JP6834465B2 - 自動販売機 - Google Patents

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Description

この発明は、複数の商品を横倒し姿勢で前後方向に一列に整列して収納する商品収納通路を左右方向に複数画成してなる商品収納棚が上下方向に多段に配設された商品収納ラックを備え、商品収納棚の後端側に配設された商品搬出装置により商品収納通路に収納された商品を一個ずつ搬出するようにした自動販売機に関する。
この種の自動販売機は、本体キャビネットの庫内に複数の商品を横倒し姿勢で前後方向に一列に整列して収納する商品収納通路(商品コラムともいう)を備えた商品収納棚が上下方向に複数段配設された商品収納ラックを備えている。前記商品収納ラックに配設された商品収納棚は、商品収納通路の商品搬出口が低くなるように所定の勾配をもって傾斜して構築されている。商品収納棚には前後方向に延在して商品収納棚の上面を幅方向(左右方向)に区分して商品収納通路を画成する仕切部材が設置され、この仕切部材により区画形成されたそれぞれの商品収納通路の商品搬出口には当該商品収納通路に横倒し姿勢で収容された商品を一個ずつ切り出して搬出する商品搬出装置が設けられている。
ここで、前記商品搬出装置は、商品収納通路に出没自在であって販売順位一番の商品(最後端の商品であり、販売商品ともいう)を保持する態様で商品収納通路に突出する突出位置と前記販売商品の保持を解放する態様で商品収納通路から退避する退避位置との間を移動可能に設けたペダル部材、商品収納通路に出没自在であって商品収納通路から退避する退避位置と販売商品に続く販売順位二番の商品(最後端の商品に続く商品であり、次販売商品ともいう)を保持する態様で商品収納通路に突出する突出位置との間を移動可能に設けたストッパ部材、前記ペダル部材およびストッパ部材を突出位置と退避位置とに移動させるリンク機構、このリンク機構を駆動する駆動手段(ソレノイド,モータ)を有し、販売待機時にペダル部材が商品収納通路に突出して販売商品を保持し、ストッパ部材が商品収納通路から退避した状態にあり、販売指令に基づいて前記駆動手段を駆動することによりリンク機構を介してストッパ部材を商品収納通路に突出させて次販売商品を保持した上でペダル部材を商品収納通路から退避させて販売商品を払い出すように構成されている。かかる構成のスラントラックは、商品収納棚の傾斜角度を小さくするほど商品収納棚の段数を増やして上下左右に多数の商品コラムを画成することができるので、商品の多様化に伴う多種の商品を販売可能(多セレクション化)とする要求に適している。
ところで、商品収納通路に収納された商品を一個ずつ切り出して搬出する商品搬出装置のペダル部材に保持された販売商品は、ペダル部材が商品収納通路から退避することより静止状態から転動若しくは滑動して払い出されるように構成されていることから、商品収納御棚の傾斜角度を小さくした場合、円筒型商品であれば商品収納棚上を転動若しくは滑動して安定して払い出されるが、角型ペットボトルのように商品収納棚に密着する面を有する商品にあっては静止状態から滑動することが困難となるおそれがある。このため、商品搬出装置の近傍の通路面の傾斜角度が大きくなるように形成したアタッチメントを装着することにより、角型ペットボトルを安定して搬出することができるように構成したものが知られている((例えば、特許文献1)。
特許第5742397号公報(図29、図30)
かかる特許文献1に開示された発明によれば、商品収納棚上を転動若しくは滑動しにくい商品(例えば、角型ペットボトル)を安定して搬出することが可能で、一つのスラントラックで多種多様の商品を販売可能とする点で優れているが、角型ペットボトルを販売する際にはアタッチメントを装着する一方、角型ペットボトル以外の商品を販売する場合には当該アタッチメントを取り外さねばならない。このため、商品の補充作業を行うオペレーターが自動販売機の設置場所まで持参したり、持ち帰ったりする必要があるので煩雑で紛失するおそれもある。この手間を省くために自動販売機内にアタッチメントの格納場所を設けることも考えられるが、格納場所以外の空きスペースに格納される人為的なミスは避けられないことからアタッチメントを紛失してしまうおそれがある。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は前記課題を解決し、アタッチメントの紛失を確実に防止することが可能な自動販売機を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1にかかる発明は、左右一対のラック側板に商品投入口に対して商品搬出口が低くなるように傾斜して配設された商品収納棚を上下方向に多段に有し、この商品収納棚に横倒し姿勢の商品を前後方向に一列に整列して収納する商品収納通路を仕切部材により左右方向に複数画成してなり、商品収納棚おける商品搬出口の近傍に配設した商品搬出装置により商品収納通路に収納された商品を一個ずつ切り出して搬出する商品収納ラックを備え、前記商品搬出装置による安定した商品の搬出を援助するアタッチメントを前記商品収納棚に装着してなる自動販売機において、前記アタッチメントは、前後方向に分割された商品収納通路の商品投入口から商品搬出装置に至る第1アタッチメントおよび商品搬出装置から商品搬出口に至る第2アタッチメントからなり、前記第1アタッチメントの後端にはその後縁から下方に折り曲げられた鉛直部およびこの鉛直部の端部から後方に延在する水平部からなり、かつ、当該水平部が第1アタッチメントの板面よりも一段下がった段差を有する態様で形成された係合片を左右に分散して配設し、前記第2アタッチメントの板面の前端側であって前記第1アタッチメントの係合片と対応する位置には前記係合片が差し込まれる複数の開口部を設け、前記第1アタッチメントの後端と前記第2アタッチメントの前端とを、第1アタッチメントの係合片を第2アタッチメントの前端側の開口部に差し込んで前記係合片の鉛直部が第2のアタッチメントの開口部を貫通すると共に前記係合片の水平部が第2アタッチメントの板面の背面に位置し、第2アタッチメントの前端が第1アタッチメントの板面の背面に潜り込む態様で連結し、前記第1アタッチメントは、商品収納棚に密着した状態と商品収納棚から離隔して商品収納通路に向けて突出する状態との間を移動自在に商品収納棚に係合される一方、前記第2アタッチメントは、その前端が第1アタッチメントの後端の商品収納棚に密着した状態と商品収納棚から離隔して商品収納通路に向けて突出する状態との間の移動に追従して商品収納棚に密着若しくは商品収納棚から離隔し、その後端が常時商品収納棚に密着する態様で商品収納棚から切り離されてなることを特徴とする。
本発明の請求項1に係る自動販売機によれば、左右一対のラック側板に商品投入口に対して商品搬出口が低くなるように傾斜して配設された商品収納棚を上下方向に多段に有し、この商品収納棚に横倒し姿勢の商品を前後方向に一列に整列して収納する商品収納通路を仕切部材により左右方向に複数画成してなり、商品収納棚おける商品搬出口の近傍に配設した商品搬出装置により商品収納通路に収納された商品を一個ずつ切り出して搬出する商品収納ラックを備え、前記商品搬出装置による安定した商品の搬出を援助するアタッチメントを前記商品収納棚に装着してなる自動販売機において、前記アタッチメントは、前後方向に分割された商品収納通路の商品投入口から商品搬出装置に至る第1アタッチメントおよび商品搬出装置から商品搬出口に至る第2アタッチメントからなり、前記第1アタッチメントの後端にはその後縁から下方に折り曲げられた鉛直部およびこの鉛直部の端部から後方に延在する水平部からなり、かつ、当該水平部が第1アタッチメントの板面よりも一段下がった段差を有する態様で形成された係合片を左右に分散して配設し、前記第2アタッチメントの板面の前端側であって前記第1アタッチメントの係合片と対応する位置には前記係合片が差し込まれる複数の開口部を設け、前記第1アタッチメントの後端と前記第2アタッチメントの前端とを、第1アタッチメントの係合片を第2アタッチメントの前端側の開口部に差し込んで前記係合片の鉛直部が第2のアタッチメントの開口部を貫通すると共に前記係合片の水平部が第2アタッチメントの板面の背面に位置し、第2アタッチメントの前端が第1アタッチメントの板面の背面に潜り込む態様で連結し、前記第1アタッチメントは、商品収納棚に密着した状態と商品収納棚から離隔して商品収納通路に向けて突出する状態との間を移動自在に商品収納棚に係合される一方、前記第2アタッチメントは、その前端が第1アタッチメントの後端の商品収納棚に密着した状態と商品収納棚から離隔して商品収納通路に向けて突出する状態との間の移動に追従して商品収納棚に密着若しくは商品収納棚から離隔し、その後端が常時商品収納棚に密着する態様で商品収納棚から切り離されてなることにより、アタッチメントを商品収納棚から取り外す必要がないので、アタッチメントを紛失してしまうおそれがなく、それもアタッチメント不使用時の商品の収納に悪影響を及ぼすこともないという効果を奏する。
本発明が対象とする自動販売機の概略部側面図である。 図1の商品収納ラックを右斜め上方から見た斜視図である。 図2の商品収納ラックの分解図である。 図1の商品収納棚を示し、(a)はその斜視図、(b)は(a)の分解図である。 図4の商品収納棚の分解斜視図である。 図5の商品収納棚をラック側板に取付けた状態を示し、(a)はその要部斜視図、(b)は(a)のB部拡大図である。 姿勢制御板の後方側棚部材への取付けを示す一部分解斜視図である。 図2の左右の仕切部材を示し、(a)は上面斜視図、(b)は(a)の背面斜視図である。 図2の中央の仕切部材を示し、(a)は上面斜視図、(b)は(a)の背面斜視図である。 商品収納棚に仕切部材およびアタッチメントを敷設した状態を示し、(a)は上面斜視図、(b)は(a)の背面斜視図である。図5Aの商品搬出装置の主要部の平面図である。 図2のアタチメントを右斜め上方から見た斜視図である。 図11の第1アタッチメントを示し、(a)は上面斜視図、(b)は背面斜視図である。 図11の第2アタッチメントを示す斜視図である。 図11のアタッチメントのセット状態を示す側面図である。 商品搬出装置を右斜め上方から見た斜視図である。 図15の商品搬出装置を背面から見た斜視図である。 図15の商品搬出装置の平面図である。 図15の商品搬出装置の分解斜視図である。 商品搬出装置の基板を右斜め上方から見た斜視図である。 図19の基板の軸受部を拡大して示す要部拡大図である。 第1,第2,第4払出機構のペダル部材を示し、(a)はその斜視図、(b)はその断面図である。 第3払出機構のペダル部材を示す斜視図である。 第1,第2,第4払出機構のストッパ部材を示す斜視図である。 第3払出機構のストッパ部材を示す斜視図である。 第1リンク機構を示す斜視図である。 第2リンク機構を示し、(a)はその斜視図、(b)背面斜視図である。 第3リンク機構を示す斜視図である。 第4リンク機構を示す斜視図である。 モータ駆動ユニットの要部構成と動作を示し、(a)は販売待機時の要部平面図、(b)は販売時の要部平面図である。 第1〜第4売切検出機構売切検出機構を示す分解斜視図である。 配線ガイドを示す斜視図である。 商品搬出装置における払出機構の要部の商品ローディング前の動作説明図である。 商品搬出装置における払出機構の販売待機状態の動作説明図である。 商品搬出装置における払出機構の販売時の動作説明図である。 商品コラムC1〜C4を設定する仕切部材と商品搬出装置との関係を示す要部斜視図である。 商品コラムC1,C5,C6を設定する仕切部材と商品搬出装置との関係を示す要部斜視図である。 商品コラムC1,C2,C7を設定する仕切部材と商品搬出装置との関係を示す要部斜視図である。 商品コラムC7,C8を設定する仕切部材と商品搬出装置との関係を示す要部斜視図である。 アタッチメントと商品搬出装置5との関係を示す要部側面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る自動販売機の商品搬出装置を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明が対象とする自動販売機の一例である缶入り飲料,ペットボトル入り飲料を販売する自動販売機の概略側面図、図2は図1の商品収納ラック4を右斜め上方から俯瞰した要部分解斜視図である。なお、左右とは、自動販売機の前面から見た場合の左右を指すものである。
以下、本発明の実施の形態に係る自動販売機を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明が対象とする自動販売機の一例である缶入り飲料,ペットボトル入り飲料を販売する自動販売機の概略側面図、図2は図1の商品収納ラック4を右斜め上方から俯瞰した斜視図である。なお、左右とは、自動販売機の前面から見た場合の左右を指すものである。
図1に示すように、この自動販売機は、前面が開放した断熱筐体として形成された本体キャビネット1と、本体キャビネット1の前面開口を閉塞する態様で本体キャビネット1の前面に開閉可能に支持された外扉2とを備え、この外扉2には商品取出口2aが設けられている。本体キャビネット1は鋼板製の外箱の内側、すなわち、上壁1a,左右側壁1b,背壁1cおよび底壁1dにウレタンフォームからなる断熱パネルを配設して断熱筐体として構築され、上壁1a,左右側壁1b,背壁1cおよび底壁1dに配設された断熱パネルで囲まれた空間が商品収納庫として形成され、商品収納庫の下部が機械室8として形成されている。本体キャビネット1における商品収納庫の前面は開閉可能な断熱内扉3によって閉塞され、この断熱内扉3には商品収納庫内から送出される商品によって押し開かれる搬出口フラッパ3bを有する商品搬出口3aが設けられている。前記本体キャビネット1の断熱パネルで囲まれた商品収納庫内には上下方向に多段に配設された商品収納棚10を有する商品収納ラック4が、左右方向に複数収納設置されている。
前記商品収納ラック4は、左右一対のラック側板41,41を備えており、この左右一対のラック側板41に商品収納棚10が架設される。前記左右のラック側板41,41は、図2から理解できるように、矩形平板状の薄板鋼板製になる。商品収納棚10は、商品投入口44となる前方側が高く、商品搬出口45となる後方側が低くなるように所定の勾配をもって傾斜する態様で左右のラック側板41,41に上下多段(この実施の形態では10段)に架設されている。最上段の商品収納棚10の上方にはメック係止部材100が左右一対のラック側板41,41に架設されている。また、左右のラック側板41,41の上端には、サーペンタイン式商品収納ラックと同様のラック側フック金具40,40(図2参照)が架設され、このラック側フック金具40,40を商品収納庫の天井に敷設された本体側フック金具(不図示)に係止固定することにより、商品収納ラック4が商品収納庫に収設されるものである。
前記商品収納棚10には、図2に示すように、複数の仕切部材42が装着されている。これらの仕切部材42は、複数の商品を横倒し姿勢で前後方向に一列に整列して収納する商品収納通路43(商品コラム)を画成するものである。前記商品収納棚10に画成された各商品収納通路43における商品搬出口45の近傍であって各商品収納通路43の上部、この実施の形態においては上段側の商品収納棚10の下面側に当該商品収納通路43に収容された商品Sを一個ずつ切り出して搬出する商品搬出装置5が配設されている。また、商品収納棚10には、必要に応じて商品搬出装置5と商品収納通路43の通路面との間の間隔を調整するアタッチメント20(図2,図3参照)が敷設されている。なお、最上段の商品収納通路43に収納された商品を一個ずつ切り出す商品搬出装置5を取付けるために、最上段の商品収納通路43の上方にダミーの商品収納棚10からなるメック係止部材100が左右一対のラック側板41,41に架設されている。
そして、メック係止部材100の後端上方位置に庫内上部ファンF2が配備されている。メック係止部材100の後端上方域は、メック係止部材100が前方側に対して後方側が低くなるように所定の勾配をもって傾斜して配されることによりデッドスペースとなる部位であり、このデッドスペースを利用して庫内上部ファンF2が配備されている。庫内上部ファンF2は、商品収納庫内の奥側の空気を前方に向けて送風するものである。また、庫内上部ファンF2の前方側であって、商品収納庫の奥行方向の略中間位置には風向転換部材WCが設けられている。この風向転換部材WCは、後述するラック側フック金具40(図2,図3参照)に固定されており、庫内上部ファンF2から送風される前方に向かう空気を下方へ方向転換させるものである。
