JP6825237B2 - 磁場計測装置、磁場計測装置の製造方法 - Google Patents

磁場計測装置、磁場計測装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁場計測装置、磁場計測装置の製造方法に関する。
磁場計測装置として、アルカリ金属ガスや希ガスにおける原子のスピンを利用した高感度な原子磁気センサーが提案されている。
例えば、特許文献1には、プローブ光用光源と、プローブ光が伝搬する媒体と、を備え、媒体は、第1の測定位置と第2の測定位置とを有し、プローブ光の伝播経路に沿って、第1の測定位置と第2の測定位置とにおける磁場強度の差を、プローブ光の偏光回転角の差として直接測定する原子磁気センサーが開示されている。
上記特許文献1には、第1の測定位置と第2の測定位置とを同一セル内に設ける例と、別々のセル内に設ける例とが示されている。
また、例えば、特許文献2には、光源と、ガスを内部に収容したセルと、光源から射出された光を第1軸方向の偏光成分と第2軸方向の偏光成分とに分離する偏光分離部と、第2軸方向の偏光成分の光量を測定する光量測定部と、光量測定部による該光量の測定結果に基づいて、セルを透過した第1軸方向の光量により磁場を測定する磁場測定部と、を有する磁場測定装置が開示されている。
上記特許文献2には、複数のセルに対して第1軸方向の偏光成分を入射させるマルチチャンネル方式の例が示されている。
特開2009−162554号公報 特開2015−102492号公報
上記特許文献1の原子磁気センサーでは、第1の測定位置を透過したプローブ光の進行方向を逆にして、第2の測定位置に入射させ透過させるとしている。これにより、第1の測定位置と第2の測定位置とにおけるプローブ光の偏光回転角をそれぞれ検出するために複数の光検出器を設ける必要がなくなることから、個々の光検出器の特性差異に基づくノイズが磁場の測定結果に混入することを防止できるとしている。
しかしながら、第1の測定位置と第2の測定位置とにそれぞれ決められた方向からプローブ光を入射させることは技術的に難しい。ましてや第1の測定位置と第2の測定位置とを別々のセルに設ける場合には、個々のセルに決められた方向から精度よくプローブ光を入射させることが求められる。
さらに、上記特許文献1における原子磁気センサーの技術思想を、上記特許文献2に示されているようなマルチチャンネル方式の磁場測定装置に当てはめようとすると、第1の測定位置と第2の測定位置とにそれぞれ複数のセルを配置する必要があり、プローブ光の入射方向に対する複数のセルの位置調整がさらに難易度を増すといった課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の
形態または適用例として実現することが可能である。
本発明の一態様の磁場計測装置は、直線偏光光を照射する光照射部と、アルカリ金属原子が封入され、磁場の受感方向に配置されており、照射された前記直線偏光光の偏光面の回転角を、前記磁場の影響を受けて変化させる第1セル及び第2セルと、第1基準面上に配置され、前記直線偏光光を前記第1セルに入射させる第1光学素子と、第2基準面上に配置され、前記直線偏光光を前記第2セルに入射させる第2光学素子と、を備え、前記第1基準面に対して照射された光の第1の反射光の光軸の向きと、前記第2基準面に対して照射された前記光と平行な光の第2の反射光の光軸の向きと、が同一方向となるように、前記第1基準面に対する前記第2基準面の位置が調整されており、該調整によって、前記第1セルに入射させる前記直線偏光光の向きと、前記第2セルに入射させる前記直線偏光光の向きと、が同一方向となるように調整されており、前記第1セル及び第2セルにおいて電気的に検出された前記直線偏光光の偏光面の回転角の変化から前記磁場を計測することを特徴とする。
[適用例]本適用例に係る磁場計測装置は、直線偏光を照射する光照射部と、アルカリ金属原子が封入され、磁場の受感方向に順に配置された第1セル及び第2セルと、第1基準面に配置され、前記直線偏光を前記第1セルに入射させる第1光学素子と、第2基準面に配置され、前記直線偏光を前記第2セルに入射させる第2光学素子と、を備え、前記第1基準面に係る光の第1の反射光の光軸の向きと、前記第2基準面に係る前記光と平行な光の第2の反射光の光軸の向きとが同一方向となるように、前記第1基準面に対する前記第2基準面の位置が調整されていることを特徴とする。
本適用例によれば、第1基準面に係る光の第1の反射光の光軸の向きと、第2基準面に係る上記光と平行な光の第2の反射光の光軸の向きとが同一方向となるように、第1基準面に対する第2基準面の位置が調整されている。第1基準面に第1光学素子が配置され、第2基準面に第2光学素子が配置されていることから、第1セルと第2セルとにおいて同じ方向から直線偏光が入射することになる。したがって、第1セル及び第2セルのそれぞれに入射する直線偏光の光軸の向きが同じになり、外部磁場の影響が適正に排除され、磁場源から発する磁場を精度よく計測可能なグラディオ型の磁場計測装置を提供することができる。
上記適用例に記載の磁場計測装置において、前記光としてのビーム光を照射可能であって、前記第1基準面に係る前記ビーム光の前記第1の反射光の光軸の向きと、前記第2基準面に係る前記ビーム光の前記第2の反射光の光軸の向きとを検出可能な光軸検出部を備えることが好ましい。
この構成によれば、光軸検出部を備えることにより、第1セルに入射する直線偏光の光軸の向きと、第2セルに入射する直線偏光の光軸の向きとが同一方向であるか否かを検証可能なグラディオ型の磁場計測装置を提供できる。
上記適用例に記載の磁場計測装置において、前記第1基準面及び前記第2基準面には、反射部材が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、反射部材によりビーム光が確実に反射されるので、第1基準面に係るビーム光の第1の反射光の光軸の向きと、第2基準面に係るビーム光の第2の反射光の光軸の向きとを正確に検出することができる。
上記適用例に記載の磁場計測装置において、前記第1セルに対して前記受感方向と直交する方向に配置された第3セルと、前記第2セルに対して前記受感方向と直交する方向に配置された第4セルと、を備える構成としてもよい。
この構成によれば、外部磁場の影響を適正に排除して、磁場源から発する磁場を精度よく計測可能なグラディオ型且つマルチチャンネル型の磁場計測装置を提供することができる。
上記適用例に記載の磁場計測装置において、前記光照射部は、前記第1セルと前記第3セルとに、前記直線偏光を照射する第1光照射部と、前記第2セルと前記第4セルとに、前記直線偏光を照射する第2光照射部とを含むとしてもよい。
この構成によれば、1つの光照射部からグラディオ型且つマルチチャンネル型に配置された各セルに直線偏光を照射する場合に比べて、第1光照射部及び第2光照射部のそれぞれから射出される直線偏光の光量を抑えることができる。
上記適用例に記載の磁場計測装置において、磁場の前記受感方向と前記第1セル及び前記第2セルにおける前記直線偏光の入射方向とが交差しているとしてもよい。
この構成によれば、各セルに入射する直線偏光の入射方向に磁場源(計測対象)を必ずしも配置する必要がなくなることから、磁場源の配置における自由度が向上したグラディオ型の磁場計測装置を提供できる。
[適用例]本適用例に係る磁場計測装置の製造方法は、直線偏光を照射する光照射部と、アルカリ金属原子が封入された第1セル及び第2セルと、第1基準面に配置され、前記直線偏光を前記第1セルに入射させる第1光学素子と、第2基準面に配置され、前記直線偏光を前記第2セルに入射させる第2光学素子と、を有する磁場計測装置の製造方法であって、磁場の受感方向に前記第1セルと前記第2セルとを順に配置する配置工程と、前記第1基準面に係る光の第1の反射光の光軸の向きと、前記第2基準面に係る前記光と平行な光の第2の反射光の光軸の向きとを検出する光軸検出工程と、前記光軸検出工程の結果に基づいて、前記第1の反射光の光軸の向きと、前記第2の反射光の光軸の向きとが同一方向となるように、前記第1基準面に対する前記第2基準面の位置を調整する位置調整工程と、を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、位置調整工程では、光軸検出工程の結果に基づいて、第1の反射光の光軸の向きと、第2の反射光の光軸の向きとが同一方向となるように、第1基準面に対する第2基準面の位置が調整される。第1基準面に第1光学素子が配置され、第2基準面に第2光学素子が配置されていることから、第1セルと第2セルとにおいて同じ方向から直線偏光が入射することになる。したがって、第1セル及び第2セルのそれぞれに入射する直線偏光の光軸の向きが同じになり、外部磁場の影響を適正に排除可能な状態で、磁場の受感方向に第1セルと第2セルとが配置され、磁場源から発する磁場を精度よく計測可能なグラディオ型の磁場計測装置の製造方法を提供することができる。
上記適用例に記載の磁場計測装置の製造方法において、前記光軸検出工程は、前記第1の反射光の光軸の向きを検出する第1工程と、前記第2の反射光の光軸の向きを検出する第2工程と、を含み、前記第2工程は、前記配置工程の後に実施され、前記第1工程で検出された前記第1の反射光の光軸の向きを基準として、前記第2の反射光の光軸の向きを検出することが好ましい。
