以下、図面に示された具体例を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図21は、本発明による一実施の形態及びその変形例を説明するための図である。このうち、図1は、蓄電素子ユニット10を示す斜視図であり、図2は、蓄電素子ユニットの内部を示す斜視図であり、図3は、蓄電素子ユニットに含まれる蓄電素子モジュール20を示している。蓄電素子ユニット10は、充放電が可能な二次電池ユニットとして用いられる。図示された蓄電素子ユニット10は、例えば、住宅や公共施設等の建物に適用され、建物の配線と電気的に接続されて建物内に設置された電気装置の電源として機能する。
図1及び図2に示すように、蓄電素子ユニット10は、収納箱11と、収納箱11内に収納された制御モジュール14及び複数の蓄電素子モジュール20と、を有している。収納箱11は、フレーム12と、フレーム12に固定されたパネル13と、を有している。フレーム12は、例えば金属製または樹脂製であり、或る程度の強度を有している。フレーム12は、制御モジュール14及び蓄電素子モジュール20の配置空間を形成している。パネル13は、例えば樹脂製または金属製の板状の部材である。パネル13は、制御モジュール14及び蓄電素子モジュール20の配置空間を閉鎖している。
制御モジュール14は、例えば、複数の蓄電素子モジュール20の充電及び放電を制御する機能、蓄電素子モジュール20の充電状態(例えば充電量)を監視する機能、蓄電素子モジュール20の異常の有無を監視する機能の一以上を有する。また、制御モジュール14は、蓄電素子ユニット10の外部に設置された制御装置に、蓄電素子モジュール20の充電状態や異常の有無の監視結果などの情報を、送信するようにしてもよい。また、制御モジュール14は、蓄電素子ユニット10の外部の配線(例えば、建物の配線)と、蓄電素子モジュール20と、の間の電気的接続および遮断を切り替える開閉器を有するようにしてもよい。
図2では、上面と前面のパネルを取り外した状態で、蓄電素子ユニット10を示している。また図3では、複数の蓄電素子モジュール20を、収納箱11に収容された状態にて、示している。図3に示すように、蓄電素子ユニット10は、二つの蓄電素子モジュール組合体15を有している。蓄電素子モジュール組合体15は、第1方向DAに積み重ねられた複数の蓄電素子モジュール20を有している。二つの蓄電素子モジュール組合体15は、第1方向DAと非平行な第2方向DBに並べて配列されている。
図示された例において、第1の蓄電素子モジュール組合体15Aは、第1方向DAに積み重ねられた三つの蓄電素子モジュール20を有する。第2の蓄電素子モジュール組合体15Bは、第1の蓄電素子モジュール組合体15Aに第2方向DBにおける一側SB1から隣接している。図2に示すように、第2の蓄電素子モジュール組合体15Bは、第1方向DAにおける一側SA1から制御モジュール14を支持している。図4は、第1の蓄電素子モジュール組合体15Aを第2方向DBにおける他側から示している。図5は、第1方向DA及び第2方向DBの両方に非平行な第3方向DCにおける一側SC1から第1の蓄電素子モジュール組合体15Aを概略的に示している。図6及び図7は、蓄電素子モジュール組合体15に含まれる一つの蓄電素子モジュール20を示している。蓄電素子ユニット10に含まれる複数の蓄電素子モジュール20は、互いに異なる構成を有していても良いし、互いに同一の構成を有していても良い。ただし、汎用性を向上させる観点から、複数の蓄電素子モジュール20は、互いに同一の構成を有することが好ましく、少なくとも互いに同一の部品(例えば、後述するセル30、ケース40、カバー60、タブブロック70、電極部材80)を含むことが好ましい。図示された例において、複数の蓄電素子モジュール20は、互いに同一の構成を有している。
なお、図面間での方向関係を明確化するため、いくつかの図面には、第1方向DA、第2方向DB及び第3方向DCを図面間で共通する方向として矢印で示している。矢印の先端側が、各方向DA,DB,DCの一側SA1,SB2,SC3となる。また、図面の紙面に垂直な方向に沿って紙面の奥に向かう矢印を、例えば図4に示すように、円の中にXを設けた記号により示した。図面の紙面に垂直な方向に沿って紙面から手前に向かう矢印を、例えば図5に示すように、円の中に点を設けた記号により示した。さらに、収納箱11に収容される部品(例えば蓄電素子モジュール組合体15や蓄電素子モジュール20)等を示す図では、収納箱11に収容された状態での方向および向きを示している。同様に、蓄電素子モジュール20に含まれる各部品(例えば、後述するセル30、ケース40、カバー60、タブブロック70、電極部材80)等を示す図では、収納箱11に収容された蓄電素子モジュール20に組み込まれた状態での方向および向きを示している。
図示された例において、第1方向DA、第2方向DB及び第3方向DCは、互いに垂直な関係にある。また、第1方向DAは鉛直方向と平行になっている。第1方向DAにおける一側SA1は、鉛直方向における下側となり、第1方向DAにおける一側とは反対側となる他側は、鉛直方向における上側となり、
蓄電素子モジュール20は、多数のセル30と、セル30を収容する収容体18と、を含んでいる。セル30は、蓄電素子として取り扱われる最小単位である。セル30は、種々の型式を採用することができ、例えばリチウムイオン二次電池とすることができる。図8は、一つの蓄電素子モジュール20に含まれる複数のセル30を示しており、図9は、一つのセル30を示している。一つの蓄電素子モジュール20に含まれる複数のセル30は、互いに同一の構成を有していても良いし、或いは、互いに異なる構成を有していてもよい。
図8及び図9に示すように、セル30は、偏平形状を有している。セル30は、平面視において(第1方向DAからの観察において)、略矩形形状を有している。セル30は、第2方向DBに短手方向を有し、第3方向DCに長手方向を有している。複数のセル30は、積層方向に積層されている。図示された例において、セル30の積層方向は、第1方向DAと平行になっている。セル30は、中央に位置する中央部31Cと、中央部31Cを取り囲む周縁部31Eと、を有している。中央部31Cの厚みは、周縁部31Eの厚みよりも厚くなっている。図示された例において、セル30は、中央部31Cにおいて、第1方向DAにおけるいずれか一方の側に向けて膨出している。複数のセル30は、中央部31Cが少なくとも部分的に互いに第1方向DAに対面するよう、積層されている。図9に示されたセル30は、正極板および負極板を含む複数の電極板32と、複数の電極板32を収容する外装体33と、電極板32と電気的に接続して外装体33の外部まで延び出したタブ35と、を有している。セル30は、一対のタブ35を有している。一対のタブ35は、それぞれ正極端子または負極端子として機能する。なお、図示されたタブ35は、外装体33から延び出した基端部35Aと、基端部35Aに対して屈曲した先端部35Bと、を有している。
セル30は、第2方向DBにおける中心を通過する第1方向DA及び第3方向DCに沿った面を基準面として概ね対称的な構成を有している。また、セル30は、第3方向DCにおける中心を通過する第1方向DA及び第2方向DBに沿った面を基準面として概ね対称的な構成を有している。
一つの蓄電素子モジュール20に含まれる多数のセル30は、直列接続または並列接続により、互いに電気的に接続している。セル30の数量や接続を直列と並列で適宜設定することで、一つのセル30からの出力を、所望の電圧および所望の容量とすることができる。図示された例では、一つのセル30が16個のセル30を含んでいる。とりわけ図10に示された例において、並列接続された二つのセル30が、9組直列接続されている。
図10に示す例において、外装体33は、第1外装材34A及び第2外装材34Bを有している。第1外装材34A及び第2外装材34Bは、周状の縁部において互いに接続、例えば熱溶着されている。第1外装材34Aは、膨出部34APを有している。第1外装材34A及び第2外装材34Bは、第1外装材34Aの膨出部34APの内部に電極板32を収容する空間を形成している。また、膨出部34APは、セル30の中央部31Cを画成している。その一方で、第2外装材34Bは、平坦な板状に形成されている。タブ35は、第1外装材34A及び第2外装材34Bの間を通過して、外装体33の外部まで延び出ている。外装体33は、平面視において(第1方向DAからの観察において)、略矩形形状を有している。外装体33は、第2方向DBに短手方向を有し、第3方向DCに長手方向を有している。
第1外装材34Aは、例えば、エンボス加工によって、膨出部34APを形成される。一般的に、第1外装材34A及び第2外装材34Bは、金属層と、金属層の内側に積層された内側層と、を有している。内側層は、絶縁性を有した層であって、好ましくは熱可塑性を有している。熱可塑性を有した内側層が互いに対面するようにして積層された第1外装材34A及び第2外装材34Bを加熱および加圧することで、第1外装材34A及び第2外装材34Bを周縁部31Eにおいて熱溶着することができる。また、第1外装材34A及び第2外装材34Bが金属層を含むことで、外装体33に剛性を付与することができる。その一方で、金属層を含む外装体33に、他のセル30のタブ35が接触することで、意図しない短絡等が生じ得る。ただし、本実施の形態においては、このような短絡が生じさせないための工夫が成されている。具体的には、後述するタブブロック70及び電極部材80が設けられている。
図10に示された例において、第1外装材34Aが第1方向(積層方向)DAにおける一側SA1を向き第2外装材34Bが第1方向(積層方向)DAにおける他側を向くセルと、第2外装材34Bが第1方向DAにおける一側SA1を向き第1外装材34Aが第1方向DAにおける他側を向くセルとが第1方向(積層方向)DAに交互に配置されている。図示された蓄電素子モジュール20は、第1方向DAにおける他側から順に配置された第1セル30A〜第16セル30Pを含んでいる。
