JP6842665B2 - 鉄筋コンクリート造基礎梁の配筋方法およびシングル配筋ユニット - Google Patents

鉄筋コンクリート造基礎梁の配筋方法およびシングル配筋ユニット Download PDF

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Description

本発明は、住宅などの鉄筋コンクリート造基礎梁の配筋方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、工場生産された複数枚(主として2枚)のシングル配筋ユニットを一定の間隔で立設して構成される基礎梁ダブル配筋に用いるシングル配筋ユニットに関する。
住宅建築などに用いられる鉄筋コンクリート造基礎梁のダブル配筋を、工場生産されたシングル配筋ユニットを用いて行うことができる。特許文献1に記載の基礎梁の配筋においては、2枚のシングル配筋ユニットが一定の間隔でスラブ筋の上に立設されている。左右のシングル配筋ユニットの上側の左右の梁主筋の間に、上側から、一定ピッチで連結筋が取り付けられて、基礎梁のダブル配筋が構築されている。
特開2003−293521号公報
本発明の目的は、工場生産されたシングル配筋ユニットを用いて、簡単かつ効率よく、基礎梁のダブル配筋を行うことのできる配筋方法、および、当該配筋方法に用いるのに適したシングル配筋ユニットを提案することにある。
本発明による基礎梁ダブル配筋用のシングル配筋ユニットは、基礎梁長さ方向に平行に延びる上端梁主筋および下端梁主筋と、上端梁主筋および下端梁主筋に対して、それらの長さ方向に沿って、所定のピッチで溶接されているあばら筋と、上端梁主筋および下端梁主筋のうちの少なくとも上端梁主筋に取り付けた複数のユニット巾止め具とを有している。ユニット巾止め具は、上端梁主筋に対して移動可能(回動可能あるいはスライド可能)に取り付けた取付側端部と、取付側端部から延びている所定長さの本体部と、本体部の先端に設けた係合側端部とを備えている。取付側端部を中心として、本体部は、あばら筋に沿った方向に延びる折り畳み状態から、あばら筋に直交する方向に突出した張り出し状態に移動可能(例えば、回動可能)である。係合側端部は、張り出し状態において、他方のシングル配筋ユニットの上端梁主筋が基礎梁幅方向の外側に外れないように当該上端梁主筋に係合可能である。
本発明では、シングル配筋ユニットに、移動可能(回動可能あるいはスライド可能)な状態でユニット巾止め具が取り付けられている。トラック等の輸送手段によって工場等から建築現場に搬入する際には、ユニット巾止め具を折り畳んだ状態にしておけば、搬送時のシングル配筋ユニットの搬送、取扱いが容易である。建築現場の基礎梁打設場所において、一定の間隔で複数枚、例えば、2枚のシングル配筋ユニットを立設し、各ユニット巾止め具を張り出し状態にし、各ユニット巾止め具の先端の端部係合部を、相手側のシングル配筋ユニットの上端梁主筋に係合させる。これにより、2枚のシングル配筋ユニットの上端部分が一定の間隔に保持される。なお、建築現場に搬入されるシングル配筋ユニットにおいて、ユニット巾止め具は、シングル配筋ユニットの長さ方向において、その全長に亘って所定のピッチで取り付けておくことができる。また、その長さ方向における一部の部分にのみ取り付けておき、残りの部分については、例えば、現場において取り付けることもできる。
ここで、複数のユニット巾止め具を、ユニット長さ方向に延びる連結筋に溶接しておくことができる。連結筋に溶接された複数のユニット巾止め筋から構成される段取り筋によって、基礎梁のコンクリート上端部分の割裂ひび割れが抑制される。すなわち、基礎梁の曲げ降伏後において基礎梁上面の割裂ひび割れの発生、その進行が抑制される。よって、基礎梁の靭性能が高まり、脆性破壊強度を上げることができる。
