JP6833739B2 - 入口弁及びその改修方法、並びに水力機械設備 - Google Patents

入口弁及びその改修方法、並びに水力機械設備 Download PDF

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Description

本発明の実施の形態は、入口弁及びその改修方法、並びに水力機械設備に関する。
一般に水車等の水力機械の上流側には、水力機械へ向かう水を閉止するための入口弁が設置されている。入口弁として利用可能な弁には例えば複葉弁があり、複葉弁は比較的構造が単純で安価なことから、水力機械を利用する多くの設備において採用されている。
図6(a)は、一般的な入口弁としての複葉弁100及びフランシス水車1の概略構成を平面視で示した図であり、図6(b)は、図6(a)の領域VIBの拡大図である。また、図7は、図6(a)の矢印VIIの方向に図6中の複葉弁100を見た図である。図6(a)及び図7に示される複葉弁100は、円筒状の弁胴11と、弁胴11内に回転自在に設けられる弁体20とを備えている。弁体20は、弁胴11の内部を流れる水を閉止するための円板状の主板21と、主板21に対向するように配置される副板22と、主板21と副板22とを連結する複数のリブ23とを有し、これらを弁軸24を中心に一体的に回転させることで開閉状態を切り換えるようになっている。なお、副板22及びリブ23は、主板21を補強するために設けられる部材である。
このような複葉弁等の入口弁に関連する技術としては、例えば閉止機能を向上させるために弁体の形状に工夫を施す技術や、弁体と弁軸とを分解可能にすることにより、弁構造の簡素化を図る技術等が知られている。なお、水力機械とともに使用される入口弁としては、複葉型ではないバタフライ弁が採用されることもある。
特開2017−129249号公報 特開平09−229207号公報
図6(a)に示されるフランシス水車1は、渦巻き型のケーシング2と、ケーシング2の内周側に配置されて周方向に間隔を空けて並ぶ複数のステーベーン3とを有し、複葉弁100を通過した水の流れをケーシング2において旋回流れにしてから、水をステーベーン3及びガイドベーンを介してランナに供給する。この際、ケーシング2において旋回流れが形成されることにより、ケーシング2からステーベーン3に向かう水の流入角度がステーベーン3の入口角度に近づくことで、水力損失を抑制することが可能となる。
しかしながら、図6(a)に示される一般的な構造では、ケーシング2の巻始めにおいて旋回流れが発達しておらず、例えば図6(a)中の符号3aで示されるような巻始め側に位置するステーベーンの入口において、水の流入角度とステーベーンの入口角度とが合っていない。その結果、図6(b)に示されるようにステーベーン3aの入口端部から剥離Sが発生し易くなり、水力損失が増大し易くなっている。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、ケーシングからステーベーンに向かう水の流入角度をステーベーンの入口角度に合わせてステーベーン周りの流れを整流することで、水力機械の水力損失を抑制することができる入口弁及びその改修方法、並びに水力機械設備を提供することを目的とする。
本発明の実施の形態に係る入口弁は、円筒状の弁胴の内部を流れる水を閉止するための主板と、前記主板に対向するように配置される副板とを有し、前記弁胴の中心軸に直交する方向に延びる弁軸を中心に前記主板及び前記副板を前記弁胴内で一体的に回転させる弁体を備える。この入口弁は、渦巻き型のケーシングと前記ケーシングの内周側に配置される複数のステーベーンとを有する水力機械の上流側に配置されて前記水力機械に水を流入させる際に、前記主板及び前記副板の少なくともいずれか一方の向き又は形状によって、前記弁体に対して下流の流れを、前記弁体に対して上流の流れよりも前記ケーシングの巻始め側に位置する前記ステーベーンの入口角度に沿うように転向させる。
また、本発明の他の実施の形態に係る入口弁は、円筒状の弁胴の内部を流れる水を閉止するための少なくとも一つの弁板を有し、前記弁胴の中心軸に直交する方向に延びる弁軸を中心に前記弁板を前記弁胴内で回転させる弁体を備える入口弁である。この入口弁は、渦巻き型のケーシングと前記ケーシングの内周側に配置される複数のステーベーンとを有する水力機械の上流側に配置されて前記水力機械に水を流入させる際に、前記弁体の向き又は形状によって、前記弁体に対して下流の流れを、前記弁体に対して上流の流れよりも前記ケーシングの巻始め側に位置する前記ステーベーンの入口角度に沿うように転向させる。
