対して変化する成分「a−b」を鏡面反射成分とみなすとともに、強度が変化しない成分「b」を散乱成分とみなす。そして、鏡面反射成分や散乱成分を目的に応じて演算し、これらの比率を変えて合成することで偏光画像を作成する。これにより、偏光を取得しない場合に得られる撮像画像とは反射光、つまりは質感が異なる偏光画像を取得することができる。
偏光情報(α,a,b)の算出方法について説明する。偏光カラー撮像素子12への入射光が図6に示すように表現できる場合を考える。図6(a)に示す楕円は、入射光の振幅の方位依存性を示す。また、図6(b)は、x軸に対して角度θをなす入射光の光強度、すなわち入射光の偏光方位θの光強度I(θ)を示す。図6(a)に示す破線は、楕円の長軸と短軸を表しており、αは長軸とx軸とがなす角度である。また、矢印は、長軸の方向と短軸の方向での振幅を表している。さらに、矢印で表された振幅の2乗が光強度であり、図6(b)のa,bに対応している。このとき、光強度I(θ)は、以下の式(5)で表される。
I(θ)=(a−b)cos2(θ−α)+b …(5)
I(θ)は、式(5)より180度周期で変化する。このため、偏光情報を算出するためには、0度以上180未満の角度θで表現したときに、少なくとも3以上の偏光方位の光強度I(θ)を取得する必要がある。例えば、図7には、θ=0度、45度、90度の3つの偏光方位の光強度と、そこから算出される偏光情報で表されるI(θ)を示す。
I(θ)=(a−b)cos2(θ−α)+b …(5)
I(θ)は、式(5)より180度周期で変化する。このため、偏光情報を算出するためには、0度以上180未満の角度θで表現したときに、少なくとも3以上の偏光方位の光強度I(θ)を取得する必要がある。例えば、図7には、θ=0度、45度、90度の3つの偏光方位の光強度と、そこから算出される偏光情報で表されるI(θ)を示す。
一方、上記条件を満足すれば、取得する偏光方位に特に制限はない。このため、任意の3つ以上の偏光方位の光強度I(θ)を取得すれば、偏光情報(α,a,b)を求めることができる。したがって、W画素と各色C(i)画素のそれぞれで3つ以上の偏光方位の光強度I(θ)を取得できることが望ましい。
また、解像度の高い偏光情報(α,a,b)を得るためには、その算出に用いる3つの光強度I(θ)の解像度を高くすることが望ましい。実施例では、W偏光情報の解像度を高くすることで、各色C(i)の偏光情報を高くすることができる。すなわち、解像度の高い偏光情報(α,a,b)を得るためには、以下の条件を満足することが望ましい。
偏光W画素群における互いに異なる偏光方位の偏光成分に主感度を有する複数の偏光画素群のそれぞれのセンサ全画素数に対する画素数割合のうち、3番目に大きい画素数割合をNpw(Pw(3))とする。Pw(n)は、偏光W画素群のうちセンサ全画素数に対する画素数割合がn番目に大きい偏光画素群が主感度を有する偏光成分を示し、第nW偏光ともいう。また、各偏光カラー画素群における互いに異なる偏光方位の偏光成分に主感度を有する複数の偏光画素群のそれぞれのセンサ全画素数に対する画素数割合のうち、3番目に大きい画素数割合をNcp(Pc(3,i),i)とする。Pc(n,i)は、偏光C(i)画素群のうちセンサ全画素数に対する画素数割合がn番目に大きい偏光画素群が主感度を有する偏光成分を示し、第nC(i)偏光ともいう。
このとき、Npw(Pw(3))がNpc(Pc(3,i),i)より大きい、すなわち
Npw(Pw(3))>Npc(Pc(3,i),i)>0 …(6)
なる条件を満足することが望ましい。
Npw(Pw(3))>Npc(Pc(3,i),i)>0 …(6)
なる条件を満足することが望ましい。
なお、n1番目からn2番目(n1≦3≦n2)の画素数割合が全て同じである場合は、いずれも3番目に大きいとみなす。このため、2番目と3番目の画素数割合が互いに同じである場合や、2番目、3番目および4番目の画素数割合が互いに同じである場合は、すべてを3番目に大きい画素数割合とみなす。また、このように画素数割合が同じである場合に、例えば偏光方位角が小さい偏光を取得する偏光画素の画素数割合の序列を上とする等、任意の方法で画素数割合の序列を決めてもよい。
