JP6836159B2 - 動力伝達ベルトの異常検出装置及び異常検出方法 - Google Patents

動力伝達ベルトの異常検出装置及び異常検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、エンジンの回転駆動力を発電機に伝達する動力伝達ベルトの異常検出装置及び異常検出方法に関する。とくに、自立型エンジン駆動式空調装置が備えるエンジンの回転駆動力を同装置が備える発電機に伝達する動力伝達ベルトの異常検出装置及び異常検出方法に関する。
例えば下記特許文献1に示すような自立型エンジン駆動式空調装置は知られている。この自立型エンジン駆動式空調装置は、エンジンの回転駆動力により空調する空調ユニットと、エンジンの回転駆動力により発電する発電機とを備える。発電機で発電された電力は、電力で駆動する空調ユニットの構成部品(電気駆動部品)に供給される。このため、自立型エンジン駆動式空調装置は商用電源などの外部電源から電力供給されることなく自立して空調運転することができる。したがって、外部電源からの電力の供給が可能な通常時のみならず、外部電源からの電力の供給が不可能な非通常時(例えば、停電時)であっても、空調運転を継続することができる。
一般に、自立型エンジン駆動式空調装置は、制御装置(マイクロコンピュータ)を備える。制御装置は、電気駆動部品のうちの1つである。制御装置には、室温を実測する温度センサ、エンジンの実回転数を検出するエンジン回転数センサ、コンプレッサからの空調冷媒の吐出圧力を検出する圧力センサなどが接続されている。制御装置は、これらのセンサから各種データを取得し、前記取得したデータに基づいて、エンジン、コンプレッサ、発電機などを制御する。
エンジンの回転駆動力は、動力伝達ベルトを介して発電機の回転子に伝達される。したがって、動力伝達ベルトに異常が生じると(例えば、動力伝達ベルトが緩んだとき)、エンジンの回転駆動力が前記回転子に正常に伝達されない。すなわち、正常動作時に比べて、前記回転子の回転数が減少する。また、強風、失火(点火プラグのスパーク不良)などの影響を受けて、エンジンの回転数が一時的に減少することがある。この場合、正常動作時に比べて、前記回転子の回転数が一時的に減少する。
特開2004−301343号公報
(発明が解決しようとする課題)
ここで、前記回転子の回転数が所定の回転数以下であるとき、発電機が発電を自動的に停止するように構成されている場合がある。この場合、制御装置は、発電機が自動的に停止したことを検出可能である。ただし、従来の制御装置は、発電機が発電を停止した原因を分析することができず、常に、動力伝達ベルトに関する異常が発生したと判定していた。すなわち、実際には、強風、失火などの影響を受けてエンジンの実回転数が一時的に減少したことに起因して発電機が停止した場合であっても、制御装置は、動力伝達ベルトに関する異常が生じたと誤判定していた。この場合、ユーザによって発電再開の手動操作がなされるまで、発電機による発電が停止したままになる。発電機による発電が停止している間、商用電源から供給される電力によって電気駆動部品が駆動される。
本発明は、動力伝達ベルトに関する異常の有無をより正確に判定できる、動力伝達ベルトの異常検出装置及び異常検出方法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明の特徴は、回転して電力を発生させる回転子(32)の実回転数が減少して所定の回転子回転数以下になったとき発電を自動的に停止する発電機(30)にエンジン(10)の回転駆動力を伝達する動力伝達ベルト(34)に関する異常を検出する、動力伝達ベルトの異常検出装置(100)であって、前記エンジンの目標回転数(TER)を設定する制御装置(70)と、前記エンジンの実回転数(AER)を検出するエンジン回転数検出装置(12a)と、を備え、前記制御装置は、前記発電機が自動的に停止したとき、前記エンジン回転数検出装置を用いて前記エンジンの実回転数を検出するとともに、前記設定したエンジンの目標回転数と前記検出したエンジンの実回転数との差(ΔR)を演算し、前記演算した差が所定の閾値(RT)以下であるとき、前記動力伝達ベルトに関する異常が発生していると判定する、動力伝達ベルトの異常検出装置(1)としたことにある。
