JP6841308B2 - 情報処理装置及び情報処理プログラム - Google Patents
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Description
請求項1の発明は、各軸に項目が属した少なくとも3つ以上の軸を有し、2つの軸の間に項目間の因果関係が定義されている配列が配置された展開表を表示する表示手段と、軸の候補から、操作者の選択操作によって軸を選択する第1選択手段と、項目を選択する第2選択手段とを備え、前記軸の候補は、順番付けがなされており、前記表示手段は、選択された軸であって、表示上で隣り合う軸が、前記順番付けで連続していない場合、該軸間の領域に、非連続であることを示す表示を行い、前記第2選択手段によって選択された項目が属する軸と隣接する軸上の項目のうち所定の関連性がある関連項目を強調表示する情報処理装置である。
技術・商品の構成が複雑になると、要因同士の因果関係が多くなり、さらに、それが互いに絡み合うために、関連性を把握することが困難になる。その結果、以下のようなことが発生する。
(1)要因間の因果関係を調べるのに時間がかかることとなる。ひいては、設計・開発の効率が落ちる。
(2)課題を見落とす可能性が高まり、その場合は、課題に気がついた時点で、プロセスの後戻り、足踏みが発生する。
(3)課題の見落としがあるままで製品を作ることで品質問題が発生する。
(4)想定外の問題が発生すると、現象の解析・分析のための技術構築に時間を要することとなる。ひいては、解決が遅れることとなる。
QFDは、商品企画、商品開発など様々な段階において、顧客が要求する品質を商品作りに反映させるべく、目標、課題、アクションを明確にするための手法である。
典型的なQFDでは、顧客の要求項目から抽出した『要求品質』項目と、技術的に考慮すべき事柄から抽出した『品質特性』項目の間の関係をマトリックスで表す。また、『要求品質』項目同士、『品質特性』項目同士の関係を三角帽子と呼ばれる形で表示することもある。『要求品質』項目に各々の重要度を加味することで『企画品質』(どのような特徴を持たせると顧客が満足するかを示す)項目を抽出することができる。また、『品質特性』を部品の設計値に対応させることで『設計品質』(製品の仕様)を抽出することができる。以上の検討結果によって目標、課題、アクションの関係を明確にすることができる。つまり、品質機能展開表(QFD表)は、複数の項目リストを互いに直交した軸上に配置し、隣り合った軸上の項目同士の因果関係をマトリックスで表示した表である。
しかし、プリンタ、医療機器など、多数の部品・部材、複数の物理現象が相互に関連するような複雑な働きをする製品の開発では、取り扱うべき項目の数が膨大になり、加えて『要求品質』と『品質特性』、『部品展開』と『技術展開』のような単純な枠組みでは設計特性と品質の関係性を十分に記述することができない。また、現実に製品ができるまでのプロセスは、技術の開発、部材の開発、システムの開発、製造など多くの部門の連携によって成立している。よって、2元表を作成して、項目同士が「関係ありそう」、「関係なさそう」という記号を付与することができるが、「なぜそうなるのか」という現象のメカニズムを含めて設計特性と品質の関係性全体を一覧できない限りは、実際の設計・開発プロセスで活用することはできない。つまり、部品、部材の製造工程と製品の品質は、その間に様々な中間特性をもつ間接的な関係となっており、適切な中間特性と構成を持つ表でなければ製造工程と品質の関係を明確にできない。また、製品の設計条件と製品の品質も、間に様々な中間特性をもつ間接的な関係となっており、適切な中間特性と構成を持つ表でなければ、設計条件と品質の関係を明確にできない。
さらに、中間特性の定義があいまいになりがちで、表の統一性が取れないために活用が進まないということになる。
以上の問題は適切に定義された中間特性の軸を持つ因果関係の表を作成することができ、それらの中間特性の間の関係を一望できるような構成で関係性を表示することができ、さらに膨大な数になることが多い軸上の項目の入力とマトリックスの作成と表示を容易に行うことができるシステムを用意することで解決することができる。
しかし、特に項目が多くなり、因果関係が複雑になったとき、1つの項目に該当する条件が変化したときにどの項目が影響を受けるか、又は1つの項目の値を変化させるためにどの条件を変えればよいかなどの検討をするときには、単に表の上で因果関係を調べるのでは、検討の抜け漏れを防ぐことはできない。それは、1つの項目の変化が複数の項目の中間特性の変化として波及し、さらにそのそれぞれの中間特性の変化が別の複数の項目の変化へと波及するために、影響を追跡することが困難なためである。また、例えば1つの品質を改善するためにある設計条件を変更すると、意図しない他の品質が悪化してしまうということは商品の開発の過程でよく起こる問題である。そのような項目の変化の二次的な影響を調べるためには、項目の変化の影響が波及する様子を表の上で追跡した後に、逆方向に波及の影響を調べることが必要となり、作業はさらに複雑になる。さらに、項目の影響が波及する様子を注意深く抜け漏れなく追跡できたとしても、多数の項目を有する巨大な表の上でそれを示すことは困難である。その結果、検討の抜け漏れが発生して開発期間や品質に悪影響を与えることとなる。
先行技術文献に記載の技術では、選択した所望の軸項目のみで構成される品質機能展開表を構成することで、異なる複数プロセス間あるいは構成階層間の因果関係も視認しやすい表で俯瞰的に見ることが可能となる。
