JP2015052438A - 冷凍装置 - Google Patents

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JP2015052438A
JP2015052438A JP2013186213A JP2013186213A JP2015052438A JP 2015052438 A JP2015052438 A JP 2015052438A JP 2013186213 A JP2013186213 A JP 2013186213A JP 2013186213 A JP2013186213 A JP 2013186213A JP 2015052438 A JP2015052438 A JP 2015052438A
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正志 一桐
Masashi Ichikiri
正志 一桐
裕記 藤岡
Hiroki Fujioka
裕記 藤岡
敦 小倉
Atsushi Ogura
敦 小倉
大介 豊田
Daisuke Toyoda
大介 豊田
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【課題】モータのトルク不足による圧縮機起動異常の発生を低減することができる冷凍装置の提供。
【解決手段】冷凍装置は、冷媒回路と、制御装置と、を備える。冷媒回路は、圧縮機と、凝縮器と、電動膨張弁と、蒸発器と、が順に接続されて構成されている。圧縮機は、モータを含む。制御装置は、圧縮機及び電動膨張弁を制御する。また、制御装置は、第1フェーズと、第2フェーズと、を含む起動制御を実行する。第1フェーズでは、圧縮機の起動時に電動膨張弁の開度が第1初期開度に設定される。第1初期開度は、全開又は全開近傍の開度である。第2フェーズは、第1フェーズの後のフェーズである。第2フェーズでは、電動膨張弁の開度が第2初期開度に設定される。第2初期開度は、第1初期開度よりも小さい開度である。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷凍装置に関する。
従来より、圧縮機の起動時に、圧縮機の回転数に応じて電動膨張弁の開度を制御する冷凍装置がある。例えば、特許文献1(特開2009−299986号公報)に開示されている冷凍装置では、電動膨張弁の起動時開度制御として、段階的に引き上げられる圧縮機の回転数に応じて電動膨張弁の開度が段階的に大きくされている。具体的には、この起動時開度制御では、圧縮機の起動と同時に電動膨張弁が所定の起動時開度まで開かれ、その後圧縮機の回転数の増加に連動して電動膨張弁の開度が起動時開度から徐々に大きくされている。
ところで、電動膨張弁の開度が小さい状態で圧縮機が起動されると、圧縮機の吸入側と吐出側との冷媒圧力の差が大きくなり、圧縮機を駆動させるモータのトルク負荷が大きくなる。このため、圧縮機の起動時における電動膨張弁の開度が小さく設定されている場合には、モータのトルク不足により、圧縮機起動異常が発生するおそれがある。
そこで、本発明の課題は、モータのトルク不足による圧縮機起動異常の発生を低減することができる冷凍装置を提供することにある。
本発明の第1観点に係る冷凍装置は、冷媒回路と、制御装置と、を備える。冷媒回路は、圧縮機と、凝縮器と、電動膨張弁と、蒸発器と、が順に接続されて構成されている。圧縮機は、モータを含む。制御装置は、圧縮機及び電動膨張弁を制御する。また、制御装置は、第1フェーズと、第2フェーズと、を含む起動制御を実行する。第1フェーズでは、圧縮機の起動時に電動膨張弁の開度が第1初期開度に設定される。第1初期開度は、全開又は全開近傍の開度である。第2フェーズは、第1フェーズの後のフェーズである。第2フェーズでは、電動膨張弁の開度が第2初期開度に設定される。第2初期開度は、第1初期開度よりも小さい開度である。
本発明の第1観点に係る冷凍装置では、圧縮機の起動時に電動膨張弁の開度が全開又は全開近傍の開度に設定される。このため、圧縮機の起動時に、圧縮機の吸入側と吐出側との冷媒圧力の差が過度についている状態を回避することができる。このように、圧縮機の吸入側と吐出側との冷媒圧力の差を緩和することで、圧縮機起動時のモータのトルク負荷が大きくなることを抑制することができる。
これによって、モータのトルク不足による圧縮機起動異常の発生を低減することができる。