また、本発明の実施の形態に係る入口弁の改修方法は、円筒状の弁胴の内部を流れる水を閉止するための主板と、前記主板に対向するように配置される副板とを有し、前記弁胴の中心軸に直交する方向に延びる弁軸を中心に前記主板及び前記副板を前記弁胴内で一体的に回転させる弁体を備える入口弁の改修方法である。本改修方法は、前記主板の板厚方向に互いに対向する一対の面及び前記副板の板厚方向に互いに対向する一対の面のうちの少なくともいずれか一つの面の少なくとも一部が、前記弁軸に直交する断面で見た際に湾曲状又は屈曲状となるように、前記主板及び/又は前記副板を加工する工程を備える。そして、この方法では、渦巻き型のケーシングと前記ケーシングの内周側に配置される複数のステーベーンとを有する水力機械の上流側において前記入口弁を全開状態にした際に、前記湾曲状又は屈曲状の面が、前記弁胴の中心軸及び前記弁軸の双方に直交する方向において前記ケーシングから離れる側に凸となるように前記入口弁が改修される。
また、本発明の他の実施の形態に係る入口弁の改修方法は、円筒状の弁胴の内部を流れる水を閉止するための少なくとも一つの弁板を有し、前記弁胴の中心軸に直交する方向に延びる弁軸を中心に前記弁板を前記弁胴内で回転させる弁体を備える入口弁の改修方法である。本改修方法は、前記弁板の板厚方向に互いに対向する一対の面のうちの少なくともいずれか一つの面の少なくとも一部が、前記弁軸に直交する断面で見た際に湾曲状又は屈曲状となるように、前記弁板を加工する工程を備える。そして、この方法では、渦巻き型のケーシングと前記ケーシングの内周側に配置される複数のステーベーンとを有する水力機械の上流側において前記入口弁を全開状態にした際に、前記湾曲状又は屈曲状の面が、前記弁胴の中心軸及び前記弁軸の双方に直交する方向において前記ケーシングから離れる側に凸となるに前記入口弁が改修される。
また、本発明の実施の形態に係る水力機械設備は、渦巻き型のケーシングと、前記ケーシングの内周側に配置される複数のステーベーンとを有する水力機械と、前記入口弁と、を備える設備である。
本発明によれば、ケーシングからステーベーンに向かう水の流入角度をステーベーンの入口角度に合わせてステーベーン周りの流れを整流することで、水力機械の水力損失を抑制することができる。
図1(a)は、第1の実施の形態に係る入口弁としての複葉弁とフランシス水車とを備える水力機械設備の概略構成を平面視で示した図であり、図1(b)は、図1(a)の領域IBの拡大図である。 第2の実施の形態に係る入口弁としての複葉弁とフランシス水車とを備える水力機械設備の概略構成を平面視で示した図である。 図3(a)は、第3の実施の形態に係る全開状態の入口弁としての複葉弁をその弁胴の中心軸に沿って見た図であり、図3(b)は、図3(a)の矢印IIIBの方向に見た複葉弁の弁体を示す図である。 第4の実施の形態に係る入口弁としての複葉弁とフランシス水車とを備える水力機械設備の概略構成を平面視で示した図である。 第5の実施の形態に係る入口弁としての複葉弁とフランシス水車とを備える水力機械設備の概略構成を平面視で示した図である。 図6(a)は、入口弁としての一般的な複葉弁及びフランシス水車の概略構成を平面視で示した図であり、図6(b)は、図6(a)の領域VIBの拡大図である。 図6(a)の矢印VIIの方向に見た一般的な複葉弁の弁体を示す図である。
以下に、添付の図面を参照して、本発明の各実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態における構成部分のうちの図6及び図7で説明した構成部分と同様のもの又は類似するものには、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。図1(a)は、第1の実施の形態に係る入口弁としての複葉弁10Aとフランシス水車1とを備える水力機械設備(詳しくは水力発電設備)の概略構成を平面視で示した図であり、図1(b)は、図1(a)の領域IBの拡大図である。
フランシス水車1は、渦巻き型のケーシング2と、ケーシング2の内周側に配置されて周方向に間隔を空けて並ぶ複数のステーベーン3とを備えており、ケーシング2は、直線状に延びる円筒体である直管部2Aと、直管部2Aから渦巻き状に湾曲して延びる曲り管部2Bとを有している。本実施の形態では、直管部2Aの一側開口端に複葉弁10Aが接続されており、直管部2Aの他側開口端から曲り管部2Bが延びている。図1(a)において二点鎖線で示したラインPLは、直管部2Aと複葉弁10Aとの境界を示している。
