以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
<両替機の構成>
図1および図2は、本発明の第1実施形態の監視装置190が搭載された両替機100を示す。両替機100は、例えばゲーム場に設置され、入金された貨幣を等価で他の貨幣に交換して出金する両替機能を有する貨幣処理装置である。両替機100は、図1に示すように、箱形の筐体102と、筐体102に上下一対のヒンジ106を介して開閉可能に取り付けられた前扉104と、を含んでいる。前扉104には、タッチパネル式表示装置108、紙幣入金口116、紙幣出金口118、硬貨投入口120、硬貨返却レバー122、硬貨払出口124、硬貨受皿126、ロック装置128、人感センサ130、メンテナンス錠132およびスピーカ134が配置されている。
タッチパネル式表示装置108は、横長矩形の平面形状を有し、前扉104の上部に位置する。タッチパネル式表示装置108は、液晶表示パネル等の表示部110および表示部110に重ね合わされたタッチパネル112を有する。表示部110は操作ボタン114などを含む操作画面や静止画または動画などの各種情報を表示し、タッチパネル112は操作画面に対するタッチ操作に応じた操作信号を出力する。換言すれば、タッチパネル式表示装置108は、表示装置としての機能と入力装置としての機能とを有する。
紙幣入金口116はタッチパネル式表示装置108の右斜め下方に位置し、紙幣出金口118は紙幣入金口116の下方に位置する。紙幣入金口116には両替対象紙幣が投入され、紙幣出金口118からは両替紙幣が払い出される。硬貨投入口120は紙幣出金口118の左側方に位置し、硬貨返却レバー122は硬貨投入口120の下方に位置する。硬貨投入口120には、両替対象の100円硬貨または500円硬貨が投入される。硬貨払出口124および硬貨受皿126は、硬貨返却レバー122の左斜め下方に位置する。硬貨返却レバー122の操作により硬貨投入口120に投入された硬貨が硬貨払出口124を介して硬貨受皿126に返却される。両替硬貨は、硬貨払出口124を介して硬貨受皿126に貯留される。
ロック装置128は、前扉104の右下方に位置し、前扉104を施解錠する。人感センサ130は、紙幣入金口116の左側方に位置し、両替機100の前方の所定領域内における人の存在を検知する。一対のスピーカ134は、硬貨払出口124の左右斜め上方に位置し、所望の音声を再生する。メンテナンス錠132は、左側のスピーカ134の上方に位置する。メンテナンス錠132にメンテナンスキー(図示せず)が挿入された状態で回動されると、タッチパネル式表示装置108にメンテナンス用の操作画面が表示される。この操作画面に対してタッチ操作をすることにより、前扉104を開くことなく所定のメンテナンス操作が可能となる。
筐体102の前側上面には、監視カメラ136が取り付けられている。監視カメラ136は、撮像方向を斜め下方に向けて設置されており、両替機100の前方近傍の所定範囲における映像(画像)を撮影する。
次に、図2を参照しながら、両替機100の内部構成について説明する。筐体102は、2つの棚部材138、139によって上段、中段および下段に区画されている。棚部材138で区画された筐体102の上段には、両替機100の全体を制御する制御ユニット142が配置されている。棚部材138および棚部材139で区画された筐体102の中段には、左側に2つの硬貨払出ユニット146、148が配置され、右側に紙幣入出金ユニット144が配置されている。硬貨払出ユニット146の上方には100円硬貨を貯留する硬貨貯留容器152が配置され、硬貨払出ユニット148の上方には500円硬貨を貯留する硬貨貯留容器154が配置される。硬貨払出ユニット146、148は、硬貨貯留容器152、154に貯留された硬貨を一枚ずつ分離して払い出すと共に、払い出された硬貨を硬貨払出センサ(図示せず)により計数する。硬貨払出ユニット146の下方には共通シュート172(後述)に硬貨を案内するシュート156が配置され、硬貨払出ユニット148の下方には共通シュート172に硬貨を案内するシュート158が配置される。硬貨払出ユニット146、148により払い出された硬貨は、シュート156、158を介して共通シュート172に導入される。紙幣入出金ユニット144は、紙幣入金口116に投入された紙幣の真偽および金種を判別し、10000円紙幣および5000円紙幣を第1紙幣収納庫(図示せず)に収納すると共に1000円紙幣を第2紙幣収納庫(図示せず)に収納し、第2紙幣収納庫に収納された1000円紙幣を両替紙幣として紙幣出金口118に払い出す。棚部材139で区画された筐体102の下段には、右側に電源ユニット162が配置されている。電源ユニット162は、タッチパネル式表示装置108、人感センサ130、監視カメラ136、制御ユニット142、紙幣入出金ユニット144、硬貨払出ユニット146、148、後述の硬貨選別ユニット162、制御PC174等に電力を供給する。筐体102の上部右隅には、前扉104の開閉状態を検知するドアスイッチ160が配置される。
前扉104の裏面側において、中央部には硬貨選別ユニット162が配置されている。硬貨選別ユニット162は、投入口(図示せず)に投入された硬貨の真偽および金種を判別し、500円正貨を第1正貨口(図示せず)から放出し、100円正貨を第2正貨口(図示せず)から放出すると共に、偽貨または500円、100円以外の硬貨を返却硬貨として返却口(図示せず)から放出する。硬貨選別ユニット162の下方には硬貨金庫166、168が配置されている。硬貨金庫166には500円硬貨が収納され、硬貨金庫168には100円硬貨が収納される。硬貨選別ユニット162の投入口の上方には、硬貨投入口120に投入された硬貨を硬貨選別ユニット162の投入口へ案内するシュート163が配置されている。硬貨選別ユニット162の第1正貨口の下方には、硬貨選別ユニット162で正貨として選別された500円硬貨を硬貨金庫166へ案内するシュート164が配置される。硬貨選別ユニット162の第2正貨口の下方には、硬貨選別ユニット162で正貨として選別された100円硬貨を硬貨金庫168へ案内するシュート165が配置される。図2におけるシュート165の右側には、第1通路172aおよび第2通路172bを有する共通シュート172が配置されている。硬貨選別ユニット162の返却口の下方には、返却硬貨を共通シュート172の第2通路172bに案内するシュート173が配置される。共通シュート172の第1通路172aには、硬貨払出ユニット146から払い出された100円硬貨がシュート156を介して導入される。共通シュート172の第2通路172bには、硬貨払出ユニット148から払い出された500円硬貨がシュート158を介して導入される。共通シュート172は、硬貨選別ユニット162からの返却硬貨、硬貨払出ユニット146からの100円硬貨および硬貨払出ユニット148からの500円硬貨を硬貨払出口124に案内する。硬貨選別ユニット162の右斜め上方には制御PC174が配置される。制御PC174は、制御ユニット142と通信可能に接続されると共に、タッチパネル式表示装置108と電気的に接続される。制御PC174は、制御ユニット142から送信される指令に応じてタッチパネル式表示装置108に各種情報、映像および操作画面を表示すると共に、タッチパネル式表示装置108における操作情報を制御ユニット142に送信する。
次に、図3を参照しながら、制御ユニット142および制御PC174について説明する。まず、制御ユニット142について説明する。制御ユニット142は、入力キー202、表示器204および記憶部206を含んで構成される。入力キー202は、両替機100の管理者(例えば、ゲーム場の店員)により操作され、制御ユニット142の入力装置として機能する。入力キー202の操作により制御ユニット142に対して設定情報の表示が指定された場合、制御ユニット142は表示器204に設定情報を表示する。入力キー202の操作により制御ユニット142に対して設定情報が入力された場合、制御ユニット142は入力された設定情報を記憶部206に記憶する。入力キー202の操作により制御ユニット142に対して設定情報の削除が指定された場合、制御ユニット142は指定された設定情報を記憶部206から削除する。上記設定情報の表示、入力および削除は、表示器204に表示された項目を入力キー202で選択しながら行うことができる。
