JP6834796B2 - 部品搬送システム及び部品搬送方法 - Google Patents

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Description

本発明は、部品搬送システム及び部品搬送方法に関する。
車両のドア等のワークをワーク搬送装置で搬送しつつ、搬送過程においてロボットがワークに所定の部品を組み付ける部品搬送システムが、例えば特許文献1等で提案されている。
このようなシステムにおいては、ワークに組み付ける部品を部品供給トレーにセットして各ロボットに搬送する。そして、各ロボットは部品供給トレーから適宜部品をピッキングしてワークに組み付ける。
特許文献1には従来の部品搬送システムの一例が開示されている。特許文献1のシステムのように、部品を組み付けるワークが車両ドア等のパーツである場合、車種や仕様に応じてワークの構成が異なる。したがって、ワーク搬送装置で搬送される各車種のパーツに応じて組み付けるべき部品の種類や数量が異なるため、部品の種類や数量に応じて異なる仕様の部品供給トレーを用いている。
特開2000−5952号公報
しかしながら、従来の部品搬送システムでは、異なる仕様の部品供給トレーを準備することによりコストが増大する。また、各部品供給トレーの仕様に応じてロボットに対してピッキングのための個別の教示を与える必要がある。
例えば、一つのライン上の車両パーツの種類に応じて要求される部品をセットした部品供給トレーを選択できるように、各部品供給トレーの個別のトラッキング情報をピッキングのための教示に含める必要がある。また、各部品供給トレーの仕様に応じてそれらのレイアウトが異なるため、各ロボットに対して個別の部品供給トレーに応じて部品のセット位置情報等を与える必要がある。
したがって、部品搬送システムの動作を統括制御する上位コントローラは、このようなトレートラッキング情報及びピッキング位置情報に基づいて、各ロボットとの通信を行う必要があるため、各ロボットによる部品のピッキング制御が煩雑化する。このため、何らかの理由でピッキング制御の一部に誤差が生じることによって、システム全体の停止に繋がりうるシステムエラーの発生確率が高まる恐れがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、低コスト且つシステムエラーの発生確率を低減できる部品搬送システム及び部品搬送方法を提供することにある。
本発明のある態様によれば、部品供給トレーから部品をピッキングして複数種類のワークに組み付けるロボットに前記部品供給トレーを搬送する部品搬送システムが提供される。この部品搬送システムの部品供給トレーは、ワークにロボットが組み付けるべき種類ごとの各部品を少なくとも要求される数量分セット可能に構成される。また、この部品搬送システムは、部品供給トレーに部品をセットする部品セットステーションと、ロボットが配置されるロボットステーションと、部品セットステーションで部品がセットされた部品供給トレーをロボットステーションに搬送する搬送装置と、を有する。
本発明の他の態様によれば、部品供給トレーから部品をピッキングしてワークに組み付けるロボットに前記部品供給トレーを搬送する部品搬送方法が提供される。部品供給トレーに、ロボットがワークに組み付けるべき複数種類の各部品をそれぞれ要求される数量分セットされた状態とし、各部品がセットされた状態の部品供給トレーをロボットに搬送する、
本発明によれば、コストを低減しつつ、システムエラーの発生確率が低減される。
図1は、本実施形態の部品搬送システムの構成を説明する図である。 図2Aは、部品供給トレーの概略斜視図である。 図2Bは、部品供給トレーに部品がセットされた状態を説明する図である。 図3Aは、トレー位置決め機構の概略構成を説明する図である。 図3Bは、トレー位置決め機構の概略構成を説明する図である。 図4は、締結対象の各ワークと必要な締結部品の関係の一例を示す表である。 図5は、本実施形態の部品搬送システムの作動状態を説明するフローチャートである。
以下、図面等を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の部品搬送システム10の構成を説明する図である。本実施形態では、ワークとしての複数車種の車両パーツである車両用ドアとして、右側前方ドアRFD、右側後方ドアRRD、左側前方ドアLFD、及び左側後方ドアLRDに組み付けるための部品としての締結部品を組み付ける(締結する)ロボットに搬送するシステムの例を説明する。
図示のように、部品搬送システム10は、部品セットステーション12と、ロボットステーション14と、搬送装置としてのコンベヤ装置16と、を有している。
部品セットステーション12は、部品供給トレー20に締結部品がセットされるステーションである。特に、本実施形態では、締結部品として、3種類のボルトb1,b2,b3、及び2種類のナットn1,n2が用いられる。なお、本実施形態では、部品セットステーション12で各締結部品がセットされた部品供給トレー20は、コンベヤ装置16の2つの搬送経路である第1搬送経路16a及び第2搬送経路16bを用いてロボットステーション14に搬送される。
より具体的には、部品セットステーション12で締結部品がセットされた状態の部品供給トレー20は、適宜、第1搬送経路16a上及び第2搬送経路16b上をそれぞれ、図の矢印A方向及び矢印B方向に沿って搬送される。
そして、本実施形態では、部品供給トレー20は、各ボルトb1,b2,b3、及び各ナットn1,n2をセット可能に構成されている。以下では、部品供給トレー20の構成について詳細に説明する。
図2Aは、部品供給トレー20の概略斜視図である。
図示のように、部品供給トレー20は、主として、ベース部22及びプレート部24から構成されている。ベース部22は、略矩形状の平面形状を有する板状に形成される。そして、ベース部22には、ナットn1をセットするための2箇所の第1ナットセットピンp1及びナットn2をセットするための2箇所の第2ナットセットピンp2が設けられている。
さらに、ベース部22には、第1ナットセットピンp1及び第2ナットセットピンp2を介してプレート部24が貼り合わせられるように組み付けられている。
