JP6836856B2 - 電力供給システム - Google Patents

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Description

本発明は、電力を充放電可能な複数の蓄電池システムを具備する電力供給システムの技術に関する。
従来、電力を充放電可能な複数の蓄電池システムを具備する電力供給システムの技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載の電力供給システムは、電力を充放電可能な複数の蓄電池システムを有している。このような電力供給システムにおいては、複数の蓄電池システムからの電力を負荷へと供給することができる。すなわち、1つの蓄電池システムだけでは得ることが困難な電力量を、負荷へと供給することができる。
また、特許文献1に記載の電力供給システムにおいては、蓄電池の充電状態(電力を蓄積可能な定格容量に対して蓄積されている充電残量の割合)や充電回数に基づいて、負荷へと電力を供給するための蓄電池システムを決定している。これによって、複数の蓄電池システムのうち、特定の蓄電池システムに放電や充電が偏ることを防止している。
特開2013−179729号公報
しかし、負荷へと電力を供給するための蓄電池システムを決定するために、単純に蓄電池の充電残量の割合や充電回数に基づくことは、特定の蓄電池システムに放電や充電が偏ることを防止するのに不十分であった。
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は複数の蓄電池システムのうち特定の蓄電池システムに放電や充電が偏ることを効果的に防止することが可能な電力供給システムを提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、電力を充放電可能であって負荷へと電力を供給可能であると共に動作に関する複数の動作モードを実行可能な複数の蓄電池システムと、前記蓄電池システムの前記動作モードを切り替える制御部と、を具備し、前記蓄電池システムは、前記動作モードとして前記負荷の要求に応じて放電可能とする放電モード、又は放電不可能とする停止モードを実行可能であり、前記制御部は、前記蓄電池システムの充放電に関する少なくとも2種類以上の情報を取得し、取得した前記情報のそれぞれに対して第一の点数を付与する共に、付与した前記第一の点数を用いた所定の演算によって複数の前記蓄電池システムを優先順位づけるための第二の点数を算出し、複数の前記蓄電池システムのうち、算出した前記第二の点数に基づいて一の蓄電池システムを前記優先順位の最上位として前記放電モードとし、その他の蓄電池システムを前記停止モードとし、前記2種類以上の情報には、前記蓄電池システムの充放電効率が含まれるものである。
請求項2においては、電力を充放電可能であって負荷へと電力を供給可能であると共に動作に関する複数の動作モードを実行可能な複数の蓄電池システムと、前記蓄電池システムの前記動作モードを切り替える制御部と、を具備し、前記蓄電池システムは、前記動作モードとして前記負荷の要求に応じて放電可能とする放電モード、又は放電不可能とする停止モードを実行可能であり、前記制御部は、前記蓄電池システムの充放電に関する少なくとも2種類以上の情報を取得し、取得した前記情報のそれぞれに対して第一の点数を付与する共に、付与した前記第一の点数を用いた所定の演算によって複数の前記蓄電池システムを優先順位づけるための第二の点数を算出し、複数の前記蓄電池システムのうち、算出した前記第二の点数に基づいて一の蓄電池システムを前記優先順位の最上位として前記放電モードとし、その他の蓄電池システムを前記停止モードとし、前記制御部は、前記一の蓄電池システムの充放電効率が複数の前記蓄電池システムの中で最も悪い場合には、前記停止モードである前記その他の蓄電池システムのうち、前記優先順位の最上位の前記蓄電池システムを前記放電モードとするものである。
請求項3においては、前記放電モードである前記一の蓄電池システムからの電力が前記負荷の要求に対して不足する場合に前記負荷へと電力を供給する不足電力供給システムを具備し、前記制御部は、前記不足電力供給システムから前記負荷へと電力が供給されている場合、前記停止モードである前記その他の蓄電池システムのうち、前記優先順位の最上位の前記蓄電池システムを前記放電モードとするものである。
請求項4においては、複数の前記蓄電池システムは、前記不足電力供給システムよりも前記負荷側に接続されるものである。
請求項5においては、電力を充放電可能であって負荷へと電力を供給可能であると共に動作に関する複数の動作モードを実行可能な複数の蓄電池システムと、前記蓄電池システムの前記動作モードを切り替える制御部と、を具備し、前記蓄電池システムは、前記動作モードとして前記負荷の要求に応じて放電可能とする放電モード、又は放電不可能とする停止モードを実行可能であり、前記制御部は、前記蓄電池システムの充放電に関する少なくとも2種類以上の情報を取得し、取得した前記情報のそれぞれに対して第一の点数を付与する共に、付与した前記第一の点数を用いた所定の演算によって複数の前記蓄電池システムを優先順位づけるための第二の点数を算出し、複数の前記蓄電池システムのうち、算出した前記第二の点数に基づいて一の蓄電池システムを前記優先順位の最上位として前記放電モードとし、その他の蓄電池システムを前記停止モードとし、前記放電モードである前記一の蓄電池システムからの電力が前記負荷の要求に対して不足する場合に前記負荷へと電力を供給する不足電力供給システムを具備し、前記制御部は、前記不足電力供給システムから前記負荷へと電力が供給されている場合、前記停止モードである前記その他の蓄電池システムのうち、前記優先順位の最上位の前記蓄電池システムを前記放電モードとし、複数の前記蓄電池システムは、前記不足電力供給システムよりも前記負荷側に接続されるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
本発明においては、複数の蓄電池システムのうち特定の蓄電池システムに放電や充電が偏ることを効果的に防止することができる。
第一実施形態に係る電力供給システムの構成を示したブロック図。 同じく、通常モードが実行された場合における電力の供給態様の一例を示したブロック図。 同じく、均等モードが実行された場合におけるEMSによる事前設定の処理のうち、第一の事前設定の処理を示したフローチャート。 同じく、均等モードが実行された場合におけるEMSによる事前設定の処理のうち、第二の事前設定の処理を示したフローチャート。 同じく、積算放電電力量の順位及びそのポイントを示した図。 同じく、1日の充放電効率の順位及びそのポイントを示した図。 同じく、積算充電電力量の順位及びそのポイントを示した図。 同じく、合計ポイントの順位、放電優先順位及びモード設定を示した図。 同じく、放電優先順位の設定の一例を示した図。 同じく、均等モードが実行された場合におけるEMSによる第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理を示したフローチャート。 同じく、各住宅用蓄電池システムに対する放電優先順位の設定の一例を示した図。 同じく、均等モードが実行された場合における電力の供給態様の一例を示したブロック図。 同じく、均等モードが実行された場合におけるEMSによる第二実施形態に係る蓄電池システム動作の処理を示したフローチャート。 同じく、均等モードが実行された場合におけるEMSによる第三実施形態に係る蓄電池システム動作の処理を示したフローチャート。 同じく、均等モードが実行された場合におけるEMSによる第四実施形態に係る蓄電池システム動作の処理を示したフローチャート。 第二実施形態に係る電力供給システムの構成を示したブロック図。 同じく、均等モードが実行された場合におけるEMSによる第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理を示したフローチャート。 同じく、均等モードが実行された場合におけるEMSによる第六実施形態に係る蓄電池システム動作の処理を示したフローチャート。 同じく、図18の続きを示したフローチャート。 均等モードが実行された場合におけるEMSによる事前設定の処理のうち、別実施形態に係る第二の事前設定の処理を示したフローチャート。 同じく、放電優先順位の設定の一例を示した図。
以下では、図1を用いて、第一実施形態に係る電力供給システム1について説明する。
電力供給システム1は、複数の戸建住宅(住宅H)からなる住宅街区T(住宅Hの集合体)に適用することを想定している。具体的には、住宅街区Tには、複数の(戸建)住宅Hとして、第一住宅H1、第二住宅H2、・・、第N住宅HNが設けられる。住宅街区Tにおいては、電力小売事業者が電力会社(系統電源S)から電力を一括購入し、当該購入した電力が各住宅Hに適宜供給(売却)される。
電力供給システム1は、電力小売事業者が電力会社から一括購入した電力を、複数の住宅H(第一住宅H1、第二住宅H2、・・、第N住宅HN)間で適宜供給(融通)するためのシステムである。電力供給システム1は、主としてセンサ部10、複数の住宅用蓄電池システム20(第一住宅用蓄電池システム21、第二住宅用蓄電池システム22、・・、第N住宅用蓄電池システム2N)、共用蓄電池システム30及びEMS40を具備する。
複数の住宅H(第一住宅H1、第二住宅H2、・・、第N住宅HN)は、人が居住する建物である。各住宅Hには適宜の電気製品が設けられ、電力が消費される。
また、各住宅Hは、系統電源Sと接続される。具体的には、各住宅Hは、上流側端部が系統電源Sと接続されると共に下流側端部が分岐して各住宅Hと接続された配電線Lを介して、当該系統電源Sと接続される。
センサ部10は、配電線Lを流通する電力を検出するものである。センサ部10は、共用センサ10T、第一センサ11、第二センサ12、・・、第Nセンサ1Nを具備する。
共用センサ10T、第一センサ11、第二センサ12、・・、第Nセンサ1Nは、それぞれ配置箇所を流通する電力を検出するものである。共用センサ10T、第一センサ11、第二センサ12、・・、第Nセンサ1Nは、それぞれ検出結果に関する信号を出力可能に構成される。共用センサ10T、第一センサ11、第二センサ12、・・、第Nセンサ1Nは、それぞれ所定の蓄電池システムと対応するように設けられ、当該対応する住宅用蓄電池システムと電気的に接続される。
具体的には、共用センサ10Tは、後述する共用蓄電池システム30と電気的に接続される。また、第一センサ11は、後述する第一住宅用蓄電池システム21と電気的に接続される。また、第二センサ12は、後述する第二住宅用蓄電池システム22と電気的に接続される。また、第Nセンサ1Nは、後述する第N住宅用蓄電池システム2Nと電気的に接続される。
また、共用センサ10T、第一センサ11、第二センサ12、・・、第Nセンサ1Nは、それぞれ配電線Lにおいて、前記対応する蓄電池システムが接続された連結点の直ぐ上流側に配置される。具体的には、共用センサ10T、第一センサ11、第二センサ12、・・、第Nセンサ1Nは、それぞれ配電線Lにおいて、後述する共用連結点PT、第一連結点P1、第二連結点P2、・・、第N連結点PNの直ぐ上流側に配置される。
複数の住宅用蓄電池システム20(第一住宅用蓄電池システム21、第二住宅用蓄電池システム22、・・、第N住宅用蓄電池システム2N)は、系統電源Sからの電力を適宜充放電するためのシステムである。各住宅用蓄電池システム20は、充放電可能な蓄電池や当該蓄電池の充放電を制御するパワーコンディショナ等を具備する。各住宅用蓄電池システム20は、所定の住宅Hに対応するように設けられる(1つの住宅Hに対して、1つの住宅用蓄電池システム20が設けられる)。各住宅用蓄電池システム20は、前記所定の住宅H(住宅Hの住人)に所有されている。
また、各住宅用蓄電池システム20は、配電線Lの中途部に接続される。具体的には、第一住宅用蓄電池システム21、第二住宅用蓄電池システム22、・・、第N住宅用蓄電池システム2Nは、それぞれ配電線Lの第一連結点P1、第二連結点P2、・・、第N連結点PNに接続される。なお、第一連結点P1、第二連結点P2、・・、第N連結点PNは、配電線Lにおいて下流側(前記複数の住宅側)から上流側(系統電源S側)へ向けて順番に配置されている。
また、各住宅用蓄電池システム20は、所定の充電時間帯(例えば、23時から7時までの間)に、系統電源Sからの電力が充電されるように構成される。こうして、深夜料金が適用された比較的安価な電力を各住宅用蓄電池システム20に充電させ、当該充電させた電力を(深夜料金が適用されない)昼間の時間帯に放電させることにより、比較的高価な電力の購入量を減少させることができる。なお、各住宅用蓄電池システム20に充電させた電力は、電力小売事業者が電力会社から一括購入した後の電力が分配されたものである。すなわち、各住宅用蓄電池システム20に充電された電力の料金は、当該各住宅用蓄電池システム20を所有する住人から電力小売事業者へと支払われる。
また、各住宅用蓄電池システム20は、上述の如く、対応するセンサ部10のセンサ(第一センサ11、第二センサ12、・・、第Nセンサ1N)と電気的に接続される。各住宅用蓄電池システム20は、対応するセンサ部10のセンサから出力された信号が入力され、当該入力された信号に基づいて当該センサの検出結果を取得可能に構成される。各住宅用蓄電池システム20は、対応するセンサ部10のセンサの検出結果に基づいて、放電(出力)する電力量を調整する負荷追従運転を行うことができる。
また、各住宅用蓄電池システム20は、動作に関するモードとして、複数のモードを有している。前記複数のモードには、「放電モード」及び「停止モード」が含まれる。放電モードとは、各住宅Hの消費電力に応じて、各住宅用蓄電池システム20が動作的に(放電可能な程度に蓄電池残量が残っているか否かを問わず)放電可能な状態となるモードである。また、停止モードとは、各住宅用蓄電池システム20が動作的に放電不可能な状態となるモードである。
また、各住宅用蓄電池システム20は、所定の期間(例えば、当該各住宅用蓄電池システム20を設置してから現時点まで)の間に放電した電力量の総和である積算放電電力量を算出可能に構成される。なお、前記所定の期間は、各住宅用蓄電池システム20を設置してから現時点までに限るものではなく、例えば直近の24時間等であってもよく、任意に設定可能である。
また、各住宅用蓄電池システム20は、所定の期間(例えば、当該各住宅用蓄電池システム20を設置してから現時点まで)の間に充電した電力量の総和である積算充電電力量を算出可能に構成される。なお、前記所定の期間は、各住宅用蓄電池システム20を設置してから現時点までに限るものではなく、例えば直近の24時間等であってもよく、任意に設定可能である。
