以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1.構成概要>
図1は、MFP(マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi-Functional Peripheral))10の外観を示す図である。ここでは、情報処理装置として、MFP10を例示する。なお、MFP10は、画像形成装置とも称される。
図2は、情報処理装置(MFP10)の概略構成を示す図である。
このMFP10は、複数のデバイス(ここではサーバデバイス20と画像形成デバイス30との2つのデバイス)を備える。ここでは、サーバデバイス20と画像形成デバイス30とは、一の筐体に収容され、一体的に構成されている。なお、当該一の筐体には、所定の部材と当該所定の部材に対して開閉自在に設けられた部材(たとえば、MFP10の原稿台に設けられた回転軸に対して回動自在に設けられた原稿カバー等)とが含まれるものとする。
このMFP10は、操作表示部40(後述)をも備える。当該操作表示部40は、後述するように、当該複数のデバイス20,30のそれぞれの表示部材として当該複数のデバイス20,30によって共用される。
また、このMFP10においては、サーバデバイス20と画像形成デバイス30との主従関係(支配関係)が構築されている。具体的には、サーバデバイス20は、画像形成デバイス30の動作を制御(管理)するデバイス(「主デバイス」とも称される)である。一方、画像形成デバイス30は、サーバデバイス20の管理下で動作するデバイス(「従デバイス」とも称される)である。
詳細には、このMFP10においては、サーバデバイス20(主デバイス)が各種情報(データ)を一元管理している。たとえば、外部装置等からMFP10に送信されてきた各種情報は、サーバデバイス20によって一旦受信される。そして、サーバデバイス20は、たとえば画像形成デバイス30宛のデータ(たとえばプリントジョブ)を受信した場合は、当該プリントジョブを画像形成デバイス30へと送信(転送)する。その後、画像形成デバイス30は、サーバデバイス20から転送されてきたプリントジョブ(外部装置からのプリントジョブ)を実行する。
<1−2.画像形成デバイス30の構成>
画像形成デバイス30(図1も参照)は、各種ジョブ(コピージョブ、スキャンジョブ等)を実行することが可能なデバイスである。
図3は、画像形成デバイス30の機能ブロックを示す図である。画像形成デバイス30は、コピー機能、スキャン機能、ファクシミリ機能およびボックス機能などを備える。具体的には、画像形成デバイス30は、図3に示すように、画像読取部32、印刷出力部33、通信部34、格納部35、リセット部31および制御部(コントローラ)39等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
画像読取部32は、画像形成デバイス30の所定の位置(自動原稿供給部(ADF:Auto Document Feeder)あるいはガラス面等)に載置された原稿を光学的に読み取って(すなわちスキャンして)、当該原稿の画像データ(原稿画像あるいはスキャン画像とも称する)を生成する処理部である。この画像読取部32は、スキャン部などとも称される。画像形成デバイス30は、所定の位置に載置された原稿を読み取ることが可能なデバイスであり、画像読取デバイスとも称される。
印刷出力部33は、印刷対象に関するデータに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。画像形成デバイス30は、各種の媒体に画像を印刷出力することが可能なデバイスであり、印刷出力デバイスとも称される。
通信部34は、ネットワークを介したネットワーク通信を行うことが可能である。このネットワーク通信では、たとえば、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、画像形成デバイス30は、所望の相手先(たとえばサーバデバイス20(主デバイス))との間で各種のデータを授受することが可能である。
格納部35は、各種の記憶装置((揮発性および/または不揮発性の)半導体メモリおよび/またはハードディスクドライブ(HDD)等)で構成される。
リセット部31は、画像形成デバイス30の制御部39(詳細にはCPU(Central Processing Unit))をリセットすることが可能な処理部(リセット回路)である。具体的には、画像形成デバイス30の制御部39において異常が発生した場合(たとえばCPUが暴走した場合)、ユーザは、当該画像形成デバイス30の電源(電源スイッチ)のリセット操作(電源の再投入操作)を行う。リセット部31は、当該リセット操作に応答して、自デバイス30の制御部39をリセット(パワーオンリセット)する。その結果、画像形成デバイス30の制御部39(CPU)の初期化処理が実行され、画像形成デバイス30の制御部39で発生していた異常(CPUの暴走)は解消する。
また、リセット部31は、自デバイス30の制御部39(CPU)をリセットする際に、操作表示部40の動作制御部41(後述)のリセットを要求するリセット要求(リセット要求信号)を信号線L3(図2)を介して操作表示部40のリセット制御部48(後述)に送信する。
制御部39(コントローラ)は、画像形成デバイス30に内蔵され、画像形成デバイス30を統括的に制御する制御装置である。制御部39は、CPU(マイクロプロセッサあるいはコンピュータプロセッサなどとも称される)および各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。制御部39は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM(登録商標))内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)を実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されて画像形成デバイス30にインストールされるようにしてもよい。あるいは、当該プログラムは、ネットワークを経由してダウンロードされて画像形成デバイス30にインストールされるようにしてもよい。
