JP6839284B2 - 回転翼航空機の降着装置 - Google Patents

回転翼航空機の降着装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6839284B2
JP6839284B2 JP2019533894A JP2019533894A JP6839284B2 JP 6839284 B2 JP6839284 B2 JP 6839284B2 JP 2019533894 A JP2019533894 A JP 2019533894A JP 2019533894 A JP2019533894 A JP 2019533894A JP 6839284 B2 JP6839284 B2 JP 6839284B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cross tube
composite material
rotorcraft
skid
rigidity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019533894A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2019026350A1 (ja
Inventor
公三郎 秋葉
公三郎 秋葉
巌 村田
巌 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Subaru Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Subaru Corp filed Critical Subaru Corp
Publication of JPWO2019026350A1 publication Critical patent/JPWO2019026350A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6839284B2 publication Critical patent/JP6839284B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C25/00Alighting gear
    • B64C25/32Alighting gear characterised by elements which contact the ground or similar surface 
    • B64C25/52Skis or runners
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C25/00Alighting gear
    • B64C25/02Undercarriages
    • B64C25/04Arrangement or disposition on aircraft
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C25/00Alighting gear
    • B64C25/02Undercarriages
    • B64C25/06Undercarriages fixed
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C27/00Rotorcraft; Rotors peculiar thereto
    • B64C27/04Helicopters
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C25/00Alighting gear
    • B64C25/32Alighting gear characterised by elements which contact the ground or similar surface 
    • B64C2025/325Alighting gear characterised by elements which contact the ground or similar surface  specially adapted for helicopters
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C25/00Alighting gear
    • B64C25/32Alighting gear characterised by elements which contact the ground or similar surface 
    • B64C25/58Arrangements or adaptations of shock-absorbers or springs
    • B64C25/62Spring shock-absorbers; Springs