共用蓄電池システム30は、系統電源Sからの電力を適宜充放電するためのシステムである。共用蓄電池システム30は、充放電可能な蓄電池や当該蓄電池の充放電を制御するパワーコンディショナ等を具備する。共用蓄電池システム30は、複数の住宅Hに共用されるように設けられる(複数の住宅Hに対して、1つの共用蓄電池システム30が設けられる)。共用蓄電池システム30は、電力小売事業者に所有されている。
また、共用蓄電池システム30は、配電線Lの中途部に接続される。具体的には、共用蓄電池システム30は、配電線Lの共用連結点PTに接続される。なお、共用連結点PTは、配電線Lにおいて第N連結点PNよりも上流側(系統電源S側)に配置される。
また、共用蓄電池システム30は、対応するセンサ部10のセンサ(共用センサ10T)と電気的に接続される。共用蓄電池システム30は、共用センサ10Tから出力された信号が入力され、当該入力された信号に基づいて当該共用センサ10Tの検出結果を取得可能に構成される。共用蓄電池システム30は、共用センサ10Tの検出結果に基づいて、放電(出力)する電力量を調整する負荷追従運転を行うことができる。
EMS40は、電力供給システム1の動作を管理するエネルギーマネジメントシステム(Energy Management System)である。EMS40は、RAMやROM等の記憶部や、CPU等の演算処理部、I/O等の入出力部等を具備する。EMS40は、所定の演算処理や記憶処理等を行うことができる。EMS40には、電力供給システム1の動作を制御する際に用いられる種々の情報やプログラム等が予め記憶される。
また、EMS40は、共用蓄電池システム30及び各住宅用蓄電池システム20と電気的に接続される。EMS40は、所定の信号を共用蓄電池システム30及び各住宅用蓄電池システム20に出力し、当該共用蓄電池システム30及び各住宅用蓄電池システム20の動作を制御することができる。また、EMS40は、共用蓄電池システム30及び各住宅用蓄電池システム20から所定の信号が入力可能に構成される。
こうして、EMS40は、共用蓄電池システム30及び各住宅用蓄電池システム20の動作に関する情報を取得することができる。具体的には、EMS40は、各住宅用蓄電池システム20の積算放電電力量及び積算充電電力量を取得することができる。なお、EMS40は、後述するように、取得した積算放電電力量及び積算充電電力量を用いて所定の放電優先順位の設定等を行う。
また、EMS40は、共用蓄電池システム30及び住宅用蓄電池システム20が放電している(放電待機である)か否かの情報を取得することができる。また、EMS40は、共用蓄電池システム30及び各住宅用蓄電池システム20において系統電源Sから購入している電力量(買電量)を取得することができる。また、EMS40は、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量を取得することができる。
また、EMS40は、電力供給システム1の動作に関するモードとして、複数のモードを実行可能に構成される。前記複数のモードには、「通常モード」及び「均等モード」が含まれる。通常モードとは、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量の偏りを許容するモードである。均等モードとは、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量の偏りを抑制する(充放電量の均等化を図る)モードである。なお、通常モード及び均等モードの何れを実行するかは、例えば電力小売事業者によって適宜選択される。
以下では、通常モードが実行された場合における電力の供給(融通)態様について説明する。
系統電源Sからの電力は、各住宅Hの消費電力に応じて、配電線Lを介して当該各住宅Hに供給される。この場合、複数の蓄電池システム(共用蓄電池システム30及び複数の住宅用蓄電池システム20)のうち最も下流側に配置された第一住宅用蓄電池システム21は、第一センサ11の検出結果に基づいて負荷追従運転を行って、所定の電力量の電力を放電する。こうして、第一住宅用蓄電池システム21から放電された電力は、各住宅Hへと供給される。なお、第一住宅用蓄電池システム21から電力が放電されると、系統電源S側(より詳細には、第一住宅用蓄電池システム21よりも系統電源S側に配置された電力の供給元)からの電力量が減少する。
また、各住宅Hの消費電力を第一住宅用蓄電池システム21からの電力だけで賄えない場合には、不足する分の電力が系統電源S側(より詳細には、第一住宅用蓄電池システム21よりも系統電源S側に配置された電力の供給元)から各住宅Hに供給される。こうして、不足する分の電力が、配電線Lを介して各住宅Hに供給される。この場合、複数の蓄電池システム(共用蓄電池システム30及び複数の住宅用蓄電池システム20)のうち、第一住宅用蓄電池システム21よりも一つ上流側に配置された第二住宅用蓄電池システム22は、第二センサ12の検出結果に基づいて負荷追従運転を行って、所定の電力量の電力を放電している。こうして、第二住宅用蓄電池システム22から放電された電力は、各住宅Hへと供給される。なお、各住宅Hの消費電力を、第一住宅用蓄電池システム21及び第二住宅用蓄電池システム22からの電力だけで賄えない場合には、不足する分の電力が系統電源S側(より詳細には、第二住宅用蓄電池システム22よりも系統電源S側に配置された電力の供給元)から各住宅Hに供給される。
このように、通常モードが実行された場合においては、各住宅Hの消費電力が賄えない場合に、(放電可能な最大の値の電力が放電された)住宅用蓄電池システム20よりも一つ上流側に配置された住宅用蓄電池システム20からの電力が用いられる。このように、各住宅Hの消費電力に対して、複数の住宅用蓄電池システム20のうち、下流側に配置された住宅用蓄電池システム20から上流側に配置された住宅用蓄電池システム20へと、それぞれ放電可能な最大の値の電力が順次放電されていく。
なお、第N住宅用蓄電池システム2Nから電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合には、共用蓄電池システム30からの電力が放電される。そして、共用蓄電池システム30から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合には、系統電源Sから不足する分の電力が購入される(系統電源Sから購入された電力が、各住宅Hへと供給される)。
こうして、電力供給システム1においては、通常モードを実行した場合に、各住宅用蓄電池システム20から放電された電力を、当該各住宅用蓄電池システム20を所有する住人(住宅H)だけでなく、その他の住人(住宅H)へも供給することとなる。すなわち、電力小売事業者が電力会社から一括購入して、各住宅用蓄電池システム20に充電させた電力(それぞれの住宅Hの住人が料金を支払った後の電力)を、複数の住宅H間で適宜融通することができる。
なお、上述の如く各住宅用蓄電池システム20から放電された電力は、当該各住宅用蓄電池システム20を所有する住人が電力小売事業者から購入したものである。このような構成においては、一の住宅用蓄電池システム20に充電させた電力(当該一の住宅用蓄電池システム20を所有する住人が電力小売事業者から購入した電力)を、他の住宅用蓄電池システム20を所有する住宅H(住人)へと融通した場合、当該融通した電力量分の料金が、最終的に当該他の住宅Hの住人から一の住宅Hの住人へと支払われる。
ここで、通常モードが実行された場合においては、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量に偏りが生じるため、問題が生じることがある。
具体的には、上述の如く、通常モードが実行された場合においては、各住宅Hの消費電力が賄えない場合に、下流側に配置された住宅用蓄電池システム20から上流側に配置された住宅用蓄電池システム20へとそれぞれ放電可能な最大の値の電力が順次放電されていくため、上流側よりも下流側に配置された住宅用蓄電池システム20の方が放電量が多くなる。そのため、複数の住宅H間で電力が融通されたことによる料金(他の住宅Hの住人から一の住宅Hの住人へと支払われる料金)は、上流側よりも下流側に配置された住宅用蓄電池システム20を所有する住人が多く得ることとなる。
例えば、図2に示すように、最も下流側に配置された第一住宅用蓄電池システム21から放電された電力だけで各住宅Hの消費電力が賄えている場合には、その他の住宅用蓄電池システム20(第二住宅用蓄電池システム22や第N住宅用蓄電池システム2N等)から電力が放電されない。このような場合、複数の住宅H間で電力が融通されたことによる料金は、第一住宅用蓄電池システム21を所有する第一住宅H1の住人だけが得ることとなる。
このように、通常モードが実行された場合においては、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に偏りが生じるため、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金が不均等となり問題であった。また、放電量が増加するとそれに応じて充電量が増加することとなる。すなわち、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に偏りが生じると、ひいては複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量に偏りが生じることとなる。このように複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量に偏りが生じると、複数の住宅用蓄電池システム20における寿命(耐用年数)が不均等となり問題であった。
そこで、電力供給システム1においては、上述の如き問題を解決するため、均等モードを実行することができる。均等モードにおいては、通常モードにおける各住宅用蓄電池システム20の動作(負荷追従運転)をベースとして、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量の偏りを抑制するため補正(各住宅用蓄電池システム20の放電に所定の放電優先順位を設ける等の処理)が行われる。
以下では、均等モードが実行された場合におけるEMS40の処理について説明する。
均等モードが実行される場合、EMS40は、まず事前設定の処理を行い、その後に蓄電池システム動作の処理を行う。
事前設定の処理においては、EMS40は、放電優先順位の設定や、各住宅用蓄電池システム20の動作に関するモードの設定を行う。また、蓄電池システム動作の処理においては、EMS40は、事前設定の処理で行われた設定に基づいて、各住宅用蓄電池システム20を具体的に動作させる。なお、放電優先順位とは、各住宅用蓄電池システム20のうち、どの住宅用蓄電池システム20を優先的に放電させるのかを決定する判断基準となるものである。なお、事前設定の処理は、1日1回予め設定された時間(本実施形態においては、例えば23時)に行われる。こうして、事前設定の処理が行われると、翌日における各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位の設定が行われる。なお、事前設定の処理は、最初に行われる第一の事前設定の処理と、前記第一の事前設定の処理の後に行われる第二の事前設定の処理と、を含む。
まず以下では、図3のフローチャートを用いて、均等モードが実行された場合におけるEMS40による事前設定の処理のうち、第一の事前設定の処理について説明する。
ステップS11において、EMS40は、各住宅用蓄電池システム20の積算放電電力量を取得する。また、EMS40は、取得した積算放電電力量に関する情報を所定の記憶部に記憶する。EMS40は、ステップS11の処理を実行した後、ステップS12の処理を実行する。
ステップS12において、EMS40は、各住宅用蓄電池システム20の積算充電電力量を取得する。また、EMS40は、取得した積算充電電力量に関する情報を所定の記憶部に記憶する。EMS40は、ステップS12の処理を実行した後、ステップS13の処理を実行する。
ステップS13において、EMS40は、所定の記憶部に記憶された前日の各住宅用蓄電池システム20の積算放電電力量及び積算充電電力量と、当日の各住宅用蓄電池システム20の積算放電電力量及び積算充電電力量と、の差を確認し、1日の情報にする。
具体的には、EMS40は、当日の各住宅用蓄電池システム20の積算放電電力量から前日の各住宅用蓄電池システム20の積算放電電力量を減算することにより、当日1日あたりの各住宅用蓄電池システム20の放電電力量を算出する。
また、EMS40は、前日の各住宅用蓄電池システム20の積算充電電力量から前々日の各住宅用蓄電池システム20の積算充電電力量を減算することにより、前日1日あたりの各住宅用蓄電池システム20の充電電力量を算出する。
こうして、EMS40は、ステップS13の処理を実行した後、ステップS14の処理を実行する。
ステップS14において、EMS40は、ステップS13にて算出した各住宅用蓄電池システム20の放電電力量及び充電電力量に基づいて、1日の充放電効率を算出する。具体的には、EMS40は、各住宅用蓄電池システム20の当日1日あたりの放電電力量を前日1日あたりの充電電力量で除算することにより、1日の充放電効率を算出する。
こうして、EMS40は、ステップS14の処理を実行した後、事前設定の処理のうちの第一の事前設定の処理を終了する。
以上のように、EMS40による事前設定の処理のうち、第一の事前設定の処理においては、所定の演算を行うことによって、各住宅用蓄電池システム20の1日の充放電効率を算出する。こうして、EMS40は、各住宅用蓄電池システム20の1日の充放電効率を算出すると、次に第二の事前設定の処理を行う。
以下では、図4のフローチャート、図5から図8を用いて、均等モードが実行された場合におけるEMS40による事前設定の処理のうち、第二の事前設定の処理について説明する。
ステップS21において、EMS40は、第一の事前設定の処理にて取得した各住宅用蓄電池システム20の積算放電電力量に関して、当該各住宅用蓄電池システム20の順位付けを行う。また、EMS40は、前記順位付けに応じて、各住宅用蓄電池システム20に積算放電電力量に関するポイント(積算放電電力量ポイント)を付与する。
具体的には、図5に示すように、EMS40は、各住宅用蓄電池システム20に対して積算放電電力量が少ない順に第1位から第N位までの順位付けを行って、当該順位付けに応じて(すなわち、積算放電電力量が少ない順に)高いポイント(Nポイント、N−1ポイント、・・、2ポイント、1ポイント)を付与(設定)する。
こうして、EMS40は、ステップS21の処理を実行した後、ステップS22の処理を実行する。
