JP2019138603A - 熱交換機用ファンモーター制御装置 - Google Patents

熱交換機用ファンモーター制御装置 Download PDF

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豊樹 古橋
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Abstract

【課題】空気調和装置の始動時にファンが異物に当接してファンの回転が妨げられている場合であっても、ファンの羽の変形又は損傷を防止できる熱交換機用ファンモーター制御装置を提供する。【解決手段】空気調和装置の室外機の室外熱交換器のファンを回転させる電動モーターを制御する熱交換機用ファンモーター制御装置は、ファンの羽が通過する空間に侵入した異物によってファンの回転が妨げられた状態でファンに印加されるトルクのうち前記異物との当接部に外力を作用させてファンに変形又は損傷を生じさせるトルクの最小値よりも小さな初期トルクを電動モーターに発生させ、ファンの回転角度量Δθが所定の回転角度量θ1以上であるとき、ファンの回転駆動を継続可能と判定し、ファンの回転角度量Δθが前記所定の回転角度量θ1に達する前にファンが停止したとき、ファンの回転駆動を継続不能と判定する。【選択図】図4

Description

本発明は、空気調和装置の室外機が備える熱交換機用ファンモーターを制御する装置に関する。
例えば、下記特許文献1に記載されているように、空気調和装置の室外機が備える熱交換機用ファンモーターを制御する装置は知られている。この空気調和装置の室外機の熱交換機のファンは、室外機の上端部に設けられている。ファンの回転軸が鉛直方向に一致している。ファンの上方には、ファンの羽に異物が落下することを防止するファンガード(囲い網)が設けられている。このファンが電動モーターによって回転駆動される。熱交換機用ファンモーター制御装置は、電動モーターに電力(駆動信号)を供給する。熱交換機用ファンモーター制御装置は、電動モーター(又はファン)の回転速度の目標値と現在値とを比較し、その比較結果(偏差)が「0」になるように、電動モーターに供給する電力(駆動信号)を制御している。
特開2011‐149646号公報
低温環境において、ファンガードから氷柱(つらら)が成長し、ファンの羽が通過する空間まで達することがある。この状態で空気調和装置の運転を開始すると、熱交換機用ファンモーター制御装置は、電動モーター(又はファン)の回転速度の目標値を決定し、電力を電動モーターに供給し始める。空気調和装置の運転を開始する際に、既にファンの羽が氷柱に当接している場合には、ファンの回転速度が上昇しない。また、空気調和装置の運転を開始する際に、ファンの羽と氷柱とが離間している場合には、ファンが回転し始めるが、しばらくするとファンの羽が氷柱に当接する。すると、ファンの回転が氷柱によって妨げられ、ファンの回転速度の現在値が「0」になる。この場合、熱交換機用ファンモーター制御装置は、電動モーターの回転速度の目標値と現在値との偏差を「0」に近づけるため、電動モーターへの電力供給量を増加させる。つまり、電動モーターのトルクを上昇させる。そのため、ファンの羽における氷柱との当接部に作用する荷重が増大し、ファンの羽が変形又は損傷する虞がある。
本発明は、空気調和装置の始動時にファンが異物に当接して、ファンの回転が妨げられている場合であっても、ファンの羽の変形又は損傷を防止できる熱交換機用ファンモーター制御装置を提供することを目的とする。なお、下記本発明の各構成要件の記載においては、本発明の理解を容易にするために、実施形態の対応箇所の符号を括弧内に記載しているが、本発明の各構成要件は、実施形態の符号によって示された対応箇所の構成に限定解釈されるべきものではない。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、空気調和装置(AC)の室外機(A1)の熱交換器(A14)のファン(FA)を回転させる電動モーター(EM)を制御する熱交換機用ファンモーター制御装置(10)であって、前記ファンの羽が通過する空間に侵入した異物によって前記ファンの回転が妨げられた状態で前記ファンに印加されるトルクのうち前記異物との当接部に外力を作用させて前記ファンに変形又は損傷を生じさせるトルクの最小値よりも小さな初期トルクを前記電動モーターに発生させ、前記ファンの回転角度量が所定の回転角度量以上であるとき、前記ファンの回転駆動を継続可能と判定し、前記ファンの回転角度量が前記所定の回転角度量に達する前に前記ファンが停止したとき、前記ファンの回転駆動を継続不能と判定する始動処理を実行する、熱交換機用ファンモーター制御装置としたことにある。
