JP6830325B2 - 画像読取装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献1には、フォトセンサと、主走査方向に1列に連続して形成された複数のLEDとを備え、原稿の載置方向と、個々のLEDの点灯と消灯によって主走査方向にできる影の位置に基づいて、原稿の主走査方向のサイズを検知する原稿サイズ検知装置が提案されている。
これによれば、影認識部が、画像読取部により読み取られた画像情報に含まれる原稿の左端または右端に形成された影の副走査方向の位置および影の主走査方向の長さを認識するので、原稿台に載置された定型原稿および不定型原稿の大きさを、原稿の大きさを検出するための特別な構成を備えることなく、容易に検出することができる。
これによれば、左端影の副走査方向の位置および左端影の主走査方向の長さを認識するので、この左端影の情報を利用することによって、少なくとも原稿台に載置された定型原稿の大きさを検出することができる。
これによれば、右端影の副走査方向の位置および右端影の主走査方向の長さを認識するので、この右端影の情報を利用することによって、原稿台に載置された定型原稿あるいは不定型原稿の大きさを検出することが可能となる。
これによれば、左端影と右端影を利用して算出された原稿幅と原稿長さとから、原稿台に載置された原稿のサイズを判定するので、定型原稿あるいは不定型原稿の大きさを検出することが可能となる。
これによれば、光源を移動させることにより、認識された左端影と右端影の情報から、原稿台に載置された原稿のサイズを判定するとともに、原稿に記載された画像情報を読取るので、1回の一方向への光源の走査をするだけで、原稿台に載置された定型または不定型の原稿に記載された画像情報を読取ることができ、原稿のサイズを判定するためだけに行う操作を行う必要がなく、迅速に原稿の画像情報の読取動作を完了することができる。
これによれば、原稿を前記原稿台の左端によせて載置し、前記左光源から出射される光の強度を、前記右光源から出射される光の強度よりも強くした状態で、前記走査制御部が前記光源を左方向に移動させ、認識された右端影の情報を利用して、原稿台に載置された原稿のサイズを判定するので、右端影が認識された時点で、原稿台に載置された定型または不定型の原稿の判定をすることができ、迅速に原稿のサイズの判定処理を完了することができる。
<画像読取装置の構成>
図1に、この発明の画像読取装置の一実施例の概略構成図を示す。
図2に、この発明の画像読取装置の一実施例の概略斜視図を示す。
図1(a)は、図2の画像読取装置を、正面方向から見た断面図である。
この発明の画像読取装置1は、主として、原稿台10と、原稿カバー11と、スキャナ部12と、入力操作部24を備えている。
スキャナ部12は、原稿台10の下部に配置され、走査ユニット20と、レンズ18と、画像読取部(CCD)19と、走査ユニット20を図2の矢印で示すY方向とその逆方向に移動させるための1対のガイド軸21とを含む。
この発明の画像読取装置1は、原稿を読み取る機能のみを有する専用の読取装置のほか、画像形成装置、複合機、ファクシミリ、プリンター、釣銭機などの画像処理装置の一機能ブロックとして搭載してもよい。
原稿カバー11は、原稿台に載置された原稿を上から覆い押さえる板状部材であり、原稿台10に対して開閉自在に設けられ、閉じられたときに、原稿台10に載置された原稿30を上方から覆う板状部材である。
スキャナ部12は、原稿30に記載された画像等の情報を読み取る部分であり、原稿30が原稿台10上に載置され原稿カバー11にて覆われた状態で、原稿30の画像情報を読み取る。
入力操作部24は、画像読取装置の起動停止や、読取解像度などの設定入力を行う部分である。
図2の矢印Yの方向を副走査方向と呼び、矢印Xの方向を主走査方向と呼び、矢印Xの主走査方向は、矢印Yの副走査方向と直行する方向である。
図1(a)に示すように、走査ユニット20は、光源ユニット20aと、反射ユニット20bとからなる。
光源ユニット20aは、原稿を読み取る光を出射する部分であり、光を照射する光源(13、14)と、原稿30によって反射された光の光路を変更する第1ミラー15とからなる。
光源(13、14)は、原稿台の下部に配置され、原稿を読み取る光を、原稿台10上に載置され原稿カバーで覆われた原稿30の方向(上方向)に向かって出射する。
図1に示す光源(13、14)は、矢印Xの主走査方向に細長い2つの発光部材からなるものを示している。2つの発光部材は、副走査方向に所定の距離だけ離して並行に配置され、Y方向の左側に配置された左光源13と、Y方向の右側に配置された右光源14とからなる。
反射ユニット20bは、光源から照射された光を、レンズ18と画像読取部(以下、CCDとも呼ぶ)19のある方向に導く部分であり、第2ミラー16と第3ミラー17とからなる。
走査ユニット20は、原則として、入力操作部24が設けられた副走査方向の上流側である原稿台10の始端側(図1の左側)をホームポジションとして往復移動する。
2つの光源(13、14)は、読取位置Pを挟んで、それぞれ副走査方向の上流側と下流側とに分かれて配置する。図1(a)では、左光源13が上流側に、右光源14が下流側に配置されている。
また、図1および図2では、主として、原稿台10の始端側(図1の左側)ある左端によせて原稿を載置するものとし、原稿の画像を読み取る場合は、走査ユニット20を、副走査方向の上流側である原稿台10の左端側から移動を開始し、下流側である右方向に向かって移動するものとする。
ただし、図1および図2の画像読取装置の構成は一実施例であり、原稿台10の右端側(図1の右側)をホームポジションとして、走査ユニット20を往復移動するようにしてもよい。この場合には、左右の関係が逆になり、原稿台10の右端側が副走査方向の上流で、左端側が副走査方向の下流となる。
画像読取部(CCD)19は、いわゆる固体撮像素子であり、CCDのほか、COMSデバイス等が用いられる。CCD19は、矢印Xの主走査方向に細長い受光部材であり、複数個の撮像素子が一列に配置されている。
CCD19は、走査制御部33によって光源を移動させているときに、原稿および原稿カバーによって反射された光を受光して、原稿および原稿の端部に形成された画像情報を読み取る。