ステップS22において、EMS40は、第一の事前設定の処理にて算出された各住宅用蓄電池システム20の1日の充放電効率に関して、当該各住宅用蓄電池システム20の順位付けを行う。また、EMS40は、前記順位付けに応じて、各住宅用蓄電池システム20に、1日の充放電効率に関するポイント(充放電効率ポイント)を付与する。
具体的には、図6に示すように、EMS40は、各住宅用蓄電池システム20に対して1日の充放電効率が小さい順に第1位から第N位までの順位付けを行って、当該順位付けに応じて(すなわち、1日の充放電効率が小さい順に)高いポイント(Nポイント、N−1ポイント、・・、2ポイント、1ポイント)を付与(設定)する。
こうして、EMS40は、ステップS22の処理を実行した後、ステップS23の処理を実行する。
ステップS23において、EMS40は、第一の事前設定の処理にて取得された各住宅用蓄電池システム20の積算充電電力量に関して、当該各住宅用蓄電池システム20の順位付けを行う。また、EMS40は、前記順位付けに応じて、各住宅用蓄電池システム20に積算充電電力量に関するポイント(積算充電電力量ポイント)を付与する。
具体的には、図7に示すように、EMS40は、各住宅用蓄電池システム20に対して積算充電電力量が少ない順に第1位から第N位までの順位付けを行って、当該順位付けに応じて(すなわち、積算充電電力量が少ない順に)高いポイント(Nポイント、N−1ポイント、・・、2ポイント、1ポイント)を付与(設定)する。
こうして、EMS40は、ステップS23の処理を実行した後、ステップS24の処理を実行する。
ステップS24において、EMS40は、ステップS21にて設定された積算放電電力量ポイントと、ステップS22にて設定された充放電効率ポイントと、ステップS23にて設定された積算充電電力量ポイントと、を合計すると共に、合計したポイント(合計ポイント)に基づいて、各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位を設定する。具体的には、図8に示すように、EMS40は、各住宅用蓄電池システム20に対して、合計ポイントの高い順に第1位から第N位までの放電優先順位(第1位、第2位、・・・、第N位)を設定する。
こうして、EMS40は、ステップS24の処理を実行した後、ステップS25の処理を実行する。
ステップS25において、図8に示すように、EMS40は、ステップS24にて設定した放電優先順位に基づいて、最上位(第1位)の住宅用蓄電池システム20を放電モードに設定し、その他(第2位、・・、第N−1位、第N位)の住宅用蓄電池システム20を停止モードに設定する。
こうして、EMS40は、ステップS25の処理を実行した後、事前設定の処理のうちの第二の事前設定の処理を終了する。
以上のように、EMS40による事前設定の処理のうち、第二の事前設定の処理においては、所定の演算を行うことによって、各住宅用蓄電池システム20に対して放電優先順位を設定すると共に、設定した放電優先順位に基づいて各住宅用蓄電池システム20のモード(放電モード又は停止モード)の設定を行う。
ここで、図9を用いて、第二の事前設定の処理による各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位の設定の一例について説明する。
なお、図9では便宜上、住宅用蓄電池システム20は4つ設けられたものとして説明を行う。また、前記4つ設けられた住宅用蓄電池システム20を、「第一住宅用蓄電池システム201」、「第二住宅用蓄電池システム202」、「第三住宅用蓄電池システム203」及び「第四住宅用蓄電池システム204」とそれぞれ称する。
まず、第一の事前設定の処理にて取得した各住宅用蓄電池システム20の積算放電電力量に関して、当該各住宅用蓄電池システム20の順位付けが行われる(ステップS21)。ここで、図9に示す一例においては、各住宅用蓄電池システム20の積算放電電力量の順位が、(電力量の少ない順で)第一住宅用蓄電池システム201が第1位、第三住宅用蓄電池システム203が第2位、第四住宅用蓄電池システム204が第3位、第二住宅用蓄電池システム202が第4位であるものとする。
このような場合、この順位付けに応じて、第一住宅用蓄電池システム201・第三住宅用蓄電池システム203・第四住宅用蓄電池システム204・第二住宅用蓄電池システム202に対して、第積算放電電力量ポイントとして4・3・2・1ポイントがそれぞれ設定される。
次に、第一の事前設定の処理にて算出された各住宅用蓄電池システム20の1日の充放電効率に関して、当該各住宅用蓄電池システム20の順位付けが行われる(ステップS22)。ここで、図9に示す一例においては、各住宅用蓄電池システム20の1日の充放電効率が、第一住宅用蓄電池システム201で65.2%、第二住宅用蓄電池システム202で91.3%、第三住宅用蓄電池システム203で80.0%、第四住宅用蓄電池システム204で71.4%であるものとする。
このような場合、1日の充放電効率が小さかった順、すなわち第一住宅用蓄電池システム201・第四住宅用蓄電池システム204・第三住宅用蓄電池システム203・第二住宅用蓄電池システム202の順に第1位から第4位までの順位付けが行われ、この順位付けに応じて充放電効率ポイントとして4・3・2・1ポイントがそれぞれ設定される。
次に、第一の事前設定の処理にて取得した各住宅用蓄電池システム20の積算充電電力量に関して、当該各住宅用蓄電池システム20の順位付けが行われる(ステップS23)。ここで、図9に示す一例においては、各住宅用蓄電池システム20の積算充電電力量の順位が、(電力量の少ない順で)第一住宅用蓄電池システム201が第1位、第三住宅用蓄電池システム203が第2位、第二住宅用蓄電池システム202が第3位、第四住宅用蓄電池システム204が第4位であるものとする。
このような場合、この順位付けに応じて、第一住宅用蓄電池システム201・第三住宅用蓄電池システム203・第二住宅用蓄電池システム202・第四住宅用蓄電池システム204に対して、積算充電電力量ポイントとして4・3・2・1ポイントがそれぞれ設定される。
次に、上述の如く設定された各ポイント(積算放電電力量ポイント、充放電効率ポイント、積算充電電力量ポイント)が合計されると共に、合計されたポイント(合計ポイント)に基づいて、各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位が設定される(ステップS24)。ここで、上述の如く設定された各ポイントが合計されると、合計ポイントが第一住宅用蓄電池システム201で12ポイント、第二住宅用蓄電池システム202で4ポイント、第三住宅用蓄電池システム203で8ポイント、第四住宅用蓄電池システム204で6ポイントとなる。
また、放電優先順位は合計ポイントの高い順に高くなるため、合計ポイントが最も高い12ポイントの第一住宅用蓄電池システム201が放電優先順位の第1位(最上位)となる。また、合計ポイントが2番目に高い8ポイントの第三住宅用蓄電池システム203が放電優先順位の第2位となる。また、合計ポイントが3番目に高い第四住宅用蓄電池システム204が放電優先順位の第3位となる。また、合計ポイントが最下位(4番目)の4ポイントの第二住宅用蓄電池システム202が放電優先順位の第4位となる。
次に、上述の如く設定された放電優先順位に基づいて、放電モード及び停止モードの設定が行われる。具体的には、図9に示す一例においては、最上位(第1位)の第一住宅用蓄電池システム201が放電モードに設定され、その他の第二住宅用蓄電池システム202・第三住宅用蓄電池システム203・第四住宅用蓄電池システム204が停止モードに設定される。
以下では、図10のフローチャートを用いて、均等モードが実行された場合におけるEMS40による第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理について説明する。
ステップS111において、EMS40は、共用蓄電池システム30が放電しているか否かを判断する。EMS40は、共用蓄電池システム30が放電していると判断すると(ステップS111でYes)、ステップS112の処理を実行する。なお、共用蓄電池システム30が放電している場合とは、放電モードに設定された(すなわち、動作的に放電可能な状態の)全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合を示している。
ステップS112において、EMS40は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されているか否かを判断する。EMS40は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されていないと判断すると(ステップS112でNo)、ステップS113の処理を実行する。なお、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されていない場合とは、停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在している場合を示している。
ステップS113において、EMS40は、現在停止モードに設定されている住宅用蓄電池システム20のうち、最も放電優先順位の高い住宅用蓄電池システム20を放電モードに変更する。こうして、EMS40は、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させ、ひいては放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させる。EMS40は、ステップS113の処理を実行した後、ステップS114の処理を実行する。
このように、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合(ステップS111でYes)であって、且つ停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在している場合(ステップS112でNo)には、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させることによって、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させることができる(ステップS113)。
ステップS114において、EMS40は、共用蓄電池システム30が放電待機であるか否かを判断する。EMS40は、共用蓄電池システム30が放電待機ではないと判断すると(ステップS114でNo)、再びステップS112の処理を実行する。なお、共用蓄電池システム30が放電待機ではない場合とは、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合(共用蓄電池システム30も電力を放電している場合)を示している。
このような場合、EMS40は、再びステップS112の処理を実行することによって、可能であれば(停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在していれば)、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させるように、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させる。
また、ステップS114において、EMS40は、共用蓄電池システム30が放電待機であると判断すると(ステップS114でYes)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、共用蓄電池システム30が放電待機である場合とは、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20から放電された電力によって、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(共用蓄電池システム30が放電する必要がない場合)を示している。
また、ステップS112において、EMS40は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されていると判断すると(ステップS112でYes)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されている場合とは、停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在していない場合を示している。
このような場合、EMS40は、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させることができないため、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させることもできない。こうして、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されている場合には、系統電源Sから不足する分の電力が購入され、当該購入された電力が各住宅Hへと供給される。
また、ステップS111において、EMS40は、共用蓄電池システム30が放電していないと判断すると(ステップS111でNo)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、共用蓄電池システム30が放電していない場合とは、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20から放電された電力によって、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(共用蓄電池システム30が放電する必要がない場合)を示している。
このように、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理により、住宅用蓄電池システム20の動作(放電)を制御することによって、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(積算放電電力量の偏り)の解消を図ることができる(特定の住宅用蓄電池システム20に放電や充電が偏るのを効果的に防止することができる)。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化を図ることができる。また、複数の住宅用蓄電池システム20における寿命(耐用年数)の均等化を図ることができる。以下において、図11及び12を用いて具体的に説明する。