一方で、先行技術文献に記載の技術による品質機能展開表を使って因果関係を俯瞰的に見る目的は、上位の軸項目と対象とする軸項目の因果関係の把握であり、さらにはメカニズムを示す因果関係から項目間でのすり合わせの必要となる課題を抽出し解決することである。この解決の際には、対象とするプロセス内又は構成階層の軸項目と上位の軸項目との関係性(具体例として図7を用いて後述)も参照されながら、同一プロセス内又は構成内での因果関係も重要となってくる。しかし、先行技術文献に記載の技術では選択された軸構成でしか表示させることができなかった。
また、品質機能展開表は、メカニズムが解明されたものを表現するのみでなく、技術開発をしていく中で、メカニズムを可視化していくために品質機能展開表が使われるケースも多い。その場合、必ずしも定義された軸構成では表現できず、例えば、性能軸と物性軸間に1.5軸として軸間に新たな中間特性軸を設けるなど、表示上は4軸構成となっているが、実際には5軸で構成される場合もある。このような場合においても、容易に軸構成を変更することができなかった。
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するという意味である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態にしたがって、又はそれまでの状況・状態にしたがって定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という意味を有する記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
情報処理装置100は、品質機能展開表の軸として採用したものの間に隠れている軸が存在する場合、隠れている軸の存在を表示するものである。
ここで、品質機能展開表とは、少なくとも3本以上の軸を有しており、各軸には項目が属しており、2つの軸の間に項目間の因果関係が記入されている配列を配置しているものである。なお、少なくとも3本以上の軸を有しているので、軸によって構成されるマトリックス数は、少なくとも2つ以上となる。
以下、4本の軸を有している品質機能展開表を例示して説明する。この品質機能展開表において、第1軸とは原点(品質機能展開表の中心)から上方向への軸、第2軸とは原点から右方向への軸、第3軸とは原点から下方向への軸、第4軸とは原点から左方向への軸とする。
軸情報記憶モジュール120は、軸選択モジュール110と接続されている。軸情報記憶モジュール120は、品質機能展開表に関する情報を記憶している。例えば、軸に関する情報(候補となる軸名称、その軸の順番、表示の際の軸位置、軸内の項目名等)、軸間に構成されるマトリックスに関する情報(マトリックス内の値等)等がある。
そして、表示モジュール130は、軸選択モジュール110によって選択された軸であって、表示上で隣り合う軸が、順番付けで連続していない場合、その軸間の領域に、非連続であることを示す表示を行う。
ここで、「表示上で隣り合う軸」とは、品質機能展開表を表示した場合において隣接している2本の軸をいう。4本の軸を有している品質機能展開表の場合は、第1軸と第2軸、第2軸と第3軸、第3軸と第4軸をいう。
また、「順番付けで連続していない場合」とは、順番付けされた列内で、隣り合っていないことをいう。前述したように、隠れた軸がある場合のことを指す。例えば、軸の候補として、A軸、B軸、C軸、D軸、E軸、F軸のように順番付けされている場合を例として説明する。表示上の第1軸、第2軸、第3軸、第4軸として、「A軸、B軸、C軸、D軸」が選択された場合は、各軸間は順番付けされた列内で連続していることとなる。互いに順番付けされた列内で隣り合っているからである。また、第1軸、第2軸、第3軸、第4軸として、「A軸、B軸、D軸、E軸」が選択された場合は、順番付けの列内で連続していないこととなる。第2軸(B軸)、第3軸(D軸)は、順番付けされた列内で隣り合っていないからである。
「非連続であることを示す表示」として、軸が連続する場合とは異なる表示方法であればよい。具体的には、図12の例を用いて後述する。
また、表示モジュール130は、品質機能展開表の第1軸として選択された軸が、順番付けされた軸群の先頭でない場合、その第1軸の左側の領域に、非連続であることを示す表示を行うようにしてもよい。詳細については、図4の例に示すフローチャートを用いて後述する。
図1の例に示した情報処理装置100は、単独で動作する機器(スタンドアローン:stand−alone)であってもよいし、図2の例に示すような、システム構成としてもよい。
情報処理装置100、個人用端末200A、個人用端末200B、個人用端末200Cは、通信回線290を介してそれぞれ接続されている。通信回線290は、無線、有線、これらの組み合わせであってもよく、例えば、通信インフラとしてのインターネット、イントラネット等であってもよい。また、情報処理装置100による機能は、クラウドサービスとして実現してもよい。個人用端末200は、通信回線290を介して、情報処理装置100を利用する。個人用端末200での軸選択等の操作を、情報処理装置100に送信し、情報処理装置100の表示モジュール130による処理結果を受信して、個人用端末200の表示装置に表示する。例えば、情報処理装置100は、HTTP(HyperText Transfer Protocol)等を用いたWebサーバとして、品質機能展開表を生成し、その表示形態としてWebページを生成する。個人用端末200は、Webブラウザとしての機能を有しており、軸選択の操作、品質機能展開表の表示等を行う。
ステップS302では、軸選択モジュール110は、軸情報記憶モジュール120から軸リストを抽出する。例えば、軸リストの例について、図8の例に示す軸構成リスト800を用いて後述する。
