JP2016070362A - 滑り材及び支承装置 - Google Patents

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直也 前村
洋一 長峰
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洋一 長峰
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Chisato Tanabe
智里 田邊
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Abstract

【課題】相対移動した上部構造物と下部構造物を元の位置に戻した際に、上部構造物と下部構造物との間に配置した摺動部材を元の支持位置に復帰させることができる支承装置を提供すること。【解決手段】上部構造物2及び下部構造物3におけるそれぞれの対向部分の間に配設し、一方向の可動方向Lに可動支承する一方向可動支承装置1を、上部構造物2の底面に配置した上側スライドプレート22と、下部構造物3の上面に配置した下側スライドプレート32と、上側スライドプレート22,32同士の間に配置し、上底面にベアリング12を備えたベースポット10とで構成するとともに、上部構造物2及び下部構造物3の相対移動を、可動方向Lにおけるベースポット10に対する一方側と他方側において同可動距離となるように規制する、上側ラックギア25及び下側ラックギア35の両方に噛合する円形歯車13をベースポット10に備えた。【選択図】図3

Description

この発明は、例えば、上部構造物及び下部構造物の対向部分の間に配設し、一方向に移動可能に支承する支承装置に関する。
従来より、例えば、ビル、橋梁、あるいは固定構造物同士を接続する接続部分等の振動や相対変位が生じる構造物において、一方向に移動可能に支承する支承装置があり、さらには、所定の可動範囲に対して滑り面を小型化するために、二面滑り支承、あるいは両面滑り支承と呼ばれる支承装置が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載の支承装置は、上下方向に離間する上部構造物と下部構造物との対向部分における対向する滑り板の間に、滑り機能を上下に有する滑動子を挟み込んで構成することによって、上部構造物及び下部構造物が滑動子(摺動部材)に対して可動方向における一方側と他方側とに相対移動するため、例えば、通常の下沓を備えた下部構造物に対して上沓を備えた上部構造物が摺動する支承装置に比べて、滑り面の大きさに対する可動範囲が大きくなるとされている。
しかしながら、特許文献1に記載の支承装置の場合、滑り面の大きさに対する可動範囲が大きくなるものの、上部構造物と下部構造物との間に配置した滑動子(摺動部材)が上部構造物と下部構造物との両方に対して摺動するため、相対移動した上部構造物を下部構造物に対して元の相対移動していない位置に戻す際に、滑動子(摺動部材)が元の位置に戻らないおそれがあった。このように、滑動子(摺動部材)が元の位置に戻らない場合、つまり、滑動子(摺動部材)を介して下部構造物で支持する上部構造物の重心位置から偏心した位置に滑動子(摺動部材)が位置することとなり、支持条件が異なり、十分な支持性能が得られないおそれがあった。
特開平11−210826号公報
そこで本発明では、相対的に移動した上部構造物と下部構造物を元の位置に戻した際に、上部構造物と下部構造物との間に配置した摺動部材を元の支持位置に復帰させることができる支承装置を提供することを目的とする。
この発明は、上部構造物及び下部構造物におけるそれぞれの対向部分の間に配設し、一方向の可動方向に可動支承する支承装置であって、上部構造物の底面に配置した上側滑り面材と、下部構造物の上面に配置した下側滑り面材と、前記上側滑り面材及び前記下側滑り面材の間に配置し、上面と底面とに滑り面を備えた摺動部材と、前記上部構造物及び前記下部構造物の移動を、前記可動方向における前記摺動部材に対する一方側と他方側において同可動距離となるように規制する可動規制手段とを備えたことを特徴とする。
この発明により、前記上部構造物及び前記下部構造物の移動を、前記可動方向における前記摺動部材に対する一方側と他方側において同可動距離となるように規制することができる。つまり、前記上部構造物及び前記下部構造物は、摺動部材に対して共に相対移動する。
また、前記可動方向における前記摺動部材に対する一方側と他方側において同可動距離となるように可動規制手段によって可動が規制された前記上部構造物及び前記下部構造物の相対移動を解消する方向に移動させて元の位置に戻す場合であっても、可動規制手段により、前記可動方向における前記摺動部材に対する一方側と他方側において同可動距離となるように規制されているため、摺動部材を上部構造物及び下部構造物に対する相対的な元の支持位置に復帰させることができる。
この発明の態様として、前記可動規制手段を、前記上部構造物に備え、前記可動方向に沿って列状に配置したギアを有する上側ラックギアと、前記下部構造物に備え、前記可動方向に沿って列状に配置したギアを有する下側ラックギアと、前記摺動部材に備え、可動方向に対して直交する回転軸を中心として回転するとともに、前記上側ラックギア及び前記下側ラックギアの両方に噛合する円形歯車機構とで構成することができる。
上述円形歯車機構は、前記上側ラックギア及び前記下側ラックギアの両方に噛合する1つの円形歯車、複数の円形歯車を組み合わせ、前記上側ラックギア及び前記下側ラックギアに同方向且つ同回転速度で回転する異なる円形歯車が噛合する機構とすることができる。
この発明により、ラック・アンド・ピニオン構造を構成することができ、前記上部構造物及び前記下部構造物の相対移動を、前記可動方向における前記摺動部材に対する一方側と他方側において同可動距離となるように確実に規制することができ、相対的に移動した上部構造物と下部構造物を元の位置に戻した際に、上部構造物と下部構造物との間に配置した摺動部材を元の支持位置に確実に復帰させることができる。
具体的には、前記可動方向に沿って列状に配置したギアを有する上側ラックギアを前記上部構造物に備えるとともに、前記可動方向に沿って列状に配置したギアを有する下側ラックギアを前記下部構造物に備え、前記上側ラックギア及び前記下側ラックギアの両方に噛合し、可動方向に対して直交する回転軸を中心として回転する円形歯車機構を前記摺動部材に備えたことによって、例えば、下部構造物に対して上部構造物が可動方向に相対移動すると、上側ラックギア及び下側ラックギアに噛合する円形歯車機構は、可動方向に対して直交する回転軸を中心として回転する。可動方向に対して直交する回転軸を介して、回転する円形歯車機構を備えた前記摺動部材は、上記可動方向の相対移動の移動量に対して半分の移動量で同方向に移動する。
つまり、摺動部材に対して、例えば、前記上部構造物が前記摺動部材に対して可動方向における一方側に相対移動すると、前記下部構造物は前記摺動部材に対して可動方向における他方側に同移動量で相対移動することとなる。
同様に、相対的に移動した上部構造物と下部構造物を元の位置に戻す、つまり相対移動を解消するように、下部構造物に対して上部構造物を他方側に相対移動させる場合も、可動方向に対して直交する回転軸を介して、回転する円形歯車機構を備えた前記摺動部材は、相対移動を解消する方向の移動量に対して半分の移動量で同方向に移動する。つまり、摺動部材に対して、例えば、前記上部構造物が前記摺動部材に対して相対移動を解消する他方側に移動すると、前記下部構造物は前記摺動部材に対して可動方向における一方側に同移動量で移動することとなり、摺動部材を、前記上部構造物及び前記下部構造物に対する相対的な元の支持位置に確実に復帰させることができる。
またこの発明の態様として、前記可動規制手段を、前記摺動部材に備え、可動方向に対して直交する枢動軸を中心として枢動するとともに、前記枢動軸より一方側を前記上部構造物に対して枢動可能に接続し、他方側を前記下部構造物に対して枢動可能に接続する回動規制部材で構成することができる。
この発明により、前記上部構造物及び前記下部構造物の移動を、前記可動方向における前記摺動部材に対する一方側と他方側において同可動距離となるように確実に規制することができ、相対的に移動した上部構造物と下部構造物を元の位置に戻した際に、上部構造物と下部構造物との間に配置した摺動部材を元の支持位置に確実に復帰させることができる。
具体的には、前記摺動部材に備え、可動方向に対して直交する枢動軸を中心として枢動するとともに、前記枢動軸より一方側を前記上部構造物に対して枢動可能に接続し、他方側を前記下部構造物に対して枢動可能に接続する回動規制部材を備えたことによって、例えば、下部構造物に対して上部構造物が可動方向に相対移動すると、前記枢動軸より一方側を前記上部構造物に対して枢動可能に接続し、他方側を前記下部構造物に対して枢動可能に接続する回動規制部材は、可動方向に対して直交する枢動軸を中心として枢動し、枢動軸を介して、回動規制部材を備えた前記摺動部材は、上記可動方向の相対移動の移動量に対して半分の移動量で同方向に移動する。
つまり、摺動部材に対して、例えば、前記上部構造物が前記摺動部材に対して可動方向における一方側に相対移動すると、前記下部構造物は前記摺動部材に対して可動方向における他方側に同移動量で相対移動することとなる。
同様に、相対的に移動した上部構造物と下部構造物を元の位置に戻す、つまり相対移動を解消するように、下部構造物に対して上部構造物を他方側に移動させる場合も、枢動する回動規制部材枢動軸を介して備えた前記摺動部材は、相対移動を解消する方向の移動量に対して半分の移動量で同方向に移動する。つまり、摺動部材に対して、例えば、前記上部構造物が前記摺動部材に対して相対移動を解消する他方側に移動すると、前記下部構造物は前記摺動部材に対して可動方向における一方側に同移動量で移動することとなり、摺動部材を、前記上部構造物及び前記下部構造物に対する相対的な元の支持位置に確実に復帰させることができる。
なお、回動規制部材で構成する可動規制手段と、円形歯車機構を用いた可動規制手段とを併用してもよい。
本発明により、相対的に移動した上部構造物と下部構造物を元の位置に戻した際に、上部構造物と下部構造物との間に配置した摺動部材を元の支持位置に復帰させることができる支承装置を提供することができる。
一方向可動支承装置の斜視図。 一方向可動支承装置の片断面正面図。 一方向可動支承装置の分解斜視図。 一方向可動支承装置の斜視図による移動状態の説明図。 一方向可動支承装置の正面図による移動状態の説明図。 別の実施形態の一方向可動支承装置の正面図による説明図。 さらに別の実施形態の一方向可動支承装置の片断面正面図。 さらに別の実施形態の一方向可動支承装置の正面図による移動状態の説明図。
この発明の一実施形態を以下において図1乃至図5とともに説明する。
図1は一方向可動支承装置1の斜視図を示し、図2は一方向可動支承装置1の片断面正面図を示し、図3は一方向可動支承装置1の分解斜視図を示している。また、図4は一方向可動支承装置1の斜視図による移動状態の説明図を示し、図5は一方向可動支承装置1の正面図による移動状態の説明図を示している。
詳しくは、図2は一方向可動支承装置1の正面視中央より左側に縦断面図を示し、右側に正面図を示している。図4(a),図5(a)は移動状態の一方向可動支承装置1を示し、図4(b),図5(b)は復元状態の一方向可動支承装置1を示している。なお、図2において、構造の理解を容易にするためベースポット10のうちベースポット本体11と一方の円形歯車13の手前側を透過状態で図示している
一方向可動支承装置1は、上部建造物2(図2参照)と下部構造物3(図2参照)との間に配設される支承装置であり、上部建造物2に固定された上沓20と、下部構造物3に固定された下沓30と、上沓20と下沓30との間に配置されるベースポット10とで構成し、可動方向Lに沿って移動可能に支持することができる。
詳しくは、一方向可動支承装置1は、図1に示すように、上部構造物2の底面に固定された上沓20と、下部構造物3の上面に固定された下沓30と、上沓20と下沓30との間に配置されるベースポット10とで構成している。
ベースポット10は、略四角柱体のベースポット本体11の上面と底面にそれぞれベアリング12を備えるとともに、ベースポット本体11の高さ方向の中間付近において幅方向Wに貫通する貫通軸14の両端に配置した円形歯車13を備えている。
ベアリング12は、自己潤滑性を有するとともに、表面が低摩擦係数であり、圧縮強度の高い充填材入りPTFEで構成され、ベースポット本体11よりひとまわり小さな平面視矩形の板状体であり、ベースポット本体11の上面と底面に形成した装着凹部(図示省略)に嵌め込むように装着している。
円形歯車13は、略四角柱状のベースポット本体11の幅方向Wの側面に沿って配置され、ベースポット本体11を幅方向Wに貫通する貫通軸14によって連結された幅方向Wの両側の円形歯車13は同方向に回転可能に構成している。なお、円形歯車13は、ベースポット本体11の高さ方向中央からベアリング12までの長さより短い半径で形成されているため、正面視において、ベアリング12は、円形歯車13より高さ方向において外側に配置される。また、貫通軸14は、ベースポット本体11に対して、回転抵抗を減少するためのベアリングやボールベアリングなどの軸受15(図3参照)で軸支されている。
上部構造物2の底面に配置される上沓20と、下部構造物3の上面に配置される下沓30とは、上下逆さまに配置されるものの、同様の構造であるため、図2において構造が明確に図示された下沓30について以下で説明する。
下沓30は、側面視凹形状で、平面視において可動方向Lに長い長方形状のベースプレート31と、ベースプレート31の幅方向Wの中央の上面に配置する、可動方向Lに長い長方形状の下側スライドプレート32とで構成している。
ベースプレート31は、幅方向Wの中央の中央凹部33と、中央凹部33の幅方向W両側において上方に突出する側方突出部34とで側面視凹形状に構成され、側方突出部34の上面に、可動方向Lに沿って列状にギアを配置した下側ラックギア35を形成している。
中央凹部33の幅方向Wの長さ、つまり中央凹部33の幅方向Wの両側に配置した側方突出部34同士の対向面同士の間隔は、上述のベースポット10のベースポット本体11の幅方向Wの長さよりわずかに広く形成している。また、中央凹部33の上面には、下側スライドプレート32を嵌め込む凹状の嵌め込み凹部33aを形成している。
中央凹部33の幅方向Wの両側に配置した側方突出部34は、ベースポット10の円形歯車13の下端からのベースポット本体11の突出量に対応する高さに形成されている。
側方突出部34の上面に形成した下側ラックギア35を構成するギアは、ベースポット10の円形歯車13のギアに噛合可能な歯型形状に形成している。
下側スライドプレート32は、中央凹部33の嵌め込み凹部33aに嵌め込み可能な平面視矩形状であり、本実施形態においてSUS研磨板又はPTFE製板材で構成しているが、これに限定されず、適宜の金属製プレートを用いればよい。
上沓20は、上述の下沓30と上下逆さまの構成であり、詳しくは、ベースプレート31と同様の構成であるソールプレート21と、下側スライドプレート32と同様の上側スライドプレート22とで構成し、ソールプレート21における幅方向Wの中央の中央凹部23の幅方向W両側において下方に突出する側方突出部24とで側面視凹形状に構成するとともに、側方突出部24の底面に、可動方向Lに沿って列状にギアを配置した上側ラックギア25を形成している。
各構成要素をこのように構成した一方向可動支承装置1は、図2に示すように、上部構造物2の底面に上沓20を装着するとともに、下部構造物3の上面に下沓30を装着し、上下方向に間隔を隔てて対向する上側スライドプレート22と下側スライドプレート32との間に、それぞれにベアリング12が対向するようにベースポット10を配置する。
このとき、ベースポット本体11の幅方向Wの側方に配置された円形歯車13は、上方で上沓20の上側ラックギア25と噛合し、下方で下沓30の下側ラックギア35と噛合し、ラックギア25,35と円形歯車13とでラック・アンド・ピニオン構造を構成する。
また、ベースポット10の下方は、幅方向Wの両側に配置された側方突出部34同士の間に配置され、ベースポット10の上方は、幅方向Wの両側に配置された側方突出部24同士の間に配置されるため、側方突出部24及び側方突出部34によって、ベースポット10の幅方向Wの移動は制限され、一方向可動支承装置1は、可動方向Lに可動する一方向支承装置を構成する。
なお、下部構造物3で上部構造物2を支持する一方向可動支承装置1のベースポット10は、ベースポット10で支持する上部構造物2の荷重範囲の重心位置に合わせて配置し、通常の支持状態とするが、本実施形態においては、図1及び図2に示すように、上沓20と下沓30とが平面方向の位置が一致するとともに、上沓20及び下沓30に対して、可動方向Lの中央にベースポット10が配置された状態を通常の支持状態とする。
また、上沓20の上側スライドプレート22の底面とベースポット10の上面に備えたベアリング12の上面との間、下沓30の下側スライドプレート32の上面とベースポット10の底面に備えたベアリング12の底面との間で滑り面を構成する。したがって、例えば、図4(a),図5(a)に示すように、下部構造物3に対して上部構造物2が可動方向Lの矢印L1方向に相対移動すると、上部構造物2に配置された上沓20は、下部構造物3に配置された下沓30に対して、上部構造物2の相対移動に伴って可動方向Lの矢印L1方向に相対移動する。
このとき、ベースポット10に備えた円形歯車13は、上沓20の上側ラックギア25と、下沓30の下側ラックギア35との両方に噛合しているため、図4(a),図5(a)に示すように、下部構造物3に対して上部構造物2が可動方向L(矢印L1方向)に相対移動すると、円形歯車13は、可動方向Lに直交する貫通軸14を中心として回転する。回転する円形歯車13を可動方向Lに直交する貫通軸14を介して備えたベースポット10は、可動方向Lの相対移動の移動量に対して半分の移動量で同方向(矢印L1方向)に移動する。
つまり、ベースポット10に対して、例えば、上部構造物2がベースポット10に対して可動方向Lの矢印L1の方向に移動すると、下部構造物3はベースポット10に対して可動方向Lの矢印L2の方向に同移動量で移動することとなる。
なお、貫通軸14は軸受15で軸受されているため、貫通軸14の両端に配置した円形歯車13はスムーズに回転するため、ラックギア25,35が円形歯車13に噛合する上沓20及び下沓30はベースポット10を介してスムーズに相対移動することができる。
同様に、相対的に移動した上部構造物2と下部構造物3を元の位置に戻す、つまり相対移動を解消するように、下部構造物3に対して上部構造物2を矢印L2方向に移動させる場合も、図4(b),図5(b)に示すように、回転する円形歯車13を可動方向Lに直交する貫通軸14を介して備えたベースポット10は、相対移動を解消する方向の移動量に対して半分の移動量で同方向(矢印L2方向)に移動する。
換言すると、ベースポット10に対して、例えば、上部構造物2がベースポット10に対して相対移動を解消する可動方向Lの矢印L2方向に移動すると、下部構造物3はベースポット10に対して可動方向Lの矢印L1方向に同移動量で移動することとなり、ベースポット10を、上部構造物2及び下部構造物3に対する相対的な元の支持位置に確実に復帰させることができる。
なお、上述の説明においては、ラックギア25,35とでラック・アンド・ピニオン構造を構成する円形歯車13をベースポット10に備えたが、ひとつの円形歯車13でラック・アンド・ピニオン構造を構成せずとも、駆動条件や荷重条件によっては、例えば、図6に示すように、複数の円形歯車を組付けて歯車機構を構成し、複数の円形歯車で構成する歯車機構と、ラックギア25,35とでラック・アンド・ピニオン構造を構成してもよい。
具体的には、図6(a)に示す一方向可動支承装置1aでは、3つの円形歯車13aを高さ方向に直列配置し、歯車機構を構成している。なお、一方向可動支承装置1aにおける円形歯車13a以外の構成は上述の一方向可動支承装置1の構成と同じであるため、詳細な説明は省略する。もちろん3つの円形歯車13aのみならず奇数個の円形歯車13aを直列配置して歯車機構を構成してもよい。
さらには、図6(b)の一方向可動支承装置1bに示すように、2つの円形歯車13aを高さ方向に間隔を隔てて配置するとともに、2つの円形歯車13bを、両円形歯車13aと噛合するように並列配置して、偶数個の円形歯車13a,13bで歯車機構を構成してもよい。もちろんその配置は適宜設定すればよい。
このように、奇数個の円形歯車13aを備えた一方向可動支承装置1aや、偶数個の円形歯車13a,13bを備えた一方向可動支承装置1bのように、ラックギア25,35と直接噛合する円形歯車13aが同方向かつ同回転速度で回転するように構成すれば、駆動条件や荷重条件によって、適宜の大きさや数の円形歯車13(13a,13b)を用いてもよく、上述の一方向可動支承装置1と同様の効果を奏することができる。
さらには、ラック・アンド・ピニオン構造を用いずとも、図7,図8に示すように、規制アーム40を用いて一方向可動支承装置1cを構成してもよい。
なお、図7は一方向可動支承装置1cの片断面正面図を示し、図8は、一方向可動支承装置1cの正面図による移動状態の説明図を示している。詳しくは、図7は一方向可動支承装置1cの正面視中央より左側に縦断面図を示し、右側に正面図を示している。図8(a)は移動状態の一方向可動支承装置1cの正面図を示し、図8(b)は復元状態の一方向可動支承装置1cの正面図を示している。
一方向可動支承装置1cは、上述の一方向可動支承装置1と同様に、上沓20cと下沓30cとベースポット10cとで構成している。なお、ベースポット10c,上沓20c,下沓30cにおいて、上述の一方向可動支承装置1におけるベースポット10,上沓20,下沓30と同様の構成については、同符号を付して、その説明は省略し、異なる構成について、以下で説明する。
ベースポット10cは、円形歯車13の代わりに、規制アーム40を貫通軸14cに幅方向Wの両側に備えている。
規制アーム40は、貫通軸14cを中心とする略棒状であり、後述する上沓20及び下沓30に備えた枢動軸26,36を枢動可能に連結する枢動連結部41を両端部に備えている。枢動連結部41は、枢動軸26,36を、規制アーム40の長手方向に移動可能に枢支する略長楕円状の連結孔42を備えている。なお、規制アーム40における貫通軸14cから両方の連結孔42までの距離は等しく形成している。
上沓20cは、側方突出部24の底面に上側ラックギア25を備えず、上述する枢動連結部41の連結孔42に枢支される幅方向Wの枢動軸26を側方突出部24の内側に配置している。
下沓30cも同様に、側方突出部34の上面に下側ラックギア35を備えず、上述する枢動連結部41の連結孔42に枢支される幅方向Wの枢動軸36を側方突出部34の内側に配置している。
このように、規制アーム40をベースポット10cに備えた一方向可動支承装置1cは、例えば、下部構造物3に対して上部構造物2が可動方向Lの矢印L1方向に相対移動すると、貫通軸14cより上側の枢動連結部41を上部構造物2の枢動軸26に対して枢動可能に接続し、下側の枢動連結部41を下部構造物3の枢動軸36に対して枢動可能に接続する規制アーム40は、可動方向Lに直交する貫通軸14cを中心として枢動しながら、下沓30の枢動軸36を回転中心として回動し、規制アーム40の長さ方向の中央に配置された貫通軸14cを備えたベースポット10cは、可動方向Lの相対移動の移動量に対して半分の移動量で矢印L1方向に移動する。
つまり、ベースポット10cに対して、例えば、上部構造物2がベースポット10cに対して可動方向Lの矢印L1方向に移動すると、下部構造物3はベースポット10cに対して可動方向Lの矢印L2方向に同移動量で移動することとなる。
同様に、相対的に移動した上部構造物2と下部構造物3を元の位置に戻す、つまり相対移動を解消するように、下部構造物3に対して上部構造物2を矢印L2方向に移動させる場合も、枢動する規制アーム40貫通軸14cを介して備えたベースポット10cは、相対移動を解消する方向の移動量に対して半分の移動量で矢印L2方向に移動する。つまり、ベースポット10cに対して、例えば、上部構造物2がベースポット10cに対して相対移動を解消する矢印L2方向に移動すると、下部構造物3はベースポット10cに対して可動方向Lの矢印L1方向に同移動量で移動することとなり、ベースポット10cを、上部構造物2及び下部構造物3に対する相対的な元の支持位置に確実に復帰させることができる。
なお、上述の説明では、規制アーム40における枢動連結部41の連結孔42を略長楕円状に形成することによって、枢動軸26,36を規制アーム40の長手方向に移動可能に枢支したが、枢動軸26,36を規制アーム40の長手方向に移動できない円状に連結孔42を形成し、規制アーム40において貫通軸14cから連結孔42を有する連結部までの長さが変化するように構成してもよい。
以上、本発明の構成と、前述の実施態様との対応において、本実施形態の支承装置は、一方向可動支承装置1,1a,1b,1cに対応し、
以下同様に、
上側滑り面材は、上側スライドプレート22に対応し、
下側滑り面材は、下側スライドプレート32に対応し、
滑り面は、ベアリング12に対応し、
摺動部材は、ベースポット10に対応し、
回転軸は、貫通軸14に対応し、
円形歯車機構は、円形歯車13,13a,13bに対応し、
枢動軸は、貫通軸14cに対応し、
回動規制部材は、規制アーム40に対応するも、上記実施形態に限定するものではない。
例えば、規制アーム40と、上述の上側ラックギア25,35と噛合する円形歯車13とをベースポット10に両方備えて併用してもよい。
1,1a,1b,1c…一方向可動支承装置
2…上部構造物
3…下部構造物
10,10c…ベースポット
12…ベアリング
13,13a,13b…円形歯車
14,14c…貫通軸
22…上側スライドプレート
25…上側ラックギア
32…下側スライドプレート
35…下側ラックギア
40…規制アーム
L…可動方向

Claims (3)

  1. 上部構造物及び下部構造物におけるそれぞれの対向部分の間に配設し、一方向の可動方向に可動支承する支承装置であって、
    上部構造物の底面に配置した上側滑り面材と、
    下部構造物の上面に配置した下側滑り面材と、
    前記上側滑り面材及び前記下側滑り面材の間に配置し、上面と底面とに滑り面を備えた摺動部材と、
    前記上部構造物及び前記下部構造物の移動を、前記可動方向における前記摺動部材に対する一方側と他方側において同可動距離となるように規制する可動規制手段とを備えた
    支承装置。
  2. 前記可動規制手段を、
    前記上部構造物に備え、前記可動方向に沿って列状に配置したギアを有する上側ラックギアと、
    前記下部構造物に備え、前記可動方向に沿って列状に配置したギアを有する下側ラックギアと、
    前記摺動部材に備え、可動方向に対して直交する回転軸を中心として回転するとともに、前記上側ラックギア及び前記下側ラックギアの両方に噛合する円形歯車機構とで構成した
    請求項1に記載の支承装置。
  3. 前記可動規制手段を、
    前記摺動部材に備え、可動方向に対して直交する枢動軸を中心として枢動するとともに、
    前記枢動軸より一方側を前記上部構造物に対して枢動可能に接続し、
    他方側を前記下部構造物に対して枢動可能に接続する回動規制部材で構成した
    請求項1または2に記載の支承装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107938503A (zh) * 2018-01-12 2018-04-20 长沙理工大学 一种可调节的桥梁钢轨支座
JP2018071701A (ja) * 2016-10-31 2018-05-10 日本ピラー工業株式会社 支承装置及びその取付方法
CN112031153A (zh) * 2020-09-16 2020-12-04 郑秀平 一种装配式建筑结构

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