さらにこのとき、Wの3つの偏光成分の解像度が高いほど得られる偏光情報の解像度が高くなる。このため、偏光W画素群における互いに異なる偏光方位の偏光成分に主感度を有する複数の偏光画素群のそれぞれのセンサ全画素数に対する画素数割合のうち3番目に大きい画素数割合が、1/6以上であることが望ましい。すなわち、
Npw(Pw(3))≧1/6 …(7)
なる条件を満足することが望ましい。
Npw(Pw(3))≧1/6 …(7)
なる条件を満足することが望ましい。
偏光情報算出部15が算出した偏光情報は、記録部14に記録される。このとき偏光情報を単独で保存してもよいが、算出に用いた画像情報と関連付けて保存するのがより好ましい。
なお、図2に示した撮像装置1は情報処理部13、記録部14および偏光情報算出部15を備えているが、撮像装置1は必ずしもこれらを備えている必要はなく、これらと同等の機能を有する外部装置で代用してもよい。例えば、情報処理部13から出力される画像情報や偏光情報算出部15で算出された偏光情報を外部記録装置に記録するようにしてもよい。また、デモザイク処理や偏光情報の算出を情報処理部13や偏光情報算出部15に代えて、パーソナルコンピュータ(PC)等の外部装置で行うようにしてもよい。
以下、具体的な実施例について説明する。
図8には、実施例1としての偏光カラー撮像素子12の偏光カラー画素配列を示している。図中の各画素(偏光W画素および偏光カラー画素)に記されたアルファベットと数字はそれぞれ、その画素が主感度を有する波長帯域と偏光方位とを示す。具体的には、アルファベットR,G,B,WはそれぞれR画素、G画素、B画素およびW画素を示し、数字1,2,3はそれぞれθ1画素、θ2画素およびθ3画素を示す。すなわち、先にも説明したように、例えば「R1」はR画素かつθ1画素としてのR1画素を示す。これらのことは、後述する他の実施例でも同じである。
また、図8において太線で囲まれた6×6画素の領域は、本実施例における基本配列パターンである正方配列パターンを示しており、本実施例の画素配列はこの正方配列パターンがx軸方向とy軸方向のそれぞれに繰り返し配置された画素配列である。
本実施例では、カラー画素群により取得できる色C(i)の種類数nc=3であり、C(1)=R、C(2)=G、C(3)=Bである。また、偏光画素群で取得できる偏光P(j)の種類数np=3であり、P(1)=θ1=0度、P(2)=θ2=45度、P(3)=θ3=90度である。本実施例では、第3C(i)偏光および第3W偏光は偏光P(3)である。
表1に本実施例の画素配列における各画素群の画素数割合を示す。表1に示すように、センサ全画素数に対する各画素群の画素数割合は式(1)〜(4)および式(6),(7)により表わされる条件を満足する。
本実施例は、後述する比較例1の画素配列と比べてカラー画素群の画素数割合Ncが1/4と小さいためにカラーの解像度では劣る。しかし、偏光W画素群の画素数割合Npwが1/2と大きく、特にW3画素群の画素数割合Npw(Pw(3))が1/4と大きいので、W偏光情報(α,a,b)の解像度を高くすることができる。
図9には、実施例2としての偏光カラー撮像素子12の偏光カラー画素配列を示している。図9において太線で囲まれた8×8画素の領域は、本実施例における基本配列パターンである正方配列パターンを示しており、本実施例の画素配列はこの正方配列パターンがx軸方向およびy軸方向のそれぞれに繰り返し配置された画素配列である。
本実施例では、カラー画素群で取得できる色C(i)の種類数nc=3であり、C(1)=R、C(2)=G、C(3)=Bである。また、偏光画素群で取得できる偏光P(j)の種類数np=4であり、P(1)=θ1=0度、P(2)=θ2=45度、P(3)=θ3=90度、P(4)=θ4=135度である。本実施例では、第3C(i)偏光および第3W偏光は偏光P(3)である。
