以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において同一部分には同一符号を付している。図1は、本実施形態における決済処理システムS1の全体構成を示す図である。決済処理システムS1は、クレジットカードやデビットカード、電子マネー等のカードを使って決済処理を行うシステムである。同図に示すように、決済処理システムS1は、決済端末1と、POS端末2と、POS連携サーバ3とを含んでいる。決済端末1とPOS端末2とは、無線ルータ4を介して、無線LAN(Local Area Network)等による無線接続により通信する。また、決済端末1及びPOS端末2は、無線ルータ4を介して、公衆無線通信網を経由してPOS連携サーバ3と通信する。無線ルータ4は、有線LANと無線LANのアクセスポイント機能を備え、公衆無線通信網を介してデータ通信を行う。
なお、同図においては、決済端末1を2台、POS端末2を3台示しているが、これに限らず、決済端末1及びPOS端末2は1台であってもよいし、複数台であってもよい。また、決済端末1の台数とPOS端末2の台数とは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
決済端末1は、クレジットカードやデビットカードや電子マネー等のカードの読取や暗証番号の入力をする装置である。POS端末2は、クレジットやデビットの売上、取消や口座振替の受付、取消といった業務内容の選択や金額等の取引内容を入力する装置である。
POS連携サーバ3は、例えば、情報処理センタ等に設置され、決済処理システムS1を統括して制御するサーバ装置である。POS連携サーバ3は、決済に関する決済情報及び決済端末1の管理をする。また、POS連携サーバ3は、決済端末1とPOS端末2とを組み合わせて連携させる機能を持つ。また、POS連携サーバ3は、クレジットカード等の決済をするカード決済サービスセンタや電子マネーの決済をする電子マネーセンタとの中継機能を有する。
次に、決済端末1について説明する。図2は、本実施形態における決済端末1の構成を示すブロック図である。図示するように、決済端末1は、制御部101と、表示部102と、印字部103と、無線通信部104と、キー入力部105と、ICカード読取部106と、磁気カード読取部107とを備える。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)を備え、決済端末1全体を制御する。表示部102は、液晶ディスプレイ(LCD、Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等であり、様々な情報を表示する。
印字部103は、用紙に印字して伝票を発行するプリンタである。無線通信部104は、POS端末2やPOS連携サーバ3と無線通信する。キー入力部105は、各種ボタンや表示部102上に配置されたタッチパネル等であり、操作者等からの入力を受け付ける。
ICカード読取部106は、ICカードからカードに関するカード情報を読み取るカードリーダである。磁気カード読取部107は、磁気カードからカード情報を読み取るカードリーダである。
次に、POS端末2について説明する。図3は、本実施形態におけるPOS端末2の構成を示すブロック図である。図示するように、POS端末2は、制御部201と、表示部202と、印字部203と、通信部204と、キー入力部205と、現金収納部206と、磁気カード読取部207とを備える。
制御部201は、CPUを備え、POS端末2全体を制御する。表示部202は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等であり、様々な情報を表示する。印字部203は、用紙に印字して伝票を発行するプリンタである。
通信部204は、決済端末1やPOS連携サーバ3と通信する。キー入力部205は、各種ボタンや表示部202上に配置されたタッチパネル等であり、操作者等からの入力を受け付ける。現金収納部206は、現金を収納するドロアである。磁気カード読取部207は、磁気カードからカード情報を読み取るカードリーダである。
次に、POS連携サーバ3について説明する。図4は、本実施形態におけるPOS連携サーバ3の構成を示すブロック図である。図示するように、POS連携サーバ3は、制御部301と、通信制御部302と、クレジット決済制御部303と、POS決済データベース304と、店舗情報データベース305とを備える。
