JP6834819B2 - 吊り金具 - Google Patents

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Description

この発明は、互いに所定幅の隙間を空けて敷設される板状の搬送材を揚重するために搬送材に装着される吊り金具に関する。
従来より、床パネルなどの板状の搬送材を揚重するための吊り金具が提供されている。これらの吊り具は、揚重用のロープやワイヤを装着された状態で床パネルの端縁に係合し、ロープ又はワイヤを上方へ持ち上げることによって搬送材を揚重することができる。
例えば特許文献1の発明では、床パネルの縁部に引掛けられる側面視L形の引掛け部品と、引掛け部品の上端側に枢着する押えアームの一端に設置された押さえ部とで床パネルの上下面を挟み、押えアームの他端に設けられた吊り連結部に吊りワイヤー等の吊り手段を連結し、クレーン等で吊り対象物を吊り上げることができる。この発明では、吊り上げられた床パネルを所定の場所へ降ろす際、引掛け部品を構成する垂直辺部が、吊り上げられた床パネルと敷設された隣接する床パネルとの間に介在して所定幅の隙間を形成し、引掛け部品を手操作で鉛直軸回りに90度回転させることにより所定幅の隙間を保持したまま吊り冶具を吊り対象物から取り外すことができる。これにより、床パネルを一旦床梁の上に仮置きしてから所定位置に移動させるという二段階の作業を一度で行うことができ、施工性を向上させることができる。
特許文献2の吊り具は、床パネル等の板状重量物の幅方向両側面及び上面を把持する一対の把持部と、板状重量物の幅方向両側面及び底面に係合する一対の落下防止フックを供えており、板状重量物は、把持部及び側面視C形の落下防止フックに挟み込まれることによって安定した状態で揚重される。一対の把持部及び一対の落下防止フックは、上方にそれぞれを開閉させる各開閉リンク機構に連結しており、吊り用のワイヤが持ち上げられるとワイヤに連結された把持部開閉リンク機構が上下に動いて一対の把持部が回動し、落下防止フック開閉リンク機構を作業者が手動で動かすと一対の落下防止フックが回動して落下防止フックを板状重量物に装着することができる。
また、特許文献3の吊り冶具は、長尺な支持部材の両端にそれぞれ水平軸で回動自在に軸着してパネル材を把持するパネル把持アームと、パネル把持アームに水平軸で回動自在に軸着しクレーンに吊り下げられる吊り下げ部とから構成されており、床パネルを吊り上げる際に使用される。この吊り冶具では、パネル把持アームを水平軸で回動させることにより吊り冶具の床パネルからの脱着を容易にすることができる。
特開2007−238220 特開2015−151259 特開2011−32672
しかしながら、特許文献1の発明では、吊り上げられた床パネルから吊り冶具を外す際に床パネル間に所定幅の隙間を形成することができるものの、吊りロープにそれぞれ単独の吊り冶具を装着しているため、床パネルへの脱着を吊り冶具の個数分行わなければならず手間がかかる。また、装着した複数の引掛け部品の位置がバランスよく配置されていないと床パネルを安定した状態で揚重することが出来ないため、吊り冶具の配置バランスをその都度一つ一つ確認しなければならず、施工性が低下する虞がある。
また、特許文献2の吊り具は、一対の把持部同士の離隔距離を変更できないため、様々な幅の板状重量物に使用することができず、また、落下防止フックに合致する厚さの板状重量物でなければ揚重することができないため、揚重できる対象物が制限される。
そして、特許文献3の吊り冶具は、パネル把持アームが水平軸で回動するため、床パネルから取り外す際に周囲にパネル把持アームの回動スペースを確保しなければならず、狭隘な工事現場では使用が困難となる可能性が高い。
そこで、本発明は、上述した課題を鑑みてなされたものであって、互いに所定幅の隙間を空けて敷設される板状の搬送材を容易に搬送することができるとともに、搬送材を降ろす際に隣接する搬送材同士の間に所定幅の隙間を形成することができる吊り金具を提供することを目的とする。