また、ベース部22の長手方向に沿った長辺部22a,22aには、それぞれ、2つのキッティングロケート孔28が、長手方向に沿った略等間隔に形成されている。キッティングロケート孔28は、部品セットステーション12において部品供給トレー20に各締結部品をセットするにあたり、部品供給トレー20を当該部品セットステーション12内の所定位置に位置決めすべく、図示しない位置決めピンが挿通する穴である。
一方、プレート部24は、略矩形状の平面形状を有する板状に構成されている。プレート部24の長辺部24aは、ベース部22の長辺部22aと同程度の長さに形成される。また、プレート部24の短辺部24bは、ベース部22の短辺部22bよりも短く形成される。
また、プレート部24には、ボルトb1、ボルトb2、及びボルトb3をセットするための6箇所の第1ボルト孔h1,3箇所の第2ボルト孔h2,及び6箇所の第3ボルト孔h3がそれぞれ設けられている。
すなわち、本実施形態の部品供給トレー20には、締結部品としての各ボルトb1,b2,b3及び各ナットn1,n2をセットするための締結部品セット部が18箇所形成されることとなる。
なお、ベース部22には、第1ボルト孔h1、第2ボルト孔h2、及び第3ボルト孔h3のそれぞれに相当する位置にこれらに連通する図示しない穴部が形成される。これにより、ボルトb1、ボルトb2、及びボルトb3がプレート部24の厚さ以上の長さを有していても、これらの第1ボルト孔h1、第2ボルト孔h2、及び第3ボルト孔h3へ安定してセットされる。
特に、締結部品セット部としての第1ボルト孔h1、第2ボルト孔h2、第3ボルト孔h3、第1ナットセットピンp1、及び第2ナットセットピンp2が、図2Aに示されるような予め定められる所定のレイアウト(配置位置)に固定されることで、後述するロボット40による締結部品のピッキングのための教示内容を簡素化することができる。
さらに、プレート部24には、4箇所の角部のそれぞれに、上述のロボットステーション14において部品供給トレー20を位置決めするためのロケート孔32が設けられている。なお、ベース部22においても、各ロケート孔32に対向する位置にそれぞれ図示しない孔部が形成される。したがって、当該孔部及びロケート孔32によって、ベース部22及びプレート部24を貫通するように後述する位置決めピン50を挿入することが可能となっている。
図2Bは、上記構成を有する部品供給トレー20に各締結部品がセットされた状態を説明する図である。なお、図2Bは、全ての第1ボルト孔h1、第2ボルト孔h2、第3ボルト孔h3、第1ナットセットピンp1、及び第2ナットセットピンp2に、ボルトb1,b2,b3、及びナットn1,n2がそれぞれセットされた状態を示している。
図1に戻り、本実施形態のロボットステーション14は、前方ドア用ロボットステーションとしての第1ロボットステーション14−1、後方ドア用ロボットステーションとしての第2ロボットステーション14−2、前方ドア用ロボットステーションとしての第3ロボットステーション14−3、及び後方ドア用ロボットステーションとしての第4ロボットステーション14−4の4つのステーションにより構成されている。
それぞれのロボットステーション14−1〜14−4には、第1ロボット40−1、第2ロボット40−2、第3ロボット40−3、及び第4ロボット40−4が配置されている。さらに、それぞれのロボットステーション14−1〜14−4では、各ピッキング位置P1〜P4において部品供給トレー20が位置決めされ、各ロボット40−1〜40−4により締結部品がピッキングされる。
特に、本実施形態では、左側前方ドアLFDへの締結部品の組み付けを行う第1ロボットステーション14−1、及び左側後方ドアLRDへの締結部品の組み付けを行う第2ロボットステーション14−2が一つの部品供給トレー20の搬送経路である第1搬送経路16a上に配置されている。
一方、右側前方ドアRFDへの締結部品の組み付けを行う第3ロボットステーション14−3、及び右側後方ドアRRDへの締結部品の組み付けを行う第4ロボットステーション14−4が一つの部品供給トレー20の搬送経路である第2搬送経路16b上に配置されている。
そして、本実施形態の部品搬送システム10では、第1搬送経路16aに沿って、ワークとしての左側前方ドアLFD及び左側後方ドアLRDを締結位置C1及びC2にそれぞれ搬送するための第1ワーク搬送装置42が設けられている。さらに、第2搬送経路16bに沿って、ワークとしての右側前方ドアRFD及び右側後方ドアRRDを締結位置C3及びC4にそれぞれ搬送するための第2ワーク搬送装置43が設けられている。
なお、第1ワーク搬送装置42及び第2ワーク搬送装置43は、それぞれ、各ドアの締結位置C1〜C4への搬送するAGV(Automatic Guided Vehicle)台車によって構成されている。第1ワーク搬送装置42には、図示しないワークセットステーションにおいて左側前方ドアLFD及び左側後方ドアLRDが搭載される。そして、図1に示すように、第1ワーク搬送装置42は、搭載された左側前方ドアLFD及び左側後方ドアLRDがそれぞれ締結位置C1及びC2に位置するようにセットされる。
一方、第2ワーク搬送装置43には、図示しないワークセットステーションにおいて右側前方ドアRFD及び右側後方ドアRRDが搭載される。そして、図1に示すように、第2ワーク搬送装置43は、搭載された右側前方ドアRFD及び右側後方ドアRRDがそれぞれ締結位置C3及びC4に位置するようにセットされる。
次に、各ロボットステーション14−1〜14−4における締結についてより具体的に説明する。
先ず、第1ロボットステーション14−1において第1ロボット40−1は、ピッキング位置P1でピッキングした締結部品を、締結位置C1において車種別の左側前方ドアLFDに組み付ける(締結する)。なお、左側前方ドアLFDの締結対象パーツ(前方ドア)は、例えば左ドアミラー又は左側前方ドアレギュレータである。
第2ロボットステーション14−2において第2ロボット40−2は、ピッキング位置P2でピッキングした締結部品を、締結位置C2において車種別の左側後方ドアLRDに締結する。なお、左側後方ドアLRDの締結対象パーツ(後方ドア)は、例えば左側後方ドアレギュレータである。
