JP6822658B2 - 回転駆動装置及び回転駆動方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1に示される多方向駆動装置では、XYステージを有する被駆動体と、該被駆動体の表面に接触して該被駆動体を第1の方向に駆動する第1駆動力伝達部と、該被駆動体の他の部分に接触して該被駆動体を第1の方向とは異なる第2の方向に駆動する第2駆動力伝達部と、を具備する。
また、上記多方向駆動装置では、被駆動体と第1駆動力伝達部とが歯車の歯筋方向に相互変位であり、該被駆動体と第2駆動力伝達部とが歯車の歯筋方向に相互変位可能となっており、これにより該被駆動体に設置される被作動体の角度を自在に調整できる。
また、特許文献1に関連した技術として、2組のラック&ピニオン機構によりX方向又はY方向に被駆動体を動かす構成も提案されてはいるが、複数のラック&ピニオン機構を使用することで全体構成が複雑化し、かつ製作コストもアップするという問題も生じていた。
本発明は、互いに間隔をおいて配置されてその面上に一の方向及びこれと交差する他の方向へそれぞれ配置された凹凸部をそれぞれ有する複数の平面部材と、これら複数ある各平面部材にそれぞれ設けられて、前記一の方向へ並ぶ凹凸部と噛み合って一の方向へ該平面部材を移動させる一の駆動機構、及び前記他の方向へ並ぶ凹凸部を噛み合って他の方向へ該平面部材を移動させる他の駆動機構からなる駆動部と、前記複数の平面部材と略並行に設けられて、該平面部材を貫通する方向に向けられた連結部材を介して該平面部材にそれぞれ接続される被作動体と、を具備することを特徴とする。
図1は本発明に係る回転駆動装置1の全体構成を示す図であって、互いに間隔をおいて配置されかつ全体が板状に形成された複数の平面部材2と、該平面部材2にそれぞれ設けられた駆動部3と、該平面部材2に設けられた被作動体4とを有する。
なお、図1には、2つの平面部材2が設置され、これら2つの平面部材2に個別に独立した駆動部3が設置された例が示されている。
本例では、互いに間隔をおいて2つの平面部材2が設けられているが、その平面部材2のそれぞれに凹凸部5が形成されている。
本例では、2つの平面部材2のそれぞれに、一方向駆動機構6及び他方向駆動機構7を有する駆動部3が設けられている。
また、これら一方向駆動機構6及び他方向駆動機構7はベース部材M上に固定されている。
なお、この被作動体4には、サイネージ、ゲーム等に使用されるディスプレイ又は表示媒体などが装着される。
その結果、各平面部材2に連結部材8を介して接続された被作動体4では、一方向駆動機構6及び/又は他方向駆動機構7の選択的駆動に基づき、矢印(イ)〜(ホ)に示されるような、上下動、左斜め動、右斜め動、左右動、回転及び揺動という動作を行うことができる。これにより被作動体4に多様な動作をさせて躍動感のある演出を行うことが可能である。
また、本発明の回転駆動装置1では、複数の平面部材2毎に駆動部3が設置されているので、動力を分散することができ、これにより駆動機構6,7にトルクの比較的小さい駆動モータを使用することが可能となり、コスト削減、省スペース化を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る構成について図2〜図11を参照して説明する。
図2は本発明の第1実施形態に係る回転駆動装置100の全体構成を示す図であって、互いに間隔をおいて配置されかつ全体が板状に形成された複数の平面部材10と、平面部材10にそれぞれ設けられた駆動部11と、平面部材10に設けられた被作動体12とを有する。
なお、図2には、2つの平面部材10が設置され、これら2つの平面部材10に個別に独立して駆動部11が設置された例が示されている。
この平面ギヤGは全体形状が略正方形状又は長方形状に形成されており、その一辺が略45°傾いた状態で配置されている。
また、平面ギヤG上の一の方向(矢印A方向)及びこれと交差する他の方向(矢印B方向)は、該平面ギヤGの表面に沿う方向でもある。
また、この平面ギヤGは、基台となるベース部材Mに設けられたスライド機構20を介して、該ベース部材Mに対して、一の方向(矢印A方向)及びこれと交差する他の方向(矢印B方向)にスライド可能としているが、これについては後述する。
本例では、2つの平面ギヤGが設けられており、その平面ギヤGのそれぞれに、一方向駆動機構14及び他方向駆動機構15を有する駆動部11が設けられている。
また、これら駆動モータ16,17の駆動軸は、平面ギヤGにおけるマトリックス状の山歯13の配列に対応して互いに直交する位置関係に設けられている。
スライド機構20は、中央に開口21Aを有するスライド板21を具備している。このスライド板21の上下面には、ベース部材Mに対してスライド板21を矢印A方向、矢印B方向に相対移動させるための凸部22及び凹状溝23、凸部24及び凹状溝25が設けられている。
また、スライド板21の中央に位置する開口21Aには、駆動機構14,15の歯車18,19が位置している。
そして、以上の構成に基づき、一方向駆動機構14の歯車18が駆動されて、平面ギヤGがベース部材Mに対して矢印A方向にスライドされた場合には、他方向駆動機構15の歯車19が平面ギヤG上を滑る、すなわち平面ギヤG上の山歯13が他方向駆動機構15の歯車19間を相対移動する。
同様に、他方向駆動機構15の歯車19が駆動されて、平面ギヤGがベース部材Mに対して矢印B方向にスライドされた場合には、一方向駆動機構14の歯車18が平面ギヤG上を滑る、すなわち平面ギヤG上の山歯13が一方向駆動機構14の歯車18間を相対移動する。
以上のような一方向駆動機構14及び他方向駆動機構15の動作により、ベース部材Mに対して平面ギヤGを矢印A方向又は矢印B方向にスライド可能とする。
被作動体12は、複数の平面ギヤGと略並行に設けられたものであって、平面ギヤGを貫通する方向に向けられた受動軸としての連結部材30を介して平面ギヤGにそれぞれ接続されている。この被作動体12には、サイネージ、ゲーム等に使用されるディスプレイ又は表示媒体などが設置される受け部材31(図6参照)が設置されている。なお、この受け部材31は連結部材30の先端部に位置している。
また、連結部材30には、平面ギヤG又は被作動体12との間にベアリング(図示略)が介在されている。このベアリングは、連結部材30を介して、平面ギヤGに対して被作動体12を回動自在に支持するものであって、平面ギヤGが駆動された場合に、その駆動力を被作動体12に円滑に伝達するために使用される。
本例では、2つの駆動機構14,15が設けられているので、これらを支持するベース部材Mも2枚設けられている。
これらベース部材Mは、枠材40により支持されかつ全体として平面をなす位置関係に配置されているものであって、これらベース部材Mの枠材40の間には、平面ギヤGが回転又は移動した際に生じる歪を吸収する緩衝材41が設置されている。
また、緩衝材41は、複数ある連結部材30に設置されたベアリング(図示略)間の微妙な距離変化を吸収し、これにより該ベアリングに負荷が掛かり、平面ギヤGに破損が生じることを防止する役目もある。
なお、緩衝材41は、図7(A)に示されるようにベース部材Mの端部を包むように枠材40の間に配置されているが、これに限定されず、図7(B)に示されるようにベース部材Mの端部端面のみに配置しても良い。
その結果、各平面ギヤGに連結部材30を介して接続された被作動体12では、一方向駆動機構14及び/又は他方向駆動機構15の選択的駆動に基づき、矢印(イ)〜(ヘ)に示されるような、上下動、左斜め動、右斜め動、左右動、回転及び揺動という動作を行うことができる。また平面ギアGが鉛直方向に対して45°傾いて配置されているので、全部の重力を受ける上下方向への移動に伴う負荷を一方駆動機構14と他方駆動機構15とに均等に分散させて、片方への負荷の集中を避けることができる。例えば、これらの駆動機構として定格トルクが同一のモータを使用することができる。
なお、ここで言う選択的駆動とは、左右両側に位置する駆動機構14,15の駆動モータ16,17のいずれかの駆動(いずれか1つ駆動、組み合わせて駆動)するケースとともに、全てが同時に駆動するケースも含むものとする。
また、第1実施形態の回転駆動装置100では、図10に示されるように、2つの平面ギヤGを上下方向となる矢印(イ)方向に選択的に移動することにより、該平面ギヤGに連結される被作動体12を矢印(ホ)方向に回転させることができる。
さらに、第1実施形態の回転駆動装置100では、図11に示すように、矢印(イ)方向への平面ギヤGの上下動を連続して行うことにより、該平面ギヤGに連結される被作動体12を矢印(ヘ)で示すように回転、揺動させることができる。
例えば、第1実施形態に係る回転駆動装置100では、平面ギヤGと、平面ギヤGの面上一の方向(矢印A方向)及びこれと直交する他の方向(矢印B方向)へそれぞれ配置された山歯13とからなる平面ギヤGを使用することで、被作動体12として設置された液晶ディスプレイを色々な方向に動作させることができる。被作動体12として設置された液晶ディスプレイを立てた状態で、パネル面と略平行な方向に、上下、左右、斜め、円を描く動作、さらには液晶ディスプレイの中心を中心に液晶ディスプレイの左右が交互に上下に動く動作をさせることができ、これにより多様な演出を行うことができる。
また、第1実施形態に係る回転駆動装置100では、歩行者がこの装置を持った状態で、地図ナビとの連携で、右の道に行くときは被作動体12を右に移動する動作させ、また、斜め右上のときには、被作動体12を斜めに移動する動作を行わせることができる。これにより目が不自由な歩行者であっても、動く被作動体12に直接に触れることで、より分かり易い誘導が可能となる。
また、第1実施形態に係る回転駆動装置100によれば、複数の平面ギヤG毎に駆動部11が設置されているので、動力を分散することができ、これによりトルクの比較的小さい駆動モータを使用することが可能となり、コスト削減、省スペース化を図ることができる。
本発明の第2実施形態に係る構成について図12を参照して説明する。
第2実施形態に係る回転駆動装置101が、第1実施形態に係る回転駆動装置100と構成を異にする点は、平面部材10として設けられた平面ギヤGが設置される角度である。すなわち、本実施形態では、平面ギヤGは略正方形状又は長方形状に形成されており、その一辺が水平又は垂直に配置されている。
その結果、各平面ギヤGに連結部材30を介して接続された被作動体12では、一方向駆動機構14及び他方向駆動機構15を同時に同じ方向に駆動することにより、矢印(イ)方向、矢印(ニ)方向、に示される上下動/水平動という動作を行うことができる。これにより平面ギヤGに連結される被作動体12に多様な動作をさせることができ、様々な演出を行うことができる。
また、平面ギヤGの全体形状は四角形状であることに限定されず、三角形状、五角形状であっても良く、特定形状に限定されるものではない。
2 平面部材
3 駆動部
4 被作動体
5 凹凸部
6 一方向駆動機構
7 多方向駆動機構
8 連結部材
10 平面部材
11 駆動部
12 被作動体
13 山歯
14 一方向駆動機構
15 多方向駆動機構
18 歯車
19 歯車
20 スライド機構
30 連結部材
41 緩衝材
100 回転駆動機構
101 回転駆動機構
G 平面ギヤ
M ベース部材
Claims (10)
- 互いに間隔をおいて配置されてその面上に一の方向及びこれと交差する他の方向へそれぞれ配置された凹凸部をそれぞれ有する複数の平面部材と、
これら複数ある各平面部材にそれぞれ設けられて、前記一の方向へ並ぶ凹凸部と噛み合って一の方向へ該平面部材を移動させる一の駆動機構、及び前記他の方向へ並ぶ凹凸部を噛み合って他の方向へ該平面部材を移動させる他の駆動機構からなる駆動部と、
前記複数の平面部材と略並行に設けられて、該平面部材を貫通する方向に向けられた連結部材を介して該平面部材にそれぞれ接続される被作動体と、を具備することを特徴とする回転駆動装置。 - 前記平面部材は、上面の一の方向及びこれと直交する他の方向へそれぞれ延びるマトリックス状の凹凸部を有する平面ギヤであり、
前記駆動部となる一の駆動機構及び他の駆動機構では、該平面ギヤに噛合されかつ互いに直交する回転軸を中心に駆動回転される駆動歯車が具備されることを特徴とする請求項1に記載の回転駆動装置。 - 前記平面ギヤ上に形成された一の方向及びこれと直交する他の方向へそれぞれ配置された凹凸部は、マトリックス状に配置された山歯により形成されることを特徴とする請求項2に記載の回転駆動装置。
- 前記平面ギヤに設けられて該平面ギヤを一の方向及び他の方向へ駆動する駆動部は、各平面ギヤに対応して設けられたベース部材上にそれぞれ支持されていることを特徴とする請求項2又は3のいずれか1項に記載の回転駆動装置。
- 前記各平面ギヤの駆動部を支持するベース部材間には、該平面ギヤが移動した際の歪を吸収する緩衝材が設置されていることを特徴とする請求項4に記載の回転駆動装置。
- 前記ベース部材と前記平面部材との間には、該平面部材を一の方向及び他の方向へ移動自在とするスライド機構が設置されていることを特徴とする請求項4又は5のいずれか1項に記載の回転駆動装置。
- 前記連結部材は、前記平面部材を貫通する方向に向けられかつその先端部にて被作動体を支持する受動軸であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の回転駆動装置。
- 前記平面ギヤは略正方形状又は長方形状に形成され、水平又は垂直に対して傾斜して配置されていることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の回転駆動装置。
- 前記平面ギヤの一辺が水平又は垂直に対して45°傾いて配置されていることを特徴とする請求項8に記載の回転駆動装置。
- 面上の一の方向及びこれと交差する他の方向へそれぞれ配置された凹凸部を有する第1平面部材を、該凹凸部を介して駆動される第1駆動部により一の方向及び他の方向に移動させる工程と、
前記第1平面部材と間隔をおいて配置されかつ面上の一の方向及びこれと交差する他の方向へそれぞれ配置された凹凸部を有する第2平面部材を、該凹凸部を介して駆動される第2駆動部により一の方向及び他の方向に移動させる工程と、
前記工程を選択的に実行することにより、前記第1及び第2平面部材を貫通する方向に向けられた連結部材を介してこれら平面部材に接続された被作動体を回転又は揺動させる
工程と、を有することを特徴とする回転駆動方法。
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