本発明の第2観点に係る冷凍装置は、第1観点の冷凍装置において、モータは、センサレスモータである。
ここで、センサレスモータを駆動させる場合、その駆動開始時には、まず所定の大きさの電流を流してロータを回転させることで、ロータの位置が推定される。そして、推定されたロータの位置に応じた電流が流されることで、ロータを所望の回転数で回転させる。このため、圧縮機を駆動させるモータがセンサレスモータである場合、圧縮機の起動時にモータのトルク負荷が大きいと、モータの駆動開始時にロータの位置を推定することができないため、所望の回転数でロータを回転させることができず、圧縮機の起動異常が生じることがある。
本発明では、起動制御が実行されることで、圧縮機起動時におけるモータのトルク負荷が大きくなることを抑制することができるため、圧縮機を駆動させるモータがセンサレスモータであっても、圧縮機の起動異常が生じるおそれを低減することができる。
本発明の第3観点に係る冷凍装置は、第1観点又は第2観点の冷凍装置において、第1初期開度は、電動膨張弁の流量特性の90%〜100%の範囲内の開度である。この冷凍装置では、第1初期開度が、電動膨張弁の流量特性の90%〜100%の範囲内で設定されている。
本発明の第4観点に係る冷凍装置は、第1観点から第3観点のいずれかの冷凍装置において、第1フェーズは、4秒以上60秒以下の時間実行される。この冷凍装置では、圧縮機の起動時に、4秒以上60秒以下の時間、電動膨張弁の開度を全開又は全開近傍の開度にすることができる。
本発明の第5観点に係る冷凍装置は、第1観点から第4観点のいずれかの冷凍装置において、第2初期開度は、圧縮機の回転数に応じた開度である。このため、この冷凍装置では、電動膨張弁の開度を全開又は全開近傍の開度にした後、圧縮機の回転数に応じた開度にすることができる。
本発明の第6観点に係る冷凍装置は、第1観点から第5観点の冷凍装置において、制御装置は、圧縮機の停止時に、電動膨張弁の開度を、第1初期開度よりも小さく第2初期開度よりも大きい開度に設定する。この冷凍装置では、圧縮機の停止時に、電動膨張弁の開度を、第1初期開度よりも小さく第2初期開度よりも大きい開度にすることができる。
本発明の第1観点に係る冷凍装置では、モータのトルク不足による圧縮機起動異常の発生を低減することができる。
本発明の第2観点に係る冷凍装置では、圧縮機を駆動させるモータがセンサレスモータであっても、圧縮機の起動異常が生じるおそれを低減することができる。
本発明の第3観点に係る冷凍装置では、第1初期開度が、電動膨張弁の流量特性の90%〜100%の範囲内で設定されている。
本発明の第4観点に係る冷凍装置では、圧縮機の起動時に、4秒以上60秒以下の時間、電動膨張弁の開度を全開又は全開近傍の開度にすることができる。
本発明の第5観点に係る冷凍装置では、電動膨張弁の開度を全開又は全開近傍の開度にした後、圧縮機の回転数に応じた開度にすることができる。
本発明の第6観点に係る冷凍装置では、圧縮機の停止時に、電動膨張弁の開度を、第1初期開度よりも小さく第2初期開度よりも大きい開度にすることができる。
本発明の一実施形態に係る空気調和機の備える概略冷媒回路図。 本発明の一実施形態に係る空気調和機の備える制御装置の制御ブロック図。 本発明の一実施形態に係る空気調和機の運転開始時における圧縮機及び電動膨張弁の初期動作を示すタイムチャート。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)空気調和機10の全体構成
図1は、本発明の実施形態に係る冷凍装置としての空気調和機10の備える冷媒回路20の概略図である。空気調和機10は、1台の室外機11と、1台の室内機12とが、冷媒配管によって並列に接続されているペア型の空気調和機である。なお、本実施形態の空気調和機10は、ペア型の空気調和機であるが、これに限定されず、1台の室外機11に複数台の室内機12が接続されたマルチ型の空気調和機であってもよい。
空気調和機10は、図1に示すように、主に、圧縮機21と、室内熱交換器24と、電動膨張弁23と、室外熱交換器22と、を含む蒸気圧縮式の冷媒回路20を備えている。冷媒回路20には、圧縮機21と、室外熱交換器22と、電動膨張弁23と、室内熱交換器24と、が順に接続されている。また、空気調和機10は、空気調和機10の備える各種機器の動作を制御する制御装置60(図2参照)を備えている。