第3ロボットステーション14−3において第3ロボット40−3は、ピッキング位置P3でピッキングした締結部品を、締結位置C3において車種別の右側前方ドアRFDに締結する。なお、右側前方ドアRFDの締結対象パーツ(前方ドア)は、例えば右ドアミラー又は右側前方ドアレギュレータである。
第4ロボットステーション14−4において第4ロボット40−4は、ピッキング位置P4でピッキングした締結部品を、締結位置C4において車種別の右側後方ドアRRDに締結する。なお、右側後方ドアRRDの締結対象パーツ後方ドアは、例えば右側後方ドアレギュレータである。なお、各ロボット40は、上記ピッキング位置P1〜P4におけるピッキング及び各ドア部品への締結部品の締結をそれらのアームを伸縮させつつ実行する。なお、図1においては、基本的に各ロボット40のアームが伸びている状態(締結を実行する状態)を示しているが、参考のため、第1ロボット40−1におけるアームが縮んでいる状態(ピッキングを実行する状態)を点線で示している。
なお、上記構成において、第1ワーク搬送装置42をAGV台車で構成し、左側前方ドアLFDと左側後方ドアLRDを同一のAGV台車で締結位置C1及び締結位置C2に搬送することが好ましい。このような構成をとることで、共通の第1搬送経路16a上に配置されている第1ロボットステーション14−1及び第2ロボットステーション14−2における締結作業を、それぞれの締結対象である左側前方ドアLFD及び左側後方ドアLRDが積載された同一のAGV台車を移動させつつ実行することができる。
すなわち、第1ロボットステーション14−1の締結位置C1及び第2ロボットステーション14−2の締結位置C2に左側前方ドアLFD及び左側後方ドアLRDをそれぞれ搬送するための別々のラインを設ける必要が無いので、システム構成が簡素化される。
次に、コンベヤ装置16は、第1搬送経路16aと、第2搬送経路16bと、回送路16cと、コンベヤ駆動機構45と、トレー位置決め機構47と、を備えている。
第1搬送経路16a、第2搬送経路16b、及び回送路16cは、対向配置された一対のレール上を駆動するプラスチックチェーンコンベヤで構成される。回送路16cは、第1搬送経路16aにおいて第1ロボット40−1及び第2ロボット40−2により締結部品がピッキングされた後の部品供給トレー20、及び第2搬送経路16bにおいて第3ロボット40−3及び第4ロボット40−4により締結部品がピッキングされた後の部品供給トレー20の双方を矢印C方向に沿って部品セットステーション12に戻す搬送路である。
特に、本実施形態では、第1搬送経路16a及び回送路16c、並びに第2搬送経路16b及び回送路16cがそれぞれ一体に構成されている。
コンベヤ駆動機構45は、第1搬送経路16a、第2搬送経路16b、及び回送路16c
を構成するプラスチックチェーンコンベヤの図示しないモータ等の駆動源と、当該駆動源による駆動力をプラスチックチェーンコンベヤに伝達する図示しないタイミングベルトやスプロケット等の種々の伝達機構を有している。
さらに、本実施形態においてコンベヤ駆動機構45は、第1搬送経路16aから回送路16cに至る90度に屈曲した経路、及び第2搬送経路16bから回送路16cに至る90度に屈曲した経路において、部品供給トレー20の姿勢を変えることなく(回転させることなく)、搬送させる構成をとっている。これにより、部品供給トレー20の姿勢を変更するための機構を省いてシステム構成の簡略化を図りつつ、部品供給トレー20を部品セットステーション12に戻す機能を実現している。
また、トレー位置決め機構47は、各ロボットステーション14−1〜14−4の各ピッキング位置P1〜P4に設けられている。トレー位置決め機構47は、コンベヤ駆動機構45を駆動させたまま、各ピッキング位置P1〜P4に部品供給トレー20を位置決めする機能を有する。
図3A及び図3Bは、トレー位置決め機構47による部品供給トレー20の位置決めのための構成を説明する図である。なお、図3A及び図3Bでは、当該位置決め機能の説明の明確化のため、説明に必要な要部及び概略構成のみを示している。
図示のように、トレー位置決め機構47は、ストッパー治具としての位置決めピン50と、この位置決めピン50を下方から支持するベース52と、を有している。なお、本実施形態において位置決めピン50及びベース52は、各ピッキング位置P1〜P4に部品供給トレー20が位置する状態で部品供給トレー20の4つのロケート孔32(図2A参照)に対向するように4箇所設けられている。さらに、トレー位置決め機構47は、必要に応じて位置決めピン50及びベース52を昇降させる図示しない昇降機構を備えている。
そして、トレー位置決め機構47は、必要に応じて位置決めピン50及びベース52を昇降させることで、これらが第1搬送経路16aのピッキング位置P1,P2(又は第2搬送経路16bのピッキング位置P3,P4)の搬送面より下方に位置する退避状態(図3A参照)と、当該搬送面より上方に突出する位置決め状態(図3B参照)と、を切り替える。
したがって、上記退避状態では、図3Aに示すように、第1搬送経路16a又は第2搬送経路16b上の部品供給トレー20の搬送が阻害されていないので、部品供給トレー20のピッキング位置P1〜P4の通過が許容される。
一方で、各ロボット40−1〜40−4によるピッキング及び締結の際に、ピッキング位置P1〜P4において部品供給トレー20が位置する状態で、図3Bに示すように位置決めピン50及びベース52を上昇させて位置決め状態とすることで、各位置決めピン50は、部品供給トレー20の各ロケート孔32に入り込む(図3B参照)。さらに、この状態で搬送面から突出したベース52により部品供給トレー20が持ち上げられ、部品供給トレー20が第1搬送経路16a又は第2搬送経路16bから離れることとなる。
これにより、部品供給トレー20は、第1搬送経路16a又は第2搬送経路16bの駆動の影響を受けなくなるので、コンベヤ駆動機構45を駆動した状態のままであっても部品供給トレー20を各ピッキング位置P1〜P4に位置決めすることができる。
なお、部品供給トレー20を各ピッキング位置P1〜P4に位置決めして各ロボット40−1〜40−4によるピッキング及び締結を実行している間に、第1搬送経路16a又は第2搬送経路16b上の次の部品供給トレー20が、位置決めされている部品供給トレー20に追いついてくる場合がある。このように次の部品供給トレー20が追いついて来ることを防止すべく、各ピッキング位置P1〜P4の搬送方向上流に当該次の部品供給トレー20の搬送を停止させるさらなる位置決め手段(ストッパピン)等を設けても良い。
