JP6832522B2 - 多層プリント配線板用ロール材の製造方法 - Google Patents

多層プリント配線板用ロール材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、多層プリント配線板用ロール材の製造方法に関する。
近年、電子機器は小型化・薄型化が進んでおり、その内部の基板や半導体パッケージにおいても小型化・薄型化が求められている。このような動向に対して、ファインパターン(微細パターン)による高密度配線化が図られている。
従来のサブトラクティブ法では、導体パターンの断面形状が台形化しやすく、ファインパターンの形成に不向きであるという問題がある。そこで、セミアディティブ法によってファインパターンを形成することが行われている。すなわち、べた一面の銅箔上においてパターン形成箇所のみにめっきで厚付けを行い、パターン形成箇所以外の銅箔を溶解除去するようにしている。この場合に溶解除去する銅箔の量を低減するために、非常に薄い銅箔である極薄銅箔が必要とされている。
そして実際に、極薄銅箔を備えたキャリア付銅箔を用いてプリント配線板を製造することが行われている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、まずキャリア付銅箔と絶縁基板とを積層し、次にキャリア付銅箔の銅箔キャリアを剥がして銅張積層板を形成し、その後、セミアディティブ法などによって、回路を形成するようにしている。
特開2015−199356号公報
上述のように、特許文献1に記載のプリント配線板の製造方法では、回路形成性が良好なキャリア付銅箔を用いている。
しかしながら、更なる高密度配線化を図るには、導体層の層数を増やすことが必要であり、それに加えてプリント配線板の製造効率にも配慮する必要がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、3層の導体層を有し、そのうちの1層が極薄金属箔であり、かつ長尺状に形成された多層プリント配線板用ロール材を効率よく製造することができる多層プリント配線板用ロール材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る多層プリント配線板用ロール材は、以下の工程A1〜工程A8を含むことを特徴とする。
工程A1:第1面及び第2面を有する絶縁層と、前記第1面に設けられた極薄金属箔と、前記極薄金属箔に設けられた剥離層と、前記剥離層に設けられたキャリア箔と、前記第2面に設けられた第1金属箔と、を備え、長尺状に形成されたロール材を準備する準備工程、
工程A2:前記ロール材を長手方向に搬送しながら、前記キャリア箔及び前記第1金属箔を化学研磨する化学研磨工程、
工程A3:前記化学研磨工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記キャリア箔に保護シートをラミネートし、前記第1金属箔にドライフィルムをラミネートするラミネート工程、
工程A4:前記ラミネート工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、所望のパターンが得られるように前記ドライフィルムを露光する露光工程、
工程A5:前記露光工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記ドライフィルムの不要部分を除去して現像し、前記第1金属箔の、現像後に露出した部分をエッチングにより除去し、残存している前記ドライフィルムを剥離して、導体パターンを形成するパターン形成工程、
工程A6:前記パターン形成工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記導体パターンの表面を粗化処理する表面粗化処理工程、
工程A7:前記表面粗化処理工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記保護シートを剥離する保護シート剥離工程、及び
工程A8:前記保護シート剥離工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記導体パターンの形成面に半硬化状態の接着シートを重ね、さらに前記接着シートに第2金属箔を重ねて加熱して接着する積層工程。
本発明に係る多層プリント配線板用ロール材は、以下の工程B1〜工程B9を含むことを特徴とする。
工程B1:第1面及び第2面を有する絶縁層と、前記第1面に設けられた極薄金属箔と、前記極薄金属箔に設けられた剥離層と、前記剥離層に設けられたキャリア箔と、前記第2面に設けられた第1金属箔と、を備え、長尺状に形成されたロール材を準備する準備工程、
工程B2:前記ロール材を長手方向に搬送しながら、前記キャリア箔に保護シートをラミネートする保護シートラミネート工程、
工程B3:前記保護シートラミネート工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記第1金属箔を化学研磨する化学研磨工程、
工程B4:前記化学研磨工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記第1金属箔にドライフィルムをラミネートするドライフィルムラミネート工程、
工程B5:前記ドライフィルムラミネート工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、所望のパターンが得られるように前記ドライフィルムを露光する露光工程、
工程B6:前記露光工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記ドライフィルムの不要部分を除去して現像し、前記第1金属箔の、現像後に露出した部分をエッチングにより除去し、残存している前記ドライフィルムを剥離して、導体パターンを形成するパターン形成工程、
工程B7:前記パターン形成工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記導体パターンの表面を粗化処理する表面粗化処理工程、
工程B8:前記表面粗化処理工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記保護シートを剥離する保護シート剥離工程、及び
工程B9:前記保護シート剥離工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記導体パターンの形成面に半硬化状態の接着シートを重ね、さらに前記接着シートに第2金属箔を重ねて加熱して接着する積層工程。
本発明に係る多層プリント配線板用ロール材は、以下の工程C1〜工程C9を含むことを特徴とする。
工程C1:第1面及び第2面を有する絶縁層と、前記第1面に設けられた極薄金属箔と、前記極薄金属箔に設けられた剥離層と、前記剥離層に設けられたキャリア箔と、前記第2面に設けられた第1金属箔と、を備え、長尺状に形成されたロール材を準備する準備工程、
工程C2:前記ロール材を長手方向に搬送しながら、前記キャリア箔及び前記第1金属箔を化学研磨する化学研磨工程、
工程C3:前記化学研磨工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記キャリア箔及び前記第1金属箔にドライフィルムをラミネートするドライフィルムラミネート工程、
工程C4:前記ドライフィルムラミネート工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記キャリア箔側のドライフィルムについては、全面露光し、前記第1金属箔側のドライフィルムについては、所望のパターンが得られるように露光する露光工程、
工程C5:前記露光工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記第1金属箔側のドライフィルムの不要部分を除去して現像し、前記第1金属箔の、現像後に露出した部分をエッチングにより除去し、残存している全ての前記ドライフィルムを剥離して、導体パターンを形成するパターン形成工程、
工程C6:前記パターン形成工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記キャリア箔に保護シートをラミネートする保護シートラミネート工程、
工程C7:前記保護シートラミネート工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記導体パターンの表面を粗化処理する表面粗化処理工程、
工程C8:前記表面粗化処理工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記保護シートを剥離する保護シート剥離工程、及び
工程C9:前記保護シート剥離工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記導体パターンの形成面に半硬化状態の接着シートを重ね、さらに前記接着シートに第2金属箔を重ねて加熱して接着する積層工程。
本発明によれば、3層の導体層を有し、そのうちの1層が極薄金属箔であり、かつ長尺状に形成された多層プリント配線板用ロール材を効率よく製造することができる。
