JP6837822B2 - グロメット - Google Patents

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Description

本発明は、車体と、該車体に対して所定の開閉軸回りに開閉自在に支持されたドアと、の間に配索されるワイヤハーネスに外装される筒状のグロメットに関するものである。
従来、車体とドアとの間に配索されるワイヤハーネスを保護するために、このワイヤハーネスに外装される筒状のグロメットが広く用いられている。このようなグロメットの多くは、屈曲可能な筒状の本体部と、車体側開口端部と、ドア側開口端部と、を備えており、車体側開口端部が車体に固定され、ドア側開口端部がドアに固定される。ドアが開閉されるときには、ドアと一緒に移動するドア側開口端部の動きに応じて本体部が屈曲する。
ここで、上記のようなグロメットの中には、本体部が、ドアの開閉軸に沿った成分を有する方向に車体からドアに亘って延在するように配置されるものがある(例えば、特許文献1参照。)。このように配置されるグロメットでは、ドアが開閉されるときには、本体部はその軸回りに捩じられるように屈曲することとなる。
特開2015−23770号公報
グロメットの多くはゴム等で形成され、上記のような捩れにも対応して柔軟に屈曲できるようになっている。しかしながら、一方で、このような捩れは、グロメットに潰れを生じさせ、内部電線に意図しない屈曲を生じさせる。それが繰り返されることで内部電線に強度疲労が蓄積することから、屈曲耐性の観点からなるべく抑制したいとの要望がある。また、車体とドアとの間に配置されるグロメットは人目に触れることがあり、捩れによって潰れることでグロメットの見栄えが悪化する恐れがあることから、外観上の観点からもなるべく捩れを抑制したいとの要望もある。
従って、本発明は、上記のような要望に着目し、捩じれが抑制されたグロメットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のグロメットは、車体と、該車体に対して所定の開閉軸回りに開閉自在に支持されたドアと、の間に配索されるワイヤハーネスに外装される筒状のグロメットであって、屈曲可能な筒状に形成されて、少なくとも前記開閉軸に沿った成分を有する方向に前記車体から前記ドアに亘って延在するように配置される本体部と、前記本体部の一端に設けられて前記車体に固定される、当該本体部の軸と交差する車体側開口方向に向かって開口する車体側開口端部と、前記本体部の他端に設けられて前記ドアに固定される、当該本体部の軸と交差するドア側開口方向に向かって開口するドア側開口端部と、を備え、前記ドア側開口端部は、前記ドアの開閉時には、前記ドア側開口方向と前記車体側開口方向のうちの一方である第1開口方向が、もう一方の第2開口方向と平行で逆向きの基準方向から第1の角度だけ前記本体部の軸回りに回転した方向を向く閉位置と、前記第1開口方向が前記基準方向から第2の角度だけ前記本体部の軸回りに回転した方向を向く開位置と、の間で移動するものであり、前記ドア側開口端部及び前記車体側開口端部が前記ドア及び前記車体に固定される前の時点で、前記ドア側開口端部及び前記車体側開口端部のうち前記第1開口方向に対応する第1開口端部は、当該第1開口方向が、前記基準方向から、前記第1の角度と前記第2の角度との間の角度範囲の略中央の角度だけ前記本体部の軸回りに回転した方向を向くように設けられていることを特徴としている。
本発明のグロメットでは、ドア側開口端部及び車体側開口端部がドア及び車体に固定される前の時点で、ドア側開口端部及び車体側開口端部のうち上記の第1開口端部が、上記の角度範囲の何れかの角度だけ本体部の軸回りに回転した方向を向いている。この固定前の時点の状態が本体部(つまりはグロメット)に捩じれが生じていない状態となる。ドアの開放時には、ドア側開口端部が開位置へと移動することで捩れが生じるが、その捩れは、固定前の時点の第1開口端部における第1開口方向と上記の第2の角度に相当する第1開口方向との角度差の捩れとなる。同様に、ドアの閉鎖時の捩れは、固定前の時点の第1開口方向と上記の第1の角度に相当する第1開口方向との角度差の捩れとなる。
このとき、例えば上述した特許文献1に記載のグロメットでは、固定前の時点で第1開口方向が上記の基準方向を向くように第1開口端部が設けられている。このようなグロメットでは、ドアの開放時には第1の角度の捩れが生じ、ドアの閉鎖時には第2の角度の捩れが生じる。