具体的には、図3に示されるように、制御部39は、上記のプログラム等の実行により、通信制御部39aと入出力制御部39bとを含む各種の処理部を実現する。
通信制御部39aは、通信部34等と協働して、自装置10内の他のデバイス(サーバデバイス20)との間の通信動作を制御する処理部である。
入出力制御部39bは、操作表示部40(図1)と協働(連携)して、操作表示部40(タッチパネル45)に対する入力動作を制御するとともに、操作表示部40(タッチパネル45)における表示動作を制御する処理部である。たとえば、入出力制御部39bは、画像形成デバイス30の機能に関する情報等を操作表示部40(タッチパネル45)に表示させるとともに、操作表示部40に対するユーザ操作に関する操作入力情報を当該操作表示部40から取得する。
<1−3.サーバデバイス20の構成>
サーバデバイス20(図1も参照)は、サーバ機能を実現することが可能なデバイスである。サーバデバイス20は、たとえば汎用的なコンピュータ装置として構成される。
図4は、サーバデバイス20の機能ブロックを示す図である。
サーバデバイス20は、図4の機能ブロック図に示すように、通信部24、格納部25、リセット部21および制御部(コントローラ)29等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
通信部24は、ネットワークを介したネットワーク通信を行うことが可能である。このネットワーク通信では、たとえば、TCP/IP等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、サーバデバイス20は、所望の相手先(外部装置、画像形成デバイス30等)と連携して各種のデータを授受することが可能である。また、通信部24は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことも可能である。
格納部25は、各種の記憶装置((揮発性および/または不揮発性の)半導体メモリおよび/またはハードディスクドライブ(HDD)等)で構成される。
リセット部21は、サーバデバイス20の制御部29(詳細にはCPU)をリセットすることが可能な処理部(リセット回路)である。具体的には、サーバデバイス20の制御部29において異常が発生した場合(たとえばCPUが暴走した場合)、ユーザ(管理ユーザ)は、当該サーバデバイス20の電源のリセット操作を行う。当該リセット操作に応答して、リセット部21は、自デバイス20の制御部29をリセット(パワーオンリセット)する。その結果、サーバデバイス20の制御部29(CPU)の初期化処理が実行され、サーバデバイス20の制御部29で発生していた異常(CPUの暴走)は解消する。
また、リセット部21は、自デバイス20の制御部29(CPU)をリセットする際に、リセット要求(リセット要求信号)を信号線L2(図2)を介して操作表示部40のリセット制御部48(後述)に送信する。
制御部29(コントローラ)は、サーバデバイス20に内蔵され、サーバデバイス20を統括的に制御する制御装置である。制御部29は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。制御部29は、CPUにおいて、記憶部(半導体メモリ等)内に格納されている所定のプログラムを実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてサーバデバイス20にインストールされるようにしてもよい。あるいは、当該プログラムは、ネットワークを経由してダウンロードされてサーバデバイス20にインストールされるようにしてもよい。
具体的には、図4に示されるように、制御部29は、当該プログラム等の実行により、通信制御部29aと入出力制御部29bとを含む各種の処理部を実現する。
通信制御部29aは、通信部24等と協働して、他の装置および自装置10内の他のデバイス(従デバイス)との間の通信動作を制御する処理部である。
入出力制御部29bは、操作表示部40と協働(連携)して、操作表示部40(タッチパネル45)に対する入力動作を制御するとともに、操作表示部40(タッチパネル45)における表示動作を制御する処理部である。たとえば、入出力制御部29bは、サーバデバイス20の機能に関する情報等を操作表示部40(タッチパネル45)に表示させるとともに、操作表示部40に対するユーザ操作に関する操作入力情報を当該操作表示部40から取得する。
また、サーバデバイス20は、電子メール機能、データ保存機能、形式変換機能および画像編集機能等を備える。具体的には、サーバデバイス20には、これらの機能を実現するためのアプリケーション(アプリケーションソフトウエアプログラム)が予めインストールされており、サーバデバイス20は、各アプリケーションを用いてこれらの機能を実現する。
ここでは、サーバデバイス20には、電子メールアプリケーション、データ保存アプリケーション、形式変換アプリケーションおよび画像編集アプリケーション等が予めインストールされている。
電子メールアプリケーションは、他の装置との間で電子メールの送受信を実行することが可能なアプリケーションであり、サーバデバイス20は、当該電子メールアプリケーションを実行することによって電子メール機能を実現する。データ保存アプリケーションは、サーバデバイス20内に各種データを保存することが可能なアプリケーションであり、サーバデバイス20は、当該データ保存アプリケーションを実行することによってデータ保存機能を実現する。形式変換アプリケーションは、指定されたファイルのファイル形式を他のファイル形式に変換することが可能なアプリケーションであり、サーバデバイス20は、当該形式変換アプリケーションを実行することによって形式変換機能を実現する。画像編集アプリケーションは、指定された画像データの編集処理を実行することが可能なアプリケーションであり、サーバデバイス20は、当該画像編集アプリケーションを実行することによって画像編集機能を実現する。