第1方向DAに隣り合い且つ第2外装材34Bが第1方向DAに対面する二つのセル30は、正極端子をなすタブ35同士が第1方向DAに対面し且つ負極端子をなすタブ35同士が第1方向DAに対面するようにして、配置されている。具体的には、第1セル30A及び第2セル30Bが互いの第2外装材34B及びタブ35が対面するようにして積層されている。同様に、第3セル30C及び第4セル30Dが互いの第2外装材34B及びタブ35が対面するようにして積層されている。第5セル30E及び第6セル30Fが互いの第2外装材34B及びタブ35が対面するようにして積層されている。第7セル30G及び第8セル30Hが互いの第2外装材34B及びタブ35が対面するようにして積層されている。第9セル30I及び第10セル30Jが互いの第2外装材34B及びタブ35が対面するようにして積層されている。第11セル30K及び第12セル30Lが互いの第2外装材34B及びタブ35が対面するようにして積層されている。第13セル30M及び第14セル30Nが互いの第2外装材34B及びタブ35が対面するようにして積層されている。第15セル30O及び第16セル30Pが互いの第2外装材34B及びタブ35が対面するようにして積層されている。そして、これらの第1方向DAに隣り合い且つ第2外装材34Bが第1方向DAに対面する二つのセル30において、正極端子をなすタブ35同士が電気的に接続し、負極端子をなすタブ35同士が電気的に接続している。
さらに、第1及び第2セル30A,30Bの負極端子をなすタブ35が第3及び第4セル30C,30Dの正極端子をなすタブ35と電気的に接続されている。第3及び第4セル30C,30Dの負極端子をなすタブ35が第5及び第6セル30E,30Fの正極端子をなすタブ35と電気的に接続されている。第5及び第6セル30E,30Fの負極端子をなすタブ35が第7及び第8セル30G,30Hの正極端子をなすタブ35と電気的に接続されている。第7及び第8セル30G,30Hの負極端子をなすタブ35が第9及び第10セル30I,30Jの正極端子をなすタブ35と電気的に接続されている。第9及び第10セル30I,30Jの負極端子をなすタブ35が第11及び第12セル30K,30Lの正極端子をなすタブ35と電気的に接続されている。第11及び第12セル30K,30Lの負極端子をなすタブ35が第13及び第14セル30M,30Nの正極端子をなすタブ35と電気的に接続されている。第13及び第14セル30M,30Nの負極端子をなすタブ35が第15及び第16セル30O,30Pの正極端子をなすタブ35と電気的に接続されている。
このような複数のセル30においては、タブ35が互いに屈曲した基端部35A及び先端部35Bを含むことで、第2外装材34Bが対面するようにして第1方向DAに積層された二つのセル30の相対位置のずれを効果的に抑制することができる。これにより、蓄電素子モジュール20の耐震性を効果的に向上させることができる。
蓄電素子モジュール20の具体的な構成について更に詳述する。
図11〜図13に示すように、蓄電素子モジュール20は、複数のセルを収容するための収容体18として、ケース40及びカバー60を有している。カバー60は、ケース40に取り外し可能となっている。また、蓄電素子モジュール20は、ケース40に保持されたタブブロック70及び電極部材80と、ケース40に固定された第1端部カバー21及び第2端部カバー22と、を有している。なお、図示された例において、複数のセル30を収容する蓄電素子モジュール20の収容体18は、主たる構成要素として、第1端部カバー21、第2端部カバー22、ケース40、カバー60、タブブロック70及び電極部材80を含んでいる。
ここで、図11は、カバー60をケース40から取り外した状態で蓄電素子モジュール20を示す斜視図であり、図12は、蓄電素子モジュール20の主たる構成を模式的に示す側面図である。また、図13は、第1端部カバー21及びカバー60を取り外した状態で、蓄電素子モジュール20の第1端部カバー21及びカバー60によって覆われる部分を示す斜視図である。また、図14は、ケース40を示す斜視図であり、図15は、ケース40を拡大して示す斜視図である。
複数のセル30を収容するケース40は、全体的な構成として、第1方向DAにおける一側SA1から複数のセル30を支持する底部42と、底部42から第1方向DAに立ち上がった側壁部44と、を有している。ケース40は、第1方向DAにおける他側に開口している。すなわち、ケース40は、底部42に対面する位置に開口部40aを有している。側壁部44は、第2方向DB及び第3方向DCからセル30を取り囲む。より正確には、側壁部44は、第2方向DB及び第3方向DCからセル30の外装体33を取り囲んでいる。側壁部44は、第1方向DAからの観察によって、セル30の外装体33の外縁に沿って延びている。側壁部44には切欠Cが設けられている。切欠Cは、側壁部44のうちの第2方向DBに沿って延びる切欠形成壁部45に設けられている。そして、タブ35は切欠C内に延び入っている。切欠C及び切欠Cに関連した側壁部44については、タブブロック70及び電極部材80とともに後述する。
側壁部44は、第1方向DAに直行する方向、例えば第2方向DBや第3方向DCからセル30に対面している。側壁部44は、第1方向DAに直行する方向、例えば第2方向DBや第3方向DCに沿った、セル30のケース40に対する相対移動を規制する。これにより、複数のセル30を安定してケース40内に保持することができる。一方、ケース40は、第1方向DAに開口部40aを有しており、第1方向DAへのセル30のケース40に対する相対移動を許容する。
カバー60は、第1方向DAに移動可能にケース40に保持されて、ケース40の開口部40aを覆う。カバー60は、ケース40に収容されたセル30を第1方向DAにおける他側から覆う。カバー60は、セル30を保護し、また第1方向DAにおける他側へのセル30のケース40に対する自由な相対移動を規制する。
図11に示すように、カバー60は、カバー本体61及びカバー本体61から延び出した固定部62と、を有している。固定部62は、ケース40の側壁部44に設けられた受け部49と係合可能となっている。固定部62が受け部49と係合することで、カバー60がケース40によって保持される。図示された例において、固定部62は、第1方向DAに移動可能に受け部49と係合する。
図11に示すように、カバー60は、第2方向DBに離間した位置のそれぞれに固定部62を有している。また、カバー60は、第3方向DCに離間した位置のそれぞれに固定部62を有している。複数の固定部62は、第1方向DAに沿って側壁部44に対面する位置に設けられている。図示された例において、側壁部44の第3方向DCに延びる部分のそれぞれに、四つの固定部62が離間して設けられている。したがって、図示された例において、八つの固定部62が一つのカバー60に設けられている。
図11や、第1方向DA及び第2方向DBに沿った断面図である図16に示すように、固定部62は、カバー本体61から第1方向DAに延び出した延出部62aと、延出部62aから第2方向DBに突出した爪部(挿入部)62bと、を有している。固定部62は、例えば樹脂成形物としてカバー本体61と一体的に成形され、弾性変形可能となっている。とりわけ図示された延出部62aは、第1方向DAに沿った長辺と第3方向DCに沿った短辺とを有する板状部として形成されており、第3方向DCに沿った軸線を中心として撓み変形(曲げ変形)し易くなっている。
一方、受け部49は、側壁部44に設けられた穴49aとなっている。受け部49をなす穴49aは、爪部(挿入部)62bの第3方向DCに沿った幅より若干広い幅を有している(図11参照)。また、図16に示すように、受け部49をなす穴49aは、第1方向DAに沿って或る程度の長さを有している。受け部49をなす穴49aは、各固定部62に対応して設けられている。すなわち、受け部49は、側壁部44の第3方向DCに延びる部分の各々に、第3方向DCに離間して四つ設けられている。したがって、側壁部44には、合計で八つの受け部49が設けられている。
なお、図示された側壁部44は、第1方向DAにおける他側となる領域において、二重壁構造を有している。図13や図16において確認できるように、側壁部44は、第1方向DAに沿って底部42から延び出した主壁部44aと、第2方向DBにおける外側、つまり第2方向DBにおいてセル30を収容する空間から離間する側に主壁部44aから延び出した外壁部44bと、を含んでいる。外壁部44bは、第1方向DAにおける他側となる領域のみに設けられている。図16に示すように、主壁部44a及び外壁部44bの間の空間は、第1方向DAにおける他側に開口している。そして、受け部49をなす穴49aは、側壁部44の外壁部44bに設けられている。
なお、主壁部44aの高さは、外壁部44bの高さよりも低くなっている。言い換えると、主壁部44aの第1方向DAにおける最も他側となる位置は、外壁部44bの第1方向DAにおける最も他側となる位置よりも、第1方向DAにおいて他側に位置している。主壁部44aの高さは、カバー本体61の厚みよりも長い長さだけ、外壁部44bの高さよりも低くなっている。このような構成によれば、後述するように、カバー60のカバー本体61が隣に位置する蓄電素子モジュール20と接触することを回避することが可能となる。
固定部62の延出部62aを湾曲させて撓ませることで、爪部(挿入部)62bを受け部49内に挿入することができる。これにより、カバー60は、ケース40によって保持される。そして、図16に点線で示すように、爪部(挿入部)62bが穴49a内で第1方向DAに移動することで、ケース40に保持されたカバー60が、ケース40に対して第1方向DAに移動することができる。
なお、穴49aから爪部62bを押す等して延出部62aを撓ませることで、カバー60をケース40から取り外すことができる。なお、穴49aが設けられた主壁部44aの第2方向DBにおける内側には、すなわち第2方向DBにおけるセル30を収容する空間側には、主壁部44aが設けられている。この主壁部44aが介在することで、延出部62aが撓んだ際に、固定部62がセル30に接触することを効果的に防止することができる。したがって、カバー60をケース40から取り外す際に、固定部62でセル30を損傷させてしまうことを効果的に回避することができる。
