JP6827476B2 - 排気タービン式過給機のための制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は請求項1の前提部分に記載した種類の排気タービン式過給機のための制御装置に関する。
排気タービン式過給機の排気流通部であって、その排気流通部を通過して流れる気体を制御するための制御装置を備えたものが公知となっており、排気流通部を通過して流れる気体は概ね排気から成る気体である。貫流流路として形成された排気流通部はバイパス流路を備えており、排気流通部の羽根車チャンバの中に排気流通部のタービン羽根車が回転可能に配設されている。バイパス流路は排気流通部を通過して流れる気体をタービン羽根車に通さずに迂回させるための流路であり、制御装置はこのバイパス流路の開閉を行う。制御装置はバイパス流路の流れ断面を開閉する閉塞弁体部材を備えている。かかる制御装置により、排気タービン式過給機が然るべき動作点(より具体的には排気流量が大流量となるような動作点)で動作するときに、排気の一部をタービン羽根車に通さずに迂回させることができるようにしており、もって、排気タービン式過給機を高効率で動作させることができるようにしている。
更に加えて、第1渦巻形流路と第2渦巻形流路とを備えたツインスクロールターボ型の排気タービン式過給機では、その貫流開口に、一方の渦巻形流路から他方の渦巻形流路への排気の溢流を許容することと、バイパス流路へ排気を排出させることとの、両方を行える可動の閉塞弁体部材を装備する必要がある。
本発明の目的は、排気タービン式過給機をコンパクトな構造にすることのできる、排気タービン式過給機のための制御装置を提供することにある。
本発明によれば、上記目的は請求項1に記載の特徴を備えた排気タービン式過給機のための制御装置により達成される。従属請求項は本発明の好適且つ重要な構成上の特徴を備えた特に有利な実施の形態を記載したものである。
本発明に係る排気タービン式過給機のための制御装置は、前記排気タービン式過給機の貫流流路として形成された排気流通部の中に収容される。該制御装置によって、前記排気流通部の中に回転可能に収容されたタービン羽根車へ流入する気体の流れ条件が制御される。前記排気流通部においては、該排気流通部に形成された流路が該制御装置の閉塞弁体部材によって開閉されるようにしてあり、前記閉塞弁体部材は回動軸心を中心として揺動可能な該制御装置の揺動アームに取付けられている。コスト低減及び摩耗軽減のために、前記閉塞弁体部材は、少なくとも2つの分割部品から構成され、及び/または、少なくとも部分的に中空体として形成されている。
前記閉塞弁体部材を少なくとも2つの分割部品から構成することで得られる利点は、特に前記閉塞弁体部材を中空体として形成する場合に、その閉塞弁体部材を低コストの製作方法により製作できることにある。低コストの製作方法としては、例えば選択的レーザ熔融法(SLM)などの、いわゆる3D印刷技術を用いることができる。また、前記閉塞弁体部材を中実体として形成する場合であっても、それを2つの分割部品から構成することで利点が得られることがあり、それは、例えば、所定の外形形状を実現する上で、鋳造法では対応できないアンダーカットが必要とされる場合などである。
前記閉塞弁体部材を作動させるために必要とされる力(以下、作動力という)を小さく抑えるためには、また、摩耗軽減のためには、前記閉塞弁体部材を少なくとも部分的に中空体として形成する。この構成の利点は、作動力を小さくすることができるため、より小型のアクチュエータを使用することができ、もって低コストの構造にできることにある。更に、より小型のアクチュエータを使用できることは、コンパクトな構造にすることにも役立っている。
1つの構成例によれば、前記閉塞弁体部材は、前記タービン羽根車を通過せずに迂回するためのバイパス流路として形成された流路の開閉を行うように、及び/または、前記排気流通部の第1渦巻形流路と第2渦巻形流路との間の貫流開口として形成された流路の開閉を行うように構成されている。
この構成の利点は前記排気流通部をコンパクトな構造にできることにあり、それが可能であるのは、前記閉塞弁体部材が前記排気流通部の排気貫流流路である複数の流路の開閉を行うように構成されているからである。即ち、第1流路断面と第2流路断面との両方の開閉をただ1つの閉塞弁体部材によって行うことができる。それゆえ、コンパクトな構造にできることに加えて、排気タービン式過給機の合計部品点数を減らせるため、排気タービン式過給機の製造コストも低減される。更に加えて、この構成では、作動させる閉塞弁体部材がただ1つだけであるため、流路断面の制御も簡明なものとなっている。また、前記閉塞弁体部材は、回動軸心を中心として揺動可能な該制御装置の揺動アームに取付けられている。そのため、かかる閉塞弁体部材を作動させるために必要とされる作動力も、回動運動によって作動させ得ることから、比較的小さな作動力となっている。
