JP6831877B2 - グラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果による強化型ポリマー繊維の製造方法 - Google Patents

グラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果による強化型ポリマー繊維の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は高性能繊維製造分野に関し、特にグラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果による強化型ポリマー繊維の製造方法に関する。
ポリヘキサメチレンアジパミド(PA66)、ポリカプロラクタム(PA6)、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリエチレンナフタレート(PEN)は、工業用糸を製造する汎用な原料であり、その重縮合反応生成物をさらに固相粘着付与または液相粘着付与させて高分子量ポリマーを得、そして間接的または直接的に溶融紡糸することによって高強度工業用糸を製造することができ、タイヤコード、ロープ、ケーブルシース、コンベヤーベルトなどの分野で幅広い応用がある。タイヤ工業,2007,27(10):618には、固相粘着付与および熱安定剤の添加により樹脂の熱安定性が改良された引張破壊強度が9.01cN/dtexを実現したPA66工業用糸の調製方法が開示されている。Industrial&Engineering Chemistry Research,2015,54:9150には、引張破断強度が8.29cN/dtexであるPET工業用糸の研究結果が開示されている。工業用糸の強度は通常の繊維の強度の2倍を超えたが、依然として特別な場所の要求を満たすことはできない。
グラフェンの研究は炭素材料分野において盛んに行われている。グラフェンは、sp混成炭素原子からなる二次元(2D)構造を有する単原子シートの炭素材料である。グラフェンは現在、世界で物理的および機械的性質が最も優れた材料であるが、コストが高いため、直接に繊維材料として使用することはめったになく、添加された変性剤として複合材料製造の分野において重要な用途を有する。
出願番号201410614121.5の文献において、グラフェンと多層カーボンナノチューブの相乗効果による強化型ポリマー繊維およびその製造方法が開示されている。当該方法は、グラフェンとカーボンナノチューブの表面変性およびグラフェンとカーボンナノチューブとの配合比率の調整による一次元ナノ材料と二次元ナノ材料の相乗的強化効果を利用し、in−situ重合によってポリマー/グラフェン/カーボンナノチューブ複合材料を調製し、溶融紡糸と後処理を通じて高強度を有するポリマー繊維を得ることができる。出願番号201510445875.7の文献において、多層カーボンナノチューブとグラフェンによって強化した変性再生タンパク質繊維およびその製造方法が開示され、当該多層カーボンナノチューブとグラフェンによって強化した変性再生タンパク質繊維は、良好な物理的および機械的性質を有する。上記2つの文献は、ポリマーにおけるグラフェンおよびカーボンナノチューブの均一な分散を達成するために、グラフェンおよびカーボンナノチューブの表面改質方法を使用する方法、または、官能化グラフェンまたはカーボンナノチューブを原料とする方法を採用し、プロセスの難しさがある程度増加した。
液晶ポリエステル(LCP)は共役芳香環構造を含むポリマー材料であり、その繊維の引張破断強度が20cN/dtex以上になることができるが、原料が得られにくく、製造工程が煩雑であり、紡糸の温度窓が狭く、紡糸性が劣り、繊維が成形した後も高温で不活性ガス中で数十時間熱処理する必要があり、例えば、合成繊維工業,2017,41(9):29に開示された熱処理時間が20〜60時間であり、最終的に製品が高価になる。
従来技術に存在している不足に対して、本願発明が解決しようとする課題は、グラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果による強化型ポリマー繊維の製造方法を提供することにある。