これに対し、本発明のグロメットによれば、固定前の時点で第1開口方向が基準方向から元々回転して設けられているので、その回転角度の分だけドアの開閉時の捩れを抑制することができる。
ここで、本発明のグロメットでは、前記時点の前記第1開口方向が、前記角度範囲
の略中央の角度だけ前記本体部の軸回りに前記基準方向から回転した方向となっている
のグロメットでは、ドアの開放時の捩れと閉鎖時の捩れは、何れも上記の角度範囲を略二分した角度の捩れとなる。これに対し、固定前の時点の第1開口方向が、この角度範囲の略中央から第1の角度あるいは第2の角度の何れかの方に偏っている場合には、ドアの開放時の捩れと閉鎖時の捩れとは大きさの異なったものとなる。そして、これら2つの捩れのうち一方は、上記の角度範囲を略二分した角度の捩れよりも大きなものとなる。従って、上記のグロメットによれば、固定前の時点の第1開口方向に偏りがある場合に比べて、ドアの開閉時の捩れを一層抑制することができる。
また、本発明のグロメットにおいて、前記本体部における少なくとも前記ドア側開口端部から当該本体部の軸方向に所定範囲に亘るドア側部分の周壁の肉厚が、当該ドア側部分よりも中央寄りの部分の周壁の肉厚よりも厚く形成されていることも好適である。
グロメットに捩じれが生じる際には、本体部におけるドア側部分に特に負荷が集中して潰れが発生し易い。上記の好適なグロメットでは、このドア側部分の周壁の肉厚が上記のように厚く形成されているので、上記のような負荷に対する耐性が高められている。これにより、グロメットに生じる捩れを、本体部の中央寄りに分散させて、ドア側部分における負荷の集中による潰れを抑制することができる。
また、この好適なグロメットにおいて、前記本体部における前記車体側開口端部から前記軸方向に所定範囲に亘る車体側部分の周壁の肉厚も、前記中央寄りの部分の周壁の肉厚よりも厚く形成されていることが更に好適である。
この更に好適なグロメットによれば、グロメットに生じる捩れを、本体部の中央寄りに一層分散させて、ドア側部分だけでなく車体側部分についても、負荷の集中による潰れを抑制することができる。
本発明によれば、捩じれが抑制されたグロメットを得ることができる。
本発明の一実施形態にかかるグロメットが適用された車両の一例を示す模式図である。 図1に模式的に示されているグロメットを詳細に示す斜視図である。 図2に示されているグロメットを矢印V11方向から見た斜視図である。 図3に示されている車体側部分及びドア側部分の構造について、ドア側部分を代表例に挙げて示す図である。 図2〜図4に示されているグロメットに対する比較例を示す図である。 図2〜図4に示されているグロメットにおけるドア側開口端部のドア側開口方向の、基準方向からの回転角度について説明する図である。
以下、本発明のグロメットの一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかるグロメットが適用された車両の一例を示す模式図である。
この図1に示されている車両1は、いわゆるハッチバックタイプの車両であり、車体11と、車体11に対して図中左右方向の開閉軸12a回りに開閉自在に支持された後部ドア12と、を備えている。後部ドア12は、図中に矢印D11で示されているように上方に跳ね上げられて開かれる。
後部ドア12には、不図示の各種電気部品が搭載されている。そして、車体11に搭載された不図示の電源や制御装置等と後部ドア12の各種電気部品との間を接続するワイヤハーネス13が車体11と後部ドア12との間に配索されている。
ワイヤハーネス13において、車体11のフレームから突出して後部ドア12のパネルに至る部分には、このワイヤハーネス13を保護する筒状のグロメット100が外装されている。グロメット100は、ゴム等の柔軟な樹脂で形成されており、後部ドア12の開閉時には、図中に矢印D12で示されているように、後部ドア12の動きに追随して捩れながら湾曲する。
図2は、図1に模式的に示されているグロメットを詳細に示す斜視図であり、図3は、図2に示されているグロメットを矢印V11方向から見た斜視図である。
本実施形態のグロメット100は、本体部110と、車体側開口端部120と、ドア側開口端部130と、を備えている。
本体部110は、筒状に形成されており、屈曲可能な蛇腹筒部分111と、車体側部分112と、ドア側部分113と、を有している。車体側部分112は、車体側開口端部120から本体部110の軸方向D13に所定範囲に亘る円筒状の部分であり、ドア側部分113は、ドア側開口端部130から上記の軸方向D13に所定範囲に亘る円筒状の部分である。この本体部110は、グロメット100が図1に示されるように車両1に取り付けられる際には、後部ドア12の開閉軸12aに沿った成分を有する方向に車体11から後部ドア12に亘って延在するように配置される。
車体側開口端部120は、本体部110の車体側の一端に設けられて車体11に固定される。この車体側開口端部120は、本体部110の軸110aと斜めに交差する車体側開口方向D14に向かって開口する。車体側開口端部120は、本体部110における円筒状の車体側部分112を車体側開口方向D14と直交する斜めの切断面でカットしたときの楕円形の縁から環状に張り出したフランジ状の部分である。その外周には、車体11に設けられた取付け孔の内縁が嵌入する嵌入溝121が設けられている。取付け孔の内縁がこの嵌入溝121に嵌入することで、車体側開口端部120は車体11に固定される。また、この車体側開口端部120には、開口の内周縁から突出する帯板状の舌片部122が設けられている。グロメット100の内側を通って車体側へと向かうワイヤハーネス13が、この舌片部122にテープ巻き等により固定される。
ドア側開口端部130は、本体部110の後部ドア側の一端に設けられて後部ドア12に固定される。このドア側開口端部130は、本体部110の軸110aと斜めに交差するドア側開口方向D15に向かって開口する。ドア側開口端部130は、本体部110における円筒状のドア側部分113をドア側開口方向D15と直交する斜めの切断面でカットしたときの楕円形の縁から環状に張り出したフランジ状の部分である。その外周には、後部ドア12に設けられた取付け孔の内縁が嵌入する嵌入溝131が設けられている。取付け孔の内縁がこの嵌入溝131に嵌入することで、ドア側開口端部130は後部ドア12に固定される。
以下、本発明にいう「前記ドア側開口方向と前記車体側開口方向のうちの一方である第1開口方向」の一例をドア側開口方向D15、本発明にいう「もう一方の第2開口方向」の一例を車体側開口方向D14として、説明を続ける。また、ここでの説明では、本発明にいう「前記第1開口方向に対応する第1開口端部」の一例がドア側開口端部130となる。
ドア側開口端部130は、後部ドア12に固定される前のフリーな成形時の時点で、ドア側開口方向D15が、基準方向D16から、後述する回転角度θ11だけ本体部110の軸110aの回りに回転した方向を向くように設けられている。ここにいう基準方向D16とは、車体側開口方向D14と平行で逆向きの方向である。
ここで、本実施形態では、本体部110における円筒状の車体側部分112及びドア側部分113が、次のような構造に形成されている。
図4は、図3に示されている車体側部分及びドア側部分の構造について、ドア側部分を代表例に挙げて示す図である。この図4には、グロメット100におけるドア側部分113を含む部分の、図3中のV12−V12線断面を表す部分断面図が示されている。
この図4に示されているように、本実施形態では、本体部110のドア側開口端部130の近傍のドア側部分113の周壁113aの肉厚t11が、ドア側部分113よりも中央寄りの蛇腹筒部分111の周壁111aの肉厚t12よりも厚く形成されている。また、図示については割愛するが、本体部110の車体側開口端部120の近傍の車体側部分112の周壁についても、ドア側部分113の周壁113aの肉厚t11と同じ肉厚で厚く形成されている。
ここで、本実施形態に対する比較例について説明する。
図5は、図2〜図4に示されているグロメットに対する比較例を示す図である。尚、この比較例のグロメット500は、ドア側開口端部510におけるドア側開口方向D51の向き以外は、図2〜図4に示されているグロメット100と同等なものとなっている。そこで、この図5では、図2〜図4に示されている構成要素と同等な構成要素については図2〜図4と同じ符号が付されており、以下では、それら同等な構成要素についての重複説明を省略する。
この比較例のグロメット500では、ドア側開口端部510が、後部ドア12に固定される前の時点でドア側開口方向D51が、車体側開口端部120の車体側開口方向D14と平行で逆向きの方向を向くように設けられている。つまり、この比較例におけるドア側開口端部510の、後部ドア12に固定される前の時点でのドア側開口方向D51は、図2及び図3に示されている基準方向D16と一致している。