この方法によれば、第1基準面に係る光の第1の反射光の光軸の向きを基準として、第2基準面に係る上記光と平行な光の第2の反射光の光軸の向きが検出されるので、第1基準面に対する第2基準面の位置を容易に位置調整することができる。
第1実施形態の磁場計測装置の構成を示すブロック図。 2つの磁気センサーの配置を示す概略図。 2つの磁気センサーにおけるレーザー光軸と外部磁場との関係を示す図。 2つの磁気センサーにおけるレーザー光軸と外部磁場との関係を示す図。 第1実施形態の磁場計測装置の構成を示す概略図。 第1の反射光の光軸の向きの検出結果の一例と、第2の反射光の光軸の向きの検出結果の一例とを示す図。 第2実施形態の磁場計測装置の構成を示す概略図。 第3実施形態の磁場計測装置の構成を示す概略図。 第4実施形態の磁場計測装置におけるセルの配置を示す概略平面図。 第4実施形態の磁場計測装置の構成を示す概略図。 変形例のレーザー光軸の向きと外部磁場との関係を示す概略図。 変形例のレーザー光軸の向きの調整方法を示す概略図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
以降に説明する各実施形態は、計測対象の磁場源として例えば生体の心臓や脳などから発する微小な磁場を計測可能な光ポンピング方式の磁場計測装置を例に挙げて説明する。また、当該磁場計測装置は、磁場源と磁気センサーとの距離に起因する磁場勾配の大きさの差を利用して、磁場の計測における外部磁場の影響を排除するグラディオ型の磁気センサーの配置が導入された装置である。
(第1実施形態)
<磁場計測装置>
本実施形態の磁場計測装置について、図1を参照して説明する。図1は第1実施形態の磁場計測装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の磁場計測装置100は、計測用磁気センサー11と、参照用磁気センサー12と、信号処理部105と、表示部106と、これらを統括する制御部107とを備えている。計測用磁気センサー11は、第1光照射部101Aと、第1セル102Aと、第1偏光分離部103Aと、第1受光部104Aとを含んで構成されている。参照用磁気センサー12は、第2光照射部101Bと、第2セル102Bと、第2偏光分離部103Bと、第2受光部104Bとを含んで構成されている。
磁場計測装置100は、セルに封入されたガス状のアルカリ金属原子にポンプ光を照射することにより励起させ、励起によってスピン偏極が生じたアルカリ金属原子に直線偏光であるプローブ光を照射する。アルカリ金属原子のスピン偏極は磁場の影響を受けてアライメント方位が変化する。照射されたプローブ光は該スピン偏極のアライメント方位の影響を受けて偏光面の回転角が変化することから、上記偏光面の回転角を電気的に検出することにより、磁場の大きさ(強さ)を計測するものである。第1光照射部101A及び第2光照射部101Bのそれぞれは、上記ポンプ光及び上記プローブ光を兼ねるレーザー光Lを出力する構成となっている。つまり、本実施形態の磁場計測装置100は、光ポンピング方式及びワンビーム方式の2つの磁気センサーを備えるものである。
2つの磁気センサーは、それぞれ基本的に同じ構成を有していることから、計測用磁気センサー11の各構成について説明して、参照用磁気センサー12についての詳細な説明を省略する。したがって、説明に際して、第1光照射部101A及び第2光照射部101Bを総称して光照射部101と呼び、第1セル102A及び第2セル102Bを総称してセル102と呼ぶこととする。また、第1偏光分離部103A及び第2偏光分離部103Bを総称して偏光分離部103と呼び、第1受光部104A及び第2受光部104Bを総称して受光部104と呼ぶこととする。
光照射部101は、光源111と、変換部112とを有する。光源111は、レーザー光Lを発生させる装置であり、例えばレーザーダイオードおよびその駆動回路を有する。レーザー光Lの周波数は、セル102に封入されたアルカリ金属原子の超微細構造準位の遷移に対応した周波数に設定される。変換部112は、光源111から出力されたレーザー光Lの光学的な振動方向を所定の方向に変換する。つまり、変換部112は、例えば偏光板であって、レーザー光Lの偏光面の角度を所定の角度として光照射部101から射出させる。光照射部101から射出されたレーザー光Lは、例えば光ファイバー(図示省略)などの導光部材を介してセル102に照射される。なお、導光部材を介さず直接に、光照射部101からセル102にレーザー光Lを照射してもよいが、導光部材を用いると光照射部101の大きさや配置などの制約を受け難くなる。
セル102の内部には、例えば、カリウム(K)、セシウム(Cs)などのアルカリ金属原子が封入される。本実施形態では、セシウム(Cs)が封入されている。セル102は、光透過性を有し、封入されるアルカリ金属と反応せず、かつアルカリ金属原子を透過しない材料、例えば石英ガラスまたはホウケイ酸ガラスなどを用いて形成される。なお、セルの材質はガラスに限らず、前述の要件を満たすものであればよく、例えば樹脂であってもよい。
セル102を透過したレーザー光Lは、偏光分離部103に入射する。なお、セル102を透過したレーザー光Lを偏光分離部103に導光部材を介して導いてもよい。
偏光分離部103は、例えば、2つの直角プリズムを接合した偏光ビームスプリッターが用いられる。2つの直角プリズムの接合面であるプリズム界面131には、例えば屈折率が異なる誘電体多層膜が形成されている。偏光分離部103は、セル102を透過した直線偏光であるレーザー光Lが、プリズム界面131に入射するように配置される。プリズム界面131に入射したレーザー光Lは、上記誘電体多層膜によってプリズム界面131の入射面と平行な第1の偏光面(直線偏光の振動面)を有する偏光L1(偏光L3)と、上記第1の偏光面に直交する第2の偏光面を有する偏光L2(偏光L4)とに分離される。偏光L1(偏光L3)は、偏光分離部103を透過して受光部104に設けられた一方の受光素子141に入射する。偏光L2(偏光L4)は、プリズム界面131(誘電体多層膜)で反射して、受光部104に設けられた他方の受光素子142に入射する。プリズム界面131の入射面とは、プリズム界面131の法線と、プリズム界面131に入射するレーザー光Lの光軸とが含まれる平面である。
なお、変換部112は、直線偏光であるレーザー光Lの偏光面をプリズム界面131の入射面と平行となるように変換する。言い換えれば、偏光分離部103は、プリズム界面131の入射面の向きが、変換部112によって変換されたレーザー光Lの偏光面の向きと同じになるようにセル102と受光部104との間のレーザー光Lの光軸上に配置される。これにより、セル102内に磁場が存在しないとき(セル102に磁場が印加されないとき)、セル102を透過したレーザー光Lの偏光面の角度は変化しないので、偏光分離部103に入射したレーザー光Lは、それぞれに強度が等しいレベルで偏光L1(偏光L3)と偏光L2(偏光L4)とに分離される。セル102に磁場が印加されると、磁場の影響を受けてレーザー光Lの偏光面の角度(向き)が変化することから、偏光分離部103によって分離された偏光L1(偏光L3)と偏光L2(偏光L4)とは強度に差が生ずることになる。つまり、偏光L1(偏光L3)と偏光L2(偏光L4)との強度の差からレーザー光Lの偏光面の回転角、すなわち、2つの磁気センサーのそれぞれに印加された磁場の大きさ(強さ)を求めることができる。
受光部104は、レーザー光Lの波長に感度を有する受光素子141及び受光素子142を有する。受光素子141,142としては、例えば、フォトダイオードなどを挙げることができる。上述したように、受光素子141は偏光L1(偏光L3)を受光し、受光した光量に応じた信号を信号処理部105に出力する。受光素子142は偏光L2(偏光L4)を受光し、受光した光量に応じた信号を同じく信号処理部105に出力する。
本実施形態における偏光分離部103及び受光部104は、プローブ光の偏光面の回転角を検出する回転角検出部の一例である。
信号処理部105は、測定軸(本実施形態では、レーザー光Lの光軸に沿った方向)における磁場の大きさ(強さ)を算出する。上述したように、セル102を透過する前後のレーザー光Lにおける偏光面の回転角の変化量は、セル102に印加された磁場の大きさ(強さ)に依存している。信号処理部105は、まず、受光素子141および受光素子142からの信号を用いて偏光面の回転角を計算し、次に、この回転角から磁場の大きさ(強さ)を計算する。具体的には、偏光L1(偏光L3)と偏光L2(偏光L4)との光電流の差をとり、その差により磁場の大きさ(強さ)が計算される。
