JP6826600B2 - 車両の前方本体構造、およびこの構造を製造するための方法 - Google Patents

車両の前方本体構造、およびこの構造を製造するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、上方長手ビームと、車両のフェンダーを支持するための上方フェンダーレールとを備え、前記上方フェンダーレールが、上方長手ビームに対してほぼ平行な長手方向に延びるとともに、長手方向に沿って離間した前端部と後端部とを有し、後端部が車両の前方ピラーに取り付けられ、上方フェンダーレールが、後端部から車両の前方に向かって延びている、車両前方本体構造に関する。
慣習的に、車両の前方本体構造は、車両の乗員室内へのあらゆる種類の侵入を制限することにより、完全に前方の衝撃が生じた場合、車両の乗員を保護するように配置されている。このため、前方本体構造は、クラッシュボックスを通して構造的長手ビームに接続された前方バンパーを備えている。
この配置が、完全に前方の衝撃、すなわち、車両の前方において長手方向に、ほぼ中心の方式で生じる衝撃の場合に有効であり得るが、「衝突スモールオーバーラップ衝突(small overlap crash)」と呼ばれる、車両の中心に対してオフセットした前方の衝撃の場合、リスクが残っている。そのような衝突スモールオーバーラップ衝突の間、通常は、15%から25%の間の、車両の前端部のわずかな部分のみが、別の車両か、ポールまたは木などの対象にぶつかる。
この状況では、車両の前端部の中間セクションに位置する、上述の重要な衝突吸収構造は、大なり小なり、バイパスされ、衝突の力は、乗員室内に直接進む場合があり、こうして、乗員室およびその乗員に対し、重大な損傷のリスクが生じる。
そのような衝突スモールオーバーラップ衝突の間、衝撃は、長手方向の構造要素の外側の車両の前方、すなわち、車両の一方側において、長手方向に生じる。たとえば、そのような衝撃は、車両がポールまたは木に、前記車両の一方側で当たった際に生じる。この場合、車両の前方に設けられた通常の衝撃吸収要素は、衝撃がこれら要素の前方には生じないことから、その機能を完全に実現しない。
本発明の目的は、特に衝突スモールオーバーラップ衝突の事象において、向上した耐衝撃性を有する車両前方本体構造を提供することである。
この目的のために、本発明は、上方フェンダーレールの塑性変形に対する耐性が、上方フェンダーレールの前端部から上方フェンダーレールの後端部へと増大することを特徴とする、上に規定した車両前端部本体に関する。
車両前方本体構造の特定の特徴は、請求項2から請求項19に述べられている。
本発明は、上に規定した前方本体構造を備えた車両本体にも関する。
本発明は、請求項21および請求項22に規定された車両前方本体構造を製造するための方法にも関する。
本発明は、例としてのみ与えられ、添付図面を参照して、以下の詳細な説明を読むことによってより良好に理解されることになる。
特定の実施形態に係る車両前方本体構造の斜視図である。 本発明の実施形態に係る上方フェンダーレールの斜視図である。 外側から見た、図2の上方フェンダーレールの斜視図である。 内側から見た、図2の上方フェンダーレールの斜視図である。
以下の説明では、内側(inner)、外側(outer)、前方(front)、後方(rear)、横断(transversal)、長手(longitudinal)、垂直(vertical)、および水平(horizontal)との用語は、車両構造上に組み付けられ、この車両が水平平面上に置かれた際に、図示の要素、部品、または構造の通常の向きを参照して解釈される。
一実施形態に係る車両前方本体構造2が、図1に示されている。車両前方本体構造2は、4輪車両の任意の種類の前方本体構造、具体的には、ユニット化された本体の前方本体構造である場合がある。
車両前方本体構造2は、上方フレームアセンブリ4、下方フレームアセンブリ6、および、上方フレームアセンブリ4と下方フレームアセンブリ6とを結合するための接続要素8を備えている。
上方フレームアセンブリ4は、2つの上方長手ビーム10、12、2つの上方フェンダーレール要素14、16、および、上方フェンダーレール14、16を上方長手ビーム10、12に各々が結合する2つのリンク要素18、20を備えている。上方フレームアセンブリ4は、バンパーを形成する横断方向のビーム21をさらに備えている。
下方フレームアセンブリ6は、2つの下方長手ビーム22、24を備えている。下方長手ビーム22、24は、たとえば、クレードルの延長である。
上方長手ビーム10、12、上方フェンダーレール14、16、およびリンク要素18、20は、すべて、横方向に関して左−右で対称な対として設けられている。以下では、左側の要素またはビームに関し、同じ説明が右側の要素またはビームに適用されることの理解の上で説明される。
上方長手ビーム10は、車両本体の前方−後方の方向において、車両の一方側に延びている。
上方長手ビーム10は、後端部10aと前端部10bとの間に延びている。同様に、上方長手ビーム12は、後端部12aと前端部12bとの間に延びている。
後端部10aは、車両構造の一部、たとえば、前方ピラー30、または、前方ピラーに固定された他の本体構造に固定されている。そのような接続により、衝撃のエネルギを、長手ビーム10を通して車両の残りの部分に伝達することを可能にしている。