記憶部206には、図4に示すように、設定情報として、両替動作における交換条件が記憶されている。交換条件とは、両替対象貨幣を両替する際の貨幣の金種および枚数を示すものである。図4に示すように、複数の操作ボタン114のボタン番号に対応して交換条件がそれぞれ設定されている。すなわち、「ボタン番号」毎に両替時の金種を示す「両替メニュー」が設定され、各「両替メニュー」のそれぞれに対して入金金種(換言すれば、両替対象の金種)に対応する出金金種および枚数が設定されている。例えば、「ボタン番号」が「1」の場合には、「1000円」紙幣への両替となり、入金金種が「10000円」紙幣であれば、「1000円」紙幣10枚の交換条件Aとなる。入金金種が「5000円」紙幣であれば「1000円」紙幣5枚の交換条件Bとなる。
「ボタン番号」が「2」の場合には、「100円」硬貨への両替となり、入金金種が「10000円」紙幣であれば、「1000円」紙幣9枚および「100円」硬貨10枚の交換条件Cとなる。入金金種が「5000円」紙幣であれば「1000円」紙幣4枚および「100円」硬貨10枚の交換条件Dとなる。入金金種が「1000円」紙幣であれば「100円」硬貨10枚の交換条件Eとなる。入金金種が「500円」硬貨であれば「100円」硬貨5枚の交換条件Fとなる。
「ボタン番号」が「3」の場合には、「100円」硬貨20枚への両替となり、入金金種が「10000円」紙幣であれば、「1000円」紙幣8枚および「100円」硬貨20枚の交換条件Gとなる。入金金種が「5000円」紙幣であれば「1000円」紙幣3枚および「100円」硬貨20枚の交換条件Hとなる。
「ボタン番号」が「4」の場合には、「500円」硬貨1枚および「100円」硬貨5枚への両替となり、入金金種が「10000円」紙幣であれば、「1000円」紙幣9枚、「500円」硬貨1枚および「100円」硬貨5枚の交換条件Iとなる。入金金種が「5000円」紙幣であれば「1000円」紙幣4枚、「500円」硬貨1枚および「100円」硬貨5枚の交換条件Jとなる。入金金種が「1000円」紙幣であれば「500円」硬貨1枚および「100円」硬貨5枚の交換条件Kとなる。
「ボタン番号」が「5」の場合には、「100円」硬貨5枚を「500円」硬貨1枚に逆両替する交換条件Lとなる。
制御ユニット142は、紙幣入出金ユニット144、硬貨選別ユニット162、硬貨払出ユニット146、148、人感センサ130、ドアスイッチ160およびメンテナンス錠132と電気的に接続されている。制御ユニット142には、紙幣入出金ユニット144から出力される紙幣識別信号BVSおよび紙幣出金完了信号BESが入力される。制御ユニット142は、入力された紙幣識別信号BVSに基づいて紙幣入出金ユニット144の紙幣入金口116を介して紙幣入出金ユニット144に入金された紙幣の金種および枚数を一時的に記憶する。制御ユニット142は、紙幣入出金ユニット144に対して紙幣払出信号BDSを出力する。紙幣入出金ユニット144は、入力された紙幣払出信号BDSに応じて1000円紙幣を紙幣出金口118に払い出す。紙幣入出金ユニット144は、1000円紙幣の払い出しが完了すると、制御ユニット142に紙幣出金完了信号BESを出力する。制御ユニット142は、紙幣出金完了信号BESが入力された時点で紙幣の出金が完了したと判断する。
制御ユニット142には、硬貨選別ユニット162から硬貨識別信号CVSが入力される。制御ユニット142は、入力された硬貨識別信号CVSに基づき硬貨投入口120を介して硬貨選別ユニット162に投入された硬貨の金種および枚数を一時的に記憶する。制御ユニット142は、硬貨払出ユニット146に硬貨払出信号CDS1を出力し、硬貨払出ユニット148に硬貨払出信号CDS2を出力する。硬貨払出ユニット146は硬貨払出信号CDS1に基づいて100円硬貨を払い出し、硬貨払出ユニット148は硬貨払出信号CDS2に基づいて500円硬貨を払い出す。硬貨払出ユニット146、148から払い出された100円硬貨、500円硬貨は硬貨払出口124を介して硬貨受皿126に貯留される。硬貨払出ユニット146は、100円硬貨の払い出しが完了すると、硬貨出金完了信号CES1を制御ユニット142に出力する。硬貨払出ユニット148は、500円硬貨の払い出しが完了すると、硬貨出金完了信号CES1を制御ユニット142に出力する。制御ユニット142は、硬貨出金完了信号CES1が入力された時点で100円硬貨の出金が完了したと判断し、硬貨出金完了信号CES2が入力された時点で500円硬貨の出金が完了したと判断する。
制御ユニット142は、紙幣識別信号BVSまたは硬貨識別信号CVSに基づいて入金情報IMIを制御PC174に送信する。また、制御ユニット142は、後述の制御PC174から送信される操作情報OPIに基づいて交換条件を決定し、当該交換条件に対応する出金情報OMIを制御PC174に送信する。さらに、紙幣出金完了信号BESまたは硬貨出金完了信号CES1、CES2に基づいて出金完了情報OEIを制御PC174に出力する。
制御ユニット142には、人感センサ130から出力される人感信号HDSが入力され、ドアスイッチ160から出力される前扉開閉信号DSSが入力され、メンテナンス錠132から出力されるメンテナンス錠信号MKSが入力される。制御ユニット142は、人感信号HDS、前扉開閉信号DSSまたはメンテナンス錠信号MKSに基づいて、広告表示指令ADI、両替表示指令EDI、前扉開放情報DOI、前扉閉鎖情報DCIまたはメンテナンス画面表示指令MPIを制御PC174に送信する。人感センサ130が所定時間検知しないときには、制御ユニット142が広告表示指令ADIを送信する。人感センサ130が検知したときには、制御ユニット142が両替表示指令EDIを送信する。メンテナンス錠132が操作されたときには、制御ユニット142がメンテナンス画面表示指令MPIを送信する。ドアスイッチ160がオンからオフになったときには、制御ユニット142が前扉開放情報DOIを送信する。ドアスイッチ160がオフからオンになったときには、制御ユニット142が前扉閉鎖情報DCIを送信する。
次に、制御PC174について説明する。制御PC174は、中央処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)182、揮発性記憶装置としてのRAM(Random Access Memory)183および不揮発性記憶装置としてのフラッシュメモリ184を含んで構成される。フラッシュメモリ184には、OS(Operating System)、制御PC174としての動作を実行するためのプログラムおよびデータが記憶されている。両替機100の電源がオンされたときに、フラッシュメモリ184の内容の全てがRAM183にコピーされ、CPUはRAM183に記憶されたOS、プログラムおよびデータにより制御PC174としての動作を実行する。制御PC174は、制御ユニット142から送信される広告表示指令ADI、両替表示指令EDI、メンテナンス画面表示指令MPI、前扉開放情報DOI、前扉閉鎖情報DCI、入金情報IMI、出金情報OMIまたは出金完了情報OEIのそれぞれに応じて所定の動作を実行する。RAM183は、監視カメラ136で所定時間撮影された監視映像を一時記憶する。
制御PC174は、タッチパネル式表示装置108、スピーカ134、監視カメラ136およびUSBメモリ186と電気的に接続されている。制御PC174はタッチパネル式表示装置108に映像信号PDSを出力し、タッチパネル式表示装置108は入力された映像信号PDSに基づいて各種情報、映像および操作画面を表示部110に表示する。タッチパネル式表示装置108は、タッチパネル112に対するタッチ操作に応じた操作信号OPSを制御PC174に出力する。制御PC174は、入力された操作信号OPSに基づく操作情報OPIを制御ユニット142に送信する。制御PC174はスピーカ134に音声信号ADSを出力し、スピーカ134は入力された音声信号ADSに基づき音声を再生する。制御PC174はカメラ制御信号CCSを監視カメラ136に出力し、監視カメラ136はカメラ制御信号CCSに基づいて撮影した映像MDに対応する映像信号MDSを制御PC174に出力する。USBメモリ186は、記憶された広告映像PDおよび監視映像PMを制御PC174に出力すると共に、制御PC174から出力される監視映像PMを記憶する。
制御ユニット142および制御PC174が制御装置192を構成し、制御装置192、タッチパネル式表示装置108、監視カメラ136およびUSBメモリ186が監視装置190を構成する。
<両替機の動作>
