JP6832586B2 - 培養容器 - Google Patents

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Description

本発明は、少量の培地で簡便に培養を行える培養容器に関する。より詳しくは、本発明は、成熟脂肪細胞の天井培養に用いられる培養容器及びそれを用いた培養方法に関する。
イモリなどの有尾両生類は高い組織再生能がある動物として知られている。その組織再生機序として終末分化した細胞の脱分化現象が関与していることが明らかにされている。たとえばイモリの四肢が切断されると、断端の筋細胞が脱分化をおこし、多分化能と増殖活性を持った再生芽細胞と呼ばれる細胞に変化する。この再生芽細胞が増殖したのち、骨、血管、神経など多様な組織に分化することにより、数週間の経過で肢が元通りに再生することがわかってきた。このような終末分化細胞の脱分化現象は、ほ乳類では起こらないと一般的に考えられていた。
ところが、加野らは、ヒトを含むほ乳類の脂肪組織から単離した成熟脂肪細胞を天井培養という方法で体外培養することにより、生じてくる線維芽細胞の様な形態をした細胞群が、高い増殖能と多分化能を獲得することを明らかにした(特許文献1)。
これは一端終末分化した細胞でも適切な環境下で培養することにより、人工的に未分化な細胞へと脱分化させることが可能であることを意味している。この成熟脂肪細胞に由来する多能性細胞を、脱分化脂肪細胞(dedifferentiated fat cell、以下「DFAT」ともいう)という。
DFATは、培養骨髄間葉系幹細胞や脂肪組織由来幹細胞のように成体組織に微量に存在する幹細胞を付着培養後に増殖させ得られる細胞群に比べ、(1)成熟脂肪細胞分画から調製される細胞であることから、煩雑な選別操作なしで純度の高い細胞が得られ、(2)組織採取量が微量(1g以下)ですむことから、全身状態が不良な患者や高齢者などからも調製できるといった優位性がある。またDFATはiPS細胞のような全能性は獲得していないが、遺伝子操作やウイルスベクターなどを用いない簡便な方法で短期間に大量調製が可能であるため、再生医療用ドナー細胞として早期の臨床応用が期待されている。さらに外科手術時に廃棄される脂肪組織を利用することにより、バンキングシステムの構築も容易であると考えられている。
またDFATは少量の脂肪組織から年齢を問わず調製が可能であることから、重症心不全や高齢者など、いままで自己幹細胞移植が困難と考えられてきた患者に対する新規再生医療用ドナー細胞として期待されている。臨床応用に関しては、骨、軟骨、血管、心筋、平滑筋といった中胚葉由来組織の再生医療に幅広く適応できると考えられている。
ここで、従来の天井培養の概要を図5に示す。従来の天井培養は、(イ)脂肪組織を採取し、コラゲナーゼ処理およびフィルトレーションを行った後、低速度遠心分離を行う工程と、(ロ)浮遊した成熟脂肪細胞分画を採取し、培地(20%ウシ胎児血清添加DMEM)で満たした培養容器中で培養を行う工程と、(ハ)成熟脂肪細胞が培養容器の天井側に付着し、細胞分裂により線維芽細胞様の形態を示すDFATが産生され、DFATが分裂増殖を繰り返しコロニー形成が認められた時点で培地を交換し、培養容器を反転させる工程と、(ニ)その後、通常の付着培養を行う工程と、を備える。
特許第5055613号
ところが、従来の天井培養法では、図11に示すように、上述の(ロ)工程は、例えば、(i)12.5cm2セルカルチャーフラスコ(培養容器)101の口を上にして立てた状態で、培地(20%ウシ胎児血清添加DMEM)を約41ml加え、培養容器本体111の肩口まで満たし、(ii)そこに成熟脂肪細胞を含む培地(約40μl、3〜5×105個)を加え、(iii)さらに培地(20%ウシ胎児血清添加DMEM)を培養容器の試料出入口119の縁まで加え、空気が入らないように注意深くキャップを閉め、(iv)培養容器101の底面を天井側としてCO2インキュベータ内に静置し、培養するという手法がとられていた。しかし、従来の手法は細心の注意と熟練の技術が必要であった。