別の1つの構成例によれば、前記閉塞弁体部材は深鍋形の外形形状を有する。かかる外形形状とすることで、流路断面の開放断面積を様々に設定することが容易に行え、またひいては、該制御装置の開弁特性を様々に設定することが容易に行えるようになっている。前記閉塞弁体部材の外形形状の設計に応じて、デグレッシブ開弁特性、リニア開弁特性、それにプログレッシブ開弁特性のいずれも実現することができ、また特に、第1流路断面に対する開弁特性と第2流路断面に対する開弁特性とを互いに異なる開弁特性とすることも可能である。
ここで開弁特性というのは、前記閉塞弁体部材の作動距離または作動角度に応じて流路断面の開放断面積がいかに変化するかという、その変化の仕方をいうものである。基本的に、この開弁特性によって、前記閉塞弁体部材の制御位置に対する(従って、前記閉塞弁体部材の作動距離に対する)、当該流路の実際に開放されている断面積である開放断面積が示される。開弁特性には、デグレッシブ開弁特性、リニア開弁特性、プログレッシブ開弁特性、それに、それらが複合した開弁特性がある。
前記閉塞弁体部材は、弁体部材本体部と、該弁体部材本体部を覆蓋する基板部とを備えたものとすることが好ましく、前記閉塞弁体部材を中空体とする場合であれば、そうすることで前記弁体部材本体部を前記基板部で閉塞することが可能となる。また、そうすることで、例えば排気が前記弁体部材本体部の内部に滞留するなどして流れ損失が発生するという事態を防止することができる。更に、前記基板部を前記揺動アームに結合することもできる。そうすることで、特に前記弁体部材本体部が深鍋形に形成されている場合に、該弁体部材本体部が該弁体部材本体部の開放形状の端縁部において前記基板部により密封状態で閉塞されているようにすることができる。
特に好ましい1つの構成例によれば、前記弁体部材本体部は本体部基部断面を有しており、前記基板部は基板部断面を有しており、それら2つの断面は互いに異なっている。それら2つの断面を異ならせることで得られる利点は、前記弁体部材本体部を囲繞して延在する円環形状面を前記基板部に形成することができ、この円環形状面によって前記閉塞弁体部材が閉弁位置にあるときに封止がなされるようにし得ることにある。この円環形状面は、前記排気流通部のハウジングの壁面に当接することによって、その封止を行えるように(即ち気体が漏れて通過するのを防止できるように)形成される。
別の1つの構成例によれば、前記基板部は基板部断面を有しており、該基板部断面は前記弁体部材本体部の本体部基部断面より小さい。この構成により得られる利点は、前記弁体部材本体部と前記基板部との間の継ぎ目を、封止面として形成される前記円環形状面の領域から排除できることにある。
特に低コストの1つの構成例によれば、前記基板部は金属薄板から形成されている。この構成の利点は、前記基板部を例えばスタンピング加工や深絞り加工などの低コストの製作方法により製作し得ることにある。
別の1つの構成例によれば、前記基板部と前記弁体部材本体部とは、互いに異なる耐摩耗性を有する互いに異なる材料から形成されている。より詳しくは、前記基板部は高度の耐摩耗性を有する材料から形成され、これは、前記基板部が、前記閉塞弁体部材と前記作動機構とを結合する結合部位となるものだからである。これに対して、前記弁体部材本体部は、前記第1渦巻形流路と前記第2渦巻形流路との間に位置するものであるため、排気の高温に曝される。そのため弁体部材本体部の製作材料は耐熱性材料である必要がある。それゆえ互いに異なる材料を組合せて用いることにより、耐久性に優れた閉塞弁体部材を低コストで製作できるという利点が得られる。
別の1つの構成例によれば、前記閉塞弁体部材は、該閉塞弁体部材の外周を巡る経路の少なくとも一部分に亘って延在する溝部を備えている。この構成の利点は、前記閉塞弁体部材が前記排気流通部の内壁部を少なくとも部分的に包持するようにすることができ、それによって、前記閉塞弁体部材が閉弁位置にあるときに2つの前記渦巻形流路の一方から他方への溢流が生じることと、前記閉塞弁体部材が閉弁位置にあるときに前記バイパス流路への流出が生じることとを、いずれも確実に防止できることにある。更に、特に前記閉止弁体部材が前記閉塞弁体部材として形成されている場合には、例えばエンジンを適切に動作させる上で前記第2流れ断面を開放した後に前記第1流れ断面を開放する開弁動作が必要とされるときなどに、その必要とされる開弁動作を確実に行わせることができる。
別の1つの構成例によれば、前記溝部は非対称の形状に形成されている。ここでいう非対称の形状とは、例えば、前記閉塞弁体部材の外周を巡る経路に沿って延在する前記溝部が、前記閉塞弁体部材の一方の側では、他方の側よりも溝深さが大きいことなどをいうものである。また、この非対称性は、前記閉塞弁体部材の縦方向軸心に関して非対称であることをいうものであり、この縦方向軸心は、前記作動機構の回動運動(即ち揺動運動)の運動半径の中心をなす軸心である。また、ここでいう回動運動(即ち揺動運動)の運動半径とは、一端に前記閉塞弁体部材が取付けられ他端が回動運動(即ち揺動運動)の運動中心となる揺動アームの長さに対応するものである。前記閉塞弁体部材は、前記流路の中に収容され、より詳しくは、前記閉塞弁体部材は、該記閉塞弁体部材が閉弁位置にあるときに当該流路の内壁部(即ち前記排気流通部の内壁部)に当接する状態で、当該流路に収容されている。前記閉塞弁体部材を作動させる(即ち移動させる)には、前記閉塞弁体部材の形状に応じて、前記排気流通部に対する相対運動の自由が必要とされるが、前記溝部を非対称の形状に形成することでその相対運動の自由が実現されるのである。
