JP2023161962A - 培養装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】培養容器内で培養液を用いて細胞を培養する細胞培養において、培養容器から培養液を回収するときに生じる細胞へのストレスを低減する。【解決手段】培養装置は、細胞Cを培養する培養液S1を収容する培養容器12と、培養容器12を上方視で異なる複数の方向に傾け可能な傾動装置と、培養容器12内の培養液S1を吸引する吸引口40aが培養容器12内に配置されている吸引ノズル40とを有する。吸引ノズル40が培養容器12内の培養液S1を吸引するとき、吸引ノズル40の吸引口40aの吸引範囲から離れた位置が培養液S1の液深が最も深い場所となるように、傾動装置が培養容器12を傾ける。【選択図】図6B

Description

本開示は、培養液を用いて細胞を培養する培養装置に関する。
従来より、培養容器内の培養液を適宜交換して細胞の培養を行う培養方法が行われている。例えば、特許文献1には、試料出入口を備え、傾けることによって試料出入口を介して培養液を回収することができる培養容器が開示されている。
国際公開2017/078007号
しかしながら、特許文献1の培養容器の場合、培養液の回収時に培養容器内の培養液に乱流が生じて細胞にストレスが作用し、その結果として細胞がダメージを受ける可能性がある。
そこで、本開示は、培養容器内で培養液を用いて細胞を培養する細胞培養において、培養容器から培養液を回収するときまたは培養容器に培養液を供給するときに生じる細胞へのストレスを低減することを課題とする。
上記技術的課題を解決するために、本発明の一態様によれば、
細胞を培養する培養液を収容する培養容器と、
前記培養容器を上方視で異なる複数の方向に傾け可能な傾動装置と、
前記培養容器内の培養液を吸引する吸引口が前記培養容器内に配置されている吸引ノズルと、を有し、
前記吸引ノズルが前記培養容器内の培養液を吸引するとき、前記吸引ノズルの吸引口の吸引範囲から離れた位置が培養液の液深が最も深い場所となるように、前記傾動装置が前記培養容器を傾ける、培養装置が提供される。
また、本発明の別態様によれば、
細胞を培養する培養液を収容する培養容器と、
前記培養容器を上方視で異なる複数の方向に傾け可能な傾動装置と、
前記培養容器内に培養液を供給する供給口が前記培養容器内に配置されている供給ノズルと、を有し、
前記供給ノズルが前記培養容器内に培養液を供給するとき、前記供給ノズルの供給口から離れた位置が培養液の液深が最も深い場所となるように、前記傾動装置が前記培養容器を傾ける、培養装置が提供される。
本開示によれば、培養容器内で培養液を用いて細胞を培養する細胞培養において、培養容器から培養液を回収するときまたは培養容器に培養液を供給するときに生じる細胞へのストレスを低減することができる。
本開示の一実施の形態に係る培養装置の構成を示す概略図 培養装置における傾動装置の概略的部分断面図 傾動装置の一部を異なる方向から見た概略的部分断面図 ステージが傾いた状態の傾動装置の概略的部分断面図 培養容器内の培養液の交換に関連する培養装置の制御系を示すブロック図 培養液を交換中の培養容器の上面図 培養液を交換中の培養容器の断面図 図6Aに続く、培養液を交換中の培養容器の上面図 図6Bに続く、培養液を交換中の培養容器の断面図 図7Aに続く、培養液を交換中の培養容器の上面図 図7Bに続く、培養液を交換中の培養容器の断面図 図8Aに続く、培養液を交換中の培養容器の上面図 図8Bに続く、培養液を交換中の培養容器の断面図 図9Aに続く、培養液を交換中の培養容器の上面図 図9Bに続く、培養液を交換中の培養容器の断面図 本開示の別の実施の形態に係る培養装置の構成を示す概略図
本開示の一態様の培養装置は、細胞を培養する培養液を収容する培養容器と、前記培養容器を上方視で異なる複数の方向に傾け可能な傾動装置と、前記培養容器内の培養液を吸引する吸引口が前記培養容器内に配置されている吸引ノズルと、を有し、前記吸引ノズルが前記培養容器内の培養液を吸引するとき、前記吸引ノズルの吸引口の吸引範囲から離れた位置が培養液の液深が最も深い場所となるように、前記傾動装置が前記培養容器を傾ける。
この態様によれば、培養容器内で培養液を用いて細胞を培養する細胞培養において、吸引ノズルの吸引口の吸引範囲から離れた培養容器から培養液を回収するときに生じる細胞へのストレスを低減することができる。
例えば、前記吸引ノズルの吸引によって低下し続ける培養液の液面の下に前記吸引口が位置し続けるように、前記傾動装置が前記培養容器の傾き方向を変化させてもよい。
例えば、培養装置が、前記培養容器の重量を測定する重量センサをさらに有してもよい。この場合、前記重量センサの測定結果に基づいて、前記傾動装置が前記培養容器の前記傾き方向を変化させる。
