JP6838884B2 - 免疫誘導促進組成物及びワクチン医薬組成物 - Google Patents

免疫誘導促進組成物及びワクチン医薬組成物 Download PDF

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Description

本発明は、免疫誘導促進組成物及びこれを含有するワクチン医薬組成物に関する。更に具体的には、本発明は、細胞性免疫を誘導する免疫誘導促進組成物及びこれを含有するワクチン医薬組成物に関する。又、本発明は、該ワクチン医薬組成物を含む経皮投与製剤及び貼付製剤に関する。
一般に広く使用されているワクチンは、免疫を誘導するために、微生物若しくはウイルス等の病原体又はその一部を投与するものである。この他にも、癌細胞特異的抗原を細胞性免疫機構に認識させ、免疫系による癌細胞への特異的な攻撃を誘導することを目的とした癌ワクチンがあり、癌治療手段のーつとして用いられている。
通常、微生物やウイルスはそのサイズの為に皮膚によって侵入が阻止されるため、ワクチンは、侵襲的に体内に投与される必要がある。したがって、ワクチンの投与には注射が一般的に利用される。しかし、注射による皮下又は皮内への投与は、痛み、恐怖心、注射痕及びそれに続く癒痕化、医療従事者にしか許されていないこと、免疫効果の高い皮内注射は投与手技が難しいこと、医療従事者の針刺し感染事故のリスクがあること、繰返し投与を行う場合は通院が患者の生活の負担となること、注射針など特殊廃棄の必要な医療廃棄物が生じること等の問題があるため、必ずしも最適な投与経路とはいえない。
ワクチンの投与経路としては、注射による皮下又は皮内への投与が最も一般的であるが、これ以外にも様々な投与経路、例えば経皮投与(特許文献1)、頬側、経鼻、舌下等(特許文献2及び特許文献3)による免疫誘導が試みられている。
また、注射によるワクチン投与において一般的に使用されるアジュバントとしては、水酸化アルミニウムやリン酸アルミニウム、塩化アルミニウムのようなアルミニウム塩、MF59やASO3といったスクワレンを含むエマルション等が実用化されており、これら以外にも鞭毛成分や核酸、サイトカイン、カチオンポリマー、ポリペプチド等が広く検討されている。注射による皮下又は皮内以外のワクチンの投与経路としては、例えば経皮や経粘膜へのワクチン投与があり、検討されているアジュバントとしては、水酸化アルミニウムやリン酸アルミニウム、塩化アルミニウムのようなアルミニウム塩、コレラトキシンや大腸菌易熱性毒素のような毒素類等が挙げられるが、実用化には至っていない。これらはそのほとんどがウイルス、細菌等からの感染症予防の為に抗体を産生させる液性免疫を誘導させるアジュバントとして用いられている。一方、細胞性免疫誘導に限れば、注射においては、フロイントアジュバント、モンタナイド、GM−CSF、IL−2、IL−12、IFN一γが検討されているが、実用化には至っておらず、経皮投与や粘膜投与においてもコレラトキシンや大腸菌易熱性毒素のような毒素類、核酸類でわずかな報告がある程度である。
また、ロキソプロフェシやアスピリンといった抗炎症剤が、大規模な疫学的調査により、それぞれの服用患者において癌発生率が低いという報告がなされているが、その作用機序は明らかにはなっておらず、癌細胞が転移の際に放出するPGE2の産生を阻害する事が一つの原因であると考えられている。
これまでに用いられてきた細胞性免疫誘導促進剤は、Th1細胞への分化を促進するようなToll様受容体リガンドといったTh1アジュバントや、IL−12といったTh1サイトカイン、抗原の徐放性により効果を高めるような油脂系アジュバントであるフロイントアジュバントといった限られた種類のものであり、その安全性と効果とのバランスに関しては問題があった。また、上記のような医薬品又は医薬品添加剤としての使用実績が無い、若しくはほとんどない物質を配合すると、ワクチンの安全性・安定性が予測しにくくなり、開発上の大きなハードルとなっていた。
米国特許出願公開第2008/0193487号明細書 特表2002−531415号公報 米国特許出願公開第2008/0112974号明細書
本発明は、上記現状に鑑み、医薬品又は医薬品添加剤としての使用実績を有しており、安全で効果的に細胞性免疫応答を誘導させることのできる免疫誘導促進組成物及びこれを含有するワクチン医薬組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、免疫誘導促進剤の有効成分として、医薬品の一つである抗微生物薬を用いることで、安全で、効果的に細胞性免疫応答を誘導させることができる免疫誘導促進組成物の調整が可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、このような本発明の抗微生物薬は、医薬品又は医薬品添加剤としての使用実績があるため、ワクチン医薬組成物に用いられるものとしても適している。
すなわち、本発明は、抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤を含み、抗微生物薬は、ホスホマイシン、ゲンタマイシン、テトラサイクリン、ミノサイクリン、クロラムフェニコール、ノルフロキサシン、グリセオフルビン、ミコナゾール及びアマンタジンからなる群より選択される少なくとも一種であることを特徴とする免疫誘導促進組成物である。
上記抗微生物薬は、細菌の細胞壁合成を阻害する化合物、細菌のタンパク質合成を阻害する化合物、細菌の核酸合成を阻害する化合物、抗真菌活性を有する化合物、及び、抗ウイルス活性を有する化合物からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。
上記細菌の細胞壁合成を阻害する化合物は、βラクタム骨格及び/又はホスホマイシン骨格を有し、上記細菌のタンパク質合成を阻害する化合物は、アミノグリコシド骨格、テトラサイクリン骨格、マクロライド骨格及びアムフェニコール骨格からなる群より選択される少なくとも一種を有し、上記細菌の核酸合成を阻害する化合物は、キノロン骨格を有し、上記抗真菌活性を有する化合物は、グリセオフルビン骨格及び/又はアゾール骨格を有し、上記抗ウイルス活性を有する化合物は、プリン骨格及び/又はアダマンタン骨格を有することが好ましい。
上記βラクタム骨格を有する化合物は、セフロキシムであり、上記ホスホマイシン骨格を有する化合物は、ホスホマイシンであり、上記アミノグリコシド骨格を有する化合物は、フラジオマイシン及び/又はゲンタマイシンであり、上記テトラサイクリン骨格を有する化合物は、テトラサイクリン及び/又はミノサイクリンであり、上記マクロライド骨格を有する化合物は、クラリスロマイシンであり、上記アムフェニコール骨格を有する化合物は、クロラムフェニコールであり、上記キノロン骨格を有する化合物は、ノルフロキサシンであり、上記グリセオフルビン骨格を有する化合物は、グリセオフルビンであり、上記アゾール骨格を有する化合物は、ミコナゾールであり、上記プリン骨格を有する化合物は、ビダラビンであり、上記アダマンタン骨格を有する化合物は、アマンタジンであることが好ましい。
また、本発明は、免疫誘導のためのワクチン医薬組成物であって、抗原と、本発明の免疫誘導促進組成物とを含むことを特徴とするワクチン医薬組成物でもある。
本発明のワクチン医薬組成物は、体表面上に投与されるものであることが好ましい。
また、本発明のワクチン医薬組成物は、皮内注射、皮下注射又は筋肉内注射により投与されるものであることが好ましい。
また、本発明のワクチン医薬組成物は、細胞性免疫を誘導するために用いられるものであることが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤を含む免疫誘導促進組成物である。
上記抗微生物薬としては、例えば、細菌の細胞壁合成を阻害する化合物、細菌のタンパク質合成を阻害する化合物、細菌の核酸合成を阻害する化合物、抗真菌活性を有する化合物、抗ウイルス活性を有する化合物等が挙げられる。なかでも、医薬品としての開発の歴史が長くかつ適応症が広いことで臨床データが豊富であることから、細菌の細胞壁合成を阻害する化合物、細菌のタンパク質合成を阻害する化合物及び/又は細菌の核酸合成を阻害する化合物が好ましい。更に、細菌の細胞壁合成を阻害する化合物及び/又は細菌のタンパク質合成を阻害する化合物が好ましく、細菌のタンパク質合成を阻害する化合物が最も好ましい。
上記細菌の細胞壁合成を阻害する化合物としては特に限定されないが、例えば、βラクタム骨格を有する化合物、ホスホマイシン骨格を有する化合物、イソニコチン酸骨格を有する化合物及びグリコペプチド骨格を有する化合物等が挙げられ、なかでもβラクタム骨格を有する化合物及び/又はホスホマイシン骨格を有する化合物が好ましい。
上記細菌のタンパク質合成を阻害する化合物としては特に限定されないが、例えば、アミノグリコシド骨格を有する化合物、テトラサイクリン骨格を有する化合物、マクロライド骨格を有する化合物、アムフェニコール骨格を有する化合物等が挙げられ、なかでも30Sリボソームサブユニットに作用するアミノグリコシド骨格を有する化合物及びテトラサイクリン骨格を有する化合物がより好ましい。