次に、図5を参照しながら、両替機100の動作について説明する。まず両替機100の電源がオンされると、ステップS1において広告映像PDがタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示される(図13(A)参照)。すなわち、制御装置192の制御PC174がUSBメモリ186に記憶された広告映像PDを表示部110に表示する。広告映像PDは、商品またはサービス等の広告を表示する映像であり、例えば、図13(A)に示すように競馬ゲームの広告映像PDがタッチパネル式表示装置108の表示部110の全体に亘って表示される。広告映像PDが高精細・高画質の動画である場合であっても、制御PC174を汎用PCと同一または同等のハードウェアおよびソフトウェアで構成することにより比較的安価に実現できる。
次のステップS2では、タッチ操作の有無が判定される。すなわち、タッチパネル式表示装置108のタッチパネル112へのタッチ操作があると、制御装置192の制御PC174が操作情報OPIを制御ユニット142に送信する。制御装置192の制御ユニット142は、制御装置192の制御PC174からの操作情報OPIを受信したか否かに基づきタッチ操作の有無を判定する。タッチ操作があると判定されたときにはステップS5に進み、タッチ操作がないと判定されたときにはステップS4に進む。ステップS4では、人感センサ130による検知がなされたか否かが判定される。すなわち、制御装置192の制御ユニット142が人感センサ130から出力される人感信号HDSに基づいて人感センサ130による検知を判定する。人感センサ130により検知されたときにはステップS5に進み、人感センサ130により検知されないときにはステップS2に戻り、ステップS2〜S4が繰り返し実行される。これにより、タッチパネル式表示装置108のタッチパネル112へのタッチ操作または人感センサ130による検知のいずれかがなされるまでは広告映像PDが表示部110に表示される。
タッチパネル式表示装置108へのタッチ操作または人感センサ130による検知のいずれかがなされたときに実行されるステップS5では、操作画面115、監視映像PM、入金情報IMIおよび広告映像PDがタッチパネル式表示装置108の表示部110に分割表示される。例えば、図13(B)に示すようにタッチパネル式表示装置108の表示部110を4分割し、左上表示領域302に広告映像PDを表示し、下表示領域304に操作ボタン114a、114b、114c、114d、114eを含む操作画面115を表示し、右上表示領域306に入金情報IMIを表示し、右上隅表示領域308に監視映像PMを表示する。制御装置192の制御PC174は、フラッシュメモリ184に記憶された操作画面情報に基づき操作画面115を表示し、USBメモリ186に記憶された広告映像PDを表示し、制御装置192の制御ユニット142から送信された入金情報IMIを表示し、監視カメラ136で撮影された映像MDを監視映像PDとして表示する。監視映像PMは、年月日時刻(時分秒)を示すタイム情報TIと共にリアルタイムで表示される。これにより、利用者は監視映像PMを意識することになり、貨幣(特に、紙幣)の入金や出金に対する利用者の勘違いによるクレームを抑止する効果が得られる。また、後述するように監視映像PMは、USBメモリ186に記憶されるので、所望のときに制御PC174によりタッチパネル式表示装置108の表示部110で再生することができる。これにより、利用者のクレームがあった場合にも検証可能となり、トラブルを回避することができる。
次のステップS6では、メンテナンス錠132が操作されたか否かかが判定される。すなわち、制御装置192の制御ユニット142がメンテナンス錠132から出力されるメンテナンス錠信号MKSに基づいてメンテナンス錠132の操作の有無を判定する。メンテナンス錠132が操作されたと判定されたときはステップS7に進み、メンテナンス錠132が操作されていないと判定されたときはステップS11に進む。
ステップS7では、監視映像PMがUSBメモリ186に記憶される。すなわち、制御装置192の制御PC174が監視カメラ136により撮影された映像MDを監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶する。この場合、監視カメラ136により撮影された所定時間の映像MDが、制御PC174のRAM183に逐次記憶される。そして、メンテナンス錠132が操作された時刻から所定時間遡った時刻に撮影が開始される映像MDをRAM183から読み出し、読み出された映像MDが監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶される。例えば、RAM183に一時記憶される映像MDの所定時間をΔt0とし、USBメモリ186に記憶される監視映像PMの所定時間をΔt1とする。このとき、「Δt0>Δt1」の関係が成立するように時間Δt0と時間Δt1が設定される。メンテナンス錠132が操作された時刻をtmとすると、RAM183に記憶された時刻「tm−Δt1」から時刻tmまでの映像MDが監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶される。さらに、本実施形態では、時間Δt1に含まれる映像フレームの一部のみを抽出したものを監視映像PMとして記憶する。例えば、30枚/秒の映像フレームを3枚/秒に間引くことにより、USBメモリ186に記憶可能な監視映像PMの時間を10倍とすることができる。
次のステップS8では、図15(A)に示すメンテナンス画面MPがタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示される。メンテナンス画面MPの詳細は後述する。次のステップS9では、メンテナンス画面MPが終了されたか否かが判定される。すなわち、制御装置192の制御PC174がメンテナンス画面MPの終了の有無を判定する。メンテナンス画面MPが終了されていないと判定されたときにはステップS8に戻り、メンテナンス画面MPが終了されたと判定されたときにはステップS10に進む。ステップS10では、ステップS7の場合と同様に、制御装置192の制御PC174により、メンテナンス画面MPの終了時刻から所定時間Δt1遡った時刻に撮影が開始される監視映像PMがUSBメモリ186に記憶される。こうして、メンテナンス画面MPの表示の開始時および終了時のそれぞれにおいて所定時間Δt1遡った時刻から開始される監視映像PMがUSBメモリ186に記憶される。換言すれば、メンテナンス画面MPの表示の開始および終了にそれぞれ対応する事象が生起される時刻から所定時間Δt1遡った時刻から撮影が開始される映像MDが監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶される。ステップS10の実行後、ステップS5に戻る。
ステップS6でメンテナンス錠132が操作されていないと判定されたときに実行されるステップS11では、前扉104の開放が検知されたか否かが判定される。すなわち、前扉開閉信号DSSに基づいてドアスイッチ160がオンからオフに変化したか否かが制御装置192の制御ユニット142により判定される。ドアスイッチ160がオンからオフに変化したときには前扉104が開放された判定されてステップS12に進み、ドアスイッチ160がオンの状態を維持しているときには前扉104が閉鎖されたままであると判定されて図6のステップS21に進む。ステップS12では、上述のステップS7、S10と同様に、制御装置192の制御PC174により、前扉104の開放が検知された時刻から所定時間Δt1遡った時刻に撮影が開始される映像MDが監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶される。続くステップS13では、図14に示すように監視映像PMがタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示される。すなわち、監視カメラ136により撮影された映像MDが監視映像PMとしてタイム情報TIと共にリアルタイムで表示される。この監視映像PMは、ゲーム場の利用者や他の店員により視認されるので、メンテナンス作業を行う店員は監視されていることを感取し、これにより不正行為が抑止される。