1つの光源は、主として、2つのLEDと、LEDから発光された光を拡散させる導光路からなる。光源は、CCD19と同様に、矢印Xの主走査方向に細長い素子である。
LEDは、可視光を照射する発光素子である。
導光路は、LEDから照射された可視光を反射する筒状部材であり、その上部に、光を外部に出射する開口部を有する。
たとえば、左光源13は、矢印Xの主走査方向に細長く形成された左導光路13aと、左導光路13aの両端にそれぞれ配置された2つのLED(13b、13c)から構成され、右光源14は、矢印Xの主走査方向に細長く形成された右導光路14aと、右導光路14aの両端にそれぞれ配置された2つのLED(14b、14c)から構成される。
左光源13の2つのLED(13b、13c)から発光された光は、左導光路13aの表面によって反射され、左導光路13aの中央方向に進行し、上部の開口部から、読取位置Pの上方向にある原稿面に向かって出射される。
LEDは、消灯と全点灯に加えて、発光される光の強度が調整できるようにする。たとえば、全点灯した場合光の最大強度が30,000ルクス程度の明るさであり、5段階程度の光強度に調光できるように、点灯制御するものとする。あるいは、無段階で任意の強度に調光できるようにしてもよい。
特に、光源が2つの発光部材からなる場合、原稿サイズの判定をするために、2つの光源(左光源と右光源)から出射される光の強度を異ならせることによって、原稿の左端または右端に影を形成させる。
原稿の端部に光を照射する場合、2つの光源のうち、一方の光源の光の強度を、他方の光源の光の強度よりも強くする。
図1(d)は、原稿30の左側端部、すなわち副走査方向の上流側の端部に、光を照射した場合を示している。
ここでは、左光源13の光の強度を、右光源14の光の強度よりも弱くする。すなわち、左光源13を弱点灯し、右光源14を強点灯する。
これにより、右光源14から出射された光のほうが、左光源13から出射された光よりも光の強度が強いので、右光源14から出射された光が原稿表面まで進行し、原稿30の左端部の近傍付近に、左端影S1が作られる。
また、光源は、図1(c)のように、矢印Xの主走査方向に細長い素子であるので、左端影S1も、矢印Xの主走査方向に細長い影として認識される。この左端影S1の主走査方向の長さは、原稿30の主走査方向の幅Wとして認識される。
左光源13の光の強度と右光源14の光の強度の差は、左端影S1の存在が認識できる程度の差とすればよいが、図1(d)の場合は、たとえば、左光源13の光の強度:右光源14の光の強度を、4:6、3:7、2:8あるいは、1:9のいずれかに設定すればよい。また、右光源14を最大強度で点灯し、左光源13を消灯してもよい。すなわち、左光源13の光の強度:右光源14の光の強度を、0:10に設定してもよい。
ここでは、左光源13の光の強度を、右光源14の光の強度よりも強くする。すなわち、左光源13を強点灯し、右光源14を弱点灯する。図1(e)では、左光源13を最大強度で点灯し、右光源14を消灯した場合を示している。ただし、左光源13の光の強度:右光源14の光の強度を、10:0の他に、6:4、7:3、8:2あるいは、9:1のいずれかに設定してもよい。
これにより、左光源13から出射された光のほうが、右光源14から出射された光よりも光の強度が強いので、左光源13から出射された光が原稿表面まで進行し、原稿30の右端部の近傍付近に、右端影S2が作られる。
また、光源は、矢印Xの主走査方向に細長い素子であるので、右端影S2も、矢印Xの主走査方向に細長い影として認識される。この右端影S2の主走査方向の長さは、原稿30の主走査方向の幅Wとして認識される。
図3において、画像読取装置1は、主として、制御部31、光照射部32,走査ユニット20、走査制御部33、画像読取部19、影認識部34、入力操作部24、原稿幅算出部35、原稿長さ算出部36、原稿サイズ判定部37、記憶部41を備える。
画像読取装置1の制御部31は、光照射部32などの各構成要素の動作を制御する部分であり、主として、CPU、ROM、RAM、I/Oコントローラ、タイマー等からなるマイクロコンピュータによって実現される。
CPUは、ROM等に予め格納された制御プログラムに基づいて、各種ハードウェアを有機的に動作させて、この発明の画像読取機能、影認識機能、原稿サイズ判定機能などを実行する。
走査ユニット20は、光照射部32から照射され原稿によって反射された光を、画像読取部19の方向に導く部材であり、上記したように、光源ユニット20aと反射ユニット20bとからなる。
走査制御部33は、一対のガイド軸21に沿って走査ユニット20を移動させる部分であり、光照射部32が移動することにより、光が当たる位置が変更され、原稿に記載された画像等の読取や、原稿の端部に形成される影の検出が行われる。
影が含まれているか否かは、たとえば、読み取られた画像情報を、影に相当する所定の細長く黒い画像データとパターン照合することによって判断できる。
影は、図1(d) や図1(e)に示したように、原稿の左端あるいは右端に発生し、また後述する図4(c)に示すように、原稿の幅(主走査方向の長さ)に沿ってできる。したがって、読取画像データ43の中に、主走査方向に細長い黒い長方形領域が存在する場合は、その長方形領域の位置に、影が存在すると認識できる。影が存在すると認識された場合、主走査方向の影の長さは、原稿の幅にほぼ等しいと判断される。
また、もし原稿表面に主走査方向に細長い黒い長方形領域が実際に記載されている場合、影と、原稿に記載された細長い黒い長方形領域とは、原稿先端の影(読取り開始位置で読み取った影)の主走査方向長さと合致するか否かによって、区別することができる。
また、図1(e)に示したように、左光源13から出射される光の強度を、右光源14から出射される光の強度よりも強くした状態で、走査制御部33が光源を左方向に移動させることによって、原稿30の右端に右端影S2を形成させる。これにより、影認識部34が、画像読取部19により読み取られた画像情報に含まれる右端影S2の副走査方向の位置および右端影S2の主走査方向の長さを認識する。
原稿幅算出部35は、原稿台に置かれた原稿用紙の幅(主走査方向の長さ)を算出する部分である。主として、影認識部34が認識した影の主走査方向の長さを、原稿台に載置された原稿の主走査方向の長さである原稿幅Wとして算出する。