上記細菌の核酸合成を阻害する化合物としては特に限定されないが、例えば、キノロン骨格を有する化合物及びアミノサリチル酸骨格を有する化合物等が挙げられ、なかでもキノロン骨格を有する化合物が好ましい。
上記抗真菌活性を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、グリセオフルビン骨格を有する化合物、アゾール骨格を有する化合物及びベンジルアミン骨格を有する化合物等が挙げられ、なかでもグリセオフルビン骨格を有する化合物及び/又はアゾール骨格を有する化合物が好ましく、グリセオフルビン骨格を有する化合物がより好ましい。
上記抗ウイルス活性を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、プリン骨格を有する化合物及び/又はアダマンタン骨格を有する化合物等が挙げられ、なかでもプリン骨格を有する化合物が好ましい。
上記抗微生物薬として用いられる化合物は、好ましくは、アミノグリコシド骨格を有する化合物、テトラサイクリン骨格を有する化合物、βラクタム骨格を有する化合物、グリセオフルビン骨格を有する化合物、キノロン骨格を有する化合物、プリン骨格を有する化合物、ホスホマイシン骨格を有する化合物、アダマンタン骨格を有する化合物、アゾール骨格を有する化合物、マクロライド骨格を有する化合物及びアムフェニコール骨格を有する化合物であり、より好ましくは、アミノグリコシド骨格を有する化合物、テトラサイクリン骨格を有する化合物、βラクタム骨格を有する化合物、グリセオフルビン骨格を有する化合物、キノロン骨格を有する化合物、プリン骨格を有する化合物及びホスホマイシン骨格を有する化合物であり、最も好ましくは、アミノグリコシド骨格を有する化合物及びテトラサイクリン骨格を有する化合物である。
上記βラクタム骨格を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、ペニシリンG、アンピシリン、クロキサシリン、バカンピシリン、セファゾリン、セファクロル、セファレキシン、セフォチアム、セフロキシム、セフォタキシム、セフィキシム、セフジニル、セフォセリス、セフメタゾール、セフミノクス、ラタモキセフ、パニペネム、メロペネム、ファロペネム、アズトレオナム、カルモナム及びそれらの薬学的に許容される塩等が好適に用いられる。これらのβラクタム骨格を有する化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上の組み合わせで用いられてもよい。なかでも、βラクタマーゼに対し安定であることから、セフロキシムがより好ましい。
上記ホスホマイシン骨格を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、ホスホマイシン等が挙げられる。これらのホスホマイシン骨格を有する化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上の組み合わせで用いられてもよい。
上記イソニコチン酸骨格を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、イソニアジド等が挙げられる。これらのイソニコチン酸骨格を有する化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上の組み合わせで用いられてもよい。
上記グリコペプチド骨格を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、バンコマイシン及びテイコプラニン等が挙げられ、なかでもバンコマイシンが好ましい。これらのグリコペプチド骨格を有する化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上の組み合わせで用いられてもよい。
上記アミノグリコシド骨格を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、ストレプトマイシン、フラジオマイシン、カナマイシン、ゲンタマイシン、トブラマイシン、アミカシン、ジベカシン及びアルベカシン等が挙げられ、なかでも、フラジオマイシン及び/又はゲンタマイシンが好ましい。これらのアミノグリコシド骨格を有する化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上の組み合わせで用いられてもよい。
上記テトラサイクリン骨格を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、テトラサイクリン、クロロテトラサイクリン、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、オキシテトラサイクリン及びデメクロサイクリン等が挙げられ、なかでも、テトラサイクリン及び/又はミノサイクリンが好ましい。これらのテトラサイクリン骨格を有する化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上の組み合わせで用いられてもよい。
上記マクロライド骨格を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、クラリスロマイシン、ジョサマイシン、ロキタマイシン、エリスロマイシン、アジスロマイシン、オレアンドマイシン、キタサマイシン、ジョサマイシン、アセチルスピラマイシン及びミデカマイシン等が挙げられ、なかでもクラリスロマイシンが好ましい。これらのマクロライド骨格を有する化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上の組み合わせで用いられてもよい。
上記アムフェニコール骨格を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、クロラムフェニコール及びチアンフェニコール等が挙げられ、なかでもクロラムフェニコールが好ましい。これらのアムフェニコール骨格を有する化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上の組み合わせで用いられてもよい。
上記キノロン骨格を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、ナリジクス酸、ピロミド酸、ピペミド酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、エノキサシン、シプロフロキサシン、ロメフロキサシン、レボフロキサシン、ガレノキサシン、フレロキサシン、シタフロキサシン、トスフロキサシン、スパルフロキサシン、ガチフロキサシン及びモキシフロキサシン等が挙げられ、なかでもノルフロキサシンが好ましい。これらのキノロン骨格を有する化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上の組み合わせで用いられてもよい。
上記アミノサリチル酸骨格を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、スルファメトキサゾール及びパラアミノサリチル酸等が挙げられ、なかでもスルファメトキサゾールが好ましい。これらのアミノサリチル酸骨格を有する化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上の組み合わせで用いられてもよい。
上記グリセオフルビン骨格を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、グリセオフルビン等が挙げられる。これらのグリセオフルビン骨格を有する化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上の組み合わせで用いられてもよい。
上記アゾール骨格を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、ミコナゾール、フルコナゾール及びイトラコナゾール等が挙げられ、なかでもミコナゾールが好ましい。これらのアゾール骨格を有する化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上の組み合わせで用いられてもよい。
上記ベンジルアミン骨格を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、ブテナフィン等が挙げられる。これらのベンジルアミン骨格を有する化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上の組み合わせで用いられてもよい。
上記プリン骨格を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、ビダラビン、アシクロビル及びガンシクロビル等が挙げられ、なかでもビダラビンが好ましい。これらのプリン骨格を有する化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上の組み合わせで用いられてもよい。