前述した課題を解決するために、本願発明は下記工程を含むグラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果による強化型ポリマー繊維の製造方法を提供する。
(1)グラフェンと液晶ポリエステルとを均一に混合したものを成分Aとし、ポリマーを成分Bとし、グラフェンと液晶ポリエステルとの質量比率が0.05〜2:98.0〜99.95である工程、
(2)成分Aと成分Bとを直接にブレンドし、溶融紡糸することにより溶融フィラメントを調製するか、または、成分Aを二成分繊維のコアまたは島成分とし、成分Bを二成分繊維の鞘または海成分とし、溶融複合紡糸によって溶融ストランドを製造する工程であって、成分Aと成分Bとの質量比率が2〜20:80〜98である工程、
(3)工程(2)にて得られた溶融ストランドを温度15〜60℃、相対湿度50〜80%、風速0.2〜0.7m/sの空気で冷却した後、新生繊維を得、そして、後延伸処理を経ってまたは後延伸処理を経たずに、熱固定してポリマー/グラフェン/液晶ポリエステル複合繊維を製造する工程。
従来技術と比べて、本発明の有益な効果は以下のとおりである。
(1)本発明の方法は、径寸法がサブミクロンまたはナノオーダーであるグラフェンと液晶ポリエステルを補強体とし、グラフェン/液晶ポリエステルの配合比率を調整することによって相乗的な強化効果を利用し、そして、汎用な工業用糸素材と通常の溶融紡糸または溶融複合紡糸で溶融フィラメントを製造し、空気で冷却して新生繊維を得、そして後延伸処理を経ってまたは後延伸処理を経たずに、熱固定して高強度(引張破断強度9.1cN/dtex以上)な複合繊維を得られる。
(2)補強体としてグラフェンのみまたは液晶ポリエステルのみを使用することに比べて、グラフェンと液晶ポリエステルとを共に使用することは、相乗効果によって、より良い効果を果たす。その理由として、グラフェンの二次元ナノ構造および混合物融液を紡糸口金オリフィスから押し出した後の延伸において形成した一次元ミクロフィブリルは、グラフェンシートと共に繊維に分布し、両者の間にはボンドを形成し、ミクロフィブリル表面に結節と類似する構造が現れ、一次元ナノ材料及び二次元ナノ材料表面には規則的に成長したポリマー微結晶が形成され、繊維の結晶化度と結晶規則性を向上させた。繊維が外力を受けて分子鎖の摺動を発生する際に、このような規則的な結晶は分子鎖の摺動を規制し、応力をより広い範囲に伝達され、機械的ロック力が複合繊維の引張破断強度を大幅に向上する目的を果たす。
(3)本発明の方法は、グラフェンとカーボンナノチューブを補強材とする方法と異なり、グラフェンと液晶ポリエステルを共に補強改質材とし、相違点として、紡糸工程において、液晶ポリエステルも外圧で自由に変形できる溶融状態であり、液晶ポリエステルが混合物融液により均一に分散しやすく、かつ混合物融液におけるグラフェンの均一的な分散を促進するため、グラフェンの官能化またはin−situ重合をしなくでもポリマー繊維の相乗的強化を実現でき、紡糸口金オリフィスを通過した後の延伸と冷却において、繊維は、軸方向に沿って多くのミクロフィブリルを形成し、顕著な配向作用を有し、かつ、グラフェンは、ミクロフィブリル表面にボンドを形成し、ポリマー基体におけるミクロフィブリルのロック力をより向上させた。カーボンナノチューブは、非溶融性と大きいアスペクト比を有するため、凝集を容易に形成し、均一分散性が悪く、紡糸時にポリマー基体中の配向が困難で、in−situ重合法を用いて分散の均一性を向上させる必要がある。
(4)本発明の方法は、ポリアミド、ポリエステルなどのポリマーを固相粘着付与や液相粘度付与することが必要とする通常の工業用糸の生産と異なり、混合物を粘着付与する作業を必要となく、直接に紡糸して高性能繊維を得られる。
(5)本発明の方法は、液晶ポリエステルと紡糸した後、ある温度の不活性ガスに比較的に高い温度での長時間熱処理と異なり、後延伸処理を必要せず、または、普通の後処理プロセスだけで高性能繊維を製造できる。
(6)本発明の方法で得られたポリマー基体にグラフェンと液晶ポリエステルといった2種類の補強体を担持した。この2種類の補強体は、ポリマー基体に良好的に分散でき、かつ、ポリマー分子鎖を誘導してその表面に規則的な結晶構造を形成させることにより、繊維の結晶化度が上がり、かつ、高い物理的機械的性質をポリマー基体に伝わり、低価格高強度のポリマー複合繊維が得られ、汎用な工業用糸と液晶ポリエステル繊維の弱さや高い価格という不足を克服した。
