JP6832810B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、共振形の電力変換装置に関する。
加熱コイルに高周波電流を流し、コイルに近接して配置された金属製の被加熱物に渦電流を発生させ、被加熱物自体の電気抵抗により発熱させる電磁誘導加熱を利用した調理器(IH炊飯器やIHクッキングヒータ等)が知られている。また、マイクロ波の放射によって食品等を加熱する高周波加熱調理器(電子レンジ等)が知られている。これらの調理器においては、回路構成が簡単な電圧共振形インバータ(例えば、特許文献1参照)により負荷に高周波電力を供給する。
特開2002−343547号公報
特許文献1に記載の技術は、広範囲な加熱電力にわたってスイッチング素子を最適なタイミングでオンすることにより、スイッチング損失を低減することは可能であるが、スイッチング素子の導通損失やターンオフ時の損失を低減することは難しい。
そこで、本発明は、スイッチング素子の電力損失を低減できる共振形の電力変換装置を提供する。
上記課題を解決するため、本発明による電力変換装置は、第1のコンデンサと、第1のコンデンサに接続される共振形インバータと、を備えるものであって、共振形インバータは、共振インダクタとスイッチング素子の直列接続体と、共振インダクタに接続されて共振回路を構成する第2のコンデンサと、を備え、この直列接続体は第1のコンデンサに並列に接続され、スイッチング素子のオン期間において、第1のコンデンサおよび共振インダクタは共振動作を行い、スイッチング素子には、オン期間に、共振動作に伴う共振電流が流れ、オン期間において、共振電流の波形における略正弦半波のピークと零との間の時点で、スイッチング素子はターンオフされる
本発明によれば、第1のコンデンサおよび共振インダクタの共振動作により、スイッチング素子の電力損失が低減される。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施例1である電力変換装置の回路構成図である。 変圧器モデルの一次側から見た等価回路を示す。 等価インダクタンスおよび等価抵抗の周波数特性の一例を示す。 周波数に対する等価抵抗とコイル電流の関係を示す。 実施例1の動作を示す回路図である。 実施例1の動作を示す回路図である。 実施例1の動作を示す回路図である。 実施例1の動作を示す回路図である。 実施例1における商用周波数一周期分の動作波形である。 比較例の動作波形を示す。 実施例1における商用交流電源の電圧ピーク時付近の動作波形を示す。 比較例の動作波形を示す。 入力電力とスイッチング周波数との関係を示す。 入力電力とIGBTのオン期間との関係を示す。 共振電流の極性が切り替わる場合の動作波形を示す。 実施例2である電力変換装置の回路構成図である。 スイッチング素子のオン期間と共振周期との関係を示す。 実施例3である電力変換装置の回路構成図である。 実施例3の動作を示す回路図である。 実施例3の動作を示す回路図である。 実施例3の動作を示す回路図である。 実施例3の動作を示す回路図である。 実施例3における、商用周波数一周期分の動作波形を示す。 実施例4である電力変換装置の回路構成図である。 実施例5である電力変換装置の回路構成図である。
以下、本発明の実施形態について、下記の実施例1〜5により、図面を用いながら説明する。各図において、参照番号が同一のものは同一の構成要件あるいは類似の機能を備えた構成要件を示している。
図1は、本発明の実施例1である電力変換装置の回路構成図である。
本実施例1においては、調理鍋や炊飯釜などの被加熱物(図示せず)が加熱コイル5と磁気結合して、被加熱物に電力が供給される。加熱コイル5と被加熱物は磁気的に結合しているため、変圧器モデルに置き換えることができる。変圧器モデルの一次側から見た等価回路は、図2に示すような等価インダクタンス5aと等価抵抗5bからなるRL直列回路として表すことができる。
図1に示すように、商用交流電源1はダイオードブリッジ2の交流入力端子に接続され、ダイオードブリッジ2の直流出力端子には、インダクタ3とコンデンサ4が接続されている。コンデンサ4の両端には、加熱コイル5とスイッチング素子7の直列回路が並列に接続されており、加熱コイル5には並列にコンデンサ6(共振コンデンサ)が接続され、これにより、共振形の高周波インバータが構成される。ここで、加熱コイル5は、共振インダクタとしても機能する。スイッチング素子7は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)7aに環流ダイオード7bが接続されたパワー半導体デバイスが適用されている。
なお、本実施例1の共振形インバータの回路構成は、電圧共振形インバータと同様である。
スイッチング素子7は、ドライブ回路24を介して制御回路20に接続されており、制御回路20からの駆動信号に基づいてドライブされる。
制御回路20は、入力電圧検出回路21で検出される商用交流電源1の電圧と、電流センサ22および入力電流検出回路23によって検出される入力電流に基づいて入力電力を求め、設定電力と比較することでスイッチング素子7のスイッチング周波数を設定する。また、制御回路20は、素子電圧検出回路25によって検出されるスイッチング素子7の電圧に基づいて、スイッチング素子7のターンオンタイミングを設定する。
ダイオードブリッジ2は、四つの整流用ダイオードがブリッジ接続されてなるブリッジ形の回路であり、商用交流電源1から印加される交流電圧を全波整流する機能を有している。
インダクタ3は、上述の高周波インバータに流れる高周波成分の電流が入力電流に重畳しないようにフィルタの一役を担う。一方、コンデンサ4は、高周波成分の電流をバイパスさせ、インダクタ3と共にノーマルフィルタの役割を果たす。また、本実施例1において、コンデンサ4は、等価インダクタンス5a(図2)と共振動作を行う電流共振用コンデンサとしての役割を兼ねる。
図3は、等価インダクタンス5aおよび等価抵抗5b(図2)の周波数特性の一例を示す。周波数が高くなるにつれて、被加熱物に流れる渦電流は表皮効果によって表面に集中するため、等価抵抗は増加する。一方、等価インダクタンスは、周波数が高くなるにつれて減少する。
図4は、周波数に対する等価抵抗5bとコイル電流の関係を示している。周波数を上げることによって等価抵抗が増えるため、被加熱物の電力を一定とする場合はコイル電流を低減することが可能である。したがって、加熱コイルに流す高周波電流の低減には高周波化が有効である。
しかしながら、従来技術(前述の特許文献1参照)によれば、コンデンサ4に発生する電圧を直流電圧源とし、電圧共振形インバータがRL直列回路(図2)に電流を流すため、等価抵抗が増加した場合は、スイッチング素子のオン時間を延長しなければ所望の電流を流すことができない。このため、スイッチング周波数はむしろ低下する。短い期間に大電流を流すには、加熱コイルの巻数を減らし等価インダクタンスを減らすことも考えられるが、等価抵抗も同時に低下するためコイル電流が増えてしまう。
そこで、本実施例1では、スイッチング素子7がオンしている期間に、コンデンサ4と等価インダクタンス5a、等価抵抗5bのRLC直列回路が形成され、コンデンサ4と等価インダクタンス5aが共振しリアクタンス成分を軽減する。すなわち、スイッチング素子7がオンしている期間は電流共振動作を行い、短いオン期間に大電流を流すことが可能となる。なお、この間は、コンデンサ4とコンデンサ6が並列に接続されるため、等価インダクタンス5aとの電流共振要素にはコンデンサ6も含まれる。
図5Aから図5Dは、本実施例1の動作を示す回路図である。各図中、回路に流れる電流を点線で示す。なお、電流の方向は矢印で示す。なお、図5A,図5B,図5C,図5Dの順に、動作状態が推移する。
図5Aにおいて、IGBT(7a)がオン状態にあり、この時、等価インダクタンス5aの蓄積エネルギーはゼロであり、コンデンサ4、等価インダクタンス5a、等価抵抗5b、IGBT(7a)の経路で共振電流が流れる。また、コンデンサ6、等価インダクタンス5a、等価抵抗5bの経路で共振電流が流れる。入力電流は、商用交流電源1からダイオードブリッジ2を介してインダクタ3、等価インダクタンス5a、等価抵抗5b、IGBT(7a)の経路で流れる。
図5Bにおいて、IGBT(7a)がターンオフすると、等価インダクタンス5aの蓄積エネルギーによって、等価抵抗5b、コンデンサ6の経路で共振電流が流れる。一方、入力電流は、商用交流電源1からダイオードブリッジ2を介してインダクタ3、コンデンサ4の経路で流れる。
図5Cにおいて、IGBT(7a)がオフ状態にあり、等価インダクタンス5aの蓄積エネルギーがゼロになると、コンデンサ6の蓄積エネルギーによって、等価抵抗5b、等価インダクタンス5aの経路で、すなわち図5Bとは逆向きに、共振電流が流れる。入力電流は商用交流電源1からダイオードブリッジ2を介してインダクタ3、コンデンサ4の経路で流れる。
図5Dにおいて、コンデンサ6の蓄積エネルギーがゼロになり、環流ダイオード7bが導通状態になると、等価インダクタンス5aの蓄積エネルギーによって、コンデンサ4、環流ダイオード7b、等価抵抗5bの経路で共振電流が流れる。また、等価インダクタンス5a、コンデンサ6、等価抵抗5bの経路で共振電流が流れる。入力電流は商用交流電源1からダイオードブリッジ2を介してインダクタ3、コンデンサ4の経路で流れる。この間にIGBT(7a)をオン状態にすることで、等価インダクタンス5aの蓄積エネルギーがゼロになった際に速やかに図5Aの動作に移行できる。
図6Aは、本実施例1における商用周波数一周期分の動作波形である。また、図6Bは、比較例として、本実施例1を適用しない場合の動作波形を示す。図中の波形は、上から、入力電流i(1)、IGBT(7a)のゲート電圧vg(7a)、コイル電流i(5)、コンデンサ4の電圧v(4)である。
図6Aおよび図6Bに示すように、入力電流i(1)は、本実施例1の適用有無に関わらず正弦波状であり、高調波成分は少ない。これは、商用交流電源1の電圧をダイオードブリッジ2で整流し非平滑のまま高周波インバータに印加しているからである。但し、本実施例1の場合、入力電流i(1)はゼロクロス付近においてもスムーズに極性が切り替わり、より歪の少ない入力電流波形が得られる。また、コイル電流i(5)についても、本実施例1の適用有無に関わらず、入力電流の絶対値に高周波電流が重畳した波形となる。
これに対し、コンデンサ4の電圧v(4)の波形は、本実施例1の適用有無により大きく異なる。図6Bに示すように、本実施例1を適用しない場合、コンデンサ4の電圧v(4)の波形は、商用交流電源1の交流電圧を全波整流した電圧に僅かに高周波成分が重畳する。また、図6Aに示すように、実施例1を適用した場合、コンデンサ4の電圧v(4)の波形は、商用交流電源1の交流電圧を全波整流した電圧に大きな共振電圧が重畳している。すなわち、本実施例1においては、コンデンサ4が共振要素として作用する。
図7Aは、本実施例1における商用交流電源1の電圧ピーク時付近の動作波形を示す。また、図7Bは、比較例として、本実施例1を適用しない場合の動作波形を示す。図中の波形は、上から、IGBT(7a)のゲート電圧vg(7a)、スイッチング素子7に印加される素子電圧vc(7)、スイッチング素子7(IGBT(7a)および環流ダイオード(7b))に流れる素子電流ic(7)、コンデンサ4の電圧v(4)である。
図7Aにおいて、ゲート電圧vg(7a)がしきい値電圧を超えスイッチング素子7がオンしている期間(図中の「オン期間」)、コンデンサ4、等価インダクタンス5a、等価抵抗5bのRLC直列回路が形成されるため、スイッチング素子7には共振電流が流れる。この時、素子電流ic(7)は、一旦増加しピークを迎え、その後、減少する。ゲート電圧vg(7a)がしきい値を下回るとIGBT(7a)はターンオフし、素子電流ic(7)は急峻にゼロになる。このように、スイッチング素子7には、オン期間において、略正弦半波状の素子電流が流れるが、正弦半波のピークを過ぎた時点、すなわち正弦半波のピーク値とゼロとのあいだの時点で、素子電流が遮断される。
なお、図7Aが示すように、本実施例1においては、コンデンサ4の電圧v(4)は、図6Aにも示したように、等価インダクタンス5aとの共振動作により変動する。また、IGBT(7a)のオフしている期間において、スイッチング素子7には共振電圧が印加され、通常の電圧共振動作が確保されている。この時、素子電圧vc(7)は正弦半波となり、IGBT(7a)は、いわゆるゼロ電圧スイッチングによりターンオン・ターンオフされる。また、本実施例1においては、ゲート電圧は、所定のスイッチング周波数(スイッチング周期で、オン・オフが繰り返される。
このように、本実施例1においては、IGBT(7a)のターンオフ時に、素子電流が減少してから電流を遮断することができるため、IGBT(7a)のターンオフ損失を低減できる。
なお、図7Bに示すように、比較例の場合、オン期間において、コンデンサ4は電圧源となり、これにLR直列回路(図2)が接続されるため、素子電流ic(7)は、ピーク値を生ずることなく増加する。したがって、IGBT(7a)のターンオフ時の遮断電流が大きくなり、ターンオフ損失が大きくなる。
図8および図9は、本実施例1における入力電力制御特性を示す。なお、図8は、入力電力と、スイッチング素子7のスイッチング周波数との関係を示し、図9は、入力電力と、IGBT(7a)のオン期間との関係を示す。
入力電力は、スイッチング周波数およびオン期間によって制御できるが、本実施例1では、図8および図9に示すように、スイッチング周波数を制御することによりIGBT(7a)のオン期間を調整して入力電力を制御する。
図10は、スイッチング素子7のオン期間において、コンデンサ4と等価インダクタンス5aとの間で共振電流の極性が切り替わる場合の動作波形を示す。この場合、図10の波形が示すように、素子電流およびコイル電流の振動数が増える。従って、スイッチング素子7のスイッチング周波数を上げることなく、コイル電流の周波数を高めることができる。これにより、IGBT(7a)のターンオフ損失を低減することができる。コイルには入力電流も流れるため、入力電流と共振電流の大きさによってオン期間中にコイル電流の極性が負になる場合もある。
図11は、本発明の実施例2である電力変換装置の回路構成図である。なお、本実施例2は、実施例1と同様に、制御・駆動系の回路、すなわち図1における制御回路20、入力電圧検出回路21、入力電流検出回路23、ドライブ回路24および素子電圧検出回路25を備えているが、図示を省略する(後述の実施例3,4についても同様)。
以下、主に、実施例1と異なる点について説明する。
図11に示すように、本実施例2においては、実施例1と異なり、コンデンサ6(共振コンデンサ)がスイッチング素子7と並列に接続されている。これにより、コンデンサ4およびコンデンサ6の内、スイッチング素子7がオンしている期間に、等価インダクタンス5aと電流共振動作を担うコンデンサはコンデンサ4のみとなる。コンデンサ6に発生する電圧はスイッチング素子7の電圧と同じ電圧となるため、電圧の実効値を低減できる。
図12は、本発明者の検討による、スイッチング素子7のオン期間と、オン期間におけるRLC直列回路(等価抵抗5b、等価インダクタンス5a、コンデンサ4)の共振周期との関係を示す。
図12において本実施例2を含む本発明の各実施例の適用範囲は、共振周期がオン期間の4倍よりも短い領域である。この領域においては、図7Aや図10に示すような動作波形が得られる。例えば、図12の点Aにおいては、図7Aの動作が得られ、図12の点Bにおいては、図10の動作が得られる。
このように、共振周期をオン期間の4倍よりも短い値に設定することにより、オン期間内に電流ピークを迎え、ピーク値よりも小さな電流値でスイッチング素子7をターンオフすることができる。
なお、共振周期は等価インダクタンス5aと電流共振動作を担うコンデンサの容量により設定される。このコンデンサの容量は、本実施例2では、コンデンサ4およびコンデンサ6の内のコンデンサ4のみの容量となり、前述の実施例1では、コンデンサ4とコンデンサ6の合成容量となる。
図13は、本発明の実施例3である電力変換装置の回路構成図である。以下、主に、実施例1と異なる点について説明する。
図13に示すように、本実施例3においては、実施例1におけるダイオードブリッジ2が削除され、かつ実施例1におけるスイッチング素子7が、スイッチング素子8とスイッチング素子9から構成される双方向スイッチング素子に置き換えられる。
本実施例3において、スイッチング素子8およびスイッチング素子9として、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が適用される。二個のMOSFETが、電流の流れる方向が互いに逆方向となるように直列接続され、図示されないボディーダイオード(寄生ダイオード)とともに、双方向スイッチング素子を構成する。なお、好ましくは、これらMOSFETを構成する半導体材料をシリコンカーバイド(SiC)とする。これにより、高耐圧かつ低損失の双方向スイッチング素子が得られる。
本実施例3においては、商用交流電源1の交流電圧の極性に応じて半周期毎にスイッチング素子8もしくはスイッチング素子9のどちらか一方を同期整流素子として動作させる。これにより、回路中の半導体素子が発生する導通損失を低減することができる。
図14Aから図14Dは、本実施例3の動作を示す回路図である。各図中、回路に流れる電流を点線で示す。電流の方向は矢印で示す。なお、図14A,図14B,図14C,図14Dの順に、動作状態が推移する。
以下、商用交流電源1の正の半周期における動作を説明する。なお、正の半周期におけるメインスイッチング素子はスイッチング素子8であり、同期整流用のサブスイッチング素子はスイッチング素子9である。
図14Aにおいて、スイッチング素子8およびスイッチング素子9がオン状態にあり、この時、等価インダクタンス5aの蓄積エネルギーがゼロであり、コンデンサ4、等価インダクタンス5a、等価抵抗5b、スイッチング素子8、スイッチング素子9の経路で共振電流が流れる。また、コンデンサ6、等価インダクタンス5a、等価抵抗5bの経路で共振電流が流れる。入力電流は、商用交流電源1、インダクタ3、等価インダクタンス5a、等価抵抗5b、スイッチング素子8、スイッチング素子9の経路で流れる。
図14Bにおいて、スイッチング素子8がターンオフすると、等価インダクタンス5aの蓄積エネルギーによって、等価抵抗5b、コンデンサ6の経路で共振電流が流れる。一方、入力電流は、商用交流電源1からインダクタ3、コンデンサ4の経路で流れる。
図14Cにおいて、スイッチング素子8がオフ状態にあり、等価インダクタンス5aの蓄積エネルギーがゼロになると、コンデンサ6の蓄積エネルギーによって、等価抵抗5b、等価インダクタンス5aの経路で、すなわち図14Bとは逆向きに、共振電流が流れる。入力電流は商用交流電源1からインダクタ3、コンデンサ4の経路で流れる。
図14Dにおいて、コンデンサ6の蓄積エネルギーがゼロになり、スイッチング素子8のボディーダイオードが導通状態になると、等価インダクタンス5aの蓄積エネルギーによって、コンデンサ4、スイッチング素子9、スイッチング素子8のボディーダイオード、等価抵抗5bの経路で共振電流が流れる。また、等価インダクタンス5a、コンデンサ6、等価抵抗5bの経路で共振電流が流れる。入力電流は商用交流電源1からインダクタ3、コンデンサ4の経路で流れる。この間にスイッチング素子8をオン状態にすることで、電流はMOSFETのソースからドレインに向かって流れ、導通損失を低減することができる。また、等価インダクタンス5aの蓄積エネルギーがゼロになった際に速やかに図14Aの動作に移行できる。
図15は、本実施例3における、商用周波数一周期分の動作波形を示す。なお、図中、商用交流電源1の電圧ピーク時付近における動作波形を拡大して示す。図中の波形は、上から、入力電圧v(1)、入力電流i(1)、コイル電流i(5)、コンデンサ4の電圧v(4)である。また、拡大波形はコイル電流i(5)とコンデンサ電圧v(4)である。