例えば、培養装置が、前記培養容器内に培養液を供給する供給口が前記培養容器内に配置されている供給ノズルをさらに有してもよい。この場合、前記供給ノズルが前記培養容器内に培養液を供給するとき、前記供給ノズルの供給口から離れた位置が培養液の液深が最も深い場所となるように、前記傾動装置が前記培養容器を傾ける。
例えば、前記吸引ノズルが前記培養容器内の培養液を吸引した後に、前記供給ノズルが培養液を前記培養容器内に供給してもよい。
例えば、前記吸引ノズルと前記供給ノズルそれぞれからの距離が最も遠い前記培養容器内の位置が培養液の液深が最も深い場所となるように、前記傾動装置が前記培養容器を傾け、前記吸引ノズルが前記培養容器内の培養液を吸引しつつ、前記供給ノズルが培養液を前記培養容器内に供給してもよい。
例えば、培養装置が、前記吸引ノズルによって吸引された培養液のみを濾過するフィルタをさらに有し、前記フィルタによってろ過された培養液を含む液体を、前記供給ノズルから前記培養容器内に供給してもよい。
例えば、培養装置が、前記培養容器の重量を測定する重量センサをさらに有してもよい。この場合、前記重量センサの測定値の時間的変化率が所定の範囲内にあるように、前記フィルタによってろ過された培養液を含む液体の前記培養容器への供給量が調整される。
例えば、前記傾動装置が、前記培養容器が載置されるステージと、鉛直方向に延在する回転中心軸を中心にして回転する回転テーブルを備えるロータリーアクチュエータと、前記ステージを支持し、水平方向に延在する第1の揺動軸と水平方向に延在して且つ第1の揺動軸に直交する第2の揺動軸とを中心にして揺動可能であって、且つ連結シャフトを備える揺動ヘッドと、前記揺動ヘッドの前記連結シャフトに摺動可能に外挿されて前記揺動ヘッドに連結する揺動ヘッド連結部、前記ロータリーアクチュエータの前記回転テーブルに取り付けられるベース部、および前記揺動ヘッド連結部に回動可能に固定された一端と前記ベース部に回動可能に固定された他端とを備えるリンクアームを含む傾動機構と、前記ロータリーアクチュエータを鉛直方向に昇降させるロータリーアクチュエータ昇降機構と、を備えてもよい。
また、本開示の別態様の培養装置は、細胞を培養する培養液を収容する培養容器と、前記培養容器を上方視で異なる複数の方向に傾け可能な傾動装置と、前記培養容器内に培養液を供給する供給口が前記培養容器内に配置されている供給ノズルと、を有し、前記供給ノズルが前記培養容器内に培養液を供給するとき、前記供給ノズルの供給口から離れた位置が培養液の液深が最も深い場所となるように、前記傾動装置が前記培養容器を傾ける。
この態様によれば、培養容器内で培養液を用いて細胞を培養する細胞培養において、培養容器に培養液を供給するときに生じる細胞へのストレスを低減することができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本開示の一実施の形態に係る培養装置の構成を示す概略図である。なお、図に示すX-Y-Z直交座標系は、本開示の実施の形態の理解を容易にするためのものであって、本開示の実施の形態を限定するものではない。Z軸方向は鉛直方向を示し、X軸方向およびY軸方向は水平方向を示している。
図1に示すように、培養装置10は、細胞Cを含んだ培養液S1を収容する培養容器12を有する。また、本実施の形態の場合、培養装置10は、培養容器12に供給する新しい培養液S1を貯留する培養液供給容器14、培養容器12内の細胞Cを洗浄するための洗浄液S2を貯留する洗浄液供給容器16、培養容器12内の培養液S1または洗浄液S2を回収する廃液回収容器18、中空糸膜フィルタ20、複数のポンプ22、24、26、および複数の開閉バルブ28、30、32、34、36を有する。
培養容器12は、細胞Cを含んだ培養液S1を収容する容器であって、吸引ノズル40と供給ノズル42が設けられている。
吸引ノズル40は、培養容器12内の培養液S1(または洗浄液S2)を吸引する吸引口40aを備える。本実施の形態の場合、吸引ノズル40は、培養容器12の側壁部12aに沿って設けられている。その吸引口40aは、培養容器12内の底面12b近くに配置されている。
また、吸引ノズル40は、ポンプ22に接続されている。ポンプ22は、例えばローラポンプであって、吸引ノズル40を介して培養容器12内の培養液S1(または洗浄液S2)を吸引する。また、ポンプ22は、吸引した培養液S1(または洗浄液S2)を廃液回収容器18または中空糸膜フィルタ20に送出する。なお、ポンプ22と廃液回収容器18との間には開閉バルブ28が設けられ、ポンプ22と中空糸膜フィルタ20との間には開閉バルブ30が設けられている。これらの開閉バルブ28、30により、ポンプ22は、中空糸膜フィルタ20への培養容器12内の培養液S1の送出と廃液回収容器18への培養容器12内の培養液S1(または洗浄液S2)の送出を選択的に実行することができる。