横断方向のビーム21は、上方長手ビーム10と上方長手ビーム12との間に、実質的に横断方向に延びている。横断方向のビーム21は、上方長手ビーム10の前端部10bと上方長手ビーム12の前端部12bとに取り付けられている。
上方長手ビーム10は、車両の外側に向けられた外側フランク31と、外側フランク31に対して平行に、車両の内側に向けられた内側フランク32とを備えている。上方長手ビーム10は、車両の底部に向けられた下方フランク33と、車両の頂部に向けられた上方フランク34とをさらに備え、下方フランク33と上方フランク34とは、内側フランク31と外側フランク32とに対して実質的に直交している。
上方長手ビーム10は、後端部10aから前端部10bに、車両の前方に向かって上方に延びている湾曲した後部35と、実質的に水平な前部36とを備えている。
上方長手ビーム10は、たとえば、変形可能な材料、たとえば、好ましくは600MPa以上の引張強度を有するDual Phase(二層)鋼もしくはTRIP鋼(変態誘起塑性)、または、高強度低合金(いわゆるHSLA)鋼で形成されている。
具体的には、上方長手ビーム10は、衝撃の結果の圧縮応力にさらされると、束ねること、すなわち、プラスチックボトルのように、そのビーム自体の上に折り曲げることにより、変形し得る。
上方長手ビーム10は、衝撃の間に上方長手ビーム10が制御可能に変形することを可能にする、衝撃吸収帯を備えている場合がある。衝撃吸収帯は、たとえば、その部分の表面上に形成されたアパーチャまたはキャビティを含み得る。
上方フェンダーレール14は、上方長手ビーム10の横方向外側で、かつ、上方長手ビーム10の上で、上方長手ビーム10に対してほぼ平行に、長手方向に延びている。
上方フェンダーレール14は、「ショットガンレール」とも呼ばれ、車両のフェンダーを支持することが意図されている。
上方フェンダーレール14は、車両本体の前方ホイールケーシングのほぼ上に延び、ホイールケーシングを補強する。
上方フェンダーレール14は、前端部14aと後端部14bとを有している。
後端部14bは、車両構造の一部分に固定されている。この後端部14bは、たとえば、前方ピラー30に直接固定されている。この後端部14bは、前方ピラー30に固定された別の本体構造に固定されることにより、前方ピラー30に間接的に接続される場合もある。上方フェンダーレール14の車両構造へのこの接続により、衝撃のエネルギを、上方フェンダーレール14を通して車両の残りの部分に伝達することが可能になる。
上方フェンダーレール14は、後端部14bから車両の前方に向かって延びている。
図1に示す例では、上方フェンダーレール14の前端部14aは、車両の前端部の一部分、より具体的には、上方長手ビーム10に、特にリンク要素18を通して固定されている。リンク要素18は、上方フェンダーレール14の前端部14aと上方長手ビーム10との間に延びている。
好ましくは、図1に見ることができるように、クラッシュボックスは、上方フェンダーレール14の前端部14aに取り付けられていない。
好ましくは、上方フェンダーレール14の一部または全体が、中空の閉じた断面を伴う、筒状の形状を有している。
図2に示すように、上方フェンダーレール14は、たとえば、長手平面に沿ってともに組み立てられる、2つの半体シェル52、54のアセンブリによって形成され、それにより、2つの半体シェル52、54が閉じた断面を形成するようになっている。たとえば、上方フェンダーレール14は、上方フェンダーレール14の外壁を形成する外側のU形状半体シェル52と、上方フェンダーレール14の内壁を形成する内側のU形状半体シェル54と、を備えている。2つの半体シェル52、54は、溶接、具体的にはスポット溶接を通して組み立てられる。
上方フェンダーレール14は、鋼、好ましくは、向上された高強度鋼(AHSS:advanced high strength steel)、より具体的には、二相鋼で形成される。
本発明によれば、上方フェンダーレール14の塑性変形に対する耐性は、前端部14aから後端部14bに向かって増大する。
この耐性の増大は、上方フェンダーレール14の長手方向に沿って取られる、上方フェンダーレール14の様々なセクション間でのステップ状の増大である場合がある。
より具体的には、図2から図4に示す実施形態では、上方フェンダーレール14が、長手方向に沿って互いに隣接した前方セクション60と後方セクション62とを備えている。前方セクション60は、上方フェンダーレール14の前端部14aから延びている。後方セクション62は、上方フェンダーレール14の後端部14bへ延びている。
後方セクション62の塑性変形に対する耐性は、前方セクション60の塑性変形に対する耐性より大である。
塑性変形に対する耐性は、考慮される上方フェンダー部分の壁厚tの増大、および、前記上方フェンダー部分を形成する材料の降伏強さの増大とともに増大する。
上方フェンダーレール14の各セクションの塑性変形に対する耐性は、フェンダーレール14の考慮されるセクションの壁厚tの平方と、前記セクションの降伏強さRとの積Pによって特徴付けられる場合がある。
本発明によれば、積Pは、上方フェンダーレール14の前端部14aから後端部14bに向かって増大する。
より具体的には、後方セクション62に関する積Pは、前方セクション60に関する積Pよりも大である。