上記アダマンタン骨格を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、アマンタジン等が挙げられる。これらのアダマンタン骨格を有する化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上の組み合わせで用いられてもよい。
また、本発明は、免疫誘導のためのワクチン医薬組成物であって、抗原と、本発明の免疫誘導促進組成物とを含むことを特徴とするワクチン医薬組成物でもある。
上記抗原としては、免疫応答を誘導しうるあらゆる物質が挙げられる。上記抗原は特に限定されないが、例えば、タンパク質、ペプチド等が挙げられる。抗原の皮膚透過性が求められる経皮投与においては、分子量の小さい抗原を用いることが好ましく、例えば、約8〜12個のアミノ酸からなるペプチドを用いることができる。
上記抗原は特に限定されないが、例えば、癌抗原ペプチド、感染性病原体由来抗原が挙げられる。
本明細書において使用するとき、用語「癌」は、癌遺伝子の異常な発現を意味する。上記癌としては、例えば、造血器腫瘍、固形癌等の過剰発現を伴う癌が挙げられる。
本明細書において使用するとき、用語「遺伝子の異常な発現」は、ある細胞におけるその遺伝子の発現レベルが、同じ組織の他の細胞と比較して、例えば2倍以上、4倍以上等の倍率で顕著に上昇又は低下していることを意味する。
本明細書において使用するとき、用語「過剰発現」は、異常な発現が発現レベルの上昇であることを意味する。遺伝子の発現レベルは、当該技術分野で周知のいずれかの方法を用いて、容易に測定できる。
上記癌遺伝子としては、例えば、サバイビン遺伝子、GPC3遺伝子、HER2/neu遺伝子、MAGE3遺伝子、MAGE A1遺伝子、MAGE A3/A6遺伝子、MAGE A4遺伝子、MAGE12遺伝子、プロテイナーゼ−3遺伝子、AFP遺伝子、CA−125遺伝子、CD44遺伝子、CEA遺伝子、c−Kit遺伝子、c−met遺伝子、c−myc遺伝子、L−myc遺伝子、COX2遺伝子、CyclinD1遺伝子、Cytokeratin−7遺伝子、Cytokeratin−19遺伝子、Cytokeratin−20遺伝子、E2F1遺伝子、E2F3遺伝子、EGFR遺伝子、Gli1遺伝子、hCGβ遺伝子、HIF−1α遺伝子、HnRNP A2/B1遺伝子、hTERT遺伝子、MDM遺伝子、MDR−1遺伝子、MMP−2遺伝子、MMP−9遺伝子、Muc−1遺伝子、Muc−4遺伝子、Muc−7遺伝子、NSE遺伝子、ProGRP遺伝子、PSA遺伝子、RCAS1遺伝子、SCC遺伝子、サイモグロブリン遺伝子、VEGF−A遺伝子、VEGF−A遺伝子等が挙げられる。
上記サバイビン遺伝子の異常な発現を伴う癌には、悪性リンパ腫、膀胱癌、肺癌、大腸癌等が含まれるが、これらに限定されない。上記GPC3遺伝子の異常な発現を伴う癌には、肝癌、胆管癌、胃癌等が含まれるが、これらに限定されない。上記HER2/neu遺伝子の異常な発現を伴う癌には、乳癌、胃癌、卵巣癌、子宮癌、膀胱癌、非小細胞肺癌、前立腺癌等が含まれるが、これらに限定されない。上記MAGE3遺伝子の異常な発現を伴う癌には、メラノーマ、肺癌、頭頚部癌、膀胱癌、胃癌、食道癌、肝臓癌等が含まれるが、これらに限定されない。上記プロテイナーゼ−3遺伝子の異常な発現を伴う癌には、急性骨髄性白血病、膵臓癌等が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書において使用するとき、用語「癌抗原」は、腫瘍細胞又は癌細胞特異的に発現し、細胞性免疫応答を誘導しうるタンパク質、ペプチド等の物質を意味する。
本明細書において使用するとき、用語「癌抗原ペプチド」は、癌抗原タンパク質に由来する部分ペプチドであって、細胞性免疫応答を誘導しうるものをいう。通常、癌抗原ペプチドは、癌遺伝子の産物である癌抗原タンパク質が癌細胞内で分解されることによって生じ、MHCクラスI分子によって癌細胞の表面に提示される。
上記癌抗原ペプチドは、癌細胞から単離及び精製された内因性の癌抗原ペプチドであってもよく、内因性の癌抗原ペプチドと同じアミノ酸配列を有する合成ペプチドであってもよい。上記癌抗原ペプチドとして、具体的には、サバイビン2Bペプチド、GPC3ペプチド、HER2/neu_A24ペプチド、MAGE3_A24ペプチド、PR1ペプチド、HER2/neu_A02ペプチド、MAGE3_A02ペプチド、HER2/neu_E75ペプチド、MUC1ペプチド、又は、それらの改変ペプチドが好ましい。
本明細書において使用するとき、用語「サバイビン2Bペプチド」は、配列Ala Tyr Ala Cys Asn Thr Ser Thr Leu(配列番号1)からなる、癌遺伝子産物サバイビン由来のペプチドを意味する。
本明細書において使用するとき、用語「GPC3ペプチド」は、配列Glu Tyr Ile Leu Ser Leu Glu Glu Leu(配列番号2)からなる、癌遺伝子産物GPC3由来のペプチドを意味する。
本明細書において使用するとき、用語「HER2/neu_A24ペプチド」は、配列Thr Tyr Leu Pro Thr Asn Ala Ser Leu(配列番号3)からなる、癌遺伝子産物HER2/neu由来のHLA−A24拘束性ペプチドを意味する。
本明細書において使用するとき、用語「MAGE3_A24ペプチド」は、配列Ile Met Pro Lys Ala Gly Leu Leu Ile(配列番号4)からなる、癌遺伝子産物MAGE3由来のHLA−A24拘束性ペプチドを意味する。
本明細書において使用するとき、用語「PR1ペプチド」は、配列Val Leu Gln Glu Leu Asn Val Thr Val(配列番号5)からなる、癌遺伝子産物プロテイナーゼ−3由来のペプチドを意味する。
本明細書において使用するとき、用語「HER2/neu_A02ペプチド」は、配列Lys Val Phe Gly Ser Leu Ala Phe Val(配列番号6)からなる、癌遺伝子産物HER2/neu由来のHLA−A02拘束性ペプチドを意味する。
本明細書において使用するとき、用語「MAGE3_A02ペプチド」は、配列Lys Val Ala Glu Ile Val His Phe Leu(配列番号7)からなる、癌遺伝子産物MAGE3由来のHLA−A02拘束性ペプチドを意味する。
本明細書において使用するとき、用語「HER2/neu_E75ペプチド」は、配列Lys Ile Phe Gly Ser Leu Ala Phe Leu(配列番号8)からなる、癌遺伝子HER2/neuの産物(HER2タンパク質)に由来するペプチドを意味する。
本明細書において使用するとき、用語「MUC1ペプチド」は、配列Ser Thr Ala Pro Pro Val His Asn Val(配列番号9)からなり、多くの癌細胞上に高発現する糖タンパクであるMUC1タンパクに由来するペプチドを意味する。
本明細書において使用するとき、用語「改変ペプチド」は、ペプチドの全部又は一部のアミノ酸が置換又は修飾等により改変されたペプチドを意味する。
上記改変ペプチドは特に限定されず、例えば、(a)ペプチドのアミノ酸配列において、1個から数個(例えば、1個、2個、3個、4個又は5個)のアミノ酸が置換、欠失又は付加されたアミノ酸配列からなるペプチド;(b)ペプチドのアミノ酸配列において、全部又は一部のアミノ酸(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個又は10個)のアミノ酸が修飾されたアミノ酸配列からなるペプチド等が挙げられる。
上記改変ペプチドが有しうるアミノ酸の修飾は特に限定されず、例えば、アセチル化、メチル化等のアルキル化、グリコシル化、ヒドロキシル化、カルボキシル化、アルデヒド化、リン酸化、スルホニル化、ホルミル化、ミリストイル化やパルミトイル化やステアロイル化等の脂肪鎖付加修飾、オクタノイル化、エステル化、アミド化、脱アミド化、シスチン修飾やグルタチオン修飾やチオグリコール酸修飾等のジスルフィド結合形成修飾、糖化、ユビキチン化、スクシンイミド形成、グルタミル化、プレニル化等が挙げられる。
上記改変ペプチドは、1個以上のアミノ酸の置換、欠失又は付加と、1個以上のアミノ酸の修飾とを組み合わせて含むものであってもよい。
本明細書において使用するとき、用語「感染性病原体由来抗原」は、感染性病原体若しくはその構成成分又はそれらに由来する物質であって、細胞性免疫応答を誘導しうるものを意味する。従って、上記感染性病原体由来抗原を、上記抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤とともに対象に投与することで、感染性疾患を処置又は予防することができる。
上記感染性病原体由来抗原としては、IPEP87ペプチド、HBVenvペプチド、又は、それらの改変ペプチドが好ましい。