前記各商品収納ラック4に上下多段に配設された商品収納棚10の後端(商品搬出口45)は同一の鉛直線上に位置しており、前記商品搬出口45と商品収納庫背面側に配設された平板状の通路形成部材48(図3参照)との間が商品Sの落下する商品落下通路46として形成されている。そして、各商品収納棚10の後端部には、前記商品落下通路46に突出する突出位置と、落下する商品Gにより押し開かれて商品落下通路46から退避する退避位置との間を回動する姿勢制御板47が配備されている。この姿勢制御板47は、コイルばね470(図7参照)により商品落下通路46に向けて突出するように付勢されており、商品落下通路46を落下する商品Gにより押し開かれて商品落下通路46から退避する際、当該商品Gの姿勢を横倒し姿勢に矯正するとともに当該商品Sの落下エネルギーを吸収してその落下速度を低減させる機能を有している。なお、前記通路形成部材48は、左右一対のラック側板41,41に係止固定されている。また、左右一対のラック側板41,41の前端下部には、ラック固定金具49が固着されている。このラック固定金具49は、商品収納ラック4を商品収納庫に収設した後に本体キャビネット1の前面開口に横架される本体側ラック固定金具(不図示)にねじ止めされ、この本体側ラック固定金具と協働して商品収納ラック4の揺れ止めを果たすものである。
商品収納ラック4の下部には、商品落下通路46の下方域と断熱内扉3に設けた商品搬出口3aとを連繋する態様で前下がりの姿勢に傾斜して配されるとともにその板面に複数の通気孔が穿孔された商品搬出シュータ5と、商品収納ラック4に収納した商品Gを冷却若しくは加熱してコールド若しくはホット状態に保存する冷却/加熱ユニット6が配設され、商品収納庫内に商品収納ラック4と商品搬出シュータ5と冷却/加熱ユニット6とが上下の順に配備されている。
前記冷却/加熱ユニット6は、前下がりの姿勢に傾斜して配された商品搬出シュータ5の背後の空間に配設されている。冷却/加熱ユニット6は、蒸発器6aとヒータ6bと庫内下部ファンF1とが、前方側から蒸発器6a,庫内下部ファンF1,ヒータ6bの順に前後方向に並置されている。蒸発器6a,庫内下部ファンF1,ヒータ6bは、それぞれを囲繞して保護する風洞内に配されており、ヒータ6bの風洞に連ねてスペーサー用の風洞60が設けられている。前記蒸発器6a,庫内下部ファンF1,ヒータ6bにおけるそれぞれの風洞と風洞60は全体としてトンネル状に連続したものである。そして、風洞60に連ねてダクト61が設けられている。このダクト61は、商品落下通路46の下方域まで延在する態様で商品収納庫背面(本体キャビネット1の背壁1c)に沿って配設された横断面コ字状の部材からなり、風洞60の出口に対峙する入口側開口と商品落下通路46の下方域に連通する出口側開口を備えている。
さらに、本体キャビネット1の下部の機械室8には、冷却/加熱ユニット6の蒸発器6aと冷凍サイクルを形成する冷凍機コンデンシングユニット9が配設されている。冷凍機コンデンシングユニット9は、圧縮機9a,凝縮器9b,庫外ファン9c,膨張弁(不図示)などからなり、商品収納庫外に配された凝縮器9bと商品収納庫内に配された蒸発器6aとが膨張弁を介して冷媒配管により接続されている。
なお、外扉2の前面には、図示は省略するが、商品コラムに対応した複数の商品見本を展示した商品展示室、購入する商品Sを指定する商品選択ボタン、代価としての硬貨を投入する硬貨投入口、代価としての紙幣を挿入する紙幣挿入口、釣銭硬貨若しくは返却指令により返却される硬貨を取り出すための硬貨返却口、釣銭若しくは投入硬貨の返却を指示する返却レバーなど、貨幣の投入により商品Sの自動販売に必要な部品が配設され、さらに、外扉2を本体キャビネット1に閉止鎖錠する扉ロック機構のハンドルなどが設けられている。
前記商品収納棚10は、図4に示すように、前後方向に分割した前方側棚部材11および後方側棚部材12からなり、後方側棚部材12に姿勢制御板47が揺動自在に装着されている。前方側棚部材11および後方側棚部材12は、矩形の板面の左右側縁から下方に折り曲げられたフランジ111,111およびフランジ121,121を形成して補強が図られている。
図5に示すように、前方側棚部材11の前端部分は、左右フランジ111,111の幅よりも広幅に形成され、その前端を下方に折り曲げて垂下部112aを形成するとともに左右に張り出した係止部112,112が設けられている。また、左右フランジ111,111の前端側には、外側に突出する態様でコ字形に形成された係合部113が設けられ、係合部113の前方側脚片には円錐状のボス113aが形成されている。この係合部113は、左右フランジ111に前後方向に延在して形成したスリット114により内外(左右)方向に移動するように可撓性を有している。また、前方側棚部材11の後方寄りは、左右に張り出した係止片115,115が設けられている。この係止片115,115は、図6に示すように、先端側を下方側に折り返してフック状に形成されている。さらに、前方側棚部材11の板面には、その板面の前方寄りに位置して左右方向に延在するスリットとして形成されたガイド溝116L1,116M,16Rと、ガイド溝116L,116Rの後方側にそれぞれ位置して前後方向に延在するスリットとして形成されるとともに左右方向に5列並置する態様で穿設された設定溝117L,117Rと、ガイド溝116Mの後方側にそれぞれ位置して前後方向に延在するスリットとして形成されるとともに左右方向に3列並置する態様で穿設された設定溝117Mと、前方側棚部材11の前後方向の略中間部に位置してそれぞれ開口して形成された開口部118L1,118L2および開口部118R1,118R2と、前方側棚部材11の後方寄りに位置して多数穿設された通気孔119と、前方側棚部材11の後端に位置して開口部118L1,118L2,118R1,118R2にそれぞれ対応して切欠き形成されたスリット状の逃げ溝119L1,119L2,119R1,119R2がそれぞれ設けられている。なお、開口部118L2,118R2の左縁の後方にはそれぞれ係止溝118L21,118R21が形成されている。
後方側棚部材12の前端には、中空円筒形状(カール状)に丸めて形成された中空状部122が形成され、この中空状部122の両端は左右に突出(左右フランジ121より外側に突出)している。また、左右フランジ121,121の前方寄り縁部には、半円状の切欠きによりピン挿通部121aが形成され、また、左右フランジ121の後端にも切欠きにより円弧状のピン係合部121bが形成されている。さらに、後方側棚部材12の板面には、その板面の前方寄りに位置して多数穿設された通気孔129と、前方側棚部材11の後端に位置して左右一対の開口部118L1,118R1にそれぞれ対応して切欠き形成されたスリット状の逃げ溝119L1,119L2,119R1,119R2と同一間隔で形成されたスリット状の係合溝128L1,128L2,128R1,128R2と、前方側棚部材11の設定溝117L,117M,117Rに対応して穿設された設定溝127L,127M,127Rと、後方側棚部材12の前後方向の略中間部に位置してそれぞれ開口して形成された開口部128L11,128L21および開口部128R11,128R21と、がそれぞれ設けられている。なお、後方側棚部材12の後端には左右に分散して姿勢制御板47が取付けられるのであるが、この姿勢制御板47の後方側棚部材12への取付けについては後述する図7により説明する。
これらの前方側棚部材11と後方側棚部材12とは、図6の(a)に示すように、左右一対のラック側板41,41に取付けられる。これらの前方側棚部材11と後方側棚部材12を取付けるために左右一対のラック側板41,41は、次のように構成されている。なお、図6では右側ラック側板41の構成を示しているが、左側のラック側板41の構成も同一であるので、以下では右側のラック側板41について説明する。ラック側板41には、図6の(a)のB部を拡大して示す図6の(b)にも示すように、前方側棚部材11の前端部分に設けた係止部112,112に対応するL字状穴411と、前方側棚部材11の前端部分に設けた係合部113に対応する矩形孔412と、前方側棚部材11の後方寄り設けた係止片115に対応する段差付き穴413と、後方側棚部材12の前端に設けた中空状部122に対応する丸穴414と、商品搬出装置5を装着するためのピン部材P1,P2(図2参照)を架設するためのピン挿通穴415,416が設けられている。なお、段差付き穴413は、前方側棚部材11のフック状の係止片115が挿通可能な大きさに形成された広幅部413aとフック状の係止片115の幅よりも狭い狭幅部413bの穴が前後方向に連通する態様で形成されている。
かかる左右一対のラック側板41,41に商品搬出装置5を装着するためのピン部材P1,P2を架設した状態で、ラック側板41における後方側棚部材12の前端に設けた中空状部122が挿通される丸穴414の近傍を外側に撓ませる態様で広げたうえで後方側棚部材12の前端に設けた中空状部122を前記丸穴414に挿通させ、後方側棚部材12の左右フランジ121,121に形成したピン挿通部121aおよびピン係合部121bを前記ピン部材P1,P2に係合させることにより後方側棚部材12が左右一対のラック側板41,41の間に配設される。そして、前方側棚部材11の後端を後方側棚部材12の前端の上面に載置させつつ、左右一対のラック側板41,41を外側に撓ませる態様で広げたうえで前方側棚部材11の後方寄りに設けたフック状の係止片115をラック側板41の段差付き穴413の広幅部413aに挿通させたうえで当該係止片115が段差付き穴413の狭幅部413bに移動させる態様で前方側棚部材11を前方に向けて移動させる。前記係止片115が段差付き穴413の狭幅部413bに移動すると前方側棚部材11の前端部分に設けた係止部112および係合部113がラック側板41のL字状穴411および矩形孔412に対峙するようになるので、前方側棚部材11の前端部分に設けた係止部112および係合部113をラック側板41のL字状穴411および矩形孔412に挿通させるこれにより前方側棚部材11が左右一対のラック側板41,41の間に配設される。これにより、前方側棚部材11と後方側棚部材12とが連続し商品収納棚10が左右一対のラック側板41,41に架設される。なお、商品収納棚10を左右一対のラック側板41,41に架設した際、前方側棚部材11の後端に形成したスリット状の逃げ溝119L1,119L2,119R1,119R2が後方側棚部材12に形成したスリット状の係合溝128L1,128L2,128R1,128R2の前方域と重なり合うものである。
ここで、前方側棚部材11は、前述したラック側板41への取付け手順と逆の手順で取り外すことができ、商品収納通路43に商品詰り、特に商品搬出装置5が配設された商品収納通路43における商品搬出口45側で商品詰りが発生した場合には前方側棚部材11を取り外すことにより商品詰りを解消することができるものである。
ここで、後方側棚部材12の後端には姿勢制御板47が装備され、この姿勢制御板47の後方側棚部材12への取付けについて図7により説明する。なお、図7では後方側棚部材12の後端に左右に分散して姿勢制御板47,47のうちの一つが後方側棚部材12に取付けられた状で他の一つを分解して示している。
図7に示すように、姿勢制御板47は、一枚の平板を加工してなり、当接部471、支持部472,473を有している。当接部471は、商品落下通路46を落下する商品Gと当接する部分であって、略矩形で湾曲した当接面を有し、当接面には複数の通気孔471aが穿設されている。支持部472,473は、当接部471から延在する部分であって、両側側部と中央部とを切り欠くことにより二股に分かれ、各支持部472,473の後縁を中空円筒形状(カール状)に丸めて第1軸部474と第2軸部475とが形成してある。第1軸部474の両端は、支持部472の両側の切り欠きにより左右に延在する軸474a,474bとして形成され、第2軸部475の両端も、支持部473の両側の切り欠きにより左右に延在する軸475a、475bとして形成されている。第1軸部474の軸474aの長さは、第1軸部474の軸474b、および第2軸部475の両端の軸475a,475bの長さよりも長くなるように形成されている。二股に分かれた支持部472,473の間にはコイルばね470が配設され、コイルばね470の両端に第1軸部474の軸474bと第2軸部475の軸475aとが挿通される。
後方側棚部材12の後縁には、軸受部123a,123bが左右に分散してそれぞれ設けられている。各軸受部123a,123bは、後方側棚部材12の後縁フランジ123に設けられたものであって、その中央を切り欠くことにより左右に間隔をおいて中空円筒形状(カール状)に丸めて形成されている。各軸受部123a,123bの間の間隔(切欠き)は、姿勢制御板47の支持部472,473を受容可能であって、第1軸部474の軸474aの端部と第2軸部475の軸475bの端部との間隔よりも短い間隔に形成されるとともにその口径が姿勢制御板47の第1軸部474と第2軸部475より一回り大きい径となるように形成されている。また、後方側棚部材12の後縁フランジ123における軸受部123a寄りには切り起こしにより突起123cが設けられている。
姿勢制御板47の後方側棚部材12への取付けは、姿勢制御板47にコイルばね470を装着したうえで後方側棚部材12に取付ける。すなわち、コイルばね470を圧縮させてその両端を姿勢制御板47の第1軸部474の軸474bと第2軸部475の軸475aとに対峙させた状態でコイルばね470の圧縮状態を解除することにより、コイルばね470の両端が第1軸部474の軸474bと第2軸部475の軸475aとに挿通される。ここで、コイルばね470は、付勢力を付与された状態で装着され、前述したように姿勢制御板47に装着した状態ではコイルばね470の両端が姿勢制御板47の当接部471を挟み付けている。このように、コイルばね470が装着された姿勢制御板47を後方側棚部材12の背面側後方から、その支持部472,473を後方側棚部材12の軸受部123a,123bの間に対峙させる態様で接近させつつ、コイルばね470の一端(姿勢制御板47の当接部471の表面側に位置する側の端部)を当接部471の表面側から引き外すように回動させて後方側棚部材12の背面に当接させたうえで姿勢制御板47の第1軸部474の軸474aを後方側棚部材12の軸受部123bに挿入する。
姿勢制御板47の第1軸部474の軸474aの先端を軸受部123bに挿入した時点では、第1軸部474の軸474bが後方側棚部材12の軸受部123aと干渉して第2軸部475の軸475bを後方側棚部材12の軸受部123aに差し込むことができないが、姿勢制御板47の軸474aを後方側棚部材12の軸受部123bに深く差し込むに連れて第2軸部475の軸475bが後方側棚部材12の軸受部123aとの干渉の程度が減少し、最終的に姿勢制御板47の支持部473の縁が軸受部123bに当接するまで差し込むと第2軸部475の軸475bが後方側棚部材12の軸受部123aとの干渉がなくなる。この状態で、第2軸部475の軸475bの先端を軸受部123aに差し込む。この場合、第1軸部474の軸474aの長さは、第2軸部475の軸475bの長さよりも長くなるように形成されているので、第2軸部475の軸475bを軸受部123aに目一杯差し込んでも第1軸部474の軸474aが軸受部123bから外れることはない。
ここで、姿勢制御板47は、後方側棚部材12の背面側後方から取付けられ、後方側棚部材12に装着された状態で後方側棚部材12の後縁フランジ123に形成した突起123cが姿勢制御板47の支持部472の上方に位置している。従って、後方側棚部材12に装着されてコイルばね470により商品落下通路46から退避した退避位置から商品落下通路46に突出する突出位置に向かう方向の回動力を受けた姿勢制御板47は、支持部472が前記突起123cに当接することにより回動を停止して待機状態となる。つまり、前記突起123cは、姿勢制御板47を待機状態で商品落下通路46に突出した突出位置に停止させるストッパの機能を果たす。これにより、姿勢制御板47は、コイルばね470の付勢力により商品落下通路46を落下する商品Gにより押し開かれて商品落下通路46から退避した後、商品落下通路46に突出した突出位置に自動的に復帰する。
仕切部材42は、前後方向に延在する態様で商品収納棚10に装着されて商品収納通路43を画成するものであり、図2に示すようにこの実施の形態で3個の仕切部材42が用いられている。仕切部材42は、図8に示した仕切部材421(図2の左右の仕切部材42)と図9に示した仕切部材422(図2の中央の仕切部材42)との2種類からなる。