有利には、上方フェンダーレール14を形成する材料の降伏強さRは、上方フェンダーレール14の前端部14aから後端部14bに増大する。
好ましくは、後方セクション62を形成する材料の降伏強さRerは、前方セクション60を形成する材料の降伏強さRefより大である。このため、Rer>Refである
たとえば、前方セクション60を形成する鋼の降伏強さRefは、260MPaから1000MPaの間に含まれる場合があり、一方、後方セクション62を形成する鋼の降伏強さRerは、600MPaから2000MPaの間に含まれている。
具体的には、後方セクション62を形成する材料の降伏強さRは、前方セクション60を形成する材料の降伏強さより、少なくとも100MPaだけ大である。
この場合、上方フェンダーレール14の前端部14aから後端部14bへの塑性変形に対する耐性の増大は、上方フェンダーレール14の様々なセクション間の降伏強さの増大を通して得られる。
代替的には、上方フェンダーレール14の壁厚tは、上方フェンダーレール14の前端部14aから、上方フェンダーレール14の後端部14bに増大する。
より具体的には、後方セクション62の壁厚tは、前方セクション60の壁厚tよりも大である。換言すると、t>tである。
この場合、上方フェンダーレール14の前端部14aから後端部14bへの塑性変形に対する耐性の増大は、上方フェンダーレール14の様々なセクション間の壁厚tの増大を通して得られる。
たとえば、前方セクション60の壁の厚さtは、0.6mmから1mmの間に含まれる場合があり、一方、後方セクション62の壁の厚さtは、0.8mmから2.2mmの間に含まれている。
具体的には、後方セクション62の壁厚tは、前方セクション60の壁厚tよりも、少なくとも0.2mmだけ大である。
有利には、上方フェンダーレール14の降伏強さRと壁厚tとの両方は、前端部14aから後端部14bに増大する。
より具体的には、図に示す実施形態では、上方フェンダーレール14が前方セクションと後方セクション62とを備える場合、t>tおよびRer>Refの関係が適用され得る。
上方フェンダーレール14の長さに沿う、その前端部14aからその後端部14bに向かう塑性変形に対する耐性の増大が、有利である。
むしろ、上方フェンダーレール14の機械的特性は、このため、衝突のエネルギの一部が横断方向のビーム21および上方長手ビーム10、12によって吸収される、完全に前方の衝突の間、上方フェンダーレール14の前端部分のみが塑性変形し、破損する前にエネルギの大部分を吸収し、一方、より耐性のある後方セクションが、ほぼ完全な状態にあることになるような方法で適応させることができ、したがって、車両の減速および乗員へのダメージを制限している。
対照的に、車両の一方側における衝突スモールオーバーラップ衝突の場合、衝撃のエネルギの大部分が、関連する長手ビーム10、12に対して横方向外側に位置する前端部本体の部品、具体的には、上方フェンダーレール14に向けられる。この状況では、フェンダーレール14の特定の構造のおかげで、前方セクション60および後方セクション62が、塑性変形し、エネルギを吸収することが可能であり、こうして、乗員室内への侵入を防止している。したがって、乗員室は、わずかにオーバーラップした衝撃の場合においてさえ、車両の前端部の侵入に対して良好に保護される。
図2に示す実施形態では、上方フェンダーレール14の後方セクション62は、前方サブセクション68と後方サブセクション70とを備えている。これらサブセクション68、70は、長手方向に沿って隣接しており、前方サブセクション68が、長手方向に沿って後方サブセクション70の前に位置している。
この実施形態では、後方サブセクション70の塑性変形に対する耐性は、前方サブセクション68の塑性変形に対する耐性より大である。
より具体的には、後方サブセクション70の壁厚tの平方と後方サブセクション70の降伏強さRとの積Pは、前方サブセクション68の壁厚tの平方と前方サブセクション68の降伏強さRとの積Pより厳密に高くなっている。後方セクション62の積Pが前方セクション60の積Pより大であることから、後方セクション62の前方サブセクション68の積Pは、やはり前方セクション60の積Pよりも大である。
一例によれば、後方サブセクション70の材料の降伏強さが前方サブセクション68の材料の降伏強さより大であり、かつ/または、後方サブセクション70の厚さが前方サブセクション68の厚さより大である。有利には、後方セクション62の前方サブセクション68の降伏強さおよび/または厚さが、やはり、前方セクション60の降伏強さおよび/または厚さより大である。
好ましくは、後方サブセクション70の降伏強さと厚さとの両方が、前方サブセクション68の降伏強さと厚さとより大である。有利には、後方セクション62の前方サブセクション68の降伏強さと厚さとの両方が、やはり、前方セクション60の降伏強さと厚さとより大である。
たとえば、前方サブセクション68を形成する材料の降伏強さRは、前方セクション60を形成する材料の降伏強さより、少なくとも100MPaだけ大である。
前端部14aから後端部14bに塑性変形に対する耐性が増大する、少なくとも3つの隣接するセクションを有する上方フェンダーレール14を提供することが、有利である。むしろ、これにより、完全に前方の衝突の事象における車両の減速の良好な制御が可能になる。