ケース40に取り付けられたカバー60がケース40に対して第1方向DAに移動可能とすることで、セル30の厚みのばらつきを吸収することができる。すなわち、スペーサー等で間隔を調整することなく、複数のセル30をそのまま積層してケース40内に収納し、カバー60をケース40に取り付けることができる。したがって、セル30をケース40及びカバー60によって安定して保持及び保護しながら蓄電素子モジュール20の厚みを薄くすることができる。また、スペーサー等で間隔を調整する必要がないので、蓄電素子モジュール20の部品点数を削減して構造を簡易化することができる。したがって、蓄電素子モジュール20や蓄電素子ユニット10の製造コストを削減し且つ生産性を向上させることができる。
図示された例とは異なり、カバー60が受け部49をなす穴49aを有し、ケース40が穴49a内に挿入され且つ穴49a内で第1方向DAに移動可能な爪部(挿入部)62bを有するようにしてもよい。この例によっても、簡易な構造により、カバー60のケース40に対する第1方向DAへの移動を可能にすることができる。
なお、第1方向DAに隣り合うセル30が、接合層38を介して互いに固定されていてもよい(図12参照)。この例によれば、接合層38を用いることで複数のセル30を安定してケース40内に保持することができる。また、セル30の厚みに応じて接合層38の厚みを変更することで、スペーサー等で間隔を調整することなく、セル30の厚みばらつきを効果的に吸収することができる。これにより、汎用性を有した一定の収容体18に複数のセル30を安定して収容することができる。
また、図示された例において、受け部49は穴49aとして構成されている。したがって、爪部(挿入部)62bは、穴49a内でしか移動することができない。すなわち、ケース40に保持されたカバー60のケース40に対する第1方向DAへの移動が一定の範囲内に規制される。このため、カバー60がケース40から外れてしまうことを防止することができる。
さらに、図16に示すように、複数の蓄電素子モジュール20を含む蓄電素子モジュール組合体15において、第1の蓄電素子モジュール20Aの側壁部44が、第1方向DAにおける一側から、第2の蓄電素子モジュール20Bのケース40に接触することで、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bが積み重ねられている。第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bが積み重ねられた状態で、第1の蓄電素子モジュール20Aのカバー60は、第2の蓄電素子モジュール20Bから離間している。つまり、第1の蓄電素子モジュール20A上に積み重ねられた第2の蓄電素子モジュール20Bは、第1の蓄電素子モジュール20Aの側壁部44上に支持されて、カバー60から離間している。したがって、第2の蓄電素子モジュール20Bが、第1の蓄電素子モジュール20Aの複数のセル30を、カバー60を介して、押圧することを効果的に回避することができる。これにより、複数の蓄電素子モジュール20をコンパクトな空間に配置しながら、蓄電素子モジュール20のセル30の損傷を効果的に回避することができる。
とりわけ、図16には、第1の蓄電素子モジュール20Aのカバー60は、第2の蓄電素子モジュール20Bから離間した状態に維持される範囲内で、ケース40に対して移動可能となっている。このような例によれば、第2の蓄電素子モジュール20Bが、第1の蓄電素子モジュール20Aの複数のセル30を、カバー60を介して、押圧することをより効果的に回避することができる。
カバー60は、例えば絶縁性の材料を用いて形成される。カバー60は、全体として、絶縁性の樹脂から一体的に成形され得る。同様に、ケース40も、例えば絶縁性の材料を用いて形成される。ケース40は、後述する部分も含めた全体として、絶縁性の樹脂から一体的に成形され得る。
次に、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bを積み重ねるためのケース40の構成について更に詳述する。
第1方向DA及び第2方向DBに沿った断面図である図16に示すように、複数の蓄電素子モジュール20を含む蓄電素子モジュール組合体15において、第1の蓄電素子モジュール20Aの側壁部44が、第1方向DAにおける一側から、第2の蓄電素子モジュール20Bのケース40に接触することで、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bが積み重ねられている。例えば図14及び図15に示すように、蓄電素子モジュール20は、セル30の短手方向である第2方向DBに離間して設けられ且つ第1方向DAにおける他側に突出した第1突出部51及び第2突出部52を有している。そして、図17に示すように、第1の蓄電素子モジュール20Aは、第1突出部51及び第2突出部52を介して第2の蓄電素子モジュール20Bに接触する。
図17に示すように、第2の蓄電素子モジュール20Bが第1の蓄電素子モジュール20Aの第1突出部51上及び第2突出部52上に支持される。そして、図17や、図4および図5に示すように、第2方向DBにおける第1突出部51及び第2突出部52の間となる領域において、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bを互いから第1方向DAに離間させることが可能となる。
各蓄電素子モジュール20は、積層された多数のセル30を含んでいる。各セル30は充放電時に昇温する。ただし、各蓄電素子モジュール20では、偏平形状のセルが高密度で積層されている。このため、各蓄電素子モジュール20から熱を効率的に放出することができない。すなわち、蓄電素子モジュール20の内部において、著しい温度上昇が生じる可能性がある。セル30が高温に保持されると、蓄電素子モジュール20を有効に機能させることが難しくなる。また、蓄電素子モジュール20の誤動作等に可能性も生じる。
その一方で、本実施の形態では、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bが、第2方向DBにおける第1突出部51及び第2突出部52の間において、第1方向DAに離間している。すなわち、この第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bの間の空隙Vとしての空間に、送風することで、第1の蓄電素子モジュール及び第2の蓄電素子モジュールからの放熱を効果的に促進することができる。或いは、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bの間の空間に、図5に示すように伝熱部材25等を配置することで、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bに熱が溜まってしまうことを効果的に回避することができる。つまり、蓄電素子モジュール組合体15に含まれる蓄電素子モジュール20からの放熱を効果的に促進することができる。結果として、蓄電素子モジュール20の温度上昇を抑制して、蓄電素子モジュール20を有効に機能させることが可能となる。
なお、伝熱部材25としては、熱伝導率の高い材料からなる部材を用いることができる。好ましくは、伝熱部材25の材料として、ケース40をなす材料よりも高い熱伝導率を有した材料が用いられる。より具体的には、伝熱部材25として、十分な熱容量を有した金属板、例えばアルミ製またはアルミ合金製の板材を用いることができる。
なお、図示された例において、第1の蓄電素子モジュール20Aが第2の蓄電素子モジュール20Bに対して鉛直方向における下側に位置して、第1突出部51及び第2突出部52が鉛直方向における上側に突出しているが、この例に限られない。第1の蓄電素子モジュール20Aが第2の蓄電素子モジュール20Bに対して鉛直方向における上側に位置して、第1突出部51及び第2突出部52が鉛直方向における下側に突出していても、同様の作用効果を期待することができる。
第1突出部51及び第2突出部52は、それぞれ、第3方向DCに或る程度の長さを有している。言い換えると、第1突出部51及び第2突出部52は、それぞれ、第3方向DCに或る程度の幅を有している。例えば、第1突出部51及び第2突出部52は、第3方向DCに長く延びていてもよいし、或いは、第3方向DCに連続的に配置された部分の集まりであってもよい。このような、第1突出部51及び第2突出部52によれば、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bを積み重ねた状態に安定して維持することができる。これにより、蓄電素子ユニット10及び蓄電素子モジュール20の耐振動性を向上させることができる。
とりわけ図示された例において、各第1突出部51の第2方向DBに沿った幅は、当該第1突出部51の第3方向DCに沿った幅よりも短い。また、各第2突出部52の第2方向DBに沿った幅は、当該第2突出部52の第3方向DCに沿った幅よりも短い。このような例によれば、第1突出部51と第2突出部52との間に十分な空間を確保して放熱を安定して促進しながら、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bを積み重ねた状態に安定して維持することができる。
図示された例において、セル30の長手方向である第3方向DCに配列された複数の第1突出部51が設けられている。また、セル30の長手方向である第3方向DCに配列された複数の第2突出部52が設けられている。このような例によれば、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bを積み重ねた状態に安定して維持することができる。これにより、蓄電素子モジュール組合体15及び蓄電素子ユニット10の耐振動性を向上させることができる。なお、図示された例において、四つの第1突出部51が設けられ、四つの第2突出部52が設けられている。