そのため、扱いが容易で大量の細胞を一度に培養できる方法及びそれに用いられる培養容器が求められていた。また天井培養によって作製される脱分化脂肪細胞(DFAT)の治療用細胞としての実用化に向けては、より効率よく大量の脂肪細胞を脱分化させる方法と、脱分化しない細胞をより効率的に取り除く方法と、それらに用いられる培養容器が求められていた。
本発明は扱いが容易で大量の細胞を一度に培養できる方法及び培養容器を提供することを目的とする。
本発明は以下の内容に関する。
[1]培養容器本体と、培養容器本体の底面近傍に底面に対向して配置され底面との間に培養領域を形成する仕切板と、培養容器本体の一部に設けられた試料出入口と、を備え、仕切板の一端側に形成された開口部を介して培養領域と試料出入口が連通する、培養容器。
[2]仕切板は、開口部側の縁に沿って底面側に突出したふち板を備える、[1]に記載の培養容器。
[3]試料出入口は、培養容器の開口部側の側面もしくは天井面に設けられている、[1]又は[2]に記載の培養容器。
[4]仕切板と底面の離間距離が、3.5mm〜5mmである、[1]〜[3]のいずれかに記載の培養容器。
[5]仕切板は、底面側主面に接着層を備える、[1]〜[4]のいずれかに記載の培養容器。
[6]接着層が、ラミニン、フィブロネクチン、I型コラーゲン、ゼラチンからなる群から選ばれる、[5]に記載の培養容器。
[7]仕切板は、開口部の他端側の一部に、空気孔を有する、[1]〜[6]のいずれかに記載の培養容器。
[8]仕切板は、空気孔の縁に沿って底面側に突出したふち板を備える、[7]に記載の培養容器。
[9]開口部と空気孔は、仕切板の略対角線上に互いに対向するように設けられている、[3]〜[8]のいずれかに記載の培養容器。
[10]培養容器が、脂肪細胞の脱分化を行なう際の天井培養用容器である、[1]〜[9]のいずれかに記載の培養容器。
[11]培養容器の底面近傍に底面に対向して配置され底面との間に培養領域を形成する仕切板、培養領域の開口部を介して培養領域と連通する試料出入口を備える培養容器の培養領域に、成熟脂肪細胞と培養液を充填する工程と、浮遊した成熟脂肪細胞を仕切板に接着させる工程と、培養容器をわずかに傾斜させ、培養領域内の培養液の一部と脱分化しなかった成熟脂肪細胞を、開口部を介して試料出入口から培養容器の外に取り出す工程と、を備える、脂肪細胞の脱分化方法。
[12]接着工程において、接着層を介して、成熟脂肪細胞を仕切板に接着させる、[11]に記載の脂肪細胞の脱分化方法。
[13]傾斜角度は、90度以下である、[11]又は[12]に記載の脂肪細胞の脱分化方法。
[14]培養容器が、[1]〜[9]のいずれかに記載の培養容器である、[11]に記載の脂肪細胞の脱分化方法。
本発明によれば、扱いが容易で大量の細胞を一度に培養できる方法及び培養容器が提供される。
図1Aは第一の実施形態にかかる培養容器の使用の状態を示す側面断面図、図1Bは天井面を取り除いた状態の上面図である。 図2Aは第二の実施形態にかかる培養容器の使用の状態を示す側面断面図、図2Bは天井面を取り除いた状態の上面図である。 図3A-図3Gは本発明の実施形態にかかる培養方法の工程図である。 図4は接着層がDFTA細胞数に与える影響をみる試験結果を示す図である。 図5は実施形態の変形例にかかる培養容器の使用の状態を示す側面断面図である。 図6は実施形態の変形例にかかる培養容器の使用の状態を示す側面断面図である。 図7は実施形態の変形例にかかる培養容器の使用の状態を示す側面断面図である。 図8Aは実施形態の変形例にかかる培養容器の上面図、図8Bは使用の状態を示す側面断面図、図8Cは側面図である。 図9Aは実施形態の変形例にかかる培養容器の上面図、図9Bは使用の状態を示す側面断面図(A-A断面)、図9Cは使用の状態を示す側面断面図(B-B断面)、図9Cは側面図である。 図10は従来の天井培養法の工程図である。 図11は従来の天井培養法の工程における、培養液と脂肪細胞を培養容器に加える際の一部拡大図である。