原稿が定型用紙であることがわかっている場合は、定型用紙の縦横の長さは規格で予め決まっているので、記憶部41に定型用紙情報42を予め記憶しておくことによって、ほとんどの場合、副走査方向の長さは、原稿幅Wから求めることができる。
たとえば、原稿幅算出部35によって、主走査方向の長さが算出され、原稿長さ算出部36によって、副走査方向の長さが算出された場合は、その主走査方向の長さと副走査方向の長さによって、原稿サイズが特定される。特に、不定形サイズの原稿用紙が原稿台に置かれた場合は、この方法によって、不定形サイズの用紙を特定できる。
また、原稿が定型用紙であることがわかっている場合は、上記したように、主走査方向の原稿幅Wが算出されれば、記憶部41に予め記憶されている定型用紙情報42を利用して、副走査方向の長さは、原稿幅Wに対応する長さとして求めることができるので、定形サイズの用紙を特定できる。
なお、この発明では、原稿サイズ検出するためのフォトセンサを備える必要はなく、フォトセンサを配置しないので、装置の小型化と低価格化を図ることができる。
記憶部41には、たとえば、定型用紙情報42、読取画像データ43、影情報44などが記憶される。
たとえば、定型用紙の規格名と、その定型用紙の縦の長さと、横の長さとを対応づけて、記憶したものである。A4の定型用紙の場合は、規格名がA4で、縦の長さが297ミリメートル、横の長さが210ミリメートルという情報が記憶される。A3やB4など他の規格の定型用紙も、同様に予め記憶しておけばよい。
上記したように、原稿台に載置された原稿が、定型原稿である場合、原稿幅算出部35が、影認識部34が認識した影の主走査方向の長さを、原稿の主走査方向の長さであると算出した後、原稿長さ算出部36が、記憶部41に記憶された定型用紙情報を利用して、算出された原稿の主走査方向の長さと対応する原稿の副走査方向の長さを算出することにより、原稿台に載置された定型原稿のサイズを判定する
影情報44は、影認識部34によって認識された影の情報であり、主として、影の位置情報と、主走査方向の長さからなる。この影情報44を利用して、原稿のサイズが判定される。
以下に、原稿の端部近傍にできる影を検出することにより、原稿サイズを判定する処理の実施例をいくつか示す。
これらの判定処理を用いれば、原稿の大きさを検出するための専用のフォトセンサなど特別な構成を備えることなく、原稿の画像を読み取るのに必要な構成を利用して、原稿の大きさを検出することができる。
図4に、この発明の影検出による原稿サイズの判定処理の一実施例の説明図を示す。
図4(a)と図4(b)は、図1(a)と同様に、装置を正面方向から見た概略断面図であり、図4(c)は、装置を上方向から見た概略平面図である。図4では、説明に必要な構成のみを図示している。
ここで、図4(c)に示すように、原稿30は、原稿台10の左端によせて、原稿台10の左端のガイドラインと上端のガイドラインに沿って、原稿台の上に載置されるものとする。また、図4(a)に示すように、原稿カバー11を閉じ、原稿30を上から押さえるものとする。
この場合、図4(a) に示すように、2つの光源(13,14)は、原稿30の右端よりも右側にあるものとし、2つの光源の上には、原稿30はないものとする。
まず、図4(a)において、左光源から出射される光の強度を、右光源から出射される光の強度よりも強くした状態で、走査制御部33が前記光源を左方向に移動させる。
すなわち、左光源13を強点灯し、右光源14を弱点灯した後、走査ユニット20を、副走査方向の左方向に移動させることにより、影認識部34が原稿の右端に形成された右端影を認識する。
たとえば、左光源13と右光源14の光の強度を、7:3とする。2つの光源の上に原稿がない状態では、影はできない。
このとき、左光源13から出射された光のほうが、右光源14から出射された光よりも強い強度なので、図4(b)、図4(c)に示すように、右端影S2が、原稿30の右端の右側にできる。図4(c)に示すように、右端影S2は、原稿30の右端全体に沿って、細長い長方形であり、右端影S2の主走査方向の長さは、原稿30幅Wにほぼ等しい。
この右端影S2は、画像読取部19により読取画像データの一部として取得され、影認識部34によって、影として認識される。また、走査ユニット20の位置や移動方向などから、Y方向の影の位置と、影の主走査方向の長さが求められ、右端影S2であると認識される。Y方向の影の位置は、原稿30の右端の位置にほぼ等しい。
右端影S2が認識された場合、走査ユニット20の移動を停止してもよい。
また、原稿30は、原稿台10の左端と上端のガイドラインに沿って置かれているので、原稿30の左端の副走査方向の位置は、原稿台10の左端のガイドラインの位置にほぼ等しい。
したがって、原稿長さ算出部36が、認識された右端影S2の副走査方向の位置と、原稿台10の左端の副走査方向の位置(左端のガイドラインの位置)との距離(差)から、原稿30の副走査方向の長さである原稿長さLを算出する。
この原稿サイズの判定処理では、A4などの定型原稿でも、不定型原稿でも、その大きさを判定できる。
また、右端影S2が認識された場合に、走査ユニット20の移動を停止してもよいので、原稿全体をスキャンするいわゆるプレスキャンをする必要がなく、比較的早く、実際の画像読取走査を開始することができる。
図5に、この発明の影検出による原稿サイズの判定処理の一実施例の説明図を示す。
図5(a)と図5(b)は、図1(a)と同様に、装置を正面方向から見た概略断面図であり、図5(c)は、装置を上方向から見た概略平面図である。図5でも、説明に必要な構成のみを図示している。
また、図5(c)に示すように、原稿30は、原稿台10の上端のガイドラインに沿わせるが、左端のガイドラインと原稿の左端との間にわずかな空間をあけて、原稿台の上に置かれるものとする。
原稿30は、定型サイズの用紙とする。また、図5(a)に示すように、原稿カバー11を閉じ、原稿30を上から押さえるものとする。
この実施例2では、左端のガイドラインと原稿の左端との間の空間に、発生する影を検出して、定型用紙の原稿サイズを特定する。
この場合、図5(a) に示すように、2つの光源(13,14)は、原稿30の左端よりも左側にあるものとし、2つの光源の上には、原稿30はないものとする。