本発明の吊り金具は、互いに所定幅の隙間を空けて敷設される矩形平板状の搬送材を揚重するために、前記搬送材に装着される吊り金具であって、前記搬送材の互いに平行な側縁に係合する少なくとも一対の係合部と、両端に前記係合部を保持する長尺な支持部材と、前記支持部材の両端に設けられ、揚重用ロープを連結する一対の吊下げ部と、を備え、前記係合部は、鉛直方向に延びる棒状の軸部と、該軸部の下端から直角に折曲して前記搬送材に引掛ける引掛け片とを有するL字型に形成された部材であり、且つ、前記軸部を中心に回転可能に保持されており、前記軸部及び前記引掛け片は、軸幅を前記隙間の幅と略同一に形成されることを特徴としている。
本発明の吊り金具は、前記係合部に、該係合部を回転操作可能な操作部が連結されており、前記係合部は、前記支持部材の両端にそれぞれ複数保持され、前記操作部は、複数の前記係合部を回転操作可能であることを特徴としている。
本発明の吊り金具は、前記操作部は、一端を前記軸部に挿着する筒部材に固定された連結板と、該連結板の他端を回転自在に固定して前記係合部を回転操作する板状のハンドル部と、を有し、前記ハンドル部をスライドさせると、前記係合部が回転して前記引掛け片の先端を前記隙間の延びる方向へ向かせることを特徴としている。
本発明の吊り金具は、前記操作部が、前記引掛け片を搬送材に引掛ける方向へスライド付勢する付勢手段を有することを特徴としている。
本発明の吊り金具は、前記支持部材が、長手方向に伸縮自在であることを特徴としている。
本発明の吊り金具によると、支持部材の両端に保持される少なくとも一対の係合部は、軸部と引掛け片を有するL字型に形成され、且つ、軸部を中心に回転可能に保持されている。そして、軸部及び引掛け片は、軸幅を隙間の幅と略同一に形成される。したがって、係合部を搬送材に係合させて搬送材を所定の位置に降ろすと、隙間の所定幅と略同一の幅を有する軸部が、降ろされた搬送材と隣接する搬送材との間に介在することとなり、引掛け片を隙間の延びる方向へ回転させて取り外すと搬送材同士の間に所定幅の隙間が形成される。つまり、降ろされた搬送材を一旦仮置きし、所定幅の隙間を形成するために更に搬送材を移動させるという2段階の動作を一度に集約することができ施工性を向上させることができる。また、係合部は長尺な支持部材の両端に保持されるので、係合部の取付け位置を都度調整する必要がなく施工手間を省略することができる。
本発明の吊り金具によると、係合部は、支持部材の両端にそれぞれ複数保持されており、操作部は、複数の係合部を回転操作することができる。したがって、一方の操作部を操作するだけで支持部材の一端に保持される複数の係合部を一度に回転することができ、吊り金具の搬送材への取付け及び取り外しを容易に行うことができる。
本発明の吊り金具によると、操作部は、一端を軸部に挿着する筒部材に固定された連結板と、連結板の他端を回転自在に固定して係合部を回転操作する板状のハンドル部と、を有している。そして、ハンドル部をスライドさせると、係合部が回転して引掛け片の先端を隙間の延びる方向へ向かせることができる。したがって、各ハンドル部をスライドさせるだけで支持部材の一端に保持される複数の係合部を一度に回転させることができ、吊り金具の搬送材への取付け及び取り外しを容易に行うことができる。
本発明の吊り金具によると、操作部は、引掛け片を搬送材に引掛ける方向へスライド付勢する付勢手段を有しているので、スライドさせたハンドル部から手を離すと、付勢手段の付勢によってハンドル部を自動的に元の位置に戻すことができる。したがって、ハンドル部をスライドさせると引掛け片の先端を隙間の延びる方向へ向ける係合部が、搬送材の移動中に誤って搬送材から外れる事故を防止することができる。
本発明の吊り金具によると、支持部材は、長手方向に伸縮自在であるので、様々な大きさの搬送材に装着することができ、利便性を向上させることができる。
吊り金具を示す平面図。 吊り金具を示す側面図。 吊り金具を示す正面図。 搬送材を示す斜視図。 吊下げ部廻りの部材を分解した様子を示す斜視図。 吊下げ部廻りの部材を示す斜視図。 図1のA部拡大図。 ハンドル部をスライドさせる様子を示す部分拡大平面図。 ハンドル部を係合部側までスライドさせた様子を示す部分拡大平面図。 図7のB−B断面図。 係合部が上方に移動して搬送材に係合する様子を示す部分拡大断面図。 図9のC−C断面図。 引掛け片を隙間の延びる方向へ向けた状態で吊り金具を搬送材から取り外す様子を示す部分拡大断面図。 吊り金具を搬送材に設置する様子を示す側面図。 引掛け片を隙間の延びる方向へ回転させた状態を示す部分拡大平面図。 伸縮可能な支持部材を示す斜視図。