以下に、実施形態を挙げて本発明の説明を行うが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。図中同一の機能又は類似の機能を有するものについては、同一又は類似の符号を付して説明を省略する。但し、図面は模式的なものである。したがって、具体的な寸法等は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。なお、培養工程によっては、成熟脂肪細胞とDFATが混在する場合もあり得るが、説明の都合上、明細書や図面に「成熟脂肪細胞」とのみ記載された箇所がある。
(第一の実施形態に係る培養容器)
図1Aは第一の実施形態にかかる培養容器1の使用の状態を示す側面断面図である。図1Bは第一の実施形態にかかる培養容器1の天井面13を取り除いた状態での上面図である。
図1Aに示すように、培養容器1は、培養容器本体11と、培養容器本体11の底面11c近傍に底面11cに対向して配置され、底面11cとの間に培養領域A1を形成する仕切板15と、培養容器本体11の一部に設けられた試料出入口19と、培養容器本体11に着脱自在に配置された天井面(蓋)13と、を備える。仕切板15の一端側に形成された開口部を介して培養領域A1と試料出入口19が連通している。ここでは、培養容器本体11と仕切板15の一端により開口部が定義されているが、これに限定されることはない。例えば仕切板15を底面11c近傍に底面11cの全面に対向して配置し、仕切板15の一端側の一部に天井側主面から底面側主面に至る連通孔を設けてもよい。
第一の実施形態によれば、培養容器本体11の底面11c近傍に底面11cに対向して仕切板15を配置したことにより、少ない培地(培養液)量で成熟脂肪細胞の天井培養が可能となる。そのため、培養容器1を薄型コンパクトにできるため、倒立位相差顕微鏡においても成熟脂肪細胞Cを観察できる。
また仕切板15を設けたことで、図3Eに示すように培養容器1を傾けても、成熟脂肪細胞Cが流出しづらい。そのため、培養容器1を少し傾けることで、成熟脂肪細胞Cの流出を防止しつつ、培地の交換と併せて分化が進まなかった成熟脂肪細胞Dを容易に取り除くことができる。つまり、従来のような培養容器を反転させる工程が不要となる。また仕切板15と培養容器本体11により閉じた培養領域A1が形成されることで、培地の流れが制御され、穏やかな環境が形成されるため、成熟脂肪細胞Cの分化が促進される。
仕切板15は、開口部11b側の端部(縁)に沿って底面11c側に突出したふち板15aを備えることが好ましい。成熟脂肪細胞Cの培養時に、培養領域A1から非培養領域A2側へ成熟脂肪細胞Cが流出することを防止できるからである。また培地(試料溶液)の交換時に、成熟脂肪細胞Cが流出することを防止できるからである。
培養容器1は、培養容器本体11内部の培養領域A1と、非培養領域A2が、仕切板15の一端と培養容器本体11で定義される開口部11bを介してつながっていることが好ましい。例えば、図1Bに示すように上面視略「コ」の字状に仕切板15の支持部11aを設け、仕切板15の開口部11b側辺を除く他の辺が、容器本体11の側面と接触するように配置することができる。このように構成することで、図3Aに示すように、開口部11bを介してパスツールピペットで成熟脂肪細胞を播種したり、図3Fに示すように、トリプシンにより細胞を剥離した後にDFATを容易に回収できる。
培養容器1は、培養容器本体11または天井面13のいずれかの場所に、試料出入口19を備える。試料出入口19の取付位置は、試料の取り出しまたは吸引が可能であれば特に制限されることはないが、試料の出し入れが容易になることより、図1Aに示すように、開口部11b側の容器本体11の側面に試料出入口19を設けることが好ましい。
培養容器の材質としては、容器内部の観察が容易で、試料を汚染させない透明材料であれば特に制限なく用いることができる。透明材料としては、アクリル樹脂等のプラスチック素材やガラス素材等が挙げられる。なお、細胞を培養させる培養面には、親水化処理、例えばコロナ放電、プラズマ放電を行なっておくことが好ましい。