動力伝達ベルトに異常(例えば、緩み)が発生すると、エンジンの実回転数が目標回転数と同等であっても、発電機の回転子の実回転数が減少して発電機が自動的に発電を停止する。一方、動力伝達ベルトが正常であっても、強風、失火などによりエンジンの実回転数が一時的に減少すると、発電機の回転子の実回転数が減少して発電機が自動的に発電を停止する。制御装置は、エンジンの目標回転数と実回転数との差に基づいて、動力伝達ベルトに異常が発生したか否かを判定する。つまり、エンジンの目標回転数と実回転数との差が前記所定の閾値より大きければ、「動力伝達ベルトは正常である」と判定する。一方、発電機が自動的に停止したとき、エンジンの目標回転数と実回転数との差が所定の閾値以下であれば、「動力伝達ベルトに異常が発生している」と判定する。したがって、本発明によれば、発電機が発電を停止したとき、常に、「動力伝達ベルトに関する異常が発生している」と判定する従来の装置に比べて、動力伝達ベルトに関する異常の有無を、正確に判定できる。
また、従来と同様の簡易な制御装置を流用できる。すなわち、動力伝達ベルトの状態を直接的に検出するセンサ、及び発電機の実回転数を検出するセンサ、並びにそれらのセンサから供給される情報を入力する入力端子を備えていて、それらの情報を処理可能な高性能のマイクロコンピュータを用いる必要がない。
また、本発明の他の特徴は、前記制御装置は、前記演算した差が前記所定の閾値より大きいとき、前記発電機に発電を再開させる、動力伝達ベルトの異常検出装置としたことにある。
これによれば、自動的に発電が再開される。すなわち、発電を再開させるための手動操作が不要である。
また、本発明の他の特徴は、前記演算した差が前記所定の閾値より大きく、且つ前記発電機が発電を停止した状態が所定の時間(T)だけ継続したとき、前記動力伝達ベルトに異常が発生していることを報知する報知装置(50)を備えた、動力伝達ベルトの異常検出装置としたことにある。
エンジンの実回転数が一時的に減少して発電機が発電を停止したとき、動力伝達ベルトにも異常が発生している場合には、発電機に発電を再開させようとしても、エンジンの回転駆動力が発電機へ正常に伝達されないので、実際には発電が再開されない。また、強風、失火などによりエンジンの実回転数が一時的に減少してから、その実回転数が目標回転数に戻るまでには、ある程度の時間(例えば、10秒程度)がかかる。したがって、動力伝達ベルトが実際に正常であっても、発電機による発電を再開させる信号が発電機に供給されてから、実際に発電が再開されるまでには、ある程度の時間がかかる。そこで、発電機による発電が停止した状態が所定の時間だけ継続されたとき、動力伝達ベルトに異常が発生していることが報知されるように構成されている。これによれば、動力伝達ベルトに関する異常の有無を、上記従来の装置より正確に報知できる。
本実施形態に係る自立型エンジン駆動式空調装置の構成を示すブロック図である。 動力伝達ベルトの異常判定処理を示すフローチャートである。 発電を再開させる動作シーケンスを示すタイムチャートである。 動力伝達ベルトに異常が発生していることを報知する動作シーケンスを示すタイムチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係る動力伝達ベルトの異常検出装置100が適用された自立型エンジン駆動式空調装置1について説明する。図1に示すように、この自立型エンジン駆動式空調装置1は、ガスエンジン10、空調ユニット20、発電機30、バッテリ40、室内機リモコン50、スタータモータ60及び制御装置70を備える。
ガスエンジン10はガス配管11からガス燃料の供給を受けて駆動する。ガスエンジン10へのガス燃料の供給量を調整する弁111の開度が後述する制御装置70によって制御されて、ガスエンジン10の回転数が制御される。ガスエンジン10は出力軸12を備え、出力軸12からガスエンジン10の回転駆動力が外部に取り出される。ガスエンジン10は、スタータモータ60によって始動するように構成される。また、ガスエンジン10には、その実回転数AERを検出するエンジン回転数センサ12aが取り付けられている。
