JP6827371B2 - セル型製氷機 - Google Patents

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Description

本発明は、下向きに開口する多数のセルが左右及び前後に並ぶマトリクス状に区画形成された製氷ケースと、該製氷ケースの下面側に配置された給水トレーとを備えるセル型製氷機に関し、給水トレーの上面に氷が残留することによって製氷ケースと給水トレーとの間に氷を噛み込んでしまう、所謂「氷噛み」の発生を防止する技術に関する。
製氷ケースから離脱させた氷を、上面が傾斜する給水トレー上に落下させるセル型製氷機は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の噴射式自動製氷機(セル型製氷機)は、下向きに開口する多数の製氷小室(セル)が画成される製氷室(製氷ケース)と、上下傾動可能に支持された状態で製氷室の下面側に配置される水皿(給水トレー)とを備える。このセル型製氷機において、氷を製氷ケースから離脱させるときには、製氷ケースの上面に蛇行状に配置された蒸発器(冷媒通路)にホットガスを供給することにより、製氷ケースに接する氷を僅かに融解することで離脱を促進させており、このとき、隣り合う氷の下面縁部どうしが結着して板チョコレート状の塊となった一群の氷を、横仕切板に平行に並ぶ一群の氷が連結された状態に分断しながら離脱させている。氷は冷媒通路のホットガスの流入側から流出側に向かって順次分断されながら離脱され、給水トレー上に落下した氷は傾斜姿勢にある給水トレーの上面を滑り落ちて下方の貯氷室に貯留される。
特開平5−99546号公報
セル型製氷機の給水トレーには、製氷水噴出用の孔や製氷水還流用の孔など多数形成されており、換言すれば、給水トレーの上面には多くの凹みが存在している。このため、氷噛みの原因となる給水トレーの上面における氷の残留は、給水トレーの上面を滑り落ちる氷が前記凹みに引っ掛かることにより生じる。例えば特許文献1のセル型製氷機では、上記のように氷を分断しながら順次離脱させるため、1度に離脱する氷の重量が大きくなく、その分だけ給水トレーの上面を滑り落ちる氷の慣性力が小さい。そのため、前記のような凹みに氷が引っ掛かり、給水トレーの上面に氷が残留しやすい。また、すべての氷を製氷ケースから離脱させるためには、複数回にわたって給水トレー上に氷を落下させることが必要であり、1回の製氷動作において氷が給水トレーの上面を滑り落ちる機会が多くなる分、前記の凹みに氷が引っ掛かる確率が高くなる。このように氷が給水トレー上に残留したまま、当該給水トレーがその上面が水平となる製氷姿勢へと切り替えられると、製氷ケースと給水トレーとの間に氷が噛み込まれる「氷噛み」が発生する。
本発明は、以上のような従来の問題に鑑みてなされたものであり、給水トレーの上面を滑り落ちる氷が、孔などの凹みに引っ掛かって給水トレー上に残留するのを防止して、製氷ケースと給水トレーとの間における氷噛みの発生を解消できる新たなセル型製氷機を提供することを目的とする。
本発明は、下向きに開口する多数のセル11が左右及び前後に並ぶマトリクス状に区画形成された製氷ケース12と、製氷ケース12の下面側に配置された給水トレー13とを備えており、製氷ケース12に、セル11内に外部空気を流入させるための空気孔47が形成されており、製氷ケース12に設けられた冷媒通路39にホットガスを供給して、セル11内に生成された氷を製氷ケース12から離脱させて、該氷を給水トレー13上に落下させるようにしたセル型製氷機を対象とする。給水トレー13は、その左端に設けられて前後方向に伸びる支軸18を中心にして、上面が水平となって製氷ケース12の下面に正対する製氷姿勢と、上面が傾斜して製氷ケース12の下面から離間する離氷姿勢との間で傾動可能に支持されている。