(2)詳細構成
(2−1)室内機12
室内機12は、例えば室内の壁面等に設置される壁掛け型の室内機である。また、室内機12は、室内熱交換器24及び室内ファン12aを有している。
室内熱交換器24は、室内空気を熱源として冷媒と熱交換を行うためのものであり、室内ファン12aが室内熱交換器24に接触する空気流れを生成することで、室内空気と室内熱交換器24を流れる冷媒とを熱交換させることができる。室内熱交換器24は、主に、長手方向両端で複数回折り返されてなる伝熱管と、伝熱管から挿通される複数のフィンとから構成されている。室内熱交換器24は、暖房運転時には、放熱器(凝縮器)として機能し、冷房運転時には蒸発器として機能する。
室内ファン12aは、室内の空気を空気取込口(図示せず)から室内機12内に吸い込ませるとともに、室内熱交換器24との間で熱交換を行った後の空気を空気吹出口(図示せず)から室内に吹き出させるためのファンである。なお、本実施形態における室内ファン12aは、回転駆動することによって、回転軸と交わる方向に空気流を生成するクロスフローファンである。
また、室内機12内には、室内空気の温度を検出する温度センサ(図示せず)や、室内熱交換器24の温度を検出する温度センサ90等の各種センサが配設されている。これらセンサの検出結果は、例えば所定時間毎に制御装置60に送信され、制御装置60はこれら検出結果に応じて各機器の動作を制御する。
(2−2)室外機11
室外機11は、室外に設置されており、圧縮機21、四路切替弁25、アキュムレータ26、室外熱交換器22、室外ファン11a、及び電動膨張弁23等を備えている。
圧縮機21は、吸入した冷媒を圧縮する、運転回転数(運転周波数)が可変なインバータ式の圧縮機である。より詳しくは、圧縮機21はインバータ(図示せず)に接続されており、インバータは、圧縮機21の有する駆動源としての圧縮機モータ21Mに電流を供給するとともに、その電流の周波数を変化させることが可能に構成されている。すなわち、インバータを制御することで、圧縮機21は、ある範囲内で自在に圧縮機モータ21Mの回転数を変更して、容量を調整することができる。
また、圧縮機モータ21Mとしては、例えば複数の永久磁石を含むロータと、ロータを回転させるための3つのコイルであって各々の一端が互いに接続されたコイルとを備える3相のブラシレスDCモータを採用することができる。さらに、本実施形態の圧縮機モータ21Mは、いわゆるセンサレスモータであって、ロータの回転位置を直接検出するセンサ(例えば、ホール素子など)を備えていない。そして、本実施形態では、制御装置60は、圧縮機モータ21Mをロータ位置センサレス制御方式により駆動している。なお、ロータ位置センサレス制御としては、例えば、特開2013−017289号公報に開示されているようなものがある。
また、圧縮機21の吸入側には、アキュムレータ26が設けられている。アキュムレータ26は、圧縮機21に吸入される冷媒中の液冷媒を除去するためのものであり、冷媒回路20において、圧縮機21の吸入部と四路切替弁25とを接続する冷媒配管に設けられている。
電動膨張弁23は、室内熱交換器24と室外熱交換器22との間の冷媒圧力の調整や冷媒流量の調整等を行う、開度の調整可能な弁である。電動膨張弁23の開度は、制御装置60の備える弁開度制御部62から出力されるパルス信号によってパルスモータ等の駆動源を制御することにより、変更可能に構成されている。
室外熱交換器22は、室外空気を熱源として冷媒と熱交換を行うためのものであり、室外ファン11aが室外熱交換器22に接触する空気流れを生成することで、室外空気と室外熱交換器22を流れる冷媒とを熱交換させることができる。室外熱交換器22は、主に、長手方向両端で複数回折り返されてなる伝熱管と、伝熱管から挿通される複数のフィンとから構成されている。室外熱交換器22は、暖房運転時には蒸発器として機能し、冷房運転時には放熱器(凝縮器)として機能する。
室外ファン11aは、室外空気(外気)を室外機11内に取り込み、室外熱交換器22において冷媒と熱交換させた後に、室外機11外に排出するためのファンである。なお、本実施形態における室外ファン11aは、ファンモータ(図示せず)によって駆動されるプロペラファンである。
また、冷媒回路20に接続されている四路切替弁25は、冷媒回路20を流れる冷媒の流路を変更する切替機構を構成している。四路切替弁25は、圧縮機21の吐出側と室内熱交換器24と接続し、かつ、室外熱交換器22と圧縮機21の吸入側とを接続する第1状態(図1の実線参照)と、圧縮機21の吐出側と室外熱交換器22とを接続し、かつ、室内熱交換器24と圧縮機21の吸入側とを接続する第2状態(図1の破線参照)とに切り替わることで、冷媒回路20における冷媒の循環方向が可逆に構成されている。
そして、暖房運転時には、四路切替弁25が第1状態となっており、圧縮機21から吐出した冷媒は室内熱交換器24で凝縮されて液冷媒となり、電動膨張弁23で減圧された後、室外熱交換器22で蒸発器し、アキュムレータ26を介して圧縮機21へと吸入される。一方、冷房運転時には、四路切替弁25が第2状態となっており、圧縮機21から吐出した冷媒は室外熱交換器22で凝縮されて液冷媒となり、電動膨張弁23で減圧された後、室内熱交換器24で蒸発し、アキュムレータ26を介して圧縮機21へと吸入される。
また、室外機11内には、外気温度を検出する温度センサ(図示せず)、圧縮機21からの吐出冷媒の温度を検出する温度センサ91、及び室外熱交換器22の温度を検出する温度センサ92等の各種センサが設けられている。これらセンサの検出結果は例えば所定時間毎に制御装置60に送信され、制御装置60はこれら検出結果に応じて各機器の動作を制御する。
(2−3)制御装置60
制御装置60は、図2に示すように、空気調和機10の有する各種機器と接続されており、室内の空調を行うために各種機器の動作制御を行う。また、制御装置60は、圧縮機駆動制御部61と、弁開度制御部62と、を備えている。
圧縮機駆動制御部61は、インバータを制御することで、圧縮機21の運転周波数(Hz)を変更する。具体的には、圧縮機駆動制御部61は、所定の運転周波数に応じた回転数指令をインバータに送り、インバータが該回転数指令に応じた電流を圧縮機モータ21Mに供給する。そして、圧縮機モータ21Mに電流が供給されることで、圧縮機21が所定の運転周波数で駆動することになる。なお、圧縮機21の起動時には、圧縮機21の運転周波数が所定時間毎に段階的に大きくなるように制御される。その後、目標周波数に達すると、空調負荷に応じて圧縮機21の運転周波数が制御される。
弁開度制御部62は、電動膨張弁23に所定のパルス信号を送信し、電動膨張弁23の弁開度を調整する。また、弁開度制御部62は、電動膨張弁23の開度制御として、起動制御と、フィードバック制御と、を実行する。
フィードバック制御は、主に空調運転中に実行される制御であって、各種センサの検出結果に基づいて電動膨張弁23の開度が調整される。例えば、空調運転が冷房運転の場合には、室内熱交換器24から流出する低圧ガス冷媒が所定の過熱度となるように電動膨張弁23の開度が調整される。一方、空調運転が暖房運転の場合には、室内熱交換器24から流出する高圧液冷媒が所定の過冷却度となるように電動膨張弁23の開度が調整される。
起動制御は、フィートバック制御が行われる前に行われる制御であって、本実施形態では圧縮機21の起動時には常に実行される。起動制御は、第1フェーズと、第2フェーズと、を含む。第1フェーズでは、停止時の開度である停止開度から停止開度よりも大きい第1初期開度となるように、電動膨張弁23の開度が調整される。また、第1フェーズでは、第1初期開度に調整されてから、所定時間(本実施形態では、4.5秒)第1初期開度が維持される。第2フェーズでは、第1初期開度から第1初期開度よりも小さい開度である第2初期開度に調整される。また、第2フェーズでは、第2初期開度から、圧縮機21の運転周波数に応じた開度に段階的に調整される。なお、第2フェーズは、所定条件が満たされた場合(例えば、第2フェーズの開始から所定時間が経過した場合、又は吐出温度と室外熱交換器22の温度又は室内熱交換器24の温度とが所定の計算式を満たした場合など)に終了する。
なお、本実施形態の電動膨張弁23は、停止開度が400パルスに設定されており、第1初期開度が弁全開時の開度である470パルスに設定されている。また、第2初期開度は、圧縮機21の起動時周波数に応じた開度であって、停止開度よりも小さい開度(本実施形態では、150パルス)に設定されている。しかしながら、停止開度、第1初期開度及び第2初期開度は、上記設定に限定されるものではない。特に、第1初期開度は、弁全開時の開度に近い開度であればよく、具体的には電動膨張弁23の流量特性の90%〜100%の範囲内の開度であればよい。また、第2初期開度は、圧縮機21の目標周波数、外気温度及び室内温度等が加味されて設定されてもよい。さらに、第1フェーズの実行時間である上記所定時間は、圧縮機21の同期運転時間(圧縮機モータ21Mの起動時に、インバータから所定の電流を出力し、強制的に圧縮機モータ21Mを回転させる時間)に応じて設定されていればよく、4秒以上60秒以下の範囲内にあることが好ましい。