本明細書において使用するとき、用語「IPEP87ペプチド」は、配列Asp Leu Met Gly Tyr Ile Pro Ala Val(配列番号10)からなる、C型肝炎ウイルス(HCV)タンパク質由来のペプチドを意味する。
本明細書において使用するとき、用語「HBVenvペプチド」は、配列Trp Leu Ser Leu Leu Val Pro Phe Val(配列番号11)からなる、B型肝炎ウイルス(HBV)タンパク質由来のペプチドを意味する。
本明細書において使用するとき、用語「感染性疾患」は、感染性病原体の感染、増殖等により引き起こされる疾患を意味する。
上記感染性疾患としては特に限定されず、例えば、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎、子宮頸がん、尖圭コンジローマ、HIV感染症、性器クラミジア感染症、単純疱疹等が挙げられる。
上述したペプチドは、遊離形又は薬理学的に許容される任意の塩形の形態をとりうる。
上記薬理学的に許容される任意の塩としては、例えば、酸塩(例えば、酢酸塩、TFA塩、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、シュウ酸塩、臭化水素酸塩、コハク酸塩、硝酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、プロピオン酸塩、蟻酸塩、安息香酸塩、ピクリン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ドデシル硫酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、グルタル酸塩、種々のアミノ酸塩)、金属塩(例えば、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩)、アルミニウム塩)、アミン塩(例えば、トリエチルアミン塩、ベンジルアミン塩、ジエタノールアミン塩、t−ブチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、アルギニン塩、ジメチルアンモニウム塩、アンモニウム塩等)等が挙げられる。なかでも、酢酸塩又はTFA塩が好ましい。
上述したペプチドは、周知の方法で合成又は産生し、単離及び精製したものを用いることができる。
本発明のワクチン医薬組成物における上記抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤を含む免疫誘導促進組成物の含有量は特に限定されないが、上記抗原1重量部に対する好ましい下限が0.001重量部、好ましい上限が1000重量部である。上記含有量が0.001重量部未満であると、免疫誘導効果が充分に得られないことがある。上記含有量が1000重量部を超えると、安全性が問題となることがある。上記含有量のより好ましい下限は0.005重量部、より好ましい上限は500重量部であり、更に好ましい下限は0.01重量部、更に好ましい上限は100重量部である。
本発明のワクチン医薬組成物は、抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤(以下、第一の免疫誘導促進剤ともいう)に加え、ヘルパーペプチドである第二の免疫誘導促進剤を更に含むことが好ましい。
上記ヘルパーペプチドである第二の免疫誘導促進剤を併用することで、細胞性免疫を更に促進することができる。
本明細書において使用するとき、用語「ヘルパーペプチド」は、ヘルパーT細胞を活性化するあらゆるペプチドを意味する。
上記ヘルパーペプチドである第二の免疫誘導促進剤としては、例えば、結核菌由来ヘルパーペプチド、麻疹ウイルス由来ヘルパーペプチド、B型肝炎ウイルス由来ヘルパーペプチド、C型肝炎ウイルス由来ヘルパーペプチド、トラコーマクラミジア由来ヘルパーペプチド、熱帯性マラリア原虫スポロゾイド由来ヘルパーペプチド、keyhole limpet haemocyanin由来ヘルパーペプチド、破傷風毒素由来ヘルパーペプチド、百日咳毒素由来ヘルパーペプチド、ジフテリア毒素由来ヘルパーペプチド、癌細胞由来ヘルパーペプチド(例えば、IMA−MMP−001ヘルパーペプチド、CEA−006ヘルパーペプチド、MMP−001ヘルパーペプチド、TGFBI−004ヘルパーペプチド、HER−2/neu(aa776−790)ヘルパーペプチド、AE36ヘルパーペプチド、AE37ヘルパーペプチド、MET−005ヘルパーペプチド、BIR−002ヘルパーペプチド)、ユニバーサルヘルパーアナログ(例えば、PADRE)、それらの改変ペプチド等が挙げられる。なかでも、Peptide−25、改変Peptide−25、PADREが好ましい。上記改変Peptide−25としては、例えば、Peptide−25Bが挙げられる。
本明細書において使用するとき、用語「Peptide−25」は、ヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)によって分泌される主要タンパク質の一つであるAg85Bのアミノ酸残基240〜254に対応する、配列Phe Gln Asp Ala Tyr Asn Ala Ala Gly Gly His Asn Ala Val Phe(配列番号12)からなる15アミノ酸のペプチドを意味する。
本明細書において使用するとき、用語「Peptide−25B」は、免疫賦活効果を高めるためにPeptide−25の一部アミノ酸を改変したものであり、配列Phe Gln Asp Ala Tyr Asn Ala Val His Ala Ala His Ala Val Phe(配列番号13)からなる15アミノ酸のペプチドを意味する。
本明細書において使用するとき、用語「PADRE」は、配列D−Ala Lys cyclohexyl−Ala Val Ala Ala Trp Thr Leu Lys Ala Ala D−Ala(配列番号14)からなる13アミノ酸のペプチドを意味する。
本発明のワクチン医薬組成物における上記ヘルパーペプチドである第二の免疫誘導促進剤の含有量は特に限定されないが、上記抗原1重量部に対する好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が100重量部である。上記含有量が0.01重量部未満であると、細胞性免疫が充分に促進されないことがある。上記含有量が100重量部を超えると、安全性が問題となることがある。上記含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は10重量部である。
また、本発明は、上記抗原と本発明の免疫誘導促進組成物とを含み、上記抗原に対する細胞性免疫を強力に誘導する体表面上に投与されるワクチン医薬組成物でもある。上記抗原と上記抗原微生物薬とを同時に体表面上である経皮又は経粘膜に投与することで、抗原のみを投与する場合よりも強力に細胞性免疫を誘導することができる。即ち、本発明のワクチン医薬組成物は、皮内、皮下又は筋肉内投与用ワクチン医薬組成物であってもよいが、経皮投与用又は経粘膜投与用ワクチン医薬組成物であることが好ましい。本発明のワクチン医薬組成物を経皮投与又は経粘膜投与により対象に投与することで、抗原特異的な細胞性免疫を効果的に誘導することができる。
本明細書において使用するとき、用語「対象」は、実用段階においてワクチン医薬組成物を投与して免疫応答を誘導し得るいずれかの動物を意味する。上記対象は、典型的にはヒトを含む哺乳類(例えば、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウサギ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、サル、チンパンジー)である。特に好ましい対象は、ヒトである。
<経皮投与用ワクチン医薬組成物>
上記経皮投与用ワクチン医薬組成物の剤型は経皮投与に通常使用されるいずれかの製剤であれば特に限定されないが、例えば、リニメント剤、ローション剤等の外用液剤;エアゾール剤等の外用スプレー剤;ゲル剤、テープ剤、パップ剤等の貼付剤;軟膏剤、硬膏剤、クリーム剤であってよい。これらの組成物の区分、定義、性質、製法等は、当該技術分野において周知であり、例えば日本薬局方第16版を参照されたい。また、これらの材料としては特に限定されず、従来公知のものが使用できる。
なお、上記剤型のなかでも、クリーム剤、軟膏剤、貼付剤(テープ剤、パップ剤)が好ましい。
本発明の経皮ワクチン医薬組成物を含む経皮投与用製剤もまた、本発明の一つである。
上記経皮投与用ワクチン医薬組成物中(テープ剤の場合は、粘着剤層中)の上記抗原及び上記抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤を含む免疫誘導促進組成物の含有量は特に限定されないが、上記抗原の含有量は0.01〜40重量%が好ましく、0.1〜30重量%がより好ましい。上記免疫誘導促進組成物の含有量は0.001〜30重量%が好ましく、0.01〜20重量%がより好ましい。