低コストで容易に製作することのできる1つの製作例によれば、前記弁体部材本体部と前記基板部とは材料接合により互いに結合されている。
別の1つの構成例によれば、前記弁体部材本体部と前記基板部とはカシメ加工により互いに結合されている。カシメ加工の利点の1つは、異種材料どうしの結合に適していることである。カシメ加工の更なる利点は、構成部品どうしを例えば材料接合により結合した場合と比べて、より大きな回転モーメントが伝達可能なことであり、これは、カシメ加工により構成部品どうしが互いに噛み合った状態になることによる。
本発明に係る制御装置の別の1つの構成例によれば、前記閉塞弁体部材は止着部材により前記揺動アームに止着されており、該止着部材は、前記閉塞弁体部材に対向している前記揺動アームのアーム表面に対峙するように配設されている。即ち、前記止着部材は前記揺動アームの両側のうち、前記閉塞弁体部材に対向する方の側に配設されている。この構成によれば、前記止着部材を前記弁体部材本体部の内部に配設することができる。これによって得られる利点は、前記止着部材を、腐蝕性/侵蝕性を有する高温の排気から遮蔽できることにある。
また、更なる利点として騒音を低減できることがあり、ここでいう騒音とは、前記制御装置が作動する際に前記閉塞弁体部材と前記揺動アームとの間に相対運動が発生することにより生じる騒音である。即ち、この騒音は、互いに結合して結合部位を構成しているそれら2つの構成部材の間に相対運動が発生することによって、それら構成部材自体から発せられる騒音である。上記構成によれば、当該結合部位が、前記閉塞弁体部材の内部空間に構成され、いわば隔離された状態となるために、騒音の外部放出量が低減されるのである。
別の1つの構成例によれば、前記揺動アームは、前記閉塞弁体部材の中へ挿入されるように形成された取付部を備えた構成とされている。この構成の利点は、前記揺動アームと前記閉塞弁体部材との結合部位に作用する回転モーメントを小さく抑えることができ、場合によっては当該連結部位に回転モーメントが作用しないようにもできることにある。当該結合部位に作用する回転モーメントは、前記閉塞弁体部材に作用する、該閉塞弁体部材の縦方向軸心に直交する方向の合力としての押圧力によって発生するものである。しかるに、前記取付部は、前記閉塞弁体部材へ向かって延出して、前記閉塞弁体部材の中へ挿入されるように形成されていることから、当該結合部位は前記押圧力の作用点の近くに位置することとなり、そのため、当該結合部位を始点とし前記押圧力の作用点を終点とする前記回転モーメントの腕の長さが短くなるのである。そして、前記回転モーメントがこうして小さく抑えられることにより、摩耗量の小さな制御装置が得られるのである。
前記止着部材と前記取付部との結合は、これを例えば溶接などの材料接合による結合とするならば、前記止着部材を前記取付部に確実に固定保持できるという利点が得られる。前記止着部材と前記取付部とを溶接により結合した継ぎ目には、引張応力が作用するのであるが、この継ぎ目は前記弁体部材本体部によって、腐蝕性/侵蝕性を有する高温の排気から遮蔽されている。そのため、その溶接の継ぎ目は、またひいては前記閉塞弁体部材と前記揺動アームとの結合は、優れた耐久性を有するものとなる。
本発明の更なる利点、特徴、及び細部構成については、以下に示す好適な実施の形態についての説明を参照し、また添付図面を参照することにより明らかとなる。以上の説明中で言及した様々な特徴及びそれら特徴の組合せ、並びに、添付図面に関連した以下の説明中で言及し、及び/または、図面中に示すところの、様々な特徴及びそれら特徴の組合せは、それら説明ないし図面に示した通りの組合せで利用し得るばかりでなく、それとは異なる組合せで利用することもでき、また、個々の特徴を単独で利用することも可能なものであって、そのように特徴を利用した場合でも本発明の範囲から逸脱するものではない。図面については下記の通りであり、互いに同等の構成要素ないし互いに機能的に同等の構成要素には同一の参照符号を付してある。