(3)制御装置60による起動制御
図3は、空気調和機10の運転開始時における圧縮機21及び電動膨張弁23の初期動作を示すタイムチャートである。
空気調和機10の運転が停止している状態で、リモートコントローラ(図示せず)を介して室内機12に運転開始指令が入力されると、制御装置60は、電動膨張弁23の起動制御を実行する。まず、弁開度制御部62は、電動膨張弁23を停止開度(本実施形態では、400パルス)から第1初期開度(本実施形態では、470パルス)まで開き、第1初期開度(本実施形態では、470パルス)を所定時間(本実施形態では、4.5秒間)保持する。この間に、圧縮機21の起動が開始される。そして、所定時間(本実施形態では、4.5秒間)の経過後、弁開度制御部62は、圧縮機21の起動時周波数に応じた第2初期開度(本実施形態では、150パルス)となるように電動膨張弁23の開度を調整し、圧縮機21の運転周波数が上がるまで第2初期開度を保持する。その後、圧縮機21の運転周波数が段階的に大きくなるのに伴って、弁開度制御部62は、電動膨張弁23を段階的に開く。その後、所定条件が満たされた場合に、弁開度制御部62は、起動制御を終了し、フィードバック制御を開始する。フィードバック制御が行われることで、電動膨張弁23が空気調和機10の運転状態に応じた開度に調整される。
(4)特徴
(4−1)
本実施形態では、圧縮機21の起動時に、電動膨張弁23の開度が全開の第1初期開度に設定される。このため、圧縮機21の起動前に圧縮機21の吸入側と吐出側との冷媒圧力の差が過度についていたとしても、圧縮機21の起動時に圧縮機21の吸入側と吐出側との冷媒圧力の差を緩和することができ、圧縮機21の起動前以上の差が生じるのを防止することができる。このように、冷媒圧力の差を緩和することで、圧縮機21起動時の圧縮機モータ21Mのトルク負荷が大きくなることを抑制することができる。
これによって、圧縮機モータ21Mのトルク不足による圧縮機21起動異常の発生を低減することができている。
(4−2)
いわゆるセンサレスモータがロータ位置センサレス制御方式にて駆動される場合、駆動前のモータのロータ位置を推定することができないため、その駆動開始時には、まず所定の大きさの電流を流してロータを回転させることで、ロータの位置が推定される。そして、推定されたロータの位置に応じた電流が流されることで、ロータを所望の回転数で回転させる。このため、圧縮機21を駆動させる圧縮機モータ21Mがセンサレスモータである場合、圧縮機21の起動時に圧縮機モータ21Mのトルク負荷が大きいと、圧縮機モータ21Mの駆動開始時にロータの位置を推定することができないため、所望の回転数でロータを回転させることができず、圧縮機21の起動異常が生じることがある。
本実施形態では、圧縮機モータ21Mは、いわゆるセンサレスモータであるが、起動制御に第1フェーズが含まれていることで、圧縮機21起動時における圧縮機モータ21Mのトルク負荷が大きくなることを抑制することができる。これにより、圧縮機モータ21Mがセンサレスモータであっても、圧縮機21の起動異常が生じるおそれを低減することができている。
(4−3)
本実施形態では、第1初期開度を弁全開時の開度に設定している。このため、冷媒回路20内の冷媒圧力の差を短時間で緩和することができている。
(4−4)
本実施形態では、第1フェーズにおいて、第1初期開度が4.5秒間維持される。このため、冷媒回路20内の冷媒圧力の差を充分に緩和することができている。
(4−5)
本実施形態では、第2初期開度は、圧縮機21の起動時周波数(回転数)に応じた開度に設定されている。このため、圧縮機21の吸入側と吐出側との冷媒圧力の差を緩和した後、電動膨張弁23の開度を圧縮機21の運転周波数に応じた開度に設定することができる。このような第2フェーズが実行されることにより、冷凍サイクルを安定化させることができている。
(4−6)