図15に示すように、入力電流i(1)はダイオードブリッジ2を設ける実施例1(図6A)と同様に正弦波状であり、高調波成分は少ない。これは、商用交流電源1の電圧を、非整流で、そのまま高周波インバータに印加しているからである。実施例1と同様、本実施例3においても、入力電流i(1)はゼロクロス付近においてスムーズに極性が切り替わっており、より歪の少ない入力電流波形が得られる。コイル電流i(5)は、入力電流に高周波電流が重畳した波形となる。コンデンサ4の電圧v(4)は、商用交流電源1の電圧に大きな共振電圧が重畳した波形となる。すなわち、本実施例3においてもコンデンサ4が共振要素として作用している。
拡大波形が示すように、コイル電流i(5)は、RLC直列回路が形成されるため、共振波形となる。コンデンサ4の電圧v(4)は、等価インダクタンス5aとの共振動作により大きく変動する。
なお、商用交流電源1の負の半周期においては、スイッチング素子8とスイッチング素子9の役割が交代し、メインスイッチング素子がスイッチング素子9であり、同期整流用のサブスイッチング素子はスイッチング素子8である。この時の動作は、上述の正の半周期における動作と同様である。
図16は、本発明の実施例4である電力変換装置の回路構成図である。以下、主に、実施例3と異なる点について説明する。
図16に示すように、本実施例4においては、実施例3(図13)と異なり、コンデンサ6(共振コンデンサ)が、スイッチング素子8とスイッチング素子9から構成される双方向スイッチング素子と、並列に接続されている。これにより、コンデンサ4およびコンデンサ6の内、スイッチング素子8とスイッチング素子9が同時にオンしている期間に、等価インダクタンス5aと電流共振動作を担うコンデンサはコンデンサ4のみとなる。コンデンサ6に発生する電圧は、双方向スイッチング素子の両端電圧と同じ電圧となるため、電圧の実効値を低減できる。また、フィルタとして、図13におけるインダクタ3をインダクタ3Aとインダクタ3Bに分け商用交流電源1の正負ラインに各々配置することで、双方向スイッチング素子が直接商用交流電源1に接続されず、スイッチング動作による電圧変動の影響を防いでいる。なお、このようなインダクタ3A,3Bの配置は他の実施例に適用することも可能である。
図17は、本発明の実施例5である電力変換装置の回路構成図である。以下、主に、実施例1と異なる点について説明する。
図17に示すように、本実施例5においては、実施例1と異なり、加熱コイル5の代わりに昇圧トランス10が接続され、昇圧トランス10の二次側にマグネトロン15を備えている。マグネトロン15から加熱室(図示せず)に高周波のマイクロ波を放射することによって、加熱室に置かれた食品等が加熱される。
昇圧トランス10は一次巻線10a、二次巻線10bおよび二次巻線10cを備えており、一次巻線10aがコンデンサ6と並列に接続されている。すなわち、本実施例5では、実施例1(図1)における加熱コイル5が一次巻線10aに置き換わる。スイッチング素子7を駆動することにより、昇圧トランス10の二次巻線10bに高周波の高電圧が誘起される。この時、誘起電圧は、ダイオード11,12およびコンデンサ13,14によって倍電圧整流され、マグネトロン15のアノード15aとカソード15b間に高電圧(例えば、4kV程度)が印加される。マグネトロン15のカソード15bは、昇圧トランス10の二次巻線10cにより加熱される。
昇圧トランス10として、ギャップコアを備えるリーケージトランスが適用される。本実施例5では、リーケージトランスによって生じる漏れインダクタンスが、上述の等価インダクタンス5aと同様に、コンデンサ4と共振動作を行う。これにより、本実施例5においても、スイッチング素子7がオンしている期間に、コンデンサ4と漏れインダクタンスが共振してリアクタンス成分を軽減することで、スイッチング素子7がオンしている期間は電流共振動作により、短いオン期間に大電流を流すことが可能となる。したがって、インバータの高周波化が可能となり、昇圧トランスを小型化できる。
なお、本実施例5においては、一次側の共振インバータ回路として、実施例1が適用されているが、これに限らず、実施例3を適用しても良い。
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置き換えをすることが可能である。