<1−4.操作表示部40の構成>
このMFP10においては、略板状の操作表示部40(図1参照)が設けられている。操作表示部40は、その正面側にタッチパネル45(図1参照)を有している。タッチパネル45は、液晶表示パネルに各種センサ等が埋め込まれて構成され、各種情報を表示するとともに操作者(操作ユーザ)からの各種の操作入力を受け付けることが可能である。タッチパネル45は、タッチパネル45に対する操作入力を受け付ける操作入力部としても機能するとともに、各種情報を表示する表示パネルとしても機能する。
操作表示部40は、図2に示されるように、タッチパネル45に加えて動作制御部41およびリセット制御部48をも備えている。
動作制御部41は、操作表示部40に関する動作(表示動作等)を統括的に制御する処理部である。
動作制御部41は、CPU(メインCPU)および各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。動作制御部41は、当該CPUにおいて、記憶部(半導体メモリ等)内に格納されている所定のプログラムを実行することによって、操作表示部40(タッチパネル45等)に関する各種の動作を制御するコントローラである。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されて操作表示部40にインストールされるようにしてもよい。あるいは、当該プログラムは、ネットワークを経由してダウンロードされて操作表示部40にインストールされるようにしてもよい。
具体的には、動作制御部41(図2参照)は、当該プログラム等の実行により、入出力制御部42を含む各種の処理部を実現する。
入出力制御部42は、タッチパネル45の表示出力を制御するとともに、タッチパネル45に対するユーザからの操作入力を受け付ける入力処理等を制御する処理部である。
また、動作制御部41は、いずれかのデバイスからのリセット要求(リセット要求信号)に基づいて自身をリセットすることが可能である。
リセット制御部48(図2)は、操作表示部40の動作制御部41(詳細にはメインCPU)のリセットに関する動作を制御する処理部である。
当該リセット制御部48は、CPU等を備えるコンピュータシステムとして構成される。当該リセット制御部48のCPUは、動作制御部41のCPUとは別に設けられる。動作制御部41は、当該CPUにおいて、記憶部(半導体メモリ等)内に格納されている所定のプログラムを実行することによって、動作制御部41のリセットに関する動作を制御するコントローラである。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されて操作表示部40にインストールされるようにしてもよい。あるいは、当該プログラムは、ネットワークを経由してダウンロードされて操作表示部40にインストールされるようにしてもよい。
具体的には、リセット制御部48は、当該プログラム等の実行により、複数のデバイス20,30のいずれかからリセット要求を受信する場合、受信されたリセット要求に応じて動作制御部41をリセットするか否か(リセットすべきか否か)、を決定する。そして、リセット制御部48は、たとえば動作制御部41をリセットすべき旨を決定する場合、受信されたリセット要求(リセット要求信号)を信号線L1(図2)を介して当該動作制御部41に送信して、当該動作制御部41をリセットさせる。一方、リセット制御部48は、動作制御部41をリセットしない旨を決定する場合は、受信されたリセット要求を動作制御部41に送信しない。
なお、ここでは、操作表示部40は、専用の電源装置(不図示)を有し、いずれのデバイスからも電力供給を受けていないものとする。そのため、その制御部で異常が発生したデバイスにおいて電源スイッチのリセット操作が行われたことに伴って、操作表示部40の電源状態が自動的にオフ状態に遷移して動作制御部41がリセットされる、ということはなく、動作制御部41は、デバイスからのリセット要求に基づきリセットされる。
この操作表示部40(タッチパネル45等)は、サーバデバイス20と画像形成デバイス30との2つのデバイスによって共用される。
具体的には、操作表示部40は、メニュー画面200(図5参照)をタッチパネル45に表示する。当該メニュー画面200には、サーバデバイス20の機能に対応するボタン251〜254と画像形成デバイス30の機能に対応するボタン255〜258とが表示されている。そして、ユーザは、複数の機能に対応する複数のボタン251〜258の中から、所望の機能に対応するボタンを選択(押下)する。
ユーザの選択操作に応答して、操作表示部40(入出力制御部42)は、ユーザによって選択されたボタンに対応する機能を備えるデバイスと連携して、当該機能に関する表示をタッチパネル45にて行う。換言すれば、複数のデバイス20,30の中から択一的に選択されたデバイスに関する表示がタッチパネル45にて行われる。
たとえば、メニュー画面200(図5)において、電子メール機能(サーバデバイス20の一機能)に対応するボタン251が選択されると、操作表示部40(入出力制御部42)は、サーバデバイス20から表示用画像データを受信して電子メールアプリケーションのトップ画面(不図示)等をタッチパネル45に表示する。
また、メニュー画面200において、たとえば、コピー機能(画像形成デバイス30の一機能)に対応するボタン255が選択(押下)されると、操作表示部40(入出力制御部42)は、画像形成デバイス30から表示用画像データを受信してコピー機能(コピージョブ)の設定画面(不図示)等をタッチパネル45に表示する。
このように、操作表示部40は、サーバデバイス20に関する表示を行う表示部材(操作部材)であるとともに、画像形成デバイス30に関する表示を行う表示部材(操作部材)でもある。
<1−5.動作の概略>