次のステップS14では、前扉104が閉鎖されたか否かが判定される。すなわち、前扉開閉信号DSSに基づいてドアスイッチ160がオフからオンに変化したか否かが制御装置192の制御ユニット142により判定される。ドアスイッチ160がオフからオンに変化したときには前扉104が閉鎖されたと判定されてステップS15に進み、ドアスイッチ160がオフの状態を維持しているときには前扉104が開放されたままであると判定されてステップS13に戻る。ステップS15では、上述のステップS12と同様に、前扉104の閉鎖が検知された時刻から所定時間Δt1遡った時刻に撮影が開始される映像MDが監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶される。こうして、前扉104の開放時および閉鎖時のそれぞれにおいて所定時間Δt1遡った時刻から撮影が開始される映像MDが監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶される。換言すれば、前扉104の開放および閉鎖にそれぞれ対応する事象が生起される時刻から所定時間Δt1遡った時刻から撮影が開始される映像MDが監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶される。ステップS15の実行後、ステップS5に戻る。
図6のステップS21〜S36では、両替処理が実行される。この両替処理は、ステップS5において操作画面115がタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示された状態で実行される。ここでは、一例として、図4に示す交換条件A〜Lが制御ユニット142の記憶部206に記憶され、図13(B)に示す操作画面115が表示される場合について説明する。
まず、図13(B)の操作画面115の操作ボタン114a〜114eについて簡単に説明する。操作ボタン114aは、図4のボタン番号「1」に対応し、「1000円に両替」するときに選択される。操作ボタン114bは、図4のボタン番号「2」に対応し、「100円に両替」(100円硬貨10枚に両替)するときに選択される。操作ボタン114cは、図4のボタン番号「3」に対応し、「100x20」(100円硬貨20枚)に両替するときに選択される。操作ボタン114dは、図4のボタン番号「4」に対応し、「500x1、100x5」(500円硬貨1枚および100円硬貨5枚)に両替するときに選択される。操作ボタン114eは、図4のボタン番号「5」に対応し、「500x1」(500円硬貨1枚)に逆両替するときに選択される。
図6のステップS21では、操作ボタン114の操作があったか否かが判定される。すなわち、制御装置192の制御PC174がタッチパネル式表示装置108から出力される操作信号OPSに基づいて操作ボタン114a〜114eのいずれかが選択的に操作されたかを判別する。操作ボタン114の操作があったときにはステップS22に進み、操作ボタン114の操作がないときにはステップS25に進む。ステップS22では、入金が検知されたか否かが判定される。すなわち、制御装置192の制御ユニット142が紙幣入出金ユニット144から紙幣識別信号BVSが出力された場合または硬貨選別ユニット162から硬貨識別信号CVSが出力された場合に入金が検知されたと判定する。入金が検知されたときにはステップS23に進み、入金が検知されないときにはステップS22が繰り返し実行される。換言すれば、入金が検知されるまでは待機状態となる。続くステップS23では、入金が完了したか否かが判定される。すなわち、制御装置192の制御ユニット142が紙幣入出金ユニット144から出力される紙幣識別信号BVSに基づいて入金された紙幣の金種を判別する。または、制御装置192の制御ユニット142が硬貨選別ユニット162から出力される硬貨識別信号CVSに基づいて入金された硬貨の金種を判別する。これにより、入金金額が確定され、その時点で入金が完了したと判定する。入金が完了したときにはステップS24に進み、入金が完了しないときにはステップS23が繰り返し実行される。換言すれば、入金が完了するまでは待機状態となる。次のステップS24では、監視映像PMがUSBメモリ186に記憶される。すなわち、上述のステップS7、S10と同様に、制御装置192の制御PC174により、入金が完了した時刻から所定時間Δt1遡った時刻に撮影が開始される映像MDが監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶される。ステップS24が実行された後、ステップS29に進む。
ステップS21で操作ボタン114の操作がないと判定されたときに実行されるステップS25では、入金が検知されたか否かが判定される。すなわち、ステップS22と同様に、制御装置192の制御ユニット142が紙幣入出金ユニット144から紙幣識別信号BVSが出力された場合または硬貨選別ユニット162から硬貨識別信号CVSが出力された場合に入金が検知されたと判定する。入金が検知されたときにはステップS26に進み、入金が検知されないときには図5のステップS6に戻る。続くステップS26では、ステップS23と同様に、入金が完了したか否かが判定される。すなわち、制御装置192の制御ユニット142が紙幣入出金ユニット144から出力される紙幣識別信号BVSに基づいて入金された紙幣の金種を判別する。または、制御装置192の制御ユニット142が硬貨選別ユニット162から出力される硬貨識別信号CVSに基づいて入金された硬貨の金種を判別する。これにより、入金金額が確定され、その時点で入金が完了したと判定する。入金が完了したときにはステップS27に進み、入金が完了しないときにはステップS26が繰り返し実行される。換言すれば、入金が完了するまでは待機状態となる。次のステップS27では、ステップS24と同様に、制御装置192の制御PC174により、入金が完了した時刻から所定時間Δt1遡った時刻に撮影が開始される映像MDが監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶される。続くステップS28では、ステップS21と同様に、制御装置192の制御PC174がタッチパネル式表示装置108から出力される操作信号OPSに基づいて操作ボタン114a〜114eのいずれかが選択的に操作されたかを判別する。操作ボタン114の操作があったときにはステップS29に進み、操作ボタン114の操作がないときにはステップS28が繰り返し実行される。換言すれば、操作ボタン114の操作があるまでは待機状態となる。
次のステップS29では、交換条件A〜Lのいずれを適用するかが決定される。換言すれば、出金する貨幣の金種および枚数が決定される。すなわち、制御装置192の制御PC174が、ステップS21またはステップS28で判別された操作ボタン114a〜114eとステップS23またはステップS26で判別された入金貨幣の金種とに基づいて、交換条件A〜Lのうちの一つを適用すべき交換条件(以下、適用交換条件という)として決定する。例えば、操作ボタン114aが操作され、10000円紙幣が入金された場合、交換条件A(1000円紙幣10枚)が適用交換条件として決定される。操作ボタン114cが操作され、5000円紙幣が入金された場合、交換条件H(1000円紙幣3枚、100円硬貨20枚)が適用交換条件として決定される。
次のステップS30では、ステップS29で決定された適用交換条件に紙幣の出金があるか否かが制御装置192の制御ユニット142により判定される。紙幣の出金があると判定されたときにはステップS31に進み、紙幣の出金がないと判定されたときにはステップS32に進む。
次のステップS31では、紙幣入出金ユニット144が作動される。すなわち、制御装置192の制御ユニット142が紙幣払出信号BDSを紙幣入出金ユニット144に出力し、紙幣入出金ユニット144が紙幣払出信号BDSに基づいて1000円紙幣を紙幣出金口118に払い出す。例えば、適用交換条件が交換条件Jである場合には、1000円紙幣4枚を払い出す紙幣払出信号BDSが制御装置192の制御ユニット142から出力され、紙幣入出金ユニット144が1000円紙幣を4枚払い出す。
次のステップS32では、ステップS29で決定された適用交換条件に500円硬貨の出金があるか否かが制御装置192の制御ユニット142により判定される。500円硬貨の出金があると判定された場合にはステップS33に進み、500円硬貨の出金がないと判定された場合にはステップS34に進む。
次のステップS33では、500円硬貨の硬貨払出ユニット148が作動される。すなわち、制御装置192の制御ユニット142が硬貨払出信号CDS2を硬貨払出ユニット148に出力し、硬貨払出ユニット148が硬貨払出信号CDS2に基づいて500円硬貨を硬貨払出口124に払い出す。例えば、適用交換条件が交換条件Jである場合には、500円硬貨1枚を払い出す硬貨払出信号CDS2が制御ユニット142から出力され、硬貨払出ユニット148が500円硬貨を1枚払い出す。
次のステップS34では、ステップS29で決定された適用交換条件に100円硬貨の出金があるか否かが制御装置192の制御ユニット142により判定される。100円硬貨の出金があると判定された場合にはステップS35に進み、100円硬貨の出金がないと判定された場合にはステップS36に進む。