培養容器本体11と天井面13は着脱自在に構成しても一体に成形してもよい。培養容器1の洗浄等の容易さや、成熟脂肪細胞の取出し易さの観点からは天井面13を着脱自在に構成することが好ましい。培養終了後に天井面13を外し、さらに仮止めの仕切板15を取り外すことで、DFATを仕切板に付いたまま容器の外に取り出したり、培養領域A1の洗浄が容易になるからである。
仕切板15と培養容器本体11は、接着剤等で固定してもよいが、取り外し可能に配置してもよい。取り外し可能に配置するには、例えば、仕切板と容器本体を嵌め込み式に固定したり、支持部11aや仕切板15に埋設した磁石の磁力で固定したり、仮止用接着剤を用いて固定してもよい。
図1Aの仕切板と底面の離間距離dは3.5mm〜5mmであることが好ましい。下限値より狭くなると天井培養を行ないづらくなり、上限値より広くなると、界面張力により培地(試料溶液)が培養領域に濡れ広がりづらくなるからである。
培養容器1の用途は特に限定されないが、上述の作用効果を考慮すると、成熟脂肪細胞の脱分化を行なう際の天井培養用容器に用いられることが好ましい。培養容器1及びこれを用いた培養方法によれば、扱いが容易で大量の脂肪細胞を一度に培養できる。
(第二の実施形態に係る培養容器)
図2Aは第二の実施形態にかかる培養容器1Aの使用の状態を示す側面断面図である。図2Bは第二の実施形態にかかる培養容器の天井面を取り除いた状態での上面図である。第一の実施形態に係る培養容器との相違点を中心に説明する。
図2Aに示すように、培養容器1Aは、第一の実施形態に係る培養容器の構成に加え、さらに仕切板15が底面11c側主面に接着層18を備える。
第二の実施形態によれば、仕切板15に接着層18を設けたことにより、成熟脂肪細胞Cの接着・培養をより効率的に進めることができる。理由は定かではないが、接着層18が成熟脂肪細胞C(もしくはDFAT)の足場となることで、成熟脂肪細胞Cの培養が効率的に進むからである。
接着層18としては、成熟脂肪細胞Cの脱分化が促進されるのであれば特に制限はないが、ラミニン、フィブロネクチン、I型コラーゲン、ゼラチンが挙げられる。中でもラミニン、フィブロネクチンが好ましい。これらは1種単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
培養容器1Aの用途は特に限定されないが、上述の作用効果を考慮すると、成熟脂肪細胞の脱分化を行なう際の天井培養用容器に用いられることが好ましい。
(成熟脂肪細胞の脱分化方法)
図2Aの培養容器を用いた脂肪細胞の脱分化方法について説明する。
(イ)まず図2Aの培養容器1Aを用意する。ここではフィブロネクチンからなる接着層18を備える容積75〜150cm2の培養容器1Aを用意する。
(ロ)成熟脂肪細胞を含有する細胞懸濁液を調製する。具体的には、脂肪細胞にコラゲナーゼを用いて酵素処理を行ない、細切後37℃で35分程度振盪する。そしてフィルトレーションを行う。次に成熟脂肪細胞を含有する溶液を遠心分離し上澄液を取り出す。成熟脂肪細胞は他の細胞群よりも脂質を多く含むため浮遊してくるので、この浮遊してきた成熟脂肪細胞を分離する。そして分離した成熟脂肪細胞を培地に加える。例えば、成熟脂肪細胞(約100μl,0.5〜2×106個)を、培地(20%ウシ胎児血清添加DMEM)38mlに加える。以上により、成熟脂肪細胞(0.5〜2×106個)を含有する細胞懸濁液が得られる。
(ハ)次に、図3Aに示すように、仕切板15が作業台(図示せず)に対して垂直になるように、培養容器1Aを立てる。そして、仕切板15と底面11cで区切られる培養領域A1を細胞懸濁液で満たす。そして図3Bに示すように、仕切板15と天井面13で区切られる非培養領域A2に培地を10ml程度加える。その後、図3Cに示すように培養容器1Aを通常培養の姿勢に戻し、培養容器1A内部の仕切板15が培地で浸るようにする。また培養容器1の培養領域A1に成熟脂肪細胞が均一に広がっていることを確認する。
(ニ)そして、培養容器1AをCO2インキュベータ内に静置して成熟脂肪細胞の培養を続ける。図3Dに示すように、培地内で浮遊する成熟脂肪細胞は、接着層18を介して仕切板15に接着し始める。培養開始(培養容器に移して)から2、3日経過すると、成熟脂肪細胞は、細胞分裂により線維芽細胞様の形態を示すDFATを産生する。産生されたDFATが分裂増殖を繰り返すことで、培養開始から約1週間でコロニーが形成される。