製氷ケース12の前後方向に並ぶ一群のセル11をセル列11Lと規定したとき、製氷ケース12におけるセル列11Lの配置領域は、セル列11Lを構成する全てのセル11が空気孔47を備える有孔セルで構成されている第1領域F1と、セル列11Lを構成する少なくとも一つのセル11に空気孔47が形成されない無孔セルが含まれている第2領域F2とに左右方向で二分されている。そして、第2領域F2に全てのセル列11Lのうちの半分を超えないセル列11Lが配置され、かつ第2領域F2が支軸18と反対側の製氷ケース12の右端側に配置されていることを特徴とする。
第2領域F2に配置されたセル11が、空気孔47が形成されていない無孔セルでのみ構成されている形態を採ることができる。
第2領域F2が、製氷ケース12の最右端に位置するひとつのセル列11Lで構成されている形態を採ることができる。
本発明に係るセル型製氷機では、製氷ケース12におけるセル列11Lの配置領域を、全てのセル11が空気孔47を備える有孔セルで構成されるセル列11Lからなる第1領域F1と、少なくとも一つのセル11が空気孔47を形成しない無孔セルが含まれているセル列11Lからなる第2領域F2とに左右方向に二分した。また、第2領域F2に、全てのセル列11Lのうちの半分を超えないセル列11Lを配置し、かつ第2領域F2を支軸18と反対側の製氷ケース12の右端側に配置した。このように構成したセル型製氷機によれば、セル11内で生成された氷を製氷ケース12から離脱させるとき、隣り合う氷の下面縁部どうしを結着させて板チョコレート状の塊とすることができ、加えて、塊となった一群の氷が中途部で分断されることなく、可及的に大きな氷の塊として離氷姿勢にされた給水トレー13上に落下させることができる。以上より、本発明に係るセル型製氷機によれば、給水トレー13の上面を滑り落ちる氷が、孔などの凹みに引っ掛かって給水トレー13上に残留することを効果的に防ぐことができるので、製氷ケース12と給水トレー13との間において、所謂「氷噛み」が発生することを確実に防ぐことができる。
具体的には、冷媒通路39にホットガスを供給して氷の離脱を促進させると、製氷ケース12の左側に位置する第1領域F1を構成するセル11においては、各空気孔47から製氷ケース12外の空気がセル11内へ流入するため、セル11内で負圧は発生し難く、比較的スムーズにセル11から氷を離脱させることができる。これに対して、第2領域F2の空気孔47が形成されていないセル11においては、当該セル11内で負圧が発生するため、セル11からの氷の離脱を抑制することができる。以上より、隣り合う氷の下面縁部どうしが結着された塊状の氷は、左側に位置する第1領域F1側から、先行して離脱を開始させることができる。そして、先行して離脱した側の氷の下端部が給水トレー13の上面に接触すると(図1参照)、当該給水トレー13の上面に接触した氷の下端部が給水トレー13で支持され、当該支持状態で氷の離脱を進めることができる。これにより、氷の自重が隣り合う氷どうしの結着部分に集中することを回避することができるので、製氷ケース12からの氷の離脱途中において、塊となった一群の氷が中途部で分断されることを確実に防止できる。換言すれば、給水トレー13上に落下される塊状の氷を可及的に大きなものとすることができる。なお、空気孔47が形成されていないセル11へは、セル11内面と氷の隙間を介して隣接するセル11から空気が順次流入することで負圧が解消される。
上記のように本発明によれば、給水トレー13上に落下させる氷を可及的に大きくすることができるので、給水トレー13の上面を滑り落ちるときの氷の慣性力を大きくできる。これにより、給水トレー13の上面を滑り落ちる氷が、孔などの凹みに引っ掛かって給水トレー13上に残留するのを防止することができるので、製氷ケース12と給水トレー13との間における氷噛みの発生を確実に防ぐことができる。また、給水トレー13上に落下させる氷を可及的に大きくして、セル11から離脱された個々の氷がバラバラに落下される形態に比べて、1回の製氷動作において氷が給水トレー13の上面を滑り落ちる機会をより少なくすることができるので、給水トレー13の上面を滑り落ちる氷が、孔などの凹みに引っ掛かる確率を低く抑えることができ、この点でも氷噛みの発生を防ぐことができる。