図8は仕切部材421を示し、(a)は右斜め上方から見た斜視図、(b)は右斜め下方から見た斜視図である。この仕切部材421は、L字状に折り曲げた薄板鋼板になり、前方側棚部材11と後方側棚部材12からなる商品収納棚の板面(通路面)に平行な商品載置部4211と、前記通路面に鉛直な規制部4212からなる。前記商品載置部4211の前端には、前方側棚部材11の前端の垂下部112aを囲繞するL字状の嵌合部4213が形成されている。この嵌合部4213は前方側棚部材11の垂下部112aを包み込む態様で遊嵌されている。また、商品載置部4211の板面における前方寄りには背面側に向けて突出するフック片4211aが切り起こしにより形成されている。このフック片4211aは、前方側棚部材11の板面の前方寄りに左右方向に延在するスリットとして形成されたガイド溝116L(116R)に対応して形成され、ガイド溝116L(116R)のうちの後方側の縁部を上方から押圧することにより板面を下方に撓ませた状態でフック片4211aの先端を前方側棚部材11の板面の下方に潜り込ませることによりガイド溝116L(116R)に遊嵌する態様で嵌合されるものである。さらに、商品載置部4211のフック片4211aの後方には背面側に向けて突出する前後一対の係合爪4211b,4211bが切り起こしにより形成されている。この係合爪4211b,4211bは、側面から見た場合略逆台形状に形成されている。この前後一対の係合爪4211b,4211bは、前方側棚部材11および後方側棚部材12の板面に形成した設定溝117L(117R)および設定溝127L(127R)にそれぞれ係合・離脱可能である。
次に、図9は仕切部材422を示し、(a)は左斜め上方から見た斜視図、(b)は左斜め下方から見た斜視図である。この仕切部材422も仕切部材421と同様に、L字状に折り曲げた薄板鋼板になり、商品載置部4221と、規制部4222からなり、前記商品載置部4221の前端にL字状の嵌合部4223が形成され、また、商品載置部4221の板面には背面側に向けて突出するフック片4221aおよび前後一対の係合爪4221b,4221bがそれぞれ切り起こしにより形成されている。この仕切部材422が仕切部材421と相違する点は、仕切部材421の商品載置部4211が規制部4212の右側に向けて形成されているのに対し、仕切部材422の商品載置部4221が規制部4222の左側に向けて形成されている点である。また、仕切部材422のフック片4221aは、前方側棚部材11の板面の前方寄りに左右方向に延在するスリットとして形成されたガイド溝116Mに遊嵌する態様で嵌合されるものである。さらに、仕切部材422の前後一対の係合爪4221b,4221bは、前方側棚部材11および後方側棚部材12の板面に形成した設定溝117Mおよび設定溝127Mにそれぞれ係合・離脱可能である。
前記仕切部材421は、次のように商品収納棚10に組付けることにより、図10に示すように、商品収納棚10に装着される。すなわち、商品収納棚10(前方側棚部材11と後方側棚部材12)の上方位置であって、仕切部材421の商品載置部4211に形成したフック片4211aを前方側棚部材11の板面に形成したガイド溝116L(116R)の前方側に位置させた状態で、ガイド溝116L(116R)のうちの後方側の縁部を上方から押圧してその板面を下方に撓ませたうえでフック片4211aの先端を前方側棚部材11の板面の下方に潜り込ませる。この状態ではフック片4211aの基端部(鉛直部)がガイド溝116L(116R)の前方に位置して仕切部材421の商品載置部4211が商品収納棚10の板面から離隔しているので、フック片4211aの基端部(鉛直部)がガイド溝116L(116R)の位置に移動するように仕切部材421を後方に向けて移動させる。フック片4211aの基端部(鉛直部)がガイド溝116L(116R)の位置に移動すると、当該フック片4211aの基端部(鉛直部)がガイド溝116L(116R)に嵌まり込むので、フック片4211aとともに仕切部材421が下方に向けて移動し、商品載置部4211が商品収納棚10の板面に接近する。この場合、仕切部材421のL字状の嵌合部4213の先端(L字の短い方向の脚片)が、前方側棚部材11の前端と干渉するので、嵌合部4213を前方に撓ませつつ仕切部材421を移動させ、嵌合部4213の先端が前方側棚部材11の垂下部112aの下方に位置させる。この状態で嵌合部4213に加えた外力を解除すると嵌合部4213が復元して前方側棚部材11の垂下部112aを前方側から包み込むようになる。
仕切部材421の商品載置部4211が商品収納棚10の板面に接近した際、商品載置部4211の前後一対の係合爪4211b,4211bが前方側棚部材11および後方側棚部材12の板面に形成した設定溝117L(117R)および設定溝127L(127R)に対峙していない場合(前後一対の係合爪4211b,4211bが、前方側棚部材11および後方側棚部材12の板面に当接している場合)には、仕切部材421を左右方向にスライドさせて前後一対の係合爪4211b,4211bを設定溝117L(117R)および設定溝127L(127R)に嵌合させると、仕切部材421の商品載置部4211が商品収納棚10(前方側棚部材11および後方側棚部材12)の板面に密着した状態で装着される。
前記仕切部材422も、仕切部材421と同様の手順で商品収納棚10に組付けることにより、図10に示すように、商品収納棚10に装着される。
仕切部材42は、前後方向に延在する態様で商品収納棚10に装着されて商品収納通路43を画成し、商品収納棚10へのセット位置を変更することにより商品収納通路43の通路幅を変更可能なものであり、図10を用いて設定位置を変更する手順を説明する。図10は、2個の仕切部材421,421のうちの一方を商品収納棚10の左端側にセットする一方、他方を商品収納棚10の中央部にセットし、仕切部材422を商品収納棚10の中央部にセットすることにより商品収納棚10に左右2列のロングサイズの商品に対応する商品収納通路43,43を画成した例を示している。この状態から、商品収納棚10の左端側にセットされた仕切部材421の設定位置を変更する場合には、仕切部材421の商品載置部4221の前端に指(例えば、人差し指若しくは中指)を添えた状態で、残りの指(例えば、親指)を押し当てて押し上げる。そうすると、前方側棚部材11の垂下部112aを包み込むように配された仕切部材421のL字状の嵌合部4213の角(L字の角)が前記垂下部112aの下端に当接し、当該当接点を支点として仕切部材421が回動し、商品載置部4211が商品収納棚10(前方側棚部材11および後方側棚部材12)の板面から離隔して上昇する。仕切部材421の回動は、フック片4211aの先端(水平部分の先端)が前方側棚部材11の背面に当接することにより制限される。このように回動が制限された状態で、商品載置部4211に設けた前後一対の係合爪4211b,4211bが前方側棚部材11および後方側棚部材12の板面に形成した設定溝117Lおよび設定溝127Lから離脱している。仕切部材421を回動させた状態を維持しつつ所定の設定位置(例えば、設定溝117Lおよび設定溝127Lのうちの左から2番目)まで右側方向にスライドさせる。仕切部材421を所定の設置位置に移動させたうえで仕切部材421に加えた外力を解除すると仕切部材421は下方に回動し、商品載置部4211に設けた前後一対の係合爪4211b,4211bが所定の設定溝117Lおよび設定溝127Lに係合する。これにより、仕切部材421は、仕切部材421の商品載置部4211が商品収納棚10の板面に密着し、仕切部材421の規制部4212と仕切部材422の規制部4222との間の寸法が商品サイズに応じた幅に設定された状態でセットされる。
図10に示した商品収納棚10の中央部にセットした仕切部材421および仕切部材422も同様の手順で設定位置を変更することができるものである。
アタッチメント20は、商品搬出装置5と商品収納通路43の通路面との間の間隔を調整する態様で商品収納棚10に敷設されたものである。このアタッチメント20を図11乃至図13を用いて説明する。なお、図10にもアッタチメント20を敷設した状態を示し、この図10も適宜参照しつつ説明する。
アタッチメント20は、図11に示すように、前後方向に2分された第1アタッチメント21と第2アタッチメント22とからなり、それぞれ薄板鋼板製になる。第1アタッチメント21は商品投入口44から商品搬出装置5の近傍に至る長さを有する一方、第2アタッチメント22は商品搬出装置5から商品搬出口45に至る長さを有し、第1アタッチメント21と第2アタッチメント22の幅は同一に形成されている。
第1アタッチメント21は、図12に示すように、平板状の通路面形成部210を備え、通路面形成部210には前後方向に沿って延在する複数のビードが施されている。通路面形成部210から下方に向けて切り起こしにより形成された4つの調整片211,212,213,214を有している。調整片211,212は第1アタッチメント21を前後方向に3等分する線のうちの前方側の線上に位置し、調整片213,214は第1アタッチメント21を前後方向に3等分する線のうちの後方側の線上に位置している。調整片211,212,213,214は、通路面形成部210から下方に折り曲げた基端部とこの基端部の先端から後方を向く態様で形成されたフック部とを有し、フック部の上辺と下辺とが平行をなす態様で形成されている。また、調整片211,212,213,214におけるフック部の上辺と第1アタッチメント21と背面との間の間隔は、商品収納棚10(前方側棚部材11および後方側棚部材12)の板厚よりも僅かに大きい寸法となるように定められている。調整片211,212には前述した構成に加えて、フック部の下辺よりも下方に延在するとともに外方に折り曲げて形成された係止爪211a,212aがそれぞれ形成されている。それぞれの係止爪211a,212aと調整片211,212におけるフック部の下辺との間の間隔は、商品収納棚10(前方側棚部材11および後方側棚部材12)の板厚よりも十分に大きい寸法となるように定められている。なお、前記調整片211と調整片212とは、商品収納棚10を構成する前方側棚部材11に設けた開口部118L1の右縁と開口部118L2の左縁(開口部118R1の右縁と開口部118R2の左縁)に臨み、かつ、開口部118L1,開口部118L2(開口部118R1,118R2)を貫通可能な大きさに形成されている。また、前記調整片213と調整片214とは、商品収納棚10を構成する後方側棚部材12に設けたスリット状の係合溝128L1,128L2(128R1,128R2)を貫通可能な大きさに形成されている。
第1アタッチメント21における通路面形成部210の後端には左右2個の係合片215,215が後方斜め下方に向けて突出して形成され、2個の係合片215,215は、通路面形成部210の後縁から下方に折り曲げられた鉛直部およびこの鉛直部の端部から後方に延在する水平部からなり、通路面形成部210の板面よりも一段下がった段差を有する態様で形成されている。この段差は、第1アタッチメント22の板厚よりも大きく定められている。また、通路面形成部210の前端には指を引っ掛ける操作用穴216が形成されている。さらに、通路面形成部210の左端側前方には、前記仕切部材421のフック片4211aの基端部(鉛直部)を受け入れる逃げ穴217が設けられ、この逃げ穴217の後方側に、前記仕切部材421の商品載置部4211に形成した前後一対の係合爪4211b,4211bを受容するスリット218,219がそれぞれ設けられている。なお、通路面形成部210の後端に形成した左右2個の係合片215,215は、商品収納棚10を構成する後方側棚部材12に設けた開口部128L1,128L2(128R1,128R2)に遊嵌する態様で形成されている。
第2アタッチメント22は、図13に示すように、平板状の通路面形成部220を備え、通路面形成部220には前後方向に沿って延在する複数のビードが施されている。通路面形成部220の前方寄りに左右2個の開口部221,221が設けられている。この開口部221,221は、第1アタッチメント21(通路面形成部210)の後端に設けた2個の係合片215,215に対応して形成され、前記係合片215を差し込むことができるように係合片215よりも一回り大きく形成されている。
第1アタッチメント21と第2アタッチメント22とは、第1アタッチメント21(通路面形成部210)の後端に設けた2個の係合片215,215を第2アタッチメント22(通路面形成部220)の前方寄りに設けた左右2個の開口部221,221に差し込むことによりアタッチメント20として一体化される。すなわち、水平な第2アタッチメント22に対して第1アタッチメント21を垂直となる態様で配置した状態で、第1アタッチメント21の2個の係合片215,215における水平部の先端を第2アタッチメント22の2個の開口部221,221に差し込んで貫通させたうえで、2個の係合片215,215の段差部(水平部と鉛直部との接続点)が2個の開口部221,221に到達した時点で第1アタッチメント21を徐々に傾倒させつつ2個の係合片215,215の鉛直部を2個の開口部221,221に挿通して貫通させる。2個の係合片215,215の鉛直部が2個の開口部221,221を貫通させたうえで第1アタッチメント21を水平となるように横倒しにすると両者が連結される。この場合、第2アタッチメント22の背面側に位置する2個の係合片215,215の水平部が第2アタッチメント22を背面側から支えるとともに第2アタッチメント22の前端が第1アタッチメント21の後端に潜り込むので両者が上下方向に離脱することがなく、また、2個の係合片215,215の鉛直部が第2アタッチメント22の2個の開口部221,221の前後の縁部に対峙するので両者が前後方向に離脱することがない。
前記アタッチメント20は、次のように商品収納棚10に組付けることにより、図10に示すように、商品収納棚10に敷設される。すなわち、商品収納棚10(前方側棚部材11と後方側棚部材12)の上方にアタッチメント20を位置させた状態で、第1アタッチメント21の調整片211,212を、商品収納棚10を構成する前方側棚部材11に設けた開口部118L1,開口部118L2(開口部118R1,118R2)に対峙させ、第1アタッチメント21の調整片213,214を、前方側棚部材11の後端に設けたスリット状の逃げ溝119L1,119L2(119R1,119R2)と上下方向に重なり合うところの、後方側棚部材12に設けたスリット状の係合溝128L1,128L2(128R1,128R2)に対峙させたうえで、調整片211,212を開口部118L1,開口部118L2(開口部118R1,118R2)に差し込み、調整片213,214を、後方側棚部材12に設けたスリット状の係合溝128L1,128L2(128R1,128R2)に差し込む。
この場合、第1アタッチメント21の調整片211,212にはそれぞれ外方に折り曲げて形成された係止爪211a,212aが形成され、調整片211,212が開口部118L1の右縁と開口部118L2の左縁(開口部118R1の右縁と開口部118R2の左縁)に臨む態様で形成されていることから、調整片211,212を開口部118L1,開口部118L2(開口部118R1,118R2)に差し込む際にその調整片211,212に形成された係止爪211a,212aが邪魔となる。そこで、調整片211,212を互いに接近する方向に撓ませつつ係止爪211a,212aを開口部118L1,開口部118L2(開口部118R1,118R2)を通過させたうえで調整片211,212に加えた外力を解除すると調整片211,212は元の状態に復元する。このようにして調整片211,212を開口部118L1,開口部118L2(開口部118R1,118R2)に差し込むことができ、調整片211,212が開口部118L1の右縁と開口部118L2の左縁(開口部118R1の右縁と開口部118R2の左縁)に臨む態様で配される。