空調ユニット20は、コンプレッサ21、冷媒配管22、室内熱交換器23、室外熱交換器24、膨張弁25、四方切換弁26、及びアキュムレータ27を備える。室内熱交換器23、室外熱交換器24、膨張弁25、四方切換弁26は冷媒配管22の途中に介装される。冷媒配管22内を冷媒が流通する。
コンプレッサ21は、ガスエンジン10の出力軸12に動力伝達可能に連結した入力軸211を有し、ガスエンジン10の回転駆動力によって駆動される。コンプレッサ21は吸入口21a及び吐出口21bを有する。コンプレッサ21が駆動した場合、吸入口21aから冷媒配管22中の低圧ガス冷媒を吸入し、吸入した低圧ガス冷媒を内部で圧縮するとともに、圧縮した高圧ガス冷媒を吐出口21bから冷媒配管22に吐出する。
室内熱交換器23及び室外熱交換器24は、それぞれ冷媒配管22内の冷媒を導入するとともに、導入した冷媒と周囲空気とを熱交換させる。室内熱交換器23と室外熱交換器24とをつなぐ冷媒配管22の途中に膨張弁25が介装される。膨張弁25は冷媒配管22内の冷媒を膨張させる。
四方切換弁26にはそれぞれ独立した2つの通路が内部に形成される。この四方切換弁26は、暖房接続状態と冷房接続状態とを選択的に切り換えることができるように構成される。四方切換弁26が暖房接続状態であるときは、コンプレッサ21の吐出口21bと室内熱交換器23とが四方切換弁26に形成された一方の通路で連通され、コンプレッサ21の吸入口21aと室外熱交換器24とが四方切換弁26に形成された他方の通路で連通される。一方、四方切換弁26が冷房接続状態であるときは、コンプレッサ21の吐出口21bと室外熱交換器24とが四方切換弁26に形成された一方の通路で連通され、コンプレッサ21の吸入口21aと室内熱交換器23とが四方切換弁26に形成された他方の通路で連通される。暖房運転時に四方切換弁26は暖房接続状態とされ、冷房運転時に四方切換弁26は冷房接続状態とされる。
空調ユニット20の暖房運転及び冷房運転について簡単に説明する。まず、暖房運転について説明する。コンプレッサ21がガスエンジン10により駆動されると、吸入口21aから低圧ガス冷媒がコンプレッサ21に吸入されるとともに吸入された低圧ガス冷媒が圧縮される。そして圧縮された高圧ガス冷媒が吐出口21bから吐出される。吐出口21bから吐出された高圧ガス冷媒は四方切換弁26を経由して室内熱交換器23に導入される。室内熱交換器23に導入された高圧ガス冷媒は室内熱交換器23内を流通する間に室内空気に熱を吐き出して凝縮する。このとき高圧ガス冷媒から吐き出された熱によって室内空気が暖められて、室内暖房される。
室内空気に熱を吐き出して凝縮した冷媒は一部液化して室内熱交換器23から排出される。そして、膨張弁25で膨張することにより低圧化された後に室外熱交換器24に導入される。室外熱交換器24に導入された冷媒は室外熱交換器24内を流通する間に外気の熱を奪って一部蒸発する。
外気の熱を奪って一部蒸発した冷媒は室外熱交換器24から排出され、四方切換弁26を経由してアキュムレータ27に供給される。アキュムレータ27では冷媒が液冷媒と低圧のガス冷媒とに分離される。そして、低圧ガス冷媒のみがコンプレッサ21の吸入口21aからコンプレッサ21に帰還する。
次に、冷房運転について説明する。コンプレッサ21がガスエンジン10により駆動されると、コンプレッサ21の吐出口21bから高圧ガス冷媒が吐出される。吐出口21bから吐出された高圧ガス冷媒は四方切換弁26を経由して室外熱交換器24に導入される。室外熱交換器24に導入された高圧ガス冷媒は室外熱交換器24内を流通する間に外気に熱を吐き出して凝縮する。
外気に熱を吐き出して凝縮した冷媒は一部液化して室外熱交換器24から排出される。そして、膨張弁25で膨張することにより低圧化された後に室内熱交換器23に導入される。室内熱交換器23に導入された冷媒は室内熱交換器23内を流通する間に室内空気の熱を奪って一部蒸発する。このとき冷媒が室内空気の熱を奪うことによって室内空気が冷やされて、室内冷房される。