第2領域F2に配置したセル列11Lの全部のセル11に空気孔47が形成されていない場合には、一部のセル11に空気孔47を形成した場合に比べて、第2領域F2においてより大きな負圧を氷に作用させることができる。このため、第2領域F2側の氷の離脱を的確に抑制して、確実に第2領域F2側に先行して第1領域F1側の氷をセル11から離脱させることができる。また、セル列11L方向で均等に負圧を発生させることができるので、セル列11L方向において、不均一な応力が氷の結着部分に作用するのを解消して、一群の氷が中途部で分断されることをより確実に防止できる。
第2領域F2にひとつのセル列11Lを配置すると、負圧による第2領域F2側の氷の離脱を的確に抑制しつつ、負圧を解消すべきセル列11Lを最小にしてセル11内の負圧を早期に解消できる。従って、氷の離脱に要する時間を短縮でき、セル型製氷機の製氷能力が大きく低下することを抑えることができる。因みに、セル11内の負圧は隣接するセル11からの空気の流入で解消されるので、第2領域F2に配置されるセル列11Lが多いほど、負圧の解消に時間を要する。そのため、第2領域F2に配置されるセル列11Lが多いと、氷の離脱時間が増長し、その分セル型製氷機の製氷能力が低下することが避けられない。
本発明に係るセル型製氷機において、給水トレーが離氷姿勢にある状態における要部の縦断正面図である。 セル型製氷機の内部正面図である。 給水トレーが製氷姿勢にある状態における製氷ユニットの縦断正面図である。 製氷ケースの平面図である。 図4におけるA−A線断面図である。
(実施例) 図1から図5に、本発明に係るセル型製氷機の実施例を示す。本実施例における前後、左右、上下とは、図2、図3、および図4に示す交差矢印と、各矢印の近傍に表記した前後、左右、上下の表示に従う。図2に示すようにセル型製氷機は、断熱箱体で構成される製氷室1と、製氷室1の下側に配置される機械室2を備えており、製氷室1内の上部に製氷ユニット3が配置され、製氷室1の下半部は製氷ユニット3で生成された氷の貯氷室4となっている。機械室2の内部には、冷凍装置を構成する圧縮機5、凝縮器6、および送風ファン7などが配置される。図示していないが、製氷室1の前面には、貯氷室4に貯留された氷を取出すための取出口が開口されており、この取出口は前後開閉可能な揺動ドアで開閉できる。
図2および図3に示すように製氷ユニット3は、製氷室1の天井に固定されたユニットベース10で支持されており、下向きに開口する一群のセル11を有する製氷ケース12と、製氷ケース12の下面側に設けられて一群のセル11に製氷水を噴出する給水トレー13と、給水トレー13の下側に設けた給水タンク14などで構成されている。給水トレー13には、セル11に向かって製氷水を上向きに噴出する一群のノズル孔15と、セル11内で氷結しなかった製氷水を給水タンク14へ還流する戻り孔16がセル11毎に対応して設けられている。給水トレー13はその左側面に固定されるトレーブラケット17を備えており、同ブラケット17の上部がユニットベース10で前後方向に伸びる支軸18を介して支持されている。これにより、給水トレー13および給水タンク14は、支軸18を中心にして、上面が水平となって製氷ケース12の下面に正対する製氷姿勢と、上面が傾斜して製氷ケース12の下面から離間する離氷姿勢との間で傾動可能に支持されている。
