JP6840853B2 - 原発性胆汁性胆管炎の治療 - Google Patents

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Description

本発明は、原発性胆汁性胆管炎(PBC)の予防及び治療のための治療用化合物の開発に関する。具体的には、本発明は、PBCの治療のためのサログリタザール(Saroglitazar)及びその医薬として許容可能な塩の使用を提供する。
原発性胆汁性胆管炎(PBC)は、肝臓の小葉間胆管の胆管細胞を主に標的とする慢性炎症性自己免疫疾患である。この症状は主に中年の女性に起こる。治療をしないと、PBCは、通常10〜20年間に渡って肝硬変へ、そして最終的には肝不全へと進行する。PBCは、罹患率が1/2000未満のまれな病気である。PBCは、複数の遺伝的要因とそれに重なった環境的誘発因子の組み合わせによって生じると考えられている。遺伝的素因の寄与は、家族性集団形成(クラスタリング)によって証明されている。感染病原体への曝露及び化学的生体異物への曝露を含むいくつかの危険因子が示唆されている。血清抗ミトコンドリア抗体(AMA)の検出及び上昇したレベルの免疫グロブリンM(IgM)の検出は、アルカリホスファターゼ活性の上昇を伴う胆汁うっ滞の生化学的証拠とともに、この疾患の生化学的特徴である。病理組織学的には、それは門脈炎症及び慢性の非化膿性胆管炎による門脈小葉間胆管の緩徐進行性破壊によって特徴づけられる。胆管の喪失は胆汁うっ滞を引き起こし、それはさらなる肝障害、線維症、肝硬変、そして最終的には肝不全をもたらす(Kaplan MM, Gershwin ME, Primary biliary cirrhosis (原発性胆汁性肝硬変), N Engl J Med, 353, 2005, 1261-1273)。PBCには3つの主要な形態がある。典型的又は古典的な形態は、小胆管のゆっくりとした進行性衰退及びそれと並行した肝線維症の増加によって示され、10〜20年間で胆汁性肝硬変を招く。患者の10〜20%が罹患する第2の形態は、自己免疫性肝炎(AIH)の特徴の変動又は持続的な存在によって特徴付けられる(R. Poupon, Autoimmune overlapping syndromes(自己免疫重複症候群), Clin Liver Dis, 7, 2003, pp.865-878)。これらの患者は、肝線維症及び肝不全の早期発症を伴う、より重篤な疾患経過をたどる。患者の5〜10%が罹患する第3の形態は、いわゆる早発性胆管性異型症(F.P. Vleggaar, H.R. van Buuren, P.E. Zondervan, F.J. ten Kate, WC Hop, Jaundice in non-cirrhotic primary biliary cirrhosis: the premature ductopenic variant(非硬変性原発性胆汁性肝硬変における黄疸:早発性胆管性異型症), Gut, 49, 2001, 276-281)である。その顕著な特徴は、胆管減少症及び重症の黄疸性胆汁うっ滞の急速な発症であり、5年未満で非常に急速に肝硬変へと進行する。
ウルソデオキシコール酸(UDCA)[Ikegami T, Matsuzaki Y. Ursodeoxycholic acid:mechanism of action and novel clinical applications(ウルソデキシコール酸:作用機序及び新規臨床応用), Hepatol Res, 38, 2008, 123-131]及びオベチコール酸[FDAは、稀な慢性肝疾患用のオカリバ(Ocaliva)を承認, FDA報道発表, 2016年5月31日]のみが、現在FDAが認可したPBCのための医学療法である。13〜15mg/kg/日の用量で投与された場合、PBC患者の大多数は追加治療法なしで通常の平均余命を有する。3人の患者のうち1人はUDCA療法に十分に反応せずに、追加の医学療法及び/又は肝移植を必要としうる。ウルソデオキシコール酸(UDCA)単独療法に十分に反応しない患者に対して、ベザフィブラートなどのある種のフィブラート系薬が試みられている(Honda, A., Ikegami, T., Nakamura, M., Miyazaki, T., Iwamoto, J., Hirayama, T., Saito, Y., Takikawa, H., Imawari, M. 及びMatsuzaki, Y. Anticholestatic effects of bezafibrate in patients with primary biliary cirrhosis treated with ursodeoxycholic acid(ウルソデキシコール酸治療を受けた原発性胆汁性肝硬変の患者に対するベザフィブラートの抗胆汁うっ滞効果), Hepatology, 57, 2013, 1931-1941)が、限定的な成功しかおさめていない。免疫抑制薬療法は、PBCに対して第一に選択される代替薬としては推奨されないが、高い初回通過代謝をもつ非ハロゲン化グルココルチコイドであるブデソニド、及び/又はリンパ球増殖及び活性化に重要なプリン生合成経路の阻害剤であるミコフェノール酸モフェチルは、UDCAに反応しない患者に時々用いられる(Leuschner M, Maier KP, Schlichting J, Strahl S, Herrmann G, Dahm HHら, Oral budesonide and ursodeoxycholic acid for treatment of primary biliary cirrhosis: results of a prospective double-blind trial(原発性胆汁性肝硬変の治療のための経口ブデソニド及びウルソデオキシコール酸:前向きな二重盲検試験の結果), Gastroenterology 1999; 117: 918-925;Rabahi N, Chretien Y, Gaouar F, Wendum D, Serfaty L, Chazouilleres O,ら, Triple therapy with ursodexycholic acid, budesonide and mycophenolate mofetil in patients with features of severe primary biliary cirrhosis not responding to ursodeoxycholic acid alone(ウルソデオキシコール酸単独には反応しない重度の原発性胆汁性肝硬変の特徴を伴う患者におけるウルソデオキシコール酸、ブデソニド、及びミコフェノール酸モフェチルによる三重療法), Gastroenterol Clin. Biol. 34, 2010, 283-287)。しかしながら、これらの免疫抑制剤の効果については依然として議論がある(Angulo P, Jorgensen RA, Keach JC, Dickson ER, Lindor KD, Oral budesonide in the treatment of patients with primary biliary cirrhosis with a suboptimal response to ursodeoxycholic acid(ウルソデキシコール酸に対して最適以下の反応を示す原発性胆汁性肝硬変患者の治療における経口ブデソニド), Hepatology, 31、2000, 318-323; AlWalkar JA, Angulo P, Keach JC, Petz JL, Jorgensen RA, Lindor KD. Mycophenolate mofetil for the treatment of primary biliary cirrhosis in patients with an incomplete response to ursodeoxycholic acid(ウルソデオキシコール酸に対する反応が不完全な患者における原発性胆汁性肝硬変の治療のためのミコフェノール酸モフェチル), J Clin Gastroenterol 39, 2005, 168-171)。いくつかのその他の治療法が試みられており、いくつか挙げると、DE102010012223、US2015/132289、WO2016/127019、WO2012/145569がある。しかしながら、かなり満たされていない必要性に鑑み、PBCの治療のためのより新しい治療法に対する必要性が存在する。
国際公開第03/009841号は、下記一般式(A)
の化合物を開示している。
これらの化合物は脂質低下薬であることが報告されている。この文献は、そこに開示されている化合物のいくつかのナトリウム塩及びカルシウム塩も開示している。
国際公開第2012/104869号は、サログリタザール(I)及びそのマグネシウム塩が、HIV患者における脂肪肥大、脂肪萎縮症、及び代謝異常の治療に有効であることを開示している。
国際公開第2014/174524号は、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)及び非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療のためのサログリタザール(I)及びその医薬として許容可能な塩の使用を開示している。インド国仮出願1850/MUM/2015号は、カイロミクロン血症の治療のためのサログリタザール及びその医薬として許容可能な塩の使用を開示している。インド国仮出願4430/MUM/2015は、腎症の治療のための化合物(I)及びその医薬として許容可能な塩の使用を開示している。 インド国仮出願4431/MUM/2015は、網膜症の治療のための化合物(I)及びその医薬として許容可能な塩の使用を開示している。
ドイツ国特許出願公開第102010012223号公報 米国特許出願公開第2015/132289号明細書 国際公開第2016/127019号 国際公開第2012/145569号 国際公開第03/009841号 国際公開第2012/104869号 国際公開第2014/174524号 インド仮出願1850/MUM/2015 インド仮出願4430/MUM/2015 インド仮出願4431/MUM/2015
Kaplan MM及びGershwin ME, N Engl J Med, 353, 2005, 1261-1273 R. Poupon, Clin Liver Dis, 7, 2003, pp.865-878 F.P. Vleggaar, H.R. van Buuren, P.E. Zondervan, F.J. ten Kate, 及びWC Hop, Gut, 49, 2001, 276-281 Ikegami T及びMatsuzaki Y., Hepatol Res, 38, 2008, 123-131 Honda, Aら, Hepatology, 57, 2013, 1931-1941 Leuschner Mら, Gastroenterology 1999; 117: 918-925 Rabahi Nら, Gastroenterol Clin. Biol. 34, 2010, 283-287 Angulo Pら, Hepatology, 31、2000, 318-323 AlWalkar JAら, J Clin Gastroenterol 39, 2005, 168-171
本明細書に開示されているのは、原発性胆汁性胆管炎の治療のための化合物(I)及びその医薬として許容可能な塩の使用である。
一実施形態において、本発明は、治療を必要とする患者において原発性胆汁性胆管炎(primary biliary cholangitis, PBC)の治療をするための、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩を含有する医薬組成物を開示する。
別の実施形態において、本発明は、原発性胆汁性胆管炎(PBC)を治療するための、有効量の式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩を含む製剤及び方法を提供する。その方法は、式(I)の化合物の有効量を、式(I)の化合物の医薬として許容可能な塩を含有する以下に開示する医薬製剤として対象に投与することを含む。