図1A〜図1Iは、本発明の第1実施形態に係る多層プリント配線板用ロール材の製造方法の各工程を示す概略正面図である。 図2A〜図2Jは、本発明の第2実施形態に係る多層プリント配線板用ロール材の製造方法の各工程を示す概略正面図である。 図3A〜図3Jは、本発明の第3実施形態に係る多層プリント配線板用ロール材の製造方法の各工程を示す概略正面図である。 図4Aは、図1Aのa部の拡大断面図である。図4Bは、図1Cのc部の拡大断面図である。図4Cは、図1Eのe部の拡大断面図である。図4Dは、図1Hのh部の拡大断面図である。図4Eは、図1Iのi部の拡大断面図である。 図5A〜図5Cは、第1実施形態及び第2実施形態の露光工程及びパターン形成工程におけるロール材の拡大断面図である。特に図5Aは、図1Dのd部及び図2Eのe部の拡大断面図である。 図6Aは、図2Aのa部の拡大断面図である。図6Bは、図2Bのb部の拡大断面図である。図6Cは、図2Dのd部の拡大断面図である。図6Dは、図2Fのf部の拡大断面図である。図6Eは、図2Iのi部の拡大断面図である。図6Fは、図2Jのj部の拡大断面図である。 図7Aは、図3Aのa部の拡大断面図である。図7Bは、図3Cのc部の拡大断面図である。図7Cは、図3Eのe部の拡大断面図である。図7Dは、図3Fのf部の拡大断面図である。図7Eは、図3Iのi部の拡大断面図である。図7Fは、図3Jのj部の拡大断面図である。 図8A〜図8Cは、第3実施形態の露光工程及びパターン形成工程におけるロール材の拡大断面図である。特に図8Aは、図3Dのd部の拡大断面図である。 図9A〜図9Kは、参考例に係る多層プリント配線板用ロール材の製造方法の各工程を示す概略正面図である。 図10Aは、図9Aのa部の拡大断面図である。図10Bは、図9Cのc部の拡大断面図である。図10Cは、図9Eのe部の拡大断面図である。図10Dは、図9Gのg部の拡大断面図である。図10Eは、図9Jのj部の拡大断面図である。図10Fは、図9Kのk部の拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(第1実施形態)
図1A〜図1Iに第1実施形態に係る多層プリント配線板用ロール材1の製造方法の各工程を示す。第1実施形態に係る多層プリント配線板用ロール材1の製造方法は、以下の工程A1〜工程A8を含む。第1実施形態では、大量生産の観点から、ロール・ツー・ロール(roll-to-roll)方式を採用しているが、この方式を採用しなくてもよい。以下、各工程について順に説明する。
<工程A1>
工程A1は準備工程である。すなわち、図1Aに示すようにロール材2を準備する。ロール材2は、図4Aに示すように、絶縁層3と、極薄金属箔4と、剥離層5と、キャリア箔6と、第1金属箔71とを備えている。このようにロール材2は、5つの層が積み重なって形成されている。以下、各層について順に説明する。なお、ロール材2は市販品でもよい。
絶縁層3は、電気的な絶縁性を有している。絶縁層3は、熱硬化性樹脂で形成され得る。熱硬化性樹脂の具体例として、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂が挙げられる。絶縁層3は、基材を含んでいてもよい。基材の具体例として、ガラスクロスが挙げられる。絶縁層3は、第1面31及び第2面32を有している。第1面31及び第2面32は、絶縁層3の表裏を成している。絶縁層3の厚さは例えば10〜30μmである。
極薄金属箔4は、絶縁層3の第1面31に設けられている。極薄金属箔4は、極めて薄い金属箔である。具体的には極薄金属箔4の厚さは例えば1〜6μmである。極薄金属箔4の具体例として、極薄銅箔が挙げられる。
剥離層5は、極薄金属箔4の表面に設けられている。剥離層5は、次の2つの段階で次のような特性を有している。すなわち、1つ目の段階は、ロール材2の形態から多層プリント配線板用ロール材1の形態に至るまでの段階(つまり工程A1から工程A8までの段階)であり、この段階において、剥離層5は、極薄金属箔4とキャリア箔6とを接着している。2つ目の段階は、多層プリント配線板用ロール材1の形態での段階(つまり工程A8以降の段階)であり、この段階において、剥離層5は、必要に応じてキャリア箔6を極薄金属箔4から物理的に剥離することができる。この剥離は、極薄金属箔4と剥離層5との界面で起こり得る。この剥離によって極薄金属箔4の表面が露出する。露出した極薄金属箔4は、セミアディティブ法を使用する際に給電層となり得る。
キャリア箔6は、剥離層5の表面に設けられている。キャリア箔6は、傷付きやすい極薄金属箔4を保護する働きをする。多層プリント配線板用ロール材1の形態での段階(つまり工程A8以降の段階)において、キャリア箔6は、必要に応じて極薄金属箔4から物理的に剥離されるので、ピーラブル箔6と呼んでもよい。キャリア箔6の具体例として、銅箔、アルミニウム箔が挙げられる。キャリア箔6の厚さは例えば12〜18μmである。
第1金属箔71は、絶縁層3の第2面32に設けられている。第1金属箔71の具体例として、銅箔が挙げられる。第1金属箔71の厚さは例えば6〜18μmである。
上記の5つの層が積み重なったロール材2は、全体として長尺状に形成されている。ロール材2の幅は例えば250〜530mmである。ロール材2は、図1Aに示すように、第1芯材101に巻き付けられている。なお、ロール材2は、以下の工程で様々な処理が施されるので、厳密には元の形態(図4Aに示す形態)を保持しないが、説明の都合上、多層プリント配線板用ロール材1が完成する直前まで様々な処理が施されたとしてもロール材2との表現を使用する。
<工程A2>
工程A2は化学研磨工程である。すなわち、図1Bに示すようにロール材2を長手方向に搬送しながら、ロール材2の両面のキャリア箔6及び第1金属箔71を化学研磨する。ここで、化学研磨とは、金属表面の平滑さを改善するため、種々の組成の溶液を接触させ、平滑な光沢面とする化学的な処理である。工程A2では、第1芯材101と第2芯材102との間に、化学研磨を行う化学研磨装置200が配置されている。第1芯材101に巻いてあるロール材2は、第2芯材102に巻き取られる。そして、ロール材2が第1芯材101から引き出されて第2芯材102に巻き取られる前に、化学研磨装置200によって、キャリア箔6及び第1金属箔71の表面が化学研磨される。化学研磨の具体例として、酸洗浄が挙げられる。この酸洗浄によれば、硫酸などの酸溶液で、キャリア箔6及び第1金属箔71の表面に生じた酸化物を溶解除去し、酸化膜のない清浄な金属表面を得ることができる。ロール材2は酸洗浄後に乾燥される。化学研磨工程後のロール材2は第2芯材102に巻き取られる。
<工程A3>
工程A3はラミネート工程である。すなわち、図1Cに示すように化学研磨工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、キャリア箔6に保護シート8をラミネートし、第1金属箔71にドライフィルム9をラミネートする。このように、キャリア箔6のラミネートとドライフィルム9のラミネートとを1つの工程の中で同時に行うことにより、別々の工程に分けて行うよりも、工程数を削減することができて効率がよい。
工程A3では、第2芯材102と第3芯材103との間にラミネートロール201が配置されている。
ここで、保護シート8は、これ以降の工程で使用される各種の薬液からキャリア箔6を保護する働きをする。保護シート8は、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)フィルムと、この片面に設けられた粘着層とを備えた2層構造のシートである。この場合、粘着層の側でキャリア箔6に保護シート8がラミネートされる。PETフィルムの厚さは例えば50〜200μmである。粘着層の厚さは例えば5〜50μmである。粘着層は、これ以降の工程で使用される各種の薬液(酸又は塩基など)に対して耐性のあるものであれば特に限定されない。保護シート8は全体として長尺状に形成され、ラミネートロール201に連続的に供給される。
ドライフィルム9は、光硬化性の感光レジストをフィルム状にしたものであり、エッチングレジストである。ドライフィルム9の厚さは例えば5〜30μmである。ドライフィルム9も保護シート8と同様に全体として長尺状に形成され、ラミネートロール201に連続的に供給される。
第2芯材102に巻いてある化学研磨工程後のロール材2は、第3芯材103に巻き取られる。そして、ロール材2が第2芯材102から引き出されて第3芯材103に巻き取られる前に、ラミネートロール201によって、キャリア箔6の表面に保護シート8がラミネートされ、第1金属箔71の表面にドライフィルム9がラミネートされる。このとき、ラミネートロール201の圧力は0.40±0.03MPaであることが好ましい。またラミネートスピードは2.5±1.5m/分であることが好ましい。またラミネート時の保護シート8及びドライフィルム9の張力は1.0±0.6kgfであることが好ましい。ラミネート工程後のロール材2を図4Bに示す。ラミネート工程後のロール材2は、第3芯材103に巻き取られる。
キャリア箔6の表面は化学研磨されているので、気泡の発生を抑制しつつ、保護シート8をキャリア箔6の表面に密着させることができる。ただし、保護シート8とキャリア箔6との間の密着性は強すぎないことが好ましい。具体的には保護シートの粘着力は0.8〜1.0N/20mmであることが好ましい。これにより、後述の工程A7において、保護シート8のみをキャリア箔6から物理的に剥離することができ、キャリア箔6まで剥離されることを抑制することができる。特にラミネートロール201の圧力、ラミネートスピード、ラミネート時の保護シート8の張力を上記の数値の範囲内にすることで、保護シート8のみの剥離を促進することができる。
他方、第1金属箔71の表面も化学研磨されているので、気泡の発生を抑制しつつ、ドライフィルム9を第1金属箔71の表面に密着させることができる。この場合は、欠けのないパターン形成の観点から、ドライフィルム9と第1金属箔71との間の密着性は強固であることが好ましい。
<工程A4>