(ホ)コロニー形成が認められた時点で、培地の交換と併せて脱分化しなかった成熟脂肪細胞を取出す。例えば、図3Eに示すように、培養容器1Aを載置台(図示せず)に対してわずかに傾斜させ、培養領域A1内の培地の一部と脱分化しなかった成熟脂肪細胞Dを開口部11bから、試料出入口19を介して培養容器1Aの外に取り出す。仕切板15を設けたことで、培養容器1を傾けても成熟脂肪細胞Cが流出しづらいため、成熟脂肪細胞Cの流出を防止しつつ、培地の交換と併せて接着しなかった成熟脂肪細胞Dを容易に取り除くことができる。またふち板15aを設けることで、より効果的に成熟脂肪細胞Cの流出を防止できる。傾斜角度は脱分化しなかった成熟脂肪細胞Dが試料出入口19を介して培養容器1Aの外に取り出せれば特に制限はないが、載置面に対して90度以下が好ましい。そして試料出入口19から開口部11bを介して培養領域A1内に新たな培地を供給する。
(ヘ)そして新しい培地を加えた後、通常の付着培養を行う。DFATはさらに活発に増殖し続け、培養開始から約2週間の経過でコンフルエントの状態に到達する。そこで、図3Fに示すように、トリプシンによる細胞剥離した後に、パスツールピペット等でDFATを回収する。
なお、図3Aの工程では、仕切板15が作業台に対して垂直になるように培養容器1Aを立てたが特にこの工程に限定されることなく、例えば図3Gに示すように、培養容器1Aの底面を作業台(図示せず)に水平に配置し、その後図3Bと同様の工程を行ってもよい。培地や培養雰囲気を安定に保てる観点からは、図3Gに示す工程が好ましい。
従来の天井培養では、図11に示すように、培養容器101の試料出入口119の開口部の上端まで培地を加える必要があった。そのため、培養容器本体111や試料出入口119に汚染物が付着していた場合、それらに起因して培養容器101内の培地が汚染される恐れがあった。一方、本実施形態によれば、図3Aに示すように、試料出入口19から直ではなく、非培養領域A2の空気相を介在させて培養領域A1に培地や成熟脂肪細胞が供給されるので、培養領域A1内の培地や成熟脂肪細胞Cが試料出入口19に接することがないため、汚染される可能性が低い。また図3Bの工程で加えた培地が、図3Cに示すように培養領域A1を覆い、非培養領域A2内の培地が中天井面としても機能するため、培養領域A1内の培地や成熟脂肪細胞が、汚染される可能性がより低くなる。
ここで、今後のDFATの大量生産に向けては、培養環境やワークスペースの関係から、複数の培養容器が縦に積層できることが望ましい。しかし、図10に示す従来の天井培養方法では、培養容器を180度反転する必要があった。そのため、仮に培養容器の載置台(または一部の培養容器)が汚染されていると、第一の培養容器を反転し、第一の培養容器の汚染面上に第二の培養容器を積層し、…という反転と積層を繰り返すうちに、一部の培養容器から他の複数の培養容器に汚染が伝播するおそれがあった。一方、本実施形態によれば、培養容器1Aを反転させることなく、図3Eに示すように、培養容器1Aを載置台に対して僅かに傾け培地を排出または吸引するだけで、培地の交換と同時に脱分化しなかった成熟脂肪細胞Dを容易に取り除くことができる。つまり、本実施形態によれば、各培養容器の載置面は常に同一になるため、複数の培養容器を縦に積層する場合であっても、一部の培養容器に付着した汚染物が他の培養容器に伝播するということはない。
市販の培養容器、例えば複数の培養容器が縦に積層された多層型培養容器(コーニング社製、商品名「FALCON MULTI-FLASK」)は、複数の培養容器を縦に積層させただけであって、本発明の仕切板に対応する構成を備えていない。そのため、仮に市販の多層型培養容器を用いて成熟脂肪細胞を天井培養しようとすると、培養容器を反転する等の従来の天井培養と同様の工程が必要となるため、上述の汚染伝播の問題があった。また多層型培養容器の各層の培養容器に培地を供給するためには、培養容器を垂直に配置してから斜め45度に傾け、さらに容器を水平に配置する等の複雑な作業を繰り返す必要があった。しかし、本実施形態によれば、仕切板を備えたことで、培養容器を反転させる必要がないため汚染伝播の課題が解消される。また容器を何度も反転させることなく、図3A-図3Cに示すように、培地や成熟脂肪細胞を培養容器に容易に充填することもできる。