本実施形態では、停止開度が、第1初期開度よりも小さく、第2初期開度よりも大きい開度(400パルス)に設定されている。このため、圧縮機21の停止時、すなわち空気調和機10の運転停止時に、冷媒回路20内の冷媒圧力の差が過度につくことを防止することができている。
(5)変形例
(5−1)
上記実施形態では、起動制御は、圧縮機21の起動時には常に実行されている。すなわち、上記実施形態の起動制御は、空気調和機10の運転内容に関係なく実行されている。これに代えて、例えば、起動制御が、冷房運転時、又は暖房運転時にのみ実行される制御であってもよく、空気調和機10の据付時に実行される試運転時にのみ実行される制御であってもよい。特に、冷房運転時及び/又は試運転時に起動制御が実行されることが好ましい。冷房運転時には一般的に外気温度が高いが、外気温度が高い場合には圧縮機21の起動前に冷媒圧力の差が過剰につきやすい傾向にある。このため、冷房運転時に起動制御が実行されることで、圧縮機21の起動異常の発生を低減することができる。また、空気調和機10の据付時、液閉鎖弁及びガス閉鎖弁を開けた直後は冷媒回路20内の冷媒圧力の差が過剰についた状態にある。このため、試運転時に起動制御が実行されることで、圧縮機21の起動異常の発生を低減することができる。
(5−2)
上記実施形態では、圧縮機モータ21Mとして、いわゆるセンサレスモータが採用されているが、圧縮機モータ21Mがロータの回転位置を直接検出するセンサ(例えば、ホール素子など)を備えたモータであってもよい。
(5−3)
電動膨張弁23の起動制御に含まれる第1フェーズは、圧縮機21の起動より前に開始されているが、これに限定されず、圧縮機21の起動と同時に開始されてもよく、第1フェーズ終了後に圧縮機21の起動が開始されてもよい。なお、圧縮機21の起動異常の発生を防止するためには、冷媒回路20内の冷媒圧力の差が過剰についていない状態で圧縮機21の起動を開始させた方がよいため、圧縮機21の起動が開始される前に起動制御が開始されることが好ましい。
本発明は、モータのトルク不足による圧縮機起動異常の発生を低減することができる発明であり、モータにより駆動する圧縮機を備えた冷凍装置への適用が有効である。
10 空気調和機(冷凍装置)
20 冷媒回路
21 圧縮機
21M 圧縮機モータ(モータ)
22 室外熱交換器(凝縮器)
23 電動膨張弁
24 室内熱交換器(蒸発器)
60 制御装置
特開2009−299986号公報

Claims (6)

  1. モータ(21M)を含む圧縮機(21)と、凝縮器(22)と、電動膨張弁(23)と、蒸発器(24)と、が順に接続されて構成される冷媒回路(20)と、
    前記圧縮機及び前記電動膨張弁を制御する制御装置(60)と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記圧縮機の起動時に前記電動膨張弁の開度を全開又は全開近傍の開度である第1初期開度に設定する第1フェーズと、前記第1フェーズの後に前記電動膨張弁の開度を前記第1初期開度よりも小さい第2初期開度に設定する第2フェーズと、を含む起動制御を実行する、
    冷凍装置(10)。
  2. 前記モータは、センサレスモータである、
    請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 前記第1初期開度は、前記電動膨張弁の流量特性の90%〜100%の範囲内の開度である、
    請求項1又は2に記載の冷凍装置。
  4. 前記第1フェーズは、4秒以上60秒以下の時間実行される、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  5. 前記第2初期開度は、前記圧縮機の回転数に応じた開度である、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  6. 前記制御装置は、前記圧縮機の停止時に、前記電動膨張弁の開度を、前記第1初期開度よりも小さく前記第2初期開度よりも大きい開度に設定する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の冷凍装置。
JP2013186213A 2013-09-09 2013-09-09 冷凍装置 Pending JP2015052438A (ja)

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