さらに別の実施形態において、本発明は、さらに、原発性胆汁性胆管炎(PBC)の治療に適した式(I)の化合物又は医薬として許容可能なその塩の有効量を含有する医薬組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、有効量の式(I)の化合物又は医薬として許容可能なその塩を、適切な医薬として許容可能な組成物として対象に投与することを含む、対象の原発性胆汁性胆管炎(PBC)の治療方法を提供する。
さらなる実施態様において、原発性胆汁性胆管炎(PBC)の治療のための、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩の使用が提供される。
本発明の上記及びその他の実施形態は、以下にさらに開示される。
図1は、4週間、CCl投与とともにサログリタザールマグネシウムで処置した、2週間CClを投与したSDラットの、マッソントリクローム染色を用いた肝臓の組織像(20倍)への影響を示す。
本発明は、原発性胆汁性胆管炎(PBC)を患っている対象における特定の疾患及び状態を治療及び予防するために必要とされる、肝臓細胞(肝細胞)に蓄積する脂質の低減及び除去のための医薬組成物、並びにそのような病状を改善及び/又は治療する方法を述べる。原発性胆汁性胆管炎(PBC)に罹患している対象における特定の疾患及び状態を治療及び予防するために必要とされる、肝臓細胞(肝細胞)に蓄積する脂質の低減及び除去のための化合物、並びにそのような病状の改善及び/又は治療する方法も提供する。
ある態様において、その製剤は、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩を含み、その方法はそれを必要とする対象に有効量の式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩を投与することを含む。
好ましい態様において、医薬として許容可能な塩は金属カチオン塩から選択される。 さらに好ましい態様において、医薬として許容可能な塩は、Na、K、Ca2+、Mg2+などの塩から選択される。特に好ましい実施形態では、化合物は式1(a)を有するマグネシウム塩である。
定義及び略語
上記で、そして本開示を通して使用される場合、以下の用語は、別段の指示がない限り、以下の意味を有すると理解されるべきである。
「患者」(対象)は、ヒトと動物の両方を含む。「哺乳動物」は、ヒト及びその他の哺乳動物を意味する。
「対象」は哺乳動物、好ましくはヒトであるが、獣医学的治療を必要とする動物、例えばコンパニオンアニマル(例えば、イヌ、ネコなど)、獣医学的動物(家畜)(例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマなど)、及び実験動物(例えば、ラット、マウス、モルモットなど)であることもできる。
本明細書で使用する場合、「治療する」には、部分的又は実質的に、以下の結果のうちの1つ以上を達成することが含まれる:部分的又は全体的に疾患、障害、又は症候群の程度の減少(例えば、脂肪性沈着物の低減、インスリン活性/感受性の増強、体重の低下);疾患に関連する臨床症状又は指標を改善又は向上させること;疾患、障害、又は症候群の進行を遅らせる、阻害する、又は予防すること;あるいは、障害の発症又は進行を部分的又は全体的に遅延、抑制、又は予防すること。疾患、障害、又は症候群の進行を遅らせる、抑制する、又は防止することには、例えば、PBCの進行を遅らせる、抑制する、又は防止すること;並びに、糖尿病前症から糖尿病への進行を遅らせる、抑制する、又は予防することが含まれる。
本発明の1つ以上の化合物は、溶媒和されていない形態、並びに、水、エタノールなどの医薬として許容可能な溶媒で溶媒和された形態で存在することができ、そして本発明は、溶媒和形態及び非溶媒和形態の両方を包含することを意図している。「溶媒和物」は、本発明の化合物と1以上の溶媒分子との物理的会合を意味する。この物理的会合には、様々な程度のイオン結合及び共有結合が含まれ、水素結合も含まれる。ある場合には、例えば1つ又は複数の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子中に組み込まれている場合には、溶媒和物は単離することができるであろう。「溶媒和物」は、液相溶媒和物と単離可能溶媒和物の両方を包含する。
本発明の1つ以上の化合物は、任意選択により溶媒和物に変換されてもよい。溶媒和物の調製は一般的に知られている。従って、例えば、M. Cairaら, J. Pharmaceutical Sci, 93(3), 601-611(2004)は、酢酸エチル並びに水からの抗真菌性フルコナゾールの溶媒和物の調製を記載している。溶媒和物、半溶媒和物、水和物などの同様の調製は、E. C. van Tonderら, AAPS PharmSciTech., 5(1), article 12 (2004);及び、A. L. Binghamら, Chem Commun., 603-604 (2001)に記載されている。
式(I)の化合物は塩を形成することができ、これも本発明の範囲内である。本明細書中での式(I)の化合物への言及は、別途示されていない限り、その塩への言及を含むと理解される。本明細書で使用される「塩」という用語は、無機及び/又は有機酸と形成された酸性塩、並びに無機及び/又は有機塩基と形成された塩基性塩を意味する。さらに、式(I)の化合物が、塩基性部分、例えば、それらに限定されないがピリジン又はイミダゾールと、酸性部分、例えば、それらに限定されないがカルボン酸の両方を含む場合、双性イオン(分子内塩)が形成されることができ、双性イオンも本明細書で使用される「塩」という用語に含まれる。
医薬として許容可能な(すなわち、無毒性の、生理学的に許容される)塩が好ましいが、その他の塩もまた有用である。式(I)の化合物の塩は、例えば、式(I)の化合物を、媒体中、例えばその塩が沈殿する媒体中で所定量、例えば等量の酸又は塩基と反応させることにより、又は水性媒体中で所定量の酸又は塩基と反応させて次に凍結乾燥させることによって形成することができる。
式(I)の化合物、ならびに式(I)の化合物の塩、溶媒和物、エステル、及びプロドラッグの多形形態は、本発明に含まれることが意図されている。
本明細書で使用する場合、用語「組成物」は、特定成分を特定量で含む製品、並びに特定量の特定成分の組み合わせから直接又は間接的に生じる任意の製品を包含することを意図している。
治療への応用
本発明は、原発性胆汁性胆管炎の治療における本明細書に記載した化合物及び医薬組成物の使用を提供する。本化合物は、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩である。本発明はまた、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩を、それを必要とする対象に投与することにより原発性胆汁性胆管炎を治療する方法も提供する。好ましい態様において、化合物はサログリタザールマグネシウム塩である。前述の様々な態様及び実施形態を、以下でさらに詳細に説明する。
医療的使用例
本発明の一態様は、原発性胆汁性胆管炎の治療に使用するための、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩を含む医薬組成物を提供する。ここで、式(I)は、
によって表される。
使用のための医薬組成物は、例えば、医薬組成物中の成分の種類、医薬組成物を対象に投与する経路、追加の治療薬と組み合わせた医薬組成物の使用、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩の投与量、医薬組成物の投与頻度、治療される患者、及び以下でより詳細に記載されるその他の特徴にしたがってさらに特徴付けることができる。
<医薬組成物中の成分の同一性(アイデンティティー)>
使用のための医薬組成物は、医薬組成物中の成分の同一性に従ってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、化合物は式(I)の化合物の医薬として許容される塩である。特定の実施形態では、化合物は式(I)の化合物の金属カチオン塩である。特定の実施形態において、この化合物は、サログリタザールマグネシウム塩である。サログリタザールマグネシウム塩は、
で表される。
他の特定の実施形態では、医薬組成物は1つ以上(1つ又は複数)の医薬賦形剤をさらに含む。特定の実施形態では、医薬製剤は錠剤又はカプセル剤の形態である。
<投与経路>
使用のための医薬組成物は、医薬組成物の投与経路に従ってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、組成物は経口投与される。
<併用療法>
他の特定の実施形態では、組成物は少なくとも1つの他の治療薬と組み合わせて使用するためのものである。特定の実施形態では、その治療薬は、ウルソデオキシコール酸又はその医薬として許容可能な塩である。特定の実施形態では、その治療薬はオベチコール酸又はその医薬として許容可能な塩である。特定の実施形態において、その治療薬はピオグリタゾン又はその医薬として許容可能な塩である。
<治療効果>
使用のための医薬組成物は、治療効果に従ってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、使用は、原発性胆汁性胆管炎の進行を阻害することによって特徴づけられる。
<治療される対象>
使用のための医薬組成物は、その使用が特定の種類の対象への投与のためのものであることをさらに特徴とすることができる。特定の実施形態では、組成物はヒト対象への投与用である。特定の実施形態では、組成物は成人への投与用である。他のある実施形態では、組成物は獣医学的動物(veterinary animal)に投与するためのものである。
さらに他の実施形態では、組成物は、小胆管のゆっくりとした漸進的な衰退及び肝線維症の並行した増加を示す対象への投与用である。他の特定の実施形態では、組成物は、肝線維症及び肝不全の早期発症を呈する対象への投与用である。他の特定の実施形態では、組成物は、胆管減少症の非常に急速な発症及び5年未満で肝硬変へと進行する重症の黄疸性胆汁うっ滞を呈する対象への投与用である。
他のある実施形態では、組成物は少なくとも160U/Lのアルカリホスファターゼ血清濃度を有する対象に投与するためのものである。特定の実施形態では、対象は少なくとも200U/Lのアルカリホスファターゼ血清中濃度を有する。特定の実施形態では、対象は、少なくとも300U/Lのアルカリホスファターゼ血清濃度を有する。特定の実施形態では、対象は、少なくとも400U/L、500U/L、600U/L、又は700U/Lのアルカリホスファターゼ血清濃度を有する。
特定の実施形態では、組成物は、ウルソデオキシコール酸又はその医薬として許容される塩に対して少なくとも部分的に抵抗性である対象への投与用である。その他の特定の実施形態では、組成物は、オベチコール酸又はその医薬として許容可能な塩に対して少なくとも部分的に抵抗性の対象への投与用である。
<投与量>
特定の実施形態において、使用のための組成物は、対象に投与される化合物の用量に従ってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、使用のための医薬組成物は、医薬組成物が式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩をサログリタザールに関して0.5mg〜5mgの範囲の用量で提供するという特徴によってさらに特徴付けられる。特定の実施形態において、この化合物はサログリタザールマグネシウム塩であり、そしてこの組成物は、4mgの用量でサログリタザールマグネシウム塩を提供するためにヒト対象に投与するためのものである。
特定の他の実施形態では、医薬組成物は、サログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を毎日約0.1〜約10mgの範囲で提供する量で経口投与されるように対象に投与される。特定の他の実施形態において、医薬組成物は、サログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を毎日約0.1〜約0.5mgの範囲で提供する量で経口投与されるように対象に投与される。特定の実施形態では、医薬組成物は、サログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を毎日約0.5〜約1.0mgの範囲で提供する量で経口投与されるように対象に投与される。特定の実施形態において、医薬組成物は、サログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を毎日約1.0〜約1.5mgの範囲で提供する量で経口投与されるように対象に投与される。特定の実施形態において、医薬組成物は、サログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を毎日約1.5〜約2.0mgの範囲で提供する量で経口投与されるように対象に投与される。特定の実施形態において、医薬組成物は、サログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を毎日約2.0〜約2.5mgの範囲で提供する量で経口投与されるように対象に投与される。特定の実施形態において、医薬組成物は、サログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を毎日約2.5〜約3.0mgの範囲で提供する量で経口投与されるように対象に投与される。特定の実施形態において、医薬組成物は、サログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を毎日約3.0〜約3.5mgの範囲で提供する量で経口投与されるように対象に投与される。特定の実施形態において、医薬組成物は、サログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を毎日約3.5〜約4.0mgの範囲で提供する量で経口投与されるように対象に投与される。特定の実施形態において、医薬組成物は、サログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を毎日約4.0〜約4.5mgの範囲で提供する量で経口投与されるように対象に投与される。特定の実施形態において、医薬組成物は、サログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を毎日約4.5〜約5.0mgの範囲で提供する量で経口投与されるように対象に投与される。特定の実施形態において、医薬組成物は、サログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を毎日約1.75〜約2.25mgの範囲で提供する量で経口投与されるように対象に投与される。特定の実施形態において、医薬組成物は、サログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を毎日約3.75〜約4.25mgの範囲で提供する量で経口投与されるように対象に投与される。特定の実施形態では、化合物はサログリタザールの医薬として許容可能な塩であり、医薬組成物は、サログリタザールの医薬として許容可能な塩を毎日約2.0mgの量で提供するように経口投与されるように対象に投与される。特定の実施形態では、化合物はサログリタザールの医薬として許容可能な塩であり、医薬組成物は、サログリタザールの医薬として許容可能な塩を毎日約4.0mgの量で提供するように経口投与されるように対象に投与される。
特定の他の実施形態では、医薬組成物は、毎日、約0.1〜約1mg、約1〜約2mg、約2〜約3mg、約3〜約4mg、約4〜約5mg、約5〜約6mg、約6〜約7mg、約8〜約9mg、又は約9〜約10mgの範囲のサログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を提供する量で経口投与されるように対象に投与される。
<投与スケジュール>
この方法は、医薬組成物を対象に投与する投与スケジュールに従ってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、医薬組成物は、対象が食物を消費する前、朝に、対象に投与される。
他の特定の実施形態では、医薬組成物は1日1回対象に投与される。さらに他の実施形態において、医薬組成物は、少なくとも1週間にわたって1日1回対象に投与される。さらに他の実施形態において、医薬組成物は、少なくとも2週間にわたって1日1回対象に投与される。さらに他の実施形態において、医薬組成物は、少なくとも3週間にわたって1日1回対象に投与される。さらに他の実施形態において、医薬組成物は、少なくとも4週間にわたって1日1回対象に投与される。さらに他の実施形態において、医薬組成物は、少なくとも6週間にわたって1日1回対象に投与される。さらに他の実施形態において、医薬組成物は、少なくとも8週間にわたって1日1回対象に投与される。さらに他の実施形態において、医薬組成物は、少なくとも10週間にわたって1日1回対象に投与される。さらに他の実施形態において、医薬組成物は、少なくとも12週間にわたって1日1回対象に投与される。さらに他の実施形態において、医薬組成物は、少なくとも14週間にわたって1日1回対象に投与される。さらに他の実施形態において、医薬組成物は、少なくとも16週間にわたって1日1回対象に投与される。
<対象の肝臓における胆汁の量の減少>
使用のための医薬組成物は、対象の肝臓における胆汁量の減少によってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、対象の肝臓における胆汁量が減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における胆汁量が少なくとも5%w/w減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における胆汁量が少なくとも10%w/w減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における胆汁量が少なくとも15%w/w減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における胆汁量が少なくとも20%w/w減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における胆汁量が少なくとも25%w/w減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における胆汁量が少なくとも30%w/w減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における胆汁量が少なくとも40%w/w減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における胆汁量が少なくとも50%w/w減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における胆汁量が少なくとも60%w/w減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における胆汁量が少なくとも70%w/w減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における胆汁量が少なくとも80%w/w減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における胆汁量が少なくとも90%w/w減少する。
<対象の血清中のアルカリホスファターゼの濃度の低減>
使用のための医薬組成物は、医薬組成物を対象に投与することによる、対象の血清中のアルカリホスファターゼの濃度の低減によってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、対象の血清中のアルカリホスファターゼの濃度が低減する。特定の実施形態では、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度が少なくとも5%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度が少なくとも10%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度が少なくとも15%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度が少なくとも20%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度が少なくとも25%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度が少なくとも30%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度が少なくとも40%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度が少なくとも50%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度が少なくとも60%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度が少なくとも70%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度が少なくとも80%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度が少なくとも90%低減する。
<対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度の低減>
使用のための医薬組成物は、医薬組成物の投与による対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度の低減によってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度が低減する。特定の実施形態では、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度が少なくとも5%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度が少なくとも10%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度が少なくとも15%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度が少なくとも20%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度が少なくとも25%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度が少なくとも30%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度が少なくとも40%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度が少なくとも50%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度が少なくとも60%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度が少なくとも70%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度が少なくとも80%低減する。特定の実施形態では、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度が少なくとも90%低減する。
<対象の肝臓における炎症量の減少>
使用のための医薬組成物は、医薬組成物の投与による対象の肝臓における炎症量の減少によってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態において、対象の肝臓における炎症量が減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における炎症量が少なくとも5%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における炎症量が少なくとも10%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における炎症量が少なくとも15%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における炎症量が少なくとも20%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における炎症量が少なくとも25%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における炎症量が少なくとも30%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における炎症量が少なくとも40%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における炎症量が少なくとも50%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における炎症量が少なくとも60%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における炎症量が少なくとも70%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における炎症量が少なくとも80%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における炎症量が少なくとも90%減少する。
<対象の肝臓における瘢痕化の量の減少>
使用のための医薬組成物は、医薬組成物の投与による対象の肝臓における瘢痕化の量の減少によってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、対象の肝臓における瘢痕化の量が減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における瘢痕化量は少なくとも5体積%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における瘢痕化量が少なくとも10体積%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における瘢痕化量が少なくとも15体積%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における瘢痕化量が少なくとも20体積%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における瘢痕化量が少なくとも25体積%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における瘢痕化量が少なくとも30体積%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における瘢痕化量が少なくとも40体積%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における瘢痕化量が少なくとも50体積%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における瘢痕化量が少なくとも60体積%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における瘢痕化量が少なくとも70体積%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における瘢痕化量が少なくとも80体積%減少する。特定の実施形態では、対象の肝臓における瘢痕化量が少なくとも90体積%減少する。
<効果の持続期間>
使用のための医薬組成物は、もたらされる効果の持続期間、例えば対象の肝臓における瘢痕化の量の減少の持続期間によってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、化合物の最後の投与後少なくとも3日の期間にわたって減少がある。特定の実施形態では、化合物の最後の投与後少なくとも5日の期間にわたって減少がある。特定の実施形態では、化合物の最後の投与後少なくとも1週間の期間にわたって減少がある。特定の実施形態では、化合物の最後の投与後少なくとも2週間の期間にわたって減少がある。特定の実施形態では、化合物の最後の投与後少なくとも3週間の期間にわたって減少がある。特定の実施形態では、化合物の最後の投与後少なくとも4週間の期間にわたって減少がある。特定の実施形態では、化合物の最後の投与後少なくとも5週間の期間にわたって減少がある。
治療方法の例
本発明の別の態様は、原発性胆汁性胆管炎を治療する方法を提供する。この方法は、原発性胆汁性胆管炎を治療するために、それを必要とする対象に有効量の式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩を投与することを含む。式(I)は、
によって表される。
上記方法は、例えば、対象に投与される化合物の同一性、化合物が対象に投与される経路、追加の治療薬の投与、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩の投与量、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩の投与頻度、治療されるべき患者(対象)、及び以下により詳細に記載される他の特徴に従ってさらに特徴付けることができる。
<投与する化合物の同一性(アイデンティティー)>
上記方法は、患者に投与される化合物の同一性に従ってさらに特徴付けることができる。ある実施形態では、化合物は、式(I)の化合物の医薬として許容可能な塩である。 特定の実施形態では、化合物は、式(I)の化合物の金属カチオン塩である。特定の実施形態では、この化合物は、サログリタザールマグネシウム塩である。
サログリタザールマグネシウム塩は、
によって表される。
<投与経路>
上記方法は、化合物が患者に投与される経路に従ってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、化合物は対象に経口投与される。
<医薬製剤として配合された活性成分>
上記方法は、対象への投与のための医薬製剤として配合される式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩に従ってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、化合物は医薬製剤の形で投与される。特定の実施形態では、化合物は、1つ以上の医薬賦形剤を含有する医薬製剤の形で投与される。特定の実施形態では、医薬製剤は錠剤又はカプセル剤の形態である。
<治療への影響の側面>
この方法は、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩を投与することの治療的影響の側面に従ってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態において、投与は、対象における原発性胆汁性胆管炎の進行を阻害する。
<併用療法>
この方法は、原発性胆汁性胆管炎の治療を支援するために、1つ以上の他の治療薬を患者に投与するかどうかによってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、この方法は、少なくとも1つの他の治療薬を対象に投与することをさらに含む。特定の実施形態では、その治療薬は、ウルソデオキシコール酸又はその医薬として許容可能な塩である。特定の実施形態では、その治療薬はオベチコール酸又はその医薬として許容可能な塩である。
<治療対象>
上記方法は、治療されるべき対象のアイデンティティーに従ってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、対象はヒトである。特定の実施形態では、対象は成人である。特定の実施形態では、対象は獣医学的動物である。
他の特定の実施形態では、対象は、小胆管のゆっくりとした進行性の衰退及びそれと並行した肝線維症の増加を呈する。他の特定の実施形態では、対象は肝線維症及び肝不全の早期発症を呈する。他の特定の実施形態では、対象は、非常に急速な胆管減少症及び重篤な黄疸性胆汁うっ滞を呈し、それは5年未満で肝硬変へと進行する。
特定の実施形態では、対象は少なくとも160U/Lのアルカリホスファターゼ血清中濃度を有する。特定の実施形態では、対象は少なくとも200U/Lのアルカリホスファターゼ血清中濃度を有する。特定の実施形態では、対象は少なくとも300U/Lのアルカリホスファターゼ血清濃度を有する。特定の実施形態では、対象は少なくとも400U/L、500U/L、600U/L、又は700U/Lのアルカリホスファターゼ血清濃度を有する。
特定の実施形態において、対象は、ウルソデオキシコール酸又はその医薬として許容可能な塩に対して少なくとも部分的に不応性である。特定の実施形態では、対象は、オベチコール酸又はその医薬として許容可能な塩に対して少なくとも部分的に不応性である。
<対象に投与される化合物の用量>
上記方法は、対象に投与されるべき投与量化合物に従ってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、化合物は、サログリタザールに関して0.5mg〜5mgの範囲の用量で投与される。
特定の他の実施形態において、化合物はサログリタザールマグネシウム塩であり、これは4mgの用量で対象に投与され、ここで対象はヒトである。
他の特定の実施形態では、化合物が対象に投与される日ごとに、約0.1〜約10mgの範囲でサログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を提供する量で、化合物を経口投与する。例えば、特定の実施形態では、化合物が対象に投与される日ごとに、約0.1〜約0.5mgの範囲のサログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を提供する量で化合物を経口投与する。特定の実施形態では、化合物は、化合物が対象に投与される日ごとに、約0.5〜約1.0mgの範囲のサログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を提供する量で経口投与される。特定の実施形態では、化合物が対象に投与される日ごとに、約1.0〜約1.5mgの範囲のサログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を提供する量で、化合物を経口投与する。特定の実施形態では、化合物が対象に投与される日ごとに、約1.5〜約2.0mgの範囲のサログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を提供する量で、化合物を経口投与する。特定の実施形態では、化合物が対象に投与される日ごとに、約2.0〜約2.5mgの範囲のサログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を提供する量で、化合物を経口投与する。特定の実施形態では、化合物が対象に投与される日ごとに、約2.5〜約3.0mgの範囲のサログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を提供する量で、化合物を経口投与する。特定の実施形態では、化合物が対象に投与される日ごとに、約3.0〜約3.5mgの範囲のサログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を提供する量で、化合物を経口投与する。特定の実施形態では、化合物が対象に投与される日ごとに、約3.5〜約4.0mgの範囲のサログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を提供する量で、化合物を経口投与する。特定の実施形態において、化合物は、化合物が対象に投与される日ごとに、約4.0〜約4.5mgの範囲のサログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を提供する量で経口投与される。特定の実施形態では、化合物は、化合物が対象に投与される日ごとに、約4.5〜約5.0mgの範囲のサログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を提供する量で経口投与される。特定の実施形態では、化合物が対象に投与される日ごとに、約1.75〜約2.25mgの範囲のサログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を提供する量で、化合物を経口投与する。特定の実施形態において、化合物は、化合物が対象に投与される日ごとに、約3.75〜約4.25mgの範囲のサログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を提供する量で経口投与される。特定の実施形態では、化合物はサログリタザールの医薬として許容可能な塩であり、サログリタザールの医薬として許容可能な塩は、その化合物が対象に投与される日ごとに約2.0mgの量で経口投与される。特定の実施形態において、化合物はサログリタザールの医薬として許容可能な塩であり、サログリタザールの医薬として許容可能な塩は、その化合物が対象に投与される日ごとに約4.0mgの量で経口投与される。
他の特定の実施形態では、化合物は、化合物が対象に投与される各日ごとに、約0.1〜約1mg、約1〜約2mg、約2〜約3mg、約3〜約4mg、約4〜約5mg、約5〜約6mg、約6〜約7mg、約8〜約9mg、又は約9〜約10mgの範囲でサログリタザール又はその医薬として許容可能な塩を提供する量で経口投与される。
<投与スケジュール>
上記方法は、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩を対象に投与することができる投与計画に従ってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、朝に、対象が食物を消費する前に対象に化合物を投与する。
他の特定の実施形態では、化合物を1日1回対象に投与する。さらに他の実施形態では、化合物を少なくとも1週間のあいだ1日1回対象に投与する。さらに他の実施形態では、化合物を少なくとも2週間にわたって1日1回対象に投与する。さらに他の実施形態において、化合物は、少なくとも3週間にわたって1日1回対象に投与される。さらに他の実施形態において、化合物は、少なくとも4週間にわたって1日1回対象に投与される。さらに他の実施形態において、化合物は、少なくとも6週間にわたって1日1回対象に投与される。さらに他の実施形態において、化合物は、少なくとも8週間にわたって1日1回対象に投与される。さらに他の実施形態において、化合物は、少なくとも10週間にわたって1日1回対象に投与される。さらに他の実施形態において、化合物は、少なくとも12週間にわたって1日1回対象に投与される。さらに他の実施形態では、化合物を少なくとも14週間にわたって1日1回対象に投与する。さらに他の実施形態では、化合物を少なくとも16週間にわたって1日1回対象に投与する。
<対象の肝臓における胆汁の量の減少>
上記方法は、治療方法(例えば、式Iの化合物又はその医薬として許容可能な塩を対象に投与すること)による、対象の肝臓中の胆汁量の減少によってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、上記方法は対象の肝臓中の胆汁量の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓中の胆汁量の少なくとも5%w/wの減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓中の胆汁量の少なくとも10%w/wの減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓中の胆汁量の少なくとも15%w/wの減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓中の胆汁量の少なくとも20%w/wの減少を達成する。特定の実施形態において、この方法は、対象の肝臓中の胆汁量の少なくとも25%w/wの減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓中の胆汁量の少なくとも30%w/wの減少を達成する。特定の実施形態において、この方法は、対象の肝臓中の胆汁量の少なくとも40%w/wの減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓中の胆汁量の少なくとも50%w/wの減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓中の胆汁量の少なくとも60%w/wの減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓中の胆汁量の少なくとも70%w/wの減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓中の胆汁量の少なくとも80%w/wの減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓中の胆汁量の少なくとも90%w/wの減少を達成する。
<対象の血清中のアルカリホスファターゼの濃度の低減>
上記方法は、治療方法(例えば、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩を対象に投与すること)による対象の血清中のアルカリホスファターゼの濃度の低減によってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、上記方法は対象の血清中のアルカリホスファターゼの濃度の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度を少なくとも5%の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度を少なくとも10%低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度を少なくとも15%低減を達成する。特定の実施形態では、この方法は、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度の少なくとも20%の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度の少なくとも25%の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度の少なくとも30%の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度の少なくとも40%の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度の少なくとも50%の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度の少なくとも60%の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度の少なくとも70%の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度の少なくとも80%の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中のアルカリホスファターゼのU/L濃度の少なくとも90%の低減を達成する。
<対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体濃度の低減>
上記方法は、治療方法(例えば、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩を対象に投与すること)による対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度の低減によってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度の少なくとも5%の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度の少なくとも10%の低減を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度の少なくとも15%の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度の少なくとも20%の低減を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度の少なくとも25%の低減を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度の少なくとも30%の低減を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度の少なくとも40%の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度の少なくとも50%の低減を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度の少なくとも60%の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度の少なくとも70%の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度の少なくとも80%の低減を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の血清中の抗ミトコンドリア抗体の濃度の少なくとも90%の低減を達成する。
<対象の肝臓における炎症量の減少>
上記方法は、治療方法(例えば、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩を対象に投与すること)による対象の肝臓の炎症量の減少によってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態において、上記方法は対象の肝臓における炎症の量の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓における炎症の量の少なくとも5%の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓における炎症の量の少なくとも10%の減少を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の肝臓の炎症量の少なくとも15%の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓における炎症の量の少なくとも20%の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓における炎症の量の少なくとも25%の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓における炎症の量の少なくとも30%の減少を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の肝臓の炎症の量の少なくとも40%の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓における炎症の量の少なくとも50%の減少を達成する。特定の実施形態において、表記方法は、対象の肝臓における炎症の量の少なくとも60%の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓における炎症の量の少なくとも70%の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓における炎症の量の少なくとも80%の減少を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の肝臓における炎症の量の少なくとも90%の減少を達成する。
<対象の肝臓における瘢痕化の量の減少>
上記方法は、治療方法(例えば、式Iの化合物又はその医薬として許容可能な塩を対象に投与すること)による対象の肝臓の瘢痕化の量の減少によってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態では、上記方法は、対象の肝臓における瘢痕化の量の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓における瘢痕化の量の少なくとも5体積%の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓における瘢痕化の量の少なくとも10体積%の減少を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の肝臓における瘢痕化の量の少なくとも15体積%の減少を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の肝臓の瘢痕化の量の少なくとも20体積%の減少を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の肝臓の瘢痕化の量の少なくとも25体積%の減少を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の肝臓における瘢痕化の量の少なくとも30体積%の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓における瘢痕化の量の少なくとも40体積%の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓における瘢痕化の量の少なくとも50体積%の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓における瘢痕化の量の少なくとも60体積%の減少を達成する。特定の実施形態では、上記方法は、対象の肝臓の瘢痕化の量を少なくとも70体積%の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓における瘢痕化の量の少なくとも80体積%の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、対象の肝臓における瘢痕化の量の少なくとも90体積%の減少を達成する。
<効果の持続期間>
上記方法は、治療方法(例えば、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩を対象に投与すること)によってもたらされる効果の持続期間、例えば、治療方法による対象の肝臓における瘢痕化の量の減少の持続期間によってさらに特徴付けることができる。例えば、特定の実施形態において、上記方法は、化合物の最後の投与後少なくとも3日の持続期間にわたって前記の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、化合物の最後の投与後少なくとも5日の持続期間にわたって前記の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、化合物の最後の投与後少なくとも1週間の持続期間にわたって、前記の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、化合物の最後の投与後少なくとも2週間の持続期間にわたって、前記の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、化合物の最後の投与後少なくとも3週間の持続期間にわたって、前記の減少を達成する。特定の実施形態において、上記の方法は、化合物の最後の投与後少なくとも4週間の持続期間にわたって、前記の減少を達成する。特定の実施形態において、上記方法は、化合物の最後の投与後少なくとも5週間の持続期間にわたって、前記の減少を達成する。
医薬組成物
本発明の別の態様は医薬組成物を提供する。特定の実施形態において、医薬組成物は、本明細書に記載した化合物(例えば、式(I)の化合物又はその医薬として許容される塩)及び1つ以上の医薬賦形剤を含む。
特定の実施形態において、本発明は、1つ以上の医薬賦形剤、酸化防止剤、及びキレート剤を含む、式(I)の化合物又はそれらの誘導体の適切な医薬組成物を提供し、ここで組成物のpHは6より高く、好ましくは約pH6から約10のpHの範囲である。
そのような実施形態では、本発明の医薬組成物は本質的に以下の
- 医薬活性物質;
- 適切な添加剤;
- 適切な安定剤;
- 任意選択により場合によって1種以上の医薬として許容可能な賦形剤、
を含む。
一実施形態では、適切な安定剤は、酸化防止剤又はキレート剤の種類から選択することができる。
一実施形態では、本発明による医薬賦形剤は、当技術分野で知られているように、可溶化剤、希釈剤、フィラー、崩壊剤、結合剤、滑剤、流動促進剤、湿潤剤、溶媒などから選択することができる。
一実施形態では、適切な添加剤は、安息香酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、及び炭酸ナトリウムから選択される。
一実施形態では、本発明に従って使用される酸化防止剤としては、クエン酸、αトコフェロール、亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、BHT(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール)、モノチオグリセロール、ビタミンC(アスコルビン酸)、及び没食子酸プロピル、並びにそれらの組み合わせ、並びに当業者に知られている他の同様の材料が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明に従って使用されるキレート剤としては、EDTA二ナトリウム、クエン酸及び/又はその塩、マレイン酸、クロラムブトール、クロルヘキシジン又はその塩、クロロクレゾール、それらの組み合わせ、並びに当業者に公知の他の同様の材料が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、用語「結合剤」は、錠剤造粒中に粉末粒子の付着を引き起こすために使用される物質を意味することを意図している。そのような化合物としては、限定することなく、例として、アカシアアルギン酸、トラガカント、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリ(ビニルピロリドン)、圧縮性の糖(例えば、NuTab)、エチルセルロース、ゼラチン、液体グルコース、メチルセルロース、ポビドン、及びアルファ化デンプン、それらの組み合わせ、及び当業者に公知のその他の同様の材料が挙げられる。
必要に応じて、他のバインダーも本発明に含まれ得る。例示の結合剤としては、デンプン、ポリ(エチレングリコール)、グアーガム、多糖、ベントナイト、糖、転化糖、ポロキサマー(PLURONIC F68、PLURONIC F127)、コラーゲン、アルブミン、非水性溶媒中のセルロースなど、又はそれらの適切な組み合わせが挙げられる。含まれ得る他の結合剤は、例えば、ポリ(プロピレングリコール)、ポリオキシエチレン-ポリプロピレンコポリマー、ポリエチレンエステル、ポリエチレンソルビタンエステル、ポリ(エチレンオキシド)、微結晶セルロース、ポリ(ビニルピロリドン)、それらの組み合わせ、及び当業者に知られているその他のそのような材料であり得る。本明細書で使用する場合、用語「希釈剤」又は「充填剤(フィラー)」は、錠剤及びカプセル剤の調製において所望のバルク、流動特性、及び圧縮特性を作り出すために充填剤として使用される不活性物質を意味することを意図している。そのような化合物には、限定することなく、例として、二塩基性リン酸カルシウム、カオリン、スクロース、マンニトール、微結晶セルロース、粉末セルロース、沈降炭酸カルシウム、ソルビトール、デンプン、それらの組み合わせ、及び当業者に公知の他のそのような物質が含まれる。
本明細書中で使用する場合、用語「流動促進剤」は、錠剤圧縮中の流動特性を改善するため及び凝固防止効果をもたらすために、錠剤及びカプセル製剤において使用される薬剤を意味することを意図する。そのような化合物には、限定することなく、例として、コロイダルシリカ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、シリコンヒドロゲル、コーンスターチ、タルク、それらの組み合わせ、及び当業者に公知の他のそのような材料が含まれる。
一実施形態では、用語「潤滑剤」は、錠剤圧縮時の摩擦を減らすために錠剤製剤において使用される物質を意味することを意図している。そのような化合物には、限定することなく、例として、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、それらの適切な組み合わせ、及び当業者に公知の他のそのような材料が含まれる。
一実施形態では、用語「崩壊剤」は、より容易に分散または溶解されるより小さな粒子へと固体の塊を崩壊させるのを促進するために、固体剤形において使用される化合物を意味することを意図している。例示の崩壊剤には、限定することなく、例として、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、それらのアルファ化及び加工デンプンなどのデンプン、甘味料、ベントナイトなどの粘土、微結晶セルロース(例えば、Avicel T(登録商標))、カーシウム(carsium)(例えば、Amberlite(登録商標))、アルギネート、デンプングリコール酸ナトリウム、ガム、例えば、寒天、グアー、ローカストビーン、カラヤ、ペクチン、トラガカント、それらの組み合わせ、及び当業者に知られている他のそのような材料が含まれる。
一実施形態では、用語「湿潤剤」は、固体粒子と液体の密接な接触を達成するのを助けるために使用される化合物を意味することを意図している。例示の湿潤剤としては、限定することなしに、ポロキサマー、ゼラチン、カゼイン、グリセロールモノオレエート、レシチン(ホスファチド)、アラビアガム、コレステロール、トラガカント、ステアリン酸、塩化ベンザルコニウム、ステアリン酸カルシウム、グリセロールモノステアレート、セトステアリルアルコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、胆汁酸塩(タウロコール酸、グリココール酸、コール酸、デオキシコール酸など)、セトマクロゴール乳化ワックス、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えば、セトマクロゴール1000などのマクロゴールエーテル)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例えば、TWEEN)、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンステアレート、コロイド状二酸化ケイ素、リン酸塩、ドデシル硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、非晶質セルロース、マグネシウムアルミニウムシリケート、トリエタノールアミン、ポリビニルアルコール、及びポリビニルピロリドン(PVP)、及びそれらの適切な組み合わせ、並びに当業者に公知の他のそのような材料が挙げられる。チロキサポール(アルキルアリールポリエーテルアルコール型の非イオン性液体ポリマー、スーパーイノン又はトリトンとしても知られる)は、使用できる別の有用な湿潤剤である。本発明による安定な医薬組成物は、錠剤、又はカプセル剤、又は粉末、又は液体中の懸濁液、又はエアロゾル製剤、又は溶液、好ましくは錠剤又はカプセル剤の形態であることができる。
本発明の別の実施形態は、式(I)の化合物又はそれらの誘導体の安定な医薬組成物を調製するための記載された方法である。
