JP6840657B2 - 起伏ゲート - Google Patents

起伏ゲート Download PDF

Info

Publication number
JP6840657B2
JP6840657B2 JP2017238322A JP2017238322A JP6840657B2 JP 6840657 B2 JP6840657 B2 JP 6840657B2 JP 2017238322 A JP2017238322 A JP 2017238322A JP 2017238322 A JP2017238322 A JP 2017238322A JP 6840657 B2 JP6840657 B2 JP 6840657B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door body
standing
angle
moment
tensile force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017238322A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019105086A (ja
Inventor
俊明 森井
俊明 森井
京一 仲保
京一 仲保
正晃 猿橋
正晃 猿橋
幸治 白山
幸治 白山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Zosen Corp filed Critical Hitachi Zosen Corp
Priority to JP2017238322A priority Critical patent/JP6840657B2/ja
Priority to PCT/JP2018/035889 priority patent/WO2019116677A1/ja
Publication of JP2019105086A publication Critical patent/JP2019105086A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6840657B2 publication Critical patent/JP6840657B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02BHYDRAULIC ENGINEERING
    • E02B7/00Barrages or weirs; Layout, construction, methods of, or devices for, making same
    • E02B7/20Movable barrages; Lock or dry-dock gates
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02BHYDRAULIC ENGINEERING
    • E02B7/00Barrages or weirs; Layout, construction, methods of, or devices for, making same
    • E02B7/20Movable barrages; Lock or dry-dock gates
    • E02B7/40Swinging or turning gates
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04HBUILDINGS OR LIKE STRUCTURES FOR PARTICULAR PURPOSES; SWIMMING OR SPLASH BATHS OR POOLS; MASTS; FENCING; TENTS OR CANOPIES, IN GENERAL
    • E04H9/00Buildings, groups of buildings or shelters adapted to withstand or provide protection against abnormal external influences, e.g. war-like action, earthquake or extreme climate
    • E04H9/14Buildings, groups of buildings or shelters adapted to withstand or provide protection against abnormal external influences, e.g. war-like action, earthquake or extreme climate against other dangerous influences, e.g. tornadoes, floods

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Barrages (AREA)
  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Description