ステップS304では、軸選択モジュール110は、操作者に軸を選択させる。例えば、4つの軸が選択される。例えば、選択された順、又は軸リスト内の順番に沿って、第1軸、第2軸、第3軸、第4軸に割り当てる。
ステップS308では、表示モジュール130は、第N軸と第N+1軸は連続であるとする。
ステップS312では、表示モジュール130は、残りの軸はあるか否かを判断し、ある場合はステップS306へ戻り、それ以外の場合はステップS314へ進む。そして、ステップS306に戻る場合は、Nをインクリメント(Nに1を加える)する。
ステップS314では、表示モジュール130は、各軸間の連続、非連続に合わせて、品質機能展開表を表示する。連続している場合は、一般的な品質機能展開表を表示すればよい(図9の例を用いて後述する)。非連続がある場合は、その非連続がある軸間の領域に、非連続であることを示す表示を行う(図12の例を用いて後述する)。
ステップS402では、軸選択モジュール110は、軸情報記憶モジュール120から軸リストを抽出する。
ステップS404では、軸選択モジュール110は、操作者に軸を選択させる。
ステップS408では、表示モジュール130は、先頭の軸は連続であるとする。
ステップS410では、表示モジュール130は、先頭の軸は非連続であるとする。
ステップS414では、表示モジュール130は、第N軸と第N+1軸は連続であるとする。
ステップS416では、表示モジュール130は、第N軸と第N+1軸は非連続であるとする。
ステップS418では、表示モジュール130は、残りの軸はあるか否かを判断し、ある場合はステップS412へ戻り、それ以外の場合はステップS420へ進む。
ステップS420では、表示モジュール130は、各軸間の連続、非連続に合わせて、品質機能展開表を表示する。
処理対象である品質機能展開表としては、図5の例に示す品質機能展開表500がある。「3本以上の軸を有している品質機能展開表」の例として、4本の軸を有している品質機能展開表の例を示している。品質機能展開表500は、4本の軸(第1軸510、第2軸520、第3軸530、第4軸540)によって構成されているものである。第1軸510、第2軸520、第3軸530、第4軸540内には、それぞれ軸の名称が付与されており、1つ以上の項目がある。各項目には、その項目の名称が付与されている。
そして、第1軸510と第2軸520の間には第1軸第2軸関係マトリックス515があり、第2軸520と第3軸530の間には第2軸第3軸関係マトリックス525があり、第3軸530と第4軸540の間には第3軸第4軸関係マトリックス535がある。つまり、第1軸第2軸関係マトリックス515は第1軸510と第2軸520によって規定されており、第2軸第3軸関係マトリックス525は第2軸520と第3軸530によって規定されており、第3軸第4軸関係マトリックス535は第3軸530と第4軸540によって規定されている。
なお、3本の軸を有している品質機能展開表の例として、第1軸510、第2軸520、第3軸530によって構成されている品質機能展開表であってもよいし、第2軸520、第3軸530、第4軸540によって構成されている品質機能展開表であってもよい。
「項目の選択」は、例えば、ディスプレイ等の表示装置に品質機能展開表を表示しておき、その品質機能展開表内の軸内の項目を、マウス、タッチパネル等を用いた操作者の選択する操作である。
例えば、第1軸510の軸の名称として「品質」が付与されており、第2軸520の軸の名称として「性能」が付与されており、第3軸530の軸の名称として「構造・物性」が付与されており、第4軸540の軸の名称として「原材料」が付与されている。そして、第1軸510に項目が属しており、その項目の名称として例えば「早く多く調理ができる」、「操作性が良い」等があり、第2軸520に項目が属しており、その項目の名称として例えば「つかみやすい」、「加熱部が近い」等があり、第3軸530に項目が属しており、その項目の名称として例えば「長さ」、「直径」等があり、第4軸540に項目が属しており、その項目の名称として例えば「材料」、「加工法」等がある。そして、第1軸第2軸関係マトリックス515内に「操作性が良い」と「加熱部が近い」の関係として「◎」、第2軸第3軸関係マトリックス525内に「加熱部が近い」と「長さ」の関係として「◎」、第3軸第4軸関係マトリックス535内に「長さ」と「設計寸法」の関係として「◎」等がある。なお、記号「◎」は、関連性を示す値のある値(例えば、1.0等)を示している。関連性を示す値は、例えば、特許文献2に記載の技術を用いればよい。このように辿ることによって、品質:「操作性が良い」、性能:「加熱部が近い」、構造・物性:「長さ」、原材料:「設計寸法」は、互いに密接に関連していることがわかる。
ここでは、プロセスをまたぐ品質機能展開表の例(品質機能展開表で4軸以上を用いた解析が必要となる例)として、部材品質機能展開表700と部材生産技術品質機能展開表750を示す。
部材品質機能展開表700の第3象限(材料・製造条件、第3軸第4軸関係マトリックス735)を詳細に展開するのが部材生産技術品質機能展開表750である。
部材の材料・製造条件が品質に影響を与える関係性を見る場合には、部材品質機能展開表700で確認できるが、製造工程における工程設計値が品質に与える影響を把握しながら検討を行うといった使い方には適していない。つまり、その場合は部材生産技術品質機能展開表750が適している。
性能を満たすための部材構造・物性(設計値)を決めるのが部材開発の役割である。構造物性が性能を発揮するメカニズム理解が必要である。このために、第2軸第3軸関係マトリックス725が用いられる。また、部材の構造・物性(設計値)を実現するために、第3軸第4軸関係マトリックス735を展開するのが生産技術の役割である。