一例によれば、上方フェンダーレール14の前方セクション60は、所与の降伏強さを有する1つの材料で全体が形成されている。このセクションはさらに、その長さ全体にわたり、一定の厚さを有している。この実施形態では、後方セクション62は、異なる降伏強さおよび/または厚さを有する材料で形成された、前方サブセクション68と後方サブセクション70とを備えている。
別の例によれば、フェンダーレール14の外側半体シェル52と内側半体シェル54との各々は、前方セクション60の一部を形成する第1の部分と、後方セクション62の一部を形成する第2の部分とを備え、第2の部分が特に、前方サブセクション68の一部を形成する第1のサブ部分と、後方サブセクション70の一部を形成する第2のサブ部分とを備えている。
たとえば、外側半体シェル52および/または内側半体シェル54の壁厚は、塑性変形に対する耐性が、フェンダーレール14の前端部14aから後端部14bに増大するように、その前端部から後端部へと増大している。
具体的には、外側半体シェル52および/または内側半体シェル54に関し、第2の部分の壁厚が、第1の部分の壁厚よりも大である。外側半体シェル52の第2の部分および/または内側半体シェル54の第2の部分が、第1のサブ部分および第2のサブ部分を含む場合、第2のサブ部分の壁厚が、有利には、第1のサブ部分の壁厚よりも大である。
より具体的には、一例によれば、前方セクション60は、DP590で形成され、冷間形成することが可能であり、約350MPaの降伏強さRを有している。後方セクション62の前方サブセクション68は、DP780で形成され、冷間形成することが可能であり、約490MPaの降伏強さRを有している。後方セクション62の後方サブセクション70は、DP980で形成され、冷間形成することが可能であり、約710MPaの降伏強さRを有している。
この例によれば、前方セクション60は、たとえば、0.6mmの壁厚を有している。前方サブセクション68は、たとえば、1.0mm、または1.0mmより大、たとえば、1.3mmに等しい壁厚を有している。後方サブセクション70は、少なくとも1.3mmに等しく、たとえば、1.4mmに等しいか、1.6mmに等しい壁厚を有している。
より具体的には、この例では、上方フェンダーレール14は、2つのシェル52、54で形成され、前方サブセクション68に対応する内側シェル52の部分が1.3mmの壁厚を有し得、一方、前方サブセクション68に対応する外側シェル54の部分が1.0mmの壁厚を有している。この例では、後方サブセクション70に対応する内側シェル52の部分が1.6mmの壁厚を有し得、一方、後方サブセクション70に対応する外側シェル54の部分が1.4mmの壁厚を有している。
別の例によれば、前方セクション60は、プレス硬化の後に、600MPa以上の降伏強さRを有するプレス硬化スチール部品である。後方セクション62は、プレス硬化の後に、850MPa以上の降伏強さを有するプレス硬化スチール部品である。
第3の例によれば、前方セクション60は、プレス硬化の後に、360MPaから400MPaの間に含まれる降伏強さRを有するプレス硬化スチール部品であり、後方セクション62の前方サブセクション68は、プレス硬化の後に、700MPaから950MPaの間に含まれる降伏強さRを有するプレス硬化スチール部品であり、後方セクション62の後方サブセクション70は、プレス硬化の後に、950MPaから1200MPaの間に含まれる降伏強さRを有するプレス硬化スチール部品である。
より具体的には、第3の例では、
前方セクション60が、0.04重量%から0.1重量%の間に含まれる炭素含有量と、0.3重量%から2.0重量%の間に含まれるマンガン含有量とを有するプレス硬化可能鋼で形成されており、
後方セクション62の前方サブセクション68が、0.06重量%から0.1重量%の間に含まれる炭素含有量と、1.4重量%から1.9重量%の間に含まれるマンガン含有量とを有するプレス硬化可能鋼で形成されており、
後方セクション62の後方サブセクション70が、0.20重量%から0.25重量%の間に含まれる炭素含有量と、1.1重量%から1.4重量%の間に含まれるマンガン含有量とを有するプレス硬化可能鋼で形成されている。
さらにより具体的には、第3の例では、
前方セクション60の鋼の組成には、重量%で、
0.04%≦C≦0.1%、0.3%≦Mn≦2.0%、Si≦0.3%、Ti≦0.08%、0.015≦Nb≦0.10%、Cu、Ni、Cr、Mo≦0.1%が含まれ、残りが、鉄と、加工の結果のやむを得ない不純物であり、
前方サブセクション68の鋼の組成には、さらに、合金の要素として、Nb、Ti、Bをさらに含み得、
後方セクション62の後方サブセクション70の鋼の組成には、重量%で、
0.20%≦C≦0.25%、1.1%≦Mn≦1.4%、0.15%≦Si≦0.35%、≦Cr≦0.30%、0.020%≦Ti≦0.060%、0.020%≦Al≦0.060%、S≦0.005%、P≦0.025%、0.002%≦B≦0.004%が含まれ、残りが、鉄と、加工の結果のやむを得ない不純物である。
前方セクション60の特徴と後方セクション62の特徴とのこの組合せにより、完全に前方の衝突の場合と、衝突スモールオーバーラップ衝突の場合との両方において、非常に良好な挙動を達成することが可能である。