工程A4は露光工程である。すなわち、図1Dに示すようにラミネート工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、所望のパターンが得られるようにドライフィルム9を露光する。具体的には工程A4では、第3芯材103と第4芯材104との間に、露光を行う露光装置203が配置されている。第3芯材103に巻いてあるラミネート工程後のロール材2は、第4芯材104に巻き取られる。そして、ロール材2が第3芯材103から引き出されて第4芯材104に巻き取られる前に、露光装置203によって、図5Aに示すようにマスクフィルム204を透して、紫外線などの光205を照射することにより、ドライフィルム9を感光させる。マスクフィルム204には所望のパターン(ネガパターン230)が描かれている。マスクフィルム204において、ネガパターン230は透明であり、ネガパターン230以外の部分231は不透明である。光205は、ネガパターン230を透過し、ネガパターン230以外の部分231で遮られる。ロール材2の搬送は、露光を行うたびに一時的に停止してもよい。露光工程後のロール材2は第4芯材104に巻き取られる。
<工程A5>
工程A5はパターン形成工程である。すなわち、図1Eに示すように、露光工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、ドライフィルム9の不要部分(非露光部分92)を除去して現像し、第1金属箔71の、現像後に露出した部分712をエッチングにより除去し、残存しているドライフィルム9を剥離して、導体パターン701を形成する。具体的には工程A5では、図1Eに示すように、第4芯材104と第5芯材105との間に、第4芯材104の側から順に、現像装置206、エッチング装置207、剥離装置208が配置されている。第4芯材104に巻いてある露光工程後のロール材2は、第5芯材105に巻き取られる。そして、ロール材2が第4芯材104から引き出されて第5芯材105に巻き取られる前に、次の3つの処理が順に行われる。
まず1つ目の処理は現像である。すなわち現像装置206によって、図5Bに示すようにドライフィルム9の非露光部分92を現像液で溶解除去し、露光部分91を残して現像を行う。現像液は、非露光部分92を溶解できるものであって、露光部分91の溶解が不可能又は困難であるものであれば、特に限定されないが、水溶性タイプが好ましい。
次に2つ目の処理はエッチングである。すなわちエッチング装置207によって、図5Cに示すように、第1金属箔71の、現像後に露出した部分712をエッチング液で溶解除去し、エッチングを行う。エッチング液(エッチャント)は、第1金属箔71を構成する金属を溶解できるものであって、ドライフィルム9の露光部分91の溶解が不可能又は困難であるものであれば、特に限定されない。エッチング液の具体例として、塩化第二鉄エッチング液、塩化第二銅エッチング液、アルカリエッチャントが挙げられる。第1金属箔71の、現像後に露出していない部分711は、最終的に導体パターン701となる。
次に3つ目の処理は剥離である。すなわち剥離装置208によって、図4Cに示すようにドライフィルム9の露光部分91を剥離液で膨潤させて軟化し、これを除去して剥離を行う。軟化した後に機械的にブラッシングして剥離を促進してもよい。剥離液は、露光部分91を膨潤させて軟化させることができるものであれば、特に限定されない。剥離液の具体例として、塩化メチレン又は塩化メチレンを主成分とする剥離液、カ性ソーダを主成分とする剥離液が挙げられる。
上記の3つの処理が終了するとパターン形成工程が終了する。パターン形成工程後のロール材2は第5芯材105に巻き取られる。
なお、図1Eに示すように、エッチング装置207と剥離装置208との間に可動式ガイドロール209が配置されるようにしてもよい。この場合、ロール材2は、第4芯材104から可動式ガイドロール209を迂回して第5芯材105に搬送される。可動式ガイドロール209を、ロール材2の搬送方向(図1Eの矢印方向)に対して垂直方向(ロール材2の厚さ方向)に所定の距離及び時間、移動させることによって、エッチング処理と剥離処理との間の時間間隔を必要に応じて変化させることができる。特にエッチングが不十分な場合には、上記の時間間隔が長くなるように可動式ガイドロール209を移動させるようにすれば、エッチング処理にかける時間を稼ぐことができて有効である。
<工程A5−1>
工程A5−1はパターン検査工程である。この工程は必ずしも必要ではないが、高品質の多層プリント配線板用ロール材1を得るためにはパターン検査を行うことが好ましい。すなわち、図1Fに示すようにパターン形成工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、導体パターン701の良否の判定を行う。具体的には工程A5−1では、第5芯材105と第6芯材106との間に、パターン検査装置210が配置されている。第5芯材105に巻いてあるパターン形成工程後のロール材2は、第6芯材106に巻き取られる。そして、ロール材2が第5芯材105から引き出されて第6芯材106に巻き取られる前に、パターン検査装置210によって、導体パターン701の良否の判定を行う。パターン検査装置210は、例えば、光学的に物体の外観状況を把握し、コンピュータを用いた画像処理によって良否を判定する検査(AOI:automatic optical inspection)を行う装置、つまり自動外観検査機である。パターン検査工程後のロール材2は第6芯材106に巻き取られる。パターン検査の結果、良と判定されたロール材2のみ次の工程A6に移る。
<工程A6>
工程A6は表面粗化処理工程である。すなわち、図1Gに示すように、パターン形成工程後又はパターン検査工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、導体パターン701の表面を粗化処理する。具体的には工程A6では、第5芯材105又は第6芯材106と第7芯材107との間に、第5芯材105又は第6芯材106の側から順に、脱脂装置211、ソフトエッチング装置212、黒化処理装置213が配置されている。第5芯材105に巻いてあるパターン形成工程後又は第6芯材106に巻いてあるパターン検査工程後のロール材2は、第7芯材107に巻き取られる。そして、ロール材2が第5芯材105又は第6芯材106から引き出されて第7芯材107に巻き取られる前に、次の3つの処理が順に行われる。
まず1つ目の処理は脱脂である。すなわち脱脂装置211によって、ロール材2の導体パターン701の形成面302に付着した油脂類を脱脂剤で除去し、清浄にする。脱脂剤は、アルカリ系脱脂剤、酸性脱脂剤などが用いられる。なお、ロール材2の導体パターン701の形成面302には、導体パターン701の表面と、絶縁層3の第2面32のうち外部に露出している面とが含まれる。
次に2つ目の処理はソフトエッチングであり、マイクロエッチング、フラッシュエッチングなどとも呼ばれる。すなわちソフトエッチング装置212によって、導体パターン701の表面をエッチング液でわずかに溶解し、清浄な金属面とする。エッチング液の具体例として、硫酸/過酸化水素、過硫酸ソーダ、過硫酸カリなどの水溶液が挙げられる。
次に3つ目の処理は黒化処理である。すなわち黒化処理装置213によって、導体パターン701の表面を酸化処理剤で処理し、表面に酸化物を生成させ、表面粗化する。酸化処理剤の具体例として、ブラックオキサイド処理液、ブラウンオキサイド処理液が挙げられる。
上記の3つの処理が終了すると表面粗化処理工程が終了する。表面粗化処理工程後のロール材2は第7芯材107に巻き取られる。
なお、図1Gに示すように、ソフトエッチング装置212と黒化処理装置213との間に可動式ガイドロール214が配置されるようにしてもよい。この場合、ロール材2は、第5芯材105又は第6芯材106から可動式ガイドロール214を迂回して第7芯材107に搬送される。可動式ガイドロール214を、ロール材2の搬送方向(図1Gの矢印方向)に対して垂直方向(ロール材2の厚さ方向)に所定の距離及び時間、移動させることによって、ソフトエッチング処理と黒化処理との間の時間間隔を必要に応じて変化させることができる。特にソフトエッチングが不十分な場合には、上記の時間間隔が長くなるように可動式ガイドロール214を移動させるようにすれば、ソフトエッチング処理にかける時間を稼ぐことができて有効である。
<工程A7>
工程A7は保護シート剥離工程である。すなわち、図1Hに示すように表面粗化処理工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、保護シート8を剥離する。具体的には工程A7では、第7芯材107と第8芯材108との間に、剥離用ロール215が配置されている。第7芯材107に巻いてある表面粗化処理工程後のロール材2は、第8芯材108に巻き取られる。そして、ロール材2が第7芯材107から引き出されて第8芯材108に巻き取られる前に、剥離用ロール215によって、キャリア箔6の表面から保護シート8が物理的に剥離される。保護シート剥離工程後のロール材2を図4Dに示す。保護シート剥離工程後のロール材2は、第8芯材108に巻き取られる。
<工程A8>
工程A8は積層工程である。すなわち、図1Iに示すように保護シート剥離工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、導体パターン701の形成面302に半硬化状態の接着シート30を重ね、さらに接着シート30に第2金属箔72を重ねて加熱して接着する。具体的には工程A8では、第8芯材108と第9芯材109との間に、第8芯材108の側から順に、ラミネートロール216、ラミネートロール217、加熱装置218が配置されている。
ここで、接着シート30は、電気的な絶縁性を有している。接着シート30は、硬化反応の中間段階にある熱硬化性樹脂で形成され得る。熱硬化性樹脂の具体例として、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂が挙げられる。接着シート30は、基材を含んでいてもよい。基材の具体例として、ガラスクロスが挙げられる。基材を含む場合の接着シート30の具体例として、プリプレグが挙げられる。接着シート30の厚さは例えば10〜60μmである。接着シート30は全体として長尺状に形成され、ラミネートロール216に連続的に供給される。