本願は、起伏ゲートに関する。
従来より、洪水や津波による浸水を防止するための起伏ゲートが知られている。例えば特許文献1に開示の起伏ゲートは、浸水時に水の浮力によって起立する扉体を備えている。また、この起伏ゲートには、扉体の起立動作を補助するための起立モーメントを発生させる補助駆動部が設けられている。即ち、扉体の先端部にワイヤロープが取り付けられ、そのワイヤロープにカウンタウエイトが取り付けられている。倒伏状態の扉体にはカウンタウエイトによる引張力が作用し、この引張力によって扉体の起立動作が補助される。
特開2015−180806号公報
ところで、上述したような起伏ゲートでは、メンテナンスや点検を行う際には扉体を手動で起立させることが望まれる場合がある。そのため、起立させるのに必要な手動力を小さくすべく、扉体の起立モーメントの大きさが倒伏モーメントの大きさにできるだけ近づくように、補助駆動部の設計を行うことが望ましい。しかしながら、補助駆動部による起立モーメントの大きさが倒伏モーメントの大きさに近くなると、例えば、通常時において倒伏状態の扉体が風等の何らかの原因で容易に起立方向に動作してしまうおそれがある。また、メンテナンス時や点検時において、起立させた扉体が何らかの原因で容易に倒伏方向に動作してしまうおそれがある。
本願に開示の技術は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、扉体の起立動作の補助駆動部を備えた起伏ゲートにおいて、扉体を起立させる手動力をできるだけ小さくしつつも、倒伏状態または起立状態の扉体が容易に起立方向または倒伏方向に動作してしまうことを防止することにある。
本願の起伏ゲートは、扉体と、補助駆動部とを備えている。前記扉体は、回動軸を有し、該回動軸を中心として回動し起立する。前記補助駆動部は、前記扉体の起立動作を補助するための引張力を前記扉体に作用させる。そして、前記補助駆動部は、定荷重部と、弾性荷重部と、伝達部とを備えている。前記定荷重部は、一定荷重を発生させるものである。前記弾性荷重部は、変位量に応じて弾性荷重を発生させると共に、自然長から所定量変位した状態で設けられ、前記扉体が起立するに従って自然長からの前記変位量が小さくなり、前記扉体が起立完了する手前で前記変位量がゼロになるように構成されている。前記伝達部は、前記扉体に連結され、前記定荷重部の一定荷重および前記弾性荷重部の弾性荷重を前記引張力として前記扉体に作用させると共に、前記引張力の作用方向に対する前記回動軸の垂直間距離が前記扉体の起立途中で最長となるように構成されている。
また、本願の起伏ゲートは、扉体と、補助駆動部とを備えている。前記扉体は、回動軸を有し、該回動軸を中心として回動し起立する。前記補助駆動部は、前記扉体の起立動作を補助するための引張力を前記扉体に作用させる。そして、前記補助駆動部は、前記扉体の倒伏状態を含む前記扉体の起立動作の初期では、前記引張力の作用によって発生する前記扉体の起立モーメントが前記扉体の倒伏モーメントよりも小さくなるように、前記引張力を変化させる。また、補助駆動部は、前記扉体の起立完了状態を含む前記扉体の起立動作の後期では、前記起立モーメントが前記倒伏モーメントよりも大きくなるように、前記引張力を変化させる。また、前記補助駆動部は、前記起立動作の前記初期と前記後期との間の中期では、前記起立モーメントが前記倒伏モーメントと同程度となるように、前記引張力を変化させる。
本願の起伏ゲートによれば、扉体を起立させる手動力をできるだけ小さくしつつも、倒伏状態または起立状態の扉体が容易に起立方向または倒伏方向に動作してしまうことを防止することができる。
図1は、実施形態に係る起伏ゲートの倒伏時の概略構成を上流側から視て示す図である。 図2は、実施形態に係る起伏ゲートの倒伏時の概略構成を側面側から視て示す図である。 図3は、起伏ゲートの起立時の概略構成を示す図2相当図である。 図4は、起立途中時の補助駆動部の要部を示す図である。 図5は、扉体の起立角度に対するカウンタウエイト荷重およびバネ荷重の変化を示すグラフである。 図6は、扉体の起立角度に対する起立モーメントの変化を示すグラフである。 図7は、扉体の起立角度に対するトルクアームのレバー長さの変化を示すグラフである。 図8は、扉体の起立角度に対する倒伏モーメントおよび起立モーメントの変化を示すグラフである。 図9は、扉体の起立角度に対する必要な手動力の変化を示すグラフである。
以下、本願の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本願に開示の技術、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
本実施形態の起伏ゲート1は、例えば路面R(陸上)に設置され、洪水や津波、大雨によって水が生活空間や地下空間に浸入するのを防止するものである。起伏ゲート1は、浸入しようとする水を利用して自動的に起立動作および倒伏動作を行う浮体式起伏ゲート(浮体式のフラップゲートとも呼ばれることもある)である。