まず、図5(a)の状態で、左光源13を弱点灯し、右光源14を強点灯した後、走査ユニット20を、副走査方向の右方向に移動させる。たとえば、左光源13と右光源14の光の強度を、4:6とする。2つの光源の上に原稿がない状態では、影はできない。
このとき、右光源14から出射された光のほうが、左光源13から出射された光よりも強い強度なので、図5(b)、図5(c)に示すように、左端影S1が、原稿30の左端の左側にできる。図5(c)に示すように、左端影S1は、原稿30の左端全体に沿って、細長い長方形であり、左端影S1の主走査方向の長さは、原稿30幅Wにほぼ等しい。
この左端影S1は、画像読取部19により読取画像データの一部として取得され、影認識部34によって、影として認識される。また、走査ユニット20の位置や移動方向などから、Y方向の影の位置と、影の主走査方向の長さが求められ、左端影S1であると認識される。Y方向の影の位置は、原稿30の左端の位置にほぼ等しい。
左端影S1が認識された場合、走査ユニット20の移動を停止してもよい。
原稿30の副走査方向の長さ(原稿長さL)は、記憶部41に記憶された定型用紙情報42を利用して、原稿幅Wに対応する長さとして記憶されている情報から、取得する。
以上の処理により、原稿幅Wと副走査方向の長さ(原稿長さL)が算出されるので、原稿台10に置かれた定型原稿のサイズが特定される。
この原稿サイズの判定処理では、A4などの定型原稿の大きさを判定できる。
また、左端影S1が認識された場合に、走査ユニット20の移動を停止してもよいので、原稿全体をスキャンするいわゆるプレスキャンをする必要がなく、比較的早く、実際の画像読取走査を開始することができる。
これによれば、プレスキャンをすることなく、ユーザがスキャン開始操作をすることにより、定型用紙の原稿のサイズの判定と、原稿画像の実際の読み取りを、迅速に実行することができる。
図6に、この発明の影検出による原稿サイズの判定処理の一実施例の説明図を示す。
図6(a)から図6(d)は、図1(a)と同様に、装置を正面方向から見た概略断面図である。図6でも、説明に必要な構成のみを図示している。
ここでは、原稿30は、原稿台10の左端と上端のガイドラインに沿って置いてもよいが、原稿台10の左端と上端のガイドラインに沿って置かなくてもよい。
ただし、左端影S1を検出するためには、原稿30と原稿台10の左端のガイドラインとの間にいくらかのすき間をあけて置くことが好ましい。
また、原稿30を、原稿台10の左端と上端のガイドラインとの間にすき間をあけて置く場合は、原稿30の左端の短辺と原稿台10の左端とがほぼ平行になり、原稿30の上部の長辺と上端のガイドラインとがほぼ平行になるように、原稿台の上に置かれるものとする。原稿30は、定型の用紙でも、不定型の用紙でもよい。
また、図6(a)に示すように、原稿カバー11を閉じ、原稿30を上から押さえるものとする。
この場合、図6(a) に示すように、2つの光源(13,14)は、原稿30の右端よりも右側にあるものとし、2つの光源の上には、原稿30はないものとする。
まず、図6(a)の状態で、左光源13を強点灯し、右光源14を弱点灯した後、走査ユニット20を、副走査方向の左方向に移動させる。たとえば、左光源13と右光源14の光の強度を、7:3とする。2つの光源の上に原稿がない状態では、影はできない。
このとき、左光源13から出射された光のほうが、右光源14から出射された光よりも強い強度なので、図6(b)に示すように、右端影S2が、原稿30の右端の右側にできる。
右端影S2は、原稿30の右端全体に沿って、細長い長方形であり、右端影S2の主走査方向の長さは、原稿30幅Wにほぼ等しい。
この右端影S2は、画像読取部19により読取画像データの一部として取得され、影認識部34によって、影として認識される。また、走査ユニット20の位置や移動方向などから、Y方向の影の位置と、影の主走査方向の長さが求められ、右端影S2であると認識される。Y方向の影の位置は、原稿30の右端の位置にほぼ等しいので、右端影S2の位置を、原稿30の右端の位置として一時記憶しておく。
図6(c)は、走査ユニット20を左方向に移動している途中の状態を示している。
2つの光源が、原稿の下にある場合は、影ができないのでそのまま、左方向に移動する。ただし、移動した距離は、把握しておく。
このとき、右光源14から出射された光のほうが、左光源13から出射された光よりも強い強度なので、図6(d)に示すように、左端影S1が、原稿30の左端の左側にできる。左端影S1は、原稿30の左端全体に沿って、細長い長方形であり、左端影S1の主走査方向の長さは、原稿30幅Wにほぼ等しい。
すなわち、右端影S2が認識された位置から、左端影S1が認識された位置までの移動距離L1を、原稿30の副走査方向の長さとすればよい。
左端影S1が認識された場合は、走査ユニット20の移動を停止してもよい。
この原稿サイズの判定処理では、A4などの定型原稿でも、不定型原稿でも、その大きさを判定できる。
さらに、原稿幅Wと副走査方向の長さ(原稿長さL1)に加えて、右端影S2の位置から、原稿の右端の位置がほぼ特定でき、左端影S1の位置から、原稿の左端の位置がほぼ特定できる。したがって、原稿台に対する原稿が置かれた相対位置がわかるので、原稿が原稿台10の左端と上端のガイドラインに沿って置かれていなくても、次に実際の原稿の読み取りをする場合、原稿台のどの領域の画像を原稿に記載された情報として取り込めばよいかがわかる。
図7に、この発明の影検出による原稿サイズの判定処理の一実施例の説明図を示す。
図7(a)から図7(d)は、図1(a)と同様に、装置を正面方向から見た概略断面図である。図7でも、説明に必要な構成のみを図示している。
また、図7(a)に示すように、原稿30は、原稿台10の左端と上端のガイドラインに沿わせて、原稿台の上に置かれるものとする。図7(a)では、原稿台10の左端のガイドライン10aに原稿30の左端を沿わせていることを示している。
原稿30は、定型サイズの用紙、または不定形サイズの用紙のどちらでもよい。
また、図7(a)に示すように、原稿カバー11を閉じ、原稿30を上から押さえるものとする。
この実施例4では、右端影S2の位置を検出して、原稿幅Wと副走査方向の長さ(原稿長さL1)を算出して、定型用紙あるいは不定形サイズの用紙の原稿サイズを特定する。