供給ノズル42は、培養容器12内に培養液S1(または洗浄液S2)を供給する供給口42aを備える。本実施の形態の場合、供給ノズル42は、培養容器12の側壁部12aに沿って設けられている。その供給口42aは、培養容器12内の底面12b近くに配置されている。なお、本実施の形態の場合、吸引ノズル40と供給ノズル42それぞれは、培養容器12内において最大距離をあけて対向配置されている。
また、供給ノズル42は、ポンプ24を介して、培養液供給容器14および洗浄液供給容器16に接続されている。ポンプ24は、例えばローラポンプであって、供給ノズル42を介して培養容器12内に培養液供給容器14内の培養液S1または洗浄液供給容器16内の洗浄液S2を供給する。なお、ポンプ24と培養液供給容器14の間には開閉バルブ32が設けられ、ポンプ24と洗浄液供給容器16の間には開閉バルブ34が設けられている。これらの開閉バルブ32、34により、ポンプ24は、培養液供給容器14内の培養液S1の培養容器12への供給と洗浄液供給容器16内の洗浄液S2の培養容器12への供給を選択的に実行することができる。
中空糸膜フィルタ20は、ポンプ22からの培養液S1をろ過するフィルタである。ろ過された、すなわち清澄化された培養液S1は、供給ノズル42を介して培養容器12内に戻される。ろ過されていない培養液S1は、ポンプ26を介して廃液回収容器18に送られる。
また、培養装置10は、培養容器12を上方視(Z軸方向視)で異なる複数の方向に傾けることができる傾動装置50を有する。そして、傾動装置50はこの機能を有することにより培養容器12内の培養液S1を撹拌する撹拌装置として用いられる。
図2は、培養装置における傾動装置の概略的部分断面図である。また、図3は、傾動装置の一部を異なる方向から見た概略的部分断面図である。さらに、図4は、ステージが傾いた状態の傾動装置の概略的部分断面図である。
図3および図4に示すように、傾動装置50は、培養容器12が載置されるステージ52と、鉛直方向(Z軸方向)に延在する回転中心軸R0を中心にして回転する回転テーブル54を備えるロータリーアクチュエータ56とを備える。
ステージ52とロータリーアクチュエータ56は、揺動ヘッド58と傾動機構60とを介して駆動連結されている。
揺動ヘッド58は、ステージ52を支持し、水平方向(X軸方向)に延在する揺動軸R1と水平方向(Y軸方向)に延在して該揺動軸R1に直交する揺動軸R2を中心にして揺動可能に、傾動装置50に設けられている。また、揺動ヘッド58は、その下部に、傾動機構60を介してロータリーアクチュエータ56と駆動連結するための連結シャフト62を備えている。ステージ52が水平姿勢をとるとき、揺動ヘッド58の連結シャフト62は鉛直方向(Z軸方向)に延在している。
傾動機構60は、揺動ヘッド58を介してステージ52を傾ける、すなわちステージ52上の培養容器12を水平方向に対して傾けるためのリンク機構である。そのために、傾動機構60は、ベース部64と、揺動ヘッド58に連結する揺動ヘッド連結部66と、ベース部64と揺動ヘッド連結部66とを連結するリンクアーム68とを含んでいる。
傾動機構60のベース部64は、ロータリーアクチュエータ56の回転テーブル54に取り付けられている。そのため、ロータリーアクチュエータ56が駆動すると、ベース部64は、回転テーブル54とともに、回転中心軸R0を中心にして回転する。
傾動機構60の揺動ヘッド連結部66は、揺動ヘッド58の連結シャフト62に、例えば軸受を介することなどにより、摺動可能に外挿されている。
傾動機構60のリンクアーム68は、ベース部64と揺動ヘッド連結部66とを連結するように構成されている。具体的には、リンクアーム68は、揺動ヘッド連結部66に回動可能に固定された一端と、ベース部64に回動可能に固定された他端とを備える。リンクアーム68の一端の回動軸R3と他端の回転軸R4それぞれは、水平方向に延在し、互いに平行である。
傾動機構60のベース部64が取り付けられているロータリーアクチュエータ56は、ボールねじ機構70によって鉛直方向(Z軸方向)に昇降される。
ボールねじ機構70は、鉛直方向(Z軸方向)に延在するねじシャフト72と、ねじシャフト72に係合するナット74と、ねじシャフト72を回転させるモータ76とを含んでいる。ナット74は、昇降ブラケット78に取り付けられている。その昇降ブラケット78にロータリーアクチュエータ56が取り付けられている。