次のステップS35では、100円硬貨の硬貨払出ユニット146が作動される。すなわち、制御装置192の制御ユニット142が硬貨払出信号CDS1を硬貨払出ユニット146に出力し、硬貨払出ユニット146が硬貨払出信号CDS1に基づいて100円硬貨を硬貨払出口124に払い出す。例えば、適用交換条件が交換条件Jである場合には、100円硬貨5枚を払い出す硬貨払出信号CDS1が制御ユニット142から出力され、硬貨払出ユニット146が100円硬貨を5枚払い出す。
ステップS29〜S35が実行されることによって出金が完了する。次のステップS36では、ステップS24およびステップS27と同様に、出金が完了した時刻から所定時間Δt1遡った時刻に撮影が開始される映像MDが監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶される。なお、出金が完了する時刻は、交換条件A〜Lのいずれが適用されるかによって異なるが、1000円紙幣の出金、500円硬貨の出金および100円硬貨の出金は、それぞれが並行して行われるため、その時間差はほぼ無視できる範囲である。
次のステップS37では、所定時間が経過したか否かが判定される。すなわち、制御装置192の制御ユニット142が所定の条件で所定の時間が経過したか否かを判定する。例えば、ステップS5において操作画面115、監視映像PM、入金情報IMIおよび広告映像PDがタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示された状態で人感センサ130による非検知時間が5分間継続した場合に所定時間が経過したと判定する。所定時間が経過したときには図5のステップS2に戻り、タッチパネル式表示装置108の表示部110に広告映像PDが表示される。所定時間が経過していないときには図5のステップS6に戻り、操作画面115、監視映像PM、入金情報IMIおよび広告映像PDが表示された状態が継続される。
<制御ユニットの動作>
次に、図7および図8を参照しながら、制御ユニット142の動作について説明する。まず、ステップS41では、広告表示指令ADIが送信される。次のステップS42では、操作情報OPIを受信したか否かが判定される。操作情報OPIを受信したと判定されたときにはステップS44に進み、操作情報OPIを受信していないときにはステップS43に進む。続くステップS43では、人感センサ130が人の存在を検知した否かが判定される。人感センサ130が検知したときにはステップS44に進み、人感センサ130が検知しないときにはステップS42に戻る。これにより、操作情報OPIの受信および人感センサ130の検知のいずれか一方の場合にステップS44が実行され、それ以外の場合には待機状態となる。
次のステップS44では、両替表示指令が送信される。続くステップS45では、メンテナンス錠132が操作されたか否かが判定される。メンテナンス錠132が操作されたときにはステップS46に進み、メンテナンス錠132が操作されないとうきにはステップS47に進む。次のステップS46では、メンテナンス画面表示指令MPIが送信される。換言すれば、メンテナンス錠132が操作された場合にのみ、メンテナンス画面表示指令MPIが送信される。
次のステップS47では、前扉104の開放を検知したか否かが判定される。前扉104の開放が検知されたときにはステップS48に進み、前扉104の開放が検知されないときには図8のステップS51に進む。次のステップS48では、前扉開放情報DOIが送信される。次のステップS49では、前扉104の閉鎖を検知したか否かが判定される。前扉104の閉鎖が検知されたときにはステップS50に進み、前扉104の閉鎖が検知されないときにはステップS49が繰り返し実行される。次のステップS50では、前扉閉鎖情報DCIが送信される。換言すれば、前扉104の開放が検知された場合にのみ前扉開放情報DOIが送信され、その後の前扉104の閉鎖に応じて前扉閉鎖情報DCIが送信される。
図8のステップS51では、操作情報OPIを受信したか否かが判定される。操作情報OPIを受信したときにはステップS52に進み、操作情報OPIを受信しないときにはステップS55に進む。ステップS52では、紙幣識別信号BVSが入力されたか否かが判定される。紙幣識別信号BVSが入力されたときにはステップS53に進み、紙幣識別信号BVSが入力されないときにはステップS54に進む。ステップS54では、硬貨識別信号CVSが入力されたか否かが判定される。硬貨識別信号CVSが入力されたときにはステップS53に進み、硬貨識別信号CVSが入力されないときにはステップS52に戻る。ステップS53では、入金情報IMIが送信される。換言すれば、操作情報OPIを受信した場合には、紙幣識別信号BVSおよび硬貨識別信号CVSのいずれか一方が入力されるまでは待機状態となる。そして、入力された紙幣識別信号BVSおよび硬貨識別信号CVSのいずれか一方によって入金情報IMIが確定され、当該入金情報IMIが送信される。その後、ステップS59に進む。
ステップS51で操作情報OPIを受信しないときに実行されるステップS55では、紙幣識別信号BVSが入力されたか否かが判定される。紙幣識別信号BVSが入力されたと判定されたときにはステップS56に進み、紙幣識別信号BVSが入力されないときにはステップS57に進む。ステップS57では、硬貨識別信号CVSが入力されたか否かが判定される。硬貨識別信号CVSが入力されたときにはステップS56に進み、硬貨識別信号CVSが入力されないときには図7のステップS45に戻る。ステップS56では、ステップS53と同様に、入金情報IMIが送信される。換言すれば、操作情報OPIを受信しない場合には、紙幣識別信号BVSおよび硬貨識別信号CVSの双方が入力されない場合には、ステップS51に戻り待機状態となる。他方、紙幣識別信号BVSおよび硬貨識別信号CVSのいずれか一方が入力された場合には、入力された紙幣識別信号BVSおよび硬貨識別信号CVSのいずれか一方によって入金情報IMIが確定され、当該入金情報IMIが送信される。
次のステップS56では、操作情報OPIを受信したか否かが判定される。操作情報OPIを受信したときはステップS59に進み、操作情報OPIを受信しないときにはステップS58が繰り返し実行される。換言すれば、操作情報OPIを受信するまでは待機状態となる。そして、操作情報OPIを受信した後、ステップS59に進む。
次のステップS59では、交換条件が決定される。この交換条件の決定は、図6のステップS29で説明した通りである。続くステップS60では、出金情報OMIが送信される。出金情報OMIは、ステップS59で決定された交換条件に基づく情報であり、出金金種および出金枚数を含んでいる。例えば、図4の交換条件Aの場合には、出金金種が1000円紙幣で出金枚数が10枚となる。
次のステップS61では、紙幣の出金があるか否かが判定される。紙幣の出金があるときはステップS62に進み、紙幣の出金がないときはステップS63に進む。ステップS62では、紙幣払出信号BDSを出力する。次のステップS63では、500円硬貨の出金があるか否かを判定する。500円硬貨の出金があるときはステップS64に進み、500円硬貨の出金がないときはステップS65に進む。ステップS64では500円硬貨の硬貨払出信号CDS2を出力する。次のステップS65では、100円硬貨の出金があるか否かを判定し、100円硬貨の出金があるときはステップS67に進み、100円硬貨の出金がないときはステップS68に進む。ステップS67では、100円硬貨の硬貨払出信号CDS1を出力する。ステップS61〜S67が実行されることにより、ステップS59で決定された交換条件に基づいて1000円紙幣、500硬貨および100円硬貨の出金が完了することになる。そして、次のステップS68では、出金完了情報OEIを送信する。
次のステップS69では、図6のステップS37と同様に、所定時間が経過したか否かが判定される。所定時間が経過したときは図7のステップS41に戻り、所定時間が経過していないときには図7のステップS45に戻る。
<制御PCの動作>
次に、図9および図10を参照しながら、制御PC174の動作について説明する。まず、ステップS71では、監視カメラ136による撮影を開始する。次のステップS72では、広告表示指令ADIを受信したか否かが判定される。広告表示指令ADIを受信したときにはステップS73に進み、広告表示指令ADIを受信していないときにはステップS72が繰り返し実行される。換言すれば、広告表示指令ADIを受信するまでは待機状態となる。続くステップS73では、タッチパネル式表示装置108の表示部110に広告映像PDが表示される。