本発明において、ユニット巾止め具を、シングル配筋ユニットの下端梁主筋にも取り付けておくことができる。この場合には、下端梁主筋に取り付けたユニット巾止め筋の係合側端部を、張り出し状態にして、他方のシングル配筋ユニットの下端梁主筋が基礎梁幅方向の外側に外れないように当該下端梁主筋に係合させる。
ユニット巾止め具における係合側端部としては、本体部の先端から90°の角度、あるいは、それ以上の角度、例えば135°で折り曲げられたフック、または、上端梁主筋あるいは下端梁主筋を差し込み可能な主筋差込溝を備えた構成とすることができる。
ユニット巾止め具として、板金製のもの、鉄筋製(異形棒鋼あるいは丸鋼)のものを使用することができる。例えば、ユニット巾止め具が鉄筋製の巾止め筋の場合には、巾止め筋の係合側端部に、所定の定着長さを備えた90°フックあるいは135°フックを形成しておくことができる。または、巾止め筋の係合側端部を、例えば180°以上の角度を張る円弧状に折り曲げて、主筋を側方から嵌め込み可能な溝状のフックを形成することも可能である。
ユニット巾止め具の位置を、現場において、基礎梁の長さ方向において調整できるようにするために、ユニット巾止め具の取付側端部を、上端梁主筋あるいは下端梁主筋に対して、その長さ方向にスライド可能に取り付けておくこともできる。
また、梁丈が高い場合には、シングル配筋ユニットに腹筋が配置される場合がある。この場合には、腹筋に複数のユニット巾止め具を取り付けておくこともできる。
次に、上記構成のシングル配筋ユニットを用いて基礎梁ダブル配筋を行う鉄筋コンクリート造基礎梁の配筋方法では、まず、シングル配筋ユニットの下端梁主筋を差込固定可能な主筋差込部が両側の端部に形成されている下部巾止め具を用意する。次に、基礎梁打設場所において、所定の間隔で、スラブ筋の上に、下部巾止め具を配置する。複数枚、例えば2枚のシングル配筋ユニットの下端梁主筋のそれぞれを、各下部巾止め具の主筋差込部に差し込み固定する。これにより、複数枚、例えば2枚のシングル配筋ユニットの下端部分が一定の間隔に保持された状態になる。次に、複数枚、例えば2枚のシングル配筋ユニットのそれぞれの上端梁主筋に取り付けられているユニット巾止め具を折り畳み状態から張り出し位置まで回動させる。そして、各ユニット巾止め具の先端の係合端部を上端梁主筋に係合させ、複数枚、例えば2枚のシングル配筋ユニットの上端部分を一定の間隔に保持する。これにより、基礎梁のダブル配筋が構築される。
本発明の方法では、工場生産された複数枚のシングル配筋ユニットを、現場(設置場所)において、下部巾止め金具の両端部の主筋差込部に差し込むという簡単な作業によって、複数枚のシングル配筋ユニットを所定の間隔に配置できる。よって、複数枚のシングル配筋ユニットを用いて基礎梁のダブル配筋を簡単に構築できる。ここで、シングル配筋ユニットの上端にも、上部巾止め具を取り付けて、シングル配筋ユニットの上端部分を一定の間隔に保持し、この状態で、ユニット巾止め具を張り出して、上端梁主筋に係合させてもよい。この場合には、ユニット巾止め具を上端梁主筋に係合させた後に、上部巾止め具をシングル配筋ユニットの上端梁主筋から取り外して回収すれば、繰り返し使用できる。
なお、シングル配筋ユニットを用いて基礎梁ダブル配筋を行う鉄筋コンクリート造基礎梁の配筋方法において、工場において、シングル配筋ユニットの下端梁主筋を差込固定可能な主筋差込部が両側の端部に形成されている下部巾止め具を用意し、所定の間隔で、下部巾止め具を配置し、複数枚のシングル配筋ユニットの下端梁主筋のそれぞれを、各下部巾止め具の主筋差込部に差し込み固定して、複数枚のシングル配筋ユニットを組み立てた状態まで製作し、この状態で、建築現場に搬入して設置することも可能である。