第4の例によれば、上方フェンダーレール14は、全体が1つの鋼で形成され、上方フェンダーレール14の前端部14aから後端部14bへと増大する壁厚を有している。
たとえば、上方フェンダーレール14は、全体がプレス硬化鋼で形成され、プレス硬化の後に、700MPaから950MPaの間に含まれる降伏強さRを有するプレス硬化スチール部品を形成する。
より具体的には、第4の例では、上方フェンダーレール14が、0.06重量%から0.1重量%の間に含まれる炭素含有量と、1.4重量%から1.9重量%の間に含まれるマンガン含有量とを有するプレス硬化可能鋼で形成されている。
さらにより具体的には、このプレス硬化可能鋼は、重量で、0.02%から0.1%の間のクロムと、0.04%から0.06%の間のニオブと、3.4×Nから8×Nの間のチタンと、0.0005%から0.004%の間のホウ素とを含んでいる。ここで、Nは、鋼の窒素含有量である。この鋼の組成により、プレス硬化部品の強度と靱性との優れた組合せを達成することが可能になる。
さらにより具体的には、この例では、前方セクション60は、たとえば、0.8mmの壁厚を有している。後方セクション62の前方サブセクション68は、0.9mm以上の壁厚を有し得、後方セクション62の後方サブセクション70は、1.0mm以上の壁厚を有し得る。
より具体的には、この例では、上方フェンダーレール14は、2つのシェル52、54で形成され、前方サブセクション68の一部を形成する内側シェル52の第1のサブ部分が1.0mmの壁厚を有し、一方、前方サブセクション68の一部を形成する外側シェル54の第1のサブ部分が0.9mmの壁厚を有している。この例では、後方サブセクション70の一部を形成する内側シェル52の第2のサブ部分が1.2mmの壁厚を有し得、一方、後方サブセクション70の一部を形成する外側シェル54の第2のサブ部分が1.0mmの壁厚を有している。
この構造は、制限された重量で非常に良好なクラッシュ管理性能を提供することから、特に有利である。
図2から図4に示すように、上方フェンダーレール14は、衝撃の間に上方フェンダーレール14が制御可能に変形することを可能にするように、衝撃吸収帯72を備えている場合がある。
衝撃吸収帯72は、たとえば、上方フェンダーレール14の壁上に形成されたアパーチャ、キャビティ、またはリブを含み得る。
図2から図4に示す実施形態では、衝撃吸収帯72は、上方フェンダーレール14の壁内に形成されたリブによって形成されている。これらリブは、長手方向に対して横断方向、すなわち、ほぼ垂直に延びている。これらリブは、互いに対してほぼ水平である。この例では、各リブは、長手方向に沿って規則的に離間しており、長手方向に沿って一様な幅を提供している。各リブは、上方フェンダーレール14の頂部から底部に延びている。
図2から図4に示す実施形態では、衝撃吸収帯72は、上方フェンダーレール14の前方セクション60に形成されている。この実施形態では、後方セクション62は、その前端部、より具体的には、その前方サブセクション68に衝撃吸収帯72をも含んでいる。後方セクション62の前における衝撃吸収帯72は、前方セクション60の衝撃吸収帯72と連続して延びている。この例では、衝撃吸収帯72は、長手方向に沿って、前方サブセクション68の一部のみにわたって延びている。後方セクション62の後端部、そして具体的には、後方サブセクション70は、いずれの衝撃吸収帯をも含んでいない。
図2に示す例では、上方フェンダーレール14の断面積は、その前端部14aから後端部14bに向かって増大している。この断面積は、長手方向に対して垂直な平面で取られる上方フェンダーレール14の面積である。この特徴は、上方フェンダーレール14の前端部14aから後端部14bへと増大する、変形に対する耐性にも寄与している。
より具体的には、図2に示す例では、この断面積の増大は、上方フェンダーレール14の高さの増大を通して得られ、その幅は、上方フェンダーレール14の長さに沿ってほぼ一定のままである。
一実施形態によれば、前方セクション60の長さは、後方セクション62の長さより小であり、より具体的には、後方セクション62の前方サブセクション68の長さ、および、後方サブセクション70の長さよりも小である。例として、前方セクション60の長さは、後方セクション62の長さの4分の1よりも小である。後方サブセクション70の長さは、たとえば、前方サブセクション68の長さよりも大である。たとえば、前方サブセクション68よりも15%長い。
図に示す実施形態では、前方セクション60の長さは、上方フェンダーレール14の内側と外側とでは、ほぼ同じである。
後方セクション62では、前方サブセクション68は、上方フェンダーレールの内側が外側よりも短い。その長さは、具体的には、上方フェンダーレール14の内側が外側より少なくとも50%だけ短い。後方サブセクション70の長さは、その一部に関し、上方フェンダーレール14の内側が外側より大である。したがって、その長さの一部において、後方サブセクション70の内壁、すなわち、車両の内側に向いた壁が、前方サブセクション68の外壁、すなわち、車両の外側に向いた壁に面して延びている。
