JP6830034B2 - シフトレバーユニット - Google Patents

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Description

本発明は、車両用のシフトレバーユニットに関する。
従来より、車両の変速機で設定されるシフトレンジを車室側からの操作により切り換えるためのシフトレバーユニットが知られている。シフトレバーユニットとしては、先端にシフトノブ等が取り付けられて車両の前後方向に操作される棒状のシフトレバーを備えた装置が一般的である。
シフトレバーユニットの多くでは、運転者が意図しない操作を規制するためのシフトロック機構が設けられている。シフトロック機構としては、例えば、シフト操作を規制する規制位置と、シフト操作を許容する解除位置と、に変位するグルーブドピンを利用する機構がある。ディテントピンとも呼ばれるこのグルーブドピンは、例えばシフトノブに設けられたシフトボタンの操作に応じて解除位置に変位できる。
さらに、誤ったシフト操作による車両の急発進等を未然に回避するための2重の安全機構として、図8〜図10のごとく、グルーブドピン98の変位を規制するロックユニット90を採用するシフトレバーユニット9の提案もある(例えば、特許文献1参照。)。図8のシフトレバーユニット9のロックユニット90は、グルーブドピン98が変位する経路を封鎖するロックプレート91を備えている。ロックプレート91は、ブレーキが踏み込み操作されない限りグルーブドピン98の経路上に位置し、解除位置への変位を規制する。このシフトレバーユニット9では、ロックプレート91でグルーブドピン98の変位を規制することで、運転者の誤った操作が規制され安全性が向上されている。
シフトレバーユニット9では、グルーブドピン98が変位する経路をなすスリット状の経路溝として、上記の規制位置から解除位置に至る径方向の第1の経路溝901(図10参照。)と、解除位置を起点として周方向に移動するための第2の経路溝902(同)と、が形成されている。グルーブドピン98が第1の経路溝901を通過して解除位置に到達できれば、その後、第2の経路溝902に沿うグルーブドピン98の変位を伴うシフト操作が可能になる。
このシフトレバーユニット9では、回動変位するロックプレート91に対し、同様に回動変位するリンクプレート93が同軸配置されている。ロックプレート91及びリンクプレート93は、図9のごとく、いずれも、回動中心を軸心とする円筒部910、930と、この円筒部910、930から径方向外周側に延在する脚部913、933と、を含めて構成されている。
ロックプレート91とリンクプレート93とは、脚部913、933の先端形状に違いがある。ロックプレート91の脚部913の先端形状は、グルーブドピン98の変位方向に対して直交する規制面915により形成されている。一方、リンクプレート93の脚部933の先端形状は、グルーブドピン98の変位方向に対して斜行するカム面935により形成されている。グルーブドピン98がリンクプレート93側に作用する当接荷重は、このカム面935により回動方向の力に変換されリンクプレート93の回転変位を生じさせる。
ロックプレート91及びリンクプレート93は、コイルスプリング918、938によって回動方向に付勢されている。グルーブドピン98の干渉がない状態のとき、ロックプレート91及びリンクプレート93は、上記の第1の経路溝901に脚部913、933が位置する初期位置に押し付けられて回り止めされている。
ロックプレート91及びリンクプレート93の円筒部910、930には、図9のごとく、コイル950が内挿配置されている。また、ロックプレート91の円筒部910の内周側には第1可動鉄心953が固定され、リンクプレート93の円筒部930の内周側には第2可動鉄心955が固定されている。なお、上記のごとくグルーブドピン98の干渉がなくロックプレート91及びリンクプレート93が上記の初期位置にあるとき(図10(a)参照。)、第1可動鉄心953と第2可動鉄心955とが磁気的に接触するように構成されている。