第2金属箔72の具体例として、銅箔が挙げられる。第2金属箔72の厚さは例えば1〜6μmである。第2金属箔72も接着シート30と同様に全体として長尺状に形成され、ラミネートロール217に連続的に供給される。
第8芯材108に巻いてある保護シート剥離工程後のロール材2は、第9芯材109に巻き取られる。そして、ロール材2が第8芯材108から引き出されて第9芯材109に巻き取られる前に、まずラミネートロール216によって、ロール材2の導体パターン701の形成面302に半硬化状態の接着シート30が重ねられる。さらにラミネートロール217によって、接着シート30の表面に第2金属箔72が重ねられる。その後、加熱装置218によって、ロール材2、接着シート30及び第2金属箔72からなる積層物が加熱され、半硬化状態の接着シート30が一旦溶融した後、完全硬化し、硬化した接着シート300となる。この硬化後の接着シート300によって、ロール材2と第2金属箔72とが接着されている。その結果、図4Eに示すような多層プリント配線板用ロール材1が製造される。
上記のようにして得られた多層プリント配線板用ロール材1において、導体パターン701の形成面302は、粗面化されているので、硬化後の接着シート300との密着性は良好である。積層工程後に得られた多層プリント配線板用ロール材1は、第9芯材109に巻き取られる。なお、上記の加熱に加えて、加圧用ロールなどにより上記の積層物を加圧するようにしてもよい。
上記のようにして得られた多層プリント配線板用ロール材1は、多層プリント配線板の製造に利用することができる。多層プリント配線板用ロール材1は、3層の導体層を有している。すなわち、3層のうちの1層が極薄金属箔4の層であり、残りの2層が導体パターン701の層、第2金属箔72の層である。多層プリント配線板を製造する際に、キャリア箔6を極薄金属箔4から物理的に剥離して、極薄金属箔4の表面を露出させる。この極薄金属箔4は、セミアディティブ法を使用する際に給電層となり得る。すなわち、べた一面の極薄金属箔4の表面においてパターン形成箇所のみにめっきで厚付けを行い、パターン形成箇所以外の極薄金属箔4を溶解除去することによって、容易にファインパターンを形成することができる。導体パターン701の層は、多層プリント配線板の内層となる。第2金属箔72の層は、サブトラクティブ法などを使用して、所望の導体パターンの層としてもよい。さらにビルドアップ法を使用して多層化してもよい。多層プリント配線板用ロール材1は、長尺状に形成されているので、ロール・ツー・ロール方式を採用することができ、連続的に多層プリント配線板を製造することもできる。このように、第1実施形態では、多層プリント配線板の製造に適した多層プリント配線板用ロール材1を効率よく製造することができる。
(第2実施形態)
図2A〜図2Jに第2実施形態に係る多層プリント配線板用ロール材1の製造方法の各工程を示す。第2実施形態に係る多層プリント配線板用ロール材1の製造方法は、以下の工程B1〜工程B9を含む。第2実施形態でも、大量生産の観点から、ロール・ツー・ロール方式を採用しているが、この方式を採用しなくてもよい。以下、各工程について順に説明する。
<工程B1>
工程B1は準備工程である。工程B1は、第1実施形態の工程A1と同様であるので、詳細な説明は省略する。工程B1では、図2Aに示すようにロール材2を準備する。ロール材2は、図6Aに示すように、絶縁層3と、極薄金属箔4と、剥離層5と、キャリア箔6と、第1金属箔71とを備えている。
ロール材2は、図2Aに示すように、第1芯材101に巻き付けられている。なお、ロール材2は、以下の工程で様々な処理が施されるので、厳密には元の形態(図6Aに示す形態)を保持しないが、説明の都合上、多層プリント配線板用ロール材1が完成する直前まで様々な処理が施されたとしてもロール材2との表現を使用する。
<工程B2>
工程B2は保護シートラミネート工程である。すなわち、図2Bに示すようにロール材2を長手方向に搬送しながら、キャリア箔6に保護シート8をラミネートする。具体的には工程B2では、第1芯材101と第2芯材102との間にラミネートロール219が配置されている。保護シート8は、第1実施形態の保護シート8と同様であるので、詳細な説明は省略する。
第1芯材101に巻いてあるロール材2は、第2芯材102に巻き取られる。そして、ロール材2が第1芯材101から引き出されて第2芯材102に巻き取られる前に、ラミネートロール219によって、キャリア箔6の表面に保護シート8がラミネートされる。このとき、ラミネートロール219の圧力は0.40±0.03MPaであることが好ましい。またラミネートスピードは2.5±1.5m/分であることが好ましい。またラミネート時の保護シート8の張力は1.0±0.6kgfであることが好ましい。さらに保護シートの粘着力は0.8〜1.0N/20mmであることが好ましい。これにより、後述の工程B8において、保護シート8のみをキャリア箔6から物理的に剥離することができ、キャリア箔6まで剥離されることを抑制することができる。保護シートラミネート工程後のロール材2を図6Bに示す。保護シートラミネート工程後のロール材2は、第2芯材102に巻き取られる。
<工程B3>
工程B3は化学研磨工程である。すなわち、図2Cに示すように保護シートラミネート工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、第1金属箔71を化学研磨する。化学研磨は、第1実施形態の化学研磨と同様であるので、詳細な説明は省略する。工程B3では、第2芯材102と第3芯材103との間に、化学研磨を行う化学研磨装置200が配置されている。第2芯材102に巻いてあるロール材2は、第3芯材103に巻き取られる。そして、ロール材2が第2芯材102から引き出されて第3芯材103に巻き取られる前に、化学研磨装置200によって、第1金属箔71の表面が化学研磨される。酸洗浄によれば、硫酸などの酸溶液で、第1金属箔71の表面に生じた酸化物を溶解除去し、酸化膜のない清浄な金属表面を得ることができる。ロール材2は酸洗浄後に乾燥される。化学研磨工程後のロール材2は第3芯材103に巻き取られる。
ここで、キャリア箔6の表面はあらかじめ保護シート8で保護されているので、化学研磨に使用される酸溶液などの薬液がキャリア箔6の表面に接触せず又は接触しにくくなっており、キャリア箔6の表面の変色を抑制することができる。これは、キャリア箔6の表面の美観を損ねたくない場合や、キャリア箔6が薬液に非常に溶解しやすい場合などに有効である。
<工程B4>
工程B4はドライフィルムラミネート工程である。すなわち、図2Dに示すように化学研磨工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、第1金属箔71にドライフィルム9をラミネートする。具体的には工程B4では、第3芯材103と第4芯材104との間にラミネートロール220が配置されている。ドライフィルム9は、第1実施形態のドライフィルム9と同様であるので、詳細な説明は省略する。
第3芯材103に巻いてあるロール材2は、第4芯材104に巻き取られる。そして、ロール材2が第3芯材103から引き出されて第4芯材104に巻き取られる前に、ラミネートロール220によって、第1金属箔71の表面にドライフィルム9がラミネートされる。ドライフィルムラミネート工程後のロール材2を図6Cに示す。ドライフィルムラミネート工程後のロール材2は、第4芯材104に巻き取られる。第1金属箔71の表面は化学研磨されているので、気泡の発生を抑制しつつ、ドライフィルム9を第1金属箔71の表面に強固に密着させることができる。これにより、欠けのないパターン形成を実現することができる。
<工程B5〜工程B9>
工程B5〜工程B9は、それぞれ第1実施形態の工程A4〜工程A8と同様であるので、詳細な説明は省略する。
<工程B5>
工程B5は露光工程である。すなわち、図2Eに示すようにドライフィルムラミネート工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、所望のパターンが得られるようにドライフィルム9を露光する。具体的には工程B5では、第4芯材104と第5芯材105との間に、露光を行う露光装置203が配置されている。第4芯材104に巻いてあるドライフィルムラミネート工程後のロール材2は、第5芯材105に巻き取られる。そして、ロール材2が第4芯材104から引き出されて第5芯材105に巻き取られる前に、露光装置203によって、図5Aに示すようにマスクフィルム204を透して、紫外線などの光205を照射することにより、ドライフィルム9を感光させる。露光工程後のロール材2は第5芯材105に巻き取られる。
<工程B6>
工程B6はパターン形成工程である。すなわち、図2Fに示すように、露光工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、ドライフィルム9の不要部分(非露光部分92)を除去して現像し(図5B)、第1金属箔71の、現像後に露出した部分712をエッチングにより除去し(図5C)、残存しているドライフィルム9を剥離して(図6D)、導体パターン701を形成する。具体的には工程B6では、図2Fに示すように、第5芯材105と第6芯材106との間に、第5芯材105の側から順に、現像装置206、エッチング装置207、剥離装置208が配置されている。第5芯材105に巻いてある露光工程後のロール材2は、第6芯材106に巻き取られる。そして、ロール材2が第5芯材105から引き出されて第6芯材106に巻き取られる前に、現像、エッチング、剥離の3つの処理が順に行われる。現像後のロール材2を図5Bに示す。エッチング後のロール材2を図5Cに示す。剥離後のロール材2は、パターン形成工程後のロール材2と同じであり、図6Dに示す。
上記の3つの処理が終了するとパターン形成工程が終了する。パターン形成工程後のロール材2は第6芯材106に巻き取られる。