本発明の実施例1のナノオーダーの酸化グラフェンの走査型電子顕微鏡写真である。 本発明の図1の走査型電子顕微鏡写真の部分拡大図である。 本発明のグラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果により強化されたポリマー繊維のメカニズムの説明図である。 本発明の実施例1にて得られたPET/グラフェン/液晶ポリエステル複合繊維の異なる拡大倍率での走査型電子顕微鏡写真である。 本発明の実施例1にて得られたPET/グラフェン/液晶ポリエステル複合繊維の応力−歪み線図である。
本発明は、グラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果による強化型ポリマー繊維の製造方法(「方法」と略記)を提供し、当該方法は、下記の工程を含む。
(1)グラフェンと液晶ポリエステルを高速ミキサーに均一に混合したものを成分Aをとし、ポリマーを成分Bとし、グラフェンと液晶ポリエステルの質量比率が0.05〜2:98.0〜99.95である工程。
好ましくは、均一に混合したグラフェンと液晶ポリエステルとの混合料を押出機に溶融し、押し出して造粒し、乾燥した後成分Aとする。
前記グラフェンとは、径寸法がサブミクロンまたはナノオーダー(0.1〜0.9μm)で、単層または少ない層(1〜3層)を有し、含水率が120ppmより低いグラフェンを意味し、還元酸化グラフェン、酸化グラフェン(GO)または官能化グラフェンを含む。サブミクロンまたはナノオーダーの径寸法のグラフェンを選択することは、比較的に低い添加量でポリマー中の均一的な分散、複合材料の紡糸性の向上、ポリマーを誘導して表面に規則的な結晶の形成、および、ポリマー結晶の均一性の向上に有利である。
前記液晶ポリエステルは、固有粘度2.0〜4.5dL/g、重量平均分子量4.0×10〜6.5×10、溶融温度範囲250〜300℃、含水率が120ppmより低い液晶ポリエステルを使用する。液晶ポリエステルを製造する原料は、テレフタル酸、イソフタル酸、ヒドロキノン、レゾルシノール、ナフタレンジカルボン酸、ナフタレンジフェノール、ヒドロキシ安息香酸またはヒドロキシナフトエ酸化合物から選択された2〜4種類であり、かつ、選択された原料において、ヒドロキシ官能基の合計とカルボキシル基官能基の合計との比率は1:1であり、選択された原料において、パラ位置換モノマー化合物の含有量は60〜90mol%である。液晶ポリエステルは、まず、前述した原料にヒドロキシ官能基含有化合物をアセチル化し、次に原料を順番に溶融エステル交換反応させ、重縮合反応させることにより製造される。液晶ポリエステル分子の構造は、分子鎖に共役芳香環構造を有し、分子間にπ−π共役作用が大きく、繊維に対して後延伸処理をしなくでも高強度繊維を得られることを特徴とする。前記の液晶ポリエステルは、通常の紡糸プロセスに近い条件で繊維紡糸を実現するために溶融温度範囲を250〜300℃に限定され、液晶ポリエステルの溶融温度は、コモノマーの構造と共重合体の分子量により調整することができる。
前記のポリマーは、普通の粘度または高粘度のPA66(ポリヘキサメチレンアジパミド)、PA6(ポリカプロラクタム)、PA1010(ポリデカメチレンアジパミド)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PPT(ポリトリメチレンテレフタレート)またはPBT(ポリブチレンテレフタレート)などの含水率が120ppmより低い汎用な工業用糸原料を採用する。前述した普通の粘度PA66とPA6は、相対粘度が1.6〜2.6dL/gであり、普通の粘度PETとPENは、固有粘度が0.6〜0.8dL/gであり、高粘度PA66とPA6は、相対粘度が2.61〜3.2dL/gであり、高粘度PET、PPT、PBTおよびPENは、固有粘度が0.81〜1.2dL/gである。
(2)成分Aと成分Bとを直接にブランドし、溶融紡糸によって溶融フィラメントを調製するが、成分Aを二成分繊維のコアまたは島成分とし、成分Bを二成分繊維の鞘または海成分とし、溶融複合紡糸によって溶融ストランドを製造する工程であって、成分Aと成分Bとの質量比率が2〜20:80〜98である工程。