図1〜図3に示すように、起伏ゲート1は、扉体10と、戸当り16と、補助駆動部20とを備えている。なお、図2および図3において水は左側から浸入するものとする。また、以降で記載する「上流側」および「下流側」とは、水の浸入方向における上流側(図2および図3において左側)および下流側(図2および図3において右側)を意図する。
扉体10は、やや扁平な略矩形体に形成された本体11と、トルクアーム13とを有している。本体11は、基端側(例えば、図2において右側)に回動軸12を有しており、回動軸12を中心として回動自在に設けられている。扉体10は、本体11が図2において右回りに回動することで起立動作を行い、本体11が図2において左回りに回動することで倒伏動作を行う。扉体10は、通常時(即ち、水が浸入してこないとき)は倒伏した状態(図2に示す状態)になっており、非常時(即ち、水が浸入してきたとき)には浸入水の浮力によって倒伏状態から回動し起立するように構成されている。つまり、扉体10は浸入水を利用して自動的に起立動作を開始する。
路面Rには、凹状に形成された格納部17が設けられている。格納部17は、平面視で扉体10よりも大きい矩形に形成されており、倒伏した扉体10が格納される。扉体10が格納部17に格納された状態、即ち扉体10が倒伏した状態では、扉体10(本体11)の上面部と路面Rとが略面一となる。通常時は、路面Rを通行する車両や人は扉体10の上面部を通行することになる。つまり、倒伏状態の扉体10は路面Rの一部を構成する。
トルクアーム13は、図1に示すように、本体11の幅方向(図1における左右方向)における両端部に1つずつ設けられている。トルクアーム13は、本体11の下流側面(即ち、倒伏時の本体11の上面部)に設けられており、その下流側面から突出している。より詳しくは、トルクアーム13は、本体11の基端側において回動軸12の近傍に設けられている。トルクアーム13には、後述する補助駆動部20のワイヤロープ31が連結され、扉体10の起立動作を補助するための引張力が作用する。
図1に示すように、戸当り16は、上流側から視て、扉体10の左側方と右側方に設けられている。扉体10は、戸当り16と対向する部分である本体11の側面部に、水密部14が設けられており、水密部14が戸当り16と接することにより水密される。水密部14は、例えば水密ゴムにより構成されている。
補助駆動部20は、扉体10の起立動作を補助するものである。補助駆動部20は、扉体10よりも下流側において扉体10の幅方向両端部に対応する位置に1つずつ設けられている。補助駆動部20は、台板21と、ガイド部材22と、カウンタウエイト23と、バネ24,25と、ワイヤロープ31と、定滑車32,33とを有している。各補助駆動部20は、筐体18の内部に設置されている。
台板21は、板状部材であり、平面方向が水平方向と一致する状態で設けられている。ガイド部材22は、上下方向に延びる棒状部材であり、上下流方向に2本並べられている。台板21にはガイド部材22が上下方向に貫通し、台板21は上下動可能にガイド部材22に支持されている。つまり、ガイド部材22は台板21の上下動を案内する部材である。定滑車32,33は、台板21の上方位置と下方位置とに1つずつ設けられている。ワイヤロープ31の一端は、台板21に連結されている。ワイヤロープ31の他端は、上側の定滑車32および下側の定滑車33を順に介して、扉体10のトルクアーム13に連結されている。
カウンタウエイト23は、台板21の上面に設置されており、本願の請求項に係る定荷重部に相当する。バネ24,25は、上下方向に伸縮するコイルバネであり、圧縮された状態で使用される圧縮バネを構成している。バネ24,25は、台板21の上面に設けられており、本願の請求項に係る弾性荷重部に相当する。具体的に、ガイド部材22には、台板21よりも上方の部分に固定板26が設けられている。固定板26は、ガイド部材22に固定されて変位しない部材である。
また、ガイド部材22には、固定板26と台板21との間に2つのバネ24,25が上下に設けられている。つまり、ガイド部材22は上下に並んだ2つのバネ24,25の内部に挿通されている。2つのバネ24,25の間には、可動板27が設けられている。可動板27は、ガイド部材22が上下方向に貫通しており、上下動可能となっている。2つのバネ24,25の両端は、固定板26、可動板27および台板21に連結されていない。
図2に示すように、扉体10が倒伏した状態において、上側のバネ24は圧縮された状態で両端が固定板26と可動板27とに接している。一方、下側のバネ24,25は、圧縮された状態で両端が可動板27と台板21とに接している。このとき、2つのバネ24,25の長さLbは、互いに同じであり、自然長Laよりも短い。
こうして構成された補助駆動部20では、カウンタウエイト23の重量(以下、カウンタウエイト荷重Fcともいう。)およびバネ24,25の弾性力(以下、バネ荷重Fs)が下向きに作用する。つまり、定荷重部の一定荷重(カウンタウエイト荷重Fc)および弾性荷重部の弾性荷重(バネ荷重Fs)が共に、台板21に対し下向きに作用する。そして、カウンタウエイト荷重Fcとバネ荷重Fsとの和(Fc+Fs)が、台板21およびワイヤロープ31を介してトルクアーム13に引張力Fとして作用する。この引張力Fは、扉体10の起立動作を補助する力となる。補助駆動部20において、台板21およびワイヤロープ31は、カウンタウエイト荷重Fcおよびバネ荷重Fsを扉体10のトルクアーム13に引張力Fとして伝達する伝達部を構成している。
扉体10は、水が浸入してくると、その浸入水の浮力によって起立動作を開始する。そして、扉体10は、水位の上昇に伴って起立していき、起立角度θが起立完了角度に達すると起立動作が完了する(図3に示す状態)。その際、扉体10のトルクアーム13には補助駆動部20による引張力Fが作用しているため、扉体10は起立方向に引っ張られ起立動作が補助される。台板21は、扉体10が起立していくに伴って下降し、扉体10が倒伏していくに伴って上昇する。なお、起立角度θは、図3に示すように、水平方向に対する扉体10の傾斜角である。
補助駆動部20のより詳細な構成および動作、並びに、扉体10を手動で起立させるために必要な手動力について、図4〜図9も参照しながら説明する。
補助駆動部20は、扉体10の倒伏時から起立完了までの間において、トルクアーム13に作用する引張力Fが自動的に変化するように構成されている。図5に示すように、カウンタウエイト荷重Fcは、扉体10の起立角度θが0°(図2に示す倒伏状態)から起立完了角度θc(図3に示す起立完了状態)になるまでに亘って一定である。
一方、バネ荷重Fsは、起立角度θが0°から第2角度θbになるまではほぼ比例的に減少し、起立角度θが第2角度θbから起立完了角度θcになるまではゼロとなるように構成されている。なお、起立完了角度θcは例えば80°、第2角度θbは扉体10が起立完了する手前の角度であって例えば70°である。
バネ24,25は、起立角度θが0°のとき、自然長Laよりも短い長さLbの状態、即ち自然長Laから所定量(La−Lb)だけ変位した(縮んだ)状態で設けられている。バネ24,25は、起立角度θが0°から第2角度θbになるまでは、両端が固定板26、可動板27および台板21に接した状態で伸びていく。つまり、起立角度θが0°から第2角度θbまでの間は、起立角度θが大きくなるに従って、バネ24,25の長さは初期の長さLbから次第に伸び、バネ荷重Fsは次第に減少する。そして、起立角度θが第2角度θbになると、図4に示すように、バネ24,25の長さは自然長Laに達する。このとき、バネ24,25の両端は、固定板26、可動板27および台板21に接した状態である。
起立角度θが第2角度θbを超えると、台板21はさらに下降し、2つのバネ24,25および可動板27がそれぞれ自重によって下降する。つまり、2つのバネ24,25および可動板27は台板21の下降に追従して下降する。そのため、上側のバネ24の一端(上端)が固定板26から離隔し、バネ24と固定板26との間に隙間Sが生じる。したがって、起立角度θが第2角度θbから起立完了角度θcになるまでは、バネ24,25はその長さが自然長Laのまま下降していく。そのため、バネ荷重Fsは生じない。こうして、バネ荷重Fsは、起立角度θが0°から第2角度θbになるまでは比例的に減少し、起立角度θが第2角度θbから起立完了角度θcになるまではゼロとなる。つまり、起立角度θが第2角度θb以上では、カウンタウエイト荷重Fcのみが引張力Fとして作用する。
補助駆動部20による引張力Fがトルクアーム13に作用することにより、扉体10を起立させるための起立モーメントMuが発生する。つまり、この起立モーメントMuは、カウンタウエイト荷重Fcによって発生する起立モーメントMcと、バネ荷重Fsによって発生する起立モーメントMsとの和(Mc+Ms)である。図6に示すように、カウンタウエイト荷重Fcによる起立モーメントMcは起立角度θに応じてそれほど変化しない。一方、バネ荷重Fsによる起立モーメントMsは、起立角度θが大きくなるに従って減少し、起立角度θが第2角度θb以上ではゼロとなる。したがって、補助駆動部20によって扉体10に作用する起立モーメントMuは、起立角度θが0°から第2角度θbになるまでは次第に減少し、起立角度θが第2角度θb以上ではそれほど減少しない。この起立モーメントMuによって扉体10の起立動作が補助される。
一方、扉体10が倒伏しようとする倒伏モーメントMdは、図7に示すように、起立角度θが大きくなるに従って減少する。つまり、倒伏モーメントMdは、起立角度θが0°のとき最大であり、起立角度θが起立完了角度θcのとき最小である。なお、図7では、便宜上、起立モーメントMuを正値とし、起立モーメントMuと反対方向に作用する倒伏モーメントMdを負値として示している。