本発明の第1実施例に係る制御装置を備えた排気タービン式過給機の排気流通部の断面を示した断面斜視図である。 図1に示した制御装置の閉塞弁体部材及び制御装置の揺動アームを第1切断面に沿って切断した断面を示した断面斜視図である。 第2実施例の閉塞弁体部材を示した斜視図である。 第3実施例の閉塞弁体部材の第2切断面に沿って切断した断面を示した断面斜視図である。 第4実施例の閉塞弁体部材を示した斜視図である。 図5に示した閉塞弁体部材及び制御装置の揺動アームの第1切断面に沿った断面を示した断面斜視図である。 第5実施例の閉塞弁体部材を示した斜め上方から見た斜視図である。 図7に示した閉塞弁体部材及び制御装置の揺動アームを斜め上方から見た斜視図である。 第6実施例の閉塞弁体部材を示した斜め上方から見た斜視図である。 図9に示した閉塞弁体部材及び制御装置の揺動アームを示した斜め上方から見た斜視図である。 第7実施例の閉塞弁体部材を示した斜め上方から見た斜視図である。 図11に示した閉塞弁体部材及び制御装置の揺動アームを斜め上方から見た斜視図である。 第8実施例の閉塞弁体部材を示した斜め上方から見た斜視図である。 図13に示した閉塞弁体部材及び制御装置の揺動アームを示した斜め上方から見た斜視図である。 第9実施例の閉塞弁体部材及び制御装置の揺動アームの切断面を示した断面斜視図である。 第10実施例の閉塞弁体部材及び制御装置の揺動アームを示した斜め上方から見た斜視図である。 図16に示した閉塞弁体部材を斜め上方から見た斜視図である。 第11実施例の閉塞弁体部材を示した断面図である。 図18に示した閉塞弁体部材の上面図である。 第12実施例の閉塞弁体部材を示した断面図である。 第13実施例の閉塞弁体部材及び揺動アームを示した斜視図である。 第14実施例の閉塞弁体部材及び揺動アームを示した上面図である。 第15実施例の閉塞弁体部材及び制御装置の揺動アームの断面を示した断面斜視図である。 第15実施例の閉塞弁体部材を示した斜視図である。
図1に示した構成を有する、貫流流路として構成された排気タービン式過給機2の排気流通部1は、この排気流通部1に気体を流入させるための流入流路3を備えており、流入する気体は概ねエンジン7の排気から成る気体である。排気流通部1は更に、流入流路3の下流側に設けられた、流入してくる排気の流れを整流するための第1渦巻形流路4及び第2渦巻形流路5と、これら渦巻形流路4、5の下流側に設けられた、不図示の流出流路とを備えており、排気はこの流出流路を通って排気流通部1から適宜に排出される。また更に、2つの渦巻形流路4、5と不図示の流出流路との間に、不図示の羽根車チャンバが形成されており、この羽根車チャンバの中に不図示のタービン羽根車が回転可能に収容されている。
排気流通部1はエンジン7の排気マニホルド6に接続されており、このエンジン7の排気が、流入流路3から渦巻形流路4、5へ流入することで、タービン羽根車を駆動できるようにしてある。
排気タービン式過給機2の動作特性がエンジンの排気流量に適合した特性となるようにするために、排気流通部1に制御装置8が装備されており、この制御装置8は、第1渦巻形流路4と第2渦巻形流路5との間の連通を断接する(連通状態と遮断状態との間で変化させる)ものである。2つの渦巻形流路4、5の間の連通を断接するために、それら2つの渦巻形流路4、5の間で気体を流通させるための貫流開口10が形成されており、この貫流開口10の中に制御装置8の閉塞弁体部材9が配設されている。
閉塞弁体部材9が図1に示したように閉弁位置である第1位置にあるときには、第1渦巻形流路4と第2渦巻形流路5とは互いに完全に遮断された状態で、各々が個別に排気を流しており、このとき、貫流開口10は閉塞弁体部材9によって全閉状態とされている。即ちこのとき、エンジンの排気はそれら2つの渦巻形流路4、5の中を流れているが、ただし排気のうちの第1部分が第1渦巻形流路4の中を流れ、それとは別の第2部分が第2渦巻形流路5の中を流れている。
閉塞弁体部材9が不図示の第2位置にあるときには、貫流開口10は全開状態にあり、第1渦巻形流路4から第2渦巻形流路5へも、またそれとは逆に第2渦巻形流路5から第1渦巻形流路4へも、排気の溢流が可能な状態となっている。即ち、排気が一方の渦巻形流路(4または5)から他方の渦巻形流路(5または4)へ、第1流れ断面11を有する貫流開口10を通過して溢流できる状態となっている。
排気タービン式過給機の動作効率を排気流量に応じた最大の効率とするために第1流れ断面11の開放断面積の調節が必要なときに、閉塞弁体部材9は第1位置と第2位置との間の様々な中間位置に位置付けられ、それによって第1流れ断面11の開放断面積が適宜に調節される。
第1流れ断面11の開弁特性(即ち、第1流れ断面11を開いて行く開弁動作の特性)を、排気タービン式過給機の動作特性に適合した開弁特性とするために、閉塞弁体部材9は深鍋形の外形形状12を備えた弁体部材として形成されており、その開弁特性には、プログレッシブ開弁特性、デグレッシブ開弁特性、リニア開弁特性などの種類がある。閉塞弁体部材9は基板部13を備えており、この基板部13の第1板面14に弁体部材本体部15が接続している。弁体部材本体部15とは反対側の基板部13の第2板面16には、制御装置8の作動機構17が止着されている。