ここで、図11は、上述の如く事前設定の処理において設定された放電順位の一例を示している。また、図12は、図11に示した放電優先順位の一例において、均等モード(蓄電池システム動作の処理)が実行された場合の電力の供給態様を示している。図12に示すように、図11に示す一例においては、放電モードに設定された蓄電池システムが第N住宅用蓄電池システム2Nだけであったため、各住宅Hの消費電力に対して、当該第N住宅用蓄電池システム2Nから放電された電力が供給されている。
そして、もし第N住宅用蓄電池システム2Nから放電された電力だけでは、各住宅Hの消費電力が賄えない場合(ステップS111でYes)には、現在停止モードに設定されている住宅用蓄電池システム20のうち、最も放電優先順位の高い住宅用蓄電池システム20(本実施形態においては、図11に示す第N−1住宅用蓄電池システム)を放電モードに変更する(ステップS113)。こうして、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を1つから2つに増加させ、ひいては放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20(当該第N住宅用蓄電池システム2N及び前記第N−1住宅用蓄電池システム)からの電力量を増加させる。
このように、蓄電池システム動作の処理により各住宅用蓄電池システム20の放電に所定の放電優先順位を設けることによって、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(積算放電電力量の偏り)の解消を図ることができる。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化を図ることができる。
また、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、当該複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量の偏りも解消することができる。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量を均等化させることができるため、ひいては当該複数の住宅用蓄電池システム20における寿命(耐用年数)の均等化を図ることができる。
また、本実施形態においては、各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位の設定に、積算放電電力量(より詳細には、当該積算放電電力量に付与される積算放電電力量ポイント)が参照されている。したがって、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(積算放電電力量の偏り)をより効果的に解消させることができる。
また、本実施形態においては、各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位の設定に、積算充電電力量(より詳細には、当該積算充電電力量に付与される積算充電電力量ポイント)が参照されている。したがって、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量の偏りをより効果的に解消させることができる。
また、本実施形態においては、各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位の設定に、1日の充放電効率(より詳細には、当該1日の充放電効率に付与される充放電効率ポイント)が参照されている。したがって、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量の偏りをより効果的に解消させることができる。
また、本実施形態においては、各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位の設定にポイント(積算放電電力量ポイント、充放電効率ポイント及び積算充電電力量ポイント)が用いられている。このように、ポイントを用いることにより、簡単な演算(例えば、これらのポイントの加算)によって、放電優先順位の設定を行うことができる。
次に、図13を用いて、均等モードが実行された場合におけるEMS40による第二実施形態(第一実施形態の別例)に係る蓄電池システム動作の処理について説明する。
なお、第二実施形態に係る蓄電池システム動作の処理において、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と異なる点は、ステップS114の処理が無い点である。具体的には、EMS40は、ステップS113の処理を実行した後、蓄電池システム動作の処理を一旦終了し、多少の期間が経過した後、再びステップS111から当該蓄電池システム動作の処理を開始する。
こうして、EMS40は、例えばステップS113の処理が実行された後に、共用蓄電池システム30が放電していると判断すると(ステップS111でYes)、停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在している場合(ステップS112でNo)に、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させることによって、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させることができる(ステップS113)。
また、EMS40は、例えばステップS113の処理が実行された後に、共用蓄電池システム30が放電していないと判断すると(ステップS111でNo)、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20から放電された電力によって、各住宅Hの消費電力が賄えているため(共用蓄電池システム30が放電する必要がないため)、蓄電池システム動作の処理を一旦終了する。
このように、第二実施形態に係る蓄電池システム動作の処理により、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と同様に、住宅用蓄電池システム20の動作(放電)を制御することによって、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(積算放電電力量の偏り)の解消を図ることができる。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化を図ることができる。また、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量を均等化させることができるため、複数の住宅用蓄電池システム20における寿命(耐用年数)の均等化を図ることができる。
次に、図14を用いて、均等モードが実行された場合におけるEMS40による第三実施形態に係る蓄電池システム動作の処理について説明する。
なお、第三実施形態に係る蓄電池システム動作の処理において、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と異なる点は、ステップS121からステップS124の処理が加わった点である。以下では便宜上、第三実施形態に係る蓄電池システム動作の処理において、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と異なる点(ステップS121からステップS124の処理)について説明を行い、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と同一の点(ステップS111からステップS114の処理)については説明を省略する。
ステップS121において、EMS40は、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が、所定の最低放電閾値aよりも大きいか否かを判断する。EMS40は、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値aよりも大きいと判断すると(ステップS121でYes)、ステップS122の処理を実行する。
ここで、最低放電閾値aとは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合に系統電源Sから購入することが、電力会社との規定により設定された電力の値であり、例えば200Wである。すなわち、本実施形態において、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値aよりも大きい場合とは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合であって、且つ、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入された場合)を示している。
ステップS122において、EMS40は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されているか否かを判断する。なお、この処理の内容は、ステップS112と同一である。EMS40は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されていないと判断すると(ステップS122でNo)、ステップS123の処理を実行する。
ステップS123において、EMS40は、現在停止モードに設定されている住宅用蓄電池システム20のうち、最も放電優先順位の高い住宅用蓄電池システム20を放電モードに変更する。なお、この処理の内容は、ステップS113と同一である。EMS40は、ステップS123の処理を実行した後、ステップS124の処理を実行する。
このように、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合(ステップS121でYes)であって、且つ停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在している場合(ステップS122でNo)には、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させることによって、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させることができる(ステップS123)。
ステップS124において、EMS40は、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値a以下であるか否かを判断する。EMS40は、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値a以下ではないと判断すると(ステップS124でNo)、再びステップS122の処理を実行する。なお、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値a以下ではない場合とは、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合(共用蓄電池システム30も電力を放電している場合)を示している。
このような場合、EMS40は、再びステップS122の処理を実行することによって、可能であれば(停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在していれば)、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させるように、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させる。
また、ステップS124において、EMS40は、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値a以下であると判断すると(ステップS124でYes)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値a以下である場合とは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合であって、且つ、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20から放電された電力によって、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入されていない場合)か、又は全ての住宅用蓄電池システム20が放電を行っていない場合を示している。
また、ステップS122において、EMS40は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されていると判断すると(ステップS122でYes)、ステップS112でYesの場合と同様に、蓄電池システム動作の処理を終了する。
このように、第三実施形態に係る蓄電池システム動作の処理のうち、ステップS121からステップS124までの処理により、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理(ステップS111からステップS114までの処理)と同様に、住宅用蓄電池システム20の動作(放電)を制御することによって、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(積算放電電力量の偏り)の解消を図ることができる。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化を図ることができる。また、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量を均等化させることができるため、複数の住宅用蓄電池システム20における寿命(耐用年数)の均等化を図ることができる。
また、ステップS121において、EMS40は、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値aよりも大きくないと判断すると(ステップS121でNo)、ステップS111の処理を実行する。なお、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値aよりも大きくない場合とは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合であって、且つ、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20から放電された電力によって、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入されていない場合)か、又は全ての住宅用蓄電池システム20が放電を行っていない場合を示している。