部材生産技術品質機能展開表750は、部材品質機能展開表700の第3軸730の項目から展開するものである。部材生産技術が目指す加工品質なので、第1軸760は「品質」軸としてもよい。
構造・物性を作るために、加工対象のワーク(材料)自身に与える作用に関する物理量に展開する。このために、第1軸第2軸関係マトリックス765が用いられる。
第2軸770は、加工されるワーク(材料)自身に与える作用の度合いを表す項目に展開するためのものであり、例えば、塗膜温度、湿潤膜厚、拡散係数等がある。
工程物理量を得るための実質の制御因子に展開する。このために、第2軸第3軸関係マトリックス775が用いられる。
工程設計値を得るために実際の装置の設定条件に展開する。このために、第3軸第4軸関係マトリックス785が用いられる。
第4軸790は、実際の装置の設定項目を定めている。例えば、モータ回転数、制御電流値、センサー表示温度等がある。設備条件(入力)から工程設計値(出力)は品質工学における基本機能である。
なお、「製造条件」(第4軸740、第4軸790)の定義は同一だが、部材品質機能展開表700の製造条件は部材開発の立場で表記するので研究条件を基本としている場合が多い。部材生産技術品質機能展開表750では生産部門に提示する量産設定条件までブレークダウンする必要がある。また、材料については別途材料技術として第3象限を展開すればよい。
図8の例では、軸構成リスト800を表示装置に表示する。軸構成リスト800内は、軸候補802等を表示する。スクロールバー830によって、より多くの軸が表示できる。
そして、この例では、カーソル850を用いた操作者の選択操作によって、軸構成リスト800内の軸候補802、軸候補804、軸候補806、軸候補808が選択されている。これらの軸は、軸構成リスト800内で連続している軸である。
なお、デフォルトとして、初期時は軸構成リスト800の上位の指定軸分(4つの軸)を選択しておいてもよい。
軸構成リスト800は、例えば、上流プロセスから下流プロセス、又は、上位階層から下位階層へと並ぶように定義し、かつ隣接する上下の軸間には因果関係のデータを有する。
図11の例に示すような非連続の軸を表示選択した場合には、図12の例に示すように非連続であることが識別できる表示を行う。
図8の例に示すように、軸構成リスト800内の連続する軸が表示指示されていれば、図9の例に示すような品質機能展開表900を表示する。なお、第1軸910は、軸候補802に対応するaaaa軸である。第2軸920は、軸候補804に対応するaaab軸である。第3軸930は、軸候補806に対応するaaac軸である。第4軸940は、軸候補808に対応するaaad軸である。この品質機能展開表900は、図5の例に示した品質機能展開表500と同等のものであり、一般的な(従来と同等な)品質機能展開表である。軸が連続しているからである。
図10(a)は、品質機能展開表900の第1象限を示したものである。つまり、aaaa−aaabの2元表1000は、aaaa軸1005(第1軸910に該当)、aaab軸1010(第2軸920に該当)、その軸間のマトリックス(第1軸第2軸関係マトリックス915に該当)によって構成されている。
図10(b)は、品質機能展開表900の第2象限を示したものである。つまり、aaab−aaacの2元表1020は、aaab軸1025(第2軸920に該当)、aaac軸1030(第3軸930に該当)、その軸間のマトリックス(第2軸第3軸関係マトリックス925に該当)によって構成されている。
図10(c)は、品質機能展開表900の第3象限を示したものである。つまり、aaac−aaadの2元表1040は、aaac軸1045(第3軸930に該当)、aaad軸1050(第4軸940に該当)、その軸間のマトリックス(第3軸第4軸関係マトリックス935に該当)によって構成されている。
図8の例に示す軸構成リスト800は、リスト上位から順に直下の軸との因果関係データを持つ、又は上下の軸間で今後因果関係データを設定していくことを前提としている。その意味するところは、図10の例に示した2元表において、1つの軸が隣接する軸との因果関係を持っており、連続的にその関係性が表せることを示している。ただし、例えば、bbbb軸とccca軸間にbbbb−bbbcによる二元表及びbbbc−cccaによる二元表を構成することで新たにbbbcという軸を設定することも可能である。
このように隣接する軸間の関係性から、連続する4軸を表示対象として設定することで、そのまま4軸構成の品質機能展開表を表示させることができる。
図11の例に示すように、軸構成リスト800内の軸が表示指示されていれば、図12の例に示すような品質機能展開表1200を表示する。なお、第1軸1210は、軸候補804に対応するaaab軸である。第2軸1220は、軸候補812に対応するbbbb軸である。第3軸1230は、軸候補814に対応するccca軸である。第4軸1240は、軸候補826に対応するdddd軸である。さらに品質機能展開表1200は、軸境界1208の位置に非連続案内1250、軸境界1212の位置に非連続案内1260、軸境界1232の位置に非連続案内1270を描画している。これらは、表示モジュール130が行う「非連続であることを示す表示」の一例である。つまり、第1軸1210の前には軸候補802(aaaa軸)が省略されており、第1軸1210と第2軸1220の間には軸候補806(aaac)、軸候補808(aaad)、軸候補810(bbba)が省略されており、第3軸1230と第4軸1240の間には軸候補816(cccb)、軸候補818(cccc)、軸候補820(ddda)、軸候補822(dddb)、軸候補824(dddc)が省略されているからである。もちろんのことながら、「非連続であることを示す表示」の表示形態は、太線と黒三角に限られず、軸境界1218等と異なれば、他の表示形態(赤等の太線、点線、点滅等)であってもよい。「非連続であることを示す表示」は、非連続である軸間の領域であればよい。例えば、非連続案内1260を軸境界1212ではなく、軸境界1218の位置に描画してもよいし、第1軸第2軸関係マトリックス1215内に描画してもよい。