弁体部材本体部15は本体部基部断面KQを有しており、この本体部基部断面KQは、第1板面14における基板部断面PQより小さい。ここでいう本体部基部断面KQとは、弁体部材本体部15の、基板部13に接続している側の端部(即ち基部)における断面である。本体部基部断面KQが基板部断面PQより小さいことにより、弁体部材本体部15の全周に亘って延在する円環形状面18が形成されている。この円環形状面18は、閉塞弁体部材9が上述した第1位置にあるときに2つの機能を担うものであり、その1つは、貫流開口10の内壁面である第1流路内壁部19に当接することで閉塞弁体部材9を支持する機能であり、もう1つは、2つの渦巻形流路4、5の間を封止して遮断する封止面としての機能である。
更に、貫流流路として形成された排気流通部1は、排気流通部1の羽根車チャンバを通過せずに迂回するためのバイパス流路31を備えている。このバイパス流路31は第2流れ断面33を有する流入口32を備えており、この流入口32は、制御装置8によって、また換言するならば閉塞弁体部材9によって、全閉状態、部分閉塞状態、全開状態、部分開放状態とすることが可能となっている。
閉塞弁体部材9は、回動可能(即ち揺動可能)な状態で、排気流通部1の中に収容されており、より詳しくは、閉塞弁体部材9は、バイパス流路31内で、この閉塞弁体部材9の回動軸心(即ち揺動軸心)34を中心として回動可能(即ち揺動可能)である。また、これを換言するならば、閉塞弁体部材9は、排気流通部1の中で回動運動(即ち揺動運動)を行える状態で、排気流通部1の中に収容されているのであり、その揺動運動によって、流入口32の第2流れ断面33の開放断面積と、貫流開口10の第1流れ断面11の開放断面積との両方の調節が行われる。
閉塞弁体部材9を作動させるために、即ち制御装置8を作動させるために、排気流通部1は円筒形状に形成された孔35を備えており、この孔35の中に、制御装置8の軸部材36が回動可能に嵌合されている。軸部材36は第2縦方向軸心37を有しており、この第2縦方向軸心37は上述した回動軸心34そのものである。軸部材36と閉塞弁体部材9との間に装備された揺動アーム38が、それら軸部材36と閉塞弁体部材9とを連結しており、これによって、軸部材36を回動させることで閉塞弁体部材9を揺動させることができるようにしている。
弁体部材本体部15の形状に応じて決まる開弁特性を所望の特性とする上では、弁体部材本体部15が、この弁体部材本体部15の縦方向軸心22に沿って並設された(即ちこの縦方向軸心22の方向に縦に並んで位置する)第1弁体部分20と第2弁体部分21との、2つの弁体部材を備えているようにすることが好ましい。第1弁体部分20は、基板部13に固定結合した部分であり、また、第2弁体部分21と基板部13との間に位置する部分である。第2弁体部分21は、第1弁体部分20に固定結合した部分である。第2弁体部分21には、閉塞弁体部材9の先端面23が形成されており、この先端面23は第1弁体部分20とは反対側に形成されている。
図2に断面斜視図で示したのは、第1切断面に沿って切断した閉塞弁体部材9の断面である。ここで第1切断面とは、縦方向軸心22とこの縦方向軸心22に直交する第1横方向軸心26とを含む平面である。
第2板面16に回り止め突起40が形成されており、この回り止め突起40は、揺動アーム38に取付けられた閉塞弁体部材9が揺動アーム38に対して回転するのを防止するものである。回転止め突起40は、揺動アーム38に係合する形状に形成されている。その係合を可能にするために、揺動アーム38には、その両端部のうちの軸部材36とは反対側の端部に、回転止め突起40が嵌合する形状の切欠凹部41が形成されている。この構成がもしなかったならば、閉塞弁体部材9を揺動アーム38に取付けるために第2板面16に形成する取付用柱状突起42が回転対称形状であるために、閉塞弁体部材9が縦方向軸心22を中心として回転してしまうおそれがある。
第1弁体部分20及び第2弁体部分21の夫々の外周面24、25は、傾斜面として形成されており、それら外周面24、25は、基板部13から先端面23へ向かって、弁体部材本体部の縦方向軸心22に対して傾斜して延在している。第1弁体部分20の第1外周面24の第1傾斜角α1は、第2弁体部分21の第2外周面25の第2傾斜角α2より大である。
本体部基部断面KQと基板部断面PQとはいずれも楕円形の形状とされている。弁体部材本体部15には幅寸法BRを有する溝部28が形成されており、この溝部28は弁体部材本体部15の外周を巡る経路に沿って、先端面23上を第1横方向軸心26の方向に横断して延在するように形成されている。従って、閉塞弁体部材9は、この閉塞弁体部材9の外周を巡る経路の少なくとも一部分に亘って延在する溝部28を備えている。尚、図2に示したこの第1実施例では、本体部基部断面KQは基板部断面PQより小さい。
閉塞弁体部材9が上述した第1位置にあるときに、第1渦巻形流路4と第2渦巻形流路5との間が確実に封止されるようにするために、上述した第1流路内壁部19とは反対側の第2流路内壁部29に、溝部28の中にぴったりと嵌合し得る形状の凸状30が形成されており、これについては図1を参照されたい。