また、図示された例において、第1突出部51及び第2突出部52は、ケース40に設けられている。より具体的には、第1突出部51及び第2突出部52は、ケース40の側壁部44に設けられている。このため、図16に示すように、第1の蓄電素子モジュール20Aのカバー60から第2の蓄電素子モジュール20Bを離間させることができる。この例によれば、上述したように、第2の蓄電素子モジュール20Bが、第1の蓄電素子モジュール20Aの複数のセル30を、カバー60を介して、押圧することを効果的に回避することができる。これにより、蓄電素子モジュール20のセル30の損傷を効果的に回避することができる。
具体的な構成として、第1突出部51は、第2方向DBにおける一側SB1に位置している。第2突出部52は、第2方向DBにおける他側に位置している。第1突出部51は、側壁部44から第1方向DAにおける他側に突出した突出部支持部51aを有している。突出部支持部51aは、第1方向DAに隣り合う蓄電素子モジュール20に接触して、当該蓄電素子モジュール20を第1方向DAにおける一側SA1から支持する。同様に、第2突出部52は、側壁部44から第1方向DAにおける他側に突出した突出部支持部52aを有している。突出部支持部52aは、第1方向DAに隣り合う蓄電素子モジュール20に接触して、当該蓄電素子モジュール20を第1方向DAにおける一側SA1から支持する。
図示された例において、突出部支持部51a及び突出部支持部52aは、底部42から第1方向DAにおける他側へ延び上がる複数の内リブ53を有している。内リブ53は、側壁部44を越えて第1方向DAにおける他側へ延び出している。一つの突出部支持部51aをなす複数の内リブ53は、第3方向DCに間隔を開けて複数設けられている。各内リブ53は、第1方向DA及び第2方向DBに広がる板状部となっている。内リブ53は、ケース40を補強する機能を有している。
また、第1突出部51は、突出部支持部51aに接続したガイド部51bを更に有している。ガイド部51bは、隣に位置する蓄電素子モジュール20の突出部支持部51a上に載置された部分と接触して、第1方向DAに積み重ねられた二つの蓄電素子モジュール20の第1方向DAと非平行な方向への相対移動、とりわけ第1方向DAに直交する第2方向DBや第3方向DCへの相対移動を規制する。具体的な構成として、ガイド部51bは、突出部支持部51a上となる空間、言い換えると突出部支持部51aの第1方向DAにおける他側となる空間を、第1方向DAに直交するいずれかの方向から囲んでいる。図示された例において、ガイド部51bは、突出部支持部51a上となる空間を三方から取り囲んでいる。より具体的には、ガイド部51bは、突出部支持部51a上となる空間を第2方向DBにおける一側SB1と第3方向DCにおける両側とから囲んでいる。
同様に、第2突出部52は、突出部支持部52aに接続したガイド部52bを更に有している。ガイド部52bは、隣に位置する蓄電素子モジュール20の突出部支持部52a上に載置された部分と接触して、第1方向DAに積み重ねられた二つの蓄電素子モジュール20の第1方向DAと非平行な方向への相対移動、とりわけ第1方向DAに直交する第2方向DBや第3方向DCへの相対移動を規制する。具体的な構成として、ガイド部52bは、突出部支持部52a上となる空間、言い換えると突出部支持部52aの第1方向DAにおける他側となる空間を、第1方向DAに直交するいずれかの方向から囲んでいる。図示された例において、ガイド部52bは、突出部支持部52a上となる空間を三方から取り囲んでいる。より具体的には、ガイド部52bは、突出部支持部52a上となる空間を第2方向DBにおける他側と第3方向DCにおける両側とから囲んでいる。
このような第1突出部51及び第2突出部52を有する第1の蓄電素子モジュール20Aに対して第1方向DAにおける他側から接触する第2の蓄電素子モジュール20Bは、第1突出部51と接触する第1係合部56と、第2突出部52と接触する第2係合部57と、を有している。第1突出部51と第1係合部56とが接触することで、隣り合う二つの蓄電素子モジュール20の第1方向DAへの相対移動を規制するだけでなく、第1方向DAと非平行な方向への相対移動も規制することができる。同様に、第2突出部52と第2係合部57とが接触することで、隣り合う二つの蓄電素子モジュール20の第1方向DAへの相対移動を規制するだけでなく、第1方向DAと非平行な方向への相対移動も規制することができる。このような構成によれば、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bを積み重ねた状態に安定して維持して、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bの相対移動を規制することができる。すなわち、蓄電素子モジュール組合体15及び蓄電素子ユニット10の耐震性を向上させることができる。なお、図示された例において、四つの第1係合部56が設けられ、四つの第2係合部57が設けられている。
図示された例において、第1係合部56及び第2係合部57は、側壁部44の主壁部44aから第2方向DBにおける外方に膨出した膨出規制部58を有している。膨出規制部58は、第1方向DAにおいて、底部42に接続する位置から側壁部44の外壁部44bに接続する位置まで第1方向DAに延びている。図14から理解されるように、膨出規制部58内には、内リブ53が配置されている。第1係合部56をなす膨出規制部58は、第2方向DBにおける一側SB1に向けて主壁部44aから膨出している。第2係合部57をなす膨出規制部58は、第2方向DBにおける他側に向けて主壁部44aから膨出している。
図示された例において、第1突出部51の突出部支持部51a上に載置された第1係合部56をなす膨出規制部58は、突出部支持部51aに接続したガイド部51bによって、三方から取り囲まれる。より具体的には、膨出規制部58は、ガイド部51bによって第2方向DBにおける一側SB1と第3方向DCにおける両側とから囲まれる。したがって、第1係合部56は、第2方向DBにおける一側SB1への第1突出部51に対する相対移動を規制され且つ第3方向DCへの第1突出部51に対する相対移動を規制される。同様に、第2突出部52の突出部支持部52a上に載置された第2係合部57をなす膨出規制部58は、突出部支持部52aに接続したガイド部52bによって、三方から取り囲まれる。より具体的には、膨出規制部58は、ガイド部52bによって第2方向DBにおける他側と第3方向DCにおける両側とから囲まれる。したがって、第2係合部57は、第2方向DBにおける一側SB1への第2突出部52に対する相対移動を規制され且つ第3方向DCへの第2突出部52に対する相対移動を規制される。このような蓄電素子モジュール組合体15及び蓄電素子ユニット10によれば、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bを積み重ねた状態に安定して維持して、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bの第2方向DB及び第3方向DCへの相対移動を効果的に規制することができる。
なお、既に説明したように、第1方向DAにおける第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bの間となる領域であって且つ第2方向DBにおける第1突出部51及び第2突出部52の間となる領域に、伝熱部材25を設けてもよい。伝熱部材25を設けることで、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bからの放熱を効果的に促進することができる。すなわち、蓄電素子モジュール20の温度上昇を抑制して、蓄電素子モジュール20を有効に機能させることができる。
また、第1方向DAにおける第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bの間となる領域であって且つ第2方向DBにおける第1突出部51及び第2突出部52の間となる領域を、空隙Vとしてもよい。このような構成によっても、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bからの放熱を効果的に促進することができる。すなわち、蓄電素子モジュール20の温度上昇を抑制して、蓄電素子モジュール20を有効に機能させることができる。
次に、ケース40の側壁部44に設けられた切欠C及び切欠Cに関連する側壁部44の構成について説明し、その後、タブブロック70及び電極部材80についても説明する。
例えば図14に示すように、側壁部44には、一対の切欠Cが設けられている。各切欠Cは、側壁部44のうちの第2方向DBに沿って延びる切欠形成壁部45に形成されている。切欠Cは、対応する切欠形成壁部45のうちの第2方向DBにおける中心となる位置に、設けられている。図11や図13に示すように、セル30の一対のタブ35は、ケース40の内部空間から、切欠C内に延び入っている。なお、上述したセル30の形状の対称性によってケース40内におけるセル30の配置によらず、一方のタブ35が一方の切欠C内に入り、他方のタブ35が他方の切欠C内に入る。より具体的には、セル30の中央部31Cが第1方向DAの一側SA1及び他側のいずれに向けて突出するかによらず、また、セル30の正極端子となるタブ35が第2方向DBにおける一側SB1及び他側のいずれに向けて延び出すかによらず、一方のタブ35が一方の切欠C内に入り、他方のタブ35が他方の切欠C内に入る。
図示された例において、側壁部44は、切欠形成壁部45に接続した切欠ガイド壁部46を更に含んでいる。切欠ガイド壁部46は、切欠形成壁部45の切欠Cに隣接する位置から、第3方向DCにおける外側に延び出している。言い換えると、切欠ガイド壁部46は、ケース40のセル30を収容する空間から離間する側に延び出している。切欠ガイド壁部46は、第3方向DCに延びている。一つの切欠Cに対して、当該切欠Cを第2方向DBにおける両側に切欠ガイド壁部46が設けられている。したがって、各タブ35は、一対の切欠ガイド壁部46の間に配置され、切欠ガイド壁部46に案内されて第3方向DCに延びる。このような切欠ガイド壁部46によれば、ケース40にセル30を安定して保持することが可能となる。とりわけ、端子として機能するタブ35の位置が安定するので、蓄電素子モジュール20及び蓄電素子ユニット10の耐震性を効果的に向上させることができる。
図15に示すように、各切欠ガイド壁部46は、第1リブ46a及び第2リブ46bを有している。第1リブ46a及び第2リブ46bは、それぞれ、対応する切欠ガイド壁部46の第2方向DBにおける外側(第2方向DBにおいてケース40の中心から離間する側)の面に設けられている。第1リブ46a及び第2リブ46bは、それぞれ、対応する切欠ガイド壁部46から第2方向DBにおける外側に向けて突出している。第1リブ46a及び第2リブ46bは、第1方向DAに延びている。図示された例において、第1リブ46a及び第2リブ46bは、切欠ガイド壁部46の第1方向DAに沿った全長に亘って延びている。第2リブ46bは、第1リブ46aよりも第3方向DCにおける外側(第3方向DCにおいてケース40の中心から離間する側、言い換えると第3方向DCにおいてケース40のセル30を収容する空間から離間する側)に位置している。第1リブ46aは、第3方向DCにおいて切欠ガイド壁部46と第2リブ46bとの間に位置している。
このようなリブ46a,46bによって、切欠ガイド壁部46に第1凹部48a及び第2凹部48bが形成されている。第1凹部48aは、切欠ガイド壁部46と第1リブ46aの間に形成されている。第2凹部48bは、第1リブ46a及び第2リブ46bの間に形成されている。第1凹部48a及び第2凹部48bは、第2方向DBにおける外側(第2方向DBにおいてケース40の中心から離間する側)に開口している。したがって、第1凹部48a及び第2凹部48bの開口部に対向して切欠ガイド壁部46が位置している。第1凹部48a及び第2凹部48bは、第2方向DBに沿って延びている。
また、図示された例において、第1凹部48a及び第2凹部48bは、切欠ガイド壁部46の第1方向DAに沿った全長に亘って延びている。そして、第1凹部48a及び第2凹部48bは、第1方向DAにおける他側にも開口している。第1凹部48a及び第2凹部48bの第1方向DAにおける他側への開口部に対向する位置に、底部42が位置している。
次に、タブブロック70について説明する。タブブロック70は、セル30の積層方向である第1方向DAに隣り合う二つのセル30のタブの間に配置される。タブブロック70は、絶縁性の材料によって形成される。タブブロック70は、例えば、樹脂成形物とすることができる。タブブロック70は、第1方向DAに隣り合って積層された二つのセル30のタブ35の間を絶縁する。また、以下に説明するタブブロック70は、ケース40に対してセル30を位置決めする機能も有している。
図10を参照して説明したように、図示された蓄電素子モジュール20の一例において、第1セル30A〜第16セル30Pが、第1方向DAに沿って積層されている。そして、第3方向DCにおける一側SC1において、第2セル30Bと第3セル30Cとの間でタブ35同士が絶縁され、第6セル30Fと第7セル30Gとの間でタブ35同士が絶縁され、第10セル30Jと第11セル30Kとの間でタブ35同士が絶縁され、第14セル30N及び第15セル30Oとの間でタブ35同士が絶縁される。したがって、図16に示すように、第3方向DCにおける一側SC1において、第2セル30Bと第3セル30Cとの間、第6セル30Fと第7セル30Gとの間、第10セル30Jと第11セル30Kとの間、第14セル30N及び第15セル30Oとの間に、タブブロック70が設けられている。
また、図示された例において、第3方向DCにおける他側において、第4セル30Dと第5セル30Eとの間でタブ35同士が絶縁され、第8セル30Hと第9セル30Iとの間でタブ35同士が絶縁され、第12セル30Lと第13セル30Mとの間でタブ35同士が絶縁される。したがって、図16に示すように、第3方向DCにおける他側において、第4セル30Dと第5セル30Eとの間、第8セル30Hと第9セル30Iとの間、第10セル30Jと第11セル30Kとの間、第12セル30Lと第13セル30Mとの間に、タブブロック70が設けられている。
図18に示された一具体例としてのタブブロック70は、切欠Cに配置される絶縁ベース部71と、絶縁ベース部71に接続した内側部72及び外側部73と、外側部73に接続した接続ガイド部74と、を有している。絶縁ベース部71は、第1方向DAにおいて、積層されるべき二つのセル30のタブ35の間に位置する。図示された例において、絶縁ベース部71は、側壁部44の一対の切欠ガイド壁部46の間に位置する。絶縁ベース部71が切欠ガイド壁部46に接触することで、絶縁ベース部71がケース40に対して
第2方向DBに移動することが規制される。
内側部72は、第3方向DCにおける内側(第3方向DCにおいてケース40の中心に近接する側)から絶縁ベース部71に接続している。内側部72は、ケース40に取り囲まれたセル30を収容するための空間内、とりわけ外装体33を収容するための空間内に位置する。内側部72の第2方向DBに沿った幅は、絶縁ベース部71の第2方向DBに沿った幅よりも広い。更に、内側部72の第2方向DBに沿った幅は、切欠Cの第2方向DBに沿った幅よりも広い。とりわけ、内側部72は、切欠ガイド壁部46よりも第2方向DBにおいて外側まで延びている。したがって、内側部72が側壁部44(とりわけ切欠ガイド壁部46や切欠形成壁部45)に接触することで、タブブロック70がケース40に対して第3方向DCにおける外側に相対移動することを規制することができる。
外側部73は、第3方向DCにおける外側(第3方向DCにおいてケース40の中心から離間する側)から絶縁ベース部71に接続している。外側部73は、ケース40に取り囲まれたセル30を収容するための空間内に位置する。外側部73の第2方向DBに沿った幅は、絶縁ベース部71の第2方向DBに沿った幅よりも広い。更に、外側部73の第2方向DBに沿った幅は、切欠Cの第2方向DBに沿った幅よりも広い。とりわけ、外側部73は、切欠ガイド壁部46よりも第2方向DBにおいて外側まで延びている。したがって、外側部73が側壁部44(とりわけ切欠ガイド壁部46)に接触することで、タブブロック70がケース40に対して第3方向DCにおける内側に相対移動することを規制することができる。
なお、図示された例において、外側部73の第1方向DAに沿った厚みは、絶縁ベース部71の第1方向DAに沿った厚みよりも薄くなっている。同様に、外側部73の第1方向DAに沿った厚みは、内側部72の第1方向DAに沿った厚みよりも薄くなっている。一方、図9及び図10を参照して説明したように、図示されたタブ35は、外装体33から第1方向DAにおける外側に延び出した基端部35Aと、基端部35Aに対して屈曲した先端部35Bと、を有している。先端部35Bは、第1方向DAに延びている。厚みの薄くなった外側部73は、先端部35Bに第1方向DAから対面する位置に配置されている。この結果、第1方向DAに沿った隙間が狭くなったタブ35の先端部35Bの間を、タブブロック70が通過することができる。二つのタブ35を絶縁する観点から、外側部73も絶縁性を有していることが好ましい。
接続ガイド部74は、各タブブロック70に一対設けられている。接続ガイド部74は、第2方向DBにおける両外側から切欠ガイド壁部46に対面する位置に配置される。すなわち、各接続ガイド部74と絶縁ベース部71との間に、当該接続ガイド部74に対応する側の切欠ガイド壁部46が位置するようになる。各接続ガイド部74は、接続突出片75を有している。接続突出片75は、第1方向DA及び第2方向DBに広がる板状部となっている。
各接続突出片75は、第2方向DBにおける内側に向けて、すなわち切欠ガイド壁部46に向けて突出している。図20に示すように、接続突出片75は、切欠形成壁部45と第1リブ46aとの間に形成された溝状の第1凹部48aに挿入される。ここで、図20は、セル30を取り除いて、一つのタブブロック70及びタブブロック70上に設けられた電極部材80をケース40とともに示す斜視図である。
接続突出片75は、凸部76として、第1凹部48aを移動可能となっている。第1凹部48aは第1方向DAに延びている。そして、接続突出片75によって形成された凸部76は、第1方向DAに第1凹部48a内を移動可能となっている。その一方で、接続突出片75によって形成された凸部76が切欠形成壁部45や第1リブ46aに接触することで、タブブロック70のケース40に対する第3方向DCへの相対移動が規制される。また、接続突出片75によって形成された凸部76が切欠ガイド壁部46に接触することで、又は、凸部76が第1リブ46a又は第2リブ46bに接触することで、タブブロック70のケース40に対する第2方向DBへの相対移動が規制される。
なお、図13に示すように、第1方向DAに沿って延びる一つの第1凹部48a内に、第1方向DAに配列された複数のタブブロック70の凸部76が入っている。そして、ケース40は、タブブロック70の第1方向DAへのケース40に対する相対移動を許容し、タブブロック70の第2方向DBや第3方向DCへのケース40に対する相対移動を規制するようして、複数のタブブロック70を保持している。
タブブロック70は、絶縁性材料を用いて形成される。タブブロック70の絶縁ベース部71、内側部72、外側部73及び接続ガイド部74は、絶縁性の樹脂を用いて一体的に成形されていてもよい。
ところで、図12に模式的に示すように、タブブロック70は、セル30の積層方向である第1方向DAに直交する方向に沿ってセル30の中央部31Cからずれた位置に設けられている。図示された例において、タブブロック70は、第1方向DAに直交する第3方向DCに沿って中央部31Cからずれた位置に設けられている。すなわち、タブブロック70は、第1方向DAへの投影において、セル30の中央部31Cと重ならない。とりわけ図示された例において、タブブロック70は、第1方向DAへの投影において、セル30の周縁部31Eのみと重なり合うようにして、絶縁されるべき隣り合う二つのセル30のタブ35の間に位置している。