直管部2Aは、ステーベーン3が構成する円形翼列の外側で当該円形翼列の接線方向に沿って延びるように位置している。一方、曲り管部2Bは、直管部2Aから湾曲して延びるに従い、その断面積が漸減するように構成されている。このような曲り管部2Bの断面積の漸減に応じて曲り管部2Bの外周面が渦巻き型となっており、これにより、本例のケーシング2は渦巻き型を呈するようになっている。
複葉弁10Aは、円筒状の弁胴11と、弁胴11内に回転自在に設けられる弁体20とを備えており、弁体20は、弁胴11の内部を流れる水を閉止するための円板状の主板21と、主板21に対向するように配置される副板22と、主板21と副板22とを連結する複数のリブ23とを有し、これら主板21、副板22及びリブ23を弁軸24を中心に一体的に回転させるようになっている。
弁軸24は、弁胴11の中心軸CBに直交する方向に延び、渦巻き型のケーシング2の渦巻き中心である中心軸CCと平行に配置されている。なお、ケーシング2の中心軸CCは、ケーシング2の内周側に配置される図示省略するランナの回転軸線と同軸状に位置している。また、図1(a)のようにケーシング2の中心軸CCに沿って見た際に、弁軸24は主板21と副板22との間に位置するようになっている。
図1(a)においては、複葉弁10Aが全開状態となっており、本実施の形態では、この状態において副板22が主板21よりもケーシング2に近い側に位置している。また、本実施の形態では、この全開状態から複葉弁10Aを時計回りに90度回転させることで、複葉弁10Aが全閉状態となる。全閉状態においては、主板21の板厚方向及び副板22の板厚方向が弁胴11の中心軸CBに沿う状態となる。
本実施の形態では、主板21及び副板22の全体がそれぞれ弁軸24に直交する断面で見た際に翼形状になっている。これにより、主板21の板厚方向に互いに対向する一対の面21A,21Bがそれぞれ全体的に湾曲状となっており、副板22の板厚方向に互いに対向する一対の面22A,22Bもそれぞれ全体的に湾曲状となっている。言い換えると、主板21及び副板22を弁軸24に直交する断面で弁軸24の軸方向に順次見た際に、主板21が全体的に翼形状となるとともに、副板22も全体的に翼形状となっており、主板21において翼形状をなす領域(ここでは、軸方向の全域にわたる領域)の一対の翼面部分が、湾曲状の一対の面21A,21Bを形成し、副板22において翼形状をなす領域(ここでは、軸方向の全域にわたる領域)の一対の翼面部分が、湾曲状の一対の面22A,22Bを形成している。
特に本実施の形態では、図1(a)に示される複葉弁10Aの全開状態において、主板21の一対の面21A,21B及び副板22の一対の面22A,22Bの全てが、弁胴11の中心軸CB及び弁軸24の双方に直交する方向D1においてケーシング2から離れる側に凸となるように形成されている。なお、上述の各湾曲状の面は、弁軸24に直交する断面で見た際、主板21又は副板22の長手方向の両端部の間の全域にわたり滑らかに連なることが好ましいが、主板21又は副板22の長手方向の両端部の間の一部において設けられもよい。
本実施の形態の作用について以下に説明する。図1(a)においては、複葉弁10Aが全開状態となっており、この場合、フランシス水車1では、上池から水圧鉄管に流入した水が複葉弁10Aを介してケーシング2に流入する。ケーシング2においては旋回流れが形成され、その後、水はケーシング2の内周側からステーベーン3に流入する。ステーベーン3を通過した水は、ガイドベーンからランナに流れ込み、その水流によってランナを回転駆動し、これにより発電機が駆動されることになる。
この際、本実施の形態では、主板21の一対の面21A,21B及び副板22の一対の面22A,22Bの全てが湾曲状であり、複葉弁10Aが全開状態とされた際に、これら各面が弁胴11の中心軸CB及び弁軸24の双方に直交する方向D1においてケーシング2から離れる側に凸となる。これにより、図1(a)に示すように、複葉弁10Aを通過する水の流れは、矢印αに示すようにケーシング2側へ転向される。これにより、図1(b)に示すように、ケーシング2の巻始め側に位置するステーベーン3の入口角度と水の流入角度とが合うようになり、特にケーシング2の巻始め側に位置するステーベーン3の入口端部から剥離が発生することが抑制されるようになる。