閉塞弁体部材9は2つの分割部品から構成されており、この構成とすることで、中空体を好適に形成することができる。基板部13は閉塞弁体部材9の第1分割部品として形成され、弁体部材本体部15は閉塞弁体部材9の第2分割部品として形成され、そして、基板部13が弁体部材本体部15を覆蓋するようにそれらは形成されている。弁体部材本体部15は深鍋形に形成されており、また、弁体部材本体部15は、基板部13に対向しているこの弁体部材本体部15の壁面50において、基板部13により密封状態で閉塞されている。
図3に斜視図で示したのは、第2実施例の閉塞弁体部材9である。基板部13は、この基板部13の第1板面14に形成された円環形状部を備えており、この円環形状部は第1実施例における弁体部材本体部15の上端部分(即ち、基板部13に接続している部分)に相当している。この構成には製造上の利点があり、その利点とは、例えば溶接などで接合したときに形成される継ぎ目を、封止面である円環形状面18に形成せずに済むことにある。
図4に断面斜視図で示したのは、第2切断面に沿って切断した第3実施例の閉塞弁体部材9の断面であり、ここで第2切断面とは、縦方向軸心22と第2横方向軸心27とを含む平面である。この実施例では、本体部基部断面KQが基板部断面PQより大とされており、そのため円環形状面18が、基板部と弁体部材本体部との間に形成された継ぎ目43から大きく離隔した位置に形成されている。
制御装置8の総重量を軽減するためには、閉塞弁体部材9を中空体として形成する。これに関して、図5及び図6に示した第4実施例では、閉塞弁体部材9に複数の貫通孔39が形成されている。ただしそれら複数の孔39は、貫通孔とせずに、弁体部材本体部15の途中まで穿孔しただけの孔としてもよい。その場合にも、閉塞弁体部材9は少なくとも部分的に中空体として形成されたものとなる。
図7〜図10に示したのは、第5実施例及び第6実施例の閉塞弁体部材9である。弁体部材本体部15は、第1実施例における弁体部材本体部15と同一構成のものである。閉塞弁体部材9の揺動アーム38に対する相対回転を防止するために、第5実施例における取付用柱状突起42は、揺動アーム38に嵌合する部分である第1柱状突起部分45が角形に形成されており、それによって縦方向軸心22を中心とした回転運動が防止されている。取付用柱状突起42の第2柱状突起部分46には、閉塞弁体部材9を揺動アーム38に止着保持するための押え板44が溶接により結合されている。ただし、押え板44を第2柱状突起部分46に結合するのに、溶接による結合とするのではなく、カシメ加工による結合としてもよい。
第6実施例では、縦方向軸心22を中心とした回転運動を防止するために、回り止め突起40を備えることに加えて更に、基板部13に第1回り止めスロット47と第2回り止めスロット48とが形成されており、それら回り止めスロット47、48は基板部13を完全に貫通している。ただし、それらは、貫通スロットとするのではなく、基板部13の途中まで穿孔しただけのスロットとしてもよい。揺動アーム38には、基板部13に対向する部位に、2つの回り止めスロット47、48の各々の形状に略々対応した形状の2つの更なる回り止め突起が形成されており、それら2つの回り止め突起が2つの回り止めスロット47、48の各々に嵌合して係合している。
図11及び図12に示したのは、第7実施例の閉塞弁体部材9である。この第7実施例では、閉塞弁体部材9が中実体として形成されており、即ち内部空間を有しておらず、気抜き孔51も備えていない。
図13及び図14に示した第8実施例は、縦方向軸心22を中心とした回転運動を防止するための手段を、以上のものとはまた別の構成としたものである。この実施例では、第1柱状突起部分45が楕円形状に形成されており、また、揺動アーム38にはこの第1柱状突起部分45の形状に対応した形状の、この第1柱状突起部分45が嵌合する不図示の取付孔が形成されており、それらによって回転運動が防止されている。
図15〜図17に示したのは、第9実施例及び第10実施例の閉塞弁体部材9である。これら2つの実施例では、本体部基部断面KQが、基板部断面PQより大きい。そのため円環形状面18は、弁体部材本体部15に一体的に形成されている。この構成の利点は、2つの分割部品13、15を例えば溶接などの材料接合により結合する際の作業性が良好になることである。そのため、閉塞弁体部材9の製造が容易となり、ひいては低コストとなる。更に加えて、継ぎ目43に完璧な密封性が要求されないという利点もあり、完璧な密封性を要求されないのは、継ぎ目43がバイパス流路31の中に位置することになるため、渦巻形流路4、5の中の流れとの関連性を持たないからである。
図18〜図20に、更に別の実施例を示した。図18及び図19に示した第11実施例の閉塞弁体部材9は、いわゆる金属3D印刷技術を用いて製作されており、そのためこの閉塞弁体部材9は一体成形品として形成されている。取付用柱状突起42は前述した実施例のものと異なり、縦方向軸心22を中心とした回転運動を防止することのできる形状に形成されている。