こうして、ステップS111からステップS114においては、EMS40は、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と同一の処理を実行する。すなわち、第三実施形態に係る蓄電池システム動作の処理のうち、ステップS111からステップS114までの処理により、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と同様に、住宅用蓄電池システム20の動作(放電)を制御することによって、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(積算放電電力量の偏り)の解消を図ることができる。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化を図ることができる。また、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量を均等化させることができるため、複数の住宅用蓄電池システム20における寿命(耐用年数)の均等化を図ることができる。
このように、第三実施形態に係る蓄電池システム動作の処理においては、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値aよりも大きいか否かの判断(ステップS121)と、共用蓄電池システム30が放電しているか否かの判断(ステップS111)という互いに異なる2つの判断に基づいて、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図っている。すなわち、2つの判断のうち、1つの判断が何らかの原因により正確に行われない場合であっても、残りの1つの判断に基づいて、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることができるため、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化をより確実に図ることができる。また、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量を均等化させることができるため、複数の住宅用蓄電池システム20における寿命(耐用年数)の均等化をより確実に図ることができる。
なお、第三実施形態に係る蓄電池システム動作の処理においては、ステップS124の処理を実行しているが、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理におけるステップS114と同様に、当該処理を省略することもできる(第二実施形態(第一実施形態の別例)に係る蓄電池システム動作の処理を参照)。
次に、図15を用いて、均等モードが実行された場合におけるEMS40による第四実施形態に係る蓄電池システム動作の処理について説明する。
なお、第四実施形態に係る蓄電池システム動作の処理において、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と異なる点は、ステップS131からステップS133の処理が加わった点である。以下では便宜上、第四実施形態に係る蓄電池システム動作の処理において、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と異なる点(ステップS131からステップS133の処理)について説明を行い、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と同一の点(ステップS111からステップS114の処理)については説明を省略する。
ステップS111でNoである場合、ステップS112でYesである場合、又は、ステップS114でYesである場合、EMS40は、ステップS131の処理を実行する。
なお、ステップS111でNoである場合、及び、ステップS114でYesである場合とは、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(共用蓄電池システム30が放電する必要がない場合)を示している。また、ステップS112でYesである場合とは、停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在していない場合を示している。このように、ステップS111でNoである場合、ステップS112でYesである場合、又は、ステップS114でYesである場合とは、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させる処理を行わない(行うことができない、又は行う必要がない)場合を示している。
このように、第四実施形態に係る蓄電池システム動作の処理において、EMS40は、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させる処理を行わない場合、ステップS131の処理を実行する。
ステップS131において、EMS40は、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20に、放電待機である住宅用蓄電池システム20があるか否かを判断する。EMS40は、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20に、放電待機である住宅用蓄電池システム20があると判断すると(ステップS131でYes)、ステップS132の処理を実行する。なお、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20に、放電待機である住宅用蓄電池システム20がある場合とは、各住宅Hの消費電力が賄えており、必要以上の数の住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されている場合を示している。
ステップS132において、EMS40は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20のうち、最も放電優先順位の小さい住宅用蓄電池システム20を停止モードに変更する。こうして、EMS40は、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を減少させ、放電優先順位の小さい住宅用蓄電池システム20からの放電を極力行わないようにする。EMS40は、ステップS132の処理を実行した後、ステップS133の処理を実行する。
ステップS133において、EMS40は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電しているか否かを判断する。EMS40は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電していないと判断すると(ステップS133でNo)、再びステップS132の処理を実行する。
なお、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電していない場合(ステップS133でNo)とは、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20のうち、放電待機である住宅用蓄電池システム20がある場合、すなわち各住宅Hの消費電力が賄えており、必要以上の数の住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されている場合を示している。
このような場合、EMS40は、再びステップS132の処理を実行することによって、放電優先順位の小さい住宅用蓄電池システム20からの放電を極力行わないように、最も放電優先順位の小さい住宅用蓄電池システム20を停止モードに変更する。
また、ステップS133において、EMS40は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電していると判断すると(ステップS133でYes)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電している場合とは、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数をこれ以上減少させることができない場合を示している。
また、ステップS131において、EMS40は、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20に、放電待機である住宅用蓄電池システム20がないと判断すると(ステップS131でNo)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20に、放電待機である住宅用蓄電池システム20がない場合とは、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数をこれ以上減少させることができない場合を示している。
このように、第四実施形態に係る蓄電池システム動作の処理により、住宅用蓄電池システム20の動作(放電及び放電停止)を制御することによって、例えば第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理よりも住宅用蓄電池システム20からの放電量を細かく調整しながら、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(積算放電電力量の偏り)の解消を図ることができる。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化をより確実に図ることができる。また、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量を均等化させることができるため、複数の住宅用蓄電池システム20における寿命(耐用年数)の均等化をより確実に図ることができる。
なお、第四実施形態に係る蓄電池システム動作の処理においては、ステップS133の処理を実行しているが、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理におけるステップS114と同様に、当該処理を省略することもできる(第二実施形態(第一実施形態の別例)に係る蓄電池システム動作の処理を参照)。
以下では、図16を用いて、第二実施形態に係る電力供給システム200について説明する。
図16に示すように、第二実施形態に係る電力供給システム200において、第一実施形態に係る電力供給システム1と異なる点は、共用蓄電池システム30及びセンサ部10の共用センサ10Tを具備しない点である。
このような電力供給システム200においても、電力供給システム1と同様に、上述の如く問題を解決するため、均等モードを実行することができる。また、均等モードが実行される場合、EMS40は、まず事前設定の処理を行い、その後に蓄電池システム動作の処理を行う。なお、電力供給システム200において、均等モードが実行された場合におけるEMS40による事前設定の処理は、電力供給システム1と同様であるため、その説明は省略する。
以下では、図17を用いて、第二実施形態に係る電力供給システム200において、均等モードが実行された場合におけるEMS40による第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理(以下では便宜上「第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理」と称する)について説明する。
ステップS151において、EMS40は、最も上流側に配置されている住宅用蓄電池システム(本実施形態においては、第N住宅用蓄電池システム2N)において系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値aよりも大きいか否かを判断する。EMS40は、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値aよりも大きいと判断すると(ステップS151でYes)、ステップS152の処理を実行する。
なお、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値aよりも大きい場合とは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合であって、且つ、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えていない場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入された場合)を示している。
ステップS152において、EMS40は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されているか否かを判断する。なお、この処理の内容は、ステップS112と同一である。EMS40は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されていないと判断すると(ステップS152でNo)、ステップS153の処理を実行する。
ステップS153において、EMS40は、現在停止モードに設定されている住宅用蓄電池システム20のうち、最も放電優先順位の高い住宅用蓄電池システム20を放電モードに変更する。なお、この処理の内容は、ステップS113と同一である。EMS40は、ステップS153の処理を実行した後、ステップS154の処理を実行する。
ステップS154において、EMS40は、最も上流側に配置されている住宅用蓄電池システム(本実施形態においては、第N住宅用蓄電池システム2N)において系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値a以下であるか否かを判断する。EMS40は、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値a以下ではないと判断すると(ステップS154でNo)、再びステップS152の処理を実行する。
なお、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値a以下ではない場合とは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合であって、且つ、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えていない場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入された場合)を示している。