次のステップS74では、タッチ操作の有無が判定される。タッチ操作があったときにはステップS75に進み、タッチ操作がないときはステップS76に進む。続くステップS75では、操作情報OPIを送信する。次のステップS76では、両替表示指令EDIを受信したか否かが判定される。両替表示指令EDIを受信したときにはステップS77に進み、両替表示指令EDIを受信しないときにはステップS74に戻る。次のステップS77では、操作画面115、監視映像PMおよび広告映像PDがタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示される。換言すれば、操作情報OPIを送信した後に両替表示指令EDIを受信した場合および操作情報OPIを送信せずに両替表示指令EDIを受信した場合(すなわち、人感センサ130の検知があった場合)のいずれかにおいて操作画面115、監視映像PMおよび広告映像PDが表示される。
次のステップS78では、メンテナンス画面表示指令MPIを受信したか否かが判定される。メンテナンス画面表示指令MPIを受信したときにはステップS79に進み、メンテナンス画面表示指令MPIを受信しないときにはステップS84に進む。ステップS79では、監視映像PMがUSBメモリ186に記憶される。次のステップS80では、図15に示すメンテナンス画面MP(詳細は後述する)がタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示される。次のステップS81では、図15の「メンテナンス終了」操作ボタン357が操作されたか否かが判定される。「メンテナンス終了」操作ボタン357が操作されたときにはステップS82に進み、「メンテナンス終了」操作ボタン357が操作されないときにはステップS80に戻る。換言すれば、「メンテナンス終了」操作ボタン357が操作されるまではメンテナンス画面MPの表示が継続される。次のステップS82では、ステップS79と同様に、監視映像PMがUSBメモリ186に記憶される。次のステップS83では、ステップS77と同様に、操作画面115、監視映像PMおよび広告映像PDがタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示される。
次のステップS84では、前扉開放情報DOIを受信したか否かが判定される。前扉開放情報DOIを受信したときにはステップS85に進み、前扉開放情報DOIを受信しないときには図10のステップS91に進む。次のステップS85では、ステップS79と同様に、監視映像PMがUSBメモリ186に記憶される。続くステップS86では、図14に示す監視映像PMがタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示される。次のステップS87では、前扉閉鎖情報DCIを受信したか否かが判定される。前扉閉鎖情報DCIを受信したときにはステップS88に進み、前扉閉鎖情報DCIを受信しないときはステップS86に戻る。換言すれば、前扉閉鎖情報DCIを受信するまでは、監視映像PMの表示が継続される。次のステップS88では、ステップS85と同様に、監視映像PMがUSBメモリ186に記憶される。次のステップS89では、ステップS77と同様に、操作画面115、監視映像PMおよび広告映像PDがタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示される。
図10のステップS91では、操作ボタン114が操作されたか否かが判定される。操作ボタン114が操作されたときにはステップS92に進み、操作ボタン114が操作されないときにはステップS96に進む。ステップS92では、操作ボタン114の操作に応じた操作情報OPIが送信される。続くステップS93では、入金情報IMIを受信したか否かが判定される。入金情報IMIを受信したときにはステップS94に進み、入金情報IMIを受信しないときにはステップS93が繰り返し実行される。換言すれば、入金情報IMIを受信するまでは待機状態となる。次のステップS94では、監視映像PMがUSBメモリ186に記憶される。続くステップS95では、入金情報IMIがタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示される。ステップS95が実行された後、ステップS101に進む。
ステップS91で操作ボタン114が操作されないと判定された場合に実行されるステップS96では、入金情報IMIを受信したか否かが判定される。入金情報IMIを受信ときにはステップS97に進み、入金情報IMIを受信していないときには図9のステップS78に戻る。換言すれば、操作ボタン114の操作がなく、入金情報IMIを受信しない場合には、操作画面115、監視映像PMおよび広告映像PDがタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示された状態となる。次のステップS97では、ステップS94と同様に、監視映像PMがUSBメモリ186に記憶される。続くステップS98では、ステップS95と同様に、入金情報IMIがタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示される。次のステップS99では、ステップS91と同様に、操作ボタン114が操作されたか否かが判定される。操作ボタン114が操作されたときにはステップS100に進み、操作ボタン114が操作されないときにはステップS99が繰り返し実行される。換言すれば、操作ボタン114が操作されるまでは待機状態となる。次のステップS100では、ステップS92と同様に、操作情報OPIが送信される。ステップS100の実行後、ステップS101に進む。
次のステップS101では、出金情報OMIを受信したか否かが判定される。出金情報OMIを受信したときはステップS102に進み、出金情報OMIを受信しないときはステップS101が繰り返し実行される。換言すれば、出金情報OMIを受信するまでは待機状態にある。続くステップS102では、出金情報OMIがタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示される。次のステップS103では、出金完了情報OEIを受信したか否かが判定される。出金完了情報OEIを受信したときはステップS104に進み、出金完了情報OEIを受信しないときはステップS103が繰り返し実行される。換言すれば、出金完了情報OEIを受信するまでは待機状態にある。次のステップS104では、ステップS94およびステップS97と同様に、監視映像PMがUSBメモリ186に記憶される。ステップS104の実行後、図9のステップS78に戻る。
<制御ユニットおよび制御PCの相互動作>
次に、図11を参照しながら、制御ユニット142および制御PC174の相互動作について説明する。最初に、制御PC174が監視カメラ136による撮影を開始する(ステップST1)。次に、制御ユニット142が広告表示指令ADIを制御PC174に送信する(ステップST2)。広告表示指令ADIを受信した制御PC174は、広告映像PDをタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示(ステップST3)した後、操作情報OPIを制御ユニット142に送信する(ステップST4)。操作情報OPIを受信した制御ユニット142は、両替表示を行うと判断(ステップST5)した際に、両替表示指令EDIを制御PC174に送信する(ステップST6)。両替表示指令EDIを受信した制御PC174は、操作画面115、監視映像PMおよび広告映像PDをタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示する(ステップST7)。
制御ユニット142は、メンテナンス画面MPを表示すると判断(ステップST8)した際に、メンテナンス画面表示指令MPIを制御PC174に送信する(ステップST9)。制御PC174は、メンテナンス画面表示指令MPIを受信した(ステップST10)と判断した際に、監視映像PMをUSBメモリ186に記憶(ステップST11)した後、メンテナンス画面MPをタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示する(ステップST12)。さらに、制御PC174は、メンテナンス画面MPの表示を終了(ステップST12)すると共に、監視映像PMをUSBメモリ186に記憶する(ステップST14)。