また、偏光L1(偏光L3)と偏光L2(偏光L4)との光電流の差をとる方法によれば、磁場の向きも求めることができる。例えば、光電流の差を偏光L1(偏光L3)の光電流から偏光L2(偏光L4)の光電流を引いた値として符号を考える。ここでレーザー光Lがセル102を透過する方向の磁場が存在したとき、セル102を透過した後のレーザー光Lの偏光面が回転して、偏光L1(偏光L3)の光電流が増して偏光L2(偏光L4)の光電流が減じるように偏光分離部103を設置すると、差の符号はプラス(+)となる。この偏光分離部103の設置状態で、レーザー光Lがセル102を透過する方向と逆の向きに磁場が存在したとき、セル102を透過した後のレーザー光Lの偏光面は先の回転方向とは逆方向に回転して、偏光L1(偏光L3)の光電流が減じて偏光L2(偏光L4)の光電流が増すことになり、差の符号はマイナス(−)になる。このように差の符号により磁場の向きが分かる。なお符号が、プラス(+)またはマイナス(−)のどちらにおいても、差の絶対値が、磁場の大きさ(強さ)となる。
表示部106は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示装置であって、信号処理部105により計算された磁場の大きさ(強さ)や向きなどを示す情報を表示する。
制御部107は、磁場計測装置100の各部を電気的に制御する。制御部107は、CPUなどの処理装置及びメモリーを有する。図示は省略したが、磁場計測装置100は、キーボードやタッチスクリーンなどの入力装置を備えていてもよい。
なお、本実施形態では、2つの磁気センサーがそれぞれ光照射部101を備える構成としたが、これに限定されるものではなく、1つの光照射部101から射出されるレーザー光Lを第1セル102Aと第2セル102Bとに導く構成としてもよい。言い換えれば、磁気センサーは、光照射部101を含まないものとして扱ってもよい。
<磁場計測方法の原理>
次に、磁場計測装置100を用いた磁場計測方法の原理について、図2〜図4を用いて説明する。図2は2つの磁気センサーの配置を示す概略図、図3及び図4は2つの磁気センサーにおけるレーザー光軸と外部磁場との関係を示す図である。以降、計測用磁気センサー11と参照用磁気センサー12とを、2つの磁気センサー11,12と呼ぶこともある。
2つの磁気センサー11,12の配置を説明するにあたり、図2に示すように、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸の直交座標を用いることとする。2つの磁気センサー11,12は、例えば、Z軸方向において、磁場源M1から近い側に第1セル102Aが配置され、第1セル102Aよりも磁場源M1から遠い側に第2セル102Bが配置される。なお、磁場源M1に対して2つの磁気センサー11,12が配置される方向は、Z軸方向に限定されるものではない。
レーザー光LはZ軸方向に沿って第1セル102Aと第2セル102Bとにそれぞれ入射する。前述したように、第1セル102Aを透過したレーザー光Lは第1偏光分離部103Aにより偏光L1と偏光L2とに分岐され、偏光L1は受光素子141に入射し、偏光L2は受光素子142に入射する。一方、第2セル102Bを透過したレーザー光Lは第2偏光分離部103Bにより偏光L3と偏光L4とに分岐され、偏光L3は受光素子141に入射し、偏光L4は受光素子142に入射する。
図3に示すように、Z軸方向に、磁場源M1と、第1セル102Aと、第2セル102Bとがこの順に配置されており、レーザー光Lのレーザー光軸L0もまたZ軸方向に沿っているので、本実施形態の磁場計測装置100における受感方向は、矢印で示すように、Z軸方向に沿った方向となる。言い換えれば、磁場源M1と、第1セル102Aと、第2セル102Bとはこの順に受感方向に配置される。
2つの磁気センサー11,12によって計測される磁場源M1の磁場の大きさは、磁場源M1から各磁気センサーまでの距離の二乗に反比例すること(ビオサバールの法則)が知られている。したがって、計測用磁気センサー11により計測される磁場源M1の磁場の大きさは、計測用磁気センサー11よりも磁場源M1から遠い位置に配置された参照用磁気センサー12により計測される磁場源M1の磁場の大きさよりも大きい。言い換えれば、参照用磁気センサー12により計測される磁場源M1の磁場の大きさは、参照用磁気センサー12よりも磁場源M1に近い位置に配置された計測用磁気センサー11により計測される磁場源M1の磁場の大きさよりも小さい。
これに対して、例えば、図3に示すように、X軸とZ軸とにより示される座標において、地磁気などの環境磁場を含む外部磁場EMが、X軸とZ軸とに交差する斜め方向に働いているとする。Z軸方向において異なる位置に配置された2つの磁気センサー11,12には、それぞれ同じ方向及び大きさの外部磁場EMが印加される。
外部磁場EMの大きさが、一般的にnT(ナノテスラ)のレベルにあるのに比べて、例えば生体における心臓や脳などの磁場源M1から発する磁場の大きさは、pT(ピコテスラ)のレベルである。したがって、磁場源M1の磁場計測は、磁場源M1から発する磁場の大きさよりも大きな外部磁場EMの影響(ノイズ)を受けることになる。
本実施形態の磁場計測装置100では、このような外部磁場EMの影響(ノイズ)を排除可能な磁場計測方法となっている。具体的には、図2に示すように、計測用磁気センサー11において、受光素子141は偏光L1を受光して電位V1を出力し、受光素子142は偏光L2を受光して電位V2を出力する。同じく、参照用磁気センサー12において、受光素子141は偏光L3を受光して電位V3を出力し、受光素子142は偏光L4を受光して電位V4を出力する。
信号処理部105は、例えば、3つの演算増幅部151,152,153を有している。演算増幅部151により、電位V1と電位V2との差が演算され、電位V5が出力される。演算増幅部152により、電位V3と電位V4との差が演算され、電位V6が出力される。演算増幅部153により、電位V5と電位V6との差が演算され、電位V0utが出力される。
電位V5は、計測用磁気センサー11が検知した、外部磁場EMのノイズを含む磁場源M1の磁場の大きさを電気的に表すものであり、電位V6は、参照用磁気センサー12が検知した、同じく外部磁場EMのノイズを含む磁場源M1の磁場の大きさを電気的に表すものである。図3に示したように、2つの磁気センサー11,12に印加される外部磁場EMの方向や大きさは同じであり、電位V5と電位V6との差を演算することで、外部磁場EMのノイズを排除することができる。また、磁場源M1から発する磁場は、磁場源M1と磁気センサーとの距離の二乗に反比例することから、参照用磁気センサー12が検知する磁場源M1の磁場の大きさは計測用磁気センサー11が検知する磁場源M1の磁場の大きさよりも格段に小さくなるので、参照用磁気センサー12が検知する磁場源M1の磁場の大きさを「ゼロ」とみなすことができる。ゆえに、電位V5と電位V6との差を演算することで、外部磁場EMのノイズを排除して、計測用磁気センサー11が検知した磁場源M1の磁場の大きさを電気的に電位Voutとして取り出すことができる。
ところで、図4に示すように、例えば、参照用磁気センサー12の第2セル102Bにおけるレーザー光Lの入射方向、すなわちレーザー光軸L0の方向がZ軸方向からずれている場合、レーザー光Lの偏光面の回転角との関係から、参照用磁気センサー12が検知する外部磁場EMのノイズの大きさは、計測用磁気センサー11が検知する外部磁場EMのノイズの大きさと異なることになる。したがって、電位V5と電位V6との差を演算しても、外部磁場EMのノイズを適正に排除できなくなる。このような不具合は、計測用磁気センサー11の第1セル102Aにおけるレーザー光軸L0の方向がZ軸方向からずれている場合も同様に起こり得る。つまり、第1セル102A及び第2セル102Bに対するレーザー光Lの入射方向(レーザー光軸L0の向き)は、同じであることが求められる。そこで、本実施形態の磁場計測装置100は、上記のような不具合を排除可能な構成を備えており、以降、図5を参照して説明する。
図5は第1実施形態の磁場計測装置の構成を示す概略図である。詳しくは、図5はZ軸方向と直交するY軸方向から見た磁場計測装置100の構成を示す概略図である。
図5に示すように、磁場計測装置100は、計測用磁気センサー11の第1セル102A及び第1偏光分離部103A並びに受光素子141,142を支持する第1支持部108を有している。同じく参照用磁気センサー12の第2セル102B及び第2偏光分離部103B並びに受光素子141,142を支持する第2支持部109を有している。詳しい図示は省略するが、第1支持部108及び第2支持部109のそれぞれは、上記各部を立体的に支持可能な構造体である。第1支持部108では、構造体の底部における第1セル102A側の面が、第1基準面108aとして設定されている。同様に、第2支持部109では、構造体の底部における第2セル102B側の面が、第2基準面109aとして設定されている。
本実施形態では、第1基準面108aの面積は第2基準面109aの面積よりも大きく、第1支持部108に第2支持部109を所定の位置で重ねたときに、Z軸方向に沿った平面視で、第1基準面108aの一部が第2基準面109aからX軸方向にはみ出すように構成されている。
第1基準面108aと第1セル102Aとの間には、第1光照射部101Aから射出されたレーザー光Lを第1セル102AにZ軸方向から入射させる第1光学素子としての導光体120が配置されている。導光体120は、入射したレーザー光Lを全反射して第1セル102Aに入射させるミラー121を有している。