以上のように構成されたシフトレバーユニット9の動作を図10を参照しながら簡単に説明する。ブレーキが踏み込まれていない状態ではコイル950に非通電であるため、第1可動鉄心953と第2可動鉄心955とが磁気的に吸着されず、ロックプレート91とリンクプレート93とが独立して回動可能になる。このときグルーブドピン98が解除位置側に変位すると、リンクプレート93の脚部933にグルーブドピン98が干渉してリンクプレート93のみが図10中の左回りに回動し、図10(a)の状態から同(b)の状態に移行する。ロックプレート91は、第1の経路溝901に脚部913が位置する初期位置のままであるため、グルーブドピン98は解除位置に変位できない(同(b))。
一方、ロックプレート91及びリンクプレート93の脚部913、933が第1の経路溝901に位置する状態でブレーキが踏み込まれてコイル950に通電されると、第1可動鉄心953と第2可動鉄心955とが磁気的に吸着される。この状態でグルーブドピン98が解除位置側に変位すると、グルーブドピン98の当接による上記のリンクプレート93の左回りの回動に従動してロックプレート91が回動し、図10(a)の状態から同(c)の状態に移行する。これにより、ロックプレート91の脚部913が第1の経路溝901から外れてシフトロック解除が実現される(同(c))。
特許第4642419号公報
しかしながら、前記従来のシフトレバーユニットでは、次のような問題がある。すなわち、運転者によって急な操作や乱暴な操作等が行われたとき、リンクプレートとロックプレートとの磁気的な吸着面に衝撃的な力が作用して両者が離れてしまうことがあり、シフトロック解除が不可能に陥るおそれがある。
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、運転者側の急な操作等があっても確実にシフトロック解除できる優れた特性のシフトレバーユニットを提供しようとするものである。
本発明は、特定のシフト操作を規制する規制位置に付勢されている一方、運転者の操作に応じて特定のシフト操作を許容する解除位置に変位する規制部材を備えるシフトレバーユニットであって、
前記規制部材の解除位置への変位を禁止する第1位置に付勢されていると共に、当該解除位置への変位を許容する第2位置に変位可能なロック部材と、
前記解除位置に向けて変位する前記規制部材が当接したときの当接荷重を所定方向の力に変換するカム面を有し、該所定方向の力に応じて変位するリンク部材と、
コイルへの通電に応じて前記リンク部材と前記ロック部材とを磁気的に結合させる電磁マグネットと、を有し、
前記ロック部材は、前記電磁マグネットへの通電に応じて磁気的な結合面を介して前記リンク部材と結合している状態において、前記リンク部材の変位に従動して前記第2位置に変位するように構成されており、
前記リンク部材は、前記カム面に対する前記規制部材の当接荷重に由来する重心回りの回転モーメントにより、前記ロック部材側の磁気的な結合面に対して該リンク部材側の磁気的な結合面が押し付くように構成されているシフトレバーユニットにある(請求項1)。
本発明は、前記リンク部材のカム面に前記規制部材が当接するとき、該リンク部材の重心回りに回転モーメントが生じる可能性があり、前記規制部材が急激に当接するほどこの回転モーメントによる影響が顕在化するという発見的な知見に基づいて創作されたものである。
本発明のシフトレバーユニットでは、前記重心回りの回転モーメントが前記リンク部材に作用したとき、前記ロック部材側の磁気的な結合面に対して該リンク部材側の磁気的な結合面が押し付くように構成されている。したがって、このシフトレバーユニットでは、例えば運転者側の急な操作や乱暴な操作等が行われた場合であっても、前記ロック部材と前記リンク部材との磁気的な結合状態が解除されるおそれが少なくなっている。
以上のように本発明のシフトレバーユニットは、運転者側の急な操作等があっても確実性高くシフト操作の規制状態を解除できる優れた特性を備えている。
実施例1における、シフトレバーユニットの構成を示す斜視図。 実施例1における、シフトレバーの組付け構造の説明図。 実施例1における、シフトロック機構の構成を示す組立図。 実施例1における、ロックユニットの構成を示す組立図。 実施例1における、シフトロック機構の動作の説明図。 実施例1における、グルーブドピンがリンクプレートに当接したときの挙動の説明図。 従来例における、グルーブドピンがリンクプレートに当接したときの挙動の説明図。 従来のシフトレバーユニットの構成を示す斜視図。 従来のリンクプレート(a)、及びロックプレート(b)の説明図。 従来のシフトロック機構の動作の説明図。