本実施例では、カラー画素群で取得できる色C(i)の種類数nc=3であり、C(1)=R、C(2)=G、C(3)=Bである。また、偏光画素群で取得できる偏光P(j)の種類数np=4であり、P(1)=θ1=0度、P(2)=θ2=45度、P(3)=θ3=90度、P(4)=θ4=135度である。本実施例では、第3C(i)偏光および第3W偏光は偏光P(3)である。
表2に本実施例の画素配列における各画素群の画素数割合を示す。表2に示すように、センサ全画素数に対する各画素群の画素数割合は式(1)〜(4)および式(6)で表わされる条件を満足する。ただし、式(7)で表わされる条件は満足していない。
本実施例は、実施例1の画素配列と比べて偏光W画素群の画素数割合Npw=1/2やW3画素群の画素数割合Npw(Pw(3))=1/8が小さいため、解像度の点では劣っている。しかし、偏光カラー画素群の画素数割合Npc=1/2やC3(R3,G3およびB3)画素群の画素数割合Npc(Pc(3,i),i)=1/16〜1/32が大きいので、カラー情報の解像度が優れている。また、偏光画素群で取得できる偏光の種類数npが実施例1に比べて多いため、偏光情報(α,a,b)の算出精度を高めることができる。
図10には、実施例3としての偏光カラー撮像素子12の偏光カラー画素配列を示す。図10において太線で囲まれた6×6画素の領域は、本実施例における基本配列パターンである正方配列パターンを示しており、本実施例の画素配列はこの正方配列パターンがx軸方向およびy軸方向に繰り返し配置された画素配列である。
本実施例では、カラー画素群で取得できる色C(i)の種類数nc=2であり、C(1)=R、C(2)=Bである。また、偏光画素群で取得できる偏光P(j)の種類数np=4であり、P(1)=θ1=0度、P(2)=θ2=45度、P(3)=θ3=90度、P(4)=θ4=135度である。本実施例では、第3R偏光は偏光P(3)、第3B偏光は偏光P(1)、第3W偏光は偏光P(3)である。
表3に本実施例における各画素群の画素数割合を示す。表3に示すように、センサ全画素数に対する各画素群の画素数割合は式(1)〜(4)および式(7)で表わされる条件を満足する。しかし、R画素で取得できる偏光はP(1)とP(4)の2種類であり、B画素で取得できる偏光はP(2)とP(3)の2種類であるため、センサ全画素数に対するR3画素群とB3画素群の画素数割合Npc(Pc(3,i),i)は0となり、式(6)を満足しない。
本実施例は、実施例1に比べて偏光カラー画素の画素数割合Npcが1/9と小さいので色の解像度の点で劣っている。また、各色で取得できる偏光の種類が2種類であるため、式(5)からカラー偏光情報を求めることができない。しかし、偏光W画素の画素数割合Npw=8/9が大きいため、解像度が高くなっている。
図11には、本発明の実施例4としての偏光カラー撮像素子12における偏光カラー画素配列を示している。図11において太線で囲まれた12×12画素の領域は、本実施例の基本配列パターンである正方配列パターンを示しており、本実施例の偏光カラー画素配列はこの正方配列パターンがx軸方向およびy軸方向に繰り返し配置された画素配列である。図11において、数字が記されていない画素は非偏光画素であることを表す。
本実施例では、カラー画素群で取得できる色C(i)の種類数nc=3であり、C(1)=R、C(2)=G、C(3)=Bである。また、偏光画素群で取得できる偏光P(j)の種類数np=3であり、P(1)=θ1=0度、P(2)=θ2=45度、P(3)=θ3=90度である。本実施例では、第3C(i)偏光および第3W偏光は偏光P(3)である。
表4に本実施例における各画素群の画素数割合を示す。表4に示すように、センサ全画素数に対する各画素群の画素数割合は式(1)〜(4)および式(6)で表わされる条件を満足しているが、式(7)で表わされる条件は満足していない。
本実施例は、実施例1と比べて、偏光W画素群の画素数割合Npw=3/8やW3画素群の画素数割合Npw(Pw(3))=1/8が小さいために解像度の点で劣っている。しかし、カラー画素群の画素数割合Ncが1/2と大きいので色の解像度が良く、また偏光画素群の画素数割合Np=Npw+Npcが5/8と小さいため、入射光の損失が少なく感度が優れている。