安定な医薬組成物は、当業者に知られている技術による直接圧縮、湿式造粒、又は乾式造粒法によって製造することができる。したがって、例えば、湿式造粒法では、薬剤を1つ以上の医薬賦形剤と混合し、前に述べたように適切な結合溶液と共に造粒して湿った顆粒を形成し、その湿った顆粒を乾燥し、場合によっては篩い分けをする。乾燥した顆粒を、他のところに記載されたもののうち1つ以上の適切な賦形剤と混合し、次いで錠剤へと圧縮するか又はカプセル中に充填する。
直接圧縮法では、薬剤を、必要とされる全ての医薬賦形剤と混合し、次いで錠剤へと圧縮するか又はカプセル中に充填する。
乾式造粒法においては、薬剤を1種以上の医薬賦形剤と混合し、そして小塊へと圧縮し、そしてこれらの小塊を必要な篩に通す。篩分けされた顆粒は、他のところに記載されているもののうち1つ以上の適切な賦形剤と混合され、次いで錠剤へと圧縮されるか又はカプセル中に充填される。
製剤に使用される1つ以上の溶媒は、アセトン、クロロホルム、ジクロロメタン、エチルアルコール、酢酸エチル、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、及びそれらの組み合わせ、並びに当業者に公知の他のそのような材料から選択される。
さらなる投与計画の例
一実施態様において、本明細書において定義した式(I)の化合物もしくはその医薬として許容可能な塩、又は式(I)の化合物を含む医薬組成物は、それを必要とする対象に約0.5mg〜5gの用量で与えられる。当業者は、患者のプロフィール、疾患の重症度、第二の薬の存在などに基づいてどのように最適用量を決定するかを知っている。
さらなる治療計画及び併用療法の例
一実施形態では、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩は、単独で又は組み合わせて、例えば、少なくとも1種の補助療法として、少なくとも1つの他の治療薬と組み合わせて使用することができる。式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩は、PBCに罹患した対象に単独で投与することができ、又は以下のものに限定されないが、ウルソデオキシコール酸(UDCA)及びその種々の誘導体及び機能的等価物、オベチコール酸(OCA)、FXRアゴニスト、たとえば国際公開第2016/127019号に開示されているもの、血糖値を制御するために用いられる薬剤、脂質レベルを制御するために用いられる薬剤、例えばコレステロールを低減又は制御するために用いられる薬剤、抗酸化剤、食欲抑制剤、抗肥満剤(血糖値を制御するための)、例えば、スルホニル尿素、抗生物質/プロバイオティック、又は抗炎症剤を含めた治療薬と共に投与することができる。そのような薬剤の例は本明細書に挙げられており、そして以下のものが含まれる:クロルプロパミド、グリピジド、グリブリド、及びグリメピリド;メグリチニド類、例えば、レパグリニド及びナテグリニド;ビグアニド類、例えば、メトホルミン及びアカルボース;チアゾリジンジオン類、例えば、ロシグリタゾン、及びピオグリタゾン;インスリン及びその誘導体、例えば、プラムリンチド、エクセナチド、ヒューマログ、ノボログ、フムリン、ノボリン、ウルトラレンテ、及びランタス;脂質レベルを制御するために使用される薬剤、例えば、ビトリン、クロフィブレート、及びゲムフィブロジル;血漿HDL上昇剤;コレステロール低下剤;コレステロール生合成阻害剤、例えばHMG−CoA還元酵素阻害剤(例えば、スタチン、例えば、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、シンバスタチン);HMG−CoA合成酵素阻害剤;アシルコエンザイムA;コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)阻害剤、例えば、メリナミド;プロブコール、ナイアシン(ニコチン酸、ビタミンB−3)、ニコチン酸及びその塩及びナイアシンアミド;コレステロール吸収阻害剤、例えば、エゼチミブ;胆汁酸封鎖剤、例えば、コレスチラミン、コレスチポール、コレセベラム;フィブラート類、例えば、クロフィブラート、フェノフィブラート、及びゲムフィブロジル;ビタミンB6(ピリドキシンとしても知られている)及び生理学的に許容可能なそれらの塩、例えば、HCl塩;ビタミンB12(シアノコバラミンとしても知られる)、及びアンジオテンシンII拮抗薬変換酵素阻害剤;ベータブロッカー;減量又は食欲抑制のための薬剤、例えば、シブトラミン、オルリスタットなど。
追加の特徴
式(I)の化合物は、サログリタザールとして商業的に知られている。この化合物(サログリタザール)は、上述した疾患の1つ以上を治療するために、それを必要とする患者にそのマグネシウム塩(Ia)として投与される。
式(1a)の化合物は、本明細書の他の箇所で言及したような先行技術において開示されている方法に従って製造される。PBCの治療におけるこの化合物の有効性は、実施例に記載したようにインビボで評価することができる。
一般的に記載した本発明は以下の実施例を参照することによってより容易に理解されるようになるが、実施例は、単に本発明の特定の側面及び実施形態の説明の目的のために含まれており、本発明を限定することを意図していない。
例1:雄のスプラーグドーリーラット(Sprague Dawley Rat)における、四塩化炭素で誘発した肝線維症における式(Ia)の化合物の有効性
この試験の目的は、オスのスプラーグドーリーラットにおいて、四塩化炭素投与によって誘発された肝線維症における式(Ia)の化合物の有効性を評価することだった。
<方法>
確立された肝線維症の進行に対する式(Ia)の化合物の効果を評価するために、腹腔内経路により2週間にわたり毎週2回の四塩化炭素(CCl)注射によってラットに線維症を誘発させた。化合物(Ia)(0.4及び4mg/kg/日)、ピオグリタゾン(10mg/kg/日)、フェノフィブラート(100mg/kg/日)、又はビヒクル(Tween 80及び0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム塩が0.5:99.5の比)を次に4週間にわたって経口投与するとともに、継続してCCl注射を行った。
4週間の治療後、絶食していない血清ALT及び他の血清パラメータの評価のために、投与1時間後に血液サンプルを採取した。全ての動物を犠牲にし;肝臓を迅速に取り出し、秤量し、そして組織学的分析のために10%ホルマリン中で固定するか、又は他のアッセイのために液体窒素中で急速冷凍させた。肝臓組織の光学顕微鏡検査は、標準的なヘマトキシリン及びエオシン(H&E)染色を用いて行った。肝線維症はマッソンのトリクローム染色法によって評価した。
<結果>
スプラーグドーリーラットに6週間腹腔内投与した場合、CClは肝線維症を引き起こした。式(Ia)の化合物は、さらなる悪化から動物を保護し、かつ、用量依存的なCCl誘発性肝線維症の逆転を示した。線維症の顕微鏡による定量化は、化合物(Ia)が、図1の肝臓組織のヘマトキシリン並びにエオシンH及びE及びマッソントリクローム染色にみられる組織学的改善に示されているように、確立された肝線維症の進行を止め、肝臓の回復を促進することを立証した。
<結論>
四塩化炭素をスプラーグドーリー(SD)ラットに6週間腹腔内投与すると、肝線維症を引き起こした。式(Ia)の化合物は、動物をさらなる悪化から保護し、CClで誘発された肝線維症の用量依存的な逆転を示した。
例2:式(Ia)の化合物の抗線維化活性は、ラットの肝線維症のチオアセトアミド(TAA)モデルにおいて評価される
この試験の目的は、オスのスプラーグドーリーラットにおいて、チオアセトアミド(TAA)投与によって誘発された肝線維症における化合物(Ia)の有効性を評価することである。第二に、肝線維症は門脈圧の上昇を引き起こすので、門脈圧への影響もこのモデルにおいて評価される。
<方法>
確立された肝線維症の進行に対する化合物(Ia)の効果を評価するために、腹膜内TAA注射(50〜150mg/kg)によってラットに線維症を誘発させ、以下の試験デザインに従って、4mg/kgの用量の化合物(Ia)又はビヒクルで動物を治療する。最初に、TAA及び/又は試験化合物を6週間にわたり同時に投与し、そして第2のデザインでは、最初にTAAを6週間にわたって投与し、次に6週目以降の治療を化合物(Ia)の4mg/kg用量で開始する。
治療の6週間後、非絶食時血清ALT及び他の血清パラメータの評価のために、投与1時間後に血液サンプルを採取し、門脈圧を測定するためのインビボ血行動態パラメータ測定を動物に受けさせる。全ての動物を犠牲にし;肝臓を素早く取り出し、秤量し、組織学的分析のために10%ホルマリン中で固定するか、又は他のアッセイのために液体窒素中で急速冷凍する。肝臓組織の光学顕微鏡検査は、標準的なヘマトキシリン−エオシン(H&E)染色を用いて行った。肝線維症は、マッソントリクローム染色法によって評価した。
<結果>
TAA及びビヒクルを投与した疾患対照動物は線維症を示し、肝硬変であり得る一方、TAAに加えて化合物(Ia)を投与した動物は、軽度の線維症を示し、それぞれの対照群と比較して門脈圧が統計的に有意に低下し得る。
線維症の顕微鏡による定量は、肝臓組織のH&E及びマッソントリクローム染色の後に観察された組織学的改善が示しているように、化合物(Ia)が、確立された肝線維症の進行を止め、かつ肝臓の回復を増進させたことを示しうる。
例3:原発性胆汁性胆管炎患者におけるサログリタザール(そのマグネシウム塩として)の安全性、耐容性、及び有効性を評価するための、第2相、前向き、多施設共同、無作為化、非盲検の試験
目的:本試験の目的は、原発性胆汁性胆管炎の患者におけるサログリタザール(そのマグネシウム塩として)の安全性、許容性、及び有効性を評価することである。
<一次評価基準>
原発性胆汁性胆管炎の患者のアルカリホスファターゼ(ALP)量に対する、サログリタザール(そのマグネシウム塩として)4mgの16週の治療計画の効果を調べること。
<二次評価基準>
16週間の治療計画に続いて以下のパラメータについての、オベチコール酸と比較したサベグリタザル(そのマグネシウム塩として)の効果を比較すること。
■ アルカリホスファターゼ
■ 掻痒
■ 脂質プロファイル:TG、TC、HDL、LDL、及びVLDL
■ 肝機能検査:GGT、ALT、AST、ビリルビン、及びアルブミン
■ 生活の質
■ サログリタザールマグネシウムの安全性及び耐容性
[安全性]
- 有害事象及び重篤な有害事象の頻度及び重症度
- 臨床検査室試験(血液学、臨床化学、及び尿検査)
- 12リード心電図(ECG)
- バイタルサイン
選択基準
■ 18歳から75歳まで(両端含む)の男性又は女性。
■ スクリーニング前の3か月以上にわたるウルソデオキシコール酸(UDCA)の安定投与
■ アメリカ肝臓病研究会[American Association for the Study of Liver Disease, AASLD]及びヨーロッパ肝臓研究会[European Association for study of the Liver, EASL]の実践ガイドライン;[Lindor 2009; EASL 2009] 、これは以下の3つの診断因子のうち2つ以上の存在によって証明される:
〇 0日目の前の少なくとも6ヶ月間の、上昇したアルカリホスファターゼ値の経緯
〇 抗ミトコンドリア抗体陽性(AMA)力価、あるいはAMA陰性又は低力価(<1:80)の場合は、PBC特異的抗体(抗GP210、及び/又は抗SP100、及び/又は、主要なM2成分(PDC−E2、2−オキソ−グルタル酸デヒドロゲナーゼ複合体)に対する抗体
〇 肝臓生検がPBCと一致する。
■ ALP≧1.67×(正常の上限)(upper limit of normal, ULN)
■ 対象は、18〜35kg/mの範囲内の体重インデックス(body mass index, BMI)を有していなければならない。
避妊:女性患者は閉経後であるか、外科的避妊手術を受けているか、もし閉経前である場合は、治験中に1以上の効果的な避妊法を使用する準備がされていなければならない。 効果的な避妊方法は、ホルモン薬(例えば、避妊薬、パッチ、筋肉内インプラント又は注射);又は、二重障壁法、すなわち、殺精子剤を伴う(a)コンドーム(男性または女性)又は(b)ダイアフラム;又は、子宮内装置(IUD);又は、精管切除術(パートナー)であると考えられる。