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、図1A、図2Aの第一、第二の実施形態に係る培養容器1、1Aには、以下のような変更を加えることができる。
図5に示すように、試料出入口19は天井面13の上面に配置してもよい。その際、天井面13の上面と試料出入口19Cが面一になるように、例えばセプタムもしくは埋込式キャップで構成された試料出入口19Aとすることが好ましい。培養容器が縦に積載し易くなり、また顕微鏡観察ステージ台に配置し易くなるからである。培養容器の簡略化を図るためには、仕切板15にふち板を設けなくてもよいが、成熟脂肪細胞(またはDFAT)の流出を効果的に防止する観点からは、ふち板を設けることが好ましい。
図6に示すように、天井面13の周縁に縁20を設けてもよい。天井面13を培養容器本体に取り外し可能に配置する際に、培養容器の密閉性が向上し培養容器の信頼性がより向上するからである。仕切板15は、嵌め込み式に培養容器本体の嵌め込み部11dに取り付けてもよい。
図7に示すように、試料出入口19の形態は、培養容器本体11Eの側面に、底面11cに対して上方側に僅かに傾斜した長首状の試料出入口19Eとしてもよい。培地の交換時に培地を培養容器の外に取出し易くなるからである。なお、培地の取出しをより容易にするためには、図示してはいないが、試料出入口19Eの根元から底面11cに渡るスロープを設けてもよい。ピペットが試料出入口19Eの開口部からふち板15aまで届くように、スロープの長さと傾斜を調整することにより、ふち板15a部分から試料出入口19Eの開口部までの距離を調整することが好ましい。培養容器は、天井面を取り外し可能にせずに培養容器本体と天井面を一体に成形してもよい。
図8A−図8Cは、図5の培養容器本体1Cの変形例である培養容器1Fを示す。図8Aに示すように、培養容器1Fの上面視において、試料出入口11fを図面の右下に配置し、そして、図8Bに示すように、試料出入口11fの下方に開口部11bを設けてもよい。試料出入口11fを天井面に配置することでピペットを使って試料を出し入れすることが容易になるからである。またDFATを培養容器1Fから回収する際に、培養容器1Fを傾けて、図8Cの丸印で示す試料出入口11fの下方にDFATを集めることで、DFATの回収が容易になるからである。
また図8Bに示すように、試料出入口11f天井面13の表面から凸設するように形成し、スクリュー式のキャップ30で開閉可能にすることが好ましい。アイソレター内で培養容器を使用する場合でもキャップ30の開閉が容易になるからである。
なお、説明の都合上、試料出入口11fを図面の右下に配置するとしたが、特に制限されることなく、試料出入口11fは天井面13の四角の内の1つであれば何処に配置されても構わない。
図9A−図9Dは、図8Aの培養容器1Fの変形例である培養容器1Gを示す。図9Aに示すように、培養容器1Gの上面視において、仕切板15の一端(15a)を点線で示されるように試料出入口19Fを囲むような放物線形状とし、仕切板15の一端と培養容器本体11Cで定義される開口部11bを形成してもよい。このような形状に開口部11bを形成することで、仕切板15の表面積が拡がり、DFATの培養領域が拡がるからである。
また図9A,図9Cに示すように、開口部11bと対向するように、仕切板15の対角線上に空気孔11gを形成してもよい。DFATの回収時に培地が流れ易くなり、DFATを回収し易くなるからである。
空気孔11gは、開口部11bと同様に、培養容器本体11Cと仕切板15の一端により定義される他に、仕切板15の一端側の一部に天井側主面から底面側主面に至る連通孔としてもよい。但し、空気孔としての機能を発揮できれば足りるため、仕切り板15の表面積を拡げる観点から、開口部11bよりも開口径を小さくすることが好ましい。