次に、左光源13を弱点灯し、右光源14を強点灯した後、走査ユニット20を、副走査方向の右方向に移動させる。たとえば、左光源13と右光源14の光の強度を、4:6とする。
しかし、原稿30の左端が、原稿台10の左端のガイドライン10aにぴったり沿っているとすると、影ができない。
左端影S1が検出された場合は、左端影S1の位置から原稿の左端の位置が算出できたが、この場合は、影ができないので、影から原稿の左端の位置や、原稿30幅Wを算出することはできない。
すなわち、図7(b)に示すように、左光源13を強点灯し、右光源14を弱点灯した後、走査ユニット20を、副走査方向の右方向に移動させる。たとえば、左光源13と右光源14の光の強度を、6:4とする。
図7(c)は、走査ユニット20を、副走査方向の右方向に移動している途中の状態を示している。2つの光源の上に原稿がある状態では、影はできないので、そのまま移動する。ただし、移動距離L1を、把握しておく。
このとき、左光源13から出射された光のほうが、右光源14から出射された光よりも強い強度なので、図7(d)に示すように、右端影S2が、原稿30の右端の右側にできる。右端影S2は、原稿30の右端全体に沿って、細長い長方形であり、右端影S2の主走査方向の長さは、原稿30幅Wにほぼ等しい。
この右端影S2は、画像読取部19により読取画像データの一部として取得され、影認識部34によって、影として認識される。また、走査ユニット20の位置や移動方向などから、Y方向の影の位置と、影の主走査方向の長さが求められ、右端影S2であると認識される。Y方向の影の位置は、原稿30の右端の位置にほぼ等しい。
すなわち、原稿台10の左端のガイドライン10aの位置から、右端影S2が認識された位置までの移動距離L1を、原稿30の副走査方向の長さ(原稿長さL1)とすればよい。
右端影S2が認識された場合は、走査ユニット20の移動を停止してもよい。
以上の処理により、原稿幅Wと副走査方向の長さ(原稿長さL1)が算出されるので、原稿台10に置かれた原稿のサイズが特定される。
この原稿サイズの判定処理では、A4などの定型原稿でも、不定型原稿でも、その大きさを判定できる。
図8に、この発明の影検出による原稿サイズの判定処理の一実施例の説明図を示す。
図8(a)から図8(d)は、図1(a)と同様に、装置を正面方向から見た概略断面図である。図8でも、説明に必要な構成のみを図示している。
ここでは、原稿30は、原稿台10の左端のガイドラインとの間にいくらかのすき間をあけて置く。原稿台10の上端のガイドラインに対しては、原稿を、上端のガイドラインに沿って置いてもよいが、原稿台10の上端のガイドラインに沿って置かずに、すき間をあけて置いてもよい。
ただし、原稿30を、原稿台10の左端と上端のガイドラインとの間にすき間をあけて置く場合は、原稿30の左端の短辺と原稿台10の左端とがほぼ平行になり、原稿30の上部の長辺と上端のガイドラインとがほぼ平行になるように、原稿台の上に置かれるものとする。
また、図8(a)に示すように、原稿カバー11を閉じ、原稿30を上から押さえるものとする。
この実施例5では、左端影S1と右端影S2の位置を検出して、原稿幅Wと副走査方向の長さ(原稿長さL1)を算出して、定型用紙あるいは不定形サイズの用紙の原稿サイズを特定する。また、左端影S1の位置を検出した後、原稿の直下を移動中は、原稿に記載された画像等の実際の読取を行う。
ただし、原稿の直下を移動中において、2つの光源の強度を異ならせるが、2つの光源から出射された光の合計強度によって、原稿に記載された画像等の実際の読取が、確実に行われるように、2つの光源から出射される光の強度を設定する。
次に、左光源13を弱点灯し、右光源14を強点灯した後、走査ユニット20を、副走査方向の右方向に移動させる。たとえば、左光源13と右光源14の光の強度を、3:7とする。
すなわち、左光源13から出射される光の強度を、右光源14から出射される光の強度よりも弱くした状態で、走査制御部33が光源を右方向に移動させる。これによって、影認識部34が原稿30の左端に形成された左端影S1を認識する。
このとき、右光源14から出射された光のほうが、左光源13から出射された光よりも強い強度なので、図8(a)に示すように、左端影S1が、原稿30の左端の左側にできる。左端影S1は、原稿30の左端全体に沿って、細長い長方形であり、左端影S1の主走査方向の長さは、原稿30の幅Wにほぼ等しい。ここで、原稿幅算出部35が、認識された左端影S1の主走査方向の長さから原稿幅Wを算出する。
この左端影S1は、画像読取部19により読取画像データの一部として取得され、影認識部34によって、影として認識される。また、走査ユニット20の位置や移動方向などから、Y方向の影の位置と、影の主走査方向の長さが求められ、左端影S1であると認識される。Y方向の影の位置は、原稿30の左端の位置にほぼ等しい。そこで、Y方向の影の位置を、原稿の左端の位置として、一時記憶しておく。
また、左端影S1の主走査方向の長さは、原稿幅Wにほぼ等しいので、原稿幅Wが算出される。
前記左光源から出射される光の強度を、前記右光源から出射される光の強度よりも強くした状態とする。すなわち、図8(b)に示すように、左光源13を強点灯し、右光源14を弱点灯する。
その後、前記走査制御部33が、走査ユニット20を、副走査方向の右方向に移動させ、原稿に記載された画像等の実際の読取を開始する。これにより、前記光源が原稿の下方を右方向に移動することにより、画像読取部19が原稿に記載された画像情報を読取る。
たとえば、左光源13と右光源14の光の強度を、6:4とする。また、2つの光源から出射された光の合計強度によって、原稿に記載された画像等の実際の読取が、確実に行われるように、2つの光源から出射される光の強度を設定する。
読み取った画像は、読取画像データ43として、記憶部41に記憶する。
図8(c)のように、2つの光源の上に原稿がある状態では、影はできないので、そのまま移動する。ただし、移動距離L1を、把握しておく。
このとき、左光源13から出射された光のほうが、右光源14から出射された光よりも強い強度なので、図8(d)に示すように、右端影S2が、原稿30の右端の右側にできる。すなわち、光源を原稿の右端付近にまで右方向に移動させることによって、影認識部34が、原稿30の右端に形成された右端影S2を認識する。