この実施形態では、複数のデバイス20,30のそれぞれは、自デバイスの制御部(CPU)で異常が発生したことによって行われたリセット操作(電源の再投入操作)に応答して自デバイスの制御部をリセットする。換言すれば、この実施形態では、一方のデバイスの制御部のリセットに連動して他方のデバイスの制御部がリセットされるのではなく、各デバイス20,30の制御部のリセットは、互いに独立して実行される。なお、これに限定されず、サーバデバイス20(主デバイス)の制御部29がリセットされる場合は、当該サーバデバイス20の制御部29のリセットに連動して画像形成デバイス30(従デバイス)の制御部39もがリセットされるようにしてもよい。
また、複数のデバイス20,30のそれぞれは、自デバイスの制御部をリセットする場合に、操作表示部40の動作制御部41(CPU)のリセットを要求するリセット要求を、当該操作表示部40のリセット制御部48に対して送信する。
操作表示部40のリセット制御部48は、当該リセット要求を受信する場合、原則として、操作表示部40の動作制御部41をリセットすべき旨を決定し、受信されたリセット要求を操作表示部40の動作制御部41に信号線L1(図2)を介して送信する。ただし、リセット制御部48は、リセット要求の要求元デバイスが、操作表示部40に対する表示出力を行っているデバイス(表示中デバイスとも称する)でない場合において、当該要求元デバイスが画像形成デバイス30であるときには、例外的に、当該動作制御部41をリセットしない旨を決定し、受信されたリセット要求を動作制御部41に送信しない。
図6は、操作表示部40(リセット制御部48)の動作を示すフローチャートである。以下では、図6を参照しながらリセット制御部48の概略の動作を説明した後、リセット制御部48の動作の具体例について図7〜図14を参照して説明する。
まず、ステップS11においては、操作表示部40(リセット制御部48)は、複数のデバイス20,30のいずれかからリセット要求が受信されたか否か、を判定する。
具体的には、或るデバイスの制御部において異常が発生した場合(たとえばCPUが暴走した場合)、ユーザは、当該或るデバイスの電源スイッチのリセット操作を行う。そして、当該リセット操作に応答して、当該或るデバイスは、自デバイスの制御部(CPU)をリセットするとともに、リセット要求を操作表示部40のリセット制御部48に送信する。
操作表示部40(リセット制御部48)において当該リセット要求が受信される場合、処理はステップS11からステップS12へと進む。なお、リセット要求が受信されない場合、ステップS11の処理は繰り返される。換言すれば、リセット制御部48は、リセット要求を待機する。
ステップS12においては、操作表示部40(リセット制御部48)は、リセット要求の要求元デバイスを特定し、特定された要求元デバイスが画像形成デバイス30(従デバイス)であるか否か、を判定する。
たとえば、特定された要求元デバイスが画像形成デバイス30(従デバイス)でない旨がステップS12にて判定される場合、処理はステップS12からステップS14(後述)へと進む。換言すれば、要求元デバイスがサーバデバイス20(主デバイス)である場合は、当該サーバデバイス20が表示中デバイスであるか否か(次述のステップS13)にかかわらず、処理はステップS14へと進む。
一方、特定された要求元デバイスが画像形成デバイス30(従デバイス)である旨がステップS12にて判定される場合、処理はステップS12からステップS13へと進む。換言すれば、当該要求元デバイスがサーバデバイス20(主デバイス)でない旨がステップS12にて判定される場合は、処理はステップS13へと進む。
ステップS13においては、操作表示部40(リセット制御部48)は、リセット要求の要求元デバイスが表示中デバイス(操作表示部40に対する表示出力を行っているデバイス)であるか否か、を判定する。
具体的には、リセット制御部48は、操作表示部40のタッチパネル45に表示されている表示用データの送信元のデバイスを示す信号を動作制御部41(たとえば入出力制御部42(図2))から取得して、表示中デバイスを特定する。そして、リセット制御部48は、リセット要求の要求元デバイスとして特定されたデバイスが、表示中デバイスとして特定されたデバイスと同じデバイスであるか否か、を判定する。
たとえば、リセット要求の要求元デバイスが表示中デバイスである旨(要求元デバイスと表示中デバイスとが同じデバイスである旨)がステップS13にて判定される場合、処理はステップS13からステップS14へと進む。
ステップS14においては、操作表示部40(リセット制御部48)は、操作表示部40の動作制御部41をリセットすべき旨を決定する。そして、処理はステップS15へと進む。
そして、ステップS15においては、操作表示部40(リセット制御部48)は、要求元デバイスから受信されたリセット要求を信号線L1(図2)を介して動作制御部41に送信し、動作制御部41(詳細にはメインCPU)をリセットさせる。その後、動作制御部41のリセットが完了すると、操作表示部40(動作制御部41)は、たとえばメニュー画面200(図5)をタッチパネル45に再び表示する。なお、ステップS15の後、処理は再びステップS11に戻る。
一方、リセット要求の要求元デバイスが表示中デバイスでない旨(要求元デバイスと表示中デバイスとが異なるデバイスである旨)がステップS13にて判定される場合、処理はステップS13からステップS16へと進む。換言すれば、リセット要求の要求元デバイス以外のデバイスが表示中デバイスである場合、処理はステップS13からステップS16へと進む。
ステップS16においては、操作表示部40(リセット制御部48)は、操作表示部40の動作制御部41をリセットしない旨を決定する。そして、リセット制御部48は、要求元デバイスから受信されたリセット要求を動作制御部41に送信せず、動作制御部41はリセットされない。その結果、当該動作制御部41は引き続き動作し、操作表示部40のタッチパネル45における表示は継続される。なお、ステップS16の後、処理は再びステップS11へと戻る。
<1−6.動作の具体例>
以下では、操作表示部40のリセット制御部48等の動作の具体例を説明する。
具体的には、
(1)リセット要求の要求元デバイスが画像形成デバイス30であり、当該画像形成デバイス30が表示中デバイスでもある場合(図7,8参照)、