図7にも示すように、起立モーメントMuは、起立角度θが第1角度θa(第2角度θbよりも小さい角度)から第2角度θbの間では、実質、倒伏モーメントMdと同程度の大きさとなるように設計されている。厳密には、起立角度θが第1角度θaから第2角度θbの間では、起立モーメントMuは倒伏モーメントMdよりも若干小さい。そして、起立角度θが第2角度θb以上では、倒伏モーメントMdの減少度合いに対し、起立モーメントMuの減少度合いが小さい。つまり、起立角度θが第2角度θb以上では、実質、起立モーメントMuは倒伏モーメントMdよりも大きくなる。そして、起立モーメントMuと倒伏モーメントMdとの差は、起立完了角度θcに近づくに従って大きくなる。なお、第1角度θaは例えば35°である。
さらに、補助駆動部20は、起立角度θが0°から第1角度θaの間では、起立モーメントMuの大きさが倒伏モーメントMdよりも小さくなるように構成されている。先ず、起立角度θが0°のときの起立モーメントMuの大きさは、起立角度θが0°のときの倒伏モーメントMdよりも小さく設定されている。
図8に示すように、起立モーメントMuは、補助駆動部20による引張力Fとトルクアーム13のレバー長さとの積で表される。ワイヤロープ31は、トルクアーム13の先端部に位置する連結部13aに連結されている。トルクアーム13のレバー長さは、ワイヤロープ31の引っ張り方向に対する回動軸12の垂直間距離である。
レバー長さは、起立角度θが第3角度θr(0°よりも大きく第2角度θbよりも小さい角度)のときに最長となる。つまり、レバー長さは、起立角度θが0°から第3角度θrの間では、起立角度θが大きくなるに従って長くなる。例えば、起立角度θが第3角度θrのときのレバー長さをR2とすると、そのレバー長さR2は起立角度θが0°のときのレバー長さR1よりも長い。そして、起立角度θが第3角度θr以上では、起立角度θが大きくなるに従ってレバー長さは短くなる。例えば、起立角度θが第3角度θrのときのレバー長さをR2とすると、そのレバー長さR2は起立角度θが起立完了角度θcのときのレバー長さR3よりも長い。つまり、レバー長さが最長となる起立角度θは、起立動作の途中となる角度に設定されている。こうして、レバー長さは、扉体10が倒伏状態からある程度起立するまでは次第に長くなり、それ以降では次第に短くなるように設計されている。
これに対し、補助駆動部20による引張力Fは、起立角度θが0°から第2角度θbの間では、起立角度θが大きくなるに従って小さくなる。つまり、起立角度θが0°から第2角度θbの間では、カウンタウエイト荷重Fcは一定であるが、バネ荷重Fsは起立角度θが大きくなるに従って小さくなるため、カウンタウエイト荷重Fcとバネ荷重Fsとの和である引張力Fは起立角度θが大きくなるに従って小さくなる。
このように、起立角度θが0°から第3角度θrに達するまでは、引張力Fは減少する一方、レバー長さは長くなるため、起立モーメントMuはそれ程減少しない。そのため、起立角度θが0°から第1角度θaの間において、起立モーメントMuの減少度合いを、倒伏モーメントMdの減少度合いよりも小さくすることができる。そうすると、起立角度θが0°のときでは起立モーメントMuは倒伏モーメントMdよりも小さいところ、その両者の差は、起立角度θが0°から大きくなるに従って小さくなる。そのため、起立角度θが第1角度θaのときに、起立モーメントMuと倒伏モーメントMdの差が実質ゼロとなるように設計することにより、起立角度θが第1角度θaに達した際に、起立モーメントMuの大きさを倒伏モーメントMdと実質同程度にすることができる。
以上のように、補助駆動部20によって扉体10に作用する起立モーメントMuは、起立角度θが0°から第1角度θaの間では、倒伏モーメントMdよりも小さくなり、起立角度θが第2角度θbから起立完了角度θcの間では、倒伏モーメントMdよりも大きくなる。また、起立角度θが第1角度θaから第2角度θbの間では、起立モーメントMuは倒伏モーメントMdと実質同程度の大きさとなる。
これにより、メンテナンスや点検を行う際において、扉体10を手動で起立させるのに必要な手動力は、起立角度θに応じて図9に示すような傾向となる。具体的に、起立角度θが第1角度θaから第2角度θbの間(即ち、起立動作の中期)では、起立モーメントMuと倒伏モーメントMdとが同程度であるため、手動力P2は微力なものとなる。
また、起立角度θが0°から第1角度θaの間(即ち、起立動作の初期)では、起立モーメントMuが倒伏モーメントMdよりも小さいため、上述した手動力P2よりも大きな手動力が必要となる。この場合、起立角度θが0°のときに最大の手動力P1が必要となり、起立角度θが大きくなるに従って、その手動力は小さくなる。
また、起立角度θが第2角度θbから起立完了角度θcの間(即ち、起立動作の後期)では、起立モーメントMuが倒伏モーメントMdよりも大きいため、実質、手動力はゼロとなる。即ち、起立角度θが第2角度θb以上では、手動力を付与しなくても、扉体10は補助駆動部20による補助力のみで起立完了状態まで起立していく。