したがって、本実施の形態によれば、ケーシング2からステーベーン3に向かう水の流入角度をステーベーン3の入口角度に合わせてステーベーン3周りの流れを整流することで、水力機械の水力損失を抑制することができる。なお、本実施の形態の主板21及び副板22は、弁体20に対して下流の流れを、弁体20に対して上流の流れよりもケーシング2の巻始め側に位置するステーベーン3の入口角度に沿うように転向させており、この転向作用をその向き又は形状によって実現している。ここで、巻始め側に位置するステーベーン3とは、直管部2Aが延びるステーベーン3の円形翼列の接線方向、及び、この接線方向及びケーシング2の中心軸CCの両方に直交する方向で、その外周側端部がその内周側端部よりも直管部2Aに近くなるステーベーンのことを意味する。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態における構成部分のうちの図6及び図7で説明した構成部分並びに第1の実施の形態の構成部分と同様のものには、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図2は、第2の実施の形態に係る入口弁としての複葉弁10Bとフランシス水車1とを備える水力機械設備の概略構成を平面視で示した図である。図2における複葉弁10Bは全開状態となっている。本実施の形態は、全開状態の複葉弁10Bにおいて、主板21が副板22よりもケーシング2に近い側に位置する点において第1の実施の形態と異なっている。また、全開状態から複葉弁10Aを反時計回りに90度回転させることで、複葉弁10Aが全閉状態となる点においても第1の実施の形態と異なっている。以上の点で本実施の形態は第1の実施の形態と異なる一方、主板21の一対の面21A,21B及び副板22の一対の面22A,22Bは、第1の実施の形態と同様の湾曲状となっており、その他の構成も第1の実施の形態と同様である。
このような第2の実施の形態においても、ケーシング2からステーベーン3に向かう水の流入角度をステーベーン3の入口角度に合わせてステーベーン3周りの流れを整流することで、水力機械の水力損失を抑制することができる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態について説明する。本実施の形態における構成部分のうちの図6及び図7で説明した構成部分並びに第1及び第2の実施の形態の構成部分と同様のものには、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図3(a)は、第3の実施の形態に係る全開状態の入口弁としての複葉弁10Cをその弁胴11の中心軸に沿って見た図であり、図3(b)は、図3(a)の矢印IIIBの方向に見た複葉弁10Cの弁体20を示した図である。本実施の形態に係る複葉弁10Cにおいては、主板21及び副板22が、弁軸24に直交する断面で見た際に部分的に翼形状になっている。詳しくは、主板21の一対の面21A,21Bのそれぞれが弁軸24に直交する断面で見た際に部分的に湾曲状となっており、副板22の一対の面22A,22Bのそれぞれが弁軸24に直交する断面で見た際に部分的に湾曲状となっている。第3の実施の形態は、以上の点において、第1又は第2の実施の形態と異なる。
図3(a)及び図3(b)においてハッチングを付した部分が、主板21及び副板22における翼形状を含む部分である。図3(a)に示すように、主板21と副板22とは2つのリブ23によって連結され、主板21における翼形状を含む部分は主板21とリブ23との連結部25Aを避けた位置に形成され、副板22における翼形状を含む部分も副板22とリブ23との連結部25Bを避けた位置に形成されている。また、主板21の翼形状を含む部分の板厚は、主板21の連結部25Aを含む部分の板厚よりも小さくなっており、副板22の翼形状を含む部分の板厚は副板22の連結部25Bを含む部分の板厚よりも小さくなっている。
このような第3の実施の形態においては、主板21における翼形状を含む部分がリブ23との連結部25Aを避けた位置に形成され、主板21の翼形状を含む部分の板厚が主板21の連結部25Aを含む部分の板厚よりも小さくなっている。これにより、主板21とリブ23との適正な連結剛性を確保しつつ、全開状態の弁体20の弁胴11の軸方向における投影面積が主板21の板厚が一定の場合よりも小さくなるため、水力損失をより一層抑制することができる。なお、副板22においても同様のことが言える。