隣接する軸間のみでなく、上位軸と下位軸、例えば、あるサブモジュールとシステムレベルでの性能にどのような影響を与えるかを検討するためには連続的な軸でなく、特定軸間での関係性が重要であるため、非連続な軸を表示対象とすることで表示させる。
その際、操作者は軸項目名のみではどの軸を4軸構成で表示させているのか表示された品質機能展開表のみを見ても判別できない。したがって、本実施の形態では、図11の例に示すように、視覚的に非連続軸を選択していることを示すようにしている。なお、非連続の軸項目を選択していても、軸間の因果関係は新たに算出し表示する。算出方法については後述する。
軸を追加する領域をカーソル850によって選択されたことを検知した場合は、編集コマンド領域1300、軸追加コマンド領域1310を表示し、カーソル850による選択によって該当軸の上又は下に追加指示する。上を指示した場合には、該当軸より前の軸に追加されることになる。なお、編集コマンド領域1300には、例えば、「軸追加」等があり、軸追加コマンド領域1310には、例えば、「上へ追加」、「下へ追加」がある。
操作者の操作にしたがって、リスト登録操作を指定し、登録するリストを指定する。リストが登録可能なフォーマットであるかを判断し、問題があればエラー表示を行い、問題が無ければ登録される。具体的には、以下のように行う。
ステップS1402では、リスト登録指定を行う。
ステップS1404では、リストを指定する。
ステップS1406では、エラーチェックを行う。例えば、登録する軸名称が既にある軸名称と同じ場合、軸項目が他のものと同じである場合、軸名称がシステム上許されない文字を含んでいる場合等がエラーに該当する。
ステップS1410では、登録を完了する。
ステップS1412では、エラー表示を行う。
操作者の操作にしたがって、表示軸指定操作が指定されると、軸構成リストを表示し、軸構成リストから表示する軸及び軸の表示位置(第1軸、第2軸、第3軸、第4軸の選択)を指定する。指定された軸が軸構成リスト上で連続している軸か、非連続かをそれぞれの軸間において判断し、判断結果を表示モジュール130へ送出する。具体的には、以下のように行う。
ステップS1502では、表示軸指定操作を行う。
ステップS1504では、リストを表示する。
ステップS1506では、表示する軸及び表示位置を指定する。
ステップS1510では、指定軸の軸間の連続/非連続を判定する。判定方法については、図3、図4の例に示したフローチャートによって判定すればよい。
ステップS1512では、判定結果を抽出し、表示処理を行う。
品質機能展開表から非連続軸領域を指定し拡張表示を指定する。指定された軸範囲によって品質機能展開表を構成し、表示する。具体的には、以下のように行う。
ステップS1602では、非連続軸拡張表示指定を行う。
ステップS1604では、拡張範囲を算出する。
ステップS1606では、必要マトリックス面数を算出する。
ステップS1608では、マトリックス割り付け処理を行う。
ステップS1610では、拡張表示を行う。
軸の追加指定により、軸構成リストを表示する。軸構成リストから、軸を追加する位置と追加軸情報をリストに追加し更新する。具体的には、以下のように行う。
ステップS1702では、軸追加指定を行う。
ステップS1704では、リストを表示する。
ステップS1706では、軸の追加位置指定を行う。
ステップS1708では、リスト情報を更新する。
ステップS1710では、指定が完了したか否かを判断し、完了した場合は処理を終了し(ステップS1799)、それ以外の場合はステップS1706へ戻る。
なお、図16、図17の例に示す処理については、次の第2の実施の形態により詳細に説明する。
図18は第2の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
第2の実施の形態である情報処理装置1800は、データベースと品質機能展開表を組み合わせた技術情報マネジメントの枠組みに関するものものであって、図18の例に示すように、軸選択モジュール110、軸情報記憶モジュール120、表示モジュール130を有している。なお、第1の実施の形態と同種の部位には同一符号を付し重複した説明を省略する。
情報処理装置1800は、第1の実施の形態と同等の処理である、品質機能展開表の軸として採用したものの間に隠れている軸が存在する場合、隠れている軸の存在を表示し、さらに、操作者の指示に応じて品質機能展開表を展開(隠れている軸を表示)する。つまり、隣接する軸が非連続である場合には、操作者の指定によって連続する軸構成に品質機能展開表の軸を再編して表示するものである。
具体的には、「非連続であることを示す表示」に対して、「拡張表示指示」の指定を検知することで、軸が連続的な表示形態に切り替え表示させるものである。拡張表示指示した場合、必ずしも表示形態が4軸に収まらないケースが発生するが、これについても後述する。
軸情報記憶モジュール120は、軸選択モジュール110と接続されている。
表示モジュール130は、拡張指定モジュール1810、マトリックス処理モジュール1820、拡張表示モジュール1830を有しており、軸選択モジュール110と接続されている。
拡張指定モジュール1810は、順番付けで連続していない軸を含む品質機能展開表を表示している場合であって、その軸間を連続させる旨の操作を受け付ける。