以上のように、上記実施形態の起伏ゲート1は、扉体10の起立動作を補助するための引張力Fを扉体10に作用させる補助駆動部20を備えている。そして、補助駆動部20は、扉体10の倒伏状態を含む扉体10の起立動作の初期では、引張力Fの作用によって発生する起立モーメントMuが倒伏モーメントMdよりも小さくなるように、引張力Fを変化させる。また、補助駆動部20は、扉体10の起立完了状態を含む扉体10の起立動作の後期では、起立モーメントMuが倒伏モーメントMdよりも大きくなるように、引張力Fを変化させる。また、補助駆動部20は、起立動作の初期と後期との間の中期では、起立モーメントMuが倒伏モーメントMdと同程度となるように、引張力Fを変化させる。
具体的に、上記実施形態の補助駆動部20は、定荷重部(カウンタウエイト23)と、弾性荷重部(バネ24,25)と、伝達部(台板21およびワイヤロープ31)とを備えている。定荷重部は、一定荷重(カウンタウエイト荷重Fc)を発生させるものである。弾性荷重部は、変位量に応じて弾性荷重(バネ荷重Fs)を発生させると共に、自然長Laから所定量変位した状態で設けられ、扉体10が起立するに従って自然長Laからの変位量が小さくなり、扉体10が起立完了する手前で変位量がゼロになるように構成されている。伝達部は、扉体10に連結され、定荷重部の一定荷重および弾性荷重部の弾性荷重を引張力Fとして扉体10に作用させると共に、引張力Fの作用方向に対する回動軸12の垂直間距離(レバー長さ)が扉体10の起立途中で最長となるように構成されている。
上記の構成によれば、起立動作の初期では、起立モーメントMuが倒伏モーメントMdよりも小さくなり、起立動作の中期では、起立モーメントMuが倒伏モーメントMdと同程度となり、起立動作の後期では、起立モーメントMuが倒伏モーメントMdよりも大きくなるように、設計することができる。
これにより、メンテナンスや点検を行う際において、扉体10を手動で起立させるのに必要な手動力は、起立動作の中期ではできるだけ小さくすることができる。また、起立動作の初期では倒伏モーメントMdが起立モーメントMuよりも大きいため、倒伏状態の扉体10が風等によって容易に起立方向に動作してしまうことを防止することができる。また、起立動作の後期では起立モーメントMuが倒伏モーメントMdよりも大きいため、起立状態の扉体10が風等によって容易に倒伏方向に動作してしまうことを防止することができる。
また、上記実施形態の起伏ゲート1では、定荷重部としてカウンタウエイト23を用い、弾性荷重部としてコイルバネ(バネ24,25)を用いている。そのため、簡易な構成で上述した補助駆動部20の機能を発揮させることができる。
また、上記実施形態の起伏ゲート1では、伝達部は、上下動可能に設けられ、定荷重部の一定荷重および弾性荷重部の弾性荷重が共に下向きに作用する台板21と、一端が台板21に連結され、他端が扉体10に連結されたワイヤロープ31とを有している。具体的に、補助駆動部20では弾性荷重部として圧縮バネ(バネ24,25)を用いている。そして、定荷重部としてのカウンタウエイト23が台板21に載置されると共に、台板21の上方に圧縮バネが設けられ圧縮バネの先端が台板21に接している。この構成によれば、カウンタウエイト荷重Fc(一定荷重)およびバネ荷重Fs(弾性荷重)の作用方向を下向きで一致させることができるため、伝達部の構成が簡易となる。
また、上記実施形態の起伏ゲート1によれば、ワイヤロープ31は、扉体10における基端側(回動軸12側)に連結されている。そのため、例えばワイヤロープを扉体10の先端側に連結した場合に比べて、ワイヤロープ31の長さおよびワイヤロープ31の引っ張りストロークを短く抑えることができる。したがって、設備の小型化を図ることができる。
なお、上記実施形態では、弾性荷重部として圧縮バネを用いるようにしたが、引っ張りバネを用いるようにしてもよい。また、上記実施形態では、弾性荷重部としてコイルバネを用いるようにしたが、空気バネ等の他の弾性部材を用いるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ワイヤロープ31を扉体10の基端側に連結するようにしたが、扉体10の中央や先端側に連結するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、浮体式の起伏ゲート1について説明したが、本願に開示の技術は、浸入水の浮力ではなく手動によって扉体10を起立および倒伏させる手動式の起伏ゲートについても同様に適用することができる。
以上のように、本願に開示の技術は、起伏ゲートについて有用である。
1 起伏ゲート
10 扉体
12 回動軸
20 補助駆動部
21 台板(伝達部)
23 カウンタウエイト(定荷重部)
24,25 バネ(弾性荷重部、コイルバネ、圧縮バネ)
31 ワイヤロープ(伝達部)
F 引張力
Fc カウンタウエイト荷重(一定荷重)
Fs バネ荷重(弾性荷重)
Mu 起立モーメント
Md 倒伏モーメント
R1〜R3 レバー長さ(垂直間距離)
P1,P2 手動力

