JP6832087B2 - 木材の接合構造 - Google Patents
木材の接合構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6832087B2 JP6832087B2 JP2016142711A JP2016142711A JP6832087B2 JP 6832087 B2 JP6832087 B2 JP 6832087B2 JP 2016142711 A JP2016142711 A JP 2016142711A JP 2016142711 A JP2016142711 A JP 2016142711A JP 6832087 B2 JP6832087 B2 JP 6832087B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wood
- timber
- wedge
- joint
- bolt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
Description
また、第1木材と第2木材の接合部に曲げモーメントが作用したとき、凹状のくさび面が嵌合部材に圧迫され曲げモーメントに抵抗する。
請求項3に記載の木材の接合構造は、請求項1又は請求項2に記載の木材の接合構造において、前記ボルト部材の端部は、前記第1木材及び前記第2木材の側面の何れにも露出していない。
請求項4に記載の木材の接合構造は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の木材の接合構造において、前記第1木材及び前記第2木材と交わる方向に沿って配置された第3木材及び第4木材と、前記第3木材及び前記第4木材に形成され、前記第1木材及び前記第2木材のくさび面と係合するくさび面と、を備えている。
(建物)
図1(A)には、格子状の木造架構20が外周面に形成された建物10が示されており、図1(B)には、地盤面GLに対して傾斜した格子状の木造架構22が外周面に形成された建物12が示されている。本発明の第1実施形態に係る木材の接合構造は、木造架構20、22における継手部20A、22Aに適用される。
図2(A)には、未接合状態の第1木材32、第2木材34及びボルト90が示されている。第1木材32の端面は三角凸状のくさび面32Aとされ、第2木材34の端面は三角凹状のくさび面34Aとされている。第1木材32、第2木材34の軸方向に対して傾斜したくさび面32Aとくさび面34Aとは、第1木材32と第2木材34とを突き合わせた状態で互いに係合する形状とされている。なお、本発明におけるくさび面とは、凸状あるいは凹状に形成され、材軸方向に対して傾斜した傾斜面のことをいう。
第1実施形態の木材の接合構造では、図2(B)に示すように、第1木材32と第2木材34の接合部J1に軸力N(第1木材32及び第2木材34に沿った方向の力)が作用したとき、圧縮力に対してはくさび面32A、34Aが互いに食い込んで、引張力に対してはボルト90が引張り力を負担して、軸力Nに抵抗することができる。また、接合部J1に曲げモーメントMが作用したとき、くさび面32A、34Aが互いに圧迫されて、曲げモーメントMに抵抗することができる。
第1実施形態の木材の接合構造においては、接合部J1に第1木材32、第2木材34の軸方向に沿ったボルト90が埋設されている(図2(B)参照)が、第2実施形態の木材の接合構造では、図3(A)に示すように、第1木材32、第2木材34の接合部J2に、第1木材32、第2木材34の軸方向に対して交差するボルト94が埋設されている。またボルト94は、くさび面32A、34Aに対して略直交するように、接合部J2に埋設されている。
第3実施形態の木材の接合構造は、図1(A)、(B)に示した木造架構20、22における継手部20A、22Aに適用される。
図4(A)には、未接合状態の第1木材36、第2木材38、嵌合部材40及びボルト90が示されている。第3実施形態の木材の接合構造では、第1木材36の端面36Aには、三角凹状のくさび面36AHが形成されている。また、第2木材38の端面38Aには、三角凹状のくさび面38AHが形成されている。
第3実施形態の木材の接合構造では、図4(B)に示すように、第1木材36、38の端面36A、38Aにくさび面36AH、38AHが形成され、このくさび面36AH、38AHには嵌合部材40が嵌め込まれている。
第4実施形態の木材の接合構造は、図1(A)、(B)に示した木造架構20、22における仕口部20B、22Bに適用される。
図5(A)には、未接合状態の第1木材42、第2木材44、第3木材46、第4木材48及びボルト90が示されている。第1木材42、第2木材44、第3木材46、第4木材48の端面はそれぞれ、三角凸状のくさび面42A、44A、46A、48Aとされている。
第4実施形態の木材の接合構造では、図5(B)に示すように、第1木材42、第2木材44、第3木材46、第4木材48の接合部J4に軸力N1(第1木材42及び第2木材44に沿った方向の力)が作用したとき、圧縮力に対してはくさび面42Aがくさび面46A及びくさび面48Aで形成される凹部に食い込み、くさび面44Aも同様に、くさび面46A及びくさび面48Aで形成される凹部に食い込む。そして、引張力に対してはボルト90が引張り力を負担して、軸力N1に抵抗することができる。
第4実施形態の木材の接合構造においては、第1木材42の軸方向及び第3木材46の軸方向に沿ったボルト90が接合部J4に埋設されているが、第5実施形態の木材の接合構造では、図6(A)、(B)に示すように、第1木材42の軸方向及び第3木材46の軸方向に対して交差するボルト94が、第1木材42、第2木材44、第3木材46及び第4木材48の接合部J5に埋設されている。