これにより、部品供給トレー20が各ピッキング位置P1〜P4で位置決めされている際には、位置決め手段で次の部品供給トレー20の搬送を停止させておくことができる。そして、ピッキング及び締結が終了して、部品供給トレー20の各ピッキング位置P1〜P4における位置決めされた後に、位置決め手段による次の部品供給トレー20の停止を解除することで、次の部品供給トレー20が位置決めされている部品供給トレー20に追いつくことを抑制できる。
次に、上記構成を有する部品搬送システム10の作動状態について説明する。なお、以下では、説明の簡略化のため、ワークとして車種α及び車種βの2車種のドアに各種締結部品を締結する場合における部品搬送システム10の作動状態について説明する。しかしながら、車種やワークの種類は以下の例に限定されるものではない。
また、以下では、説明の簡略化のため、第1搬送経路16aにおける第1ロボットステーション14−1及び第2ロボットステーション14−2への部品供給トレー20の搬送に焦点を当てて部品搬送システム10の作動状態を説明する。しかしながら、以下の説明は第2搬送経路16bにおける第3ロボットステーション14−3及び第4ロボットステーション14−4への部品供給トレー20の搬送についても同様に適用可能である。
さらに、図4において本実施形態において車種α及び車種β毎の各ドアと必要な締結部品の関係を示す。
図5は、本実施形態の部品搬送システム10の作動状態を説明するフローチャートである。以下では、一つの部品供給トレー20の構成及び動作に着目して説明を行う。そのため、必要に応じて着目する部品供給トレー20を「部品供給トレー20A」とも称し、他の部品供給トレー20と区別する。また、第1搬送経路16aにおいて「部品供給トレー20A」に先行して搬送される部品供給トレー20を「部品供給トレー20B」とも称する。
ステップS101において、部品セットステーション12において図2で説明した部品供給トレー20Aにボルトb1、ボルトb2、ボルトb3、ナットn1、及びナットn2をセットする。
特に、本実施形態では、第1ロボットステーション14−1において車種α及び車種βの少なくとも何れかの左側前方ドアLFDにおける左側前方ドアレギュレータ又は左側前方ドアミラーに対する締結部品の締結が行われる。また、第2ロボットステーション14−2において車種α及び車種βの何れかの左側後方ドアLRDの左側後方ドアレギュレータに対する締結部品の締結が行われる。
したがって、図4に示す必要な締結部品の種類及び数量を参照して、部品供給トレー20Aに少なくともボルトb1を2つ、ボルトb2を2つ、ボルトb3を1つ、ナットn1を2つ、ナットn2を2つセットした状態とする。
すなわち、部品供給トレー20Aには、第1ロボットステーション14−1において車種αの左側前方ドアレギュレータ若しくは左側前方ドアミラー、又は車種βの左側前方ドアレギュレータ若しくは左側前方ドアミラーへの何れに対して締結部品の締結を行われるとしても、部品供給トレー20Aにセットされた締結部品が不足することの無いように、1回の搬送過程で各種締結部品が最も多く使用されることを想定して部品供給トレー20Aへ必要な種類及び数量の締結部品をセットした状態とする。なお、各締結部品のセットは手動で行っても良いし、所定の装置を用いて自動で行っても良い。
また、部品セットステーション12において、常に部品供給トレー20の全ての部品セット部に各種締結部品をセットするようにしても良い。
特に、本実施形態の部品搬送システム10では、上述のように固定されたレイアウト(位置)の各ボルト孔h1,h2,h3及び各ナットセットピンp1,p2を有する共通仕様の部品供給トレー20を用いて、各締結部品が各ロボットステーション14−1,14−2に搬送される。したがって、第1搬送経路16aで搬送されている複数の部品供給トレー20のいずれであっても、各締結部品のセット位置が同一となる。
このように、第1搬送経路16a上の何れの部品供給トレー20においても各締結部品のセット位置が固定されていることで、部品セットステーション12における部品供給トレー20への締結部品のセットが容易になる。すなわち、同じ種類の締結部品であるにもかかわらず、複数の部品供給トレー20に応じて当該トレー上のセット位置を変えるという作業が抑制されるので、部品供給トレー20への締結部品のセット(補充)に係る作業が簡素化される。したがって、部品供給トレー20への締結部品のセットを手動で実行する場合には、作業員等が締結部品を部品供給トレー20上の誤った位置にセットするという事象の発生が抑制される。
一方、同じ種類の締結部品に対して部品供給トレー20へのセット位置が共通となるため、所定の部品セットロボットなどを用いて部品供給トレー20への締結部品のセットを自動で行う場合は、当該部品供給トレー20への締結部品のセットに係る制御が簡素化される。したがって、システムエラー等の発生率を抑制することができる。
次に、ステップS102において、部品セットステーション12で各締結部品がセットされた部品供給トレー20Aは、第1ロボットステーション14−1のピッキング位置P1に搬送される。そして、部品供給トレー20Aは、第1ロボットステーション14−1のトレー位置決め機構47により位置決めされる。
一方で、この時、先行する部品供給トレー20Bは、第2ロボットステーション14−2のピッキング位置P2に搬送され、同様にピッキング位置P2に位置決めされる。
ステップS103において、第1ロボット40−1は、第1ワーク搬送装置42により締結位置C1に位置決めされる各車種毎の各左側前方ドアLFDに応じて要求される締結部品をピッキングするとともに、当該ドアへの締結を行う。一方で、第2ロボット40−2は、締結位置C2に位置決めされる各車種毎の各左側後方ドアLRDに応じて要求される締結部品をピッキングするとともに、当該ドアへの締結を行う。
例えば、締結位置C1において車種αの左側前方ドアLFDが位置決めされている場合には、第1ロボット40−1は、左側前方ドアレギュレータ及び左側前方ドアミラーで要求される締結部品(図4参照)のピッキング及び締結を行う。