図12には、実施例5としての偏光カラー撮像素子12の偏光カラー画素配列を示す。図12において太線で囲まれた9×9画素の領域は、本実施例における基本配列パターンである正方配列パターンを示しており、本実施例の画素配列はこの正方配列パターンがx軸方向およびy軸方向に繰り返し配置された画素配列である。
本実施例では、カラー画素群で取得できる色C(i)の種類数nc=3であり、C(1)=R、C(2)=G、C(3)=Bである。また、偏光画素群で取得できる偏光P(j)の種類数np=4であり、P(1)=θ1=0度、P(2)=θ2=45度、P(3)=θ3=90度、P(4)=θ4=135度である。本実施例では、第3C(i)偏光および第3W偏光は偏光P(3)である。
表5に本実施例における各画素群の画素数割合を示す。表5に示すように、センサ全画素数に対する各画素群の画素数割合は式(1)(2)(4)および式(6)で表わされる条件を満足する。ただし、式(3)および式(7)で表わされる条件は満足していない。
本実施例は、実施例1の画素配列と比べて偏光W画素群の画素数割合Npw=21/81やW3画素群の画素数割合Npw(Pw(3))=7/81が小さいため、解像度の点では劣っている。しかし、偏光カラー画素群の画素数割合Npc=60/81やC3(R3,G3およびB3)画素群の画素数割合Npc(Pc(3,i),i)=5/81が大きいので、カラー情報の解像度が優れている。また、偏光画素群で取得できる偏光の種類数npが実施例1に比べて多いため、偏光情報(α,a,b)の算出精度を高めることができる。
[比較例1]
[比較例1]
図14には、本発明の比較例1としての偏光カラー画素配列を示している。図14において太線で囲まれた3×3画素の領域は、本比較例における基本配列パターンとしての正方配列パターンを示しており、本比較例の画素配列はこの正方配列パターンがx軸方向およびy軸方向に繰り返し配置された画素配列である。
本比較例では、カラー画素群で取得できる色C(i)の種類数nc=3で、C(1)=R、C(2)=G、C(3)=Bである。また、偏光画素群で取得できる偏光P(j)の種類数np=3で、P(1)=θ1=0度、P(2)=θ2=45度、P(3)=θ3=90度である。本比較例では、第3C(i)偏光は偏光P(3)である。
表6に本比較例における各画素群の画素数割合を示す。表6に示すように、センサ全画素数に対する各画素群の画素数割合は式(1)〜(3)および式(6),(7)で表わされる条件を満足していない。
図14および表6に示すように、本比較例はすべての画素が偏光カラー画素であり、偏光W画素を有していない。そして、偏光画素群とカラー画素群の画素数割合が均等な画素配列である。
本比較例は、実施例1〜5と異なりW画素を含まないため、解像度は偏光画素群とカラー画素群の組み合わせのうちセンサ全画素数に対する画素数割合が最も大きい組み合わせで決まる。すなわち、偏光C(i)画素群の画素数割合Npc(i)が1/3である。この割合は実施例1〜5におけるNpwよりも小さいため、本比較例は偏光情報の解像度の点で実施例1〜5に劣る。一方、実施例1〜5におけるNpc(i)に比べて、本比較例のNpc(i)は大きいため、カラーの解像度は高い。
上述した各実施例の偏光カラー撮像素子12は、図2に示した撮像装置1に搭載することができる。以下では、実施例1の偏光カラー撮像素子12を搭載した撮像装置1において情報処理部13で行われるデモザイク処理の例を説明する。
図13は、図8に示した実施例1における偏光カラー画素配列について、図中の左下の画素の座標が(0,0)となり、右上の画素の座標が(11,11)となるようにxy座標を付している。以下、座標(x、y)におけるWまたは色C(i)の偏光P(j)の情報を、Wj(x,y)やC(i)j(x,y)と表す。例えば座標(1,2)における色C(3)=Bの偏光P(3)=90度の情報はB3(1,2)と表される。