この場合、前記所定の角度量は、前記ファンが備える羽の枚数に基づいて設定されているとよい。
上記のように、初期トルクは、ファンが異物に当接してファンの回転が妨げられた状態でファンにトルクを印加したとき、ファンの羽に変形又は損傷が生じるトルクの最小値より小さい。よって、本発明に係る熱交換機用ファンモーター制御装置によれば、空気調和装置の始動時(ファンの回転開始時)に、ファンが異物に当接したとしても、ファンの変形又は損傷を防止できる。
また、本発明の他の特徴は、前記始動処理を開始する前段階において前記電動モーターへの電力供給を停止した状態において、前記ファンの回転角度量が所定の回転角度量以上であるとき、前記始動処理を実行することなく前記ファンの回転駆動を継続可能と判定し、前記ファンが停止しているとき又は前記ファンの回転角度量が前記所定の回転角度量に達する前に前記ファンが停止したとき、前記始動処理を実行する、熱交換機用ファンモーター制御装置としたことにある。
ファンに電動モーターからトルクが印加されない状態において、ファンに外力(例えば風力)が作用することにより、ファンが回転することがある。このような外力によってファンが前記所定の回転角度量より大きく回転する場合には、ファンの回転が異物に妨げられていないと考えても差し支えない。そこで、この場合、本発明に係る熱交換機用ファンモーター制御装置は、電動モーターに前記初期トルクを発生させてファンを軽く回転させるまでもなく、ファンの回転が異物に妨げられていないと判定する。また、始動処理における前記初期トルクと前記外力によるトルクが釣り合った場合には、ファンの回転を妨げる異物が存在しなくても、ファンが回転しない。この場合、始動処理における判定を誤る可能性がある。これに鑑み、始動処理の事前に本発明に係る処理を実行することにより、上記のような誤判定を防止できる。
本実施形態に係る熱交換機用ファンモータ制御装置が適用された空気調和装置の概略構成を示す回路図である。 熱交換機用ファンモータ制御装置のブロック図である。 事前プログラムのフローチャートである。 始動プログラムのフローチャートである。 一方の室内機を冷房装置として動作させ、他方の室内機を暖房装置として動作させた場合の冷媒の循環経路を示すブロック図である。 2つの室内機をいずれも暖房装置として動作させた場合の冷媒の循環経路を示すブロック図である。 2つの室内機をいずれも冷房装置として動作させた場合の冷媒の循環経路を示すブロック図である。
以下、本発明の一実施形態に係る熱交換機用ファンモーター制御装置10について説明する。まず、熱交換機用ファンモーター制御装置10が適用された空気調和装置ACの概略について説明する。
空気調和装置ACは、図1に示すように、室外機A1と室内機A2a,A2bとを備える。また、空気調和装置ACは、室外機A1、室内機A2a及び室内機A2bの間を循環する冷媒の流路としての冷媒管A3を備える。つまり、室外機A1、室内機A2a及び室内機A2bの各構成部品が、冷媒管A3を構成する複数の管で接続されている。また、空気調和装置ACは、室外機A1、室内機A2a及び室内機A2bを制御する制御装置CTを備える。空気調和装置ACは、一方の室内機(例えば室内機A2a)を冷房装置として動作させると同時に、他方の室内機(例えば、室内機A2b)を暖房装置として動作させることができるように構成されている。室外機A1及び室内機A2a,A2b内の装置の構成は周知の空気調和装置と同様である。以下、室外機A1及び室内機A2a,A2bの構成について簡単に説明しておく。なお、本実施形態は、2台の室内機を備えた例について説明するが、空気調和装置ACが、本実施形態より多くの室内機を備えていても良い。