一例によれば、上方フェンダーレール14の外壁側では、前方セクション60は、135mmの長さであり、前方サブセクション68は、345mmの長さであり、後方サブセクション70は、372mmの長さである。上方フェンダーレール14の内壁側では、前方セクション60は、133mmの長さであり、前方サブセクション68は、162mmの長さであり、後方サブセクション70は、511mmの長さである。
有利には、内側半体シェル52と外側半体シェル54とは、各々が、対応する適合した溶接ブランクから製造される。適合した溶接ブランクは、上方フェンダーレール14内のセクションと同じ数の異なるブランクをともに溶接、特にレーザ溶接することによって得られる。これらブランクの各々は、対応する上方フェンダーレールのセクションの所望の特性に応じた厚さおよび/または組成を有している。
少なくとも2つの隣接する上方フェンダーレール14のセクションは、溶接を通して互いに接続されている。一実施形態によれば、3つのすべての上方フェンダーレール14のセクションは、溶接を通して互いに接続されている。
各半体シェル52、54を製造するための方法を、ここで説明する。
有利には、半体シェル52、54の各々が、対応する適合した溶接ブランクから製造される。適合した溶接ブランクは、半体シェル52内の異なる組成または厚さを有する部分と少なくとも同じ数の異なるブランクを溶接、特にレーザ溶接することによって得られる。これらブランクの各々は、対応する半体シェル52、54の部分の所望の特性に応じた組成および/または厚さを有している。
より具体的には、上方フェンダーレール14を製造するための方法は、連続した、半体シェル52内の異なる組成または厚さを有する部分と少なくとも同じ数の異なるブランクを、特にレーザ溶接を通してともに溶接するステップであって、これらブランクの各々が、対応する半体シェル52、54の部分の所望の特性に応じた組成および/または厚さを有している、ステップと、
この適合した溶接ブランクを、得にスタンプを通して、所望の形状に形成するステップと、を含んでいる。
セクションの各々に使用される鋼に応じて、ブランクは、半体シェル52、54を得るために、熱間形成または冷間形成、具体的には、熱間スタンプまたは冷間スタンプされる。
上方フェンダーレール14の各セクションの所望の最終的な特性に応じて、これらセクションは、ブランクを半体シェル52、54に形成する間、または形成した後に、異なる熱処理を受ける場合がある。
たとえば、2つの隣接するセクションが同じ組成を有するが、最終的な部品では異なる降伏強さを有することが意図されている場合、これら異なる降伏強さが、以下の方法の1つまたは組合せによって得られる場合がある。
熱間形成の間、より低い降伏強さを有することが意図されているセクションが、より高い降伏強さを有することが意図されているセクションよりも低い温度に加熱される。
熱間形成の後に、より低い降伏強さを有することが意図されているセクションが、より高い降伏強さを有することが意図されているセクションよりも遅い速度で冷却される。および/または、
セクションが、同一の熱間形成および熱間形成の処理の後の冷却を受けるが、より低い降伏強さを有することが意図されているセクションは、次いで、その降伏強さを低減するために、追加の熱処理を受ける。
半体シェル52、54は次いで、上方フェンダーレール14を形成するように組み立てられる。
図1に示す例では、上方長手ビーム10の前部36は、リンク要素18を取り付けるための取付け部分40を含んでいる。
本発明を、限られた数の実施形態のみに関して詳細に説明してきたが、本発明がそのような開示の実施形態に限定されないことは容易に理解されるものである。
たとえば、上方および下方の長手ビーム、補強要素、接続要素、ならびに下方の横断方向のビームのみが説明され、図示されている場合であっても、車両の前方本体構造は、いくつかの他のビームまたは要素を備え得る。
さらに、図1に示す例では、フェンダーレール14の前端部14aは、リンク要素18を通して上方長手ビーム10に接続されている。代替的には、フェンダーレール14の前端部14aは、車両の前方本体構造2のいずれの要素にも接続されない場合がある。

Claims (24)

  1. 上方長手ビーム(10、12)と、車両のフェンダーを支持するための上方フェンダーレール(14、16)とを備え、前記上方フェンダーレール(14、16)が、上方長手ビーム(10、12)に対してほぼ平行な長手方向に延びるとともに、長手方向に沿って離間した前端部(14a)と後端部(14b)とを有し、後端部(14b)が車両の前方ピラー(30)に取り付けられ、上方フェンダーレール(14、16)が、後端部(14b)から車両の前方に向かって延びている、車両前方本体構造(2)であって、
    上方フェンダーレール(14、16)の塑性変形に対する耐性が、上方フェンダーレール(14)の前端部(14a)から上方フェンダーレール(14)の後端部(14b)へと増大し、前記上方フェンダーレール(14)が、前方セクション(60)と後方セクション(62)とを備え、後方セクション(62)の塑性変形に対する耐性が、前方セクション(60)の塑性変形に対する耐性より大であることと、
    後方セクション(62)の材料の降伏強さ(Rer)が、前方セクション(60)の材料の降伏強さ(Ref)より大であり、かつ/または、後方セクション(62)が、前方セクション(60)の壁厚(t)より大である壁厚(t)を有していることと、