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Railway Tracks (AREA)

Description

本発明の実施形態は、回転翼航空機の降着装置、回転翼航空機及び回転翼航空機の降着方法に関する。
従来、回転翼航空機の降着装置として、スキッドが知られている(例えば特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照)。スキッドは、そり状の滑り材を使用した降着装置である。回転翼航空機が着陸する際には、スキッドの変形によってエネルギが吸収される。
特開2005−343309号公報 特開2004−098832号公報 特開2009−073209号公報
回転翼航空機が着陸する際におけるエネルギの吸収量を十分に確保するためには、スキッドに大きな変形を生じさせることが必要となる。その反面、スキッドが過剰に変形すると、機体が地面に接触する恐れがある。このため、スキッドの設計においては、十分なエネルギ吸収と、機体の地面への接触の回避を両立させることが重要である。
そこで、本発明は、回転翼航空機が着陸する際における十分なエネルギ吸収と、機体の地面への接触の回避をより良好な条件下において両立できるようにすることを目的とする。
本発明の実施形態に係る回転翼航空機の降着装置は、2本のスキッドチューブと、前記2本のスキッドチューブを連結して回転翼航空機の胴体に取付けるためのクロスチューブとを有し、前記クロスチューブの中央部分を複合材で構成する一方、前記クロスチューブの両端部分を金属で構成したものである。
また、本発明の実施形態に係る回転翼航空機は、上述した降着装置を備えたものである。
また、本発明の実施形態に係る回転翼航空機の降着方法は、回転翼航空機の降着装置を構成する2本のスキッドチューブを連結して前記回転翼航空機の胴体に取付けるためのクロスチューブの中央部分を複合材で構成する一方、前記クロスチューブの両端部分を金属で構成することによって、前記回転翼航空機の着陸時におけるエネルギの吸収量を確保しつつ前記回転翼航空機の胴体が地面に接触することを回避するようにしたものである。
本発明の第1の実施形態に係る降着装置としてのスキッドを備えた回転翼航空機の側面図。 図1に示す回転翼航空機に取付けられるスキッドの構造を示す斜視図。 図1及び図2に示すクロスチューブの構造例を示す横断面図。 図1乃至図3に示すクロスチューブが変形する様子を示す図。 図1乃至図3に示すクロスチューブに付与される機械的特性の一例を示すグラフ。 図1及び図2に示すクロスチューブの別の構造例を示す横断面図。 繊維の配向角が異なる2枚の板状の複合材の一部を共通の繊維強化層で構成する場合の例を示す部分拡大横断面図。 本発明の第2の実施形態に係る降着装置としてのスキッドの構成を示す正面図。 本発明の第3の実施形態に係る降着装置としてのスキッドの構成を示す正面図。
実施形態
本発明の実施形態に係る回転翼航空機の降着装置、回転翼航空機及び回転翼航空機の降着方法について添付図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
(構成及び機能)
図1は本発明の第1の実施形態に係る降着装置としてのスキッドを備えた回転翼航空機の側面図であり、図2は図1に示す回転翼航空機に取付けられるスキッドの構造を示す斜視図である。
図1に示すように回転翼航空機1は、回転翼2を備えた胴体3に降着装置としてスキッド4を取付けて構成される。典型的なスキッド4は、図1及び図2に示すようにそり状の2本のスキッドチューブ10と、各スキッドチューブ10を胴体3に取付けるための湾曲した2本のクロスチューブ11で構成される。
各スキッドチューブ10は、回転翼航空機1の基準軸の1つである縦軸Xに平行に配置される滑り材である。一方、各クロスチューブ11は、2本のスキッドチューブ10を連結した状態で胴体3の下部に取付けるための支持部材である。従って、各クロスチューブ11の長さ方向は、回転翼航空機1の縦軸Xに概ね垂直な平面上において曲線となる。そして、一方のクロスチューブ11が前方側に配置され、他方のクロスチューブ11が後方側に配置される。更に、各クロスチューブ11は、変形することによって回転翼航空機1が着陸する際にエネルギを吸収する役割も担う。
各クロスチューブ11は、樹脂を繊維で強化した複合材で構成される。複合材の例としては、ガラス繊維で樹脂を強化したガラス繊維強化プラスチック(GFRP: Glass fiber reinforced plastics)、炭素繊維で樹脂を強化した炭素繊維強化プラスチック(CFRP: Carbon Fiber Reinforced Plastics)及び紙で樹脂を強化したノーメックス(登録商標)が挙げられる。
従来のスキッドチューブ及びクロスチューブは金属で構成されていた。複合材は金属に比べて比剛性が高い。従って、少なくとも回転翼航空機1が着陸する際においてエネルギ吸収を担うクロスチューブ11を複合材で構成することによって、軽量化を図ることができる。もちろん、スキッドチューブ10を複合材で構成してもよい。