給水トレー13および給水タンク14の姿勢を製氷姿勢と離氷姿勢との間で傾動操作するために、両者13・14とユニットベース10との間に、トレー操作機構21が設けられている。トレー操作機構21は、正逆転可能なモーター22と、モーター22で往復傾動操作される前後一対の駆動アーム23と、給水トレー13と駆動アーム23との間に掛止される引張り型のコイルばね24などで構成されている。図3において、符号27は、給水タンク14内の製氷水をノズル孔15に送給するポンプユニット、符号28は給水トレー13および給水タンク14に常温の製氷水を供給する給水管である。また、符号29は製氷されずに給水タンク14内に残った製氷水や給水トレー13の洗浄水を排水するための排水パン、符号30は製氷ケース12をユニットベース10に固定するポストである。
図5において製氷ケース12は、格子状に組まれた区画枠体32と、区画枠体32の上面に固定される伝熱プレート33と、伝熱プレート33の上面に固定される冷媒プレート34で、下向きに開口する四角皿状に構成されている。区画枠体32は、それぞれアルミニウム板材で形成される四角枠状の周囲枠35と、周囲枠35の内部を互いに直交する状態で区分する前後枠36および左右枠37とで構成されており、これら各枠35・36・37で下向きに開口する多数のセル11が左右及び前後に並ぶマトリクス状に区画形成されている。この実施例では、支軸18の中心軸と平行な方向(前後方向)に並ぶ一群のセル11をセル列11Lと規定したとき、各セル列11Lを6個のセル11で構成し、左右方向に4列のセル列11Lを形成した。周囲枠35の高さ寸法H1は31mmに設定され、前後枠36および左右枠37の高さ寸法H2は30mmに設定されている。
伝熱プレート33は、種類の異なるアルミニウム合金からなるクラッドメタルで長方形状に形成されており、伝熱プレート33と区画枠体32とは接触部分においてろう付け固定されている。冷媒プレート34は、アルミニウム合金板材を素材とするプレス成形品からなり、伝熱プレート33と同じ長方形状の板面に、蛇行状に形成される上凸状の冷媒凹部38を備えている。伝熱プレート33と冷媒プレート34とは冷媒凹部38を除く接触部分においてろう付け固定されている。伝熱プレート33と冷媒凹部38とで形成される空間が、製氷ケース12を冷却する冷媒の通る冷媒通路39となる。製氷ケース12は、後述する空気孔47を形成したのち、その表面全体にアルマイト処理が施される。
図4に示すように冷媒通路39は、前後方向に伸びる4個の直線管路42と、隣接する直線管路42・42どうしを繋ぐU字状の折返し管路43と、右端の直線管路42の前端に繋がる四分円状の出口管路44とで一筆書き状に構成されている。冷媒通路39は、製氷ケース12の平面視において、支軸18に近い左端側に冷媒通路39の通路入口が設けられ、支軸18から遠い右端側に冷媒通路39の通路出口が設けられている。具体的には、左端の直線管路42の前端が通路入口とされ、出口管路44の右端が通路出口とされており、通路入口に冷媒通路39に冷媒を供給する供給管45が接続され、通路出口に冷媒通路39から冷媒を回収する回収管46が接続されている。
図4および図5に示すように、製氷ケース12には、セル11内に連通する状態で形成されてセル11内に外部空気を流入させるための空気孔47が設けられている。該空気孔47は、後述する離氷過程において製氷ケース12外の空気をセル11内へ流入させ、セル11内の負圧を解消するために設けられている。製氷ケース12におけるセル列11Lの配置領域は、第1領域F1と、第2領域F2とに左右方向で二分されている。第1領域F1に配置されるセル列11Lは、該セル列11Lを構成する全てのセル11が空気孔47を備える有孔セルで構成されており、第2領域F2に配置されるセル列11Lは、該セル列11Lを構成する少なくとも一つのセル11に空気孔47が形成されない無孔セルが含まれている。また、第2領域F2に全てのセル列11Lのうちの半分を超えないセル列11Lが配置され、かつ第2領域F2が支軸18と反対側の製氷ケース12の右端側に配置されている。