溶融紡糸プロセスと溶融複合紡糸プロセスのスクリューの4つのゾーン、ポンプベースおよび紡糸口金プレートは、温度がいずれも220〜310℃であり、溶融紡糸設備と溶融複合紡糸設備は、紡糸口金オリフィスの直径が0.20〜0.40mmである。
(3)工程(2)にて得られた溶融ストランドを温度15〜60℃、相対湿度50〜80%、風速0.2〜0.7m/sの空気流路で冷却した後、新生繊維を得、そして、後延伸処理を経ってまたは後延伸処理を経たずに、140〜160℃のヒートローラの上に置いて張力熱固定してポリマー/グラフェン/液晶ポリエステル複合繊維を製造する工程。
比較的に高い風温度と比較的に低い風速を採用する理由として、サブミクロンまたはナノオーダーのグラフェンおよび液晶ポリエステルを添加した後、複合繊維は結晶速率が早くなり、比較的に高い流路温度を維持することは、ストランドに対する効果的な延伸を実現することに有利である。
前述した後延伸処理とは、新生繊維を85〜230℃のヒートローラの上に置いて延伸倍率2〜5で多段熱延伸を行うことを意味する。
本発明にて得られたポリマー/グラフェン/液晶ポリエステル複合繊維の組成、構造および機能の評価は、特に明記しない限り、いずれも下記の機械や設備を使用した。
Hitachi S4800走査型電子顕微鏡でグラフェンと複合繊維の表面形態を観察した。日本理学D/MAX−2500 X線回折装置で複合繊維の結晶化度(40kV、150mA、CuKα線)を測定した。
LLY−06型電子単繊維強度計を採用して純粋なポリマー繊維および配合比率の異なる複合繊維に対して機械的性能テストを行った。各繊維を一定の速度で延伸し、クランプ距離が10mmであり、延伸速度が10mm/minであり、各組の繊維に対して10回測定して平均値を取った。ヤング率は、変形が1%になったときの歪みに対する応力の比率です。
以下は、本発明の具体的な具体実施例を記載する。特に明記しない限り、使用された原料は、いずれも含水率が120ppmより低くなるまで乾燥した。具体的な実施例は、本発明をさらに説明するために使用されているにすぎず、本願の特許請求の範囲を制限するものではない。
実施例1
平均径寸法0.9ミクロンの1〜3層の酸化グラフェン2重量部、固有粘度2.0dL/gのポリ(2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸−p−ヒドロキシ安息香酸)共重合体(2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸とp−ヒドロキシ安息香酸とのモル比率73:27)98重量部を、均一に混合し、成分Aとした。
A成分10重量部を取り、固有粘度1.2のPET(成分B)90重量部と共に直径25mmの一軸押出機に入れ、スクリューの第1ゾーンから第4ゾーンの温度をそれぞれ220℃、260℃、280℃、300℃に設置し、ポンプベース温度は300℃、紡糸口金オリフィスの直径は0.25mmである。
ストランドを60℃、相対湿度65%、風速0.4m/sの空気流路を通過して冷却した後、第1ガイドローラ速率1500m/min、第1延伸ローラ150℃、第2延伸ローラ160℃、第3延伸ローラ230℃、延伸倍率4.0、160℃のヒートローラで固定した後、速率5950m/minで巻いて複合繊維を得た。
測定した結果、複合繊維の引張破断強度は10.2cN/dtexであり、PET工業用糸の引張破断強度より顕著に高く、繊維の結晶化度は63%であった。
図面4からわかるように、図面4において、破線枠にはミクロフィブリルである。
実施例2
平均径寸法0.1ミクロンの1〜3層のグラフェン0.05重量部、固有粘度2.0dL/gのビスフェノールAとイソフタル酸/テレフタル酸とのランダム共重合体(ビスフェノールAとイソフタル酸/テレフタル酸とのモル比率50:50)99.5重量部を、均一に混合して成分Aとした。
A成分20重量部を取り、固有粘度3.1のPA66 80重量部と共に直径25mmの一軸押出機に入れ、溶融し、押し出して紡糸し、そのほかのプロセスおよびプロセスのパラメータは、実施例1と同じである。
測定した結果、複合繊維の引張破断強度は9.5cN/dtexであり、PA66工業用糸の引張破断強度より顕著に高く、繊維の結晶化度は61%であった。