第1アタッチメント21の調整片211,212を前方側棚部材11の開口部118L1,開口部118L2(開口部118R1,118R2)に差し込み、第1アタッチメント21の調整片213,214を後方側棚部材12のスリット状の係合溝128L1,128L2(128R1,128R2)に差し込んだ状態では、第1アタッチメント21の後端に設けた2個の係合片215,215が後方側棚部材12の開口部128L1,128L2(開口部128R1,128R2)の手前に位置して後方側棚部材12の板面に乗っており、段差を有する係合片215,215によって第1アタッチメント21と第2アタッチメント22の連結点が商品収納棚10の板面(通路面)から離隔して浮き上がっている。この状態で第1アタッチメント21を後方に向けてスライドさせると、調整片211,212のフック部が前方側棚部材11の背面に潜り込む一方、調整片213,214のフック部が後方側棚部材12の背面に潜り込む。第1アタッチメント21の調整片211,212の基端部が前方側棚部材11の開口部118L1,開口部118L2(開口部118R1,118R2)の後縁に当接するまで第1アタッチメント21を後方に向けてスライドさせると、第1アタッチメント21の後端に設けた2個の係合片215,215が後方側棚部材12の開口部128L11,128L21(開口部128R11,128R21)に落ち込んで第1アタッチメント21と第2アタッチメント22とが商品収納棚10の板面(通路面)に密着する。この状態は、前方側棚部材11を掴む態様で前方側棚部材11の背面に潜り込んだ調整片211,212のフック部、および後方側棚部材12を掴む態様で後方側棚部材12の背面に潜り込んだ調整片213,214のフック部により維持される。このようにして、アタッチメント20が商品収納棚10に敷設される。図10における右側のアッタチメント20が、第1アタッチメント21と第2アタッチメント22とが商品収納棚10の板面(通路面)に密着して敷設されたものに相当する。なお、前方側棚部材11には、前方側棚部材11の背面に潜り込んだ調整片211,212を前方から目隠しする保護片110(図10参照)が開口部118L1,118L2,118R1,118R2の前縁から切り起こしにより形成されている。この保護片110は、調整片211,212に商品が衝突するのを防止している。
なお、第1アタッチメント21と第2アタッチメント22とが商品収納棚10の板面(通路面)に密着して敷設された状態では、第1アタッチメント21における通路面形成部210の左端側前方に設けた逃げ穴217は、前方側棚部材11の前方寄りに設けたガイド溝116L,116Rの右端側と上下方向に重なり合い、仕切部材421の商品載置部4211に設けたフック片4211aの基端部(鉛直部)を受容(つまり、仕切部材421の設定を許容)するものである。
前述したように、商品収納棚10の板面(通路面)に密着して敷設されたアタッチメント20を操作して商品搬出装置5との間の間隔を調整する場合、第1アタッチメント21の前端側に設けた操作用穴216に指を引っ掛けて前方にスライド移動させる。第1アタッチメント21の前方へのスライド移動により第1アタッチメント21の調整片211,212の基端部が前方側棚部材11の開口部118L1,開口部118L2(開口部118R1,118R2)の前縁に当接すると、前方側棚部材11を掴む態様で前方側棚部材11の背面に潜り込んだ調整片211,212のフック部および後方側棚部材12を掴む態様で後方側棚部材12の背面に潜り込んだ調整片213,214のフック部とが前方側棚部材11および後方側棚部材12から外れる。この状態で第1アタッチメント21を上方に持ち上げると調整片211,212および調整片213,214が前方側棚部材11の開口部118L1,開口部118L2および後方側棚部材12の係合溝128L1,128L2からの抜け出しを開始する。引き続いて、調整片211,212に設けた係止爪211a,212aが前方側棚部材11に設けた開口部118L1,開口部118L2の背面に当接するまで第1アタッチメント21を上方に持ち上げると調整片211,212のフック部および調整片213,214のフック部が前方側棚部材11の開口部118L1,開口部118L2および後方側棚部材12の係合溝128L1,128L2から完全に抜け出す。
しかる後、第1アタッチメント21を後方にスライドさせると、調整片211,212のフック部および調整片213,214のフック部が前方側棚部材11および後方側棚部材12の板面(通路面)の上に乗り始める。引き続いて、調整片211,212に設けた係止爪211a,212aが前方側棚部材11に設けた開口部118L1,開口部118L2の後縁に当接するまで第1アタッチメント21を後方にスライドさせると、調整片211,212のフック部および調整片213,214のフック部が前方側棚部材11および後方側棚部材12の板面(通路面)の上に完全に乗った状態となる。この時点で第1アタッチメント21を左側方向に移動させると、調整片212に設けた係止爪212aが開口部118L2の左縁の後方に設けた係止溝118L21に嵌合して第1アタッチメント21の前後方向への移動が阻止される。この場合、調整片211に設けた係止爪211aが前方側棚部材11の背面から外れないようにその長さが定められている。調整片212に設けた係止爪212aを開口部118L2の係止溝118L21に嵌合させた状態で第1アタッチメント21から手を離すと、調整片211,212のフック部および調整片213,214のフック部が前方側棚部材11および後方側棚部材12の板面(通路面)に乗る態様で当接して第1アタッチメント21の通路面形成部210が商品収納棚10の板面(通路面)から所定距離だけ上昇した状態にセットされる。図14には、第1アタッチメント21と第2アタッチメント22とが商品収納棚10の板面(通路面)に密着して敷設された状態(塗り潰して示した状態)と、第1アタッチメント21の通路面形成部210が商品収納棚10の板面(通路面)から所定距離だけ上昇した状態にセットされた状態を示している。
第1アタッチメント21に連結された第2アタッチメント22は、商品収納棚10と切り離して設けられているので、前述した第1アタッチメント21の前後方向へのスライド移動に追従して前後方向にスライド移動する。そして、第1アタッチメント21が上方に持ち上げられると第1アタッチメント21の後端に設けた2個の係合片215,215により第2アタッチメント22の前端側が押し上げられる。このようにして、第1アタッチメント21の通路面形成部210が商品収納棚10の板面(通路面)から所定距離だけ上昇した状態にセットされた場合、第2アタッチメント22は、その通路面形成部220が第1アタッチメント21の通路面形成部210の傾斜角度よりも大きい傾斜角度に傾斜した状態でセットされる。
なお、第1アタッチメント21の通路面形成部210が商品収納棚10の板面(通路面)から所定距離だけ上昇した状態にセットされた状態では、第1アタッチメント21が仕切部材421の商品載置部4211の上方に位置しているので、仕切部材421の商品載置部4211に設けたフック片2111と干渉することがない。
第1アタッチメント21の調整片211,212のフック部および調整片213,214のフック部が前方側棚部材11および後方側棚部材12の板面(通路面)に乗る態様で当接して第1アタッチメント21の通路面形成部210が商品収納棚10の板面(通路面)から所定距離だけ上昇した状態にセットする手順と逆の手順で第1アタッチメント21と第2アタッチメント22とが商品収納棚10の板面(通路面)に密着して敷設された状態に戻すことができ、アタッチメント20を商品収納棚10から着脱する必要がないものである。
前記商品搬出装置5は、図15乃至図18に示すように、左右に並設された第1〜第4払出機構501〜504、これらの第1〜第4払出機構501〜504を駆動する2個のモータ駆動ユニット70A,70B、前記第1〜第4払出機構501〜504に対応してそれぞれ検出レバー801と売切検出スイッチ802とを有する第1〜第4売切検出機構81〜84、配線ガイド90を備えている。これらの商品搬出装置5の構成部品は薄い箱形の基板51にそれぞれ取付けられている。
前記商品搬出装置5の第1払出機構501は、商品収納通路43に出没自在に、基板51に架設した回動軸57に軸支されるとともに販売順位一番の商品G(図1に示すように最後端の商品であり、販売商品Gともいう)を保持する態様で商品収納通路43に突出する突出位置と前記販売商品Gの保持を解放する態様で商品収納通路43から退避する退避位置との間を移動可能に設けたペダル部材52(図16参照)と、商品収納通路43に出没自在に、基板51に設けた回動軸57に軸支されるとともに商品収納通路43から退避する退避位置と販売商品Gに続く販売順位二番の商品G(最後端の商品に続く商品であり、次販売商品ともいう)を保持する態様で商品収納通路43に突出する突出位置との間を移動可能に設けたストッパ部材53 (図16参照)と、前記ペダル部材52およびストッパ部材53を突出位置と退避位置とに移動させる後部リンクピン55(図18参照)および前部リンクピン56,56(図18参照)を支持し、復帰ばね540(図18参照)によって後退位置に向けて付勢されたリンク機構54などからなり、これらの構成部材が基板51に取付けられている。第2〜第4払出機構502〜504も第1払出機構501と同様に、ペダル部材52,ストッパ部材53,リンク機構54などからなる。
基板51は、図19に示すように、その周縁に上部側に向けて延在する左右のフランジ51a,51bおよび前フランジ51cを形成した薄板鋼板製になる。基板51の左右のフランジ51a,51bの後端には、円弧状に切り欠いたピン係止部51a1,51b1が設けられ、基板51の前フランジ51cには前方に折り曲げられたピン係止片51c1が一体に形成されている。これらのピン係止部51a1,51b1とピン係止片51c1は、左右一対のラック側板41,41に架設されるピン部材P1,P2(図2参照)に係合して基板51を商品収納棚10に係止固定するものである。
基板51の前フランジ1cの近傍に切り起こしにより形成した係止片51dにはモータ駆動ユニット70A,70Bのユニットケース71におけるベース部材の頭部に設けた爪片71a,71a(図17参照)を係止する穴51d1,51d1を設けるとともに基板51の板面にはモータ駆動ユニット70A,70Bのユニットケース71におけるベース部材に設けた突起(不図示)をそれぞれ係止固定する穴51d2が穿設されている。また、基板51の板面には、後述する配線ガイド90の左右方向への移動を阻止する4個のストッパ片51d3と当該配線ガイド90係止固定する3個の係合突起51d4が切り起こしにより形成され、その係合突起51d4よりも後方側に、保持片51e1〜51e8が左右方向に複数(この例では8個)切り起こしにより形成されている。この保持片51e1〜51e8は、後述するリンク機構54をガイドするものである。
基板51の後端側には開口部511,512を挟んで左右両側に一対の軸受部515,515が切り起こしによりそれぞれ形成され、また、基板51の後端側には開口部513,514を挟んで左右両側に一対の軸受部516,516が切り起こしによりそれぞれ形成されている。
開口部511を挟んで左右両側に設けた軸受部515,515には、図20に示すように、前後方向に延在する前後一対の長穴5151,5152が段違いに形成されている。また、軸受部515,515には、長穴5151の下方位置に支軸穴5153が形成されている。前記長穴5151,5152は、商品搬出装置5の第1払出機構501に関わるリンク機構54に支持された後部リンクピン55,前部リンクピン56をそれぞれ前後方向にスライド移動可能に支持するものである。前記支軸穴5153は、前記第1払出機構501のペダル部材52とストッパ部材53に関わる共通の回動軸57を支持するものである。また、軸受部515,515には、長穴5151の前方位置に前後方向に延在する長穴5154,5154が形成されている。この長穴5154,5154は、第1払出機構501に対応する第1の売切検出機構81の検出レバー801a(図15参照)を前後方向にスライド可能に保持するものである。そして、軸受部515,515のうちの右側の軸受部515の前方寄りには前記リンク機構54を後退位置に復帰させる復帰ばね540の一端を係止する係止片5155が設けられている。なお、前記長穴5151,5152,5144および支軸穴5153の穴周縁はヘミング加工若しくはバーリング加工を施して、後部リンクピン55,前部リンクピン56、検出レバー801a、回動軸57との摩擦を低減するように構成されている。なお、開口部512を挟んで左右両側に設けた軸受部515,515にも開口部511を挟んで左右両側に設けた軸受部515,515と同様に形成されている。
開口部513,514を挟んで左右両側に設けた軸受部516,516にも、開口部511を挟んで左右両側に設けた軸受部515,515と同様に、前後方向に延在する前後一対の長穴5161,5162が段違いに形成され、長穴5161の下方位置に支軸穴5163が形成され、長穴5161の前方位置に前後方向に延在する長穴5164,5164が形成されている。そして、軸受部516,516のうちの左側の軸受部516の前方寄りには前記リンク機構54を後退位置に復帰させる復帰ばね540の一端を係止する係止片5165が設けられている。
商品搬出装置5における第1払出機構501を構成するペダル部材52は、図21に示すように、平板状の保持部521と、この保持部521の基端側から保持部521と反対方向に延在する2個の軸受部522を一体に形成した合成樹脂(たとえば、ポリアセタール)製になる。前記軸受部522には軸挿通穴5221と異形孔523が形成されている。軸挿通穴5221は、回動軸57を挿通するためのものである。回動軸57には、捻りコイルばね(不図示)が巻装され、ペダル部材52は、この捻りコイルばねの弾性付勢力によって商品収納通路43への突出位置に向けて常に付勢されている。前記異形孔523は、リンク機構54に支持された後部リンクピン55の端部を摺動させ、後部リンクピン55の前後方向へのスライド移動を許容するとともに後部リンクピン55と協働してペダル部材52の動作範囲を規制するためのものである。そして、この異形孔523は、後退位置(軸受部515,515に設けた長穴5151,5151の後端位置)にスライド移動した後部リンクピン55と当接してペダル部材52を商品収納通路43に突出した突出位置にロックするロック溝部523a(後述する図32も参照)を備えている。
なお、第2払出機構502および第4払出機構504のペダル部材も第1払出機構501のペダル部材52と同一寸法および同一の構成になる。
第3払出機構503を構成するペダル部材52を図22に示し、図20に示したペダル部材52と同一の機能を有するものには同一の符号を付している。図22に示した第3払出機構503のペダル部材52は、平板状の保持部521と、この保持部521の基端側から保持部521と反対方向に延在する左右一対の軸受部522を一体に形成した合成樹脂(たとえば、ポリアセタール)製になる。この第3払出機構503のペダル部材52が前述した第1払出機構501のペダル部材52と相違する点は、第3払出機構503のペダル部材52の保持部521の長さが第1払出機構501のペダル部材52の保持部521の長さよりも小さく形成(略3/4の長さに形成)されている点である。その他の構成は同一であるので、同一の符号を付してその構成の説明は省略する。
商品搬出装置5における第1払出機構501を構成するストッパ部材53は、合成樹脂(例えば、ポリアセタール)製になり、図23に示すように、基端部側に形成された軸挿通穴5311を備えた2個の軸支部531と、先端側に形成されるとともに4個の爪片532aを有する商品の保持部532と、基端部と先端との間の胴部530に形成した左右一対のストッパ壁533とが一体成形されている。左右一対のストッパ壁533には凹状の摺動溝533aが形成されている。前記軸支部531に形成され軸挿通穴5311は、回動軸57を挿通するためのものである。左右の軸支部531の間の長さは、ペダル部材52の軸挿通穴5221が設けられた両端の軸受部522の間の長さよりも大きく定められている。前記保持部532は、ストッパ部材53が商品収納通路43に突出した際に商品と当接して当該商品を保持するものである。なお、保持部532における4個の爪片532aのうちの左右の爪片532aが基板51と干渉するのを防止するため、基板51には開口5150(図20参照)が形成されている。また、残りの爪片532a(4個のうちの中央2個)は基板51の開口部511に位置するものである。
ストッパ部材53におけるストッパ壁533に形成した凹状の摺動溝533aは、前後方向にスライド移動する前部リンクピン56が摺動可能であり、後退位置(軸受部515,515に設けた長穴5152,5152の後端位置)にスライド移動した前部リンクピン56を受け入れてストッパ部材53を商品収納通路43から退避した退避位置にロックし、前部リンクピン56が後退位置から前方にスライド移動する際にストッパ部材53を商品収納通路43に向けて押し出すものである。また、前記ストッパ壁533における摺動溝533aに連なる部位には、前進位置(軸受部515,515に設けた長穴5152,5152の前端位置)にスライド移動した前部リンクピン56に当接するストッパ面533b(後述する図32も参照)を設けている。このストッパ面533bは、前部リンクピン56に当接して商品収納通路43に突出したストッパ部材53が退避位置に向けて移動するのを阻止して当該ストッパ部材53を突出位置でロックするものである。なお、ストッパ部材53のそれぞれの軸支部531には外方向に突出するストッパ片534が設けられている。このストッパ片534は、ストッパ部材53が商品収納通路43に突出した際に基板51に当接するように構成され、ストッパ部材53の突出位置を規制するものである。