本実施例の製氷ケース12においては、第2領域F2は、製氷ケース12の最右端に位置するひとつのセル列11Lで構成し、第2領域F2に配置されたセル列11Lのセル11は、空気孔47が形成されていない無孔セルでのみ構成した。図4に示すように各空気孔47は、平面視におけるセル11の中心から離れた隅部に形成されており、冷媒プレート34に形成される第1空気孔47aと、伝熱プレート33に形成される第2空気孔47bとで構成されている(図5参照)。
以上のように構成したセル型製氷機は、製氷過程と離氷過程とを交互に行って氷を生成し貯氷室4内に貯留する。製氷過程では、給水トレー13および給水タンク14をトレー操作機構21で操作して、図3に示す製氷姿勢に切り替え、給水トレー13を製氷ケース12と正対させる。給水トレー13が製氷姿勢のとき、ノズル孔15と戻り孔16は各セル11と正対している。図5に示すように給水トレー13の上面は、製氷ケース12の周囲枠35の下面と僅かな隙間G1を介して正対している。なお、前後枠36および左右枠37は、周囲枠35よりも僅かに高さ寸法が小さいので、給水トレー13の上面と、前後枠36および左右枠37の下面との隙間G2は、先の隙間G1よりも大きくなる。本実施例における隙間G1の寸法は1.5mmであり、隙間G2の寸法は2.5mmである。
給水トレー13が製氷姿勢に切り替わると同時に、図3において符号51で示す電磁弁が開弁されて、給水トレー13および給水タンク14に製氷水が供給される。電磁弁51は、図2に符号52で示す給水タンク14に設けたフロートスイッチが満水を検知した時点で閉弁されて製氷水の供給が停止される。電磁弁51が閉弁されたのちにポンプユニット27が起動されて、給水タンク14内の製氷水がノズル孔15からセル11内へ向かって噴出される。セル11内で氷結しなかった製氷水は、戻り孔16から給水タンク14へと還流される。冷媒通路39には、電磁弁51が閉弁される少し前か、閉弁されるのと同時に冷媒が供給されて、製氷ケース12が氷点以下の温度に冷却される。
一定時間が経過してセル11内が氷で満たされると、冷媒の送給を停止し、ポンプユニット27を停止させて製氷過程を終了し離氷過程へ移行する。製氷過程が終了した時点では、生成された氷はセル11内に加え、製氷ケース12と給水トレー13との隙間(G1・G2)部分にも成長している。そのため、セル11内で生成された一群の氷は隣り合う氷の下面縁部どうしが結着して板チョコレート状の塊となっている(図1参照)。また、各氷の下面中央には砲弾型のくぼみが形成されている。冷媒通路39の通路入口側は通路出口側に比べて冷媒の蒸発量が多いため、製氷ケース12は通路入口側(給水トレー13の傾動基端側)の方が素早く低温となって氷の成長が早くなるので、前記くぼみは、冷媒通路39の通路入口側のセル列11Lに行くにしたがって小さくなる。
離氷過程では、まず冷媒通路39にホットガスを送給し伝熱プレート33を加熱して、セル11内の氷の一部を融解し氷の離脱を促進する。ホットガスの送給開始後、所定時間が経過した時点で、トレー操作機構21で給水トレー13および給水タンク14を離氷姿勢に切り替えて、両者13・14を離氷姿勢に切り替える。同時に、給水管28から給水トレー13の上面を洗浄するための常温の水を給水トレー13の上面に流し掛ける。給水トレー13の上面に流し掛けられた洗浄水は給水タンク14へ流下し、さらに給水タンク14に設けた図示しない排水口から排水パン29へと排水される。