このように中央部31Cからずれた位置において二つのセル30のタブ35の間に絶縁性のタブブロック70を介在させることによって、絶縁されるべき隣り合う二つのセル30のタブ35を絶縁することができる。また、タブブロック70を介在させることで、複数のセル30の周縁部31Eにおける撓みを効果的に防止し、セル30の周縁部31Eにおける姿勢を保つことができる。したがって、セル30の撓み等にともなったタブ35の移動を効果的に規制することができ、これにより、タブブロック70によって隣り合う二つのセル30のタブ35の絶縁を安定して確保することができる。また、タブブロック70をセル30の中央部31Cに対面しない位置に配置することで、タブブロック70によって絶縁される二つのセル30を、その中央部31Cが第1方向DAにおいて近接するようにして、配置することができる。これにより、二つのセル30の絶縁を安定して確保することができるとともに、複数のセル30を含む蓄電素子モジュール20を小型化することができる。
加えて、複数のセル30の周縁部における撓みを効果的に防止することができるので、セルの意図しない損傷等を効果的に回避することも可能となる。
また、ケース40は、タブブロック70の第1方向DAへのケース40に対する相対移動を許容する。その一方で、ケース40は、タブブロック70の第1方向DAと非平行な方向、とりわけ第1方向DAへ直交する第2方向DBや第3方向DCへのケース40に対する相対移動を規制する。ケース40がタブブロック70をこのように支持することで、ケース40に支持されたタブブロック70が、セル30の厚みばらつきに追従して、セル30の積層方向である第1方向DAへ移動することができる。これにより、タブブロック70を用いた絶縁を安定して確保することができる。
さらに、タブブロック70は、少なくとも部分的にケース40の側壁部44に形成された切欠Cに配置されている。このような構成によれば、ケース40に対するタブブロック70の相対移動を効果的に抑制することができる。これにより、近接配置された隣り合う二つのセル30のタブ35を、簡易な構成により、絶縁することができる。
さらに、タブブロック70は側壁部44によって支持され、セル30はタブブロック70を支持する側壁部44によって区画された空間に収容されている。このような構成によれば、セル30とタブブロック70との相対移動を効果的に抑制することができる。したがって、近接配置された隣り合う二つのセル30のタブ35を、簡易な構成により、安定して絶縁することができる。
さらに、側壁部44は、セル30の積層方向である第1方向DAに延びる第1凹部48aを有し、タブブロック70は、第1凹部48aに挿入され且つ第1凹部48aに対して第1方向DAに相対移動可能な凸部76を有している。このような構成によれば、タブブロック70が、セル30の厚みばらつきに追従して第1方向DAへ移動することができる。これにより、簡易な構成を採用しながら安定して絶縁を確保することができる。
ただし、上述した例に限られず、タブブロック70の接続突出片75によって形成される凸部76が、第1凹部48aではなく第2凹部48b内に挿入されるようにしてもよい。また、上述した例とは異なり、タブブロック70が、セル30の積層方向である第1方向DAに延びる凹部を有し、側壁部44が、タブブロック70の凹部に挿入され且つタブブロック70の凹部に対して第1方向DAに相対移動可能な凸部を有するようにしてもよい。これらの変形例によっても、同様の作用効果を奏することができる。
さらに、図示された例において、膨出部34APを有する第1外装材34Aが第1方向DAにおける一側SA1を向き第2外装材34Bが第1方向DAにおける他側を向くセルと、第2外装材34Bが第1方向DAにおける一側SA1を向き第1外装材34Aが第1方向DAにおける他側を向くセルと、が第1方向DAに交互に積層されている。そして、図12に示すように、タブブロック70は、第1外装材34Aが互いに対面するようにして積層された二つのセルの間に、配置されている。このような構成によれば、隣り合う二つのセル30のタブ35の絶縁を確保しながら、当該二つのセル30の中央部31Cが第1方向DAに近接するように配置することができる。すなわち、積層された複数の30の第1方向DAの厚みを薄くすることができる。また、複数のセル30の周縁部31Eにおける撓みを防止してセル30の姿勢を保つことができる。これにより、二つのセル30の絶縁を安定して確保することができるとともに、セル30の意図しない損傷等を効果的に回避することができる。
なお、図12に示すように、このような構成において、タブブロック70の第1方向DAに沿った厚みTxは、第1方向DAにおけるセル30の中央部31Cにおける突出長さLxの二倍以下であることが好ましい。このような範囲にタブブロック70の厚みTxを設定することで、蓄電素子モジュール20の厚みを薄型化することが可能となる。また、セル30の周縁部31Eにおける撓みを防止する観点から、タブブロック70の第1方向DAに沿った厚みTxは、第1方向DAにおけるセル30の中央部31Cにおける突出長さLxより大きいことが好ましい。なお、図示された例において、第1方向DAにおけるセル30の中央部31Cにおける突出長さLxは、第1外装材34Aの膨出部34APにおける第1方向DAへの突出長さに一致する。
ここで、図21は、図13に対応する図であって、第1セル30A及び第2セル30Bを取り除いた状態を示す斜視図である。図21に示すように、また図12に模式的に示すように、ケース40に支持されたタブブロック70の内側部72は、第3方向DCにおける外側(第3方向DCにおいて中心から離間する側)からセル30の中央部31Cに接触することで、ケース40に対する当該セル30の第1方向DAに直交する方向への移動を規制することができる。言い換えると、側壁部44は、タブブロック70を介して複数のセル30の中央部31Cに接触することで、複数のセル30の第1方向DAに非平行な方向、とりわけ第1方向DAに直交する第3方向DCへの移動を規制する。このような構成により、複数のセル30を安定してケース40内に保持することができる。とりわけ、セル30の中央部31Cは、第1方向DAに一定の長さを有している。したがって、タブブロック70とセル30の中央部31Cとの接触により、第1方向DAに直交する方向に沿ったセル30のケース40に対する相対移動を安定して規制することができる。
図12に示すように、このような構成において、タブブロック70の第1方向DAに沿った厚みTxは、第1方向DAにおけるセル30の中央部31Cにおける突出長さLxより大きいことが好ましい。このような範囲に厚みを設定することで、蓄電素子モジュール20に含まれる多数のセル30のケース40に対する相対移動をより安定して規制することができる。
次に、電極部材80について更に詳述する。電極部材80は、セル30の積層方向である第1方向DAに隣り合う二以上のセル30のタブ35と電気的に接続する。タブ35は、導電性材料、典型的には金属を用いて形成される。
図示された蓄電素子モジュール20の一例に含まれる第1セル30A〜第16セル30Pの電気的な接続については、既に図10を参照して説明したとおりである。そして、図12に示すように、第2外装材34Bが対面するようにして第1方向DAに積層された隣り合う二つの蓄電素子モジュール20の正極端子をなすタブ35同士が、電極部材80に固定されて電気的に接続されている。また、第2外装材34Bが対面するようにして第1方向DAに積層された隣り合う二つの蓄電素子モジュール20の負極端子をなすタブ35同士が、電極部材80に固定されて電気的に接続されている。
さらに、図12に示された例では、第3方向DCにおける一側SC1において、第3セル30C、第4セル30D、第5セル30E及び第6セル30Fのタブ35が、互いに電気的に接続し、同一の電極部材80に固定されている。また、第7セル30G、第8セル30H、第9セル30I及び第10セル30Jのタブ35が、互いに電気的に接続し、同一の電極部材80に固定されている。さらに、第11セル30K、第12セル30L、第13セル30M及び第14セル30Nのタブ35が、互いに電気的に接続し、同一の電極部材80に固定されている。
さらに、図12に示された例では、第3方向DCにおける他側において、第1セル30A、第2セル30B、第3セル30C及び第4セル30Dが、互いに電気的に接続し、同一の電極部材80に固定されている。第5セル30E、第6セル30F、第7セル30G及び第8セル30Hが、互いに電気的に接続し、同一の電極部材80に固定されている。第9セル30I、第10セル30J、第11セル30K及び第12セル30Lが、互いに電気的に接続し、同一の電極部材80に固定されている。第13セル30M、第14セル30N、第15セル30O及び第16セル30Pが、互いに電気的に接続し、同一の電極部材80に固定されている。
図19に示された電極部材80の一例は、曲げられた板状材となっている。この電極部材80は、細長い導通ベース部81と、導通ベース部81に対して接続した一対の連結部82と、連結部82に接続した一対の接続端部83と、を有している。このような電極部材80は、金属製の細長い板材を折り曲げることで作製され得る。
導通ベース部81は、第2方向DBに細長く延びている。導通ベース部81は、第1方向DA及び第2方向DBに広がる板状部となっている。導通ベース部81は、ケース40の切欠Cに、第3方向DCにおける外側(第3方向DCにおいてセル30を収容する空間から離間する側)から対面する位置に配置されている。導通ベース部81には、配線等を接続するために用いられる螺子を固定するための螺子穴が設けられている。
連結部82は、導通ベース部81の第2方向DBにおける両端部に接続している。連結部82は、第1方向DA及び第3方向DCに広がる板状部となっている。接続端部83は、連結部82の第3方向DCにおける内側(第3方向DCにおけるセル30を収容する空間の側)の端部に接続している。接続端部83は、第1方向DA及び第2方向DBに広がる板状部となっている。接続端部83は、第3方向DCにおける内側(第3方向DCにおけるセル30を収容する空間の側)から導通ベース部81に対面している。