制御部301は、CPUを備え、POS連携サーバ3全体を制御する。通信制御部302は、他の装置(例えば、決済端末1やPOS端末2)と通信する。クレジット決済制御部303は、決済端末1から受信した決済処理情報に基づいて、カード決済サービスセンタや電子マネーセンタと接続してクレジットカードや電子マネーによる決済処理を実行する。
POS決済データベース304は、各POS端末2から送信されたPOS連携要求の一覧を記憶する。POS連携要求は、決済端末1に決済処理させる決済金額(売上金額)を含み、POS端末2と決済端末1とを組み合わせて連携させる要求である。店舗情報データベース305は、各店舗に設置された決済端末1の一覧を記憶する。
図5は、本実施形態における店舗情報データベース305のデータ構造及びデータ例を示す概略図である。店舗情報データベース305は、システム店舗番号と、決済端末1の端末識別番号とを対応付けて記憶する。システム店舗番号は、各店舗の識別番号である。また、決済端末1の端末識別番号は、対応する店舗に設置される決済端末1の識別番号である。
図示する例では、システム店舗番号「1401001234」の店舗には、端末識別番号「11111234567890」、「11112222222222」及び「11113333333333」の3台の決済端末1が設置される。また、システム店舗番号「1401001111」の店舗には、端末識別番号「12341111111111」及び「12340987654321」の2台の決済端末1が設置される。また、システム店舗番号「1502003333」の店舗には、端末識別番号「55551234567890」の1台の決済端末1が設置される。
図6は、本実施形態におけるPOS決済データベース304のデータ構造及びデータ例を示す概略図である。POS決済データベース304は、システム店舗番号と、POS番号と、金額と、端末識別番号と、状態とを対応付けて記憶する。システム店番号は、店舗の識別番号である。POS番号は、POS端末2の識別番号である。金額は、決済処理する売上金額(決済金額)である。端末識別番号は、POS端末2と連携して決済金額に基づく決済処理を実行する決済端末1の端末識別番号である。状態は、決済処理の状態を示す。例えば、状態「端末接続待ち」は、決済処理が開始されておらず、決済端末1と接続するのを待機している状態である。なお、「端末接続待ち」の状態から、決済端末1には接続せず、現金決済や電子マネーでの決済をして完了するケースもあるが、当該ケースについて本実施形態での説明は割愛する。
状態「決済完了待ち」は、決済端末1において決済処理が開始されており、POS連携サーバ3を介した決済処理が完了するのを待機している状態である。また、状態「POS完了待ち」は、決済端末1における決済処理が完了しており、POS端末2における処理が完了する(POS連携サーバ3が、POS端末2からPOS連携完了通知を受信する)のを待機している状態である。なお、システム店番号とPOS番号と金額との組み合わせが、POS連携要求である。
図示する例では、システム店番号「1401001234」のPOS番号「01」の金額「460」は、状態が「端末接続待ち」である。また、システム店番号「1401001234」のPOS番号「02」の金額「680」は、端末識別番号が「11112222222222」であり、状態が「決済完了待ち」である。また、システム店番号「1401001234」のPOS番号「03」の金額「153,000」は、端末識別番号が「11113333333333」であり、状態が「POS完了待ち」である。また、システム店番号「1401001111」のPOS番号「02」の金額「9,800」は、状態が「端末接続待ち」である。なお、システム店番号「1502003333」では、POS連携要求が登録されていない。
次に、本実施形態による決済処理システムS1における動作を説明する。決済処理システムS1では、クレジットカードやデビットカードや電子マネーにより取引を決済する場合には、POS端末2において算出した売上金額を、POS端末2と連携する決済端末1が決済処理する。このとき、POS連携サーバ3が、POS端末2と連携する決済端末1を決定し、POS端末2が算出した売上金額を決済端末1に送信して決済処理させる。
図7は、本実施形態におけるPOS端末2が表示する画面の一例を示すイメージ図である。例えば、POS端末2は、売上げる商品の登録が完了すると、商品の合計金額である売上金額を算出し、図7(A)に示す精算画面を表示する。精算画面には、登録された商品の商品名及び金額の一覧「コーヒー 100、紅茶 110、ケーキ 250」と、その合計金額である売上金額「460」と、現金で決済するための現金ボタンと、電子マネーで決済するための電子マネーボタンと、クレジットカードで決済するためのクレジットボタンとが表示される。
POS端末2は、精算画面においてクレジットボタンが選択され、決済端末1においてクレジットカードによる決済処理が開始されると、図7(B)に示す通信中画面を表示する。通信中画面には、自装置を示す「POS01」と、POS端末2と連携して売上金額を決済処理する決済端末1を示す「決済端末01」と、決済端末1が決済処理中であることを示す「通信中」と、売上金額「460」と、現金ボタンと、電子マネーボタンと、クレジットボタンとが表示される。このとき、クレジットボタンは、選択されたことを示すため、現金ボタン及び電子マネーボタンとは異なる表示態様(例えば、ボタンの色を変更する)で表示される。
その後、POS端末2は、決済端末1において決済処理が完了すると、図7(C)に示す完了画面を表示する。完了画面には、自装置を示す「POS01」と、POS端末2と連携して売上金額を決済処理する決済端末1を示す「決済端末01」と、決済処理が完了したことを示す「完了」と、売上金額「460」と、現金ボタンと、電子マネーボタンと、クレジットボタンとが表示される。このとき、クレジットボタンは、選択されたことを示すため、現金ボタン及び電子マネーボタンとは異なる表示態様(例えば、ボタンの色を変更する)で表示される。
図8は、本実施形態における決済端末1が表示する画面の一例を示すイメージ図である。決済端末1は、初期状態のときには、図8(A)に示す初期画面を表示している。初期画面には、処理を開始するための開始ボタンが表示される。
決済端末1は、初期画面において開始ボタンが入力を受け付け、POS連携サーバ3からPOS番号及び売上金額の一覧を受信すると、図8(B)に示す選択画面を表示する。選択画面には、受信したPOS番号及び売上金額の一覧「POS01 460、POS02 1980」が選択可能に表示される。
決済端末1は、選択画面において、一覧から決済処理する売上金額が選択され、選択された売上金額に基づく決済処理を開始すると、図8(C)に示す決済処理中画面を表示する。決済処理中画面には、連携するPOS端末2「POS01」と、決済処理する売上金額「460」と、決済処理中であることを示す「センタと通信中」とが表示される。
決済端末1は、決済処理が完了すると、図8(D)に示す決済完了画面を表示する。決済完了画面には、連携するPOS端末2「POS01」と、決済処理した売上金額「460」と、決済処理が完了したことを示す「完了」とが表示される。
図9及び図10は、本実施形態における決済処理システムS1のPOS連携処理の動作の一例を示すシーケンス図である。本図には、システム店舗番号「1401001234」の店舗に設置されたPOS番号「01」のPOS端末2が算出した売上金額「460」を、端末識別番号「11111234567890」の決済端末1がクレジットカードにより決済処理する場合の動作を示す。
まず、操作者は、POS端末2において、商品の登録が完了し、精算画面(図7(A))が表示されると、クレジットカードにより決済すべく、精算画面に表示されたクレジットボタンを押下する。POS端末2は、精算画面においてクレジットボタンが入力を受け付け、クレジットカードによる決済が発生する(ステップS101)と、POS連携要求をPOS連携サーバ3に送信する(ステップS102)。POS連携要求は、POS端末2が設置されている店舗のシステム店舗番号「1401001234」と、POS端末2のPOS番号「01」と、売上金額「460」とを含む。
POS連携サーバ3は、POS端末2からPOS連携要求を受信すると、受信したPOS連携要求をPOS決済データベース304に追加する(ステップS103)。
続いて、操作者は、決済処理させる決済端末1を選択し、選択した決済端末1に表示されている初期画面(図8(A))の開始ボタンを押下する。決済端末1は、初期画面において開始ボタンが入力を受け付けると、POS端末2と連携して決済処理するPOS連携決済処理を開始する(ステップS104)。その後、決済端末1は、自装置の端末識別番号「11111234567890」を含むPOS連携問合せをPOS連携サーバ3に送信する(ステップS105)。
POS連携サーバ3は、決済端末1からPOS連携問合せを受信すると、受信したPOS連携問合せに含まれる端末識別番号「11111234567890」に対応するシステム店舗番号「1401001234」を店舗情報データベース305から読み出し、システム店舗番号が「1401001234」であって、状態が「端末接続待ち」であるPOS連携要求をPOS決済データベース304から検索する(ステップS106)。そして、POS連携サーバ3は、検索した結果であるPOS連携応答を決済端末1に送信する(ステップS107)。POS連携応答には、検索したPOS番号及び売上金額の一覧(POS番号01 460、POS番号02 1980)が含まれる。
決済端末1は、POS連携サーバ3からPOS連携応答を受信すると、受信したPOS連携応答に含まれるPOS番号及び売上金額の一覧を選択画面(図8(B))に表示する(ステップS108)。そして、決済端末1は、選択画面においてPOS番号の選択入力を受け付ける(ステップS109)。操作者は、選択画面に表示されたPOS番号及び売上金額の一覧から、POS番号「01」を選択する。
決済端末1は、選択画面においてPOS番号の選択入力を受け付けると、POS選択通知をPOS連携サーバ3に送信する(ステップS110)。当該POS選択通知には、選択したPOS番号「01」及び売上金額「460」が含まれる。
POS連携サーバ3は、決済端末1からPOS選択通知を受信すると、POS連携通知をPOS端末2に送信する(ステップS111)。POS連携通知には、端末識別番号「11111234567890」と、POS番号「01」と、売上金額「460」とが含まれる。
POS端末2は、POS連携サーバ3からPOS連携通知を受信すると、受信したPOS連携通知に含まれるPOS番号と売上金額とを照合し(ステップS112)、通信中画面(図7(B))を表示する。その後、POS端末2は、POS連携サーバ3にPOS連携確認を送信する(ステップS113)。POS連携確認には、ステップS112における照合の確認結果が含まれる。
POS連携サーバ3は、POS端末2からPOS連携確認を受信すると、POS選択応答を決済端末1に送信する(ステップS114)。POS選択応答には、POS番号「01」と売上金額「460」とが含まれる。その後、POS連携サーバ3は、システム店舗番号「1401001234」とPOS番号「01」と売上金額「460」とに対応するPOS連携要求に端末識別番号「11111234567890」を書き込み、状態を決済完了待ちにして、POS決済データベース304を更新する(ステップS115)。
決済端末1は、POS連携サーバ3からPOS選択応答を受信すると、受信したPOS選択応答に含まれるPOS番号「01」と売上金額「460」とを決済処理中画面(図8(C))に表示する(ステップS116)。その後、決済端末1は、POS連携サーバ3を介してクレジットカードによる決済処理を実行する(ステップS117)。
決済端末1は、決済処理が完了すると、決済完了画面(図8(D))を表示し、決済完了通知をPOS連携サーバ3に送信する(ステップS118)。POS決済完了通知には、決済処理が完了した状態を示す完了状態(決済完了)と、決済処理に用いたカードのカード情報の一部とが含まれる。この一部情報とは、例えば、決済完了時に発行するレシートなどに印字する、複数桁あるカード番号のうちの数桁のみの情報等、カード情報を特定することは不可能な程度の情報である。一部情報の具体例としては、16桁のカード番号のうち、下4桁のみを数字で示す「**** **** **** 1234」等である。
POS連携サーバ3は、決済端末1から決済完了通知を受信すると、POS決済データベース304の端末識別番号「11111234567890」に対応する状態をPOS完了待ちに更新する(ステップS119)。その後、POS連携サーバ3は、POS連携応答をPOS端末2に送信する(ステップS120)。POS連携応答には、端末識別番号「11111234567890」と、完了状態(決済完了)と、カード情報の一部とが含まれる。