第2基準面109aと第2セル102Bとの間にも導光体120が配置され、この導光体120は、第2光照射部101Bから射出されたレーザー光Lを第2セル102BにZ軸方向から入射させる第2光学素子として機能している。すなわち、第1基準面108a及び第2基準面109aのそれぞれに導光体120が配置されている。
なお、図5には図示していないが、第1基準面108a上において導光体120と第1セル102Aとの間には、第1セル102Aの温度を磁場計測に適した温度とするための加熱部が設けられている。加熱部は、例えば板状のセラミックヒーターであって、第1セル102Aに対するレーザー光Lの入射を阻害しないように配置されている。第2基準面109a上における導光体120と第2セル102Bとの間にも同様に加熱部が設けられている。
磁場計測装置100は、光軸検出部の一例としてのレーザーオートコリメーター170を備えている。レーザーオートコリメーター170は、計測対象物に対してビーム光を照射する光源と、計測対象物の表面で反射したビーム光(反射光)を検出する例えばCCDなどの受光素子とを備えている。レーザーオートコリメーター170は、計測対象物の表面で反射したビーム光の光軸の向きを検出することができる。本実施形態では、レーザーオートコリメーター170は、Z軸方向において第1基準面108aと第2基準面109aとにそれぞれビーム光を照射可能となるように、第1支持部108及び第2支持部109に対して少なくともX軸方向に相対的に移動可能な状態で設けられている。つまり、第1基準面108aに照射されるビーム光と、第2基準面109aに照射されるビーム光とは、互いにZ軸方向に沿った平行な状態となっている。
図5に示すように、本実施形態の磁場計測装置100では、レーザーオートコリメーター170を用いて、第1基準面108aで反射したビーム光B1の光軸の向きと、第2基準面109aで反射したビーム光B2の光軸の向きとを検出する。磁場計測装置100は、第1基準面108aに対する第2基準面109aの相対的な位置を調整可能な位置調整機構を備えている。位置調整機構により、レーザーオートコリメーター170の検出結果に基づいて、第1基準面108aに対する第2基準面109aの相対的な位置を調整することができる。制御部107がレーザーオートコリメーター170の検出結果を参照して、第1基準面108aに対する第2基準面109aの相対的な位置を自動的に調整できるように、位置調整機構を構成してもよいし、レーザーオートコリメーター170の検出結果を表示部106に表示し、作業者が表示を確認して第1基準面108aに対する第2基準面109aの相対的な位置を調整できるように、位置調整機構を構成してもよい。
図5では、上記位置調整機構について具体的に図示をしていないが、第1基準面108aに対する第2基準面109aの位置を、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向において調整可能であると共に、X軸、Y軸、Z軸の各軸に対しての傾きを調整可能な機構であれば、どのような機構であってもよいが、磁場計測に影響を及ぼすような素材を位置調整機構に適用しないことが好ましい。
本実施形態の磁場計測装置100の製造方法は、第1基準面108aに対する第2基準面109aの位置を調整する位置調整工程を含むものである。以降、磁場計測装置100の製造方法について説明する。
<磁場計測装置の製造方法>
本実施形態の磁場計測装置100の製造方法は、磁場の受感方向に第1セル102Aと第2セル102Bとを順に配置する配置工程(ステップS1)と、第1基準面108aに係るビーム光の第1の反射光としてのビーム光B1の光軸の向きと、第2基準面109aに係るビーム光の第2の反射光としてのビーム光B2の光軸の向きとを検出する光軸検出工程(ステップS2)と、光軸検出工程の結果に基づいて、第1基準面108aに対する第2基準面109aの位置、言い換えれば、第1支持部108に対する第2支持部109の位置を調整する位置調整工程(ステップS3)と、を備えている。以降、図5及び図6を参照して説明する。
本実施形態におけるステップS1の配置工程は、具体的には、図5に示すように、計測用磁気センサー11が組み込まれた第1支持部108に、参照用磁気センサー12が組み込まれた第2支持部109を、Z軸方向に重ねて配置する工程である。この時点では、第1支持部108に対して第2支持部109が所定の位置で仮止めされた状態となっている。そして、ステップS2へ進む。
ステップS2の光軸検出工程は、ビーム光B1の光軸の向きを検出する第1工程と、ビーム光B2の光軸の向きを検出する第2工程と、を含んでいる。
図6は、第1の反射光の光軸の向きの検出結果の一例と、第2の反射光の光軸の向きの検出結果の一例とを示す図である。図6に示した同心円は、同心円の中心を基準点として検出された光軸の座標を示すものである。同心円の中心である基準点は、照射されたビーム光が反射して照射された方向にそのまま戻ったときの座標を示すものである。つまり、検出された光軸の座標は、基準点に対する光軸の向きとしての光軸の方向及び角度を示すものである。
ステップS2の第1工程では、図5に示すように、レーザーオートコリメーター170から第1基準面108aに向けてビーム光を照射し、第1基準面108aで反射した第1の反射光としてのビーム光B1の光軸の向きを検出する。図6には、検出されたビーム光B1の光軸の向き(座標)を「×」印として示している。この時点で、図6に示すように、ビーム光B1の光軸の向き(座標)が基準点から大きくずれていた場合には、ビーム光B1の光軸の向き(座標)と基準点とが合致するように、第1支持部108における計測用磁気センサー11の位置が調整される。具体的には、第1基準面108aに対する導光体120、第1セル102A、第1偏光分離部103A、第1受光部104A(受光素子141,142)の相対的な位置の調整がなされる。このような、第1支持部108側の調整が終了するまで、ビーム光B1の光軸の向き(座標)の検出は繰り返し行われる。第1支持部108側の調整が終了した時点で、調整後のビーム光B1の光軸の向き(座標)がレーザーオートコリメーター170における基準点として再設定される。なお、ビーム光B1の光軸の向き(座標)と基準点とは厳密に合致する必要はなく、互いの相対的な位置関係が予め定められた範囲内ならばほぼ合致したとして扱ってもよい。
ステップS2の第2工程では、図5に示すように、レーザーオートコリメーター170をX軸方向に相対的に移動させ、ビーム光B1の光軸の向き(座標)を基準点として再設定されたレーザーオートコリメーター170から第2基準面109aに向けてビーム光を照射し、第2基準面109aで反射したビーム光B2の光軸の向き(座標)を検出する。図6には、ビーム光B2の光軸の向き(座標)を「×」印として示している。そして、ステップS3へ進む。
ステップS3の位置調整工程では、ステップS2の第2工程で、図6に示すように、ビーム光B2の光軸の向き(座標)が再設定された基準点からずれていた場合には、ビーム光B2の光軸の向き(座標)と基準点とが合致するように、第1支持部108に対する第2支持部109の位置が前述した位置調整機構を用いて調整される。つまり、ビーム光B1の光軸の向きと、ビーム光B2の光軸の向きとが同一方向となるように、第1支持部108に対する第2支持部109の位置を調整する。このような、第2支持部109側の調整が終了するまで、ビーム光B2の光軸の向き(座標)の検出は繰り返し行われる。
第1基準面108aに係るビーム光B1の光軸の向きは、第1セル102Aにおけるレーザー光軸L0の向きと基本的に同一方向である。また、第2基準面109aに係るビーム光B2の光軸の向きは、第2セル102Bにおけるレーザー光軸L0の向きと基本的に同一方向である。したがって、位置調整工程で、ビーム光B1の光軸の向きを基準(基準点)として、基準点とビーム光B2の光軸の向きとが合致するように調整すれば、第1セル102Aにおけるレーザー光軸L0の向きと第2セル102Bにおけるレーザー光軸L0の向きとを同一方向とすることができる。
なお、第1セル102Aにおけるレーザー光軸L0の向きと第2セル102Bにおけるレーザー光軸L0の向きとの差を光軸角度精度として捉えた場合、レーザーオートコリメーター170における光軸角度測定分解能は、上記光軸角度精度と同等、もしくは上記光軸角度精度よりも小さいことが求められる。
上記第1実施形態の磁場計測装置100とその製造方法によれば、以下の効果が得られる。