ここでのデモザイキング処理は、まず解像度の高いW偏光情報の補間から行い、続いて補間したW偏光情報を利用してカラー偏光情報の補間を行う。まず、W偏光情報の補間について説明する。
各画素で欠けているW偏光情報の補間は、補間する画素がW1画素、W2画素、W3画素および偏光カラー画素の4つの場合に分けられる。W1画素では、欠けているW偏光情報はW2の偏光情報(以下、W2情報という)とW3の偏光情報(以下、W1情報という)である。W1画素の周囲の画素は、上下の2画素がW2画素で、左上、左下、右上および右下の4画素がW3画素である。したがって、W1画素におけるW2情報とW3情報は周囲のW2画素およびW3画素で取得できるW2情報とW3情報の平均値として算出される。すなわち以下の式(8),(9)で求められる。
ただし、式(8),(9)において、xとyは補間するW1画素の座標であり、それぞれx=2mおよびy=2n+1(m、nは整数)により表わされる。
W2画素では、欠けているW偏光情報はW1の偏光情報(以下、W1情報という)とW3偏光である。W2画素の周囲の画素は、上下の2画素がW1画素であり、左右の2画素がW3画素である。したがって、W2画素におけるW1情報とW3情報は、その周囲のW1画素およびW3画素で取得できるW1情報とW3情報の平均値として算出される。すなわち以下の式(10),(11)で求められる。
ただし、式(10),(11)において、xとyは補間するW2画素の座標であり、それぞれx=2mおよびy=2n(m、nは整数)で表わされる。
W3画素では、欠けているW偏光情報はW1情報とW2情報である。W3画素の周囲の画素は、左上、左下、右上および右下の4画素がW1画素であり、左右の2画素がW2画素である。したがって、W3画素におけるW1情報とW2情報は、その周囲のW1画素とW2画素で取得できるW1情報とW2情報の平均値として算出される。すなわち以下の式(12),(13)で求められる。
ただし、式(12),(13)において、xとyは補間するW3画素の座標であり、それぞれx=2m+1およびy=2n(m、nは整数)で表わされる。
偏光カラー画素では、W1情報、W2情報およびW3情報が欠けている。偏光カラー画素の周囲の画素は、左右の2画素がW1画素であり、左上、左下、右上および右下の4画素がW2画素であり、上下の2画素がW3画素である。したがって、偏光カラー画素におけるW1情報、W2情報およびW3情報は、その周囲のW1画素、W2画素およびW3画素で取得できるW1情報、W2情報およびW3情報の平均値として算出される。すなわち以下の式(14),(15),(16)で求められる。
ただし、式(14),(15),(16)において、xとyは補間するカラー画素の座標であり、それぞれx=2m+1およびy=2n+1(m、nは整数)で表わされる。以上の補間により、全ての画素にW偏光情報を与えることができる。
次に、カラー偏光情報の補間について説明する。ここでは、座標(x,y)がR1画素であるときに座標(x+Δx,y+Δy)(Δx、Δyは0以上5以下の整数で、Δx=Δy=0は除く)の画素のR1の偏光情報(以下、R1情報といい、他のカラー偏光情報も同様とする)を補間する場合について説明する。
座標(x,y)がR1画素であるとき、座標(x+6,y)、(x,y+6)および(x+6,y+6)の画素もR1画素である。座標(x+Δx,y+Δy)の画素のR1情報であるR1(x+Δx,y+Δy)の算出には、これらの4つのR1画素のR1情報とW1情報との比率および座標(x+Δx,y+Δy)の画素のW1情報とを利用する。具体的には、4つの比率の平均値がR1(x+Δx,y+Δy)とW1(x+Δx,y+Δy)の比率と等しくなるようにR1(x+Δx,y+Δy)を算出する。すなわち、R1情報の算出は以下の式で行う。
式(17)に基づいて、すべての画素のR1情報を算出することができる。残りの色についても上述したR1情報の補間と同様にして算出する。例えば、R1情報の補間と同じ方法でR1画素のR1情報をG2画素のG2情報に置き換え、W1情報をW2情報に置き換えることで、G2偏光情報を補間できる。
