JP6824719B2 - ネガ型樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物 - Google Patents

ネガ型樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6824719B2
JP6824719B2 JP2016242411A JP2016242411A JP6824719B2 JP 6824719 B2 JP6824719 B2 JP 6824719B2 JP 2016242411 A JP2016242411 A JP 2016242411A JP 2016242411 A JP2016242411 A JP 2016242411A JP 6824719 B2 JP6824719 B2 JP 6824719B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
mass
cleaning agent
less
agent composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016242411A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017120400A (ja
Inventor
高田 真吾
真吾 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Publication of JP2017120400A publication Critical patent/JP2017120400A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6824719B2 publication Critical patent/JP6824719B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Description

本開示は、ネガ型樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物、該洗浄剤組成物を用いたネガ型樹脂マスクの洗浄方法及び電子部品の製造方法に関する。
近年、パーソナルコンピュータや各種電子デバイスにおいては、低消費電力化、処理速度の高速化、小型化が進み、これらに搭載されるパッケージ基板などの配線は年々微細化が進んでいる。このような微細配線並びにピラーやバンプといった接続端子形成にはこれまでメタルマスク法が主に用いられてきたが、汎用性が低いことや配線等の微細化への対応が困難になってきたことから、他の新たな方法へと変わりつつある。
新たな方法の一つとして、ドライフィルムレジストをメタルマスクに代えて厚膜樹脂マスクとして使用する方法が知られている。この樹脂マスクは最終的に剥離・除去されるが、その際にアルカリ性の剥離用洗浄剤が使用される。このような剥離用洗浄剤として、例えば、特許文献1には、洗浄剤組成物100質量部中、第四級アンモニウム水酸化物を0.5質量部以上3.0質量部以下含有し、水溶性アミンを3.0質量部以上10.0質量部以下含有し、酸又はそのアンモニウム塩を0.3質量部以上2.5質量部以下含有し、水を50.0質量部以上95.0質量部以下含有する回路基板の製造に用いる樹脂マスク層用洗浄剤組成物が記載されている。
特許文献2には、モノエタノールアミンを使用したアルミニウム配線用剥離液と同等若しくはそれ以上のレジスト剥離力を持ち、銅配線へのダメージを抑えた三級アルカノールアミンと、極性溶媒と、水と、強アルカリ剤と、還元剤を含み、pHが12以上であることを特徴とするレジスト剥離液が記載されている。
特許文献3には、半導体基板、液晶基板その他基板に対して用いる、水酸化テトラアルキルアンモニウム、アルカノールアミン、炭素数が5以上の糖アルコール、酸及び酸性塩から選択される少なくとも1種、及び残部の水を含有する、阻害層を除去する除去処理に用いられる薬液が記載されている。
特許文献4には、(a)約5重量百分率から約50重量百分率の双極子モーメントが約3.5以上の極性非プロトン性窒素含有溶媒;(b)約0.2重量百分率から約20重量百分率の、ビスコリン塩、トリスコリン塩、およびそれらの混合物から成る群から選択されたコリン誘導体;および(c)約50重量百分率から約94重量百分率の、スルホキシド、スルホン、およびそれらの混合物から成る群から選択された硫黄含有溶媒を含む洗浄またはフォトレジスト除去のための組成物が記載されている。
特許文献5には、半導体デバイス用基板、特に表面に金属配線を有する半導体デバイス用基板におけるCMP工程後の洗浄工程に用いられ、金属配線に対する十分な防食性を有し、残渣の発生及び基板表面への残渣の付着を抑制することができる、有機第4級アンモニウム水酸化物、界面活性剤、キレート剤、側鎖に芳香環を有するアミノ酸及び水を含有し、pHが10以上であることを特徴とする半導体デバイス用基板洗浄液が記載されている。
特開2015−79244号公報 特開2015−79163号公報 特開2009−63649号公報 特表2007−510173号公報 特開2014−36136号公報
プリント基板等に微細配線を形成する上で、ドライフィルムレジスト等の樹脂マスクの残存はもちろんのこと、微細配線やバンプ形成に用いられるはんだやメッキ液等に含まれる助剤等の残存を低減するため、洗浄剤組成物には高い洗浄性が要求される。樹脂マスクは、光や電子線等によって現像液に対する溶解性などの物性を変化させ、後に続くエッチングなどの処理から物質表面を保護するものであり、このような樹脂マスクは、光や電子線との反応方法の違いから、ポジ型とネガ型に大きく分けられている。ネガ型樹脂マスクは、露光されると現像液に対して溶解性が低下し、現像後に露光部分が残り保護膜となる。一方、ポジ型樹脂マスクは、露光されると現像液に対して溶解性が増大し、露光部が除去される。これらの樹脂マスクを使用することで、金属配線、金属ピラーやハンダバンプといった回路基板の微細な接続部を形成することができる。しかし、接続部形成時に使用されるメッキ液や加熱処理等によって樹脂マスクの特性が変化し、次工程の洗浄工程において樹脂マスクを除去しにくくなってしまう。特に、ネガ型樹脂マスクは、光や電子線との反応により硬化する特性を有することから、メッキ液や熱によって必要以上に硬化が進み、洗浄工程で完全に除去できないか、あるいは、除去に時間を非常に要することで基板や金属表面にダメージを与えてしまう。よって、洗浄剤組成物には高いネガ型樹脂マスク除去性が要求される。さらに、配線や接続端子の多くに使用される銅、アルミ等の金属の腐食はパッケージ基板の品質及び価値の低下等を招くことから、洗浄剤組成物には高い腐食防止性能が要求されている。しかし、前記特許文献に記載の方法では、洗浄性と腐食防止の両立が難しい。
そこで、本開示は、ネガ型樹脂マスクの除去性に優れ、金属の腐食を抑制できるネガ型樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物、該洗浄剤組成物を用いたネガ型樹脂マスクの洗浄方法及び基板の製造方法を提供する。
本開示は、下記式(I)で表される化合物(成分A)、アミン(成分B)、炭素数1以上5以下のカルボン酸又はその塩(成分C)、及び水(成分D)を含有し、
成分Aの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、10質量%以上57.5質量%以下であり、
成分Bの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、20質量%以上75質量%以下であり、
成分Cの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、3質量%以上20質量%以下である、ネガ型樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物に関する。
Figure 0006824719
上記式(I)において、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種であり、かつ、R1、R2、R3及びR4の少なくとも二つが、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種である。
本開示は、ネガ型樹脂マスクが付着した被洗浄物を本開示に係る洗浄剤組成物で洗浄する工程を含む、ネガ型樹脂マスクの洗浄方法に関する。
本開示は、プリント基板、ウエハ、及び金属板から選ばれる少なくとも1つの電子部品に対し、ネガ型樹脂マスクを使用した半田付け及びメッキ処理のいずれか少なくとも1つの処理を行う工程、及び、前記電子部品を本開示に係る洗浄方法により洗浄する工程を含む、電子部品の製造方法に関する。
本開示によれば、ネガ型樹脂マスクの除去性に優れ、金属の腐食を抑制できるネガ型樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物を提供できる。そして、本開示に係る洗浄剤組成物を用いることによって、高い収率で高品質の電子部品が得られうる。
本開示は、特定の第4級アンモニウム水酸化物(成分A)、特定のアミン(成分B)、特定のカルボン酸又はその塩(成分C)及び水(成分D)を含有し、成分A、成分B及び成分Cの含有量を特定した洗浄剤組成物を用いることで、ドライフィルムレジスト等のネガ型樹脂マスクを効率よく除去でき、さらに金属の腐食を抑制できるという知見に基づく。
すなわち、本開示は、上記式(I)で表される化合物(成分A)、アミン(成分B)、炭素数1以上5以下のカルボン酸又はその塩(成分C)、及び水(成分D)を含有し、
成分Aの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、10質量%以上57.5質量%以下であり、
成分Bの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、20質量%以上75質量%以下であり、
成分Cの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、3質量%以上20質量%以下である、ネガ型樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物に関する。
本開示に係る洗浄剤組成物における効果の作用メカニズムの詳細は不明な部分があるが、以下のように推定される。
ネガ型樹脂マスクは、一般的に、アルカリ性現像液に溶解するアルカリ可溶性樹脂と、露光により酸を発生する酸発生剤と、酸を触媒としてアルカリ可溶性樹脂間に架橋を形成する架橋剤を含有する。アルカリ可溶性樹脂としては、パラヒドロキシスチレン(PHS)樹脂、メタクリレート系樹脂等が挙げられる。ネガ型樹脂マスクに光や電子線等を照射すると、ネガ型樹脂マスクの露光部では、酸発生剤から酸が発生し、露光後のベーク熱によってアルカリ可溶性樹脂と架橋剤とが酸を触媒として縮合架橋反応を起こす。縮合架橋反応により、アルカリ可溶性樹脂は、3次元構造を有する巨大な高分子化合物に変化し、アルカリ現像液に不溶な樹脂となる。このとき、反応性の高い架橋剤は、メッキ処理や半田付け等によって必要以上にアルカリ可溶性樹脂と反応するため、アルカリ可溶性樹脂がより複雑な3次元構造を有する巨大な高分子化合物に変化し、その結果、現像後のネガ型樹脂マスクの剥離除去が難しくなる。しかし、本開示の洗浄剤組成物では、アルカリ性の成分A及び成分Bは、はんだペーストやフラックス成分に含まれる酸成分や加熱により高分子量化したネガ型樹脂マスクの樹脂の結合を切断し、低分子量化する。そして、成分A及び水(成分D)が、低分子量化したネガ型樹脂マスクに浸透し、ネガ型樹脂マスクを溶解することで、ネガ型樹脂マスクを除去できると考えられる。また、はんだ金属の主成分である錫や接続部位に用いられるアルミニウムは強アルカリ水溶液に溶解するが、炭素数1以上5以下のカルボン酸又はその塩(成分C)の吸着により表面が保護され、アルカリ性の成分A及びBによる溶解反応が抑制されると推定され、これにより、基板上に微細な回路の形成が可能になると考えられる。但し、本開示はこのメカニズムに限定して解釈されなくてもよい。
[成分A:第4級アンモニウム水酸化物]
本開示に係る洗浄剤組成物における成分Aは、下記式(I)で表される化合物である。成分Aは、1種単独で又は2種以上混合して使用することができる。
Figure 0006824719
上記式(I)において、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種であり、かつ、R1、R2、R3及びR4の少なくとも二つが、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種である。
成分Aとしては、例えば、ヒドロキシアルキル基を少なくとも2つ有する4級アンモニウムカチオンとヒドロキシドとからなる塩等が挙げられる。成分Aの具体例としては、ジメチルビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、ジエチルビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、ジプロピルビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムヒドロキシド、トリス(2−ヒドロキシエチル)エチルアンモニウムヒドロキシド、トリス(2−ヒドロキシエチル)プロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラキス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、及びテトラキス(2−ヒドロキシプロピル)アンモニウムヒドロキシドから選ばれる少なくとも1種が挙げられ、樹脂マスク除去性向上の観点から、ジメチルビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、及びジエチルビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシドから選ばれる少なくとも1種が好ましく、ジメチルビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシドがより好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物の成分Aの含有量は、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量(100質量%)に対して、ネガ型樹脂マスク除去性(以下、単に樹脂マスク除去性ともいう)向上の観点から、10質量%以上であって、15質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましく、そして、金属腐食抑制の観点から、57.5質量%以下であって、57.2質量%以下が好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物の使用時における成分Aの含有量は、樹脂マスク除去性向上の観点から、1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、2.5質量%以上がさらに好ましく、3質量%以上がよりさらに好ましく、そして、金属腐食抑制の観点から、6.5質量%以下が好ましく、6質量%以下がより好ましく、5.5質量%以下がさらに好ましく、5質量%以下がよりさらに好ましい。
本開示において「洗浄剤組成物の使用時における各成分の含有量」とは、洗浄時、すなわち、洗浄剤組成物を洗浄に使用する時点での各成分の含有量をいう。
[成分B:アミン]
本開示に係る洗浄剤組成物における成分Bは、アミンである。成分Bは、1種単独で又は2種以上混合して使用することができる。
成分Bとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン、並びにこれらのアルキル化物及びアミノアルキル化物;エチレンジアミン;ジエチレントリアミン;メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1つの官能基を有するピロリジン化合物又はピペラジン化合物;等が挙げられる。樹脂マスク除去性向上及び金属腐食抑制の観点から、成分Bは、下記式(II)で表されるアミンであることが好ましい。
Figure 0006824719
上記式(II)において、R5は、水素原子、メチル基、エチル基又はアミノエチル基を示し、R6は、水素原子、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、メチル基又はエチル基から選ばれる少なくとも1種であって、R7は、アミノエチル基、ヒドロキシエチル基又はヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種か、あるいは、式(II)において、R5は、メチル基、エチル基、アミノエチル基、ヒドロキシエチル基又はヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種であって、R6とR7は互いに結合して式(II)中のN原子と共にピロリジン環又はピペラジン環を形成する。
成分Bとしては、樹脂マスク除去性向上及び金属腐食抑制の観点から、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、N−メチルモノエタノールアミン、N−メチルイソプロパノールアミン、N−エチルモノエタノールアミン、N−エチルイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N−ジメチルモノエタノールアミン、N−ジメチルモノイソプロパノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−メチルジイソプロパノールアミン、N−ジエチルモノエタノールアミン、N−ジエチルモノイソプロパノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−エチルジイソプロパノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、N−(β−アミノエチル)イソプロパノールアミン、N−(β−アミノエチル)ジエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)ジイソプロパノールアミン、1−メチルピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、エチレンジアミン及びジエチレントリアミンから選ばれる少なくとも1種が好ましく、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルモノエタノールアミン、N−エチルモノエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン及びジエチレントリアミンから選ばれる少なくとも1種がより好ましく、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルモノエタノールアミン、及びN−エチルモノエタノールアミンから選ばれる少なくとも1種がさらに好ましく、アルミニウムへの腐食抑制の観点から、モノエタノールアミンがよりさらに好ましく、樹脂マスク除去性向上の観点から、モノイソプロパノールアミンがよりさらに好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物の成分Bの含有量は、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量(100質量%)に対して、樹脂マスク除去性向上の観点から、20質量%以上であって、22質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、28質量%以上がさらに好ましく、そして、金属腐食抑制の観点から、75質量%以下であって、70質量%以下が好ましく、65質量%以下がより好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物の使用時における成分Bの含有量は、樹脂マスク除去性向上の観点から、1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、2.5質量%以上がさらに好ましく、3質量%以上がよりさらに好ましく、そして、金属腐食抑制の観点から、10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましく、6質量%以下がさらに好ましく、5質量%以下がよりさらに好ましい。
[成分C:カルボン酸]
本開示に係る洗浄剤組成物における成分Cは、炭素数1以上5以下のカルボン酸又はその塩である。炭素数は、カルボン酸の全炭素数である。成分Cは、1種単独で又は2種以上混合して使用することができる。
成分Cのカルボン酸としては、樹脂マスク除去性向上及び金属腐食抑制の観点から、モノカルボン酸、ジカルボン酸等が挙げられ、具体的には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、蓚酸、マロン酸、琥珀酸、グルタル酸、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシ酪酸、グリセリン酸、タルトロン酸、リンゴ酸、酒石酸、グリシン及びアラニンから選ばれる少なくとも1種が挙げられ、ギ酸、酢酸、蓚酸及び琥珀酸から選ばれる少なくとも1種が好ましく、ギ酸がより好ましい。これらカルボン酸の塩としては、上記カルボン酸と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア及び有機アミン化合物から選ばれる少なくとも1種との塩が挙げられる。
本開示に係る洗浄剤組成物の成分Cの含有量は、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量(100質量%)に対して、金属腐食抑制の観点から、3質量%以上であって、4質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、6質量%以上がさらに好ましく、そして、樹脂マスク除去性向上の観点から、20質量%以下であって、17質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物の使用時における成分Cの含有量は、金属腐食抑制の観点から、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.4質量%以上がさらに好ましく、0.6質量%以上がよりさらに好ましく、そして、樹脂マスク除去性向上の観点から、2質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下がさらに好ましく、0.1質量%以下がよりさらに好ましい。
[成分D:水]
本開示に係る洗浄剤組成物における成分Dは、水である。水としては、イオン交換水、RO水、蒸留水、純水、超純水が使用されうる。水の含有量は、本開示に係る洗浄剤組成物の使用態様にあわせて適宜設定すればよい。
本開示に係る洗浄剤組成物の使用時における成分Dの含有量は、樹脂マスク除去性向上及び洗浄剤組成物を安定化する観点から、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましく、そして、同様の観点から、97質量%以下が好ましく、96質量%以下がより好ましく、95.5質量%以下がさらに好ましい。
[成分E:グリコールエーテル]
本開示に係る洗浄剤組成物は、下記式(III)で表される化合物(成分E)をさらに含有してもよい。成分Eは、1種単独で又は2種以上混合して使用することができる。
8-O-(CH2CH2O)n-H (III)
上記式(III)において、R8は、炭素数2以上8以下の炭化水素基を示し、樹脂マスク除去性向上の観点から、炭素数3以上7以下の炭化水素基が好ましく、炭素数4以上6以下のアルキル基がより好ましい。nは付加モル数を示し、1以上5以下の整数であり、洗浄性向上及び安定性向上の観点から、一又は複数の実施形態において、1以上5以下の整数であって、2以上4以下が好ましく、2以上3以下がより好ましい。
成分Eとしては、炭素数2以上8以下の炭化水素基を有するグリコールエーテルが挙げられ、例えば、エチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、トリエチレングリコールモノアルキルエーテル、テトラエチレングリコールモノアルキルエーテル、ペンタエチレングリコールモノアルキルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、テトラエチレングリコールモノフェニルエーテル、ペンタエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、トリエチレングリコールモノベンジルエーテル、テトラエチレングリコールモノベンジルエーテル及びペンタエチレングリコールモノベンジルエーテルから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。成分Eの具体例としては、樹脂マスク除去性向上の観点から、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、モノエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、及びジエチレングリコールモノベンジルエーテルから選ばれる少なくとも1種が好ましく、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、モノエチレングリコールモノヘキシルエーテル、及びジエチレングリコールモノヘキシルエーテルから選ばれる少なくとも1種がより好ましく、ジエチレングリコールモノブチルエーテルがさらに好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物の成分Eの含有量は、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量(100質量%)に対して、樹脂マスク除去性向上の観点から、0質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、そして、同様の観点から、50質量%以下が好ましく、45質量部%以下がより好ましく、15質量%以下がさらに好ましく、10質量%以下がよりさらに好ましく、5質量%以下がよりさらに好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物の使用時における成分Eの含有量は、0質量%、又は、樹脂マスク除去性向上の観点から、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、0.25質量%以上がさらに好ましく、そして、同様の観点から、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、2質量%以下がさらに好ましく、1質量%以下がよりさらに好ましい。
[洗浄剤組成物のその他の成分]
本開示に係る洗浄剤組成物は、必要に応じてその他の成分を含有することができる。本開示に係る洗浄剤組成物の使用時におけるその他の成分の含有量は、0質量%以上2.0質量%以下が好ましく、0質量%以上1.5質量%以下がより好ましく、0質量%以上1.3質量%以下がさらに好ましく、0質量%以上1.0質量%以下がさらにより好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物におけるその他の成分としては、発泡性抑制の観点から、例えば、炭素数10〜18の不飽和結合を有する又は有さない炭化水素が挙げられ、具体的には、ドデセン、テトラデセン等が挙げられる。
さらに、本開示に係る洗浄剤組成物は、本開示の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、通常洗浄剤に用いられる、ヒドロキシエチルアミノ酢酸、ヒドロキシエチルイミノ2酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸等のアミノカルボン酸塩等のキレート力を持つ化合物、防腐剤、防錆剤、殺菌剤、抗菌剤、シリコーン系消泡剤、酸化防止剤、ヤシ脂肪酸メチルや酢酸ベンジル等のエステルあるいはアルコール類等を適宜含有することができる。
[洗浄剤組成物の製造方法]
本開示に係る洗浄剤組成物は、前記成分A〜D、並びに必要に応じて成分E及びその他の成分を公知の方法で配合することにより製造できる。例えば、本開示に係る洗浄剤組成物は、前記化合物(成分A)、前記アミン(成分B)、前記カルボン酸又はその塩(成分C)、及び前記水(成分D)、並びに必要に応じて成分E及びその他の成分を配合してなるものである。したがって、本開示は、少なくとも前記成分A〜Dを配合する工程を含む、洗浄剤組成物の製造方法に関する。本開示において「配合する」とは、成分A〜D及び必要に応じてその他の成分を同時に又は任意の順に混合することを含む。本開示に係る洗浄剤組成物の製造方法において、各成分の配合量は、上述した本開示に係る洗浄剤組成物の各成分の含有量と同じとすることができる。前記成分A〜Dを配合する工程において、成分Aと成分Cとの塩及び成分Bと成分Cとの塩から選ばれる少なくとも一方を、成分A、成分B及び成分Cの全部又は一部として使用してもよい。
本開示に係る洗浄剤組成物の使用時におけるpHは、樹脂マスク除去性向上の観点から、10.0以上が好ましく、10.5以上がより好ましく、そして、金属腐食抑制の観点から、14以下が好ましく、13.5以下がより好ましく、12.0以下がさらに好ましい。本開示においてpHは、必要により、硝酸、硫酸等の無機酸、オキシカルボン酸、多価カルボン酸、アミノポリカルボン酸、アミノ酸等の成分C以外の有機酸、及びそれらの金属塩やアンモニウム塩、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミン等の成分A及びB以外の塩基性物質を適宜、所望量で配合することで調整することができる。pHは、25℃における洗浄剤組成物のpHであり、具体的には実施例に記載の方法により測定できる。
本開示に係る洗浄剤組成物は、分離や析出等を起こして保管安定性を損なわない範囲で成分Dの水の量を減らした濃縮物として調製してもよい。洗浄剤組成物の濃縮物は、輸送及び貯蔵の観点から、希釈倍率3倍以上の濃縮物とすることが好ましく、保管安定性の観点から、希釈倍率10倍以下の濃縮物とすることが好ましい。洗浄剤組成物の濃縮物は、使用時に成分A〜Dが上述した含有量(すなわち、洗浄時の含有量)になるよう水で希釈して使用することができる。さらに洗浄剤組成物の濃縮物は、使用時に各成分を別々に添加して使用することもできる。本開示において洗浄剤組成物の濃縮物の「使用時」又は「洗浄時」とは、洗浄剤組成物の濃縮物が希釈された状態をいう。
本開示に係る洗浄剤組成物が濃縮物である場合、洗浄剤組成物の濃縮物中の成分Aの含有量は、樹脂マスク除去性向上の観点から、0.3質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、3質量%以上がよりさらに好ましく、そして、金属腐食抑制の観点から、10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましく、6質量%以下がさらに好ましく、5質量%以下がよりさらに好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物が濃縮物である場合、洗浄剤組成物の濃縮物中の成分Bの含有量は、樹脂マスク除去性向上の観点から、5質量%以上が好ましく、9質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましく、18質量%以上がよりさらに好ましく、そして、金属腐食抑制の観点から、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましく、15質量%以下がよりさらに好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物が濃縮物である場合、洗浄剤組成物の濃縮物中の成分Cの含有量は、金属腐食抑制の観点から、0.2質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、2質量%以上がよりさらに好ましく、そして、樹脂マスク除去性向上の観点から、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、2質量%以下がさらに好ましく、1.5質量%以下がよりさらに好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物が濃縮物である場合、洗浄剤組成物の濃縮物中の成分Dの含有量は、樹脂マスク除去性向上及び洗浄剤組成物を安定化する観点から、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましく、そして、同様の観点から、90質量%以下が好ましく、85質量%以下がより好ましく、80質量%以下がさらに好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物が濃縮物である場合、洗浄剤組成物の濃縮物中の成分Eの含有量は、樹脂マスク除去性向上の観点から、0.5質量%以上が好ましく、0.8質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、そして、同様の観点から、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましく、5質量%以下がよりさらに好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物の濃縮物のpHは、希釈後の洗浄性及び樹脂マスク除去性向上の観点から、10.0以上が好ましく、10.5以上がより好ましく、そして、希釈後の洗浄性及び金属腐食抑制の観点から、14以下が好ましく、13.5以下がより好ましく、12.0以下がさらに好ましい。
[被洗浄物]
本開示に係る洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、ドライフィルムレジスト等のネガ型樹脂マスクが付着した被洗浄物の洗浄に使用されうる。本開示に係る洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、一般的に金属腐食を抑制しながら洗浄することが難しいネガ型樹脂マスクが付着した被洗浄物の洗浄に好適に用いられうる。被洗浄物としては、例えば、電子部品及びその製造中間物が挙げられる。電子部品としては、例えば、プリント基板、ウエハ等の基板、銅板及びアルミニウム板等の金属板が挙げられる。前記製造中間物は、電子部品の製造工程における中間製造物であって、樹脂マスク処理後の中間製造物を含む。ネガ型樹脂マスクが付着した被洗浄物の具体例としては、例えば、ドライフィルムレジスト等のネガ型樹脂マスクを使用した半田付けやメッキ処理(銅メッキ、アルミニウムメッキ、ニッケルメッキ等)等の処理を行う工程を経ることにより、配線や接続端子等が基板表面に形成された電子部品等が挙げられる。本開示に係る洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、電子部品により微細な配線あるいは接続端子を形成する観点から、ネガ型樹脂マスクを用いて銅又はアルミメッキ処理して微細配線あるいはピラーが形成されたプリント基板及びウエハ、ネガ型樹脂マスクを用いてハンダバンプが形成されたプリント基板及びウエハに対して使用することが好ましく、ネガ型樹脂マスクを用いて銅又はアルミメッキ処理して微細配線あるいはピラーが形成されたプリント基板及びウエハに対して使用することがより好ましい。
[樹脂マスク洗浄方法]
本開示は、ネガ型樹脂マスクが付着した被洗浄物を本開示に係る洗浄剤組成物に接触させることを含む、ネガ型樹脂マスクの洗浄方法に関する(以下、本開示に係る洗浄方法ともいう)。本開示に係る洗浄方法は、一又は複数の実施形態において、ネガ型樹脂マスクが付着した被洗浄物を本開示に係る洗浄剤組成物で洗浄する工程を有する。被洗浄物に本開示に係る洗浄剤組成物を接触させる方法、又は、被洗浄物を本開示に係る洗浄剤組成物で洗浄する方法としては、例えば、洗浄剤組成物を入れた洗浄浴槽内へ浸漬することで接触させる方法や、洗浄剤組成物をスプレー状に射出して接触させる方法(シャワー方式)、浸漬中に超音波照射する超音波洗浄方法等が挙げられる。本開示に係る洗浄剤組成物は、希釈することなくそのまま洗浄に使用できる。本開示に係る洗浄方法は、洗浄剤組成物に被洗浄物を接触させた後、水でリンスし、乾燥する工程を含むことが好ましい。本開示に係る洗浄方法であれば、ドライフィルムレジスト等のネガ型樹脂マスクを効率よく除去できる。本開示に係る洗浄方法は、本開示に係る洗浄剤組成物の洗浄力が発揮されやすい点から、本開示に係る洗浄剤組成物と被洗浄物との接触時に超音波を照射することが好ましく、その超音波は比較的強いものであることがより好ましい。前記超音波の照射条件は、同様の観点から、例えば、26〜72kHz、80〜1500Wが好ましく、36〜72kHz、80〜1500Wがより好ましい。
[電子部品の製造方法]
本開示に係る電子部品の製造方法は、一又は複数の実施形態において、プリント基板、ウエハ、及び金属板から選ばれる少なくとも1つの電子部品に、ネガ型樹脂マスクを使用した半田付け及びメッキ処理の少なくとも1つの処理を行う工程、及び、前記ネガ型樹脂マスクが付着した電子部品を本開示に係る洗浄方法により洗浄する工程を含む。本開示に係る電子部品の製造方法は、本開示に係る洗浄方法による洗浄を行うことにより、金属の腐食を抑制しながら、電子部品に付着したネガ型樹脂マスクを効果的に除去できるため、信頼性の高い電子部品の製造が可能になる。さらに、本開示に係る洗浄方法による洗浄を行うことにより、電子部品に付着したネガ型樹脂マスクの除去が容易になることから、洗浄時間が短縮化でき、電子部品の製造効率を向上できる。
[キット]
本開示は、本開示に係る洗浄方法及び/又は本開示に係る電子部品の製造方法に使用するためのキットであって、本開示に係る洗浄剤組成物を構成する前記成分A〜Dのうちの少なくとも1成分が他の成分と混合されない状態で保管されている、キットに関する。本開示によれば、樹脂マスクの除去性に優れ、金属の腐食を抑制できる洗浄剤組成物が得られうるキットを提供できる。
本開示に係るキットとしては、例えば、前記成分Aを含有する溶液(第1液)と、成分B〜D並びに必要に応じて前記成分E及び前記その他の成分を含有する溶液(第2液)とが、相互に混合されていない状態で保存されており、これらが使用時に混合されるキット(2液型洗浄剤組成物)が挙げられる。前記第1液と前記第2液とが混合された後、必要に応じて水(成分D)を用いて希釈されてもよい。前記第1液及び第2液には、各々必要に応じて任意成分が含まれていてもよい。該任意成分としては、例えば、増粘剤、分散剤、防錆剤、塩基性物質、界面活性剤、高分子化合物、可溶化剤、酸化防止剤、防腐剤、消泡剤、抗菌剤等が挙げられる。
本開示はさらに以下の洗浄剤組成物、洗浄方法、製造方法に関する。
<1> 下記式(I)で表される化合物(成分A)、アミン(成分B)、炭素数1以上5以下のカルボン酸又はその塩(成分C)、及び水(成分D)を含有し、
成分Aの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、10質量%以上57.5質量%以下であり、
成分Bの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、20質量%以上75質量%以下であり、
成分Cの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、3質量%以上20質量%以下である、ネガ型樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物。
Figure 0006824719
上記式(I)において、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種であり、かつ、R1、R2、R3及びR4の少なくとも二つが、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種である。
<2> 洗浄剤組成物の使用時における成分Aの含有量が、1質量%以上6.5質量%以下であり、
洗浄剤組成物の使用時における成分Bの含有量が、1質量%以上10質量%以下であり、
洗浄剤組成物の使用時における成分Cの含有量が、0.5質量%以上2質量%以下である、<1>に記載の洗浄剤組成物。
<3> 成分Aの含有量は、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量(100質量%)に対して、15質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましい、<1>又は<2>に記載の洗浄剤組成物。
<4> 成分Aの含有量は、57.2質量%以下が好ましい、<1>から<3>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<5> 洗浄剤組成物の使用時における成分Aの含有量は、1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、2.5質量%以上がさらに好ましく、3質量%以上がよりさらに好ましい、<1>から<4>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<6> 洗浄剤組成物の使用時における成分Aの含有量は、6.5質量%以下が好ましく、6質量%以下がより好ましく、5.5質量%以下がさらに好ましく、5質量%以下がよりさらに好ましい、<1>から<5>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<7> 洗浄剤組成物が濃縮物である場合、洗浄剤組成物の濃縮物中の成分Aの含有量は、0.3質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、3質量%以上がよりさらに好ましい、<1>から<6>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<8> 洗浄剤組成物が濃縮物である場合、洗浄剤組成物の濃縮物中の成分Aの含有量は、10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましく、6質量%以下がさらに好ましく、5質量%以下がよりさらに好ましい、<1>から<7>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<9> 成分Bが、下記式(II)で表されるアミンである、<1>から<8>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
Figure 0006824719
上記式(II)において、R5は、水素原子、メチル基、エチル基及びアミノエチル基から選ばれる少なくとも1種を示し、R6は、水素原子、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、メチル基及びエチル基から選ばれる少なくとも1種を示し、R7は、アミノエチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種を示すか、あるいは、式(II)において、R5は、メチル基、エチル基、アミノエチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種を示し、R6とR7は互いに結合して式(II)中のN原子と共にピロリジン環又はピペラジン環を形成する。
<10> 成分Bの含有量は、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量(100質量%)に対して、22質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、28質量%以上がさらに好ましい、<1>から<9>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<11> 成分Bの含有量は、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量(100質量%)に対して、70質量%以下が好ましく、65質量%以下がより好ましい、<1>から<10>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<12> 洗浄剤組成物の使用時における成分Bの含有量は、1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、2.5質量%以上がさらに好ましく、3質量%以上がよりさらに好ましい、<1>から<11>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<13> 洗浄剤組成物の使用時における成分Bの含有量は、10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましく、6質量%以下がさらに好ましく、5質量%以下がよりさらに好ましい、<1>から<12>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<14> 洗浄剤組成物が濃縮物である場合、洗浄剤組成物の濃縮物中の成分Bの含有量は、5質量%以上が好ましく、9質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましく、18質量%以上がよりさらに好ましい、<1>から<13>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<15> 洗浄剤組成物が濃縮物である場合、洗浄剤組成物の濃縮物中の成分Bの含有量は、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましく、15質量%以下がよりさらに好ましい、<1>から<14>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<16> 成分Cの含有量は、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量(100質量%)に対して、4質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、6質量%以上がさらに好ましい、<1>から<15>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<17> 成分Cの含有量は、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量(100質量%)に対して、17質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい、<1>から<16>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<18> 洗浄剤組成物の使用時における成分Cの含有量は、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.4質量%以上がさらに好ましく、0.6質量%以上がよりさらに好ましい、<1>から<17>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<19> 洗浄剤組成物の使用時における成分Cの含有量は、2質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下がさらに好ましく、0.1質量%以下がよりさらに好ましい、<1>から<18>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<20> 洗浄剤組成物が濃縮物である場合、洗浄剤組成物の濃縮物中の成分Cの含有量は、0.2質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、2質量%以上がよりさらに好ましい、<1>から<19>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<21> 洗浄剤組成物が濃縮物である場合、洗浄剤組成物の濃縮物中の成分Cの含有量は、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、2質量%以下がさらに好ましく、1.5質量%以下がよりさらに好ましい、<1>から<20>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<22> 洗浄剤組成物の使用時における成分Dの含有量は、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましい、<1>から<21>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<23> 洗浄剤組成物の使用時における成分Dの含有量は、97質量%以下が好ましく、96質量%以下がより好ましく、95.5質量%以下がさらに好ましい、<1>から<22>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<24> 洗浄剤組成物が濃縮物である場合、洗浄剤組成物の濃縮物中の成分Dの含有量は、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましい、<1>から<23>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<25> 洗浄剤組成物が濃縮物である場合、洗浄剤組成物の濃縮物中の成分Dの含有量は、90質量%以下が好ましく、85質量%以下がより好ましく、80質量%以下がさらに好ましい、<1>から<24>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<26> さらに、下記式(III)で表される化合物(成分E)を含有する、<1>から<25>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
8−O−(CH2CH2O)n−H (III)
上記式(III)において、R8は、炭素数2以上8以下の炭化水素基を示し、nは付加モル数であって1以上5以下の整数である。
<27> 式(III)において、R8は、炭素数3以上7以下の炭化水素基が好ましく、炭素数4以上6以下のアルキル基がより好ましい、<26>に記載の洗浄剤組成物。
<28> 式(III)において、nは、2以上4以下が好ましく、2以上3以下がより好ましい、<26>又は<27>に記載の洗浄剤組成物。
<29> 成分Eの含有量は、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量(100質量%)に対して、0質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい、<26>から<28>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<30> 成分Eの含有量は、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量(100質量%)に対して、50質量%以下が好ましく、45質量部%以下がより好ましく、15質量%以下がさらに好ましく、10質量%以下がよりさらに好ましく、5質量%以下がよりさらに好ましい、<26>から<29>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<31> 洗浄剤組成物の使用時における成分Eの含有量は、0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、0.25質量%以上がさらに好ましい、<26>から<30>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<32> 洗浄剤組成物の使用時における成分Eの含有量は、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、2質量%以下がさらに好ましく、1質量%以下がよりさらに好ましい、<26>から<31>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<33> 洗浄剤組成物が濃縮物である場合、洗浄剤組成物の濃縮物中の成分Eの含有量は、0.5質量%以上が好ましく、0.8質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましい、<26>から<32>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<34> 洗浄剤組成物が濃縮物である場合、洗浄剤組成物の濃縮物中の成分Eの含有量は、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましく、5質量%以下がよりさらに好ましい、<26>から<33>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<35> 少なくとも、前記化合物(成分A)、前記アミン(成分B)、前記カルボン酸又はその塩(成分C)、及び前記水(成分D)を配合してなる、<1>から<25>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<36> 少なくとも、前記化合物(成分A)、前記アミン(成分B)、前記カルボン酸又はその塩(成分C)、前記水(成分D)及び前記化合物(成分E)を配合してなる、<26>から<34>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<37> 洗浄剤組成物の使用時におけるpHは、10.0以上が好ましく、10.5以上がより好ましく、そして、14以下が好ましく、13.5以下がより好ましく、12.0以下がさらに好ましい、<1>から<36>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<38> 洗浄剤組成物が濃縮物である場合、洗浄剤組成物の濃縮物のpHは、10.0以上が好ましく、10.5以上がより好ましく、そして、14以下が好ましく、13.5以下がより好ましく、12.0以下がさらに好ましい、<1>から<37>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<39> ネガ型樹脂マスクが付着した被洗浄物を<1>から<38>のいずれかに記載の洗浄剤組成物で洗浄する工程を含む、ネガ型樹脂マスクの洗浄方法。
<40> 被洗浄物が、電子部品の製造中間物である、<39>に記載の洗浄方法。
<41> プリント基板、ウエハ、及び金属板から選ばれる少なくとも1つの電子部品に対し、ネガ型樹脂マスクを使用した半田付け及びメッキ処理のいずれか少なくとも1つの処理を行う工程、及び、前記電子部品を<39>又は<40>のいずれかに記載の洗浄方法により洗浄する工程を含む、電子部品の製造方法。
<42> <1>から<38>のいずれかに記載の洗浄剤組成物の、電子部品の製造への使用。
<43> <1>から<38>のいずれかに記載の洗浄剤組成物を構成する前記成分A〜Dのうちの少なくとも1成分が他の成分と混合されない状態で保管されている、キット。
以下に、実施例により本開示を具体的に説明するが、本開示はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
1.洗浄剤組成物の調製(実施例1〜9及び比較例1〜8)
500mLガラスビーカーに有効分換算でAH212(成分A)40g、モノエタノールアミン(成分B)20g、ギ酸(成分C)5.68g及び水(成分D)434.32gを添加し、それを攪拌して均一に混合することにより、実施例1の洗浄剤組成物を調製した。そして、実施例2〜9及び比較例1〜8の洗浄剤組成物を、実施例1と同様の方法により、表1に示す組成比で調製した。各洗浄剤組成物の各成分の含有量(質量%、有効分)及びpHを表1に示した。
pHは、25℃における洗浄剤組成物のpHであり、pHメータ(亜電波工業株式会社、HM−30G)を用いて測定した値であり、pHメータの電極を洗浄剤組成物に浸漬して40分後の数値である。
洗浄剤組成物の成分として下記のものを使用した。
・ジメチルビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド(成分A)(四日市合成株式会社製、AH212(50%水溶液))
・トリス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムヒドロキシド(成分A)(東京化成工業株式会社製、45−50%水溶液)
・テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(非成分A)(昭和電工株式会社製、TMAH(25%))
・2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(非成分A)(東京化成工業株式会社製、コリン(48−50%水溶液))
・モノエタノールアミン(成分B)(株式会社日本触媒製)
・モノイソプロパノールアミン(成分B)(三井化学ファイン株式会社製)
・ギ酸(成分C)(株式会社朝日化学工業所製、ギ酸88%)
・水(成分D)(オルガノ株式会社製純水装置G−10DSTSETで製造した1μS/cm以下の純水)
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル(成分E)(日本乳化剤株式会社製、ブチルジグリコール(BDG))
2.洗浄剤組成物の評価
調製した実施例1〜9及び比較例1〜8の洗浄剤組成物の樹脂マスク除去性、金属腐食性を評価した。
[テストピースの作製]
ネガ型厚膜レジスト形成用感光性フィルム (日立化成株式会社製、フォテック HM−4075、45mm×60mm×75μm)を銅板(太佑機材株式会社製、C1100P、55mm×75mm×1mm)の表面に下記条件でラミネートして、露光処理して硬化したテストピースを作製する。このテストピースをテストピース1とする。同様にして、ネガ型厚膜レジスト形成用感光性フィルム (旭化成工業株式会社製、45mm×60mm×75μm)を用いてテストピース2を作製する。
・ラミネート:クリーンローラー(株式会社レヨーン工業製、RY−505Z)及び真空アプリケータ(ローム&ハース社製、VA7024/HP5)を用いてローラー温度50℃、ローラー圧1.4Bar、処理時間30秒で行う。
・露光処理:プリント基板用直接描画装置(株式会社SCREENグラフィックアンドプレシジョンソリューションズ製、Mercurex LI−9500)を用い、露光量150mJ/cm2で露光を行う。
[樹脂マスク除去性評価]
60℃に加温した各洗浄剤組成物を液全体が動く程度に撹拌した状態で、テストピース1又はテストピース2を浸漬し、樹脂マスクの剥離状態を目視により観察し、樹脂マスクが完全に剥離するまでに要した時間を剥離時間(分)として計測した。計測結果を表1に示す。剥離時間が短いほど、樹脂マスクの除去性が高いことを示す。
[金属腐食の評価]
60℃に加温した各洗浄剤組成物50mLに、銅板(太佑機材株式会社製、C1100P、50mm×20mm×0.8mm)又はアルミニウム板(太佑機材株式会社製、A1050P(アルマイト処理)、40mm×30mm×0.8mm)を浸漬し、液全体が動く程度に20分間撹拌し、洗浄剤組成物中に溶出した銅(Cu)及びアルミニウム(Al)の溶解量を測定する。得られた溶解量を浸漬時間で除することにより、Cu及びAlの溶解速度を算出する。結果を表1に示す。溶解速度が速いほど腐食性が高い(金属腐食の進行が速い)ことを示す。溶解速度が遅いほど金属腐食の進行が遅く、腐食抑制効果(防食性)が高いことを示す。
<銅及びアルミニウムの溶解量測定>
洗浄剤組成物中に溶出した銅及びアルミニウムの溶解量について、次のようにして測定する。先ず、洗浄剤組成物0.1gを20mL試験管(PP製)に精秤し、純水で10gにメスアップし測定試料を調製した。そして、測定試料中の銅及びアルミニウムの濃度をICP発光分析装置(パーキンエルマー社製、Optima5300)を用いて測定した。
Figure 0006824719
上記表1に示すとおり、実施例1〜9の洗浄剤組成物は、成分A〜Cの少なくともいずれか1つの成分を含まない比較例1〜5に比べて、樹脂マスク除去性に優れると同時に金属の腐食が抑制されていた。また、実施例1〜9の洗浄剤組成物は、成分Aの含有量が少ない比較例6に比べて、樹脂マスクの除去性に優れ、成分Aの含有量が多い比較例7に比べて、アルミニウムに対する防食性に優れる。さらに、実施例1〜9の洗浄剤組成物は、成分Bの含有量が多い比較例8に比べて、銅に対する防食性に優れる。
本開示を用いることにより、金属の腐食を抑制しながら、ネガ型樹脂マスクを効率よく除去できる。よって、本開示の洗浄剤組成物は、電子部品の製造工程で用いられる洗浄剤組成物として有用であり、ネガ型樹脂マスクが付着した電子部品の洗浄工程の短縮化及び製造される電子部品の性能・信頼性の向上が可能となり、半導体装置の生産性を向上できる。

Claims (9)

  1. 下記式(I)で表される化合物(成分A)、アミン(成分B)、炭素数1以上5以下のカルボン酸又はその塩(成分C)、及び水(成分D)を含有し、
    成分Aの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、10質量%以上57.5質量%以下であり、
    成分Bの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、20質量%以上75質量%以下であり、
    成分Cの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、質量%以上20質量%以下であり、
    成分Aが、ジメチルビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシドを含有する、ネガ型樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物。
    Figure 0006824719
    上記式(I)において、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種であり、かつ、R1、R2、R3及びR4の少なくとも二つが、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種である。
  2. 洗浄剤組成物の使用時における成分Aの含有量が、1質量%以上質量%以下であり、
    洗浄剤組成物の使用時における成分Bの含有量が、質量%以上質量%以下であり、
    洗浄剤組成物の使用時における成分Cの含有量が、0.4質量%以上2質量%以下である、請求項1に記載の洗浄剤組成物。
  3. 成分Bが、下記式(II)で表されるアミンである、請求項1又は2に記載の洗浄剤組成物。
    Figure 0006824719
    上記式(II)において、R5は、水素原子を示し、R6は、水素原子、ヒドロキシエチル基メチル基及びエチル基から選ばれる少なくとも1種を示し、R7ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種を示す。
  4. さらに、下記式(III)で表される化合物(成分E)を含有する、請求項1からのいずれかに記載の洗浄剤組成物。
    8−O−(CH2CH2O)n−H (III)
    上記式(III)において、R8は、炭素数2以上8以下の炭化水素基を示し、nは付加モル数であって1以上5以下の整数である。
  5. 少なくとも、前記化合物(成分A)、前記アミン(成分B)、前記カルボン酸又はその塩(成分C)、及び前記水(成分D)を配合してなる、請求項1から3いずれかに記載の洗浄剤組成物。
  6. 少なくとも、前記化合物(成分A)、前記アミン(成分B)、前記カルボン酸又はその塩(成分C)、前記水(成分D)及び前記化合物(成分E)を配合してなる、請求項4に記載の洗浄剤組成物。
  7. ネガ型樹脂マスクが付着した被洗浄物を請求項1から6のいずれかに記載の洗浄剤組成物を使用して洗浄する工程を含み、使用時に成分A〜成分Dが使用時における含有量になるようにして使用する、ネガ型樹脂マスクの洗浄方法。
  8. 被洗浄物が、電子部品の製造中間物である、請求項7に記載の洗浄方法。
  9. プリント基板、ウエハ、及び金属板から選ばれる少なくとも1つの電子部品に対し、ネガ型樹脂マスクを使用した半田付け及びメッキ処理のいずれか少なくとも1つの処理を行う工程、及び、前記電子部品を請求項7又は8に記載の洗浄方法により洗浄する工程を含む、電子部品の製造方法。
JP2016242411A 2015-12-28 2016-12-14 ネガ型樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物 Active JP6824719B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015257172 2015-12-28
JP2015257172 2015-12-28

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017120400A JP2017120400A (ja) 2017-07-06
JP6824719B2 true JP6824719B2 (ja) 2021-02-03

Family

ID=59272682

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016242411A Active JP6824719B2 (ja) 2015-12-28 2016-12-14 ネガ型樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6824719B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6924690B2 (ja) * 2017-12-21 2021-08-25 花王株式会社 樹脂マスク剥離洗浄方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7825079B2 (en) * 2008-05-12 2010-11-02 Ekc Technology, Inc. Cleaning composition comprising a chelant and quaternary ammonium hydroxide mixture
US8101561B2 (en) * 2009-11-17 2012-01-24 Wai Mun Lee Composition and method for treating semiconductor substrate surface
JP2014170927A (ja) * 2013-02-06 2014-09-18 Mitsubishi Chemicals Corp 半導体デバイス用基板洗浄液及び半導体デバイス用基板の洗浄方法
CN110225667B (zh) * 2013-09-11 2023-01-10 花王株式会社 树脂掩模层用洗涤剂组合物及电路基板的制造方法
JP6277511B2 (ja) * 2013-10-18 2018-02-14 パナソニックIpマネジメント株式会社 レジスト剥離液

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017120400A (ja) 2017-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5857740B2 (ja) 鉛フリーハンダ水溶性フラックス除去用洗浄剤、除去方法及び洗浄方法
JP6860276B2 (ja) 樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物
JP6824719B2 (ja) ネガ型樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物
TWI795433B (zh) 用於移除乾膜光阻的剝離組成物及使用所述組成物的剝離方法
JP6924690B2 (ja) 樹脂マスク剥離洗浄方法
WO2020022491A1 (ja) 洗浄方法
WO2021210599A1 (ja) 基板の洗浄方法
JP6670100B2 (ja) 樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物
JP7020905B2 (ja) 樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物
WO2022114110A1 (ja) 樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物
JP7420664B2 (ja) 樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物
JP7490834B2 (ja) 樹脂マスクの剥離方法
JP2022043812A (ja) 樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物
JP7132214B2 (ja) 樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物
JP2023097928A (ja) 樹脂マスクの剥離方法
WO2022050386A1 (ja) 基板の洗浄方法
JP2023097933A (ja) 樹脂マスクの剥離方法
JP2023172703A (ja) 洗浄方法
JP2024049897A (ja) 洗浄方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210113

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6824719

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250