ボールねじ機構70のモータ76が駆動すると、ねじシャフト72とナット74を介して、昇降ブラケット78とともにロータリーアクチュエータ56が昇降する。例えば、図4に示すように、ボールねじ機構70によってロータリーアクチュエータ56が上昇すると、傾動機構60を介してステージ52が傾く。具体的には、ロータリーアクチュエータ56に取り付けられた傾動機構60のベース部64が上昇し、それによりリンクアーム68が揺動ヘッド連結部66を押す。それにより、揺動ヘッド連結部66とともに揺動ヘッド58が、揺動軸R1、R2の少なくとも一方(図5では揺動軸R2)を中心として回転する。それにより、ステージ52が傾き、そのステージ52上の培養容器12も傾く。その結果、培養容器12が、水平方向に対して傾く。
図4に示すように、ステージ52が傾いた状態でロータリーアクチュエータ56が駆動して回転テーブル54が回転すると、傾動機構60が回転中心軸R0を中心にして回転し、それによりステージ52の上方視(Z軸方向視)での傾き方向、すなわち培養容器12の傾き方向TDが変化する。その結果、培養容器12内の培養液S1が撹拌され、培養液S1内の細胞Cが培養される。
なお、このような傾動装置50においては、ロータリーアクチュエータ56が傾動機構60を例えば一回転させても、ステージ52自体は回転せず、その代わりにステージ52の傾き方向が一回転するだけである。すなわち、ステージ52上の培養容器12の底面12bにおける最も低い部分が、順次、上方視(Z軸方向視)で、周回するように別の部分に変更されていくだけである。その結果、培養容器12内の培養液S1が周回して撹拌される。
このような傾動装置50によれば、1つの培養容器12のみで拡大培養を実行することができる。具体的には、培養容器12内の培養液S1の液量に応じて撹拌条件(ステージ52の傾き角度θ、ロータリーアクチュエータ56の回転角度範囲および回転速度)を変更することにより、少量から大量の培養液S1を細胞増殖に適した撹拌条件で撹拌することができる。
ここまでは、培養装置10の構成について説明してきた。ここからは、培養装置10の動作、特に、培養容器12内の培養液S1の交換について説明する。
図5は、培養容器内の培養液の交換に関連する培養装置の制御系を示すブロック図である。
図5に示すように、培養装置10は、複数のポンプ22、24、26、複数の開閉バルブ28、30、32、34、36、および傾動装置50(ロータリーアクチュエータ56およびモータ76)を制御するコントローラ80と、重量センサ82とを有する。
コントローラ80は、例えば、例えば、CPUやMPUなどのプロセッサと、プロセッサに様々な動作を実行させるプログラムを記憶するメモリなどの記憶デバイスと、プロセッサと複数のポンプ22~26、複数の開閉バルブ28~36、および傾動装置50などのコントローラ80の外部の装置とを電気的に接続する回路とから構成される。
コントローラ80はまた、例えば、ユーザによって作成されて記憶デバイスに記憶された細胞培養スケジュールに基づいて複数のポンプ22、24、26、複数の開閉バルブ28、30、32、34、36、および傾動装置50を制御し、それにより細胞Cの培養を実行する。細胞培養スケジュールには、培養容器12内の培養液S1を交換するタイミングが含まれている。細胞培養スケジュールにしたがって、コントローラ80は、細胞Cの培養中、培養容器12内の培養液S1の交換を実行する。
重量センサ82は、培養容器12の重量を測定するセンサである。重量センサ82の役割については後述する。
細胞Cの培養中、培養液S1の交換タイミングになると、コントローラ80は、以下の制御を実行する。なお、本実施の形態の場合、培養液S1の交換は、培養容器12内の培養液S1のほぼすべてを廃液回収容器18に回収した後に、培養液供給容器14内の培養液S1を培養容器12内に新たに供給することによって行われる。
図6A~図10Aは、培養液を交換中の培養容器の上面図である。また、図6B~図10Bは、培養液を交換中の培養容器の断面図である。なお、図6B~図10Bに示す断面は、培養容器12の傾き方向TDと鉛直方向(Z軸方向)に沿った断面図ある。
図6Aおよび図6Bに示すように、培養液S1の交換タイミングになると、コントローラ80は、傾動装置50のモータ76を制御し、培養容器12を水平方向に対して所定の角度θ傾け、吸引ノズル40の吸引口40aの吸引範囲SRから離れた位置が培養液S1の液深が最も深い場所となるようにする。このように培養容器12を傾けて、培養液S1内を漂う細胞C1を吸引ノズル40の吸引口40aの吸引範囲SRから離れた位置である培養容器12における側壁部12aと底面12bとの間のコーナー部に沈殿させる。なお、所定の角度θは、培養開始からの経過時間、すなわち培養容器12内の細胞数によって決定される。また、培養容器12を水平方向に対して所定の角度θ傾けるスピードは細胞にストレスを与えないように設定されている。例えば、細胞に与えるストレスを低減するように培養液S1の液面が波立たないスピードで培養容器12を傾ければよい。また、重量センサ82が培養液S1の液面の波動を捉えることができることを利用してもよく、重量センサ82により重量値に対して所定周波数以下で、全重量に対して所定割合以上の変動を検知した場合に培養容器12を傾けるスピードを落とし、細胞に与えるストレスを低減すればよい。また、レイノルズ数が所定値以下、例えば2300以下となるように培養容器12を傾けるスピードを設定してもよい。