室内空気の熱を奪って一部蒸発した冷媒は室内熱交換器23から排出され、四方切換弁26を経由してアキュムレータ27に供給される。そして、低圧ガス冷媒のみがコンプレッサ21の吸入口21aからコンプレッサ21に帰還する。
上記の説明のように、暖房時においても冷房時においても、空調ユニット20はガスエンジン10の駆動力により空調する。
空調ユニット20は、上記の構成以外にも様々な構成部品、例えば室内熱交換器用ファン231や、室外熱交換器用ファン241、を有する。室内熱交換器用ファン231、室外熱交換器用ファン241は、電力の供給を受けることにより駆動される。また、四方切換弁26も電力の供給を受けることにより切換作動する。さらに、膨張弁25の開度も電力の供給を受けることにより調整される。以下の説明において、空調ユニット20の構成部品であって電力の供給を受けることにより駆動する部品を電気駆動部品と呼ぶ。
発電機30は、固定子31、回転子32、電磁クラッチ33、動力伝達ベルト34を備える。固定子31(又は回転子32)が磁界を発生させる。回転子32(又は固定子31)がコイルを有している。固定子31に対して回転子32が回転することにより、前記コイルに電流が流れる。電磁クラッチ33の一方のクラッチ板33aが回転子32に接続されており、他方のクラッチ板33bが動力伝達ベルト34を介してガスエンジン10の出力軸12に連結されている。ガスエンジン10の回転駆動力が動力伝達ベルト34を介して回転子32に伝達されて、固定子31に対して回転子32が回転する。これにより、電力が発生される。このようにして発生された電力は、上述した電気駆動部品、バッテリ40及び制御装置70に供給される。バッテリ40は発電機30で発電された電力を蓄える。このバッテリ40は、スタータモータ60及び制御装置70に電気的に接続され、これらに電力を供給することができるように構成される。
また、発電機30は、回転子32の実回転数が減少して所定の回転子回転数以下になったとき、電磁クラッチ33のクラッチ板33aとクラッチ板33bとを切り離して、発電を自動的に停止する。その際、発電機30は、発電を自動的に停止したことを表す停止信号STPを制御装置70に供給する。発電機30は、制御装置70からリセット信号RESが供給されると、電磁クラッチ33のクラッチ板33aとクラッチ板33bとを接続する。そして、回転子32の回転数が増大して前記所定の回転子回転数(例えば、1000rpm(500W発電時))より大きくなると、発電機30は、発電を再開したことを表す再開信号RSTを制御装置70に供給する。なお、前記所定の回転子回転数は、発電機30に予め記憶されていてもよいし、制御装置70によって設定されてもよい。
図1に示すように、室内機リモコン50は商用電源(外部電源)Cに電気的に接続されており、商用電源Cから電力が供給されることによって作動する。この室内機リモコン50は、自立型エンジン駆動式空調装置1の運転の開始及び停止の指示、空調条件(例えば、目標の室温)などの設定を行うことができるように構成される。室内機リモコン50は、例えば、押しボタン式の起動スイッチを備えている。また、室内機リモコン50は、室温を検出する温度センサを備えている。そして、設定された条件が制御装置70に受信できるように、室内機リモコン50が制御装置70と通信可能に構成されている。また、室内機リモコン50は、動力伝達ベルト34に異常が発生した場合に、画像、音声などを用いて、その異常を報知する機能を有する。すなわち、室内機リモコン50は、本発明の報知装置に相当する。
スタータモータ60は、上述したように、バッテリ40に電気的に接続されるとともに、商用電源Cにも電気的に接続されている。したがって、スタータモータ60は、商用電源C又はバッテリ40から電力供給されて駆動して、ガスエンジン10を始動させる。なお、商用電源C及びバッテリ40の双方から電力供給が可能であるときは、スタータモータ60は、商用電源Cから電力供給されて駆動する。