上記リニメント剤に用いられる基剤としては、水、エタノール、脂肪油、硬パラフィン、軟パラフィン、液パラフィン、グリセリン、パラフィン油、蜜蝋、金属石鹸、粘液(mucilage)、天然油(例えば、アーモンド油、コーン油、ピーナッツ油、ヒマシ油、オリーブ油、又はそれらの誘導体(例えば、ポリオキシルヒマシ油))、羊脂又はその誘導体、脂肪酸及び/又はエステル(例えば、ステアリン酸、オレイン酸、ミリスチン酸イソプロピル)が挙げられる。
上記ローション剤は、配合成分(即ち、上記抗原、上記抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤を含む免疫誘導促進組成物等)を水性の液中に微細に均質分散した製剤であり、懸濁性ローション剤と、乳濁性ローション剤とを含む。懸濁化剤としては、例えば、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、べントナイト等が挙げられる。乳化剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
上記軟膏剤に用いられる基材としては、油脂類、ロウ、炭化水素化合物等の一般に疎水性基材として用いられるものが挙げられる。具体的には、黄色ワセリン、白色ワセリン、パラフィン、流動パラフィン、プラスチベース、シリコーン等の鉱物性基剤、ミツロウ、動植物性油脂等の動植物性基剤等が挙げられる。
上記クリーム剤に用いられる基剤としては、親水軟膏、バニシングクリーム等の水/油型基剤;親水ワセリン、精製ラノリン、アクアホール、オイセリン、ネオセリン、加水ラノリン、コールドクリーム、親水プラスチベース等の油/水型基剤が挙げられる。
上記ゲル剤に用いられる基剤としては、カルボキシビニルポリマー、ゲルベース、無脂肪性軟膏、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、デンプン、キサンタンガム、カラヤガム、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、トラガント、アラビアゴム、タラガム、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、寒天、ジェランガム、グルコマンナン、ローカストビーンガム、グアーガム、カラギーナン、デキストリン、デキストラン、アミロース、カルボキシメチルセルロースカリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、プルラン、キトサン、カルボキシメチルスターチナトリウム、プランタゴ種皮、ガラクトマンナン、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマーLD、メタクリル酸コポリマーS、メチルアクリレート−メタクリル酸−メチルメタアクリレートコポリマー、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチルコポリマー、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、カゼイン、アルギン酸アルキルエステル、ゼラチン、ポリエチレングリコール等のヒドロゲル基剤等を用いることができる。
上記パップ剤に用いられる基剤としては、ゼラチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、カオリン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、グリセリン、プロピレングリコール、水等が挙げられる。
上記テープ剤は、配合成分(即ち、上記抗原、上記高微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤を含む免疫誘導促進組成物等)を含有する粘着剤層と、上記粘着剤層を支持する支持体とを有することが好ましい。使用前に上記粘着剤層を露出させず、使用時に上記粘着剤層から容易に剥離できる剥離ライナーを更に有していてもよい。
上記粘着剤層を形成する粘着剤は特に限定されないが、例えば、アクリル系重合体からなるアクリル系粘着剤;スチレン−ジエン−スチレンブロック共重合体(例えばスチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体等)、ポリイソプレン、ポリイソブチレン(PIB)、ブチルゴム、ポリブタジエン等のゴム系エラストマーを含むゴム系粘着剤;シリコーンゴム、ジメチルシロキサンベース、ジフェニルシロキサンベース等のシリコーン系粘着剤;ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル系粘着剤;酢酸ビニル−エチレン共重合体等のビニルエステル系粘着剤;ジメチルテレフタレート、ジメチルイソフタレート、ジメチルフタレート等のカルボン酸成分と、エチレングリコール等の多価アルコール成分とからなるポリエステル系粘着剤等が挙げられる。なかでも、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤が好ましい。
上記粘着剤層中の上記粘着剤の含有量は特に限定されないが、固形分として、上記粘着剤層の総重量に基づき、好ましくは10〜90重量%、より好ましくは20〜80重量%含まれる。
上記アクリル系粘着剤としては、例えば、(メタ)アクリル酸C2〜18アルキルエステルを第1の単量体として含む重合体を主成分とするアクリル酸エステル系粘着剤が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(第1の単量体)の例としては、アルキル基の炭素数が1〜18の直鎖状、分岐鎖状又は環状アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、へキシル、シクロヘキシル、へプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル等)を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。なかでも、アルキル基の炭素数が4〜18の直鎖状、分岐鎖状又は環状アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。更に、常温で粘着性を与えるために、重合体のガラス転移温度を低下させるモノマ一成分の使用が更に好適であることから、アルキル基の炭素数が4〜8の直鎖状、分岐鎖状又は環状アルキル基(例えば、ブチル、ペンチル、へキシル、シクロヘキシル、へプチノレ、オクチル、2−エチルヘキシル等が上げられ、ブチル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシルが好ましく、2−エチルヘキシルが特に好ましい)を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルがより好ましい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(第1の単量体)として、具体的には、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシルが好ましく、アクリル酸2−エチルヘキシルが特に好ましい。これら(メタ)アクリル酸アルキルエステル(第1単量体)は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記アクリル系粘着剤は、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(第1の単量体)と共重合可能な第2の単量体を含有してもよく、このような第2の単量体としては、架橋剤を用いる際の架橋点となりうる官能基を有する単量体が挙げられる。架橋反応に関与できる官能基としては、水酸基、カルボキシル基、ビニル基等が挙げられ、水酸基及びカルボキシル基が好ましい。上記第2の単量体として、具体例には、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステル、N−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸等が挙げられる。これらのうち、入手の容易性の観点から、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ヒドロキシエチルエステル(特に、アクリル酸2ーヒドロキシエチル)が好ましく、アクリル酸が特に好ましい。これら第2の単量体は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