なお、第2払出機構502および第4払出機構504のストッパ部材も第1払出機構501のストッパ部材53と同一寸法および同一の構成になる。
第3払出機構503を構成するストッパ部材53を図24に示し、図22に示したストッパ部材53と同一の機能を有するものには同一の符号を付している。図22に示した第3払出機構503のストッパ部材53も、合成樹脂(例えば、ポリアセタール)製になり、軸挿通穴5311を備えた2個の軸支部531と、商品の保持部532と、凹状の摺動溝533aが形成された左右一対のストッパ壁533とが一体成形されている。この第3払出機構503のストッパ部材53が前述した第1払出機構501のストッパ部材53と相違する点は、第3払出機構503のストッパ部材53の保持部533の長さが第1払出機構501のストッパ部材53の保持部533の長さよりも小さく形成(略3/4の長さに形成)され、かつ、第1払出機構501のストッパ部材53の保持部533に設けた爪片532aが削除されている点である。その他の構成は同一であるので、同一の符号を付してその構成の説明は省略する。
前記第1払出機構501〜504のペダル部材52およびストッパ部材53を軸支する回動軸57は、第1払出機構501〜504のペダル部材52およびストッパ部材53に共通である。この回動軸57の軸受部515,515および軸受部515,515への組み付けは、第1払出機構501,第2払出機構502のそれぞれのペダル部材52の軸受部522およびストッパ部材53の基端部を軸受部515,515の所定位置に配設し、第3払出機構503,第4払出機構504のそれぞれのペダル部材52の軸受部522およびストッパ部材53の基端部を軸受部516,516の所定位置に配設する。この場合、所定位置とは、第1払出機構501を例にすると、ペダル部材52に設けた2個の軸受部522をストッパ部材53に設けた2個の軸支部531の間に配した上で、ペダル部材52に設けた2個の軸受部522の軸挿通穴5221と、ストッパ部材53に設けた2個の軸支部531の軸挿通穴5311とが、軸受部515,515に形成した支軸穴5153,5153と一直線上に位置することを指している。このように、第1払出機構501,第2払出機構502のそれぞれのペダル部材52の軸受部522およびストッパ部材53の基端部を軸受部515,515の所定位置に配設し、第3払出機構503,第4払出機構504のそれぞれのペダル部材52の軸受部522およびストッパ部材53の基端部を軸受部516,516の所定位置に配設した上で、基板51の左フランジ51aの外側から当該左フランジ51aに形成した丸穴51a2(図17参照)に回動軸57を差し込み、回動軸57を左端の軸受部515と右端の516に形成した支軸穴5153,5143に挿通させて架設すると、それぞれのペダル部材52とストッパ部材53が回動軸57に軸支されることとなる。
商品搬出装置5における第1払出機構501を構成するリンク機構54を図25に示し、リンク機構54は、鋼板製のリンク部材541aを備えている。リンク部材541aは、短冊状をなし、その前端には下方に折り曲げることにより基板51の板面に近接するとともに右側方向に延在する係合片5411を設けている。リンク部材541aの後端には、その左右両端から下方に延在する支持脚5410が形成され、その支持脚5410に後部リンクピン55が貫通する貫通穴からなる支持部542、およびその支持部542の前方側に位置して前部リンクピン56が貫通する貫通穴からなる支持部543が形成されている。前記支持部542は、後部リンクピン55を支持してリンク部材541aの前後方向への往復動作に連動して当該後部リンクピン55を前後方向に移動させるものである。前記支持部543は、前部リンクピン56を支持してリンク部材541aの前後方向への往復動作に連動して当該前部リンクピン56を前後方向に移動させるものである。なお、左右一対の支持脚5410,5410の間隔は、前記ペダル部材52の2個の軸受部522の間の寸法よりも小さく定められている。そして、リンク部材541aの右縁の前方寄りには係止片545が設けられている。この係止片545はリンク部材541aを後退位置に向けて付勢する捻りコイルばねからなる復帰ばね540の他端を係止するものである。復帰ばね540の一端は、基板51に形成した軸受部515,515のうちの右側の軸受部515の前方寄りに設けた係止片5155(図20参照)に係止されるものである。
リンク部材541aの前端に基板51の板面に近接する態様で設けた係合片5411は、その前部から上方に鉛直に折り曲げて形成した当接片5411aと、その後縁の右端寄りに方向に突出して形成したガイド片5411bとを有している。この係合片5411は、基板51の板面に近接する状態で当接片5411aが後述するモータ駆動ユニット70Aのリンクレバー718の先端718bを前方から覆う態様で配設されるものである。また、係合片5411の左右方向の長さは、基板51に切り起こしにより形成した保持片51e1と保持片51e2との間の寸法よりも僅かに小さい長さに定められ、係合片5411の左右両端が保持片51e1,51e2にガイドされる態様でリンク部材541aが前後にスライド移動するように構成されている。
前記リンク部材541aは、後部リンクピン55および前部リンクピン56とともに基板51の軸受部515,515に組み付けられる。すなわち、リンク部材541aの軸受部515,515への組み付けは、前述したように、ペダル部材52およびストッパ部材53を、回動軸57を介して軸受部515,515に組み付けた後、リンク部材541aを軸受部515,515の所定位置に配設した状態で後部リンクピン55および前部リンクピン56を組み付ける。この場合、所定位置とは、リンク部材541aにおける左右の支持脚5410,5410を軸受部515,515に予め組み付けられているペダル部材52の2個の軸受部522の内側に挿入する態様で組み込んだうえで、ペダル部材52の軸受部522に設けた異形孔523と、リンク部材541aの支持脚5410,5410に設けた支持部(貫通穴)542とが、軸受部515,515に形成した長穴5151,5151と一直線上に位置し、また、軸受部515,515に予め組み付けられているストッパ部材53の左右一対のストッパ壁533,533に形成した凹状の摺動溝533a,533aと、リンク部材541aの左右の支持脚5410,5410に設けた支持部(貫通穴)543とが、軸受部515,515の左右側壁に形成した長穴5152,5152と一直線上に位置することを指している。
このように、リンク部材541aを軸受部515,515の所定位置に配設した状態で、後部リンクピン55を、基板51の左フランジ51aに穿設した丸穴51a3(図17参照)の外側から差し込んで軸受部515,515に形成した長穴5151,5151に跨るように装着する一方、前部リンクピン56を、基板51の左フランジ51aに形成した丸穴51a4(図19参照)の外側から差し込んで軸受部515,515に形成した長穴5152,5152に跨るように装着する。これにより、後部リンクピン55がリンク部材541aの支持部(貫通穴)542に支持されるとともにペダル部材52の軸受部522に設けた異形孔523に挿通された状態で軸受部515,515に形成した長穴5151,5141に跨って保持され、前部リンクピン56がリンク部材541aの支持部(貫通穴)543に支持されるとともにストッパ部材52の左右一対のストッパ壁533に設けた凹状の摺動溝533aに挿通された状態で軸受部515,515に形成した長穴5142,5142に跨って保持される。
前述したように、リンク部材541aを基板51に組み付けた状態で復帰ばね540を、リンク部材541aの係止片545と軸受部515,515のうちの右側の軸受部515の前方寄りに設けた係止片5155(図20参照)と係止する態様で組み付ける。これによりリンク部材541aは待機状態で復帰ばね540の付勢力により後部リンクピン55および前部リンクピン56が軸受部515,515に形成した長穴5151,5151および長穴5152,5152の後端位置に位置するように後退しているものである。なお、商品収納通路43から退避位置に退避したストッパ部材53が復帰ばね540と干渉するのを避けるためにストッパ部材53の保持部532には切欠き532b(図23参照)が設けられている。
商品搬出装置5における第2払出機構502を構成するリンク機構54を図26に示し、リンク機構54は、鋼板製のリンク部材541bを備えている。なお、リンク部材541bにおいて、図25に示したリンク部材541aと同一の機能を有するものには同一の符号を付している。
図26に示すように、短冊状のリンク部材541bは、その前端にU字状に折り曲げて形成したU字状部541b1により基板51の板面から離隔するとともにモータ駆動ユニット70Bの領域にまで延在する態様で形成された係合片5411を設けている。リンク部材541bの後端には、図25に示したリンク部材541aと同様に、その左右両端から下方に延在する支持脚5410が形成され、その支持脚5410に後部リンクピン55が貫通する貫通穴からなる支持部542、およびその支持部542の前方側に位置して前部リンクピン56が貫通する貫通穴からなる支持部543が形成されている。また、リンク部材541bの右縁の前方寄りには係止片545が設けられている。この係止片545はリンク部材541bを後退位置に向けて付勢する捻りコイルばねからなる復帰ばね540の他端を係止するものである。復帰ばね540の一端は、基板51の開口部512の両端に形成した形成した軸受部515,515のうちの右側の軸受部515の前方寄りに設けた係止片5155(図20参照)に係止されるものである。
前記リンク部材541bにU字状部541b1を介して連結された係合片5411の先端(右端)には、下方に折り曲げ形成された当接片5411aが設けられている。この係合片5411aは、後述するモータ駆動ユニット70Bのリンクレバー718の先端718bを前方から囲繞する態様で配設されるものである。また、U字状部541b1の左右方向の長さは、基板51に切り起こしにより形成した保持片51e3と保持片51e4との間の寸法よりも僅かに小さい長さに定められ、U字状部541b1の左右両端が保持片51e3,51e4にガイドされる態様でリンク部材541bが前後にスライド移動するように構成されている。
このリンク部材541bに支持される後部リンクピン55および前部リンクピン56の基板51の開口部512を挟んで左右両側に設けた軸受部515,515への組み付けは、リンク部材541bを軸受部515,515の所定位置に配設したうえで、基板51の開口部512の両端に形成した形成した軸受部515,515のうちの左側の軸受部515の外側(左側)から後部リンクピン55および前部リンクピン56を長穴5151および長穴5152に差し込んでその軸受部515,515に形成した長穴5151,5151、5152,5152に跨るように装着する。これにより、後部リンクピン55がリンク部材541bの支持部(貫通穴)542に支持されるとともにペダル部材52の軸受部522に設けた異形孔523に挿通された状態で軸受部515,515に形成した長穴5151,5151に跨って保持され、前部リンクピン56がリンク部材541bの支持部(貫通穴)543に支持されるとともにストッパ部材52の左右一対のストッパ壁533に設けた凹状の摺動溝533aに挿通された状態で軸受部515,515に形成した長穴5152,5152に跨って保持される。
前述したように、リンク部材541bを基板51に組み付けた状態で復帰ばね540を、リンク部材541bの係止片545と基板51の開口部512を挟んで左右両側に設けた軸受部515,515のうちの右側の軸受部515の前方寄りに設けた係止片5155(図20参照)と係止する態様で組み付ける。これによりリンク部材541bは待機状態で復帰ばね540の付勢力により後部リンクピン55および前部リンクピン56が軸受部515,515に形成した長穴5151,5151および長穴5152,5152の後端位置に位置するように後退しているものである。
商品搬出装置5における第3払出機構503を構成するリンク機構54を図27に示し、リンク機構54は、鋼板製のリンク部材541cを備えている。なお、リンク部材541cにおいて、図25に示したリンク部材541aと同一の機能を有するものには同一の符号を付している。
図27に示すように、リンク部材541cは、その前端に下方に折り曲げられて左方向に延在する連結部541c1と、その連結部541c1の左端側下方縁部から基板51の板面に近接する態様で前方側に折り曲げられた係合片5411とを設けている。この係合片5411の前端には上方に折り曲げられて後述するモータ駆動ユニット70Aの領域にまで延在して当該モータ駆動ユニット70Aのリンクレバー717の先端717bを前方から囲繞する態様で配設されるものである。
リンク部材541cの後端には、図23に示したリンク部材541aと同様に、その左右両端から下方に延在する支持脚5410が形成され、その支持脚5410に後部リンクピン55が貫通する貫通穴からなる支持部542、およびその支持部542の前方側に位置して前部リンクピン56が貫通する貫通穴からなる支持部543が形成されている。また、リンク部材541cの左縁の前方寄りには係止片545が設けられている。この係止片545はリンク部材541bを後退位置に向けて付勢する捻りコイルばねからなる復帰ばね540の他端を係止するものである。復帰ばね540の一端は、基板51の開口部513の両端に形成した形成した軸受部516,516のうちの左側の軸受部515の前方寄りに設けた係止片5165(図19参照)に係止されるものである。
リンク部材541cの前方リンク部5411の平板状の基部の前端には、商品搬出装置5Aの領域にまで延在する態様で折り曲げ形成された係合片544が設けられている。この係合片544は、後述する商品搬出装置5Aにおけるモータ駆動ユニット70Aのリンクレバー717の先端717bを前方から覆う態様で配設されるものである。また、連結部541c1の左右方向の長さは、基板51に切り起こしにより形成した保持片51e5と保持片51e6との間の寸法よりも僅かに小さい長さに定められ、連結部541c1の左右両端が保持片51e5,51e6にガイドされる態様でリンク部材541cが前後にスライド移動するように構成されている。
このリンク部材541cに支持される後部リンクピン55および前部リンクピン56の基板51の開口部513を挟んで左右両側に設けた軸受部516,516への組み付けは、リンク部材541cを軸受部516,516の所定位置に配設したうえで、基板51の開口部513の両端に形成した形成した軸受部516,516のうちの左側の軸受部516の外側(左側)から後部リンクピン55および前部リンクピン56を長穴5161および長穴5162に差し込んでその軸受部516,516に形成した長穴5161,5161、5162,5162に跨るように装着する。これにより、後部リンクピン55がリンク部材541cの支持部(貫通穴)542に支持されるとともにペダル部材52の軸受部522に設けた異形孔523に挿通された状態で軸受部516,516に形成した長穴5161,5161に跨って保持され、前部リンクピン56がリンク部材541cの支持部(貫通穴)543に支持されるとともにストッパ部材52の左右一対のストッパ壁533に設けた凹状の摺動溝533aに挿通された状態で軸受部516,516に形成した長穴5162,5162に跨って保持される。
前述したように、リンク部材541cを基板51に組み付けた状態で復帰ばね540を、リンク部材541cの係止片545と基板51の開口部513を挟んで左右両側に設けた軸受部516,516のうちの左側の軸受部516の前方寄りに設けた係止片5155(図20参照)と係止する態様で組み付ける。これによりリンク部材541cは待機状態で復帰ばね540の付勢力により後部リンクピン55および前部リンクピン56が軸受部516,516に形成した長穴5161,5161および長穴5162,5162の後端位置に位置するように後退しているものである。なお、商品収納通路43から退避位置に退避したストッパ部材53が復帰ばね540と干渉するのを避けるためにストッパ部材53の保持部532には切欠き532b(図23参照)が設けられている。
なお、この第3払出機構503のリンク機構54と前述した第2払出機構502のリンク機構54とはクロスする態様で基板51に配されることから、この第3払出機構503のリンク部材541cを配したうえで、第2払出機構502のリンク部材541cが配されるものである。