制御装置70は、演算装置71、記憶装置72、タイマー73などを備えたマイクロコンピュータである。制御装置70は、発電機30、バッテリ40、及び商用電源Cに電気的に接続される。制御装置70は、室内機リモコン50で設定された条件(例えば、目標の室温)や、自立型エンジン駆動式空調装置1に備えられている各種センサからの情報に基づいて自立型エンジン駆動式空調装置1を制御する。例えば、制御装置70は、目標の室温と実測した室温との差に基づいて、ガスエンジン10の回転数(弁111の開度)を設定する。
制御装置70は、自立型エンジン駆動式空調装置1の運転中は発電機30から電力供給されて作動する。自立型エンジン駆動式空調装置1の運転停止中(ガスエンジン10の停止中)は、商用電源Cによる電力供給が可能なときには商用電源Cから電力の供給を受けて作動し、商用電源Cによる電力供給が不可能なときにはバッテリ40から電力供給されて作動する。
動力伝達ベルトの異常検出装置100は、制御装置70、エンジン回転数センサ12a及び室内機リモコン50から構成される。
つぎに、自立型エンジン駆動式空調装置1の起動手順について説明する。ユーザが室内機リモコン50の起動スイッチを押すと、起動信号が室内機リモコン50から制御装置70に送信される。すると、商用電源Cから電力供給を受けて起動している制御装置70はスタータモータ60に駆動信号を出力する。スタータモータ60が駆動信号を受けた場合、商用電源Cからスタータモータ60に電力供給される。スタータモータ60は商用電源Cから電力供給されることにより駆動する。スタータモータ60の駆動によってガスエンジン10が始動する。ガスエンジン10が一旦始動すれば、後はガス燃料の供給により駆動が継続されるため、スタータモータ60を駆動させる必要はない。よって、商用電源Cからスタータモータ60への電力供給が停止する。
ガスエンジン10が始動されると、ガスエンジン10に動力伝達可能に連結されたコンプレッサ21が駆動される。コンプレッサ21が駆動することによって、冷媒配管22中を冷媒が流れて空調運転が開始される。制御装置70は、目標の室温及び実測した室温に応じて、ガスエンジン10の目標回転数TERを設定する。また、ガスエンジン10が始動されると、ガスエンジン10に動力伝達可能に連結された発電機30も駆動して発電する。発電機30で発電された電力は、バッテリ40に蓄電されるとともに各電気駆動部品に供給される。また、制御装置70への電力の供給源が商用電源Cから発電機30に切り換わる。発電機30から各電気駆動部品や制御装置70に電力供給することで、自立型エンジン駆動式空調装置1の空調運転が継続される。つまり、通常時には、ガスエンジン10の始動にのみ商用電源Cから電力供給され、始動後は発電機30が自立型エンジン駆動式空調装置1の運転に必要な電力を賄う。なお、通常時には、商用電源Cから電力供給が可能であるので、ガスエンジン10が始動して発電機30で発電されているときであっても、商用電源Cから制御装置70や各電気駆動部品に電力供給してもよい。
自立型エンジン駆動式空調装置1が空調運転しているとき、発電機30の発電が自動的に停止すると、停止信号STPが制御装置70に供給される。すると、演算装置71は、図2に示す、動力伝達ベルトの異常判定処理を実行する。演算装置71は、ステップS10にて、動力伝達ベルトの異常判定処理を開始する。つぎに、演算装置71は、ステップS11にて、タイマー73に時間計測動作を開始させる。すなわち、発電機30が停止してから経過した時間Δtの計測を開始させる(図3及び図4参照)。つぎに、演算装置71は、動力伝達ベルト34が正常か否かを判定する。具体的には、演算装置71は、エンジン回転数センサ12aを用いて、ガスエンジン10の実回転数AERを検出するとともに、ガスエンジン10の目標回転数TERと実回転数AERとの差ΔRを演算する。そして、差ΔRが所定の閾値RTより大きいとき、演算装置71は、「動力伝達ベルトは正常である」と判定する。つまり、強風、失火などによりガスエンジン10の実回転数AERが一時的に減少したために発電機30が自動的に停止したのであって、動力伝達ベルト34に異常は発生していないと判定する。一方、差ΔRが所定の閾値RT以下であるとき、演算装置71は、「動力伝達ベルトに異常が発生している」と判定する。つまり、動力伝達ベルト34に異常が発生したために、ガスエンジン10の回転駆動力が発電機30に正常に伝達されなくなったと判定する。