以上の補間によって全画素に各色の全ての偏光情報を与えることができる。また、カラー偏光情報の補間に解像度の高いW偏光情報を利用することで、カラー偏光情報の解像度を向上させることができる。
ここまで説明した補間の方法は例に過ぎず、他の様々な補間方法を用いてもよい。例えば、上述したW偏光情報の補間は単純平均により行うが、これに代えて双三次補間(Bicubic補間)を行ってもよい。また、カラー偏光情報の補間については、カラー偏光情報とW偏光情報の比率の代わりに差分を利用してもよい。さらに、比率の単純平均ではなく、画素間距離の逆数で重み付けをして加重平均をとってもよい。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
1 撮像装置
12 偏光カラー撮像素子
121 画素配列
122 カラーフィルタ
123 偏光フィルタ
12 偏光カラー撮像素子
121 画素配列
122 カラーフィルタ
123 偏光フィルタ
Claims (9)
- 画素が2次元配列された撮像素子であって、
複数の波長帯域の光のそれぞれに対して主感度を有する複数のカラー画素群と、
前記複数の波長帯域を含む波長帯域に対して主感度を有する非カラー画素群とを有し、
前記複数のカラー画素群および前記非カラー画素群がそれぞれ、3つ以上の偏光方位の偏光成分のそれぞれに対して主感度を有する複数の偏光画素群を含み、
前記撮像素子の全画素数に対する前記非カラー画素群における前記複数の偏光画素群の画素数の割合が、前記全画素数に対する前記複数のカラー画素群のそれぞれにおける前記複数の偏光画素群の画素数の割合よりも大きいことを特徴とする撮像素子。 - 前記全画素数に対する前記非カラー画素群における前記複数の偏光画素群の画素数の割合が、前記全画素数に対する前記複数のカラー画素群のそれぞれにおける前記複数の偏光画素群の画素数の割合よりも5%以上大きいことを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
- 前記全画素数に対する前記非カラー画素群の画素数の割合が、前記全画素数に対する前記複数のカラー画素群のそれぞれの画素数の割合より大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像素子。
- 前記全画素数に対する前記非カラー画素群の画素数の割合が、1/3より大きいことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の撮像素子。
- 前記全画素数に対する前記複数のカラー画素群のすべてに含まれる前記複数の偏光画素群の画素数の割合が、1/10以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の撮像素子。
- 前記非カラー画素群における前記複数の偏光画素群のそれぞれの画素数の前記全画素数に対する割合のうち3番目に大きい割合が、前記複数のカラー画素群のそれぞれにおける前記複数の偏光画素群のそれぞれの画素数の前記全画素数に対する割合よりも大きいことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の撮像素子。
- 前記非カラー画素群における前記複数の偏光画素群のそれぞれの画素数の前記全画素数に対する割合のうち3番目に大きい割合が、1/6以上であることを特徴とする請求項6に記載の撮像素子。
- 前記複数のカラー画素群が主感度を有する前記複数の波長帯域は、赤、緑および青の波長帯域であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の撮像素子。
- 請求項1から8のいずれか一項に記載の撮像素子と、
該撮像素子から出力された信号を用いて画像情報を生成する生成手段とを有することを特徴とする撮像装置。
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