実施例3
平均径寸法0.4ミクロンの1〜3層の酸化グラフェン1重量部、固有粘度2.0dL/gのポリ(2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸−p−ヒドロキシ安息香酸)共重合体(2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸とp−ヒドロキシ安息香酸とのモル比率50:50)99重量部を、均一に混合し、280℃の二軸押出機に押し出して造粒し、乾燥して成分Aとした。
A成分5重量部を取り、固有粘度1.0のPEN 95重量部と共に直径25mmの一軸押出機に入れ、スクリューの第1ゾーンから第4ゾーンまでの温度をそれぞれ220℃、260℃、280℃、310℃に設置し、ポンプベース温度は310℃、紡糸口金オリフィスの直径は0.30mmである。
ストランドを15℃、相対湿度50%、風速0.7m/sの空気流路を通過して冷却した後、1500m/min速率で巻いて新生繊維を得た。新生繊維をヒートローラで延伸し、第1延伸ローラ85℃、第2延伸ローラ160℃、第3延伸ローラ230℃、延伸倍率4.5、160℃のヒートローラで固定した後、速率500m/minで巻いて複合繊維を得た。
測定した結果、複合繊維の引張破断強度は10.8cN/dtexであり、PET工業用糸の引張破断強度より顕著に高く、繊維の結晶化度は66%であった。
実施例4
平均径寸法0.7ミクロンの1〜3層のグラフェン1重量部、固有粘度2.0dL/gのポリ(2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸−p−ヒドロキシ安息香酸)共重合体(2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸とp−ヒドロキシ安息香酸とのモル比率60:40)99重量部を、均一に混合し、280℃の二軸押出機に押し出して造粒し、乾燥して成分Aとした。
A成分20重量部を取り、固有粘度1.0のPEN 20重量部と共に直径25mmの一軸押出機に入れ、スクリューの第1ゾーンから第4ゾーンまでの温度をそれぞれ220℃、260℃、280℃、295℃に設置し、ポンプベース温度が295℃であり、海島複合紡糸口金プレートに押し出し、紡糸口金オリフィスの直径は0.30mmで、各孔に8島がある。
ストランドを30℃、相対湿度65%、風速0.5m/sの空気流路を通過して冷却した後、第1ガイドローラ速率1600m/min、第1延伸ローラ150℃、第2延伸ローラ190℃、第3延伸ローラ220℃、延伸倍率4.0、160℃のヒートローラで固定した後、速率6350m/minで巻いて複合繊維を得た。
測定した結果、複合繊維の引張破断強度は11.5cN/dtexであり、PET工業用糸の引張破断強度より顕著に高く、繊維の結晶化度は67%であった。
実施例5
実施例4におけるポリ(2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸−p−ヒドロキシ安息香酸)共重合体の替りに、ポリp−ヒドロキシ安息香酸−2−(4−ヒドロキシフェニル)−5−カルボキシベンゾイミダゾール共重合体(p−ヒドロキシ安息香酸と2−(4−ヒドロキシフェニル)−5−カルボキシベンゾイミダゾールとのモル比率50:50)を使用し、その他のプロセスおよび条件は実施例4と同じ、得られた複合繊維は、引張破断強度が10.3cN/dtexであり、PET工業用糸の引張破断強度より顕著に高く、繊維の結晶化度が64%であった。
本発明に記載されていない部分については、当該技術分野の周知又は公知技術を適用することができる。

Claims (10)

  1. (1)グラフェンと液晶ポリエステルを均一に混合したものを成分Aをとし、ポリマーを成分Bとし、グラフェンと液晶ポリエステルの質量比率が0.05〜2:98.0〜99.95である工程、
    (2)成分Aと成分Bとを直接にブランドし、溶融紡糸することにより溶融フィラメントを調製するか、または成分Aを二成分繊維のコアまたは島成分とし、成分Bを二成分繊維の鞘または海成分とし、溶融複合紡糸によって溶融ストランドを製造する工程であって、成分Aと成分Bとの質量比率が2〜20:80〜98である工程、および、