    を特徴とし、
    前方セクション(60)が、プレス硬化の後に、600MPa以上の降伏強さR を有するプレス硬化スチール部品であり、後方セクション(62)が、プレス硬化の後に、850MPa以上の降伏強さを有するプレス硬化スチール部品であることを特徴とする、車両本体構造(2)。
  2. 後方セクション(62)の壁厚(t)の平方と後方セクション(62)の降伏強さ(Rer)との積(P)が、前方セクション(60)の壁厚(t)の平方と前方セクション(60)の降伏強さ(Ref)との積(P)よりも大である、請求項1に記載の車両前方本体構造(2)。
  3. 後方セクション(62)が前方サブセクション(68)と後方サブセクション(70)とを備え、後方サブセクション(70)の塑性変形に対する耐性が、前方サブセクション(68)の塑性変形に対する耐性より大である、請求項1または請求項2に記載の車両前方本体構造(2)。
  4. 後方サブセクション(70)の壁厚(t)の平方と後方サブセクション(70)の降伏強さ(R)との積(P)が、前方サブセクション(70)の壁厚(t)の平方と前方サブセクション(70)の降伏強さ(R)との積(P)よりも大である、請求項3に記載の車両前方本体構造(2)。
  5. 後方サブセクション(70)の材料の降伏強さが前方サブセクション(68)の材料の降伏強さより大であり、かつ/または、後方サブセクション(70)が、前方サブセクション(68)の壁厚より大である壁厚を有している、請求項3または請求項4に記載の車両前方本体構造(2)。
  6. 上方長手ビーム(10、12)と、車両のフェンダーを支持するための上方フェンダーレール(14、16)とを備え、前記上方フェンダーレール(14、16)が、上方長手ビーム(10、12)に対してほぼ平行な長手方向に延びるとともに、長手方向に沿って離間した前端部(14a)と後端部(14b)とを有し、後端部(14b)が車両の前方ピラー(30)に取り付けられ、上方フェンダーレール(14、16)が、後端部(14b)から車両の前方に向かって延びている、車両前方本体構造(2)であって、
    上方フェンダーレール(14、16)の塑性変形に対する耐性が、上方フェンダーレール(14)の前端部(14a)から上方フェンダーレール(14)の後端部(14b)へと増大し、前記上方フェンダーレール(14)が、前方セクション(60)と後方セクション(62)とを備え、後方セクション(62)の塑性変形に対する耐性が、前方セクション(60)の塑性変形に対する耐性より大であることと、
    後方セクション(62)の材料の降伏強さ(Rer)が、前方セクション(60)の材料の降伏強さ(Ref)より大であり、かつ/または、後方セクション(62)が、前方セクション(60)の壁厚(t)より大である壁厚(t)を有していることと、
    を特徴とし、
    後方セクション(62)が前方サブセクション(68)と後方サブセクション(70)とを備え、後方サブセクション(70)の塑性変形に対する耐性が、前方サブセクション(68)の塑性変形に対する耐性より大であることを特徴とする、車両前方本体構造(2)。
  7. 後方サブセクション(70)の壁厚(t)の平方と後方サブセクション(70)の降伏強さ(R)との積(P)が、前方サブセクション(70)の壁厚(t)の平方と前方サブセクション(70)の降伏強さ(R)との積(P)よりも大である、請求項6に記載の車両前方本体構造(2)。
  8. 後方サブセクション(70)の材料の降伏強さが前方サブセクション(68)の材料の降伏強さより大であり、かつ/または、後方サブセクション(70)が、前方サブセクション(68)の壁厚より大である壁厚を有している、請求項6または請求項7に記載の車両前方本体構造(2)。
  9. 前方セクション(60)がDP590鋼で形成され、前方サブセクション(68)がDP780鋼で形成され、後方サブセクション(70)がDP980鋼で形成されている、請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の車両本体構造(2)。
  10. 前方セクション(60)が、プレス硬化の後に、360MPaから400MPaの間に含まれる降伏強さ(R)を有するプレス硬化スチール部品であり、後方セクション(62)の前方サブセクション(68)が、プレス硬化の後に、700MPaから950MPaの間に含まれる降伏強さ(R)を有するプレス硬化スチール部品であり、後方セクション(62)の後方サブセクション(70)が、プレス硬化の後に、950MPaから1200MPaの間に含まれる降伏強さ(R)を有するプレス硬化スチール部品である、請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の車両本体構造(2)。
  11. 前方セクション(60)が、0.04重量%から0.1重量%の間に含まれる炭素含有量と、0.3重量%から2.0重量%の間に含まれるマンガン含有量とを有するプレス硬化可能鋼で形成されており、後方セクション(62)の前方サブセクション(68)が、0.06重量%から0.1重量%の間に含まれる炭素含有量と、1.4重量%から1.9重量%の間に含まれるマンガン含有量とを有するプレス硬化可能鋼で形成されており、後方セクション(62)の後方サブセクション(70)が、0.20重量%から0.25重量%の間に含まれる炭素含有量と、1.1重量%から1.4重量%の間に含まれるマンガン含有量とを有するプレス硬化可能鋼で形成されている、請求項10に記載の車両本体構造(2)。