(2)リセット要求の要求元デバイスが画像形成デバイス30であり、サーバデバイス20が表示中デバイスである場合(図9,10参照)、
(3)リセット要求の要求元デバイスがサーバデバイス20である場合(図11〜図14参照)、
の3つのケースについて以下に説明する。
(1)まず、画像形成デバイス30からリセット要求が受信された際に、当該画像形成デバイス30に関する表示が操作表示部40にて行われている場合の動作について、図7および図8を参照しながら説明する。
リセット要求の要求元デバイスが画像形成デバイス30である場合において、当該画像形成デバイス30が表示中デバイスでもあるときには、操作表示部40の動作制御部41をリセットすべき旨が決定される。
具体的には、画像形成デバイス30の制御部39(CPU)で異常が発生した場合、ユーザは、画像形成デバイス30の電源スイッチのリセット操作を行う。そして、当該リセット操作に応答して、画像形成デバイス30は、自デバイス30の制御部39をリセットする(図7参照)とともに、リセット要求を操作表示部40のリセット制御部48に送信する(図8参照)。
操作表示部40のリセット制御部48は、リセット要求を受信する(ステップS11)と、当該リセット要求の要求元デバイスを特定し、要求元デバイスとして特定されたデバイスが画像形成デバイス30(従デバイス)であるか否か、を判定する(ステップS12)。ここでは、画像形成デバイス30がリセット要求の要求元デバイスとして特定され、当該要求元デバイスが画像形成デバイス30(従デバイス)である旨がステップS12にて判定される。そして、処理はステップS12からステップS13へと進む。
その後、リセット制御部48は、表示中デバイスを特定し、リセット要求の要求元デバイス(ここでは画像形成デバイス30)が表示中デバイスであるか否か、を判定する(ステップS13)。ここでは、リセット要求が画像形成デバイス30から受信された時点において当該画像形成デバイス30が操作表示部40に対する表示出力を行っている(図7の期間T12も参照)。そのため、当該画像形成デバイス30が表示中デバイスとして特定され、リセット要求の要求元デバイス(画像形成デバイス30)が表示中デバイスである旨がステップS13にて判定される。
そして、処理はステップS13からステップS14へと進み、リセット制御部48は、動作制御部41をリセットすべき旨を決定する(ステップS14)。その後、リセット制御部48は、画像形成デバイス30から受信されたリセット要求を当該動作制御部41に送信して動作制御部41をリセットさせる(ステップS15)(図7および図8も参照)。換言すれば、リセット制御部48は、従デバイスである画像形成デバイス30がリセット要求の要求元デバイスである場合は、当該画像形成デバイス30が表示中デバイスでもあることを条件に、操作表示部40の動作制御部41をリセットすべき旨を決定する。
具体的には、表示中デバイスの制御部(CPU)にて異常が発生した場合、操作表示部40と表示中デバイスとの間で表示用データ等の授受が正常に行われないことに起因して、操作表示部40の動作制御部41が、表示中デバイスからの新たな表示用データを待機し続ける状態(待機状態)に遷移することがある。動作制御部41が当該待機状態に遷移した場合、表示中デバイスの制御部(ここでは画像形成デバイス30の制御部39)がリセットされただけでは、操作表示部40の状態(待機状態)が正常状態に戻らない(待機状態が解消しない)恐れがある。このような事態を回避するため、リセット制御部48は、画像形成デバイス30から受信されたリセット要求を動作制御部41に送信して動作制御部41をリセットさせる。
その後、画像形成デバイス30の制御部39がリセットされたことによって当該制御部39は正常状態に復帰するとともに、操作表示部40の動作制御部41がリセットされたことによって当該動作制御部41も正常状態に復帰する。そして、操作表示部40(動作制御部41)は、たとえばメニュー画面200(図5)をタッチパネル45に再び表示する。
このように、リセット要求の要求元デバイスが画像形成デバイス30である場合において、当該画像形成デバイス30が表示中デバイスでもあるときには、操作表示部40の動作制御部41をリセットすべき旨が決定され、当該動作制御部41がリセットされる。
(2)つぎに、画像形成デバイス30からリセット要求が受信された際に、サーバデバイス20に関する表示が操作表示部40にて行われている場合の動作について、図9および図10を参照しながら説明する。
リセット要求の要求元デバイスが画像形成デバイス30である場合において、当該画像形成デバイス30が表示中デバイスではなくサーバデバイス20が表示中デバイスであるときには、例外的に、操作表示部40の動作制御部41をリセットしない旨が決定される。
具体的には、上述のように、画像形成デバイス30の制御部39で異常が発生した場合、ユーザは、画像形成デバイス30の電源スイッチのリセット操作を行う。そして、当該リセット操作に応答して、画像形成デバイス30は、自デバイス30の制御部39をリセットする(図9参照)とともに、リセット要求を操作表示部40のリセット制御部48に送信する(図10参照)。
操作表示部40のリセット制御部48は、リセット要求を受信する(ステップS11)と、当該リセット要求の要求元デバイスを特定し、要求元デバイスとして特定されたデバイスが画像形成デバイス30(従デバイス)であるか否かを判定する(ステップS12)。ここでは、画像形成デバイス30がリセット要求の要求元デバイスとして特定され、当該要求元デバイスが画像形成デバイス30(従デバイス)である旨がステップS12にて判定される。そして、処理はステップS12からステップS13へと進む。
その後、リセット制御部48は、表示中デバイスを特定し、リセット要求の要求元デバイス(ここでは画像形成デバイス30)が表示中デバイスであるか否か、を判定する(ステップS13)。ここでは、リセット要求が画像形成デバイス30から受信された時点においてサーバデバイス20が操作表示部40に対する表示出力を行っている(図9の期間T22も参照)。そのため、リセット制御部48は、当該サーバデバイス20を表示中デバイスとして特定し、リセット要求の要求元デバイス(画像形成デバイス30)が表示中デバイスでない旨をステップS13にて判定する。