    (3)工程(2)にて得られた溶融ストランドを温度15〜60℃、相対湿度50〜80%、風速0.2〜0.7m/sの空気で冷却した後、新生繊維を得、そして、後延伸処理を経ってまたは後延伸処理を経たずに、熱固定してポリマー/グラフェン/液晶ポリエステル複合繊維を製造する工程、
    を含むことを特徴とする、グラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果による強化型ポリマー繊維の製造方法。
  2. 工程(1)において、均一に混合した後のグラフェンと液晶ポリエステルとの混合料を押出機に溶融押出し、造粒して成分Aとすることを特徴とする、請求項1に記載のグラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果による強化型ポリマー繊維の製造方法。
  3. 前記グラフェンは、径方向サイズがサブミクロンまたはナノオーダー、1〜3層で含水率が120ppmより低いのグラフェンを指し、還元酸化グラフェン、酸化グラフェンまたは官能化グラフェンを含むことを特徴とする、請求項1に記載のグラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果による強化型ポリマー繊維の製造方法。
  4. グラフェンは、径方向サイズが0.1〜0.9μmであることを特徴とする、請求項3に記載のグラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果による強化型ポリマー繊維の製造方法。
  5. 前記液晶ポリエステルとして、固有粘度2.0〜4.5dL/g、重量平均分子量4.0×104〜6.5×104、溶融温度範囲250〜300℃、含水率が120ppmより低い液晶ポリエステルを採用することを特徴とする、請求項1に記載のグラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果による強化型ポリマー繊維の製造方法。
  6. 前記ポリマーとして、含水率が120ppmより低い通常粘度または高粘度のPA66、PA6、PA1010、PET、PEN、PPTまたはPBTを採用することを特徴とする、請求項1に記載のグラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果による強化型ポリマー繊維の製造方法。
  7. 前記通常粘度のPA66、PA6は相対粘度が1.6〜2.6dL/gであり、通常粘度のPET、PENは固有粘度が0.6〜0.8dL/gであり、高粘度のPA66、PA6は、相対粘度が2.61〜3.2dL/gであり、高粘度のPET、PPT、PBT、PENは、固有粘度が0.81〜1.2dL/gであることを特徴とする、請求項6に記載のグラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果による強化型ポリマー繊維の製造方法。
  8. 工程(2)において、溶融紡糸プロセスおよび溶融複合紡糸プロセスにおいて、スクリューの4つのゾーン、ポンプベースおよび紡糸口金プレートの温度はいずれも220〜310℃であり、溶融紡糸設備および溶融複合紡糸設備の紡糸口金オリフィスのアパーチャが0.20〜0.40mmであることを特徴とする、請求項1に記載のグラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果による強化型ポリマー繊維の製造方法。
  9. 工程(3)において、熱固定の方法は、140〜160℃的ヒートローラの上に置いて張力下で熱固定を行う方法であることを特徴とする、請求項1に記載のグラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果による強化型ポリマー繊維の製造方法。
  10. 工程(3)において、後延伸処理は、新生繊維を85〜230℃のヒートローラの上に延伸倍率2〜5で多段熱延伸する処理であることを特徴とする、請求項1に記載のグラフェンと液晶ポリエステルの相乗効果による強化型ポリマー繊維の製造方法。
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