Claims (4)

  1. 回動軸を有し、該回動軸を中心として回動し起立する扉体と、
    前記扉体の起立動作を補助するための引張力を前記扉体に作用させる補助駆動部とを備え、
    前記補助駆動部は、
    一定荷重を発生させる定荷重部と、
    変位量に応じて弾性荷重を発生させると共に、自然長から所定量変位した状態で設けられ、前記扉体が起立するに従って自然長からの前記変位量が小さくなり、前記扉体が起立完了する手前で前記変位量がゼロになるように構成された弾性荷重部と、
    前記扉体に連結され、前記定荷重部の一定荷重および前記弾性荷重部の弾性荷重を前記引張力として前記扉体に作用させると共に、前記引張力の作用方向に対する前記回動軸の垂直間距離が前記扉体の起立途中で最長となるように構成された伝達部とを備えている
    ことを特徴とする起伏ゲート。
  2. 請求項1に記載の起伏ゲートにおいて、
    前記伝達部は、
    上下動可能に設けられ、前記定荷重部の一定荷重および前記弾性荷重部の弾性荷重が共に上向きまたは下向きに作用する台板と、
    一端が前記台板に連結され、他端が前記扉体に連結されたワイヤロープとを有している
    ことを特徴とする起伏ゲート。
  3. 請求項2に記載の起伏ゲートにおいて、
    前記ワイヤロープは、前記扉体における基端側に連結されている
    ことを特徴とする起伏ゲート。
  4. 回動軸を有し、該回動軸を中心として回動し起立する扉体と、
    前記扉体の起立動作を補助するための引張力を前記扉体に作用させる補助駆動部とを備え、
    前記補助駆動部は、
    前記扉体の倒伏状態を含む前記扉体の起立動作の初期では、前記引張力の作用によって発生する前記扉体の起立モーメントが前記扉体の倒伏モーメントよりも小さくなり、
    前記扉体の起立完了状態を含む前記扉体の起立動作の後期では、前記起立モーメントが前記倒伏モーメントよりも大きくなり、
    前記起立動作の前記初期と前記後期との間の中期では、前記起立モーメントが前記倒伏モーメントと同程度となるように、前記引張力を変化させる
    ことを特徴とする起伏ゲート。
JP2017238322A 2017-12-13 2017-12-13 起伏ゲート Active JP6840657B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017238322A JP6840657B2 (ja) 2017-12-13 2017-12-13 起伏ゲート
PCT/JP2018/035889 WO2019116677A1 (ja) 2017-12-13 2018-09-27 起伏ゲート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017238322A JP6840657B2 (ja) 2017-12-13 2017-12-13 起伏ゲート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019105086A JP2019105086A (ja) 2019-06-27
JP6840657B2 true JP6840657B2 (ja) 2021-03-10