室外機A1は、コンプレッサーA11、オイルセパレーターA12、四方切替弁A13、室外熱交換器A14、膨張弁A15、レシーバーA16、アキュムレーターA17及び逆止弁A18を備える。コンプレッサーA11は、図示しないガスエンジンを含み、ガスエンジンの回転駆動力によって駆動される。コンプレッサーA11(ガスエンジンを含む)の摺動部が潤滑油を用いて潤滑される。コンプレッサーA11は吸入口及び吐出口を有する。コンプレッサーA11は、吸入口から低圧ガス状の冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮して吐出口から吐出する。オイルセパレーターA12は、コンプレッサーA11から吐出された冷媒に含まれる潤滑油を分離して貯留する。
四方切替弁A13は4個のポートP1〜P4を有する。四方切替弁A13は、ポートP1とポートP4とが連通し、且つポートP2とポートP3とが連通した第1の状態(図5参照)と、ポートP1とポートP2とが連通し、且つポートP3とポートP4とが連通した第2の状態(図6参照)とを切り替え可能である。
室外熱交換器A14は、本体部MB、ファンFA、電動モーターEM、ファンガードFG及び防雪フードHDを備える(図2参照)。本体部MBは、放熱フィンを備えた複数のパイプから構成される。本体部MBは、ポートMBa及びポートMBbを備える。一方のポートMBa(MBb)に導入された冷媒が前記複数のパイプを通って他方のポートMBb(MBa)から吐出される。ファンFAは、室外機A1の上端部に設けられている。ファンFAの回転軸方向が鉛直方向に一致している。ファンFAの下方に電動モーターEMが配置されている。電動モーターEMは、ブラシレスモーターである。すなわち、電動モーターEMは、ローターFMa、ステーターFMb及びローター位置センサFMcを備える、ステーターFMbは複数のコイルを備え、これらのコイルに位相のずれた電力がそれぞれ供給されることによりローターFMaが回転する。ローター位置センサFMcは、ローターFMaの周方向に互いにずれて配置された複数のホール素子から構成されている。これらのホール素子の出力値の組み合わせが、ステーターFMbに対するローターFMaの回転位置を表す回転位置情報に相当する。この回転位置情報が後述する熱交換機用ファンモーター制御装置10に供給される。
電動モーターEMの回転駆動軸がファンFAの回転軸に接続されている。電動モーターEMが、後述する熱交換機用ファンモーター制御装置10によって回転駆動される。これによりファンFAが回転し、外気が本体部MBに吹き付けられる。これにより、本体部MBの内部を流通する冷媒と外気とが熱交換される。
ファンガードFGは、ファンFAの上方に設けられている。ファンガードFGは、網状部材であり、ファンFAに異物が落下することを抑制する。防雪フードHDは、ファンガードFGの上方に設けられ、ファンFA及びファンガードFGに雪が積もることを防止する。なお、電動モーターEMに電力が供給されていない状態で風が吹くと、その風を受けてファンFAが回転する。
膨張弁A15は、冷媒を減圧させる。レシーバーA16は、液化した冷媒を一時的に貯留する。
アキュムレーターA17は、液状の冷媒とガス状の冷媒とを分離する。逆止弁A18は、冷媒の所定の方向への流れを許容し、反対方向への流れを禁止する。
つぎに、室内機A2の構成について説明する。室内機A2a,A2bの構成は同一である。室内機A2a,A2bは、室内熱交換器A21、膨張弁A22及び分流装置A23をそれぞれ備える。室内熱交換器A21は、冷媒を導入するとともに、導入した冷媒と周囲空気とを熱交換する。膨張弁A22は、冷媒を減圧させる。分流装置A23は、2つの開閉弁A23a,A23bを備える。
つぎに、空気調和装置ACの各構成部品の接続関係について説明する。コンプレッサーA11の吐出口と四方切替弁A13のポートP1とがオイルセパレーターA12を介して接続されている(図1参照)。四方切替弁A13のポートP4と室外熱交換器A14の本体部MBの一端とが接続されている。四方切替弁A13のポートP3と逆止弁A18の吸入口とが接続されている。逆止弁A18の吐出口とコンプレッサーA11の吸入口とが、アキュムレーターA17を介して接続されている。なお、四方切替弁A13のポートP2は閉鎖されている。
また、室外熱交換器A14の本体部MBの他端(四方切替弁A13とは反対側)と膨張弁A15とが接続されている。膨張弁A15と膨張弁A22とが、レシーバーA16を介して接続されている。