このような場合、EMS40は、再びステップS152の処理を実行することによって、可能であれば(停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在していれば)、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させるように、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させる。
また、ステップS154において、EMS40は、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値a以下であると判断すると(ステップS154でYes)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値a以下である場合とは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合であって、且つ、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20から放電された電力によって、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入されていない場合)か、又は全ての住宅用蓄電池システム20が放電を行っていない場合を示している。
また、ステップS152において、EMS40は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されていると判断すると(ステップS152でYes)、ステップS112でYesの場合と同様に、蓄電池システム動作の処理を終了する。
このような場合、EMS40は、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させることができないため、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させることもできない。こうして、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されている場合には、系統電源Sから不足する分の電力が購入され、当該購入された電力が各住宅Hへと供給される。
このように、第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理により、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と同様に、住宅用蓄電池システム20の動作(放電)を制御することによって、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(積算放電電力量の偏り)の解消を図ることができる。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化を図ることができる。また、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量を均等化させることができるため、複数の住宅用蓄電池システム20における寿命(耐用年数)の均等化を図ることができる。
また、第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理においては、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理とは異なり、共用蓄電池システム30が放電しているか否かの判断(ステップS111)に基づくのではなく、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値aよりも大きいか否かの判断(ステップS151)に基づいて、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図っている。こうして、共用蓄電池システム30を有していない場合であっても、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化を図ることができる。また、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量を均等化させることができるため、複数の住宅用蓄電池システム20における寿命(耐用年数)の均等化をより確実に図ることができる。
なお、第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理においては、ステップS154の処理を実行しているが、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理におけるステップS114と同様に、当該処理を省略することもできる(第二実施形態(第一実施形態の別例)に係る蓄電池システム動作の処理を参照)。
以下では、図18及び図19を用いて、第二実施形態に係る電力供給システム200において、均等モードが実行された場合におけるEMS40による第二実施形態に係る蓄電池システム動作の処理(以下では便宜上「第六実施形態に係る蓄電池システム動作の処理」と称する)について説明する。
なお、第六実施形態に係る蓄電池システム動作の処理において、第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と異なる点は、ステップS161からステップS171の処理が加わった点である。以下では便宜上、第六実施形態に係る蓄電池システム動作の処理において、第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と異なる点(ステップS161からステップS171の処理)について説明を行い、第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と同一の点(ステップS151からステップS154の処理)については説明を省略する。
EMS40は、ステップS151でYesである場合、ステップS161の処理を実行する。
ステップS161において、EMS40は、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が所定の放電可能閾値bよりも大きいか否かを判断する。EMS40は、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きいと判断すると(ステップS161でYes)、ステップS152の処理を実行する。また、EMS40は、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きくない(少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値b以下である)と判断すると(ステップS161でNo)、ステップS162の処理を実行する。
ここで、放電可能閾値bとは、住宅用蓄電池システム20が放電を行うための蓄電池残量の下限値である。すなわち、本実施形態において、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きい場合とは、全ての住宅用蓄電池システム20が放電モードであれば放電可能である場合を示している。また、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きくない(少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値b以下である)場合とは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電モードであっても放電不可能である場合を示している。
ステップS162において、EMS40は、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値b以下であるか否かを判断する。EMS40は、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値b以下ではないと判断すると(ステップS162でNo)、ステップS163の処理を実行する。なお、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値b以下ではない場合とは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電モードであれば放電可能である場合を示している。
ステップS163において、EMS40は、蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きい住宅用蓄電池システム20のみを抽出し、当該抽出した各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位を設定する。具体的には、EMS40は、前記抽出した各住宅用蓄電池システム20の積算放電電力量を取得し、当該取得した積算放電電力量に基づいて、当該抽出した各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位を設定する。EMS40は、ステップS163の処理を実行した後、ステップS164の処理を実行する。
ステップS164において、EMS40は、ステップS163で設定された放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が、放電モードに設定されているか否かを判断する。EMS40は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されていないと判断すると(ステップS164でNo)、ステップS165の処理を実行する。
ステップS165において、EMS40は、ステップS163で放電優先順位が設定された住宅用蓄電池システム20であって、且つ現在停止モードに設定されている住宅用蓄電池システム20のうち、最も放電優先順位の高い住宅用蓄電池システム20を放電モードに変更する。EMS40は、ステップS165の処理を実行した後、ステップS166の処理を実行する。
ステップS166において、EMS40は、最も上流側に配置されている住宅用蓄電池システム(本実施形態においては、第N住宅用蓄電池システム2N)において系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値a以下であるか否かを判断する。EMS40は、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値a以下ではないと判断すると(ステップS166でNo)、再びステップS164の処理を実行する。
なお、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値a以下ではない場合とは、ステップS163で放電優先順位が設定された住宅用蓄電池システム20のうち、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合であって、且つ、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入された場合)を示している。
このような場合、EMS40は、再びステップS164の処理を実行することによって、可能であれば(ステップS163で放電優先順位が設定された住宅用蓄電池システム20のうち、停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在していれば)、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させるように、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させる。
また、ステップS166において、EMS40は、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値a以下であると判断すると(ステップS166でYes)、ステップS167の処理を実行する。なお、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値a以下である場合とは、ステップS163で放電優先順位が設定された住宅用蓄電池システム20のうち、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合であって、且つ、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20から放電された電力によって、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入されていない場合)か、又は全ての住宅用蓄電池システム20が放電を行っていない場合を示している。
また同様に、ステップS151でNoである場合、ステップS152でYesである場合、ステップS154でYesである場合、ステップS162でYesである場合、又は、ステップS164でYesである場合、EMS40は、ステップS167の処理を実行する。
なお、ステップS151でNoである場合とは、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入されていない場合)か、又は全ての住宅用蓄電池システム20が放電を行っていない場合を示している。また、ステップS152でYesである場合、及び、ステップS164でYesである場合とは、停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在していない場合を示している。また、ステップS154でYesである場合とは、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入されていない場合)か、又は全ての住宅用蓄電池システム20が放電を行っていない場合を示している。また、ステップS162でYesである場合とは、全ての住宅用蓄電池システム20が放電モードであっても放電不可能である場合を示している。
このように、ステップS166でYesである場合、ステップS151でNoである場合、ステップS152でYesである場合、ステップS154でYesである場合、ステップS162でYesである場合、又は、ステップS164でYesである場合とは、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させる処理を行わない(行うことができない、又は行う必要がない)場合を示している。