更に、上記アクリル系粘着剤は、上記第1の単量体及び第2の単量体以外に、第3の単量体を含有してもよい。第3の単量体としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニルアミド類;(メタ)アクリル酸メトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル等の(メタ)アクリル酸アルコキシエステル;ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、α−ヒドロキシメチルアクリレート等の水酸基含有モノマー(第3の単量体としての使用なので架橋点とはしない);(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等のアミド基を有する(メタ)アクリル酸誘導体;(メタ)アクリル酸アミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルエステル等の(メタ)アクリル酸アミノアルキルエステル;(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシジエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールエステル等の(メタ)アクリル酸アルコキシアルキレングリコールエステル;(メタ)アクリロニトリル;スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸、アクリルアミドメチルスルホン酸等のスルホン酸を有するモノマー;ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリン等のビニル基含有モノマー等が挙げられる。なかでも、ビニルエステル類、ビニルアミド類が好ましく、ビニルエステル類は酢酸ビニルが好ましく、ビニルアミド類はN−ビニル−2−ピロリドンが好ましい。これら第3の単量体は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(第1の単量体)と、上記架橋反応に関与できる官能基を有するビニルモノマー(第2の単量体)との共重合体の場合、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、上記架橋反応に関与できる官能基を有するビニルモノマーとの重量比は、99〜85:1〜15が好ましく、99〜90:1〜10がより好ましい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(第1の単量体)と、上記架橋反応に関与できる官能基を有するビニルモノマー(第2の単量体)と、これら以外の他のモノマー(第3の単量体)との共重合体の場合、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、上記架橋反応に関与できる官能基を有するビニルモノマーと、これら以外の他のモノマーとの重量比は、40〜94:1〜15:5〜50が好ましく、50〜89:1〜10:10〜40がより好ましい。
重合反応は特に限定されず、従来公知の方法で行えばよく、例えば、重合開始剤(例えば、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル)を添加して、溶媒(例えば、酢酸エチル)中で上述した単量体を50〜70℃で5〜48時間反応させる方法が挙げられる。
上記アクリル系粘着剤は、アクリル酸2−エチルへキシルエステル/アクリル酸/N−ビニル−2−ピロリドンの共重合体、アクリル酸2−エチルへキシルエステル/N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド/N−ビニル−2−ピロリドンの共重合体、アクリル酸2−エチルへキシルエステル/アクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル/酢酸ビニルの共重合体、アクリル酸2−エチルへキシルエステル/アクリル酸の共重合体を含有することがより好ましく、アクリル酸2−エチルへキシルエステル/アクリル酸/N−ビニル−2−ピロリドンの共重合体を含有することが特に好ましい。
上記アクリル系粘着剤には、紫外線照射、電子線照射等の放射線照射による物理的架橋処理を施してもよく、三官能性イソシアネート等のイソシアネート系化合物や有機過酸化物、有機金属塩、金属アルコラート、金属キレート化合物、多官能性化合物(例えば、多官能性外部架橋剤、ジ(メタ)アクリレートや等の多官能性内部架橋用モノマー)等の架橋剤を用いた化学的架橋処理を施してもよい。
また、上記アクリル系粘着剤は、細胞性免疫誘導促進剤を不透過なもの、すなわち、粘着剤層中に含まれるペプチド、細胞性免疫誘導促進剤、添加剤等が支持体中を通って背面から失われて含有量の低下を引き起こさないものが好ましい。
上記ゴム系粘着剤を形成するゴム系エラストマーとしては特に限定されないが、ポリイソブチレン−ポリブテン系、スチレン−ジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン系、ニトリル系、クロロプレン系、ビニルピリジン系、ポリイソブチレン系、ブチル系、イソプレン−イソブチレン系等が挙げられる。なかでも、上記配合成分に対する溶解性及び皮膚接着性の点から、ポリイソブチレン(PIB)、スチレン−ジエン−スチレンブロック共重合体(例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS))が好ましい。これらゴム系エラストマーは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ゴム系粘着剤には、適度な粘着力及び上記配合成分に対する溶解性を得るために、同一成分又は異なる成分で平均分子量の異なるゴム系エラストマーを混合して使用することができる。例えば、平均分子量15万〜550万の高分子量のポリイソブチレンと、平均分子量1万〜15万の中分子量のポリイソブチレン及び/又は平均分子量500〜4000の低分子量のポリイソブチレンとの混合物が好ましい。ポリイソブチレンの全体量に対して、高分子量のポリイソブチレンの配合量は10〜80重量%であり、好ましくは20〜70重量%である。ポリイソブチレンの全体量に対して、中分子量のポリイソブチレンの配合量は0〜90重量%であり、好ましくは10〜80重量%である。ポリイソブチレンの全体量に対して、低分子量のポリイソブチレンの配合量は0〜80重量%であり、好ましくは10〜60重量%である。
本明細書において使用するとき、用語「平均分子量」は、Floryの粘度式から計算される粘度平均分子量を意味し、シュタウディンガーインデックス(J0)を、20℃にてウベローデ粘度計のキャピラリー1のフロータイムからSchulz−Blaschke式により算出し、このJ0値を用いて下記式により求めるものである。
Figure 0006838884
上記ゴム系粘着剤には、適度な粘着性を付与するために、例えば、ロジン系樹脂、ポリテルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂、テルペン−フェノール樹脂、キシレン樹脂、脂環族飽和炭化水素樹脂等の粘着付与剤が配合されていてもよい。これら粘着付与剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記粘着付与剤の含有量は、上記ゴム系粘着剤の総重量に基づいて50重量%以下が好ましく、5〜40重量%がより好ましい。
上記シリコーン系粘着剤としては、ポリオルガノシロキサン系、ポリジメチルシロキサン系、ポリジメチルジフェニル−シロキサン系等からなるシリコーン系粘着剤が挙げられる。なかでも、Dow Corning Corporation社製のBIO PSAのような商業的に入手可能なシリコーン系粘着剤が好ましく使用される。
上記粘着剤層は、皮膚透過性増強剤を更に含有していてもよい。
本明細書において使用するとき、用語「皮膚透過性増強剤」は、経皮投与される抗原が皮膚を透過する効率を、それなしでの効率と比較して、改善しうるあらゆる物質を意味する。上記皮膚透過性増強剤としては、室温(25℃)で液状である(即ち、流動性を有する)ことが好ましい。2種以上の皮膚透過性増強剤を混合して用いる場合には、最終的に混合物が室温(25℃)で液状となり、皮膚透過促進効果を有することが好ましい。
このような有機液状成分としては、上記粘着剤層における相溶性の観点から、疎水性液状成分が好ましい。
上記皮膚透過性増強剤としては、高級アルコール、脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステルが挙げられる。上記高級アルコールとしては、炭素数8〜18の高級アルコールが好ましく、炭素数8〜14の高級アルコールがより好ましい。上記脂肪酸エステルとしては、炭素数8〜18の脂肪酸と炭素数1〜18の1価アルコールとの脂肪酸エステルが好ましく、炭素数12〜16の脂肪酸と炭素数1〜18の1価アルコールとの脂肪酸エステルがより好ましい。なかでも、脂肪酸エステルが好ましく、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチルが特に好ましい。