先に説明したように、本実施例の製氷ケース12は、比較的熱伝導率が低いアルミニウム合金を素材として形成されているので、離氷過程で供給されるホットガスの熱が伝熱プレート33に伝わり難いため、高温のホットガスが冷媒通路39の通路出口まで到達する。そのため、伝熱プレート33の全体が高温のホットガスで加熱されるので、製氷ケース12の温度はその全体が略均等に上昇して氷の全体で融解が開始される。融解が進行すると氷はセル11から抜け出そうとするが、製氷ケース12の左側に位置する第1領域F1を構成するセル11においては、各空気孔47から製氷ケース12外の空気がセル11内へ流入するため、セル11内で負圧は発生し難く、比較的スムーズにセル11から氷を離脱させることができる。これに対して、第2領域F2の空気孔47が形成されていないセル11においては、当該セル11内で負圧が発生するため、セル11からの氷の離脱を抑制することができる。以上より、隣り合う氷の下面縁部どうしが結着された塊状の氷は、左側に位置する第1領域F1側から、先行して離脱を開始させることができる。
さらに氷の離脱が進むと、空気孔47が形成されていないセル11へは、セル11内面と氷の隙間を介して隣接するセル11から空気が流入してセル11内の負圧が解消されながら氷の離脱が進む。先行して離脱した左側の氷の下端部が給水トレー13の上面に接触すると(図1参照)、当該給水トレー13の上面に接触した氷の下端部が給水トレー13で支持され、当該支持状態で氷の離脱を進めることができる。これにより、氷の自重が隣り合う氷どうしの結着部分に集中することを回避することができるので、製氷ケース12からの氷の離脱途中において、塊となった一群の氷が中途部で分断されることを確実に防止できる。換言すれば、給水トレー13上に落下される塊状の氷を可及的に大きなものとすることができる。氷の全体が製氷ケース12から離脱すると、氷は給水トレー13上へと落下し、当該氷は傾斜する給水トレー13の上面を滑り落ち貯氷室4へと落下する。なお、氷は貯氷室4へ落下したときの衝撃で隣り合う氷どうしの結着部分で個々に分断されキューブ状の氷として貯氷室4に貯留される。以後、製氷過程と離氷過程を交互に行って、氷を連続して生成する。
以上のように、本実施例におけるセル型製氷機によれば、給水トレー13上に落下させる氷を可及的に大きくすることができるので、給水トレー13の上面を滑り落ちるときの氷の慣性力を大きくできる。これにより、給水トレー13の上面を滑り落ちる氷が、ノズル孔15や戻り孔16などの凹みに引っ掛かって給水トレー13上に残留するのを防止することができるので、製氷ケース12と給水トレー13との間における氷噛みの発生を確実に防ぐことができる。また、給水トレー13上に落下させる氷を可及的に大きくして、セル11から離脱された個々の氷がバラバラに落下される形態に比べて、1回の製氷動作において氷が給水トレー13の上面を滑り落ちる機会をより少なくすることができるので、給水トレー13の上面を滑り落ちる氷が、ノズル孔15や戻り孔16などの凹みに引っ掛かる確率を低く抑えることができ、この点でも氷噛みの発生を防ぐことができる。
また、本実施例のように製氷ケース12の形成素材がアルミニウム合金であっても、可及的に大きな塊として離氷姿勢にされた給水トレー13上に氷を落下させることができる。このように、本発明は、とくに比較的熱伝導率が低いアルミニウム合金などを素材として形成された製氷ケース12を備えるセル型製氷機に適用されて有用である。
第2領域F2に配置したセル列11Lの全部のセル11に空気孔47が形成されていない場合には、一部のセル11に空気孔47を形成した場合に比べて、第2領域F2においてより大きな負圧を氷に作用させることができる。このため、第2領域F2側の氷の離脱を的確に抑制して、確実に第2領域F2側に先行して第1領域F1側の氷をセル11から離脱させることができる。また、前後方向(セル列11L方向)で均等に負圧を発生させることができるので、前後方向において、不均一な応力が氷の結着部分に作用するのを解消して、一群の氷が中途部で分断されることをより確実に防止できる。