本発明において、前記規制部材の当接荷重のうちの前記カム面に直交する荷重成分の作用方向に対して前記リンク部材の重心が位置する側と、前記ロック部材側の磁気的な結合面に対して前記リンク部材を押し付ける方向に対して前記リンク部材の重心が位置する側と、が同じ側であると良い(請求項2)。
この場合には、前記回転モーメントが作用したときの前記リンク部材の回転方向と、前記ロック部材側の磁気的な結合面に押し付けるための前記リンク部材の回転方向と、が一致する。これにより前記カム面に直交する荷重成分に応じて、前記ロック部材の磁気的な結合面に対して前記リンク部材を確実性高く押し付けできる。
前記リンク部材は、前記所定方向の力に応じて回動動作による変位を生じるように構成され、前記荷重成分が作用する仮想線よりも当該回動動作の外周側に前記電磁マグネットを保持していると良い(請求項3)。
銅線などの金属製の電線を巻回したコイルや、磁気回路を形成する金属製の部品などを備える電磁マグネットは、一般的に比重が高く重量がある部品である。このように重い電磁マグネットを前記リンク部材に保持させれば、その配置によって前記リンク部材の重心の位置的なコントロールが容易になる。
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、シフトロック機能を備える車両用のシフトレバーユニットに関する例である。この内容について、図1〜図6を用いて説明する。
図1〜図3のごとく、シフトレバーユニット1は、特定のシフト操作を規制する規制位置に付勢されている一方、運転者の操作に応じて特定のシフト操作を許容する解除位置に変位する規制部材であるグルーブドピン18を備えている。
このシフトレバーユニット1は、グルーブドピン18の解除位置への変位を規制するためのロックユニット2を備えている。このロックユニット2は、解除位置へのグルーブドピン18の変位を規制するロックプレート(ロック部材)23と、グルーブドピン18の当接に応じて回動するリンクプレート(リンク部材)21と、ロックプレート23とリンクプレート21とを磁気的に結合させる電磁マグネット24と、を備えている。
リンクプレート21は、カム面215に対するグルーブドピン18の当接荷重に由来する重心回りの回転モーメントにより、ロックプレート23側の磁気的な結合面である被吸着面23Sに対してリンクプレート21側の磁気的な結合面である吸着面21Sが押し付くように構成されている。
以下、この内容について詳しく説明する。
シフトレバーユニット1は、図1〜図3のごとく、図示しない車両の前後方向に当たるシフト方向にシフトレバー10を操作可能なストレート式の操作ユニットである。このシフトレバーユニット1は、運転者がシフトレバー10を操作しやすいように運転席と助手席との間のセンターコンソールや、運転者に対面するダッシュパネル等に設置される。
このシフトレバーユニット1によれば、車両の前側からシフト方向に沿って配列されたパーキングレンジ(Pレンジ)、リバースレンジ(Rレンジ)、ニュートラルレンジ(Nレンジ)、ドライブレンジ(Dレンジ)、セカンドレンジおよびローレンジのうちの何れかをシフト位置として選択できる(図1参照。)。シフトレバーユニット1は、初期シフト位置であるPレンジにシフト位置をロックし、Pレンジから他のレンジへの特定のシフト操作を規制するシフトロック機能を備えている。なお、ストレート式のシフトレバーユニット1に代えて、ゲート式のシフトレバーユニットに本例のシフトロック機構を設けることも良い。
シフトレバーユニット1は、図示しないベースブラケットによりシフトレバー10が回動可能な状態で軸支され、シフトパネル190を介してシフトレバー10の先端が車室側に突き出すように車両に取り付けられる。シフトパネル190には、シフトロック機能を強制解除するための図示しない鍵穴が配設されている。メンテナンス作業等では、この鍵穴に車両キーを差し込むという強制解除操作によりシフトロック機能を解除できる。通常は、図示しないブレーキペダルの踏み込み操作によってシフトロック機能が解除されるようになっている。
シフトレバー10は、図2のごとく、先端にシフトノブ11が取り付けられるレバー本体15を中心として構成されている。レバー本体15は、中空棒状をなし、下端の両側面にシフト軸150が立設された樹脂部品である。このレバー本体15は、シフト軸150を介して図示しないベースブラケットにより回動可能に軸支される。