本発明を適用した鉄筋コンクリート造基礎梁の横断面を示す説明図および縦断面を示す説明図である。 図1の基礎梁のダブル配筋を示す斜視図および横断面図である。 ユニット巾止め筋の折り畳み状態および張り出し状態を示す説明図である。 3枚のシングル配筋ユニットを備えた基礎梁配筋の例を示す説明図である。 ユニット巾止め具の二例を示す説明図である。 ユニット巾止め具の別の例および取付け方法を示す説明図である。 シングル配筋ユニットの二例を示す説明図である。 シングル配筋ユニットの二例を示す説明図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用したシングル配筋ユニットおよび鉄筋コンクリート造基礎梁のダブル配筋方法の実施の形態を説明する。
(基礎梁)
図1(a)は、実施の形態に係る鉄筋コンクリート造基礎梁の横断面を示す説明図であり、図1(b)はその縦断面を示す説明図である。これらの図を参照して説明すると、基礎梁1はベース部分2と立ち上がり部分3を備えており、ベース部分2には、基礎梁1の長さ方向に延びる縦筋4およびこれに直交する方向に延びる横筋5が格子状に組まれたベース筋(スラブ筋)6が配筋されている。立ち上がり部分3には、2枚のシングル配筋ユニット10L、10Rを用いてダブル配筋されている。
2枚のシングル配筋ユニット10L、10Rは、複数の下部巾止め金具20(下部巾止め具)および複数のユニット巾止め筋30(ユニット巾止め具)によって、一定の間隔に保持されている。下部巾止め金具20およびユニット巾止め筋30は、それぞれ、基礎梁1の長さ方向に沿って所定の間隔で配置されている。
シングル配筋ユニット10L、10Rの基本構成は同一である。通常は、シングル配筋ユニット10L、10Rは工場生産されて建築現場に搬入されて使用される。以下においては、これら2枚のシングル配筋ユニット10L、10Rを纏めてシングル配筋ユニット10と呼ぶ場合もある。左右の区別が必要な場合にはシングル配筋ユニット10L、10Rとして説明する。
(ユニット巾止め筋)
図2(a)は基礎梁1のダブル配筋を示す斜視図であり、図2(b)はその横断面図である。図3はユニット巾止め筋30の折り畳み状態および張り出し状態を示す説明図である。
シングル配筋ユニット10は、所定径の異形棒鋼からなる1本の上端梁主筋11および1本の下端梁主筋12と、これらの長さ方向に沿って一定の間隔で配置されている所定径の異形棒鋼からなるあばら筋13と、所定径の異形棒鋼からなるユニット巾止め筋30とから構成されている。あばら筋13のそれぞれは、その上下の端部が、当該あばら筋13の鉄筋母材の規格降伏点強度よりも大きな溶接強度となるように、上端梁主筋11および下端梁主筋12に溶接されている。
ユニット巾止め筋30は、シングル配筋ユニット10の上端梁主筋11に取り付けられている。本例では、あばら筋13の隣接位置に、あばら筋一つ置きに、配置されている。ユニット巾止め筋30の配置位置、配置間隔は図示の例に限定されるものではない。各ユニット巾止め筋30は、上端梁主筋11に回動可能に取り付けた取付側端部31と、この取付側端部31から直線状に延びている所定長さの本体部32と、この本体部32の先端に設けた係合側端部33とを備えている。
取付側端部31は上端梁主筋11を取り囲むループ状に異形棒鋼を折り曲げた部分であり、上端梁主筋11を中心として回動可能な状態で当該上端梁主筋11に取り付けられている。図3に示すように、本体部32は、取付側端部31を中心として、あばら筋13に平行な折り畳み状態から直交する方向に突出した張り出し状態に回動可能である。係合側端部33は、張り出し状態において、他方のシングル配筋ユニット10の上端梁主筋11が基礎梁幅方向の外側に外れないように当該上端梁主筋11に係合可能な形状をしている。本例の係合側端部33は、本体部32の先端から135°の角度で折り曲げられた135°フックである。