第2領域F2にひとつのセル列11Lを配置したので、負圧による第2領域F2側の氷の離脱を的確に抑制しつつ、負圧を解消すべきセル列11Lを最小にしてセル11内の負圧を早期に解消できる。従って、氷の離脱に要する時間を短縮でき、セル型製氷機の製氷能力が大きく低下することを抑えることができる。因みに、セル11内の負圧は隣接するセル11からの空気の流入で解消されるので、第2領域F2に配置されるセル列11Lが多いほど、負圧の解消に時間を要する。そのため、第2領域F2に配置されるセル列11Lが多いと、氷の離脱時間が増長し、その分セル型製氷機の製氷能力が低下することが避けられない。
上記の実施例では、製氷ケース12に4個のセル列11Lを形成し、各セル列11Lを6個のセル11で構成したが、その必要はなく、セル列11Lの数、および各セル列11Lを構成するセル11の合計数は、必要に応じて変更するとよい。第2領域F2に配置したセル列11Lの一部のセル11に空気孔47を設けることができる。この場合には、セル列11Lの中央を基準に、前後対称位置のセル11に空気孔47を設けることが好ましい。これは、前後方向で負圧が作用する位置が異なることによる塊状の氷の前後方向の傾きを防止するためである。製氷ケース12の形成素材は、上記実施例に記載の素材に限らず、適宜他の素材を使用することができる。支軸18が給水トレー13の右端、前端、または後端に設けられている場合には、第2領域F2はそれぞれ支軸18と反対側の左端側、後端側、または前端側に配置する。要は、第2領域F2は支軸18と反対側の製氷ケース12の端側に配置すればよい。支軸18が、給水トレー13の前端、または後端に設けられる場合には、該支軸18の伸びる方向は左右方向となる。
11 セル
11L セル列
12 製氷ケース
13 給水トレー
18 支軸
39 冷媒通路
47 空気孔
F1 第1領域
F2 第2領域

Claims (3)

  1. 下向きに開口する多数のセル(11)が左右及び前後に並ぶマトリクス状に区画形成された製氷ケース(12)と、該製氷ケース(12)の下面側に配置された給水トレー(13)とを備えており、
    製氷ケース(12)に、セル(11)内に外部空気を流入させるための空気孔(47)が形成されており、
    製氷ケース(12)に設けられた冷媒通路(39)にホットガスを供給して、セル(11)内に生成された氷を製氷ケース(12)から離脱させて、該氷を給水トレー(13)上に落下させるようにしたセル型製氷機であって、
    給水トレー(13)は、その左端に設けられて前後方向に伸びる支軸(18)を中心にして、上面が水平となって製氷ケース(12)の下面に正対する製氷姿勢と、上面が傾斜して製氷ケース(12)の下面から離間する離氷姿勢との間で傾動可能に支持されており、
    製氷ケース(12)の前後方向に並ぶ一群のセル(11)をセル列(11L)と規定したとき、製氷ケース(12)におけるセル列(11L)の配置領域は、セル列(11L)を構成する全てのセル(11)が空気孔(47)を備える有孔セルで構成されている第1領域(F1)と、セル列(11L)を構成する少なくとも一つのセル(11)に空気孔(47)が形成されない無孔セルが含まれている第2領域(F2)とに左右方向で二分されており、
    第2領域(F2)に全てのセル列(11L)のうちの半分を超えないセル列(11L)が配置され、かつ第2領域(F2)が支軸(18)と反対側の製氷ケース(12)の右端側に配置されていることを特徴とするセル型製氷機。
  2. 第2領域(F2)に配置されたセル(11)が、空気孔(47)が形成されていない無孔セルでのみ構成されている請求項1に記載のセル型製氷機。
  3. 第2領域(F2)が、製氷ケース(12)の最右端に位置するひとつのセル列(11L)で構成されている請求項1または2に記載のセル型製氷機。
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