第6実施形態の木材の接合構造では、図7(A)、(B)に示すように、第1木材42の軸方向及び第3木材46の軸方向に沿ってボルト90を埋設し、第1木材42の軸方向及び第3木材46の軸方向に対して交差してボルト94を埋設している。また、ボルト90、94を埋設するため、第1木材42に上述したボルト孔42B、42D、42Eをそれぞれ形成し、同様に、第2木材44にボルト孔44B、44D、44Eを形成し、第3木材46にボルト孔46B、46D、46Eを形成し、第4木材48にボルト孔48B、48D、48Eを形成している。
第7実施形態の木材の接合構造は、図1(A)、(B)に示した木造架構20、22における仕口部20B、22Bに適用される。
図8(A)には、未接合状態の第1木材52、第2木材54、第3木材56、第4木材58、嵌合部材60及びボルト90が示されている。第7実施形態の木材の接合構造では、第1木材52、第2木材54、第3木材56、第4木材58の端面はそれぞれ、三角凸状のくさび面52A、54A、56A、58Aとされている。さらに、くさび面52A、54A、56A、58Aの先端部には、三角凹状のくさび面52AH、54AH、56AH、58AHが形成されている。
第7実施形態の木材の接合構造では、図8(B)に示すように、第1木材52、第2木材54、第3木材56、第4木材58のくさび面52A、54A、56A、58Aに三角凹状のくさび面52AH、54AH、56AH、58AHが形成され、このくさび面52AH、54AH、56AH、58AHには嵌合部材60が嵌め込まれている。
第7実施形態の木材の接合構造においては、第1木材52の軸方向及び第3木材56の軸方向に沿ったボルト90が埋設されているが、第8実施形態の木材の接合構造においては、図9(A)、(B)に示すように、第1木材52の軸方向及び第3木材56の軸方向と交差するボルト94が、第1木材52、第2木材54、第3木材56及び第4木材58の接合部J8に埋設されている。また、ボルト94は、各くさび面52A、54A、56A及び58Aに対して略直交するように埋設されている。
第9実施形態の木材の接合構造においては、図10(A)、(B)に示すように、第1木材52の軸方向及び第3木材56の軸方向に沿ってボルト90を埋設し、第1木材52の軸方向及び第3木材56の軸方向に対して交差してボルト94を埋設している。
第10実施形態の木材の接合構造は、図1(A)、(B)に示した木造架構20、22における仕口部20B、22Bに適用される。
図12(A)には、未接合状態の第1木材72、第2木材74、第3木材76、嵌合部材64及びボルト90が示されている。第10実施形態の木材の接合構造では、第1木材72の端面72A、第2木材74の端面74A、第3木材76の上下面(第1木材72及び第2木材74と対向する面)76Aに、三角凹状のくさび面72AH、74AH、76AHが形成されている。
第10実施形態の木材の接合構造では、図12(B)に示すように、第3木材76が通し材とされ、第1木材72及び第2木材74が第3木材76の上下面に突き合わせられている。このため、第3木材76に沿った方向にボルト90を設ける必要がない。このため、第3木材76が分割されている場合と比較して、部品点数を削減することができる。
図13には、接合部が直交ではないX字状に交差した偏平格子状の木造架構24が外周面に形成された建物14が示されている。第11実施形態に係る木材の接合構造は、木造架構24における継手部24Aに適用される。
第11実施形態の木材の接合構造では、接合部をX字状とすることで、仕口部材82あるいは仕口部材84に傾斜した床材を支持させたり(例えば映画館や劇場などに用いることができる)、階段を支持させたりすることができる。また、傾斜角度を浅くすることで、仕口部材82あるいは仕口部材84に沿ってスロープや自走式駐車場の車路を形成することができる。
32A くさび面
36、42、52、72 第1木材
36A、42A、52A、72A くさび面
36AH、52AH、72AH 凹状のくさび面
34 第2木材
34A くさび面
38、44、54、74 第2木材
38A、44A、54A、74A くさび面
38AH、54AH、74AH 凹状のくさび面
46、56、76 第3木材(第1木材)
46A、56A、76A くさび面
56AH、76AH 凹状のくさび面
48、58 第4木材(第2木材)
48A、58A くさび面
58AH 凹状のくさび面
40、60、62、64 嵌合部材
66 くさび部材
68 くさび孔
82 仕口部材(第1木材)
84 仕口部材(第2木材)
90、94、96 ボルト(ボルト部材)
Claims (5)
- 第1木材と第2木材の突き合せ面に設けられたくさび面を備えたくさび接合構造と、
前記くさび接合構造を備えた前記第1木材と前記第2木材の接合部を締結するボルト部材と、
を有し、
前記ボルト部材が、前記第1木材及び前記第2木材の軸方向に沿って、又は、前記くさび面と直交して配置されている、木材の接合構造。 - 前記第1木材の前記くさび面及び前記第2木材の前記くさび面にはそれぞれ凹状のくさび面が形成され、前記凹状のくさび面には嵌合部材が嵌め込まれている、請求項1に記載の木材の接合構造。
- 前記ボルト部材の端部は、前記第1木材及び前記第2木材の側面の何れにも露出していない、請求項1又は請求項2に記載の木材の接合構造。
- 前記第1木材及び前記第2木材と交わる方向に沿って配置された第3木材及び第4木材と、
前記第3木材及び前記第4木材に形成され、前記第1木材及び前記第2木材のくさび面と係合するくさび面と、