各接続端部83は、第2方向DBにおいて、ケース40の側壁部44の切欠ガイド壁部46に対面している。各接続端部83は、第2方向DBにおける内側に向けて、すなわち切欠ガイド壁部46に向けて突出している。図20に示された接続端部83は、第1リブ46aと第2リブ46bとの間に形成された溝状の第2凹部48bに挿入されている。また、接続端部83は、切欠形成壁部45と第1リブ46aとの間に形成された溝状の第1凹部48aにも挿入され得るようになっている。接続端部83を第1凹部48a又は第2凹部48bに挿入することで、電極部材80はケース40によって保持されるようになる。なお、接続端部83を第2凹部48bに挿入した場合、接続端部83を第2凹部48bに挿入した場合と比較して、電極部材80は第3方向DCにおける外側に位置するようになる。
接続端部83は、凸部84として、第1凹部48a及び第2凹部48bを移動可能となっている。上述したように、第1凹部48a及び第2凹部48bは第1方向DAに延びている。そして、接続端部83によって形成された凸部84は、第1方向DAに第1凹部48a内を移動可能となっており、また、第1方向DAに第2凹部48b内を移動可能となっている。その一方で、接続端部83によって形成された凸部84は、切欠形成壁部45、第1リブ46a、第2リブ46bに接触することで、電極部材80のケース40に対する第3方向DCへの相対移動が規制される。また、接続端部83によって形成された凸部84が切欠ガイド壁部46に接触することで、又は、連結部82が第1リブ46a又は第2リブ46bに接触することで、電極部材80のケース40に対する第2方向DBへの相対移動が規制される。
なお、図13に示すように、第1方向DAに沿って延びる一つの第1凹部48a又は第2凹部48b内に、第1方向DAに配列された複数の電極部材80の凸部84が挿入され得る。この場合、ケース40は、電極部材80の第1方向DAへのケース40に対する相対移動を許容し、電極部材80の第2方向DBや第3方向DCへのケース40に対する相対移動を規制するようして、複数の電極部材80を保持している。
上述したように、タブ35は、外装体33から延び出した基端部35Aと、基端部35Aに対して屈曲した先端部35Bと、を有している。そして、電極部材80と電気的に接続する二以上のタブの先端部35Bは、電極部材80の導通ベース部81上において互いに面接触した状態で、導通ベース部81に固定されている。このような構成によれば、電気的に接続されるべきタブ35が面接触した状態に安定して維持されるので、この二つのタブ35の電気的な接続を安定して確保することができる。また、タブ35を含むセル30と電極部材80との相対移動を安定して規制することもできる。
とりわけ、図示された例において、タブ35の基端部35Aは第1方向DAに直交する方向(とりわけ第3方向DC)に延び、先端部35Bは第1方向DAに延びている。したがって、隣り合う二つのセル30のタブ35の電気的な接続を安定して確保することができる。また、タブ35を含むセル30と電極部材80との相対移動、とりわけ第1方向DAに直交する方向への相対移動を、より安定して規制することができる。
図12に模式的に示すように、電極部材80は、タブブロック70と同様に、セル30の積層方向である第1方向DAに直交する方向に沿ってセル30の中央部31Cからずれた位置に設けられている。図示された例において、電極部材80は、第1方向DAに直交する第3方向DCに沿って中央部31Cからずれた位置に設けられている。すなわち、電極部材80は、第1方向DAへの投影において、セル30の中央部31Cと重ならない。とりわけ図示された例において、電極部材80は、第1方向DAへの投影において、セル30の周縁部31Eのみと重なり合うようにして、電気的に接続されるべき隣り合う二つのセル30のタブ35の間に位置している。
このように中央部31Cからずれた位置において二つのセル30のタブ35の間に電極部材80を介在させることによって、当該二つのセル30の周縁部31Eにおける撓みを効果的に防止してセル30の姿勢を保つことができる。したがって、タブ35の意図しない短絡、例えば一つのセル30のタブ35と他のセル30の外装体33との接触に起因した短絡等を効果的に回避することができる。また、電極部材80をセル30の中央部31Cに対面しない位置に配置することで、セル30の中央部31Cが積層方向に互いに近接するようにして、複数のセル30を積層することができる。これにより、二つのセル30の電気的接続を安定して確保することができるとともに、複数のセル30を含む蓄電素子モジュール20を小型化することができる。加えて、複数のセル30の周縁部における撓みを効果的に防止することができるので、セル30の意図しない損傷等を効果的に回避することも可能となる。
なお、第1セル30A及び第2セル30Bの正極端子をなすタブ35と電気的に接続した電極部材80Aは、互いに絶縁されるべき第2セル30B及び第3セル30Cの間に設けられている。同様に、第15セル30O及び第16セル30Pの負極端子をなすタブ35と電気的に接続した電極部材80Bは、互いに絶縁されるべき第14セル30N及び第15セル30Oの間に設けられている。これらの電極部材80A及び電極部材80Bが配置される二つのセル30の間には、上述したタブブロック70も設けられている。
電極部材80Aは、第1方向DAにおいて、タブブロック70と第2セル30Bとの間に位置している。そして、タブブロック70は、電極部材80Aと第3セル30Cとの間に位置して、電極部材80Aを第3セル30Cから絶縁している。電極部材80Bは、第1方向DAにおいて、タブブロック70と第15セル30Oとの間に位置している。そして、タブブロック70は、電極部材80Aと第14セル30Nとの間に位置して、電極部材80Aを第14セル30Nから絶縁している。
電極部材80A及び電極部材80Bは、タブブロック70の外側部73上に設けられている。上述したように、外側部73の厚みは薄くなっている。また、電極部材80の第1方向DAに沿った厚みは、タブブロック70の第1方向DAに沿った最大厚みより薄くなっている。図示された例において、電極部材80の第1方向DAに沿った厚みは、タブブロック70の絶縁ベース部71の厚みより薄くなっている。そして、図12に示すように、電極部材80A及び電極部材80Bは、第1方向DAにおいて、タブブロック70が配置されている領域内に位置している。すなわち、タブブロック70は、外側部73において電極部材80の配置スペースを確保しながら、絶縁ベース部71又は内側部72において二つのセル30を第1方向DAに互いにから離間させて、二つのセル30のタブ35の絶縁を確保している。
その一方で、これらの電極部材80A及び電極部材80B以外の電極部材80は、第1方向DAにおいて、互いに電気的に接続されるべき二つのセル30の間に配置されている。そして、電気的に接続される二つのセル30のうちの第1方向DAにおける一側SA1(例えば下側)に位置するタブ35の先端部35Bは、当該タブ35の基端部35Aに対して屈曲し、当該タブ35の基端部35Aから第1方向DAにおける他側(例えば上側)に延び出している。電気的に接続される二つのセルのうちの第1方向DAにおける他側(例えば上側)に位置するタブ35の先端部35Bは、当該タブ35の基端部35Aに対して屈曲し、当該タブ35の基端部35Aから第1方向DAにおける一側(例えば下側)に延び出している。このような構成によれば、セル30が、厚みが薄くなった周縁部31Eにおいて撓むことを効果的に防止して姿勢を保つことができる。セル30に撓み等の変形を効果的に防止することで、タブ35の意図しない短絡、例えば一つのセル30のタブ35と他のセル30の外装体33との接触に起因した短絡等を効果的に回避することができる。
なお、図20に示すように、電極部材80A及び電極部材80Bの接続端部83によって形成される凸部84は側壁部44の第2凹部48bに挿入され、タブブロック70の接続突出片75によって形成される凸部76は側壁部44の第1凹部48aに挿入されている。電極部材80A及び電極部材80B以外の電極部材80について、接続端部83によって形成される凸部84は、側壁部44の第2凹部48bに挿入されてもよいし、図示されているように第1凹部48aに挿入されていてもよい。
また、ケース40は、電極部材80の第1方向DAへのケース40に対する相対移動を許容し、電極部材80の第1方向DAへ直交する方向へのケース40に対する相対移動を規制するよう、電極部材80を支持する。このような構成によれば、ケース40に保持された電極部材80が、セル30の厚みばらつきに追従して積層方向へ移動することができるので、電極部材80を介してセルとの電気的接続を安定して確保することができる。
さらに、電極部材80は、複数のセル30のタブ35が通過する切欠Cを形成する側壁部44によって支持されている。このような構成によれば、ケース40に対する電極部材80の相対移動を効果的に抑制することができる。これにより、隣り合う二つのセル30のタブ35を、簡易な構成により、電気的に接続することができる。とりわけ、タブ35がケース40の側壁部44に対する相対移動を規制されることで、タブ35と側壁部44に支持された電極部材80との相対移動を効果的に抑制することができる。これにより、セル30との電気的な接続を安定して確保することができる。
さらに、ケース40の側壁部44は第1方向DAに延びる第1凹部48a及び第2凹部48bを有している。そして、電極部材80は第1凹部48a及び第2凹部48bの少なくとも一方に挿入され且つ当該凹部に対して第1方向DAに相対移動可能な凸部84を有している。このような構成によれば、ケース40に保持された電極部材80が、セル30の厚みばらつきに追従して第1方向DAへ移動することができる。これにより、簡易な構成を採用しながら安定してセル30のタブ35との電気的な接続を確保することができる。
ただし、上述した例に限られず、電極部材80が、セル30の積層方向である第1方向DAに延びる凹部を有し、側壁部44が、電極部材80の凹部に挿入され且つ電極部材80の凹部に対して第1方向DAに相対移動可能な凸部を有するようにしてもよい。この変形例によっても、同様の作用効果を奏することができる。