なお、図2Fに示すように、エッチング装置207と剥離装置208との間に可動式ガイドロール209が配置されるようにしてもよい。この理由は第1実施形態と同様である。
<工程B6−1>
工程B6−1はパターン検査工程である。この工程は必ずしも必要ではないが、高品質の多層プリント配線板用ロール材1を得るためにはパターン検査を行うことが好ましい。すなわち、図2Gに示すようにパターン形成工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、導体パターン701の良否の判定を行う。具体的には工程B6−1では、第6芯材106と第7芯材107との間に、パターン検査装置210が配置されている。第6芯材106に巻いてあるパターン形成工程後のロール材2は、第7芯材107に巻き取られる。そして、ロール材2が第6芯材106から引き出されて第7芯材107に巻き取られる前に、パターン検査装置210によって、導体パターン701の良否の判定を行う。パターン検査工程後のロール材2は第7芯材107に巻き取られる。パターン検査の結果、良と判定されたロール材2のみ次の工程B7に移る。
<工程B7>
工程B7は表面粗化処理工程である。すなわち、図2Hに示すように、パターン形成工程後又はパターン検査工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、導体パターン701の表面を粗化処理する。具体的には工程B7では、第6芯材106又は第7芯材107と第8芯材108との間に、第6芯材106又は第7芯材107の側から順に、脱脂装置211、ソフトエッチング装置212、黒化処理装置213が配置されている。第6芯材106に巻いてあるパターン形成工程後又は第7芯材107に巻いてあるパターン検査工程後のロール材2は、第8芯材108に巻き取られる。そして、ロール材2が第6芯材106又は第7芯材107から引き出されて第8芯材108に巻き取られる前に、脱脂、ソフトエッチング、黒化処理の3つの処理が順に行われる。
上記の3つの処理が終了すると表面粗化処理工程が終了する。表面粗化処理工程後のロール材2は第8芯材108に巻き取られる。
なお、図2Hに示すように、ソフトエッチング装置212と黒化処理装置213との間に可動式ガイドロール214が配置されるようにしてもよい。この理由は第1実施形態と同様である。
<工程B8>
工程B8は保護シート剥離工程である。すなわち、図2Iに示すように表面粗化処理工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、保護シート8を剥離する。具体的には工程B8では、第8芯材108と第9芯材109との間に、剥離用ロール215が配置されている。第8芯材108に巻いてある表面粗化処理工程後のロール材2は、第9芯材109に巻き取られる。そして、ロール材2が第8芯材108から引き出されて第9芯材109に巻き取られる前に、剥離用ロール215によって、キャリア箔6の表面から保護シート8が物理的に剥離される。保護シート剥離工程後のロール材2を図6Eに示す。保護シート剥離工程後のロール材2は、第9芯材109に巻き取られる。
<工程B9>
工程B9は積層工程である。すなわち、図2Jに示すように保護シート剥離工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、導体パターン701の形成面302に半硬化状態の接着シート30を重ね、さらに接着シート30に第2金属箔72を重ねて加熱して接着する。具体的には工程B9では、第9芯材109と第10芯材110との間に、第9芯材109の側から順に、ラミネートロール216、ラミネートロール217、加熱装置218が配置されている。接着シート30及び第2金属箔72は、第1実施形態の接着シート30及び第2金属箔72と同様であるので、詳細な説明は省略する。
第9芯材109に巻いてある保護シート剥離工程後のロール材2は、第10芯材110に巻き取られる。そして、ロール材2が第9芯材109から引き出されて第10芯材110に巻き取られる前に、まずラミネートロール216によって、ロール材2の導体パターン701の形成面302に半硬化状態の接着シート30が重ねられる。さらにラミネートロール217によって、接着シート30の表面に第2金属箔72が重ねられる。その後、加熱装置218によって、ロール材2、接着シート30及び第2金属箔72からなる積層物が加熱され、半硬化状態の接着シート30が一旦溶融した後、完全硬化し、硬化した接着シート300となる。この硬化後の接着シート300によって、ロール材2と第2金属箔72とが接着されている。その結果、図6Fに示すような多層プリント配線板用ロール材1が製造される。
上記のようにして得られた多層プリント配線板用ロール材1において、導体パターン701の形成面302は、粗面化されているので、硬化後の接着シート300との密着性は良好である。積層工程後に得られた多層プリント配線板用ロール材1は、第10芯材110に巻き取られる。
第2実施形態でも、第1実施形態とほぼ同様の多層プリント配線板用ロール材1が得られる。第2実施形態でも、3層の導体層を有し、そのうちの1層が極薄金属箔4であり、かつ長尺状に形成された多層プリント配線板用ロール材1を効率よく製造することができる。
(第3実施形態)
図3A〜図3Jに第3実施形態に係る多層プリント配線板用ロール材1の製造方法の各工程を示す。第3実施形態に係る多層プリント配線板用ロール材1の製造方法は、以下の工程C1〜工程C9を含む。第3実施形態でも、大量生産の観点から、ロール・ツー・ロール方式を採用しているが、この方式を採用しなくてもよい。以下、各工程について順に説明する。
<工程C1>
工程C1は準備工程である。工程C1は、第1実施形態の工程A1と同様であるので、詳細な説明は省略する。工程C1では、図3Aに示すようにロール材2を準備する。ロール材2は、図7Aに示すように、絶縁層3と、極薄金属箔4と、剥離層5と、キャリア箔6と、第1金属箔71とを備えている。
ロール材2は、図3Aに示すように、第1芯材101に巻き付けられている。なお、ロール材2は、以下の工程で様々な処理が施されるので、厳密には元の形態(図7Aに示す形態)を保持しないが、説明の都合上、多層プリント配線板用ロール材1が完成する直前まで様々な処理が施されたとしてもロール材2との表現を使用する。
<工程C2>
工程C2は化学研磨工程である。すなわち、図3Bに示すようにロール材2を長手方向に搬送しながら、キャリア箔6及び第1金属箔71を化学研磨する。化学研磨は、第1実施形態の化学研磨と同様であるので、詳細な説明は省略する。工程C2では、第1芯材101と第2芯材102との間に、化学研磨を行う化学研磨装置200が配置されている。第1芯材101に巻いてあるロール材2は、第2芯材102に巻き取られる。そして、ロール材2が第1芯材101から引き出されて第2芯材102に巻き取られる前に、化学研磨装置200によって、キャリア箔6及び第1金属箔71の表面が化学研磨される。化学研磨工程後のロール材2は第2芯材102に巻き取られる。
<工程C3>
工程C3はドライフィルムラミネート工程である。すなわち、図3Cに示すように化学研磨工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、キャリア箔6及び第1金属箔71にドライフィルム9をラミネートする。具体的には工程C3では、第2芯材102と第3芯材103との間にラミネートロール221が配置されている。ドライフィルム9は、第1実施形態のドライフィルム9と同様であるので、詳細な説明は省略する。
第2芯材102に巻いてある化学研磨工程後のロール材2は、第3芯材103に巻き取られる。そして、ロール材2が第2芯材102から引き出されて第3芯材103に巻き取られる前に、ラミネートロール221によって、キャリア箔6及び第1金属箔71の表面にドライフィルム9がラミネートされる。ラミネート工程後のロール材2を図7Bに示す。ラミネート工程後のロール材2は、第3芯材103に巻き取られる。
キャリア箔6の表面は化学研磨されているので、気泡の発生を抑制しつつ、ドライフィルム9をキャリア箔6の表面に強固に密着させることができる。同様に第1金属箔71の表面も化学研磨されているので、気泡の発生を抑制しつつ、ドライフィルム9を第1金属箔71の表面に強固に密着させることができる。
好ましくは、キャリア箔6にラミネートされるドライフィルム9と、第1金属箔71にラミネートされるドライフィルム9との厚さが同じであり、より好ましくは材質も同じである。これにより、ロール材2の両側のドライフィルム9に同程度の張力をかけやすくなり、ロール材2の両面にドライフィルム9をラミネートしやすくなる。その結果、キャリア箔6とドライフィルム9との界面に気泡が残存するのを更に抑制することができる。同様に第1金属箔71とドライフィルム9との界面に気泡が残存するのを更に抑制することができる。このように第1金属箔71とドライフィルム9との界面において気泡を皆無、又は著しく減少させることができるので、欠けのないパターン形成を実現することができる。そのため、第1金属箔71をファインパターンに加工しやすくなる。
<工程C4>
工程C4は露光工程である。すなわち、図3Dに示すようにドライフィルムラミネート工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、キャリア箔6側のドライフィルム9については、全面露光し、第1金属箔71側のドライフィルム9については、所望のパターンが得られるように露光する。具体的には工程C4では、第3芯材103と第4芯材104との間に、露光を行う露光装置203が配置されている。第3芯材103に巻いてあるラミネート工程後のロール材2は、第4芯材104に巻き取られる。そして、ロール材2が第3芯材103から引き出されて第4芯材104に巻き取られる前に、露光装置203によって、図8Aに示すように紫外線などの光205を照射することにより、キャリア箔6側のドライフィルム9については、全面露光して、ドライフィルム9の全体を感光させる。他方、第1金属箔71側のドライフィルム9については、マスクフィルム204を透して、ドライフィルム9を感光させる。マスクフィルム204は、第1実施形態のマスクフィルム204と同様であるので、詳細な説明は省略する。ロール材2の搬送は、露光を行うたびに一時的に停止してもよい。露光工程後のロール材2は第4芯材104に巻き取られる。