そして、処理はステップS13からステップS16へと進み、リセット制御部48は、操作表示部40の動作制御部41をリセットしない旨を決定し、画像形成デバイス30からのリセット要求を動作制御部41に送信しない。その結果、操作表示部40の動作制御部41はリセットされない(図9および図10も参照)。
ここにおいて、上記課題欄で述べたように、或るデバイス(たとえば画像形成デバイス30)の制御部で異常が発生した場合、当該画像形成デバイス30と操作表示部40との間の通信等に不具合が生じ、操作表示部40(動作制御部41)の動作が正常に行われないことがある。
ただし、操作表示部40(動作制御部41)の全ての動作が正常に行われないわけではなく、一部の動作は動作制御部41にて正常に行われ得る。たとえば、当該画像形成デバイス30(非表示中デバイス)と操作表示部40との間の通信等に不具合が生じた場合であっても、サーバデバイス20(表示中デバイス)からの表示用データの表示動作は動作制御部41にて正常に行われ得る。
サーバデバイス20からの表示用データの表示動作が動作制御部41にて正常に行われている場合において、仮に当該画像形成デバイス30の制御部39のリセットに伴って操作表示部40の動作制御部41もがリセットされるときには、操作表示部40の表示動作が停止してしまう。換言すれば、サーバデバイス20からの表示用データの表示動作が動作制御部41にて正常に行われているにもかかわらず、操作表示部40においてサーバデバイス20に関する表示が非表示化されてしまう。その結果、操作表示部40を利用して当該サーバデバイス20による表示を閲覧していたユーザの利便性が低下する。
このようなユーザの利便性の低下を抑制するため、リセット要求の要求元デバイスが画像形成デバイス30である場合において、当該画像形成デバイス30が表示中デバイスでないときには、例外的に、操作表示部40の動作制御部41をリセットしない旨が決定される。
そして、画像形成デバイス30の制御部39はリセットされるものの、操作表示部40の動作制御部41はリセットされず、操作表示部40において、サーバデバイス20に関する表示が引き続き行われる。なお、画像形成デバイス30(従デバイス)の制御部39がリセットされる場合であっても、当該画像形成デバイス30の制御部39のリセットに連動してサーバデバイス20(主デバイス)の制御部29の動作が停止することはなく、サーバデバイス20は、操作表示部40に対する表示出力を引き続き行う。
このように、リセット要求の要求元デバイスが画像形成デバイス30である場合において、当該画像形成デバイス30が表示中デバイスではなくサーバデバイス20が表示中デバイスであるときには、操作表示部40の動作制御部41をリセットしない旨が決定される。
(3)つぎに、サーバデバイス20(主デバイス)からリセット要求が受信される場合における動作について、図11〜図14を参照しながら説明する。
リセット要求の要求元デバイスがサーバデバイス20(主デバイス)である場合、当該サーバデバイス20が表示中デバイスであるとき(図11,12も参照)と画像形成デバイス30が表示中デバイスであるとき(図13,14も参照)とが考えられる。
リセット要求の要求元デバイスがサーバデバイス20(主デバイス)である場合は、当該サーバデバイス20と画像形成デバイス30とのいずれが表示中デバイスであっても、操作表示部40の動作制御部41をリセットすべき旨が決定される。
具体的には、サーバデバイス20の制御部29(CPU)で異常が発生した場合、ユーザ(管理ユーザを含む)は、サーバデバイス20の電源スイッチのリセット操作を行う。そして、当該リセット操作に応答して、サーバデバイス20は、自デバイス20の制御部29をリセットする(図11の期間T32および図13の期間T42参照)とともに、リセット要求を操作表示部40のリセット制御部48に送信する(図12および図14参照)。
操作表示部40のリセット制御部48は、リセット要求を受信する(ステップS11)と、リセット要求の要求元デバイスを特定し、要求元デバイスとして特定されたデバイスがサーバデバイス20(主デバイス)であるか否かを判定する(ステップS12)。ここでは、サーバデバイス20が要求元デバイスとして特定され、リセット要求の要求元デバイスが画像形成デバイス30(従デバイス)でない旨がステップS12にて判定される。
そして、処理はステップS12からステップS14へと進み、リセット制御部48は、操作表示部40の動作制御部41をリセットすべき旨を決定する(ステップS14)。その後、リセット制御部48は、サーバデバイス20から受信されたリセット要求を動作制御部41に送信して動作制御部41(CPU)をリセットさせる(ステップS15)。
ここにおいて、上述したように、このMFP10では、画像形成デバイス30(従デバイス)は、サーバデバイス20(主デバイス)の管理下で動作する。そのため、当該サーバデバイス20の制御部29(CPU)で異常が発生した場合、少なくとも当該サーバデバイス20の制御部29のリセットが実行されている間は、当該画像形成デバイス30の動作は停止する。その結果、サーバデバイス20の制御部29のリセットが完了したことによって画像形成デバイス30の動作が再開されるまで、操作表示部40における表示動作も停止する。端的に言えば、サーバデバイス20の制御部29がリセットされる際に、仮に操作表示部40の動作制御部41がリセットされない場合であっても、サーバデバイス20の制御部29のリセットが完了するまで操作表示部40における表示動作は停止する。換言すれば、サーバデバイス20の制御部29のリセットに伴って動作制御部41がリセットされるか否かにかかわらず、サーバデバイス20の制御部29のリセットが完了するまで、操作表示部40における表示動作は停止する。
この場合、リセット制御部48は、操作表示部40の動作制御部41をリセットすべき旨を決定し(ステップS14)、当該動作制御部41をリセットさせる(ステップS15)。