次に、この比較例のグロメット500を参照しながら、上述した本実施形態のグロメット100におけるドア側開口端部130のドア側開口方向D15の、基準方向D16からの回転角度θ11について説明する。
図6は、図2〜図4に示されているグロメットにおけるドア側開口端部のドア側開口方向の、基準方向からの回転角度について説明する図である。
本実施形態のグロメット100も比較例のグロメット500も、ドア側開口端部130,510は、後部ドア12の開閉時には、後部ドア12が閉じた状態に対応した閉位置と、後部ドア12が開いた状態に対応した開位置と、の間で移動する。閉位置は、ドア側開口端部130,510のドア側開口方向D15,D51が、上述の基準方向D16から第1の角度θ12だけ回転した方向を向く位置である。また、開位置は、ドア側開口方向D15,D51が、上述の基準方向D16から第2の角度θ13だけ回転した方向を向く位置である。
図6の例では、第1の角度θ12が+20°で、第2の角度θ13が+110°となっている。尚、ここでの例では、後部ドア12が開かれるときにドア側開口方向D15,D51が変化する図6中の反時計回り側を「+」、その反対側の図6中の時計回り側を「-」とする。第1の角度θ12と第2の角度θ13との間の角度範囲Arθ、即ち、閉位置のときのドア側開口方向D15,D51と、開位置のときのドア側開口方向D15,D51と、の間の角度範囲Arθは+20°から+110°までの90°の範囲となる。この角度範囲Arθは、後部ドア12の開閉角度範囲に相当する。
ここで、本実施形態のグロメット100では、ドア側開口端部130は、後部ドア12に固定される前の成形時のフリーで固定前の時点のドア側開口方向D15(以下、成形時ドア側開口方向D150と呼ぶ)が次のような方向を向くように設けられている。即ち、成形時ドア側開口方向D150が、基準方向D16から、以下の回転角度θ11だけ本体部110の軸110aの回りに回転した方向を向くように設けられている。そして、基準方向D16からの回転角度θ11は、上述した第1の角度θ12と第2の角度θ13との間の角度範囲Arθ内の何れかの角度となっている。具体的には、回転角度θ11は、+20°から+110°までの90°の角度範囲Arθの略中央の角度の位置と、基準方向D16に当たる0°の位置と、の間の角度、即ち+65°となっている。
このように、本実施形態のグロメット100では、ドア側開口端部130は、成形時ドア側開口方向D150が基準方向D16から+65°の回転角度θ11だけ本体部110の軸110aの回りに回転した方向を向くように設けられている。
ドア側開口端部130が、後部ドア12に固定される前の時点の位置にある状態が本体部110(つまりはグロメット100)に捩じれが生じていない状態となる。後部ドア12の開放時には、ドア側開口端部130が開位置へと移動することで捩れが生じるが、その捩れは、成形時ドア側開口方向D150と上記の第2の角度θ13に相当するドア側開口方向D15との角度差(開放時回転角度θ14)の捩れとなる。同様に、ドアの閉鎖時の捩れは、成形時ドア側開口方向D150と上記の第1の角度θ12に相当するドア側開口方向D15との角度差(閉鎖時回転角度θ15)の捩れとなる。図6に示されているように、本実施形態では、開放時回転角度θ14は+45°で、閉鎖時回転角度θ15は-45°となっている。このため、本実施形態のグロメット100では、後部ドア12の開閉に伴う最大捩れは、回転角度で45°の捩れとなる。
このとき、比較例のグロメット500では、ドア側開口端部510が、ドアに固定される前のフリーの時点でドア側開口方向D51が基準方向D16を向くように設けられている。このグロメット500では、後部ドア12の開放時には第2の角度θ13である+110°の捩れが生じ、後部ドア12の閉鎖時には第1の角度θ12である+20°の捩れが生じる。このため、比較例のグロメット500では、後部ドア12の開閉に伴う最大捩れは、回転角度で110°の捩れとなる。