レバー本体15の回動動作のガイド面をなすベースブラケット(図示略)の側壁には、シフト軸150を支持する軸孔が穿設されていると共に、貫通突出状態のグルーブドピン18が変位する経路をなす経路溝(後述する図5中の符号101、102)が穿設されている。経路溝としては、Pレンジに操作されたシフトレバー10のグルーブドピン18が上記の規制位置から解除位置へ変位するための径方向の経路溝(後述の同図中の符号101)と、解除位置に変位したグルーブドピン18がシフト操作に応じて周方向に変位するための経路溝(後述の同図中の符号102)と、が設けられている。
レバー本体15は、シフトノブ11を取り付ける側の端部に開口する筒状であると共に、シフト軸150が設けられた端部側が有底である有底筒状の中空構造を呈している。このレバー本体15には、コイルスプリング13を底側にして棒状のディテントロッド12が内挿収容されている。このレバー本体15では、コイルスプリング13の圧縮変形を伴ってディテントロッド12が軸方向に押し込まれた状態でシフトノブ11が取り付けられている。
ディテントロッド12の側面には、径方向外周側からグルーブドピン18を嵌入固定するための打込孔120が設けられている。一方、レバー本体15の側面には、グルーブドピン18を貫通させるための溝状のスリット155が軸方向に沿って穿孔されている。このスリット155は、上記のようにレバー本体15に組み付けたディテントロッド12の打込孔120と連通するように穿設されている。グルーブドピン18は、レバー本体15にディテントロッド12を組み付けた後、スリット155を利用してレバー本体15の外周側から打込孔120に嵌入される。
なお、シフトノブ11には、ディテントロッド12の端部に干渉するシフトボタン110が設けられている。このシフトボタン110は、押込み操作に応じてディテントロッド12を軸方向に押し出すように構成されている。シフトボタン110の押込み操作時には、ディテントロッド12の軸方向の変位に応じて、レバー本体15のスリット155を介して外周側に突出するグルーブドピン18がスリット155の溝方向に沿って変位する。
シフトレバーユニット1では、図3及び図4のごとく、レバー本体15の回動動作のガイド面をなす図示しないベースブラケットの側壁の裏面にロックユニット2が取り付けられている。このロックユニット2は、ロックプレート23及びリンクプレート21が筐体200に収容された箱状のユニットである。ロックユニット2では、ロックプレート23及びリンクプレート21が共通の軸201によって回動可能に軸支されている。
ロックプレート23は、断面矩形状を呈すると共に全体として略クランク形状をなす樹脂成型品である。クランク形状の一方の端部には、軸201を貫通させるための軸孔230が設けられている。他方の端部では、図3及び図4における左回転方向に面する側面の少なくとも一部をなすように鉄製のプレート239(図5参照。)がインサート成型により埋設されている。この鉄製のプレート239の埋設面は、リンクプレート21との磁気的な結合面をなす被吸着面23Sを形成している。
ロックプレート23は、略クランク形状の肩に当たる部分が直角の角をなしていると共に、軸孔230を設けた端部の延在方向に対して直交する平面を形成している。ロックプレート23のこの平面は、グルーブドピン18の変位を規制する規制面235をなしている。
リンクプレート21は、図3及び図4のごとく、ロックプレート23と並設される略クランク形状をなす樹脂成型品である。クランク形状の一方の端部には、軸201を貫通させるための軸孔210が設けられ、この端部側の形状は、ロックプレート23の形状と似通っている。リンクプレート21は、他方の端部の構成、及びクランク形状の肩に当たる部分の形状が、ロックプレート23とは相違している。
リンクプレート21の他方の端部は、厚さ方向の寸法が拡大されて厚くなっており、ロックプレート23側に張り出している。この張り出し部分には、銅線を巻回したコイル243(図5)と、E字状をなす鉄心241(図5)と、の組み合わせを含む電磁マグネット24が収容されている。なお、コイル243の図示しない巻回端は、外部からの電極供給が可能になるよう、筐体200の外側に取り出されている。