すなわち、第1ロボット40−1は、2本のボルトb1、1本のボルトb2、2本のナットn1、及び1本のナットn2をピッキングし、締結位置C1にある車種αの左側前方ドアLFDのレギュレータ及びドアミラーに締結する。
ステップS104において、ピッキング位置P1における位置決めが解除され、左側前方ドアLFDへの締結部品がピッキングされた後の部品供給トレー20Aは、第2ロボットステーション14−2のピッキング位置P2に搬送される。なお、本実施形態では、部品供給トレー20Aのピッキング位置P1における位置決め解除に伴い、先行する部品供給トレー20Bのピッキング位置P2における位置決めを解除する。これにより、部品供給トレー20Bは回送路16cに向かって搬送される。すなわち、先行する部品供給トレー20Bがピッキング位置P2から退避した状態となるので、部品供給トレー20Aをピッキング位置P2に搬送することができる。
一方、上記ステップS103で既に締結部品の締結が実行された左側前方ドアLFD及び左側後方ドアLRDを搭載した第1ワーク搬送装置42は図示しない次工程ステーションに移動し、締結前の左側前方ドアLFD及び左側後方ドアLRDを搭載した次の第1ワーク搬送装置42が図1に示す状態にセットされる。
ステップS105において、第2ロボット40−2は、第1ワーク搬送装置42の締結位置C2に位置決めされる各車種毎の各左側後方ドアLRDに応じて要求される締結部品を部品供給トレー20Aからピッキングするとともに、当該ドアへの締結を行う。
例えば、締結位置C2において車種αの左側後方ドアLRDが位置決めされている場合には、第2ロボット40−2は、左側後方ドアレギュレータで要求される締結部品(図4参照)のピッキング及び締結を行う。すなわち、第2ロボット40−2は、1本のボルトb3及び1本のナットn1をピッキングし、締結位置C2にある車種αの左側後方ドアLRDのレギュレータに締結する。
なお、この部品供給トレー20Aから締結部品のピッキング及び当該締結部品への左側後方ドアLRDへの締結と同時に、図示しない部品供給トレー20Aに続く部品供給トレー20がピッキング位置P1に搬送及び位置決めされて、締結部品のピッキング及び当該締結部品への左側前方ドアLFDの締結が行われる。
そして、トレー位置決め機構47による位置決めが解除され、左側前方ドアLFDへの締結部品及び左側後方ドアLRDへの締結部品がピッキングされて歯抜けとなった部品供給トレー20は、回送路16cによって部品セットステーション12に戻される。なお、これと同時に、図示しない部品供給トレー20Aに続く部品供給トレー20が、ピッキング位置P1からピッキング位置P2に搬送される。
既に説明したように、本実施形態の部品搬送システム10では、第1搬送経路16a上の何れの部品供給トレー20においても各締結部品のレイアウト(セット位置)が固定されている。したがって、第1ロボット40−1及び第2ロボット40−2に対して個別の部品供給トレー20にかかわらず共通の各締結部品のセット位置の情報を与えるだけで、部品供給トレー20から締結部品のピッキングを第1ロボット40−1及び第2ロボット40−2に適切に実行させることができる。
例えば、図4を参照すると、ナットn1は、車種α及び車種βの左側前方ドアレギュレータ、並びに車種α及び車種βの左側後方ドアレギュレータへ共通して締結されるものである。したがって、ナットn1は、左側前方ドアレギュレータへの締結を行う第1ロボット40−1及び左側後方ドアレギュレータへの締結を行う第2ロボット40−2の双方によって部品供給トレー20からピッキングされることとなる。
そして、本実施形態では、第1搬送経路16a上のどの部品供給トレー20においても、ナットn1のセット位置は1又は複数個所に固定されている(図2Bの「第1ナットセットピンp1」参照)。したがって、第1ロボット40−1及び第2ロボット40−2に対して、第1搬送経路16a上の複数の部品供給トレー20にかかわらず共通の第1ナットセットピンp1の位置情報を与えるだけで、部品供給トレー20からのナットn1のピッキングを好適に実行することができる。すなわち、第1ロボット40−1及び第2ロボット40−2に与えるピンキングのために教示において、部品供給トレー20ごとに個別にナットn1の位置情報を含めることなく部品供給トレー20からのナットn1の好適なピッキング制御が可能となる。すなわち、ピッキング制御が簡素化される。
以上、説明した本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、部品供給トレー20から部品としての締結部品(b1,b2,b3,n1,n2)をピッキングして複数種類のワーク(LFD,LRD,RFD,RRD)に組み付けるロボットとしての第1ロボット40−1〜第4ロボット40−4に部品供給トレー20を搬送する部品搬送システム10が提供される。そして、部品供給トレー20は、第1ロボット40−1〜第4ロボット40−4がワークに組み付けるべき複数種類の締結部品(b1,b2,b3,n1,n2)をそれぞれ要求される数量分セット可能に構成される。
特に、本実施形態の部品搬送システム10は、部品供給トレー20に締結部品(b1,b2,b3,n1,n2)をセットする部品セットステーション12と、第1ロボット40−1〜第4ロボット40−4が配置されるロボットステーションとしての第1〜第4ロボットステーション14−1〜14−4と、部品セットステーション12から第1〜第4ロボットステーション14−1〜14−4に部品供給トレー20を搬送する搬送装置としてのコンベヤ装置16と、を有する。
これにより、複数種類のワーク、より詳細には車種α及び車種βごとの左側前方ドアLFD、左側後方ドアLRD、右側前方ドアRFD、及び右側後方ドアRRDに応じて要求される全種類の部品をセットすることができるように部品供給トレー20が構成されている。したがって、第1ロボット40−1〜第4ロボット40−4で用いるそれぞれの種類の部品、すなわち、製造ラインで組み付けが行われるべき車種α及び車種βごとの各ドアに応じて異なる種類の部品を、共通の仕様の部品供給トレー20を用いてロボットステーション14−1〜14−4に搬送することができる。