以下、吊り金具の最良実施形態について各図を参照しつつ説明する。なお、本願発明の吊り金具は、揚重用ロープを連結した状態で、工事現場に載置された板状の床パネルに装着して所定位置へ搬送し、床パネルを降ろす際に隣接する床パネル同士の間に所定幅の隙間を形成することを主目的とする機材である。また、本願において、鉛直とは、床梁などに床パネルである搬送材を敷設した状態において、搬送材の上面に対して直交することをいい、軸幅とは、断面円形の棒状部材の軸径と同一の意味である。
吊り金具1は、図1及び図2に示すように、互いに所定幅の隙間Sを空けて敷設される矩形平板状の床パネルである搬送材2を揚重するために、搬送材2に装着される金具であって、搬送材2の互いに平行な側縁に係合する少なくとも一対の係合部3と、両端に係合部3を保持する長尺な支持部材4と、支持部材4の両端に設けられ、揚重用ロープRを連結する一対の吊下げ部5と、を備えている。また、係合部3には、係合部3を回転操作可能な操作部6が連結されている。
吊り金具1を装着する搬送材2は、互いに所定幅の隙間Sを空けて床梁上部に敷設される板状の床パネルである。具体的には、押出成形セメント版のような中空パネルや、床板の下面に根太材や下地材を固定している床パネルなどが好適である。なお、以上に挙げた床パネル以外にも床パネルに係合部3を引掛けることができるものであればよい。ここでは、中空パネルの場合について説明を行う。搬送材2は、図4に示すように、長尺な板状パネルで、幅方向の端面から長手方向へ延びる複数の中空部21を形成している。工事現場に搬入された搬送材2は、積層して保管され、クレーン等で揚重されて床梁などの所定の位置へ敷設される。搬送材2は、長手方向に隣接する搬送材2との間に隙間Sを空けて敷設され、搬送材2が中空パネルの場合、隙間Sの幅W1は10mm〜15mm程度である。なお、この幅W1は、搬送材2の種類や形状によって変化する。
係合部3は、図2及び図10に示すようにL字型をしており、搬送材2の長手方向の側面側から搬送材2の互いに平行な側縁に係合する少なくとも一対の部材で、後述する支持部材4の保持板43に保持されている。ここでは、係合部3が、支持部材4の一端に2つ保持されている場合について説明する。係合部3は、鉛直方向に延びる棒状の軸部31と、軸部31の下端から直角に折曲して搬送材2に引掛ける引掛け片32とを有するL字型に形成された部材であり、軸部31を中心に回転可能に支持部材4に保持されている。軸部31は、上端を支持部材4よりも上方へ突出させており、その軸表面に雄ねじを形成している。また、軸部31及び引掛け片32は、軸幅W2を隙間Sの幅W1と略同一に形成される。
係合部3が操作部6によって回転操作されていない場合、図2に示すように、引掛け片32は、支持部材4を挟んで対向する係合部3へその先端を向けている。また、支持部材4の一端に保持される係合部3の数は、搬送材2の形状や状況に応じて増減してもよく、支持部材4の一端に1又は3以上の係合部3を保持してもよい。
図10によく示されているように、軸部31には、上端側から順に、軸部31に螺着する筒状の第1筒部材33、軸部31をより強固に第1筒部材33に固定する第1ナット3a、平板状の係止板34、係止板34が下方へ移動することを防止する第2ナット3b、及び軸部31の傾きを防止する筒状の第2筒部材35が設置されている。
第1筒部材33は、係合部3と操作部6とを連結する筒状の部材で、軸方向へ貫通する第1貫通孔33aの内周面に雌ねじを形成している。第1筒部材33の下端側から第1貫通孔33aの略中央部分までには、軸部31がねじ込まれており、また、第1筒部材33の上端側から第1貫通孔33aの略中央部分までには、後述する操作部6の固定ボルト6aがねじ込まれている。第1筒部材33の下方に設置される第1ナット3aは、軸部31に螺着しており、振動などによって軸部31の第1筒部材33へのねじ込みが緩むことを防止する所謂ダブルナットの役割を担っている。