溝部28は、縦方向軸心22に対して非対称な形状に形成されている。溝部28のこの非対称な形状は、作動させられる閉塞弁体部材9が排気流通部1の中で揺動運動することを考慮して、その揺動運動に必要な部材間の隙間を確保できる形状としたものである。この実施例における溝部28の形状の非対称性は、閉塞弁体部材9の両側面のうち、軸部材36に近い側の側面には溝部28を形成し、それとは反対側の側面には溝部28を形成しないという形で実現されている。ただし、溝部28の形状の非対称性はこれに限られず、溝深さに関連した非対称性とすることもできる。即ち、溝部28は、閉塞弁体部材9の一方の側では、閉塞弁体部材9の他方の側よりも、溝深さが大きいという非対称性とすることもできる。
溝部28は制御装置の開弁特性を左右する大きな要因である。図1に示した実施例において、閉塞弁体部材9の開弁特性(即ち制御装置8の開弁特性)は、デグレッシブ開弁特性とされている。また、その開弁特性は、閉塞弁体部材9を閉弁位置からほんの僅かだけ移動させたとき、バイパス流路31への排気の排出は小流量ながら生じているが、2つの渦巻形流路4、5の一方から他方への溢流は全く生じていないような開弁特性とされている。即ち、そのとき、溝部28がラビリンスとして機能することで、それら2つの渦巻形流路4、5の間を封止しているのである。
図20に示したのは、第12実施例の閉塞弁体部材9である。この閉塞弁体部材9は、切削加工によって素材ブロックから削り出して製作されたものであり、押圧力が作用した場合に備えて補強リブを備えた構成とされている。
図21及び図22に斜視図で示したのは、第13実施例及び第14実施例の閉塞弁体部材9及び揺動アーム38である。図21に示した構成を有する閉塞弁体部材9は、縦方向軸心22に関して回転対称の形状に形成されている。
当然のことであるが、個々の実施例に備わる夫々の特徴は、それら特徴を様々に組合せ得るものである。
閉塞弁体部材9が2つの分割部品から構成するようにした別のひとつの構成例では、基板部13と弁体部材本体部15とが互いに異なった材料で製作されている。基板部13は高度の耐摩耗性を有する材料で製作されており、これは、基板部13は弁体部材本体部15とは異なり、揺動アーム38に(従って作動機構17に)取付けられるために、より大きな摩耗作用に曝されるからである。これに対して弁体部材本体部15は、特に、2つの渦巻形流路4、5の間に位置するものであることから、排気の持つ高温に曝される。そのため、弁体部材本体部15は耐熱性材料で製作する必要があるのである。
また更に、閉塞弁体部材9は、その全体またはその一部を、金属薄板から製作したものとするのもよい。特に基板部13を、金属薄板から製作した部品とすることが望ましく、そうすることで製造コストを低く抑えることができる。
閉塞弁体部材9の好適な1つの製作例によれば、弁体部材本体部15と基板部13とはカシメ加工により互いに結合されている。カシメ加工によりそれら2つの構成部品が塑性変形を生じることで、摩擦力による結合であると共に当接係合による結合により、それら2つの構成部品は互いに結合される。即ち、カシメ加工によりそれら2つの構成部品は、互いに当接しているそれらの当接面において互いに分離不能に噛み合った状態になる。
カシメ加工の利点としては更に、異種材料どうしでも結合可能だということがある。また更なる利点として、構成部品13、15を材料接合により結合した場合と比べて、結合部位において伝達可能な回転モーメントがより大きなものとなるということがある。
閉塞弁体部材9は一体成形品として製作してもよく、また、基板部13と弁体部材本体部15とを個別の成形品として製作した上で、それらを互いに結合するようにしてもよいが、いずれの場合にも、その成形品の製作方法としては、精密鋳造法、金属粉末射出成形法、それにセラミックス粉末射出成形法などを用いることができる。更に、個別に製作した成形品どうしを互いに結合する方法としては、カシメ加工の他に、例えば溶接や接着などの材料接合による結合とする方法も用いられる。
図23及び図24に示したのは、第15実施例の閉塞弁体部材9である。基板部13は揺動アーム38の取付部53が挿入される取付孔52を備えている。取付部53は揺動アーム38に一体的に形成されている。ただしこの取付部53は、揺動アーム38とは別体の部品として製作した上で、それを制御装置8の製造工程の1つの加工段階で揺動アーム38に結合するようにしてもよく、またその場合の結合は、摩擦力による結合、及び/または、当接係合による結合、及び/または、材料接合による結合とすればよい。
取付部53は、取付孔52に対する嵌め合いがすきま嵌めとなるように形成しておくことが好ましく、取付部53は、この取付孔52に嵌合されて挿入される。基板部13への止着のために、止着部材54が備えられており、この止着部材54は第1板面14に当接するように配設されている。即ち、止着部材54は、閉塞弁体部材9に対向しているアーム表面55に対峙するように配設されている。