その後、サーバデバイス20の制御部29がリセットされたことによって当該制御部29は正常状態に復帰した後、操作表示部40(動作制御部41)は、たとえばメニュー画面200(図5)をタッチパネル45に再び表示する。
このように、リセット要求の要求元デバイスがサーバデバイス20(主デバイス)である場合は、当該サーバデバイス20が表示中デバイスであるか否かにかかわらず、操作表示部40の動作制御部41をリセットすべき旨が決定される。
以上のように、第1実施形態においては、リセット要求の要求元デバイスが表示中デバイスである場合は、操作表示部40の動作制御部41をリセットすべき旨が決定される(ステップS14)。一方、当該要求元デバイスが表示中デバイスでない場合において、要求元デバイスが両デバイス20,30のうちの特定のデバイス(ここでは画像形成デバイス30(従デバイス))であるときには、当該動作制御部41をリセットしない旨が決定される(ステップS16)。そのため、画像形成デバイス30の制御部39がリセットされる場合であっても、当該画像形成デバイス30が操作表示部40に対する表示出力を行っていないときには、操作表示部40の動作制御部41はリセットされず、操作表示部40における表示(他のデバイス(サーバデバイス20)に関する表示)は継続される。したがって、複数のデバイス20,30と当該複数のデバイス20,30で共用される操作表示部40とを備えるMFP10において、当該操作表示部40を利用しているユーザの利便性(操作性)の低下を抑制することが可能である。
<2.第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
上記第1実施形態では、MFP10においてサーバデバイス20と画像形成デバイス30との主従関係が構築されている場合の動作について例示されている。
これに対して、この第2実施形態では、MFP10においてサーバデバイス20と画像形成デバイス30との主従関係が構築されていない場合の動作について例示する。
図17は、第2実施形態に係る操作表示部40(リセット制御部48)の動作を示すフローチャートである。
この第2実施形態では、ステップS12の判定処理(図6)は行われず、リセット要求の要求元デバイスが表示中デバイスであるか否かの判定処理(ステップS13)の判定結果のみに基づいて、操作表示部40の動作制御部41をリセットするか否かが決定される。
具体的には、操作表示部40(リセット制御部48)において或るデバイス(たとえばサーバデバイス20)からリセット要求が受信される(ステップS11)と、処理はステップS11からステップS13へと進む。そして、リセット制御部48は、リセット要求の要求元デバイスを特定するとともに、特定された要求元デバイス(ここではサーバデバイス20)が表示中デバイスであるか否か、を判定する(ステップS13)。
たとえば、当該サーバデバイス20(リセット要求の要求元デバイス)が表示中デバイスである場合、処理はステップS13からステップS14へと進み、リセット制御部48は、操作表示部40の動作制御部41をリセットすべき旨を決定する。そして、当該操作表示部40の動作制御部41はリセットされる(ステップS15)(図11および図12参照)。換言すれば、要求元デバイスがサーバデバイス20と画像形成デバイス30とのいずれであるかにかかわらず、要求元デバイスとして特定されたデバイスが表示中デバイスである場合は、操作表示部40の動作制御部41をリセットすべき旨が決定される。
一方、当該サーバデバイス20(要求元デバイス)が表示中デバイスでない場合、処理はステップS13からステップS16へと進み、リセット制御部48は、操作表示部40の動作制御部41をリセットしない旨を決定する。そして、当該動作制御部41はリセットされず(図15および図16参照)、操作表示部40における表示が継続される。換言すれば、要求元デバイスがサーバデバイス20と画像形成デバイス30とのいずれであるかにかかわらず、要求元デバイスとして特定されたデバイスが表示中デバイスでない場合は、操作表示部40の動作制御部41をリセットしない旨が決定される。
なお、画像形成デバイス30からリセット要求が受信される場合も、当該リセット要求の要求元デバイス(画像形成デバイス30)が表示中デバイスであるか否かに応じて、動作制御部41をリセットするか否かが決定される。
以上のように、第2実施形態においては、リセット要求の要求元デバイスが表示中デバイスでない場合は、当該要求元デバイスがいずれのデバイスであるときにも、操作表示部40の動作制御部41をリセットしない旨が決定される(ステップS16)。
詳細には、要求元デバイスが表示中デバイスでない場合において、当該要求元デバイスが画像形成デバイス30であるときには、第1実施形態と同様に、操作表示部40の動作制御部41をリセットしない旨が決定される。その結果、画像形成デバイス30の制御部39がリセットされる場合であっても、操作表示部40の動作制御部41はリセットされず、操作表示部40における表示(他のデバイス(サーバデバイス20)に関する表示)は継続される。
また、要求元デバイスが表示中デバイスでない場合において、当該要求元デバイスがサーバデバイス20であるときにも、操作表示部40の動作制御部41をリセットしない旨が決定される。その結果、サーバデバイス20の制御部29がリセットされる場合であっても、操作表示部40の動作制御部41はリセットされず、操作表示部40における表示(他のデバイス(画像形成デバイス30)に関する表示)は継続される。
したがって、複数のデバイス20,30と当該複数のデバイス20,30で共用される操作表示部40とを備えるMFP10において、当該操作表示部40を利用しているユーザの利便性(操作性)の低下を抑制することが可能である。
<3.第3実施形態>
第3実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
この第3実施形態では、リセット要求の要求元デバイスが画像形成デバイス30であり且つ当該画像形成デバイス30が表示中デバイスでない場合に、さらに、操作表示部40にて一定の無操作期間T1が経過しているか否か、が判定される。