制御ユニット142は、前扉104の開放を検知したと判断(ステップST15)した際に、前扉開放情報DOIを制御PC174に送信する(ステップST16)。制御PC174は、前扉開放情報DOIを受信した(ステップST17)と判断した際に、監視映像PMをUSBメモリ186に記憶した後、監視映像PMをタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示する(ステップST19)。
制御PC174は、前扉104の閉鎖を検知したと判断(ステップST20)した際に、前扉閉鎖情報DCIを制御PC174に送信する(ステップS21)。前扉閉鎖情報DCIを受信した制御PC174は、監視映像PMをUSBメモリ186に記憶する(ステップST22)。
制御PC174は、入金情報IMIを制御PC174に送信する(ステップST23)。入金情報IMIを受信した制御PC174は、監視映像PMをUSBメモリ186に記憶する(ステップST24)と共に、入金情報IMIをタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示する(ステップST25)。そして、制御PC174は、操作情報OPIを制御ユニット142に送信する(ステップST26)。操作情報OPIを受信した制御ユニット142は、出金情報OMIを制御PC174に送信する(ステップST27)。出金情報OMIを受信した制御PC174は、出金情報OMIをタッチパネル式表示装置108の表示部110に表示する(ステップST28)。さらに、制御ユニット142は、出金完了情報OEIを制御PC174に送信する(ステップST29)。出金完了情報OEIを受信した制御PC174は、監視映像PMをUSBメモリ186に記憶する(ステップST30)。
<監視映像の記憶動作>
次に、図12を参照しながら、監視映像PMの記憶動作について説明する。まず、ステップSS1では、監視カメラ136による撮影が実行される。ステップSS2では、ステップSS1で撮影された映像MDがRAM183に一時的に記憶される。上述した通り、所定時間Δt0の映像MDがRAM183に逐次記憶される。このRAM183に記憶される映像MDは、所定時間Δt0経過後に逐次消去される。換言すれば、現在時刻からΔt0遡った映像MDが常に更新されつつRAM183に記憶される。ステップSS3では、監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶に記憶するか否かが判定される。監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶に記憶するときにはステップSS4に進み、監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶に記憶しないときにはステップSS1に戻る。ステップSS4では、RAM183に記憶された映像MDが読み出されてUSBメモリ186に記憶される。上述した通り、現在時刻tmとし、USBメモリ186に記憶される監視映像の所定時間をΔt1とする場合、RAM183に記憶された映像MDのうちの時刻「tm−Δt1」から時刻tmまでの映像MDがRAM183から読み出されてUSBメモリ186に記憶される。
このように、現在時刻tmから所定時間Δt1遡った時刻に開始される映像MDを監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶することにより、両替機100の動作において生起される様々な事象に対応して監視映像PMを記憶することが可能となる。例えば、紙幣の入金に関する事象では、紙幣入出金ユニット144の内部に紙幣が導入された状態で紙幣の識別が実行されて入金が完了するので、紙幣入金口116に紙幣が投入される状態を監視映像PMとして記憶するには、所定時間Δt1遡った状態の映像MDが必要となる。紙幣の出金に関する事象では、紙幣出金口118への紙幣の払い出しを検知した時点で紙幣の出金が完了するので、紙幣出金口118への紙幣が払い出される状態を監視映像PMとして記憶するには、所定時間Δt1遡った状態の映像MDが必要となる。換言すれば、貨幣の入金および出金に関する事象において、それらの状態をより確実に検証することができる。しかも、所定時間Δt1の映像MDを監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶するので、常時映像MDを記憶する場合に比べ、記憶容量を節約することができる。メンテナンス画面MPの表示およびその表示の終了に関する事象または前扉104の開閉(開放および閉鎖)に関する事象においても同様である。
<メンテナンス画面の操作>
次に、図15および図16を参照しながら、メンテナンス画面MPの操作について説明する。図15(A)に示すように、メンテナンス画面MPの上部には、「売上管理」操作ボタン351、「運用設定」操作ボタン352および「初期設定」操作ボタン353が表示される。メンテナンス画面MPの下部には、「メンテナンス終了」操作ボタン357、「再起動」操作ボタン358および「クリア後再起動」操作ボタン359が表示される。また、メンテナンス画面MPの右上部の監視映像表示領域340には、図14と同様の監視映像PMが表示される。図15(A)は「売上管理」操作ボタン351が選択操作された状態を示し、「日計・累計」操作ボタン355および「動作ログ」操作ボタン356が表示される。「日計・累計」操作ボタン355が選択操作されると、当日の売上に関する情報や所定期間の売上に関する情報が表示される。「動作ログ」操作ボタン356が選択操作されると、図15(B)に示す動作ログ表示画面LPが表示される。「運用設定」操作ボタン352が選択操作されると、両替機100の運用時間に関する設定を行うことができる。「初期設定」操作ボタン353が選択操作されると、両替機100の動作に関する各種設定項目の操作ボタンが表示され、それらの操作ボタンを操作することにより設定項目毎に初期値が設定される。「メンテナンス終了」操作ボタン357が選択操作されると、メンテナンス画面MPの表示が終了される。「再起動」操作ボタン358が選択操作されると、両替機100が再起動される。「クリア後再起動」操作ボタン359が選択操作されると、「運用設定」および「初期設定」で設定された項目が初期化された後、両替機100が再起動される。
次に、図15(B)に示す動作ログ表示画面LPについて説明する。動作ログ表示画面LPでは、年月日および時刻を示すタイム情報表示部361、両替機100の動作に応じて生起される事象(所謂、イベント)が時系列に表示されるイベント情報表示部362、イベント情報表示部362において特定のイベントが選択されていることを示すマーク363、マーク363を上に移動させる「上移動」操作ボタン364、マークを下に移動させる「下移動」操作ボタン365、時刻を戻す「時刻戻し」操作ボタン366、時刻を進める「時刻進め」操作ボタン367、日付を戻す「日付戻し」操作ボタン368、日付を進める「日付進め」操作ボタン369、選択されたイベントに対応する監視映像PMを表示する監視映像表示部341、監視映像表示部341に表示される監視映像PMを再生する「再生」操作ボタン371、監視映像表示部341に表示される監視映像PMを早戻しする「早戻し」操作ボタン372、監視映像表示部341に表示される監視映像PMを早送りする「早送り」操作ボタン373および前画面(すなわち、図15(A)の表示画面)に戻る「戻る」操作ボタン374が表示される。
イベント情報表示部362には、例えば、図16に示すように、複数のイベントのそれぞれについて「番号」(No.)、「日時」および「内容」が表示される。複数のイベントは、「日時」の新しいものが最上に位置するよう降順に並べられている。「日時」としては、イベントの生起される「年/月/日 時:分:秒」が表示される。「内容」としては、イベントの種別や入出金情報が表示される。換言すれば、イベントの生起された時刻および当該イベントの種別を含む履歴情報が表示される。これにより、複数のイベントのうちの一つを特定し、当該特定されたイベントについて監視映像PMを監視映像表示部341に表示して確認することができる。したがって、イベントに関わる監視映像PMによる検証を容易かつ確実に行うことが可能となる。