■ 書面によるインフォームドコンセントを提供し、臨床試験プロトコルに従うことに同意しなければならない。
除外基準
■ 過去5年間のうち少なくとも連続3か月間、男性の場合は1日当たり3単位より多いアルコール(週当たり21単位より多い)、女性の場合は1日当たり2単位より多いアルコール(週当たり14単位より多い)の消費(注:1単位=12オンスのビール、4オンスのワイン、又は1オンスのスピリッツ/ハードリカー)。
■ 以下を含む他の付随する肝疾患の病歴又は存在
〇 B型又はC型肝炎ウイルス(HCV,HBV)感染
〇 原発性硬化性胆管炎(PSC)
〇 アルコール性肝疾患
〇 明確な自己免疫性肝疾患又はオーバーラップ肝炎
〇 非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)
■ 合併症を伴う肝硬変、以下の既往歴又は存在を含む:自然発症細菌性腹膜炎、肝細胞癌、ビリルビン>2×ULN、腹水症、脳症
■ 静脈血栓塞栓症、TIA、頭蓋内出血、新生物、動静脈奇形、血管炎、出血性疾患、凝固障害の病歴、又は凝固能の変化を示すスクリーニング血液検査(例えば、血小板数、aPTT、PTT、又はTT検査)。
■ 不安定な心血管疾患、それには以下のものが含まれる。
〇 不安定狭心症(すなわち、過去3ヶ月以内の冠状動脈性心臓病の新たな症状又は悪化している症状)、過去6ヶ月以内の急性冠症候群、過去3ヶ月以内の急性心筋梗塞、又はニューヨーク心臓協会のクラス(III〜IV)の心不全、又は過去6か月以内の、悪化している鬱血性心不全、又は冠状動脈治療介入
〇 不安定な心不整脈の(過去3ヶ月以内の)病歴、又は現在の不安定な心不整脈
〇 制御されていない高血圧(収縮期血圧[BP]>160mmHg及び/又は拡張期血圧BP>100mmHg)
〇 過去6ヶ月以内の脳卒中又は一過性虚血発作
■ 過去5年間の悪性腫瘍の既往歴及び/又は解決された表在型非黒色腫皮膚がんを除く活動性腫瘍。
■ サログリタザールマグネシウムへの禁忌、又はサログリタザールマグネシウムの効果を評価する能力に影響を与える何らかの条件を有している。
■ チアゾリジンジオン(ピオグリタゾン、ロシグリタゾン)の使用。
■ 試験薬、活性比較剤、又は製剤成分に対する既知のアレルギー、過敏症、又は不耐性。
■ いずれかの他のPBC臨床試験への参加を含めた、過去3ヶ月間の他の治療臨床試験への参加。
■ 過去12か月以内の違法な薬物の濫用。
■ 治験責任医師の意見において、その患者をその研究に対して不適にしうる重症疾患の病歴又はその他の病状(例えば、うまく抑制されていない精神疾患、HIV、冠状動脈疾患、又は薬剤吸収を妨害しうる活動性の胃腸症状)。
例4:第2相の、前向き、多施設共同、無作為化、非盲検の、原発性胆汁性胆管炎を有するヒト患者におけるサログリタザールマグネシウムの安全性、耐容性、及び有効性を評価するための試験
原発性胆汁性胆管炎に罹患しているヒト患者に、患者が何らかの食物をとる前、朝に1日1回サログリタザールマグネシウム塩が投与される。サログリタザールマグネシウム塩は、2mg又は4mgの用量で経口投与される。サログリタザールマグネシウム塩は、16週間にわたって毎日投与される。患者におけるアルカリホスファターゼ(ALP)レベルをモニターする。さらに、次の副次的評価項目(エンドポイント)もモニターされる。
■ アルカリホスファターゼ
■ 掻痒
■ 脂質プロファイル:TG、TC、HDL、LDL、及びVLDL
■ 肝機能検査:GGT、ALT、AST、ビリルビン、及びアルブミン
■ 生活の質
■ サログリタザールマグネシウムの安全性及び耐容性
患者の選択基準には以下のものが含まれる。
(1)選択基準:
■ 18歳から75歳まで(両端含む)の男性又は女性。
■ 12か月以上、治療用量のウルソデオキシコール酸(UDCA)の投与を受け、安定している患者
■ 臨床試験登録前3ヶ月以上の治療
■ アメリカ肝臓病研究会[AASLD]及びヨーロッパ肝臓研究会[EASL]の実践ガイドライン;[Lindor 2009; EASL 2009]に基づく、確立された原発性胆汁性胆管炎診断の病歴、これは以下の3つの診断因子のうち少なくとも2つ以上の存在によって示される:
〇 スクリーニングのための来院1(1回目の来院)の前の少なくとも6ヶ月間に上昇したアルカリホスファターゼ値の経緯
〇 抗ミトコンドリア抗体陽性(AMA)力価、もしくはAMA陰性又は低力価(<1:80)の場合は、PBC特異的抗体(抗GP210、及び/又は抗SP100、及び/又は、主要なM2成分(PCD−E2、2−オキソ−グルタル酸デヒドロゲナーゼ複合体)に対する抗体
〇 肝臓生検がPBCと一致する。
■ 来院1及び来院2(2回目の来院)においてALP≧1.67×(正常の上限)(ULN)、及びそれとともに来院1から来院2へのそれらのレベルの間の<30%の変化
■ 対象は、18〜35kg/mの範囲内の体重インデックス(BMI)を有していなければならない。
避妊:女性患者は閉経後であるか、外科的避妊手術を受けているか、もし閉経前である場合は、治験中に1以上の効果的な避妊法を使用する準備がされていなければならない。効果的な避妊方法は、ホルモン薬(例えば、避妊薬、パッチ、筋肉内インプラント又は注射);又は、二重障壁法、すなわち、殺精子剤を伴う(a)コンドーム(男性または女性)又は(b)ダイアフラム;又は、子宮内装置(IUD);又は、精管切除術(パートナー)であると考えられる。
■ 書面によるインフォームドコンセントを提供し、臨床試験プロトコルに従うことに同意しなければならない。
(2)除外基準:
■ 過去5年間のうち少なくとも連続3か月間、男性の場合は1日当たり3単位より多いアルコール(週当たり21単位より多い)、女性の場合は1日当たり2単位より多いアルコール(週当たり14単位より多い)の消費(注:1単位=12オンスのビール、4オンスのワイン、又は1オンスのスピリッツ/ハードリカー)。
■ 以下を含む他の付随する肝疾患の病歴又は存在
〇 B型又はC型肝炎ウイルス(HCV,HBV)感染
〇 原発性硬化性胆管炎(PSC)
〇 アルコール性肝疾患
〇 明確な自己免疫性肝疾患又はオーバーラップ肝炎
〇 非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)
■ 合併症を伴う肝硬変、以下の既往歴又は存在を含む:自然発症細菌性腹膜炎、肝細胞癌、ビリルビン>2×ULN、腹水症、脳症、既知の食道静脈瘤又は静脈瘤出血の既往歴、活動的な肝腎症候群又は肝腎症候群の既往歴
■ 静脈血栓塞栓症、TIA、頭蓋内出血、新生物、動静脈奇形、血管炎、出血性疾患、凝固障害の病歴、又は凝固能の変化を示すスクリーニング血液検査(例えば、血小板数、aPTT、PTT、又はTT検査)。
■ ベースライン異常の総ビリルビン及びINRのある患者。
■ ギルバート病の患者。
■ 来院1から来院2までに、AST、ALT、総ビリルビン(TB)、及びINRのレベルに>30%の変化がある患者。
■ 軽度、中等度、及び重度の腎機能障害、すなわち来院1において推定糸球体濾過量(eGFR)が<90mL/分/1.73m(慢性腎臓病疫学共同研究(CKD−EPI)式を用いて計算して)。
■ 来院1において、異常な、総クレアチンキナーゼ(CK)、リパーゼ、及びアミラーゼ。
■ 不安定な心血管疾患、それには以下のものが含まれる。
〇 不安定狭心症(すなわち、過去3ヶ月以内の冠状動脈性心臓病の新たな症状又は悪化している症状)、過去6ヶ月以内の急性冠症候群、過去3ヶ月以内の急性心筋梗塞、又はニューヨーク心臓協会のクラス(III〜IV)の心不全、又は過去6か月以内の、悪化している鬱血性心不全、又は冠状動脈治療介入
〇 不安定な心不整脈の(過去3ヶ月以内の)病歴、又は現在の不安定な心不整脈
〇 制御されていない高血圧(収縮期血圧[BP]>160mmHg及び/又は拡張期血圧BP>100mmHg)
〇 過去6ヶ月以内の脳卒中又は一過性虚血発作
■ 過去5年間の悪性腫瘍の既往歴及び/又は解決された表在型非黒色腫皮膚がんを除いた活動性腫瘍。
■ サログリタザールマグネシウムへの禁忌、又はサログリタザールマグネシウムの効果を評価する能力に影響を与える何らかの条件を有している。
■ 治験登録時にセリバスタチン治療を受けている患者
■ 試験薬、活性比較剤、又は製剤成分に対する既知のアレルギー、過敏症、又は不耐性。
■ 過去3ヶ月間の他の治療臨床試験への参加。
■ 過去6か月以内の違法な薬物の濫用。
■ 治験責任医師の意見において、その患者をその研究に対して不適にしうる重症疾患の病歴又はその他の証拠(例えば、うまく抑制されていない精神疾患、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、冠状動脈疾患、又は薬剤吸収を妨害しうる活動性の胃腸症状)。
この研究は3つのグループの患者を分析する。最初のグループの患者は、サログリタザールマグネシウム塩を2mgの用量で1日1回経口投与される。 第二のグループの患者は、サログリタザールマグネシウム塩を4mgの用量で1日1回経口投与される。第三のグループの患者はプラセボを投与される。
参照による援用
本明細書中で言及した特許文献及び科学文献のそれぞれの全開示を、あらゆる目的のために、参照により援用する。
本発明は、その精神又は本質的な特徴から逸脱することなく他の特定の形態で実施することができる。したがって、前述の実施形態は、本明細書に記載した発明を限定するのではなく、あらゆる点で例示と見なされるべきである。したがって、本発明の範囲は上記の説明によってではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内にある全ての変更が含まれることが意図されている。

Claims (14)

  1. 式(I)が
    によって表される、式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩を含む、原発性胆汁性胆管炎の治療に使用するための医薬組成物。
  2. 前記化合物が式(I)の化合物の医薬として許容可能な塩である、請求項1に記載の使用のための組成物。
  3. 前記化合物が式(I)の化合物の金属カチオン塩である、請求項1に記載の使用のための組成物。
  4. 前記化合物がサログリタザールマグネシウム塩である、請求項1に記載の使用のための組成物。
  5. 1以上の医薬賦形剤をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用のための組成物。
  6. 錠剤又はカプセル剤の形態の製剤である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用のための組成物。
  7. その使用が、原発性胆汁性胆管炎の進行を阻害することによって特徴づけられる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の使用のための組成物。
  8. 少なくとも1つの他の治療薬と組み合わせて使用するための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用のための組成物。
  9. 前記治療薬がウルソデキシコール酸又はその医薬として許容可能な塩である、請求項8に記載の組成物。
  10. 前記治療薬がオベチコール酸又はその医薬として許容可能な塩である、請求項8に記載の使用のための組成物。
  11. 経口投与される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の使用のための組成物。
  12. ヒト対象に投与するための、請求項1〜11のいずれか一項に記載の使用のための組成物。
  13. サログリタザールについて0.5mg〜10mgの範囲の一回用量で式(I)の化合物又はその医薬として許容可能な塩を提供する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の使用のための組成物。
  14. 前記化合物がサログリタザールマグネシウム塩であり、組成物が、ヒト対象に投与されて4mgの一回用量でサログリタザールマグネシウム塩を提供する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の使用のための組成物。
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