Family

ID=66820070

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017238322A Active JP6840657B2 (ja) 2017-12-13 2017-12-13 起伏ゲート

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6840657B2 (ja)
WO (1) WO2019116677A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112049084B (zh) * 2020-09-18 2022-07-19 王孟伟 一种能起到相互支撑作用的组装活动坝

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5503074B1 (ja) * 2013-12-20 2014-05-28 旭イノベックス株式会社 フラップゲート
JP2017186809A (ja) * 2016-04-06 2017-10-12 日立造船株式会社 縦孔閉塞装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019105086A (ja) 2019-06-27
WO2019116677A1 (ja) 2019-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101680172B1 (ko) 부체식 플랩 게이트
TWI611073B (zh) 浮體式舌瓣閘門
JP6840657B2 (ja) 起伏ゲート
CN106436657B (zh) 浮体式铰链闸门
WO2014097712A1 (ja) 浮体式フラップゲート
US10473090B2 (en) Drive assembly
JP6874119B2 (ja) 起伏ゲート
TWI767973B (zh) 起伏門
JP5718792B2 (ja) 浮体式フラップゲート
JP6461699B2 (ja) 浮体式フラップゲート
JP2007314964A (ja) 止水ゲートの開閉構造
JP2015180806A (ja) 浮体式フラップゲート
CN211897891U (zh) 一种用于公路桥梁顶升的支架
JP6893869B2 (ja) 起伏ゲート
JP7045265B2 (ja) 起伏ゲート
JP6696681B2 (ja) 浮体式フラップゲート設備
CN113089455B (zh) 一种基于浮力作用的自锁拼接型水利工程用临时桥板
JP6774670B1 (ja) 防水扉装置
US1835430A (en) Gate
JP2022181585A (ja) 浮体式起伏ゲート
KR102560753B1 (ko) 갱웨이
CN208026267U (zh) 一种水准尺安置手柄
JP2008057572A (ja) 免震構造物
JP2022125525A (ja) 起伏ゲート
US896113A (en) Fence.

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200406

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6840657

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250