さらに、図示された例において、膨出部34APを有する第1外装材34Aが第1方向DAにおける一側SA1を向き第2外装材34Bが第1方向DAにおける他側を向くセルと、第2外装材34Bが第1方向DAにおける一側SA1を向き第1外装材34Aが第1方向DAにおける他側を向くセルと、が第1方向DAに交互に積層されている。そして、図12に示すように、電極部材80は、第1外装材34Aが互いに対面するようにして積層された二つのセルの間に、配置されている。このような構成によれば、隣り合う二つのセル30のタブ35の間に電極部材80を配置して二つのセル30のタブ35の間の電気的接続を安定して確保しながら、当該二つのセル30の中央部31Cが第1方向DAに近接するように配置することができる。すなわち、積層された複数の30の第1方向DAの厚みを薄くすることができる。また、複数のセル30の周縁部31Eにおける撓みを防止して姿勢を保つことができる。これにより、二つのセル30の電気的接続を安定して確保することができるとともに、セル30の意図しない損傷等を効果的に回避することができる。
なお、図12に示すように、このような構成において、タブブロック70の第1方向DAに沿った厚みTyは、第1方向DAにおけるセル30の中央部31Cにおける突出長さLxの二倍以下であることが好ましい。このような範囲に電極部材80の厚みTyを設定することで、蓄電素子モジュール20の厚みを薄型化することが可能となる。また、セル30の周縁部31Eにおける撓みを防止する観点から、電極部材80の第1方向DAに沿った厚みTyは、第1方向DAにおけるセル30の中央部31Cにおける突出長さLxより大きいことが好ましい。なお、図示された例において、第1方向DAにおけるセル30の中央部31Cにおける突出長さLxは、第1外装材34Aの膨出部34APにおける第1方向DAへの突出長さに一致する。
以上に説明してきた一実施の形態において、蓄電素子モジュール20は、第1方向(積層方向)DAに積層された複数のセル30と、複数のセル30を収容するケース40であって第1方向DAにおける一側SA1から複数のセル30を支持する底部42と底部42から第1方向DAへ立ち上がった側壁部44とを有するケース40と、第1方向DAにおける他側に開口したケース40の開口部40aを覆うカバー60と、を含んでいる。そして、カバー60は、第1方向DAに移動可能にケース40に保持される。このような一実施の形態によれば、ケース40に取り付けられたカバー60がケース40に対して第1方向DAに移動可能であるため、セル30の厚みのばらつきを吸収することができる。すなわち、複数のセル30を近接して積層してケース40内に収納し、カバー60をケース40に取り付けることができる。したがって、セル30をケース40及びカバー60によって安定して保持及び保護しながら蓄電素子モジュール20の厚みを薄くすることができる。これにより、蓄電素子モジュール20及び蓄電素子ユニット10のエネルギー効率を改善することができる。また、一例としてスペーサーを不要とする例部品点数を削減して構造を簡易化することができるので、蓄電素子モジュール20及び蓄電素子ユニット10の製造コストを削減し且つ生産性を向上させることができる。
また、この一実施の形態において、蓄電素子モジュール組合体15は、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bを有し、第1の蓄電素子モジュール20Aの側壁部44が、第1方向DAにおける一側から、第2の蓄電素子モジュール20Bのケース40に接触することで、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bが積み重ねられる。そして、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bが積み重ねられた状態で、第1の蓄電素子モジュール20Aのカバー60は、第2の蓄電素子モジュール20Bから離間している。このような一実施の形態によれば、第1の蓄電素子モジュール20A上に積み重ねられた第2の蓄電素子モジュール20Bは、第1の蓄電素子モジュール20Aの側壁部44上に支持されて、カバー60から離間している。したがって、第2の蓄電素子モジュール20Bが、第1の蓄電素子モジュール20Aの複数のセル30を、カバー60を介して、押圧することを効果的に回避することができる。これにより、複数の蓄電素子モジュール20を小型化された空間に配置しながら、蓄電素子モジュール20のセル30の損傷を効果的に回避することができる。
別の観点から、以上に説明してきた一実施の形態において、蓄電素子モジュール組合体15は、第1方向(積層方向)DAに積み重ねられた複数の蓄電素子モジュール20を有し、各蓄電素子モジュール20が複数のセル30を有している。複数の蓄電素子モジュール20に含まれる第1の蓄電素子モジュール20Aが、複数の蓄電素子モジュール20に含まれる第2の蓄電素子モジュール20Bに第1方向(積層方向)DAにおける一側SA1から接触することで、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bが積み重ねられる。第1の蓄電素子モジュール20Aは、第1方向DAにおける他側に突出して第2の蓄電素子モジュール20Bに接触する第1突出部51及び第2突出部52を有している。第1突出部51及び第2突出部52は、第1方向DAに直交する第2方向DBに互いから離間している。そして、第2方向DBにおける第1突出部51及び第2突出部52の間となる領域において、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bは互いから第1方向DAに離間している。このような一実施の形態によれば、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bが、第2方向DBにおける第1突出部51及び第2突出部52の間において、第1方向DAに離間している。すなわち、この第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bの間の空間に、送風することで、或いは、伝熱部材25を配置することで、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bに熱が溜まってしまうことを効果的に回避して、第1の蓄電素子モジュール20A及び第2の蓄電素子モジュール20Bからの放熱を効果的に促進することができる。すなわち、蓄電素子モジュール20の温度上昇を抑制して、蓄電素子モジュール20を有効に機能させることができる。
更に別の観点から、以上に説明してきた一実施の形態において、蓄電素子モジュール20は、第1方向(積層方向)DAに積層された複数のセル30と、第1方向DAに隣り合う或る二つのセル30のタブ35の間に配置された絶縁性のタブブロック70と、を有する。各セル30は周縁部31Eにタブ35を有し、周縁部31Eにおける厚みが周縁部31Eによって取り囲まれる中央部31Cの厚みよりも薄くなっている。絶縁性のタブブロック70は、第1方向DAに直交する方向に沿って中央部31Cからずれた位置に設けられている。このような一実施の形態によれば、二つのセル30の間にタブブロック70を介在させることによって、複数のセル30の周縁部31Eにおける撓みを効果的に防止して姿勢を保つことができる。したがって、タブブロック70によって隣り合う二つのセル30のタブ35の絶縁を確保することができる。また、タブブロック70をセル30の周縁部31Eに対面しない位置に配置することで、タブブロック70によって絶縁される二つのセル30を、その中央部31Cが第1方向DAに近接するようにして、配置することができる。これにより、二つのセル30の絶縁を安定して確保することができるとともに、複数のセル30を含む蓄電素子モジュール20を小型化することができる。結果として、蓄電素子モジュール20及び蓄電素子ユニット10のエネルギー効率を改善することができる。加えて、複数のセル30の周縁部31Eにおける撓みを効果的に防止することができるので、セル30の意図しない損傷等を効果的に回避することも可能となる。
更に別の観点から、以上に説明してきた一実施の形態において、蓄電素子モジュール20は、第1方向(積層方向)DAに積層された複数のセル30と、第1方向DAに隣り合い互いに電気的に接続された或る二つのセル30のタブ35の間に配置され、電気的に接続された二つのセル30と電気的に接続した電極部材(バスバー)80と、を有する。各セル30は周縁部31Eにタブ35を有し、周縁部31Eにおける厚みが周縁部31Eによって取り囲まれる中央部31Cの厚みよりも薄くなっている。そして、電極部材80は、第1方向DAに直交する方向に中央部31Cからずれた位置に設けられている。このような一実施の形態によれば、電極部材80を用いることで、二つのセル30を安定して電気的に接続することができる。また、電極部材80をセル30の中央部31Cに対面しない位置に配置することで、電極部材80によって電気的に接続される二つのセル30を、その中央部31Cが第1方向DAに近接するようにして、配置することができる。これにより、二つのセル30の電気的接続を安定して確保することができるとともに、複数のセル30を含む蓄電素子モジュール20を小型化することができる。結果として、蓄電素子モジュール20及び蓄電素子ユニット10のエネルギー効率を改善することができる。加えて、二つのセル30の間に電極部材80を介在させることによって、複数のセル30の周縁部31Eにおける撓みを効果的に防止して姿勢を保つことができる。したがって、セル30の意図しない短絡、例えば一つのセル30のタブ35と他のセル30の外装体33との接触等を効果的に回避することもできる。
一実施の形態を複数の具体例により説明してきたが、上述した具体例が一実施の形態を限定することを意図していない。上述した一実施の形態は、その他の様々な具体例で実施されることが可能であり、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加を行うことができる。例えば、上述した一具体例において、セル30が、第1方向DAにおける一方の側のみに膨出している例を示したが、これに限られず、例えば図22に示すように、セル30が第1方向DAにおける両側に膨出していてもよい。