マトリックス処理モジュール1820は、軸間のマトリックスを生成する処理を行う。連続する軸間である場合は、例えば、特許文献2に記載の技術を用いればよい。
また、拡張表示モジュール1830は、軸を挿入することによって、品質機能展開表の最大軸数を超える場合は、挿入する軸を含むように、順番付けで先頭部の軸又は後尾部の軸を省略して、軸を選択するようにしてもよい。
拡張表示モジュール1830は、3軸以上の品質機能展開表において、表示では隣接する軸間が非連続階層である場合、拡張指定によって連続する軸構成に構成を再編して表示する。
また、拡張表示モジュール1830は、拡張指定した軸範囲(省略されていた軸であって、新たに追加する軸)が3軸以内であれば、表示する軸構成を、その拡張指定した軸構成及び拡張指定した軸範囲の次の軸を含めて、品質機能展開表を表示するようにしてもよい。具体的には、図19、図20の例を用いて、後述する。
また、拡張表示モジュール1830は、拡張指定した軸範囲が4軸であれば、その拡張指定した軸構成で、品質機能展開表を表示するようにしてもよい。具体的には、図21の例を用いて、後述する。
また、拡張表示モジュール1830は、3軸以上の品質機能展開表において、ある軸内の項目を選択し、選択した項目と、選択した項目の属している軸と隣接して表示されている軸の各項目に対する関連性を算出し、その算出した結果が、予め定められた値より大きい又は以上である場合に、選択した項目の因果関係による影響の大きい項目として表示するようにしてもよい。
図19(a)の例に示す品質機能展開表1900は、第1軸1910((1)軸)、第2軸1920((3)軸)、第3軸1930((4)軸)で構成されている。そして、非連続案内1990が表示されており、これは第1軸1910((1)軸)と第2軸1920((3)軸)の間に省略されている軸((2)軸)があることを示している。
この非連続案内1990がカーソル1992によって拡張指定された場合、図19(b)の例に示す品質機能展開表1900のように、第2軸1920として(2)軸が追加され、第1軸1910((1)軸)、第2軸1920((2)軸)、第3軸1930((3)軸)、第4軸1940((4)軸)によって構成される。
図20(a)の例に示す品質機能展開表2000は、第1軸2010としての(1)軸、第2軸2020としての(3)軸、第3軸2030としての(4)軸、第4軸2040としての(5)軸で構成されている。そして、非連続案内2090が表示されており、これは第1軸2010((1)軸)と第2軸2020((3)軸)の間に省略されている軸((2)軸)があることを示している。
この非連続案内2090がカーソル2092によって拡張指定された場合、図20(b)の例に示す品質機能展開表2000のように、第2軸2020として(2)軸が追加され、第1軸2010としての(1)軸、第2軸2020としての(2)軸、第3軸2030としての(3)軸、第4軸2040としての(4)軸によって構成される。なお、図20(a)の例に示す品質機能展開表2000での第4軸2040としての(5)軸は削除されることになる。また、図20(a)の例に示す品質機能展開表2000での第1軸2010としての(1)軸を削除して、第1軸2010としての(2)軸、第2軸2020としての(3)軸、第3軸2030としての(4)軸、第4軸2040としての(5)軸で構成するようにしてもよい。
図21(a)の例に示す品質機能展開表2100は、第1軸2110としての(1)軸、第2軸2120としての(2)軸、第3軸2130としての(5)軸で構成されている。そして、非連続案内2190が表示されており、これは第2軸2120((2)軸)と第3軸2130((5)軸)の間に省略されている軸((3)軸、(4)軸)があることを示している。
この非連続案内2190がカーソル2192によって拡張指定された場合、図21(b)の例に示す品質機能展開表2100のように、第1軸2110としての(2)軸、第2軸2120としての(3)軸、第3軸2130としての(4)軸、第4軸2140としての(5)軸によって構成されるものに変更する。なお、図21(a)の例に示す品質機能展開表2100での第1軸2110としての(1)軸は非表示対象となり、拡張指定された範囲を優先して表示するようにしている。
品質機能展開表において表示させたい軸範囲を指定する。指定にしたがい表示対象となる軸数を算出する。
指定した結果を広げても4軸内に収まる場合には、指定開始軸のマトリックスまでをそのままに、指定軸間のマトリックスを算出結果に基づき順に追加表示する(図19の例を参照)。
指定軸範囲が4軸以内で、指定した結果を広げた結果、4軸を超えてしまう場合には、第1軸に指定開始軸を割り当て、指定軸間のマトリックスを算出結果に基づき、順に追加表示する(図20、図21の例を参照)。具体的には、以下のように行う。
ステップS2202では、拡張表示指定を行う。
ステップS2204では、拡張範囲(開始軸/終了軸)を指定する。
ステップS2206では、指定範囲を算出する。
ステップS2208では、必要マトリックス面数を算出する。
ステップS2210では、マトリックス割り付け処理を行う。
ステップS2212では、拡張表示を行う。
ステップS2302では、操作者の操作による影響予測指定を検知する。
ステップS2304では、操作者の操作による軸上の項目Aの選択を検知する。
ステップS2306では、操作者の操作による最終軸の指定を検知する
ステップS2308では、設定にしたがい拡張表示を行う。
ステップS2310では、項目Aと、項目Aが属する軸と隣接する軸上の各項目との関連性を算出する。詳細については、図24、図25の例を用いて後述する。