右端影S2は、原稿30の右端全体に沿って、細長い長方形であり、右端影S2の主走査方向の長さは、原稿30幅Wにほぼ等しい。
この右端影S2は、画像読取部19により読取画像データの一部として取得され、影認識部34によって、影として認識される。また、走査ユニット20の位置や移動方向などから、Y方向の影の位置と、影の主走査方向の長さが求められ、右端影S2であると認識される。Y方向の影の位置は、原稿30の右端の位置にほぼ等しい。
右端影S2の存在が認識された後、原稿に記載された画像等の実際の読取動作を終了する。
すなわち、原稿長さ算出部36が、認識された左端影S1の副走査方向の位置と、原稿の右端部に形成された右端影S2の副走査方向の位置との距離から、原稿の副走査方向の長さである原稿長さL1を算出する。言いかえれば、原稿の左端の位置から、右端影S2が認識された位置までの移動距離L1を、原稿30の副走査方向の長さ(原稿長さL1)とすればよい。
右端影S2が認識された場合は、走査ユニット20の移動を停止する。
この原稿サイズの判定処理では、原稿幅Wと原稿長さL1とが、実際に測定されるので、A4などの定型原稿でも、不定型原稿でも、その大きさを判定でき、かつ、再度画像を読取る走査をしなくても、そのサイズの用紙に記載された画像を読取ることができる。
図9(a)に、この発明の影検出による原稿サイズの判定処理の一実施例の説明図を示す。
図9(a)は、図1(a)と同様に、装置を正面方向から見た概略断面図である。ここでも、説明に必要な構成のみを図示している。
また、原稿30は、原稿台10の上端のガイドラインに沿わせるが、左端のガイドラインと原稿の左端との間にわずかな空間をあけて、原稿台の上に置かれるものとする。
原稿30は、定型サイズの用紙とする。また、図9(a)に示すように、原稿カバー11を閉じ、原稿30を上から押さえるものとする。
この実施例6では、2つの光源のうち、右光源14のみを点灯して、左端のガイドラインと原稿の左端との間の空間に、発生する左端影を検出して、定型用紙の原稿サイズを特定する。
図9(a)に示すように、左光源13を消灯し、右光源14を点灯した後、走査ユニット20を、副走査方向の右方向に移動させる。
この実施例では、左光源13と右光源14の光の強度は、0:10に相当する。
2つの光源の上に原稿がない状態では、影はできないが、走査ユニット20が右方向に移動し、右光源14が、原稿30の左端よりも右側の位置まで移動してきたとする。
このとき、右光源14から出射された光によって、図9(a)に示すように、左端影S1が、原稿30の左端の左側にできる。
この左端影S1は、画像読取部19により読取画像データの一部として取得され、影認識部34によって、影として認識される。また、走査ユニット20の位置や移動方向などから、Y方向の影の位置と、影の主走査方向の長さが求められ、左端影S1であると認識される。Y方向の影の位置は、原稿30の左端の位置にほぼ等しい。
左端影S1が認識された場合、走査ユニット20の移動を停止してもよい。
原稿30の副走査方向の長さ(原稿長さL)は、記憶部41に記憶された定型用紙情報42を利用して、原稿幅Wに対応する長さとして記憶されている情報から、取得する。
以上の処理により、原稿幅Wと副走査方向の長さ(原稿長さL)が算出されるので、原稿台10に置かれた定型原稿のサイズが特定される。
この原稿サイズの判定処理では、A4などの定型原稿の大きさを判定できる。
また、左端影S1が認識された場合に、走査ユニット20の移動を停止してもよいので、原稿全体をスキャンするいわゆるプレスキャンをする必要がなく、比較的早く、実際の画像読取走査を開始することができる。
これによれば、プレスキャンをすることなく、ユーザがスキャン開始操作をすることにより、定型用紙の原稿のサイズの判定と、原稿画像の実際の読み取りを、迅速に実行することができる。
図9(b)に、この発明の影検出による原稿サイズの判定処理の一実施例の説明図を示す。
図9(b)は、図1(a)と同様に、装置を正面方向から見た概略断面図である。ここでも、説明に必要な構成のみを図示している。
原稿30は、定型サイズの用紙とする。また、図9(b)に示すように、原稿カバー11を閉じ、原稿30を上から押さえるものとする。
この実施例7では、2つの光源のうち、左光源13のみを点灯して、原稿の右端の右側に発生する右端影を検出して、定型用紙の原稿サイズを特定する。
図9(b)に示すように、左光源13を点灯し、右光源14を消灯した後、走査ユニット20を、副走査方向の左方向に移動させる。
この実施例では、左光源13と右光源14の光の強度は、10:0に相当する。
2つの光源の上に原稿がない状態では、影はできないが、走査ユニット20が左方向に移動し、左光源13が、原稿30の右端よりも左側の位置まで移動してきたとする。
このとき、左光源13から出射された光によって、図9(b)に示すように、右端影S2が、原稿30の右端の右側にできる。
この右端影S2は、画像読取部19により読取画像データの一部として取得され、影認識部34によって、影として認識される。また、走査ユニット20の位置や移動方向などから、Y方向の影の位置と、影の主走査方向の長さが求められ、右端影S2であると認識される。Y方向の影の位置は、原稿30の右端の位置にほぼ等しい。
右端影S2が認識された場合、走査ユニット20の移動を停止してもよい。
原稿30の副走査方向の長さ(原稿長さL)は、記憶部41に記憶された定型用紙情報42を利用して、原稿幅Wに対応する長さとして記憶されている情報から、取得する。
以上の処理により、原稿幅Wと副走査方向の長さ(原稿長さL)が算出されるので、原稿台10に置かれた定型原稿のサイズが特定される。
この原稿サイズの判定処理では、A4などの定型原稿の大きさを判定できる。
また、右端影S2が認識された場合に、走査ユニット20の移動を停止してもよいので、原稿全体をスキャンするいわゆるプレスキャンをする必要がなく、比較的早く、実際の画像読取走査を開始することができる。
これによれば、プレスキャンをすることなく、ユーザがスキャン開始操作をすることにより、定型用紙の原稿のサイズの判定と、原稿画像の実際の読み取りを、迅速に実行することができる。