<工程C5>
工程C5はパターン形成工程である。すなわち、図3Eに示すように、露光工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、第1金属箔71側のドライフィルム9の不要部分(非露光部分92)を除去して現像し(図8B)、第1金属箔71の、現像後に露出した部分712をエッチングにより除去し(図8C)、残存している全てのドライフィルム9を剥離して(図7C)、導体パターン701を形成する。具体的には工程C5では、図3Eに示すように、第4芯材104と第5芯材105との間に、第4芯材104の側から順に、現像装置206、エッチング装置207、剥離装置208が配置されている。第4芯材104に巻いてある露光工程後のロール材2は、第5芯材105に巻き取られる。そして、ロール材2が第4芯材104から引き出されて第5芯材105に巻き取られる前に、次の3つの処理が順に行われる。
まず1つ目の処理は現像である。すなわち現像装置206によって、図8Bに示すようにドライフィルム9の非露光部分92を現像液で溶解除去し、露光部分91を残して現像を行う。キャリア箔6側のドライフィルム9は、全面露光されて、全部が露光部分91となっているので現像液では溶解除去されずに残存する。現像液は、第1実施形態の現像液と同様であるので、詳細な説明は省略する。
次に2つ目の処理はエッチングである。すなわちエッチング装置207によって、図8Cに示すように、第1金属箔71の、現像後に露出した部分712をエッチング液で溶解除去し、エッチングを行う。エッチング液は、第1実施形態のエッチング液と同様であるので、詳細な説明は省略する。第1金属箔71の、現像後に露出していない部分711は、最終的に導体パターン701となる。
次に3つ目の処理は剥離である。すなわち剥離装置208によって、図7Cに示すようにドライフィルム9の露光部分91を剥離液で膨潤させて軟化し、これを除去して剥離を行う。軟化した後に機械的にブラッシングして剥離を促進してもよい。剥離液は、第1実施形態の剥離液と同様であるので、詳細な説明は省略する。
上記の3つの処理が終了するとパターン形成工程が終了する。パターン形成工程後のロール材2は第5芯材105に巻き取られる。
なお、図3Eに示すように、エッチング装置207と剥離装置208との間に可動式ガイドロール209が配置されるようにしてもよい。この理由は第1実施形態と同様である。
<工程C6>
工程C6は保護シートラミネート工程である。すなわち、図3Fに示すようにパターン形成工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、キャリア箔6に保護シート8をラミネートする。具体的には工程C6では、第5芯材105と第6芯材106との間にラミネートロール222が配置されている。保護シート8は、第1実施形態の保護シート8と同様であるので、詳細な説明は省略する。
第5芯材105に巻いてあるロール材2は、第6芯材106に巻き取られる。そして、ロール材2が第5芯材105から引き出されて第6芯材106に巻き取られる前に、ラミネートロール222によって、キャリア箔6の表面に保護シート8がラミネートされる。このとき、ラミネートロール222の圧力は0.40±0.03MPaであることが好ましい。またラミネートスピードは2.5±1.5m/分であることが好ましい。またラミネート時の保護シート8の張力は1.0±0.6kgfであることが好ましい。さらに保護シートの粘着力は0.8〜1.0N/20mmであることが好ましい。これにより、後述の工程C8において、保護シート8のみをキャリア箔6から物理的に剥離することができ、キャリア箔6まで剥離されることを抑制することができる。保護シートラミネート工程後のロール材2を図7Dに示す。保護シートラミネート工程後のロール材2は、第6芯材106に巻き取られる。
<工程C6−1>
工程C6−1はパターン検査工程である。この工程は必ずしも必要ではないが、高品質の多層プリント配線板用ロール材1を得るためにはパターン検査を行うことが好ましい。すなわち、図3Gに示すように保護シートラミネート工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、導体パターン701の良否の判定を行う。具体的には工程C6−1では、第6芯材106と第7芯材107との間に、パターン検査装置210が配置されている。第6芯材106に巻いてあるパターン形成工程後のロール材2は、第7芯材107に巻き取られる。そして、ロール材2が第6芯材106から引き出されて第7芯材107に巻き取られる前に、パターン検査装置210によって、導体パターン701の良否の判定を行う。パターン検査工程後のロール材2は第7芯材107に巻き取られる。パターン検査の結果、良と判定されたロール材2のみ次の工程C7に移る。
<工程C7〜工程C9>
工程C7〜工程C9は、それぞれ第1実施形態の工程A6〜工程A8と同様であるので、詳細な説明は省略する。
<工程C7>
工程C7は表面粗化処理工程である。すなわち、図3Hに示すように、保護シートラミネート工程後又はパターン検査工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、導体パターン701の表面を粗化処理する。具体的には工程C7では、第6芯材106又は第7芯材107と第8芯材108との間に、第6芯材106又は第7芯材107の側から順に、脱脂装置211、ソフトエッチング装置212、黒化処理装置213が配置されている。第6芯材106に巻いてある保護シートラミネート工程後又は第7芯材107に巻いてあるパターン検査工程後のロール材2は、第8芯材108に巻き取られる。そして、ロール材2が第6芯材106又は第7芯材107から引き出されて第8芯材108に巻き取られる前に、脱脂、ソフトエッチング、黒化処理の3つの処理が順に行われる。
ここで、キャリア箔6の表面はあらかじめ保護シート8で保護されているので、上記の3つの処理に使用される薬液がキャリア箔6の表面に接触せず又は接触しにくくなっており、キャリア箔6の表面の変色を抑制することができる。
上記の3つの処理が終了すると表面粗化処理工程が終了する。表面粗化処理工程後のロール材2は第8芯材108に巻き取られる。
なお、図3Hに示すように、ソフトエッチング装置212と黒化処理装置213との間に可動式ガイドロール214が配置されるようにしてもよい。この理由は第1実施形態と同様である。
<工程C8>
工程C8は保護シート剥離工程である。すなわち、図3Iに示すように表面粗化処理工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、保護シート8を剥離する。具体的には工程C8では、第8芯材108と第9芯材109との間に、剥離用ロール215が配置されている。第8芯材108に巻いてある表面粗化処理工程後のロール材2は、第9芯材109に巻き取られる。そして、ロール材2が第8芯材108から引き出されて第9芯材109に巻き取られる前に、剥離用ロール215によって、キャリア箔6の表面から保護シート8が物理的に剥離される。保護シート剥離工程後のロール材2を図7Eに示す。保護シート剥離工程後のロール材2は、第9芯材109に巻き取られる。
<工程C9>
工程C9は積層工程である。すなわち、図3Jに示すように保護シート剥離工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、導体パターン701の形成面302に半硬化状態の接着シート30を重ね、さらに接着シート30に第2金属箔72を重ねて加熱して接着する。具体的には工程C9では、第9芯材109と第10芯材110との間に、第9芯材109の側から順に、ラミネートロール216、ラミネートロール217、加熱装置218が配置されている。接着シート30及び第2金属箔72は、第1実施形態の接着シート30及び第2金属箔72と同様であるので、詳細な説明は省略する。
第9芯材109に巻いてある保護シート剥離工程後のロール材2は、第10芯材110に巻き取られる。そして、ロール材2が第9芯材109から引き出されて第10芯材110に巻き取られる前に、まずラミネートロール216によって、ロール材2の導体パターン701の形成面302に半硬化状態の接着シート30が重ねられる。さらにラミネートロール217によって、接着シート30の表面に第2金属箔72が重ねられる。その後、加熱装置218によって、ロール材2、接着シート30及び第2金属箔72からなる積層物が加熱され、半硬化状態の接着シート30が一旦溶融した後、完全硬化し、硬化した接着シート300となる。この硬化後の接着シート300によって、ロール材2と第2金属箔72とが接着されている。その結果、図7Fに示すような多層プリント配線板用ロール材1が製造される。
上記のようにして得られた多層プリント配線板用ロール材1において、導体パターン701の形成面302は、粗面化されているので、硬化後の接着シート300との密着性は良好である。積層工程後に得られた多層プリント配線板用ロール材1は、第10芯材110に巻き取られる。
第3実施形態でも、第1実施形態とほぼ同様の多層プリント配線板用ロール材1が得られる。第3実施形態でも、3層の導体層を有し、そのうちの1層が極薄金属箔4であり、かつ長尺状に形成された多層プリント配線板用ロール材1を効率よく製造することができる。
(参考例)
図9A〜図9Kに参考例に係る多層プリント配線板用ロール材1の製造方法の各工程を示す。参考例に係る多層プリント配線板用ロール材1の製造方法は、以下の工程Z1〜工程Z10を含む。以下、各工程について順に説明する。
<工程Z1〜工程Z5>
工程Z1〜工程Z5は、それぞれ第3実施形態の工程C1〜工程C5と同様であるので、詳細な説明は省略する。
<工程Z1>
工程Z1は準備工程である。工程Z1は、第3実施形態の工程C1と同様である。工程Z1では、図9Aに示すようにロール材2を準備する。ロール材2は、図10Aに示すように、絶縁層3と、極薄金属箔4と、剥離層5と、キャリア箔6と、第1金属箔71とを備えている。
ロール材2は、図9Aに示すように、第1芯材101に巻き付けられている。なお、ロール材2は、以下の工程で様々な処理が施されるので、厳密には元の形態(図10Aに示す形態)を保持しないが、説明の都合上、多層プリント配線板用ロール材1が完成する直前まで様々な処理が施されたとしてもロール材2との表現を使用する。
<工程Z2>
工程Z2は化学研磨工程である。すなわち、図9Bに示すようにロール材2を長手方向に搬送しながら、キャリア箔6及び第1金属箔71を化学研磨する。化学研磨は、第3実施形態の化学研磨と同様であるので、詳細な説明は省略する。工程Z2では、第1芯材101と第2芯材102との間に、化学研磨を行う化学研磨装置200が配置されている。第1芯材101に巻いてあるロール材2は、第2芯材102に巻き取られる。そして、ロール材2が第1芯材101から引き出されて第2芯材102に巻き取られる前に、化学研磨装置200によって、キャリア箔6及び第1金属箔71の表面が化学研磨される。化学研磨工程後のロール材2は第2芯材102に巻き取られる。
<工程Z3>
工程Z3はドライフィルムラミネート工程である。すなわち、図9Cに示すように化学研磨工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、キャリア箔6及び第1金属箔71にドライフィルム9をラミネートする。具体的には工程Z3では、第2芯材102と第3芯材103との間にラミネートロール221が配置されている。ドライフィルム9は、第3実施形態のドライフィルム9と同様であるので、詳細な説明は省略する。
第2芯材102に巻いてある化学研磨工程後のロール材2は、第3芯材103に巻き取られる。そして、ロール材2が第2芯材102から引き出されて第3芯材103に巻き取られる前に、ラミネートロール221によって、キャリア箔6及び第1金属箔71の表面にドライフィルム9がラミネートされる。ラミネート工程後のロール材2を図10Bに示す。ラミネート工程後のロール材2は、第3芯材103に巻き取られる。
<工程Z4>
工程Z4は露光工程である。すなわち、図9Dに示すようにドライフィルムラミネート工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、キャリア箔6側のドライフィルム9については、全面露光し、第1金属箔71側のドライフィルム9については、所望のパターンが得られるように露光する。具体的には工程Z4では、第3芯材103と第4芯材104との間に、露光を行う露光装置203が配置されている。第3芯材103に巻いてあるラミネート工程後のロール材2は、第4芯材104に巻き取られる。そして、ロール材2が第3芯材103から引き出されて第4芯材104に巻き取られる前に、露光装置203によって、キャリア箔6側のドライフィルム9については、全面露光して、ドライフィルム9の全体を感光させる。他方、第1金属箔71側のドライフィルム9については、マスクフィルムを透して、ドライフィルム9を感光させる。露光工程後のロール材2は第4芯材104に巻き取られる。
<工程Z5>
工程Z5はパターン形成工程である。すなわち、図9Eに示すように、露光工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、第1金属箔71側のドライフィルム9の不要部分を除去して現像し、第1金属箔71の、現像後に露出した部分をエッチングにより除去し、残存している全てのドライフィルム9を剥離して、導体パターン701を形成する。具体的には工程Z5では、図9Eに示すように、第4芯材104と第5芯材105との間に、第4芯材104の側から順に、現像装置206、エッチング装置207、剥離装置208が配置されている。第4芯材104に巻いてある露光工程後のロール材2は、第5芯材105に巻き取られる。そして、ロール材2が第4芯材104から引き出されて第5芯材105に巻き取られる前に、現像、エッチング、剥離の3つの処理が順に行われる。
上記の3つの処理が終了するとパターン形成工程が終了する。パターン形成工程後のロール材2を図10Cに示す。パターン形成工程後のロール材2は第5芯材105に巻き取られる。
なお、図9Eに示すように、エッチング装置207と剥離装置208との間には可動式ガイドロール209が配置されている。
<工程Z5−1>
工程Z5−1はパターン検査工程である。すなわち、図9Fに示すようにパターン形成工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、導体パターン701の良否の判定を行う。具体的には工程Z5−1では、第5芯材105と第6芯材106との間に、パターン検査装置210が配置されている。第5芯材105に巻いてあるパターン形成工程後のロール材2は、第6芯材106に巻き取られる。そして、ロール材2が第5芯材105から引き出されて第6芯材106に巻き取られる前に、パターン検査装置210によって、導体パターン701の良否の判定を行う。パターン検査工程後のロール材2は第6芯材106に巻き取られる。パターン検査の結果、良と判定されたロール材2のみ次の工程Z6に移る。
<工程Z6>
工程Z6は保護用ドライフィルムラミネート工程である。すなわち、図9Gに示すようにパターン検査工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、キャリア箔6に保護用ドライフィルム90をラミネートする。具体的には工程Z6では、第6芯材106と第7芯材107との間にラミネートロール223が配置されている。保護用ドライフィルム90は、これ以降の工程で使用される各種の薬液からキャリア箔6を保護する働きをするが、実質的には第1実施形態のドライフィルム9と同様であるので、詳細な説明は省略する。
第6芯材106に巻いてあるロール材2は、第7芯材107に巻き取られる。そして、ロール材2が第6芯材106から引き出されて第7芯材107に巻き取られる前に、ラミネートロール223によって、キャリア箔6の表面に保護用ドライフィルム90がラミネートされる。保護用ドライフィルムラミネート工程後のロール材2を図10Dに示す。保護用ドライフィルムラミネート工程後のロール材2は、第7芯材107に巻き取られる。
<工程Z7>
工程Z7は全面露光工程である。すなわち、図9Hに示すように保護用ドライフィルムラミネート工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、保護用ドライフィルム90を全面露光する。具体的には工程Z7では、第7芯材107と第8芯材108との間に、露光を行う露光装置224が配置されている。第7芯材107に巻いてある保護用ドライフィルムラミネート工程後のロール材2は、第8芯材108に巻き取られる。そして、ロール材2が第7芯材107から引き出されて第8芯材108に巻き取られる前に、露光装置224によって、全面露光して、保護用ドライフィルム90の全体を感光させる。全面露光工程後のロール材2は第8芯材108に巻き取られる。
<工程Z8>
工程Z8は表面粗化処理工程である。すなわち、図9Iに示すように、全面露光工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、導体パターン701の表面を粗化処理する。具体的には工程Z8では、第8芯材108と第9芯材109との間に、第8芯材108の側から順に、脱脂装置211、ソフトエッチング装置212、黒化処理装置213が配置されている。第8芯材108に巻いてある全面露光工程後のロール材2は、第9芯材109に巻き取られる。そして、ロール材2が第8芯材108から引き出されて第9芯材109に巻き取られる前に、脱脂、ソフトエッチング、黒化処理の3つの処理が順に行われる。
上記の3つの処理が終了すると表面粗化処理工程が終了する。表面粗化処理工程後のロール材2は第9芯材109に巻き取られる。
なお、図9Iに示すように、ソフトエッチング装置212と黒化処理装置213との間には可動式ガイドロール214が配置されている。
<工程Z9>
工程Z9は保護用ドライフィルム剥離工程である。すなわち、図9Jに示すように、表面粗化処理工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、保護用ドライフィルム90を剥離する。具体的には工程Z9では、図9Jに示すように、第9芯材109と第10芯材110との間に、剥離装置225が配置されている。第9芯材109に巻いてある表面粗化処理工程後のロール材2は、第10芯材110に巻き取られる。そして、ロール材2が第9芯材109から引き出されて第10芯材110に巻き取られる前に、保護用ドライフィルム90の剥離処理が行われる。すなわち剥離装置225によって、硬化している保護用ドライフィルム90を剥離液で膨潤させて軟化し、これを除去して剥離を行う。保護用ドライフィルム剥離工程後のロール材2を図10Eに示す。保護用ドライフィルム剥離工程後のロール材2は第10芯材110に巻き取られる。
<工程Z10>
工程Z10は積層工程である。すなわち、図9Kに示すように保護用ドライフィルム剥離工程後のロール材2を長手方向に搬送しながら、導体パターン701の形成面302に半硬化状態の接着シート30を重ね、さらに接着シート30に第2金属箔72を重ねて加熱して接着する。具体的には工程Z10では、第10芯材110と第11芯材111との間に、第10芯材110の側から順に、ラミネートロール216、ラミネートロール217、加熱装置218が配置されている。接着シート30及び第2金属箔72は、第1実施形態の接着シート30及び第2金属箔72と同様であるので、詳細な説明は省略する。
第10芯材110に巻いてある保護用ドライフィルム剥離工程後のロール材2は、第11芯材111に巻き取られる。そして、ロール材2が第10芯材110から引き出されて第11芯材111に巻き取られる前に、まずラミネートロール216によって、ロール材2の導体パターン701の形成面302に半硬化状態の接着シート30が重ねられる。さらにラミネートロール217によって、接着シート30の表面に第2金属箔72が重ねられる。その後、加熱装置218によって、ロール材2、接着シート30及び第2金属箔72からなる積層物が加熱され、半硬化状態の接着シート30が一旦溶融した後、完全硬化し、硬化した接着シート300となる。この硬化後の接着シート300によって、ロール材2と第2金属箔72とが接着されている。その結果、図10Fに示すような多層プリント配線板用ロール材1が製造される。積層工程後に得られた多層プリント配線板用ロール材1は、第11芯材111に巻き取られる。
(第1〜第3実施形態と参考例との対比)
第1〜第3実施形態は、いずれも保護シート8を使用している点で共通している。第1〜第3実施形態と参考例とを対比すると、参考例では保護シート8を使用していない点で、第1〜第3実施形態と参考例とは相違している。第1〜第3実施形態では、キャリア箔6を、ドライフィルム9ではなく、保護シート8で保護するようにしているので、参考例に比べて工程数を削減することができて効率がよい。
第1〜第3実施形態及び参考例の中では、第1実施形態が、最も少ない工程数で多層プリント配線板用ロール材1を製造することができる。
第1〜第3実施形態及び参考例の中では、第2実施形態が、キャリア箔6に保護シート8をラミネートした後に化学研磨を行うようにしているので、キャリア箔6の表面の変色の抑制に最も有利である。
第1〜第3実施形態及び参考例の中では、第3実施形態が、基本的に同じドライフィルム9をロール材2の両面にラミネートするようにしているので、第1金属箔71とドライフィルム9との界面において気泡を皆無、又は著しく減少させることができ、第1金属箔71をファインパターンに加工しやすくなる。
1 多層プリント配線板用ロール材
2 ロール材
3 絶縁層
4 極薄金属箔
5 剥離層
6 キャリア箔
8 保護シート
9 ドライフィルム
30 接着シート
31 第1面
32 第2面
71 第1金属箔
72 第2金属箔
701 導体パターン

Claims (3)

  1. 以下の工程A1〜工程A8を含む多層プリント配線板用ロール材の製造方法。
    工程A1:第1面及び第2面を有する絶縁層と、前記第1面に設けられた極薄金属箔と、前記極薄金属箔に設けられた剥離層と、前記剥離層に設けられたキャリア箔と、前記第2面に設けられた第1金属箔と、を備え、長尺状に形成されたロール材を準備する準備工程、
    工程A2:前記ロール材を長手方向に搬送しながら、前記キャリア箔及び前記第1金属箔を化学研磨する化学研磨工程、
    工程A3:前記化学研磨工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記キャリア箔に保護シートをラミネートし、前記第1金属箔にドライフィルムをラミネートするラミネート工程、
    工程A4:前記ラミネート工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、所望のパターンが得られるように前記ドライフィルムを露光する露光工程、
    工程A5:前記露光工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記ドライフィルムの不要部分を除去して現像し、前記第1金属箔の、現像後に露出した部分をエッチングにより除去し、残存している前記ドライフィルムを剥離して、導体パターンを形成するパターン形成工程、
    工程A6:前記パターン形成工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記導体パターンの表面を粗化処理する表面粗化処理工程、
    工程A7:前記表面粗化処理工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記保護シートを剥離する保護シート剥離工程、及び
    工程A8:前記保護シート剥離工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記導体パターンの形成面に半硬化状態の接着シートを重ね、さらに前記接着シートに第2金属箔を重ねて加熱して接着する積層工程。
  2. 以下の工程B1〜工程B9を含む多層プリント配線板用ロール材の製造方法。
    工程B1:第1面及び第2面を有する絶縁層と、前記第1面に設けられた極薄金属箔と、前記極薄金属箔に設けられた剥離層と、前記剥離層に設けられたキャリア箔と、前記第2面に設けられた第1金属箔と、を備え、長尺状に形成されたロール材を準備する準備工程、
    工程B2:前記ロール材を長手方向に搬送しながら、前記キャリア箔に保護シートをラミネートする保護シートラミネート工程、
    工程B3:前記保護シートラミネート工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記第1金属箔を化学研磨する化学研磨工程、
    工程B4:前記化学研磨工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記第1金属箔にドライフィルムをラミネートするドライフィルムラミネート工程、
    工程B5:前記ドライフィルムラミネート工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、所望のパターンが得られるように前記ドライフィルムを露光する露光工程、
    工程B6:前記露光工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記ドライフィルムの不要部分を除去して現像し、前記第1金属箔の、現像後に露出した部分をエッチングにより除去し、残存している前記ドライフィルムを剥離して、導体パターンを形成するパターン形成工程、
    工程B7:前記パターン形成工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記導体パターンの表面を粗化処理する表面粗化処理工程、
    工程B8:前記表面粗化処理工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記保護シートを剥離する保護シート剥離工程、及び
    工程B9:前記保護シート剥離工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記導体パターンの形成面に半硬化状態の接着シートを重ね、さらに前記接着シートに第2金属箔を重ねて加熱して接着する積層工程。
  3. 以下の工程C1〜工程C9を含む多層プリント配線板用ロール材の製造方法。
    工程C1:第1面及び第2面を有する絶縁層と、前記第1面に設けられた極薄金属箔と、前記極薄金属箔に設けられた剥離層と、前記剥離層に設けられたキャリア箔と、前記第2面に設けられた第1金属箔と、を備え、長尺状に形成されたロール材を準備する準備工程、
    工程C2:前記ロール材を長手方向に搬送しながら、前記キャリア箔及び前記第1金属箔を化学研磨する化学研磨工程、
    工程C3:前記化学研磨工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記キャリア箔及び前記第1金属箔にドライフィルムをラミネートするドライフィルムラミネート工程、
    工程C4:前記ドライフィルムラミネート工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記キャリア箔側のドライフィルムについては、全面露光し、前記第1金属箔側のドライフィルムについては、所望のパターンが得られるように露光する露光工程、
    工程C5:前記露光工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記第1金属箔側のドライフィルムの不要部分を除去して現像し、前記第1金属箔の、現像後に露出した部分をエッチングにより除去し、残存している全ての前記ドライフィルムを剥離して、導体パターンを形成するパターン形成工程、
    工程C6:前記パターン形成工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記キャリア箔に保護シートをラミネートする保護シートラミネート工程、
    工程C7:前記保護シートラミネート工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記導体パターンの表面を粗化処理する表面粗化処理工程、
    工程C8:前記表面粗化処理工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記保護シートを剥離する保護シート剥離工程、及び
    工程C9:前記保護シート剥離工程後のロール材を長手方向に搬送しながら、前記導体パターンの形成面に半硬化状態の接着シートを重ね、さらに前記接着シートに第2金属箔を重ねて加熱して接着する積層工程。
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