なお、吸引範囲SRは、吸引ノズル40が培養液S1を吸引することが可能な範囲であって、吸引ノズル40の吸引口40aの大きさ、ポンプ22の能力によって決まる。
本実施の形態の場合、傾動装置50は、吸引ノズル40の吸引口40aの吸引範囲SRから離れた位置が培養液S1の液深が最も深い場所となるように傾き方向TDに培養容器12を傾ける。その結果、細胞Cは、吸引ノズル40に対して最大距離をあけて対向する供給ノズル42の近傍に沈殿する。
図6Aおよび図6Bに示すように、培養液S1の液深が最も深い場所に細胞Cが十分に沈殿すると、吸引ノズル40が培養容器12内の培養液S1の吸引を開始する。すなわち、コントローラ80が、開閉バルブ28を開いた状態にしつつ開閉バルブ30を閉じた状態にし、ポンプ22を作動させる。これにより、培養容器12内の培養液S1が廃液回収容器18内に移動する。このとき、沈殿状態の細胞Cの周辺の培養液S1は、吸引ノズル40の吸引口40aから離れているので、実質的に流動しない。その結果、培養液S1から細胞Cへのストレスが実質的に生じない。
吸引ノズル40が培養容器12内の培養液S1を吸引すると、当然ながら培養容器12内の培養液S1が減少し、その培養液S1の液面FLの上方に吸引ノズル40の吸引口40aが露出する。その結果、それ以上、吸引ノズル40が培養液S1を吸引できなくなる。その対処として、傾動装置50は、図7A~図9Aおよび図7B~図9Bに示すように、吸引ノズル40の吸引によって培養容器12内の培養液S1が減少するにしたがって培養容器12の傾き方向TDを変化させる。具体的には、吸引ノズル40の吸引によって低下し続ける培養液S1の液面FLの下に吸引口40aが位置し続けるように、傾動装置50は、培養容器12の傾き方向TDを変化させる。
本実施の形態の場合、重量センサ82が、培養容器12の重量を測定する。重量センサ82の測定結果から培養容器12の重量を引き算すると、培養液S1の重量を得ることができる。その得た重量から培養容器12内の培養液S1の収容量を得ることができる。その培養液S1の収容量と、培養容器12の内部形状と、培養容器12の傾き角度θとから、培養容器12内の培養液S1の液面FLの高さ位置を得ることができる。液面FLの高さ位置を得ることができれば、その液面FLの下に吸引ノズル40の吸引口40aが位置するために必要な培養容器12の傾き方向TDを得ることができる。言い換えると、吸引ノズル40の吸引によって低下し続ける培養容器12内の培養液S1の液面FLの下に吸引ノズル40の吸引口40aが位置し続ける場合、重量センサ82の測定結果と培養容器12の傾き方向TDは対応関係にある。
したがって、コントローラ80は、重量センサ82の測定結果に基づいて傾動装置50(そのロータリーアクチュエータ56)を制御する。それにより、傾動装置50は、図7A~図9Aおよび図7B~図9Bに示すように、吸引ノズル40の吸引によって低下し続ける培養液S1の液面FLの下に吸引口40aが位置し続けるように、培養容器12の傾き方向TDを変化させる。言い換えると、培養液S1の液深が最も深い場所に沈殿した細胞Cが吸引ノズル40に接近するように、培養容器12の傾き方向TDが変化する。
このような吸引ノズル40による培養容器12内の培養液S1の回収によれば、細胞Cが培養液S1全体に懸濁している場合に比べて、培養液S1の流れによる細胞Cへのストレスが低減される。すなわち、培養液S1が吸引ノズル40によって吸引されている間、細胞Cは、吸引ノズル40の吸引口40aの吸引範囲SRから可能な限り離れた培養液S1の液深が最も深い位置、すなわち培養液S1の流れが実質的に生じていない位置で沈殿している。そのため、細胞Cは、培養液S1からストレスを受けにくい。その結果、細胞Cのダメージが低減される。また、細胞Cが吸引ノズル40に吸引されにくくなり、培養容器12内に残る細胞数が増加する。
培養容器12内の培養液S1の廃液回収容器18への回収が完了すると、コントローラ80は、培養液供給容器14内の培養液S1の培養容器12への供給を開始する。まず、コントローラ80は、開閉バルブ28を閉じた状態にし、ポンプ22を停止させる。続いて、コントローラ80は、開閉バルブ32を開いた状態にし、ポンプ24を作動させる。それにより、培養液供給容器14内の培養液S1が、供給ノズル42を介して培養容器12内に供給される。