したがって、ロボット40−1〜40−4に対して部品供給トレー20の共通の仕様に応じた教示を与えて、部品供給トレー20からの適切な部品のピッキングを実行させることができる。すなわち、複数種類の部品供給トレーを用いる場合におけるトレー毎の仕様に応じた複雑な教示を与えることなく、ロボット40による部品のピッキングが可能となるため、ピッキング制御の複雑化を抑制することができる。結果として、制御の複雑化に起因するシステムエラーの発生確率も低減することができる。
特に、本実施形態の部品搬送システム10のように、部品供給トレー20をコンベヤ装置16で搬送するシステムの場合には、ピッキングする部品の種類毎に異なる部品供給トレーを用いると、各ロボット40−1〜40−4において要求される部品を異なる仕様の部品供給トレーで供給する必要がある。したがって、たとえば、一つの第1ロボット40−1に異なる仕様の部品供給トレーを供給するための別個の駆動系(コンベヤ搬送路及び駆動装置)を設ける必要がある。これにより、システム構成複雑化して、システムを構築するためのコストやその管理コストの増大が懸念される。また、複数の駆動系のうちのいずれかの駆動系が故障すると、システムが機能しなくなる恐れがある。すなわち、システムの故障要因が増加する。
これに対して、本実施形態では、共通の仕様の部品供給トレー20を用いることができるので、各ロボット40−1〜40−4に対して、部品供給トレーの仕様ごとにトレーの供給機構を分けることなく、部品供給トレーを供給することができる。必然的に、設けるべき駆動系の数も減少させることができるので、システムの故障要因を減少させることができる。特に、部品供給トレーの仕様が異なると、各仕様ごとにロボット40に異なる教示を与える必要があるため、各ロボット40に対して各部品供給トレーの現在位置を把握させるべき、システムを統括する所定の上位コントローラによって部品供給トレーのトラッキング情報の管理を省略することができる。すなわち、各ロボット40に対する教示内容が簡素化されるため、制御の複雑化に起因するシステムエラーの発生確率をより低減することができる。
特に、本実施形態では、部品供給トレー20は、複数種類の各締結部品(b1,b2,b3,n1,n2)が予め定められたレイアウトでセットされる部品セット部(h1,h2,h3,p1,p2)を有する(図2A参照)。
このように、部品供給トレー20における締結部品(b1,b2,b3,n1,n2)をセットする部分のレイアウトが固定されることで、部品セットステーション12における部品供給トレー20への締結部品のセットが容易になる。すなわち、同じ種類の締結部品であるにもかかわらず、各部品供給トレー20に応じて当該トレー上のセット位置を変えるという作業が抑制されるので、部品供給トレー20への締結部品のセット(補充)に係る作業が簡素化される。したがって、部品供給トレー20への締結部品のセットを手動で実行する場合には、作業員等が締結部品を部品供給トレー20上の誤った位置にセットするという事象の発生が抑制される。
一方、同じ種類の締結部品に対して部品供給トレー20へのセット位置が共通となるため、所定の部品セットロボットなどを用いて部品供給トレー20への締結部品のセットを自動で行う場合は、当該部品供給トレー20への締結部品のセットに係る制御が簡素化される。したがって、システムエラー等の発生率を抑制することができる。
また、各ロボット40−1〜40−4に予め定められたレイアウトに基づいて共通したピッキングのための教示を与えておくことで、部品供給トレー20からの各締結部品(b1,b2,b3,n1,n2)のピッキングを好適に実行することができる。
さらに、本実施形態の部品搬送システム10では、コンベヤ装置16は、部品セットステーション12とロボットステーション14−1〜14−4に亘るコンベヤとしての第1搬送経路16a及び第2搬送経路16bと、第1搬送経路16a及び第2搬送経路16bを駆動するコンベヤ駆動機構45と、コンベヤ駆動機構45を駆動させた状態のままロボットステーション14−1〜14−4で部品供給トレー20を停止させるトレー位置決め機構47と、を備える。
これにより、コンベヤ駆動機構45を稼動させた状態のまま、ロボットステーション14−1〜14−4で部品供給トレー20を停止させて、各部品のピッキングを実行することができる。したがって、部品のピッキングのためにコンベヤ駆動機構45を頻繁に駆動/停止させる必要がなくなるので、スプロケットやプーリ等の駆動系やモータ等のアクチュエーターの設置数を減少させることができる。結果として、故障リスクを含む構成を減らすことができるとともに、コスト低減も図ることができる。
より具体的に、トレー位置決め機構47は、部品供給トレー20に係合するように第1搬送経路16aの搬送面より上方に突出する位置決め状態、及び搬送面より下方に位置する収納状態を切り替えるように昇降する位置決めピン50を有する。
これにより、ロボットステーション14−1〜14−4で部品供給トレー20を停止させる機構を簡易な方法で実現することができる。
さらに、本実施形態の部品搬送システム10では、ワークは車両パーツとしてのドアである。そして、各部品は、車両の車種α及び車種βに応じた各ドアに締結される各締結部品としてのボルトb1、ボルトb2、ボルトb3、ナットn1、及びナットn2である。そして、部品供給トレー20は、各ドアに締結されることが要求される数量分の複数種類の締結部品(b1,b2,b3,n1,n2)を取り付ける取り付けピンとしての第1ナットセットピンp1及び第2ナットセットピンp2、並びに取り付け穴としての第1ボルト孔h1、第2ボルト孔h2、及び第3ボルト孔h3が設けられる。
これにより、部品供給トレー20に各締結部品をセットするための具体的な構成を、ピン及び穴という簡易な構成で実現することができる。