図10に、この発明の影検出による原稿サイズの判定処理の一実施例の説明図を示す。
図10(a)から図10(d)は、図1(a)と同様に、装置を正面方向から見た概略断面図である。図10でも、説明に必要な構成のみを図示している。
ここでは、原稿30は、原稿台10の左端のガイドラインとの間にいくらかのすき間をあけて置く。原稿台10の上端のガイドラインに対しては、原稿を、上端のガイドラインに沿って置いてもよいが、原稿台10の上端のガイドラインに沿って置かずに、すき間をあけて置いてもよい。
ただし、原稿30を、原稿台10の左端と上端のガイドラインとの間にすき間をあけて置く場合は、原稿30の左端の短辺と原稿台10の左端とがほぼ平行になり、原稿30の上部の長辺と上端のガイドラインとがほぼ平行になるように、原稿台の上に置かれるものとする。
また、図10(a)に示すように、原稿カバー11を閉じ、原稿30を上から押さえるものとする。
この実施例8では、左端影S1と右端影S2の位置を検出して、原稿幅Wと副走査方向の長さ(原稿長さL1)を算出して、定型用紙あるいは不定形サイズの用紙の原稿サイズを特定する。
ただし、原稿の直下を移動中において、2つの光源の強度を異ならせるが、図4から図8に記載した実施例と異なり、2つの光源のうち、どちらか一方の光源のみを点灯させ、他方の光源は、消灯させる。左端影S1を検出する場合は、右光源14のみを点灯させ、右端影S2を検出する場合は、左光源13のみを点灯させる。
次に、左光源13を消灯し、右光源14を点灯した後、走査ユニット20を、副走査方向の右方向に移動させる。ここでは、左光源13と右光源14の光の強度は、0:10である。
このとき、右光源14から出射された光によって、図8(a)に示すように、左端影S1が、原稿30の左端の左側にできる。左端影S1は、原稿30の左端全体に沿って、細長い長方形であり、左端影S1の主走査方向の長さは、原稿30幅Wにほぼ等しい。
この左端影S1は、画像読取部19により読取画像データの一部として取得され、影認識部34によって、影として認識される。また、走査ユニット20の位置や移動方向などから、Y方向の影の位置と、影の主走査方向の長さが求められ、左端影S1であると認識される。Y方向の影の位置は、原稿30の左端の位置にほぼ等しい。そこで、Y方向の影の位置を、原稿の左端の位置として、一時記憶しておく。
また、左端影S1の主走査方向の長さは、原稿幅Wにほぼ等しいので、原稿幅Wが算出される。
すなわち、図10(b)に示すように、左光源13を点灯し、右光源14を消灯した後、走査ユニット20を、副走査方向の右方向に移動させる。ここでは、左光源13と右光源14の光の強度は、10:0である。
図10(c)のように、2つの光源の上に原稿がある状態では、影はできないので、そのまま移動する。ただし、移動距離L1を、把握しておく。
このとき、左光源13から出射された光によって、図10(d)に示すように、右端影S2が、原稿30の右端の右側にできる。右端影S2は、原稿30の右端全体に沿って、細長い長方形であり、右端影S2の主走査方向の長さは、原稿30幅Wにほぼ等しい。
この右端影S2は、画像読取部19により読取画像データの一部として取得され、影認識部34によって、影として認識される。また、走査ユニット20の位置や移動方向などから、Y方向の影の位置と、影の主走査方向の長さが求められ、右端影S2であると認識される。Y方向の影の位置は、原稿30の右端の位置にほぼ等しい。
すなわち、原稿の左端の位置から、右端影S2が認識された位置までの移動距離L1を、原稿30の副走査方向の長さ(原稿長さL1)とすればよい。
右端影S2が認識された場合は、走査ユニット20の移動を停止する。
この原稿サイズの判定処理では、原稿幅Wと原稿長さL1とが、実際に測定されるので、A4などの定型原稿でも、不定型原稿でも、その大きさを判定できる。
なお、走査ユニット20の移動中において、点灯する左光源13だけの光強度を、原稿に記載された画像等を実際に読取りできる強度とすることができる場合は、走査ユニット20の移動中に、画像等の実際の読取り動作を行ってもよい。これにより、特定されたサイズの原稿に記載された画像の実際の読取も、原稿のサイズの特定とほぼ同時に行われるので、再度画像を読取る走査をしなくても、そのサイズの用紙に記載された画像を読取ることができる。
図11に、この発明の影検出による原稿サイズの判定処理の一実施例の説明図を示す。
図11(a)から図11(c)は、図1(a)と同様に、装置を正面方向から見た概略断面図である。図11でも、説明に必要な構成のみを図示している。
ここでは、画像読取装置が、1つの光源しか持たない場合で、定型原稿のサイズを判定する処理を示す。
原稿30は、原稿台10の左端と上端のガイドラインとの間にいくらかのすき間をあけて置いてもよく、あるいは、原稿台10の左端と上端のガイドラインに沿って置いてもよい。
ただし、原稿30を、原稿台10の左端と上端のガイドラインとの間にすき間をあけて置く場合は、原稿30の左端の短辺と原稿台10の左端とがほぼ平行になり、原稿30の上部の長辺と上端のガイドラインとがほぼ平行になるように、原稿台の上に置かれるものとする。
また、図11(a)に示すように、原稿カバー11を閉じ、原稿30を上から押さえるものとする。
この実施例9では、右端影S2の位置を検出して、原稿幅Wと副走査方向の長さ(原稿長さL1)を算出して、定型サイズの用紙の原稿サイズを特定する。
また、1つの光源13のみを点灯させた状態で、走査ユニット20を右方向に移動させるものとする。
次に、1つの光源13を点灯させた後、走査ユニット20を、副走査方向の右方向に移動させる。
図11(b)は、走査ユニット20を、副走査方向の右方向に移動している途中の状態を示している。
ここで、図11(a)の状態から走査ユニット20がさらに右方向に移動し、図11(b)に示すように、光源13の上に原稿がある状態では、影はできない。
さらに、走査ユニット20を右方向に移動しつづけると、図11(c)に示すような状態となる。
このとき光源13から出射された光によって、図11(c)に示すように、右端影S2が、原稿30の右端の右側にできる。右端影S2は、原稿30の右端全体に沿って、細長い長方形であり、右端影S2の主走査方向の長さは、原稿30幅Wにほぼ等しい。