(下部巾止め金具)
図2を参照して下部巾止め金具20を説明する。下部巾止め金具20は、例えば、シングル配筋ユニット10の両端部分に位置するように配置される。下部巾止め金具20は、細長い矩形の金属板からなる板状本体部21を備えている。この板状本体部21の両側の端部22L、22Rのそれぞれには、一定の間隔で板状本体部21から上方にほぼ直角に起立している外側起立片23L、23Rおよび内側起立片24L、24Rが形成されている。左側の外側起立片23Lと内側起立片24Lの間には、上方に開口した一定幅の主筋差込溝25Lが形成されている。同様に、右側の外側起立片23Rと内側起立片24Rの間には、上方に開口した一定幅の主筋差込溝25Rが形成されている。
また、左右の内側起立片24L、24Rにおいては、それらにおける外側起立片23L、23Rに対峙する対峙面に、外側起立片23L、23Rの側に突出した円弧状突出部26L、26Rが形成されている。円弧状突出部26L、26Rによって、主筋差込溝25L、25Rの幅は、シングル配筋ユニット10の下端梁主筋12の外径よりもわずかに狭くなっている。また、円弧状突出部26L、26Rの高さ位置は、それらの下側に、下端梁主筋12がちょうど納まるように設定されている。
(配筋手順)
上記構成のシングル配筋ユニット10を用いた基礎梁1のダブル配筋手順の一例を説明する。以下の例は、工場生産されたシングル配筋ユニット10を現場に搬入して、立体的に組み立てる場合の一例である。工場から出荷される状態において、下部巾止め金具20が既に取り付けられて立体的な形状となっているユニットを現場に搬入して配筋を行うことも可能である。本例では、現場において、ベース筋(スラブ筋)6を配置した後に、ベース筋6における基礎梁1の立ち上がり部分3に対応する部位に沿って一定の間隔で下部巾止め金具20を取り付ける。あるいは、ベース筋(スラブ筋)6の上に一定の間隔で下部巾止め金具20を置くだけでも良い場合もある。
左側のシングル配筋ユニット10Lの下端梁主筋12を、下部巾止め金具20の左側の端部の主筋差込溝25Lに対して、上方から押し込む。下端梁主筋12を、円弧状突出部26Lを押し広げてその下側に押し込むことにより、下端梁主筋12が主筋差込溝25Lに嵌り込み、固定される。同様に、右側のシングル配筋ユニット10Rの下端梁主筋12を、下部巾止め金具20の右側の端部の主筋差込溝25Rに対して、上方から押し込むことにより、当該主筋差込溝25Rに固定する。
左右のシングル配筋ユニット10L、10Rは、それらの上端梁主筋11に取り付けられているユニット巾止め筋30が、基礎梁長さ方向に沿って、一定の間隔で、交互に位置するように配置される。各ユニット巾止め筋30は、図3に想像線で示すように、上端梁主筋11からあばら筋13に沿った方向に延びる折り畳み状態にある。各ユニット巾止め筋30を、張り出し状態まで回動して、その係合側端部33(135°フック)を、相手側のシングル配筋ユニット10の上端梁主筋11に掛ける。これにより、左右のシングル配筋ユニット10L、10Rの上端部分の間隔が一定に保持される。
このようにして、一定の間隔に位置決めされた左右のシングル配筋ユニット10L、10Rを、不図示の立ち上がり止め金具、立ち上がり止め筋などを用いて、垂直に起立した状態に保持する。この結果、一定の間隔で2枚のシングル配筋ユニット10L、10Rが垂直に起立した状態に配置されたダブル配筋構造が得られる。下部巾止め金具20は埋め殺しとされる。