たとえば、スイッチング素子としては、IGBT、MOSFET、接合型バイポーラトランジスタ、接合型電界効果トランジスタなどの電力用半導体スイッチング素子を適宜用いることができる。
1…商用交流電源、2…ダイオードブリッジ、3,3A,3B…インダクタ、
4,6,13,14…コンデンサ、5…加熱コイル、7,8,9…スイッチング素子、
10…昇圧トランス、11,12…ダイオード、15…マグネトロン、
20…制御回路、21…入力電圧検出回路、22…電流センサ、
23…入力電流検出回路、24…ドライブ回路、25…素子電圧検出回路

Claims (12)

  1. 第1のコンデンサと、
    前記第1のコンデンサに接続される共振形インバータと、
    を備える電力変換装置において、
    前記共振形インバータは、
    共振インダクタとスイッチング素子の直列回路と、
    前記共振インダクタに接続されて共振回路を構成する第2コンデンサと、
    を備え、
    前記直列回路は、前記第1のコンデンサに並列に接続され、
    前記スイッチング素子のオン期間において、前記第1のコンデンサおよび前記共振インダクタは、共振動作を行い、
    前記スイッチング素子には、前記オン期間に、前記共振動作に伴う共振電流が流れ、
    前記オン期間において、前記共振電流の波形における略正弦半波のピークと零との間の時点で、前記スイッチング素子はターンオフされることを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記共振電流の周期は、前記オン期間の四倍より短いことを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項に記載の電力変換装置において、
    前記第1のコンデンサおよび前記共振インダクタを含む共振回路の共振周期は、前記オン期間の四倍より短いことを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項に記載の電力変換装置において、
    前記第2のコンデンサは、前記共振インダクタに並列に接続されることを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項に記載の電力変換装置において、
    前記第2のコンデンサは、前記スイッチング素子に並列に接続されることを特徴とする電力変換装置。
  6. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記第1のコンデンサは、整流素子を介して、交流電源に接続されることを特徴とする電力変換装置。
  7. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記第1のコンデンサは、非整流で交流電源に接続され、
    前記スイッチング素子は双方向スイッチング素子であることを特徴とする電力変換装置。
  8. 請求項に記載の電力変換装置において、
    前記双方向スイッチング素子は同期整流機能を有することを特徴とする電力変換装置。
  9. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    入力電力が前記スイッチング素子のスイッチング周波数によって制御されることを特徴とする電力変換装置。
  10. 請求項に記載の電力変換装置において、
    前記オン期間において、前記共振電流の極性が切り替わることを特徴とする電力変換装置。
  11. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記共振インダクタが加熱コイルであることを特徴とする電力変換装置。
  12. 請求項に記載の電力変換装置において、
    前記共振インダクタが、変圧器の一次巻線であることを特徴とする電力変換装置。
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