また、車両パーツは、前方ドア及び後方ドアである。そして、ロボットステーション14は、前方ドアに締結部品(b1,b2,b3,n1,n2)を組み付ける前方ドア組み付けロボット(第1ロボット40−1又は第3ロボット40−3)が配置される前方ドア用ロボットステーション(第1ロボットステーション14−1又は第3ロボットステーション14−3)と、後方ドアに締結部品(b1,b2,b3,n1,n2)を組み付ける後方ドア組み付けロボット(第2ロボット40−2又は第4ロボット40−4)が配置される後方ドア用ロボットステーション(第2ロボットステーション14−2又は第4ロボットステーション14−4)と、を有する。そして、第1ロボットステーション14−1及び第2ロボットステーション14−2は、部品供給トレー20の一つの搬送経路である第1搬送経路16a上に配置される。また、第3ロボットステーション14−3及び第4ロボットステーション14−4は、部品供給トレーの一つの搬送経路である第2搬送経路16b上に配置される。
これにより、前方ドア及び後方ドアによりそれぞれ要求される締結部品を部品供給トレー20の交換を介さずに連続的に第1ロボットステーション14−1及び第2ロボットステーション14−2に対して、又は第3ロボットステーション14−3及び第4ロボットステーション14−4に対して、一つの第1搬送経路16a又は第2搬送経路16bによって供給することができる。したがって、各ロボットステーション14−1〜14−4における各ロボット40−1〜40−4の締結作業効率を上げることができるとともに、システムにおいて設けるべき部品供給トレー20の搬送経路を極力減らしてシステム構成を簡素化することができる。
特に、本実施形態の部品搬送システム10では、共通の第1搬送経路16a(又は第2搬送経路16b)によって、第1ロボットステーション14−1及び第2ロボットステーション14−2(又は第3ロボットステーション14−3及び第4ロボットステーション14−4)に部品供給トレー20を供給するようにしつつ、コンベヤ駆動機構45を駆動させたまま部品供給トレー20を位置決めピン50により適宜ピッキング位置P1〜P4で位置決めできる。したがって、一つの第1搬送経路16a(又は第2搬送経路16b)に複数台のロボットが配置される構成であっても、締結部品のピッキング効率の低下を抑制しつつ、システム構成の簡素化が実現されることとなる。
さらに、本実施形態では、部品供給トレー20から部品としての締結部品(b1,b2,b3,n1,n2)をピッキングしてワークに組み付けるロボットとしての第1ロボット40−1〜第4ロボット40−4に部品供給トレー20を搬送する部品搬送方法が提供される。この部品搬送方法では、部品供給トレー20に、第1ロボット40−1〜第4ロボット40−4がワークに組み付けるべき複数種類の各締結部品(b1,b2,b3,n1,n2)をそれぞれ要求される数量分セットされた状態とし(図5のステップS101)、各締結部品(b1,b2,b3,n1,n2)がセットされた状態の部品供給トレー20を第1ロボット40−1〜第4ロボット40−4に搬送する(図5のステップS102又はステップS104)。
これにより、第1ロボット40−1〜第4ロボット40−4に対して部品供給トレー20の共通の仕様に応じた教示を与えて、部品供給トレー20からの適切な部品のピッキングを実行させることができる。すなわち、複数種類の部品供給トレーを用いる場合におけるトレー毎の仕様に応じた複雑な教示を与えることなく、ロボット40による部品のピッキングが可能となるため、ピッキング制御の複雑化を抑制することができる。結果として、制御の複雑化に起因するシステムエラーの発生確率も低減することができる。
また、この部品搬送方法では、さらに、第1ロボット40−1〜第4ロボット40−4により部品供給トレー20から締結部品(b1,b2,b3,n1,n2)の一部又は全部がピッキングされると(図5のステップS105)、ピッキングされた締結部品(b1,b2,b3,n1,n2)を部品供給トレーに補充し(図5におけるリターン後のステップS101)、締結部品(b1,b2,b3,n1,n2)が補充された部品供給トレー20を再びロボット40に搬送する(図5のリターン後のステップS102又はステップS104)。
これにより、部品供給トレー20から各ロボット40−1〜40−4によりピッキングされた部品を部品供給トレー20に補充するだけで、必要な締結部品が補充された状態の部品供給トレー20を再び各ロボット40−1〜40−4に搬送することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。また、上記各実施形態は、任意に組み合わせることが可能である。
例えば、上記実施形態では、図1に示すようにピッキング位置P1,P2を第1ロボット40−1,40−2にそれぞれ対向した別個の位置に設定している。しかしながら、ピッキング位置P1及びP2を、第1ロボット40−1と第2ロボット40−2の間の位置などの同一のピッキング位置Pに設定しても良い。これにより、部品供給トレー20をピッキング位置Pに位置決めして、第1ロボット40−1による締結部品のピッキング及びその左側前方ドアLFDへの締結、並びに第2ロボット40−2による締結部品のピッキング及びその左側後方ドアLRDへの締結を並行して実行することができ、タクトタイムの短縮を図ることができる。さらに、ピッキング位置P3及びP4についても同様に同一の位置に設定して、第3ロボット40−3による締結部品のピッキング及びその右側前方ドアRFDへの締結、並びに第4ロボット40−4による締結部品のピッキング及びその右側後方ドアLRDへの締結を並行して実行することもできる。
また、上記実施形態の部品搬送システム10では、部品を組み付けるべきワークがドアのドアミラー及びレギュレータである例を説明したが、ドアミラー及びレギュレータ以外の車両パーツに部品を組み付けるシステムにおいても本発明を適用することができる。また、車両パーツ以外の任意のワークに対して部品を組み付けるシステムに本発明を適用しても良い。
さらに、上記実施形態の部品搬送システム10における各構成は、本発明の技術的範囲内において種々の変形が可能である。例えば、部品搬送システム10の各ロボットステーション14の数(ロボット40の台数)、ワークの種類数、コンベヤ装置16の態様、第1ワーク搬送装置42の構成、及び第2ワーク搬送装置43の構成は当業者が想定し得る範囲において種々の変更が可能である。特に、ロボット40の台数は一台であっても良い。
また、上記実施形態では、各ロボット40−1〜40−4により部品供給トレー20からピッキングされる部品がボルトb1,b2,b3、及びナットn1,n2である例を説明した。しかしながら、部品はボルト又はナット以外のクリップ及びグロメット等の締結部品であっても良い。さらに、これら締結部品以外のワークに組み付けるべき任意の部品であっても良い。
