JP6821747B2 - カラオケ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、カラオケ装置に関し、詳しくは、楽曲のテンポの設定に関する。
高齢者の健康維持や認知症予防のために、カラオケ歌唱が効果的であることが知られている。近年、高齢者介護施設において、カラオケ歌唱を取り入れた介護プログラムが行われるケースが増え、高齢者介護施設へのカラオケ装置の導入が進んでいる。
ところで、一般に、人は高齢になると発話速度が低下する傾向がある。したがって、高齢者は、テンポの速い楽曲の歌唱に困難を感じることがある。高齢者が楽曲を歌唱するに際し、楽曲のテンポに付いて行けない場合、その者は歌唱の楽しさを十分に味わうことができないばかりでなく、自尊心が傷つけられてしまうおそれもある。
この点を考慮し、下記の特許文献1には、利用者がシステムログインした際に利用者IDを取得する利用者ID取得手段と、利用者ID取得手段により取得した利用者IDに基づいて、利用者情報格納手段に格納された年齢データを取得する利用者情報取得手段と、利用者の年齢とテンポレベルとを紐付けて構成された年齢対応テンポレベル設定テーブルに基づいて、利用者情報取得手段で取得した年齢データに対応するテンポレベルを当該利用者のテンポレベルとして変更設定するテンポレベル設定手段とを備えたカラオケシステムが記載されている。このカラオケシステムによれば、利用者の年齢に応じたテンポで楽曲が演奏される。
特開2009−036911号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたカラオケシステムでは、利用者の年齢に応じたテンポで楽曲を演奏するために、個々の利用者の年齢データを事前にカラオケシステムに登録しておかなければならない。また、利用者は歌唱を行うに当たり、自己のIDを入力してカラオケシステムにログインしなければならない。このため、年齢データの登録やIDの入力に手間がかかり、カラオケシステムを利用するに当たって利用者の負担が大きい。
また、高齢者の発話速度は若年層または中年層の者と比較して遅い傾向にあるが、高齢者の発話速度には個人差がある。例えば、年齢の割には発話速度が速く、中年層の者とほとんど変わらない者もいれば、然程高齢でないにもかかわらず、発話速度が中年層の者よりも大幅に遅い者もいる。上記特許文献1に記載されたカラオケシステムでは、利用者の年齢とテンポレベルとを紐付けて構成された年齢対応テンポレベル設定テーブルに基づき、利用者の年齢に対応するテンポレベルを設定するので、楽曲のテンポが利用者の年齢によって一律に決定されてしまう。その結果、カラオケシステムを利用する個々の高齢者にとって、楽曲のテンポが遅すぎ、または楽曲のテンポが速すぎることがあり得る。このように、上記特許文献1に記載されたカラオケシステムでは、個々の高齢者の発話速度に応じて楽曲のテンポ設定を高精度に行うことが困難である。
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、利用者の発話速度に応じた楽曲のテンポ設定を利用者に大きな負担をかけることなく高精度に行うことができるカラオケ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のカラオケ装置は、利用者の発話速度を取得する発話速度取得部と、人間の標準的な発話速度である基準発話速度を記憶する記憶部と、前記発話速度取得部により取得された前記利用者の発話速度と前記記憶部に記憶された前記基準発話速度とを比較する発話速度比較部と、前記発話速度比較部による比較結果に基づき、前記発話速度取得部により取得された前記利用者の発話速度が前記基準発話速度未満である場合には楽曲のテンポを下げるテンポ設定部とを備えていることを特徴とする。
また、上記本発明のカラオケ装置において、前記発話速度取得部は、前記利用者の会話音声を分析して前記利用者の発話速度を測定する発話速度測定部を有していてもよい。
また、上記本発明のカラオケ装置において、音声認識処理および音声合成処理に基づき前記利用者と会話する機能、および前記利用者の会話音声を集音する機能を有するロボットから送信される前記利用者の会話音声の音声信号を受信する音声信号受信部を備え、前記発話速度測定部は、前記音声信号受信部により受信された前記利用者の会話音声の音声信号を分析して前記利用者の発話速度を測定することとしてもよい。
また、上記本発明のカラオケ装置において、前記利用者の会話音声を集音する会話音声集音部を備え、前記発話速度測定部は、前記会話音声集音部により集音された前記利用者の会話音声の音声信号を分析して前記利用者の発話速度を測定することとしてもよい。
また、上記本発明のカラオケ装置において、音声認識処理および音声合成処理に基づき前記利用者と会話する機能、前記利用者の会話音声を集音する機能、および前記利用者の会話音声の音声信号に対して前記音声認識処理を行って前記利用者の発話速度を測定し、当該測定した発話速度を示す発話速度測定データを生成する機能を有するロボットから送信される前記発話速度測定データを受信する発話速度測定データ受信部を備え、前記発話速度取得部は、前記発話速度測定データ受信部により受信された前記発話速度測定データから前記利用者の発話速度を取得することとしてもよい。
また、上記本発明のカラオケ装置において、前記ロボットの前記音声合成処理における発話速度を設定するためのロボット設定発話速度を示すロボット発話速度情報を前記ロボットから受信するロボット発話速度情報受信部を備え、前記発話速度比較部は、前記ロボット発話速度情報受信部により受信された前記ロボット発話速度情報が示す前記ロボット設定発話速度を前記基準発話速度として用いることとしてもよい。
本発明によれば、利用者の発話速度に応じた楽曲のテンポ設定を利用者に大きな負担をかけることなく高精度に行うことができる。
本発明のカラオケ装置の第1の実施形態であるカラオケ端末装置を含むカラオケシステムを示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態のカラオケ端末装置によるテンポ変更処理を示すフローチャートである。 本発明のカラオケ装置の第2の実施形態であるカラオケ端末装置を含むカラオケシステムを示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態におけるロボットの構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態のカラオケ端末装置およびロボットによるテンポ変更処理を示すフローチャートである。 本発明のカラオケ装置の第3の実施形態であるカラオケ端末装置を含むカラオケシステムを示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態におけるロボットの構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態のカラオケ端末装置およびロボットによるテンポ変更処理を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
(カラオケシステム)
図1はカラオケシステム1を示している。図1に示すように、カラオケシステム1は、ホスト装置5、および本発明のカラオケ装置の第1の実施形態であるカラオケ端末装置11を備えている。カラオケ端末装置11は、ホスト装置5と、例えばインターネット等のコンピュータネットワーク6を介して相互通信可能に接続されている。なお、ホスト装置5には、通常、複数のカラオケ端末装置11がコンピュータネットワーク6を介して接続されているが、図1では、それら複数のカラオケ端末装置11のうちの1つを示している。
ホスト装置5は、例えばサーバコンピュータであり、各カラオケ端末装置11への楽曲データの供給、各カラオケ端末装置11における楽曲の演奏履歴情報の収集・分析、および各カラオケ端末装置11の管理等を行う。
(カラオケ端末装置)
図1において、カラオケ端末装置11は、主として、ホスト装置5から供給された楽曲データを記憶し、利用者からの楽曲演奏の予約等を受けて楽曲を演奏する装置である。楽曲データは例えばMIDI(登録商標)データであり、楽曲の演奏はMIDIデータに基づき、シンセサイザ等により構成されている音源15を制御することにより実現される。また、カラオケ端末装置11は、楽曲に関連する映像や楽曲の歌詞等をディスプレイ35に表示する機能をも備えている。さらに、カラオケ端末装置11は、利用者の発話速度を測定し、測定した利用者の発話速度に応じて、演奏する楽曲のテンポを設定する機能を有している。
カラオケ端末装置11は、外部通信部12、操作通信部13、記憶部14、音源15、音声入出力回路16およびマイクロコンピュータ17を備えている。
外部通信部12は、ホスト装置5とコンピュータネットワーク6を介して通信を行う通信回路を備えている。
操作通信部13は、遠隔操作装置31と無線通信を行う通信回路を備えている。操作通信部13と遠隔操作装置31との間の通信には、例えばブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信が用いられている。遠隔操作装置31は、カラオケ端末装置11を遠隔操作するための装置である。遠隔操作装置31は、例えばタブレット端末装置であり、液晶ディスプレイおよびタッチパネルを備えている。液晶ディスプレイには、カラオケ端末装置11を操作するための複数の操作ボタンがアイコンとして表示される。それらの操作ボタンには、後述する集音開始ボタン32が含まれている。タッチパネルは、利用者による操作ボタンの操作を検出する。利用者による操作ボタンの操作がタッチパネルにより検出されたとき、利用者により操作された操作ボタンに対応する操作指令が、遠隔操作装置31からカラオケ端末装置11に送信され、カラオケ端末装置11の操作通信部13により受信される。カラオケ端末装置11は、遠隔操作装置31から送信された操作指令に従って動作する。
記憶部14は磁気記憶装置または半導体記憶装置である。記憶部14は例えばハードディスクドライブである。記憶部14には楽曲データ、および後述する基準発話速度情報36等が記憶されている。
音源15は例えばMIDI音源であり、シンセサイザ等により構成されている。
音声入出力回路16はミキサ回路および増幅回路等を備えている。音声入出力回路16の入力端子にはマイク(マイクロホン)33および音源15の音声出力端子が接続されている。音声入出力回路16の出力端子にはスピーカ34が接続されている。また、音声入出力回路16は、マイク33により集音された音声のアナログ音声信号をデジタル音声信号にA/D(アナログ/デジタル)変換し、そのデジタル音声信号をマイクロコンピュータ17へ出力する構成を有している。また、カラオケ端末装置11には例えば液晶ディスプレイ等のディスプレイ35が接続されている。
マイクロコンピュータ17は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えている。マイクロコンピュータ17には、外部通信部12、操作通信部13、記憶部14、音源15および音声入出力回路16が接続されている。また、マイクロコンピュータ17は、ROMまたは記憶部14等に記憶されたコンピュータプログラムを読み取って実行することにより、集音制御部21、発話速度測定部22、発話速度比較部23、テンポ設定部24、演奏制御部25、表示制御部26および総合制御部27として機能する。
集音制御部21は、マイク33により集音された利用者の会話音声のデジタル音声信号をマイクロコンピュータ17のRAM等に記憶する制御を行う。なお、集音制御部21は、マイク33および音声入出力回路16と共に、特許請求の範囲に記載された「会話音声集音部」の具体例である。発話速度測定部22は利用者の発話速度を測定する。発話速度比較部23は、発話速度測定部22により測定された利用者の発話速度と、記憶部14に記憶された基準発話速度情報36が示す基準発話速度とを比較する。テンポ設定部24は、発話速度比較部23による比較結果に基づいて楽曲のテンポを設定する。演奏制御部25は、楽曲データに基づいて音源15を制御し、楽曲の演奏を行う。表示制御部26は、楽曲に関連する映像および楽曲の歌詞等をディスプレイ35に表示する。総合制御部27は、カラオケ端末装置11を総合的に制御する。例えば、総合制御部27は、遠隔操作装置31から送信され、操作通信部13によって受信された操作指令に従ってカラオケ端末装置11の動作を制御する。
(テンポ変更処理)
カラオケ端末装置11は、上述したように、利用者の発話速度を測定し、測定した利用者の発話速度に応じて、演奏する楽曲のテンポを設定する機能を有している。具体的には、カラオケ端末装置11は、(1)利用者の会話音声を集音し、(2)集音した利用者の会話音声に基づいて利用者の発話速度を測定し、(3)測定した利用者の発話速度と基準発話速度との比である発話速度比を算出し、(4)その発話速度比から、利用者の発話速度が基準発話速度よりも遅いと判断された場合には、発話速度比に基づいてテンポ値を算出し、(5)そのテンポ値に基づいて楽曲のテンポを、その楽曲に予め設定された初期テンポよりも遅いテンポに変更する。以下、これら(1)から(5)までの一連の処理を「テンポ変更処理」という。
図2はテンポ変更処理を示している。図2を参照しつつ、テンポ変更処理について具体例をあげて説明する。カラオケ端末装置11は例えば高齢者介護施設に設けられている。高齢者介護施設ではカラオケ歌唱を利用した介護プログラムが実施されている。介護プログラムに従い、高齢者は例えば週に数日、所定の時間にカラオケ歌唱を行う。カラオケ歌唱により、高齢者の健康が維持され、または認知症が予防されることが期待される。高齢者はカラオケ演奏に合わせて歌唱する。カラオケ端末装置11の操作は介護者(例えば高齢者介護施設の職員等)が行う。なお、各実施形態において、「利用者」とは、カラオケ端末装置11を利用して歌唱を行う者を指す。この具体例では、高齢者が「利用者」に当たる。
図2に示すテンポ変更処理において、カラオケ端末装置11は、まず、利用者の会話音声の集音を行う。利用者の会話音声の集音は、主に、利用者が歌唱を行う前に、歌唱する楽曲を選択するときに行われる。具体的には、利用者が歌唱を行う前に、介護者が遠隔操作装置31のディスプレイに表示された集音開始ボタン32を押す。これにより、遠隔操作装置31からカラオケ端末装置11へ集音開始の指令が送信される。カラオケ端末装置11はこの指令を受信し(ステップS1)、受信した指令に応じて集音を開始する(ステップS2)。
介護者は利用者にマイク33を向け、利用者に歌いたい楽曲の選択を求める。利用者はマイク33に向かって自分の歌いたい楽曲の曲名等を述べる。例えば、このとき、介護者と利用者との間で次のような会話が交わされる。
介護者:「さて、今日は何を歌いましょうか。」
利用者:「そうですね、AAAは昨日歌いましたし、今日はBBBを歌いたいなあ。」
介護者:「では、今日はBBBにしましょう。」
なお、「AAA」および「BBB」はそれぞれ楽曲の名称である。
利用者がマイク33に向かって発した会話音声は、マイク33によりアナログ音声信号に変換され、さらに音声入出力回路16によりデジタル音声信号にA/D変換され、マイクロコンピュータ17に出力される。マイクロコンピュータ17に出力された利用者の会話音声のデジタル音声信号は、マイクロコンピュータ17の集音制御部21の制御のもと、例えばマイクロコンピュータ17のRAMに記憶される。
利用者が歌いたい楽曲を選択した後、介護者は、遠隔操作装置31を操作して、その楽曲の演奏をカラオケ端末装置11に対して予約する。これにより、遠隔操作装置31からカラオケ端末装置11へ楽曲選択および演奏予約の指令が送信される。カラオケ端末装置11はこの指令を受信し(ステップS3)、受信した指令に応じて楽曲を選択し、演奏の予約を設定する。また、カラオケ端末装置11は、楽曲選択および演奏予約の指令を受信した時点で、集音を終了する(ステップS4)。
次に、マイクロコンピュータ17の発話速度測定部22が、マイクロコンピュータ17のRAMに記憶された利用者の会話音声のデジタル音声信号を分析し、利用者の発話速度を測定する(ステップS5)。発話速度の測定方法として、音声中の単位時間当たりの音節数に基づいて発話速度を測定する方法が知られている。発話速度測定部22は発話速度の測定方法としてこの方法を採用している。なお、発話速度の測定方法として他にもいくつかの方法が知られている(例えば特開2005−331589号公報を参照)。発話速度測定部22における発話速度の測定方法として他の周知の方法を用いてもよい。発話速度測定部22により測定された利用者の発話速度は、「測定発話速度」として例えばマイクロコンピュータ17のRAMに記憶される。
次に、マイクロコンピュータ17の発話速度比較部23が基準発話速度情報36を記憶部14から読み出す(ステップS6)。基準発話速度情報36は基準発話速度を示す情報である。基準発話速度は、例えば、人間の標準的な発話速度である。基準発話速度は、例えば、鉄道の駅や空港、地下街等の公共空間におけるアナウンスの発話速度である。基準発話速度は、例えば、5.5syll./secである。なお「syll./sec」は1秒当たりの音節数を示す。また、基準発話速度は、基準発話速度情報36として記憶部14に予め記憶されている。
次に、発話速度比較部23は、測定発話速度および基準発話速度を用いて発話速度比を算出する(ステップS7)。発話速度比は測定発話速度と基準発話速度との比であり、次の式により算出される。
発話速度比=測定発話速度/基準発話速度
例えば、測定発話速度が3.5syll./secであり、基準発話速度が5.5syll./secである場合、発話速度比は3.5/5.5、すなわち0.636である。
次に、マイクロコンピュータ17のテンポ設定部24が、発話速度比から、利用者の発話速度が基準発話速度よりも遅いか否かを判断する。利用者の発話速度が基準発話速度よりも遅いとき、発話速度比が1未満になる。そこで、テンポ設定部24は、発話速度比が1未満であるか否かを判断する(ステップS8)。
発話速度比が1未満である場合(ステップS8:YES)、テンポ設定部24は、発話速度比に基づいてテンポ値を算出する(ステップS9)。テンポ値は、利用者が選択した楽曲に予め設定された初期テンポに、発話速度比を乗じることにより算出される。例えば、利用者が選択した楽曲の初期テンポが120bpmであり、発話速度比が0.636である場合、テンポ値は、120×0.636、すなわち76bpmである。なお、「bpm」は、1分当たりの拍数を示す。
次に、テンポ設定部24は、算出したテンポ値を楽曲のテンポとして設定する(ステップS10)。これにより、例えば初期テンポが120bpmである楽曲のテンポが76bpmに変更される。
一方、発話速度比が1未満でない場合(ステップS8:NO)、処理はステップS8からステップS11に直接移行する。この結果、テンポ値の算出処理、およびテンポ値を楽曲のテンポに設定する処理は行われない。したがって、楽曲のテンポは変更されず、初期テンポが維持される。
次に、介護者が遠隔操作装置31を操作して、楽曲の演奏を開始する旨の指示を入力し、これにより遠隔操作装置31から楽曲演奏開始の指令が送信されたとき、カラオケ端末装置11は、この指令を受信する(ステップS11)。そして、この指令に応じ、マイクロコンピュータ17の演奏制御部25が、選択された楽曲の演奏を行い、表示制御部26が、その楽曲に関連する映像および楽曲の歌詞等をディスプレイ35に出力する(ステップS12)。なお、以上のテンポ変更処理は、カラオケ端末装置11が稼働している間、繰り返し実行される。
以上説明した通り、本発明の第1の実施形態のカラオケ端末装置11は、利用者の発話速度を測定し、測定した利用者の発話速度と基準発話速度とを比較し、その結果に基づいて楽曲のテンポを設定する。例えば、基準発話速度を一般人の標準的な発話速度に設定した場合、利用者の発話速度と基準発話速度とを比較することで、利用者の発話速度が一般人の標準的な発話速度よりも遅いか否かを判断することができる。そして、利用者の発話速度が一般人の標準的な発話速度よりも遅い場合には、利用者の発話速度と基準発話速度との比較結果に基づいて楽曲のテンポを設定することで、楽曲のテンポを初期テンポよりも遅いテンポに変更することができ、楽曲のテンポを、利用者が歌唱し易く、利用者が歌唱を十分に楽しむことができるテンポにすることができる。本実施形態のカラオケ端末装置11によれば、このような処理をカラオケ端末装置11を利用する個々の利用者に対して行うことができるので、個々の利用者の発話速度に応じて楽曲のテンポを高精度に設定することができる。例えば、同じ年齢で発話速度がそれぞれ異なる複数の高齢者がカラオケ歌唱を順次行う場合でも、それぞれの高齢者の発話速度に合わせて楽曲のテンポをそれぞれの高齢者ごとに設定することができる。
また、本実施形態のカラオケ端末装置11によれば、利用者の発話速度をその場で測定するので、利用者の年齢データの登録も、利用者のID入力に基づく利用者の識別も不要である。したがって、年齢データの登録やID入力といった大きな負担を利用者にかけることなく、利用者の発話速度に応じた楽曲のテンポ設定を行うことができる。
また、本実施形態のカラオケ端末装置11は、利用者の会話音声を集音し、集音した利用者の会話音声を用いて、利用者の発話速度を測定する。このように、利用者が実際に発話した音声に基づいて利用者の発話速度を測定することで、個々の利用者の発話速度を高精度に測定することができる。また、利用者が歌唱を行う直前の、楽曲選択時の利用者の発話速度を測定するので、歌唱を行う時点における利用者の実際の発話速度を測定することができ、利用者の発話速度に基づく楽曲のテンポ設定を適切に行うことができる。例えば、利用者のその日の体調に合わせて楽曲のテンポ設定を行うことができる。
また、本実施形態のカラオケ端末装置11は、利用者の発話速度の測定を自ら実行するので、利用者の発話速度に応じた楽曲のテンポ設定を、外部測定機器等の他の機材を用いることなく実現することができる。
また、本実施形態のカラオケ端末装置11は、測定した利用者の発話速度が基準発話速度未満である場合には楽曲のテンポを下げる。これにより、発話速度の遅い利用者に合うように楽曲のテンポを遅くすることができ、利用者が速いテンポの楽曲に付いて行けなくなることを防ぐことができる。一方、本実施形態のカラオケ端末装置11は、測定した利用者の発話速度が基準発話速度以上である場合には楽曲のテンポを変更しない。これにより、楽曲のテンポが初期テンポよりも不必要に速くなることを防ぐことができる。
[第2の実施形態]
図3は、本発明のカラオケ装置の第2の実施形態であるカラオケ端末装置41を含むカラオケシステム2を示している。なお、図3に示すカラオケシステム2において、本発明の第1の実施形態のカラオケ端末装置11を含むカラオケシステム1(図1参照)と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本発明の第2の実施形態のカラオケ端末装置41の特徴は、ロボット51が集音した利用者の会話音声のデジタル音声信号を、ロボット51から受信し、受信したデジタル音声信号を用いて利用者の発話速度を測定する点にある。また、本発明の第2の実施形態のカラオケ端末装置41のもう1つの特徴は、ロボット51からロボット発話速度情報を受信し、受信したロボット発話速度情報が示すロボット設定発話速度を基準発話速度として用いる点にある。
図3に示すように、本実施形態のカラオケシステム2は、ホスト装置5、カラオケ端末装置41およびロボット51を備えている。また、本実施形態のカラオケ端末装置41は、上記第1の実施形態のカラオケ端末装置11と異なり、集音制御部を有していない。また、本実施形態のカラオケ端末装置41は、上記第1の実施形態のカラオケ端末装置11と異なり、ロボット通信部42を有している。ロボット通信部42は、ロボット51と無線通信を行う通信回路を備えている。ロボット通信部42とロボット51との間の通信には、例えばブルートゥース等の近距離無線通信が用いられている。なお、ロボット通信部42は、特許請求の範囲に記載された「音声信号受信部」および「ロボット発話速度情報受信部」の具体例である。
ロボット51は、例えば人間を模した外観を有しており、人工知能を備えている。また、ロボット51は、音声認識処理および音声合成処理に基づき利用者と会話する機能を有している。このようなロボットは高齢者との会話に適しており、高齢者はロボットと会話を楽しむことができる。また、ロボットは高齢者の健康維持や認知症予防にも役立つ。このため、ロボットの高齢者介護施設への導入が始まっている。また、ロボット51は、カラオケ端末装置41を操作するための操作指令をカラオケ端末装置41へ送信する機能、利用者との会話を集音し、利用者の会話音声のデジタル音声信号をカラオケ端末装置41へ送信する機能、およびロボット発話速度情報をカラオケ端末装置41へ送信する機能を有している。
図4はロボット51の構成を示している。図4に示すように、ロボット51は、通信部52、記憶部53、マイク54、スピーカ55、音声入出力回路56およびマイクロコンピュータ57を備えている。
通信部52は、カラオケ端末装置41のロボット通信部42と無線通信を行う通信回路を備えている。記憶部53は例えば半導体記憶装置を備えている。マイク54およびスピーカ55はロボット51のボディに取り付けられており、音声入出力回路56にそれぞれ接続されている。音声入出力回路56は、マイク54により集音された音声のアナログ音声信号をデジタル音声信号にA/D変換してマイクロコンピュータ57に出力する機能、およびマイクロコンピュータ57から出力されたデジタル音声信号をアナログ音声信号にD/A(デジタル/アナログ)変換してスピーカ55に出力する機能を有している。
マイクロコンピュータ57は、CPU、ROMおよびRAM等を備え、例えばROMに記憶されたコンピュータプログラムを読み取って実行することで、ロボット制御部61、音声認識部62、音声合成部63および集音制御部64として機能する。ロボット制御部61は、人工知能を備え、人工知能により生成された指令に基づき、ロボット51の動作を制御する。音声認識部62は、音声入出力回路56から出力されたデジタル音声信号を分析して、人間の話す言葉を認識する。音声合成部63は、人工知能により生成された言葉を表す発話音声のデジタル音声信号を生成し、生成したデジタル音声信号を音声入出力回路56に出力する。集音制御部64は、マイク54により集音された利用者の会話音声のデジタル音声信号をマイクロコンピュータ57のRAM等に記憶する制御を行う。
また、ロボット51の記憶部53には、ロボット発話速度情報58が記憶されている。ロボット発話速度情報58とは、ロボット設定発話速度を示す情報である。ロボット設定発話速度とは、ロボット51の発話速度の設定値である。音声合成部63は、人工知能により生成された言葉を表す発話音声のデジタル音声信号を音声合成処理により生成する際に、発話音声における1秒当たりの音節数を、ロボット設定発話速度に基づいて設定する。ロボット設定発話速度は、例えば、人間の標準的な発話速度に設定されている。
図5は、本実施形態のカラオケ端末装置41およびロボット51により行われるテンポ変更処理を示している。本実施形態のテンポ変更処理では、上記第1の実施形態におけるテンポ変更処理とは異なり、ロボット51が利用者と会話し、ロボット51が利用者の会話音声を集音し、ロボット51がカラオケ端末装置41を操作する。以下、高齢者介護施設において高齢者がカラオケ歌唱を行う場合を例にあげ、テンポ変更処理について説明する。
図5に示すテンポ変更処理おいて、初めに、ロボット51が利用者の会話音声を集音する(ステップS21)。具体的には、まず、ロボット51の集音制御部64が集音を開始する。その後、ロボット51は利用者(高齢者)と会話し、利用者が歌いたい楽曲を利用者から聞き出す。この間、利用者が発する会話音声は、ロボット51のボディに取り付けられたマイク54により集音され、その会話音声のアナログ音声信号は、ロボット51に設けられた音声入出力回路56によりA/D変換され、これにより得られた会話音声のデジタル音声信号は、ロボット51のマイクロコンピュータ57に入力される。ロボット51のマイクロコンピュータ57に入力された利用者の会話音声のデジタル音声信号は、集音制御部64の制御のもと、例えばマイクロコンピュータ57のRAMに記憶される。また、ロボット51は、利用者が発する会話音声を音声認識し、利用者が歌いたい楽曲を認識する。その後、ロボット51は、利用者との会話が切れたときに集音を終了する。
次に、ロボット51は、利用者が歌いたい楽曲の演奏をカラオケ端末装置41に対して予約するために、楽曲選択および演奏予約の指令をカラオケ端末装置41に送信する。また、このとき、ロボット51は、集音した利用者の会話音声のデジタル音声信号(会話音声信号)を、マイクロコンピュータ57のRAMから読み出し、カラオケ端末装置41に送信する。さらに、このとき、ロボット51は、ロボット発話速度情報58を、記憶部53から読み出し、カラオケ端末装置41に送信する(ステップS22)。ロボット51から送信された、楽曲選択および演奏予約の指令、利用者の会話音声のデジタル音声信号およびロボット発話速度情報58は、カラオケ端末装置41のロボット通信部42により受信され、マイクロコンピュータ43へ入力される(ステップS23)。
次に、カラオケ端末装置41のマイクロコンピュータ43の発話速度測定部22が、ロボット51から送信された利用者の会話音声のデジタル音声信号を分析し、利用者の発話速度を測定する(ステップS24)。発話速度の測定については、上記第1の実施形態のカラオケ端末装置11と同じである。発話速度測定部22により測定された利用者の発話速度は、「測定発話速度」としてカラオケ端末装置41のマイクロコンピュータ43のRAMに記憶される。
次に、カラオケ端末装置41のマイクロコンピュータ43の発話速度比較部23が、測定発話速度および基準発話速度を用いて発話速度比を算出する(ステップS25)。このとき、発話速度比較部23は、基準発話速度として、ロボット51から送信されたロボット発話速度情報58が示すロボット設定発話速度を用いる。また、発話速度比の算出方法については、上記第1の実施形態のカラオケ端末装置11における発話速度比の算出方法と同じである。なお、初回のテンポ変更処理においてロボット通信部42により受信したロボット発話速度情報58が示すロボット設定発話速度を記憶部14に記憶し、以後のテンポ変更処理においては、記憶部14に記憶されたロボット設定発話速度を基準発話速度として用いてもよい。また、初回のテンポ変更処理を行う前の段階でロボット51からロボット発話速度情報58を受信し、そのロボット発話速度情報58が示すロボット設定発話速度を記憶部14に記憶しておいてもよい。
次に、カラオケ端末装置41のマイクロコンピュータ43のテンポ設定部24が、上記第1の実施形態のカラオケ端末装置11と同様に、利用者の発話速度が基準発話速度よりも遅い場合に、発話速度比に基づいてテンポ値を算出し、算出したテンポ値を楽曲のテンポとして設定する(ステップS26〜S28)。
次に、ロボット51が、楽曲の演奏を開始する旨の指令をカラオケ端末装置41に送信する(ステップS29)。カラオケ端末装置41のロボット通信部42は、ロボット51から送信された、楽曲の演奏を開始する旨の指令を受信し、当該指令をマイクロコンピュータ43へ入力する(ステップS30)。そして、入力された指令に応じ、カラオケ端末装置41のマイクロコンピュータ43の演奏制御部25が、選択された楽曲の演奏を行い、表示制御部26が、その楽曲に関連する映像および楽曲の歌詞等をディスプレイ35に出力する(ステップS31)。なお、以上のテンポ変更処理は、カラオケ端末装置41およびロボット51が稼働している間、繰り返し実行される。
以上説明した通り、本発明の第2の実施形態のカラオケ端末装置41によれば、上述した第1の実施形態のカラオケ端末装置11と同様に、個々の利用者の発話速度に応じて楽曲のテンポを高精度に設定することができる。また、年齢データの登録やID入力といった大きな負担を利用者にかけることなく、利用者の発話速度に応じた楽曲のテンポ設定を行うことができる。
さらに、第2の実施形態のカラオケ端末装置41では、ロボット51が集音した利用者の会話音声のデジタル音声信号をロボット51から受信し、そのデジタル音声信号を用いて利用者の発話速度を測定する。ロボット51が利用者の会話音声の集音を行うことで、利用者の発話速度の測定を行うのに十分な量の利用者の会話音声を容易に取得することができる。すなわち、人との会話と比較して、ロボットとの会話は気兼ねなく行うことができ、利用者の発話量が多くなる。したがって、利用者の会話音声を多く(長い時間)集音することができる。
また、第2の実施形態のカラオケ端末装置41では、ロボット51から送信されたロボット発話速度情報58が示すロボット設定発話速度を基準発話速度として用いて発話速度比を算出する。ロボット51が自己の発話(音声合成)に用いるロボット設定発話速度を利用することで、発話速度比の算出を容易に行うことができる。
[第3の実施形態]
図6は、本発明のカラオケ装置の第3の実施形態であるカラオケ端末装置71を含むカラオケシステム3を示している。図7は本実施形態におけるロボット81の構成を示している。なお、図6に示すカラオケシステム3において、本発明の第1の実施形態のカラオケ端末装置11を含むカラオケシステム1(図1参照)および本発明の第2の実施形態のカラオケ端末装置41を含むカラオケシステム2(図3参照)と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。また、図7に示すロボット81において、本発明の第2の実施形態におけるロボット51(図4参照)と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本発明の第3の実施形態のカラオケ端末装置71の特徴は、ロボット81が測定した利用者の発話速度を示す発話速度測定データを、ロボット81から受信し、受信した発話速度測定データから利用者の発話速度を取得する点にある。
図6に示すように、本実施形態のカラオケシステム3は、ホスト装置5、カラオケ端末装置71およびロボット81を備えている。また、本実施形態のカラオケ端末装置71は、上記第2の実施形態のカラオケ端末装置41と同様に、集音制御部を有していない。また、本実施形態のカラオケ端末装置71は、上記第2の実施形態のカラオケ端末装置41と異なり、発話速度測定部の代わりに発話速度取得部73を有している。また、本実施形態のカラオケ端末装置71は、上記第2の実施形態のカラオケ端末装置41と同様に、ロボット通信部42を有している。なお、本実施形態におけるロボット通信部42は、特許請求の範囲に記載された「発話速度測定データ受信部」および「ロボット発話速度情報受信部」の具体例である。また、図7に示すように、本実施形態におけるロボット81は、上記第2の実施形態におけるロボット51と異なり、マイクロコンピュータ82の機能として、発話速度測定部83を有している。
図8は、本実施形態のカラオケ端末装置71およびロボット81により行われるテンポ変更処理を示している。本実施形態のテンポ変更処理では、上記第2の実施形態におけるテンポ変更処理とは異なり、ロボット81が、利用者との会話、利用者の会話音声の集音、およびカラオケ端末装置71の操作に加え、利用者の発話速度の測定を行う。
図8に示すテンポ変更処理おいて、まず、ロボット81は、上記第2の実施形態におけるロボット51と同様に、利用者と会話をし、利用者が歌いたい楽曲を利用者から聞き出し、その間に、利用者の会話音声を集音する(ステップS41)。具体的には、ロボット81は、集音制御部64の制御のもと、利用者の会話音声のデジタル音声信号を、ロボット81のマイクロコンピュータ82のRAMに記憶する。また、ロボット81は、利用者が発する会話音声を音声認識し、利用者が歌いたい楽曲を認識する。
次に、ロボット81の発話速度測定部83が、集音されて、ロボット81のマイクロコンピュータ82のRAMに記憶されている利用者の会話音声のデジタル音声信号に対して音声認識処理を行うことにより当該音声信号を分析し、利用者の発話速度を測定する(ステップS42)。発話速度の測定方法は、例えば、上記第1の実施形態のカラオケ端末装置11における発話速度の測定方法と同じである。そして、ロボット81の発話速度測定部83は、測定した利用者の発話速度(測定発話速度)を示す発話速度測定データをロボット81のマイクロコンピュータ82のRAMに記憶する。
次に、ロボット81は、利用者が歌いたい楽曲の演奏をカラオケ端末装置71に対して予約するために、楽曲選択および演奏予約の指令をカラオケ端末装置71に送信する。また、このとき、ロボット81は、発話速度測定データを、マイクロコンピュータ82のRAMから読み出し、カラオケ端末装置71に送信する。さらに、このとき、ロボット81は、ロボット発話速度情報58を、記憶部53から読み出し、カラオケ端末装置71に送信する(ステップS43)。ロボット81から送信された、楽曲選択および演奏予約の指令、発話速度測定データおよびロボット発話速度情報58は、カラオケ端末装置41のロボット通信部42により受信され、マイクロコンピュータ72に入力される(ステップS44)。そして、マイクロコンピュータ72の発話速度取得部73が、マイクロコンピュータ72に入力された発話速度測定データが示す測定発話速度を取得する。
次に、カラオケ端末装置71のマイクロコンピュータ72の発話速度比較部23が、発話速度取得部73により取得された測定発話速度、および基準発話速度を用いて、発話速度比を算出する(ステップS45)。このとき、発話速度比較部23は、基準発話速度として、ロボット81から送信されたロボット発話速度情報58が示すロボット設定発話速度を用いる。また、発話速度比の算出方法については、上記第1の実施形態のカラオケ端末装置11における発話速度比の算出方法と同じである。
次に、カラオケ端末装置71のマイクロコンピュータ72のテンポ設定部24が、上記第1の実施形態のカラオケ端末装置11と同様に、利用者の発話速度が基準発話速度よりも遅い場合に、発話速度比に基づいてテンポ値を算出し、算出したテンポ値を楽曲のテンポとして設定する(ステップS46〜S48)。
次に、ロボット81が、楽曲の演奏を開始する旨の指令をカラオケ端末装置71に送信する(ステップS49)。カラオケ端末装置71のロボット通信部42は、ロボット81から送信された、楽曲の演奏を開始する旨の指令を受信し、当該指令をマイクロコンピュータ72へ入力する(ステップS50)。そして、入力された指令に応じ、カラオケ端末装置71のマイクロコンピュータ72の演奏制御部25が、選択された楽曲の演奏を行い、表示制御部26が、その楽曲に関連する映像および楽曲の歌詞等をディスプレイ35に出力する(ステップS51)。なお、以上のテンポ変更処理は、カラオケ端末装置71およびロボット81が稼働している間、繰り返し実行される。
このような構成を有する本発明の第3の実施形態のカラオケ端末装置71によっても、上述した第1または第2の実施形態のカラオケ端末装置11(41)と同様に、個々の利用者の発話速度に応じて楽曲のテンポを高精度に設定することができる。また、年齢データの登録やID入力といった大きな負担を利用者にかけることなく、利用者の発話速度に応じた楽曲のテンポ設定を行うことができる。さらに、本実施形態のカラオケ端末装置71は、利用者の会話音声を集音し、音声認識処理の過程で利用者の会話音声のデジタル音声信号を分析して利用者の発話速度を測定し、当該発話速度を示す発話速度測定データを生成する機能を有するロボット81から送信される発話速度測定データを受信し、受信した発話速度測定データから利用者の発話速度を取得する。したがって、発話速度の測定機能をカラオケ端末装置71に設ける必要がない。よって、個々の利用者の発話速度に応じて楽曲のテンポを設定する機能を有するカラオケ端末装置71を、簡単な構成により実現することができる。
なお、上記各実施形態では、楽曲の初期テンポに発話速度比を乗じることによってテンポ値を算出し、算出したテンポ値をそのまま楽曲のテンポに設定する場合を例にあげた。しかし、本発明はこれに限らない。テンポ値に下限を設定してもよい。すなわち、楽曲の初期テンポに発話速度比を乗じることによって算出されるテンポ値が、所定のテンポ下限値を下回る場合には、テンポ下限値をテンポ値に設定する。例えば、テンポ下限値を60bpmに設定したとする。この場合、楽曲の初期テンポに発話速度比を乗じることによって算出されるテンポ値が60bpm未満になったときには、テンポ値を60bpmに設定する。これにより、テンポの変更により楽曲のテンポが過剰に遅くなり、却って歌唱し難くなってしまうことを防ぐことができる。
また、上記各実施形態では、測定発話速度を基準発話速度で除し、それにより得られた発話速度比を、楽曲の初期テンポに乗じることによりテンポ値を算出する場合を例にあげた。しかし、本発明はこれに限らない。例えば、測定発話速度と基準発話速度との差に所定の係数を乗じた値を、楽曲の初期テンポから減ずることにより、テンポ値を算出してもよい。例えば、上記所定の係数が15であり、測定発話速度が3.5syll./secであり、基準発話速度が5.5syll./secであり、楽曲の初期テンポが120bpmである場合には、テンポ値は下記の計算により90bpmになる。
120−(5.5−3.5)×15=90
また、上記各実施形態では、発話速度比およびテンポ値の算出をカラオケ端末装置11(41、71)が行うこととしたが、発話速度比およびテンポ値の算出をロボットにより行う構成も可能である。また、楽曲の演奏をもロボットが行う構成も可能である。また、カラオケ端末装置を遠隔操作する遠隔操作装置にマイクロホンを内蔵し、集音制御部や発話速度測定部、さらには発話速度比較部やテンポ設定部を遠隔操作装置に設ける構成も可能である。
また、上記各実施形態では、カラオケ端末装置を高齢者介護施設における高齢者介護に利用する場合を例にあげたが、本発明のカラオケ装置は他の用途にも利用することができる。また、本発明のカラオケ装置は若年層や中年層の者が行う通常のカラオケ歌唱にも用いることができる。
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うカラオケ装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
11、41、71 カラオケ端末装置
14 記憶部
16 音声入出力回路
17、43、72 マイクロコンピュータ
21 集音制御部
22 発話速度測定部
23 発話速度比較部
24 テンポ設定部
27 総合制御部
33 マイク
34 スピーカ
36 基準発話速度情報
42 ロボット通信部
51、81 ロボット
52 通信部
53 記憶部
54 マイク
55 スピーカ
56 音声入出力回路
57、82 マイクロコンピュータ
58 ロボット発話速度情報
61 ロボット制御部
64 集音制御部
73 発話速度取得部
83 発話速度測定部

Claims (6)

  1. 利用者の発話速度を取得する発話速度取得部と、
    人間の標準的な発話速度である基準発話速度を記憶する記憶部と、
    前記発話速度取得部により取得された前記利用者の発話速度と前記記憶部に記憶された前記基準発話速度とを比較する発話速度比較部と、
    前記発話速度比較部による比較結果に基づき、前記発話速度取得部により取得された前記利用者の発話速度が前記基準発話速度未満である場合には楽曲のテンポを下げるテンポ設定部とを備えていることを特徴とするカラオケ装置。
  2. 前記発話速度取得部は、前記利用者の会話音声を分析して前記利用者の発話速度を測定する発話速度測定部を有していることを特徴とする請求項1に記載のカラオケ装置。
  3. 音声認識処理および音声合成処理に基づき前記利用者と会話する機能、および前記利用者の会話音声を集音する機能を有するロボットから送信される前記利用者の会話音声の音声信号を受信する音声信号受信部を備え、
    前記発話速度測定部は、前記音声信号受信部により受信された前記利用者の会話音声の音声信号を分析して前記利用者の発話速度を測定することを特徴とする請求項2に記載のカラオケ装置。
  4. 前記利用者の会話音声を集音する会話音声集音部を備え、
    前記発話速度測定部は、前記会話音声集音部により集音された前記利用者の会話音声の音声信号を分析して前記利用者の発話速度を測定することを特徴とする請求項2に記載のカラオケ装置。
  5. 音声認識処理および音声合成処理に基づき前記利用者と会話する機能、前記利用者の会話音声を集音する機能、および前記利用者の会話音声の音声信号に対して前記音声認識処理を行って前記利用者の発話速度を測定し、当該測定した発話速度を示す発話速度測定データを生成する機能を有するロボットから送信される前記発話速度測定データを受信する発話速度測定データ受信部を備え、
    前記発話速度取得部は、前記発話速度測定データ受信部により受信された前記発話速度測定データから前記利用者の発話速度を取得することを特徴とする請求項1に記載のカラオケ装置。
  6. 前記ロボットの前記音声合成処理における発話速度を設定するためのロボット設定発話速度を示すロボット発話速度情報を前記ロボットから受信するロボット発話速度情報受信部を備え、
    前記発話速度比較部は、前記ロボット発話速度情報受信部により受信された前記ロボット発話速度情報が示す前記ロボット設定発話速度を前記基準発話速度として用いることを特徴とする請求項3または5に記載のカラオケ装置。
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