クロスチューブ11を複合材で構成すると、クロスチューブ11の機械的特性に異方性を付与することが可能となる。すなわち、複合材は、繊維の積層方向に依存して機械的特性が変化し、かつ異方性を有する。そこで、複合材の異方性を利用して鉛直方向におけるクロスチューブ11の曲げに対する剛性を小さくする一方、クロスチューブ11の長さ方向における引張に対する剛性を大きくすることができる。つまり、曲げには弱く、引張には強いクロスチューブ11を設計及び製作することができる。
図3は図1及び図2に示すクロスチューブ11の構造例を示す横断面図である。
図3に例示されるようにクロスチューブ11を、2枚の湾曲した板状の複合材片20A、20Bを組合わせることによって製作することができる、複合材片20A、20B同士は、例えば、接着剤やファスナで結合することができる。或いは、複合材片20A、20Bを一体成形(Co−curing)しても良い。複合材片20A、20Bを一体成形する場合には、後述するように複合材片20A、20Bの一部を共通の繊維強化層で構成することもできる。
各複合材片20A、20Bの横断面の形状は、円弧状となっている。このため、2枚の複合材片20A、20Bを組合わせると円筒状のクロスチューブ11となる。クロスチューブ11は長さ方向に湾曲しているため、各複合材片20A、20Bも長さ方向に湾曲した形状となる。
第1の複合材片20Aは、クロスチューブ11の上面側における3/4程度の範囲をカバーする板状の複合材で構成することができる。他方、第2の複合材片20Bは、クロスチューブ11の下面側における1/4程度の範囲をカバーする板状の複合材で構成することができる。そして、第1の複合材片20Aを構成する繊維の配向角と、第2の複合材片20Bを構成する繊維の配向角とを、互いに異なる配向角に決定することができる。
そうすると、クロスチューブ11の剛性に異方性を付与することができる。クロスチューブ11の長さ方向が繊維の長さ方向である複合材は、クロスチューブ11の長さ方向における曲げ剛性及び引張剛性が高い。一方、クロスチューブ11の長さ方向に垂直な円周方向が繊維の長さ方向である複合材は、クロスチューブ11の長さ方向における曲げ剛性及び引張剛性が低い。
そこで、クロスチューブ11の下側における第2の複合材片20Bを強化する繊維のうち、クロスチューブ11の長さ方向に垂直な方向に強化する繊維の割合を最大に設定することができる。他方、クロスチューブ11の前方側、上側及び後方側から成る残りの部分をカバーする第1の複合材片20Aを強化する繊維のうち、クロスチューブ11の長さ方向に強化する繊維の割合を最大に設定することができる。
そうすると、クロスチューブ11の下側のみ剛性が相対的に小さく、前方側、上側及び後方側を含むその他の部分では剛性が相対的に大きいスキッド4を製作することができる。
典型的な航空機の構造部材は、繊維の配向角が0度、45度及び90度である複合材を組合わせて製作される。このため、クロスチューブ11を構成する第1の複合材片20A及び第2の複合材片20Bについても、繊維の配向角が0度、45度及び90度である複合材を組合わせて製作することができる。
尚、クロスチューブ11の横断面が円形であれば、クロスチューブ11の長さ方向に垂直な円周方向を長さ方向とする配向角が90度の繊維は、クロスチューブ11の横断面上において円弧状となる。一方、クロスチューブ11の長さ方向を、長さ方向とする配向角が0度の繊維は、クロスチューブ11の横断面上において点状となる。
クロスチューブ11には、最低限の剛性を各方向に付与することが重要である。そこで、例えば、第1の複合材片20A及び第2の複合材片20Bの双方に、繊維の配向角が0度である複合材及び繊維の配向角が90度である複合材がいずれも最低10%以上含まれるように繊維の配向を決定することができる。
実用的な例として、クロスチューブ11の前方側、上側及び後方側をカバーする第1の複合材片20Aについては、繊維の配向角が0度である複合材の割合を50%、45度である複合材の割合を40%、90度である複合材の割合を10%とする0度リッチな複合材とすることができる。他方、クロスチューブ11の下側をカバーする第2の複合材片20Bについては、繊維の配向角が0度である複合材の割合を10%、45度である複合材の割合を40%、90度である複合材の割合を50%とする90度リッチな複合材とすることができる。
クロスチューブ11の下側をカバーする第2の複合材片20Bのみを90度リッチな複合材とし、クロスチューブ11の前方側、上側及び後方側をカバーする第1の複合材片20Aを0度リッチな複合材とすると、クロスチューブ11の下側のみが曲げ変形し易く、クロスチューブ11の前方側、上側及び後方側は曲げ変形し難いクロスチューブ11となる。