なお、左右のシングル配筋ユニット10L、10Rの上端部分を、下部巾止め金具20と同様な構造の仮止め用の上部巾止め金具を用いて一定の間隔に保持することもできる。この場合には、下部巾止め金具20によって、2枚のシングル配筋ユニット10の下端部分を一定の間隔に保持した後に、シングル配筋ユニットの上端梁主筋11の長さ方向の例えば両端部分に、上部巾止め金具を組み付けて、2枚のシングル配筋ユニット10L、10Rの上端部分を一定の間隔に保持する。この状態で、各ユニット巾止め筋30を折り畳み状態から張り出し位置まで回動して、その係合側端部33を上端梁主筋11に掛ければよい。また、この場合には、ユニット巾止め筋30を上端梁主筋11に係合させた後に、仮止め用の上部巾止め具を外して回収してもよい。
また、本例では、2枚のシングル配筋ユニットを用いているが、3枚以上のシングル配筋ユニットが所定の間隔に配列された構成の基礎梁配筋が採用される場合もある。この場合にも本発明を適用可能である。図3Aには、3枚のシングル配筋ユニットを用いた場合の例を示してある。
(ユニット巾止め筋の例)
図4(a)、(b)はユニット巾止め具の二例を示す説明図である。ユニット巾止め具は、上記のユニット巾止め筋30の代わりに、各種の形状、構造、材質のものを用いることができる。例えば、上記の例では、先端の係合側端部33を135°フックとしているが、図4(a)に示すように、係合側端部33Aとして90°フックを備えたユニット巾止め筋30Aを用いることができる。これ以外の角度のフックを用いることも可能である。
ユニット巾止め具として、丸鋼、異形棒鋼の代わりに、金属板を加工して制作したユニット巾止め金具を用いることもできる。例えば、図4(b)に示すユニット巾止め金具30Bでは、一定幅の金属板によって本体部32Bが形成されている。また、その一方の端部を折り曲げると共に一部を切り起こすことによって、上端梁主筋11に取り付けられる取付側端部31Bが形成されている。他方の端部には、係合側端部33Bとして、下方から上端梁主筋11を差し込み可能な主筋差込溝が形成されている。
ここで、図4Aはユニット巾止め具の更に別の例を示す説明図である。この図に示すユニット巾止め具は、例えば鉄筋製のユニット巾止め筋30Dである。ユニット巾止め筋30Dは、その両端部が、180°以上の角度を張る円弧状に折り曲げられた形状のフック31D、33Dが形成され、これらの間が直線状の本体部32Dとなっている。一方のフック31Dには一方の上端梁主筋11が差し込み固定されており、ユニット巾止め筋30Dは上端梁主筋11を中心として回動可能である。建築現場において、他方のフック33Dに対して、図に示すように、シングル配筋ユニット10Rを内側から起立させ、その上端の上端梁主筋11を、フック33Dを押し広げてその中に押し込む。これにより、2枚のシングル配筋ユニット10L、10Rの上端梁主筋11L、11Rの間に、ユニット巾止め筋30Dが架け渡された状態になる。
次に、ユニット巾止め具(ユニット巾止め筋30、30A、30D、ユニット巾止め金具30B)の取付側端部(31、31B、31D)を、上端梁主筋11に対して、その長さ方向にスライド可能な状態で取り付けておいてもよい。このようにすれば、現場において、あばら筋13の間における適切な位置に、ユニット巾止め具を移動させることができるので、便利である。
(シングル配筋ユニットの例)
図5、図6には、シングル配筋ユニットの各例を示してある。図5(a)、(b)に示すシングル配筋ユニット10Aは、シングル配筋ユニット10と基本構成が同一であるが、ユニット巾止め筋30を連結している少なくとも1本の連結筋34が備わっている。連結筋34は、ユニット長さ方向に延びる丸鋼あるいは異形棒鋼からなる。連結筋34と、各ユニット巾止め筋30の本体部32との間は、例えば、ユニット巾止め筋30の鉄筋母材の規格降伏点強度よりも大きな溶接強度で溶接されている。図5(a)にはユニット巾止め筋30が折り畳み状態の場合を示し、図5(b)にはユニット巾止め筋30が張り出し状態の場合を示す。