図18は、第3実施形態に係る操作表示部40(リセット制御部48)の動作を示すフローチャートである。この第3実施形態では、ステップS13とステップS16との間にステップS20の処理が行われる点に関して、上記第1実施形態(図6参照)とは異なる。なお、図18のステップS11〜S16の処理は、上記第1実施形態と同様にして行われる。
具体的には、リセット要求の要求元デバイス(たとえば画像形成デバイス30)が表示中デバイスでない場合、処理はステップS13からステップS20へと進む。換言すれば、要求元デバイスが画像形成デバイス30であるものの、当該画像形成デバイス30が表示中デバイスとして特定されない場合、処理はステップS13からステップS20へと進む。そして、操作表示部40(リセット制御部48)は、操作表示部40のタッチパネル45において一定の無操作期間T1(たとえば5分)が経過しているか否か、を判定する(ステップS20)。
たとえば、当該画像形成デバイス30が表示中デバイスではなくサーバデバイス20が表示中デバイスである場合(図10も参照)において、タッチパネル45にて一定の無操作期間T1が経過していないときには、リセット制御部48は、操作表示部40がユーザによって利用されていると判定する。この場合、処理はステップS20からステップS16へと進み、リセット制御部48は、操作表示部40の動作制御部41をリセットしない旨を決定する。
一方、当該画像形成デバイス30が表示中デバイスではない場合において、タッチパネル45にて一定の無操作期間T1が経過しているときには、リセット制御部48は、操作表示部40がユーザによって利用されていないと判定する。
たとえば、当該画像形成デバイス30ではなくサーバデバイス20が表示中デバイスである場合であっても、タッチパネル45にて一定の無操作期間T1が経過しているときには、リセット制御部48は、操作表示部40がユーザによって利用されていないと判定する。
また、タッチパネル45にて所定期間T2(T2>T1)(たとえば10分)に亘って操作入力が受け付けられなかった場合、操作表示部40は通常状態から節電状態(省電力状態)に遷移し、タッチパネル45における表示動作は停止する。操作表示部40が節電状態を有する場合、いずれのデバイスも表示中デバイスとして特定されない。そして、当該画像形成デバイス30が表示中デバイスではなくサーバデバイス20もが表示中デバイスでない場合も、リセット制御部48は、操作表示部40がユーザによって利用されていないと判定する。
操作表示部40がユーザによって利用されていないと判定される場合、処理はステップS20からステップS14へと進み、リセット制御部48は、操作表示部40の動作制御部41をリセットすべき旨を決定する。
このように、リセット要求の要求元デバイスが画像形成デバイス30であり且つ当該画像形成デバイス30が表示中デバイスでない場合であっても、操作表示部40のタッチパネル45にて一定の無操作期間が経過しているときには、操作表示部40の動作制御部41をリセットすべき旨が決定されてもよい。
これによれば、画像形成デバイス30が表示中デバイスでない場合であっても、操作表示部40がユーザによって利用されていないことによって、操作表示部40の動作制御部41のリセットに起因するユーザの利便性の低下が生じないときには、当該動作制御部41をリセットすべき旨が決定される。したがって、操作表示部40がユーザによって利用されているか否かを考慮して、操作表示部40の動作制御部41をリセットするか否かを決定することが可能である。
なお、ここでは、上記第3実施形態を上記第1実施形態の変形例として記載したが、これに限定されず、上記第3実施形態の思想が上記第2実施形態に適用されてもよい。
<4.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
たとえば、上記各実施形態等においては、各デバイス20,30は、自デバイスの電源スイッチのリセット操作に応じて自デバイスの制御部(CPU)をリセットする場合に、リセット要求を操作表示部40のリセット制御部48に送信している。しかしながら、本願発明はこれに限定されず、各デバイス20,30は、所定のソフトウエアプログラムを用いて自デバイスの制御部の異常が検出されたことに応答して自デバイスの制御部をリセットする場合に、リセット要求を操作表示部40のリセット制御部48に送信するようにしてもよい。
具体的には、各デバイス20,30は、自デバイスの制御部(CPU)の異常を検出して自デバイスの制御部をリセットすることが可能な所定のソフトウエアプログラムを有する。たとえば、各デバイス20,30には、自デバイスの制御部の異常を監視するソフトウエアプログラム(たとえばウォッチドッグタイマーを利用した異常検出プログラム)が予めインストールされている。そして、当該各デバイス20,30のリセット部21,31は、当該所定のソフトウエアプログラムによって自デバイスの制御部の異常が検出されて自デバイスの制御部がリセットされる際に、リセット要求を操作表示部40のリセット制御部48に送信する。
このように、各デバイス20,30は、所定のソフトウエアプログラムを用いて自デバイスの制御部の異常が検出されて自デバイスの制御部をリセットするタイミングで、リセット要求を操作表示部40に送信するようにしてもよい。
また、上記各実施形態等においては、MFP10が情報処理装置として例示されているが、これに限定されず、たとえばパーソナルコンピュータが情報処理装置として用いられてもよい。
さらに、上記各実施形態等においては、情報処理装置に設けられる複数のデバイスとしてサーバデバイス20と画像形成デバイス30とが例示されているが、これに限定されない。たとえば、サーバデバイス20とクライアントデバイス(クライアントコンピュータの機能を実現することが可能なデバイス)(不図示)とが、当該複数のデバイスとして情報処理装置に設けられてもよい。
また、上記各実施形態等においては、情報処理装置に2つのデバイスが設けられているが、これに限定されず、3つ以上のデバイスが情報処理装置に設けられてもよい。