このように、第六実施形態に係る蓄電池システムの動作の処理において、EMS40は、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させる処理を行わない場合、ステップS167の処理を実行する。
ステップS167において、EMS40は、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20に、放電待機である住宅用蓄電池システム20があるか否かを判断する。EMS40は、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20に、放電待機である住宅用蓄電池システム20があると判断すると(ステップS167でYes)、ステップS168の処理を実行する。
ステップS168において、EMS40は、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きいか否かを判断する。EMS40は、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きいと判断すると(ステップS168でYes)、ステップS169の処理を実行する。
なお、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きい場合(ステップS168でYes)とは、放電待機となっている全ての住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能な程度に残っている場合(すなわち、各住宅Hの消費電力に対して余剰が生じるために放電待機となっている場合)を示している。
ステップS169において、EMS40は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20のうち、最も放電優先順位の小さい住宅用蓄電池システム20を停止モードに変更する。こうして、EMS40は、各住宅Hの消費電力に対して余剰が生じるために放電待機となっている住宅用蓄電池システム20がある場合に、放電優先順位の小さい住宅用蓄電池システム20からではなく、放電優先順位の大きい住宅用蓄電池システム20から電力が放電されるようにする。EMS40は、ステップS169の処理を実行した後、ステップS171の処理を実行する。
また、ステップS168において、EMS40は、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きくない(放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20のうち、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値b以下である)と判断すると(ステップS168でNo)、ステップS170の処理を実行する。
なお、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きくない(放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20のうち、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値b以下である)場合とは、放電待機の全ての住宅用蓄電池システム20のうち、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能な程度に残っていない場合(すなわち、各住宅Hの消費電力が賄えていなくとも、放電不可能であるために放電待機となっている場合)を示している。
ステップS170において、EMS40は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20のうち、蓄電池残量が放電可能閾値b以下の住宅用蓄電池システム20を抽出し、当該抽出した各住宅用蓄電池システム20を停止モードに変更する。こうして、EMS40は、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20のうち、蓄電池残量が放電可能な程度に残っていない住宅用蓄電池システム20を停止モードとする。EMS40は、ステップS170の処理を実行した後、ステップS171の処理を実行する。
ステップS171において、EMS40は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電しているか否かを判断する。EMS40は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電していないと判断すると(ステップS171でNo)、再びステップS168の処理を実行する。
なお、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電していない場合(ステップS171でNo)とは、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20のうち、放電待機である住宅用蓄電池システム20がある場合、すなわち各住宅Hの消費電力が賄えており、必要以上の数の住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されている場合を示している。
このような場合、EMS40は、再びステップS168の処理を実行することによって、放電優先順位の小さい住宅用蓄電池システム20からの放電を極力行わないように、最も放電優先順位の小さい住宅用蓄電池システム20を停止モードに変更する。
また、ステップS171において、EMS40は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電していると判断すると(ステップS171でYes)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電している場合とは、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数をこれ以上減少させることができない場合を示している。
また、ステップS167において、EMS40は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20のうち、放電待機である住宅用蓄電池システム20がないと判断すると(ステップS167でNo)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20のうち、放電待機である住宅用蓄電池システム20がない場合とは、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数をこれ以上減少させることができない場合を示している。
このように、第六実施形態に係る蓄電池システム動作の処理においては、住宅用蓄電池システム20の動作(放電及び放電停止)を制御すると共に、第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理とは異なり、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値aよりも大きいか否かの判断(ステップS151)だけではなく、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きいか否かの判断(ステップS161)等に基づいて、住宅用蓄電池システム20からの放電量を細かく調整しながら、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(積算放電電力量の偏り)の解消を図ることができる。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化をより確実に図ることができる。また、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量を均等化させることができるため、複数の住宅用蓄電池システム20における寿命(耐用年数)の均等化をより確実に図ることができる。
なお、第六実施形態に係る蓄電池システム動作の処理においては、ステップS154、ステップS166、及びステップS171の処理を実行しているが、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理におけるステップS114と同様に、当該処理を省略することもできる(第二実施形態(第一実施形態の別例)に係る蓄電池システム動作の処理を参照)。
以上のように、本実施形態に係る電力供給システム1においては、
電力を充放電可能であって住宅H(負荷)へと電力を供給可能であると共に動作に関する複数の動作モードを実行可能な複数の住宅用蓄電池システム20(蓄電池システム)と、
前記住宅用蓄電池システム20の前記動作モードを切り替えるEMS40(制御部)と、
を具備し、
前記住宅用蓄電池システム20は、
前記動作モードとして前記住宅H(負荷)の要求に応じて放電可能とする放電モード、又は放電不可能とする停止モードを実行可能であり、
前記EMS40(制御部)は、
前記住宅用蓄電池システム20の充放電に関する少なくとも2種類以上の情報(例えば、積算放電電力量、1日の充放電効率、積算充電電力量)を取得し、
取得した前記情報のそれぞれに対してポイント(第一の点数)を付与する共に、付与した前記ポイント(第一の点数)を合計することによって(付与した前記第一の点数を用いた所定の演算によって)複数の前記住宅用蓄電池システム20を優先順位づけるための合計ポイント(第二の点数)を算出し、
複数の前記住宅用蓄電池システム20のうち、算出した前記合計ポイント(第二の点数)に基づいて一の蓄電池システムを前記優先順位の最上位として前記放電モードとし、その他の蓄電池システムを前記停止モードとするものである。
このような構成により、複数の住宅用蓄電池システム20のうち特定の住宅用蓄電池システム20に放電や充電が偏ることを効果的に防止することができる。
こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に偏りが生じることを防止するため、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化を図ることができる。また、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に偏りが生じることを防止するため、複数の住宅用蓄電池システム20における寿命(耐用年数)の均等化を図ることができる。
また、本実施形態に係る電力供給システム1においては、
前記2種類以上の情報には、前記蓄電池システムの充放電効率が含まれるものである。
このような構成により、複数の住宅用蓄電池システム20の配置(上流側又は下流側)に影響を受け易い充放電効率に基づいて優先順位を設定するため、特定の住宅用蓄電池システム20が特定の順位(例えば、第1位)に継続して配置されるのを防止することができ、ひいては複数の住宅用蓄電池システム20のうち特定の住宅用蓄電池システム20に放電や充電が偏ることをより効果的に防止することができる。
また、本実施形態に係る電力供給システム1においては、
前記放電モードである前記一の住宅用蓄電池システム20からの電力が前記住宅H(負荷)の要求に対して不足する場合に前記住宅H(負荷)へと電力を供給する共用蓄電池システム30(不足電力供給システム)を具備し、
前記EMS40(制御部)は、
前記共用蓄電池システム30(不足電力供給システム)から前記住宅H(負荷)へと電力が供給されている場合、
前記停止モードである前記その他の住宅用蓄電池システム20のうち、前記優先順位の最上位の前記住宅用蓄電池システム20を前記放電モードとするものである。
このような構成により、複数の住宅用蓄電池システム20のうち特定の住宅用蓄電池システム20に放電や充電が偏ることをより効果的に防止することができる。
また、本実施形態に係る電力供給システム1においては、
複数の前記住宅用蓄電池システム20は、前記共用蓄電池システム30(不足電力供給システム)よりも前記住宅H(負荷)に接続されるものである。
このような構成により、複数の住宅用蓄電池システム20のうち特定の住宅用蓄電池システム20に放電や充電が偏ることをより効果的に防止することができる。
また、本実施形態に係る電力供給システム1においては、
複数の前記住宅用蓄電池システム20は、住宅Hの住人(複数の需要者)のうち何れかが所有し、
前記不足電力供給システムは、前記住宅Hの住人(複数の需要者)が共用しているものである。
このような構成により、負荷へと電力を供給する複数の住宅Hの住人の共用のシステム用いて、複数の住宅用蓄電池システム20のうち特定の住宅用蓄電池システム20に放電や充電が偏ることをより効果的に防止することができる。
なお、住宅用蓄電池システム20は、蓄電池システムの実施の一形態である。
また、共用蓄電池システム30は、不足電力供給システムの実施の一形態である。
また、住宅Hは、負荷の実施の一形態である。
また、EMS40は、制御部の実施の一形態である。
また、住宅Hの住人は、需要者の実施の一形態である。
また、積算放電電力量、1日の充放電効率、積算充電電力量は、少なくとも2種類以上の情報の実施の一形態である。
また、積算放電電力量、1日の充放電効率、積算充電電力量のポイントは、第一の点数の実施の一形態である。
また、合計ポイントは、第二の点数の実施の一形態である。
また、積算放電電力量、1日の充放電効率、積算充電電力量のポイントを合計することは、第一の点数を用いた所定の演算の実施の一形態である。
以上、一実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、電力小売事業者が電力会社から一括購入した電力を、複数の住宅H間で適宜供給(融通)するとしたが、電力小売事業者が電力会社から一括購入するものでなくともよい。
また、住宅用蓄電池システム20及び共用蓄電池システム30は、それぞれ自然エネルギーを用いて発電する発電装置(例えば、太陽光発電装置)や、所定の燃料を用いて発電する発電装置(例えば、燃料装置)等を具備する構成であってもよい。
また、住宅用蓄電池システム20の放電モード及び停止モードを切り替えるのは、EMS40ではなく、適宜の制御部を選択することができる。
また、本実施形態においては、住宅用蓄電池システム20の放電優先順位の設定に積算放電電力量と積算充電電力量と充放電効率という3種類の情報が用いられたが、これに限定するものではない。具体的には、これらの3種類のうち例えば任意の2種類が用いられるものであってもよく、これら以外の情報を加えて4種類以上の情報が用いられるものであってもよい。