供給ノズル42が培養容器12内に培養液S1を供給するとき、図10Aおよび図10Bに示すように、傾動装置50が、供給ノズル42の供給口42aから離れた位置が培養液の液深が最も深い場所となるように培養容器12を傾け、その位置に細胞Cが沈殿する。
本実施の形態の場合、傾動装置50は、供給ノズル42の供給口42aから「最も」離れた位置に細胞Cが沈殿する傾き方向TDに培養容器12を傾ける。その結果、細胞Cは、供給ノズル42に対して最大距離をあけて対向する吸引ノズル40の近傍に沈殿する。本実施の形態の場合、図10Aおよび図10Bに示すように、吸引ノズル40と供給ノズル42とが培養容器12内において最大距離をあけて対向配置されているので、吸引ノズル40による培養容器12内の培養液S1を吸引が完了した後、供給ノズル42の供給口42aは、沈殿する細胞Cから離れている。
図10Aおよび図10Bに示すように、供給ノズル42の供給口42aから流出した培養液S1は、培養容器12の底面12a上を流れて沈殿した細胞Cに到達する。そして、細胞Cは、最終的に、供給ノズル42から供給された培養液S1に浸される。なお、供給ノズル42の供給口42aから培養容器12に供給される培養液S1の供給スピードは、培養液S1内で細胞Cの沈殿状態が保たれるスピードであることが好ましい。これにより、細胞Cに与えるストレスを低減することができる。
このような供給ノズル42による培養容器12への培養液S1の供給によれば、供給ノズル42の供給口42aの前方且つ近傍に細胞Cが存在する場合に比べて、培養液S1から細胞Cへのストレスが低減される。
培養液供給容器14内の培養液S1の培養容器12への供給が完了すると、コントローラ80は、開閉バルブ32を閉じ、ポンプ24を停止する。これにより、培養容器12内の培養液S1の交換が完了する。そして、コントローラ80は傾動装置50を制御し、培養容器12内の培養液S1の撹拌を再開する。
なお、培養容器12内の培養液S1の交換は、他の方法でも可能である。具体的には、吸引ノズル40が培養容器12内の培養液S1を吸引しつつ、供給ノズル42が培養容器12内に培養液S1を供給することにより、培養容器12内の培養液S1を短時間で交換することが可能である。この場合、図8Aに示すように、傾動装置50は、吸引ノズル40と供給ノズル42それぞれからの距離が等しい培養容器12内の位置が培養液の液深が最も深い場所となるように培養容器12を傾け、その位置に細胞Cが沈殿する。これにより、細胞Cへのストレスを低減しつつ、吸引ノズル40による培養容器12内の培養液S1の吸引と、供給ノズル42による培養容器12への培養液S1の供給を同時に実行することができる。
また、吸引ノズル40が吸引した培養液S1を含む液体を中空糸膜フィルタ20でろ過し、ろ過された培養液S1を含む液体を、供給ノズル42を介して培養容器12に戻す場合も、図8Aに示すように、傾動装置50は、吸引ノズル40と供給ノズル42それぞれからの距離が最も遠くなるような培養容器12内の位置が培養液の液深が最も深い場所となるように培養容器12を傾け、その位置に細胞Cが沈殿する。これにより、細胞Cへのストレスを低減しつつ、培養容器12内の培養液S1を清澄化することができる。
なお、この場合、重量センサ82の測定結果に基づいて、中空糸膜フィルタ20によってろ過された培養液S1を含む液体を培養容器12に戻す量(供給量)を調整してもよい。具体的には、重量センサ82の測定値の時間的変化率が所定の範囲内にあるように、すなわち培養容器12内の培養液S1の量が急激に変化しないように、フィルタ20によってろ過された培養液S1を含む液体の培養容器12への供給量を調整してもよい。これにより、培養環境の大きな変化を抑制することができ、細胞Cへのストレスを低減することができる。
洗浄液S2による培養容器12内の細胞Cの洗浄は、上述したおよび図6A~図10Aおよび図6B~図10Bに示す方法によって培養容器12内の培養液S1を回収した後、洗浄液供給容器16内の洗浄液S2を、供給ノズル42を介して培養容器12内に供給する。これにより、培養容器12内の培養液S1が洗浄液S2に置換される。この場合も、傾動装置50は、供給ノズル42の供給口42aから離れた位置が培養液の液深が最も深い場所となるように培養容器を傾け、その位置に細胞Cを沈殿させる。
さらに、培養装置10は、供給ノズル42から培養容器12に培養液S1を供給してから吸引ノズル40が培養容器12から培養液S1を適量吸引するという機能も有する。この機能を用いることにより、培養容器12内の細胞Cが接する培養液S1の量を大きく減らすことなく、培養容器12内の古い培養液S1の量を減らしつつ細胞Cが新しい培養液S1に接するようにすることができる。
また、培養装置10は、培養容器12に供給する培養液S1の供給量と、培養容器12から吸引する培養液S1の吸引量の調整によって、古い培養液S1を新しい培養液S1で希釈しつつ、培養容器12内の培養液S1の量を増加させる、減少させる、あるいは一定量とするという機能も有する。この機能を用いることにより、培養容器12内の細胞Cに状態に応じた培養液S1の量および希釈を実現することができる。
以上のような本実施の形態によれば、培養容器内で培養液を用いて細胞を培養する細胞培養において、培養容器から培養液を回収するときまたは培養容器に培養液を供給するときに生じる細胞へのストレスを低減することができる。
本実施の形態でも行っている培地交換は、遠心分離によって細胞と分離した液体を吸引し、新たな培養液に細胞を播種する作業と同様に、超高倍率の希釈を行っていることになる。本実施の形態における培養装置では容器内の培養液の培地交換において遠心分離が行えないため、細胞の沈殿の性質を利用している。遠心分離に比べて効率が悪い低倍率の希釈ではあるが、大量培養であり、かつ単回使用の容器を用いた培地交換ではこのような培地交換作業が有効となる。例えば、10Lの培養液を交換する場合、10倍希釈で古い培養液の影響を無くして培養できるとしたときに、遠心分離を用いることができない通常の希釈培養あれば100Lの新しい培養液が必要になる。そうすると高額の培養液が大量に必要となる。これに対して本実施の形態における培養装置であれば、細胞を沈殿させて古い培養液を減らすため、10倍に薄めるための新しい培養液の量を減らすことが可能となり、極めて有用となる。さらに、本実施の形態における培養装置では、重量センサの測定結果と液体の比重によって計算された液量によって、培養液の吸引量を設定でき、培地交換のための古い培養液の吸引および新しい培養液の供給を適量に行うことができる。
以上、上述の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明の実施の形態はこれらに限らない。
例えば、上述の実施の形態1の場合、吸引ノズル40と供給ノズル42は、1つずつ培養容器12に設けられている。しかしながら、本開示の実施の形態はこれに限らない。
図11は、本開示の別の実施の形態に係る培養装置の構成を示す概略図である。
図11に示すように、別の実施の形態に係る培養装置110において、培養容器12には、複数の吸引ノズル140A~140Cと、複数の供給ノズル142A~142Cが設けられている。
複数の吸引ノズル140A~140Cは、ポンプ22に接続されている。複数の吸引ノズル140A~140Cそれぞれとポンプ22との間には、開閉バルブ144A~144Cが配置されている。また、複数の吸引ノズル140A~140Cそれぞれの吸引口140aから培養容器12の底面12aまでの距離が異なる。
複数の供給ノズル142A~142Cは、ポンプ24に接続されている。複数の供給ノズル142A~142Cそれぞれとポンプ24との間には、開閉バルブ146A~146Cが配置されている。また、複数の供給ノズル142A~142Cそれぞれの供給口142aから培養容器12の底面12aまでの距離が異なる。
このような複数の吸引ノズル140A~140Cと複数の供給ノズル142A~142Cによれば、様々な方法で、培養容器12内の培養液S1を交換することができる。例えば、吸引口140aが培養液S1の液面FLの下に位置するいずれかの吸引ノズルで培養液S1を吸引しつつ、供給口142aが培養液S1から露出したいずれかの供給ノズルで培養液S1を培養容器12に供給することができる。すなわち、細胞Cの種類に応じて最適な培養液S1の交換方法を実行することができる。
また、上述の実施の形態の場合、図2~図4に示すように、傾動装置50は、駆動源としてロータリーアクチュエータ56とモータ76を使用することにより、また、リンク機構を採用することにより、培養容器12を上方視で異なる複数の方向に傾けることができる装置である。しかしながら、本開示の実施の形態はこれに限らない。本開示の実施の形態に係る培養装置における傾動装置は、培養容器を上方視で異なる複数の方向に傾けることが可能な装置であれば、その構造は限らない。
さらに、上述の実施の形態の場合、培養容器12内の培養液S1の液量は、重量センサ82の測定結果に基づいて得ている。しかしながら、本開示の実施の形態はこれに限らない。例えば、供給ノズルによって供給された培養液の累計の供給量と吸引ノズルによって回収された培養液の累計の回収量とから、培養容器内の培養液の液量を得ることができる。累計の供給量および累計の回収量は、それぞれのポンプの駆動時間と単位時間あたりの送出量とから算出することが可能である。