この右端影S2は、画像読取部19により読取画像データの一部として取得され、影認識部34によって、影として認識される。また、走査ユニット20の位置や移動方向などから、Y方向の影の位置と、影の主走査方向の長さが求められ、右端影S2であると認識される。Y方向の影の位置は、原稿30の右端の位置にほぼ等しい。
右端影S2が認識された場合、走査ユニット20の移動を停止してもよい。
原稿30の副走査方向の長さ(原稿長さL)は、記憶部41に記憶された定型用紙情報42を利用して、原稿幅Wに対応する長さとして記憶されている情報から、取得する。
以上の処理により、原稿幅Wと副走査方向の長さ(原稿長さL)が算出されるので、原稿台10に置かれた定型原稿のサイズが特定される。
この原稿サイズの判定処理では、A4などの定型原稿の大きさを判定できる。
この原稿サイズの判定処理では、光源が1つの場合でも、原稿幅Wを測定することによって、A4などの定型原稿の大きさを判定できる。
ここでは、実施例ごとに、光源の点灯消灯とその点灯強度、光源強度の切替の有無、認識する影の位置、走査ユニットの移動方向、移動開始位置、取得可能な原稿の長さ、判定可能な原稿の種類を示している。
ただし、ここに示した実施例に限るものではなく、光源の点灯強度、光源の移動方向、認識する影の位置などを異ならせることによって、原稿サイズの判定処理をしてもよい。
10 原稿台、
11 原稿カバー、
12 スキャナ部、
13 左光源、
13a 左導光路、
13b LED、
13c LED、
14 右光源、
14a 右導光路、
14b LED、
14c LED、
15 第1ミラー、
16 第2ミラー、
17 第3ミラー、
18 レンズ、
19 画像読取部(CCD)、
20 走査ユニット、
20a 光源ユニット、
20b 反射ユニット、
21 ガイド軸、
24 入力操作部、
30 原稿、
31 制御部、
32 光照射部,
33 走査制御部、
34 影認識部、
35 原稿幅算出部、
36 原稿長さ算出部、
37 原稿サイズ判定部、
41 記憶部、
42 定型用紙情報、
43 読取画像データ、
44 影情報、
L1 原稿長さ、
S1 左端影、
S2 右端影、
W 原稿幅
Claims (1)
- 原稿を載置する原稿台と、
前記原稿台に載置された原稿を上から覆い押さえる原稿カバーと、
前記原稿台の下部に配置され、前記原稿を読み取る光を、前記原稿カバーで覆われた原稿に向かって出射する光源と、
前記光源を、副走査方向に移動させる走査制御部と、
前記走査制御部によって光源を移動させているときに、前記原稿および原稿カバーによって反射された光を受光して、原稿および原稿の端部に形成された画像情報を読み取る画像読取部と、
前記画像読取部により読み取られた画像情報から、原稿の端部に形成された影の副走査方向の位置および影の主走査方向の長さを認識する影認識部と、
前記影の副走査方向の位置および影の主走査方向の長さを利用して、前記原稿の主走査方向の長さと副走査方向の長さとを判定する原稿サイズ判定部と、
前記影認識部が認識した前記影の主走査方向の長さから、前記原稿の主走査方向の長さである原稿幅を算出する原稿幅算出部と、
前記影認識部が認識した前記原稿の左端部に形成された左端影の副走査方向の位置あるいは前記原稿台の左端のガイドラインの位置と、前記原稿の右端部に形成された右端影の副走査方向の位置との距離から、前記原稿の副走査方向の長さである原稿長さを算出する原稿長さ算出部とを備え、
前記光源は、主走査方向に細長い1つまたは複数の発光部材であり、
前記画像読取部は、主走査方向に細長い受光部材であり、
前記光源が2つの発光部材からなる場合、光源は副走査方向に所定の距離だけ離して並行に配置されている左光源と右光源とからなり、
前記左光源と右光源から出射される光の強度を異ならせることによって、前記原稿の左端または右端に影を形成させ、前記影認識部が、前記画像読取部により読み取られた画像情報に含まれる原稿の左端または右端に形成された影の副走査方向の位置および影の主走査方向の長さを認識し、
前記左光源から出射される光の強度を、前記右光源から出射される光の強度よりも弱くした状態で、前記走査制御部が前記光源を移動させることによって、前記影認識部が前記原稿の左端に形成された左端影を認識できなかった場合に、
前記原稿台の左端のガイドラインの位置を、原稿の左端の位置として一時記憶し、
前記左光源から出射される光の強度を、前記右光源から出射される光の強度よりも強くした状態で、前記走査制御部が前記光源を原稿の下方で移動させ、さらに前記光源を原稿の右端付近で移動させることによって、前記影認識部が前記原稿の右端部に形成された右端影を認識した後、
前記原稿幅算出部が、前記認識された右端影の主走査方向の長さから原稿幅を算出し、
前記原稿長さ算出部が、前記一時記憶された原稿の左端の位置から前記原稿の右端部に形成された右端影の副走査方向の位置までの移動距離から、前記原稿の副走査方向の長さである原稿長さを算出し、
前記原稿サイズ判定部が、前記算出された原稿幅と原稿長さとから、前記原稿台に載置された原稿のサイズを判定し、
前記左光源から出射される光の強度を、前記右光源から出射される光の強度よりも弱くした状態で、前記走査制御部が前記光源を移動させることによって、前記影認識部が前記原稿の左端に形成された左端影を認識できた場合に、
前記原稿幅算出部が、前記認識された左端影の主走査方向の長さから原稿幅を算出した後、前記左光源から出射される光の強度を、前記右光源から出射される光の強度よりも強くした状態で、前記走査制御部が前記光源を原稿の下方で移動させることによって、前記画像読取部が原稿に記載された画像情報を読取り、
前記光源を原稿の右端付近で移動させることによって、前記影認識部が前記原稿の右端に形成された右端影を認識した後、
前記原稿長さ算出部が、前記認識された左端影の副走査方向の位置と、前記原稿の右端部に形成された右端影の副走査方向の位置との距離から、前記原稿の副走査方向の長さである原稿長さを算出し、
前記原稿サイズ判定部が、前記算出された原稿幅と原稿長さとから、前記原稿台に載置された原稿のサイズを判定することを特徴とする画像読取装置。
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