係止板34は、図1及び図5に示すように、支持部材4に平面視直交する方向へ延びる長尺な平板状の部材である。また、係止板34は、長手方向の両端部に板厚方向へ貫通する第1挿通孔34aを形成し、軸部31を挿通している。図10に示すように、係止板34は、楔となって第1筒部材33及び第1ナット3aを装着した係合部3が、係止板34よりも下方へ移動することを防止する。また、係止板34の下方に設置される第2ナット3bは、軸部31に螺合して係止板34の下方への移動を防止する。そして、図5によく表れているように、係止板34の長手方向の略中央には、係止片34の上面から上方に突出し、吊下げ部5に連結される板片36が溶接固定されている。板片36はその板厚方向へ貫通する第1ボルト孔36aを有しており、この第1ボルト孔36aと後述する吊下げ部5の吊り板52に形成される第6ボルト孔52bとを整合して先端ねじボルト9で枢着固定することにより、板片36は吊り板52と連結される。このように板片36と吊下げ部5とが連結されるので、吊下げ部5が揚重用ロープRで吊り上げられると係止片34も連動して上方に移動することになる。
第2筒部材35は、支持部材4の保持板43に溶接固定されており、図10に示すように、軸方向へ貫通する第2貫通孔35aに軸部31を挿通している。このように第2筒部材35に軸部31を挿通することによって軸部31の傾きを防止し、搬送材2に係合した係合部3が搬送材2から外れることを防ぐことができる。
なお、係止板34及び第2筒部材35のそれぞれの孔には、雌ねじが設けられておらず、第1筒部材33、第1ナット3a、及び第2ナット3bの孔の内周面には、雌ねじが形成されている。
支持部材4は、図1に示すように、長尺な部材で、その全長は搬送材2の長手方向の長さ寸法とほぼ同一に形成される。図2及び図5に示すように、支持部材4は、鋼管やパイプのように内部が中空となっている長尺な腕部41と、腕部41の両端に設置されて吊下げ部5を枢着固定する板状の一対の固定板42と、支持部材4の両端に設置されて係合部3を保持する保持板43を有している。
固定板42は、吊下げ部5とボルト・ナット接合される平板状の部材で、腕部41の長手方向に沿うように設置されている。図3及び図10に示すように、固定板42の係合部3側の小口面42aには、保持板43が小口面42aの全面を覆うように溶接固定されている。また、固定板42は、図5に示すように、腕部41の長手方向に沿って複数の第2ボルト孔42bを形成しており、吊下げ部5を固定板42に固定する際、搬送材2の長さに合わせて最適な孔を選択することにより支持部材4の長さを調整することができる。なお、固定板42は、係合部3と反対側の端部を腕部41の側面に当接しており、固定板42と腕部41とはビス(図示しない)で固定されている。
また、図2等では腕部41を1つの部材で形成しているが、図16に示すように、腕部41を受け材41aと差込材41bとに二分割してもよい。差込材41bは、受け材41aよりも断面が小さく、受け材41aの中空部分に挿入することができる。したがって、搬送材2の形状に応じて腕部41の長さを伸縮させることができ、使い勝手のよい吊り金具1とすることができる。
保持板43は平板状の部材で、腕部41に対して平面視直交する方向へ延びるとともに係止板34に対して側面視直交するように設置されている。図3及び図10に示すように、保持板43の固定板42を溶接固定している面と反対側の面43aに、第2筒部材35の側面を溶接固定している。なお、保持板43の幅寸法は、第2筒部材35を溶接固定できる寸法であればよく、また、保持板43の長さ寸法は、支持部材4の一端に保持される係合部3の数及び係合部3同士の間隔によって変化する。
吊下げ部5は、図2に示すように、吊り金具1と揚重用ロープRを連結する部分である。図5及び図6に示すように、支持部材4に固定される平板状の固定部51と、一端を固定部51に連結し、他端を揚重用ロープRに連結する平板状の吊り板52と、を有している。固定部51は、板厚方向へ貫通する第3ボルト孔51a及び第4ボルト孔51bを一定の間隔を空けて設けており、吊り板52は、板厚方向へ貫通する3箇所の孔を第5ボルト孔52a、第6ボルト孔52b、及びロープ孔52cの順に所定の間隔を空けて形成している。
図5及び図6に示すように、固定部51は、第3ボルト孔51aが第4ボルト孔51bに対して下方となるように配置され、第3ボルト孔51aと固定板42に設けられた第2ボルト孔42bとの位置を整合させて第1ボルト7とナット8で固定することにより支持部材4に回動不能に固定される。また、吊り板52は、ロープ孔52cよりも第5ボルト孔52aが腕部41側に位置するように3箇所の孔を腕部41の長手方向に沿って配置される。そして、第5ボルト孔52aと第4ボルト孔51bは、軸の先端部のみに雄ねじを形成する先端ねじボルト9によって連通され、第6ボルト孔52bと第1ボルト孔36aも同様に先端ねじボルト9によって連通される。各挿通孔を連通するそれぞれの先端ねじボルト9は、反対側から突出する先端部のねじ部分にキャップナット10を螺着されて強固に締付けられる。このとき、吊り板52は、固定部51及び板片36に回動自在に枢着固定される。また、ロープ孔52cには、揚重用ロープRが通される。
操作部6は、支持部材4の一端に保持される複数の係合部3と連結して係合部3の回転を操作することができる。図10及び図1に示すように、操作部6は、第1筒部材33にねじ込まれて係合部3と連結する固定ボルト6aと、一端を固定ボルト6aの頭部下面と第1筒部材33の上面との間に介在させて第1筒部材33に固定される連結板61と、連結板61の他端を回転自在に固定して係合部3を回転操作する板状のハンドル部62と、支持部材4に固定されるとともにハンドル部62に連結してハンドル部62の操作を制御するバネ部64と、を有している。
連結板61は、第1筒部材33と操作部6を連結する細長の部材で、その板厚方向へ貫通する第2挿通孔61aを長手方向の両端部に設けている。固定ボルト6は、第1筒部材3側の第2挿通孔61aを挿通した後に第1筒部材33の上端から第1貫通孔33aの略中央部分までねじ込まれ、第1筒部材33に固定される。このとき、連結板61は、第1筒部材33に回動不能に固定された状態となる。なお、連結板61は、第1筒部材33を介して係合部3と連結する部材であるため、その数は1つの保持板43に支持される係合部3の数によって変動する。
図7及び図10に示すように、ハンドル部62は細長な平板状の部材で、連結板61及び吊下げ部5よりも上方に位置している。また、ハンドル部62は、その板厚方向へ貫通する第3挿通孔62aを長手方向に沿って複数設けている。連結板61及びハンドル部62は、連結板61のハンドル部62側の第2挿通孔61aに連結板61の下方側から第2ボルト71を挿入し、連結板61の上方に突出した第2ボルト71に筒状のスペーサー材63及びハンドル部62を挿入して第3ナット6b、袋ナット6cを順にねじ込むことにより連結することができる。
筒状のスペーサー材63は、軸方向へ貫通する第3貫通孔63aに第2ボルト71を挿通しており、連結板61とハンドル部62との間に介在して連結板61とハンドル部62とを上下方向に間隔を空けて配置させる。そして、ハンドル部62は、複数ある第3挿通孔62aのうちの1つに第2ボルト71を挿通し、ハンドル部62の上方に位置する第3ナット6bは、第2ボルト71に螺着する。このとき、第3ナット6bは、連結板61が第2ボルト71を軸に回動できるよう若干緩めて設置される。なお、第2ボルト71を挿通する第3挿通孔62aは、1つの保持板43に設置される係合部3同士の離隔距離に応じて選択することができる。そして、袋ナット6cは、第3ナット6bから突出する第2ボルト71に螺着し、第3ナット6bが緩んで第2ボルト71から外れないよう確実に固定する。
バネ部64は、図1から図3に示すように、支持部材4に固定される支持部65と、引掛け片32を搬送材2に引掛ける方向へスライド付勢するバネ片66と、を有している。支持部65は、腕部41の上下面にそれぞれ配置される板状の支持片65aと、支持片65aに下部を固定されて立設する正面視C形の立設部65bと、から形成される。支持片65aは、細長に形成された板状の部材で、その両端部には板厚方向に貫通する孔(図示しない)が設けられている。なおこの孔は、腕部41の上下に各支持片65aを配置した際、互いの孔が平面視において整合するように形成されている。立設部65bは、2本の脚の先端に雄ねじを有するC形のボルトである。立設部65bは、上側の支持片65aの上方から腕部41の上下に配置された支持片65aの各孔へ2本の脚をそれぞれ挿入し、下側の支持片65aの下方に突出した雄ねじにナット8を螺合することによって、腕部41に狭着固定される。
バネ片66は、弾性力を有する長尺なバネで形成されており、図7に示すように、一端側を立設部65bの脚同士を繋ぐ水平部分に引掛けており、他端側をハンドル部62の第3挿通孔62aに引掛けている。
続いて、このように構成されている係合部3、吊下げ部5、操作部6の動作について説明する。なお、吊り金具1は対称形であるため、吊り金具1の両端部にそれぞれ位置する各部の動作は同様である。したがって、各部の詳細な動作については、長手方向の一方の端部を示す図を中心に説明を行う。
吊り金具1を吊り上げていない場合、図2に示すように、引掛け片32は、支持部材4を挟んで対向する係合部3へその先端を向けている。また、図10に示すように、吊り金具1は、保持板43の下面と搬入材2の上面2aとを当接するとともに、第2筒部材35の上面と第2ナット3bの下面とを当接するように設置されている。
操作部6を操作して係合部3を回転させる場合は、図7から図9に示すように、ハンドル部62を固定ボルト6aを中心に手動でスライドさせ、固定ボルト6a側へ移動させる。このとき、先述したように、連結板61のハンドル部62側の端部は、第2ボルト71を軸に回動でき、連結板61の固定ボルト6a側の端部は、第1筒部材33に回動不能に固定されているので、ハンドル部62をスライドさせると、連結板61の動きに連動して係合部3全体を回転させることができる。回転した係合部3は、図7及び図9に示すように、支持部材4に対して平面視直交する方向へ引掛け片32の先端の向きを変える。また、ハンドル部62の第3挿通孔62aに引掛けられるバネ片66は、引掛け片32を搬送材2に引掛ける方向へスライド付勢するので、スライドさせたハンドル部62から手を離すとバネ片66の付勢によりハンドル部62が自動的に元の位置に戻る。
図11に示すように、吊下げ部5を上方に引き上げた場合、固定部51及び板片36に枢着固定する吊り板52は、各先端ねじボルト9を軸に回動して吊り板52の揚重用ロープR側の端部を上方に持ち上げる。このとき、固定部51には下向きに押さえつける負荷が作用し、固定部51は搬送材2の上面2aを押圧する。そして、板片36、板片36を溶接固定する係止板34、係合部3、及び軸部31に設置された各部材は、引掛け片32が搬送材2の上側の板の下面に引掛かるまで吊り板52の動きに連動して上方に移動する。
続いて、このように構成されている吊り金具1の使用方法について説明を行う。なお、吊り金具1は、搬送材2に装着される際に、支持部材4の両端部に位置している各軸部31が搬送材2の長手方向の側縁に当接するよう、予め支持部材4の長さを先述した方法により調整している。まず係合部3を搬送材2の側縁に係合させる。具体的には、図14に示すように、支持部材4を搬送材2の上面2aに対して傾斜させ、吊り金具1の長手方向の一端部を持ち上げる。そして、吊り金具1の他端部側の係合部3の引掛け片32を搬送材2の中空部21に差し込み、吊り金具1の一端部側のハンドル部62を手動でスライドして係合部3を90度回転させる。このとき、回転した引掛け片32は、図9に示すように、支持部材4の長手方向に対して平面視直交する方向へ延びている。
次に、係合部3の回転した状態を保持したまま支持部材4を搬送材2に対して平行となるように吊り金具1の一端部を下方へ降ろし、ハンドル部62から手を離して吊り金具1の一端部側の引掛け片32を搬送材2の中空部21に差し込む。このとき、各軸部31は搬送材2の側縁に当接した状態で設置される。
続いて、吊り板52に装着された揚重用ロープRを上方に持ち上げて搬送材2を吊り上げる。このとき、吊り板52の揚重用ロープR側の一端が上方に持ち上がって固定部51は搬送材2を押圧する。また、同時に係合部3も上方に持ち上がるので、引掛け片32は、搬送材2の上側の板の下面に引掛かって搬送材2を上方に持ち上げる。したがって、揚重用ロープRを吊り上げると固定部51と引掛け片32とで中空パネルの上側の板を挟着することができるので、搬送材2が搬送中に誤って吊り金具1から外れるという事故を防ぐことができる。
搬送材2を吊り上げて所定の位置まで移動させたら、図2に示すように、軸部31を既に敷設された隣接する搬送材2の長手方向の側縁に当接させながら搬送材2を降ろす。このとき軸部31の軸幅W2は、隙間Sの幅W1と略同一に形成されているので、搬送材2同士の間に介在して隙間Sを形成する。そして、一対のハンドル部62を係合部3の位置までスライドさせ、図12及び図15に示すように、引掛け片32を隙間Sの延びる方向へ90度回転させる。また、引掛け片32の軸幅も軸部31の軸幅W2と同様であるので、図13に示すように、この状態で吊り金具1を上方へ移動させると、吊り金具1を搬送材2から外すことができる。したがって、吊り金具1を取り外すと搬送材2同士の間には隙間Sが形成された状態となる。
このように、軸部31及び引掛け片32の軸幅W2を隙間Sの幅W1に合わせて形成しているため、床梁などに降ろして一度仮置きした搬送材2をさらに移動させ、隣接する搬送材2との間に所定幅の隙間Sを形成するというような二段階の作業を行う必要がなく、施工性を向上させることができる。
また、吊り金具1はハンドル部62によって複数の係合部3を一度に回転操作することができるため、吊り金具1の搬送材2への装着を容易に行うことができる。そして、支持部材4の両端に位置する一対の係合部3は、支持部材4によって保持されているので、板状の搬送材2を安定して吊り上げることができる。
また、本発明の実施の形態は上述の形態に限ることなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは云うまでもない。
この発明は、中空パネルや裏面に根太材及び下地材を固定された床パネルを揚重して敷設する際に好適に使用することができる。
1 吊り金具
2 搬送材
3 係合部
31 軸部
32 引掛け片
33 第1筒部材
4 支持部材
5 吊下げ部
6 操作部
61 連結板
62 ハンドル部
R 揚重用ロープ
S 隙間
W1 幅
W2 軸幅

Claims (5)

  1. 互いに所定幅の隙間を空けて敷設される矩形平板状の搬送材を揚重するために、前記搬送材に装着される吊り金具であって、
    前記搬送材の互いに平行な側縁に係合する少なくとも一対の係合部と、
    両端に前記係合部を保持する長尺な支持部材と、
    前記支持部材の両端に設けられ、揚重用ロープを連結する一対の吊下げ部と、を備え、
    前記係合部は、鉛直方向に延びる棒状の軸部と、該軸部の下端から直角に折曲して前記搬送材に引掛ける引掛け片とを有するL字型に形成された部材であり、且つ、前記軸部を中心に回転可能に保持されており、
    前記軸部及び前記引掛け片は、軸幅を前記隙間の幅と略同一に形成されることを特徴とする吊り金具。
  2. 前記係合部には、該係合部を回転操作可能な操作部が連結されており、
    前記係合部は、前記支持部材の両端にそれぞれ複数保持され、
    前記操作部は、複数の前記係合部を回転操作可能であることを特徴とする請求項1に記載の吊り金具。
  3. 前記操作部は、一端を前記軸部に挿着する筒部材に固定された連結板と、該連結板の他端を回転自在に固定して前記係合部を回転操作する板状のハンドル部と、を有し、
    前記ハンドル部をスライドさせると、前記係合部が回転して前記引掛け片の先端を前記隙間の延びる方向へ向かせることを特徴とする請求項2に記載の吊り金具。
  4. 前記操作部は、前記引掛け片を前記搬送材に引掛ける方向へスライド付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項3に記載の吊り金具。
  5. 前記支持部材は、長手方向に伸縮自在であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の吊り金具。
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