図5(c)に示すシングル配筋ユニット10Bは、その下端梁主筋12にも、複数のユニット巾止め筋30Cが取り付けられている。各ユニット巾止め筋30Cは、上側のユニット巾止め筋30に対して上下対称の状態に配置されている。各ユニット巾止め筋30Cの係合側端部33Cには、その張り出し状態において、他方のシングル配筋ユニット10あるいは10Bの下端梁主筋12が基礎梁幅方向の外側に外れないように当該下端梁主筋12に係合可能である。
図6(a)に示すシングル配筋ユニット10Cは、シングル配筋ユニット10と基本構成は同一であるが、あばら筋13のそれぞれに溶接された少なくとも1本の腹筋14を備えている。この場合のダブル配筋構造では、左右のシングル配筋ユニット10Cは、それらのあばら筋13が外側に位置するように左右対称に配置される。左右の下端梁主筋12の位置に対応するように、下部巾止め金具20の左右の主筋差込溝25L、25Rが形成されている。この場合には、腹筋14に複数のユニット巾止め筋30を取り付けておくこともできる。
図6(b)には、左右のシングルダブル配筋ユニットが異なる構造の場合を示してある。一方のシングル配筋ユニット10Dは、2本の上端梁主筋11a、11bと1本の下端梁主筋12と、これらの間に架け渡したあばら筋13とを備えている。上端梁主筋11a、11bは、上下に所定の間隔を開けて配置されている。これに対して、他方のシングル配筋ユニット10Eは、想像線で示すように、前述したシングル配筋ユニット10と同様であり、1本の上端梁主筋11と1本の下端梁主筋12と、これらの間に架け渡したあばら筋13とを備えている。
これらのシングル配筋ユニット10D、10Eが、例えば、あばら筋13が外側に位置するように配置される。あばら筋13が内側に位置するように配置することもできる。また、例えば、下側の上端梁主筋11bおよび他方のシングル配筋ユニットの上端梁主筋11に、それぞれユニット巾止め筋30が取り付けられる。
1 基礎梁
2 ベース部分
3 立ち上がり部分
4 縦筋
5 横筋
6 ベース筋
10、10A、10B、10C、10D、10E シングル配筋ユニット
10L、10R シングル配筋ユニット
11 上端梁主筋
11a 上端梁主筋
11b 上端梁主筋
12 下端梁主筋
13 あばら筋
14 腹筋
20 下部巾止め金具
21 板状本体部
22L、22R 端部
23L、23R 外側起立片
24L、24R 内側起立片
25L、25R 主筋差込溝
26L、26R 円弧状突出部
30、30A、30C、30D ユニット巾止め筋
30B ユニット巾止め金具
31、31B 取付側端部
32、32B、32D 本体部
33、33A、33B、33C 係合側端部
31D、33D フック
34 連結筋

Claims (9)

  1. 工場生産された複数枚のシングル配筋ユニットを一定間隔に立設して構成される基礎梁ダブル配筋に用いる前記シングル配筋ユニットであって、
    ユニット長さ方向に平行に延びる上端梁主筋および下端梁主筋と、
    前記上端梁主筋および前記下端梁主筋に対して、それらの長さ方向に沿って、所定のピッチで溶接されているあばら筋と、
    前記上端梁主筋および前記下端梁主筋のうちの少なくとも上端梁主筋に取り付けた複数のユニット巾止め具と
    を有しており、
    前記ユニット巾止め具は、
    前記上端梁主筋に対して、移動可能に取り付けた取付側端部と、
    前記取付側端部から延びている所定長さの本体部と、
    前記本体部の先端に設けた係合側端部と
    を備えており、
    前記取付側端部を中心として、前記本体部は、前記あばら筋に沿った方向に延びる折り畳み状態から、前記あばら筋に直交する方向に突出した張り出し状態に移動可能であり、
    前記係合側端部は、前記張り出し状態において、他方の前記シングル配筋ユニットの上端梁主筋が基礎梁幅方向の外側に外れないように当該上端梁主筋に係合可能であるシングル配筋ユニット。