また、室内熱交換器A21の一端が、開閉弁A23aを介して、四方切替弁A13とオイルセパレーターA12との中間点(分岐点A3a)に接続されている。また、室内熱交換器A21の一端が開閉弁A23bを介して、逆止弁A18とアキュムレーターA17との中間点(分岐点A3b)に接続されている。また、室内熱交換器A21の他端が、膨張弁A22に接続されている。
ここで、冷媒管A3のうち、液状の冷媒が流通する部分を液管A31と呼ぶ。また、冷媒管A3のうち、高圧ガス状の冷媒が流通する部分を高圧ガス管A32と呼び、低圧ガス状の冷媒が流通する部分を低圧ガス管A33と呼ぶ。
液管A31、高圧ガス管A32及び低圧ガス管A33の中間部のうちの室外機A1側の部分と、室内機A2a,A2b側の部分とが、ボールバルブBV1,BV2,BV3を介して接続されている。具体的には、ボールバルブBV1は、レシーバーA16と膨張弁A22との間に設けられている。また、ボールバルブBV2は、分岐点A3aと開閉弁A23aとの間に設けられている。また、ボールバルブBV3は、分岐点A3bと開閉弁A23bとの間に設けられている。
また、空気調和装置ACは、各部の温度、圧力などをそれぞれ検出する複数のセンサを備える。
制御装置CTは、演算装置、メモリ、タイマーなどからなるマイクロコンピュータを備える。制御装置CTは、ユーザーが、空調モード(冷房モード又は暖房モード)、目標の室温、風量などを設定する際に用いるスイッチ、表示装置などを備えた操作パネルを含む。これらの設定情報は、制御装置CTのマイクロコンピュータに入力される。制御装置CTは、上記の設定情報、各種センサから取得した温度情報及び圧力情報に基づいて、室外機A1及び室内機A2を制御する。例えば、空気調和装置ACの空調モードが冷房モードであるとき、四方切替弁A13の切換状態を第1の状態に設定する。一方、空気調和装置ACの空調モードが暖房モードであるとき、四方切替弁A13の切換状態を第2の状態に設定する。
また、制御装置CTは、電動モーターEMを回転駆動する熱交換機用ファンモーター制御装置10を含む。言い換えれば、制御装置CTの一部が、熱交換機用ファンモーター制御装置10として機能する。熱交換機用ファンモーター制御装置10は、図2に示すように、目標値決定装置11、現在値計算装置12及び駆動信号生成装置13を備える。
目標値決定装置11は、上記の設定情報、温度情報、圧力情報などに基づいて、ローターFMaの目標の回転速度を表す目標値DVを決定する。
現在値計算装置12は、ローター位置センサFMcからローター位置情報を逐次取得し、前記ローター位置情報の変化に基づいて、ローターFMaの現在の回転速度を表す現在値PVを計算する。
駆動信号生成装置13は、現在値PVと目標値DVとの偏差に基づいて、駆動信号DSを生成して出力する。駆動信号DSは、ステーターFMbの各コイルに対応したPWM信号(パルス幅変調信号)からなる。電動モーターEMの出力トルクはステーターFMbのコイルに流れる電流量に比例している。この電流量は、駆動信号DSのデューティ比に比例している。駆動信号生成装置13は、前記偏差が「0」になるように、駆動信号DSの周波数及びデューティ比を徐々に変化させる。
ここで、ファンFAの羽が通過する空間に異物(例えば、ファンガードFGから成長した氷柱(つらら)が存在しなければ、ファンFAは回転可能である。すなわち、電動モーターEMにトルクを発生させれば、ファンFAが回転し続ける。また、電動モーターEMに電力が供給されず、電動モーターEMにトルクが発生されない状態であっても、風がファンFAに吹き付けられれば、ファンFAが回転する。一方、ファンFAの羽が通過する空間に異物が存在している場合には、ファンFAの回転が妨げられる。
そこで、電動モーターEMの始動時に、熱交換機用ファンモーター制御装置10は、図3及び図4にそれぞれ示す事前プログラム及び始動プログラムを実行する。すなわち、熱交換機用ファンモーター制御装置10は、ステップS10にて事前処理を開始し、ステップS11にて、ファンFAが所定の回転角度量θ1以上回転したか否かを判定する。この際、電動モーターEMには電力が供給されない。そのため、電動モーターEMにトルクが発生されない。すなわち、ステップS11では、ファンFAが外力(例えば風力)を受けて回転しているか否かを判定する。具体的には、熱交換機用ファンモーター制御装置10は、所定の期間だけローター位置情報を逐次入力し、ローター位置情報の変化に基づいて、ファンFAの回転角度量Δθを検出する。そして、前記検出した回転角度量Δθと所定の回転角度量θ1とを比較する。ここで、前記所定の回転角度量θ1は、ファンFAを構成する羽の枚数に基づいて決定されている。例えば、ファンFAが3枚の羽から構成されていれば、回転角度量θ1は、「120°」(=360°/3)である。また、ファンFAが4枚の羽から構成されていれば、回転角度量θ1は、「90°」(=360°/4)である。また、前記所定の期間の長さは、ファンFAの羽が通過する空間に異物が存在しない場合に、ファンFAが風を受けて回転角度量θ1だけ回転するのに充分な程度(例えば、10秒)に設定されている。
ステップS11において、回転角度量Δθが所定の回転角度量θ1以上である場合、熱交換機用ファンモーター制御装置は、「Yes」と判定する。すなわち、熱交換機用ファンモーター制御装置は、ファンFAの羽が通過する空間に異物が存在せず、ファンFAが外力(風力)を受けて回転していると判定する。つまり、熱交換機用ファンモーター制御装置は、ファンFAは通常通り回転可能(回転駆動を継続可能)であると判定する。この場合、熱交換機用ファンモーター制御装置10は、ステップS30にて、平常駆動処理を開始する。平常駆動処理では、熱交換機用ファンモーター制御装置10は、目標値DVと現在値PVの偏差に基づいて駆動信号DSを生成する。
一方、回転角度量Δθが所定の回転角度量θ1より小さい場合(つまり、回転角度量Δθが回転角度量θ1に達する前にファンFAの回転が停止した場合)、外力が印加されない状態(無風状態)であるために、ファンFAが回転していないことが考えられる。また、ファンFAが異物に当接して、それ以上回転できない状態(回転駆動を継続不能)であるとも考えられる。そこで、熱交換機用ファンモーター制御装置は、「No」と判定し、ステップS20にて始動処理を開始する。
つぎに、熱交換機用ファンモーター制御装置10は、ステップS21にて、電動モーターEMの出力トルクが所定の初期値d1になるように、目標値DVを設定する。この初期値d1は、次のようにして予め決定されている。まず、ファンFAの羽が通過する空間に異物(例えば、ファンガードFGから下方へ成長した氷柱)が存在し、この異物にファンFAの羽が当接してファンFAの回転が妨げられた状態を想定する。この状態でファンFAに作用するトルクを徐々に増大させる。ファンFAの羽に変形又は損傷が生じるトルクの最小値を計測し、その最小値よりも小さな値を初期値d1とする。ただし、初期値d1は、前記異物が存在しない場合にファンFAを回転可能なトルクである。
電動モーターEMの出力トルクが所定の初期値d1になるように、目標値DVが設定されると、駆動信号DSの周波数が、例えば「10kHz」に設定されるとともに、駆動信号DSのデューティ比が「5%」に設定される。そして、デューティ比が「15%」に達するまで徐々に増加される。
ステップS21が実行されるとき、ファンFAの羽が既に異物に当接していれば、ステップS12が実行されたとしても、ファンFAはそれ以上回転しない。また、ステップS21が実行されるとき、ファンFAの羽が異物から離間していた場合には、ステップS21が実行されることにより、ファンFAは少し回転するが、やがてファンFAの羽が異物に当接し、ファンFAが停止する。また、ファンFAの羽が通過する空間に異物が存在しなければ、電動モーターEMにトルクが発生されることにより、ファンFAが回転し続ける。
つぎに、熱交換機用ファンモーター制御装置10は、ステップS22にて、ファンFAが所定の回転角度量θ1以上回転したか否かを判定する。すなわち、熱交換機用ファンモーター制御装置10は、ステップS11と同様に、所定の期間だけローター位置情報を逐次入力し、ローター位置情報の変化に基づいて、ファンFAの回転角度量Δθを検出する。そして、前記検出した回転角度量Δθと所定の回転角度量θ1とを比較する。なお、ステップS22では、ステップS11と異なり、電動モーターEMのトルクが初期値d1に設定されている。また、前記所定の期間の長さは、ファンFAの羽が通過する空間に異物が存在しない場合であって、且つ電動モーターEMのトルクが初期値d1である場合に、ファンFAが回転角度量θ1だけ回転するのに充分な程度(例えば、5秒)に設定されている。
回転角度量Δθが所定の回転角度量θ1より小さい場合、熱交換機用ファンモーター制御装置は、「No」と判定する。すなわち、ファンFAが異物に当接して、それ以上回転できない状態(回転駆動を継続不能)であると判定する。この場合、熱交換機用ファンモーター制御装置10は、ステップS23にて、電動モーターEMへの電力供給を停止して、電動モーターEMを停止させる。つぎに、熱交換機用ファンモーター制御装置10は、ステップS24にて異常が発生した旨を報知する。具体的には、熱交換機用ファンモーター制御装置10は、ファンFAを始動できなかったことを表す情報を操作パネルに表示する。そして、熱交換機用ファンモーター制御装置10は、ステップS25にて、始動処理を終了する。
一方、ステップS22において、回転角度量Δθが所定の回転角度量θ1以上である場合、熱交換機用ファンモーター制御装置10は、「Yes」と判定する。すなわち、ファンFAの羽が通過する空間に異物が存在せず、ファンFAを通常通り回転可能(回転駆動を継続可能)であると判定し、ステップS30にて、平常駆動処理を開始する。
最後に、ファンFAを除く各種構成部品の動作について簡単に説明しておく。なお、図5乃至図7における開閉弁A23a,A23bのうち、黒く塗りつぶした開閉弁が閉じられている。図5は、室内機A2aを暖房装置として動作させ、室内機A2bを冷房装置として動作させる例を示している。この場合、四方切替弁A13が第1の状態に設定される。また、室内機A2aの開閉弁A23aが開放され、且つ開閉弁A23bが閉鎖される。一方、室内機A2bの開閉弁A23aが閉鎖され、且つ開閉弁A23bが開放される。この状態でコンプレッサーA11から吐出された高圧ガス状の冷媒は、オイルセパレーターA12に導入される。オイルセパレーターA12から吐出された冷媒の一部が、高圧ガス管A32を通り、室内熱交換器A21に導入される。室内熱交換器A21に導入された高圧ガス状の冷媒は室内熱交換器A21内を流通する間に室内空気に熱を放出して凝縮する。このとき冷媒から放出された熱によって室内空気が暖められる。室内空気に熱を放出して凝縮した冷媒は室内熱交換器A21から排出され、室内機A2bの室内熱交換器A21に導入される。
一方、オイルセパレーターA12から吐出された冷媒のうち、室内熱交換器A21に導入されなかった冷媒が、四方切替弁A13を経由して、室外熱交換器A14に導入される。室外熱交換器A14に導入された高圧ガス状の冷媒は室外熱交換器A14内を流通する間に外気に熱を放出して凝縮する。
外気に熱を放出して凝縮した冷媒は一部液化して室外熱交換器A14から排出される。そして、膨張弁A15で膨張することにより低圧化され、液管A31を経由して、室内機A2bの室内熱交換器A21に導入される。なお、上述した室内機A2aから排出された冷媒も、室内機A2bの室内熱交換器A21に導入される。室内熱交換器A21に導入された冷媒は室内熱交換器A21内を流通する間に室内空気の熱を奪って一部蒸発する。このとき冷媒が室内空気の熱を奪うことによって室内空気が冷やされる。
室内空気の熱を奪って一部蒸発した冷媒は室内熱交換器A21から排出され、低圧ガス管A33を経由して、アキュムレーターA17に供給される。そして、低圧ガス状の冷媒がコンプレッサーA11の吸入口に帰還する。
また、図6は、室内機A2a及び室内機A2bをいずれも暖房装置として動作させる例を示している。この場合、同図に矢印で示した経路に沿って冷媒が循環する。また、例えば、図7は、室内機A2a及び室内機A2bをいずれも冷房装置として動作させる例を示している。この場合、同図に矢印で示した経路に沿って冷媒が循環する。
上記のように、本実施形態では、電動モーターEMを始動させる前に、ファンFAが外力(例えば風力)を受けて回転しているか否かを判定している。ファンFAが所定の回転角度量θ1以上回転していれば、ファンFAを変形又は損傷させることなく回転させることができると判定している。
一方、ファンFAの回転角度量が所定の回転角度量θ1より小さい場合には、電動モーターEMの始動時のトルクが比較的小さな値(初期トルク)に設定される。上記のように、初期トルクは、ファンFAが異物に当接してファンFAの回転が妨げられた状態でファンFAにトルクを印加したとき、ファンFAの羽に変形又は損傷が生じるトルクの最小値より小さい。よって、本発明に係る熱交換機用ファンモーター制御装置10によれば、空気調和装置ACの始動時(ファンFAの回転開始時)に、ファンFAが異物に当接したとしても、ファンFAが変形又は損傷することを防止できる。
また、ファンFAが異物に当接していると判定された場合には、その旨が報知される。この場合、作業者が異物を取り除くことにより、空気調和装置ACを再始動させることができる。
また、ファンFAに電動モーターEMからトルクが印加されない状態において、ファンFAに外力(例えば風力)が作用することにより、ファンFAが回転することがある。このような外力によってファンFAが所定の回転角度量θ1より大きく回転する場合には、ファンの回転が異物に妨げられていないと考えても差し支えない。そこで、この場合、熱交換機用ファンモーター制御装置10は、電動モーターEMに前記初期トルクを発生させてファンFAを軽く回転させるまでもなく、ファンFAの回転が異物に妨げられていないと判定する。また、始動処理における前記初期トルクと前記外力によるトルクが釣り合った場合には、ファンFAの回転を妨げる異物が存在しなくても、ファンFAが回転しない。この場合、始動処理における判定を誤る可能性がある。そこで、本実施形態では、事前処理を実行している。これにより、上記のような誤判定を防止できる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、始動処理のステップS22では、熱交換機用ファンモーター制御装置10は、所定の期間内におけるファンFAの回転角度量Δθを検出し、前記検出した回転角度量Δθに基づいて、ファンFAの回転を妨げる異物の有無を判定している。これに代えて、ファンFAが停止している時間に基づいて、ファンFAの回転を妨げる異物の有無を判定してもよい。例えば、ファンFAが停止してから5秒経過したとき、熱交換機用ファンモーター制御装置10は、ファンFAの回転を妨げる異物が存在すると判定するとよい。
また、始動処理のステップS21にて、所定の短時間(例えば、3秒)だけ電力を供給し、その後、ファンFAを惰性で回転させるようにしてもよい。また、事前処理を省略してもよい。また、上記実施形態では、ローターFMaの回転角度位置に基づいてファンFAの回転角度量Δθを計算しているが、センサを用いて、ファンFAの回転角度量Δθを直接的に計測しても良い。
10・・・熱交換機用ファンモーター制御装置、11・・・目標値決定装置、12・・・現在値計算装置、13・・・駆動信号生成装置、A1・・・室外機、A14・・・室外熱交換器、CT・・・制御装置、d1・・・初期値、DS・・・駆動信号、DV・・・目標値、EM・・・電動モーター、FA・・・ファン、FG・・・ファンガード、FMa・・・ローター、FMb・・・ステーター、FMc・・・ローター位置センサ、HD・・・防雪フード、MB・・・本体部、PV・・・現在値、Δθ,θ1・・・回転角度量

Claims (3)

  1. 空気調和装置の室外機の熱交換器のファンを回転させる電動モーターを制御する熱交換機用ファンモーター制御装置であって、
    前記ファンの羽が通過する空間に侵入した異物によって前記ファンの回転が妨げられた状態で前記ファンに印加されるトルクのうち前記異物との当接部に外力を作用させて前記ファンに変形又は損傷を生じさせるトルクの最小値よりも小さな初期トルクを前記電動モーターに発生させ、前記ファンの回転角度量が所定の回転角度量以上であるとき、前記ファンの回転駆動を継続可能と判定し、前記ファンの回転角度量が前記所定の回転角度量に達する前に前記ファンが停止したとき、前記ファンの回転駆動を継続不能と判定する始動処理を実行する、熱交換機用ファンモーター制御装置。
  2. 請求項1に記載の熱交換機用ファンモーター制御装置において、
    前記始動処理を開始する前段階において前記電動モーターへの電力供給を停止した状態において、前記ファンの回転角度量が前記所定の回転角度量以上であるとき、前記始動処理を実行することなく前記ファンの回転駆動を継続可能と判定し、前記ファンが停止しているとき又は前記ファンの回転角度量が前記所定の回転角度量に達する前に前記ファンが停止したとき、前記始動処理を実行する、熱交換機用ファンモーター制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の熱交換機用ファンモーター制御装置において、
    前記所定の角度量は、前記ファンが備える羽の枚数に基づいて設定されている、熱交換機用ファンモーター制御装置。
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