鉄心241(図5)は、E字状をなす中段の横棒に当たる部分が円筒状のコイル243に内挿配置され、上下段の横棒がコイル243の外周面に沿っている状態でコイル243に保持されている。鉄心241のE字状の開口側がなす側面が電磁マグネット24の磁力が発生する面である。そして、この面が、ロックプレート23の被吸着面23Sと磁気的に結合するリンクプレート21の吸着面21Sになっている。
リンクプレート21は、上記の通り、鉄などの金属材料に比べて低比重の樹脂材料による成型品である。このリンクプレート21では、回動中心となる軸孔210から径方向外周側に離れた位置に電磁マグネット24が保持されている。この電磁マグネット24は、銅線を巻回したコイル243や鉄心241など、高比重の金属材料よりなる重量物である。それ故、リンクプレート21では、図6のごとく、その重心Gcが電磁マグネット24側に近づいて位置しており、回動中心となる軸孔210から離れた径方向外周側に重心Gcが偏心している。
リンクプレート21は、略クランク形状の肩に当たる部分の形状がロックプレート23とは相違している。そして、この形状の違いにより、リンクプレート21とロックプレート23とでは、グルーブドピン18が干渉したときの振る舞いが異なっている。リンクプレート21では、ロックプレート23の規制面235に対応する部分に、なで肩のような斜面をなすカム面215が形成されている。
このカム面215は、ロックプレート23の規制面235よりもグルーブドピン18側に張り出している。これにより、グルーブドピン18が解除位置に向かって変位するとき、ロックプレート23よりも先にリンクプレート21に干渉する。カム面215は、グルーブドピン18が当接したときの当接荷重を回動方向(所定方向)の力に変換する。
ロックユニット2では、リンクプレート21及びロックプレート23がそれぞれトーションスプリング205により図4中の右回転方向に付勢され、筐体200の内周側面に設けられた突起部208に押し付けられて回り止めされている。組立て状態のシフトレバーユニット1では、回り止めされた初期位置のリンクプレート21及びロックプレート23のカム面215あるいは規制面235が、上記のベースブラケットの径方向の経路溝(図5中の符号101)に位置している。さらに、リンクプレート21及びロックプレート23が上記の初期位置にあるときには、リンクプレート21の吸着面21Sにロックプレート23の被吸着面23Sが磁気的に接触する状態となる。
次に、以上のように構成されたシフトレバーユニット1によるシフトロック動作について図5を参照して説明する。
まず、Pレンジの選択中にブレーキが操作されていない状況において、シフトロック機能がシフト操作を規制する動作について説明する。ブレーキの非操作時には、コイル243が非通電であるため、リンクプレート21にロックプレート23が磁気的に吸着されず、リンクプレート21が独立して回動する状態となる。また、シフトボタン110の非操作時には、ディテントロッド12がコイルスプリング13により軸方向に付勢され、グルーブドピン18がシフト操作を規制する規制位置に位置している。
シフトボタン110が操作されてグルーブドピン18が解除位置に向けて変位すると、リンクプレート21のカム面215にグルーブドピン18が干渉してリンクプレート21のみが回動し、図5(a)の状態から同(b)の状態に移行する。この状態は、ロックプレート23が上記の初期位置である第1位置にあって、径方向の経路溝101に規制面235が位置しているため、グルーブドピン18が解除位置に変位できない(同(b))。これにより、ブレーキが操作されていない状況での誤ったシフト操作が規制される。
次に、Pレンジの選択中にブレーキが操作されている状況において、シフトロック機能がシフト操作の規制を解除する動作について説明する。初期位置のロックプレート23及びリンクプレート21は、吸着面21Sと被吸着面23Sとが磁気的に接触する状態にある。この状態でブレーキが操作されるとコイル243への通電に応じてリンクプレート21の吸着面21Sに対してロックプレート23の被吸着面23Sが磁気的に吸着される。これによりロックプレート23とリンクプレート21とが磁気的に結合されて、一体的に回動する状態になる。