また、本実施形態においては、各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位を設定するために、所定の演算としてポイント(積算放電電力量ポイント、充放電効率ポイント及び積算充電電力量ポイント)の加算が用いられているが、これに限定するものではない。具体的には、所定の演算としてポイントの減算や乗算等が用いられてもよい。
また、均等モードが実行された場合におけるEMS40による事前設定の処理は、上述の如き内容に限定するものではない。
以下では、図20のフローチャート、及び図21を用いて、均等モードが実行された場合におけるEMS40による事前設定の処理のうち、別実施形態に係る第二の事前設定の処理について説明する。なお、図21は、別実施形態に係る第二の事前設定の処理による各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位の設定の一例(図9の別例)を示した図である。
なお、別実施形態に係る第二の事前設定の処理において、上述の如き(第一実施形態に係る)第二の事前設定の処理と異なる点は、ステップS31、ステップS32及びステップS33の処理が加わった点である。以下の説明では、第一実施形態に係る第二の事前設定の処理と異なる点について説明し、同様である点については説明を省略する。
EMS40は、ステップS24の処理を実行した後、ステップS31の処理を実行する。
ステップS31において、EMS40は、当日の放電優先順位が第1位の住宅用蓄電池システム20と、ステップS24において設定された翌日の放電優先順位が第1位の住宅用蓄電池システム20と、が異なるか否かを判断する。
そして、EMS40は、当日の放電優先順位が第1位の住宅用蓄電池システム20と、翌日の放電優先順位が第1位の住宅用蓄電池システム20と、が異なると判断した場合(ステップS31でYES)には、ステップS25の処理を行う。これに対して、EMS40は、当日の放電優先順位が第1位の住宅用蓄電池システム20と、翌日の放電優先順位が第1位の住宅用蓄電池システム20と、が異ならない(すなわち同一である)と判断した場合(ステップS31でNO)には、ステップS32の処理を行う。
ステップS32において、EMS40は、ステップS24において設定された放電優先順位が第1位の住宅用蓄電池システム20が、当日において1日の充放電効率が第1位であるか否かを判断する。
そして、EMS40は、ステップS24において設定された放電優先順位が第1位の住宅用蓄電池システム20が、当日において1日の充放電効率が第1位ではないと判断した場合(ステップS32でNO)には、ステップS25の処理を行う。これに対して、EMS40は、ステップS24において設定された放電優先順位が第1位の住宅用蓄電池システム20が、当日において1日の充放電効率が第1位であると判断した場合(ステップS32でYES)には、ステップS33の処理を行う。
ステップS33において、EMS40は、ステップS24において設定された放電優先順位の入れ替えを行う。具体的には、EMS40は、ステップS24において設定された放電優先順位が第1位の住宅用蓄電池システム20の当該放電優先順位を第2位とすると共に、放電優先順位が第2位の住宅用蓄電池システム20の当該放電優先順位を第1位とする。EMS40は、ステップS33の処理の後、ステップS25の処理を行う。
ここで、図21に示す一例においては、ステップS24において設定された放電優先順は、第一住宅用蓄電池システム201が第1位となっている。また、第一住宅用蓄電池システム201は、当日において1日の充放電効率が第1位となっている。
このような場合、ステップS33の処理によって、放電優先順位が第1位の第一住宅用蓄電池システム201の当該放電優先順位を第2位とすると共に、放電優先順位が第2位の第三住宅用蓄電池システム203の当該放電優先順位を第1位とする。これによって、ステップS25の処理が行われると、本来であれば(すなわち、ステップS33の処理がなければ)放電モードとなる予定であった第一住宅用蓄電池システム201は、停止モードとなる。また、本来であれば(すなわち、ステップS33の処理がなければ)停止モードとなる予定であった第三住宅用蓄電池システム203は放電モードとなる。
以下では、上述の如き処理(ステップS31、ステップS32及びステップS33)を行う理由について説明する。
図2等に示すように、通常モードが実行された場合、各住宅Hの消費電力に対して、複数の住宅用蓄電池システム20のうち、まず最も下流側に配置された第一住宅用蓄電池システム21が放電を行う。すなわち、各住宅Hの消費電力がそれほど大きくない場合(具体的には、第一住宅用蓄電池システム21からの放電電力だけで各住宅Hの消費電力が賄える場合)には、その他の住宅用蓄電池システム20は放電を行わないが、当該第一住宅用蓄電池システム21だけが放電を行う。このような構成においては、第一住宅用蓄電池システム21の放電電力は、最大放電電力(放電可能な最大の値の電力)に対して比較的小さい場合が多くなる。
同様に、均等モードが実行された場合、放電優先順位が第1位となった住宅用蓄電池システム20の放電電力は、最大放電電力に対して比較的小さい場合が多くなる。
ここで、住宅用蓄電池システム20の充放電効率は、当該住宅用蓄電池システム20の放電電力の大きさに応じて変化する。具体的には、住宅用蓄電池システム20の放電電力が小さいと放電効率が低下するため、当該住宅用蓄電池システム20の充放電効率も放電電力が小さい場合に低下する。そして、住宅用蓄電池システム20は、放電電力が所定の値よりも小さいと放電効率が極端に低下するため、充放電効率も極端に低下するという特性を有している。
このような、住宅用蓄電池システム20の特性のため、上述の如く、放電優先順位が第1位となった住宅用蓄電池システム20の放電電力が、最大放電電力に対して比較的小さい場合が多くなると、当該住宅用蓄電池システム20の充放電効率が極端に低下しているおそれがある。このような場合、住宅用蓄電池システム20は、充電電力を放電して全て使い切った場合であっても、放電電力量がそれほど多くならないこととなる。また、放電電力量がそれほど多くならないと、積算放電電力量も多くならないため、このような住宅用蓄電池システム20は、常に放電優先順位が高くなるように設定される。このように、実際には、充電電力を放電して全て使い切っているにもかかわらず、放電優先順位が高く設定されると、この住宅用蓄電池システム20の充放電量が他の住宅用蓄電池システム20と比べて過剰となる。
そこで、本実施形態においては、各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位の設定に1日の充放電効率を考慮するすることにより、単純に積算放電電力量や積算充電電力量を比較しただけでは把握できないような各住宅用蓄電池システム20の状態(例えば、放電優先順位が第1位となった住宅用蓄電池システム20の放電電力が、最大放電電力に対して比較的小さい場合が多かった等)を考慮して、当該各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位の設定を行っている。
具体的には、翌日の放電優先順位が第1位の住宅用蓄電池システム20が、当日においても放電優先順位が第1位であった場合(ステップS31でYES)には、当該第1位の住宅用蓄電池システム20は他の住宅用蓄電池システム20と比べて放電し易い状態が継続することとなる。すなわち、このような場合には、前記第1位の住宅用蓄電池システム20が、他の住宅用蓄電池システム20と比べて充放電量が過剰となる可能性がある。
そのため、前記第1位の住宅用蓄電池システム20が、1日の充放電効率も第1位であった場合(すなわち、1日の充放電効率が他の住宅用蓄電池システム20と比べて最も低かった場合)(ステップS32でYES)には、単純に積算放電電力量や積算充電電力量を比較しただけでは把握できないような各住宅用蓄電池システム20の状態(例えば、放電優先順位が第1位となった住宅用蓄電池システム20の放電電力が、最大放電電力に対して比較的小さい場合が多かった等)があると見做している。
そして、当初の設定(ステップS24の処理)において放電優先順位が第1位の住宅用蓄電池システム20の当該放電優先順位を第2位とし、当初の設定(ステップS24の処理)において放電優先順位が第2位の住宅用蓄電池システム20の当該放電優先順位を第1位とすることにより、前記第1位の住宅用蓄電池システム20と他の住宅用蓄電池システム20との充放電量の均等化を図っている。
このように、本実施形態に係る電力供給システム1においては、
前記EMS40(制御部)は、
前記一の蓄電池システム20の充放電効率が複数の前記蓄電池システム20の中で最も悪い場合には、前記停止モードである前記その他の住宅用蓄電池システム20のうち、前記優先順位の最上位の前記住宅用蓄電池システム20を前記放電モードとするものである。
このような構成により、単純に積算放電電力量や積算充電電力量を見ただけでは把握できないような各住宅用蓄電池システム20の状態を考慮して、当該各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位の設定を行うことができるため、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電量の偏りをより効果的に解消させることができる。
なお、本実施形態においては、翌日の放電優先順位が第1位となった住宅用蓄電池システム20が他の住宅用蓄電池システム20と比べて1日の充放電効率が最も低かった場合(ステップS32でYES)に、当初の設定において放電優先順位が第1位の住宅用蓄電池システム20と第2位の住宅用蓄電池システム20の最終的な放電優先順位を入れ替えているが、これに限定するものではない。例えば、当初の設定において放電優先順位が第1位の住宅用蓄電池システム20は、最終的な放電優先順位が第3位以下となってもよい。
1 電力供給システム
20 住宅用蓄電池システム
30 共用蓄電池システム
40 EMS
H 住宅
S 系統電源

Claims (5)

  1. 電力を充放電可能であって負荷へと電力を供給可能であると共に動作に関する複数の動作モードを実行可能な複数の蓄電池システムと、
    前記蓄電池システムの前記動作モードを切り替える制御部と、
    を具備し、
    前記蓄電池システムは、
    前記動作モードとして前記負荷の要求に応じて放電可能とする放電モード、又は放電不可能とする停止モードを実行可能であり、
    前記制御部は、
    前記蓄電池システムの充放電に関する少なくとも2種類以上の情報を取得し、
    取得した前記情報のそれぞれに対して第一の点数を付与する共に、付与した前記第一の点数を用いた所定の演算によって複数の前記蓄電池システムを優先順位づけるための第二の点数を算出し、
    複数の前記蓄電池システムのうち、算出した前記第二の点数に基づいて一の蓄電池システムを前記優先順位の最上位として前記放電モードとし、その他の蓄電池システムを前記停止モードとし、
    前記2種類以上の情報には、前記蓄電池システムの充放電効率が含まれる、
    電力供給システム。
  2. 電力を充放電可能であって負荷へと電力を供給可能であると共に動作に関する複数の動作モードを実行可能な複数の蓄電池システムと、
    前記蓄電池システムの前記動作モードを切り替える制御部と、
    を具備し、
    前記蓄電池システムは、
    前記動作モードとして前記負荷の要求に応じて放電可能とする放電モード、又は放電不可能とする停止モードを実行可能であり、
    前記制御部は、
    前記蓄電池システムの充放電に関する少なくとも2種類以上の情報を取得し、
    取得した前記情報のそれぞれに対して第一の点数を付与する共に、付与した前記第一の点数を用いた所定の演算によって複数の前記蓄電池システムを優先順位づけるための第二の点数を算出し、
    複数の前記蓄電池システムのうち、算出した前記第二の点数に基づいて一の蓄電池システムを前記優先順位の最上位として前記放電モードとし、その他の蓄電池システムを前記停止モードとし、
    前記制御部は、
    前記一の蓄電池システムの充放電効率が複数の前記蓄電池システムの中で最も悪い場合には、前記停止モードである前記その他の蓄電池システムのうち、前記優先順位の最上位の前記蓄電池システムを前記放電モードとする、
    電力供給システム。
  3. 前記放電モードである前記一の蓄電池システムからの電力が前記負荷の要求に対して不足する場合に前記負荷へと電力を供給する不足電力供給システムを具備し、
    前記制御部は、
    前記不足電力供給システムから前記負荷へと電力が供給されている場合、
    前記停止モードである前記その他の蓄電池システムのうち、前記優先順位の最上位の前記蓄電池システムを前記放電モードとする、
    請求項1又は請求項2に記載の電力供給システム。
  4. 複数の前記蓄電池システムは、前記不足電力供給システムよりも前記負荷側に接続される、
    請求項3に記載の電力供給システム。
  5. 電力を充放電可能であって負荷へと電力を供給可能であると共に動作に関する複数の動作モードを実行可能な複数の蓄電池システムと、
    前記蓄電池システムの前記動作モードを切り替える制御部と、
    を具備し、
    前記蓄電池システムは、
    前記動作モードとして前記負荷の要求に応じて放電可能とする放電モード、又は放電不可能とする停止モードを実行可能であり、
    前記制御部は、
    前記蓄電池システムの充放電に関する少なくとも2種類以上の情報を取得し、
    取得した前記情報のそれぞれに対して第一の点数を付与する共に、付与した前記第一の点数を用いた所定の演算によって複数の前記蓄電池システムを優先順位づけるための第二の点数を算出し、
    複数の前記蓄電池システムのうち、算出した前記第二の点数に基づいて一の蓄電池システムを前記優先順位の最上位として前記放電モードとし、その他の蓄電池システムを前記停止モードとし、
    前記放電モードである前記一の蓄電池システムからの電力が前記負荷の要求に対して不足する場合に前記負荷へと電力を供給する不足電力供給システムを具備し、
    前記制御部は、
    前記不足電力供給システムから前記負荷へと電力が供給されている場合、
    前記停止モードである前記その他の蓄電池システムのうち、前記優先順位の最上位の前記蓄電池システムを前記放電モードとし、
    複数の前記蓄電池システムは、前記不足電力供給システムよりも前記負荷側に接続される
    力供給システム。
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