上記皮膚透過性増強剤としては、具体的には、オレイルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール;グリセリン、エチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の多価アルコール;オレイン酸、カプリル酸等の高級脂肪酸;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸エチル等の脂肪酸エステル;セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル等の多塩基酸エステル;トリイソステアリン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ソルビタン、ジカプリル酸プロピレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等の多価アルコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;スクアラン、流動パラフィン等の炭化水素;オリーブ油、ヒマシ油等の植物油;シリコーン油;N−メチルピロリドン、N−ドデシルピロリドン等のピロリドン類;デシルメチルスルホキシド等のスルホキシドが挙げられる。
これら皮膚透過性増強剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記アクリル系粘着剤又は上記ゴム系粘着剤を用いる場合、上記皮膚透過性増強剤として、例えば、ポリビニルピロリドン、クロスポビドン、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシプロピルセルロース、又は、それらの混合物を用いることができる。
なかでも、ポリビニルピロリドン、クロスポピドン、ポリプロピレングリコールが好ましい。
上記ワクチン医薬組成物中の上記皮膚透過性増強剤の含有量は特に限定されないが、上記ワクチン医薬組成物(テープ剤の場合は、粘着剤層)の総重量の0.1〜70重量%が好ましく、1〜65重量%がより好ましく、5〜60重量%が更に好ましい。上記皮膚透過性増強剤の含有量が0.1重量%以上である場合、高い皮膚透過促進効果が得られる。上記皮膚透過性増強剤の含有量が70重量%以下である場合、上記ワクチン医薬組成物(テープ剤の場合は、粘着剤層)全体の粘着力、凝集力の低下を抑制しつつ、高い皮膚透過促進効果が得られる。
上記粘着剤層の厚みは特に限定されないが、10〜1000μmが好ましい。上記範囲の厚みとすることにより、上記粘着剤層に有効量の上記配合成分を含有させること、充分な粘着力を発揮させること、上記粘着剤層を形成すること等が容易となる。
上記支持体は特に限定されないが、実質的に上記配合成分に対して不透過性を有するもの、即ち、上記粘着剤層に含まれる上記抗原、上記抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤を含むことを特徴とする免疫誘導促進組成物等が支持体を通って背面から失われて含有量の低下を引き起こさないものが好ましい。
上記支持体としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、アイオノマー樹脂、金属箔等の単独フィルム又はこれらの積層フィルム等が挙げられる。なかでも、上記支持体は、上記粘着剤層との接着性(投錨性)を向上させるために、上述した材質からなる無孔のプラスチックフィルムと、多孔質フィルムとの積層フィルムであることが好ましい。この場合、上記粘着剤層は、多孔質フィルム側に形成されることが好ましい。
上記多孔質フィルムとしては、上記粘着剤層との投錨性が向上するものであれば特に限定されず、例えば、紙、織布、不織布、編布、機械的に穿孔処理を施したシート等が挙げられる。なかでも、取り扱い性等の観点から、紙、織布、不織布が好ましい。上記多孔質フィルムの厚みは、投錨性向上、テープ剤の柔軟性及び貼付操作性等の点から、1〜200μmが好ましい。また、織布又は不織布の場合、上記多孔質フィルムの目付量は5〜30g/mが好ましく、6〜15g/mがより好ましい。
特に上記支持体としては、厚さ1.5〜6μmのポリエステルフィルム(好ましくは、ポリエチレンテレフタレートフィルム)と、目付量6〜15g/mのポリエステル(好ましくは、ポリエチレンテレフタレート)製不織布との積層フィルムが好ましい。
上記剥離ライナーとしては、剥離処理が施され、充分に軽い剥離力を確保できれば特に限定されないが、例えば、上記粘着剤層との接触面にシリコーン樹脂、フッ素樹脂等を塗布することによって剥離処理が施された、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート等のフィルム、上質紙、グラシン紙等の紙、上質紙又はグラシン紙等とポリオレフィンとのラミネートフィルム等が挙げられる。
上記剥離ライナーの厚みは、10〜200μmが好ましく、25〜100μmがより好ましい。
特に上記剥離ライナーとしては、バリアー性、価格等の点から、ポリエステル(特に、ポリエチレンテレフタレート)樹脂からなるものが好ましい。この場合、取り扱い性の点から、厚みは25〜100μm程度であることが好ましい。
<経粘膜投与用ワクチン医薬組成物>
上記経粘膜投与として、例えば、舌下投与、経鼻投与、頬側投与、直腸投与、膣投与等が挙げられる。
上記経粘膜投与用ワクチン医薬組成物の剤型は、例えば、ゲル剤(ゼリー剤)、クリーム剤、軟膏剤、硬膏剤等の半固形剤;液剤;散剤、細粒剤、顆粒剤、フィルム剤、錠剤、口腔内崩壊錠等の固形製剤;エアゾール剤等の粘膜用スプレー剤;吸引剤等であってよい。これらの組成物の区分、定義、性質、製法等は、当該技術分野において周知であり、例えば日本薬局方第16版を参照されたい。また、これらの材料としては特に限定されず、従来公知のものが使用できる。
上記経粘膜投与用ワクチン医薬組成物中の上記抗原及び上記抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤を含む免疫誘導促進組成物の含有量は特に限定されないが、上記抗原の含有量は0.01〜40重量%が好ましく、0.1〜30重量%がより好ましい。上記抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤の含有量は0.001〜30重量%が好ましく、0.01〜20重量%がより好ましい。
<皮内、皮下又は筋肉内投与用ワクチン医薬組成物>
上記皮内、皮下又は筋肉内投与用ワクチン医薬組成物の剤型は、例えば、液剤、水溶性又は疎水性の懸濁剤、クリーム剤等の注射投与可能なある程度の流動性を有する剤型であればよい。これらの組成物の区分、定義、性質、製法等は、当該技術分野において周知であり、例えば日本薬局方第16版を参照されたい。また、これらの材料としては特に限定されず、従来公知のものが使用できる。
上記皮内、皮下又は筋肉内投与用ワクチン医薬組成物中の上記抗原及び上記抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤を含む免疫誘導促進組成物の含有量は特に限定されないが、上記抗原の含有量は0.01〜40重量%が好ましく、0.1〜30重量%がより好ましい。上記抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤の含有量は0.001〜30重量%が好ましく、0.01〜20重量%がより好ましい。
本発明のワクチン医薬組成物は、必要に応じて、添加剤を含有していてもよい。上記添加剤は、基剤の主成分、上記抗原及び上記抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤を含む免疫誘導促進組成物との適合性、意図する投与レジメン等に応じて、例えば、等張化剤、防腐・殺菌剤、酸化防止剤、溶解剤、溶解補助剤、懸濁化剤、充填剤、pH調節剤、安定化剤、吸収促進剤、放出速度制御剤、着色剤、可塑剤、架橋剤、粘着剤等が挙げられる。これら添加剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記粘着剤層は、皮膚透過性増強剤を更に含有していてもよい。
本明細書において使用するとき、用語「塩」は、任意の有機酸又は無機酸であってよいが、好ましくは薬学的に許容される塩である。
本明細書において使用するとき、用語「薬理学的に許容される塩」は、投与対象に有害な作用を及ぼさず、かつ、組成物中の配合成分の薬理活性を消失させない塩を意味し、例えば、無機酸塩(例えば、塩酸塩、リン酸塩)、有機酸塩(例えば、酢酸塩、フタル酸塩、TFA塩)、金属塩(アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩)、アルミニウム塩など)、アミン塩(例えば、トリエチルアミン塩、ベンジルアミン塩、ジエタノールアミン塩、t−ブチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、アルギニン塩、ジメチルアンモニウム塩、アンモニウム塩)等が挙げられる。
本発明のワクチン医薬組成物を対象に投与する際、上記抗原の治療上有効量は、疾患の重症度、対象の年齢及び相対的な健康、他の既知の要因に依存して広範に変化し得るが、一般に、1日用量約0.1μg〜1g/kg体重で満足のいく結果が得られる。上記抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤を含む免疫誘導促進組成物は、上記抗原と同時又は逐次的に、好ましくは同時に投与される。上記抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤を含む免疫誘導促進組成物の治療上有効量は、用いる具体的な免疫誘導促進剤、他の免疫誘導促進剤の有無などに依存して広範に変化し得るが、1日用量0.01μg〜1g/kg体重で満足のいく結果が得られる。
なお、1日用量を1回で投与してもよいが、2回以上(例えば、2回、3回、4回、5回等)の複数回に分けて投与してもよい。1回あたり連続投与時間は、1分間〜7日間の間で適宜選択されることが好ましい。投与間隔は毎日〜1年に1回(例えば、1日1回、2日に1回、3日に1回、1週間に1回、2週間に1回、1月に1回、3月に1回、6月に1回、1年に1回)又はそれより長期の投与間隔から、患者の状態、疾患の重症度、治療目的か予防目的か等に応じて、適宜選択されることが好ましい。一般に、重度の疾患を現実に有する患者の治療目的では、より高頻度及び/又は高用量で本発明のワクチン医薬組成物を投与し、疾患を有さない患者の予防目的では、より低頻度及び/又は低用量で本発明のワクチン医薬組成物を投与することが好ましい。
本発明によれば、既に医薬品としての使用実績が十分に蓄積されている抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤を含む免疫誘導促進組成物を用いるため、抗原に対する細胞性免疫を安全かつ効果的に誘導することができる。
また、本発明のワクチン医薬組成物が体表面上に投与されるものである場合は、非侵襲的な投与(例えば、経皮投与又は経粘膜投与)が可能であるため、優れたコンプライアンスが得られる。即ち、痛み、恐怖心、注射痕及びそれに続く瘢痕化、繰返し投与を行う場合は通院が患者の生活の負担となること等の患者のQOLの観点からの問題が低減される。また、投与が簡便なため患者が自ら投与可能であり、医療従事者の針刺し感染事故のリスクを回避でき、注射針等の特殊廃棄の必要な医療廃棄物が生じない。
また、本発明のワクチン医薬組成物の形態が、テープ剤、パップ剤等の貼付剤の形態であれば、所定の投与量を確実に投与でき、薬物放出速度を任意に制御でき、また、投与に際して他の部位に付着することがないという利点がある。更に、貼付剤は容易に着脱可能であるため、副作用が生じた場合等に適用部位から貼付剤を除去することによって患者自らが即座に投与を中止することができるという利点も有する。
また、本発明のワクチン医薬組成物を投与することで、抗原の単独投与と比較して、細胞性免疫誘導効果が顕著に向上する。更に、本発明のワクチン医薬組成物を非侵襲的な体表面上の投与(例えば、経皮投与又は経粘膜投与)に用いることで、注射投与と比較して、強い免疫を誘導することができる。
実施例、比較例で得られた経皮投与用クリーム剤を経皮投与したときの細胞性免疫誘導効果を示す図である。
以下の実施例を示して、本発明を更に詳細かつ具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜17、比較例1)
(経皮投与用クリーム剤の調製)
下記表1の組成を有する経皮投与用クリーム剤を調製した。具体的には、下記表1中に示した配合量で、下記に示した抗原(ペプチド又はタンパク)、抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤、ヘルパーペプチド、ジメチルスルホキシド(DMSO)15重量%を配合し、そこに基材(ベースクリーム)を加えて全100重量%とし、混和して、経皮投与用クリーム剤を得た。用いたベースクリームは、表2に記載の組成にて材料を配合し、混和して調製したものとした。白色ワセリン、モノステアリン酸ソルビタン、イソステアリン酸、ベンジルアルコール、ステアリルアルコール、ポリソルベート60、濃グリセリン、ジメチルスルホキシド(DMSO)は和光純薬工業社から購入した。セタノールは東京化成工業社から購入した。
PETフィルム/PET不織布積層品(面積0.7cm)を固定用粘着テープの中央部にPETフィルム側をテープ側にして貼り合わせた複合基材を用意した。この複合基材の不織布部分にクリーム剤4mgを塗布したものを免疫実験の投与サンプルとした。
(抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤)
フラジオマイシン(和光純薬工業社製)
ゲンタマイシン(和光純薬工業社製)
テトラサイクリン(和光純薬工業社製)
ミノサイクリン(和光純薬工業社製)
セフロキシム(和光純薬工業社製)
グリセオフルビン(和光純薬工業社製)
ノルフロキサシン(和光純薬工業社製)
ビダラビン(和光純薬工業社製)
ホスホマイシン(和光純薬工業社製)
アマンタジン(和光純薬工業社製)
ミコナゾール(和光純薬工業社製)
クラリスロマイシン(和光純薬工業社製)
クロラムフェニコール(和光純薬工業社製)
イソニアジド(和光純薬工業社製)
ブテナフィン(和光純薬工業社製)
バンコマイシン(和光純薬工業社製)
スルファメトキサゾール(和光純薬工業社製)
(抗原ペプチド)
OVAp(OVAペプチド、配列Ser Ile Ile Asn Phe Glu Lys Leu(配列番号15)の8アミノ酸のペプチド)
<評価>
実施例、比較例で得られた経皮投与用クリーム剤について、以下の評価を行った。
(細胞性免疫誘導効果の評価)
以下の手順に従って、経皮投与用クリーム剤を用いて、免疫評価用モデル動物を用いたマウス免疫試験を行った。その後、ELISPOT法により、抗原特異的な細胞性免疫の誘導レベルを評価した。
(1)免疫評価用モデル動物
ここにいう「免疫評価用モデル動物」は、ワクチン医薬組成物(ここでは経皮投与用クリーム剤)の免疫誘導特性を評価するためのモデル動物を意味し、具体的には、経皮投与用クリーム剤の細胞性免疫誘導レベルを評価するためのモデル動物を意味する。
免疫評価用モデル動物としては、経皮投与用クリーム剤中の抗原と、動物のMHCクラス1分子との適合性を考慮し、経皮投与用クリーム剤中の抗原による細胞性免疫誘導が評価可能な動物を用いた。
(2)経皮投与用クリーム剤のマウス免疫試験
下記表1中に示したマウスの背部を毛刈りし、毛刈りによる皮膚ダメージを回復させるための飼育期間を設けた後、マウスの背部皮膚に経皮投与用クリーム剤4mgを24時間投与して除去し、6日間の飼育を行った。投与から6日間経過後に脾臓を摘出し、脾細胞懸濁液を調製した。抗マウスIFN−γ抗体を固定化したELISPOTプレートのウェルに、脾細胞(1×106cells/we11)と抗原ペプチド(100μM)あるいは抗原蛋白(100μg/mL) とを培養液とともに入れ、37℃、5%CO2の培養条件にて20時間、共培養し、ELISPOT法にてIFN−γ産生細胞スポット数(スポット数/1×106cells)を評価した。IFN−γ産生細胞スポット数を「免疫結果」として下記表1に示した。
Figure 0006838884
Figure 0006838884
図1に示す通り、実施例1〜17に示した抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤を含むことで、抗原のみを経皮投与した場合よりも強力に細胞性免疫を誘導した。
本発明の免疫誘導促進組成物及びワクチン医薬組成物は、既に医薬品としての使用実績が十分に蓄積されている抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤を用いるため、様々な抗原に対する細胞性免疫を安全かつ効果的に誘導することができ、高い細胞性免疫誘導効果を発揮するものである。

Claims (5)

  1. 抗微生物薬を有効成分とする免疫誘導促進剤を含み、
    抗微生物薬は、ホスホマイシン、ゲンタマイシン、テトラサイクリン、ミノサイクリン、クロラムフェニコール、ノルフロキサシン、グリセオフルビン、ミコナゾール及びアマンタジンからなる群より選択される少なくとも一種である
    ことを特徴とする免疫誘導促進組成物。
  2. 免疫誘導のためのワクチン医薬組成物であって、
    抗原と、請求項1載の免疫誘導促進組成物とを含む
    ことを特徴とするワクチン医薬組成物。
  3. 体表面上に投与される請求項記載のワクチン医薬組成物。
  4. 皮内注射、皮下注射又は筋肉内注射により投与される請求項記載のワクチン医薬組成物。
  5. 細胞性免疫を誘導するために用いられる請求項2、3又は4記載のワクチン医薬組成物。
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