このような結合状態でシフトボタン110が操作されてグルーブドピン18が解除位置に向けて変位すると、グルーブドピン18の当接による上記のリンクプレート21の回動に従動してロックプレート23が回動し、図5(a)の状態(第1位置の状態)から同(c)の状態(第2位置の状態)に移行する。ロックプレート23の規制面235が径方向の経路溝101から外れるため、グルーブドピン18が解除位置に変位できる(同(c))。これにより、グルーブドピン18の経路溝102に沿う変位を伴うシフト操作が可能になる。
次に、シフトレバーユニット1において、Pレンジの選択中にシフトボタン110が急に操作されたときに想定されるロックユニット2の挙動を図6を参照して説明する。このような急な操作が行われると、リンクプレート21のカム面215にグルーブドピン18が衝突して比較的大きな当接荷重Fが発生する。以下、この当接荷重Fによるロックユニット2の挙動を説明する。
グルーブドピン18がカム面215に衝撃的に押し当たったときの上記の当接荷重Fのうち、カム面215と平行をなす荷重成分Fpについては、リンクプレート21の回転モーメントにはほとんど関与しない。この荷重成分Fpは、リンクプレート21とロックプレート23との磁気的な結合状態に影響を与える度合いが少ない。
一方、カム面215に直交する荷重成分Fvは、グルーブドピン18がカム面215に衝突した瞬間、重心Gcの回りにリンクプレート21を回転させようとする回転モーメントを生じさせる。上記の通り、シフトレバーユニット1では、ロックプレート23側からシフトレバー10を見込むとき、荷重成分Fvの作用方向に対して重心Gcが右側に位置している。したがって、グルーブドピン18が衝突した瞬間の当接荷重Fvは、重心Gcを中心として図6中の右回りにリンクプレート21を回転させるように作用する。
なお、リンクプレート21では、ロックプレート23の被吸着面23Sにリンクプレート21の吸着面21Sを押し付ける方向Dirに対応する回転方向が右回りであって、この押し付ける方向Dirに対して重心Gcが右側に位置している。
このように本例のロックユニット2では、押し付ける方向Dirに対して重心Gcが位置する側は、上記の荷重成分Fvの作用方向に対して重心Gcが位置する側と同じ側となっている。そして、このような配置構成により、このロックユニット2では、上記の荷重成分Fvによる重心Gc回りの回転モーメントの方向、及びロックプレート23にリンクプレート21を押し付けるための回転方向が同じ方向であって共に右回りの回転方向となっている。したがって、上記のごとくグルーブドピン18が衝突した瞬間の当接荷重Fvは、重心Gc回りの右回りの回転モーメントに変換され、さらに、ロックプレート23の被吸着面23Sにリンクプレート21の吸着面21Sを押し付ける力となる。
このようにシフトレバーユニット1では、例えばシフトボタン110が急激に操作されてグルーブドピン18がリンクプレート21のカム面215に衝突したとき、その衝撃的な当接荷重Fによってリンクプレート21がロックプレート23に押し付けられる。そのため、上記のような急な操作が行われても、リンクプレート21とロックプレート23との磁気的な結合が解けるおそれが少なく、両者が一体的に回動できる状態を維持できる。
以上のように、本例のシフトレバーユニット1は、シフトボタン110が急に操作されたり乱暴に操作されてグルーブドピン18がリンクプレート21に衝突した場合であっても、ロックプレート23とリンクプレート21との磁気的な結合状態が解けてしまうおそれが少ない。したがって、このシフトレバーユニット1では、シフトボタン110が急に操作された場合であっても、確実性高くシフトロック解除が可能である。
特に、本例のシフトレバーユニット1では、比較的高比重の電磁マグネット24の配置を工夫することでリンクプレート21の重心Gcの位置をコントロールしている。具体的には、上記の荷重成分Fvが作用する方向を表す仮想線Lを介して回動中心をなす軸孔210とは反対側、すなわち仮想線Lよりも外周側の位置に電磁マグネット24が配置されている。このような電磁マグネット24の配置により、荷重成分Fvの作用方向に対して重心Gcが位置する側と、ロックプレート23の被吸着面23Sにリンクプレート21を押し付ける方向Dirに対して重心Gcが位置する側と、が同じ側になる構成が実現されている。
