JP6841457B1 - 二次電池用充放電装置 - Google Patents
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Abstract
Description
従来の充放電装置の多くは、電源ユニットと二次電池との間を電気的に接続するためのコンタクトユニット(フィクスチャーユニットとも呼ばれる)が、電源ユニットから独立した筐体に設けられており、両ユニットの接続にはケーブルが用いられてきた。しかし、このケーブルからの発熱、ケーブルの引き回しによるノイズの影響、及びケーブルの長大化による抵抗の増大に伴う電力のロス等が生じるといった弊害があった。そこで、これらの弊害を解消するために、例えば、特許文献1、2には、電源ユニットとコンタクトユニットを一体化して、ケーブルを不要とし、或いは極力短縮した装置が開示されている。
これに対して、特許文献2は、電源ユニット、コンタクトユニット、及びプローブ等を一枚の基板上に形成し、装置全体のコンパクト化を図りながら、冷却機構を備えることにより、装置の安定動作を実現している。
しかし、その反面、試験体が大電流容量の二次電池である場合には、これに対応して電源ユニットが大型化することにより、装置全体の重量の増大及び構造の複雑化を招き、取扱い性の低下にも繋がっていた。
さらには、電源ユニットがコンタクトユニット及びプローブと一体化されているため、電源ユニットが故障した場合、電源ユニットだけを取り外して修理することや、故障した電源ユニットと新しい電源ユニットを交換することが困難であり、メンテナンス性の低下を招いていた。
また、上記一体構造を採用したことにより、試験体である二次電池を大電流容量のものに変更した場合に、当該二次電池に見合った性能の電源ユニットに変更することや、将来的に、より省電力化の進んだ電源ユニットへ変更することが困難となっていた。
さらに、プローブが基板上に固定されているため、充放電試験時の二次電池の膨張、収縮に伴う電極の位置移動にプローブを追従させることが困難で、電気接続の確実性及び安定性に欠けるという課題もあった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、電源ユニットとコンタクトユニットを独立させ、ケーブルを用いることなく電気接続の有無を切替え可能とすることで、検査結果の良好な取得を実現し、ケーブル使用による弊害を解消して、装置全体のコンパクト性を維持しつつ、より一層のメンテナンス性の向上とランニングコストの軽減を図り、充放電試験時の二次電池の膨張、収縮にも対応して安定した電気接続状態を確保可能な二次電池用充放電装置を提供することを目的とする。
電源ユニットと、複数の前記二次電池が収納される二次電池ユニットと、前記電源ユニット及び前記二次電池ユニットと独立して設けられ、使用時に前記電源ユニットと前記各二次電池との間を電気的に接続するコンタクトユニットとを有し、
前記電源ユニットと前記コンタクトユニットとの距離によって、前記電源ユニットと前記コンタクトユニットとの電気接続の有無が切り替え可能であり、前記電源ユニットと前記コンタクトユニットは、コンタクト機構を介して着脱可能に接続され、前記コンタクト機構は、前記電源ユニットに形成された複数の電極部と、前記コンタクトユニットに形成され前記各電極部と嵌合又は圧接される複数のコネクタ部とを有し、前記コンタクトユニットは、前記各二次電池の各正極端子及び各負極端子にそれぞれ当接可能な複数のコンタクトプローブを備え、前記各コネクタ部と前記各コンタクトプローブは、ケーブル又はフレキシブル導体で接続されている。
ここで、電源ユニットとコンタクトユニットは、両者を電気接続するための物理的な固定手段(螺子止め又はハンダ付け等)を用いず、使用時に両者が接近することにより、接触式の通電機構(コンタクト機構)又は非接触式の通電機構を介して電気接続することができる。
図1に示す本発明の一実施の形態に係る二次電池用充放電装置10は、生産されたリチウムイオン電池等の二次電池11の活性化及び品質検査で用いられ、複数の二次電池11を一度に充放電するためのものである。なお、図1、図4、図6の左右方向を二次電池用充放電装置10の幅方向(左右方向)とし、図2、図3、図5の左右方向を二次電池用充放電装置10の前後方向とする。