ステップS2314では、項目Bと、項目Bが属する軸と隣接する軸上の各項目の関連性を算出する。
ステップS2316では、予め定められた値以上の関連性がある隣接する軸上の項目Cを抽出する。
ステップS2318では、指定最終軸であるか否かを判断し、指定最終軸である場合はステップS2320へ進み、それ以外の場合はステップS2314へ戻る。
ステップS2320では、項目Aと抽出した項目を強調表示する。
図24の例では、カーソル2492によって、第1軸2410内の項目「操作性が良い」が選択されてことを示している。
関係性の算出方法としては、例えば、
「◎」=1.0、「○」=0.7、「△」=0.3、「−」=0
と定義し、隣接する軸項目間の加算(例えば、加算して1.0を超えるセルのみを強調するなど)又は乗算(例えば、乗算して1.0となるセルのみを強調する等)で算出するという方法がある。
算出については、表示されている隣軸との関係性ではなく、表示/非表示に関わらず、連続する軸間との関係性から求める。
図25の例では、図24で選択された項目「操作性が良い」で第1軸第2軸関係マトリックス2415内で「◎」となっている第2軸2420内の項目「つかみやすい」、「加熱部が近い」を強調表示し、その項目で第2軸第3軸関係マトリックス2425内で「◎」となっている第3軸2430内の項目「長さ」、「直径」、「表面粗さ」を強調表示し、その項目で第3軸第4軸関係マトリックス2435内で「◎」となっている第4軸2440内の項目「表面処理」、「設計寸法」を強調表示する。
ステップS2602では、操作者の操作による軸上の項目Aの選択を検知する。
ステップS2604では、操作者の操作による最終軸の指定を検知する
ステップS2606では、設定にしたがい表示制御を行う。
ステップS2608では、項目Aと、項目Aが属する軸と隣接する軸上の各項目との関連性を算出する。
ステップS2612では、項目Bと、項目Bが属する軸と隣接する軸上の各項目の関連性を算出する。
ステップS2614では、予め定められた値以上の関連性がある隣接する軸上の項目Cを抽出する。
ステップS2616では、項目Aと抽出した項目を強調表示する。
ステップS2618では、指定最終軸であるか否かを判断し、指定最終軸である場合は処理を終了し(ステップS2699)、それ以外の場合はステップS2612へ戻る。
ステップS2702では、操作者の操作による軸上の項目Aの選択を検知する。
ステップS2704では、操作者の操作による最終軸の指定を検知する
ステップS2706では、設定にしたがい表示制御を行う。
ステップS2708では、項目Aと、項目Aが属する軸と隣接する軸上の各項目との関連性を算出する。
ステップS2712では、項目Bと、項目Bが属する軸と隣接する軸上の各項目の関連性を算出する。
ステップS2714では、予め定められた値以上の関連性がある隣接する軸上の項目Cを抽出する。
ステップS2716では、指定最終軸であるか否かを判断し、指定最終軸である場合はステップS2718へ進み、それ以外の場合はステップS2712へ戻る。
ステップS2718では、最終指定軸内で抽出された項目と逆方向の隣接する軸の各項目の関連性を算出する。
ステップS2722では、指定開始軸であるか否かを判断し、指定開始軸である場合はステップS2724へ進み、それ以外の場合はステップS2718へ戻る。
ステップS2724では、項目Aと抽出した項目を強調表示する。
ステップS2802では、操作者の操作による軸上の項目Aの選択を検知する。
ステップS2804では、操作者の操作による最終軸の指定を検知する。
ステップS2806では、設定にしたがい表示制御を行う。
ステップS2808では、項目Aと、項目Aが属する軸と隣接する軸上の各項目との関連性を算出する。
ステップS2812では、項目Bと、項目Bが属する軸と隣接する軸上の各項目の関連性を算出する。
ステップS2814では、予め定められた値以上の関連性がある隣接する軸上の項目Cを抽出する。
ステップS2816では、項目Aと抽出した項目を強調表示する。
ステップS2818では、指定最終軸であるか否かを判断し、指定最終軸である場合はステップS2820へ進み、それ以外の場合はステップS2814へ戻る。
ステップS2822では、予め定められた値以上の関連性がある隣接する軸上の項目Yを抽出する。
ステップS2824では、項目Aと抽出した項目を強調表示する。
ステップS2826では、指定開始軸であるか否かを判断し、指定開始軸である場合は処理を終了し(ステップS2899)、それ以外の場合はステップS2820へ戻る。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通等のために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラムの全体又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、又は無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分又は全部であってもよく、又は別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化等、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
前述の実施の形態は以下のように把握してもよい。
例えば、課題として以下のものがある。
品質機能展開表を表示する技術がある。例えば、特許文献1、特許文献2等では、中心から上下左右に分けた領域内に、第1軸から第4軸の各々の名称を配置し、その中心から上下左右に伸びる方向に第1軸から第4軸の各々の軸に属する項目を配置し、少なくとも第1軸と第2軸、第2軸と第3軸、第3軸と第4軸の間に項目間の因果関係を記入可能な配列を配置した品質機能展開表を表示することが行われている。