商品搬出装置5における第4払出機構504を構成するリンク機構54を図28に示し、リンク機構54は鋼板製のリンク部材541dを備えている。なお、リンク部材541dにおいて、図25に示したリンク部材541aと同一の機能を有するものには同一の符号を付している。
図28に示すように、リンク部材541dは、短冊状をなし、その前端には下方に折り曲げることにより基板51の板面に近接するとともに左側方向に延在する係合片5411を設けている。リンク部材541dの後端には、その左右両端から下方に延在する支持脚5410が形成され、その支持脚5410に後部リンクピン55が貫通する貫通穴からなる支持部542、およびその支持部542の前方側に位置して前部リンクピン56が貫通する貫通穴からなる支持部543が形成されている。前記支持部542は、後部リンクピン55を支持してリンク部材541dの前後方向への往復動作に連動して当該後部リンクピン55を前後方向に移動させるものである。前記支持部543は、前部リンクピン56を支持してリンク部材541dの前後方向への往復動作に連動して当該前部リンクピン56を前後方向に移動させるものである。そして、リンク部材541dの左縁の前方寄りには係止片545が設けられている。この係止片545はリンク部材541dを後退位置に向けて付勢する捻りコイルばねからなる復帰ばね540の他端を係止するものである。復帰ばね540の一端は、基板51の開口部514を挟んで左右両側に設けた軸受部516,516のうちの左側の軸受部516の前方寄りに設けた係止片5165(図19参照)に係止されるものである。
リンク部材541dの前端に基板51の板面に近接する態様で設けた係合片5411は、その前部から上方に鉛直に折り曲げて形成した当接片5411aと、その後縁の左端寄りに方向に突出して形成したガイド片5411bとを有している。この係合片5411は、基板51の板面に近接する状態で当接片5411aが後述するモータ駆動ユニット70Bのリンクレバー717の先端717bを前方から覆う態様で配設されるものである。また、係合片5411の左右方向の長さは、基板51に切り起こしにより形成した保持片51e7と保持片51e8との間の寸法よりも僅かに小さい長さに定められ、係合片5411の左右両端が保持片51e7,51e8にガイドされる態様でリンク部材541dが前後にスライド移動するように構成されている。
このリンク部材541dに支持される後部リンクピン55および前部リンクピン56の基板51の開口部514を挟んで左右両側に設けた軸受部516,516への組み付けは、リンク部材541dを軸受部516,516の所定位置に配設した状態で、後部リンクピン55を、基板51の右フランジ51bに穿設した丸穴51b3(図19参照)の外側から差し込んで軸受部516,516に形成した長穴5161,5161に跨るように装着する一方、前部リンクピン56を、基板51の左フランジ51bに形成した丸穴51b4(図19参照)の外側から差し込んで軸受部516,516に形成した長穴5162,5162に跨るように装着する。これにより、後部リンクピン55がリンク部材541dの支持部(貫通穴)542に支持されるとともにペダル部材52の軸受部522に設けた異形孔523に挿通された状態で軸受部516,516に形成した長穴5161,5161に跨って保持され、前部リンクピン56がリンク部材541dの支持部(貫通穴)543に支持されるとともにストッパ部材52の左右一対のストッパ壁533に設けた凹状の摺動溝533aに挿通された状態で軸受部516,516に形成した長穴5162,5162に跨って保持される。
前述したように、リンク部材541dを基板51に組み付けた状態で復帰ばね540を、リンク部材541dの係止片545と基板51の開口部514を挟んで左右両側に設けた軸受部516,516のうちの左側の軸受部516の前方寄りに設けた係止片5155(図20参照)と係止する態様で組み付ける。これによりリンク部材541dは待機状態で復帰ばね540の付勢力により後部リンクピン55および前部リンクピン56が軸受部516,516に形成した長穴5161,5161および長穴5162,5162の後端位置に位置するように後退しているものである。
前記商品搬出装置5に搭載されたモータ駆動ユニット70A,70B(図15、図17参照)は、同一構成になるので、モータ駆動ユニット70Aを中心に説明する。モータ駆動ユニット70Aは、商品選択ボタンの操作に基づく販売指令によりユニットケース71に内蔵したモータ711(図29参照)が正転若しくは逆転駆動され、このモータ711の正転によりリンクレバー717(図17も参照)を介して第3払出機構503のリンク機構54(リンク部材541c)を前進させ、モータ711の逆転によりリンクレバー718(図17も参照)を介して第1払出機構501のリンク機構54(リンク部材541a)を前進させるものである。
モータ駆動ユニット70Aのユニットケース71は、ベース部材とカバー部材とからなり、その内部に、図29に示すような、モータ711、歯車伝達機構714、出力歯車715、キャリアスイッチ716、リンクレバー717,718などを内蔵している。このモータ駆動ユニット70Aは、ユニットケース71におけるベース部材の頭部に設けた爪片71a,71a(図16参照)を基板51の前フランジ1cの近傍に切り起こしにより形成した係止片51dに設けた穴51d1,51d1(図18参照)に係止する一方、ユニットケース71におけるベース部材の背面に突出形成した係止突起(不図示)を基板51の板面に穿設した穴51d2(図17参照)などに嵌合させることにより基板51に組付けられる。
モータ駆動ユニット70Aのユニットケース71に内蔵したモータ711は、販売指令に応じて正転若しくは逆転する正逆回転可能な直流モータであり、ユニットケース71のベース部材に保持されている。
歯車伝達機構714は、ウオーム712aとウオームホイール712bからなるウオーム歯車712および中間歯車713を備えて構成されている。ウオーム歯車712のウオーム712aは、モータ711の出力軸に取り付けられている。ウオームホイール712bは、ウオーム712aに噛み合う第1ホイールと、中間歯車713に噛み合う第2ホイールとが前後方向に段違いに設けられている。中間歯車713は、前記ウオームホイール712bの第2ホイールと噛み合う第1中間歯車と、出力歯車715に噛み合う第2中間歯車とが前後方向に段違いに設けられている。ウオーム歯車712および中間歯車713は、ユニットケース71のベース部材とカバー部材の軸受部により回転可能に配設される。
前記出力歯車715は、中間歯車713の第2中間歯車と噛み合うホイールとして形成され、その一方の板面(上面)にカム突起7151が形成され、他方の板面(上部)にキャリアスイッチ716を制御する押圧片(図27では見えない)が形成されている。カム突起7151は、出力歯車715の板面から離隔する方向に突出する態様で円弧状に形成されている。このカム突起7151は、その円弧状の長さがリンク機構54のリンク部材541を前進させた後に所定時間の間その状態を保持するのに十分な長さとなるように形成されている。キャリアスイッチ716を制御する押圧片は、カム突起7151の反対側の板面に位置して板面から離隔する方向に突出する態様で略V字状に形成されており、図27の(a)の状態でキャリアスイッチ716の接触子を押圧するように形成されている。この出力歯車715は、ユニットケース71のベース部材とカバー部材の軸受部により回転可能に配設される。
キャリアスイッチ716は、いわゆる押しボタンスイッチであり、接触子(不図示)を備えている。このキャリアスイッチ716は、出力歯車715よりも僅かに上方域にユニットケース71のベース部材に保持された状態で配設されている。このキャリアスイッチ716は、接触子が出力歯車715の押圧片に押圧されるとオン状態となる一方、出力歯車715の押圧片が離れて接触子が押圧されない場合にはオフ状態となるものであり、販売指令により駆動されたモータ711を、出力歯車715が一回転するように制御するためのものである。
リンクレバー717,718は樹脂成型品になる。リンクレバー717は、商品搬出装置5Bにおける払出機構503のリンク機構54を駆動するためのものである。リンクレバー717は、基部717aを貫通するユニットケース71のカバー部材に設けたレバー軸710に回転可能に軸支されている。リンクレバー717の先端部717bは、ユニットケース71のベース部材とカバー部材を切り欠いて形成した開口(不図示)から外部に突出する態様で上方に湾曲したフック状を成している。リンクレバー717の基部717aに設けられた係止片717cは、基部717aの後方側より後方に向けて延在する弾性変形可能な板状の弾性部材である。係止片717cは、その自由端がカバー部材に設けた突出片(不図示)に当接することにより常態におけるリンクレバー717の待機姿勢を、図27の(a)に示す位置に決めている。リンクレバー718はリンクレバー717と同一の部品からなり、リンクレバー717を反転させたものであり、商品搬出装置5Aにおける払出機構501のリンク機構54を駆動するためのものであり、基部718aを貫通するユニットケース71のカバー部材に設けたレバー軸710に回転可能に軸支され、フック状の先端部718bおよび弾性変形可能な板状の弾性部材からなる係止片718cを備えている。このモータ駆動ユニット70Aにより払出機構501のリンク機構54を駆動して商品の払い出しを行う動作については後述する。
モータ駆動ユニット70Bもモータ駆動ユニット70Aと同一構成になり、ここでは重複する説明は省略するが、モータ駆動ユニット70Bのリンクレバー717が、商品搬出装置5における第4払出機構504のリンク機構54(リンク部材541d)を駆動し、リンクレバー718が、商品搬出装置5における第2払出機構502のリンク機構54(リンク部材541c)を駆動する。
商品搬出装置5の第1〜第4払出機構501〜504に対応してそれぞれ設けられた第1〜第4売切検出機構81〜84は、図30に示すように、検出レバー801a〜801dと売切検出スイッチ802a〜802dとからなる。
検出レバー801aは、基端部8011の左右両端から下方に折り曲げられた左右一対の係止片8012と、基端部8011の後端から後方に突出して形成された左右一対のカール状の当接部8013と、基端部8011から前方に延在して先端にフック状の作動片8014を備えた薄板鋼板製になる。左右一対の係止片8012には互いに対向する方向に押出し形成されたボス8012aを備えている。売切検出スイッチ802aは、基板51に敷設される後述する配線ガイド90に係止固定されるマイクロスイッチからなる。
前記検出レバー801aは、基板51の開口部511を挟んで左右両側に設けた軸受部515,515に装着される。この場合、検出レバー801aの左右一対の係止片8012が前記軸受部515,515を跨ぐ態様で基端部8011を軸受部515,515に被せるように配設される。その際、左右一対の係止片8012,8012に設けたボス8012a,8012aが軸受部515,515に設けた前後方向に延在する長穴5154,5154(図19,図20参照)に嵌め込まれるとともに左右一対のカール状の当接部8013,8013が前記軸受部515,515に組み付けられたペダル部材52の2個の軸受部522(図21、図32参照)の前方位置であってその回動軌跡上に位置するように構成されている。前記ボス8012a,8012aの径は、長穴5154,5154の溝幅よりも小さく形成されており、ボス8012a,8012aが長穴5154,5154に遊嵌されるように構成されている。これにより、検出レバー801aはボス8012aが遊嵌された長穴5154に沿って前後方向にスライド移動可能である。そして、この検出レバー801aの前後方向へのスライド移動によって検出レバー801aの作動片8014が配線ガイド90(後述)に係止固定された売切検出スイッチ802aの接触子8021を操作するように構成されている。
前記検出レバー801aの左右一対のカール状の当接部8013,8013は、軸受部515,515に組み付けられたペダル部材52の軸受部522(図21、図32参照)の前方位置であってその回動軌跡上に位置し、ペダル部材52の回動することによって軸受部522が当接するように構成されている。この場合、検出レバー801aを後方に向けて付勢する付勢ばね800(図17参照)により検出レバー801aの左右一対のカール状の当接部8013,8013がペダル部材52の軸受部522に常時当接している。したがって、前記検出レバー801aは、ペダル部材52の商品収納通路43への突出および商品収納通路43からの退避移動に応じて前後方向にスライド移動するものである。なお、検出レバー801aの前端寄りの板面には前後方向に延在するガイド穴8015が形成されており、このガイド穴8015に後述する配線ガイド90のガイド突起911が嵌入するように構成されている。
売切検出スイッチ802aは、検出レバー801aを介してペダル部材52が商品収納通路43に最大開度に突出した状態を検知するように構成されている。すなわち、ペダル部材52は不図示の捻りコイルばねの弾性付勢力によって突出位置に向けて常に付勢されており、商品を保持していない状態で商品収納通路43に突出した際に最大開度となり、最大開度に突出したペダル部材52に商品が当接すると商品収納通路43から退避する方向に僅かに回動した後、ペダル部材52の軸受部522における異形孔523のロック溝部523aが、後退位置に後退した後部リンクピン55と当接してペダル部材52を商品収納通路43に突出した状態にロックし、ロック状態におけるペダル部材52の開度が最大開度よりも小さくなるように構成されている。このように、ペダル部材52が商品収納通路43に最大開度に突出した状態でペダル部材52の軸受部522が軸受部515,515の後端側に位置しており、これに伴って検出レバー801aが最も後方にスライド移動し、最大開度に突出したペダル部材52に販売商品が当接して当該ペダル部材52が商品収納通路43から退避する方向に僅かに回動した後ロックされると検出レバー801aが所定寸法だけ前方にスライド移動する。売切検出スイッチ802aは、検出レバー801aが最も後方にスライド移動した場合に検出レバー801aの作動片8014により売切検出スイッチ802aの接触子8021が押圧されてオン状態となり、検出レバー801aが最も後方に移動した状態から所定寸法だけ前方に移動すると検出レバー801aの作動片8014による売切検出スイッチ802aの接触子8021への押圧が解除されてオフ状態となる。このように、売切検出スイッチ802aは、検出レバー801aを介してペダル部材52が商品収納通路43に最大開度に突出した状態を検知するように構成されている。なお、売切検出スイッチ802aからの信号を処理する制御部では、売切検出スイッチ802aからのオン信号が所定時間継続した場合に「売切れ」として判断する処理が行われる。
商品搬出装置5の第2〜第4払出機構502〜504に対応する売切検出機構82〜84における検出レバー801b〜801dと売切検出スイッチ802b〜802dは、第1払出機構501に対応する売切検出機構81における検出レバー801aと売切検出スイッチ802aと同一機能を有するものであり、同一機能を有するものには同一の符号を付して重複する説明を割愛する。なお、検出レバー801bは基板51の開口部512を挟んで左右両側に設けた軸受部515,515に、その左右一対の係止片8012に設けたボス8012aが前記軸受部515,515に設けた前後方向に延在する長穴5154,5154に嵌め込まれて前後方向にスライド移動自在な態様で装着され、また、検出レバー801cは基板51の開口部513を挟んで左右両側に設けた軸受部516,516に、その左右一対の係止片8012に設けたボス8012aが前記軸受部516,516に設けた前後方向に延在する長穴5164,5164に嵌め込まれて前後方向にスライド移動自在な態様で装着され、また、検出レバー801dは基板51の開口部514を挟んで左右両側に設けた軸受部516,516に、その左右一対の係止片8012に設けたボス8012aが前記軸受部516,516に設けた前後方向に延在する長穴5164,5164に嵌め込まれて前後方向にスライド移動自在な態様で装着されるものである。