  12. 上方長手ビーム(10、12)と、車両のフェンダーを支持するための上方フェンダーレール(14、16)とを備え、前記上方フェンダーレール(14、16)が、上方長手ビーム(10、12)に対してほぼ平行な長手方向に延びるとともに、長手方向に沿って離間した前端部(14a)と後端部(14b)とを有し、後端部(14b)が車両の前方ピラー(30)に取り付けられ、上方フェンダーレール(14、16)が、後端部(14b)から車両の前方に向かって延びている、車両前方本体構造(2)であって、
    上方フェンダーレール(14、16)の塑性変形に対する耐性が、上方フェンダーレール(14)の前端部(14a)から上方フェンダーレール(14)の後端部(14b)へと増大し、前記上方フェンダーレール(14)が、前方セクション(60)と後方セクション(62)とを備え、後方セクション(62)の塑性変形に対する耐性が、前方セクション(60)の塑性変形に対する耐性より大であることと、
    後方セクション(62)の材料の降伏強さ(Rer)が、前方セクション(60)の材料の降伏強さ(Ref)より大であり、かつ/または、後方セクション(62)が、前方セクション(60)の壁厚(t)より大である壁厚(t)を有していることと、
    を特徴とし、
    上方フェンダーレール(14)全体が、プレス硬化の後に、700MPaから950MPaの間に含まれる降伏強さ(R )を有するプレス硬化可能鋼で形成され、上方フェンダーレール(14)の壁厚が、上方フェンダーレールの前端部(14a)から後端部(14b)へと増大することを特徴とする、車両本体構造(2)。
  13. 上方フェンダーレール(14、16)が、0.06重量%から0.1重量%の間に含まれる炭素含有量と、1.4重量%から1.9重量%の間に含まれるマンガン含有量とを有するプレス硬化可能鋼で形成されている、請求項12に記載の車両本体構造(2)。
  14. 前方セクション(60)の断面積が、後方セクション(62)の断面積より小である、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の車両前方本体構造(2)。
  15. 前方セクション(60)の長さが、後方セクション(62)の長さより小である、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の車両前方本体構造(2)。
  16. 上方フェンダーレール(14、16)が、中空の筒状要素である、請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の車両前方本体構造(2)。
  17. 上方フェンダーレール(14、16)が、長手平面に沿ってともに組み立てられる、少なくとも内側半体シェル(52)と外側半体シェル(54)とのアセンブリによって形成される、請求項16に記載の車両前方本体構造(2)。
  18. 内側半体シェル(52)と外側半体シェル(54)とが、適合した溶接ブランクから得られる、請求項17に記載の車両前方本体構造(2)。
  19. 上方フェンダーレール(14、16)と上方長手ビーム(10、12)とを結合するリンク要素(18、20)をさらに備えている、請求項1から請求項18のいずれか一項に記載の車両前方本体構造(2)。
  20. クラッシュボックスが、上方フェンダーレール(14、16)の前端部(14a、16a)に取り付けられていない、請求項1から請求項19のいずれか一項に記載の車両前方本体構造(2)。
  21. 上方長手ビーム(10、12)の前端部(10b、12b)に取り付けられた、バンパービームを形成する横断方向のビーム(21)をさらに備える、請求項1から請求項20のいずれか一項に記載の車両前方本体構造(2)。
  22. 請求項1から請求項21のいずれか一項に記載の車両前方本体構造(2)を備える車両本体。
  23. 上方フェンダーレール(14、16)を製造するステップを含む、請求項1から請求項21のいずれか一項に記載の車両前方本体構造(2)を製造するための方法であって、前記ステップが、
    内側半体シェル(52)と外側半体シェル(54)とを製造するステップと、
    長手平面に沿って前記内側半体シェル(52)と前記外側半体シェル(54)とをともに組み立てるステップと、
    を含む、製造するための方法。
  24. 内側半体シェル(52)と外側半体シェル(54)とを製造するステップが、
    適合した溶接ブランクを提供するステップであって、適合した溶接ブランクが、半体シェル(52、54)内の異なる厚さおよび/または組成を有する部分と少なくとも同じ数のブランクをともに溶接することによって得られ、これらブランクの各々が、上方フェンダーレール(14、16)の対応する部分の所望の特性に応じた厚さおよび/または組成を有する、提供するステップと、
    この適合した溶接ブランクを、所望の形状に形成するステップと、
    を含んでいる、請求項23に記載の方法。
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