クロスチューブ11の曲げ剛性に効くのは、主に上側と下側の剛性である。一方、クロスチューブ11の軸方向における剛性に効くのは、全周の剛性である。従って、上述したような複合材の積層構成にすると、クロスチューブ11全体としては、全周に亘って均一な積層構成とする場合と比べて、曲げ剛性と軸方向における剛性に差異を生じさせることが可能になる。つまり、クロスチューブ11の曲げ剛性が相対的に低く、軸方向における剛性が相対的に高いスキッド4を製作することができる。
図4は図1乃至図3に示すクロスチューブ11が変形する様子を示す図である。
回転翼航空機1が着陸すると、図4において実線で示すような湾曲形状を有する変形前におけるクロスチューブ11に上下方向の荷重が作用することになる。このため、図4において点線で示すようにクロスチューブ11には概ね鉛直下方の曲げ変形が生じる。
クロスチューブ11の曲げ変形が大きくなると、クロスチューブ11には概ね水平方向の荷重が作用することになる。その結果、スキッドチューブ10と地面30との間には、摩擦力が生じる。スキッドチューブ10と地面30との間における摩擦力が最大静止摩擦力を超えると、図4において一点鎖線で示すようにクロスチューブ11は、水平方向に広がるように変形する。
このため、スキッドチューブ10には、曲げ荷重に加えて引張荷重が作用することになる。すなわち、クロスチューブ11の変形の初期段階には曲げ荷重が作用し、その後、引張荷重が作用する。
そこで、図3に例示されるように、クロスチューブ11の下側の剛性を小さくする一方、その他の部分における剛性を大きく設定することができる。これにより、回転翼航空機1が着陸してクロスチューブ11に上下方向の曲げ荷重が作用した段階では、クロスチューブ11の下側を容易に変形させることによってエネルギを十分に吸収することができる。そして、クロスチューブ11の変形が大きくなり、クロスチューブ11に引張荷重が作用する段階では、クロスチューブ11の前方側、上側及び後方側に付与された剛性によって変形の増加を抑制することができる。その結果、回転翼航空機1の胴体3が地面30に接触することを確実に回避することができる。
図5は図1乃至図3に示すクロスチューブ11に付与される機械的特性の一例を示すグラフである。
図5において横軸はクロスチューブ11の変位を示し、縦軸はクロスチューブ11の剛性を示す。図3に例示されるように、クロスチューブ11の下側の剛性を小さくする一方、その他の部分における剛性を大きく設定すると、図5に示すように、変位の変化に対して剛性が非線形に変化する特性を有するクロスチューブ11を製作することができる。より具体的には、図5に示す横軸を変位とし、縦軸を剛性とする座標系において下に凸となる曲線で表される機械的特性をクロスチューブ11に付与することができる。
このように変形が大きくなる程、剛性が高くなる非線形な特性をクロスチューブ11に付与すれば、回転翼航空機1の着陸時におけるエネルギの吸収量を確保しつつ回転翼航空機1の胴体3が地面30に接触することを回避することができる。そして、回転翼航空機1の着陸時におけるエネルギの吸収量と、回転翼航空機1の胴体3が地面30に接触することを回避する効果のバランスは、複合材を構成する繊維の配向を調節することによって好適化することができる。
尚、90度リッチな複合材で構成される1/4の範囲をカバーする第2の複合材片20Bと、0度リッチな複合材で構成される3/4の範囲をカバーする第1の複合材片20Aを上下反転させても同様な効果が得られる。すなわち、クロスチューブ11の上側のみ剛性が相対的に小さく、前方側、下側及び後方側を含むその他の部分では剛性が相対的に大きいスキッド4を製作しても、同様な効果を得ることができる。
つまり、クロスチューブ11を構成する複合材の上側及び下側のいずれか一方を強化する繊維のうちクロスチューブ11の長さ方向に垂直な方向に強化する繊維の割合を最大とし、複合材の残りの部分を強化する繊維のうちクロスチューブ11の長さ方向に強化する繊維の割合を最大とすれば、クロスチューブ11に変位の増加に伴って非線形に増加する剛性を付与することができる。その結果、回転翼航空機1の着陸時におけるエネルギの吸収量を確保しつつ回転翼航空機1の胴体3が地面30に接触することを回避することができるという効果を得ることができる。
図6は図1及び図2に示すクロスチューブ11の別の構造例を示す横断面図である。
図6に例示されるようにクロスチューブ11を前方側、後方側、上側及び下側の4つの複合材片20C、20D、20E、20Fで構成することもできる。すなわち、クロスチューブ11を4分割することもできる。
この場合、クロスチューブ11の前方側及び後方側に配置される複合材片20C、20Dについては、図3に示す第1の複合材片20Aと同様に、0度リッチな複合材で構成することができる。他方、クロスチューブ11の上側及び下側に配置される複合材片20E、20Fについては、90度リッチな複合材で構成することができる。
但し、図3に示す2分割の構造例と比較して、図6に示す4分割の例では、90度リッチな複合材で構成される範囲が広くなるため、繊維の配向角が90度である複合材の割合を減らしてもよい。具体例として、クロスチューブ11の上側及び下側に配置される複合材片20E、20Fについては、繊維の配向角が0度である複合材の割合と、繊維の配向角が90度である複合材の割合を同じにする一方、クロスチューブ11の前方側及び後方側に配置される複合材片20C、20Dについては、0度リッチな複合材で構成することができる。