本実施形態のグロメット100によれば、成形時ドア側開口方向D150が基準方向D16から+65°の回転角度θ11だけ元々回転して設けられている。後部ドア12の閉鎖時の捩れについては、比較例のグロメット500で+20°の捩れであるのに対し、本実施形態のグロメット100では−45°の捩れとなって大きくなる。しかし、後部ドア12の開放時の捩れについては、比較例のグロメット500で+110°の捩れであるのに対し、本実施形態のグロメット100では+45°の捩れとなって大幅に抑制される。つまり、後部ドア12の開閉に伴う最大捩れという観点に立つと、本実施形態のグロメット100によれば、成形時ドア側開口方向D150の回転角度θ11の分だけ捩れを抑制することができると言える。
ここで、本実施形態のグロメット100では、成形時ドア側開口方向D150が、基準方向D16から上述した角度範囲Arθの略中央の角度だけ本体部110の軸110aの回りに回転した方向となっている。このため、後部ドア12の開放時の捩れと閉鎖時の捩れは、何れも上記の角度範囲Arθを略二分した±45°の角度の捩れとなる。これに対し、本実施形態とは異なり、成形時ドア側開口方向D150が、この角度範囲Arθの略中央から第1の角度θ12あるいは第2の角度θ13の何れかの方に偏っている場合には、後部ドア12の開放時の捩れと閉鎖時の捩れとは大きさの異なったものとなる。そして、これら2つの捩れのうち一方は、上記の角度範囲Arθを略二分した角度の捩れよりも大きなものとなる。従って、本実施形態のグロメット100によれば、成形時ドア側開口方向D150に偏りがある場合に比べて、後部ドア12の開閉時の捩れを一層抑制することができる。
また、本実施形態のグロメット100では、図4を参照して説明したように、本体部110におけるドア側部分113の周壁113aの肉厚t11が、中央寄りの蛇腹筒部分111の周壁111aの肉厚t12よりも厚く形成されている。
グロメット100に捩じれが生じる際には、本体部110におけるドア側部分113に特に負荷が集中して潰れが発生し易い。本実施形態のグロメット100では、このドア側部分113の周壁113aの肉厚t11が上記のように厚く形成されているので、上記のような負荷に対する耐性が高められている。これにより、グロメット100に生じる捩れを、本体部110の中央寄りに分散させて、ドア側部分113における負荷の集中による潰れを抑制することができる。
更に、本実施形態のグロメット100では、本体部110における車体側部分112の周壁の肉厚も、蛇腹筒部分111の周壁111aの肉厚t12よりも厚く形成されている。これにより、グロメット100に生じる捩れを、本体部110の中央寄りに一層分散させて、ドア側部分113だけでなく車体側部分112についても、負荷の集中による潰れを抑制することができる。
尚、ここまで、本実施形態のグロメット100におけるドア側開口方向D15と車体側開口方向D14との相対的な角度位置関係を、次のような見方に基づいて説明した。即ち、本発明にいう「第1開口方向」の一例をドア側開口方向D15、本発明にいう「第2開口方向」の一例を車体側開口方向D14とし、車体側開口方向D14と平行で逆向きの方向を基準方向D16とする見方に基づいて説明した。
しかしながら、ドア側開口方向D15と車体側開口方向D14との相対的な角度位置関係は、このような見方に限らず、次のような見方に基づいても同様に説明することができる。即ち、本発明にいう「第1開口方向」の一例を車体側開口方向D14、本発明にいう「第2開口方向」の一例をドア側開口方向D15とし、ドア側開口方向D15と平行で逆向きの方向を基準方向とする見方に基づいても説明可能である。この見方では、本発明にいう「第1開口端部」の一例が車体側開口端部120となる。
このような見方の相違は、車体側とドア側との何れを基準側として、ドア側開口方向D15と車体側開口方向D14との相対的な角度位置関係を規定したかということに過ぎず、つまるところ何れを基準側としてもよい。
また、以上に説明した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明のグロメットの構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
例えば、上述した実施形態では、本発明にいうグロメットの一例として、車体と後部ドアとの間に配索されるワイヤハーネスに外装されるグロメット100が例示されている。しかしながら、本発明にいうグロメットはこれに限るものではない。本発明にいうグロメットは、例えば車体と乗降用ドアとの間に配索されるワイヤハーネスに外装されるものであってもよい。本発明にいうグロメットは、車体と、該車体に対して所定の開閉軸回りに開閉自在に支持されたドアと、の間に配索されるワイヤハーネスに外装されるものであれば、その具体的な配索態様を問うものではない。
また、上述した実施形態では、本発明にいうドア側開口端部の一例として、その閉位置が、第1開口方向としてのドア側開口方向D15が基準方向D16から+20°の第1の角度θ12だけ回転した方向を向く位置となるドア側開口端部130が例示されている。また、本実施形態のドア側開口端部130では、その開位置が、第1開口方向としてのドア側開口方向D15が基準方向D16から+110°の第2の角度θ13だけ回転した方向を向く位置となる。つまり、本実施形態におけるドア側開口端部130は、後部ドア12の開閉時には、第1開口方向が略90°の角度範囲Arθで向きを変えるように移動する。しかしながら、本発明にいうドア側開口端部はこれに限るものではない。本発明にいうドア側開口端部は、グロメットの取付け対象の車体やドアの形状や動きに応じて、閉位置に対応する第1の角度がゼロ度を含むどのような角度もとり得る。同様に、本発明にいうドア側開口端部における開位置に対応する第2の角度も、車体やドアの形状や動きに応じた、どのような角度であってもよい。
また、上述した実施形態では、本発明にいう第1開口端部の一例として、成形時ドア側開口方向D150が、基準方向D16から上記の角度範囲Arθの略中央の+65°の角度だけ回転した方向を向くドア側開口端部130が例示されている。しかしながら、本発明にいう第1開口端部はこれに限るものではない。本発明にいう第1開口端部は、フリーで固定前の時点で、第1開口方向が、上記の基準方向から、上記の角度範囲の何れかの角度だけ回転した方向を向くように設けられていれば、角度範囲の中央以外の角度を向くものであってもよい。ただし、この角度範囲の略中央の角度だけ回転した方向を向くように第1開口端部を設けることで、フリーの時点で第1開口方向に偏りがある場合に比べて、ドアの開閉時の捩れを一層抑制することができることは上述した通りである。
1 車両
11 車体
12 後部ドア
12a 開閉軸
13 ワイヤハーネス
100 グロメット
110 本体部
110a 軸
111 蛇腹筒部分
111a,113a 周壁
112 車体側部分
113 ドア側部分
120 車体側開口端部
130 ドア側開口端部(第1開口端部)
D13 軸方向
D14 車体側開口方向(第2開口方向)
D15 ドア側開口方向(第1開口方向)
D16 基準方向
D150 成形時ドア側開口方向
t11,t12 肉厚
θ11 回転角度
θ12 第1の角度
θ13 第2の角度
Arθ 角度範囲

Claims (2)

  1. 車体と、該車体に対して所定の開閉軸回りに開閉自在に支持されたドアと、の間に配索されるワイヤハーネスに外装される筒状のグロメットであって、
    屈曲可能な筒状に形成されて、少なくとも前記開閉軸に沿った成分を有する方向に前記車体から前記ドアに亘って延在するように配置される本体部と、
    前記本体部の一端に設けられて前記車体に固定される、当該本体部の軸と交差する車体側開口方向に向かって開口する車体側開口端部と、
    前記本体部の他端に設けられて前記ドアに固定される、当該本体部の軸と交差するドア側開口方向に向かって開口するドア側開口端部と、を備え、
    前記ドア側開口端部は、前記ドアの開閉時には、前記ドア側開口方向と前記車体側開口方向のうちの一方である第1開口方向が、もう一方の第2開口方向と平行で逆向きの基準方向から第1の角度だけ前記本体部の軸回りに回転した方向を向く閉位置と、前記第1開口方向が前記基準方向から第2の角度だけ前記本体部の軸回りに回転した方向を向く開位置と、の間で移動するものであり、
    前記ドア側開口端部及び前記車体側開口端部が前記ドア及び前記車体に固定される前の時点で、前記ドア側開口端部及び前記車体側開口端部のうち前記第1開口方向に対応する第1開口端部は、当該第1開口方向が、前記基準方向から、前記第1の角度と前記第2の角度との間の角度範囲の略中央の角度だけ前記本体部の軸回りに回転した方向を向くように設けられていることを特徴とするグロメット。
  2. 前記本体部における少なくとも前記ドア側開口端部から当該本体部の軸方向に所定範囲に亘るドア側部分の周壁の肉厚が、当該ドア側部分よりも中央寄りの部分の周壁の肉厚よりも厚く形成されていることを特徴とする請求項に記載のグロメット。
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