演算装置71は、ステップS12において「動力伝達ベルトが正常である」と判定したとき(S12:Yes)、ステップS13に処理を進める。演算装置71は、ステップS13にて、発電機30にリセット信号RESを供給して、発電を再開させることを試みる。そして、演算装置71は、ステップS14にて、動力伝達ベルトの異常判定処理を終了する。一方、ステップS12において「動力伝達ベルトに異常が発生している」と判定したとき(S12:No)、ステップS14に処理を進め、動力伝達ベルトの異常判定処理を終了する。
上記の動力伝達ベルトの異常判定処理のステップS13においてリセット信号RESが発電機30に供給されることにより、発電機30の電磁クラッチ33が接続される。動力伝達ベルト34が正常であれば、回転子32の実回転数が増大して所定の回転子回転数より大きくなる。すると、発電機30は、再開信号RSTを制御装置70に供給する。この場合、演算装置71は、タイマー73による時間計測動作を停止させる(図3参照)。一方、動力伝達ベルト34に異常があれば、回転子32の実回転数が増大せず、前記所定の回転子回転数より大きくならないので、再開信号RSTが発電機30から制御装置70に供給されない。この場合、タイマー73の時間計測動作が継続される。
タイマー73は、前記計測した時間Δtが所定の時間Tを超えると、タイマー割り込み信号TIを制御装置70に供給する(図4参照)。すると、演算装置71は、動力伝達ベルト34に異常が発生していることを表すエラー信号ERRを室内機リモコン50に供給する。室内機リモコン50は、エラー信号ERRが供給されると、動力伝達ベルト34に異常が発生していることを画像、音声などを用いて報知する。
上記のように、動力伝達ベルト34に異常(例えば、緩み)が発生すると、発電機30の回転子32の実回転数が減少して発電機30が自動的に発電を停止する。また、動力伝達ベルト34が正常であっても、強風、失火などによりガスエンジン10の実回転数が一時的に減少すると、発電機30の回転子32の実回転数が減少して発電機30が自動的に発電を停止する。そこで、本実施形態では、制御装置70は、ガスエンジン10の目標回転数TERと実回転数AERとの差ΔRに基づいて、動力伝達ベルト34に異常が発生したか否かを判定する。つまり、ガスエンジン10の目標回転数TERと実回転数AERとの差ΔRが前記所定の閾値RTより大きければ、「動力伝達ベルトは正常である」と判定する。一方、発電機30が自動的に停止したとき、ガスエンジン10の目標回転数TERと実回転数AERとの差ΔRが所定の閾値RT以下であれば、「動力伝達ベルトに異常が発生している」と判定する。したがって、本実施形態によれば、発電機が発電を停止したとき、常に、「動力伝達ベルトに関する異常が発生している」と判定する従来の装置に比べて、動力伝達ベルト34に関する異常の有無を正確に判定できる。
また、従来と同様の簡易な制御装置70を流用できる。すなわち、動力伝達ベルト34の状態を直接的に検出するセンサ、及び発電機30の実回転数を検出するセンサ、並びにそれらのセンサから供給される情報を入力する入力端子を備えていて、それらの情報を処理可能な高性能のマイクロコンピュータを用いる必要がない。
また、制御装置70は、「動力伝達ベルトが正常である」と判定したとき、発電機30に発電を再開させる。これによれば、自動的に発電が再開される。すなわち、発電を再開させるための手動操作が不要である。