ところで、設計項目と製品の品質の因果関係を一覧するためには、表示可能な軸数(例えば、4軸)だけでなく、それよりも多い軸をもって解析したい場合がある。しかし、表示可能な軸数で表示を行うためには、軸を省略する必要があり、単に省略したのでは、どこで軸が省略されているのかがわからない。
本実施の形態は、表示上で隣り合う軸が、順番付けで連続していない場合、その軸間の領域に、非連続であることを示す表示を行うようにした情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを目的としている。
[A1]
品質機能展開表における軸の候補から、操作者の選択操作によって軸を選択する選択手段と、
選択された軸を要素とする品質機能展開表を表示する表示手段
を有しており、
前記軸の候補は、順番付けがなされており、
前記表示手段は、選択された軸であって、表示上で隣り合う軸が、前記順番付けで連続していない場合、該軸間の領域に、非連続であることを示す表示を行う、
情報処理装置。
[A2]
前記表示手段は、品質機能展開表の第1軸として選択された軸が、前記順番付けされた軸群の先頭でない場合、該第1軸の左側の領域に、非連続であることを示す表示を行う、
[A1]に記載の情報処理装置。
[A3]
前記表示手段は、前記順番付けで連続していない軸を含む品質機能展開表を表示している場合であって、該軸間を連続させる旨の操作を受け付けたときは、該軸間に、前記順番付けの軸を挿入して表示する、
[A1]又は[A2]に記載の情報処理装置。
[A4]
前記表示手段は、軸を挿入することによって、品質機能展開表の最大軸数を超える場合は、挿入する軸を含むように、前記順番付けで先頭部の軸又は後尾部の軸を省略して、軸を選択する、
[A3]に記載の情報処理装置。
[A5]
コンピュータを、
品質機能展開表における軸の候補から、操作者の選択操作によって軸を選択する選択手段と、
選択された軸を要素とする品質機能展開表を表示する表示手段
として機能させ、
前記軸の候補は、順番付けがなされており、
前記表示手段は、選択された軸であって、表示上で隣り合う軸が、前記順番付けで連続していない場合、該軸間の領域に、非連続であることを示す表示を行う、
情報処理プログラム。
そして、前述の発明は、以下の効果を有する。
[A1]の情報処理装置によれば、表示上で隣り合う軸が、順番付けで連続していない場合、その軸間の領域に、非連続であることを示す表示を行うことができる。
[A2]の情報処理装置によれば、品質機能展開表の第1軸として選択された軸が、順番付けされた軸群の先頭でない場合、その第1軸の左側の領域に、非連続であることを示す表示を行うことができる。
[A3]の情報処理装置によれば、順番付けで連続していない軸を含む品質機能展開表を表示している場合であって、その軸間を連続させる旨の操作を受け付けたときは、その軸間に、順番付けの軸を挿入して表示することができる。
[A4]の情報処理装置によれば、軸を挿入することによって、品質機能展開表の最大軸数を超える場合は、挿入する軸を含むように、順番付けで先頭部の軸又は後尾部の軸を省略して、軸を選択することができる。
[A5]の情報処理プログラムによれば、表示上で隣り合う軸が、順番付けで連続していない場合、その軸間の領域に、非連続であることを示す表示を行うことができる。
110…軸選択モジュール
120…軸情報記憶モジュール
130…表示モジュール
200…個人用端末
290…通信回線
1800…情報処理装置
1810…拡張指定モジュール
1820…マトリックス処理モジュール
1830…拡張表示モジュール
Claims (3)
- 各軸に項目が属した少なくとも3つ以上の軸を有し、2つの軸の間に項目間の因果関係が定義されている配列が配置された展開表を表示する表示手段と、
軸の候補から、操作者の選択操作によって軸を選択する第1選択手段と、
項目を選択する第2選択手段と
を備え、
前記軸の候補は、順番付けがなされており、
前記表示手段は、選択された軸であって、表示上で隣り合う軸が、前記順番付けで連続していない場合、該軸間の領域に、非連続であることを示す表示を行い、
前記第2選択手段によって選択された項目が属する軸と隣接する軸上の項目のうち所定の関連性がある関連項目を強調表示する
情報処理装置。 - 前記第2選択手段は、前記項目と軸の選択を行い、
前記第2選択手段によって選択された軸の方向へ、前記選択された項目が属する軸と隣接する軸上の項目のうち所定の関連性がある関連項目を抽出し、
前記第2選択手段によって選択された軸内の前記抽出された関連項目から、前記選択された項目が属している軸の方向へ、該関連項目が属する軸と隣接する軸上の項目のうち所定の関連性がある関連項目を強調表示する
請求項1に記載の情報処理装置。 - コンピュータを、
各軸に項目が属した少なくとも3つ以上の軸を有し、2つの軸の間に項目間の因果関係が定義されている配列が配置された展開表を表示する表示手段と、
軸の候補から、操作者の選択操作によって軸を選択する第1選択手段と、
項目を選択する第2選択手段
として機能させ、
前記軸の候補は、順番付けがなされており、
前記表示手段は、選択された軸であって、表示上で隣り合う軸が、前記順番付けで連続していない場合、該軸間の領域に、非連続であることを示す表示を行い、
前記第2選択手段によって選択された項目が属する軸と隣接する軸上の項目のうち所定の関連性がある関連項目を強調表示する
情報処理プログラム。
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