さらに、上記実施形態では、部品供給トレー20に各部品をセットする構成として、各ボルト孔h1,h2,h3及び各ナットセットピンp1,p2を設けた例を説明した(図2A参照)。しかしながら、図2Aに示したこれらの孔及びピンの位置及び数は一例であり、適宜変更が可能である。
さらに、本実施形態の部品搬送システム10内で搬送される各部品供給トレー20は、固定された位置に各ボルト孔h1,h2,h3及び各ナットセットピンp1,p2を設けることを想定している。しかしながら、各ロボット40−1〜40−4のピッキング制御を簡素化することができるように、各部品供給トレー20のレイアウトを共通させることが可能であるならば、各部品供給トレー20においてボルト孔h1,h2,h3及びナットセットピンp1,p2の位置を必ずしも固定された位置としなくても良い。例えば、各部品供給トレー20の共通したレイアウトとして、各ボルト孔h1,h2,h3及び各ナットセットピンp1,p2に固有の色や番号等の各ロボット40−1〜40−4が識別可能な情報を与えるようにしても良い。
この場合であっても、上記実施形態と同様に、各部品供給トレー20において各ボルト孔h1,h2,h3及び各ナットセットピンp1,p2の位置が固定されていなくとも、各ロボット40−1〜40−4がこれらを識別することができるので、各部品供給トレー20の搬送経路上におけるトラッキング情報を管理する必要のない簡素なピッキング制御を実現できる。
b1,b2,b3 ボルト(部品、締結部品)
n1,n2 ナット(部品、締結部品)
10 部品搬送システム
12 部品セットステーション
14−1 第1ロボットステーション(ロボットステーション)
14−2 第2ロボットステーション(ロボットステーション)
14−3 第3ロボットステーション(ロボットステーション)
14−4 第4ロボットステーション(ロボットステーション)
16 コンベヤ装置(搬送装置)
16a 第1搬送経路
16b 第2搬送経路
16c 回送路
20 部品供給トレー
32 ロケート孔
40−1 第1ロボット(ロボット)
40−2 第2ロボット(ロボット)
40−3 第3ロボット(ロボット)
40−4 第4ロボット(ロボット)
45 コンベヤ駆動機構
47 トレー位置決め機構
50 位置決めピン

Claims (8)

  1. 部品供給トレーから部品をピッキングして複数種類のワークに組み付けるロボットに前記部品供給トレーを搬送する部品搬送システムであって、
    前記部品供給トレーは、前記ロボットが前記複数種類のワークごとに組み付けるべき複数種類の各部品をそれぞれ要求される数量分セット可能に構成され、
    前記部品供給トレーに前記部品をセットする部品セットステーションと、
    前記ロボットが配置されるロボットステーションと、
    前記部品セットステーションから前記ロボットステーションに前記部品供給トレーを搬送する搬送装置と、を有する、
    部品搬送システム。
  2. 請求項1に記載の部品搬送システムであって、
    前記部品供給トレーは、前記複数種類の部品が予め定められたレイアウトでセットされる部品セット部を有する、
    部品搬送システム。
  3. 請求項1又は2に記載の部品搬送システムであって、
    前記搬送装置は、
    少なくとも前記部品セットステーションと前記ロボットステーションに亘るコンベヤと、
    前記コンベヤを駆動するコンベヤ駆動機構と、
    前記コンベヤ駆動機構を駆動させた状態のまま前記ロボットステーションにおいて前記部品供給トレーを位置決めするトレー位置決め機構と、
    を備えた、
    部品搬送システム。
  4. 請求項3に記載の部品搬送システムであって、
    前記トレー位置決め機構は、前記部品供給トレーに係合するように前記コンベヤの搬送面より上方に突出する位置決め状態、及び前記搬送面より下方に位置する収納状態を切り替えるように昇降する位置決めピンを有する、
    部品搬送システム。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の部品搬送システムであって、
    前記複数種類のワークには、車両の車種別に応じた各車両パーツが含まれ、
    前記各部品は、車両の車種別に応じた各車両パーツに締結される複数種類の締結部品であり、
    前記部品供給トレーには、前記各車両パーツに締結されることが要求される数量分の前記複数種類の締結部品を取り付ける取り付けピン及び取り付け穴の少なくとも何れか一方が設けられる、
    部品搬送システム。
  6. 請求項5に記載の部品搬送システムであって、
    前記車両パーツは、前方ドア及び後方ドアであり、
    前記ロボットステーションは、前記前方ドアに前記締結部品を組み付ける前方ドア組み付けロボットが配置される前方ドア用ロボットステーションと、前記後方ドアに前記締結部品を組み付ける後方ドア組み付けロボットが配置される後方ドア用ロボットステーションと、を有し、
    前記前方ドア用ロボットステーション及び前記後方ドア用ロボットステーションは、前記部品供給トレーの一つの搬送経路上に配置される、
    部品搬送システム。
  7. 部品供給トレーから部品をピッキングして複数種類のワークに組み付けるロボットに前記部品供給トレーを搬送する部品搬送方法であって、
    前記部品供給トレーに、前記ロボットが前記ワークごとに組み付けるべき複数種類の各部品をそれぞれ要求される数量分セットされた状態とし、
    前記各部品がセットされた状態の前記部品供給トレーを前記ロボットに搬送する、
    部品搬送方法。
  8. 請求項7に記載の部品搬送方法であって、
    さらに、前記ロボットにより前記部品供給トレーから前記各部品の一部又は全部がピッキングされると、ピッキングされた前記各部品を前記部品供給トレーに補充し、
    前記各部品が補充された前記部品供給トレーを再び前記ロボットに搬送する、
    部品搬送方法。
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