また、ガスエンジン10の実回転数AERが一時的に減少して発電機30が停止したとき、動力伝達ベルト34にも異常が発生している場合には、図2のステップS12の判定結果は誤りである。この場合、リセット信号RESが発電機30に供給されても、ガスエンジン10の回転駆動力が発電機30へ正常に伝達されないので、発電機30から再開信号RSTが制御装置70に供給されない。また、強風、失火などによりガスエンジン10の実回転数AERが一時的に減少してから、その実回転数AERが目標回転数TERに戻るまでには、ある程度の時間(例えば、10秒程度)がかかる。したがって、動力伝達ベルト34が実際に正常であっても、発電機30にリセット信号RESが供給されてから、制御装置70に再開信号RSTが供給されるまでには、ある程度の時間がかかる。そこで、本実施形態では、発電機30による発電が停止した状態が所定の時間Tだけ継続されたとき、動力伝達ベルト34に異常が発生していることが報知されるように構成されている。これによれば、動力伝達ベルト34に関する異常の有無を、上記従来の装置より正確に報知できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるべきものではない。
例えば、図2のステップS12において、「動力伝達ベルトに異常が発生している」と判定されたとき、直ちに、エラー信号ERRが室内機リモコン50に供給されて、その異常が報知されてもよい。
1・・・自立型エンジン駆動式空調装置、10・・・ガスエンジン(エンジン)、11・・・ガス配管、12・・・出力軸、12a・・・エンジン回転数センサ(エンジン回転数検出装置)、20・・・空調ユニット、30・・・発電機、31・・・固定子、32・・・回転子、33・・・電磁クラッチ、34・・・動力伝達ベルト、40・・・バッテリ、50・・・室内機リモコン(報知装置)、60・・・スタータモータ、70・・・制御装置、71・・・演算装置、72・・・記憶装置、73・・・タイマー、100・・・動力伝達ベルトの異常検出装置、AER・・・実回転数、C・・・商用電源、ERR・・・エラー信号、RES・・・リセット信号、RST・・・再開信号、RT・・・閾値、STP・・・停止信号、TER・・・目標回転数、TI・・・割り込み信号

Claims (4)

  1. 回転して電力を発生させる回転子の実回転数が減少して所定の回転子回転数以下になったとき発電を自動的に停止する発電機にエンジンの回転駆動力を伝達する動力伝達ベルトに関する異常を検出する、動力伝達ベルトの異常検出装置であって、
    前記エンジンの目標回転数を設定する制御装置と、
    前記エンジンの実回転数を検出するエンジン回転数検出装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記発電機が自動的に停止したとき、前記エンジン回転数検出装置を用いて前記エンジンの実回転数を検出するとともに、前記設定したエンジンの目標回転数と前記検出したエンジンの実回転数との差を演算し、前記演算した差が所定の閾値以下であるとき、前記動力伝達ベルトに関する異常が発生していると判定する、動力伝達ベルトの異常検出装置。
  2. 請求項1に記載の動力伝達ベルトの異常検出装置において、
    前記制御装置は、前記演算した差が前記所定の閾値より大きいとき、前記発電機に発電を再開させる、動力伝達ベルトの異常検出装置。
  3. 請求項2に記載の動力伝達ベルトの異常検出装置において、
    前記演算した差が前記所定の閾値より大きく、且つ前記発電機が発電を停止した状態が所定の時間だけ継続したとき、前記動力伝達ベルトに異常が発生していることを報知する報知装置を備える、動力伝達ベルトの異常検出装置。
  4. 回転して電力を発生させる回転子の実回転数が所定の回転数以下であるとき発電を自動的に停止する発電機にエンジンの回転駆動力を伝達する動力伝達ベルトに関する異常を検出する、動力伝達ベルトの異常検出方法であって、
    前記発電機が自動的に停止したとき、前記エンジンの目標回転数と前記エンジンの実回転数との差を演算し、前記演算した差が所定の閾値以下であるとき、前記動力伝達ベルトに関する異常が発生していると判定する、動力伝達ベルトの異常検出方法。
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