すなわち、本開示の実施の形態に係る培養装置は、広義には、細胞を培養する培養液を収容する培養容器と、前記培養容器を上方視で異なる複数の方向に傾け可能な傾動装置と、前記培養容器内の培養液を吸引する吸引口が前記培養容器内に配置されている吸引ノズルと、を有し、前記吸引ノズルが前記培養容器内の培養液を吸引するとき、前記吸引ノズルの吸引口の吸引範囲から離れた位置が培養液の液深が最も深い場所となるように、前記傾動装置が前記培養容器を傾ける。
また、本開示の実施の形態に係る培養装置は、広義には、細胞を培養する培養液を収容する培養容器と、前記培養容器を上方視で異なる複数の方向に傾け可能な傾動装置と、前記培養容器内に培養液を供給する供給口が前記培養容器内に配置されている供給ノズルと、を有し、前記供給ノズルが前記培養容器内に培養液を供給するとき、前記供給ノズルの供給口から離れた位置が培養液の液深が最も深い場所となるように、前記傾動装置が前記培養容器を傾ける。
本発明は、培養液を撹拌しつつ細胞を培養する細胞培養に適用可能である。
12 培養容器
40 吸引ノズル
40a 吸引口
C 細胞
S1 培養液

Claims (10)

  1. 細胞を培養する培養液を収容する培養容器と、
    前記培養容器を上方視で異なる複数の方向に傾け可能な傾動装置と、
    前記培養容器内の培養液を吸引する吸引口が前記培養容器内に配置されている吸引ノズルと、を有し、
    前記吸引ノズルが前記培養容器内の培養液を吸引するとき、前記吸引ノズルの吸引口の吸引範囲から離れた位置が培養液の液深が最も深い場所となるように、前記傾動装置が前記培養容器を傾ける、培養装置。
  2. 前記吸引ノズルの吸引によって低下し続ける培養液の液面の下に前記吸引口が位置し続けるように、前記傾動装置が前記培養容器の傾き方向を変化させる、請求項1に記載の培養装置。
  3. 前記培養容器の重量を測定する重量センサをさらに有し、
    前記重量センサの測定結果に基づいて、前記傾動装置が前記培養容器の前記傾き方向を変化させる、請求項2に記載の培養装置。
  4. 前記培養容器内に培養液を供給する供給口が前記培養容器内に配置されている供給ノズルをさらに有し、
    前記供給ノズルが前記培養容器内に培養液を供給するとき、前記傾動装置が、前記供給ノズルの供給口から離れた位置が培養液の液深が最も深い場所となるように前記培養容器を傾ける、請求項1に記載の培養装置。
  5. 前記吸引ノズルが前記培養容器内の培養液を吸引した後に、前記供給ノズルが培養液を前記培養容器内に供給する、請求項4に記載の培養装置。
  6. 前記吸引ノズルと前記供給ノズルそれぞれからの距離が最も遠い前記培養容器内の位置が培養液の液深が最も深い場所となるように、前記傾動装置が前記培養容器を傾け、
    前記吸引ノズルが前記培養容器内の培養液を吸引しつつ、前記供給ノズルが培養液を前記培養容器内に供給する、請求項4に記載の培養装置。
  7. 前記吸引ノズルによって吸引された培養液のみを濾過するフィルタをさらに有し、
    前記フィルタによってろ過された培養液を含む液体を、前記供給ノズルから前記培養容器に供給する、請求項6に記載の培養装置。
  8. 前記培養容器の重量を測定する重量センサをさらに有し、
    前記重量センサの測定値の時間的変化率が所定の範囲内にあるように、前記フィルタによってろ過された培養液を含む液体の前記培養容器への供給量を調整する、請求項7に記載の培養装置。
  9. 前記傾動装置が、
    前記培養容器が載置されるステージと、
    鉛直方向に延在する回転中心軸を中心にして回転する回転テーブルを備えるロータリーアクチュエータと、
    前記ステージを支持し、水平方向に延在する第1の揺動軸と水平方向に延在して且つ第1の揺動軸に直交する第2の揺動軸とを中心にして揺動可能であって、且つ連結シャフトを備える揺動ヘッドと、
    前記揺動ヘッドの前記連結シャフトに摺動可能に外挿されて前記揺動ヘッドに連結する揺動ヘッド連結部、前記ロータリーアクチュエータの前記回転テーブルに取り付けられるベース部、および前記揺動ヘッド連結部に回動可能に固定された一端と前記ベース部に回動可能に固定された他端とを備えるリンクアームを含む傾動機構と、
    前記ロータリーアクチュエータを鉛直方向に昇降させるロータリーアクチュエータ昇降機構と、を備える、請求項1に記載の培養装置。
  10. 細胞を培養する培養液を収容する培養容器と、
    前記培養容器を上方視で異なる複数の方向に傾け可能な傾動装置と、
    前記培養容器内に培養液を供給する供給口が前記培養容器内に配置されている供給ノズルと、を有し、
    前記供給ノズルが前記培養容器内に培養液を供給するとき、前記供給ノズルの供給口から離れた位置が培養液の液深が最も深い場所となるように、前記傾動装置が前記培養容器を傾ける、培養装置。
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