上述した通り、本発明の第1実施形態の監視装置190では、監視カメラ136が前方に設定された撮影範囲の映像を撮影する。制御装置192は、監視カメラ136により撮影される映像MDに基づく監視映像PMを表示装置108に表示する。また、制御装置192は、両替機(貨幣処理装置)100において生起される動作の事象毎に監視映像PMをUSBメモリ(不揮発性記憶装置)186に記憶する。制御装置192は、監視カメラ136で撮影された第1所定時間Δt0の映像MDを逐次記憶しつつ第1所定時間Δt0経過後の記憶された映像MDを消去するRAM(一時記憶装置)183を有する。そして、事象が生起された時刻tmから第1所定時間Δt0より短い第2所定時間Δt1遡った時刻「tm−Δt1」に開始される監視カメラ136の映像MDがRAM183から読み出されて監視映像PMがUSBメモリ186に記憶される。
紙幣入金口116または硬貨投入口120(貨幣入金口)への貨幣の入金に関わる監視映像PMおよび紙幣出金口118または硬貨受皿126(貨幣出金口)への貨幣の出金に関わる監視映像PMが表示装置108に表示された場合、両替機100の利用者がこれらの監視映像PMをリアルタイムで見ることになる。これにより、利用者は入金および出金の様子が監視されていることを感じ、無闇なクレームを自粛することが期待され、トラブルを抑止することができる。また、メンテナンス作業に関わる監視映像PMが表示装置108に表示された場合、店員等の作業者がメンテナンス作業の様子が監視されていることを感じ、不正行為を思い止まることが期待され、不正行為を抑止することができる。
他方、紙幣入金口116または硬貨投入口120への貨幣の入金完了時が事象として設定されると、入金完了時tmから所定時間Δt1遡った時刻「tm−Δt1」から入金完了時刻tmまでの間の監視映像PMがUSBメモリ186に記憶される。また、紙幣出金口118または硬貨受皿126への貨幣の出金完了時が事象として設定されると、出金完了時tmから所定時間Δt1遡った時刻「tm−Δt1」から出金完了時刻tmまでの間の監視映像PMがUSBメモリ186に記憶される。記憶された監視映像PMを表示装置108に表示すれば、貨幣の入金および出金のそれぞれの状態を事後検証することができる。したがって、利用者からクレームがあった場合にトラブルを容易に検証して解決することができる。さらに、店員等の作業者がメンテナンス作業を行う際に、前扉104を開放した時が事象として設定されると、前扉104を開放した時tmから所定時間Δt1遡った時刻「tm−Δt1」から前扉104を開放した時刻tmまでの間の監視映像PMがUSBメモリ186に記憶される。また、前扉104を閉鎖した時が事象として設定されると、前扉104を閉鎖した時tmから所定時間Δt1遡った時刻「tm−Δt1」から前扉104を閉鎖した時刻tmまでの間の監視映像PMがUSBメモリ186に記憶される。記憶された監視映像PMを表示装置108に表示すれば、メンテナンス作業を行った作業者を特定することができる。したがって、メンテナンス作業に関わる不正行為があった場合の事後検証が可能となる。
さらに、制御装置192は、事象が生起された時刻tmおよび当該事象の種別を含む履歴情報と関連付けて監視映像PMをUSBメモリ186に記憶すると共に、履歴情報に対応する監視映像PMを表示装置108に表示する。この場合、履歴情報に基づいて監視映像PMを事後確認することできるので、利便性が高まると共に、より確実な検証が可能になる。
(実施形態2)
次に、本発明の第2実施形態の監視装置について説明する。本実施形態の監視装置は、図5のステップS5で表示される監視映像が紙幣入金口116および紙幣出金口118に対応する部分監視映像PMPであり、図6のステップS24、S27、S36で記憶される監視映像が当該部分監視映像PMPである点において、第1実施形態の監視装置190と相違する。そのため、ここでは部分監視映像PMPについてのみ説明し、それ以外の詳細な説明を省略する。
図17に示すように、タッチパネル式表示装置108の表示部110の右上隅表示領域308には、紙幣入金口116および紙幣出金口118に対応する部分監視映像PMPが表示される。この部分監視映像PMPは、CPU182がメモリ186に一時的に記憶された監視映像PMから紙幣入金口116および紙幣出金口118に対応する撮影領域を切り出すことにより生成される。
次に、図18を参照しながら、監視映像PMおよび部分監視映像PMPのいずれか一方をUSBメモリ186に記憶する動作について説明する。まず、ステップSS1では、監視カメラ136による撮影が実行される。ステップSS2では、ステップSS1で撮影された映像MDがRAM183に一時的に記憶される。第1実施形態の場合と同様に、所定時間Δt0の映像MDがRAM183に逐次記憶される。このRAM183に記憶される映像MDは、所定時間Δt0経過後に逐次消去される。換言すれば、現在時刻からΔt0遡った映像MDが常に更新されつつRAM183に記憶される。次のステップSS3では、監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶に記憶するか否かが判定される。監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶に記憶するときにはステップSS4に進み、監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶に記憶しないときにはステップSS1に戻る。
次のステップSS5では、部分監視映像PMPを記憶するか否かが判定される。すなわち、図5の両替機100の動作におけるステップS7、S10、S12、S15、図9の制御PC174の動作におけるステップS79、S82、S85、S88および図11の制御PC174の動作におけるステップST11、ST14、ST18、ST22では、部分監視映像PMPの記憶ではないと判定され、ステップSS6が実行されることにより、第1実施形態の場合と同様に、RAM183に記憶された映像MDが監視映像PMとしてUSBメモリ186に記憶される。ステップSS6の実行後、ステップSS1に戻る。他方、図6の両替機100の動作におけるステップS24、S27、S36、図10の制御PC174の動作におけるステップS94、S97、S104および図11の制御PC174の動作におけるステップST24、ST30では、部分監視映像PMPの記憶であると判定され、ステップSS7が実行されることにより、メモリ186に記憶された映像MDから部分監視映像PMPが切り出される。そして、次のステップSS8では、部分監視映像PMPがUSBメモリ186に記憶に記憶される。ステップSS8の実行後、ステップSS1に戻る。こうして、現在時刻tmとし、USBメモリ186に記憶される監視映像の所定時間をΔt1とする場合、RAM183に記憶された映像MDのうちの時刻「tm−Δt1」から時刻tmまでの映像MDがRAM183から読み出されてUSBメモリ186に記憶される。
このように、現在時刻tmから所定時間Δt1遡った時刻に開始される映像MDを監視映像PMまたは部分監視映像PMPとしてUSBメモリ186に記憶することにより、両替機100の動作において生起される様々な事象に対応して監視映像PMまたは部分監視映像PMPを記憶することが可能となる。例えば、紙幣の入金に関する事象では、紙幣入出金ユニット144の内部に紙幣が導入された状態で紙幣の識別が実行されて入金が完了するので、紙幣入金口116に紙幣が投入される状態を監視映像PMとして記憶するには、所定時間Δt1遡った状態の映像MDが必要となる。紙幣の出金に関する事象では、紙幣出金口118への紙幣の払い出しを検知した時点で紙幣の出金が完了するので、紙幣出金口118への紙幣が払い出される状態を監視映像PMとして記憶するには、所定時間Δt1遡った状態の映像MDが必要となる。換言すれば、貨幣の入金および出金に関する事象において、それらの状態をより確実に検証することができる。しかも、所定時間Δt1の映像MDを部分監視映像PMPとしてUSBメモリ186に記憶するので、常時映像MDを記憶する場合に比べ、記憶容量を節約することができる。さらに、部分監視映像PMPをUSBメモリ186に記憶に記憶するので、第1実施形態の場合に比べ、さらに記憶容量を節約できる。また、部分監視映像PMPとすることにより、紙幣の入出金に関する部分監視映像PMPが視認し易くなり、紙幣の入出金の検証を容易かつ確実に行うことができるという利点がある。利用者との間で生じるトラブルの多くは紙幣の入出金に関する場合が多いため、トラブルの解決に有効である。
(変形例)
本発明は、第1および第2実施形態に限定されるものではなく、適宜の変更が可能である。例えば、第1および第2実施形態では、監視装置190が両替機100に搭載されているが、メダルの貸出し機能および両替機能を併せ持つメダル貸し・両替機などの両替機能を有する他の貨幣処理装置に適用することができる。