JP5274438B2 - 折畳式の防潮壁 - Google Patents
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Description
防潮堤が恒久的に設置される構造物である場合、見通しや風通しが悪くなり周辺の景観や環境に影響を与える懸念が生じることから、浸水が予測される時にのみ防潮機能を達成することが可能な防潮堤の提供が望まれている。
(1)跳ね上げ式の防潮堤では、数十cm程度の壁体を構築するに留まるため、数m規模の浸水には対応できない。
(2)高さが数m程度の壁体を備える跳ね上げ式の防潮堤を構築するには、出力の大きい駆動装置を使用する必要が生じるため、設備自体が大がかりとなり、設備の設置・運転コストが高くなってしまう。
(1)簡易な構造で防潮壁並びに防潮堤を構築することができ、設置・運転コストを低減することができる。
(2)浸水時のみに簡易且つ迅速に防潮壁並びに防潮堤を構築することができる。
(3)第1のワイヤの牽引により、簡易且つ迅速に壁体を展開することができる。
(4)第2のワイヤの牽引により、簡易且つ迅速に複数の支柱群を倒立することができる。
本発明に係る防潮壁A及び防潮堤Bは、プラントなどの重要施設の周囲に設置することにより、重要施設への浸水を防止するための構造物である。
本発明に係る防潮壁Aは、地面に固定する基台1と、前記基台1上面で倒伏した状態から倒立可能な支柱2と、前記支柱の前面で展開可能に折り畳まれた蛇腹状の壁体3と、を少なくとも含んでなる。
前記防潮壁Aを適宜組合せて重要施設の周囲を囲み、防潮堤Bを構築する。
基台1は浸水時の水圧や強風などの外力によって支柱や壁体が脱落等することを防止すべく、支柱2並びに壁体3を定置するための部材である。
基台1はコンクリートなどの不透過性の部材を用い、杭やアンカーなどの固定部材(図示せず)によって地面に固定される。
支柱2は壁体3を支持するための部材である。
支柱2は主材21、斜材22及び底材23から構成した平面視して三角形状となす支柱群を用いることができる(図2)。
底材23を基台1にヒンジ結合等によって軸支することにより、主柱21と斜柱22を基台1上で倒伏並びに倒立自在とすることができる。
その一方は、壁体3を展開するべく後述する第1のワイヤ4を通すための滑車211を頂部に設けた支柱2aと、他方は、隣り合う壁体3間の境界に設置される支柱2bである。
壁体3は、その前面側で津波や高潮を受け止め、背面側への浸水を防止するための部材である。
壁体3は、複数のパネル31と、該複数のパネル31を上下方向に互いに連結するための可撓膜32からなる。
壁体3は、通常時には折り畳まれた状態で基台1の上面や基台1の前面に別途取り付けたラックに置かれており、浸水時には上方に展開することで防潮壁として機能する。
パネル31は、浸水時による受圧に抵抗できる程度の剛性を有する周知の材料を用いる。パネル31の左右端には、ゴムパッキンなどの止水材(図示せず)を設けておく。
可撓膜32は可撓性を有する周知の材料を用いる。
前記可撓膜32はパネル31の前面側・背面側へと交互に配置することにより、複数のパネル31を蛇腹状に折り畳み、並びに当該折り畳まれた状態から展開自在とすることができる。
第1のワイヤ4は、壁体3に取付けた後、該ワイヤ4の牽引により壁体3を展開するための部材である。
第1のワイヤ4は、周知の索状部材を用いることができる。
第1のワイヤ4の一端を壁体3の頂部に取り付け、他端を前記滑車211を介して壁体3の背面側に設けた巻き上げ装置6へと取り付けておく。
上記構成により、巻き上げ装置6の駆動によって第1のワイヤ4を牽引し壁体3の上部を引き上げ、折り畳み又は展開自在とすることができる。
第2のワイヤ5は、複数の支柱2を互いに連結した後、該ワイヤ5の引き上げにより、支柱2群が倒伏した状態から同時に倒立した状態へと遷移するための部材である。
第2のワイヤ5は、周知の索状部材を用いることができる。
第2のワイヤ5は、各支柱2間を連結するように取り付けておく。第2のワイヤ5は最終的に巻き上げ装置6へと取り付けておく。
上記構成により、巻き上げ装置6の駆動によって支柱2群を同時に倒伏又は倒立自在とすることができる。
以下、本発明の防潮壁の使用方法について説明する。
津波・高潮・海面上昇などによる浸水の危険性が無い場合には、壁体3は折り畳まれた状態であり、支柱2も倒伏させた状態である。このような状態では、防潮壁によって見通しや風通しが妨げられることはない。
津波・高潮などによる浸水の危険性がある場合には、第2のワイヤ5が接続されている巻き上げ装置6を直ちに駆動し、該ワイヤ5を牽引し、支柱2群を立ち上げる。
その後、第1のワイヤ4が接続されている巻き上げ装置6を駆動し、該ワイヤ4を牽引してパネル31を上方に展開し、壁体3を構築する。
本発明によれば、二段階の巻き上げ動作のみで簡易且つ迅速に防潮壁Aを構築することができる。
高潮・津波等が浸水してきた場合の防潮壁Aの作用について説明する。
壁体3が浸水により水圧を受けると、該水圧によりパネル31の左右端に設けてある止水材(図示せず)が支柱2bの主材21に押しつけられる。上記構成により、壁体3の止水性をより向上させることができる。
本発明における支柱2と壁体3の配置構成は上記実施例に記載の構成に限定されるものではない。
また、支柱2の構造についても上記実施例に記載の構造に限定されるものではなく、種々の周知構造を採用することができる。
2 支柱
3 壁体
4 第1のワイヤ
5 第2のワイヤ
6 巻き上げ装置
A 防潮壁
B 防潮堤
Claims (1)
- 折畳式の防潮壁であって、
地面に固定する基台と、
前記基台上面で倒伏した状態から倒立可能な支柱と、
前記支柱の前面で上方に展開可能に折り畳まれた蛇腹状の壁体と、からなり、
前記支柱は主材、斜材及び底材から構成した三角形状をなし、
前記底材は前記基台に軸支されて、前記主材と前記斜材を前記基台上で倒伏並びに倒立自在とし、
前記壁体は、その前面側で津波や高潮を受け止め、背面側への浸水を防止するために、複数のパネルと、該複数のパネルを上下方向に互いに連結する可撓膜からなり、
前記パネルが蛇腹状に折り畳まれた状態から展開自在とするように、前記可撓膜を当該パネルの前面側・背面側へと交互に配置し、
前記パネルの左右端には止水材を設け、前記壁体が浸水により水圧を受けると、該水圧により前記止水材が隣り合う前記壁体間に設置された2本の支柱の主材に押しつけられる、
ことを特徴とする、折畳式の防潮壁。
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