なお、成熟脂肪細胞Cの培養時に、培養領域A1から非培養領域A2側へ成熟脂肪細胞Cが流れ出ることを防止するため、仕切板の開口部11bの縁と空気孔11gの縁に沿って、それぞれふち板15a、15gを設けることが好ましい。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
(参考例1)
接着層が脂肪細胞の接着・培養にもたらす効果をみるために、上述の成熟脂肪細胞の脱分化方法の(ロ)工程に準じて成熟脂肪細胞を分離し、その後、脂肪細胞の播種を行った。実験方法および条件を以下に示す。
(成熟脂肪細胞を分離)
日本大学倫理委員会の規定に準じ同意を得た85才女性の臀部からヒト皮下脂肪を採取した。採取した成熟脂肪細胞を洗浄した後、成熟脂肪細胞にコラゲナーゼ処理を行ない、細切後37℃で35分間振盪を行なった。その後、フィルトレーションを行なった。次に、成熟脂肪細胞を含有する溶液を遠心分離(700rpm/1分)した後、上澄液を取り出し洗浄した。この遠心分離と洗浄工程をもう一度繰り返した。エッペンドルフチューブにDMEM+2%FBS 1mlをとり、分離した成熟脂肪細胞を浮遊させた。以上により、成熟脂肪細胞を含有する細胞懸濁液(成熟脂肪細胞浮遊液)を得た。
(成熟脂肪細胞の播種)
(イ)24wellプレートの底面に曲がり鑷子を用いて滅菌済みシリコンOリング(P-11.2(JASO-2011[SI50], Oリング創研)を配置した。
(ロ)次に、1wellあたりDMEM+10%FBS 350μlに対して脂肪細胞層2.5μlとなるよう成熟脂肪細胞浮遊液を作成し、各wellに浮遊液350μlずつOリング内径内に加えた(1wellあたり約1400個の成熟脂肪細胞が入ることとなる)。6種類のコーティングカバーグラスに対して、各群4wellずつ合計24well分作成した。
(ハ)カバーグラスをOリングの上に乗せて、更にカバーグラスが浮かないようにもう一つOリングをカバーグラス上に乗せた。その際、側面から漏れた培地は吸引除去した。
(ニ)DMEM+10%FBSを1ml加え,顕微鏡下で前後左右に振盪し成熟脂肪細胞は天井面に均一に分布させた。
(ホ)その後、37度、5%CO2雰囲気下で15日間培養した。
(カバーグラスの種類)
仕切板に見立てた、以下の6種類のカバーガラスを用意した。基材と接着層(コーティング)の組み合わせを以下に示す。
仕切板1:プラスチック/コーティングなし(セルデスク13.3mm丸型0.1mm LF1(MS-92132), 住友ベークライト)
仕切板2:ガラス/コーティングなし(micro cover glass No1 15mm 丸型, 0.12-0.17mm, Matsunami)
仕切板3:ガラス/コラーゲン(No1 14mm 丸型NEU GG-14-collagen, コスモバイオ)
仕切板4:ガラス/ゼラチン(No1 14mm 丸型 NEU GG-14-gelatin, コスモバイオ)
仕切板5:ガラス/ラミニン(No1 14mm 丸型 NEU GG-14-laminin, コスモバイオ)
仕切板6:ガラス/フィブロネクチン(No1 14mm 丸型 NEU GG-14-fibronectin, コスモバイオ)
(評価方法)
4%パラホルムアルデヒドで固定後、DAPIによる核染色を行い蛍光顕微鏡BZ-X710(Keyence)でカバーグラス全体の位相差像と各染色像の連結画像を作成した。脂肪滴を持たない紡錘型の細胞をDFATと判断し、DFATの総数は各群4well分の合計として、6群間で比較した。播種した脂肪細胞は1400個x4well分=5600個であった。図4のグラフは脂肪細胞5600個からできたDFATの総数である。
得られた結果をまとめて、図4に示す。このように、ラミニン、フィブロネクチンが成熟脂肪細胞の脱分化を促進することがいえた。