  2. 請求項1において、
    前記ユニット巾止め具は、丸鋼あるいは異形棒鋼からなる巾止め筋であり、
    前記巾止め筋は、前記ユニット長さ方向に延びる少なくとも1本の丸鋼あるいは異形棒鋼からなる連結筋に溶接されているシングル配筋ユニット。
  3. 請求項1または2において、
    前記下端梁主筋に取り付けた複数の前記ユニット巾止め具を有しており、
    前記下端梁主筋に取り付けた前記ユニット巾止め具の前記係合側端部は、前記張り出し状態において、他方の前記シングル配筋ユニットの前記下端梁主筋が基礎梁幅方向の外側に外れないように当該下端梁主筋に係合可能であるシングル配筋ユニット。
  4. 請求項1、2または3において、
    前記係合側端部は、前記本体部の先端から90°以上の角度で折り曲げられたフック、あるいは、前記上端梁主筋あるいは前記下端梁主筋を差し込み可能な主筋差込溝を備えているシングル配筋ユニット。
  5. 請求項1ないし4のうちのいずれか一つの項において、
    前記ユニット巾止め具の前記取付側端部は、前記上端梁主筋あるいは前記下端梁主筋に対して、その長さ方向にスライド可能に取り付けられているシングル配筋ユニット。
  6. 請求項1ないし5のうちのいずれか一つの項において、
    前記シングル配筋ユニットは、前記あばら筋のそれぞれに溶接された少なくとも1本の腹筋を備えており、
    前記腹筋に複数の前記ユニット巾止め具が取り付けられているシングル配筋ユニット。
  7. 請求項1ないし6のうちのいずれか一つの項に記載の前記シングル配筋ユニットを用いて基礎梁ダブル配筋を行う鉄筋コンクリート造基礎梁の配筋方法であって、
    前記シングル配筋ユニットの前記下端梁主筋を差込固定可能な主筋差込部が両側の端部に形成されている下部巾止め具を用意し、
    複数枚の前記シングル配筋ユニットの前記下端梁主筋の長さ方向に沿って所定の間隔で、前記下部巾止め具を配置し、あるいは、基礎梁打設場所において基礎梁長さ方向に沿って所定の間隔で前記下部巾止め具を配置し、
    各下部巾止め具の前記主筋差込部に、各シングル配筋ユニットの前記下端梁主筋を差し込み固定して、複数枚の前記シングル配筋ユニットの下端部分を一定の間隔に保持し、
    複数枚の前記シングル配筋ユニットのそれぞれの前記上端梁主筋に取り付けられている前記ユニット巾止め具を前記折り畳み状態から前記張り出し位置まで移動して、前記係合側端部を前記上端梁主筋に係合させて、2枚の前記シングル配筋ユニットの上端部分の間隔を一定に保持することを特徴とする鉄筋コンクリート造基礎梁の配筋方法。
  8. 請求項7において、
    前記シングル配筋ユニットの前記上端梁主筋を差込固定可能な主筋差込部が両側の端部に形成されている上部巾止め具を用意しておき、
    前記下部巾止め具によって、複数枚の前記シングル配筋ユニットの下端部分を一定の間隔に保持した後に、
    前記シングル配筋ユニットの前記上端梁主筋の長さ方向に沿って所定の間隔で、前記上部巾止め具を配置し、
    各上部巾止め具の前記主筋差込部に、各シングル配筋ユニットの前記上端梁主筋を差し込み固定して、複数枚の前記シングル配筋ユニットの上端部分を一定の間隔に保持し、
    しかる後に、前記ユニット巾止め具を前記折り畳み状態から前記張り出し位置まで回動して、前記係合側端部を前記上端梁主筋に係合させる鉄筋コンクリート造基礎梁の配筋方法。
  9. 請求項8において、
    前記ユニット巾止め具を前記上端梁主筋に係合させた後に、前記上部巾止め具を前記シングル配筋ユニットの前記上端梁主筋から取り外して回収する鉄筋コンクリート造基礎梁の配筋方法。
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