ここで、参考として、図8〜図10を参照して従来技術として例示したシフトレバーユニット9について、シフトボタン920(図8参照。)が急激に操作されたときのロックユニット90の挙動を図7を参照して説明する。なお、このロックユニット90では、リンクプレート93の図7中の右回りの回動によって、ロックプレート91の第1可動鉄心953に対してリンクプレート93の第2可動鉄心955が押し付けられる。
まず、このロックユニット90では、リンクプレート93の回動中心に電磁マグネットが配置されており、重心Gcは、リンクプレート93の回動中心の付近に位置している。この重心Gcは、グルーブドピン98の当接荷重Fのうちのカム面935に直交する荷重成分Fvの作用方向に対して左側に位置している。一方、ロックプレート91の第1可動鉄心953に対してリンクプレート93の第2可動鉄心955を押し付ける方向Dirに対しては、重心Gcが右側に位置している。このようにロックユニット90では、荷重成分Fvの作用方向に対して重心Gcが位置する側と、ロックプレート91にリンクプレート93の第2可動鉄心955を押し付ける方向に対して重心Gcが位置する側とが、左右逆になっている。
ロックユニット90では、グルーブドピン98がカム面935に衝突したときの荷重成分Fvが重心Gcを中心として左回りにリンクプレート93を回転させようとする回転モーメントを生じさせる。この回転モーメントの作用方向は、ロックプレート91にリンクプレート93を押し付ける方向Dirとは逆向きとなっている。そのため、このロックユニット90では、グルーブドピン98がカム面935に衝突したときの荷重成分Fvにより、ロックプレート91とリンクプレート93との磁気的な結合が解けてしまう可能性がある。ロックプレート91とリンクプレート93とが磁気的に分離すれば、シフトボタン920の操作に応じたグルーブドピン98の変位がロックプレート91によって規制され、シフトロック解除が不可能になる。
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。
1 シフトレバーユニット
10 シフトレバー
101、102 経路溝
12 ディテントロッド
18 グルーブドピン(規制部材)
2 ロックユニット
21 リンクプレート(リンク部材)
21S 吸着面
215 カム面
23 ロックプレート(ロック部材)
23S 被吸着面
235 規制面
24 電磁マグネット
241 鉄心
243 コイル

Claims (3)

  1. 特定のシフト操作を規制する規制位置に付勢されている一方、運転者の操作に応じて特定のシフト操作を許容する解除位置に変位する規制部材を備えるシフトレバーユニットであって、
    前記規制部材の解除位置への変位を禁止する第1位置に付勢されていると共に、当該解除位置への変位を許容する第2位置に変位可能なロック部材と、
    前記解除位置に向けて変位する前記規制部材が当接したときの当接荷重を所定方向の力に変換するカム面を有し、該所定方向の力に応じて変位するリンク部材と、
    コイルへの通電に応じて前記リンク部材と前記ロック部材とを磁気的に結合させる電磁マグネットと、を有し、
    前記ロック部材は、前記電磁マグネットへの通電に応じて磁気的な結合面を介して前記リンク部材と結合している状態において、前記リンク部材の変位に従動して前記第2位置に変位するように構成されており、
    前記リンク部材は、前記カム面に対する前記規制部材の当接荷重に由来する重心回りの回転モーメントにより、前記ロック部材側の磁気的な結合面に対して該リンク部材側の磁気的な結合面が押し付くように構成されているシフトレバーユニット。
  2. 請求項1において、前記規制部材の当接荷重のうちの前記カム面に直交する荷重成分の作用方向に対して前記リンク部材の重心が位置する側と、前記ロック部材側の磁気的な結合面に対して前記リンク部材を押し付ける方向に対して前記リンク部材の重心が位置する側と、が同じ側であるシフトレバーユニット。
  3. 請求項1又は2において、前記リンク部材は、前記所定方向の力に応じて回動動作による変位を生じるように構成され、前記荷重成分が作用する仮想線よりも当該回動動作の外周側に前記電磁マグネットを保持しているシフトレバーユニット。
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