商品搬出装置5に備えられた配線ガイド90を図31に示す。この配線ガイド90は、電装品(前記売切検出スイッチ802a〜802d)などが装着される装着部91〜93と、基板51の前フランジ51cから前方に折り曲げて形成したピン係止片51c1を覆う態様の横断面コ字状のハーネス保持部95とを備えた合成樹脂製になる。装着部91〜93は、モータ駆動ユニット70A,70Bとの干渉を避けて形成され、それぞれの装着部91〜93には電装品装着部90a,90b,90c,90dと、ばね装着部90e1,90e2,90e3,90e4がそれぞれ設けられている。電装品装着部90a,90b,90c,90dには、第1〜第4売切検出機構81〜84のそれぞれの売切検出スイッチ802a〜802d(マイクロスイッチ)が装着(図15参照)され、ばね装着部90e1,90e2,90e3,90e4には、第1〜第4売切検出機構81〜84の検出レバー801a〜801dを後方に向けて付勢する付勢ばね800が装着(図17参照)される。また、装着部91の後壁の上端にはガイド突起911が突出形成され、装着部92の後壁の上端にはガイド突起912,913が突出形成され、装着部93の後壁の上端にはガイド突起914が突出形成されている。ハーネス保持部95の前壁にはハーネスを保持する可撓性を有する保持片95aが左右方向に複数分散して形成されている。
この配線ガイド90は、ハーネス保持部95を、基板51の前フランジ51cから前方に折り曲げて形成したピン係止片51c1に対峙させるとともに装着部91と装着部92、および装着部92と装着部93をそれぞれ連通する連通部94,94を、基板51の前フランジ1cとこの前フランジ1cの近傍に切り起こしにより形成した係止片51d,51dとの間に対峙させたうえで配線ガイド90を基板51に押し込むことにより装着され、その際、装着部91〜93の後壁に後方に向けて突出する楕円状のボス(不図示)を、基板51の板面に形成した係合突起51d4(図19参照)の楕円状の穴に嵌合させて脱落を防止している。
このように基板51に装着された配線ガイド90における装着部91〜93に設けたガイド突起911〜914には、第1〜第4売切検出機構81〜84のそれぞれの検出レバー801a〜801dに設けたガイド穴8015が嵌め込まれ、検出レバー801a〜801dの安定した前後方向へのスライド移動を保障する。そして、装着部91〜93に装着された売切検出スイッチ802a〜802d(マイクロスイッチ)のそれぞれのハーネスは配線ガイド90の開口部90f(および不図示の基板51の開口)を通してハーネス保持部95の前方で束ねられ、この束ねられたハーネスが保持片95aで保持されて左右一対のラック側板41,41の何れか一方(この例では左側のラック側板41)の外側に引き出されるように引き回される。なお、配線ガイド90のハーネス保持部95は、モータ駆動ユニット70A,70Bのモータ711、キャリアスイッチ716(図29参照)のハーネスをも保持するように構成され、モータ駆動ユニット70A,70Bのモータ711、キャリアスイッチ716(図27参照)のハーネスが基板51の板面に設けた穴を介してハーネス保持部95の前方に引き回されて束ねられ、この束ねられたハーネスが保持片95aで保持されて左右一対のラック側板41,41の何れか一方(この例では左側のラック側板41)の外側に引き出されるように引き回される。
次に、モータ駆動ユニット70Aにより、商品搬出装置5における第1払出機構501のリンク機構54を駆動して商品の払い出しを行う動作について図32〜図34を用いて説明する。図32〜図34は商品搬出装置5における第1払出機構の要部を示し、図32は商品ローディング前の動作説明図、図33は販売待機状態の動作説明図、図34は販売時の動作説明図である。
図32に示すように、第1払出機構501のペダル部材52は、商品がローディングされる前の状態では商品収納通路43に突出し、ストッパ部材53が商品収納通路43から退避している。この場合、モータ駆動ユニット70Aの出力歯車715のカム突起7151が最も前方に位置している(図27の(a)参照)。また、出力歯車715の背面に設けたキャリアスイッチ716用の押圧片が最も前方に位置してキャリアスイッチ716がオン状態にある。これにより、モータ711が停止しており、リンクレバー718の先端部718bがリンク部材541aの前端に設けられた係合片544から後方に離隔した位置にある(図17も参照)。このため、リンク部材541aは復帰ばね540の付勢力により後退した状態にある。また、ペダル部材52は、捻りコイルばね(不図示)の付勢力によって商品収納通路43に最大開度に開いた突出位置にある。ペダル部材52は、ペダル部材52の軸受部522に設けた異形孔523に挿通された後部リンクピン55との協働により動作範囲が規制され、ペダル部材52が最大開度以上に開くことはない。このように、ペダル部材52が最大開度に開いた状態ではペダル部材52の軸受部522が軸受部515,515の後端側に位置しており、これに伴って第1売切検出機構81の検出レバー801aが最も後方にスライド移動して売切検出スイッチ802aがオン状態となっている。一方、ストッパ部材53は、ストッパ壁533に形成した凹状の摺動溝533aに、後退位置に移動した前部リンクピン56を受容して商品収納通路43から退避した退避位置に維持されている。
斯様な待機状態において、最初にローディングされた商品Gは、最大開度に開いて突出位置にあるペダル部材52の保持部521に当接する。商品Gが当接することによりペダル部材52は退避位置に向けて回動する。この回動によりペダル部材52の軸受部522における異形孔523のロック溝部523aが、後退位置に移動した後部リンクピン55と当接してペダル部材52は商品収納通路43に突出した突出位置にロックされ、ペダル部材52に保持された商品Gが販売順位一番の商品(販売商品G1)となる(図33参照)。このように、ペダル部材52が最大開度から当該最大開度よりも小さな開度で商品収納通路43に突出した状態にロックされるように回動すると、第1売切検出機構81の検出レバー801a(の当接部8013,8013)がペダル部材52の軸受部522に押圧されることにより前進して売切検出スイッチ802aがオフ状態となる。次にローディングされる商品は、ペダル部材52により保持された販売商品G1の上に積み重ねられて次販売商品G2となり、引き続いてローディングされる商品は、次販売商品G2の上に順次積み重ねられる。
このようにして商品収納ラック4に収容した商品Gは冷却/加熱ユニット7により冷却若しくは加熱されて販売に適したコールド若しくはホット状態に保存されて販売可能な状態(販売待機状態)となる。斯様な販売待機状態において、商品選択スイッチの操作に基づいて販売指令がモータ駆動ユニット70Aに与えられると、モータ駆動ユニット70Aに内蔵されたモータ711が逆転駆動され、歯車伝達機構714を介して出力歯車715が、図29の(a)において、時計回りの方向に回転する。出力歯車715が回転すると、出力歯車715の背面に設けた押圧片がキャリアスイッチ716の接触子から離脱してキャリアスイッチ716がオフ状態となり、次にキャリアスイッチ716がオン状態となるまで(すなわち、出力歯車715が一回転するまでの期間)モータ711を逆転駆動させる。出力歯車715の回転によりカム突起7151がリンクレバー718の基端部718aに前方より当接すると、リンクレバー718は、図29の(a)において反時計回りの方向に回転する。このリンクレバー718の反時計回りの方向への回転により、その先端部718bがリンク部材541aの係合片5411に設けた当接片5411aに当接してリンク部材541aを復帰ばね540の付勢力に抗して前進させる。そして、カム突起7151がリンクレバー718の基端部718aに摺接している間(図29の(b)参照)は、リンク部材541aが前進した状態に保持される。
このリンク部材541aの前進に伴ってリンク部材541aに支持された後部リンクピン55も前進してペダル部材52の異形孔523のロック溝部523aから離脱するので、当該後部リンクピン55により突出位置にロックされたペダル部材52のロックが解除される。これにより、ペダル部材52が商品の荷重によって捻りコイルばね(不図示)の付勢力に抗して退避位置に向けて移動する(図32参照)。ペダル部材52の退避位置への移動により販売商品G1は、ペダル部材52をすり抜けて後方に搬出される。販売商品G1がペダル部材52をすり抜けると、ペダル部材52は不図示の捻りコイルばねの付勢力によって突出位置に復帰する。
一方、販売待機状態でリンク部材541aに保持された前部リンクピン56を凹状の摺動溝533aに受け入れて退避位置に維持されたストッパ部材53は、リンク部材541aとともに前進する前部リンクピン56が摺動溝533aの壁面と当接することにより突出位置へ向けて押し出される(図34参照)。そして、前部リンクピン56がストッパ部材53におけるストッパ壁533のストッパ面533bに対峙する位置まで前進することによりストッパ面533bと当接してストッパ部材53の退避位置への移動が規制される。そして、突出位置に移動したストッパ部材53は、販売商品G1が搬出されることにより後方に移動する次販売商品G2に当接して保持し、次販売商品G2が後方に向けて移動するのを規制する。
前記ペダル部材52を退避位置に退避させて販売商品G1を払い出す一方、ストッパ部材53を退避位置から突出位置に移動させて次販売商品G2を保持する動作は、出力歯車715のカム突起7151がリンクレバー718の基端部718aに摺接している所定時間の間に実行される。
そして、出力歯車715の回転によりカム突起7151とリンクレバー718の基端部718aとの当接が解除されると、復帰ばね540の付勢力によりリンク部材541aは後退する。このリンク部材541aの後退によってリンク部材541aに支持された前部リンクピン56がストッパ部材53のストッパ面533bから摺動溝533aに入り込んでストッパ部材53を退避位置に向けて移動させる。このストッパ部材53の退避位置への移動によりストッパ部材53に保持された次販売商品G2が後方に移動して最大開度に開いたペダル部材52に当接する。この後、ペダル部材52の軸受部522における異形孔523のロック溝部523aが、後退位置に移動した後部リンクピン55と当接してペダル部材52は商品収納通路43に突出した突出位置にロックされて次販売商品G2を販売商品として保持する。そして、出力歯車715の回転によりカム突起7151が待機状態の位置に戻ると、キャリアスイッチ716の接触子が押圧片により押圧されてキャリアスイッチ716がオン状態となる。これによりモータ711の駆動が停止されて販売待機状態に復帰する。
なお、出力歯車715の時計回りの方向への回転によりカム突起7151とリンクレバー718の基端部718aとの当接が解除された後、出力歯車715のカム突起7151が待機状態の位置に戻る途中において他方のリンクレバー717の基端部717aに当接するが、弾性部材からなる係止片717cが弾性変形してリンクレバー717の回動を許容することによりカム突起7151は移動を阻止されることなく復帰位置に復帰する。リンクレバー717はカム突起7151が通過することにより係止片717cの作用により図29の(a)の待機姿勢に復帰する。
商品搬出装置5における第2払出機構502のリンク機構54(リンク部材54b)を駆動して商品の払い出しを行う動作は、モータ駆動ユニット70Bに内蔵されたモータ711(図29の(a)参照)を逆転駆動することにより行われる。この場合、前記モータ駆動ユニット70Aの動作と同様に、モータ711の逆転駆動により出力歯車715が時計回りの方向に回転し、出力歯車715の背面に設けたカム突起7151とリンクレバー718との協働により第2払出機構502のリンク部材541bを操作する。これにより、第2払出機構502のペダル部材52およびストッパ部材53を商品収納通路43に交互に出没させて販売商品G1の搬出を行うとともに次販売商品G2を販売商品としてペダル部材52に保持した上で待機状態に復帰する。
商品搬出装置5における第3払出機構503のリンク機構54(リンク部材54c)を駆動して商品の払い出しを行う動作は、モータ駆動ユニット70Aに内蔵されたモータ711(図29の(a)参照)を正転駆動することにより行われる。この場合、歯車伝達機構714を介して出力歯車715が、図29の(a)において、反時計回りの方向に回転する。この出力歯車715の反時計回りの方向への回転によりカム突起7151がリンクレバー717の基端部717aに当接すると、リンクレバー717は、図29の(a)において時計回りの方向に回転する。このリンクレバー717の反時計回りの方向への回転により、その先端部718bが第3払出機構503のリンク部材541cの係合片5411に設けた当接片5411aに当接してリンク部材541cを復帰ばね540の付勢力に抗して前進させる。この後、基板51の開口部513の両端に形成した形成した軸受部516,516に支持されたペダル部材52、ストッパ部材53が交互に商品収納通路43に出没して商品の搬出を行う動作は前述した第1払出機構501の動作と同一であるので、ここではその重複する説明を省略する。
商品搬出装置5における第4払出機構504のリンク機構54(リンク部材541d)を駆動して商品の払い出しを行う動作は、モータ駆動ユニット70Bに内蔵されたモータ711(図29の(a)参照)を正転駆動することにより行われる。この場合、前記モータ駆動ユニット70Aの動作と同様に、モータ711の正転駆動により出力歯車715が反時計回りの方向に回転し、出力歯車715の背面に設けたカム突起7151とリンクレバー717との協働により第4払出機構504のリンク部材541dを操作する。これにより、第4払出機構504のペダル部材52およびストッパ部材53を商品収納通路43に交互に出没させて販売商品G1の搬出を行うとともに次販売商品G2を販売商品としてペダル部材52に保持した上で待機状態に復帰する。
なお、商品搬出装置5における第2払出機構502のリンク機構54(リンク部材541b)と第3払出機構503のリンク機構54(リンク部材541c)をクロスさせているのは、第1,第2払出機構501,502若しくは第3,第4払出機構503,504をそれぞれ同期して動作させるためであり、第1,第2払出機構501,502を同期して動作させる場合にはモータ駆動ユニット70A,70Bのモータ711を同時に逆転駆動することによりモータ駆動ユニット70Aにより第1払出機構501のリンク機構54が操作されると同時にモータ駆動ユニット70Bにより第2払出機構502のリンク機構54が操作され、第3,第4払出機構503,504を同期して動作させる場合にはモータ駆動ユニット70A,70Bのモータ711を同時に正転駆動することによりモータ駆動ユニット70Aにより第3払出機構503のリンク機構54が操作されると同時にモータ駆動ユニット70Bにより第4払出機構504のリンク機構54が操作されるものである。
次に、商品コラムの設定に応じて商品収納棚10にセットされる仕切部材42と、この商品コラムの設定に応じて動作する商品搬出装置5との関係を、以下の図35〜図38を用いて説明する。図35〜図38は、ショートサイズの商品S、ロングサイズの商品L、ミドルサイズの商品M(S<M<L)を単独、或いはその組合せにより販売する商品コラムを仕切部材42に設定する一例を示すものである。なお、仕切部材42は、この例では図8に示した左右2個の仕切部材421,421と、図9に示した中央の仕切部材422とからなり、図35〜図38では2個の仕切部材421,421のうち、左側の仕切部材については参照符号を「421L」とし、右側の仕切部材については参照符号を「421R」として説明する。
図35は、ショートサイズの商品Sを収納する商品コラムC1〜C4を設定した場合(仕切部材421Lを設定溝117L,127Lの右端にセット、仕切部材422を設定溝117M,127Mの左端にセット、仕切部材421Rを設定溝117R,127Rの左端にセット)、図36は、ショートサイズの商品Sを収納する商品コラムC1、およびミドルサイズの商品Mを収納する商品コラムC5,C6を設定した場合(仕切部材421Lを設定溝117L,127Lの右端にセット、仕切部材422を設定溝117M,127Mの右端にセット、仕切部材421Rを設定溝117R,127Rの中央にセット)、図37は、ショートサイズの商品Sを収納する商品コラムC1,C2、ロングサイズの商品Lを収納する商品コラムC7をした場合(仕切部材421Lを設定溝117L,127Lの右端にセット、仕切部材422を設定溝117M,127Mの右端にセット、仕切部材421Rを設定溝117R,127Rの左端にセット)、図38は、ロングサイズの商品Lを収納する商品コラムC7,C8を設定した場合(仕切部材421Lを設定溝117L,127Lの左端にセット、仕切部材422を設定溝117M,127Mの左端にセット、仕切部材421Rを設定溝117R,127Rの左端にセット)を示している。