POS端末2は、POS連携サーバ3からPOS連携応答を受信すると、完了画面(図7(C))を表示し、POS連携完了通知をPOS連携サーバ3に送信する(ステップS121)。POS連携サーバ3は、POS端末2からPOS連携完了通知を受信すると、システム店舗番号「1401001234」とPOS番号「01」と売上金額「460」とに対応するPOS連携要求をPOS決済データベース304から削除する(ステップS122)。その後、処理を終了する。
このように、POS端末2からの、決済に関するPOS連携要求をPOS連携サーバ3が記憶し、決済端末1が、POS連携サーバ3との送受信によりPOS端末2を選択する。よって、POS端末2と決済端末1は、その時の状況により、POS連携サーバ3で動的に組み合わせることができる。また、POS端末2には、原則的に、カード情報内の個人情報等の重要情報が送信されず記憶されないため、個人情報の漏えい等のセキュリティ上の危険性を回避することもできる。
図11は、本実施形態におけるPOS端末2が実行するPOS連携処理の処理手順を示したフローチャートである。本図には、上述した決済処理システムS1のPOS連携処理においてPOS端末2が実行する処理を示す。なお、対応がある場合には、図9および図10における処理番号も付記する。
(ステップS201)制御部201は、通信部204を介して、POS連携要求をPOS連携サーバ3に送信する(ステップS102に対応)。その後、ステップS202の処理に進む。
(ステップS202)制御部201は、通信部204を介して、POS連携通知をPOS連携サーバ3から受信する(ステップS111に対応)。その後、ステップS203の処理に進む。
(ステップS203)制御部201は、POS連携通知に含まれるPOS番号及び売上金額を照合する(ステップS112に対応)。例えば、制御部201は、POS番号が自装置のものであって、売上金額がステップS201において送信したPOS連携要求に含まれるものと同一である場合に照合結果をOKとし、そうでない場合に照合結果をNGとする。その後、ステップS204の処理に進む。
(ステップS204)制御部201は、照合結果がOKであるかNGであるかを判定する。照合結果がOKであると制御部201が判定した場合には、ステップS205の処理に進む。また、照合結果がNGであると制御部201が判定した場合には、処理を終了する。
(ステップS205)制御部201は、通信部204を介して、照合結果がNGであることを示すPOS連携確認をPOS連携サーバ3に送信する。その後、処理を終了する。
(ステップS206)制御部201は、通信部204を介して、照合結果がOKであることを示すPOS連携確認をPOS連携サーバ3に送信する(ステップS113に対応)。その後、ステップS207の処理に進む。
(ステップS207)制御部201は、通信部204を介して、POS連携応答をPOS連携サーバ3から受信する(ステップS120に対応)。その後、ステップS208の処理に進む。
(ステップS208)制御部201は、受信したPOS連携応答の応答内容が、決済処理が完了したことを示す決済完了であるか、決済処理が失敗したことを示す決済失敗であるかを判定する。決済完了であると制御部201が判定した場合には、ステップS209の処理に進む。また、決済失敗であると制御部201が判定した場合には、処理を終了する。
(ステップS209)制御部201は、通信部204を介して、POS連携完了通知をPOS連携サーバ3に送信する(ステップS121に対応)。その後、処理を終了する。
図12は、本実施形態における決済端末1が実行するPOS連携決済処理の処理手順を示したフローチャートである。本図には、上述した決済処理システムS1のPOS連携処理において決済端末1が実行する処理を示す。なお、対応がある場合には、図9および図10における処理番号も付記する。
(ステップS301)制御部101は、無線通信部104を介して、POS連携問合せをPOS連携サーバ3に送信する(ステップS105に対応)。その後、ステップS302の処理に進む。
(ステップS302)制御部101は、無線通信部104を介して、POS連携応答をPOS連携サーバ3から受信する(ステップS107に対応)。その後、ステップS303の処理に進む。
(ステップS303)制御部101は、受信したPOS連携応答の応答内容が、POS番号及び売上金額の一覧が含まれている決済要求有りであるか、POS番号及び売上金額の一覧が含まれていない決済要求無しであるかを判定する。決済要求有りであると制御部101が判定した場合には、ステップS305の処理に進む。また、決済要求無しであると制御部101が判定した場合には、ステップS304の処理に進む。
(ステップS304)制御部101は、決済要求無しである旨を示す画面を表示部102に表示する。その後、処理を終了する。
(ステップS305)制御部101は、POS連携応答に含まれるPOS番号及び売上金額の一覧を表示部102に表示する(ステップS108に対応)。その後、ステップS306に進む。
(ステップS306)制御部101は、POS番号の選択入力を受け付ける(ステップS109に対応)。その後、ステップS307の処理に進む。
(ステップS307)制御部101は、無線通信部104を介して、選択されたPOS番号及び売上金額を含むPOS選択通知をPOS連携サーバ3に送信する(ステップS110に対応)。その後、ステップS308の処理に進む。
(ステップS308)制御部101は、無線通信部104を介して、POS選択応答をPOS連携サーバ3から受信する(ステップS114に対応)。その後、ステップS309の処理に進む。
(ステップS309)制御部101は、受信したPOS選択応答の応答内容が、POS番号及び売上金額を含む決済要求有りであるか、POS番号及び売上金額を含まない決済要求無しであるかを判定する。決済要求有りであると制御部101が判定した場合には、ステップS311の処理に進む。また、決済要求無しであると制御部101が判定した場合には、ステップS310の処理に進む。
(ステップS310)制御部101は、決済要求無しである旨を示す画面を表示部102に表示する。その後、処理を終了する。
(ステップS311)制御部101は、受信したPOS選択応答に含まれるPOS番号及び売上金額を表示部102に表示する(ステップS116に対応)。その後、ステップS312の処理に進む。
(ステップS312)制御部101は、受信したPOS選択応答に含まれるPOS番号を確認する。その後、ステップS313の処理に進む。
(ステップS313)制御部101は、例えば、ICカード読取部106や磁気カード読取部107が読み取ったカード情報や、キー入力部105に入力された暗証番号等に基づいて、POS連携サーバ3と通信することにより、売上金額を決済処理する(ステップS117に対応)。その後、ステップS314の処理に進む。
(ステップS314)制御部101は、無線通信部104を介して、決済処理の決済結果を含む決済完了通知をPOS連携サーバ3に送信する(ステップS118に対応)。その後、処理を終了する。
図13及び図14は、本実施形態におけるPOS連携サーバ3が実行するPOS連携処理の処理手順を示したフローチャートである。本図には、上述した決済処理システムS1のPOS連携処理においてPOS連携サーバ3が実行する処理を示す。なお、対応がある場合には、図9および図10における処理番号も付記する。
(ステップS401)制御部301は、通信制御部302を介して、POS連携要求をPOS端末2から受信する(ステップS102に対応)。その後、ステップS402の処理に進む。
(ステップS402)制御部301は、受信したPOS連携要求をPOS決済データベース304に登録する(ステップS103に対応)。その後、ステップS403の処理に進む。
(ステップS403)制御部301は、通信制御部302を介して、POS連携問合せを決済端末1から受信する(ステップS105に対応)。その後、ステップS404の処理に進む。
(ステップS404)制御部301は、受信したPOS連携問合せに含まれる端末識別番号を店舗情報データベース305から検索する(ステップS106に対応)。その後、ステップS405の処理に進む。
(ステップS405)制御部301は、受信したPOS連携問合せに含まれる端末識別番号が店舗情報データベース305に登録されているか否かを判定する。登録されていると制御部301が判定した場合には、ステップS407の処理に進む。また、登録されていないと制御部301が判定した場合には、ステップS406の処理に進む。
(ステップS406)制御部301は、通信制御部302を介して、端末が登録されていないことを示すPOS連携応答を決済端末1に送信する。その後、処理を終了する。
(ステップS407)制御部301は、受信したPOS連携問合せに含まれる端末識別番号に対応するシステム店舗番号を店舗情報データベース305から特定する。そして、制御部301は、特定したシステム店舗番号に対応するPOS連携要求であって、状態が端末接続待ちのものを検索する。その後、ステップS408の処理に進む。
(ステップS408)制御部301は、該当するPOS連携要求が有るか否かを判定する。有ると制御部301が判定した場合には、ステップS410の処理に進む。また、無いと制御部301が判定した場合には、ステップS409の処理に進む。
(ステップS409)制御部301は、通信制御部302を介して、決済要求無しを示すPOS連携応答を決済端末1に送信する。その後、処理を終了する。
(ステップS410)制御部301は、該当するPOS連携要求のPOS番号及び売上金額の一覧を生成する。その後、ステップS411の処理に進む。
(ステップS411)制御部301は、通信制御部302を介して、生成したPOS番号及び売上金額の一覧を含み、決済要求有りを示すPOS連携応答を決済端末1に送信する(ステップS107に対応)。その後、ステップS412の処理に進む。
(ステップS412)制御部301は、通信制御部302を介して、POS選択通知を決済端末1から受信する(ステップS110に対応)。その後、ステップS413の処理に進む。
(ステップS413)制御部301は、POS選択通知に含まれるPOS番号及び売上金額に対応するPOS連携要求をPOS決済データベース304から検索する。その後、ステップS414の処理に進む。
(ステップS414)制御部301は、該当するPOS連携要求が有るか否かを判定する。有ると制御部301が判定した場合には、ステップS415の処理に進む。また、無いと制御部301が判定した場合には、ステップS420の処理に進む。
(ステップS415)制御部301は、該当するPOS連携要求の状態をPOS決済データベース304において確認する。その後、ステップS416の処理に進む。
(ステップS416)制御部301は、状態が端末接続待ちであるか否かを判定する。端末接続待ちであると制御部301が判定した場合には、ステップS417の処理に進む。また、端末接続待ちでないと制御部301が判定した場合には、ステップS420の処理に進む。
(ステップS417)制御部301は、通信制御部302を介して、決済要求有りを示すPOS連携通知をPOS端末2に送信する(ステップS111に対応)。その後、ステップS418の処理に進む。
(ステップS418)制御部301は、通信制御部302を介して、POS連携確認をPOS端末2から受信する(ステップS113に対応)。その後、ステップS419の処理に進む。
(ステップS419)制御部301は、受信したPOS連携確認に含まれる照合結果がOKであるかNGであるかを判定する。OKであると制御部301が判定した場合には、ステップS421の処理に進む。また、NGである制御部301が判定した場合には、ステップS420の処理に進む。
(ステップS420)制御部301は、通信制御部302を介して、決済要求無しを示すPOS選択応答を決済端末1に送信する。その後、処理を終了する。
(ステップS421)制御部301は、通信制御部302を介して、POS番号及び売上金額を含み、決済要求有りを示すPOS選択応答を決済端末1に送信する(ステップS114に対応)。その後、ステップS422の処理に進む。
(ステップS422)制御部301は、POS決済データベース304において、該当するPOS連携要求の状態を決済完了待ちに更新する(ステップS115に対応)。その後、ステップS423の処理に進む。
(ステップS423)制御部301は、通信制御部302を介して、決済完了通知を決済端末1から受信する(ステップS118に対応)。その後、ステップS424の処理に進む。
(ステップS424)制御部301は、受信した決済完了通知に含まれる決済結果がOK(決済完了)であるかNG(決済失敗)であるかを判定する。OKであると制御部301が判定した場合には、ステップS426の処理に進む。また、NGであると制御部301が判定した場合には、ステップS425の処理に進む。
(ステップS425)制御部301は、通信制御部302を介して、決済結果が決済失敗を示すPOS連携応答をPOS端末2に送信する。その後、ステップS429の処理に進む。
(ステップS426)制御部301は、通信制御部302を介して、決済結果が決済完了を示すPOS連携応答をPOS端末2に送信する(ステップS120に対応)。その後、ステップS427の処理に進む。