本発明によれば、特に治療用細胞として開発を進めているDFATを調製する際に有用であり、応用範囲として脂肪細胞の天井培養を研究室レベルから医薬品等の品質管理基準(Good Manufacturing Practice, GMP)に準拠した商業生産まで幅広く対応することが可能となる。DFATの商業生産化が進むことで、高齢者に頻発し、特に有効な治療法がなく罹患すると著しくQOLを損なう疾患、具体的には難治性末梢動脈疾患(PAD)や、骨粗鬆症に伴う骨折などを対象とした細胞治療法の確立に向けた研究が加速する。さらに変形性関節症に対する軟骨再生、萎縮性膀胱に対する膀胱尿道平滑筋再生、造血幹細胞移植後の生着不全、移植片対宿主病(GVHD)予防など多くの疾患への適応が期待される。
1、1A―1G 培養容器
11、11A―11E 培養容器本体
11a 支持部
11b 開口部
11c 底面
11g 空気孔
13 天井面
15 仕切板
15a、15g ふち板
18 接着層
19、19E、19F 試料出入口
A1 培養領域
A2 非培養領域
C 成熟脂肪細胞

Claims (13)

  1. 培養容器本体と、
    前記培養容器本体の底面近傍に底面に対向して配置され前記底面との間に培養領域を形成する仕切板と、
    前記培養容器本体の一部に設けられた試料出入口と、を備え、
    前記仕切板の一端側に形成された開口部を介して前記培養領域と前記試料出入口が連通し、
    前記仕切板が前記開口部の縁に沿って前記底面側に突出したふち板を備えることを特徴とする、培養容器。
  2. 前記試料出入口は、前記培養容器の前記開口部側の側面もしくは天井面に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の培養容器。
  3. 前記仕切板と前記底面の離間距離は、3.5mm〜5mmであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の培養容器。
  4. 前記仕切板は、前記底面側主面に接着層を備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の培養容器。
  5. 前記接着層は、ラミニン、フィブロネクチン、I型コラーゲン、ゼラチンからなる群から選ばれることを特徴とする、請求項4に記載の培養容器。
  6. 前記仕切板は、前記開口部の他端側の一部に、空気孔を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の培養容器。
  7. 前記仕切板は、前記空気孔の縁に沿って前記底面側に突出したふち板を備えることを特徴とする、請求項6に記載の培養容器。
  8. 前記開口部と前記空気孔は、前記仕切板の略対角線上に互いに対向するように設けられていることを特徴とする、請求項6又は7に記載の培養容器。
  9. 前記培養容器は、脂肪細胞の脱分化を行なう際の天井培養用容器であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の培養容器。
  10. 培養容器の底面近傍に底面に対向して配置され前記底面との間に培養領域を形成する仕切板、前記培養領域の開口部を介して前記培養領域と連通する試料出入口を備える培養容器の前記培養領域に、成熟脂肪細胞と培養液を充填する工程と、
    浮遊した前記成熟脂肪細胞を前記仕切板に接着させる工程と、
    前記培養容器をわずかに傾斜させ、前記培養領域内の培養液の一部と脱分化しなかった成熟脂肪細胞を、前記開口部を介して前記試料出入口から培養容器の外に取り出す工程と、を備え、
    前記仕切板が前記開口部の縁に沿って前記底面側に突出したふち板を備えることを特徴とする、脂肪細胞の脱分化方法。
  11. 前記接着工程において、接着層を介して、前記成熟脂肪細胞を前記仕切板に接着させることを特徴とする、請求項10に記載の脂肪細胞の脱分化方法。
  12. 前記傾斜角度は、90度以下であることを特徴とする、請求項10又は11に記載の脂肪細胞の脱分化方法。
  13. 前記培養容器が、請求項1〜8のいずれか1項に記載の培養容器であることを特徴とする、請求項10〜12のいずれか1項に記載の脂肪細胞の脱分化方法。
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