(1)磁場計測装置100は、計測用磁気センサー11が組み込まれる第1支持部108に設けられた第1基準面108aと、参照用磁気センサー12が組み込まれる第2支持部109に設けられた第2基準面109aとを有している。また、受感方向(Z軸方向)において、第1基準面108aと第2基準面109aとにそれぞれビーム光を照射可能な光軸検出部としてのレーザーオートコリメーター170を備えている。また、第1支持部108に対する第2支持部109の位置を調整可能な位置調整機構を備えている。磁場計測装置100の製造方法において、光軸検出工程(ステップS2)では、レーザーオートコリメーター170により、第1基準面108aに係るビーム光の第1の反射光であるビーム光B1の光軸の向きと、第2基準面109aに係るビーム光の第2の反射光であるビーム光B2の光軸の向きとが検出される。位置調整工程(ステップS3)では、レーザーオートコリメーター170の検出結果に基づいて、位置調整機構により、ビーム光B1の光軸の向きとビーム光B2の光軸の向きとが合致するように、すなわち、第1セル102A及び第2セル102Bにおけるレーザー光軸L0の向き(レーザー光Lの入射方向)が同一方向となるように、第1支持部108に対する第2支持部109の位置が調整される。したがって、受感方向に配置された、計測用磁気センサー11と参照用磁気センサー12とにおいて、外部磁場EMのノイズが同水準で検知されるため、信号処理部105により第1受光部104Aの出力と第2受光部104Bの出力との差を演算することで、外部磁場EMの影響(ノイズ)を適正に排除することができる。すなわち、外部磁場EMの影響(ノイズ)を適正に排除して、計測用磁気センサー11により磁場源M1の磁場を精度よく計測可能なグラディオ型の磁場計測装置100及びその製造方法を提供することができる。
(2)光軸検出工程(ステップS2)は、第1基準面108aに係るビーム光の第1の反射光であるビーム光B1の光軸の向きを検出する第1工程と、第2基準面109aに係るビーム光の第2の反射光であるビーム光B2の光軸の向きを検出する第2工程とを有している。第2工程は、計測用磁気センサー11が組み込まれた第1支持部108と、参照用磁気センサー12が組み込まれた第2支持部109とを受感方向に重ねて配置する配置工程(ステップS1)の後に実施され、第1工程で検出されたビーム光B1の光軸の向きを基準として、ビーム光B2の光軸の向きを検出する。したがって、位置調整工程では、第2工程の検出結果により、第1基準面108aに対する第2基準面109aの位置を容易に位置調整することができる。すなわち、2つの磁気センサー11,12のそれぞれにおいて、レーザー光軸L0の向きを個別に調整してから配置工程を実施する場合に比べて、第1セル102A及び第2セル102Bにおけるレーザー光軸L0の向きを容易に調整することができる。
次に、他の実施形態の磁場計測装置について、図面を参照して説明する。
(第2実施形態)
図7は第2実施形態の磁場計測装置の構成を示す概略図である。詳しくは、図7は上記第1実施形態における図5に対応するものである。第2実施形態の磁場計測装置において、上記第1実施形態の磁場計測装置100と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。また、第2実施形態の磁場計測装置もまた、基本的に上記第1実施形態の図1及び図2に示したグラディオ型の構成を有するものである。
図7に示すように、本実施形態の磁場計測装置200は、計測用磁気センサー11が組み込まれた第1支持部108と、参照用磁気センサー12が組み込まれた第2支持部109とを有している。受感方向(Z軸方向)に第1支持部108と第2支持部109とが重ねて配置されている。構造体である第1支持部108の底部における第1セル102A側の面が、第1基準面108aとして設定されている。同様に、構造体である第2支持部109の底部における第2セル102B側の面が、第2基準面109aとして設定されている。
受感方向において第1基準面108aと第2基準面109aとに向けてそれぞれビーム光を照射可能なレーザーオートコリメーター170が設けられている。また、第1基準面108a及び第2基準面109aに、反射部材としてのオプティカルフラット220が配置されている。言い換えれば、第1基準面108a及び第2基準面109aのそれぞれに設けられたオプティカルフラット220を受感方向(Z軸方向)から臨むことが可能となるようにレーザーオートコリメーター170が設けられている。
オプティカルフラット220は、例えば、石英などの透明基板が用いられ、透明基板の少なくとも一方の面が光学的に高い精度で平坦化されたものを指す。平坦化された少なくとも一方の面の表面粗さは、例えばPV(peak-to-valley)値で30nm〜60nmである。オプティカルフラット220は、平坦化された面がレーザーオートコリメーター170の方に向くように、第1基準面108aと第2基準面109aとに配置されている。
本実施形態の磁場計測装置200の製造方法は、基本的に上記第1実施形態の磁場計測装置100の製造方法と同じであるが、光軸検出工程では、レーザーオートコリメーター170から第1基準面108aに設けられたオプティカルフラット220に向けてビーム光が照射され、レーザーオートコリメーター170はオプティカルフラット220で反射したビーム光B1の光軸の向きを検出する。同じく、レーザーオートコリメーター170から第2基準面109aに設けられたオプティカルフラット220に向けてビーム光が照射され、レーザーオートコリメーター170はオプティカルフラット220で反射したビーム光B2の光軸の向きを検出する。
このような第2実施形態の構成によれば、第1基準面108aと第2基準面109aとにオプティカルフラット220が配置されていない場合に比べて、照射されたビーム光をオプティカルフラット220によって安定した方向に反射させることができるため、第1基準面108aに係るビーム光B1の光軸の向きと、第2基準面109aに係るビーム光B2の光軸の向きとをより正確に検出することができる。言い換えれば、2つの磁気センサー11,12における光軸角度精度を確保して、外部磁場EMの影響(ノイズ)を適正に排除し、計測用磁気センサー11により磁場源M1の磁場を精度よく計測可能なグラディオ型の磁場計測装置200及びその製造方法を提供することができる。
(第3実施形態)
図8は第3実施形態の磁場計測装置の構成を示す概略図である。詳しくは、図8は上記第1実施形態における図5に対応するものである。第3実施形態の磁場計測装置において、上記第1実施形態の磁場計測装置100と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。また、第3実施形態の磁場計測装置もまた、基本的に上記第1実施形態の図1及び図2に示したグラディオ型の構成を有するものである。
図8に示すように、本実施形態の磁場計測装置300は、計測用磁気センサー11が組み込まれた第1支持部108と、参照用磁気センサー12が組み込まれた第2支持部109とを有している。受感方向(Z軸方向)に第1支持部108と第2支持部109とが重ねて配置されている。構造体である第1支持部108の底部における第1セル102A側の面が、第1基準面108aとして設定されている。同様に、構造体である第2支持部109の底部における第2セル102B側の面が、第2基準面109aとして設定されている。
第1基準面108aと第1セル102Aとの間には、第1光照射部101Aから射出されたレーザー光Lを第1セル102AにZ軸方向から入射させる第1光学素子としての第1導光体321が配置されている。第1導光体321は、入射したレーザー光Lを全反射して第1セル102Aに入射させるミラー323を有している。
第2基準面109aと第2セル102Bとの間には、第2光照射部101Bから射出されたレーザー光Lを第2セル102BにZ軸方向から入射させる第2光学素子としての第2導光体322が配置されている。第2導光体322は、入射したレーザー光Lを全反射して第2セル102Bに入射させるミラー324を有している。
第1導光体321は、第1基準面108aのほぼ全面に亘って設けられている。同じく、第2導光体322は、第2基準面109aのほぼ全面に亘って設けられている。Z軸方向に沿った平面視における第1導光体321の面積は、第2導光体322の面積よりも大きい。
受感方向(Z軸方向)において、第1基準面108aに設けられた第1導光体321と、第2基準面109aに設けられた第2導光体322とに臨むことが可能となるようにレーザーオートコリメーター170が設けられている。
本実施形態の磁場計測装置300の製造方法は、基本的に上記第1実施形態の磁場計測装置100の製造方法と同じであるが、光軸検出工程では、レーザーオートコリメーター170から第1導光体321の一方の面321aに向けてビーム光が照射され、レーザーオートコリメーター170は一方の面321aで反射したビーム光B1の光軸の向きを検出する。同じく、レーザーオートコリメーター170から第2導光体322の一方の面322aに向けてビーム光が照射され、レーザーオートコリメーター170は一方の面322aで反射したビーム光B2の光軸の向きを検出する。
このような第3実施形態の磁場計測装置300とその製造方法によれば、レーザーオートコリメーター170からビーム光を第1基準面108aと第2基準面109aとに直接照射する場合に比べて、照射されたビーム光は第1導光体321及び第2導光体322により安定した方向に反射される。したがって、第1基準面108aに係るビーム光B1の光軸の向きと、第2基準面109aに係るビーム光B2の光軸の向きとをより正確に検出することができる。また、上記第2実施形態の磁場計測装置200に比べて、オプティカルフラット220を設ける必要がないので、装置の構成を簡略化して上記第2実施形態における効果と同等の効果を得ることができる。