を備えた請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の木材の接合構造。 - 第1木材と第2木材の重ね合わせ面を貫通するくさび孔と前記くさび孔へ打ち込まれたくさび部材を備えたくさび接合構造と、
前記くさび接合構造を備えた前記第1木材と前記第2木材との接合部を締結するボルト部材と、
を有し、
前記接合部が立面視にてX字状とされた、木材の接合構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016142711A JP6832087B2 (ja) | 2016-07-20 | 2016-07-20 | 木材の接合構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016142711A JP6832087B2 (ja) | 2016-07-20 | 2016-07-20 | 木材の接合構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018012963A JP2018012963A (ja) | 2018-01-25 |
JP6832087B2 true JP6832087B2 (ja) | 2021-02-24 |
Family
ID=61020086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016142711A Active JP6832087B2 (ja) | 2016-07-20 | 2016-07-20 | 木材の接合構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6832087B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5727845Y2 (ja) * | 1978-05-18 | 1982-06-17 | ||
JP2700810B2 (ja) * | 1988-11-11 | 1998-01-21 | 株式会社竹中工務店 | 大断面集成材の現場継手 |
-
2016
- 2016-07-20 JP JP2016142711A patent/JP6832087B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018012963A (ja) | 2018-01-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6202465B2 (ja) | 木質部材の接合構造 | |
JPH1037483A (ja) | 木材の補強方法 | |
JP5464350B2 (ja) | プレストレス木床版を用いた木橋 | |
JP2018204397A (ja) | 木−鋼ハイブリッド構造およびその構築方法 | |
JP7058190B2 (ja) | 木造柱と木造梁との接合構造 | |
JP6832087B2 (ja) | 木材の接合構造 | |
JP2019218694A (ja) | 架構補強構造 | |
JP6322429B2 (ja) | ブレース、及びブレースの取り付け方法 | |
JP6241097B2 (ja) | 木質構造部材、木質構造部材の接合構造及びその施工方法 | |
JP6089241B2 (ja) | 木材接合部の補強部材および木材の接合構造 | |
JPH066505U (ja) | 構造用集成材の剛接合構造 | |
JPH06229065A (ja) | 大スパン用の集成材梁 | |
JP2798239B2 (ja) | 建材の結合具 | |
JP7267167B2 (ja) | 木質梁を備える柱梁架構 | |
JP2656445B2 (ja) | 木材の接合構造 | |
JP3229065U (ja) | 高張力繊維シートを用いた木製柱・梁の強度向上の商品技術 | |
JP2022014577A (ja) | 鋼製構造材と木質板材の連結構造 | |
JP3693158B2 (ja) | 骨組構造体とそれに使用するフレーム部材及びカバー部材 | |
JP2001279816A (ja) | 木質系軸組構造 | |
JP2014214497A (ja) | 木質梁接合構造及び木質梁接合方法 | |
JP2021161696A (ja) | 柱梁接合部 | |
JP5032388B2 (ja) | 柱の接合構造及び集成材 | |
JP7263958B2 (ja) | 柱梁接合構造及び柱梁接合方法 | |
WO2021245735A1 (ja) | 集成材の接合構造 | |
JP6254246B1 (ja) | 木造軸組における柱と合わせ横架材の接合構造及びその施工方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190625 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200528 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200804 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200908 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210126 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210201 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6832087 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |