JP6822043B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷装置に関する。
携帯可能な印刷装置がある。例えば特許文献1は、ベルトクリップを備えた印刷装置を開示する。ユーザは、ベルトクリップを腰ベルトに装着することで、印刷装置を携帯して使用する。特許文献1に記載の印刷装置は、例えば特許文献2に記載の印刷装置の構成を有すると考えられる。特許文献2に記載の印刷装置は、筐体と後カバーとレバーとを備える。後カバーは筐体に対して開閉可能に支持される。後カバーが筐体に対して閉状態のときにユーザがレバーを操作すると、後カバーは筐体に対して開状態となる。
特開2015−160427号公報 特開2015−208920号公報
ベルトグリップの着脱時、ユーザは、誤って印刷装置を落としてしまう場合がある。この場合、印刷装置が落下する高さによっては、印刷装置の落下の衝撃により、筐体が変形し、レバーに荷重が作用する可能性がある。レバーに荷重が作用すると、レバーが変形して破損するおそれがある。
本発明の目的は、カバーを開閉するための移動部材が、落下の衝撃により変形して破損することを抑制できる印刷装置を提供することである。
本発明に係る印刷装置は、印刷媒体に印刷を行う印刷装置において、前記印刷媒体を収容する収容部と、前記収容部を内部に有し、且つ前記収容部を開放する開口部が設けられた第1カバーと、前記開口部を閉塞する閉塞位置と、前記開口部を開放する開放位置とに移動可能に、前記開口部を覆う第2カバーと、前記第1カバーに形成された貫通孔から外部に露出する操作部を有し、所定の第1位置と第2位置との間を第1方向に移動可能な移動部材と、前記第2カバーに係脱可能な部材であって、前記第2カバーに係合し、前記第2カバーを前記閉塞位置に規制するロック位置と、前記第2カバーから脱離し、前記第2カバーを前記閉塞位置と前記開放位置とに移動可能にするアンロック位置との間を移動可能な係合部材と、前記移動部材と前記係合部材とを互いに接続する接続部材であって、前記移動部材が前記第2位置から前記第1位置に移動した場合に、前記係合部材を前記アンロック位置から前記ロック位置に移動させ、且つ前記移動部材が前記第1位置から前記第2位置に移動した場合に、前記係合部材を前記ロック位置から前記アンロック位置に移動させる接続部材と、前記移動部材が前記第1位置にあり、且つ前記係合部材が前記ロック位置にあるときの位置である第1揺動位置と、前記移動部材が前記第2位置にあり、且つ前記係合部材が前記アンロック位置にあるときの位置である第2揺動位置との間を揺動可能に、前記接続部材を支持する支持部とを備え、前記接続部材は、前記移動部材から所定の隙間を空けて配置され、且つ前記第2カバーが前記閉塞位置にあるときに、前記第1方向と交差する第2方向において前記支持部と前記移動部材との間に配置される当接部であって、外力による前記第1カバーの変形に応じて、前記第2方向の一方から前記移動部材に当接可能な当接部を備えたことを特徴とする。
例えば印刷装置の落下の衝撃により、第1カバーが変形する場合がある。この場合、第1カバーの貫通孔が操作部に当接することで、第2方向の一方への荷重が移動部材に作用して、移動部材が変形する。移動部材の変形の程度によっては、移動部材が破損するおそれがある。上記印刷装置によれば、第2方向の一方への荷重が移動部材に作用した場合、移動部材は第2方向の一方へ変形する。移動部材が所定の隙間分変形すると、当接部が第2方向の一方から移動部材に当接するので、移動部材のそれ以上の変形は抑制される。また、移動部材が当接部に当接すると、第2方向の一方への荷重を接続部材も受けることになるので、移動部材に作用する荷重が軽減される。これより、移動部材の変形は低減される。よって、印刷装置は、第2カバーを開閉するための移動部材が、落下の衝撃により変形して破損することを抑制できる。
また、第2カバーが閉塞位置にある状態で、外力により第1カバーの貫通孔が変形し、第2方向の一方への荷重が移動部材に作用した場合、移動部材は、変形して当接部に当接する。当接部は、第2方向において支持部と移動部材との間に配置されているので、当接部に作用する第2方向の一方への荷重は接続部材を介して支持部が確実に受けることができる。よって、印刷装置は、落下の衝撃により移動部材が変形して破損することを確実に抑制できる。
本発明に係る印刷装置において、前記接続部材は、前記第1揺動位置から前記第2揺動位置に、前記支持部を中心として、第1揺動方向に揺動し、前記第2揺動位置から前記第1揺動位置に、前記支持部を中心として、前記第1揺動方向とは反対の第2揺動方向に揺動し、前記当接部のうち前記移動部材に当接する当接面は、前記第2カバーが前記閉塞位置にあるときに、前記当接部における前記第1揺動方向に対して前記第2方向の他方に傾斜する方向に延びてもよい。この場合、当接面は、第2カバーが閉塞位置にあるときに、当接部における第1揺動方向に対して第2方向の他方に傾斜する方向に延びる。このため、第2カバーが閉塞位置にあるときに当接面が第2方向の一方から移動部材に当接すると、当接部には第1揺動方向への力が作用する。これより、接続部材は第1揺動位置から第2揺動位置に揺動する。接続部材が第2揺動位置まで揺動すると、係合部材がアンロック位置に移動し、第2カバーが閉塞位置から開放位置に移動可能な状態になるので、第2カバーに作用する荷重が軽減される。よって、印刷装置は、落下の衝撃により第2カバーが破損することを抑制できる。
本発明に係る印刷装置において、前記接続部材は、前記第1揺動位置から前記第2揺動位置に、前記支持部を中心として、第1揺動方向に揺動し、前記第2揺動位置から前記第1揺動位置に、前記支持部を中心として、前記第1揺動方向とは反対の第2揺動方向に揺動し、前記当接部は、前記第2カバーが前記閉塞位置にあるときに、前記第2方向において前記支持部と前記移動部材との間、且つ前記支持部から前記第2方向の他方に延びる仮想直線に対して前記第1揺動方向側に配置されてもよい。この場合、当接部は、第2カバーが閉塞位置にあるときに、第2方向において支持部と移動部材との間、且つ支持部から第2方向の他方に延びる仮想直線上に対して第1揺動方向側に配置されている。このため、第2カバーが閉塞位置にあるときに当接面が第2方向の一方から移動部材に当接すると、当接部には第1揺動方向への力が作用する。これより、接続部材は第1揺動位置から第2揺動位置に揺動する。接続部材が第2揺動位置まで揺動すると、係合部材がアンロック位置に移動し、第2カバーが閉塞位置から開放位置に移動可能な状態になるので、第2カバーに作用する荷重が軽減される。よって、印刷装置は、落下の衝撃により第2カバーが破損することを抑制できる。
本発明に係る印刷装置において、前記操作部の前記第2方向の他方側の端部には、前記操作部が突出する方向に対して前記第2方向の一方に傾斜する方向に延びる傾斜面が設けられてもよい。この場合、操作部の第2方向の他方側の端部には、操作部が突出する方向に対して第2方向の一方に傾斜する方向に延びる傾斜面が設けられている。このため、第1カバーが第2方向の一方に変形した場合に、第1カバーの貫通孔が操作部の傾斜面に当接して、第1カバーは傾斜面に沿った方向に変形する。これより、操作部に作用する第2方向の一方への荷重が軽減される。よって、印刷装置は、落下の衝撃により移動部材が変形して破損することを抑制できる。
第2カバー3が閉塞位置にあるときの印刷装置1の斜視図である。 第2カバー3が開放位置にあるときの印刷装置1(第1カバー2の一部を除く)の斜視図である。 第2カバー3が閉塞位置にあるときの印刷装置1(第2カバー3を除く)の斜視図である。 メインシャーシ7(リリースカム75及びレバー50を除く)の斜視図である。 係合部材76の斜視図である。 図1のA−A線近傍を矢印方向から見た断面図である。 メインシャーシ7の斜視図である。 リリースカム75の斜視図である。 レバー50を第1位置に移動したときのメインシャーシ7を右側から見た側面図である。 レバー50を第2位置に移動したときのメインシャーシ7を右側から見た側面図である。 第1カバー2が変形した場合において、図1のA−A線近傍を矢印方向から見た断面図である。 レバー50が変形したときのメインシャーシ7を右側から見た側面図である。 当接部754の変形例である当接部854を説明する図である。 当接部754の変形例である当接部954を説明する図である。
<印刷装置1>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。印刷装置1は、印刷媒体(感熱紙)に印刷を行うことが可能な感熱式の装置である。印刷装置1は、電池駆動が可能である。例えば印刷装置1は、非図示のベルトクリップを介してベルトに装着されることによって、作業中の使用者に携帯されて使用される。印刷装置1は、USB(登録商標)ケーブルを介して非図示の外部端末に接続可能である。印刷装置1は、外部端末から受信した印刷データに基づいて、印刷媒体に文字、図形等のキャラクタを印刷できる。外部端末は汎用のパーソナルコンピュータ(PC)である。図1の右下側、左上側、右上側、左下側、上側、及び下側を、それぞれ、印刷装置1の右側、左側、後側、前側、上側、及び下側と定義する。
図1に示すように、印刷装置1は、樹脂製の筐体10を備える。筐体10は、前後方向に長い略直方体の箱状である。筐体10は、第1カバー2及び第2カバー3によって構成される。
<第1カバー2>
図1から図3に示すように、第1カバー2は、筐体10の前壁部22、右壁部23、左壁部24、後壁部25、下壁部、及び筐体10の上壁部うち前後方向略中央から前側の上壁部21によって箱状に構成される。
図2に示すように、第1カバー2の内部空間のうち、上壁部21(図1参照)に対して下側の部分を、「第1収容部20A」という。第1収容部20Aは、第1カバー2の内部空間のうち、前後方向略中央から前端部に亘って形成される。第1収容部20Aには、モータ72、非図示の基板等が収容される。第1カバー2の内部空間のうち、第1収容部20Aに対して後側の部分を、「第2収容部20B」という。第2収容部20Bは、第1カバー2の内部空間のうち、前後方向略中央から後端部に亘って形成される。
図3に示すように、第2収容部20Bには、ロールホルダ4が収容されて固定される。ロールホルダ4は、印刷媒体が巻回されたロール40(図2参照)を、左右方向の両側から回転可能に保持する。
上壁部21の後端部(以下、「端部21A」という。)、右壁部23の上端部のうち上壁部21よりも後側の部分(以下、「端部23A」という。)、左壁部24の上端部のうち上壁部21よりも後側の部分(以下、「端部24A」という。)、及び後壁部25の上端部(以下、「端部25A」という。)によって囲まれる部分は、矩形状の開口部2Cを形成する。開口部2Cは、第1カバー2の前後方向略中央から後端部までの上側の部分に形成される。開口部2Cは、第2収容部20Bを開放する。
右壁部23の前後方向の略中央部には、貫通孔234が設けられる。貫通孔234は、上下方向に長い矩形状であり、右壁部23を左右方向に貫通する。後壁部25には、一対の支持部251が設けられる。一方側の支持部251は、端部25Aの右端部近傍から上側に突出する。他方側の支持部251は、端部25Aの左端部近傍から上側に突出する。各支持部251は、左右方向に延びる軸部252を支持する。各軸部252は、対応する支持部251から内側に延びる。各軸部252にはばね253が装着される。
<第2カバー3>
図1、図2に示すように、第2カバー3は、開口部2Cを上側から覆う位置(以下、「閉塞位置」という。図1参照)と覆わない位置(以下、「開放位置」という。図2参照)との間で開閉可能である。閉塞位置では、第2カバー3は開口部2Cを閉塞する(図1参照)。開放位置では、第2カバー3は開口部2Cを上側に開放する(図2参照)。以下の説明では、第2カバー3が閉塞位置にあることを前提とし、印刷装置1の各方向を第2カバー3に適用して説明する。時計回り方向及び反時計回り方向は、特段限定のない限り、右側から見た方向を示すものとする。
図2に示すように、第2カバー3は、蓋板部31、及び側板部33,34を有する。蓋板部31は、一部が湾曲した板状である。蓋板部31は、一対の突出部311を後端部に有する。一対の突出部311は、第1カバー2の一対の軸部252(図3参照)がそれぞれ挿通される孔を含む。側板部33は、蓋板部31の右端部に接続し、湾曲しながら下側に延びる。側板部34は、蓋板部31の左端部に接続し、湾曲しながら下側に延びる。
蓋板部31の前端部には、一対の支持部68,69が設けられる。支持部68は、蓋板部31の前端部の右端部近傍から下側に突出する。支持部69は、蓋板部31の前端部の左端部近傍から下側に突出する。一対の支持部68,69は、プラテンローラ60を左右方向に延びる回転軸を中心として、回転可能に支持する。詳細には、支持部68は、プラテンローラ60の右端部を回転可能に支持する。支持部69は、プラテンローラ60の左端部を回転可能に支持する。プラテンローラ60の左端部には、ギア65が固定される。ギア65は、プラテンローラ60の左端部が支持部69に支持される部位よりも左側に配置される。
第2カバー3は、軸部252を中心として、第1カバー2に回転可能に支持される。ばね253は、閉塞位置(図1参照)から開放位置(図2参照)に向けて第2カバー3を付勢する。ばね253の付勢力に逆らって第2カバー3が反時計回り方向に回転した場合、第2カバー3は閉塞位置に移動する。
図1に示すように、第2カバー3が閉塞位置にある場合、上壁部21の端部21Aと蓋板部31の前端部とは近接する。それぞれの間に排出口20が形成される。印刷装置1の内部で印刷された印刷媒体は、排出口20を介して外部に排出される。一方、ばね253の付勢力によって第2カバー3が時計回り方向に回転した場合、第2カバー3は開放位置(図2参照)に移動する。
<メインシャーシ7>
図2に示すように、メインシャーシ7は、第1収容部20Aと第2収容部20Bとの境界部近傍に収容される。メインシャーシ7は、第1カバー2に固定される。メインシャーシ7は、モータ72、サーマルヘッド74A(図3参照)、係合部材76、レバー50、リリースカム75等を保持する(図7参照)。メインシャーシ7は、支持部71A〜71Dを有する(図4参照)。
支持部71Aは、第1収容部20Aの後端部近傍に収容される。支持部71Aの後側に、第2収容部20Bが配置される。支持部71Aは、排出口20(図1参照)の下側に配置される。支持部71Aは第1カバー2に保持される。
支持部71Aは前後方向と直交する。支持部71Aの後面にサーマルヘッド74A(図3参照)が設けられる。サーマルヘッド74Aは、印刷媒体を加熱することによってキャラクタ等を印刷する。サーマルヘッド74Aは、左右方向に延びる。
支持部71Aの上端部に、切断部73が設けられる。切断部73は、印刷媒体のうちサーマルヘッド74Aによって印刷された部分を切り離すことが可能な刃である。切断部73は、サーマルヘッド74Aの上側において左右方向に延びる。
図4に示すように、支持部71Bは、支持部71Aの左端部近傍から前側に延びる。支持部71Bは、左右方向と直交する平板状の部材である。支持部71Bの右面に、モータ72が固定される。モータ72の回転軸は左側に延び、支持部71Bから左側に突出する。モータ72の回転軸の左端部は、非図示の連結ギアに噛合する。第2カバー3が閉塞位置にある場合(図1参照)、連結ギアはギア65(図2参照)に噛合する。モータ72が回転した場合、連結ギアは回転する。第2カバー3が閉塞位置にある場合、連結ギアの回転に応じてギア65も回転する。
支持部71Cは、支持部71Aの右端部近傍から後側に延びる。支持部71Dは、支持部71Aの左端部近傍から後側に延びる。支持部71C、71Dは、それぞれ、左右方向と直交する平板状の部材を主な構成とする。以下、支持部71Cのうち、支持部71Aの右端部から後側に延びる部分を、「板状部703」という。支持部71Dのうち、支持部71Aの左端部から後側に延びる部分を、「板状部704」という。
板状部703の上端部に、下側に凹んだ凹部703Aが設けられる。板状部704の上端部に、凹部703Aと同形状の非図示の凹部が設けられる。板状部703の前端部近傍に、左右両側に延びる円柱状の支持軸703Bが設けられる。支持軸703Bは板状部703に設けられた非図示の貫通孔を左右方向に貫通する。板状部703は、支持軸703Bを回転可能に保持する。板状部704の前端部近傍に、支持軸703Bと同形状の非図示の支持軸が設けられる。非図示の支持軸は板状部704に設けられた非図示の貫通孔を左右方向に貫通する。板状部704は、非図示の支持軸を回転可能に保持する。支持軸703Bの中心線と非図示の支持軸の中心線とは、それぞれ、左右方向に延び、一致する。板状部703の後端部には、左右方向に貫通する貫通孔703Cが形成される。貫通孔703Cは、支持軸703Bを中心とした円弧状に、略上下方向に延びる。
板状部703の右面の後端部にはレバー支持部705が設けられる。レバー支持部705は、右側から見て上下方向に長い略矩形状である。レバー支持部705の前端部には、後側に凹む凹部705Aが形成される。凹部705Aによって、貫通孔703Cは右側に露出する。凹部705Aの上壁には、上側に凹む上支持凹部705Bが形成される。凹部705Aの下壁には、下側に凹む下支持凹部705Cが形成される。上支持凹部705Bと下支持凹部705Cとは、互いに平行に延びる。
<係合部材76>
図5に示すように、係合部材76は、板状部703,704(図4参照)で左右方向から挟まれた部分に配置される。係合部材76は、第2カバー3(図1参照)に係脱可能である。係合部材76は、係合部77,78及び連結部79を有する。係合部77,78は、左右方向に直交する平板状である。係合部77は、板状部703の左側に配置される。係合部78は、板状部704の右側に配置される。
係合部77は、基部77A、延設部77B、及び突出部77Cを有する。基部77Aは、貫通孔771〜773を有する。貫通孔771は、基部77Aの前端且つ下端の近傍に形成される。貫通孔772は、貫通孔771の後上側に形成される。貫通孔773は、貫通孔772の後側に形成される。延設部77Bは、基部77Aの上端部のうち前後方向中央よりも後側から、上側に向けて延びる。突出部77Cは、延設部77Bの上端部に設けられ、前側に延びる。突出部77Cの上端部は、前方に対して下方に傾斜する。
係合部78は、係合部77と略同一形状を有する。係合部78の基部78A、延設部78B、及び突出部78Cは、それぞれ、係合部77の基部77A、延設部77B、及び突出部77Cに対応する。係合部78は、基部78Aの形状が係合部77と相違する。基部78Aの後端部は、延設部78Bの後端部に対して前側に凹む。基部78Aは、係合部77の貫通孔771に対応する貫通孔781のみを有する。
連結部79は、係合部77,78のそれぞれの下端部の間に亘って延び、係合部77,78を互いに連結する。連結部79は、左右方向に細長い板状である。連結部79は、支持部71A(図4参照)の後側に配置される。
図6に示すように、係合部77の貫通孔771(図5参照)に、板状部703に保持された支持軸703Bの左端部が挿通する。係合部77は、板状部703に保持された支持軸703Bによって揺動可能に支持される。係合部78の貫通孔781(図5参照)に、板状部704に保持された支持軸の右端部が挿通する。係合部78は、板状部704に保持された支持軸によって揺動可能に支持される。
<レバー50>
図7に示すように、レバー50は、レバー支持部705の右側に配置される。レバー50は、基部51、支持板部52、及び操作部53を有する。基部51及び支持板部52は、レバー支持部705と右壁部23(図6参照)との間に配置される。基部51は、右側から見て上下方向に長い略矩形状の板状である。基部51の左面には、左側に延びる係合凹部51Aが設けられる(図6参照)。基部51の前端部は、やや左側に突出する。
支持板部52は、基部51の前端部から前側に延出する。すなわち、支持板部52は、基部51よりも左側に配置される。支持板部52は、右側から見て上下方向に長い略矩形状である。支持板部52の上端部には、上側及び左側に突出する上支持凸部52Aが形成される。支持板部52の下端部には、下側及び左側に突出する下支持凸部52Bが形成される。上支持凸部52Aは、レバー支持部705の上支持凹部705Bに嵌合する。下支持凸部52Bは、レバー支持部705の下支持凹部705Cに嵌合する。これより、レバー50は、上下動可能に支持される。
図6、図7に示すように、操作部53は、基部51の右面の上下方向中央部から右側に突出する。操作部53は、前後方向に長い略直方体状である。操作部53の後端部は面取りされる。すなわち、操作部53の後端部には、右方に対して前方に傾斜する方向に延びる傾斜面53Aが設けられる。操作部53は、貫通孔234を介して印刷装置1の内側から外側に露出する(図1、図6参照)。ユーザは、操作部53を操作して、レバー50を上下動させることができる。
<リリースカム75>
リリースカム75は、板状部703の右側において、レバー50の前側に配置される。図8に示すように、リリースカム75は、基部751、第1腕部752、第2腕部753、及び当接部754によって構成される。基部751は、左右方向に長さを有する。基部751は、円筒部751A、扇部751B、及び腕支持部751Cを有する。円筒部751Aは、貫通孔751Dを備える。貫通孔751Dは、左右方向に延び、支持軸703Bの外径と略等しい内径を有する。貫通孔751Dには、支持軸703B(図4参照)の右端部が回転可能に挿通する。これより、支持軸703Bは、リリースカム75を揺動可能に支持する(図9、図10参照)。
扇部751Bは、円筒部751Aの右端部から後上側に扇状に延びる。腕支持部751Cは、扇部751Bの円筒部751Aとは反対側の端部から左側に延びる。腕支持部751Cは、湾曲した板状である。腕支持部751Cの左右方向の長さは、円筒部751Aの左右方向の長さと等しい。円筒部751Aの外周面と腕支持部751Cとの間には空間が形成される。円筒部751Aの外周面には、リリースカム75を反時計回り方向に付勢するばね712が装着される(図7参照)。
第1腕部752は、腕支持部751Cの左端部の前部から上前側に延びる。第1腕部752の右面には、左側に凹む凹部752Aが形成される。第2腕部753は、腕支持部751Cの左端部及び第1腕部752の後面の左端部から後側に板状に延びる。第2腕部753の後部は、板状部703とレバー50との間に配置される(図6参照)。
第2腕部753の後端部には、第1突出部753A及び第2突出部753Bが設けられる。第1突出部753A及び第2突出部753Bは、それぞれ円柱状である。第1突出部753Aは、第2腕部753の右面から右側に突出する。第1突出部753Aの外径は、レバー50の係合凹部51A(図6参照)に係合可能な寸法である。第2突出部753Bは、第2腕部753の左面から左側に突出する。第2突出部753Bの外径は、係合部77の貫通孔773(図5参照)の内径と略等しい。また、第2突出部753Bの外径は、貫通孔703Cの幅(前後方向の長さ)よりも小さい。よって、第2突出部753Bは、貫通孔703Cが延びる上下方向に移動可能である。第2突出部753Bの中心線は第1突出部753Aの中心線と一致する。
図6に示すように、第1突出部753Aは、レバー50の係合凹部51Aに左側から係合する。第1突出部753Aは、係合凹部51Aと係合した状態において、上下方向には移動不能で且つ前後方向には移動可能である。第2突出部753Bは、板状部703の貫通孔703Cを介して係合部77の貫通孔773に右側から挿通する。第2突出部753Bの左端部は、貫通孔773と係合する。これより、リリースカム75は、レバー50と係合部材76とを互いに接続する。
図8、図9に示すように、当接部754は、第2腕部753の右面の前下角部に設けられる。また、当接部754は、レバー50の支持板部52の前端部から前側に所定の隙間を空けて配置される。この隙間の寸法は、例えば約0.3mmである。但し、この数値に限定するものではない。当接部754は、前後方向において、支持軸703Bとレバー50の支持板部52の前端との間に配置される。当接部754は、略直方体状である。当接部754の左右方向の長さは、腕支持部751Cの左右方向の長さの略半分である。当接部754の右面の左右方向における位置は、支持板部52の右面の左右方向における位置と略一致する。当接部754の前端部は、腕支持部751Cの下端部に接続する。当接部754の後面(以下、「当接面754A」という。)は、前後方向に略直交する。詳しくは後述するが、当接部754は、外力による第1カバー2の変形に応じて、当接面754Aが前側からレバー50に当接できる(図11、図12参照)。
<レバー50の動作>
図9、図10に示すように、ユーザは、操作部53を操作して、レバー50を上下動させる。レバー50は、上支持凹部705B及び下支持凹部705Cに沿って、第1位置(図9参照)と第2位置(図10参照)との間を上下動する。レバー50が第1位置にあるときは、上支持凸部52A及び下支持凸部52Bがそれぞれ上支持凹部705Bの上端及び下支持凹部705Cの上端の位置にある(図9参照)。レバー50が第2位置にあるときは、上支持凸部52A及び下支持凸部52Bがそれぞれ上支持凹部705Bの下端及び下支持凹部705Cの下端の位置にある(図10参照)。
<係合部材76の動作>
係合部材76は、ロック位置(図9参照)とアンロック位置(図10参照)との間を、支持軸703Bを中心として揺動できる。係合部材76がロック位置にあるときは、係合部77の突出部77Cが板状部703の凹部703Aの上側に位置し(図9参照)、且つ係合部78の突出部78Cが板状部704の凹部の上側に位置する(図示略)。係合部材76がアンロック位置にあるときは、係合部77の突出部77Cが板状部703の凹部703Aの後側に位置し(図10参照)、且つ係合部78の突出部78Cが板状部704の凹部の後側に位置する(図示略)。係合部材76は、時計回り方向に揺動した場合、ロック位置からアンロック位置に揺動する。係合部材76は、反時計回り方向に揺動した場合、アンロック位置からロック位置に揺動する。
<リリースカム75の動作>
リリースカム75は、第1揺動位置(図9参照)と第2揺動位置(図10参照)との間を、支持軸703Bを中心として揺動できる。リリースカム75が第1揺動位置と第2揺動位置との間を揺動することに伴って、第2突出部753B(図8参照)が板状部703の貫通孔703C(図4参照)内を揺動する。リリースカム75が第1揺動位置にあるときは、第2突出部753Bが板状部703の貫通孔703Cの上端に位置し、第1腕部752の上端部が板状部703の凹部703Aの前下側に位置する(図9参照)。リリースカム75が第2揺動位置にあるときは、第2突出部753Bが板状部703の貫通孔703Cの下端に位置し、第1腕部752の上端部が板状部703の凹部703Aの右側に位置する(図10参照)。リリースカム75は、時計回り方向に揺動した場合、第1揺動位置から第2揺動位置に揺動する。リリースカム75は、反時計回り方向に揺動した場合、第2揺動位置から第1揺動位置に揺動する。
<レバー50、係合部材76、及びリリースカム75の動作の連動>
リリースカム75は、レバー50の動作を係合部材76の動作と連動させる。すなわち、レバー50が第2位置(図10参照)から第1位置(図9参照)に移動した場合、リリースカム75は、第2揺動位置(図10参照)から第1揺動位置(図9参照)に揺動することで、係合部材76をアンロック位置(図10参照)からロック位置(図9参照)に揺動させる。レバー50が第1位置から第2位置に移動した場合、リリースカム75は、第1揺動位置から第2揺動位置に揺動することで、係合部材76をロック位置からアンロック位置に揺動させる。
詳細には、レバー50が上下動した場合、係合凹部51Aに挿通された第1突出部753A(図7参照)を介して、支持軸703Bを中心としてリリースカム75が揺動する。リリースカム75の揺動に応じ、板状部703の貫通孔703C内を第2突出部753Bが揺動する。係合部77の貫通孔773は第2突出部753Bと係合しているので、第2突出部753Bの揺動に応じて支持軸703Bを中心として係合部77が揺動する。係合部77の揺動に応じ、連結部79(図6参照)を介して係合部78も、同じ方向に揺動する。このように、レバー50の上下動は、リリースカム75を介して係合部材76に伝達され、係合部材76を揺動させる。
ばね712は、リリースカム75を反時計回り方向に付勢すると共に、リリースカム75を介して、レバー50を上側に付勢し、且つ係合部材76を反時計回り方向に付勢する。レバー50に下向きの力が作用しない場合、レバー50は、ばね712の付勢力に応じて第1位置に規制される。リリースカム75は、反時計回り方向への付勢力に応じて第1揺動位置に規制される。係合部材76は、ばね712の反時計回り方向への付勢力に応じてロック位置に規制される。
レバー50に下向きの力が作用した場合、レバー50は第1位置から第2位置に移動する。リリースカム75は、ばね712の反時計回り方向への付勢力に反して、第1揺動位置から第2揺動位置に時計回り方向に揺動する。係合部材76は、ばね712の反時計回り方向への付勢力に反して、ロック位置からアンロック位置に時計回り方向に揺動する。
<第2カバー3の開放動作>
第2カバー3が閉塞位置に配置された場合を説明する。この場合、レバー50は第1位置に配置される。リリースカム75は第1揺動位置に配置される。係合部材76はロック位置に配置される。図3に示すように、プラテンローラ60の右端部は、支持部71Cの凹部703A(図4参照)に上側から係合する。係合部77の突出部77Cは、プラテンローラ60の右端部に上側から係合する。プラテンローラ60の左端部は、支持部71Dの凹部に上側から係合する。係合部78の突出部78Cは、プラテンローラ60の左端部に上側から係合する。これらにより、プラテンローラ60は、上側への移動が規制される。すなわち、ロック位置に配置された係合部材76は、第2カバー3に設けられたプラテンローラ60に係合するので、ばね253の付勢力によって第2カバー3が開放位置に向けて時計回り方向に回転することを規制し、第2カバー3を閉塞位置に規制する。
プラテンローラ60は、サーマルヘッド74Aの後側に近接する。プラテンローラ60は、サーマルヘッド74Aとの間に印刷媒体が配置された場合、サーマルヘッド74Aに向けて印刷媒体を前側に押し付けることが可能となる。ギア65は、非図示の連結ギアに噛合する。モータ72(図2参照)の回転に応じて連結ギアが回転した場合、ギア65及びプラテンローラ60は連動して回転する。この場合、プラテンローラ60は、サーマルヘッド74Aに印刷媒体を押し付けながら、排出口20(図1参照)に向けて印刷媒体を搬送することが可能となる。
図9、図10に示すように、第2カバー3を開放位置(図2参照)から閉塞位置(図1参照)に移動させる場合、ユーザは、操作部53を下側に移動させる。これより、レバー50が第1位置(図10参照)から第2位置(図9参照)に移動する。レバー50の移動により、リリースカム75が第1揺動位置(図10参照)から第2揺動位置(図9参照)に揺動する。リリースカム75の揺動により、係合部材76がロック位置(図10参照)からアンロック位置(図9参照)に揺動する。
図10に示すように、係合部材76がアンロック位置に配置された場合、突出部77Cが、板状部703の凹部703Aの後側に配置され、且つ突出部78C(図6参照)が、板状部704(図5参照)の凹部の後側に配置される。これらにより、係合部材76が第2カバー3から脱離するので、プラテンローラ60(図3参照)の上側への移動は、係合部材76によって規制されない状態になる。すなわち、係合部材76がアンロック位置に配置された場合、第2カバー3は、閉塞位置と開放位置とに移動可能となる。リリースカム75が第1揺動位置から第2揺動位置に揺動した場合、第1腕部752がプラテンローラ60の右端部に下側から当接する。すなわち、第2カバー3に上向きの力が作用する。第2カバー3は、第1腕部752による上向きの力に加え、ばね253の付勢力によって時計回り方向に回転する。第2カバー3は、閉塞位置(図1参照)から開放位置(図2参照)に移動する。
<本実施形態の主たる作用、効果>
例えば、ユーザが誤って印刷装置1を落としてしまう場合がある。この場合、落下の高さ(すなわち、印刷装置1への衝撃の大きさ)によっては第1カバー2が変形するおそれがある。以下では、図11に示すように、第1カバー2の右壁部23が変形し、貫通孔234の前端部が操作部53の右面よりも右側に移動した場合を例示する。但し、図11に示す第1カバー2の右壁部23の変形は、説明の都合上、極端に大きく誇張して示しており、実際の変形の程度とは異なる。右壁部23が変形すると、貫通孔234の後端部が操作部53の傾斜面53Aに後側から当接する場合がある。この場合、図12に示すように、レバー50は、前方向への荷重を受けて、上支持凸部52A及び下支持凸部52Bを支点として上下方向の略中央部が前側に湾曲するように変形する。レバー50が所定の隙間分変形すると、支持板部52の前端部の上下方向の略中央部が、当接部754の当接面754Aに後側から当接する。すなわち、当接部754の当接面754Aが支持板部52の前端部に前側から当接するので、レバー50のそれ以上の変形は抑制される。また、レバー50が当接部754の当接面754Aに当接すると、前方向への荷重を当接部754が設けられているリリースカム75も受けることになるので、レバー50に作用する荷重が軽減される。これより、レバー50の変形が低減される。よって、印刷装置1は、第2カバー3を開閉するためのレバー50が、落下の衝撃により変形して破損することを抑制できる。
当接部754は、第2カバー3が閉塞位置にあるときに、前後方向において支持軸703Bとレバー50との間に配置される。このため、第2カバー3が閉塞位置にある状態で、外力により第1カバー2の貫通孔234が変形し、前方向への荷重がレバー50に作用した場合、レバー50は、変形して当接部754に当接する。当接部754は、前後方向において支持軸703Bとレバー50との間に配置されているので、当接部754に作用する前方向への荷重はリリースカム75を介して支持軸703Bが確実に受けることができる。よって、印刷装置1は、第2カバー3を開閉するためのレバー50が、落下の衝撃により変形して破損することを確実に抑制できる。
レバー50が当接部754に後側から当接すると、当接部754が設けられているリリースカム75が第1揺動位置から時計回り方向に揺動する。この場合、リリースカム75の第1腕部752が支持部71Aの後面に当接する。第1腕部752が支持部71Aの後面に当接したときの衝撃の大きさによっては、その反動で、ばね712の付勢力に反して、リリースカム75が第2揺動位置まで時計回り方向に揺動する。これより、係合部材76がアンロック位置に移動する。すなわち、第2カバー3が閉塞位置から開放位置に移動可能な状態になるので、第2カバー3に作用する荷重が軽減される。よって、印刷装置1は、落下の衝撃により第2カバー3が破損することを抑制できる。係合部材76がアンロック位置に移動すると、ばね253の付勢力によって第2カバー3が開放位置に移動するので、第2カバー3に作用する荷重がさらに軽減される。よって、印刷装置1は、落下の衝撃により第2カバーが破損することをさらに抑制できる。
図11に示すように、操作部53の後端部には、右方に対して前方に傾斜する方向に延びる傾斜面53Aが設けられている。このため、貫通孔234の後端部が操作部53の傾斜面53Aに後側から当接した場合に、操作部53に作用する前方向への荷重が軽減される。よって、貫通孔234が変形してもレバー50の前側への変形が低減される。よって、印刷装置1は、落下の衝撃によりレバー50が変形して破損することを抑制できる。
<本実施形態と本発明との対応>
本実施形態において、第2収容部20Bが、本発明の「収容部」に相当する。開口部2Cが、本発明の「開口部」に相当する。第1カバー2が、本発明の「第1カバー」に相当する。第2カバー3が、本発明の「第2カバー」に相当する。貫通孔234が、本発明の「貫通孔」に相当する。操作部53が、本発明の「操作部」に相当する。印刷装置1の上下方向が、本発明の「第1方向」に相当する。レバー50が、本発明の「移動部材」に相当する。係合部材76が、本発明の「係合部材」に相当する。リリースカム75が、本発明の「接続部材」に相当する。印刷装置1の前後方向が、本発明の「第2方向」に相当する。印刷装置1の前側が、本発明の「第2方向の一方」に相当する。当接部754が、本発明の「当接部」に相当する。支持軸703Bが、本発明の「支持部」に相当する。印刷装置1の後側が、本発明の「第2方向の他方側」に相当する。印刷装置1の右側が、本発明の「操作部が突出する方向」に相当する。傾斜面53Aが、本発明の「傾斜面」に相当する。
<第1変形例>
当接面754Aの延びる方向は、上記実施形態に限定されない。例えば、図13に示すように、リリースカム75は、当接部754に代えて当接部854を有してもよい。上記実施形態と同一機能を有する部材には同じ符号を付して説明を省略する。リリースカム75は、第1揺動位置から第2揺動位置に、支持軸703Bを中心として、時計回り方向(以下、「第1揺動方向」という。)に揺動する。リリースカム75は、第2揺動位置から第1揺動位置に、支持軸703Bを中心として、反時計回り方向(以下、「第2揺動方向」という。)に揺動する。
当接部854は、第2腕部753の右面の前下角部に設けられる。また、当接部854は、レバー50の支持板部52の前端部から前側に所定の隙間を空けて配置される。この隙間の寸法は、例えば約0.3mmである。但し、この数値に限定するものではない。当接部854は、前後方向において、支持軸703Bとレバー50の支持板部52の前端との間に配置される。当接部854は、略直方体状である。当接部854の左右方向の長さは、腕支持部751Cの左右方向の長さの略半分である。当接部754の右面の左右方向における位置は、支持板部52の右面の左右方向における位置と略一致する。当接部854の前端部は、腕支持部751Cの下端部に接続する。当接部854の後面(以下、「当接面854A」という。)は、第2カバー3が閉塞位置にあるときに、当接部854における第1揺動方向(すなわち、下方)に対して後方に傾斜する方向に延びる。当接部854は、当接部754と同様に、外力による第1カバー2の変形に応じて、当接面854Aが前側からレバー50に当接できる。
この場合、第2カバー3が閉塞位置にあるときに当接面854Aが前側からレバー50に当接すると、当接面854Aは、レバー50に面で当接するように第1揺動方向に揺動する。すなわち、当接部854には、第1揺動方向への力が作用する。これより、当接部854が設けられているリリースカム75は、第1揺動位置から第2揺動位置に揺動する。リリースカム75が第2揺動位置まで揺動すると、係合部材76がアンロック位置に移動する。すなわち、第2カバー3が閉塞位置から開放位置に移動可能な状態になるので、第2カバー3に作用する荷重が軽減される。よって、印刷装置1は、落下の衝撃により第2カバー3が破損することを抑制できる。係合部材76がアンロック位置に移動すると、ばね253の付勢力によって第2カバー3が開放位置に移動するので、第2カバー3に作用する荷重がさらに軽減される。よって、印刷装置1は、落下の衝撃により第2カバー3が破損することをさらに抑制できる。
<第2変形例>
当接部754が配置される位置は、上記実施形態に限定されない。例えば、図14に示すように、リリースカム75は、当接部754に代えて当接部954を有してもよい。上記実施形態と同一機能を有する部材には同じ符号を付して説明を省略する。
リリースカム75には、突出部953が設けられる。突出部953は、腕支持部751Cの下端部から下側に突出する。突出部953は、支持軸703Bの中心点Pから後側に延びる仮想直線Kよりも下側まで突出する。中心点Pは、支持軸703Bの軸線上の点である。
当接部954は、突出部953の後面の下端部から後側に突出する。すなわち、当接部954は、第2カバー3が閉塞位置にあるときに、仮想直線Kに対して第1揺動方向側(すなわち、下方)に設けられる。また、当接部954は、レバー50の支持板部52の前端部から前側に所定の隙間を空けて配置される。この隙間の寸法は、例えば約0.3mmである。但し、この数値に限定するものではない。当接部954は、前後方向において、支持軸703Bと支持板部52の前端との間に配置される。当接部954は、略直方体状である。当接部954の左右方向の長さは、腕支持部751Cの左右方向の長さの略半分である。当接部754の右面の左右方向における位置は、支持板部52の右面の左右方向における位置と略一致する。当接部954の後面(以下、「当接面954A」という。)は、前後方向に略直交する。当接部954は、当接部754と同様に、外力による第1カバー2の変形に応じて、当接面954Aが前側からレバー50に当接できる。
この場合、第2カバー3が閉塞位置にあるときに当接面954Aが前側からレバー50に当接すると、当接部954には第1揺動方向への力が作用する。これより、当接部854が設けられているリリースカム75は、第1揺動位置から第2揺動位置に揺動する。リリースカム75が第2揺動位置まで揺動すると、係合部材76がアンロック位置に移動し、第2カバー3が閉塞位置から開放位置に移動可能な状態になるので、第2カバー3に作用する荷重が軽減される。よって、印刷装置1は、落下の衝撃により第2カバー3が破損することを抑制できる。係合部材76がアンロック位置に移動すると、ばね253の付勢力によって第2カバー3が開放位置に移動するので、第2カバー3に作用する荷重がさらに軽減される。よって、印刷装置1は、落下の衝撃により第2カバー3が破損することをさらに抑制できる。
<その他の変形例>
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば上記実施形態において、印刷装置1の印刷方式は感熱方式であるが、これに限定されず、他の方式(例えば、熱転写式、インクジェット方式等)であってもよい。印刷媒体は、ロール40として巻回されていなくてもよい。上側から見た開口部2Cの形状は、略矩形状に限定されず、他の任意の形状であってもよい。例えば、開口部2Cを形成する端部21A,23A,34A,25Aの少なくとも何れかは湾曲してもよい。
レバー50の操作部53は傾斜面53Aを有し、上側から見て略台形形状であったが、操作部53の形状は、上記実施形態に限定されない。操作部53の形状は、上側から見て略半円状又はそれより小さい略円弧状でもよく、また、上側から見て基部51と一辺を共有し、右前側に頂点を有する略三角形状でもよい。
上記実施形態では、支持軸703Bは、板状部703によって回転可能に保持され、円筒部751Aに回転可能に挿通する。これに対し、支持軸703Bは、板状部703及び円筒部751Aの何れか一方に固定されてもよい。また、支持軸703Bは、板状部70B及び円筒部751Aの何れか一方と一体的に形成されてもよい。
レバー50の移動方向、係合部材76の揺動方向、及びリリースカム75の揺動方向は、上記実施形態に限定されない。例えばリリースカム75は、時計回り方向に揺動すると、第2揺動位置から第1揺動位置に揺動するように構成されてもよい。
上記実施形態では、係合部材76がアンロック位置に配置された場合、第2カバー3は、ばね253の付勢力によって自動で閉塞位置から開放位置に移動する。印刷装置1は、ばね253を備えず、ユーザによって手動で第2カバー3が閉塞位置と開放位置とに移動する構成を採用してもよい。
上記実施形態では、係合部材76は、プラテンローラ60に係合する。これに対し、印刷装置1は、例えば蓋板部31の前端部から下方に突出する係合部を備えてもよい。係合部材76は、ロック位置において、蓋板部31に設けられた係合部に係合することで、第2カバー3を閉塞位置に規制してもよい。
1 印刷装置
2 第1カバー
2C 開口部
3 第2カバー
20B 第2収容部
50 レバー
53 操作部
53A 傾斜面
75 リリースカム
76 係合部材
234 貫通孔
703B 支持軸
754,854,954 当接部
754A,854A,954A 当接面
K 仮想直線
P 中心点

Claims (4)

  1. 印刷媒体に印刷を行う印刷装置において、
    前記印刷媒体を収容する収容部と、
    前記収容部を内部に有し、且つ前記収容部を開放する開口部が設けられた第1カバーと、
    前記開口部を閉塞する閉塞位置と、前記開口部を開放する開放位置とに移動可能に、前記開口部を覆う第2カバーと、
    前記第1カバーに形成された貫通孔から外部に露出する操作部を有し、所定の第1位置と第2位置との間を第1方向に移動可能な移動部材と、
    前記第2カバーに係脱可能な部材であって、前記第2カバーに係合し、前記第2カバーを前記閉塞位置に規制するロック位置と、前記第2カバーから脱離し、前記第2カバーを前記閉塞位置と前記開放位置とに移動可能にするアンロック位置との間を移動可能な係合部材と、
    前記移動部材と前記係合部材とを互いに接続する接続部材であって、前記移動部材が前記第2位置から前記第1位置に移動した場合に、前記係合部材を前記アンロック位置から前記ロック位置に移動させ、且つ前記移動部材が前記第1位置から前記第2位置に移動した場合に、前記係合部材を前記ロック位置から前記アンロック位置に移動させる接続部材と
    前記移動部材が前記第1位置にあり、且つ前記係合部材が前記ロック位置にあるときの位置である第1揺動位置と、前記移動部材が前記第2位置にあり、且つ前記係合部材が前記アンロック位置にあるときの位置である第2揺動位置との間を揺動可能に、前記接続部材を支持する支持部とを備え、
    前記接続部材は、前記移動部材から所定の隙間を空けて配置され、且つ前記第2カバーが前記閉塞位置にあるときに、前記第1方向と交差する第2方向において前記支持部と前記移動部材との間に配置される当接部であって、外力による前記第1カバーの変形に応じて、前記第2方向の一方から前記移動部材に当接可能な当接部を備えたことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記接続部材は、
    前記第1揺動位置から前記第2揺動位置に、前記支持部を中心として、第1揺動方向に揺動し、
    前記第2揺動位置から前記第1揺動位置に、前記支持部を中心として、前記第1揺動方向とは反対の第2揺動方向に揺動し、
    前記当接部のうち前記移動部材に当接する当接面は、前記第2カバーが前記閉塞位置にあるときに、前記当接部における前記第1揺動方向に対して前記第2方向の他方に傾斜する方向に延びることを特徴とする請求項に記載の印刷装置。
  3. 前記接続部材は、
    前記第1揺動位置から前記第2揺動位置に、前記支持部を中心として、第1揺動方向に揺動し、
    前記第2揺動位置から前記第1揺動位置に、前記支持部を中心として、前記第1揺動方向とは反対の第2揺動方向に揺動し、
    前記当接部は、前記第2カバーが前記閉塞位置にあるときに、前記第2方向において前記支持部と前記移動部材との間、且つ前記支持部から前記第2方向の他方に延びる仮想直線に対して前記第1揺動方向側に配置されたことを特徴とする請求項に記載の印刷装置。
  4. 前記操作部の前記第2方向の他方側の端部には、前記操作部が突出する方向に対して前記第2方向の一方に傾斜する方向に延びる傾斜面が設けられることを特徴とする請求項1からの何れかに記載の印刷装置。
JP2016190333A 2016-09-28 2016-09-28 印刷装置 Active JP6822043B2 (ja)

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