また、上記第2実施形態及び上記第3実施形態の構成は、上記第1実施形態に比べて、第1基準面108a及び第2基準面109aに対して高い平坦性を要求しない点で優れている。
本発明における「基準面に係る光の反射光」とは、上記第1実施形態のように基準面で直接反射した反射光だけでなく、上記第2実施形態や上記第3実施形態のように、基準面上に反射部材や導光体を設けて、反射部材や導光体の表面で反射した反射光を含む技術思想である。また、反射光の光軸の向きを正確に検出するために、基準面に照射される光は平行な光束であるビーム光であることが好ましい。
(第4実施形態)
図9は第4実施形態の磁場計測装置におけるセルの配置を示す概略平面図、図10は第4実施形態の磁場計測装置の構成を示す概略図である。詳しくは、図10は上記第1実施形態における図5に対応するものである。第4実施形態の磁場計測装置において、上記第1実施形態の磁場計測装置100と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。第4実施形態の磁場計測装置もまた、基本的に上記第1実施形態の図1及び図2に示したグラディオ型の構成を有するものであるが、計測用磁気センサー及び参照用磁気センサーのそれぞれをマルチチャンネル型とした磁場計測装置である。
図9は、本実施形態の磁場計測装置400におけるセルの配置を示すものであって、詳しくは、受感方向(Z軸方向)に沿った平面視におけるセルの配置を示すものである。
図9に示すように、本実施形態の磁場計測装置400は、計測用磁気センサー411を有する。計測用磁気センサー411は、複数のセルからなるセルアレイ402Aを含んで構成されたマルチチャンネル型となっている。磁場計測装置400は、セルアレイ402Aの各セルにレーザー光Lを入射させる第1光学素子421を有している。また、磁場計測装置400は、計測用磁気センサー411が組み込まれる第1支持部408を有している。
セルアレイ402Aは、X軸方向とY軸方向とにマトリックス状に配置された、例えばセルC1〜セルC16までの16個のセルを含むものである。なお、セルの数はこれに限定されるものではない。また、図9では、X軸方向とY軸方向とに隙間を置いて複数のセルを配置しているが、隣り合うセルを密着させた状態で配置してもよい。
第1光学素子421は、セルアレイ402AのX軸方向において一方の端に配列するセル側から他方の端に配列するセル側に向かってレーザー光Lを導く複数の無偏光ビームスプリッター(NPBS)を備えた構成となっている。具体的には、第1光学素子421は、Y軸方向に並んで配置された4つのNPBS422,423,424,425を備えている。4つのNPBS422,423,424,425のうち、3つのNPBS422,423,424は、入射したレーザー光LのP偏光成分の一部を透過し、残りを反射する。残り1つのNPBS425は、入射したP偏光成分を全反射する。
レーザー光Lは、Y軸方向に沿って第1光学素子421に入射する。まず、NPBS422に入射したレーザー光LのP偏光成分のうち一部はNPBS422を透過し、NPBS422で反射したP偏光成分は、X軸方向に並ぶセルC1〜セルC4に導かれる。セルC1〜セルC4に導かれたP偏光成分は、セルC1〜セルC4のそれぞれにZ軸方向から入射して透過する。
NPBS422を透過しNPBS423に入射したP偏光成分の一部はNPBS423を透過し、NPBS423で反射したP偏光成分は、X軸方向に並ぶセルC5〜セルC8に導かれる。セルC5〜セルC8に導かれたP偏光成分は、セルC5〜セルC8のそれぞれにZ軸方向から入射して透過する。
NPBS423を透過しNPBS424に入射したP偏光成分の一部はNPBS424を透過し、NPBS424で反射したP偏光成分は、X軸方向に並ぶセルC9〜セルC12に導かれる。セルC9〜セルC12に導かれたP偏光成分は、セルC9〜セルC12のそれぞれにZ軸方向から入射して透過する。
NPBS424を透過してNPBS425に入射たP偏光成分はNPBS425で反射して、X軸方向に並ぶセルC13〜セルC16に導かれる。セルC13〜セルC16に導かれたP偏光成分は、セルC13〜セルC16のそれぞれにZ軸方向から入射して透過する。
各NPBS422,423,424,425におけるP偏光成分の反射率Rと透過率Tとの関係(R%:T%)は、例えば、以下の表1に示す通りである。
Figure 0006825237
図9では、セルC1〜セルC16をZ軸方向から入射して透過するレーザー光L(P偏光成分)の光軸の位置を「黒い点」で示している。なお、マトリックス状に配置された複数のセルに対してレーザー光Lが導かれる方向は、X軸方向であることに限定されず、Y軸方向であってもよい。
第1支持部408は、Z軸方向に沿った平面視で、セルC1〜セルC16に対応して設けられた第1光学素子421に重なる部分と、当該部分からX軸方向に突出した突出部408bとを有している。本実施形態では、突出部408bのセル側の面が第1基準面408aに設定されている。
なお、突出部408bの形態は、これに限定されず、例えば、セルC1〜セルC16のうち、X軸方向に配列したいずれかの4つのセルの延長線上に設けられていてもよい。
図9には、計測用磁気センサー411のセルC1〜セルC16、第1光学素子421、第1支持部408を示したが、本実施形態の磁場計測装置400は、計測用磁気センサー411に対応した参照用磁気センサーを有し、参照用磁気センサーもまた計測用磁気センサー411と同様なマルチチャンネル型の構成を有するものである。以降、図10を参照して、磁場計測装置400の構成について説明する。
図10に示すように、磁場計測装置400は、受感方向(Z軸方向)に配置された、計測用磁気センサー411と、参照用磁気センサー412とを有している。計測用磁気センサー411は、セルC1〜セルC16からなるセルアレイ402Aと、セルごとに設けられた第1偏光分離部103Aと、受光素子141,142(第1受光部104A)とを有している。参照用磁気センサー412は、16個のセルC21〜セルC36からなるセルアレイ402Bと、セルごとに設けられた第2偏光分離部103Bと、受光素子141,142(第2受光部104B)とを有している。
また、磁場計測装置400は、計測用磁気センサー411が組み込まれる第1支持部408と、参照用磁気センサー412が組み込まれる第2支持部409とを有している。構造体としての第1支持部408の底部とセルアレイ402Aとの間に、セルアレイ402Aの各セルにレーザー光LをZ軸方向から入射させる第1光学素子421が設けられている。
第1光学素子421は、X軸方向に並んで配置された4つの無偏光ビームスプリッター(NPBS)426,427,428,429を有している。4つのNPBS426,427,428,429のうち、3つのNPBS426,427,428はレーザー光LのP偏光成分を反射及び透過し、NPBS429はレーザー光LのP偏光成分を全反射する構成となっている。
NPBS426に入射したレーザー光LのP偏光成分の一部は透過し、残りはNPBS426によってZ軸方向に反射されセルC1に入射する。
NPBS426を透過してNPBS427に入射したレーザー光LのP偏光成分の一部はNPBS427を透過し、残りがNPBS427によってZ軸方向に反射されセルC2に入射する。
NPBS427を透過してNPBS428に入射したレーザー光LのP偏光成分の一部はNPBS428を透過し、残りがNPBS428によってZ軸方向に反射されセルC3に入射する。
NPBS428を透過してNPBS429に入射したレーザー光LのP偏光成分はNPBS429によってZ軸方向に反射されセルC4に入射する。
第1光学素子421は、他のセルC5〜セルC16に対しても、上記のような4つのNPBS426,427,428,429を有するものである。
第1光学素子421における上述した各NPBS426,427,428,429は、セルC1〜セルC16を透過するレーザー光Lの強度が、セルC1〜セルC16ごとにほぼ同等となるように、各NPBS426,427,428,429におけるレーザー光LのP偏光成分における反射率Rと透過率Tとの関係(R%:T%)が、例えば、以下の表2に示す通りに設定されている。
Figure 0006825237
構造体としての第2支持部409の底部とセルアレイ402Bとの間に、セルアレイ402Bの各セルにレーザー光LをZ軸方向から入射させる第2光学素子431が設けられている。第2光学素子431の構成もまた、第1光学素子421と同様であって、各セルにレーザー光Lを導くための複数の無偏光ビームスプリッター(NPBS)を有している。具体的には、Y軸方向に並んで配置された無偏光ビームスプリッター(NPBS)と、X軸方向に並んで配置されたNPBS436,437,438,439とを有している。Y軸方向に並んで配置された無偏光ビームスプリッター(NPBS)におけるP偏光成分の反射率Rと透過率Tとの関係は、上記表1に示した第1光学素子421のNPBS422,423,424,425の内容と同じである。
NPBS436に入射したレーザー光LのP偏光成分の一部は透過し、残りはNPBS436によってZ軸方向に反射されセルC21に入射する。
NPBS436を透過してNPBS437に入射したレーザー光LのP偏光成分の一部はNPBS437を透過し、残りがNPBS437によってZ軸方向に反射されセルC22に入射する。
NPBS437を透過してNPBS438に入射したレーザー光LのP偏光成分の一部はNPBS438を透過し、残りがNPBS438によってZ軸方向に反射されセルC23に入射する。
NPBS438を透過してNPBS439に入射したレーザー光LのP偏光成分はNPBS439によってZ軸方向に反射されセルC24に入射する。
第2光学素子431は、他のセルC25〜セルC36に対しても、上記のような4つのNPBS436,437,438,439を有するものである。
第2光学素子431における上述した各NPBSは、セルC21〜セルC36を透過するレーザー光Lの強度が、セルC21〜セルC36ごとにほぼ同等となるように、各NPBSにおけるレーザー光LのP偏光成分における反射率Rと透過率Tとが設定されている。具体的には、NPBS436,437,438,439におけるP偏光成分の反射率Rと透過率Tとの関係は、上記表2に示した第1光学素子421のNPBS426,427,428,429の内容と同じである。
また、計測用磁気センサー411及び参照用磁気センサー412がマルチチャンネル型である場合、1つの光照射部110から発したレーザー光Lを2組のセルアレイ402A,402Bに導くよりも、計測用磁気センサー411用の第1光照射部101Aと、参照用磁気センサー412用の第2光照射部101Bとを備えることが好ましい。1つの光照射部110を用いる場合に比べて、光源111から射出されるレーザー光Lの強度を抑えて、各セルを透過するレーザー光Lの強度をほぼ同等とし易い。
本実施形態の磁場計測装置400において、例えば、セルC1を本発明における第1セルとすれば、セルC2は本発明における第3セルに相当するものである。同様に、セルC21を本発明における第2セルとすれば、セルC22は本発明における第4セルに相当するものである。
計測用磁気センサー411と第1光学素子421とが組み込まれた第1支持部408に、参照用磁気センサー412と第2光学素子431とが組み込まれた第2支持部409が、受感方向(Z軸方向)に重ねられている。
Z軸方向に沿った平面視で、第2支持部409は、第1支持部408における突出部408bと重なる位置に突出部409bを有している。突出部408bのセルアレイ402A側の面が第1基準面408aとして設定され、突出部409bのセルアレイ402B側の面が第2基準面409aとして設定されている。
なお、図10には図示していないが、第1基準面408a上において第1光学素子421とセルアレイ402Aとの間には、セルアレイ402Aの各セルの温度を磁場計測に適した温度とするための加熱部が設けられている。加熱部は、例えば板状のセラミックヒーターであって、セルアレイ402Aの各セルに対するレーザー光Lの入射を阻害しないように配置されている。第2基準面409a上における第2光学素子431とセルアレイ402Bとの間にも同様に加熱部が設けられている。
受感方向(Z軸方向)において、第1基準面408aと第2基準面409aとにそれぞれビーム光を照射可能となるようにレーザーオートコリメーター170が設けられている。レーザーオートコリメーター170から第1基準面408aにビーム光が照射され、レーザーオートコリメーター170は第1基準面408aで反射した第1の反射光であるビーム光B1の光軸の向きを検出する。同じく、レーザーオートコリメーター170をX軸方向に相対的に移動して、レーザーオートコリメーター170から第2基準面409aにビーム光が照射され、レーザーオートコリメーター170は第2基準面409aで反射した第2の反射光であるビーム光B2の光軸の向きを検出する。
磁場計測装置400は、第1支持部408に対する第2支持部409の位置を調整可能な位置調整機構を有している。磁場計測装置400は、レーザーオートコリメーター170により検出されたビーム光B1の光軸の向きと、ビーム光B2の光軸の向きとが同一方向となるように、位置調整機構により、第1支持部408に対する第2支持部409の位置が調整されている。
磁場計測装置400の製造方法は、上記第1実施形態の磁場計測装置100の製造方法と、基本的に同様であり、磁場の受感方向にセルアレイ402Aとセルアレイ402Bとを順に配置する配置工程と、第1基準面408aに係るビーム光の第1の反射光としてのビーム光B1の光軸の向きと、第2基準面409aに係るビーム光の第2の反射光としてのビーム光B2の光軸の向きとを検出する光軸検出工程と、光軸検出工程の結果に基づいて、ビーム光B1の光軸の向きと、ビーム光B2の光軸の向きとが同一方向となるように、第1基準面408aに対する第2基準面409aの位置、言い換えれば、第1支持部408に対する第2支持部409の位置を調整する位置調整工程と、を備えている。
上記光軸検出工程は、第1基準面408aに係るビーム光B1の光軸の向きを検出する第1工程と、第2基準面409aに係るビーム光B2の光軸の向きを検出する第2工程とを有している。第2工程は、上記配置工程の後に実施され、第1工程で検出されたビーム光B1の光軸の向きを基準として、ビーム光B2の光軸の向きを検出する。
上記第4実施形態の磁場計測装置400とその製造方法によれば、グラディオ型、且つマルチチャンネル型に配置された各セルに対して同じ方向から直線偏光であるレーザー光Lが入射する。言い換えれば、各セルにおけるレーザー光軸L0の向きが同一方向となり、外部磁場EMの影響(ノイズ)を適正に排除して、計測用磁気センサー411により磁場源M1の磁場を精度よく計測可能なグラディオ型、且つマルチチャンネル型の磁場計測装置400及びその製造方法を提供することができる。磁場計測装置400はマルチチャンネル型であることから、上記第1実施形態〜第3実施形態の各磁場計測装置に比べて、広範囲に亘って磁場源M1の磁場を計測することができる。
また、上記位置調整工程では、第2工程の検出結果により、第1基準面408aに対する第2基準面409aの位置を容易に位置調整することができる。すなわち、2つの磁気センサー411,412のそれぞれにおいて、レーザー光軸L0の向きを個別に調整してから配置工程を実施する場合に比べて、セルアレイ402A及びセルアレイ402Bにおけるレーザー光軸L0の向きを容易に調整することができる。言い換えれば、マルチチャンネル型であっても、プローブ光として機能するレーザー光Lのレーザー光軸L0の向きを容易に調整することができる。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う磁場計測装置および該磁場計測装置の製造方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)プローブ光として機能するレーザー光Lのレーザー光軸L0の向きと、受感方向とは必ずしも一致していなくてもよい。図11は変形例のレーザー光軸の向きと外部磁場との関係を示す概略図、図12は変形例のレーザー光軸の向きの調整方法を示す概略図である。詳しくは、図11及び図12は、上記第1実施形態の磁場計測装置100とその製造方法を踏まえたものである。
図11に示すように、変形例における2つの磁気センサー11,12のセル102A,102Bのレーザー光軸L0は、受感方向(Z軸方向)に対して例えば角度θで交差している。このように、受感方向(Z軸方向)とレーザー光軸L0の向きとが合致していなくても、2つの磁気センサー11,12のセル102A,102Bにおいて、レーザー光軸L0の向きが同一方向であればよい。これによれば、2つの磁気センサー11,12によって検知される外部磁場EMのノイズの水準が同じになるので、信号処理部105により2つの磁気センサー11,12の出力の差を演算すれば、計測用磁気センサー11によって、精度よく磁場源M1の磁場の大きさを計測することができる。
受感方向(Z軸方向)とレーザー光軸L0の向きとを一致させなくてもよいことから、セルに対して配置される磁場源M1の位置の自由度や、レーザー光Lを照射する光照射部の位置の自由度が向上して、より小型で、高感度な磁場計測装置を提供することができる。
変形例の磁場計測装置の製造方法では、例えば図12に示すように、光軸検出工程の第1工程で、第1基準面108aに係るビーム光B1の光軸の向き(座標)を検出する。そして、基準点から離れた上記角度θに相当する設計値(例えば図12では「三角形」で示す座標)と、「×」で示すビーム光B1の光軸の向き(座標)とが合致するように、第1基準面108aに対する計測用磁気センサー11の位置を調整する。続いて、配置工程の後に第2工程を実施して、上記設計値に設定されたビーム光B1の光軸の向きを基準(基準点)として、参照用磁気センサー12における第2基準面109aに係るビーム光B2の光軸の向きを検出する。そして、第2工程の検出結果に基づいて、第1基準面108aに対する第2基準面109aの位置を調整する位置調整工程を行う。この方法によれば、第1セル102A及び第2セル102Bにおいて、レーザー光軸Loの向きを、受感方向(Z軸方向)に対して角度θで交差する方向に設定できる。