つまり、クロスチューブ11の前方側及び後方側に配置される複合材片20C、20Dに含まれる、繊維の配向角が90度である複合材の割合よりも、クロスチューブ11の上側及び下側に配置される複合材片20E、20Fに含まれる、繊維の配向角が90度である複合材の割合を大きくすれば、目的とする異方性をクロスチューブ11に付与することができる。換言すれば、クロスチューブ11を構成する複合材の上側及び下側を強化する繊維のうちクロスチューブ11の長さ方向に垂直な方向に強化する繊維の割合を、複合材の前方側及び後方側を強化する繊維のうちクロスチューブ11の長さ方向に垂直な方向に強化する繊維の割合よりも大きくすれば、クロスチューブ11に変位の増加に伴って非線形に増加する剛性を付与することができる。
上述した例の他、繊維の配向角が90度である複合材の割合を2段階ではなく、3段階以上で段階的に変えるようにしてもよい。すなわち、クロスチューブ11を前方側、後方側、上側及び下側の4つの領域よりも更に細かい領域に分割して繊維の配向を調整することもできる。また、必ずしも繊維の配向角が0度である複合材や繊維の配向角が90度である複合材を使用せずにクロスチューブ11に異方性を付与することもできる。具体例として、繊維の配向角が45度である複合材の割合や繊維の配向角が60度である複合材の割合を調節することによっても、変位に依存して非線形に剛性が変化するクロスチューブ11を設計及び製作することができる。
そして、具体的な繊維の配向については、目的とする剛性の非線形な変化が得られるようにシミュレーションや試験によって決定することができる。
複合材で構成される中空のクロスチューブ11は、任意の方法で製作することができる。複合材の代表的な成形法としては、未硬化の熱硬化性樹脂を繊維に含浸させたシートのプリプレグを積層し、プリプレグの積層体を複合材の形状に合わせて賦形した後、オートクレーブ装置で加熱硬化する方法と、RTM(Resin Transfer Molding)法が挙げられる。
RTM法は、シート状の繊維を積層して賦形した後に熱硬化性樹脂を含浸させて加熱硬化を行う複合材の成形方法である。RTM法のうち真空圧で繊維に樹脂を含浸させる手法は、VaRTM(Vacuum assisted Resin Transfer Molding)法と呼ばれる。また、プリプレグの積層と、RTM法を併用するハイブリッド成形法でクロスチューブ11を製作するようにしてもよい。
クロスチューブ11は中空である。このため、例えば水溶性の中子にプリプレグ又は繊維を積層し、繊維に含浸させた樹脂の加熱硬化によって複合材を成形した後に中子を除去する製法によってクロスチューブ11を一体成形することができる。この場合、図3に例示されるように、クロスチューブ11を2分割とすれば、強化方向が異なる少なくとも2種類のプリプレグ又は繊維の積層によってクロスチューブ11を製作することができる。このため、製造労力を低減することができる。
別の製造方法として、クロスチューブ11を構成する湾曲した複合材片を別々に加熱成形した後、組立てる方法が挙げられる。この場合、図6に例示されるようにクロスチューブ11を前方側、後方側、上側及び下側の4つの複合材片20C、20D、20E、20Fで構成すれば、凸状に湾曲した表面を有する成形型を使用して、各複合材片20C、20D、20E、20Fをそれぞれ加熱成形することができる。そして、加熱成形後における各複合材片20C、20D、20E、20Fを組立てることによってクロスチューブ11を製作することができる。このため、図6に例示されるようにクロスチューブ11を4分割とすれば、成形型を用いた製作が容易となる。
一方、図3に例示されるように、クロスチューブ11を2つの複合材片20A、20Bで構成する場合においても、前方側、上側及び後方側をカバーする第1の複合材片20Aについては水溶性の中子や可撓性を有するブラダバッグ等を使用して加熱成形し、クロスチューブ11の下側を構成する第2の複合材片20Bについては、凸状に湾曲した表面を有する成形型を使用して加熱成形することができる。そして、成形後における第1の複合材片20A及び第2の複合材片20Bを組立ててクロスチューブ11を製作することができる。この場合、組立ての対象となるのは、2つの複合材片20A、20Bであるため、クロスチューブ11を4分割とする場合に比べて組立作業が容易となる。
もちろん、前方側、上側及び後方側をカバーする第1の複合材片20Aを更に2つの複合材片に分割し、成形型を複合材片から取り外せるようにしてもよい。この場合、成形型を用いた3つの複合材片の加熱硬化と、加熱硬化後における複合材片の組立てによって、図3に示すクロスチューブ11を製作することができる。
尚、一体成形を行わずに組立てによってクロスチューブ11を製作する場合における複合材片同士の接合は、接着剤や金具を用いて行うことができる。
組立てによってクロスチューブ11を製作する場合には、クロスチューブ11を長さ方向に分割することもできる。その場合、中子を引き抜くことができる程度の長さにクロスチューブ11を分割すれば、横断面が円形の複合材片を一体成形することが可能となる。
クロスチューブ11を長さ方向に分割する場合や、水溶性の中子を使用してクロスチューブ11を成形する場合など、クロスチューブ11を円周方向に一体成形する場合には、繊維の配向角が異なる複数の円弧状の複合材であっても、上述したように、一部の繊維強化層を共通にすることができる。
図7は繊維の配向角が異なる2枚の板状の複合材の一部を共通の繊維強化層で構成する場合の例を示す部分拡大横断面図である。
図7に示すように繊維の配向角が互いに異なる2枚の板状の複合材片41A、41Bの端部を連結して1枚の板状の複合材42を製作する場合、一部の繊維強化層を共通にすることができる。すなわち、特定の層のみ、繊維の長さ方向が異なる繊維強化層で2枚の複合材片41A、41Bを構成することができる。
図7に示す例では、1層のみが一方の複合材片41Aでは繊維の長さ方向が0度であるのに対して他方の複合材片41Bでは繊維の長さ方向が90度となっている。そして、他の層では、繊維の長さ方向が0度、45度及び90度である共通の繊維強化層によって双方の複合材片41A、41Bが構成されている。
以上のような回転翼航空機1は、降着装置であるスキッド4を構成するクロスチューブ11を複合材で製作したものである。また、上述したスキッド4は、複合材の異方性を利用して、変位に応じて非線形に変化する剛性をクロスチューブ11に付与したものである。
(効果)
このため、スキッド4を取付けた回転翼航空機1によれば、従来の金属製のスキッドを取付けた回転翼航空機に比べて軽量化を図ることができる。また、変位に応じて非線形に変化する剛性をクロスチューブ11に付与することによって、回転翼航空機1の着陸時における十分なエネルギ吸収と、胴体3と地面30との間における接触の回避を一層確実に両立させることができる。
(第2の実施形態)
図8は本発明の第2の実施形態に係る降着装置としてのスキッドの構成を示す正面図である。
図8に示された第2の実施形態におけるスキッド4Aでは、クロスチューブ11全体を複合材で構成せずに、クロスチューブ11の一部を複合材で構成した点が第1の実施形態におけるスキッド4と相違する。第2の実施形態におけるスキッド4Aの他の構成及び作用については第1の実施形態におけるスキッド4と実質的に異ならないためスキッド4Aのみ図示し、同一の構成又は対応する構成については同符号を付して説明を省略する。
図8に例示されるように、クロスチューブ11の湾曲量が小さい中央部分11Aを複合材で構成する一方、クロスチューブ11の両端部分11Bを金属で構成するようにしてもよい。そうすると、チューブ状の複合材の湾曲量が小さくなるため、チューブ状の複合材の製作時においてブラダバッグや中子を引き抜くことが容易となる。その結果、クロスチューブ11の製作が容易となる。すなわち、クロスチューブ11を円周方向に一体成形することが容易となる。尚、複合材で構成される中央部分11Aと、金属で構成される両端部分11Bは、接着剤やファスナで連結することができる。
このように、クロスチューブ11の少なくとも一部を複合材で構成すれば、クロスチューブ11の軽量化と、非線形に変化する剛性の付与を行うことができる。そして、非線形に変化する剛性をクロスチューブ11に付与すれば、回転翼航空機1の着陸時における十分なエネルギ吸収と、胴体3と地面との間における接触の回避を一層確実に両立させることができる。
(第3の実施形態)
図9は本発明の第3の実施形態に係る降着装置としてのスキッドの構成を示す正面図である。
図9に示された第3の実施形態におけるスキッド4Bでは、クロスチューブ11を湾曲の無い非湾曲部分11Cと、湾曲部分11Dで構成し、非湾曲部分11Cについては複合材で構成する一方、湾曲部分11Dについては金属で構成した点が第2の実施形態におけるスキッド4Aと相違する。第3の実施形態におけるスキッド4Bの他の構成及び作用については第2の実施形態におけるスキッド4Aと実質的に異ならないためスキッド4Bのみ図示し、同一の構成又は対応する構成については同符号を付して説明を省略する。
図9に示すようにクロスチューブ11を非湾曲部分11Cと、湾曲部分11Dで構成することができる。すなわち、クロスチューブ11の中央部分及び両端部分を非湾曲部分11Cで構成し、中央と両側の非湾曲部分11Cの間を湾曲部分11Dで連結することができる。
この場合、非湾曲部分11Cについては中子を容易に引き抜くことが可能となる。このため、繊維の配向角が一定でない複合材の一体成形によって非湾曲部分11Cを容易に製作することが可能となる。その結果、複合材のメリットを有効活用することができる。すなわち、複合材で製作することが困難な湾曲部分11Dについては金属で製作することによって製作を容易としつつ、複合材で製作することが容易な非湾曲部分11Cについては、複合材で製作することによって軽量化及び非線形に変化する剛性の付与という複合材の特質を活かすことができる。
尚、複合材で構成される非湾曲部分11Cと、金属で構成される湾曲部分11Dは、接着剤やファスナで連結することができる。
(他の実施形態)
以上、特定の実施形態について記載したが、記載された実施形態は一例に過ぎず、発明の範囲を限定するものではない。ここに記載された新規な方法及び装置は、様々な他の様式で具現化することができる。また、ここに記載された方法及び装置の様式において、発明の要旨から逸脱しない範囲で、種々の省略、置換及び変更を行うことができる。添付された請求の範囲及びその均等物は、発明の範囲及び要旨に包含されているものとして、そのような種々の様式及び変形例を含んでいる。

Claims (3)

  1. 2本のスキッドチューブと、
    前記2本のスキッドチューブを連結して回転翼航空機の胴体に取付けるためのクロスチューブと、
    を有し、
    前記クロスチューブの中央部分を複合材で構成する一方、前記クロスチューブの両端部分を金属で構成した回転翼航空機の降着装置。
  2. 請求項記載の降着装置を備えた回転翼航空機。
  3. 回転翼航空機の降着装置を構成する2本のスキッドチューブを連結して前記回転翼航空機の胴体に取付けるためのクロスチューブの中央部分を複合材で構成する一方、前記クロスチューブの両端部分を金属で構成することによって、前記回転翼航空機の着陸時におけるエネルギの吸収量を確保しつつ前記回転翼航空機の胴体が地面に接触することを回避する回転翼航空機の降着方法。
JP2019533894A 2017-07-31 2018-04-06 回転翼航空機の降着装置 Active JP6839284B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017147866 2017-07-31
JP2017147866 2017-07-31
PCT/JP2018/014698 WO2019026350A1 (ja) 2017-07-31 2018-04-06 回転翼航空機の降着装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019026350A1 JPWO2019026350A1 (ja) 2020-07-09
JP6839284B2 true JP6839284B2 (ja) 2021-03-03

Family

ID=65233349

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019533894A Active JP6839284B2 (ja) 2017-07-31 2018-04-06 回転翼航空機の降着装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11383828B2 (ja)
EP (1) EP3663196A4 (ja)
JP (1) JP6839284B2 (ja)
CN (1) CN110770122B (ja)
WO (1) WO2019026350A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111993980A (zh) * 2020-07-21 2020-11-27 南昌航空大学 一种无人机磁悬浮起降装置

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2554210B1 (fr) * 1983-11-02 1986-01-24 Aerospatiale Poutre flexible a forte absorption d'energie, et trains d'atterrissage et bequille arriere d'aerodyne equipes d'une telle poudre
FR2608242B1 (fr) * 1986-12-12 1989-03-31 Aerospatiale Amortisseur-verin, contre-fiche le comportant, et train d'atterrissage equipe d'une telle contre-fiche
FR2676207B1 (fr) * 1991-05-06 1993-08-27 Aerospatiale Train d'atterrissage pour aerodynes, a traverses en materiau composite.
FR2676208B1 (fr) * 1991-05-06 1994-03-04 Aerospatiale Ste Nationale Indle Train d'atterrissage pour aerodyne, avec arceaux en materiau composite.
JPH1149097A (ja) * 1997-08-05 1999-02-23 Mitsubishi Heavy Ind Ltd スキッド式降着装置
US6244538B1 (en) * 1999-05-19 2001-06-12 Bell Helicopter Textron Inc. Stiffness de-coupled skid landing gear
JP4115783B2 (ja) 2002-09-09 2008-07-09 富士重工業株式会社 回転翼航空機の降着装置
JP4460954B2 (ja) 2004-06-03 2010-05-12 富士重工業株式会社 回転翼航空機の降着装置
US7467763B2 (en) * 2005-06-03 2008-12-23 Kismarton Max U Composite landing gear apparatus and methods
JP2007106267A (ja) * 2005-10-13 2007-04-26 Yamaha Motor Co Ltd 無人ヘリコプタ
FR2895368B1 (fr) * 2005-12-27 2009-07-03 Eurocopter France Atterrisseur de giravion a patins et giravion comportant un tel atterrisseur
CN101092166A (zh) * 2007-07-20 2007-12-26 南京航空航天大学 直升机橇板式起落架
JP4976967B2 (ja) 2007-09-18 2012-07-18 トヨタ自動車株式会社 移動体の着陸装置
CA2635524C (en) * 2008-06-20 2014-08-26 Robert Clive Fews Fiber-reinforced, composite, structural member exhibiting non-linear strain-to-failure and method of making same
FR2933896B1 (fr) * 2008-07-16 2010-09-24 Sas Capaero Procede de montage d'une piece metallique dans une piece en materiau composite
EP2289797B1 (en) * 2009-08-27 2011-11-02 Eurocopter Deutschland GmbH A retractable undercarriage for a rotary wing aircraft
EP2746155B1 (en) * 2012-12-21 2015-07-08 Bell Helicopter Textron Inc. Helicopter skid landing gear
CN106240805B (zh) * 2016-08-18 2019-07-12 李雪锋 一种无人直升机碳纤维起落架装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN110770122A (zh) 2020-02-07
WO2019026350A1 (ja) 2019-02-07
CN110770122B (zh) 2023-07-28
EP3663196A4 (en) 2021-04-21
US20200148336A1 (en) 2020-05-14
JPWO2019026350A1 (ja) 2020-07-09
EP3663196A1 (en) 2020-06-10
US11383828B2 (en) 2022-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101988387B1 (ko) 적어도 하나의 구조상 보강된 패널을 포함하는 동체를 갖는 회전익기
EP2666622B1 (en) Skin-stiffener transition assembly, method of manufacture and application of said skin-stiffener transition assembly
US7749421B2 (en) Helicopter blade mandrel
EP2905220A1 (en) Laminated I-blade stringer
US7997534B2 (en) Connecting structure for an aircraft or spacecraft and method for producing the same
US20120074265A1 (en) Nano-reinforced radius filler for an aircraft structure and a method of producing an aircraft structure comprising such filler
JP6309324B2 (ja) 複合材構造体、これを備えた航空機翼および航空機胴体、並びに複合材構造体の製造方法
US11511847B2 (en) Skin panel of composite material having an internal grid
US10000273B2 (en) Passive load alleviation for a fiber reinforced wing box of an aircraft with a stiffened shell structure
JP2017516703A (ja) 航空機胴体用の耐圧隔壁
US20130101762A1 (en) Ultralight composite structures
JP6839284B2 (ja) 回転翼航空機の降着装置
US10532518B2 (en) Hybrid metallic/composite joint with enhanced performance
WO2015119023A1 (ja) 複合材構造
WO2017141526A1 (ja) 構造体の設計方法及び構造体
US11541613B2 (en) Fiber-reinforced resin composite material and method of manufacturing fiber-reinforced resin composite material
JP6103239B2 (ja) 補強梁材
WO2020003608A1 (ja) 複合材、複合材の製造方法、及び複合材の硬化方法
JP6083383B2 (ja) エネルギー吸収部材およびその製造方法
US11807355B2 (en) Landing gear system with composite flex beam
WO2015098147A1 (ja) アイソグリッドパネル構造体およびアイソグリッドパネル構造体製造方法
WO2023079925A1 (ja) 釣竿用ハンドル部材及び釣竿
EP3210764A1 (en) Composite structure, aircraft, and method for designing corner fillet section
JP2021187341A (ja) 車両の複合構造体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201027

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6839284

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250