(ステップS427)制御部301は、POS決済データベース304において、該当するPOS連携要求の状態をPOS完了待ちに更新する(ステップS119に対応)。その後、ステップS428の処理に進む。
(ステップS428)制御部301は、通信制御部302を介して、POS連携完了通知をPOS端末2から受信する(ステップS121に対応)。その後、ステップS429の処理に進む。
(ステップS429)制御部301は、該当するPOS連携要求をPOS決済データベース304から削除する(ステップS122に対応)。その後、処理を終了する。
上述したとおり、本実施形態では、決済処理システムS1は、決済端末1と、POS端末2と、POS連携サーバ3とを備える。POS端末2は、POS連携サーバ3と通信する通信部204と、決済端末1に決済処理させるための決済金額(売上金額)をPOS連携サーバ3に送信する制御部201と、を備える。POS連携サーバ3は、POS端末2又は決済端末1と通信する通信制御部302と、POS端末2から決済金額を受信し、受信した決済金額を決済端末1に送信する制御部301と、を備える。決済端末1は、POS連携サーバ3と通信する無線通信部104と、POS連携サーバ3から決済金額を受信し、受信した決済金額に基づいて決済処理を実行する制御部101と、を備える。
これにより、POS端末2と決済端末1との組み合わせをPOS連携サーバ3で動的に組み合わせることができる。よって、POS端末2の台数と決済端末1の台数とが同数である必要がなく、また、どのPOS端末2でも決済端末1を使用することが可能になる。また、POS端末2で算出された売上金額を手動で決済端末1に入力する必要が無くなり、入力ミスによる売上金額の間違えを軽減することが可能になる。また、POS端末2と決済端末1とが接続されている必要がないため、顧客がPOS端末2の設置された場所まで移動する必要がなくなり利便性が向上する。
また、決済処理システムS1は、複数のPOS端末2を備え、POS連携サーバ3は、各POS端末2それぞれから受信した決済金額に基づく決済処理の状態を管理するPOS決済データベース304を備え、制御部301は、決済処理が開始されていない決済金額を決済端末1に送信する。これにより、POS端末2が複数台ある場合であっても、どのPOS端末2でも決済端末1を使用することができる。
また、決済端末1の制御部101は、POS連携サーバ3から単一または複数の決済金額を受信した場合に、決済処理する決済金額を選択し、選択した決済金額に基づいて決済処理を実行する。この際、制御部101は、決済金額とPOS番号とを対応付けて表示部102に表示して、決済金額を選択する入力を受け付ける。これにより、操作者は、決済端末1で決済処理する取引(決済金額)を表示された一覧の中から選択することができ、利便性が向上する。
なお、上述した実施形態における決済端末1、POS端末2またはPOS連携サーバ3が備える各部の機能全体あるいはその一部は、これらの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶部のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、複数台ある決済端末1及びPOS端末2が無線ルータを介して公衆無線通信網を経由し、POS連携サーバ3と通信する決済処理システムS1について説明したが、決済処理システムの構成はこれに限られない。例えば、図15に示すように、決済端末1及びPOS端末2の台数がそれぞれ1台ずつであってもよい。また、図16に示すように、決済端末1及びPOS端末2の台数がそれぞれ1台ずつであって、決済端末1は直接公衆無線通信網に接続し、POS端末2はルータを介して公衆無線通信網に接続してもよい。或いは、図17に示すように、決済端末1の台数が複数台であって、POS端末2の台数は決済端末1より多く、決済端末1は直接公衆無線通信網に接続し、POS端末2はルータを介して公衆無線通信網に接続してもよい。
また、上述した実施形態では、情報処理センタに設置されたPOS連携サーバ3が決済端末1とPOS端末2とを組み合わせて連携させる機能を持つが、これに限らず、店舗内に設置されたサーバ装置がPOS連携サーバ3の機能を備えていてもよい。或いは、POS端末2のうち1台がPOS連携サーバ3の機能を備えていてもよい。