第15実施例の閉塞弁体部材9を備えた制御装置8を実際に製造する際には、先ず、取付部53を基板部13の取付孔52に挿入し、そして取付部53に止着部材54を結合することにより、基板部13と揺動アーム38とを互いに分離不能に結合する。このときの取付部53への止着部材54の結合は、材料接合による結合などとする。ただし、閉塞弁体部材9を揺動アーム38に止着するために行われる、この取付部53への止着部材54の結合は、摩擦力による結合、及び/または、当接係合による結合としてもよく、例えばカシメ加工による結合、螺合による結合、プレス加工による結合などの形態の結合としてもよく、或いはまた、摩擦溶接法による結合という形態の結合としてもよい。かくして止着部材54により基板部13を揺動アーム38に止着したならば、それに続いて弁体部材本体部15を基板部13に結合すればよい。

Claims (15)

  1. 排気タービン式過給機のための制御装置であって、該制御装置(8)は前記排気タービン式過給機(2)の貫流流路として形成された排気流通部(1)の中に収容され、該制御装置(8)によって、前記排気流通部(1)の中に回転可能に収容されたタービン羽根車へ流入する気体の流れ条件が制御され、前記排気流通部(1)に形成された流路(10;31)が該制御装置(8)の閉塞弁体部材(9)によって開閉されるようにしてあり、前記閉塞弁体部材(9)は回動軸心(34)を中心として揺動可能な該制御装置(8)の揺動アーム(38)に取付けられている、制御装置において、
    前記閉塞弁体部材(9)は、少なくとも2つの分割部品から構成され、及び/または、少なくとも部分的に中空体として形成されており
    前記閉塞弁体部材(9)は止着部材(54)により前記揺動アーム(38)に止着されており、該止着部材(54)は、前記閉塞弁体部材(9)に対向している前記揺動アーム(38)のアーム表面(55)に対峙するように配設されている、
    ことを特徴とする制御装置。
  2. 前記閉塞弁体部材(9)は、前記タービン羽根車を通過せずに迂回するためのバイパス流路(31)として形成された流路の開閉を行うように構成されており、及び/または、前記閉塞弁体部材は、前記排気流通部(1)の第1渦巻形流路(4)と第2渦巻形流路(5)との間の貫流開口(10)として形成された流路の開閉を行うように構成されていることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
  3. 前記閉塞弁体部材(9)は深鍋形の外形形状(12)を有することを特徴とする請求項1又は2記載の制御装置。
  4. 前記閉塞弁体部材(9)は、弁体部材本体部(15)と、該弁体部材本体部(15)を覆蓋する基板部(13)とを備えることを特徴とする請求項3記載の制御装置。
  5. 前記弁体部材本体部(15)は深鍋形に形成されており、該弁体部材本体部は該弁体部材本体部の開放形状の壁面(50)において前記基板部(13)により密封状態で閉塞されていることを特徴とする請求項4記載の制御装置。
  6. 前記基板部(13)は基板部断面(PQ)を有しており、該基板部断面は前記弁体部材本体部(15)の本体部基部断面(KQ)とは異なっていることを特徴とする請求項4又は5記載の制御装置。
  7. 前記基板部(13)は基板部断面(PQ)を有しており、該基板部断面は前記弁体部材本体部(15)の本体部基部断面(KQ)より小さいことを特徴とする請求項4又は5記載の制御装置。
  8. 前記基板部(13)は金属薄板から形成されたものであることを特徴とする請求項4乃至7の何れか1項記載の制御装置。
  9. 前記基板部(13)と前記弁体部材本体部(15)とは、互いに異なる材料から形成されたものであることを特徴とする請求項4乃至8の何れか1項記載の制御装置。
  10. 前記閉塞弁体部材(9)は、該閉塞弁体部材(9)の外周を巡る経路の少なくとも一部分に亘って延在する溝部(28)を備えていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項記載の制御装置。
  11. 前記溝部(28)は非対称の形状に形成されていることを特徴とする請求項10記載の制御装置。
  12. 前記弁体部材本体部(15)と前記基板部(13)とは材料接合により互いに結合されていることを特徴とする請求項4乃至11の何れか1項記載の制御装置。
  13. 前記弁体部材本体部(15)と前記基板部(13)とはカシメ加工により互いに結合されていることを特徴とする請求項4乃至12の何れか1項記載の制御装置。
  14. 前記揺動アーム(38)は、前記閉塞弁体部材(9)の中へ挿入されるように形成された取付部(53)を備えていることを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項記載の制御装置。
  15. 板部(13)が前記止着部材(54)により前記揺動アーム(38)に止着されるようにしてあり、前記取付部(53)との結合は材料接合による結合、及び/または、摩擦力による結合、及び/または、当接係合による結合であることを特徴とする請求項14記載の制御装置。
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