図35のように商品コラムC1〜C4が設定されている場合、商品コラムC1,C2を区画する仕切部材421Lにより商品搬出装置5の第1払出機構501と第2の払出機構502の間が仕切られ、コラムC2,C3を区画する仕切部材422により商品搬出装置5の第2払出機構502と第3払出機構503との間が仕切られ、また、商品コラムC3,C4を区画する仕切部材421Rにより商品搬出装置5の第3払出機構503と第4の払出機構504の間が仕切られる。
この場合、商品コラムC1に収納された商品Sを販売する際には、商品搬出装置5のモータ駆動ユニット70Aに内蔵されたモータ711を逆転させて当該モータ駆動ユニット70Aのリンクレバー718により第1払出機構501のリンク部材541aを駆動することにより第1払出機構501のペダル部材52,ストッパ部材53を動作させて当該コラムC1に収納された商品S(販売商品G1)を搬出する。また、商品コラムC2に収納された商品Sを販売する際には、商品搬出装置5のモータ駆動ユニット70Bに内蔵されたモータ711を逆転させて当該モータ駆動ユニット70Bのリンクレバー718により払出機構502のリンク部材541bを駆動することにより第2払出機構502のペダル部材52,ストッパ部材53を動作させて当該コラムC2に収納された商品G(販売商品G1)を搬出する。また、商品コラムC3に収納された商品Sを販売する際には、商品搬出装置5のモータ駆動ユニット70Aに内蔵されたモータ711を正転させて当該モータ駆動ユニット70Aのリンクレバー717により第3払出機構503のリンク部材541cを駆動することにより第3払出機構503のペダル部材52,ストッパ部材53を動作させて当該コラムC3に収納された商品G(販売商品G1)を搬出する。そして、商品コラムC4に収納された商品Sを販売する際には、商品搬出装置5のモータ駆動ユニット70Bに内蔵されたモータ711を正転させて当該モータ駆動ユニット70Bのリンクレバー717により払出機構504のリンク部材541dを駆動することにより第4払出機構504のペダル部材52,ストッパ部材53を動作させて当該コラムC4に収納された商品S(販売商品G1)を搬出する。
図36のように、商品コラムC1,C5,C6が設定されている場合、商品コラムC1,C5を区画する仕切部材421Lにより商品搬出装置5の第1払出機構501と第2払出機構502の間が仕切られ、また、商品コラムC5,C6を区画する仕切部材422,421Rにより商品搬出装置5の第3払出機構503と第4払出機構504の間が仕切られる。ここで、商品コラムC5,C6を区画する態様でセットされた仕切部材422,421Rが第3払出機構501のペダル部材52およびストッパ部材53と干渉しないのは、第3払出機構501のペダル部材52およびストッパ部材53を第1払出機構501のペダル部材52の保持部521の長さよりも小さく形成しているからである。
この場合、商品コラムC1に収納された商品Sを販売する際の動作は、図35のコラムC1に収納された商品Sを搬出する動作と同一であるのでここではその重複する説明を省略する。一方、商品コラムC5に収納された商品Mを販売する際には、商品搬出装置5のモータ駆動ユニット70Aに内蔵されたモータ711を正転させて当該モータ駆動ユニット70Bのリンクレバー717により第3払出機構503のリンク部材541cを駆動することにより第3払出機構503のペダル部材52,ストッパ部材53を動作させると同時に商品搬出装置5のモータ駆動ユニット70Bに内蔵されたモータ711を逆転させて当該モータ駆動ユニット70Bのリンクレバー718により第2払出機構502のリンク部材541bを駆動することにより第2払出機構502のペダル部材52,ストッパ部材53を動作させる、つまり、第3払出機構503のペダル部材52,ストッパ部材53および第2払出機構502のペダル部材52,ストッパ部材53を同期して動作させて当該コラムC5に収納された商品M(販売商品G1)を搬出する。そして、商品コラムC6に収納された商品Mを販売する際には、商品搬出装置5のモータ駆動ユニット70Bに内蔵されたモータ711を正転させて当該モータ駆動ユニット70Bのリンクレバー717により第4払出機構504のリンク部材541dを駆動することにより第4払出機構504ペダル部材52,ストッパ部材53を動作させて当該コラムC6に収納された商品M(販売商品G1)を搬出する。
図37のように商品コラムC1,C2,C7が設定されている場合、商品コラムC1,C2を区画する仕切部材421Lにより商品搬出装置5の第1払出機構501と第2払出機構502の間が仕切られ、商品コラムC2,C7を区画する仕切部材422,421Rにより商品搬出装置5の第2払出機構502と第3払出機構503(第4払出機構504)との間が仕切られる。
この場合、商品コラムC1,C2に収納された商品Sを販売する際の動作は、図35のコラムC1,C2に収納された商品Sを搬出する動作と同一であるのでここではその重複する説明を省略する。一方、商品コラムC7に収納された商品Lを販売する際には、商品搬出装置5のモータ駆動ユニット70Aに内蔵されたモータ711を正転させて当該モータ駆動ユニット70Aのリンクレバー717により第3払出機構503のリンク部材541cを駆動することにより第3払出機構503のペダル部材52,ストッパ部材53を動作させると同時に商品搬出装置5のモータ駆動ユニット70Bに内蔵されたモータ711を正転させて当該モータ駆動ユニット70Bのリンクレバー717により第4払出機構502のリンク部材541dを駆動することにより第4払出機構504のペダル部材52,ストッパ部材53を動作させる、つまり、第3払出機構503のペダル部材52,ストッパ部材53および第4払出機構504のペダル部材52,ストッパ部材53を同期して動作させて当該コラムC7に収納された商品L(販売商品G1)を搬出する。
図38のように商品コラムC7,C8が設定されている場合、商品コラムC7,C8を区画する仕切部材422,421Rにより商品搬出装置5の第2払出機構502と第3払出機構503の間が仕切られている。
この場合、商品コラムC7に収納された商品を販売する際の動作は、図37のコラムC7に収納された商品Lを搬出する動作と同一であるのでここではその重複する説明を省略する。一方、商品コラムC8に収納された商品Lを販売する際には、商品搬出装置5のモータ駆動ユニット70Aに内蔵されたモータ711を逆転させて当該モータ駆動ユニット70Aのリンクレバー718により第1払出機構501のリンク部材541aを駆動することにより第1払出機構501のペダル部材52,ストッパ部材53を動作させると同時に商品搬出装置5のモータ駆動ユニット70Bに内蔵されたモータ711を逆転させて当該モータ駆動ユニット70Bのリンクレバー718により第2払出機構502のリンク部材541dを駆動することにより第2払出機構502のペダル部材52,ストッパ部材53を動作させる、つまり、第1払出機構501のペダル部材52,ストッパ部材53および第2払出機構502のペダル部材52,ストッパ部材53を同期して動作させて当該コラムC8に収納された商品L(販売商品G1)を搬出する。
次に、図39は、商品収納棚10に敷設されたアタッチメント20により商品搬出装置5と商品収納通路43の通路面との間の間隔を調整して商品G(例えば、角型ペットボトル)を収納した場合を示している。図39では、最上段の商品収納棚10には円筒型の缶商品Gを収納し、上から2番目の商品収納棚10に角型ペットボトルGを収納した例を示している。商品収納棚10の板面(通路面)に密着して敷設されたアタッチメント20を商品搬出装置5との間の間隔を調整する操作については、図10〜図14等とともに前述したとおりであるので重複する説明は省略する。
また、角型ペットボトルGを収納した商品収納通路43が、図35に示した商品コラムC4であるとすると、商品搬出装置5の動作については前述した図35の商品コラムC4における商品搬出装置5の動作と同一である。この場合、アタッチメント20を構成する第2アタッチメント22は、その通路面形成部220が第1アタッチメント21の通路面形成部210の傾斜角度よりも大きい傾斜角度に傾斜した状態でセットされるので、販売商品G1(傾斜角度の大きな第2アタッチメント22に乗った角型ペットボトル)を確実に滑動させて商品落下通路46に落下させることができる。
角型ペットボトルGを収納した商品収納通路43(商品コラム)を円筒型の缶商品の商品コラムとする場合には、アタッチメント20を操作して商品収納棚10の板面(通路面)に密着して敷設された状態に戻せばよい。このように、アタッチメント20を商品収納棚10から着脱する必要がないものである。
ところで、この種の商品収納ラック(スラントラック)4においては、商品ローディング時(自動販売機設置時や商品の入れ替え時)に商品が商品収納通路43を転動若しくは滑動中に商品の軸線が商品の進行方向(前後方向)に対して垂直方向から傾くように姿勢変化して商品収納通路43の途中で停止してしまうような商品詰りを惹起するおそれがある。また、商品収納通路43に最初にローディング(自動販売機設置時や商品の入れ替え時)された商品は、商品収納通路43の商品搬出口45に配された商品搬出装置5のペダル部材52に保持されるのであるが、その最初にローディングされた商品G(販売商品G1)が姿勢変化して傾いた状態でペダル部材52に保持された場合、次販売商品G2を保持するストッパ部材53の商品収納通路43への突出が販売商品G1に妨げられてロックしてしまうような商品詰りを惹起するおそれがある。このように商品詰りが発生した場合、この実施の形態では商品収納棚10が前後方向に分割した前方側棚部材11および後方側棚部材12からなり、前記後方側棚部材12を左右一対のラック側板41,41に架設する一方、前方側棚部材11を左右一対のラック側板41,41に着脱自在に配設しているので、商品収納ラック4を庫内に取着したままで次のように商品詰りを解消することができる。
すなわち、前方側棚部材11に商品Gが乗っている場合には商品収納通路43の前方から商品収納通路43に収納された商品Gを目視しつつ当該商品収納通路43に手を差し入れて商品Gを一個ずつ取り出す。前方側棚部材11に乗った商品Gを取り出しが完了しても商品詰りが解消しない場合(後方側棚部材12の領域で商品詰りが生じている場合)、前方側棚部材11を前述した前方側棚部材11のラック側板41,41への装着手順と逆の手順でラック側板41,41から取り外す。この場合、前方側棚部材11を取り外す前段階で仕切部材42に設けた前後一対の係合爪4211b,4211b(2211b,2211b)うちの後方側の係合爪2111b(2211b)を後方側棚部材12に穿設した設定溝127R,127L(127M)から引き外しておき、仕切部材42が前方側棚部材11とともに商品収納ラック4から取り外される。前述したように、前方側棚部材11を取り外すことにより後方側棚部材12の位置まで手を差し入れることが可能となる。しかるのち、後方側棚部材12に乗った商品Gを取り出して商品詰りを解消する。このように、前方側棚部材11を取り外して商品詰りを解消することができるので、自動販売機の庫内に収納設置された商品収納ラック4を取り外して自動販売機の外側に取り出して商品詰りを解消するという煩雑な作業を回避することができる。
前述したように、この実施の形態に係る自動販売機によれば、商品投入口44に対して商品搬出口45が低くなるように傾斜して配設された商品収納棚10を上下方向に多段に有し、この商品収納棚10に横倒し姿勢の商品を前後方向に一列に整列して収納する商品収納通路43を仕切部材42により左右方向に複数画成してなり、商品収納棚10おける商品搬出口45の近傍に配設した商品搬出装置5により商品収納通路43に収納された商品を一個ずつ切り出して搬出する商品収納ラック4を備え、前記商品搬出装置5による安定した商品の搬出を援助するアタッチメント20を前記商品収納棚10に装着してなる自動販売機において、前記アタッチメント20は、前後方向に分割された商品収納通路43の商品投入口44から商品搬出装置5に至る第1アタッチメント21および商品搬出装置5から商品搬出口45に至る第2アタッチメント22からなり、前記第1アタッチメント21の後端にはその後縁から下方に折り曲げられた鉛直部およびこの鉛直部の端部から後方に延在する水平部からなり、かつ、当該水平部が第1アタッチメント21の板面よりも一段下がった段差を有する態様で形成された係合片215を左右に分散して配設し、前記第2アタッチメント22の板面の前端側であって前記第1アタッチメント21の係合片215と対応する位置には前記係合片215が差し込まれる複数の開口部221を設け、前記第1アタッチメント21の後端と前記第2アタッチメント22の前端とを、第1アタッチメント21の係合片215を第2アタッチメント22の前端側の開口部221に差し込んで前記係合片215の鉛直部が第2のアタッチメント22の開口部221を貫通すると共に前記係合片215の水平部が第2アタッチメント22の板面の背面に位置し、第2アタッチメント22の前端が第1アタッチメント21の板面の背面に潜り込む態様で連結し、前記第1アタッチメント21は、商品収納棚10に密着した状態と商品収納棚10から離隔して商品収納通路43に向けて突出する状態との間を移動自在に商品収納棚10に係合される一方、前記第2アタッチメント22は、その前端が第1アタッチメント21の後端の商品収納棚10に密着した状態と商品収納棚10から離隔して商品収納通路43に向けて突出する状態との間の移動に追従して商品収納棚10に密着若しくは商品収納棚10から離隔し、その後端が常時商品収納棚10に密着する態様で商品収納棚10から切り離されてなることにより、アタッチメント20を商品収納棚10から取り外す必要がないので、アタッチメント20を紛失してしまうおそれがなく、それもアタッチメント20の不使用時の商品の収納に悪影響を及ぼすこともないという効果を奏する。
4…商品収納ラック、5…商品搬出装置、10…商品収納棚、20…アタッチメント、21…第1アタッチメント、22…第2アタッチメント、42…仕切部材、43…商品収納通路、44…商品投入口、45…商品搬出口、52…ペダル部材、53…ストッパ部材、54…リンク機構、541a,541b,541c,541d…リンク部材、70A,70B…モータ駆動ユニット(駆動手段)、81…第1売切検出機構、82…第2売切検出機構、83…第3売切検出機構、84…第4売切検出機構、90…配線ガイド、501…第1払出機構、502…第1払出機構、503…第3払出機構、504…第4払出機構、711…直流モータ、801a〜801d…検出レバー。

Claims (1)

  1. 左右一対のラック側板に商品投入口に対して商品搬出口が低くなるように傾斜して配設された商品収納棚を上下方向に多段に有し、この商品収納棚に横倒し姿勢の商品を前後方向に一列に整列して収納する商品収納通路を仕切部材により左右方向に複数画成してなり、商品収納棚おける商品搬出口の近傍に配設した商品搬出装置により商品収納通路に収納された商品を一個ずつ切り出して搬出する商品収納ラックを備え、前記商品搬出装置による安定した商品の搬出を援助するアタッチメントを前記商品収納棚に装着してなる自動販売機において、前記アタッチメントは、前後方向に分割された商品収納通路の商品投入口から商品搬出装置に至る第1アタッチメントおよび商品搬出装置から商品搬出口に至る第2アタッチメントからなり、前記第1アタッチメントの後端にはその後縁から下方に折り曲げられた鉛直部およびこの鉛直部の端部から後方に延在する水平部からなり、かつ、当該水平部が第1アタッチメントの板面よりも一段下がった段差を有する態様で形成された係合片を左右に分散して配設し、前記第2アタッチメントの板面の前端側であって前記第1アタッチメントの係合片と対応する位置には前記係合片が差し込まれる複数の開口部を設け、前記第1アタッチメントの後端と前記第2アタッチメントの前端とを、第1アタッチメントの係合片を第2アタッチメントの前端側の開口部に差し込んで前記係合片の鉛直部が第2のアタッチメントの開口部を貫通すると共に前記係合片の水平部が第2アタッチメントの板面の背面に位置し、第2アタッチメントの前端が第1アタッチメントの板面の背面に潜り込む態様で連結し、前記第1アタッチメントは、商品収納棚に密着した状態と商品収納棚から離隔して商品収納通路に向けて突出する状態との間を移動自在に商品収納棚に係合される一方、前記第2アタッチメントは、その前端が第1アタッチメントの後端の商品収納棚に密着した状態と商品収納棚から離隔して商品収納通路に向けて突出する状態との間の移動に追従して商品収納棚に密着若しくは商品収納棚から離隔し、その後端が常時商品収納棚に密着する態様で商品収納棚から切り離されてなることを特徴とする自動販売機の商品搬出装置。
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