(変形例2)上記各実施形態の磁場計測装置の製造方法における光軸検出工程において、第1基準面に係るビーム光の第1の反射光であるビーム光B1の光軸の向きを検出する第1工程は、磁場の受感方向に第1セルと第2セルとを順に配置する配置工程の後に実施することに限定されない。配置工程の前に第1工程を実施して、配置工程の後に第1工程で検出された第1基準面に係るビーム光B1の光軸の向きを基準として、第2基準面に係るビーム光の第2の反射光であるビーム光B2の光軸の向きを検出する第2工程を実施してもよい。このようにすれば、第1基準面の大きさを第2基準面の大きさよりも大きくする必要がなく、装置の小型化を図ることができる。
(変形例3)上記各実施形態の磁場計測装置において、レーザーオートコリメーター170は必須な構成ではない。すなわち、磁場計測装置の製造方法の光軸検出工程で、レーザーオートコリメーター170を用いて、第1基準面に係るビーム光B1の光軸の向きと、第2基準面に係るビーム光B2の光軸の向きとを検出すればよい。位置調整工程が終了した後は、磁場計測装置からレーザーオートコリメーター170を取り外してもよい。なお、レーザーオートコリメーター170を常備する構成とすれば、第1セルと第2セルとにおけるレーザー光軸L0の向きが同一方向となっているかを適宜監視することが可能となる。
(変形例4)上記第4実施形態の磁場計測装置400において、第1基準面408a及び第2基準面409aに、上記第2実施形態で示した反射部材であるオプティカルフラット220を配置してもよい。
(変形例5)上記第4実施形態の磁場計測装置400において、第1光学素子421に入射するレーザー光LはP偏光成分とS偏光成分とを含んでいてもよい。その場合、第1光学素子421を偏光ビームスプリッター(PBS)としてレーザー光Lを入射させ、P偏光成分とS偏光成分とに分離し、いずれか一方を各セルC1〜C16に導く構成とすればよい。第2光学素子431においても同様である。
100…磁場計測装置、101…光照射部、101A…第1光照射部、101B…第2光照射部、102A…第1セル、102B…第2セル、108a…第1基準面、109a…第2基準面、120…第1光学素子及び第2光学素子としての導光体、170…光軸検出部としてのレーザーオートコリメーター、220…反射部材としてのオプティカルフラット、321…第1光学素子としての第1導光体、322…第2光学素子としての第2導光体、408a…第1基準面、409a…第2基準面、421…第1光学素子、431…第2光学素子、B1…第1の反射光としてのビーム光、B2…第2の反射光としてのビーム光。

Claims (11)

  1. 直線偏光光を照射する光照射部と、
    アルカリ金属原子が封入され、磁場の受感方向に配置されており、照射された前記直線偏光光の偏光面の回転角を、前記磁場の影響を受けて変化させる第1セル及び第2セルと、
    第1基準面上に配置され、前記直線偏光光を前記第1セルに入射させる第1光学素子と、
    第2基準面上に配置され、前記直線偏光光を前記第2セルに入射させる第2光学素子と、
    を備え、
    前記第1基準面に対して照射された光の第1の反射光の光軸の向きと、前記第2基準面に対して照射された前記光と平行な光の第2の反射光の光軸の向きとが同一方向となるように、前記第1基準面に対する前記第2基準面の位置が調整されており、
    該調整によって、前記第1セルに入射させる前記直線偏光光の向きと、前記第2セルに入射させる前記直線偏光光の向きと、が同一方向となるように調整されており、
    前記第1セル及び第2セルにおいて電気的に検出された前記直線偏光光の偏光面の回転角の変化から前記磁場を計測することを特徴とする磁場計測装置。
  2. 前記第1の反射光の光軸の向きと、前記第1セルに入射させる前記直線偏光光の向きと同一方向であり、かつ、前記第2の反射光の光軸の向きと、前記第2セルに入射させる前記直線偏光光の向きと同一方向であることを特徴とする請求項1に記載の磁場計測装置。
  3. 前記第1基準面に対して照射される前記光、及び前記第2基準面に対して照射される前記光と平行な光、としてのビーム光を照射可能であって、前記第1基準面に対して照射された前記ビーム光の前記第1の反射光の光軸の向きと、前記第2基準面に対して照射された前記ビーム光の前記第2の反射光の光軸の向きとを検出可能な光軸検出部を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の磁場計測装置。
  4. 前記第1基準面には、前記第1基準面に対して照射される前記光を反射させる反射部材が設けられ、
    前記第2基準面には、前記第2基準面に対して照射される前記光と平行な光を反射させる反射部材が設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の磁場計測装置。
  5. 前記アルカリ金属原子が封入され、前記第1セルに対して前記受感方向と直交する方向に配置されており、照射された前記直線偏光光の偏光面の回転角を、前記磁場の影響を受けて変化させる第3セルと、
    前記アルカリ金属原子が封入され、前記第2セルに対して前記受感方向と直交する方向に配置されており、照射された前記直線偏光光の偏光面の回転角を、前記磁場の影響を受けて変化させる第4セルと、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の磁場計測装置。
  6. 前記光照射部は、前記第1セルと前記第3セルとに、前記直線偏光を照射する第1光照射部と、前記第2セルと前記第4セルとに、前記直線偏光を照射する第2光照射部とを含むことを特徴とする請求項に記載の磁場計測装置。
  7. 磁場の前記受感方向と前記第1セル及び前記第2セルにおける前記直線偏光の入射方向とが交差していることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の磁場計測装置。
  8. 直線偏光光を照射する光照射部と、
    アルカリ金属原子が封入された第1セル及び第2セルと、
    第1基準面に配置され、前記直線偏光光を前記第1セルに入射させる第1光学素子と、
    第2基準面に配置され、前記直線偏光光を前記第2セルに入射させる第2光学素子と、
    を有する磁場計測装置の製造方法であって、
    磁場の受感方向に前記第1セルと前記第2セルとを配置する配置工程と、
    前記第1基準面に対して照射された光の第1の反射光の光軸の向きと、前記第2基準面に対して照射された前記光と平行な光の第2の反射光の光軸の向きと、を検出する光軸検出工程と、
    前記光軸検出工程の結果に基づいて、前記第1の反射光の光軸の向きと、前記第2の反射光の光軸の向きとが同一方向となるように、前記第1基準面に対する前記第2基準面の位置を調整する位置調整工程と、
    を備え
    前記位置調整工程によって、前記第1セルに入射させる前記直線偏光光と、前記第2セルに入射させる前記直線偏光光と、が同一方向となるように調整する
    ことを特徴とする磁場計測装置の製造方法。
  9. 前記光軸検出工程は、前記第1の反射光の光軸の向きを検出する第1工程と、
    前記第2の反射光の光軸の向きを検出する第2工程と、を含み、
    前記第2工程は、前記配置工程の後に実施され、前記第1工程で検出された前記第1の反射光の光軸の向きを基準として、前記第2の反射光の光軸の向きを検出することを特徴とする請求項に記載の磁場計測装置の製造方法。
  10. 前記第1の反射光の光軸の向きと、前記第1セルに入射させる前記直線偏光光の向きと同一方向であり、かつ、前記第2の反射光の光軸の向きと、前記第2セルに入射させる前記直線偏光光の向きと同一方向であることを特徴とする請求項8または9に記載の磁場計測装置の製造方法。
  11. 計測用磁気センサーと、
    参照用磁気センサーと、
    を含み、
    前記計測用磁気センサーは、
    第1直線偏光光を照射する第1光照射部と、
    アルカリ金属原子が封入され、照射された前記第1直線偏光光の偏光面を、磁場の影響を受けて回転させる第1セルと、
    前記第1直線偏光光を第1方向に前記第1セルに入射させる第1光学素子と、
    を含み、
    前記参照用磁気センサーは、
    第2直線偏光光を照射する第2光照射部と、
    アルカリ金属原子が封入され、照射された前記第2直線偏光光の偏光面を、磁場の影響を受けて回転させる第2セルと、
    前記第2直線偏光光を第2方向に前記第2セルに入射させる第2光学素子と、
    を含み、
    前記第2方向が前記第1方向と同軸であり、
    前記第1セルにおいて電気的に検出された前記第1直線偏光光の偏光面の回転の変化、及び第2セルにおいて電気的に検出された前記第2直線偏光光の偏光面の回転の変化、から前記磁場を計測することを特徴とする磁場計測装置。
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