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態について説明する。本実施の形態における構成部分のうちの図6及び図7で説明した構成部分並びに第1乃至第3の実施の形態の構成部分と同様のものには、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図4は、第4の実施の形態に係る入口弁としての複葉弁10Dとフランシス水車1とを備える水力機械設備の概略構成を平面視で示した図である。図4に示される本実施の形態では、全開状態の複葉弁10Dにおいて、副板22が主板21よりもケーシング2に近くなり、この副板22のみに翼形状が形成され、副板22の一対の面22A,22Bの少なくとも一部が湾曲状となっている。一方、主板21は平板状となっている。以上の点において、第1の実施の形態と異なる。
このような第4の実施の形態では、副板22のみを湾曲状にして、例えば主板21は既存の平板状のものを流用することができるため、簡易に且つコストを抑えて水力損失を抑制することができる。なお、全開状態において主板21が副板22よりもケーシング2に近くなる場合には、主板21のみに翼形状部分を形成してもよい。
(第5の実施の形態)
次に、第5の実施の形態について説明する。本実施の形態における構成部分のうちの図6及び図7で説明した構成部分並びに第1乃至第4の実施の形態の構成部分と同様のものには、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図5は、第5の実施の形態に係る入口弁としての複葉弁10Eとフランシス水車1とを備える水力機械設備の概略構成を平面視で示した図である。図5に示される本実施の形態では、全開状態の複葉弁10Eにおいて、主板21が副板22よりもケーシング2に対して遠い位置にあり、主板21のみに翼形状が形成され、副板22は平板状となっている。主板21は、平板状のベース部31と、ベース部31の一方の面に取り付けられた翼形状部材32とを有し、翼形状部材32の外面が全開状態でケーシング2から離れる側に凸となる湾曲状の面となっている。以上の点において、第1の実施の形態と異なる。
このような第5の実施の形態においては、例えば既設の複葉弁が備える平板状の主板をベース部31として、これに翼形状部材32を取り付けるような改修を行うことにより、複葉弁10Eが構成され得る。このような改修方法を行った場合には、簡易に且つコストを抑えて、既設の複葉弁において水力損失の抑制効果を持たせることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記の実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば第1の本実施の形態では、主板21の一対の面21A,21B及び副板22の一対の面22A,22Bが全て湾曲状となっているが、例えば主板21の一対の面21A,21Bのうちの一方のみが湾曲状となっていてもよく、副板22の一対の面22A,22Bのうちの一方のみが湾曲状となっていてもよい。
また、各実施の形態では、主板21及び/又は副板22の全部又は一部が翼形状となっており、主板21及び/又は副板22に湾曲状の面が含まれる例を説明したが、主板21及び/又は副板22に屈曲状の面が含まれていてもよい。
また、各実施の形態では、入口弁が複葉弁である例を説明したが、実施の形態に係る入口弁はバタフライ弁であってもよい。この場合、弁体の板厚方向に互い対向する一対の面のうちの少なくともいずれか一つの面の少なくとも一部が、その弁軸に直交する断面で見た際に湾曲状又は屈曲状となっていればよい。そして、バタフライ弁が全開状態とされた際に、前記湾曲状又は屈曲状の面が、その弁胴の中心軸及び弁軸の双方に直交する方向においてケーシング2から離れる側に凸となっていればよい。
ケーシング2からの流れをステーベーン3の入口角度に合わせることを考慮すると、上記弁体の一対の面は、それぞれが全開状態においてケーシング2から離れる側に凸となるように形成されることが好ましい。あるいは、上記一対の面のうちの全開状態においてケーシング2に対し遠い位置になる面が、ケーシング2から離れる側に凸となり、ケーシング2に対し近い位置になる面が平坦状となっていることが好ましい。また、上記一対の面のうちの全開状態においてケーシング2に対し近い位置になる面が、ケーシング2から離れる側に凸となり、ケーシング2に対し遠い位置になる面が平坦状となっていてもよい。
但し、上記一対の面のうちの全開状態においてケーシング2に対し遠い位置になる面が、ケーシング2から離れる側に凸となり、ケーシング2に対し近い位置になる面が、ケーシング2に近づく側に凸となるように弁体を形成してもよいが、この場合は、上記一対の面を非対称にする。つまり、弁軸の軸方向視で、一方の面を、その両端部を結んだ直線に関して反転させた際に、他方の面と一致させないようにする。とりわけ、この場合には、ケーシング2から離れる側に凸となる面が、ケーシング2に近づく側に凸となる面よりも大きく反るようにすることが良い。
なお、複葉弁における主板21の一対の面21A,21Bに湾曲状又は屈曲状の面が含まれる場合においても、一対の面21A,21Bは、それぞれが全開状態においてケーシング2から離れる側に凸となるように形成されることが好ましい。あるいは、上記一対の面21A,21Bのうちの全開状態においてケーシング2に対し遠い位置になる面が、ケーシング2から離れる側に凸となり、ケーシング2に対し近い位置になる面が平坦状となっていることが好ましい。また、上記一対の面21A,21Bのうちの全開状態においてケーシング2に対し近い位置になる面が、ケーシング2から離れる側に凸となり、ケーシング2に対し遠い位置になる面が平坦状となっていてもよい。但し、上記一対の面21A,21Bのうちの全開状態においてケーシング2に対し遠い位置になる面が、ケーシング2から離れる側に凸となり、ケーシング2に対し近い位置になる面が、ケーシング2に近づく側に凸となるように弁体を形成してもよい。
以上の点は、副板22においても同様のことが言える。
また、各実施の形態における入口弁としての複葉弁は、主板21のみが水の流れを閉止する機能を有するが、入口弁は、2枚の弁板を有し、それぞれが水の流れを閉止する機能を有するダブルシール形複葉弁であってもよい。
また、上述の各実施の形態では、入口弁とフランシス水車とを組み合わせた例を説明したが、本発明に係る入口弁は、フランシス型ポンプ水車、カプラン水車等の他のタイプの水力機械と組み合わせることもできる。また、上述の各実施の形態では、弁体20を通過する流れの転向が弁体20の向き又は形状によって実現されているが、このような転向作用は他の態様で実現されてもよく、例えば、主板21又は副板22の弁軸24を中心とする回転角度を流量に応じて微小に調整する機構を用いた場合にも、上述の転向作用は実現され得る。
また、上述の各実施の形態では、ステーベーンの入口角度に沿うように流れを転向させる転向作用を入口弁が有している。しかしながら、このような転向作用は、渦巻き型のケーシングとケーシングの内周側に配置される複数のステーベーン3を有する水力機械の上流側に配置され、水力機械への流体を閉止するための入口弁以外の弁装置に具備されてもよい。
1…フランシス水車、2…ケーシング、2A…直管部、2B…曲り管部、3…ステーベーン、10A,10B,…複葉弁、11…弁胴、20…弁体、21…主板、21A,21B…面、22…副板、22A,22B…面、23…リブ、24…弁軸、25A,25B…連結部、100…一般的な複葉弁

Claims (12)

  1. 円筒状の弁胴の内部を流れる水を閉止するための主板と、前記主板に対向するように配置される副板とを有し、前記弁胴の中心軸に直交する方向に延びる弁軸を中心に前記主板及び前記副板を前記弁胴内で一体的に回転させる弁体を備え、
    渦巻き型のケーシングと前記ケーシングの内周側に配置される複数のステーベーンとを有する水力機械の上流側に配置されて前記水力機械に水を流入させる際に、前記主板及び前記副板の少なくともいずれか一方の向き又は形状によって、前記弁体に対して下流の流れを、前記弁体に対して上流の流れよりも前記ケーシングの巻始め側に位置する前記ステーベーンの入口角度に沿うように転向させる、入口弁。
  2. 前記主板の板厚方向に互いに対向する一対の面及び前記副板の板厚方向に互いに対向する一対の面のうちの少なくともいずれか一つの面の少なくとも一部が、前記弁軸に直交する断面で見た際に湾曲状又は屈曲状となっており、
    前記水力機械の上流側に配置されて且つ全開状態とされた際に、前記湾曲状又は屈曲状の面が、前記弁胴の中心軸及び前記弁軸の双方に直交する方向において前記ケーシングから離れる側に凸となる、請求項1に記載の入口弁。
  3. 前記弁体は、互いに対向する前記主板の面と前記副板の面とを連結するリブを有し、
    前記湾曲状又は屈曲状の面は、前記主板の前記リブとの連結部及び前記副板の前記リブとの連結部を避けた位置に形成され、
    前記主板が前記湾曲状又は屈曲状の面が有する場合には、前記主板の前記湾曲状又は屈曲状の面を含む部分の板厚が前記主板の前記連結部を含む部分の板厚よりも小さくなり、前記副板が前記湾曲状又は屈曲状の面を有する場合には、前記副板の前記湾曲状又は屈曲状の面を含む部分の板厚が前記副板の前記連結部を含む部分の板厚よりも小さくなる、請求項2に記載の入口弁。
  4. 前記水力機械の上流側に配置されて且つ全開状態とされた際に、前記主板及び前記副板のうちの前記ケーシングに近くなる方のみが、前記湾曲状又は屈曲状の面を有する、請求項2又は3に記載の入口弁。
  5. 前記主板及び/又は前記副板の少なくとも一部が、前記弁軸に直交する断面で見た際に翼形状になっており、
    前記翼形状をなす領域の翼面部分が、前記湾曲状又は屈曲状の面を形成している、請求項2乃至4のいずれかに記載の入口弁。
  6. 円筒状の弁胴の内部を流れる水を閉止するための少なくとも一つの弁板を有し、前記弁胴の中心軸に直交する方向に延びる弁軸を中心に前記弁板を前記弁胴内で回転させる弁体を備え、
    渦巻き型のケーシングと前記ケーシングの内周側に配置される複数のステーベーンとを有する水力機械の上流側に配置されて前記水力機械に水を流入させる際に、前記弁体の向き又は形状によって、前記弁体に対して下流の流れを、前記弁体に対して上流の流れよりも前記ケーシングの巻始め側に位置する前記ステーベーンの入口角度に沿うように転向させる、入口弁。
  7. 前記弁板の板厚方向に互いに対向する一対の面のうちの少なくともいずれか一つの面の少なくとも一部が、前記弁軸に直交する断面で見た際に湾曲状又は屈曲状となっており、 前記水力機械の上流側に配置されて且つ全開状態とされた際に、前記湾曲状又は屈曲状の面が、前記弁胴の中心軸及び前記弁軸の双方に直交する方向において前記ケーシングから離れる側に凸となる、請求項6に記載の入口弁。
  8. 円筒状の弁胴の内部を流れる水を閉止するための主板と、前記主板に対向するように配置される副板とを有し、前記弁胴の中心軸に直交する方向に延びる弁軸を中心に前記主板及び前記副板を前記弁胴内で一体的に回転させる弁体を備える入口弁の改修方法であって、
    前記主板の板厚方向に互いに対向する一対の面及び前記副板の板厚方向に互いに対向する一対の面のうちの少なくともいずれか一つの面の少なくとも一部が、前記弁軸に直交する断面で見た際に湾曲状又は屈曲状となるように、前記主板及び/又は前記副板を加工する工程を備え、
    渦巻き型のケーシングと前記ケーシングの内周側に配置される複数のステーベーンとを有する水力機械の上流側において前記入口弁を全開状態にした際に、前記湾曲状又は屈曲状の面が、前記弁胴の中心軸及び前記弁軸の双方に直交する方向において前記ケーシングから離れる側に凸となるように前記入口弁が改修される、入口弁の改修方法。
  9. 円筒状の弁胴の内部を流れる水を閉止するための少なくとも一つの弁板を有し、前記弁胴の中心軸に直交する方向に延びる弁軸を中心に前記弁板を前記弁胴内で回転させる弁体を備える入口弁の改修方法であって、
    前記弁板の板厚方向に互いに対向する一対の面のうちの少なくともいずれか一つの面の少なくとも一部が、前記弁軸に直交する断面で見た際に湾曲状又は屈曲状となるように、前記弁板を加工する工程を備え、
    渦巻き型のケーシングと前記ケーシングの内周側に配置される複数のステーベーンとを有する水力機械の上流側において前記入口弁を全開状態にした際に、前記湾曲状又は屈曲状の面が、前記弁胴の中心軸及び前記弁軸の双方に直交する方向において前記ケーシングから離れる側に凸となるように前記入口弁が改修される、入口弁の改修方法。
  10. 前記湾曲状又は屈曲状の面を加工する工程では、既設された前記主板又は前記副板に対して、前記湾曲状又は屈曲状の面を形成する部材を取り付ける、請求項記載の入口弁の改修方法。
  11. 前記湾曲状又は屈曲状の面を加工する工程では、既設された記弁板に対して、前記湾曲状又は屈曲状の面を形成する部材を取り付ける、請求項に記載の入口弁の改修方法。
  12. 渦巻き型のケーシングと、前記ケーシングの内周側に配置される複数のステーベーンとを有する水力機械と、
    請求項1乃至7のいずれかに記載の入口弁と、を備える、水力機械設備。
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