この二次電池用充放電装置10は、電源ユニット12と、複数の二次電池11が収納される二次電池ユニット13(図2、図3参照)と、電源ユニット12及び二次電池ユニット13と独立して設けられ、使用時に電源ユニット12と各二次電池11を電気的に接続するコンタクトユニット14を5つずつ有している。本実施の形態では、各5つの電源ユニット12、二次電池ユニット13及びコンタクトユニット14を二次電池用充放電装置10の幅方向に間隔を空けて配置したが、これらの数及び配置は、適宜、選択することができ、例えば、それぞれのユニットを平面視して縦横(行列方向)に配置することもできる。なお、複数の二次電池ユニット13をまとめて1つのパレット15に収容すれば、多数の二次電池11を効率的に運搬することができる。
なお、二次電池用充放電装置は、電源ユニットとコンタクトユニットとの電気接続に、物理的な固定手段(螺子止め又はハンダ付け等)を用いず、電源ユニットとコンタクトユニットとの距離によって、電源ユニットとコンタクトユニットとの電気接続の有無が切り替え可能となっていればよい。つまり、本実施の形態のように、電源ユニットとコンタクトユニットが、接触式で(コンタクト機構を介して)電気接続されるものだけでなく、電源ユニットとコンタクトユニットが、所定の距離まで近接することにより非接触状態で電気接続されるものも含まれる。
なお、第1、第2の昇降手段としては、例えばピストンが好適に用いられるが、その数及び配置は適宜、選択することができる。
この倣い機構30は、各二次電池11の正極端子21及び負極端子22に対応するそれぞれのコンタクトプローブ23を保持するプローブ保持部材31と、コンタクトユニット14の前後方向(各二次電池11の厚さ方向)に沿って各プローブ保持部材31をスライド可能に保持するガイド手段32を有している。本実施の形態では、各プローブ保持部材31の左右両側部に凹条の係合部33を形成し、各係合部33に対応させてコンタクトユニット14の筐体34の前後方向に沿って凸条のガイド手段32を形成した。各プローブ保持部材31の左右の係合部33を、対となるガイド手段32に係合させることにより、それぞれのプローブ保持部材31をガイド手段32に沿って摺動可能に保持することができるが、ガイド手段と係合部の形状及び配置は適宜、選択することができる。例えば、係合部を凸条に形成し、ガイド手段を凹条に形成してもよいし、係合部を孔状に形成し、ガイド手段を棒状に形成してもよい。また、正極端子21及び負極端子22に対応する左右のコンタクトプローブ23を別々のプローブ保持部材31で保持する代わりに、共通の1つのプローブ保持部材で保持する構成としてもよい。
なお、倣い機構の構成は、本実施の形態に限定されるものではなく、適宜、選択することができる。例えば、隣り合うプローブ保持部材の間隔を均等に保持しながら伸縮するパンタグラフ状のリンク機構等を用いてもよい。
上記実施の形態では、二次電池の正極端子及び負極端子が、二次電池の上面に配置されている場合について説明したが、正極端子及び負極端子の配置が異なっていても、コンタクトユニットの配置を変更することにより、対応可能である。例えば、正極端子及び負極端子が二次電池の側面に配置されている場合は、正極端子及び負極端子の向きに合わせて、二次電池の側方にコンタクトプローブを配置すればよい。
Claims (3)
- 複数の二次電池の充放電試験を行うための二次電池用充放電装置において、
電源ユニットと、複数の前記二次電池が収納される二次電池ユニットと、前記電源ユニット及び前記二次電池ユニットと独立して設けられ、使用時に前記電源ユニットと前記各二次電池との間を電気的に接続するコンタクトユニットとを有し、
前記電源ユニットと前記コンタクトユニットとの距離によって、前記電源ユニットと前記コンタクトユニットとの電気接続の有無が切り替え可能であり、前記電源ユニットと前記コンタクトユニットは、コンタクト機構を介して着脱可能に接続され、前記コンタクト機構は、前記電源ユニットに形成された複数の電極部と、前記コンタクトユニットに形成され前記各電極部と嵌合又は圧接される複数のコネクタ部とを有し、前記コンタクトユニットは、前記各二次電池の各正極端子及び各負極端子にそれぞれ当接可能な複数のコンタクトプローブを備え、前記各コネクタ部と前記各コンタクトプローブは、ケーブル又はフレキシブル導体で接続されていることを特徴とする二次電池用充放電装置。 - 請求項1記載の二次電池用充放電装置において、前記コンタクトユニットは、充放電時の前記各二次電池の膨張及び収縮に伴う前記各正極端子及び前記各負極端子の移動に追従して前記各コンタクトプローブを移動させる倣い機構を備えていることを特徴とする二次電池用充放電装置。
- 請求項1又は2記載の二次電池用充放電装置において、前記コンタクトユニットは、冷却手段を備えていることを特徴とする二次電池用充放電装置。
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